(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022152693
(43)【公開日】2022-10-12
(54)【発明の名称】作業機械及び作業機械の管理システム
(51)【国際特許分類】
E02F 9/16 20060101AFI20221004BHJP
B60R 22/48 20060101ALI20221004BHJP
【FI】
E02F9/16 Z
B60R22/48 105
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021055556
(22)【出願日】2021-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】千葉 孝昭
(72)【発明者】
【氏名】伊東 勝道
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 裕保
【テーマコード(参考)】
3D018
【Fターム(参考)】
3D018QA02
(57)【要約】
【課題】作業機械のオペレータに対し、シートベルトの装着を確実に促すことが可能な技術を提供する。
【解決手段】本開示の作業機械は、シートベルトがオペレータに装着されているか否かを検出するシートベルトセンサと、前記シートベルトセンサから第1の検出信号を受信して処理する第1のプロセッサと、外部の管理端末と通信する第1の通信装置と、を備え、前記第1のプロセッサは、前記第1の検出信号に基づいて前記シートベルトが前記オペレータに装着されているか否かを判定し、前記シートベルトが前記オペレータに装着されていない場合に、前記シートベルトが未装着であることを示す第1の運転違反情報を含む運転違反警告情報を生成し、前記第1の通信装置を介して前記外部の管理端末に送信し、前記シートベルトが前記オペレータに装着されている場合に、正常状態であると判定することを特徴とする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートベルトがオペレータに装着されているか否かを検出するシートベルトセンサと、
前記シートベルトセンサから第1の検出信号を受信して処理する第1のプロセッサと、
外部の管理端末と通信する第1の通信装置と、を備え、
前記第1のプロセッサは、
前記第1の検出信号に基づいて前記シートベルトが前記オペレータに装着されているか否かを判定し、
前記シートベルトが前記オペレータに装着されていない場合に、前記シートベルトが未装着であることを示す第1の運転違反情報を含む運転違反警告情報を生成し、前記第1の通信装置を介して前記外部の管理端末に送信し、
前記シートベルトが前記オペレータに装着されている場合に、正常状態であると判定することを特徴とする作業機械。
【請求項2】
前記オペレータにより操作される操作レバーと、
前記操作レバーの指令を無効とするロック位置と、前記操作レバーの指令を有効とする解除位置と、に操作されるゲートロックレバーと、
前記ゲートロックレバーの操作位置を検出するゲートロックレバーセンサと、をさらに備え、
前記第1のプロセッサは、
前記ゲートロックレバーセンサからの第2の検出信号に基づいて前記ゲートロックレバーが前記解除位置にあるか前記ロック位置にあるかを判定し、
前記シートベルトが前記オペレータに装着されていない、かつ、前記ゲートロックレバーが前記解除位置にある場合にのみ、前記運転違反警告情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の作業機械。
【請求項3】
前記第1のプロセッサは、
前記シートベルトが前記オペレータに装着されていない、かつ、前記ゲートロックレバーが前記ロック位置から前記解除位置に変更されたタイミングでのみ、前記運転違反警告情報を生成することを特徴とする請求項2に記載の作業機械。
【請求項4】
前記第1のプロセッサは、
前記シートベルトが前記オペレータに装着されていない、かつ、前記ゲートロックレバーが前記解除位置にある状態が所定の時間経過する度に、前記運転違反警告情報を生成することを特徴とする請求項3に記載の作業機械。
【請求項5】
前記オペレータが搭乗する運転室と、
前記運転室に設けられたドアと、
前記ドアの開閉状態を検出するドアセンサと、をさらに備え、
前記第1のプロセッサは、
前記ドアセンサの第3の検出信号に基づいて前記ドアが開状態であるか閉状態であるかを判定し、
前記ドアが前記開状態であり、かつ、前記ゲートロックレバーが前記解除位置にある場合に、前記ドアが前記開状態であることを示す第2の運転違反情報を含む前記運転違反警告情報を生成し、前記第1の通信装置を介して前記外部の管理端末に送信することを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載の作業機械。
【請求項6】
前記第1のプロセッサは、
前記ゲートロックレバーが前記ロック位置から前記解除位置に変更されたタイミングでのみ、前記運転違反警告情報を生成する請求項5に記載の作業機械。
【請求項7】
前記第1のプロセッサは、
前記シートベルトが前記オペレータに装着されていない、かつ、前記ゲートロックレバーが前記解除位置にある状態が所定の時間経過する度に、前記運転違反警告情報を生成することを特徴とする請求項6に記載の作業機械。
【請求項8】
請求項1に記載の作業機械と、
前記作業機械から送信された前記運転違反警告情報を受信して表示装置に表示する管理端末と、を備える作業機械の管理システム。
【請求項9】
前記作業機械は、
前記シートベルトが前記オペレータに装着されていない場合に警告を出力する出力装置をさらに備え、
前記管理端末は、
前記作業機械と通信する第2の通信装置と、
前記作業機械から受信した前記運転違反警告情報を処理する第2のプロセッサと、を備え、
前記第2のプロセッサは、
前記運転違反警告情報を送信した前記作業機械に対して、前記第2の通信装置を介して運転違反是正の要求を送信し、
前記運転違反是正の要求を受信した前記作業機械の前記第1のプロセッサは、
前記オペレータへ運転違反是正を促す警告を前記出力装置に出力することを特徴とする請求項8に記載の作業機械の管理システム。
【請求項10】
前記作業機械は、
前記シートベルトがオペレータに装着されていない場合に警告を出力する出力装置をさらに備え、
前記管理端末は、
前記作業機械と通信する第2の通信装置と、
前記作業機械から受信した前記運転違反警告情報を処理する第2のプロセッサと、を備え、
前記第2のプロセッサは、
前記運転違反警告情報を送信した前記作業機械に対して、前記第2の通信装置を介して停止要求を送信し、
前記停止要求を受信した前記作業機械の前記第1のプロセッサは、
前記オペレータへ動作を停止することを示す停止警告を前記出力装置に出力し、前記停止警告を出力してからも所定の時間、運転違反が是正されない場合は、前記作業機械の動作を停止することを特徴とする請求項8に記載の作業機械の管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、作業機械及び作業機械の管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
シートベルトがオペレータに装着されていない場合に、シートベルトの装着を促すように警告を発する安全装置を備える作業機械が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、シートベルトの装着をオペレータに促すために警告を発したとしても、オペレータが警告を無視してシートベルトを装着せずに作業を継続する可能性がある。そのような場合は、シートベルトの装着により確保できるはずの安全性を確保することができない。
【0005】
そこで、本開示は、作業機械のオペレータに対し、シートベルトの装着を確実に促すことが可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の作業機械は、シートベルトがオペレータに装着されているか否かを検出するシートベルトセンサと、前記シートベルトセンサから第1の検出信号を受信して処理する第1のプロセッサと、外部の管理端末と通信する第1の通信装置と、を備え、前記第1のプロセッサは、前記第1の検出信号に基づいて前記シートベルトが前記オペレータに装着されているか否かを判定し、前記シートベルトが前記オペレータに装着されていない場合に、前記シートベルトが未装着であることを示す第1の運転違反情報を含む運転違反警告情報を生成し、前記第1の通信装置を介して前記外部の管理端末に送信し、前記シートベルトが前記オペレータに装着されている場合に、正常状態であると判定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示の技術によれば、作業機械のオペレータに対し、シートベルトの装着を確実に促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】油圧ショベルの制御システムの構成図である。
【
図3】油圧ショベルのコントローラの機能ブロック図である。
【
図4】シートベルトの装着状態に応じて運転違反を判定する方法のフローチャートである。
【
図5】シートベルトの装着状態及びドアの開閉状態に応じて運転違反を判定する方法のフローチャートである。
【
図6】各種センサ信号と運転違反情報との関係を表す時系列グラフである。
【
図7】油圧ショベル1を含む管理システムの構成を示す図である。
【
図8】運転違反警告情報をイベント毎に表示する表示画面の一例を示す図である。
【
図9】運転違反警告情報を表示する際の表示条件を設定するための表示画面(a)及び運転違反警告情報を時系列でグラフ表示した表示画面(b)を示す図である。
【
図10】運転違反警告情報を表示する際の表示条件を設定するための表示画面(a)及び運転違反警告情報を地図データ上に表示する表示画面(b)を示す図である。
【
図11】表示装置39上で警告通知又は停止要求をする際の表示画面の一例を示す図である。
【
図12】警告通知を受信した際の油圧ショベルのモニタの表示画面の一例を示す図である。
【
図13】停止要求を受信した際の油圧ショベルのモニタの表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<油圧ショベルの構成例>
図1は、実施形態に係る油圧ショベル1の側面図である。油圧ショベル1は、走行体2及び旋回体3を備える。走行体2は、左右側部のそれぞれに設けられる履帯を駆動させて走行する。走行体2には、右走行モータ15a及び左走行モータ15bが設置されている。これらの走行モータ15a及び15bの駆動により、左右の履帯が駆動し、油圧ショベル1が走行する。
【0010】
旋回体3は、走行体2上に旋回可能に設けられる。旋回体3の中央部には旋回モータ14が設置されており、旋回モータ14の駆動により、走行体2に対して旋回体3が回転する。
【0011】
旋回体3は、運転室4、機械室5、カウンタウェイト6及び作業機7を有する。運転室4は、旋回体3の前部の左側部に設けられている。運転室4には、オペレータが操作する操作レバー(
図1には不図示)が備えられている。操作レバーは、作業機7や旋回体3の駆動を指令する。機械室5は、運転室4の後方に設けられている。機械室5の内部には、油圧ポンプ及びエンジン(
図1には不図示)が設置されている。カウンタウェイト6は、機械室5の後方、すなわち旋回体3の後端部に設けられている。
【0012】
作業機7は、運転室4の右側方であって旋回体3の前部の中央に設けられている。作業機7は、ブーム8、アーム9、バケット10、ブームシリンダ11、アームシリンダ12及びバケットシリンダ13を有する。ブーム8の基端部は、ブームピンを介して、旋回体3の前部に回動可能に取り付けられている。アーム9の基端部は、アームピンを介して、ブーム8の先端部に回動可能に取り付けられている。バケット10の基端部は、バケットピンを介して、アーム9の先端部に回動可能に取り付けられている。ブームシリンダ11と、アームシリンダ12と、バケットシリンダ13とはそれぞれ作動油によって駆動される油圧シリンダである。ブームシリンダ11はブーム8を駆動する。アームシリンダ12はアーム9を駆動する。バケットシリンダ13はバケット10を駆動する。
【0013】
以下、本明細書において、ブームシリンダ11、アームシリンダ12、バケットシリンダ13、旋回モータ14、並びに走行モータ15a及び15bを「アクチュエータ」と総称することがある。
【0014】
<油圧ショベルの制御システムの構成例>
図2は、油圧ショベル1の制御システムの構成図である。
図2に示すように、油圧ショベル1の制御システムは、ブームシリンダ11、アームシリンダ12、バケットシリンダ13、旋回モータ14、走行モータ15a及び15b、油圧ポンプ16、エンジン17、流量制御弁ユニット18、電磁比例減圧弁ユニット20、コントローラ21(第1のプロセッサ)、パイロットポンプ22、操作レバー24、モニタ25(出力装置)、通信装置26、GNSS(Global Navigation Satellite System)アンテナ27、認証装置28、ドアセンサ29、シートベルトセンサ30、ゲートロックレバーセンサ31、ゲートロックバルブ32を備える。
【0015】
油圧ショベル1は、エンジン17によって駆動された油圧ポンプ16から吐出された作動油がアクチュエータに供給されることによって駆動する。
【0016】
流量制御弁ユニット18は、各アクチュエータに接続される流量制御弁を有する。流量制御弁の駆動はコントローラ21により制御され、流量制御弁の駆動により各アクチュエータに供給される作動油の量及び方向を制御することができる。電磁比例減圧弁ユニット20は、各流量制御弁を駆動するための作動油を減圧する電磁比例減圧弁を有する。電磁比例減圧弁は、コントローラ21からの指令に応じてパイロットポンプ22から供給された作動油を減圧し、流量制御弁に供給する。
【0017】
流量制御弁ユニット18は、上述の流量制御弁として、旋回モータ14へ供給する作動油の量を制御する旋回流量制御弁19を有する。旋回流量制御弁19が図中左側へ移動すると、旋回モータ14が左回転するように圧油が供給される。旋回モータ14の回転速度は旋回流量制御弁19の移動量によって制御可能である。また、旋回流量制御弁19が図中右側へ移動すると、旋回モータ14が右回転するように圧油が供給される。
【0018】
電磁比例減圧弁ユニット20は、上述の電磁比例減圧弁として、旋回左電磁比例減圧弁23a及び旋回右電磁比例減圧弁23bを有し、これらは旋回流量制御弁19に接続されている。旋回左電磁比例減圧弁23aを駆動すると、旋回流量制御弁19が図中左側に移動するように圧油が供給され、旋回右電磁比例減圧弁23bを駆動すると、旋回流量制御弁19が図中右側に移動するように圧油が供給される。
【0019】
コントローラ21は、例えばCPU、MPUなどのプロセッサである。コントローラ21は、油圧ポンプ16、電磁比例減圧弁ユニット20、操作レバー24、モニタ25、通信装置26、GNSSアンテナ27、認証装置28、ドアセンサ29、シートベルトセンサ30、ゲートロックレバーセンサ31及びゲートロックバルブ32に接続され、これら信号入力装置からの入力信号に応じて油圧機器の制御及び運転違反警告情報の生成を行う。
【0020】
操作レバー24は、運転室4内に設けられ、オペレータにより操作される。操作レバー24は、各アクチュエータの操作信号をコントローラ21に送信する。コントローラ21は、操作レバー24の操作量に応じて各電磁比例減圧弁及び油圧ポンプ16の制御量を演算して出力する。
【0021】
モニタ25は、コントローラ21が生成した運転違反警告情報に応じて、オペレータに運転違反を是正するための警告(例えば、シートベルト装着を促す警告)を表示する。
【0022】
通信装置26は、コントローラ21が生成した運転違反警告情報を、油圧ショベル1の外部の管理端末に送信する。一般に、油圧ショベル1のような作業機械が動作する現場には現場管理者が存在しており、管理者が管理端末を見ながら現場を管理監督する。管理端末は、例えば汎用コンピュータ、スマートフォン、タブレット端末、スマートウォッチ、携帯電話などのコンピュータ端末であり、通信装置26から受信した運転違反警告情報を出力(表示)するように構成される。
【0023】
GNSSアンテナ27は、油圧ショベル1の位置情報及び時刻情報をコントローラ21に送信する。
【0024】
認証装置28は、事前に登録されている複数のオペレータのうち、どのオペレータが搭乗して操作しているのかを判別し、コントローラ21にオペレータの識別情報を送信する。認証装置28は、オペレータを特定できる機能を有していればどのような形態であってもよい。例えば認証装置28は、オペレータが所有しているRFID(Radio Frequency Identification)タグの情報を読み取るRFID受信機であってもよいし、オペレータの指紋情報を読み取る指紋認証装置などであってもよい。
【0025】
ドアセンサ29は、運転室4に設けられた搭乗用のドアの開閉状態を検出するセンサであり、ドアの開閉状態を示す信号(ドア開閉信号(第3の検出信号))をコントローラ21に出力する。
【0026】
シートベルトセンサ30は、運転室4の内部にある運転席にオペレータを固定するためのシートベルトの装着有無を検出し、シートベルトの装着有無を示す信号(シートベルト装着信号(第1の検出信号))をコントローラ21に出力する。
【0027】
ゲートロックレバーセンサ31は、操作レバー24の操作に応じたアクチュエータの動作を許可する解除状態と、操作レバー24の操作に応じたアクチュエータの動作を無効化するロック状態とを切り替えるゲートロックレバーの状態を検出し、ゲートロックレバーの状態を示す信号(ゲートロックレバー信号(第2の検出信号))をコントローラ21に出力する。
【0028】
ゲートロックレバーセンサ31の出力がロック状態の時は、コントローラ21からはゲートロックバルブ32への制御信号が出力されず、ゲートロックバルブ32は図中下方向に駆動され、パイロットポンプ22から供給された作動油はゲートロックバルブ32を通過して作動油タンクに導かれる。結果として電磁比例減圧弁ユニット20には圧油が供給されないため、アクチュエータを駆動する流量制御弁ユニット18を駆動することができずアクチュエータの動作がロックされる。
【0029】
ゲートロックレバーセンサ31の出力が解除状態の時は、コントローラ21からはゲートロックバルブ32へ制御信号が出力され、ゲートロックバルブ32は図中上方向に駆動され、パイロットポンプ22から供給された作動油は電磁比例減圧弁ユニット20に供給され、操作レバー24に応じてアクチュエータを駆動できる状態になる。
【0030】
<コントローラの機能>
図3は、コントローラ21の機能ブロック図である。
図3に示すように、コントローラ21は、シートベルト警告表示信号生成部33、ゲートロックバルブ制御信号生成部34、運転違反判定部35、情報格納部36及び運転違反警告生成部37を備える。
【0031】
シートベルト警告表示信号生成部33は、シートベルトセンサ30から出力されるシートベルト装着信号に応じて、シートベルトが未装着の場合にモニタ25にシートベルト装着を促す警告表示をするシートベルト警告表示信号を出力する。
【0032】
ゲートロックバルブ制御信号生成部34は、ゲートロックレバーセンサ31から出力されるゲートロックレバー信号に応じて、ゲートロックレバーが解除状態の場合にゲートロックバルブ32を制御するゲートロックバルブ制御信号を出力する。
【0033】
運転違反判定部35は、シートベルトセンサ30から出力されるシートベルト装着信号と、ゲートロックレバーセンサ31から出力されるゲートロックレバー信号と、ドアセンサ29から出力されるドア開閉信号とに基づいて、シートベルト未装着の運転違反とドア開状態の運転違反とをそれぞれ判定する。運転違反判定部35は、運転違反の判定結果(運転違反情報)を運転違反警告生成部37に出力する。
【0034】
情報格納部36は、GNSSアンテナ27から出力される油圧ショベル1の位置情報及び時刻情報と、認証装置28から出力されるオペレータ情報と、油圧ショベル1の製造時に格納されている車体識別情報とを格納しており、各情報を運転違反警告生成部37に出力する。ここで、オペレータ情報は、認証装置28から出力されたものでなくてもよく、モニタ25(タッチパネル)を介して入力された情報であってもよい。
【0035】
運転違反警告生成部37は、運転違反判定部35から出力される各種の運転違反情報をトリガとして、情報格納部36から出力される位置情報、時刻情報、オペレータ情報及び車体識別情報と、各種運転違反情報とを統合して、運転違反警告情報として通信装置26に出力する。
【0036】
<シートベルト未装着の運転違反の判定>
図4は、シートベルトの装着状態に応じて運転違反を判定する方法のフローチャートである。
【0037】
(ステップS101)
運転違反判定部35は、シートベルトセンサ30から出力されるシートベルト装着信号に基づいて、シートベルトが装着されているか否かを判定する。シートベルトが装着されている場合(Yes)、運転違反判定部35は、運転違反と判定せずに(正常状態と判定して)処理を終了する。シートベルトが装着されていない場合(No)、処理はステップS102に進む。
【0038】
(ステップS102)
運転違反判定部35は、ゲートロックレバーセンサ31から出力されるゲートロックレバー信号に基づいて、ゲートロックレバーがロック状態から解除状態に変化したか否かを判定する。ゲートロックレバーがロック状態から解除状態に変化した場合(Yes)、処理はステップS103に進む。ゲートロックレバーがロック状態から解除状態に変化していない場合(No)、処理はステップS104に進む。
【0039】
(ステップS103)
運転違反判定部35は、シートベルト未装着の運転違反であると判定して、判定結果(シートベルトが未装着であることを示す第1の運転違反情報)を運転違反警告生成部37に出力する。運転違反警告生成部37は、運転違反判定部35から運転違反情報を受信すると、運転違反警告情報を生成し、通信装置26を介して外部の管理端末に送信する。
【0040】
(ステップS104)
運転違反判定部35は、ゲートロックレバーセンサ31から出力されるゲートロックレバー信号に基づいて、ゲートロックレバーが解除状態であるか否かを判定する。ゲートロックレバーが解除状態である場合(Yes)、処理はステップS105に進む。ゲートロックレバーがロック状態の場合(No)、処理を終了する。
【0041】
(ステップS105)
運転違反判定部35は、ゲートロックレバーセンサ31から出力されるゲートロックレバー信号に基づいて、ゲートロックレバーの解除状態が所定の時間以上経過したか否かを判定する。ゲートロックレバーの解除状態が所定の時間以上経過した場合(Yes)、処理はステップS103に進み、ステップS103において、運転違反判定部35は、シートベルト未装着の運転違反であると判定し、時間経過のカウントをリセットする。ゲートロックレバーの解除状態が所定の時間以上経過していない場合(No)、処理を終了する。
【0042】
以上のように、運転違反判定部35により運転違反と判定された場合に、運転違反警告生成部37は、運転違反警告情報を外部の管理端末に送信する。これにより、現場の管理者が、シートベルト未装着のような運転違反を把握することができる。結果として、管理者がオペレータに対し運転違反を是正するように促すことができるため、オペレータによる運転違反の防止を図ることができる。
【0043】
上記の所定の時間は、管理者が、モニタ25(タッチパネル)から設定値を入力することにより、又は、外部の管理端末から設定値を入力し通信装置26を介してコントローラ21に設定値を送信することにより、設定及び変更することができる。モニタ25からの所定の時間の設定に関しては、現場管理者のような管理者権限のあるオペレータのみ設定可能とし、一般のオペレータには設定不可能にすることができる。これにより、一般のオペレータが故意に上記の所定の時間を長く設定して、長時間シートベルトを未装着としても外部の管理端末に通知されないという現象を防ぐことができる。
【0044】
<シートベルト未装着及びドアが開状態の運転違反の判定>
図4の一連の処理においては、シートベルトの装着の有無のみに応じて、運転違反かどうかを判定した。その代わりに、シートベルトの装着の有無と、運転室4のドアの開閉状態とに応じて、運転違反かどうかを判定してもよい。
【0045】
図5は、シートベルトの装着状態及びドアの開閉状態に応じて運転違反を判定する方法のフローチャートである。
【0046】
(ステップS201)
運転違反判定部35は、シートベルトセンサ30から出力されるシートベルト装着信号に基づいて、シートベルトが装着されているか否かを判定する。シートベルトが装着されている場合(Yes)、運転違反判定部35は、運転違反と判定せずに(正常であると判定して)処理を終了する。シートベルトが装着されていない場合(No)、処理はステップS202に進む。
【0047】
(ステップS202)
運転違反判定部35は、ドアセンサ29から出力されるドア開閉信号に基づいて、運転室4のドアが閉状態か否かを判定する。運転室4のドアが閉状態の場合(Yes)、処理はステップS203に進む。運転室4のドアが開状態の場合(No)、処理はステップS207に進む。
【0048】
(ステップS203)
運転違反判定部35は、ゲートロックレバーセンサ31から出力されるゲートロックレバー信号に基づいて、ゲートロックレバーがロック状態から解除状態に変化したか否かを判定する。ゲートロックレバーがロック状態から解除状態に変化した場合(Yes)、処理はステップS204に進む。ゲートロックレバーがロック状態から解除状態に変化していない場合(No)、処理はステップS205に進む。
【0049】
(ステップS204)
運転違反判定部35は、シートベルト未装着の運転違反であると判定して、判定結果(シートベルトが未装着であることを示す第1の運転違反情報)を運転違反警告生成部37に出力する。
【0050】
(ステップS205)
運転違反判定部35は、ゲートロックレバーセンサ31から出力されるゲートロックレバー信号に基づいて、ゲートロックレバーが解除状態であるか否かを判定する。ゲートロックレバーが解除状態である場合(Yes)、処理はステップS206に進む。ゲートロックレバーがロック状態の場合(No)、処理を終了する。
【0051】
(ステップS206)
運転違反判定部35は、ゲートロックレバーセンサ31から出力されるゲートロックレバー信号に基づいて、ゲートロックレバーの解除状態が所定の時間以上経過したか否かを判定する。ゲートロックレバーの解除状態が所定の時間以上経過した場合(Yes)、処理はステップS204に進み、ステップS204において、運転違反判定部35は、シートベルト未装着の運転違反であると判定し、時間経過のカウントをリセットする。ゲートロックレバーの解除状態が所定の時間以上経過していない場合(No)、処理を終了する。
【0052】
(ステップS207)
運転違反判定部35は、ゲートロックレバーセンサ31から出力されるゲートロックレバー信号に基づいて、ゲートロックレバーがロック状態から解除状態に変化したか否かを判定する。ゲートロックレバーがロック状態から解除状態に変化した場合(Yes)、処理はステップS208に進む。ゲートロックレバーがロック状態から解除状態に変化していない場合(No)、処理はステップS209に進む。
【0053】
(ステップS208)
運転違反判定部35は、シートベルト未装着の運転違反及びドア開状態の運転違反であると判定して、判定結果(シートベルトが未装着であることを示す第1の運転違反情報及びドアが開状態であることを示す第2の運転違反情報)を運転違反警告生成部37に出力する。
【0054】
(ステップS209)
運転違反判定部35は、ゲートロックレバーセンサ31から出力されるゲートロックレバー信号に基づいて、ゲートロックレバーが解除状態であるか否かを判定する。ゲートロックレバーが解除状態である場合(Yes)、処理はステップS210に進む。ゲートロックレバーがロック状態の場合(No)、処理を終了する。
【0055】
(ステップS210)
運転違反判定部35は、ゲートロックレバーセンサ31から出力されるゲートロックレバー信号に基づいて、ゲートロックレバーの解除状態が所定の時間以上経過したか否かを判定する。ゲートロックレバーの解除状態が所定の時間以上経過した場合(Yes)、処理はステップS208に進み、ステップS208において、運転違反判定部35は、シートベルト未装着の運転違反及びドア開状態の運転違反であると判定し、時間経過のカウントをリセットする。ゲートロックレバーの解除状態が所定の時間以上経過していない場合(No)、処理を終了する。
【0056】
<各種センサ信号と運転違反の判定との関係>
図6は、各種センサ信号と運転違反情報との関係を表す時系列グラフである。
【0057】
時刻A~時刻Bの期間においては、シートベルトが未装着であるが、ゲートロックレバーの状態がロック状態であるため、運転違反判定部35により運転違反との判定はされない状態(正常状態)である。
【0058】
時刻Bにおいては、ゲートロックレバーの状態がロック状態から解除状態に変化し、かつ、シートベルトが未装着であるため、運転違反判定部35により運転違反と判定される。このとき、判定結果は運転違反警告生成部37に出力され、運転違反警告生成部37は運転違反警告情報を生成して通信装置26へ出力する。そして、通信装置26から外部の管理端末に運転違反警告情報が送信される。
【0059】
時刻B~時刻Cの期間においては、シートベルトが未装着であり、ゲートロックレバーが解除状態であるが、時刻Bにおいて運転違反と判定されてから所定の時間が経過していないため、運転違反判定部35により正常であると判定される(運転違反とは判定されない)。
【0060】
時刻Cにおいては、シートベルトセンサの出力及びゲートロックレバーの出力が変化せず時刻Bから所定の時間経過したため、再度、運転違反判定部35により運転違反と判定され、判定結果が運転違反警告生成部37に出力される。
【0061】
時刻Dにおいて、シートベルト装着状態になったため、運転違反判定部35により正常であると判定される。
【0062】
時刻Eにおいて、シートベルト装着状態から未装着状態になったが、運転違反警告判定とされる条件はゲートロックレバーがロック状態から解除状態に変化したタイミングであるため、時刻Eでは、運転違反判定部35により正常であると判定される。
【0063】
時刻F及び時刻Gにおいては、シートベルト未装着の状態及びゲートロックレバーの解除状態が所定の時間継続したため、再度、運転違反判定部35により運転違反と判定され、判定結果が運転違反警告生成部37に出力される。
【0064】
以上のように、各種センサ信号に応じて運転違反と判定した場合にのみ運転違反警告情報を出力し、外部の管理端末に送信することで、頻繁に外部の管理端末に情報を送信することがなくなりデータ通信量を削減できる。これにより、運転違反警告情報を受信する管理者の煩わしさを低減することが可能である。また、時刻Eにおいて運転違反と判定せず正常と判定することで、運転席からの死角を見る際や後退時に一時的にシートベルトを外す動作においても不要に管理者に運転違反警告情報が送信されることを防止可能である。
【0065】
図6においては、シートベルト未装着に関する運転違反の判定を例に挙げたが、運転室のドア開状態に関する運転違反に関しても同様である。
【0066】
<管理システムの構成例>
図7は、油圧ショベル1を含む管理システムの構成を示す図である。管理システムは、油圧ショベル1、情報処理装置38及び表示装置39から構成される。情報処理装置38及び表示装置39は、例えば、油圧ショベル1が存在する現場とは離れた管理場所、又は現場に設けられた管理場所に設置されている。情報処理装置38は、例えばサーバ装置であり、油圧ショベル1と無線通信する通信装置(第2の通信装置)と、油圧ショベル1から受信した運転違反警告情報を処理するコントローラ(第2のプロセッサ)と、を備える。情報処理装置38は、油圧ショベル1と無線通信をして、運転違反警告情報を取得し、画面表示に必要な情報を表示装置39に出力するように構成されている。表示装置39は、情報処理装置38から受信した情報に応じて、管理者に向けて運転違反警告情報を表示する。
【0067】
<表示装置の表示画面例>
図8は、運転違反警告情報をイベント毎に表示する表示画面40の一例を示す図である。表示画面40には、運転違反警告が発生した時刻と、違反をした油圧ショベル1の識別情報である車体IDと、油圧ショベル1の位置情報と、違反をした際に油圧ショベル1を操縦していたオペレータの情報と、運転違反警告の種類が発生順に並べられて表示されている。また、現在の時刻において継続して発生している運転違反警告については、他の運転違反警告と比較してわかりやすいように色を変更して表示される。また、運転違反警告情報は、車体ID、オペレータ、運転違反の種類に応じてフィルタリングをして表示することも可能である。
【0068】
図9(a)は、運転違反警告情報を表示する際の表示条件を設定するための表示画面41の一例を示す図である。表示画面41には、表示条件の設定項目として、対象とする車体ID、オペレータ、違反情報の種類及び日にちが示されている。これらの設定項目の表示条件を選択すると、表示条件に該当した運転違反警告情報が時系列でグラフ表示される。
【0069】
図9(b)は、運転違反警告情報を時系列でグラフ表示した表示画面42の一例を示す図である。
図9(b)のグラフにおいて、横軸は時刻を示し、縦軸は違反の頻度を示している。グラフ表示の際はシートベルト未装着による違反と、運転室ドア開状態による違反を区別して表示される。
【0070】
以上、運転違反警告情報を時系列でグラフ表示する例を説明したが、運転違反警告情報をヒートマップとして表示するようにしてもよい。
【0071】
図10(a)は、運転違反警告情報を表示する際の表示条件を設定するための表示画面41の一例を示す図である。
図10(a)においては、違反情報としてシートベルト未装着が選択されている点で、
図9(a)に示した表示画面41と異なっている。
【0072】
図10(b)は、運転違反警告情報を地図データ上に表示する表示画面43の一例を示す図である。表示画面41において、対象とする車体ID、ユーザー、運転違反の種類、日にちを選択すると、表示条件に該当した運転違反警告情報が地図データ上に重ねてヒートマップとして表示される。地図データは俯瞰表示されており、任意に設定された大きさの格子状のマスの中で発生した運転違反警告情報を積算して、積算した回数に応じて大きくなる円形状として格子点上に表示する。
【0073】
以上のように、油圧ショベル1から運転違反警告情報を情報処理装置38に送信し、表示装置39に所望の形式で表示することにより、管理者は、表示装置39に表示された運転違反警告情報を参考にして、油圧ショベル1のオペレータに対し、シートベルトを装着するよう促すことができる。
【0074】
<油圧ショベル1への警告の送信>
以上、管理者から油圧ショベル1のオペレータに対しシートベルトの装着を促すことを説明した。代替的又は追加的に、情報処理装置38から油圧ショベル1に対し警告を送信することにより、シートベルトの装着を促すようにしてもよい。この場合、表示装置39には、油圧ショベル1に警告を送信するための通知ボタンが表示され、管理者が通知ボタンをクリックした場合に、油圧ショベル1のコントローラ21に警告が送信される。油圧ショベル1のコントローラ21は、情報処理装置38から警告を受信すると、警告画面をモニタ25に表示する。
【0075】
図11は、表示装置39上で警告通知又は停止要求をする際の表示画面44の一例を示す図である。表示画面44は、ハイライトされている現在発生している運転違反に対して警告通知又は停止要求を送信する通知ボタン45(「警告」ボタン及び「停止」ボタン)が表示されている点で、
図8に示した表示画面40と異なっている。管理者が「警告」ボタンをクリックすると、情報処理装置38は、運転違反をしている該当する油圧ショベル1に対して警告通知信号を送信する。また、管理者が「停止」ボタンをクリックすると、情報処理装置38は、運転違反をしている該当する油圧ショベル1に対して停止要求信号を送信する。
【0076】
図12は、警告通知を受信した際の油圧ショベル1のモニタ25の表示画面46の一例を示す図である。警告通知を受信した油圧ショベル1は、モニタ25上に表示画面46として、管理者からのシートベルト装着を促す警告の文字(運転違反是正を促す警告)を表示する。これに加えて、運転室4に設けられた不図示のスピーカ又はブザー(出力装置)から警告音を発して注意喚起を行ってもよい。運転室4のドア開状態の運転違反に関しても同様の方法で、モニタ25への表示及び警告が行われる。
【0077】
図13は、停止要求を受信した際の油圧ショベル1のモニタ25の表示画面47の一例を示す図である。停止要求を受信した油圧ショベル1は、モニタ25上に表示画面47として、管理者からのシートベルト装着を促す警告の文字(運転違反是正を促す警告)を表示するとともに、所定の時間運転違反が是正されない場合は機械の動作が停止する旨を通知する文字(停止警告)を表示する。これに加えて、運転室4に設けられた不図示のスピーカ又はブザー(出力装置)から警告音を発して注意喚起を行ってもよい。コントローラ21は、停止要求の信号を受信してから所定の時間運転違反が是正されない場合は、ゲートロックバルブ32の駆動を解除して、ゲートロックバルブ32をロック状態とすることでアクチュエータの動作を停止する。
【0078】
[変形例]
本開示は、上述した実施形態に限定されるものでなく、様々な変形例を含んでいる。例えば、上述した実施形態は、本開示を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備える必要はない。また、ある実施形態の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることもできる。また、各実施形態の構成の一部について、他の実施形態の構成の一部を追加、削除又は置換することもできる。
【符号の説明】
【0079】
1…油圧ショベル(作業機械)
2…走行体
3…旋回体
4…運転室
5…機械室
6…カウンタウェイト
7…作業機
8…ブーム
9…アーム
10…バケット
11…ブームシリンダ
12…アームシリンダ
13…バケットシリンダ
14…旋回モータ
15a…右走行モータ
15b…左走行モータ
16…油圧ポンプ
17…エンジン
18…流量制御弁ユニット
19…旋回流量制御弁
20…電磁比例減圧弁ユニット
21…コントローラ(第1のプロセッサ)
22…パイロットポンプ
23a…旋回左電磁比例減圧弁
23b…旋回右電磁比例減圧弁
24…操作レバー
25…モニタ(出力装置)
26…通信装置(第1の通信装置)
27…GNSSアンテナ
28…認証装置
29…ドアセンサ
30…シートベルトセンサ
31…ゲートロックレバーセンサ
32…ゲートロックバルブ
33…シートベルト警告表示信号生成部
34…ゲートロックバルブ制御信号生成部
35…運転違反判定部
36…情報格納部
37…運転違反警告生成部
38…情報処理装置(外部の管理端末、第2のプロセッサ、第2の通信装置)
39…表示装置