(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022153429
(43)【公開日】2022-10-12
(54)【発明の名称】非栄養甘味料の味を改善する組成物及び方法
(51)【国際特許分類】
A23L 27/00 20160101AFI20221004BHJP
A23L 2/60 20060101ALI20221004BHJP
A23L 2/00 20060101ALI20221004BHJP
A23L 2/385 20060101ALI20221004BHJP
【FI】
A23L27/00 F
A23L2/60
A23L2/00 B
A23L2/385
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022109871
(22)【出願日】2022-07-07
(62)【分割の表示】P 2019514713の分割
【原出願日】2017-09-14
(31)【優先権主張番号】62/395,476
(32)【優先日】2016-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】591235706
【氏名又は名称】ペプシコ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100122301
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 憲史
(74)【代理人】
【識別番号】100157956
【弁理士】
【氏名又は名称】稲井 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100170520
【弁理士】
【氏名又は名称】笹倉 真奈美
(72)【発明者】
【氏名】ダミアン・ブラウン
(72)【発明者】
【氏名】ウィンサム・ジョンソン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】甘味料の味が改善された(例えば、苦味及び/又は渋味の低減、及び組成物の全体的な甘味品質の改善)新規な甘味量組成物、当該甘味料組成物を含有する食品及び飲料製品、並びに当該甘味料の製造方法を提供する。
【解決手段】甘味料組成物は、非栄養甘味料と、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される化合物とを含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
甘味料組成物であって、
(1)非栄養甘味料と、
(2)フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の化合物と、
を含む甘味料組成物。
【請求項2】
フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される2つ以上の化合物を含む、請求項1に記載の甘味料組成物。
【請求項3】
フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される3つ以上の化合物を含む、請求項1に記載の甘味料組成物。
【請求項4】
フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される4つ以上の化合物を含む、請求項1に記載の甘味料組成物。
【請求項5】
500ダルトン超、1000ダルトン超、又は2000ダルトン超の分子量を有する任意の化合物を実質的に含まない、請求項1に記載の甘味料組成物。
【請求項6】
甘味料組成物であって、
(1)非栄養甘味料と、
(2)フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される1つ以上の化合物を含む風味改変組成物と、
を含む甘味料組成物。
【請求項7】
前記風味改変組成物が、500ダルトン超、1000ダルトン超、又は2000ダルトン超の分子量を有する任意の化合物を実質的に含まない、請求項6に記載の甘味料組成物。
【請求項8】
前記風味改変組成物が水性組成物である、請求項6又は7の甘味料組成物。
【請求項9】
前記風味改変組成物が、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される2つ以上の化合物を含む、請求項6~8のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
【請求項10】
前記風味改変組成物が、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される3つ以上の化合物を含む、請求項6~8のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
【請求項11】
前記風味改変組成物が、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される4つ以上の化合物を含む、請求項6~8のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
【請求項12】
甘味料組成物であって、
a)化合物フルフラールが、約6ppb~約10ppm、約13ppb~約5ppm、又は約80ppb~約5ppmの量で存在し、
b)化合物4-ヘキセン-1-オールが、約0.6ppb~約1ppm、約1.3ppb~約0.5ppm、又は約8ppb~約0.5ppmの量で存在し、
c)化合物トランス-2,4-ヘキサジエナールが、約2.5ppb~約4ppm、約5ppb~約2ppm、又は約30ppb~約2ppmの量で存在し、
d)化合物2,4-ヘキサジエン-1-オールが、約0.4ppb~約4ppm、約2ppb~約3ppm、約4ppb~約1.5ppm、又は約24ppb~約1.5ppmの量で存在し、
e)化合物5-メチル-フルフラールが、約0.3ppb~約1ppm、約0.5ppb~約0.5ppm、約0.7ppb~約0.25ppm、又は約4ppb~約0.25ppmの量で存在し、
f)化合物δ-テトラデカラクトンが、約0.1ppb~約0.04ppm、約0.1ppb~約0.02ppm、又は約0.3ppb~約0.02ppmの量で存在し、
g)化合物シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン及び/又はトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンが、約0.1ppb~約0.5ppm、約0.2ppb~約0.3ppm、約0.3ppb~約0.1ppm、又は約1.6ppb~約0.1ppmの量で存在し、
h)化合物3-メチルブタノールが、約0.8ppb~約10ppm、約1ppb~約5ppm、約1.2ppb~約1.2ppm、約1.6ppb~約0.6ppm、又は約9.5ppb~約0.6ppmの量で存在し、
i)化合物オクタン酸エチルが、約0.1ppb~約0.4ppm、約0.5ppb~約0.2ppm、又は約3.2ppb~約0.2ppmの量で存在し、
j)化合物デカン酸エチルが、約0.1ppb~約2.4ppm、約0.3ppb~約1.2ppm、又は約1.6ppb~約1.2ppmの量で存在し、
及び
k)化合物ヘキサデカン酸エチルが、約0.6ppb~約1ppm、約1.3ppb~約0.5ppm、又は約7.9ppb~約0.5ppmの量で存在する、
請求項1~11のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
【請求項13】
前記非栄養甘味料が、ステビオール配糖体、ラカンカ甘味料、ルブソシド、シアメノサイド、モナチン、クルクリン、グリチルリチン酸、ネオヘスペリジン、ジヒドロカルコン、グリチルリチン、グリチルフィリン、フロリドジン、トリロバチン、フィロズルチン、ブラゼイン、ヘルナンズルチン、オスラジン、ポリポドシドA、バイヨノシド、プテロカリオシドA及びB、ムクロジオシド、タウマチン、モネリン、マビンリンI及びII、フロミソシドI、ペルアンドリンI、アブルソシドA、及びシクロカリオシドI、モグロシドIV、モグロシドV、又はこれらの誘導体又は塩、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1~12のいずれか一項の甘味料組成物。
【請求項14】
前記非栄養甘味料が、ステビオール配糖体である、請求項13に記載の甘味料組成物。
【請求項15】
前記非栄養甘味料が、ステビオサイド、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、レバウディオサイドC、レバウディオサイドD、レバウディオサイドE、レバウディオサイドF、レバウディオサイドG、レバウディオサイドH、レバウディオサイドI、レバウディオサイドJ、レバウディオサイドK、レバウディオサイドL、レバウディオサイドM、レバウディオサイドN、レバウディオサイドO、レバウディオサイドP、レバウディオサイドQ、ステビオールビオシド、ズルコシドA、若しくはこれらの誘導体又は組み合わせを含む、請求項14に記載の甘味料組成物。
【請求項16】
前記非栄養甘味料が、レバウディオサイドA、レバウディオサイドD、ステビオサイド、レバウディオサイドM、又はこれらの組み合わせを含む、請求項15に記載の甘味料組成物。
【請求項17】
前記非栄養甘味料が、レバウディオサイドA、ステビオサイド、レバウディオサイドD、又はこれらの組み合わせを含む、請求項16に記載の甘味料組成物。
【請求項18】
前記非栄養甘味料が、レバウディオサイドD及びステビオサイド組成物を含む水性ステビオール配糖体組成物を含む、請求項1~12に記載の甘味料組成物。
【請求項19】
前記レバウディオサイドDが、水性ステビオール組成物の約0.5重量%~約1.5重量%、約1重量%~約1.5重量%、約1.3重量%~約1.4重量%の範囲で存在するか、又は約1.3重量%、約1.4重量%、若しくは約1.5重量%存在する、請求項18に記載の甘味料組成物。
【請求項20】
前記ステビオサイド組成物及び前記レバウディオサイドDが、約1:1~約10:1、約2:1~約7:1、又は約2:1、約3:1、約5:1、又は約6:1.の比で存在する、請求項18又は19に記載の甘味料組成物。
【請求項21】
前記ステビオール組成物が、ステビオサイド組成物と、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、レバウディオサイドC、レバウディオサイドE、レバウディオサイドF、レバウディオサイドG、レバウディオサイドH、レバウディオサイドI、レバウディオサイドJ、レバウディオサイドK、レバウディオサイドL、レバウディオサイドM、レバウディオサイドO、ステビオールビオシド、ルブソシド、及びズルコシドAからなる群から選択される第2のステビオール配糖体とを含む、請求項18に記載の甘味料組成物。
【請求項22】
前記第2のステビオール配糖体が、レバウディオサイドA又はレバウディオサイドMである、請求項21に記載の甘味料組成物。
【請求項23】
前記ステビオサイド及びレバウディオサイドAが、95:5~1:99又は約1:1~約2:98の比で存在する、請求項22に記載の甘味料組成物。
【請求項24】
a)
水と、
b)請求項1~23のいずれか一項に記載の甘味料組成物と、
c)任意にリン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、ギ酸、アスコルビン酸、フマル酸、グルコン酸、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸及びこれらの任意の混合物からなる群から選択される酸味料と、
d)任意に風味剤と、
を含む、レディ・トゥ・ドリンク飲料。
【請求項25】
前記飲料が、炭酸飲料、非炭酸飲料、ファウンテン飲料、冷凍炭酸飲料、果汁、果汁風味飲料、果実風味飲料、スポーツ飲料、エネルギー飲料、強化/増強水飲料、風味水、大豆飲料、野菜飲料、穀物系飲料、麦芽飲料、発酵飲料、ヨーグルト飲料、ケフィア、コーヒー飲料、茶飲料、乳製品飲料及びこれらの任意の混合物からなる群から選択される、請求項24に記載のレディ・トゥ・ドリンク飲料。
【請求項26】
水が、炭酸水である、請求項24に記載のレディ・トゥ・ドリンク飲料。
【請求項27】
前記風味剤が、コーラ風味剤、紅茶風味剤、カラメル風味剤、及びコーヒー風味剤を含む、請求項24に記載のレディ・トゥ・ドリンク飲料。
【請求項28】
カフェインを更に含む、請求項24~27のいずれか一項に記載のレディ・トゥ・ドリンク飲料。
【請求項29】
カフェインを実質的に含まない、請求項24~27のいずれか一項に記載のレディ・トゥ・ドリンク飲料。
【請求項30】
前記飲料が、1人分8oz当たり約200カロリー未満である、請求項24~29のいずれか一項に記載のレディ・トゥ・ドリンク飲料。
【請求項31】
前記飲料が、栄養甘味料を更に含む、請求項22~29のいずれか一項に記載のレディ・トゥ・ドリンク飲料。
【請求項32】
水と、請求項1~23のいずれか一項に記載の甘味料組成物とを含む飲料濃縮物。
【請求項33】
食品成分と、請求項1~23のいずれか一項に記載の甘味料組成物とを含む食品。
【請求項34】
甘味料組成物の製造方法であって、
非栄養甘味料に、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の化合物を添加することを含む、甘味料組成物の製造方法。
【請求項35】
フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される2つ以上の化合物を添加することを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される3つ以上の化合物を添加することを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される4つ以上の化合物を添加することを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
甘味料組成物の製造方法であって、
非栄養甘味料を含む水溶液に、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の化合物を含む風味改変組成物を添加することを含む、甘味料組成物の製造方法。
【請求項39】
前記風味改変組成物が、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される2つ以上の化合物を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記風味改変組成物が、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラールからなる群から選択される3種以上の化合物を含み、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される3つ以上の化合物を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記風味改変組成物が、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される4つ以上の化合物を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項42】
前記添加することが、前記非栄養甘味料の水溶液をオーク樽又はオークチップと接触させることを含む、請求項38~41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記接触が、約10℃~約50℃又は21℃~40℃で、少なくとも約1日間、少なくとも約2日間、少なくとも約3日間、少なくとも約4日間、少なくとも約5日間、少なくとも約6日間、少なくとも約1週間、少なくとも約2週間、少なくとも約3週間、少なくとも約4週間、少なくとも約5週間、又は少なくとも約6週間にわたって行われる、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記添加後に前記非栄養甘味料の水溶液を濾過することを更に含む、請求項42又は43に記載の方法。
【請求項45】
前記濾過することが炭素濾過又は膜濾過を含む、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記水溶液が、約1重量%~約25重量%、約5重量%~約15重量%、約6重量%~約13重量%、又は約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、又は約12重量%の前記非栄養甘味料を含む、請求項38~45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
前記非栄養甘味料が、ステビオール配糖体、ラカンカ甘味料、ルブソシド、シアメノサイド、モナチン、クルクリン、グリチルリチン酸、ネオヘスペリジン、ジヒドロカルコン、グリチルリチン、グリチルフィリン、フロリドジン、トリロバチン、フィロズルチン、ブラゼイン、ヘルナンズルチン、オスラジン、ポリポドシドA、バイヨノシド、プテロカリオシドA及びB、ムクロジオシド、タウマチン、モネリン、マビンリンI及びII、フロミソシドI、ペルアンドリンI、アブルソシドA、及びシクロカリオシドI、モグロシドIV、モグロシドV、又はこれらの誘導体又は塩、又はこれらの組み合わせを含む、請求項34~46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
前記非栄養甘味料が、ステビオール配糖体を含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記非栄養甘味料が、ステビオサイド、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、レバウディオサイドC、レバウディオサイドD、レバウディオサイドE、レバウディオサイドF、レバウディオサイドG、レバウディオサイドH、レバウディオサイドI、レバウディオサイドJ、レバウディオサイドK、レバウディオサイドL、レバウディオサイドM、レバウディオサイドN、レバウディオサイドO、レバウディオサイドP、レバウディオサイドQ、ステビオールビオシド、ズルコシドA、若しくは誘導体、又はこれらの組み合わせを含む、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記非栄養甘味料が、レバウディオサイドA、レバウディオサイドD、ステビオサイド、レバウディオサイドM、又はこれらの組み合わせを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記非栄養甘味料が、レバウディオサイドD及びステビオサイド組成物を含む水性ステビオール配糖体組成物を含む、請求項34~46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
前記レバウディオサイドDが、水性ステビオール配糖体の約0.5重量%~約1.5重量%、約1重量%~約1.5重量%、約1.3重量%~約1.4重量%の範囲で存在するか、又は約1.3重量%、約1.4重量%、若しくは約1.5重量%で存在する、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記ステビオサイド組成物及び前記レバウディオサイドDが、約1:1~約10:1、約2:1~約7:1、又は約2:1、約3:1、約5:1、又は約6:1の比で存在する、請求項51又は52に記載の方法。
【請求項54】
前記ステビオール組成物体が、ステビオサイド組成物と、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、レバウディオサイドC、レバウディオサイドE、レバウディオサイドF、レバウディオサイドG、レバウディオサイドH、レバウディオサイドI、レバウディオサイドJ、レバウディオサイドK、レバウディオサイドL、レバウディオサイドM、レバウディオサイドO、ステビオールビオシド、ルブソシド、及びズルコシドAからなる群から選択される第2のステビオール配糖体とを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項55】
前記第2のステビオール配糖体が、レバウディオサイドA又はレバウディオサイドMである、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記ステビオサイド及びレバウディオサイドAが、95:5~1:99又は約1:1~約2:98の比で存在する、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記甘味料組成物が栄養甘味量を更に含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
【請求項58】
前記栄養甘味料が、スクロース又は高フラクトースコーンシロップである、請求項57に記載の甘味料組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、味を改善する(例えば、苦味及び/又は渋味の低減)新規な甘味料組成物、及びそれを含む食品及び飲料製品に関する。
【背景技術】
【0002】
低カロリー甘味料の市場需要のため、食品及び飲料製品製造業者は、レバウディオサイドを含むステビオール配糖体などの天然、低カロリー、又はゼロカロリー甘味料に注目してきた。例えば、レバウディオサイドAは、市販されているコーラ製品において、現在、市場で取り扱われている。しかしながら、栄養甘味料を強力な非栄養甘味料で置き換えると、苦味、渋味、甘草風味、金属味、及び/又は残留する後味など、多くの非栄養甘味料に付随する異味による障害に直面する。
【0003】
食品及び飲料製造業者は、風味マスキング剤又は風味改善剤を使用して非栄養甘味料の風味プロファイルを改善しようと試みてきた。例えば、国際公開第01/11988号は、植物材料(例えば、ブドウ種子、松樹皮、レモンツリー樹皮、オーク、様々なベリー)から抽出された有効量の高分子ポリフェノール材料(例えば、ポリプロアントシアニジン)を添加することにより、人工又は高甘味度甘味料組成物の味覚品質を変更又は改変する方法を開示している。
【0004】
国際公開第’988号の開示にもかかわらず、非栄養甘味料の風味プロファイルの改善に適した組成物及び方法が未だに必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
各種実施形態では、本開示は、非栄養甘味料と、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上、又は2つ以上、又は3つ以上、又は4つ以上の化合物と、を含む甘味料組成物を提供する。これらの化合物は、非栄養甘味料の味プロファイルを改変するためにごく少量存在し、甘味料の苦味及び/又は渋味を低減する、及び/又は甘味料の全体的な甘味品質(例えば、砂糖のような味及びまろやかさ)を改善する。
【0006】
各種実施形態では、本開示はまた、非栄養甘味料と、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上、又は2つ以上、又は3つ以上、又は4つ以上を含む風味改変組成物と、を含む甘味料組成物を提供する。
【0007】
本開示の甘味料組成物及び/又は風味改変組成物は、500ダルトン超、1000ダルトン超、又は2000ダルトン超の分子量を有する任意の化合物を実質的に含まなくてよい。特定の実施形態では、500ダルトン超、1000ダルトン超、又は2000ダルトン超の分子量を有する化合物は、フェノールオリゴマー及び/又はポリマーポリフェノールであってよく、ポリプロアントシアニジン、フラボノール配糖体のポリマー、ヒドロキシケイ皮酸誘導体のポリマー(エステル、グリコシド、及びアミド)、及び/又は没食子酸誘導体(エステル、グリコシド、及びアミド)のポリマーが挙げられる。
【0008】
上記化合物との組み合わせに好適な非栄養甘味料としては、ステビオール配糖体、ラカンカ甘味料、ルブソシド、シアメノサイド、モナチン、クルクリン、グリチルリチン酸、ネオヘスペリジン、ジヒドロカルコン、グリチルリチン、グリチルフィリン、フロリドジン、トリロバチン、フィロズルチン、ブラゼイン、ヘルナンズルチン、オスラジン、ポリポドシドA、バイヨノシド、プテロカリオシドA及びB、ムクロジオシド、タウマチン、モネリン、マビンリンI及びII、フロミソシドI、ペルアンドリンI、アブルソシドA、及びシクロカリオシドI、モグロシドIV、モグロシドV、又はこれらの誘導体又は塩、又はこれらの組み合わせが挙げられる。特定の実施形態では、非栄養甘味料は、レバウディオサイドA、レバウディオサイドD、ステビオサイド、レバウディオサイドM、又はこれらの組み合わせを含む。特定の実施形態では、非栄養甘味料は、特定のレバウディオサイドD対ステビオサイド組成比で、レバウディオサイドDとステビオサイド組成物とを含む水性ステビオール配糖体組成物を含む。
【0009】
本開示の甘味料組成物は、固体形態(例えば、顆粒又は粉末)及び液体形態(例えば、濃縮物又はシロップ)を含む様々な形態をとり得る。甘味組成物は、飲料製品(例えば、レディ・トゥ・ドリンク飲料又は飲料濃縮物)や食品(例えば、オートミール、シリアル、及びスナック食品)などの様々な製品で使用することができる。
【0010】
典型的な実施形態では、レディ・トゥ・ドリンク飲料は、非アルコール飲料、すなわち、全く又は実質的にエタノールを含まない飲料である。本明細書で使用されるとき、「エタノールを実質的に含まない」という表現は、所与のレディ・トゥ・ドリンク飲料が、1重量%以下のエタノールを含有し、特定の実施形態では、0.5重量%以下、0.1重量%以下、0.01重量%以下、0.001重量%以下、又は0.0001重量%以下を含有することを意味する。いくつかの実施形態では、レディ・トゥ・ドリンク飲料は、水、本明細書に記載の甘味料組成物、任意に酸味剤、及び任意に風味剤を含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、レディ・トゥ・ドリンク飲料は、1人分8oz当たり約200カロリー未満、1人分8oz当たり約150カロリー未満、1人分8oz当たり約100カロリー未満、1人分8oz当たり約70カロリー未満、1人分8oz当たり約50カロリー未満、1人分8oz当たり約10カロリー未満、1人分8oz当たり約5カロリー未満であり得る。レディ・トゥ・ドリンク飲料は、カフェインを含有することができる、又はカフェインを実質的に含まなくてもよい。
【0012】
いくつかの実施形態では、レディ・トゥ・ドリンク飲料は、炭酸飲料、非炭酸飲料、ファウンテン飲料、冷凍炭酸飲料、果汁、果汁風味飲料、果実風味飲料、スポーツ飲料、エナジードリンク、強化/増強水飲料、風味水、大豆飲料、野菜飲料、穀物系飲料、麦芽飲料、発酵飲料、ヨーグルト飲料、ケフィア、コーヒー飲料、茶飲料、乳製品飲料及びこれらの混合物である。
【0013】
各種実施形態では、本開示はまた、非栄養甘味料に、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上、又は2つ以上、又は3つ以上、又は4つ以上の化合物を添加することを含む、甘味料組成物の製造方法を提供する。これらの化合物は、甘味料の苦味及び/若しくは渋味を低減する、及び/又は甘味料の全体的な甘味品質(例えば、砂糖のような味及び,まろやかさ)を改善するのに十分な量で存在する。
【0014】
各種実施形態では、本開示はまた、非栄養甘味料の水溶液に、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上、又は2つ以上、又は3つ以上、又は4つ以上の化合物を含む風味改変組成物を添加することを含む、甘味料組成物の製造方法を提供する。
【0015】
いくつかの実施形態では、非栄養甘味料の水溶液に風味改変組成物を添加することは、非栄養甘味料の水溶液を木材樽又は木材チップなどの木材と接触させることによって達成することができる。特定の実施形態では、木材は、オーク、クリ、マツ、セコイア、アカシア、又はサクラ材であり得る。特定の実施形態では、木材は、オークである。いくつかの実施形態では、オーク樽及び/又はチップは、欧州又は米国のホワイトオークで作製することができる。木材樽又はチップは、炭化させていない(焦がしていない)、軽く炭化させた、中等度炭化させた又は強く炭化させたものであってもよい。接触は、適切な温度(例えば、約10℃~約65℃)下で所望の風味プロファイルに応じて、何時間か(例えば、少なくとも約8時間)、又は何日間か(例えば、少なくとも3日間)、又は何週間か(例えば、少なくとも2週間)にわたって行うことができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、本方法は、接触後に水性非栄養甘味料溶液を濾過して、望ましくない色及び/又は臭気を除去することを更に含む。濾過は、炭素濾過又は膜濾過によって行うことができる。
【0017】
一実施形態では、本開示は、(1)非栄養甘味料と、(2)フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の化合物と、を含む甘味料組成物を提供する。
【0018】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、(1)非栄養甘味料と、(2)フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される2つ以上の化合物と、を含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される3つ以上の化合物を含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される4つ以上の化合物を含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、500ダルトン超、1000ダルトン超、又は2000ダルトン超の分子量を有する任意の化合物を実質的に含まない。
【0022】
いくつかの実施形態では、本開示は、(1)非栄養甘味料と、(2)フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエンール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の化合物を含む風味改変組成物と、を含む甘味料組成物を提供する。
【0023】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、500ダルトン超、1000ダルトン超、又は2000ダルトン超の分子量を有する任意の化合物を実質的に含まない。
【0024】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、水性組成物である。
【0025】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される2つ以上の化合物を含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される3つ以上の化合物を含む。
【0027】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される4つ以上の化合物を含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、化合物フルフラールは、約6ppb~約10ppm、約13ppb~約5ppm、又は約80ppb~約5ppmの量で存在する。
【0029】
いくつかの実施形態では、化合物4-ヘキセン-1-オールは、約0.6ppb~約1ppm、約1.3ppb~約0.5ppm、又は約8ppb~約0.5ppmの量で存在する。
【0030】
いくつかの実施形態では、化合物トランス-2,4-ヘキサジエナールは、約2.5ppb~約4ppm、約5ppb~約2ppm、又は約30ppb~約2ppmの量で存在する。
【0031】
いくつかの実施形態では、化合物2,4-ヘキサジエン-1-オールは、約0.4ppb~約4ppm、約2ppb~約3ppm、約4ppb~約1.5ppm、又は約24ppb~約1.5ppmの量で存在する。
【0032】
いくつかの実施形態では、化合物5-メチル-フルフラールは、約0.3ppb~約1ppm、約0.5ppb~約0.5ppm、約0.7ppb~約0.25ppm、又は約4ppb~約0.25ppmの量で存在する。
【0033】
いくつかの実施形態では、化合物δ-テトラデカラクトンは、約0.1ppb~約0.04ppm、約0.1ppb~約0.02ppm、又は約0.3ppb~約0.02ppmの量で存在する。
【0034】
いくつかの実施形態では、化合物シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン及び/又はトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンは、約0.1ppb~約0.5ppm、約0.2ppb~約0.3ppm、約0.3ppb~約0.1ppm、又は約1.6ppb~約0.1ppmの量で存在する。
【0035】
いくつかの実施形態では、化合物3-メチルブタノールは、約0.8ppb~約10ppm、約1ppb~約5ppm、約1.2ppb~約1.2ppm、約1.6ppb~約0.6ppm、又は約9.5ppb~約0.6ppmの量で存在する。
【0036】
いくつかの実施形態では、化合物オクタン酸エチルは、約0.1ppb~約0.4ppm、約0.5ppb~約0.2ppm、又は約3.2ppb~約0.2ppmの量で存在する。
【0037】
いくつかの実施形態では、化合物デカン酸エチルは、約0.1ppb~約2.4ppm、約0.3ppb~約1.2ppm、又は約1.6ppb~約1.2ppmの量で存在する。
【0038】
いくつかの実施形態では、化合物ヘキサデカン酸エチルは、約0.6ppb~約1ppm、約1.3ppb~約0.5ppm、又は約7.9ppb~約0.5ppmの量で存在する。
【0039】
いくつかの実施形態では、化合物2-メチルブタノールは、約0.8ppb~約10ppm、約1ppb~約5ppm、約1.2ppb~約1.2ppm、約1.6ppb~約0.6ppm、又は約9.5ppb~約0.6ppmの量で存在する。
【0040】
いくつかの実施形態では、非栄養甘味料は、ステビオール配糖体、ラカンカ甘味料、ルブソシド、シアメノサイド、モナチン、クルクリン、グリチルリチン酸、ネオヘスペリジン、ジヒドロカルコン、グリチルリチン、グリチルフィリン、フロリドジン、トリロバチン、フィロズルチン、ブラゼイン、ヘルナンズルチン、オスラジン、ポリポドシドA、バイヨノシド、プテロカリオシドA及びB、ムクロジオシド、タウマチン、モネリン、マビンリンI及びII、フロミソシドI、ペルアンドリンI、アブルソシドA、及びシクロカリオシドI、モグロシドIV、モグロシドV、又はこれらの誘導体又は塩、又はこれらの組み合わせを含む。
【0041】
いくつかの実施形態では、非栄養甘味料は、ステビオール配糖体を含む。
【0042】
いくつかの実施形態では、非栄養甘味料は、ステビオサイド、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、レバウディオサイドC、レバウディオサイドD、レバウディオサイドE、レバウディオサイドF、レバウディオサイドG、レバウディオサイドH、レバウディオサイドI、レバウディオサイドJ、レバウディオサイドK、レバウディオサイドL、レバウディオサイドM、レバウディオサイドN、レバウディオサイドO、レバウディオサイドP、レバウディオサイドQ、ステビオールビオシド、ズルコシドA、若しくはこれらの誘導体又は組み合わせを含む。
【0043】
いくつかの実施形態では、非栄養甘味料は、レバウディオサイドA、レバウディオサイドD、ステビオサイド、レバウディオサイドM、又はこれらの組み合わせを含む。
【0044】
いくつかの実施形態では、非栄養甘味料は、レバウディオサイドA、ステビオサイド、レバウディオサイドD、又はこれらの組み合わせを含む。
【0045】
いくつかの実施形態では、非栄養甘味料は、レバウディオサイドD及びステビオサイド組成物を含む水性ステビオール配糖体組成物を含む。
【0046】
いくつかの実施形態では、レバウディオサイドDは、水性ステビオール配糖体組成物の約0.5重量%~約1.5重量%、約1重量%~約1.5重量%、約1.3重量%~約1.4重量%、約1.3重量%、約1.4重量%、又は約1.5重量%存在する。
【0047】
いくつかの実施形態では、ステビオサイド組成物及びレバウディオサイドDは、約1:1~約10:1、又は約2:1~約7:1、又は約2:1、又は約3:1、又は約5:1、又は約6:1の比で存在する。
【0048】
いくつかの実施形態では、ステビオサイド組成物は、ステビオサイドと、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、レバウディオサイドC、レバウディオサイドE、レバウディオサイドF、レバウディオサイドG、レバウディオサイドH、レバウディオサイドI、レバウディオサイドJ、レバウディオサイドK、レバウディオサイドL、レバウディオサイドM、レバウディオサイドO、ステビオールビオシド、ルブソシド、及びズルコシドAからなる群から選択される第2のステビオール配糖体と、を含む。
【0049】
いくつかの実施形態では、第2のステビオール配糖体は、レバウディオサイドA又はレバウディオサイドMである。
【0050】
いくつかの実施形態では、ステビオサイド及びレバウディオサイドAは、95:5未満~1:99又は約1:1~約2:98の比で存在する。
【0051】
本開示は、水と、甘味料組成物と、任意にリン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、ギ酸、アスコルビン酸、フマル酸、グルコン酸、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される酸味剤と、任意に風味剤と、を含むレディ・トゥ・ドリンク飲料を更に提供する。
【0052】
特定の実施形態では、飲料は、炭酸飲料、非炭酸飲料、ファウンテン飲料、冷凍炭酸飲料、果汁、果汁風味飲料、果実風味飲料、スポーツ飲料、エネルギー飲料、強化/増強水飲料、風味水、大豆飲料、野菜飲料、穀物系飲料、麦芽飲料、発酵飲料、ヨーグルト飲料、ケフィア、コーヒー飲料、茶飲料、乳製品飲料、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0053】
特定の実施形態では、水は、炭酸水である。
【0054】
特定の実施形態では、風味剤は、コーラ風味剤、紅茶風味剤、カラメル風味剤、及びコーヒー風味剤を含む。
【0055】
特定の実施形態では、レディ・トゥ・ドリンク飲料は、カフェインを更に含む。
【0056】
いくつかの実施形態では、レディ・トゥ・ドリンク飲料は、カフェインを実質的に含まない。
【0057】
いくつかの実施形態では、飲料は、1人分8oz当たり約200カロリー未満である。
【0058】
いくつかの実施形態では、飲料は、栄養甘味料を更に含む。
【0059】
本開示は、水と本明細書に記載の甘味料組成物とを含む飲料濃縮物を更に提供する。
【0060】
本開示は、食品成分と本明細書に記載の甘味料組成物とを更に提供する。
【0061】
本開示はまた、非栄養甘味料に、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエンール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせから選択される1つ以上の化合物を添加することを含む、甘味料組成物の製造方法を提供する。
【0062】
いくつかの実施形態では、本方法は、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせから選択される2つ以上の化合物を添加することを含む。
【0063】
いくつかの実施形態では、本方法は、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせから選択される3つ以上の化合物を添加することを含む。
【0064】
いくつかの実施形態では、本方法は、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせから選択される4つ以上の化合物を添加することを含む。
【0065】
本開示はまた、非栄養甘味料を含む水溶液に、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせから選択される1つ以上の化合物を含む風味改変組成物を添加することを含む、甘味料組成物の製造方法を提供する。
【0066】
特定の実施形態では、風味改変組成物は、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される2つ以上の化合物を含む。
【0067】
特定の実施形態では、風味改変組成物は、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される3つ以上の化合物を含む。
【0068】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される4つ以上の化合物を含む。
【0069】
いくつかの実施形態では、添加することは、非栄養甘味料の水溶液をオーク樽又はオークチップと接触させることを含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、接触は、約10℃~約50℃又は21℃~40℃で、少なくとも約1日間、少なくとも約2日間、少なくとも約3日間、少なくとも約4日間、少なくとも約5日間、少なくとも約6日間、少なくとも約1週間、少なくとも約2週間、少なくとも約3週間、少なくとも約4週間、少なくとも約5週間、又は少なくとも約6週間にわたって行われる。
【0071】
いくつかの実施形態では、本方法は、添加後に非栄養甘味料の水溶液を濾過することを更に含む。
【0072】
いくつかの実施形態では、濾過は、炭素濾過又は膜濾過を含む。
【0073】
いくつかの実施形態では、水溶液は、約1重量%~約25重量%、約5重量%~約15重量%、約6重量%~約13重量%、又は約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、又は約12重量%の非栄養甘味料を含む。
【0074】
いくつかの実施形態では、非栄養甘味料は、ステビオール配糖体、ラカンカ甘味料、ルブソシド、シアメノサイド、モナチン、クルクリン、グリチルリチン酸、ネオヘスペリジン、ジヒドロカルコン、グリチルリチン、グリチルフィリン、フロリドジン、トリロバチン、フィロズルチン、ブラゼイン、ヘルナンズルチン、オスラジン、ポリポドシドA、バイヨノシド、プテロカリオシドA及びB、ムクロジオシド、タウマチン、モネリン、マビンリンI及びII、フロミソシドI、ペルアンドリンI、アブルソシドA、及びシクロカリオシドI、モグロシドIV、モグロシドV、又はこれらの誘導体又は塩、又はこれらの組み合わせを含む。
【0075】
いくつかの実施形態では、非栄養甘味料は、ステビオール配糖体を含む。
【0076】
いくつかの実施形態では、非栄養甘味料は、ステビオサイド、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、レバウディオサイドC、レバウディオサイドD、レバウディオサイドE、レバウディオサイドF、レバウディオサイドG、レバウディオサイドH、レバウディオサイドI、レバウディオサイドJ、レバウディオサイドK、レバウディオサイドL、レバウディオサイドM、レバウディオサイドN、レバウディオサイドO、レバウディオサイドP、レバウディオサイドQ、ステビオールビオシド、ズルコシドA、若しくはこれらの誘導体又は組み合わせを含む。
【0077】
いくつかの実施形態では、非栄養甘味料は、レバウディオサイドA、レバウディオサイドD、ステビオサイド、レバウディオサイドM、又はこれらの組み合わせを含む。
【0078】
特定の実施形態では、非栄養甘味料は、レバウディオサイドD及びステビオサイド組成物を含む水性ステビオール配糖体組成物を含む。
【0079】
特定の実施形態では、レバウディオサイドDは、水性ステビオール配糖体組成物の約0.5重量%~約1.5重量%、約1重量%~約1.5重量%、約1.3重量%~約1.4重量%、約1.3重量%、約1.4重量%、又は約1.5重量%存在する。
【0080】
特定の実施形態では、ステビオサイド組成物及びレバウディオサイドDは、約1:1~約10:1、又は約2:1~約7:1、又は約2:1、約3:1、約5:1、又は約6:1の比で存在する。
【0081】
特定の実施形態では、ステビオサイド組成物は、ステビオサイドと、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、レバウディオサイドC、レバウディオサイドD、レバウディオサイドE、レバウディオサイドF、レバウディオサイドG、レバウディオサイドH、レバウディオサイドI、レバウディオサイドJ、レバウディオサイドK、レバウディオサイドL、レバウディオサイドM、レバウディオサイドO、ステビオールビオシド、ルブソシド、及びズルコシドAからなる群から選択される第2のステビオール配糖体と、を含む。
【0082】
いくつかの実施形態では、第2のステビオール配糖体は、レバウディオサイドA又はレバウディオサイドMである。
【0083】
特定の実施形態では、ステビオサイド及びレバウディオサイドAは、95:5未満~1:99又は約1:1~約2:98の比で存在する。
【0084】
特定の実施形態では、甘味料組成物は、栄養甘味料を更に含む。
【0085】
いくつかの実施形態では、栄養甘味料は、スクロース又は高フルクトースコーンシロップである。
【0086】
前述の発明の概要並びに以下の実施形態の詳細な説明は、添付の図面と共に読むことでより理解できるであろう。説明のために、図面は、特定の実施形態を使用して記載し得る。ただし、本明細書に記載された化合物、配合物、組成物及び方法は、図面で検討され又は図面に記載された正確な実施形態には限定されないと、理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【0088】
【
図2】
図2は、例示的なオークチップを示す図である。
【0089】
【
図3】
図3は、それぞれ、室温で21日間、オーク樽及びガラス容器に保存された水性ステビオール溶液の成分を比較するガスクロマトグラムである。このクロマトグラムは、オーク樽からステビア溶液内へ移動した化合物が、300℃未満の沸点及び300ダルトン未満の分子量を有する揮発性化合物であることを示す。
【0090】
【
図4】
図4は、室温で3週間及び5週間にわたってオーク樽に保存された水性ステビオール溶液のガスクロマトグラムである。
【0091】
【
図5】
図5(上部パネル)は、それぞれ、室温で21日間、オーク樽及びガラス容器に保存された水性ステビオール溶液のトリメチルシリル誘導体化ガスクロマトグラムである。トリメチルシリル誘導体化技術を使用して、半揮発性化合物、すなわち、300℃超の沸点を有する化合物の揮発性を非極性基の添加によって高めることで特定し定量化する。
【0092】
【
図6】
図6(中間パネル)は、室温で21日間、オーク樽及びガラス容器に保管された水性ステビオール溶液の負LCMSスペクトル(液体クロマトグラフィ質量分析)である。「負」は、質量分析の負イオン化モードを示す。
【0093】
【
図7】
図7(底部パネル)は、それぞれ、室温で21日間、オーク樽及びガラス容器に保存された水性ステビオール溶液の正LCMSスペクトル(液体クロマトグラフィ質量分析)である。「正」は、質量分析の正イオン化モードを示す。
【0094】
【
図8】
図8は、例示的な炭素濾過手段を示す図である。
【0095】
【
図9】
図9A-9Bは、ステビアブレンドを含まない基礎液を含有するサンプル、ステビアブレンドを含む基礎液を含有するサンプル、及び本明細書に開示される1つ以上の化合物と組み合わせたステビアブレンドを含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0096】
【
図10】
図10A-10Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0097】
【
図11】
図11A-11Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0098】
【
図12】
図12A-12Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルの甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0099】
【
図13】
図13は、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルの甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0100】
【
図14】
図14A-14Bは、本明細書に開示される個々の化合物、並びにステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0101】
【
図15】
図15A-15Bは、本明細書に開示される個々の化合物、並びにステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルの甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0102】
【
図16】
図16A-16Bは、本明細書に開示される個々の化合物、並びにステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルの甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0103】
【
図17】
図17A-17Bは、本明細書に開示される個々の化合物、並びにステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルの甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0104】
【
図18】
図18A-18Bは、本明細書に開示される個々の化合物、並びにステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルの甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0105】
【
図19】
図19は、本明細書に開示される個々の化合物、並びにステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルの甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0106】
【
図20】
図20は、スクロース、スクラロース、高フルクトースコーンシロップ(HFCS)、ステビアブレンドRA50、及び97重量%のレバウディオサイドA溶液を含有するサンプルに関するT1R2、T1R3、GLUT4、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフ群である。
【0107】
【
図21】
図21は、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示す表である。
【0108】
【
図22】
図22A-22Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0109】
【
図23】
図23A-23Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0110】
【
図24】
図24A-24Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0111】
【
図25】
図25A-25Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0112】
【
図26】
図26A-26Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0113】
【
図27】
図27A-27Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0114】
【
図28】
図28A-28Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルの、T1R2、T1R3、GLUT4、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0115】
【
図29】
図29A-29Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルのT1R2、T1R3、GLUT4、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0116】
【
図30】
図30A-30Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関するT1R2、T1R3、GLUT4、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0117】
【
図31】
図31A-31Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関するT1R2、T1R3、GLUT4、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0118】
【
図32】
図32A-32Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関するT1R2、T1R3、GLUT4、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0119】
【
図33】
図33は、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関するT1R2、T1R3、GLUT4、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0120】
【
図34】
図34は、糖を含有するサンプル、ステビアブレンドを含有するサンプル、及び本明細書に開示される1つ以上の化合物とのステビアブレンドを含有する2つのサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0121】
【
図35】
図35は、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示す表である。
【0122】
【
図36】
図36は、ステビアブレンドを含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0123】
【
図37】
図37A-37Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0124】
【
図38】
図38A-38Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0125】
【
図39】
図39A-39Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルの甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0126】
【
図40】
図40A-40Bは、ステビアブレンドを含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0127】
【
図41】
図41A-41Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0128】
【
図42】
図42A-42Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0129】
【
図43】
図43A-43Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0130】
【
図44】
図44A-44Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0131】
【
図45】
図45A-45Bは、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0132】
【
図46】
図46は、砂糖を含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0133】
【
図47】
図47は、ステビアブレンドを含有するサンプル、ステビアブレンド及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有する2つのサンプル、並びに糖を含有するサンプルに関する甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルを示すレーダーグラフである。
【0134】
【
図48】
図48は、樽熟成ステビアブレンド及び非樽熟成ステビアブレンドの味プロファイルを比較する味覚マップである。
【0135】
【
図49】
図49は、樽熟成ステビアブレンド及び非樽熟成ステビアブレンドの味プロファイルを比較する味覚マップである。
【0136】
【
図50】
図50は、樽熟成ステビアブレンドの味と、本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するステビアブレンドの味との全体的な嗜好を比較する棒グラフである。
【0137】
【
図51】
図51は、ステビアブレンド及び本明細書に開示される化合物のうちの1つ以上を含有するサンプルに関する甘味受容体の用量依存性レベルを示す用量反応曲線である。
【0138】
【
図52】
図52は、ステビアブレンド及び本明細書に開示される化合物のうちの1つ以上を含有するサンプルに関する甘味受容体の用量依存性レベルを示す用量反応曲線である。
【0139】
【
図53】
図53は、本明細書に開示される糖及び1つ以上の化合物を含有するサンプルに関する甘味受容体の用量依存性レベルを示す用量反応曲線である。
【0140】
【
図54】
図54は、ステビアブレンド及び本明細書に開示される化合物のうちの1つ以上を含有するサンプルに関する甘味受容体の用量依存性レベルを示す用量反応曲線である。
【0141】
【
図55】
図55は、ステビアブレンド及び本明細書に開示される化合物のうちの1つ以上を含有するサンプルに関する甘味受容体の用量依存性レベルを示す用量反応曲線である。
【0142】
【
図56】
図56は、ステビアブレンド及び本明細書に開示される化合物のうちの1つ以上を含有するサンプルに関する甘味受容体の用量依存性レベルを示す用量反応曲線である。
【0143】
【
図57】
図57は、ステビアブレンド及び本明細書に開示される化合物のうちの1つ以上を含有するサンプルに関する甘味受容体の用量依存性レベルを示す用量反応曲線である。
【0144】
【
図58】
図58は、ステビアブレンド及び本明細書に開示される化合物のうちの1つ以上を含有するサンプルに関する甘味受容体の用量依存性レベルを示す用量反応曲線である。
【0145】
【
図59】
図59は、糖及び本明細書に開示される1つ以上の化合物を含有するサンプルに関する甘味受容体の用量依存性レベルを示す用量反応曲線である。
【0146】
【
図60】
図60は、ステビアブレンド及び本明細書に開示される化合物のうちの1つ以上を含有するサンプルに関する甘味受容体の用量依存性レベルを示す用量反応曲線である。
【0147】
【
図61】
図61は、ステビアブレンド及び本明細書に開示される化合物のうちの1つ以上を含有するサンプルに関する甘味受容体の用量依存性レベルを示す用量反応曲線である。
【0148】
【
図62】
図62は、ステビアブレンド及び本明細書に開示される化合物のうちの1つ以上を含有するサンプルに関する甘味受容体の用量依存性レベルを示す用量反応曲線である。
【0149】
【
図63】
図63は、ステビアブレンド及び本明細書に開示される化合物のうちの1つ以上を含有するサンプルに関する甘味受容体の用量依存性レベルを示す用量反応曲線である。
【0150】
【
図64】
図64は、ステビアブレンド及び本明細書に開示される化合物のうちの1つ以上を含有するサンプルの甘味受容体の用量依存性レベルを示す用量反応曲線である。
【0151】
【
図65】
図65は、ステビアブレンド及び本明細書に開示される化合物のうちの1つ以上を含有するサンプルに関する甘味受容体の用量依存性レベルを示す用量反応曲線である。
【0152】
【
図66】
図66は、ステビアブレンド及び本明細書に開示される化合物のうちの1つ以上を含有するサンプルの甘味受容体の用量依存性レベルを示す用量反応曲線である。
【0153】
【
図67】
図67は、ステビアブレンドを含有するサンプルに関する甘味受容体の用量依存性レベルを示す用量反応曲線である。
【0154】
【
図68】
図68は、砂糖を含有するサンプルの甘味受容体の用量依存性レベルを示す用量反応曲線である。
【発明を実施するための形態】
【0155】
ステビオール配糖体を含む強力な非栄養甘味料は、異味(例えば、苦味、渋味、甘草風味、金属味、及び/又はなかなか消えない後味)を有することが多い。ステビオール配糖体及びそのブレンドの異味は、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される1つ以上、又は2つ以上、又は3つ以上、又は4つ以上を含有する風味改変組成物によって改善されることが予想外に発見された。
【0156】
定義
本明細書に開示される発明の主題において、様々な実施例及び実施形態が可能であり、本開示の利益が得られることが当業者に明らかであろう。本開示では、「いくつかの実施形態」、「特定の実施形態」、「具体的な実施形態」、及び同様の語句の言及は、それらの実施形態が、発明の主題の非限定的な例示であり、除外されない代替的な実施形態が存在することを意味する。
【0157】
冠詞「a」、「an」、及び「the」は、1つ又は1つを超える(すなわち、少なくとも1つの)、冠詞の文法的な目的語を指すために本明細書において使用される。例として、「化合物」は、1つの化合物又は2つ以上の化合物を意味する。
【0158】
「備える」、「備えて」、「含有する」、「含有して」、「含む」、「含んで」という表現はオープンエンドであり、所与の組成又はプロセスが、明確に記載されていない追加の構成要素、特徴、要素を有することができることを意味するものとする。
【0159】
「約」という文言は、本開示及び添付の特許請求の範囲を通じて、例えば測定や試験時、組成物又は方法などにおける一般的な不正確性及び変動性を考慮するために使用される。本明細書で使用されるとき、「約」という文言は、記載された値の±20%を意味し得る。単なる例として、「約30ppm」の化合物を含む組成物は、24ppmの化合物~36ppmの化合物を含み得る。
【0160】
本明細書で使用されるとき、「味」は、甘味の認知、甘味の認知の時間的効果、すなわち、開始及び持続時間、苦味及び金属味などの異味、残留認知(後味)、並びにコクや濃厚感などの触覚的認知の組み合わせを指す。
【0161】
特定の分子量を有する「任意の化合物を実質的に含まない」という表現は、適切なHPLC条件下で、検出可能な量の係る化合物をほとんど又は全く含有しない、本開示の甘味料組成物又は風味改変組成物を指す。特定の実施形態では、甘味料組成物及び/又は風味改変組成物は、フェノールオリゴマー及び/又はポリマーポリフェノール、例えば、ポリプロアントシアニジン、フラボノール配糖体のポリマー、ヒドロキシケイ皮酸誘導体(エステル、グリコシド及びアミド)のポリマー、及び/又は没食子酸誘導体(エステル、グリコシド及びアミド)のポリマー、若しくは前述のいずれかの組み合わせを実質的に含まなくてもよい。このような化合物を実質的に含まない本開示の甘味料組成物は、風味改変組成物の総重量に基づいて、例えば、約5重量%未満、約4重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、約1重量%未満、又は約0.1重量%未満、約0.01重量%未満、又は約0.001重量%未満、0.0001重量%未満、又は0.00001重量%未満を含み得る。
【0162】
用語「栄養甘味料」は、大略的には、例えば、1人分の飲料8oz当たり約5カロリー超の、典型的な使用量で多大なカロリー含有量を提供する甘味料を指す。
【0163】
本明細書で使用されるとき、「非栄養甘味料」は、栄養甘味料以外の全ての甘味料を指す。
【0164】
本明細書で使用されるとき、「基準組成物」及び「基準甘味料」は、特定の成分を含まないことを除いて類似する、及びさもなければ同一の組成物、又は本明細書に開示される味改変方法を受けていない甘味料を指す。
【0165】
本明細書で使用されるとき、「苦味の低減及び/又は渋味」という表現は、標準的な味覚試験方法によって判定されるとき、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約75%、又は少なくとも約100%低減されることを意味する。
【0166】
用語「シロップ」及び「濃縮物」は、本明細書全体を通して互換的に使用され、飲料又は食品での使用に好適な水性甘味料組成物を指す。
【0167】
甘味料組成物
各種実施形態では、本開示は、非栄養甘味料と、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上、又は2つ以上、又は3つ以上、又は4つ以上の化合物と、を含む甘味料組成物を提供する。特定の実施形態では、化合物の少なくとも1つは、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、又はヘキサデカン酸エチルである。これらの化合物は、非栄養甘味料の風味を変更するのに好適な量で存在する。
【0168】
いくつかの実施形態では、化合物フルフラールは、約6ppb(十億分率)~約10ppm(百万分率)、約13ppb~約5ppm、又は約80ppb~約5ppmの量で存在する。
【0169】
いくつかの実施形態では、化合物4-ヘキセン-1-オールは、約0.6ppb~約1ppm、約1.3ppb~約0.5ppm、又は約8ppb~約0.5ppmの量で存在する。
【0170】
いくつかの実施形態では、化合物トランス-2,4-ヘキサジエナールは、約2.5ppb~約4ppm、約5ppb~約2ppm、又は約30ppb~約2ppmの量で存在する。
【0171】
いくつかの実施形態では、化合物2,4-ヘキサジエン-1-オールは、約0.4ppb~約4ppm、約2ppb~約3ppm、約4ppb~約1.5ppm、又は約24ppb~約1.5ppmの量で存在する。
【0172】
いくつかの実施形態では、化合物5-メチル-フルフラールは、約0.3ppb~約1ppm、約0.5ppb~約0.5ppm、約0.7ppb~約0.25ppm、又は約4ppb~約0.25ppmの量で存在する。
【0173】
いくつかの実施形態では、化合物δ-テトラデカラクトンは、約0.1ppb~約0.04ppm、約0.1ppb~約0.02ppm、又は約0.3ppb~約0.02ppmの量で存在する。
【0174】
いくつかの実施形態では、化合物シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン及び/又はトランス-4-メチル-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンは、約0.1ppb~約0.5ppm、約0.2ppb~約0.3ppm、約0.3ppb~約0.1ppm、又は約1.6ppb~約0.1ppmの量で存在する。4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンのシス異性体及びトランス異性体、及び特定の場合、これらの化合物の混合物は、(4R,5R)-5-ブチル-4-メチルジヒドロフラン-2(3H)-オン、(4S,5S)-5-ブチル-4-メチルジヒドロフラン-2(3H)-オン、シス-3-メチル-4-オクタノリド、トランス-3-メチル-4-オクタノリド、(3S,4S)-(-)-4-ブチル-3-メチルブタン-4-オリド、(3R,4R)-(-)-4-ブチル-3-メチルブタン-4-オリド、クエルクスラクトン、シス-ウィスキーラクトン、シス-β-メチル-γ-オクタラクトン、及びトランス-β-メチル-γ-オクタラクトンと称することができる。特定の実施形態では、シス及びトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンの両方は、例えばラセミ混合物を含む、R-又はS-鏡像異性体又は鏡像異性体の混合物のいずれかであり得る。特定の実施形態では、本明細書に記載の甘味料組成物に含まれる4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン化合物は、CAS登録番号39212-23-2又は147254-32-8を有し得る。
【0175】
いくつかの実施形態では、化合物酢酸ブチルは、約0.1ppb~約10ppb、特定の実施形態では、約0.8ppbの範囲の濃度でレディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。他の実施形態では、酢酸ブチルは、約1ppb~約500ppb、又は約200ppb~約400ppbの範囲の量で存在し得る。
【0176】
いくつかの実施形態では、化合物3-メチルブタノールは、約0.8ppb~約10ppm、約1ppb~約5ppm、約1.2ppb~約1.2ppm、約1.6ppb~約0.6ppm、又は約9.5ppb~約0.6ppmの量で存在する。
【0177】
いくつかの実施形態では、化合物オクタン酸エチルは、約0.1ppb~約0.4ppm、約0.5ppb~約0.2ppm、又は約3.2ppb~約0.2ppmの量で存在する。
【0178】
いくつかの実施形態では、化合物デカン酸エチルは、約0.1ppb~約2.4ppm、約0.3ppb~約1.2ppm、又は約1.6ppb~約1.2ppmの量で存在する。
【0179】
いくつかの実施形態では、化合物ヘキサデカン酸エチルは、約0.6ppb~約1ppm、約1.3ppb~約0.5ppm、又は約7.9ppb~約0.5ppmの量で存在する。
【0180】
いくつかの実施形態では、化合物2-メチルブタノールは、約0.8ppb~約10ppm、約1ppb~約5ppm、約1.2ppb~約1.2ppm、約1.6ppb~約0.6ppm、又は約9.5ppb~約0.6ppmの量で存在する。
【0181】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、及びヘキサデカン酸エチルを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0182】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、デカン酸エチル、及びヘキサデカン酸エチルを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかに存在し得る。
【0183】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、3-メチルブタノールを含有する。この化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0184】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、2-メチルブタノールを含有する。この化合物は、上記の範囲のいずれかに存在し得る。
【0185】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、酢酸ブチル及び3-メチルブタノールを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0186】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、3-メチルブタノール及びフルフラールを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0187】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、酢酸ブチル及びフルフラールを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0188】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、3-メチルブタノール及びトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0189】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、フルフラール及びトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0190】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、酢酸ブチル及びトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0191】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、及びフルフラールを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0192】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、及びトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0193】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、3-メチルブタノール、フルフラール、及びトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0194】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、酢酸ブチル、フルフラール、及びトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0195】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、フルフラール、及びトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0196】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、2-メチルブタノール、デカン酸エチル、及びヘキサデカン酸エチルを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0197】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、酢酸ブチル、2-メチルブタノール、フルフラール、及びトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0198】
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、任意の高分子量化合物、すなわち、約500超、約600超、約700超、約800超、約900超、約1000超、約1100超、約1200超、約1300超、約1400超、約1500超、約1600超、約1700超、約1800超、約1900超、約2000超、約2100超、約2200超、約2300超、約2400超、約2500超、約2600超、約2700超、約2800超、約2900超、又は約3000ダルトン超の分子量を有する化合物を実質的に含まない。本明細書に記載の組成物に実質的に存在し得ない例示的な高分子量化合物としては、フェノールオリゴマー又はポリマーポリフェノール、例えば、ポリプロアントシアニジン、ポリプロアントシアニジン、フラボノール配糖体のポリマー、ヒドロキシケイ皮酸誘導体のポリマー(エステル、グリコシド及びアミド)、又は没食子酸誘導体(エステル、グリコシド及びアミド)のポリマーが挙げられる。
【0199】
各種実施形態では、本開示は、非栄養甘味料に、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上、又は2つ以上、又は3つ以上、又は4つ以上の化合物を添加することを含む、甘味料組成物の製造方法を提供する。
【0200】
添加は、当該技術分野において既知の任意の適切な手段によって、これらの化合物を非栄養甘味料に組み込むことによって行うことができる。例えば、これらの化合物のうちの2つ以上のプレミックスは、適切な培地(例えば、水又は水/共溶媒)に溶解させ、プレミックスを非栄養甘味料に添加することによって調製することができる。
【0201】
あるいは、非栄養甘味料の水溶液を調製し、これらの化合物のうちの2つ以上を、任意の適切な技術によって当該溶液に添加することができる。
【0202】
各種実施形態では、本開示はまた、非栄養甘味料と、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上、又は2つ以上、又は3つ以上、又は4つ以上を含む風味改変組成物と、を含む甘味料組成物を提供する。これらの化合物は、非栄養甘味料の風味を変更するのに十分な量で存在する。
【0203】
いくつかの実施形態では、化合物フルフラールは、約6ppb~約10ppm、約13ppb~約5ppm、又は約80ppb~約5ppmの量で存在する。
【0204】
いくつかの実施形態では、化合物4-ヘキセン-1-オールは、約0.6ppb~約1ppm、約1.3ppb~約0.5ppm、又は約8ppb~約0.5ppmの量で存在する。
【0205】
いくつかの実施形態では、化合物トランス-2,4-ヘキサジエナールは、約2.5ppb~約4ppm、約5ppb~約2ppm、又は約30ppb~約2ppmの量で存在する。
【0206】
いくつかの実施形態では、化合物2,4-ヘキサジエン-1-オールは、約0.4ppb~約4ppm、約2ppb~約3ppm、約4ppb~約1.5ppm、又は約24ppb~約1.5ppmの量で存在する。
【0207】
いくつかの実施形態では、化合物5-メチル-フルフラールは、約0.3ppb~約1ppm、約0.5ppb~約0.5ppm、約0.7ppb~約0.25ppm、又は約4ppb~約0.25ppmの量で存在する。
【0208】
いくつかの実施形態では、化合物δ-テトラデカラクトンは、約0.1ppb~約0.04ppm、約0.1ppb~約0.02ppm、又は約0.3ppb~約0.02ppmの量で存在する。
【0209】
いくつかの実施形態では、化合物4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン(シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、又はシス及びトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンの混合物、前述のように全て)は、約0.1ppb~約0.5ppm、約0.2ppb~約0.3ppm、約0.3ppb~約0.1ppm、又は約1.6ppb~約0.1ppmの量で存在する。
【0210】
いくつかの実施形態では、化合物酢酸ブチルは、約0.1ppb~約10ppbの範囲の濃度で、特定の実施形態では、約0.8ppbの濃度でレディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。他の実施形態では、酢酸ブチルは、約1ppb~約500ppb、又は約200ppb~約400ppbの範囲の量で存在し得る。
【0211】
いくつかの実施形態では、化合物3-メチルブタノールは、約0.8ppb~約10ppm、約1ppb~約5ppm、約1.2ppb~約1.2ppm、約1.6ppb~約0.6ppm、又は約9.5ppb~約0.6ppmの量で存在する。
【0212】
いくつかの実施形態では、化合物オクタン酸エチルは、約0.1ppb~約0.4ppm、約0.5ppb~約0.2ppm、又は約3.2ppb~約0.2ppmの量で存在する。
【0213】
いくつかの実施形態では、化合物デカン酸エチルは、約0.1ppb~約2.4ppm、約0.3ppb~約1.2ppm、又は約1.6ppb~約1.2ppmの量で存在する。
【0214】
いくつかの実施形態では、化合物ヘキサデカン酸エチルは、約0.6ppb~約1ppm、約1.3ppb~約0.5ppm、又は約7.9ppb~約0.5ppmの量で存在する。
【0215】
いくつかの実施形態では、化合物2-メチルブタノールは、約0.8ppb~約10ppm、約1ppb~約5ppm、約1.2ppb~約1.2ppm、約1.6ppb~約0.6ppm、又は約9.5ppb~約0.6ppmの量で存在する。
【0216】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、及びヘキサデカン酸エチルを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかに存在し得る。
【0217】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、デカン酸エチル、及びヘキサデカン酸エチルを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかに存在し得る。
【0218】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、3-メチルブタノールを含有する。この化合物は、上記の範囲のいずれかに存在し得る。
【0219】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、2-メチルブタノールを含有する。この化合物は、上記の範囲のいずれかに存在し得る。
【0220】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、酢酸ブチル及び3-メチルブタノールを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかに存在し得る。
【0221】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、3-メチルブタノール及びフルフラールを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかに存在し得る。
【0222】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、酢酸ブチル及びフルフラールを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0223】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、3-メチルブタノール及びトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかに存在し得る。
【0224】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、フルフラール及びトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかに存在し得る。
【0225】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、酢酸ブチル及びトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0226】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、及びフルフラールを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0227】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、及びトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0228】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、3-メチルブタノール、フルフラール、及びトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0229】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、酢酸ブチル、フルフラール、及びトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0230】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、フルフラール、及びトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0231】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、2-メチルブタノール、デカン酸エチル、及びヘキサデカン酸エチルを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0232】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、酢酸ブチル、2-メチルブタノール、フルフラール、及びトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンを含有する。これらの化合物は、上記の範囲のいずれかで存在し得る。
【0233】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、任意の高分子量化合物、すなわち、約500超、約600超、約700超、約800超、約900超、約1000超、約1100超、約1200超、約1300超、約1400超、約1500超、約1600超、約1700超、約1800超、約1900超、約2000超、約2100超、約2200超、約2300超、約2400超、約2500超、約2600超、約2700超、約2800超、約2900超、又は約3000ダルトン超の分子量を有する化合物を実質的に含まない。本明細書に記載の組成物に実質的に存在し得ない例示的な高分子量化合物としては、フェノールオリゴマー又はポリマーポリフェノール、例えば、ポリプロアントシアニジン、フラボノール配糖体のポリマー、ヒドロキシケイ皮酸誘導体のポリマー(エステル、グリコシド及びアミド)、又は没食子酸誘導体(エステル、グリコシド及びアミド)のポリマーが挙げられる。
【0234】
いくつかの実施形態では、風味改変組成物は、例えば、アルコール(例えば、メタノール又はエタノール)、グリコール(例えば、プロピレングリコール)、ケトン(例えば、アセトン)、又はこれらの混合物などの有機共溶媒を含まない水性組成物である。いくつかの実施形態では、水性風味改変組成物は、少量のエタノール、プロピレングリコール、又はこれらの混合物を含有してよい。例えば、水性風味改変組成物は、水及びエタノールの総重量に基づいて、最大約10重量%、最大約5重量%、最大約1重量%、最大約0.1重量%、又は最大約0.01重量%のエタノールを含有することができる。また、例えば、水性風味改変組成物は、水及びグリコールの総重量に基づいて、最大約10重量%、最大約5重量%、最大約1重量%、最大約0.1重量%、又は最大約0.01重量%のプロピレングリコールを含有することができる。
【0235】
ステビオール配糖体水溶液を、何時間か(例えば、少なくとも約8時間)、又は何日間か(例えば、少なくとも3日間)、又は何週間か(例えば、少なくとも2週間)にわたって、適切な温度(すなわち、溶液の凝固点よりも高く溶液の沸点よりも低い)で、オーク樽又はオークチップを含有するガラス容器内でオークなどの木材に接触させることによって、ステビオール配糖体の風味を改変することができる(例えば、苦味及び/又は渋味の低減、及び/又は甘味の全体的品質(例えば、砂糖のような味及びまろやかさ)の改善)。
【0236】
例えば、接触温度は、約10℃~約65℃、約10℃~約50℃、約15℃~約45℃、又は約20℃~約50℃、又は約20℃~約40℃の範囲をとり得る。具体的には、接触温度は、室温(約21℃~約23℃)である。例えば、接触時間は、少なくとも約1日間、少なくとも約2日間、少なくとも約3日間、少なくとも約4日間、少なくとも約5日間、少なくとも約6日間、少なくとも約1週間、少なくとも約2週間、少なくとも約3週間、少なくとも約4週間、少なくとも約5週間、又は少なくとも約6週間であり得る。
【0237】
水性媒体中のオーク抽出中、揮発性低分子量化合物の混合物がオーク木材から抽出されることも発見された。オーク木材から抽出された混合物の典型的な成分を表1に示す。
【表1】
【0238】
水性媒体中のオーク抽出中、検出可能な量の疎水性高分子量化合物(例えば、500ダルトン超)のフェノールオリゴマー又はポリマーポリフェノール、例えば、ポリプロアントシアニジン、フラボノール配糖体のポリマー、ヒドロキシケイ皮酸誘導体のポリマー(エステル、グリコシド及びアミド)、及び/又は没食子酸誘導体(エステル、グリコシド及びアミド)のポリマーなどは、オークから抽出されないことが更に発見された。驚くべきことに、表1で特定された化合物のうちの少なくとも2つ、及びいくつかの実施形態では、少なくとも3つ、少なくとも4つ、又は全ての化合物が、1つ以上のステビオール配糖体などの非栄養甘味料の味プロファイルを改善及び改変することができることが発見された。
【0239】
表1に記載の化合物は、本明細書に指定の濃度内で、水性ステビオール配糖体溶液などの非栄養甘味料溶液に直接添加して、苦味及び/又は渋味を低減する、及び/又は全体的な甘味品質(例えば、砂糖のような味及び丸み)を改善することができることも発見された。
【0240】
オーク熟成によって調製される実施形態では、オーク木材から抽出可能な各種成分の相対量が、オークの種、特定種の木が成長した場所、及び木自体の違いに伴って変化する。種の影響は、遺伝に左右され、欧州ホワイトオーク(Q.robur及びQ.Sessilis)及び米国ホワイトオーク(Q.alba)などの様々なオーク種で発見された揮発物含有量の最大の差の原因となる。しかしながら、微気候が春材と夏材の相対量を決定するため、木が成長した場所が、木材の風味の構成に微妙な影響を及ぼし得る。春材は夏材よりも多孔性が高いため、気温の低い場所で育った木ほど密度が低くなる。逆に、気温の高い地域で成長する木ほど密度が高くなる。雨量や土壌などの他の要因も役割を果たす。低密度の木材で作製されたオーク樽又はオークチップは、組成物が樽板を浸透し、風味改変成分をより容易に抽出することができる。
【0241】
いくつかの実施形態では、オーク樽又はオークチップは、炭化させる(焦がす)ことができる。焦がすレベルは、低から中又は高程度まで変化させることができる。一般的に、リグニンは、焦がすことによって芳香族化合物に分解し、抽出できる揮発性の高い化合物を提供する。
【0242】
いくつかの実施形態では、本開示の風味改変組成物は、非栄養甘味料の苦味及び/又は渋味を低減する、及び/又は甘味料の全体的な甘味品質(例えば、砂糖のような味及びまろやかさ)を改善するように、非栄養甘味料の味プロファイルを改変することができる。
【0243】
他の実施形態では、本開示の風味改変組成物は、非栄養甘味料の苦味及び/若しくは渋味を低減する、及び/又は甘味料の全体的な甘味品質(例えば、砂糖のような味及び丸み)を改善する、更にオークの香りも付与するように、非栄養甘味料の味プロファイルを改変することができる。
【0244】
このように、本開示の甘味料組成物の味プロファイルは、制御可能な方法で風味改変組成物によって改変及び/又は変更され得る。より具体的には、本開示の風味改変組成物の風味改変効果は、異なる種類のオーク(例えば、炭化又は非炭化、中又は高程度の炭化、欧州又は米国ホワイトオーク)を選択する、使用するオークの量を調節する、接触方法(例えば、オーク樽又はオークチップ)を変更する、接触温度(例えば、室温又は高温)を変化させる、又は接触時間(例えば、日又は週)を調節することによって制御し得る。
【0245】
例示的なオーク樽を
図1に示す。オーク樽は、欧州ホワイトオーク又は米国ホワイトオークで作製することができる。オーク樽は、炭化させない、軽く炭化させる、中程度炭化させる、又は強く炭化させることができる。好適なオーク樽は、ワイン製造業界で使用されるものが挙げられ、オンライン(www.buyoakbarrels.com)で購入可能である。
【0246】
例示的なオークチップを
図2に示す。オークチップは、欧州ホワイトオーク又は米国ホワイトオークで作製することができる。オークチップは、炭化させない、軽く炭化させる、中程度炭化させる、又は強く炭化させることができる。オークチップは、任意の好適なサイズ及び形状、例えば薄片状又は螺旋状であってもよい。好適なオークチップは、Barrel Mill、Avon、MN56310などの様々な小売及業者及び卸売業者から購入することができる。
【0247】
各種実施形態では、本開示は、無栄養甘味料に、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上、又は2つ以上、又は3つ以上、又は4つ以上の化合物を添加することを含む、甘味料組成物の製造方法を提供する。
【0248】
添加は、当該技術分野において既知の任意の適切な手段によって、これらの化合物を非栄養甘味料に組み込むことによって行うことができる。例えば、これらの化合物のうちの1つ以上のプレミックスは、適切な培地(例えば、水又は水/共溶媒)に溶解させ、プレミックスを非栄養甘味料に添加することによって調製することができる。
【0249】
あるいは、非栄養甘味料の水溶液を調製し、これらの化合物のうちの1つ以上を、任意の適切な技術によって当該溶液に添加することができる。
【0250】
各種実施形態では、本開示はまた、非栄養甘味料の水溶液に、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上、又は2つ以上、又は3つ以上、又は4つ以上の化合物を含む風味改変組成物を添加することを含む、甘味料組成物の製造方法を提供する。特定の実施形態では、化合物の少なくとも1つは、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、又はヘキサデカン酸エチルである。
【0251】
いくつかの実施形態では、添加は、非栄養甘味料の水溶液を、オーク樽又はオークチップなどのオーク木材と接触させることによって行うことができる。オーク樽又はチップは、欧州ホワイトオーク又は米国ホワイトオークで作製することができる。オーク樽又はチップは、上述したように、炭化させない、軽く炭化させる、中程度炭化させる、又は強く炭化させることができる。
【0252】
いくつかの実施形態では、非栄養甘味料の水溶液は、約1重量%~約60重量%、約1重量%~約50重量%、約1重量%~約40重量%、約1重量%~約30重量%、約1重量%~約25重量%、約5重量%~約50重量%、約5重量%~約40重量%、約5重量%~約20重量%、約5重量%~約15重量%、約5重量%~約10重量%、約6重量%~約13重量%、又は約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、又は約12重量%、又は約15重量%、約20重量%、約25重量%、又は約30重量%、約35重量%、約40重量%、約45重量%、約50重量%、約55重量%、又は約60重量%の非栄養甘味料を含有してもよい。
【0253】
いくつかの実施形態では、接触は、適切な温度下で十分な時間にわたって、非栄養甘味料の水溶液をオーク樽又はオークチップを含有する適切な容器内に保管することによって実行される。例えば、接触温度は、約10℃~約65℃、約10℃~約50℃、約15℃~約45℃、又は約~約40℃の範囲であり得る。特定の実施形態では、接触温度は室温(約21℃~約23℃)である。
【0254】
接触時間は、数時間から数日まで、数ヶ月までの範囲であり得る。特定の実施形態では、接触時間は、少なくとも約1日間、少なくとも約2日間、少なくとも約3日間、少なくとも約4日間、少なくとも約5日間、少なくとも約6日間、少なくとも約1週間、少なくとも約2週間、少なくとも約3週間、少なくとも約4週間、少なくとも約5週間、又は少なくとも約6週間である。
【0255】
非栄養甘味料の水溶液をオークチップと接触させるとき、濾過工程を用いて、任意の微細なオーク粒子、及び/又はオークチップから抽出された特定の色若しくは臭気を除去することができる。濾過は、当該技術分野において既知の任意の好適な方法、例えば、炭素濾過又は膜濾過によって実行することができる。例示的なカーボンフィルタを
図8に示す。
【0256】
非栄養甘味料
風味改変組成物に加えて、本開示の甘味料組成物は、天然又は人工の非栄養甘味料であり得る非栄養甘味料を含有する。非栄養甘味料としては、ステビオール配糖体、ラカンカ甘味料、ルブソシド、シアメサイド、モナチン、キュクリン、グリチルリジン酸、ネオヘスペリジン、ジヒドロカルコン、グリチルリチン、グリチルフィリン、フロリドジン、トリロバチン、フィロズルシン、ブラゼイン、ハーンドルシン、オスラジン、ポリポドシドA、ベイヨノシドA及びB、ムクロジオシド、タウマチン、モネリン、マビリンI及びII、フロミソシドI、ペルアンドリンI、アブルソシドA、及びサイクロリオシドI、モグロシドIV、モグロシドV、又はこれらの誘導体若しくは塩、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
【0257】
いくつかの実施形態では、本開示の非栄養甘味料は、ステビオール配糖体を含む。いくつかの実施形態では、非栄養甘味料は、ステビオサイド、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、レバウディオサイドC、レバウディオサイドD、レバウディオサイドE、レバウディオサイドF、レバウディオサイドG、レバウディオサイドH、レバウディオサイドI、レバウディオサイドJ、レバウディオサイドK、レバウディオサイドL、レバウディオサイドM、レバウディオサイドN、レバウディオサイドO、レバウディオサイドP、レバウディオサイドQ、ステビオールビオシド、ズルコシドA、若しくはこれらの誘導体又は組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、非栄養甘味料は、レバウディオサイドA、レバウディオサイドD、ステビオサイド、レバウディオサイドM、又はこれらの組み合わせを含む。
【0258】
ステビア属植物は、ステビオール配糖体として一般的に知られている多くのジテルペン配糖体を生成する。ステビアの葉は、最大10~20%(乾燥重量基準で)ステビオール配糖体に蓄積することができる。ステビア葉に発見される主な配糖体は、レバウディオサイドA(2~10%)、ステビオサイド(2~10%)、及びレバウディオサイドC(1~2%)である。レバウディオサイドB、D、E、及びF、ステビオールビオシド、並びにルブソシドなどの他の配糖体も、はるかに低い濃度(約0~0.2%)で発見される。
【0259】
ステビオール配糖体は、分子構造、物理的特性(例えば、水溶性)、及び味特性によって互いに異なる。一般的に、ステビオサイドはスクロースよりも110~270倍甘く、レバウディオサイドAは150~320倍甘く、レバウディオサイドCはスクロースよりも40~60倍甘いことが分かっている。ズルコシドAは、スクロースよりも30倍甘い。レバウディオサイドDは、植物ステビア・レバウディアナに発見される甘味配糖体のうちの1つであり、非常に望ましい味プロファイルを有し、他のステビオール配糖体中に典型的に存在する苦味及び残留するカンゾウ後味がほとんど存在しない。したがって、レバウディオサイドDは、レバウディオサイドAよりも優れた砂糖特性及び味プロファイルを有するが、レバウディオサイドAよりも水溶性が低い。
【0260】
植物ステビア・レバウディアナからのステビオール配糖体の抽出及び精製方法は、当該技術分野において既知であり、例えば、米国特許第4,361,697号、第4,082,858号、第4,892,938号、第5,972,120号、第5,962,678号、第7,838,044号、及び第7,862,845号に記載されている。
【0261】
いくつかの実施形態では、本開示の非栄養甘味料は、レバウディオサイドD及びステビオサイド組成物を含む水性ステビオール配糖体組成物である。ステビオサイド組成物及びレバウディオサイドDは、約1:1~約50:1、約1:1~約40:1、約1:1~約30:1、約1:1~約20:1、又は約1:1~約10:1の重量比で存在し得る。特定の実施形態では、ステビオサイド組成物の、レバウディオサイドDに対する重量:重量比は、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、又は約7:1であることができる。
【0262】
いくつかの実施形態では、レバウディオサイドDは、水性ステビオール配糖体組成物の約0.5重量%~約1.5重量%、約1重量%~約1.5重量%、約1.3重量%~約1.4重量%の範囲で、若しくは約1.3重量%、約1.4重量%、又は約1.5重量%で存在する。
【0263】
ステビオサイド組成物は、ステビオサイドと、レバウディオサイドA、レバウディオサイドC、レバウディオサイドD、レバウディオサイドE、レバウディオサイドF、レバウディオサイドG、レバウディオサイドH、レバウディオサイドI、レバウディオサイドJ、レバウディオサイドK、レバウディオサイドL、レバウディオサイドM、レバウディオサイドO、ステビオールビオシド、ルブソシド、及びズルコシドAからなる群から選択される第2のステビオール配糖体との混合物であり得る。特定の実施形態では、第2のステビオール配糖体は、レバウディオサイドA又はレバウディオサイドMであり得る。
【0264】
いくつかの実施形態では、ステビオサイド及び第2のステビオール配糖体は、ステビオサイド組成物中に、乾燥質量で、ステビオサイドの、第2のステビオール配糖体に対する重量比が95:5未満~1:99で存在することができる。いくつかの実施形態では、ステビオサイドの、第2のステビオール配糖体に対する重量比は、乾燥質量で、約1:1~約2:98の範囲である。
【0265】
いくつかの実施形態では、第2のステビオール配糖体は、ステビオサイド組成物のうち約50重量%~約98重量%、約55重量%、約60重量%、約65重量%、約70重量%、約75重量%、約80重量%、約85重量%、約90重量%、約95重量%、約96重量%、又は約97重量%を含み得る。
【0266】
特定の実施形態では、第2のステビオール配糖体は、レバウディオサイドAである。特定の実施形態では、ステビオサイド及びレバウディオサイドAは、ステビオサイド組成物中に、ステビオサイド対レバウディオサイドAの重量比が95:5~1:99で存在することができる。特定の実施形態では、ステビオサイド対レバウディオサイドAの重量比は、約1:1~約2:98の範囲である。レバウディオサイドAは、ステビオサイド組成物の約50重量%~約98重量%、又は約55重量%、約60重量%、約65重量%、約70重量%、約75重量%、約80重量%、約85重量%、約90重量%、約95重量%、約96重量%、又は約97重量%を含み得る。
【0267】
いくつかの実施形態では、水性ステビオール配糖体組成物は、レバウディオサイドB、レバウディオサイドC、レバウディオサイドE、レバウディオサイドF、レバウディオサイドG、レバウディオサイドH、レバウディオサイドI、レバウディオサイドJ、レバウディオサイドK、レバウディオサイドL、レバウディオサイドM、レバウディオサイドO、ステビオールビオシド、ルブソシド、及びズルコシドAなどのその他のステビオール配糖体の混合物を少量含み得る。
【0268】
本開示の水性ステビオール配糖体組成物は、室温(例えば、約21℃~約23℃)又は高温(例えば、約30℃~約65℃)のいずれかで、適切な量の水に溶解させることによって調製することができる。あるいは、水性ステビオール配糖体組成物は、室温又は高温のいずれかで、既知量のレバウディオサイドDを水中に懸濁させ、次いで、既知量のステビオサイド組成物を懸濁液に添加することによって調製することができる。更に別の方法では、ステビオサイド組成物は、室温又は高温のいずれかで適切な量の水に溶解させた後、適切な量のレバウディオサイドDと組み合わせることができる。
【0269】
調製中、必要に応じて高剪断力又は低剪断力で、特定した温度のいずれかにて、水性ステビオール配糖体組成物を混合し、溶解を誘発又は補助することができる。本明細書に記載される結果を得るために、所与の混合物に関して適切な剪断レベル及び/又は温度を特定することは、当業者の技術の範囲内である。
【0270】
いくつかの実施形態では、本開示の非栄養甘味料は、約16重量%のレバウディオサイドD、約42重量%のレバウディオサイドA、約25重量%のステビオサイド、約12重量%のレバウディオサイドC、及び約15%の微量のステビオール配糖体を含む水性ステビオール配糖体組成物である。
【0271】
他の実施形態では、本開示の非栄養甘味料は、RA50を含む水性ステビオール配糖体組成物であり、RA50は、約50重量%のレバウディオサイドAと、約30重量%のステビオサイドと、約10重量%のレバウディオサイドCと、約10重量%の微量のステビオール配糖体と、を含む。
【0272】
いくつかの実施形態では、本開示の非栄養甘味料は、約17重量%のレバウディオサイドD及び約83重量%のRA50を含む水性ステビオール配糖体組成物であり、RA50は、約50重量%のレバウディオサイドAと、約30重量%のステビオサイドと、約10重量%のレバウディオサイドCと、約10重量%の微量のステビオール配糖体と、を含む。
【0273】
他の実施形態では、本開示の非栄養甘味料は、約1.3重量%のレバウディオサイドD及び約6.7重量%のSG95を含む水性ステビオール配糖体組成物であり、SG95は、約50重量%~約65重量%のレバウディオサイドAと、約15重量%~約30重量%のステビオサイドと、約5重量%~約35重量%の微量のステビオール配糖体を含む。
【0274】
特定の実施形態において、水は「処理済み水」である。「処理済み水」、「精製水」、「脱塩水」、「蒸留水」、及び「r-o水」という文言は概ね同義であると理解され、ほぼ全てのミネラル含量が除去された水を指し、典型的には約500ppm以下の総溶解固形分、例えば250ppmの総溶解固形分を含有する。処理済み水を生成する方法は、当業者にとって既知であり、例えば、米国特許第7,052,725号に開示されるように、特に脱イオン、蒸留、ろ過、及び逆浸透(「r-o」)などが挙げられる。
【0275】
3つの例示的なステビオール配糖体組成物を、以下の表2に示す。
【表2】
【0276】
甘味料組成物の他の成分
上記の非栄養甘味料に加えて、甘味料組成物は、栄養甘味料を更に含むことができる。非栄養甘味料と組み合わせることができる例示的な天然栄養甘味料としては、当該技術分野において既知のもの、例えば、結晶質又は液体スクロース、フルクトース、グルコース、デキストロース、マルトース、トレハロース、フルクトオリゴ糖、リンゴ、チコリ、及びハチミツなどの天然源からのグルコース-フルクトースシロップ、高フルクトースコーンシロップ、転化糖、メープルシロップ、メープルシュガー、ハチミツ、黒砂糖糖蜜、甘蔗糖蜜(1番糖蜜、2番糖蜜、廃糖蜜など)、及びシュガービート糖蜜;サトウモロコシシロップ、及びこれらの混合物の任意のものを含む。
【0277】
本明細書における甘味料組成物に使用するのに適した他の甘味料としては、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、イソマルト、マリトール、タガトース、トレハロース、ガラクトース、ラムノース、シクロデキストリン、リブロース、トレオース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、マンノース、イドース、ラクトース、マルトース、イソトレハロース、ネオトレハロース、パラチノース又はイソマルツロースのような糖アルコール、エリスロース、デオキシリボース、グロース、タロース、エリスルロース、キシルロース、プシコース、ツラノース、セロビオース、グルコサミン、マンノサミン、フコース、フクロース、グルクロン酸、グルコン酸、グルコノラクトン、アベクオース、ガラクトサミン、キシロオリゴ糖(キシロトリオース、キシロビオース等)、ゲンチオオリゴ糖(ゲンチオビオース、ゲンチオトリオース、ゲンチオテトラオース等)、ガラクトオリゴ糖、ソルボース、ケトトリオース(デヒドロキシアセトン)、アルドトリオース(グリセルアルデヒド)、ニゲロオリゴ糖、フルクトオリゴ糖(ケストース、ニストース等)、マルトテトラオース、マルトトリオール、四糖類、マンナンオリゴ糖、マルトオリゴ糖(マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース、マルトヘプタオース等)、デキストリン、ラクツロース、メリビオース、ラフィノース、ラムノース、リボース及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0278】
特定の実施形態では、甘味料組成物は、ステビオサイド、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、レバウディオサイドC、レバウディオサイドD、レバウディオサイドE、レバウディオサイドF、レバウディオサイドG、レバウディオサイドH、レバウディオサイドI、レバウディオサイドJ、レバウディオサイドK、レバウディオサイドL、レバウディオサイドM、レバウディオサイドN、レバウディオサイドO、レバウディオサイドP、レバウディオサイドQ、ステビオールビオシド、ズルコシドA、及びこれらの組み合わせを、栄養甘味料と組み合わせて含み得る。いくつかの実施形態では、栄養甘味料は、スクロース、高フラクトースコーンシロップ、又はこれらの組み合わせであり得る。
【0279】
更に別の実施形態では、甘味料組成物は、レバウディオサイドA、レバウディオサイドD、ステビオサイド、レバウディオサイドM、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される非栄養甘味料を、栄養甘味料と組み合わせて含み得る。特定の実施形態では、栄養甘味料は、スクロース、高フラクトースコーンシロップ、又はこれらの組み合わせであり得る。
【0280】
いくつかの実施形態では、非栄養甘味料(又は非栄養甘味料の組み合わせ)と栄養甘味料(又は栄養甘味料の組み合わせ)との比(重量比)は、約99:1~約1:99の範囲であり得る。更に別の実施形態では、重量比は、約90:10~約10:90、約80:20~約20:80、約70:30~約30:70、約60:40~約40:60、又は約1:1であり得る。
【0281】
栄養甘味料を含む甘味料組成物の実施形態では、栄養甘味料は、調製の任意の段階で添加され得る。すなわち、甘味料組成物が木材樽内で熟成することによって調製される場合、栄養甘味料は、所望に応じて熟成プロセスの前、最中、又は後のいずれかで添加することができる。
【0282】
あるいは、甘味料組成物が、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせを非栄養甘味料に添加する(又はその逆)ことによって調製される場合、栄養甘味料はこれらの化合物の添加の前、最中、又は後の任意の時点で添加することができる。
【0283】
本開示の甘味料組成物としては、D-アロース、D-プシコース(D-アルロースとしても既知である)、L-リボース、D-タガトース、L-グルコース、L-フコース、L-アラビノース、D-ツラノース、D-ロイクロース、及びこれらの混合物が挙げられ得る。特定の実施形態では、甘味料組成物はD-プシコースを含み得る。
【0284】
本開示の甘味料組成物は、可溶化剤又は増量剤などの他の追加成分も含有し得る。例示的な可溶化剤又は増量剤としては、マルトデキストリン、デキストロース-マルトデキストリンブレンド、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0285】
本開示の甘味料組成物はまた、人工栄養甘味料、甘味増強剤、及び/又は結合剤若しくは凝結防止剤を含有してもよい。
【0286】
甘味料組成物中で使用するのに好適な例示的な人工甘味料としては、サッカリン、チクロ、アスパルテーム、ネオテーム、アドバンテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0287】
好適な甘味増強剤は、当該技術分野において既知の甘味増強剤のうちの任意を含む。例示的な甘味増強剤としては、糖アルコール甘味増強剤(例えば、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、イソマルト、マリトール、及びこれらの混合物)、又は希少糖甘味増強剤(D-プシコース、D-アロース、Lリボース、D-タガトース、Lグルコース、L-フコース、L-アラビノース、D-ラノース、D-ロイクロース、及びこれらの混合物)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0288】
いくつかの実施形態では、甘味増強剤は、塩ベース(例えば、NaCl又はソルビン酸カリウム)又は安息香酸ベースの甘味増強剤(例えば、安息香酸カリウム)である。
【0289】
本開示に記載される甘味料組成物は、様々な形態で提供され得る。特定の実施形態では、甘味料組成物は固形状で、例えば、卓上甘味料として使用するための粒状又は粉末状組成物として、又は別の方法で食品に使用することができる。
【0290】
いくつかの実施形態では、本開示の甘味料組成物は、液体状で、例えば濃縮物として提供され得る。濃縮物は、当該技術分野において既知の追加の他の成分を含有し得る。
【0291】
本明細書に記載される甘味料組成物は、固体状(例えば、粉末又は顆粒)、又は液体形状(例えば、濃縮物)のいずれかで、還元糖、若しくは通常甘味料を含む任意の食品又は飲料製品中で使用することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される甘味料組成物は、調理、焼成、又は甘味付けトッピング(例えば、アイシング)の調製、若しくはゼリー、ジャム、砂糖漬け、インスタントクエーカーオートミールなどでの使用に好適である。同様に、アイスクリームなどの凍結乳製品、並びにホイップトッピングに使用するのにも好適である。
【0292】
飲料製品
本開示の甘味料組成物は、飲料製品に使用され得る。一部の実施形態において、飲料製品は、レディ・トゥ・ドリンク飲料又は飲料濃縮物である。いくつかの実施形態では、飲料製品は、1人分8oz当たり約200カロリー未満、1人分8oz当たり約150カロリー未満、1人分8oz当たり約100カロリー未満、1人分8oz当たり約70カロリー未満、1人分8oz当たり約50カロリー未満1人分8oz当たり約10カロリー未満、又は1人分8oz当たり約5カロリー未満であり得る。
【0293】
レディ・トゥ・ドリンク飲料
本開示の特定の実施形態は、水と、本開示の甘味料組成物と、任意に酸味剤と、任意に風味剤とを含むレディ・トゥ・ドリンク飲料に関する。
【0294】
甘味料組成物を含むレディ・トゥ・ドリンク飲料は、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエンール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上、又は2つ以上、又は3つ以上、又は4つ以上を含む風味改変組成物を含む。これらの化合物は、所与のレディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在する場合、以下に指定される量で存在し得る。
【0295】
例えば、いくつかの実施形態では、フルフラールは、約1ppb~約50ppb、約1ppb~約40ppb、約1ppb~約30ppb、約1ppb~約20ppb、約5ppb~約20ppb、約10ppb~約20ppb、約10ppb~約15ppbの範囲の濃度で、若しくは約10ppb、約11ppbの量で、約12ppb、約13ppb、約14ppb、約15ppb、約16ppb、約17ppb、約18ppb、約19ppb、約20ppb、約21ppb、約22ppb、約23ppb、約24ppb、約25ppb、約26ppb、約27ppb、約28ppb、約29ppb、約30ppb、約31ppb、約32ppb、約33ppb、約34ppb、約35ppb、約26ppb、約37ppb、約38ppb、約39ppb、又は約40ppbの量で、レディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。いくつかの実施形態では、フルフラールは、約13ppbの濃度でレディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。
【0296】
いくつかの実施形態では、4-ヘキセン-1-オールは、約0.1ppb~約10ppb、約0.1ppb~約5ppb、約0.1ppb~約4ppb、約0.1ppb~約3ppb、約0.5ppb~約3ppb、約1ppb~約3ppb、約1ppb~約2ppbの範囲の濃度で、若しくは約1ppb、約1.1ppb、約1.2ppb、約1.3ppb、約1.4ppb、約1.5ppb、約1.6ppb、約1.7ppb、約1.8ppb、約1.9ppb、又は約2ppbの量で、レディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。いくつかの実施形態では、4-ヘキセン-1-オールは、約1.3ppbの濃度でレディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。
【0297】
いくつかの実施形態では、トランス-2,4-ヘキサジエナールは、約0.5ppb~約20ppb、約0.5ppb~約15ppb、約0.5ppb~約10ppb、約1ppb~約10ppb、約1ppb~約7.5ppb、約2.5ppb~約7.5ppbの範囲の濃度で、又は約2.5ppb、約3ppb、約3.5ppb、約4ppb、約4.5ppb、約5ppb、約5.5ppb、約6ppb、約6.5ppb、約7ppb、又は約7.5ppbの量で、レディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。いくつかの実施形態では、トランス-2,4-ヘキサジエナールは、約5ppbの濃度でレディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。
【0298】
いくつかの実施形態では、2,4-ヘキサジエン-1-オールは、約0.1ppb~約20ppb、約0.5ppb~約20ppb、約0.5ppb~約15ppb、約0.5ppb~約10ppb、約1ppb~約10ppb、約1ppb~約6ppb、約2ppb~約6ppbの範囲の濃度で、又は約0.5ppb、約0.6ppb、約0.7ppb、約0.8ppb、約0.9ppb、約1ppb、約2ppb、約2.5ppb、約3ppb、約3.5ppb、約4ppb、約4.5ppb、約5ppb、約5.5ppb、又は約6ppbの量で、レディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。いくつかの実施形態では、2,4-ヘキサジエン-1-オールは、約4ppbの濃度でレディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。
【0299】
いくつかの実施形態では、5-メチル-フルフラールは、約0.1ppb~約10ppb、約0.1ppb~約5ppb、約0.1ppb~約4ppb、約0.1ppb~約3ppb、約0.5ppb~約3ppb、約0.5ppb~約1ppbの範囲の濃度で、若しくは約0.1ppb、約0.2ppb、約0.3ppb、約0.4ppb、約0.5ppb、約0.6ppb、約0.7ppb、約0.8ppb、約0.9ppb、約1ppb、約1.2ppb、約1.4ppb、約1.6ppb、約1.8ppb、約2ppb、約2.2ppb、約2.4ppb、約2.6ppb、約2.8ppb、又は約3ppbの量で、レディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。いくつかの実施形態では、5-メチル-フルフラールは、約0.7ppbの濃度でレディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。
【0300】
いくつかの実施形態では、δ-テトラデカラクトンは、約0.01ppb~約1ppb、約0.01ppb~約0.5ppb、約0.01ppb~約0.4ppb、約0.01ppb~約0.3ppb、約0.05ppb~約0.3ppb、約0.075ppb~約0.3ppb、約0.09ppb~約0.2ppbの範囲の濃度で、若しくは約0.05ppb、約0.06ppb、約0.07ppb、約0.08ppb、約0.09ppb、約0.1ppb、約0.12ppb、約0.13ppb、約0.14ppb、又は約0.15ppbの量で、レディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。いくつかの実施形態では、δ-テトラデカラクトンは、約0.1ppbの濃度でレディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。
【0301】
いくつかの実施形態では、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン及び/又はトランス-4-メチル-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンは、約0.01ppb~約5ppb、約0.01ppb~約3ppb、約0.01ppb~約1ppb、約0.01ppb~約0.5ppb、約0.1ppb~約0.5ppbの範囲の濃度で、若しくは約0.1ppb、約0.15ppb、約0.2ppb、約0.25ppb、約0.3ppb、約0.35ppb、約0.4ppb、約0.45ppb、約0.5ppb、約0.6ppb、約0.7ppb、約0.8ppb、約0.9ppb、約1ppb、約1.1ppb、約1.2ppb、約1.3ppb、約1.4ppb、約1.5ppb、約1.6ppb、約1.7ppb、約1.8ppb、約1.9ppb、又は約2ppbの量で、レディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。いくつかの実施形態では、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン及び/又はトランス-4-メチル-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンは、約0.3ppbの濃度でレディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。
【0302】
いくつかの実施形態では、酢酸ブチルは、約0.1ppb~約10ppb、約0.1ppb~約5ppb、約0.1ppb~約4ppb、約0.1ppb~約3ppb、約0.5ppb~約3ppb、約0.5ppb~約1ppbの範囲の濃度で、若しくは約0.1ppb、約0.2ppb、約0.3ppb、約0.4ppb、約0.5ppb、約0.6ppb、約0.7ppb、約0.8ppb、約0.9ppb、約1ppb、約1.2ppb、約1.4ppb、約1.6ppb、約1.8ppb、約2ppb、約2.2ppb、約2.4ppb、約2.6ppb、約2.8ppb、又は約3ppbの量で、レディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。いくつかの実施形態では、酢酸ブチルは、約0.8ppbの濃度でレディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。
【0303】
いくつかの実施形態では、3-メチルブタノールは、約0.1ppb~約50ppb、約0.1ppb~約40ppb、約0.1ppb~約10ppb、約0.1ppb~約5ppb、約0.1ppb~約4ppb、約0.1ppb~約3ppb、約0.5ppb~約3ppb、約1ppb~約3ppb、約1ppb~約2ppbの範囲の濃度で、若しくは約1ppb、約1.1ppb、約1.2ppb、約1.3ppb、約1.4ppb、約1.5ppb、約1.6ppb、約1.7ppb、約1.8ppb、約1.9ppb、約2ppb、約3ppb、約4ppb、約5ppb、約6ppb、約7ppb、約8ppb、約9ppb、約10ppb、約15ppb、約20ppb、約25ppb、約30ppb、約35ppb、約40ppb、約45ppb、又は約50ppbの量で、レディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。いくつかの実施形態では、3-メチルブタノールは、約1.6ppbの濃度でレディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。
【0304】
いくつかの実施形態では、オクタン酸エチルは、約0.1ppb~約10ppb、約0.1ppb~約5ppb、約0.1ppb~約4ppb、約0.1ppb~約3ppb、約0.1ppb~約2ppb、又は約0.1ppb~約1ppbの範囲の濃度で、若しくは約0.1ppb、約0.2ppb、約0.3ppb、約0.4ppb、約0.5ppb、約0.6ppb、約0.7ppb、約0.8ppb、約0.9ppb、又は約1ppbの量で、レディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。いくつかの実施形態では、オクタン酸エチルは、約0.5ppbの濃度でレディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。
【0305】
いくつかの実施形態では、デカン酸エチルは、約0.1ppb~約20ppb、約0.5ppb~約20ppb、約0.5ppb~約15ppb、約0.5ppb~約10ppb、約1ppb~約10ppb、約1ppb~約6ppb、約2ppb~約6ppbの範囲の濃度で、若しくは約0.1ppb、約0.2ppb、約0.3ppb、約0.4ppb、約0.5ppb、約0.6ppb、約0.7ppb、約0.8ppb、約0.9ppb、約1ppb、約2ppb、約2.5ppb、約3ppb、約3.5ppb、約4ppb、約4.5ppb、約5ppb、約5.5ppb、又は約6ppbの量で、レディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。いくつかの実施形態では、デカン酸エチルは、約3ppbの濃度でレディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。
【0306】
いくつかの実施形態では、ヘキサデカン酸エチルは、約0.1ppb~約10ppb、約0.1ppb~約5ppb、約0.1ppb~約4ppb、約0.1ppb~約3ppb、約0.5ppb~約3ppb、約1ppb~約3ppb、約1ppb~約2ppbの範囲の濃度で、若しくは約1ppb、約1.1ppb、約1.2ppb、約1.3ppb、約1.4ppb、約1.5ppb、約1.6ppb、約1.7ppb、約1.8ppb、約1.9ppb、又は約2ppbの量で、レディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。いくつかの実施形態では、ヘキサデカン酸エチルは、約1.3ppbの濃度でレディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。
【0307】
いくつかの実施形態では、2-メチルブタノールは、約0.1ppb~約50ppb、約0.1ppb~約40ppb、約0.1ppb~約10ppb、約0.1ppb~約5ppb、約0.1ppb~約4ppb、約0.1ppb~約3ppb、約0.5ppb~約3ppb、約1ppb~約3ppb、約1ppb~約2ppbの範囲の濃度で、若しくは約1ppb、約1.1ppb、約1.2ppb、約1.3ppb、約1.4ppb、約1.5ppb、約1.6ppb、約1.7ppb、約1.8ppb、約1.9ppb、約2ppb、約3ppb、約4ppb、約5ppb、約6ppb、約7ppb、約8ppb、約9ppb、約10ppb、約15ppb、約20ppb、約25ppb、約30ppb、約35ppb、約40ppb、約45ppb、又は約50ppbの量で、レディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。いくつかの実施形態では、2-メチルブタノールは、約1.6ppbの濃度でレディ・トゥ・ドリンク飲料中に存在し得る。
【0308】
好適な酸味料としては、リン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、ギ酸、アスコルビン酸、フマル酸、グルコン酸、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0309】
好適な風味剤としては、コーラ風味剤、紅茶風味剤、カラメル風味剤、コーヒー風味剤、柑橘風味剤(例えば、レモン風味剤、ライム風味剤、オレンジ風味剤、グレープフルーツ風味剤、マンダリンオレンジ風味剤、タンジェリン風味剤、タンジェロ風味剤、又はこれらの組み合わせ)、ハーブ風味剤、ベリー風味剤(例えば、アセロラ、クマコケモモ、クロイチゴ、ブルーベリー、ボイゼンベリー、チェリー、チョークチェリー、ホロムイイチゴ、クランベリー、デーツ、デューベリー、ニワトコ、グレープ、グズベリー、ハクルベリー、ローガンベリー、オラリーベリー、マルベリー、レーズン、プレインベリー、プレーリーベリー、ラズベリー、サスカトーンベリー、サーモンベリー、シーバックソーンベリー、スローベリー、イチゴ、クロミキイチゴ、ソーンベリー、ウラジロイチゴ、又は前述のいずれかの組み合わせ)、植物性風味剤(例えば、天然源に由来する植物風味を真似るように作製された人工風味を伴う精油及びナッツ、樹皮、根、及び葉の抽出物由来の風味など、果実以外の植物の一部に由来する1つ以上の風味)、並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0310】
水は、飲料における基本原料であって、典型的には、残りの成分が溶解、乳化、懸濁、又は分散される溶媒又は主要な液体部分である。精製水を、本明細書に開示される飲料の特定の実施形態の製造に使用することができ、飲料の味、におい、又は外観に悪影響を及ぼさないために、標準的飲料品質の水を使用することができる。水は、典型的には透明で無色の、好ましくないミネラル、味、及びにおいのない、有機物質のない、アルカリ性の低い、飲料を生産する際に適用される業界及び政府基準に基づき許容可能な微生物学的品質のものである。
【0311】
特定の実施形態では、水は、飲料製品中に約10重量%~約99.9重量%の濃度で存在し得る。特定の実施形態では、水の量は、飲料の約80重量%~約99.9重量%で存在し得る。
【0312】
特定の実施形態では、レディ・トゥ・ドリンク飲料は、使用される特定の非栄養甘味料及び飲料中の甘味の所望レベルに応じて、約1ppm~約1000ppmの範囲(例えば、約1ppm、約10ppm、約50ppm、約100ppm、約200ppm、約300ppm、約400ppm、約500ppm、約600ppm、約700ppm、約800ppm、約900ppm、約1000ppm又は列記された値の間の任意の範囲)の量で非栄養甘味料を含む。
【0313】
特定の実施形態では、レディ・トゥ・ドリンク飲料は、1種以上の塩も含み得る。塩濃度は、少なくとも約100ppm~約1000ppm、又は約200ppm~約800ppmの範囲をとり得る。特定の実施形態では、塩は塩化ナトリウムであり得る。特定の実施形態では、飲料組成物は、完全又は本質的に塩を含み得ない。
【0314】
特定の実施形態では、カフェインは、飲料に添加し得る。他の実施形態では、飲料はカフェインを実質的に含まず、又はカフェインを含まない。
【0315】
特定の実施形態では、レディ・トゥ・ドリンク飲料は、抗酸化剤、食品グレードの酸及び食品グレードの塩基のような他の成分を更に含み得る。着色剤、保存料、二酸化炭素、緩衝塩などの他の飲料成分も存在し得る。
【0316】
好適な食品グレードの酸は、水溶性の有機酸及びその塩であり、例えば、リン酸、ソルビン酸、アスコルビン酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸、プロピオン酸、酪酸、酢酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、リンゴ酸、吉草酸、カプロン酸、マロン酸、アコニット酸、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、アミノ酸、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。このような酸は、食品又は飲料のpHを調整するのに適している。
【0317】
好適な食品グレードの塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化カルシウムである。このような塩基も、食品又は飲料のpHを調整するのに適している。
【0318】
特定の実施形態では、レディ・トゥ・ドリンク飲料は、炭酸及び非炭酸清涼飲料、ファウンテン飲料、凍結レディ・トゥ・ドリンク飲料、コーヒー、茶及び他の醸造飲料、乳製品飲料、フレーバーウォーター、強化水、果汁(希釈果汁及びレディ・トゥ・ドリンク濃縮果汁を含む)のようなジュース、果汁風味飲料、スポーツ飲料、スムージー、カフェイン入りエナジードリンクのような機能強化飲料並びにアルコール製品であり得る。
【0319】
飲料製品は、多数の様々な特定の配合物又は構成成分のいずれかを有することができる。飲料製品の配合は、製品の意図とする市場区分、所望の栄養特性、風味プロファイルなどの要因に応じて変更することができる。特定の飲料製品の配合物に、追加成分を添加し得る。追加成分としては、既に存在する任意の甘味料に加えて1つ以上の追加の甘味料、電解質、ビタミン、風味増強剤、炭酸ガス、保存料、又はこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。これらの成分は、飲料組成物の味、口当たり、及び/又は栄養価を変化させるために、任意の飲料組成物に添加され得る。
【0320】
保存料を、特定の食品又は飲料製品に使用してもよい。本明細書で使用されるとき、「保存料」という用語は、飲料組成物の使用に認可された全ての好適な保存料を含み、安息香酸、例えば、安息香酸ナトリウム、カルシウム及びカリウム、ソルビン酸塩、例えば、ソルビン酸ナトリウム、カルシウム及び力リウム、クエン酸塩、例えば、クエン酸ナトリウム及びクエン酸カリウム、ポリリン酸塩、例えば、ヘキサメタリン酸ナトリウム(SHMP)並びにこれらの混合物のような既知の化学保存剤、並びに、アスコルビン酸、EDTA、BHA、BHT、TBHQ、デヒドロ酢酸、二炭酸ジメチル、エトキシキン、ヘプチルパラベン及びこれらの組み合わせのような酸化防止剤が挙げられるが、これらに限定されない。保存剤は、準拠する法律及び規則のもと、命じられた最大レベルを超えない量で使用され得る。
【0321】
いくつかの実施形態では、レディ・トゥ・ドリンク飲料は、とりわけ水、甘味料、コーラナッツ抽出物及び/又は他の香味料、カラメル色素、リン酸、任意的にカフェイン、並びに任意に他の成分を含有する、コーラ風味の炭酸飲料である。付加的及び代替的な好適な成分は、本開示の恩恵を受ける当業者により認識されるであろう。
【0322】
二酸化炭素の形態での炭酸は、発泡のために付加され得る。飲料を炭酸化するための当該技術分野において既知である技術及び炭酸化装置のうちのいくつかを使用することができる。二酸化炭素は、飲料の味及び外観を向上させることができ、好ましくない細菌を抑制及び/又は破壊することで飲料の純度を保護する助けとなり得る。特定の実施形態では、例えば、飲料は、約4.0体積までの二酸化炭素のCO2レベルを有し得る。他の実施形態では、例えば、約0.5~5.0体積の二酸化炭素を有し得る。本明細書で使用されるとき、二酸化炭素の1体積とは、60°F(16℃)及び1気圧における水などの、所定量の所定の液体によって吸収される二酸化炭素の量を指す。気体の体積は、それが溶解される液体が占めるのと同じ空間を占める。二酸化炭素含量は、所望の発泡のレベル及び飲料の味又は口当たりに対する二酸化炭素の影響に基づいて当業者によって選択され得る。
【0323】
いくつかの実施形態では、レディ・トゥ・ドリンク飲料は、1人分8oz当たり約200カロリー未満、1人分8oz当たり約150カロリー未満、1人分8oz当たり約100カロリー未満、1人分8oz当たり約70カロリー未満、1人分8oz当たり約50カロリー未満、1人分8oz当たり約10カロリー未満、1人分8oz当たり約5カロリー未満であり得る。
【0324】
飲料濃縮物及びシロップ
いくつかの実施形態では、飲料濃縮物又はシロップは、本開示の甘味料組成物から直接調製することができる。
【0325】
いくつかの実施形態では、本開示の甘味料組成物は、水又は他の適切な希釈剤で更に希釈して、飲料濃縮物又はシロップを形成することができる。
【0326】
甘味料組成物を含む濃縮物又はシロップは、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、トランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、酢酸ブチル、3-メチルブタノール、2-メチルブタノール、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、ヘキサデカン酸エチル、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される1つ以上、又は2つ以上、又は3つ以上、又は4つ以上の化合物を含む風味改変組成物を含む。特定の実施形態では、これらの化合物は、所与の濃縮物又はシロップ中に存在する場合、以下に指定される量で存在し得る。
【0327】
例えば、いくつかの実施形態では、フルフラールは、約1ppb~約10、000ppb、約1ppb~約7500ppb、又は約75ppb~約5000ppbの範囲の量で濃縮物又はシロップ中に存在し得る。
【0328】
いくつかの実施形態では、4-ヘキセン-1-オールは、約0.1ppb~約1000ppb、約0.1~約750ppb、又は約8ppb~約500ppbの範囲の量でシロップ又は濃縮物中に存在し得る。
【0329】
いくつかの実施形態では、トランス-2,4-ヘキサジエナールは、約1ppb~約5000ppb、約10ppb~約2500ppb、又は約30ppb~約2000ppbの範囲の量で濃縮物又はシロップ中に存在し得る。
【0330】
いくつかの実施形態では、2,4-ヘキサジエン-1-オールは、1ppb~約5000ppb、約10ppb~約2500ppb、又は約20ppb~約1500ppbの範囲の量で濃縮物又はシロップ中に存在し得る。
【0331】
いくつかの実施形態では、5-メチル-フルフラールは、約1ppb~約1000ppb、約1ppb~約500ppb、約1ppb~約300ppb、又は約4ppb~約250ppbの範囲の量で濃縮物又はシロップ中に存在し得る。
【0332】
いくつかの実施形態では、δ-テトラデカラクトンは、0.1ppb~約100ppbの範囲の量で、特定の実施形態では約0.1ppb~約20ppbの範囲の量で濃縮物又はシロップ中に存在し得る。
【0333】
いくつかの実施形態では、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン及び/又はトランス-4-メチル-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンは、約1ppb~約1000ppb、約1.5ppb~約300ppb、又は約1.5ppb~約100ppbの範囲の量でシロップ又は濃縮物中に存在し得る。
【0334】
いくつかの実施形態では、酢酸ブチルは、約1ppb~約500ppb、又は約200ppb~約450ppbの範囲の量でシロップ又は濃縮物中に存在し得る。
【0335】
いくつかの実施形態では、3-メチルブタノールは、シロップ又は濃縮物中に、約1ppb~約10、000ppb、約1ppb~約5、000ppb、約1ppb~約1000ppb、又は約10ppb~約600ppbの範囲の量で存在し得る。
【0336】
いくつかの実施形態では、オクタン酸エチルは、濃縮物又はシロップ中に、1ppb~約500ppb、又は約3~約200ppbの範囲の量で存在し得る。
【0337】
いくつかの実施形態では、デカン酸エチルは、シロップ又は濃縮物中に、約10ppb~約2500ppb、又は約15ppb~約1200ppbの範囲の量で存在し得る。
【0338】
いくつかの実施形態では、ヘキサデカン酸エチルは、シロップ又は濃縮物中に、1ppb~約1000ppb、又は約8ppb~約500ppbの量で存在し得る。
【0339】
いくつかの実施形態では、2-メチルブタノールは、シロップ又は濃縮物中に、約1ppb~約10、000ppb、約1~約5000ppb、約1ppb~約1000ppb、又は約10ppb~約600ppbの範囲の量で存在し得る。
【0340】
特定の実施形態では、飲料濃縮物又はシロップは、使用される特定の非栄養甘味料及び飲料濃縮物の所望の甘味レベルに応じて、最大600000ppmの量の非栄養甘味料を含有し得る。
【0341】
飲料濃縮物のための追加及び代替の好適な成分は、当業者によって容易に認識することができる。例えば、1つ以上の塩が、約600ppm~約6000ppm、又は約1200ppm~約2400ppmの範囲の量で飲料濃縮物中に含まれ得る。特定の実施形態では、飲料は、完全又は本質的に塩を含み得ない。
【0342】
特定の実施形態では、レディ・トゥ・ドリンク飲料は、更なる体積の水を濃縮物に添加することにより、飲料濃縮物から調製され得る。例えば、特定の実施形態では、レディ・トゥ・ドリンク飲料は、約1部の濃縮物を約3~約7部の水と組み合わせることにより、濃縮物から調製され得る。一実施形態では、レディ・トゥ・ドリンク飲料は、1部の濃縮物を5部の水と組み合わせることにより調製され得る。
【0343】
特定の実施形態では、本開示はまた、濃縮物又はシロップを含むキットを含む。濃縮物又はシロップに加えて、キットは、風味料、酸、酸化防止剤など、(濃縮物から)シロップ又は(濃縮物又はシロップから)飲料を調製するために必要な追加要素のいずれか、又は任意に濃縮物又はシロップを希釈するのに必要とされ得る追加の水を含むことができる。キットは、シロップ又は飲料を調製するための命令を更に含むことができる。特定の実施形態において、キットを、飲料瓶詰業者、又は飲料小売業者に提供することができる。
【0344】
他の実施形態では、本開示は、シロップを含むキットを含む。特定の実施形態において、キットは、シロップ、並びにシロップから飲料を調製するための取扱説明書を含むことができる。例えば、瓶詰業者に提供される際に、キットは、商業スケールで飲料を調製するための取扱説明書を含有することができる。小売業者に提供される際に、キットは、後混合デリバリーシステムを使用して飲料を調製するための取扱説明書、例えば、較正取扱説明書を含有することができる。
【0345】
本開示は、十分な量のシロップを保管して、単回摂取又は複数回摂取の飲料をシロップから調製するために適した1つ以上のポッド、カートリッジ、又は他の容器を含むキットを更に含む。いくつかの実施形態では、キットは、1つ以上のポッド又はカートリッジを受け入れるのに適した飲料分配装置を更に含むことができ、ここで、ユーザにより起動されると、飲料分配装置は、1つのポッド又はカートリッジの内容物を、適切な体積の、水、任意選択的に炭酸化された水、又は他の希釈剤と組み合わせて、単回摂取又は複数回摂取の飲料を提供する。更に別の実施形態において、キットは、飲料分配装置の操作、装置の清掃、並びに使用済みポッド若しくはカートリッジの詰め替え、及び/又はリサイクルのための取扱説明書を含むことができる。特定の実施形態において、飲料分配装置は、小売環境等の商業用設定での使用に好適であることができる。別の実施形態において、飲料分配装置は家庭用、又は「移動用」の使用に好適であることができる。家庭用及び商業用の両方の、単回又は複数回摂取の飲料の調製用シロップを保管するのに適しているポッド及びカートリッジ、並びに単回又は複数回摂取の飲料を調製するためのポッド及びカートリッジを受け入れるのに適している飲料分配装置は、当業者に既知である。
【0346】
食品
本開示の甘味料組成物はまた、食品に使用することができる。食品としては、オートミール、シリアル、ベークされた食品、クッキー、クラッカー、ケーキ、ブラウニー、パン、スナック食品(例えば、スナックバー)、ポテト又はトルティーヤチップス、ポップコーン、餅、及び他の穀物ベースの食品が挙げられるが、これらに限定されない。
【実施例0347】
実施例1-炭化オーク樽を使用する甘味料組成物の調製
8重量%の総ステビオール配糖体組成物(TSG)を水中に溶解させることによって、濃縮水性ステビア組成物を調製した。TSGは、表2に「組成物1」として記載される、レバウディオサイドA、ステビオサイド、及びレバウディオサイドDのブレンドであった。結果的に得られた水性ステビア組成物を分割して、周囲温度で4週間にわたって、a)中等度に炭化したオーク樽と、b)ガラス瓶に保管した。4週間後、オーク樽及びガラス瓶の両方からアリコートを採取し、0.1重量%のクエン酸を含有する溶液で希釈して、味覚試験のために全ステビオール配糖体濃度の最終濃度400ppmまで希釈した。
【0348】
実施例2-味覚試験
27人の訓練を受けた回答者からなる試飲団が、実施例1で調製した2つの希釈ステビア溶液の味覚試験を実施した。回答者らに保管条件を告げることなく、2つの溶液を比較するように求めた。試飲者らに、試飲の少なくとも1時間前に飲食を止め、各サンプルの試飲間にテイスティング間にAQUAFINA水で少なくとも5回口をすすぐように求めた。0~7の尺度(「0」は差がなく、「7」は最も大きな差である)に基づき、回答者の100%が2つの溶液間の平均差3.33を見出し、これは「低~中の差」と「中程度の差」との間に当たる。回答者は、オーク樽に保管されたステビア組成物の方が苦味と渋みが少なく、まろやかでバランスが取れた甘味を有すると記載した。3.33のスコアは、実施例1のオーク樽溶液の苦味及び/又は渋味の約50%の減少を示す。
【0349】
実施例3-オーク樽を使用する甘味料組成物の調製
組成物1(表2)として記載された8重量%の総ステビオール配糖体組成物(TSG)を水中に溶解させることによって、濃縮水性ステビア組成物を調製した。結果として得られた水性ステビア組成物を分割して、周囲温度で、a)中程度に炭化したオーク樽と、b)ガラス瓶とに保管した。0.5週間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、及び6.5週間経過時に、各オーク樽及びガラス瓶からアリコートを採取した。味覚試験及び分析試験のため、サンプルを、2.8重量%の糖及び0.1重量%のクエン酸を含有する溶液で、全ステビオール配糖体濃度の最終濃度200ppmまで希釈した。
【0350】
実施例4-樽熟成調査
5人の対象専門家の試飲団が、実施例3で調製されたステビア溶液の味覚試験を実施した。回答者らには、a)基準溶液(すなわち、ガラス瓶保管溶液)と比較して、苦味、苦味の後味、甘味開始、砂糖様味、まろやかさ、及び全体的糖質のうちいずれか1つ又は全ての正の変化がいつ認知されたか、及びb)様々な保管期間にわたる味の変化、を記載するように求めた。
【0351】
回答者らは、早くも0.5週間で有意な変化を発見した。回答者らが記載した変化は、甘みの残留の低下、渋みの低下、及び苦味の後味の低下であった。
【0352】
1週間後、回答者らは、溶液の甘味が増加し、更に砂糖の味に近づき、後味がより滑らかになったことに気づいた。
【0353】
2週間後、回答者らは、1週目と比較して、オーク由来溶液の甘味が増加し、特に後味の渋味が低下し、まろやかさが高まったことに気づいた。
【0354】
3週間後、回答者らは、2週目に観察された変化と同様の変化を発見し、最後の甘みが改善された、すなわち、全体的な甘味の質が向上したことに気づいた。
【0355】
4週間後、回答者らは、溶液の甘みの質が格段に向上し、最初の甘みの増加と共に後味がより爽やかになったことに気づいた。
【0356】
5週間後、回答者らは、4週目の変化と同様、溶液の甘みの質が格段に向上し、最初の甘みの増加と共に後味がより爽やかになったことに気づいた。回答者はまた、溶液がより強いオークの香りを有することにも気づいた。
【0357】
最後に、6週間後、回答者らは、溶液がフルーティで爽やかな仕上がりの、良好な最後の甘味を備えることに気づいた。
【0358】
実施例3に記載の全ての時点で得られたアリコートをGCMS及びLCMSにより分析した。
図3及び4には、2つのGCクロマトグラムが含まれる。
【0359】
分析調査により、オーク樽に保管されたステビア組成物は、基準組成物と比較して、より高い濃度の揮発性化合物を含有することが分かった。また、オーク樽が長期間保存されるほど、これらの揮発性化合物の濃度が高くなる(
図3及び4を参照)。
【0360】
GCMSにより検出された揮発性化合物は、フルフラール、4-ヘキセン-1-オール、トランス-2,4-ヘキサジエナール、2,4-ヘキサジエン-1-オール、5-メチル-フルフラール、δ-テトラデカラクトン、シス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、及びトランス-4-メチル-5-ブチルジヒドロ-2(3H)-フラノンである。
【0361】
HPLC(逆相)調査によって、オーク樽に保存されたステビア組成物が、検出可能な量の不揮発性化合物を含有しないことが分かった(
図5を参照)。クロマトグラフィ条件を以下に示し、表3に示す。
器具:Agilent 6500 QTOF
カラム:Waters社製ACQUITY UPLC BEH C18 2.1×100mm 1.7μm
カラム温度:40℃
カラム圧力:初期圧力約700バール
溶媒勾配:
【表3】
正モード用移動相:
A:水0.1%ギ酸;及びB:アセトニトリル0.1%ギ酸
負モード用移動相:
A:水6.5mM重炭酸アンモニウム、及びB:メタノール/水(95:5)6.5mm重炭酸アンモニウム
溶媒流量:0.6mL/分
注入量:5μL
【0362】
実施例5-オークスパイラルを使用する甘味料組成物の調製
組成物1(表2)として記載される8重量%の総ステビオール配糖体組成物(TSG)を水中に溶解させることによって、濃縮水性ステビア組成物を調製した。結果として得られた水性ステビア組成物1000mLを2つの500mLガラス容器に移した。第1のガラス容器に、中程度に炭化させた(焦がされた)フレンチオークスパイラルを添加した。第2の容器に、中程度に炭化させた(焦がされた)フレンチオークスパイラルを添加した。また、得られた水性ステビア組成物の一部を、オークスパイラルを添加することなくガラス容器に移した。容器を周囲温度で1週間保管した。1週間後、各容器からのアリコートを採取し、2.8重量%の砂糖及び0.1重量%のクエン酸を含有する溶液で、味覚試験のために全ステビオール配糖体濃度200ppmの最終濃度まで希釈した。希釈前のステビア溶液は、顕著な暗褐色及び顕著なオークの香りを有した。
【0363】
実施例6-味覚試験及び分析試験
ステビアに関する27人の専門家試飲団が、実施例5で調製されたステビア溶液の味覚試験を実施した。専門家らに、溶液を基準溶液(すなわち、オークスパイラル又は他の種類のオーク木材と接触させずにガラス容器に保管された濃縮ステビアからのステビア溶液)と比較するように求めた。実施例5のステビア溶液と基準溶液とを比較した回答者は、有意な味の差を覚えた。味の改善は、実施例5で調製されたステビア溶液が有意なオーク風味を有することを除いて、上記実施例4に記載のものと同様であった。
【0364】
ステビア溶液は、GCMS及びLCMSによって分析され、上記実施例3及び4に記載されるようにオーク樽に保管されたステビア溶液中で揮発性化合物の存在が確認された。
【0365】
実施例7-熟成オーク樽から得られた化合物の特定及び定量化
95℃で脱イオン水を充填し、そのまま1時間放置した後、水を廃棄し、次いでこのプロセスを更に2回繰り返すことによって、中程度に炭化させた3リットルオーク樽を処理した。
【0366】
16%のレバウディオサイドD、42%のレバウディオサイドA、25%のステビオシド、12%のレバウディオサイドC、及び15%の微量のステビア配糖体を含有する8重量%のブレンドを、0.32重量%のソルビン酸カリウムを含む水中に溶解することによって、保存される水性ステビア組成物を調製した。
【0367】
2リットルの保存水性ステビア組成物を、処理済みのオーク樽に添加し、21℃で保管した。サンプルを毎週採取し、GCMSにより分析した。6週間後、保存水性ステビア組成物を、オーク樽から高密度ポリエチレン(HDPE)容器に移し、追加サンプルをGCMSにより分析した。6週間後にGCMSによって特定された化合物を、百万分率で定量化した。8重量%の保存水性ステビア組成物(「ステビア濃縮物」)、及び8重量%の保存水性ステビア組成物を400ppm(「400ppmステビア」)又は200ppm(「200ppmステビア」)に希釈することによって調製された2つの飲料中における、GCMSにより特定及び定量化された各化合物の濃度を表4に列挙する。
【表4】
【0368】
実施例8-ステビアを含有する混合物の受容体生物学的調査
表4で特定された1つ以上の化合物を含有する2つの対照サンプル及び10個の水性サンプルを、受容体生物学的調査のために調製した。第1の対照サンプル(「対照1基礎液」)について、溶液のpHが3.5となるまで、リンゴ酸を0.32%水性ソルビン酸カリウム溶液に添加した。保存された酸性化水性ステビア組成物(「ステビア」)からなる第2の対照サンプル(「対照2基礎液」)を、16%のレバウディオサイドD、42%のレバウディオサイドA、25%のステビオシド、12%のレバウディオサイドC、及び15%の微量のステビオール配糖体を含有する8重量%のブレンドを0.32重量%のソルビン酸カリウム水溶液中に溶解し、溶液のpHが3.5となるまでリンゴ酸を添加することによって調製した。
【0369】
表4に列挙される化合物のうちの1つ以上をステビア濃縮物の表4に記載の濃度で、対照2基礎液(「FMP混合物」)に添加することによって、10個の水性サンプル(サンプルI-X)を調製した。表4は、ステビア濃縮物についての化合物3、4、及び12の濃度を0.0ppmとして示す。しかしながら、化合物3、4、及び12を、それぞれ6.25ppm、1.17ppm、及び0.1ppmの濃度で対照2基礎液に添加した。具体的な配合を表5に示す。
【表5】
【0370】
対照サンプル及びサンプルI-Xを、味覚受容体インターナリゼーション分析によって、甘味受容体T1R2/T1R3、GLUT4、グルカゴン、及び苦味受容体T2Rを活性化する能力について試験した。受容体の活性及びインターナリゼーションを、IMAGEXPRESSマイクロ自動落射蛍光顕微鏡(Molecular Devices Corporation)によって取得された画像を使用して測定した。核及び細胞質セグメンテーションのためのマルチウェーブトランスロケーションスコアリング解析アルゴリズムを利用して、METAXPRESS5.1ワークステーションソフトウェアで画像を解析した。次いで、曲線当てはめ及びパラメータ推定をTIBCO SPOTFIREで分析した。
【0371】
味受容体のインターナリゼーション一般手順:
【0372】
2つの対照サンプル及びサンプルI~Xをそれぞれ、1:1の比で水中に8倍に希釈し(サンプル1部対水2部)、PCT特許出願公開第WO2014/183041号に開示される方法を用いて、HCIプラットフォームを有するH716細胞株上で受容体インターナリゼーション分析(「リング分析」)を実施することにより用量反応を決定した。受容体インターナリゼーションを5分及び15分で測定した。EC
50値及び最大-最小(「Max-Min」)値を、SPOTFIREソフトウェアを使用して計算した。分散分析(ANOVA)を使用して、甘味、後味、グルカゴン、及び苦味スコアを計算した。次いで、全ての時点でMax-Min値をEC
50値で除算することにより中央値を計算した。次に、
図9A及び9B、10A及び10B、11A及び11B、12A及び12B、13、14A及び14B、15A及び15B、16A及び16B、17A及び17B、18A及び18B、及び19に示すように、受容体活性を示す中央値をレーダーグラフ上に示した。
【0373】
見易くするため、各グラフに2つのサンプルを含めて、特定の「キー」化合物の効果を示す。
図9Aに示すように、対照2基礎液(ステビアを含む基礎液)では、対照1基礎液(ステビアを含まない基礎液)と比較して、予測どおり甘味、後味、及び苦味受容体の活性が上昇し、グルカゴン受容体の活性が減少した。
図9A及び
図9B、
図10A及び
図10B、
図11A及び
図11B、
図12A及び
図12B、
図13、14A及び
図14B、
図15A及び
図15B、
図16A及び
図16B、
図17A及び
図17B、
図18A及び
図18B、及び
図19は、個々の化合物及び化合物の組み合わせが受容体活性に及ぼす効果を示す。例えば、
図10Aは、表4の化合物10とステビアとを含有する水性サンプル(サンプルX)の受容体活性を、表4の化合物9とステビアとを含有する水性サンプル(サンプルIX)の受容体活性と比較する。サンプルIXとサンプルX間の受容体反応の差は、サンプルIXには存在しない化合物2(3-メチルブタノール)がステビアの味プロファイルに及ぼす影響を実証するものである。具体的には、
図10Aは、化合物2が甘味/グルカゴン増強剤であることを示す。
【0374】
図10B、11A及び11B、12A及び12B、及び13は、表4の化合物を漸次1つずつ減らしたサンプル(サンプルIX~サンプルI)間の同様の比較を示す。例えば、
図10B、11A及び11B、12A及び12B、及び13は、サンプルIX、サンプルVIII、サンプルVIII、サンプルVIIなどの間の受容体活性の比較を示すレーダーグラフである。
【0375】
図14A及び14B、15A及び15B、16A及び16B、17A及び17B、18A及び18B、及び19は、個々の化合物と比較して、1つ以上の追加の化合物と組み合わせた化合物の受容体活性に及ぼす効果を示す。
【0376】
サンプルI~Xのそれぞれの受容体活性は、基礎液とも比較した。対照2基礎液の受容体活性を、まず対照1基礎液の受容体活性と比較した。次いで、特定の化合物の組み合わせを含有する各水性サンプルの受容体活性を、対照2基礎液の受容体活性と比較した。各水性サンプル中の化合物の特定の組み合わせ及び結果を表6に示す。
【表6】
【0377】
表6は、第2の対照サンプルと水性サンプルとの間の甘味、後味、苦味、及びグルカゴン受容体の活性レベルの比較を示す。記号「+/+」は、試験サンプルが対照と同じ受容体活性又は中央値を示したことを示す。記号「+/+/+」は、試験サンプルが対照の1.5倍超の受容体活性を超えたことを示し、「+/-」は、試験サンプルが対照よりも受容体活性が低かったことを示す。最後に、記号「-/-」は、試験サンプルの受容体活性がゼロに等しいことを示す。
【0378】
【0379】
実施例9-糖及びステビオール配糖体を用いる受容体生物学的調査
スクロース、スクラロース、及び高フルクトースコーンシロップ(HFCS)の100mMサンプルをダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(D-PBS)中で調製した。50%のレバウディオサイドA、30%のステビオサイド、10%のレバウディオサイドC、及び10%の微量のグリコシドを含むステビアブレンドRA50を含有する水性サンプル(「ステビアブレンド2」)と、97%の純レバウディオサイドAを含有する水性サンプルをそれぞれ、10mMの濃度でDMSO中で調製した。これら5つのサンプルを、水中で1:1(サンプル1部対水1部)の比で連続的に希釈し、実施例8に記載の手順に従って、甘味受容体T1R2、T1R3、グルカゴン、及びGLUT4を活性化する能力について試験した。結果を
図20に示す。
【0380】
実施例10-標的反応を禁止する選択化合物を用いる受容体生物学的研究
17重量%のレバウディオサイドD及び83重量%のRA50(50%のレバウディオサイドA、30%のステビオサイド、10%のレバウディオサイドC、及び10%の微量のグリコシド)(「ステビアブレンド3」)を含有する8重量%のブレンドを水中に溶解し、混合物を70℃~99℃で5~50分間加熱することによって、基礎液を調製した。混合物を室温まで冷却し、続いて0.32重量%のソルビン酸カリウムを添加した。次に、溶液のpHが3.5になるまでリンゴ酸を添加した。また、溶液のpHが3.5になるまでリンゴ酸を0.32重量%のソルビン酸カリウム溶液に添加することによって、ステビアを含まない基礎液を調製した。
【0381】
次に、ステビアブレンド3基礎液と表4に列挙した化合物のうちの1つ以上とを組み合わせることによって、11個の水性サンプルを調製した。サンプルXIは、実施例8と同じ濃度の化合物1、2、3、4、6、7、8、9、10、及び12(「M10」と称する)の混合物を含有する。サンプルXII~XXIの化合物の特定の組み合わせを、各化合物の濃度と共に表7に示す。
【表7】
【0382】
11の水性サンプル及び2つの基礎液を、実施例8に記載される手順に従って、甘味受容体T1R2/T1R3、GLUT4、グルカゴン、及び苦味受容体T2Rを活性化する能力について試験した。結果を
図21、22、23、24、25、26、及び27に示す。
【0383】
図21、22A及び22B、23A及び23B、24A及び24B、25A及び25B、26A及び26B、27A~27Bは、化合物1及び10を含有する水性サンプル、化合物1、2、及び10を含有する水性サンプル、並びに化合物2、6、及び10を含有する水性サンプルが、高い甘味反応、苦味反応なし、並びにいくらかの後味を呈したことを示す。
図22A及び22B、23A及び23B、24A及び24B、25A及び25B、26A及び26B、27A~27Bは、化合物2、6、及び10を含有する水性サンプルが最も高い甘味反応をもたらしたことを示すグラフである。
図22B及び27Aは、化合物2及び6を含有する水性サンプルが、表4の全ての10の化合物を含有する水性サンプルと同様の受容体反応を示したことを更に示す。
【0384】
次いで、11のうち10の水性サンプルを、実施例8に記載される手順に従って、甘味受容体T1R2/T1R3、GLUT4、及びグルカゴンを活性化する能力について試験した。次に、受容体反応をスクロース、スクラロース、HFCS、RA50(50%のレバウディオサイドA、30%のステビオサイド、10%のレバウディオサイドC、及び10%の微量配糖体)、及びレバウディオサイドAの反応と比較した。その結果を、
図28A及び28B、29A及び29B、30A及び30B、31A及び31B、32A及び32B、33、34に示す。
【0385】
図31Bは、化合物2、6、及び10を含有する水性サンプルがスクロースと同様の受容体反応を示したことを表すグラフであり、
図32B及び33は、化合物1及び10を含有する水性サンプル及び化合物2及び6を含有する水性サンプルがHFCSと同様の受容体反応を示したことを表すグラフである。
図34は、砂糖、ステビア、化合物1及び10を含有する水性サンプル、並びに化合物2、6、及び10を含有する水性サンプルに関する、甘味受容体T1R2/T1R3、GLUT4、グルカゴン、及び苦味受容体T2Rの受容体反応を重ねて表示する。
図34は、実施例7で特定された化合物の特定の組み合わせを使用することにより、ステビアの味を砂糖様の味プロファイルに改変できることを示す。
【0386】
実施例11-化合物濃度が受容体反応に及ぼす影響
ステビアを含まない基礎液及び8重量%のステビアブレンド3基礎液を、実施例10に記載される手順に従って調製した。次いで、0.2重量%のステビアブレンド3の使用を除き、実施例10に記載される手順に従って0.2重量%のステビアブレンド3基礎液を調製した。表4に列挙される化合物のうちの1つ以上又は2-メチルブタノール(「iso2」と称される)を8重量%のステビアブレンド3基礎液と、0.2重量%のステビアブレンド3基礎液に別々に添加することにより8つの水性サンプルを調製した。サンプルXXII及びXXIIIは、実施例8と同じ濃度で化合物1、2、3、4、6、7、8、9、10、及び12(「M10」と称する)の混合物を含有する。サンプルXXIV-XXIXの化合物の具体的な組み合わせを、各化合物の濃度と共に表8に示す。
【表8】
【0387】
8つの水性サンプル及び3つの基礎液を、実施例8に記載の手順に従って、甘味受容体T1R2/T1R3、GLUT4、及びグルカゴン及び苦味受容体T2Rを活性化する能力について試験した。結果を、
図35、36、37A及び37B、38A及び38B、39A及び39B、40A及び40B、41A及び41B、42A及び42B、43A及び43B、44A及び44Bに示す。
【0388】
図35、40A及び40B、41A及び41B、42A及び42B、43A及び43B、44A及び44Bは、8%のステビアブレンド3基礎液又は0.2%ステビアブレンド3基礎液のいずれかと組み合わせた化合物のそれぞれの組み合わせ間の受容体反応の比較を示す。特に、実施例7における10個全ての化合物及び8%のステビアブレンド3基礎液を含有する水性サンプルは、高甘味及び低苦味受容体反応を呈したが、0.2%ステビアブレンド3基礎液との組み合わせのサンプルは、高い甘味及び後味を呈したが苦味は呈さなかった。また、2-メチルブタノール及び8%ステビアブレンド3基礎液を含有する水性サンプルは、低甘味及び苦味受容体反応は呈さなかったが、0.2%ステビアブレンド3基礎液との組み合わせのサンプルは、高甘味及び苦味受容体反応を呈した。
【0389】
図36、37A及び37B、38A及び38B、39A及び39Bは、実施例7における化合物2が2-メチルブタノール(又は「iso2」)と交換されたときの受容体反応に対する効果を示すグラフを含む。
図36、37A~37B、38A~38B、及び39A~39Bによると、2-メチルブタノール及び8%のステビアブレンド3基礎液を含む水性サンプルは、化合物2及び8%のステビアブレンド3基礎液を有するサンプルと比較して、有意に低い甘味及びグルカゴン受容体反応を呈した。また、化合物1、6及び10の存在下で2-メチルブタノールを含む水性サンプルは、有意な苦味遮断を呈した。
【0390】
実施例12-ステビアの受容体反応の調節
1.3重量%のレバウディオサイドD、6.7重量%のSG95(50~65%のレバウディオサイドA、15~30%のステビオシド、及び5~35%の微量のグリコシドを含む95%の総ステビオール配糖体)(「ステビアブレンド4」)、及び0.32重量%のソルビン酸カリウムを含む8重量%のブレンドを水中に溶解することによって、8%のステビア溶液を調製した。pHが3.5.になるまでリンゴ酸を溶液に添加した。次に、8重量%のステビアブレンド4溶液と表9に列挙した特定の化合物及び濃度とを組み合わせることによって、2つの水性サンプルを調製した。
【表9】
【0391】
7重量%スクロースを水に溶解させて調製した7%スクロース溶液を、第1及び第2の部分に分離した。ソルビン酸カリウム(0.32重量%)を第1の部分に添加した後、pHが3.5.になるまでリンゴ酸を添加した。次に、ステビア濃縮物について表4に列挙した濃度で化合物2、6、及び10を添加した。
【0392】
8%ステビアブレンド4溶液、スクロース溶液の第2の部分、化合物2、6、及び10を含有するスクロース溶液の第1の部分、及び2つの水性サンプル(XXX及びXXXI)を、実施例8に記載の手順に従って、甘味受容体T1R2/T1R3、GLUT4、グルカゴン、及び苦味受容体T2Rを活性化する能力について試験した。結果を
図45A及び45B、46、47に示す。これらの図は、化合物1及び10とステビアを含有する水性サンプルが、甘味の増加及び苦味の遮断を呈したことを示すグラフである。この反応はスクロース(糖)溶液に対する反応と同様であった。したがって、この化合物の組み合わせは、ステビア用苦味遮断剤及び甘味増強剤と考えられる。
【0393】
図45A、45B、46、及び47のグラフは、8%のステビアブレンド4及び化合物2、6、及び10を有する水性サンプルが、甘味の増加及び苦味の部分的遮断を呈したことを更に示す。また、糖に添加した場合、化合物2、6、及び10は、甘味、苦味、及び後味を増加させた。したがって、この化合物の組み合わせは、ステビア及び糖の両方の甘味増強剤と考えられる。
【0394】
実施例13-樽熟成ステビア溶液と非樽熟成ステビア溶液との間の感覚差
樽熟成ステビアブレンド4が、非樽熟成ステビアブレンド4と比較して、改善された味プロファイルを有することを示すため感覚試験を実施した。8重量%のステビアブレンド4(1.3重量%のレバウディオサイドD及び6.7重量%のSG95)及び0.32重量%のソルビン酸カリウムを水中に溶解させることによって、樽熟成ステビアブレンド4のサンプルを調製した。pHが3.5になるまでリンゴ酸を溶液に添加した。実施例7に記載される手順に従って、オーク樽を処理した。8%のステビアブレンド4溶液を処理されたオーク樽に添加し、21℃で6週間保管した。6週間後、ステビアブレンド4溶液を、0.1%クエン酸中で400ppmのTSGに希釈した。非樽熟成ステビアブレンド4サンプルを、水8重量%のステビアブレンド4(1.3重量%のレバウディオサイドD及び6.7重量%のSG95)及び0.32重量%のソルビン酸カリウムを溶解することによって調製した。pHが3.5.になるまでリンゴ酸を溶液に添加した。溶液を、0.1%クエン酸中で400ppmのTSGに希釈した。
【0395】
2つのステビアブレンド4サンプルを用いて、10名の専門試飲者と追加の2名による目標記述分析(TDA)によって、2つのステビアブレンド4サンプルの感覚試験を実施した。サンプルは連続的に1つずつ提示され、給仕順序は試飲者らの間で回転させバランスをとった。Dinnettの対照群と比較した事後解析HSDを採用するXLstat2014を用いて、90%有意差信頼水準で、混合モデルANOVAによりデータを分析した。結果を
図48及び49に示す。
【0396】
図48及び49に示すように、樽熟成及び非樽熟成ステビアブレンド4サンプルは、有意に異なる味覚プロファイルを示し、樽熟成ステビアブレンド4サンプルは、非樽熟成ステビアブレンド4サンプルよりも苦味が少なく、人工的な味が少なかった。
【0397】
実施例14-樽熟成ステビア溶液と、オーク樽から隔離した特定化合物を含有するステビア溶液との間の感覚調査
樽熟成ステビアブレンド4が、実施例7で特定された具体的な化合物を含有するステビアブレンド4溶液と同様の味覚プロファイルを有することを示すため、感覚試験を実施した。8重量%のステビアブレンド4(1.3重量%のレバウディオサイドD及び6.7重量%のSG95)と0.32重量%のソルビン酸カリウムを水中に溶解させることによって、8%のステビアブレンド4サンプルを調製した。pHが3.5になるまでリンゴ酸を溶液に添加した。8%のステビアブレンド4溶液を2つの等しいバッチに分割した。第1のバッチを実施例7に記載される手順に従って処理したオーク樽に添加して、21℃で6週間保管した。6週間後、樽熟成ステビアブレンド4溶液を、0.1%クエン酸中で400ppmのTSGまで希釈した。表4に列挙した化合物のうちの1つ以上を、ステビア濃縮物について表4に示す濃度で、ステビアブレンド4溶液の第2のバッチのサンプルに添加した。次いで、0.1%クエン酸中400ppmのTSGまで溶液を希釈して、表10に示す組成及び濃度の9つのサンプルを得た。
【表10】
【0398】
10人の専門試飲者らに、各サンプルの試飲前に口をすすぎ洗浄させるために水を渡した。試飲者らには、室温で対照サンプルと暗号化サンプルとを渡し、対照サンプルを試飲し、水で口腔内をすすいだ後、暗号化サンプルを試飲するように求めた。次に、試飲者らには、暗号化サンプルと対照サンプルを比較し、全体的嗜好を+5~-5の段階でランク付けするように求めた。ここでは、正のスコアは高い全体的嗜好、負のスコアは低い全体的嗜好を示す。全体的嗜好を判定するにあたって、試飲者らは甘味、苦味、及び後味を検討した。食味検査員には複数回、再試食させ、各試食の間に口蓋を水で洗浄するよう求めた。残りのサンプルに対して同じプロセスが繰り返された。各サンプルの結果を平均化し、
図50にグラフ化した。
【0399】
図50に示すように、化合物の特定の組み合わせに関係なく、試飲者らは、実施例7で特定された具体的な化合物を含有する樽熟成ステビアブレンド4とステビアブレンド4との間に有意な差は発見されなかった。
【0400】
実施例15-化合物濃度が受容体反応に及ぼす影響
甘味受容体に対する用量反応を調査するために、数セットの水性サンプルを調製した。ステビアブレンド4(1.3重量%のレバウディオサイドD及び6.7重量%のSG95)を水に添加し、0.32重量%のソルビン酸カリウムを添加することによって、1セットのサンプルを調製した。pHが3.5になるまでリンゴ酸を溶液に添加した。同じステビア4ブレンドを2-メチルブタノール又は表4に列挙される化合物のうちの1つと個々に組み合わせることによって、11セットの水性サンプルを調製した。砂糖を水に添加することによって、別のセットのサンプルを調製した。上記の各ステビアブレンド4及び砂糖と、化合物1及び10又は表4の化合物2、6、及び10のいずれかとを個々に組み合わせることによって、4つの追加セットの水性サンプルを調製した。上記のステビアブレンド4と、表4の化合物1、2、3、及び10と組み合わせることによって、水性サンプルの最後の1セットを調製した。各セットのサンプルを約0.001nM~約100μMの範囲の濃度を有するように連続希釈した。
【0401】
実施例8に記載の手順に従って、甘味受容体を活性化する能力について、様々な濃度で水性サンプルを試験した。ステビア4ブレンド、砂糖、及び各化合物-ステビア4ブレンドの組み合わせについて、用量反応曲線を生成した。用量反応曲線を
図51~68に示す。
【0402】
理想的な味覚調節剤又は甘味増強剤は、低いEC
50値で表される比較的低濃度で、大きいMax-Min値で表される高い味覚増強を示す、良好な受容体活性を発揮する。
図57に示すように、化合物2は、低EC
50値を有するため、ステビア4ブレンドにとっての甘味増強剤である。
図53及び59が示すように、化合物1及び10と化合物2、6、及び10との組み合わせは、低EC
50値の砂糖の甘みを増強させる一方、Max-Min値又は増大が小さいことは砂糖の味プロファイルを調節するこれらの化合物の制約を示す。しかしながら、同じ化合物は、高いEC
50値にもかかわらず、ステビアブレンド4と組み合わせたときの高いMax-Min値は、甘味料系の甘味増強が大きいことを示す。
【0403】
また、
図51~68が示すように、実施例7で特定された化合物は、特定の組み合わせでステビア4ブレンドに添加されたときに相乗効果を発揮し得る。例えば、
図52のステビア4ブレンドと化合物1及び10に関する用量反応曲線は、
図51及び55にそれぞれ示すステビア4ブレンド及び化合物1と、ステビア4ブレンド及び化合物10に関する用量反応曲線に基づき予想される曲線と異なる。特に、ステビア4ブレンドを有する個々の化合物の曲線は、2つの化合物の組み合わせに関する曲線よりも小さい勾配及びEC
50値を示す。
【0404】
特定の実施形態の前述の説明は、当業者が知識を適用することにより、他の人にも可能である、そのような特定の実施形態を様々な用途に容易に変更及び/又は適合させ、過度の実験をすることなく、本発明の一般的な概念から逸脱することなく、本発明の一般的な性質を完全に明らかにするであろう。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書に提示された教示及び指導に基づいて、開示された実施形態の等価物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書の表現法又は用語法は、説明を目的とするものであって、限定するものではないことを理解されたく、したがって、本明細書の用語法又は表現法は、教示及び指導の観点から当業者によって解釈されるべきである。
【0405】
本発明の広がり及び範囲は、上記例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではない。
【0406】
本明細書に記載された様々な態様、実施形態及び選択肢の全ては、任意の変形形態及び全ての変形形態において組み合わせることができる。
【0407】
本明細書で言及された全ての刊行物、特許及び特許出願は、各個々の刊行物、特許又は特許出願が具体的に、かつ個々に参照により組み込まれることが示されているのと同様に、参照により組み込まれている。