(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022152887
(43)【公開日】2022-10-12
(54)【発明の名称】集合住宅インターホンシステム
(51)【国際特許分類】
H04M 9/00 20060101AFI20221004BHJP
【FI】
H04M9/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021055824
(22)【出願日】2021-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000100908
【氏名又は名称】アイホン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 恭一
(72)【発明者】
【氏名】下村 祐太
(72)【発明者】
【氏名】服部 真嗣
(72)【発明者】
【氏名】宇野 亮二
(72)【発明者】
【氏名】藤嶋 公明
【テーマコード(参考)】
5K038
【Fターム(参考)】
5K038AA06
5K038CC12
5K038DD07
5K038GG06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】訪問者自身或いは帰宅者自身がオートドアを解錠でき、目的とする場所或いは自宅まで進むことができる集合住宅インターホンシステムを提供する。
【解決手段】集合住宅内は、複数のエリアに区画されており、各エリアは、第2オートドア6bを介して接続される。エントランスM1において、集合玄関機1は、IDカード7を読み取るカード読み取り部10及び暗証番号を入力する操作部12、IDカード7による解錠が可能なオートドアの組み合わせをIDカード7毎に記憶する解錠ドア記憶部、IDカード7の情報と個々の住戸及び施設に設定されている住戸IDとを紐付けして記憶しているカード情報記憶部を有する。集合玄関機1のCPUは、IDカード7及び暗証番号がカード情報記憶部に登録されている情報と一致するとき、IDカード7の使用を許可し、特定の第2オートドア6bを解錠を可能とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
来訪者が居住者を呼び出して通話するためにエントランスに設置された集合玄関機と、前記集合玄関機からの呼び出しに居住者が応答するための居室親機を住戸毎に備えた集合住宅インターホンシステムにおいて、
集合住宅内は複数のエリアに区画されて、各エリアへはそれぞれ解錠操作が必要なオートドアを通過しなければ進むことができないよう構成され、且つ一部の前記エリアは住戸以外の施設が入居したエリアから成り、
前記集合玄関機は、前記オートドアを解錠するために、少なくとも帰宅者或いは前記施設の利用者が携行しているカード手段の情報が入力されるカード情報入力部を有すると共に、個々の前記オートドアは前記カード手段により解錠する解錠操作部を備え、
更に、前記カード手段を認証するカード認証部と、
前記カード手段による解錠が可能な前記オートドアの組み合わせを、前記カード手段毎に記憶する解錠ドア記憶部と、
前記カード手段の情報に、個々の住戸及び施設に設定されている住戸IDを紐付けして記憶するカード情報記憶部とを有し、
前記カード認証部は、前記カード情報入力部に入力された情報が前記カード情報記憶部に登録されている情報と一致したら前記カード手段による解錠を許可し、
許可された前記カード手段により、前記解錠ドア記憶部に当該カード手段に関連付けて記憶されている前記オートドアの解錠を可能とすることを特徴とする集合住宅インターホンシステム。
【請求項2】
前記カード認証部がカード手段を認証したらカウントを開始するタイマ部を有し、
前記カード認証部は、前記タイマ部が所定時間をカウントしたら、前記カード手段による解除許可を取り消すことを特徴とする請求項1記載の集合住宅インターホンシステム。
【請求項3】
前記カード情報記憶部は、前記カード手段の情報に暗証番号情報が紐付けされて登録されていると共に、前記カード情報入力部は暗証番号入力部を有し、
前記カード認証部は、入力された前記カード手段の情報及び暗証番号が前記カード情報記憶部が記憶している情報と一致したら、前記カード手段による解錠を許可することを特徴とする請求項1又は2記載の集合住宅インターホンシステム。
【請求項4】
前記解錠ドア記憶部は、住戸或いは施設に進む際に通過を必要とする前記オートドアの組み合わせを、前記住戸ID或いは施設ID毎に記憶していることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の集合住宅インターホンシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は集合住宅インターホンシステムに関し、特に複数箇所にオートドアが設置されて、これらのオートドアを通過者が解錠する機能を備えた集合住宅インターホンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
エントランスにオートドアが設置されている集合住宅では、集合住宅インターホンシステムを使用して、集合玄関機から訪問先の居住者にオートドアを解錠してもらうことで、訪問者は居住エリアに進むことができた。
一方で、セキュリティ対策のために、集合住宅のエントランスに加えて、集合住宅内をエリア分けして、エリアの境界に電気錠を備えたオートドアを設置して、個々のエリア内に入る人物を制限するようにした集合住宅がある。このようなオートドアが複数設置された集合住宅では、合わせて解錠操作するための集合玄関機が設置され、その都度居住者等にオートドアを解錠して頂くよう構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記オートドアを複数設置した集合住宅では、特定のエリア内に入ることのできる人物を制限でき、セキュリティの向上を図ることができた。
しかしながら、居住者を呼び出して解錠して頂く操作が必要なため、通過する人物、解錠する居住者の双方にとって煩わしかった。また、集会所やスポーツジム等の施設を備えた集合住宅では、入室を監視する居住者のような人物が常に居るわけではないため、そのような施設は暗証番号による解錠等で通過者が対応していた。この場合、不審者が解錠方法を把握したら解錠が可能なため、セキュリティの面で不安があった。
そのため、セキュリティの向上と簡易な解錠操作を両立させた集合住宅インターホンシステムが望まれていた。
【0005】
そこで、本発明はこのような問題点に鑑み、オートドアを複数備えた集合住宅において、訪問者自身或いは帰宅者自身がオートドアを解錠でき、目的とする場所或いは自宅まで進むことができる集合住宅インターホンシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する為に、請求項1の発明は、来訪者が居住者を呼び出して通話するためにエントランスに設置された集合玄関機と、集合玄関機からの呼び出しに居住者が応答するための居室親機を住戸毎に備えた集合住宅インターホンシステムにおいて、集合住宅内は複数のエリアに区画されて、各エリアへはそれぞれ解錠操作が必要なオートドアを通過しなければ進むことができないよう構成され、且つ一部のエリアは住戸以外の施設が入居したエリアから成り、集合玄関機は、オートドアを解錠するために、少なくとも帰宅者或いは施設の利用者が携行しているカード手段の情報が入力されるカード情報入力部を有すると共に、個々のオートドアはカード手段により解錠する解錠操作部を備え、更に、カード手段を認証するカード認証部と、カード手段による解錠が可能なオートドアの組み合わせを、カード手段毎に記憶する解錠ドア記憶部と、カード手段の情報に、個々の住戸及び施設に設定されている住戸IDを紐付けして記憶するカード情報記憶部とを有し、カード認証部は、カード情報入力部に入力された情報がカード情報記憶部に登録されている情報と一致したらカード手段による解錠を許可し、許可されたカード手段により、解錠ドア記憶部に当該カード手段に関連付けて記憶されているオートドアの解錠を可能とすることを特徴とする。
この構成によれば、複数のオートドアが配置され、来訪者或いは帰宅者が目的とする場所に辿り着くまでにエントランスドア以外にオートドアが存在しても、解錠ドア記憶部が目的とする場所に進む際に通過しなけらばならないオートドアを住戸IDに関連付けて記憶していれば、集合玄関機に認証されたカード手段を使用して通過したいオートドアを解錠できる。よって、その都度居住者を呼び出したり暗証番号を入力する等の煩わしい操作をすること無く解錠でき、スムーズに目的とする場所まで進むことができる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の構成において、カード認証部がカード手段を認証したらカウントを開始するタイマ部を有し、カード認証部は、タイマ部が所定時間をカウントしたら、カード手段による解除許可を取り消すことを特徴とする。
この構成によれば、集合玄関機に認証させなければカード手段を使用できないし、使用可能な時間が設定されるため、第三者が入手しても有効に機能しない。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の構成において、カード情報記憶部は、カード手段の情報に暗証番号情報が紐付けされて登録されていると共に、カード情報入力部は暗証番号入力部を有し、カード認証部は、入力されたカード手段の情報及び暗証番号がカード情報記憶部が記憶している情報と一致したら、カード手段による解錠を許可することを特徴とする。
この構成によれば、カード手段を有効にするには暗証番号の入力が必要ため、高いセキュリティを維持できる。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の構成において、解錠ドア記憶部は、住戸或いは施設に進む際に通過を必要とするオートドアの組み合わせを、住戸ID或いは施設ID毎に記憶していることを特徴とする。
この構成によれば、カード手段で解錠できるオートドアは、登録された住戸或いは施設まで進む際に通過が必要なオートドアのみに限定されるため、通過するオートドア毎にチェックする機能を設けなくともセキュリティを維持できる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数のオートドアが配置され、来訪者或いは帰宅者が目的とする場所に辿り着くまでにエントランスドア以外にオートドアが存在しても、解錠ドア記憶部が目的とする場所に進む際に通過しなけらばならないオートドアを住戸IDに関連付けて記憶していれば、集合玄関機に認証されたカード手段を使用して通過したいオートドアを解錠できる。よって、その都度居住者を呼び出したり暗証番号を入力する等の煩わしい操作をすること無く解錠でき、スムーズに目的とする場所まで進むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明に係る集合住宅インターホンシステムの一例を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る集合住宅インターホンシステムの一例を示す構成図である。集合住宅インターホンシステムは、集合住宅のエントランスに設置されて来訪者が居住者を呼び出すための集合玄関機1、個々の住戸に設置されて集合玄関機1からの呼び出しに応答するための居室親機2、個々の住戸玄関に設置されて居住者を呼び出すための玄関子機3、管理人室に設置されて居住者等と通話するための管理親機4等を備えている。
【0013】
そして、6は電気錠を備えたオートドア、7はオートドア6の解錠に必要なIDカード(カード手段)、8はオートドア6を解錠操作するためにオートドア6毎に設置された解錠操作部、9はIDカード7を利用者に発行するカード発行機、10は集合玄関機の一部を成してIDカード7の情報を読み取るカード読み取り部である。
【0014】
尚、居室親機2、管理親機4は個々の住戸或いは管理人室に少なくとも1台設置されるが、ここでは双方とも2台設置した構成を示している。また、5はHUBであり、各機器は通信線L1を介してLAN接続されている。そして、機器間の通信はIP(Internet Protocol)より実施される。また、M1は集合住宅のエントランス、M2は住戸或いは施設、M3は管理人室を示している。
【0015】
ここで、集合住宅インターホンシステムが設置されている集合住宅を簡単に説明する。集合住宅には複数のオートドア6が設置されている。オートドア6は集合玄関機1が配置されているエントランスM1に設置されたエントランスドア(第1オートドア)6aと、集合住宅内部に設置された複数のオートドア(第2オートドア)6bとから成り、第2オートドア6bにより内部を複数のエリアに区分けし、異なるエリアに進むには何れかの第2オートドア6bを通過しなければ成らないよう構成されている。
例えば、居住エリアはフロア別等の複数のエリアに区分けされて、各エリアに入るには第2オートドア6bを通過しなければならないよう構成されている。
【0016】
更に、病院やスポーツジム等の住戸以外の施設も入居しており、これらの施設も住戸IDとして住戸番号が付されている。そして、第2オートドア6bで独立したエリアに区分けされ、施設に入る際には第2オートドア6bを通過しなければならないよう構成されている。
このように、エントランスドア6a以外に複数の第2オートドア6bが存在し、集合玄関機1のあるエントランスM1から、目的とする住戸或いは施設に辿り着くためには、エントランスドア6aを通過した後、少なくとも1つの第2オートドア6bを通過しなければならないよう構成されている。
【0017】
図2は集合玄関機1のブロック図を示している。集合玄関機1は
図2に示すように、カード読み取り部10、来訪者を撮像するためのカメラ11、呼び出す住戸を選択或いは入力し、更に後述する暗証番号を入力する操作部(暗証番号入力部)12、呼出先等を表示する表示部13、呼出ボタン14、通話するためのマイク15a及びスピーカ15bを備えた音響部15、所定時間をカウントするタイマ部16、集合玄関機1を制御する集合玄関機CPU18、他の機器と通信する集合玄関機通信IF19等を備えている。
集合玄関機CPU18は、IDカード7の情報を含む入力された情報からIDカードを認証し、解錠操作を可能とするカード認証部の機能を備えている。尚、カード読み取り部10と操作部12とでカード情報入力部を構成している。
【0018】
居室親機2は、呼び出しに応答操作する通話ボタン21、カメラ11の撮像映像に加えて後述する子機カメラ31の撮像映像を表示すると共に各種情報を表示するモニタ23、タッチパネルから成りモニタ23と一体に構成されている操作部24、通話するためのマイク及びスピーカ等を備えている。
玄関子機3は、来訪者を撮像する子機カメラ31、呼出ボタン32、通話するためのマイク33及びスピーカ34等を備えている。
管理親機4は、カメラ11の撮像映像を表示すると共に各種情報を表示するモニタ41、タッチパネルから成りモニタ41と一体に構成されている操作部42、通話するためのハンドセット44等を備えている。
【0019】
図3はカード発行機9のブロック図を示している。カード発行機9は
図3に示すように、IDカード7を発行するカード発行部91、発行対象者(携行者)の情報を入力するためのテンキー等を備えた情報入力部92、情報入力部92から入力された情報と発行したIDカード7に登録されている情報とを関連付けて記憶するカード情報記憶部93、エントランスM1から住戸或いは施設に進むまでに通過する必要がある第2オートドア6bの組み合わせを住戸或いは施設毎に記憶する解錠ドア記憶部94、カード発行機9を制御するカード発行機CPU95、集合玄関機1等と通信するカード発行機通信IF96等を備えている。
【0020】
IDカード7は、例えばバーコード或いはQRコード(登録商標)が印刷されたカード、磁気カード等が使用できるし、ICカードを使用しても良い。但し、集合玄関機1のカード読み取り部10は使用されるIDカードの形態に応じて読み取り手段が異なる。例えばQRコード(登録商標)であればカメラを備えた画像情報入力部を有し、磁気カードであれば、磁気情報入力部を備えることになる。
【0021】
上記の如く構成された集合住宅インターホンシステムの動作は以下のようである。但し、集合玄関機1が操作されて居住者の呼び出しが成されて、呼出先住戸の居室親機2が呼出音を報音する動作、呼び出しを受けて居室親機2が応答操作されると通話路が形成される動作、呼び出しに合わせてカメラ11の撮像映像が送信されて、居室親機2のモニタ23に表示される動作、更に呼び出しを受けて居室親機の解錠ボタンが操作されるとエントランスドア6aが解錠される動作等は従来と同様であるため説明を省略する。
ここでは、IDカード7を使用することで、居住者を呼び出すこと無くオートドア6を解錠して目的とする住戸或いは施設に進む制御を中心に説明する。
【0022】
最初にIDカード7の発行の流れを説明する。尚、ここではIDカード7が磁気カードの場合を説明する。IDカード7はカード発行機9で発行され、カード発行機9の情報入力部に、居住者の住戸番号、或いは利用者が目的とする施設の施設番号(住戸番号)及び暗証番号を入力することで発行される。
暗証番号は、予め居住者及び来訪者である施設利用者が設定し、居室親機2等からカード情報記憶部に住戸番号と共に登録される。
【0023】
住戸番号と暗証番号の入力を受けたカード発行機9は、記憶している暗証番号と照合して人物認証し、照合したらIDカード7を発行する。発行したIDカード7の情報は暗証番号と住戸番号が紐付けされてカード情報記憶部93に登録される。
尚、発行されたIDカード7は、その後継続して使用される。
【0024】
こうして発行されたIDカード7を、居住者は外出時に携行し、施設利用者は施設を利用する際に携行する。そして、帰宅した際或いは訪れた際にエントランスM1に設置されている集合玄関機1のカード読み取り部10にIDカード7の情報を読み取らせ、合わせて暗証番号を操作部12を操作して入力する。
集合玄関機CPU18は、入力された暗証番号を照合したら、読み取ったIDカード7の情報及び関連付けられている住戸番号を、カード発行機9のカード情報記憶部93から読み取り、エントランスドア6aを解錠して、登録されている住戸番号の場所までに存在存在する第2オートドア6bの解錠を許可する。また、「カードを認証しました、お入りください。」等のメッセージが集合玄関機から報音される。
同時に、タイマ部16をオンして1時間等の所定時間のカウントを開始し、所定時間が経過するまでIDカード7の利用を許可する。
【0025】
エントランスドア6aを通過して居住エリアに入った帰宅者或いは施設利用者は、目的とする住戸或いは施設に到達するまでにある第2オートドア6bを、その解錠操作部8にIDカード7の情報を読み取らせることで解錠させる。解錠操作部8が読み取った情報は、集合玄関機1に送信され、集合玄関機CPU18が判断し、その第2オートドア6bが、読み取ったIDカード7に紐付けされて解錠ドア記憶部94に登録されているオートドア6であって、且つ所定時間が経過していなければ許可信号を返信し、第2オートドア6bは解錠される。
こうして、途中複数の第2オートドア6bが存在しても、IDカード7を使用して解錠し、居住者は自住戸に進むことができるし、施設利用者は目的とする施設まで進むことができる。
【0026】
一方、解錠ドア記憶部94に登録されていない第2オートドア6bは集合玄関機CPU18が解錠許可を出さないため解錠されないし、所定時間が経過したら、許可が取り消されてIDカード7の使用ができなくなる。
【0027】
このように、集合住宅内にオートドア6が複数存在し、来訪者或いは帰宅者が目的とする場所に辿り着くまでにエントランスドア6a以外に第2オートドア6bが存在しても、集合玄関機1に認証されたIDカード7を使用することで容易に解錠できる。よって、その都度居住者を呼び出して解錠してもらったり、暗証番号を入力すること無く第2オートドア6bを解錠でき、スムーズに目的とする場所まで進むことができる。
また、IDカード7は許可されても使用時間が限定されるため、第三者が入手しても有効に機能しない。
更に、IDカード7で解錠できる第2オートドア6bは、登録された住戸或いは施設まで進む際に通過が必要な第2オートドア6bに限定されるため、居住者を呼び出して解錠して頂かなくてもセキュリティを維持できる。
【0028】
尚、上記実施形態では、IDカード7を居住者或いは施設使用者に発行して携行させているが、IDカード7をバーコード或いはQRコード(登録商標)のような画像情報として、スマートフォン等の携帯電話に画像として登録させ、この画像をIDカードとして使用してもよい。
また、集合住宅インターホンシステムをIP通信により機器間の通信を実施する構成としているが、従来のように機器間の通信を制御する制御機を設けて、2線式の伝送線で機器間を接続した構成に対しても本発明の技術は適用できるものである。
更に、IDカード7を集合玄関機1に認証させる際に、暗証番号の入力を無くしても良い。
【符号の説明】
【0029】
1・・集合玄関機、2・・居室親機、4・・管理親機、6・・オートドア、6a・・第1オートドア、6b・・第2オートドア、7・・IDカード(カード手段)、8・・解錠操作部、9・・カード発行機、10・・カード読み取り部(カード情報入力部)、11・・カメラ、12・・操作部(暗証番号入力部)、16・・タイマ部、18・・集合玄関機CPU(カード認証部)、91・・カード発行部、92・・情報入力部、93・・カード情報記憶部、94・・解錠ドア記憶部。