(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022152809
(43)【公開日】2022-10-12
(54)【発明の名称】照明装置及び像再生装置
(51)【国際特許分類】
G02B 5/30 20060101AFI20221004BHJP
G03H 1/22 20060101ALI20221004BHJP
F21V 9/14 20060101ALI20221004BHJP
F21V 9/00 20180101ALI20221004BHJP
F21V 9/08 20180101ALI20221004BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20221004BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20221004BHJP
【FI】
G02B5/30
G03H1/22
F21V9/14
F21V9/00 200
F21V9/08 400
F21Y115:10
F21Y115:30
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021055732
(22)【出願日】2021-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】長濱 昌俊
(72)【発明者】
【氏名】久保田 敏弘
【テーマコード(参考)】
2H149
2K008
【Fターム(参考)】
2H149AA20
2H149AA21
2H149BA02
2H149BA04
2H149BA05
2H149BA22
2H149DA04
2H149DA12
2H149EA03
2H149EA10
2K008CC03
2K008EE04
2K008FF03
2K008FF24
2K008HH12
2K008HH13
2K008HH14
(57)【要約】
【課題】平行光の方向を変えて斜め方向に照射することが可能な省スペースな照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置は、照射される光の第1軸方向に直線偏光した偏光成分を透過させ、第1軸方向と直交する第2軸方向に直線偏光した偏光成分を反射する第1の光束分割素子と、第1の光束分割素子を透過して垂直に照射される平行光を、所定の反射角で第1の光束分割素子に向けて再生するとともに、第1の光束分割素子により反射角で反射された光を再生照明光として透過させる第2の光束分割素子と、第1の光束分割素子と第2の光束分割素子の間に配置された1/4波長板を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照射される光の第1軸方向に直線偏光した偏光成分を透過させ、前記第1軸方向と直交する第2軸方向に直線偏光した偏光成分を反射する第1の光束分割素子と、
前記第1の光束分割素子を透過して垂直に照射される平行光を、所定の反射角で前記第1の光束分割素子に向けて再生するとともに、前記第1の光束分割素子により前記反射角で反射された光を再生照明光として透過させる第2の光束分割素子と、
前記第1の光束分割素子と前記第2の光束分割素子の間に配置された1/4波長板と、
を備える照明装置。
【請求項2】
前記1/4波長板は、前記第1の光束分割素子を透過した前記平行光を、前記第1軸方向に直線偏光した偏光状態から第1回転方向に円偏光した偏光状態に変化させ、前記第2の光束分割素子により再生された光を、前記第1回転方向に円偏光した偏光状態から前記第2軸方向に直線偏光した偏光状態に変化させ、前記第1の光束分割素子より反射された光を、前記第2軸方向に直線偏光した偏光状態から前記第1回転方向と逆の第2回転方向に円偏光した偏光状態に変化させる、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記第1の光束分割素子、前記1/4波長板、及び前記第2の光束分割素子は、互いに重ね合わせて配置される、請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記第2の光束分割素子の前記第1の光束分割素子と反対の側に配置され、前記第1の光束分割素子により前記反射角で反射された光を透過させ、前記第2の光束分割素子を垂直に透過した光を透過させないルーバーを更に備える、
請求項1から3のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項5】
照射される光の第1軸方向に直線偏光した偏光成分を透過させ、前記第1軸方向と直交する第2軸方向に直線偏光した偏光成分を反射する第1の光束分割素子と、
前記第1の光束分割素子を透過して垂直に照射される平行光を、所定の反射角で前記第1の光束分割素子に向けて再生するとともに、前記第1の光束分割素子により前記反射角で反射された光を再生照明光として透過させる第2の光束分割素子と、
前記第1の光束分割素子と前記第2の光束分割素子の間に配置された1/4波長板と、
を備える照明装置と、
円偏光した偏光状態を有する前記再生照明光により照射されて再生像を再生する像再生部と、
を備える、像再生装置。
【請求項6】
前記像再生部は、
背面側から照射される円偏光した偏光状態を有する前記再生照明光を透過させ、正面側から照射される光を反射して前記正面側に再生像を再生する反射型ホログラムと、
前記反射型ホログラムの前記正面側に配置され、前記反射型ホログラムを透過した前記再生照明光を入射角と同じ反射角で前記反射型ホログラムに向けて反射して前記反射型ホログラムを前記正面側から照射するとともに、前記反射型ホログラムによって再生された再生像の光を透過させる第3の光束分割素子と、
前記第3の光束分割素子の前記反射型ホログラムと反対の側に配置され、照射される光の第3軸方向に直線偏光した偏光成分を吸収し、前記第3軸方向と直交する第4軸方向に直線偏光した偏光成分を透過させる偏光板と、
前記反射型ホログラムと前記第3の光束分割素子の間に配置された第2の1/4波長板と、
を備える、請求項5に記載の像再生装置。
【請求項7】
前記像再生部は、
背面側から照射される円偏光した偏光状態を有する前記再生照明光を透過させ、正面側から照射される光を反射して前記正面側に再生像を再生する反射型ホログラムと、
前記反射型ホログラムの前記正面側に配置され、前記反射型ホログラムを透過した前記再生照明光の第3軸方向に直線偏光した偏光成分を入射角と同じ反射角で前記反射型ホログラムに向けて反射するとともに、前記反射型ホログラムによって再生された再生像の光の前記第3軸方向と直交する第4軸方向に直線偏光した偏光成分を透過させる第4の光束分割素子と、
前記反射型ホログラムと前記第4の光束分割素子の間に配置された第2の1/4波長板と、
を備える、請求項5に記載の像再生装置。
【請求項8】
前記像再生部は、
前記第4の光束分割素子の前記反射型ホログラムと反対の側に配置され、照射される光の前記第3軸方向に直線偏光した偏光成分を吸収し、前記第4軸方向に直線偏光した偏光成分を透過させる偏光板を更に備える、
請求項7に記載の像再生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置、及びその照明装置を用いた像再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ホログラムは、物体像を記録したときに参照光が照射された方向と同じ方向から再生照明光が照射されることで物体像を再生する。参照光は斜め方向からホログラムに照射されることが通常であるため、再生照明光も斜め方向からホログラムに照射されることになる。例えば特許文献1には、斜め方向からホログラムを照射する照明装置が記載されている。
【0003】
特許文献1に記載の照明装置は、一面に開口部を有する概略直方体形状のケーシングと、前記開口部に設けられ、矩形形状をなす導光レンズと、前記ケーシング内に設けられ、前記導光レンズに向かって光を射出する光源と、前記ケーシングの外部に把持部が設けられ、前記把持部が操作されることにより前記光源の位置を調節する位置調節機構を具備する。これにより、特許文献1に記載の照明装置は、複数の照明装置を組み合わせて照明する際に、その組み立ての容易性及び安定性を向上し、更に照射面における照射ムラを低減することを可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1において
図9に図示された照明装置は、複数の照明ユニットがホログラムに対して斜め上方向に奥行方向に並べて配置されて、斜め方向からホログラムを照射する。しかし、複数の照明ユニットをこのように配置するためには、広いスペースが必要となる。
【0006】
本発明は、平行光の方向を変えて斜め方向に照射することが可能な省スペースな照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の照明装置は、照射される光の第1軸方向に直線偏光した偏光成分を透過させ、第1軸方向と直交する第2軸方向に直線偏光した偏光成分を反射する第1の光束分割素子と、第1の光束分割素子を透過して垂直に照射される平行光を、所定の反射角で第1の光束分割素子に向けて再生するとともに、第1の光束分割素子により反射角で反射された光を再生照明光として透過させる第2の光束分割素子と、第1の光束分割素子と第2の光束分割素子の間に配置された1/4波長板を備える。
【0008】
上記の照明装置において、1/4波長板は、第1の光束分割素子を透過した平行光を、第1軸方向に直線偏光した偏光状態から第1回転方向に円偏光した偏光状態に変化させ、第2の光束分割素子により再生された光を、第1回転方向に円偏光した偏光状態から第2軸方向に直線偏光した偏光状態に変化させ、第1の光束分割素子より反射された光を、第2軸方向に直線偏光した偏光状態から第1回転方向と逆の第2回転方向に円偏光した偏光状態に変化させることが好ましい。
【0009】
上記の照明装置において、第1の光束分割素子、1/4波長板、及び第2の光束分割素子は、互いに重ね合わせて配置されることが好ましい。
【0010】
上記の照明装置は、第2の光束分割素子の第1の光束分割素子と反対の側に配置され、第1の光束分割素子により反射角で反射された光を透過させ、第2の光束分割素子を垂直に透過した光を透過させないルーバーを更に備えることが好ましい。
【0011】
本発明の像再生装置は、照射される光の第1軸方向に直線偏光した偏光成分を透過させ、第1軸方向と直交する第2軸方向に直線偏光した偏光成分を反射する第1の光束分割素子と、第1の光束分割素子を透過して垂直に照射される平行光を、所定の反射角で第1の光束分割素子に向けて再生するとともに、第1の光束分割素子により反射角で反射された光を再生照明光として透過させる第2の光束分割素子と、第1の光束分割素子と第2の光束分割素子の間に配置された1/4波長板を備える照明装置と、円偏光した偏光状態を有する再生照明光により照射されて再生像を再生する像再生部を備える。
【0012】
上記の像再生装置において、像再生部は、背面側から照射される円偏光した偏光状態を有する再生照明光を透過させ、正面側から照射される光を反射して正面側に再生像を再生する反射型ホログラムと、反射型ホログラムの正面側に配置され、反射型ホログラムを透過した再生照明光を入射角と同じ反射角で反射型ホログラムに向けて反射して反射型ホログラムを正面側から照射するとともに、反射型ホログラムによって再生された再生像の光を透過させる第3の光束分割素子と、第3の光束分割素子の反射型ホログラムと反対の側に配置され、照射される光の第3軸方向に直線偏光した偏光成分を吸収し、第3軸方向と直交する第4軸方向に直線偏光した偏光成分を透過させる偏光板と、反射型ホログラムと第3の光束分割素子の間に配置された第2の1/4波長板を備えることが好ましい。
【0013】
上記の像再生装置において、像再生部は、背面側から照射される円偏光した偏光状態を有する再生照明光を透過させ、正面側から照射される光を反射して正面側に再生像を再生する反射型ホログラムと、反射型ホログラムの正面側に配置され、反射型ホログラムを透過した再生照明光の第3軸方向に直線偏光した偏光成分を入射角と同じ反射角で反射型ホログラムに向けて反射するとともに、反射型ホログラムによって再生された再生像の光の第3軸方向と直交する第4軸方向に直線偏光した偏光成分を透過させる第4の光束分割素子と、反射型ホログラムと第4の光束分割素子の間に配置された第2の1/4波長板を備えることが好ましい。
【0014】
本発明の像再生装置において、像再生部は、第4の光束分割素子の反射型ホログラムと反対の側に配置され、照射される光の第3軸方向に直線偏光した偏光成分を吸収し、第4軸方向に直線偏光した偏光成分を透過させる偏光板を更に備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、平行光の方向を変えて斜め方向に照射することが可能な省スペースな照明装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、実施形態に係る照明装置、及び照明装置を利用する像再生装置の構成を模式的に示した図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る像再生装置における像再生部の第1の構成例を模式的に示した図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る像再生装置における像再生部の第2の構成例を模式的に示した図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る像再生装置における像再生部の第3の構成例を模式的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の照明装置は、例えばホログラムを照明するために用いられ、照射される光を偏光状態に応じて反射又は透過させる第1の光束分割素子と、第1の光束分割素子を透過して垂直に照射される照明光を斜め方向に再生しつつ、第1の光束分割素子により反射されて斜め方向から入射する光を再生照明光として透過させる第2の光束分割素子と、両者の間に配置された1/4波長板を備える。これにより、照明装置は、光源からホログラムに向けて垂直に照射される照明光の方向を変えて斜め方向からホログラムに照明光を入射させることができ、光源に対してホログラムを傾けて配置する必要がないため、大面積のホログラムを照射する場合でも省スペース化が可能である。
【0018】
また、照明装置は、円偏光した偏光状態を有する再生照明光を照射することができるため、円偏光した偏光状態を有する再生照明光を立体像再生のために利用する像再生部と組み合わせて、光源からの光を効率的に利用することが可能な像再生装置を構成することができる。
【0019】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、各図において同一、又は相当する機能を有するものは、同一符号を付し、その説明を省略又は簡潔にすることもある。
【0020】
図1は、実施形態に係る照明装置1、及び照明装置1を利用する像再生装置4の構成を、光源2及び像再生部3とともに模式的に示した図である。照明装置1は、第1の光束分割素子11、第2の光束分割素子12、1/4波長板13、及びルーバー14を備える。また、像再生装置4は、照明装置1及び像再生部3を備える。
【0021】
照明装置1は、光源2から照射される平行光20の方向を変えて再生照明光21として斜め方向から像再生部3を照射する。照明装置1については、後で
図1を参照しながら詳しく説明する。
【0022】
光源2は、コリメートされた平行光20を、照明装置1に垂直に照射する。なお、平行光20は、必ずしも完全に平行化された光である必要はなく、概ね平行に進む光であればよい。平行光20は、像再生部3或いはその構成要素であるホログラムに物体像を記録したときの記録光と同じ波長成分を含む。光源2として、一般にはレーザ光源をビームエキスパンダ及びコリメータと組み合わせたものが用いられるが、LED(Light-Emitting Diode)又は電球等の一般的な光源をコリメータと組み合わせて用いることも可能である。光源2は、薄型で奥行方向に省スペース化が可能なものが好ましい。
【0023】
像再生部3は、照明装置1から再生照明光21が斜め方向に照射されたときに再生像22を再生する。像再生部3として、例えば、透過型のホログラム等を用いることができるが、
図2~
図4で後述する反射型のホログラムを透過型のホログラムのように使用する像再生部3a~3cを用いることが好ましい。反射型のホログラムは、再生像22をカラー化させることが容易であり、透過型ホログラムと比較して、高品質な再生像22を再生することができる。また、像再生部3a~3cは、照明装置1が照射する円偏光した偏光状態を有する再生照明光21を効率的に利用することができる。
【0024】
像再生装置4は、照明装置1と像再生部3とを組み合わせて構成され、照明装置1が、光源2から照射される平行光20の方向を変えて斜め方向から像再生部3を照射し、像再生部3が、斜め方向から照射されて再生像22を再生する。再生照明光21が像再生部3を照射する斜め角度は、像再生部3或いはその構成要素であるホログラムに物体像が記録されたときに参照光を照射した角度と同じになるように調整される。
【0025】
第1の光束分割素子11は、照射される光の第1軸方向に直線偏光した偏光成分を透過させ、第1軸方向と直交する第2軸方向に直線偏光した偏光成分を反射する。第1の光束分割素子11として、例えば、偏光ビームスプリッタが用いられる。この偏光ビームスプリッタは、第2軸方向に伸びる金属細線を、光の波長よりも短い間隔でガラス基板上に多数並べて構成される。偏光ビームスプリッタとして、例えば、旭化成社製のWGF、又は3M社製のDBEF等が用いられる。第1の光束分割素子11は、第1軸方向に直線偏光した偏光状態を有する平行光20を照射する光源2と組み合わせることで、光源2からの光を効率的に利用することができる。
【0026】
第2の光束分割素子12は、第1の光束分割素子11を透過して垂直に平行光20が照射されると、所定の反射角θで第1の光束分割素子11に向けて再生光を再生するとともに、第1の光束分割素子11により反射角θで反射された光を透過させる。反射角θは、一般的なホログラムが再生照明光21を照射されたときに物体像を再生する入射角である30度~60度であることが好ましい。第2の光束分割素子12として、例えば、リップマンホログラムと同じ原理に基づく、ホログラフィック光学素子(Holographic Optical Element: HOE)が用いられる。リップマンホログラムは、波長選択性が高いという利点を有し、LED又は電球等のような波長域の広い光を発する一般的な光源を用いる場合でも、特定の狭い波長域の光に対してのみ作用するため色分散が小さい。このため、リップマンホログラムでは、例えば数μm~数十μmの実用的な記録材でホログラムを作製しても再生像のボケが抑えられる。このリップマンホログラムを用いることで、特定の波長の光を反射角θで反射するホログラフィック光学素子を作製できる。この場合、反射角θは、ホログラフィック光学素子を生成する際に所望の角度に設定することができる。ホログラフィック光学素子は、プリズム等の光を屈折させる光学素子と異なり、光の方向を変えるときに光が色分散しないため、再生像22に色ずれやボケが発生することが抑制される。また、ホログラフィック光学素子として用いるリップマンホログラムの記録材を厚くすることで、波長選択性と角度選択性が向上するため、色ずれやボケが更に抑制されるとともに、垂直でない方向から入射する光に作用して反射角θ以外の方向に反射することが抑制される。
【0027】
1/4波長板13は、第1の光束分割素子11と第2の光束分割素子12の間に配置され、1/4波長板13を透過する光の高速軸方向の偏光成分と低速軸方向の偏光成分の間に1/4波長に相当する位相差を与える。これにより、1/4波長板13を透過した光の偏光状態は、例えば下表のように変化する。ここで、第1回転方向は、右回転方向とすることができ、第2回転方向は、左回転方向とすることができる。
【表1】
【0028】
1/4波長板13は、第1の光束分割素子11を透過した平行光20を、第1軸方向に直線偏光した偏光状態から第1回転方向に円偏光した偏光状態に変化させ、第2の光束分割素子12により再生された光を、第1回転方向に円偏光した偏光状態から第2軸方向に直線偏光した偏光状態に変化させ、第1の光束分割素子11より反射された光を、第2軸方向に直線偏光した偏光状態から第1回転方向と逆の第2回転方向に円偏光した偏光状態に変化させる。
【0029】
1/4波長板13は、400~700nmの可視光域の透過光に対して概ね1/4波長に相当する位相差を与える広帯域性を有することが好ましい。また、1/4波長板13は、400~700nmの可視光域の入射光に対する角度依存性が低いことが好ましい。
【0030】
ルーバー14は、第2の光束分割素子12の第1の光束分割素子11と反対の側に配置され、第1の光束分割素子11により反射角θで反射された光を透過させ、第2の光束分割素子12を垂直に透過した光を透過させない。ルーバー14は、一般的なホログラムが再生照明光21を照射されたときに物体像を再生する入射角である30度~60度で入射する光を透過させ、それ以外の光は透過させないことが好ましい。
【0031】
第2の光束分割素子12としてホログラフィック光学素子を用いる場合、実際のホログラフィック光学素子の回折効率は100%ではないので、ホログラフィック光学素子により反射されないでホログラフィック光学素子を垂直に透過する平行光20が存在する。ルーバー14は、このようなホログラフィック光学素子を垂直に透過した平行光20を遮光する。よって、第2の光束分割素子12が垂直に入射する平行光20を完全に反射できる場合、ルーバー14は省略されてもよい。
【0032】
以下、
図1を参照しながら、照明装置1において、光源2から照射される平行光20の方向が変えられて再生照明光21として斜め方向から像再生部3に照射される仕組みについて説明する。
【0033】
光源2から照射される平行光20は、第1の光束分割素子11を透過する際に、第2軸方向に直線偏光した偏光成分が反射され、第1軸方向に直線偏光した偏光成分は透過する。第1の光束分割素子11を透過した平行光20は、1/4波長板13を透過する際に、第1軸方向に直線偏光した偏光状態から第1回転方向に円偏光した偏光状態に変化する。
【0034】
1/4波長板13を透過して第2の光束分割素子12に垂直に入射した平行光20は、第2の光束分割素子12により、第1の光束分割素子11に向けて反射角θで再生される。この際、第2の光束分割素子12により再生されずに第2の光束分割素子12を垂直に透過した一部の平行光20は、ルーバー14により遮光される。
【0035】
第2の光束分割素子12により反射角θで反射された光は、1/4波長板13を透過する際に、第1回転方向に円偏光した偏光状態から第2軸方向に直線偏光した偏光状態に変化する。第2軸方向に直線偏光した偏光状態を有する光は、第1の光束分割素子11により第2の光束分割素子12に向けて反射角θで反射される。
【0036】
第1の光束分割素子11により反射角θで反射された光は、1/4波長板13を透過する際に、第2軸方向に直線偏光した偏光状態から第2回転方向に円偏光した偏光状態に変化する。第1の光束分割素子11により反射角θで反射されて1/4波長板13を透過した光は、第2の光束分割素子12を斜め方向に透過する。
【0037】
第2の光束分割素子12を斜め方向に透過した光は、ルーバー14を斜め方向に透過して、再生照明光21として斜め方向から像再生部3に照射される。この結果、像再生部3により再生された再生像22の光が、観察者5によって観察される。
【0038】
以上のように、本実施形態の照明装置は、照射される光の第1軸方向に直線偏光した偏光成分を透過させ、第1軸方向と直交する第2軸方向に直線偏光した偏光成分を反射する第1の光束分割素子と、第1の光束分割素子を透過して垂直に照射される平行光を、所定の反射角で第1の光束分割素子に向けて再生するとともに、第1の光束分割素子により反射角で反射された光を再生照明光として透過させる第2の光束分割素子と、第1の光束分割素子と第2の光束分割素子の間に配置された1/4波長板を備える。これにより、平行光の方向を変えて斜め方向に照射することが可能な省スペースな照明装置が提供される。
【0039】
なお、
図1では、便宜上、第1の光束分割素子11、第2の光束分割素子12、1/4波長板13、及びルーバー14を互いに空間を隔てて図示したが、これらは、互いに重ね合わされて配置されることが好ましい。これにより、照明装置1が薄型化されて、奥行方向に省スペース化される。
【0040】
また、1/4波長板13は、透過する光の偏光状態を、上表1の透過前と透過後が逆になるように変化させてもよい。
【0041】
図2は、実施形態に係る像再生装置4における像再生部3の第1の構成例を模式的に示した図である。
図2に示す像再生部3aは、反射型ホログラム31、第3の光束分割素子32、偏光板33、及び第2の1/4波長板34を備える。
【0042】
反射型ホログラム31は、反射型ホログラム31に正面側(図中の左側)から斜め方向に照射される再生照明光21を反射して、同じ正面側に再生像22を再生する。反射型ホログラム31として、リップマンホログラム等が用いられる。
【0043】
第3の光束分割素子32は、反射型ホログラム31の正面側に配置される。第3の光束分割素子32は、反射型ホログラム31を透過した再生照明光21を入射角と同じ反射角θで反射して反射型ホログラム31を正面側から照射するとともに、反射型ホログラム31によって再生された再生像22の光23を透過させる。第3の光束分割素子32として、例えば、照射された光の一部を反射して残りを透過させるハーフミラー等のビームスプリッタが用いられる。
【0044】
偏光板33と第2の1/4波長板34とは組み合わせて用いられ、太陽又は蛍光灯等の外光源6からの外光61が、反射型ホログラム31等により反射されて観察者5によって観察されることを抑制するための、光アイソレータとして機能する。この光アイソレータは、第2の1/4波長板34の互いに直交する高速軸及び低速軸が、偏光板33の光透過軸に対して45°傾いている場合に、光アイソレータとしての機能が最大となるが、本実施形態はこれに限定されない。第2の1/4波長板34の高速軸及び低速軸は、偏光板33の光透過軸に対して、0°よりも大きく90°よりも小さい角度で傾いていればよい。
【0045】
偏光板33は、第3の光束分割素子32の反射型ホログラム31と反対の側に配置され、照射される光の第3軸方向に直線偏光した偏光成分を吸収し、第3軸方向と直交する第4軸方向に直線偏光した偏光成分を透過させる。偏光板33として、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)フィルム等にヨウ素化合物又は2色性有機染料を吸着して配向させた偏光板が用いられる。
【0046】
第2の1/4波長板34は、反射型ホログラム31と第3の光束分割素子32の間に配置される。第2の1/4波長板34は、例えば、1/4波長板13と同じものを用いることができる。第2の1/4波長板34は、第2の1/4波長板34を透過する光の高速軸方向の偏光成分と低速軸方向の偏光成分の間に1/4波長に相当する位相差を与える。これにより、第2の1/4波長板34を透過した光の偏光状態は、例えば下表のように変化する。
【表2】
【0047】
第2の1/4波長板34は、反射型ホログラム31を透過した円偏光した偏光状態を有する再生照明光21の偏光状態が、第3軸方向に直線偏光した偏光状態となって第3の光束分割素子32に照射されるように偏光状態を変える。
【0048】
以下、
図2を参照しながら、再生照明光21が反射型ホログラム31に斜め方向から照射されたときに再生される再生像22が、観察者5によって観察される仕組みについて説明する。なお、以下の説明では、再生照明光21は、
図1に示したように第2回転方向に円偏光した偏光状態を有するものとするが、再生照明光21の円偏光の回転方向は特定の方向に限定されず、第1回転方向に円偏光した偏光状態を有してもよい。
【0049】
照明装置1から照射される第2回転方向に円偏光した偏光状態を有する再生照明光21は、反射型ホログラム31を斜め方向に透過したあと、第2の1/4波長板34を透過する。この際、再生照明光21の偏光状態は、第2回転方向に円偏光した偏光状態から第3軸方向に直線偏光した偏光状態に変化する。第2の1/4波長板34を透過した再生照明光21は、第3の光束分割素子32により一部が入射角と同じ反射角θで反射される。
【0050】
第3の光束分割素子32により反射角θで反射された再生照明光21は、第2の1/4波長板34を透過する際に、第3軸方向に直線偏光した偏光状態から第1回転方向に円偏光した偏光状態に変化する。第2の1/4波長板34を透過した再生照明光21は、反射型ホログラム31に正面側から斜め方向に照射される。この結果、反射型ホログラム31の正面側に再生像22が再生される。
【0051】
反射型ホログラム31により再生された再生像22の光23は、第2の1/4波長板34を透過する際に、第1回転方向に円偏光した偏光状態から第4軸方向に直線偏光した偏光状態に変化する。第2の1/4波長板34を透過した第4軸方向に直線偏光した偏光状態を有する再生像22の光23は、第3の光束分割素子32を一部が透過し、偏光板33を透過する。この結果、偏光板33を透過した再生像22の光23が、観察者5によって観察される。
【0052】
一方で、第3の光束分割素子32によって反射されずに第3の光束分割素子32を透過した照明装置1からの再生照明光21は、第3軸方向に直線偏光した偏光状態を有するため、偏光板33により吸収される。このため、照明装置1から照射される再生照明光21の直接光は、観察者5によって観察されない。よって、観察者5が反射型ホログラム31を正面側から見たときの、照明装置1から照射される再生照明光21の直接光の眩しさが抑制される。
【0053】
次に、
図2を参照しながら、外光源6からの外光61が反射型ホログラム31に照射されたときに再生されるゴースト像62が、観察者5によって観察されない仕組みについて説明する。
【0054】
外光源6から照射される無偏光の外光61は、偏光板33を透過する際に、第3軸方向に直線偏光した偏光成分が偏光板33により吸収され、第4軸方向に直線偏光した偏光成分は偏光板33を透過する。偏光板33を透過した無偏光の外光61は、第3の光束分割素子32を一部が透過する。
【0055】
第3の光束分割素子32を透過した外光61は、第2の1/4波長板34を透過する際に、第4軸方向に直線偏光した偏光状態から第2回転方向に円偏光した偏光状態に変化する。第2の1/4波長板34を透過した外光61は、反射型ホログラム31に正面側から照射される。この結果、反射型ホログラム31の正面側にゴースト像62が再生される。
【0056】
反射型ホログラム31により再生されたゴースト像62の光63は、第2の1/4波長板34を透過する際に、第2回転方向に円偏光した偏光状態から第3軸方向に直線偏光した偏光状態に変化する。第2の1/4波長板34を透過した第3軸方向に直線偏光した偏光状態を有するゴースト像62の光63は、第3の光束分割素子32を一部が透過して、偏光板33により吸収される。よって、外光61によって再生されたゴースト像62は、観察者5によって観察されない。
【0057】
以上のように、像再生部3bは、円偏光した偏光状態を有する再生照明光21が照射されたときに再生像22を再生する。よって、像再生部3bは、円偏光した偏光状態を有する再生照明光21を照射する照明装置1と組み合わせて用いられることで、光の利用効率に優れた像再生装置4を構成することができる。
【0058】
図3は、実施形態に係る像再生装置4における像再生部3の第2の構成例を模式的に示した図である。
図3に示す像再生部3bは、
図2に示した第3の光束分割素子32及び偏光板33に替えて、第4の光束分割素子32bを備える。その他については像再生部3aと同様であるため、以下では像再生部3aと異なる点について説明し、同じ点については説明を省略する。
【0059】
第4の光束分割素子32bは、第2の1/4波長板34の反射型ホログラム31と反対の側に配置される。第4の光束分割素子32bは、反射型ホログラム31を透過した再生照明光21の第3軸方向に直線偏光した偏光成分を入射角と同じ反射角θで反射するとともに、反射型ホログラム31によって再生された再生像22の光23の第4軸方向に直線偏光した偏光成分を透過させる。第4の光束分割素子32bとして、例えば、偏光ビームスプリッタが用いられる。この偏光ビームスプリッタは、第3軸方向に伸びる金属細線を、光の波長よりも短い間隔でガラス基板上に多数並べて構成される。
【0060】
第2の1/4波長板34は、反射型ホログラム31を透過した円偏光した偏光状態を有する再生照明光21の偏光状態が、第3軸方向に直線偏光した偏光状態となって第4の光束分割素子32bに照射されるように偏光状態を変える。
【0061】
以下、
図3を参照しながら、再生照明光21が反射型ホログラム31に斜め方向から照射されたときに再生される再生像22が、観察者5によって観察される仕組みについて説明する。なお、以下の説明では、再生照明光21は、
図1に示したように第2回転方向に円偏光した偏光状態を有するものとするが、再生照明光21の円偏光の回転方向は特定の方向に限定されず、第1回転方向に円偏光した偏光状態を有してもよい。
【0062】
照明装置1から照射される第2回転方向に円偏光した偏光状態を有する再生照明光21は、反射型ホログラム31を斜め方向に透過したあと、第2の1/4波長板34を透過する。この際、再生照明光21の偏光状態は、第2回転方向に円偏光した偏光状態から第3軸方向に直線偏光した偏光状態に変化する。第2の1/4波長板34を透過した再生照明光21は、第4の光束分割素子32bにより入射角と同じ反射角θで反射される。
【0063】
第4の光束分割素子32bにより反射角θで反射された再生照明光21は、第2の1/4波長板34を透過する際に、第3軸方向に直線偏光した偏光状態から第1回転方向に円偏光した偏光状態に変化する。第2の1/4波長板34を透過した再生照明光21は、反射型ホログラム31に正面側から斜め方向に照射される。この結果、反射型ホログラム31の正面側に再生像22が再生される。
【0064】
反射型ホログラム31により再生された再生像22の光23は、第2の1/4波長板34を透過する際に、第1回転方向に円偏光した偏光状態から第4軸方向に直線偏光した偏光状態に変化する。第2の1/4波長板34を透過した第4軸方向に直線偏光した偏光状態を有する再生像22の光23は、第4の光束分割素子32bを透過する。この結果、第4の光束分割素子32bを透過した再生像22の光23が、観察者5によって観察される。
【0065】
一方で、照明装置1からの再生照明光21は、第3軸方向に直線偏光した偏光状態を有するため、第4の光束分割素子32bにより反射される。このため、照明装置1から照射される再生照明光21の直接光は、観察者5によって観察されない。よって、観察者5が反射型ホログラム31を正面側から見たときの、照明装置1から照射される再生照明光21の直接光の眩しさが抑制される。
【0066】
次に、
図3を参照しながら、外光源6からの外光61が反射型ホログラム31に照射されたときに再生されるゴースト像62が、観察者5によって観察されない仕組みについて説明する。
【0067】
外光源6から照射される無偏光の外光61は、第4の光束分割素子32bを透過する際に、第3軸方向に直線偏光した偏光成分が第4の光束分割素子32bにより反射され、第4軸方向に直線偏光した偏光成分は第4の光束分割素子32bを透過する。
【0068】
第4の光束分割素子32bを透過した外光61は、第2の1/4波長板34を透過する際に、第4軸方向に直線偏光した偏光状態から第2回転方向に円偏光した偏光状態に変化する。第2の1/4波長板34を透過した外光61は、反射型ホログラム31に正面側から照射される。この結果、反射型ホログラム31の正面側にゴースト像62が再生される。
【0069】
反射型ホログラム31により再生されたゴースト像62の光63は、第2の1/4波長板34を透過する際に、第2回転方向に円偏光した偏光状態から第3軸方向に直線偏光した偏光状態に変化する。第2の1/4波長板34を透過した第3軸方向に直線偏光した偏光状態を有するゴースト像62の光63は、第4の光束分割素子32bにより反射される。よって、外光61によって再生されたゴースト像62は、観察者5によって観察されない。
【0070】
以上のように、像再生部3bは、照明装置1が照射する円偏光した偏光状態を有する再生照明光21を、原理上、光量を減少させることなく利用することができる。よって、像再生部3bは、円偏光した偏光状態を有する再生照明光21を照射する照明装置1と組み合わせて用いられることで、更に光の利用効率に優れた像再生装置4を構成することができる。
【0071】
図4は、実施形態に係る像再生装置4における像再生部3の第3の構成例を模式的に示した図である。
図4に示す像再生部3cは、
図3に示した像再生部3bに加えて、偏光板33を更に備える。その他については像再生部3bと同様であるため、以下では像再生部3bと異なる点について説明し、同じ点については説明を省略する。
【0072】
偏光板33は、
図2に示された偏光板33と同じものである。偏光板33は、第4の光束分割素子32bの反射型ホログラム31と反対の側に配置され、照射される光の第3軸方向に直線偏光した偏光成分を吸収し、第3軸方向と直交する第4軸方向に直線偏光した偏光成分を透過させる。
【0073】
図4において、外光源6から照射される無偏光の外光61は、偏光板33を透過する際に、第3軸方向に直線偏光した偏光成分が偏光板33により吸収され、第4軸方向に直線偏光した偏光成分は偏光板33を透過する。この結果、偏光板33を透過した第4軸方向に直線偏光した偏光成分は、第4の光束分割素子32bを透過するため反射されず、外光61の反射光が観察者5によって観察されない。したがって、外光61の反射光の眩しさが抑制される。
【0074】
上述の実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0075】
図2では、便宜上、反射型ホログラム31、第3の光束分割素子32、偏光板33、及び第2の1/4波長板34を互いに空間を隔てて図示し、
図3では、第4の光束分割素子32bを、更に空間を隔てて図示したが、これらは、互いに重ね合わされて配置されることが好ましい。これにより、像再生部3が薄型化される。また、これらの光学素子のエッジが観察方向によって再生像22の光23に重なることがなくなるため、観察者5が再生像22を観察する際に、エッジにおいて不連続な再生像22が再生されることが避けられる。
【0076】
また、第2の1/4波長板34は、透過する光の偏光状態を、上表2の透過前と透過後が逆になるように変化させてもよい。この場合、第4の光束分割素子32bは、反射型ホログラム31を透過した再生照明光21の第4軸方向に直線偏光した偏光成分を反射角θで反射するとともに、反射型ホログラム31によって再生された再生像22の光23の第3軸方向に直線偏光した偏光成分を透過させる。また、偏光板33は、照射される光の第4軸方向に直線偏光した偏光成分を吸収し、第3軸方向に直線偏光した偏光成分を透過させる。
【符号の説明】
【0077】
1 照明装置
2 光源
3 像再生部
4 像再生装置
5 観察者
6 外光源
11 第1の光束分割素子
12 第2の光束分割素子
13 1/4波長板
14 ルーバー
31 反射型ホログラム
32 第3の光束分割素子
32b 第4の光束分割素子
33 偏光板
34 第2の1/4波長板