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特開2022-153638鏡像異性体的に濃縮された、または鏡像異性体的に純粋なブプロピオンの剤形および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022153638
(43)【公開日】2022-10-12
(54)【発明の名称】鏡像異性体的に濃縮された、または鏡像異性体的に純粋なブプロピオンの剤形および方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/137 20060101AFI20221004BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20221004BHJP
【FI】
A61K31/137
A61P25/00
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022124557
(22)【出願日】2022-08-04
(62)【分割の表示】P 2020544420の分割
【原出願日】2019-02-25
(31)【優先権主張番号】62/634,718
(32)【優先日】2018-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/794,469
(32)【優先日】2019-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/809,480
(32)【優先日】2019-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】517279805
【氏名又は名称】アクスサム セラピューティクス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】タビュトー、ヘリオット
(57)【要約】      (修正有)
【課題】(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加のための、ブプロピオンまたはその代謝物を血漿に送達する方法を提供する。
【解決手段】少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な約50mg~約100mgの(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、少なくとも1日1回ヒトに経口投与する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な約50mg~約100mgの(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、少なくとも1日1回ヒトに経口投与することを含む、ブプロピオンまたはその代謝物を血漿に送達する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年2月23日に出願された米国仮特許出願番号62/634,718、2019年1月18日に出願された62/794,469、および2019年2月22日に出願された62/809,480に基づき優先権を主張し、これらはすべて、参照により全体が本明細書に援用される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本明細書で説明されるのは、鏡像異性体的に濃縮された(S)-ブプロピオンまたは鏡像異性体的に濃縮された(R)-ブプロピオンの剤形である。(S)-ブプロピオンまたは(R)-ブプロピオンは、重水素濃縮されていてもよく、または天然の同位体存在度であってものよい。これらの剤形は、本明細書に記載の状態を治療するため、ブプロピオンまたはブプロピオンの代謝物の所定の薬物動態パラメータを達成するため、および/またはデキストロメトルファンの血漿濃度を上昇させるために、摂食状態または絶食状態のいずれかで投与することができる。
【0003】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な約50mg~約100mgの(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、少なくとも1日1回ヒトに経口投与することを含む、ブプロピオンまたはその代謝物を血漿に送達する方法を含む。
【0004】
いくつかの実施形態は、第1の量のラセミ体ブプロピオンを含有する参照剤形を第1の投与頻度で経口投与することによって得られる薬物動態プロファイルを有するブプロピオンを必要とするヒト患者を選択することと、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な第2の量の(S)-ブプロピオンを含有する剤形を第1の投与頻度で経口投与して、参照剤形を第1の投与頻度で投与することによって達成されるのと同じ薬物動態プロファイルを達成することとを含み、第1の投与頻度は1日1回または1日2回であり、第2の量は第1の量の約40%~約60%である、ブプロピオンをヒトの血漿に送達する方法を含む。
【0005】
いくつかの実施形態は、第1の量のラセミ体ブプロピオンを含有する参照剤形を第1の投与頻度で経口投与することによって治療可能である症状を有するヒト患者を選択することと、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な第2の量の(S)-ブプロピオンを含有する剤形を第1の投与頻度で経口投与して、参照剤形を第1の投与頻度で投与することによって達成されるのと同じ治療効果を達成することとを含み、第1の投与頻度は1日1回または1日2回であり、第2の量は第1の量の約40%~約60%である、ラセミ体ブプロピオンにより治療可能な状態の治療方法を含む。
【0006】
いくつかの実施形態は、少なくとも1日1回、デキストロメトルファンおよび少なくとも90mgの少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを、(S)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンの両方による治療を必要とするヒトに経口で共投与することを含む、(S)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンの血漿濃度を上昇させる方法を含み、該方法は(S)-ブプロピオンのCmaxがヒトにおいて少なくとも約90ng/mLであることを達成し、該方法は同量の(R)-ブプロピオンを該ヒトに投与したときの(R)-ブプロピオンのCmaxと比較して(S)-ブプロピオンのCmaxを少なくとも3倍増加させる効果がある。
【0007】
いくつかの実施形態は、少なくとも1日1回、デキストロメトルファンおよび少なくとも90mgの少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンおよびデキストロメトルファンの両方による治療を必要とするヒトに経口で共投与することを含む、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンおよびデキストロメトルファンの血漿濃度を上昇させる方法を含み、該方法は(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxがヒトにおいて少なくとも約700ng/mLであることを達成し、該方法は同量の(R)-ブプロピオンを該ヒトに投与したときの((R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxと比較して(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxを少なくとも3倍増加させる効果がある。
【0008】
いくつかの実施形態は、少なくとも1日1回、少なくとも90mgの少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、(S)-ブプロピオンの血漿濃度を上昇させる方法を含み、該方法は(S)-ブプロピオンのCminが少なくとも約20ng/mLであることを達成し、該方法は同量の(R)-ブプロピオンを含む剤形を該ヒトに投与したときの(R)-ブプロピオンのCminと比較して(S)-ブプロピオンのCminを少なくとも3倍増加させる効果がある。
【0009】
いくつかの実施形態は、少なくとも1日1回、少なくとも90mgの少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの血漿濃度を増大させる方法を含み、この方法により(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCminがヒトにおいて少なくとも約700ng/mLとなり、この方法は同量の(R)-ブプロピオンを該ヒトに投与したときの(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCminと比較して(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCminを少なくとも3倍増加させる効果がある。
【0010】
いくつかの実施形態は、治療有効量の少なくとも約95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形およびデキストロメトルファンをヒトに投与することを含む、ヒトにおける中枢神経系(CNS)障害を治療する方法を含む。
【0011】
いくつかの実施形態は、治療有効量の少なくとも約95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形およびデキストロメトルファンを、ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに投与することを含む、デキストロメトルファンの血漿濃度を上昇させながら(S)-ブプロピオンの血漿濃度を増加させる方法を含む。
【0012】
いくつかの実施形態は、少なくとも約95%鏡像異性体的に純粋な(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを含有する剤形を含み、剤形をヒトに経口投与すると、同量の(S)-ブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを含有する参照剤形の経口投与と比較して、ヒトにおけるデキストロメトルファンの血漿濃度が増強される。
【0013】
いくつかの実施形態は、少なくとも約95%鏡像異性体的に純粋な(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを含有する剤形をヒトに投与することを含む、ヒトにおけるデキストロメトルファンの血漿濃度を上昇させる方法を含み、剤形は、同量の(S)-ブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを含有する参照経口剤形と比較して、ヒトにおけるデキストロメトルファンの血漿濃度を増強させる。
【0014】
いくつかの実施形態は、治療有効量の少なくとも約95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形をヒトに投与してCNS障害を治療することを含み、該ヒトはデキストロメトルファンを投与されない、ヒトにおける中枢神経系(CNS)障害を治療する方法を含む。
【0015】
いくつかの実施形態は、治療有効量の少なくとも約95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有しデキストロメトルファンを含有しない剤形を、ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに投与することを含む、(S)-ブプロピオンの血漿濃度を増大させる方法を含む。
【0016】
いくつかの実施形態は、少なくとも約90mgの少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する経口剤形を(S)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、(S)-ブプロピオンの血漿濃度を上昇させる方法を含み、この方法により(S)-ブプロピオンのCmaxが該ヒトにおいて少なくとも約90ng/mLとなり、この方法は同量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形を該ヒトに投与したときの(R)-ブプロピオンのCmaxと比較して、(S)-ブプロピオンのCmaxを少なくとも3倍増加させる効果があり、該ヒトはデキストロメトルファンを投与されない。
【0017】
いくつかの実施形態は、少なくとも約90mgの少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する経口剤形を(R,R)-ヒドロキシブプロピオンおよびデキストロメトルファンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの血漿濃度を上昇させる方法を含み、この方法により(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxが少なくとも約90ng/mLとなり、この方法は同量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形を該ヒトに投与したときの(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxと比較して、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxを少なくとも3倍増加させる効果があり、該ヒトはデキストロメトルファンを投与されない。
【0018】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%の鏡像体過剰率である(R)-ブプロピオン、およびデキストロメトルファンを含有する経口剤形を含み、剤形は、同量の(S)-ブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを含有する参照経口剤形と比較して、ヒトにおけるデキストロメトルファンの血漿濃度を上昇させる。
【0019】
いくつかの実施形態は(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを含有する経口剤形を含み、剤形は、少なくとも8日間連続して毎日ヒトに経口投与されたときに、1日目または8日目のヒトにおけるデキストロメトルファンの血漿濃度を参照経口剤形よりもはるかに大きな度合いで増強することができ、参照経口剤形はラセミ体ブプロピオンとして同量のブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを含有する。
【0020】
いくつかの実施形態は(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを含有する経口剤形を含み、剤形は、ヒトに少なくとも8日間連続して毎日経口投与された場合に、参照経口剤形を該ヒトに少なくとも8日間連続して毎日経口投与した場合の1日目のものと比較して、1日目の該ヒトにおけるデキストロメトルファンの平均Cmaxを少なくとも150%増加させ、参照経口剤形は(S)-ブプロピオンとして同量のブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを含有する。
【0021】
いくつかの実施形態は(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを含有する経口剤形を含み、剤形は、ヒトに少なくとも8日間連続して毎日経口投与された場合に、参照経口剤形を該ヒトに少なくとも8日間連続して毎日経口投与した場合の8日目のものと比較して、8日目の該ヒトにおけるデキストロメトルファンの平均Cmaxを少なくとも25%増加させ、参照経口剤形は(S)-ブプロピオンとして同量のブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを含有する。
【0022】
いくつかの実施形態は(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを含有する経口剤形を含み、剤形は、参照剤形をヒトに少なくとも8日間連続して毎日経口投与した場合の1日目のものと比較して、8日目の該ヒトにおけるデキストロメトルファンの平均Cmaxを少なくとも20倍増加させ、参照経口剤形はラセミ体ブプロピオンとして同量のブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを含有する。
【0023】
いくつかの実施形態は(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを含有する経口剤形を含み、剤形は、参照剤形をヒトに少なくとも8日間連続して毎日経口投与した場合の1日目のものと比較して、1日目の該ヒトにおけるデキストロメトルファンの平均Cmaxを少なくとも60%増加させ、参照経口剤形はラセミ体ブプロピオンとして同量のブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを含有する。
【0024】
いくつかの実施形態は(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを含有する経口剤形を含み、剤形は、参照剤形をヒトに少なくとも8日間連続して毎日経口投与した場合の8日目のものと比較して、8日目の該ヒトにおけるデキストロメトルファンの平均Cmaxを少なくとも20%増加させ、参照経口剤形はラセミ体ブプロピオンとして同量のブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを含有する。
【0025】
いくつかの実施形態は、(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを含有する剤形を経口投与することを含む、少なくとも8日間連続して毎日ヒトに経口投与した場合に、参照剤形を経口投与するよりもはるかに大きい度合いで1日目または8日目のデキストロメトルファンの血漿濃度を上昇させる方法を含み、参照剤形は(S)-ブプロピオンとして同量のブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを含有する。
【0026】
いくつかの実施形態は、これまでのいずれかの段落に記載された剤形を、治療を必要とするヒトに投与することを含む、神経精神障害を治療する方法を含む。
【0027】
いくつかの実施形態は、これまでのいずれかの段落に記載された剤形を、治療を必要とするヒトに投与することを含む、風邪または咳を治療する方法を含む。
【0028】
いくつかの実施形態は、これまでのいずれかの段落に記載された剤形を、治療を必要とするヒトに投与することを含む、疼痛を緩和する方法を含む。
【0029】
いくつかの実施形態は、これまでのいずれかの段落に記載された剤形を、治療を必要とするヒトに投与することを含む、依存症を治療する方法を含む。
【0030】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンにより治療可能な症状を有するヒトに経口投与することを含むヒトを治療する方法を含み、投与される(S)-ブプロピオンの量は、同一のヒトの同一の症状を治療するために投与されるラセミ体ブプロピオンの量の約20%~約70%から選択される。
【0031】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを1日1回または2回、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの治療上有効な血漿濃度を提供する方法を含み、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンは、該ヒトの血漿中に存在する(R,R)-ヒドロキシブプロピオンおよび(S,S)-ヒドロキシブプロピオンの総量の少なくとも97%であり、この方法により該ヒトにおける(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxは少なくとも約500ng/mLとなる。
【0032】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含むヒトを治療する方法を含み、(S)-ブプロピオンはヒトを治療するために使用される唯一の活性薬剤である。
【0033】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを約50mg~約100mg含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法を含む。
【0034】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法を含み、この方法により(S)-ブプロピオンのCmaxは少なくとも約60ng/mLとなる。
【0035】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法を含み、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンは、該ヒトの血漿中に存在する(R,R)-ヒドロキシブプロピオンおよび(S,S)-ヒドロキシブプロピオンの総量の少なくとも97%である。
【0036】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを1日1回または2回、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの治療上有効な血漿濃度を提供する方法を含み、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンは、該ヒトの血漿中に存在する(R,R)-ヒドロキシブプロピオンおよび(S,S)-ヒドロキシブプロピオンの総量の少なくとも97%である。
【0037】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを1日1回または2回、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの治療上有効な血漿濃度を提供する方法を含み、この方法により該ヒトにおける(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxは少なくとも約500ng/mLとなる。
【0038】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法を含み、この方法により(S)-ブプロピオンのCmaxは少なくとも約70ng/mLとなる。
【0039】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含む剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法を含み、この方法により(S)-ブプロピオンのAUC0-12は少なくとも約600ng・h/mLとなる。
【0040】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法を含み、この方法により(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxは少なくとも約800ng/mLとなる。
【0041】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法を含み、この方法により(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのAUC0-12は少なくとも約8,000ng・h/mLとなる。
【0042】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法を含み、この方法によりエリスロヒドロキシブプロピオンのCmaxは少なくとも約90ng/mLとなる。
【0043】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法を含み、この方法によりエリスロヒドロキシブプロピオンのAUC0-12は少なくとも約1,000ng・h/mLとなる。
【0044】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法を含み、この方法によりトレオヒドロキシブプロピオンのCmaxは少なくとも約450ng/mLとなる。
【0045】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法を含み、この方法によりトレオヒドロキシブプロピオンのAUC0-12は少なくとも約5,000ng・h/mLとなる。
【0046】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を含む。
【0047】
いくつかの実施形態は、本明細書に記載されたいずれかの剤形を、ブプロピオンまたはその代謝物による治療を必要とするヒトに投与することを含む、(S)-ブプロピオンまたはその代謝物の血漿濃度を上昇させる方法を含む。
【0048】
いくつかの実施形態は、これまでのいずれかの段落に記載された剤形を治療を必要とするヒトに投与することを含む、神経の状態を治療する方法を含む。
【0049】
いくつかの実施形態は、(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンの組み合わせを、デキストロメトルファンによる治療を必要とするヒトに投与することを含む、デキストロメトルファンの血漿濃度を増加させる方法を含み、(R)-ブプロピオンは少なくとも95%鏡像異性体的に純粋である。
【0050】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形をヒトに経口投与することを含む、(S)-ブプロピオンをヒトの血漿に送達する方法を含む。
【0051】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形をヒトに経口投与することを含む、(R)-ブプロピオンと(S)-ブプロピオンの両方をヒトの血漿に送達する方法を含み、(R)-ブプロピオンのCmaxは、同量のラセミ体ブプロピオンをヒトに投与したときの(R)-ブプロピオンのCmaxの20%以内である。
【0052】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形をヒトに経口投与することを含む、ブプロピオンをヒトの血漿に送達する方法を含み、(R)-ブプロピオンのAUC0-12は、同量のラセミ体ブプロピオンをヒトに投与したときの(R)-ブプロピオンのAUC0-12の20%以内である。
【0053】
いくつかの実施形態は、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形をヒトに経口投与することを含む、ブプロピオンをヒトの血漿に送達する方法を含み、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxは、同量のラセミ体ブプロピオンを該ヒトに投与したときの(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxの20%以内である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
いくつかの剤形は、鏡像体過剰の(S)-ブプロピオン、または鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する。たとえば、(S)-ブプロピオンは、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.9%、または少なくとも99.99%、(ほぼ)100%の鏡像体純度であってもよい。鏡像体純度が99.99%(または鏡像体過剰率、もしくは99.99%ee)である(S)-ブプロピオンには、99.99%の(S)-ブプロピオンおよび0.005%[[0.01%]]の(R)-ブプロピオンを含まれる。便宜上、上記のいずれかを「(S)-ブプロピオン」といってもよい。このタイプの剤形は、(S)-ブプロピオンおよび/または(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの濃度の増加が治療上有効である状態、またはヒトが(S)-ブプロピオンおよび/または(R,R)-ヒドロキシブプロピオンによる治療を必要としている状態の治療に有用であり得る。さらに、たとえば(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの共投与による(S)-ブプロピオン濃度または(R,R)-ヒドロキシブプロピオン濃度の上昇は、生物学的利用能の増加、またはデキストロメトルファンの血漿濃度の上昇に有用であり得る。したがって、鏡像体過剰の(S)-ブプロピオンまたは鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンと、デキストロメトルファンとの、同一の剤形または別個の剤形での共投与は、デキストロメトルファン単独、または(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンとの組み合わせに反応する状態の治療に有用であり得る。しかし、いくつかの治療では、デキストロメトルファンと(S)-ブプロピオンまたは(R,R)-ヒドロキシブプロピオンとの併用は望ましくないかもしれない。したがって、いくつかの剤形は実質的にデキストロメトルファンを含有せず、いくつかの治療はデキストロメトルファンを共投与することなく(S)-ブプロピオンを投与することを含む。
【0055】
いくつかの実施形態は、第1の量のラセミ体ブプロピオンを含有する参照剤形を第1の投与頻度で経口投与することによって得られる薬物動態プロファイルを必要とするヒト患者を選択することと、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な第2の量の(S)-ブプロピオンを含む剤形を第1の投与頻度で経口投与して、参照剤形を第1の投与頻度で投与することにより達成されるのと同じ薬物動態プロファイルを達成することとを含み、第1の投与頻度は1日1回または1日2回であり、第2の量は第1の量の約20~70%、約40~60%、約45~55%、または約50%である、ラセミ体ブプロピオンと薬物動態的等価物をヒトの血漿に提供する方法である。たとえば、150mgのラセミ体ブプロピオンを含有する剤形の経口投与により特定の薬物動態プロファイルが達成され、第2の量は第1の量の40~60%である場合、第2の量は60~90mgである。したがって、この状況では、150mgのラセミ体ブプロピオンを1日1回投与することにより達成されるのと同様の薬物動態プロファイルを達成するために60~90mgの(S)-ブプロピオンが1日1回投与され、または150mgのラセミ体ブプロピオンを1日2回投与することにより達成されるのと同様の薬物動態プロファイルを達成するために60~90mgの(S)-ブプロピオンが1日2回投与される。
【0056】
いくつかの実施形態は、第1の量のラセミ体ブプロピオンを含有する参照剤形を第1の投与頻度で経口投与することによって治療可能である症状を有するヒト患者を選択することと、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な第2の量の(S)-ブプロピオンを含有する剤形を第1の投与頻度で経口投与して、参照剤形を第1の投与頻度で投与することによって達成されるのと同じ治療効果を達成することとを含み、第1の投与頻度は1日1回または1日2回であり、第2の量は第1の量の約40~60%、約45~55%、または約50%である、ラセミ体ブプロピオンにより治療可能な状態の治療方法を含む。たとえば、150mgのラセミ体ブプロピオンを含有する剤形の経口投与によりある状態が治療可能であり、第2の量は第1の量の40~60%である場合、第2の量は60~90mgである。したがって、この状況では、150mgのラセミ体ブプロピオンを1日1回投与することにより達成されるのと同様の治療効果を得るために60~90mgの(S)-ブプロピオンを1日1回投与して状態を治療し、または150mgのラセミ体ブプロピオンを1日2回投与することにより得られるのと同様の治療効果を得るために60~90mgの(S)-ブプロピオンを1日2回投与して状態を治療する。
【0057】
本開示の目的のために、鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形がラセミ体ブプロピオンを含有する剤形と生物学的に同等であるとしてFDAに認められた場合、2つの剤形は同様の薬物動態プロファイルを有する。
【0058】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンのCmax、(R)-ブプロピオンのCmax、(S)-ブプロピオンおよび(R)-ブプロピオンの合わせたCmax、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmax、(S,S)-ヒドロキシブプロピオンのCmax、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンおよび(S,S)-ヒドロキシブプロピオンの合わせたCmax、トレオヒドロキシブプロピオンのCmax、エリスロヒドロキシブプロピオンのCmax、(S)-ブプロピオンのAUC0-12、(R)-ブプロピオンのAUC0-12、(S)-ブプロピオンおよび(R)-ブプロピオンの合わせたAUC0-12、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのAUC0-12、(S,S)-ヒドロキシブプロピオンのAUC0-12、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンおよび(S,S)-ヒドロキシブプロピオンの合わせたAUC0-12、トレオヒドロキシブプロピオンのAUC0-12、エリスロヒドロキシブプロピオンのAUC0-12、またはこれらのいかなる組み合わせも互いに20%以内である。ある剤形の値が1である場合に、第2の剤形の値が0.8~1.2である場合、2つの剤形は互いに20%以内であるとみなされる。
【0059】
いくつかの剤形は、鏡像体過剰の(R)-ブプロピオン、または鏡像異性体的に純粋な(R)-ブプロピオンを含有する。たとえば、(R)-ブプロピオンは、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.9%、または少なくとも99.99%、(ほぼ)100%の鏡像体純度であってもよい。便宜上、上記のいずれかを「(R)-ブプロピオン」といってもよい。このタイプの剤形は、たとえば(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの共投与により、生物学的利用能の増加、またはデキストロメトルファンの血漿濃度の上昇に有用であり得る。したがって、鏡像体過剰の(R)-ブプロピオンまたは鏡像異性体的に純粋な(R)-ブプロピオンと、デキストロメトルファンとの、単一の剤形または別個の剤形での共投与は、デキストロメトルファンに反応する状態の治療に有用であり得る。
【0060】
上記の剤形および方法は、ブプロピオンによる治療に関連する有害事象を低減する方法、(S)-ブプロピオンの血漿濃度を増加させるなどのブプロピオンの血漿濃度を増加させる方法、投与する必要があるブプロピオンの投与量または投与回数を効能を失うことなく減少させる方法、ブプロピオンの治療特性を改善する方法、ブプロピオンのトラフ効果を低減する方法、または他の方法に組み込まれていてもよい。
【0061】
上記のデキストロメトルファンに関する剤形および方法は、デキストロメトルファンの血漿濃度を増加させる方法、デキストロメトルファンの代謝時間を増加させる方法、デキストロメトルファンによる治療に関連する有害事象を低減する方法、投与する必要があるデキストロメトルファンの投与量または投与回数を効能を失うことなく減少させる方法、デキストロメトルファンの血漿濃度を低下させる方法、デキストロメトルファンの治療特性を改善する方法、デキストロメトルファンの代謝を阻害する方法、デキストロメトルファンの高い代謝活性を修正する方法、デキストロメトルファンの鎮咳作用を改善する方法、咳を治療する方法、デキストロメトルファンのトラフ効果を低減する方法、または他の方法に組み込まれていてもよい。
【0062】
さらに、上記の剤形および方法は、神経障害、中枢神経系障害、精神障害、神経精神障害、および関連する状態に適用することができる。
【0063】
上記または本開示の他の場所に記載されているような、鏡像異性体的に濃縮された(S)-ブプロピオン、鏡像異性体的に濃縮された(R)-ブプロピオン、および/またはデキストロメトルファンの投与は、1日1回以上、たとえば経口投与によって、または複数の連続した日のような複数日間で行われてもよい。たとえば、鏡像異性体的に濃縮された(S)-ブプロピオンは、単独またはデキストロメトルファンと組み合わせて、1日1回または2回、1、2、3、4、5、6、7、8、9~13、14、15~20、21、22~27、28、29、30、31、32~59、60、61~89、90、またはさらにそれ以上の連続した日数の間投与してもよい。あるいは、鏡像異性体的に濃縮された(R)-ブプロピオンは、単独またはデキストロメトルファンと組み合わせて、1日1回または2回、1、2、3、4、5、6、7、8、9~13、14、15~20、21、22~27、28、29、30、31、32~59、60、61~89、90、またはさらにそれ以上の連続した日数の間投与してもよい。患者は、(S)-ブプロピオンまたは(R)-ブプロピオン、および/またはデキストロメトルファンを含有する剤形の経口投与前および/または後に絶食してもよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、上記の治療は、(R)-ブプロピオンまたは(S)-ブプロピオンを含む剤形を、単独でまたはデキストロメトルファンと組み合わせて、1日1回、1、2、3、4、5、6、または7日間投与し、その後1日2回の治療を行うことを含んでいてもよい。たとえば、(R)-ブプロピオンまたは(S)-ブプロピオンを含む剤形を、1、2、および3日目は1日1回、その後4日目から1日2回投与し、2、3、4、5、6、7、8、9~13、14、15~20、21、22~27、28、29、30、31、32~59、60、61~89、90、またはさらにそれ以上の連続した日数などのような長期間、または治療期間の残りの期間、1日2回の投与を継続した。短い期間1日1回の投与から開始し、その後1日2回に投与頻度を増やすことは、発作のリスクを低減することに有用であり得る。
【0065】
(S)-ブプロピオンは以下に示す構造を有する。
【化1】
【0066】
別段の記載がない限り、(S)-ブプロピオン、(R)-ブプロピオン、またはデキストロメトルファンなどのような、構造、名称、または他の手段により本明細書に記載された化合物には、薬学的に許容される塩、多形、結晶、溶媒和物、水和物などのような別の固体形態、互変異性体、重水素修飾デキストロメトルファンなどの重水素修飾された化合物、または本明細書に記載されたように使用される条件下で急速に本明細書に記載された化合物に変換され得る任意の化学種が含まれる。
【0067】
鏡像体過剰の(S)-ブプロピオンを含有する剤形には、適切な量の(S)-ブプロピオンを使用することができる。いくつかの実施形態では、剤形には、少なくとも約40mg、少なくとも約50mg、少なくとも約60mg、少なくとも約70mg、少なくとも約80mg、少なくとも約90mg、少なくとも約100mg、約4~90mg、約50~100mg、約50~150mg、約70~95mg、約50~70mg、約60~80mg、約60~90mg、約70~80mg、約70~74mg、約72~76mg、約74~76mg、約74~78mg、約70~90mg、約90~110mg、約90~120mg、約100~200mg、約100~140mg、約140~160mg、約160~200mg、約104~106mg、約100~110mg、約110~120mg、約120~130mg、約130~140mg、約140~150mg、約145~155mg、約148~152mg、約150~200mg、約200~400mg、約250~350mg、約280~320mg、約290~310mg、約200~250mg、約250~300mg、約70mg、約75mg、約80mg、約100mg、約105mg、約110mg、約150mg、約10~50mg、約50~100mg、約40~90mg、約70~95mg、または約50~150mgの(S)-ブプロピオン、またはこれらの値の間の範囲の任意の量が含まれる。特に、得られる範囲が、剤形の(S)-ブプロピオンの量についての以下の値:約50mg、約60mg、約75mg、約90mg、約105mg、または約150mgの1つ以上の値を包含するか、またはそれに近い場合には、上記の範囲または末端の値のいずれかを組み合わせて得られる(S)-Buの量の範囲もまた考えられる。これらは、潜在的に特定の有用性があると考えられている値である。上記の量の(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回、2回、または3回、すなわち上記の任意の投与量または投与量範囲の1、2、または3倍の1日量、たとえば90~120mgの2倍である1日量180~240mg、90~120mgの3倍である1日量270~360mg投与してもよい。特に、得られる範囲が、以下の値:約150mg、約210mg、または約250mgの1つ以上の値を包含するか、またはそれに近い場合には、上記の任意の投与量範囲または末端の値の組み合わせ、およびその結果に1、2、または3を掛けて得られる1日量もまた考えられる。これらは、潜在的に特定の有用性があると考えられている値である。
【0068】
固形の組成物のいくつかには、重量で少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約50%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、約10~30%、約30~50%、約50~80%、約80~95%、約10~50%、約30~70%、または約50~90%の(S)-ブプロピオンが含まれていてもよい。
【0069】
いくつかの実施形態では、剤形は(S)-ブプロピオン以外に活性のある薬剤または薬物を含有しないか、または実質的に含有しなくてもよい。たとえば、剤形には、(S)-ブプロピオンの重量に対し、重量で10%未満、重量で5%未満、重量で1%未満、または重量で0.1%未満の任意の活性のある薬剤が含まれていてもよい。いくつかの実施形態では、剤形には、(S)-ブプロピオンの重量に対し、重量で10%未満、重量で5%未満、重量で1%未満、または重量で0.1%未満のデキストロメトルファンが含まれていてもよく、デキストロメトルファンが含まれていなくてもよい。あるいは、(S)-ブプロピオンは剤形中で、デキストロメトルファンなどの他の化合物と組み合わせられてもよい。
【0070】
(S)-ブプロピオンの投与は、同量の(R)-ブプロピオンを含む剤形をそのヒトに投与することにより得られる(R)-ブプロピオンの血漿濃度と比較して、少なくとも約1.1倍、少なくとも約1.2倍、少なくとも約1.3倍、少なくとも約1.4倍、少なくとも約1.5倍、少なくとも約1.6倍、少なくとも約1.7倍、少なくとも約1.8倍、少なくとも約1.9倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、約5~20倍、少なくとも約10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約50倍、少なくとも約100倍、少なくとも約150倍、少なくとも約200倍、またはそれ以上、約10~15倍、約10~25倍、約5~20倍、約20~30倍、約30~40倍、約40~50倍、約50~60倍、約60~70倍、約70~80倍、約80~90倍、約90~100倍、約100~110倍、約110~120倍、約120~130倍、約130~140倍、約140~150倍、約150~160倍、約160~170倍、約170~180倍、約180~190倍、または約190~200倍、(S)-ブプロピオンの血漿濃度を上昇させるのに有用であり得る。
【0071】
いくつかの実施形態では、方法は、同量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形をヒトに投与することにより得られる(R)-ブプロピオンのAUC0-12と比較して、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのような(S)-ブプロピオンのAUC0-12を、少なくとも約1.1倍、少なくとも約1.2倍、少なくとも約1.3倍、少なくとも約1.4倍、少なくとも約1.5倍、少なくとも約1.6倍、少なくとも約1.7倍、少なくとも約1.8倍、少なくとも約1.9倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約8倍、少なくとも約10倍、約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約25倍、少なくとも約50倍、少なくとも約100倍、少なくとも約150倍、少なくとも約200倍、またはそれ以上、約10~15倍、約10~25倍、約5~20倍、約20~30倍、約30~40倍、約40~50倍、約50~60倍、約60~70倍、約70~80倍、約80~90倍、約90~100倍、約100~110倍、約110~120倍、約120~130倍、約130~140倍、約140~150倍、約150~160倍、約160~170倍、約170~180倍、約180~190倍、または約190~200倍増加させる効果がある。
【0072】
いくつかの実施形態では、方法により、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのような、(S)-ブプロピオンの、または(S)-ブプロピオンと(R)-ブプロピオンの組み合わせたAUC0-12は、少なくとも約300ng・hr/mL、少なくとも約400ng・hr/mL、少なくとも約500ng・hr/mL、少なくとも約600ng・hr/mL、少なくとも約700ng・hr/mL、少なくとも約750ng・hr/mL、少なくとも約800ng・hr/mL、少なくとも約850ng・hr/mL、少なくとも約900ng・hr/mL、少なくとも約950ng・hr/mL、少なくとも約1,000ng・hr/mL、少なくとも約1,100ng・hr/mL、少なくとも約1,200ng・hr/mL、~約1,200ng・hr/mL、~約1,300ng・hr/mL、~約1,400ng・hr/mL、~約1,500ng・hr/mL、~約1,600ng・hr/mL、~約1,700ng・hr/mL、~約1,800ng・hr/mL、約300~400ng・hr/mL、約400~500ng・hr/mL、約500~600ng・hr/mL、約600~700ng・hr/mL、約700~800ng・hr/mL、約800~900ng・hr/mL、約900~1,000ng・hr/mL、約1,000~1,100ng・hr/mL、約1,100~1,200ng・hr/mL、約1,200~1,300ng・hr/mL、約1,300~1,400ng・hr/mL、約1,400~1,500ng・hr/mL、約1,500~1,600ng・hr/mL、約1,600~1,700ng・hr/mL、約1,700~1,800ng・hr/mL、約300~600ng・hr/mL、約600~900ng・hr/mL、約900~1,200ng・hr/mL、約1,200~1,500ng・hr/mL、約1,500~1,800ng・hr/mL、約300~800ng・hr/mL、約800~1,300ng・hr/mL、約1,300~1,800ng・hr/mL、または約300~1,800ng・hr/mLとなる。特に、得られる範囲が、AUC0-12についての以下の値:350ng・hr/mL、400ng・hr/mL、750ng・hr/mL、900ng・hr/mL、1,150ng・hr/mL、または1,400ng・hr/mLの1つ以上の値を包含するか、またはそれに近い場合には、上記の範囲または末端の値のいずれかを組み合わせて得られるAUC0-12範囲もまた考えられる。これらは、潜在的に特定の有用性があると考えられている値である。対象とするAUCの範囲は、1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、7日目、8日目、またはそれ以降にみられてもよい。
【0073】
いくつかの実施形態では、同量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形をヒトに投与した場合と比較して、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのような(S)-ブプロピオンのCmaxを、少なくとも約1.1倍、少なくとも約1.2倍、少なくとも約1.3倍、少なくとも約1.4倍、少なくとも約1.5倍、少なくとも約1.6倍、少なくとも約1.7倍、少なくとも約1.8倍、少なくとも約1.9倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約8倍、約5~20倍、少なくとも約10倍、約10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約25倍、少なくとも約50倍、少なくとも約100倍、少なくとも約150倍、少なくとも約200倍、またはそれ以上、約10~15倍、約10~25倍、約5~20倍、約20~30倍、約30~40倍、約40~50倍、約50~60倍、約70~80倍、約80~90倍、約90~100倍、約100~110倍、約110~120倍、約120~130倍、約130~140倍、約140~150倍、約150~160倍、約160~170倍、約170~180倍、約180~190倍、または約190~200倍、増加させる効果がある。
【0074】
いくつかの実施形態では、方法により、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのような、(S)-ブプロピオンの、または(S)-ブプロピオンと(R)-ブプロピオンの組み合わせたCmaxは、少なくとも約30ng/mL、少なくとも約50ng/mL、少なくとも約60ng/mL、少なくとも約70ng/mL、少なくとも約80ng/mL、少なくとも約90ng/mL、少なくとも約95ng/mL、少なくとも約100ng/mL、少なくとも約105ng/mL、少なくとも約110ng/mL、少なくとも約115ng/mL、少なくとも約120ng/mL、少なくとも約125ng/mL、少なくとも約130ng/mL、少なくとも約140ng/mL、~約130ng/mL、~約140ng/mL、~約150ng/mL、~約160ng/mL、~約170ng/mL、~約180ng/mL、~約190ng/mL、~約200ng/mL、~約210ng/mL、~約220ng/mL、約30~40ng/mL、約40~50ng/mL、約50~60ng/mL、約60~70ng/mL、約70~80ng/mL、約80~90ng/mL、約90~100ng/mL、約100~110ng/mL、約110~120ng/mL、約120~130ng/mL、約130~140ng/mL、約140~150ng/mL、約150~160ng/mL、約160~170ng/mL、約170~180ng/mL、約180~190ng/mL、約190~200ng/mL、約200~210ng/mL、約210~220ng/mL、約50~70ng/mL、約70~90ng/mL、約30~60ng/mL、約60~90ng/mL、約90~120ng/mL、約120~160ng/mL、約160~220ng/mL、約30~90ng/mL、約90~150ng/mL、約150~220ng/mL、約30~110ng/mL、約130~190ng/mL、約110~220ng/mL、または約30~220ng/mLとなる。特に、得られる範囲が、Cmaxについての以下の値:45ng/mL、90ng/mL、130ng/mL、160ng/mL、または190ng/mLの1つ以上の値を包含するか、またはそれに近い場合には、上記の範囲または末端の値のいずれかを組み合わせて得られるCmax範囲もまた考えられる。これらは、潜在的に特定の有用性があると考えられている値である。対象とするCmaxの範囲は、1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、7日目、8日目、またはそれ以降にみられてもよい。
【0075】
いくつかの実施形態では、同量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形をヒトに投与した場合と比較して、標準Cmin、平均Cmin、中央Cmin、または個々のCminなどのような(S)-ブプロピオンのCminを、少なくとも約1.1倍、少なくとも約1.2倍、少なくとも約1.3倍、少なくとも約1.4倍、少なくとも約1.5倍、少なくとも約1.6倍、少なくとも約1.7倍、少なくとも約1.8倍、少なくとも約1.9倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約8倍、少なくとも約10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約50倍、少なくとも約100倍、少なくとも約150倍、少なくとも約200倍、またはそれ以上、約10~15倍、約10~25倍、約5~20倍、約20~30倍、約30~40倍、約40~50倍、約50~60倍、約70~80倍、約80~90倍、約90~100倍、約100~110倍、約110~120倍、約120~130倍、約130~140倍、約140~150倍、約150~160倍、約160~170倍、約170~180倍、約180~190倍、または約190~200倍、増加させる効果がある。
【0076】
いくつかの実施形態では、方法により、標準Cmin、平均Cmin、中央Cmin、または個々のCminなどのような、(S)-ブプロピオンのCminは、少なくとも約20ng/mL、少なくとも約25ng/mL、少なくとも約30ng/mL、少なくとも約35ng/mL、少なくとも約40ng/mL、約20~60ng/mL、約25~30ng/mL、約30~35ng/mL、約35~40ng/mL、約30~40ng/mL、約40~45ng/mL、約45~50ng/mL、約30~50ng/mL、約40~50ng/mL、または約50~60ng/mLとなる。特に、得られる範囲が、Cminについての以下の値:20ng/mL、30ng/mL、40ng/mL、または50ng/mLの1つ以上の値を包含するか、またはそれに近い場合には、上記の範囲または末端の値のいずれかを組み合わせて得られるCmin範囲もまた考えられる。これらは、潜在的に特定の有用性があると考えられている値である。
【0077】
(S)-ブプロピオンの投与は、同量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形をヒトに投与した場合と比較して、少なくとも約1.1倍、少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約3倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約100倍、少なくとも約150倍、少なくとも約200倍、またはそれ以上、約5-10倍、約5-25倍、約5-20倍、約20-30倍、約30-40倍、約40-50倍、約50-60倍、約70-80倍、約80-90倍、約90-100倍、約100-110倍、約110-120倍、約120-130倍、約130-140倍、約140-150倍、約150-160倍、約160-170倍、約170-180倍、約180-190倍、または約190-200倍、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの血漿濃度の上昇に有用であり得る。
【0078】
(S)-ブプロピオンの投与は、同量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形をヒトに投与した場合と比較して、少なくとも約1.1倍、少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約3倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約100倍、少なくとも約150倍、少なくとも約200倍、またはそれ以上、約5-10倍、約5-25倍、約5-20倍、約20-30倍、約30-40倍、約40-50倍、約50-60倍、約70-80倍、約80-90倍、約90-100倍、約100-110倍、約110-120倍、約120-130倍、約130-140倍、約140-150倍、約150-160倍、約160-170倍、約170-180倍、約180-190倍、または約190-200倍、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのような(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのAUC0-12を増大させるのに有用であり得る。
【0079】
いくつかの実施形態では、方法により、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのような、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの、または(S,S)-ヒドロキシブプロピオンと(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの組み合わせたAUC0-12は、少なくとも約1,000ng・hr/mL、少なくとも約3,000ng・hr/mL、少なくとも約4,000ng・hr/mL、少なくとも約6,000ng・hr/mL、少なくとも約7,000ng・hr/mL、少なくとも約7,500ng・hr/mL、少なくとも約8,000ng・hr/mL、少なくとも約8,500ng・hr/mL、少なくとも約9,000ng・hr/mL、少なくとも約9,500ng・hr/mL、少なくとも約10,000ng・hr/mL、少なくとも約12,000ng・hr/mL、少なくとも約13,000ng・hr/mL、約4,000~6,000ng・hr/mL、約6,000~8,000ng・hr/mL、約8,000~10,000ng・hr/mL、約10,000~12,000ng・hr/mL、約12,000~14,000ng・hr/mL、約14,000~16,000ng・hr/mL、約16,000~18,000ng・hr/mL、約18,000~20,000ng・hr/mL、約20,000~22,000ng・hr/mL、約22,000~24,000ng・hr/mL、約4,000~10,000ng・hr/mL、約10,000~16,000ng・hr/mL、約16,000~24,000ng・hr/mL、約4,000~24,000ng・hr/mL、~約14,000ng・hr/mL、~約16,000ng・hr/mL、~約18,000ng・hr/mL、~約20,000ng・hr/mL、~約22,000ng・hr/mL、~約24,000ng・hr/mL、または~約30,000ng・hr/mLとなる。特に、得られる範囲が、AUC0-12についての以下の値:4,000ng・hr/mL、5,000ng・hr/mL、10,000ng・hr/mL、13,400ng・hr/mL、16,000ng・hr/mL、または22,000ng・hr/mLの1つ以上の値を包含するか、またはそれに近い場合には、上記の範囲または末端の値のいずれかを組み合わせて得られるAUC0-12範囲もまた考えられる。これらは、潜在的に特定の有用性があると考えられている値である。対象とするAUCの範囲は、1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、7日目、8日目、またはそれ以降にみられてもよい。
【0080】
(S)-ブプロピオンの投与は、同量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形をヒトに投与した場合と比較して、少なくとも約1.1倍、少なくとも約1.2倍、少なくとも約1.3倍、少なくとも約1.4倍、少なくとも約1.5倍、少なくとも約1.6倍、少なくとも約1.7倍、少なくとも約1.8倍、少なくとも約1.9倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、約6倍、少なくとも約10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約50倍、少なくとも約100倍、少なくとも約150倍、少なくとも約200倍、またはそれ以上、約5~10倍、約10~20倍、約5~20倍、約20~30倍、約30~40倍、約40~50倍、約50~60倍、約70~80倍、約80~90倍、約90~100倍、約100~110倍、約110~120倍、約120~130倍、約130~140倍、約140~150倍、約150~160倍、約160~170倍、約170~180倍、約180~190倍、または約190~200倍、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのような(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxを増加させるのに有用であり得る。
【0081】
いくつかの実施形態では、方法により、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのような、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの、または(S,S)-ヒドロキシブプロピオンと(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの組み合わせたCmaxは、少なくとも約90ng/mL、少なくとも約150ng/mL、少なくとも約200、少なくとも約300ng/mL、少なくとも約400ng/mL、少なくとも約500ng/mL、少なくとも約600ng/mL、少なくとも約700ng/mL、少なくとも約800ng/mL、少なくとも約900ng/mL、少なくとも約1,000ng/mL、少なくとも約1,100ng/mL、少なくとも約1,200ng/mL、少なくとも約1,300ng/mL、~約1,400ng/mL、~約1,500ng/mL、~約1,600ng/mL、~約1,700ng/mL、~約1,800ng/mL、~約1,900ng/mL、~約2,000ng/mL、~約2,100ng/mL、~約2,200ng/mL、~約2,300ng/mL、約300~400ng/mL、約400~500ng/mL、約500~600ng/mL、約600~700ng/mL、約700~800ng/mL、約800~900ng/mL、約900~1,000ng/mL、約1,000~1,100ng/mL、約1,100~1,200ng/mL、約1,200~1,300ng/mL、約1,300~1,400ng/mL、約1,400~1,500ng/mL、約1,500~1,600ng/mL、約1,600~1,700ng/mL、約1,700~1,800ng/mL、約1,800~1,900ng/mL、約1,900~2,000ng/mL、約2,000~2,100ng/mL、約2,100~2,200ng/mL、約2,200~2,300ng/mL、約300~800ng/mL、約800~1,300ng/mL、約1,300~2,300ng/mL、または約300~2,300ng/mLとなる。特に、得られる範囲が、Cmaxについての以下の値:400ng/mL、950ng/mL、1,100ng/mL、1,250ng/mL、1,400ng/mL、または2,100ng/mLの1つ以上の値を包含するか、またはそれに近い場合には、上記の範囲または末端の値のいずれかを組み合わせて得られるCmax範囲もまた考えられる。これらは、潜在的に特定の有用性があると考えられている値である。対象とするCmaxの範囲は、1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、7日目、8日目、またはそれ以降にみられてもよい。
【0082】
(S)-ブプロピオンの投与は、同量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形をヒトに投与した場合と比較して、少なくとも約1.1倍、少なくとも約1.2倍、少なくとも約1.3倍、少なくとも約1.4倍、少なくとも約1.5倍、少なくとも約1.6倍、少なくとも約1.7倍、少なくとも約1.8倍、少なくとも約1.9倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約50倍、少なくとも約60倍、少なくとも約100倍、少なくとも約150倍、少なくとも約200倍、またはそれ以上、約1~5倍、約5~10倍、約5~20倍、約20~30倍、約30~40倍、約40~50倍、約50~60倍、約60~70倍、約70~80倍、約80~90倍、約90~100倍、約100~110倍、約110~120倍、約120~130倍、約130~140倍、約140~150倍、約150~160倍、約160~170倍、約170~180倍、約180~190倍、または約190~200倍、標準Cmin、平均Cmin、中央Cmin、または個々のCminなどのような(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCminを増加させるのに有用であり得る。
【0083】
いくつかの実施形態では、方法により、標準Cmin、平均Cmin、中央Cmin、または個々のCminなどのような、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCminは、少なくとも約150ng/mL、少なくとも約200ng/mL、少なくとも約300ng/mL、少なくとも約400ng/mL、少なくとも約500ng/mL、少なくとも約600ng/mL、少なくとも約700ng/mL、少なくとも約800ng/mL、少なくとも約900ng/mL、少なくとも約1,000ng/mL、少なくとも約1,100ng/mL、少なくとも約1,200ng/mL、~約1,300ng/mL、~約1,400ng/mL、~約1,500ng/mL、~約1,600ng/mL、~約1,700ng/mL、~約1,800ng/mL、~約1,900ng/mL、~約2,000ng/mL、~約2,100ng/mL、~約2,200ng/mL、~約2,300ng/mL、約200~300ng/mL、約300~400ng/mL、約400~500ng/mL、約500~600ng/mL、約600~700ng/mL、約700~800ng/mL、約800~900ng/mL、約900~1,000ng/mL、約1,000~1,100ng/mL、約1,100~1,200ng/mL、約1,200~1,300ng/mL、約1,300~1,400ng/mL、約1,400~1,500ng/mL、約1,500~1,600ng/mL、約300~700ng/mL、約700~1,100ng/mL、約1,100~1,600ng/mL、または約800~1,200ng/mLとなる。特に、得られる範囲が、Cminについての以下の値:350ng/mL、600ng/mL、800ng/mL、1,000ng/mL、1,200ng/mL、または1,400ng/mLの1つ以上の値を包含するか、またはそれに近い場合には、上記の範囲または末端の値のいずれかを組み合わせて得られるCmin範囲もまた考えられる。これらは、潜在的に特定の有用性があると考えられている値である。
【0084】
(S)-ブプロピオンのヒトへの投与により、結果的に(R,R)-ヒドロキシブプロピオンは、該ヒトの血漿中に存在する(R,R)-ヒドロキシブプロピオンおよび(S,S)-ヒドロキシブプロピオンの総量の少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも97.2%、少なくとも97.4%、少なくとも97.6%、少なくとも97.8%、または少なくとも98%となり得る。
【0085】
いくつかの実施形態では、方法により、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのような、エリスロヒドロキシブプロピオンのAUC0-12は、少なくとも約500ng・hr/mL、少なくとも約600ng・hr/mL、少なくとも約800ng・hr/mL、少なくとも約1,000ng・hr/mL、少なくとも約1,200ng・hr/mL、少なくとも約1,400ng・hr/mL、少なくとも約1,500ng・hr/mL、少なくとも約1,600ng・hr/mL、少なくとも約1,800ng・hr/mL、少なくとも約2,000ng・hr/mL、~約1,400ng・hr/mL、~約1,600ng・hr/mL、~約1,800ng・hr/mL、~約2,000ng・hr/mL、~約2,200ng・hr/mL、~約2,400ng・hr/mL、~約2,600ng・hr/mL、~約2,800ng・hr/mL、~約3,000ng・hr/mL、約500~600ng・hr/mL、約600~800ng・hr/mL、約800~1,000ng・hr/mL、約1,000~1,200ng・hr/mL、約1,200~1,400ng・hr/mL、約1,400~1,600ng・hr/mL、約1,600~1,800ng・hr/mL、約1,800~2,000ng・hr/mL、約2,000~2,200ng・hr/mL、約2,200~2,400ng・hr/mL、約2,400~2,600ng・hr/mL、約2,600~2,800ng・hr/mL、約2,800~3,000ng・hr/mL、約500~1,000ng・hr/mL、約1,000~1,500ng・hr/mL、約1,500~2,000ng・hr/mL、約2,000~2,500ng・hr/mL、約2,500~3,000ng・hr/mL、約500~1,500ng・hr/mL、約1,500~3,000ng・hr/mL、約2,000~3,000ng・hr/mL、または約500~3,000ng・hr/mLとなる。特に、得られる範囲が、AUC0-12についての以下の値:500ng・hr/mL、1,300ng・hr/mL、1,500ng・hr/mL、1,800ng・hr/mL、または.2,600ng・hr/mLの1つ以上の値を包含するか、またはそれに近い場合には、上記の範囲または末端の値のいずれかを組み合わせて得られるAUC0-12範囲もまた考えられる。これらは、潜在的に特定の有用性があると考えられている値である。対象とするAUCの範囲は、1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、7日目、8日目、またはそれ以降にみられてもよい。
【0086】
いくつかの実施形態では、方法により、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのようなエリスロヒドロキシブプロピオンのCmaxは、少なくとも約40ng/mL、少なくとも約60ng/mL、少なくとも約80ng/mL、少なくとも約90ng/mL、少なくとも約100ng/mL、少なくとも約120ng/mL、少なくとも約140ng/mL、少なくとも約160ng/mL、少なくとも約180ng/mL、少なくとも約200ng/mL、~約160ng/mL、~約180ng/mL、~約200ng/mL、~約220ng/mL、~約240ng/mL、~約260ng/mL、~約280ng/mL、約40~60ng/mL、約60~80ng/mL、約80~100ng/mL、約100~120ng/mL、約120~140ng/mL、約140~160ng/mL、約160~180ng/mL、約180~200ng/mL、約200~220ng/mL、約220~240ng/mL、約240~260ng/mL、約260~280ng/mL、約280~300ng/mL、約40~100ng/mL、約100~150ng/mL、約150~200ng/mL、約200~250ng/mL、約250~280ng/mL、約40~120ng/mL、約120~200ng/mL、約200~280ng/mL、または約40~280ng/mLとなる。特に、得られる範囲が、Cmaxについての以下の値:60ng/mL、120ng/mL、130ng/mL、200ng/mL、または240ng/mLの1つ以上の値を包含するか、またはそれに近い場合には、上記の範囲または末端の値のいずれかを組み合わせて得られるCmax範囲もまた考えられる。これらは、潜在的に特定の有用性があると考えられている値である。対象とするCmaxの範囲は、1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、7日目、8日目、またはそれ以降にみられてもよい。
【0087】
いくつかの実施形態では、方法により、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのような、トレオヒドロキシブプロピオンのAUC0-12は、少なくとも1,000ng・hr/mL、少なくとも約2,000ng・hr/mL、少なくとも約3,000ng・hr/mL、少なくとも約4,000ng・hr/mL、少なくとも約5,000ng・hr/mL、少なくとも約6,000ng・hr/mL、少なくとも約7,000ng・hr/mL、少なくとも約8,000ng・hr/mL、~約8,000ng・hr/mL、~約9,000ng・hr/mL、~約10,000ng・hr/mL、~約11,000ng・hr/mL、~約12,000ng・hr/mL、~約13,000ng・hr/mL、~約14,000ng・hr/mL、~約15,000ng・hr/mL、約2,000~15,000ng・hr/mL、約2,000~3,000ng・hr/mL、約3,000~4,000ng・hr/mL、約4,000~5,000ng・hr/mL、約5,000~6,000ng・hr/mL、約6,000~7,000ng・hr/mL、約7,000~8,000ng・hr/mL、約8,000~9,000ng・hr/mL、約9,000~10,000ng・hr/mL、約10,000~11,000ng・hr/mL、約11,000~12,000ng・hr/mL、約12,000~13,000ng・hr/mL、約13,000~14,000ng・hr/mL、約14,000~15,000ng・hr/mL、約2,000~6,000ng・hr/mL、約6,000~10,000ng・hr/mL、約10,000~15,000ng・hr/mL、約2,000~9,000ng・hr/mL、または約9,000~15,000ng・hr/mLとなる。特に、得られる範囲が、AUC0-12についての以下の値:3,000ng・hr/mL、6,000ng・hr/mL、8,000ng・hr/mL、または.12,000ng・hr/mLの1つ以上の値を包含するか、またはそれに近い場合には、上記の範囲または末端の値のいずれかを組み合わせて得られるAUC0-12範囲もまた考えられる。これらは、潜在的に特定の有用性があると考えられている値である。対象とするAUCの範囲は、1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、7日目、8日目、またはそれ以降にみられてもよい。
【0088】
いくつかの実施形態では、方法により、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのようなトレオヒドロキシブプロピオンのCmaxは、少なくとも約200ng/mL、少なくとも約300ng/mL、少なくとも約400ng/mL、少なくとも約450ng/mL、少なくとも約500ng/mL、少なくとも約600ng/mL、少なくとも約700ng/mL、少なくとも約800ng/mL、~約800ng/mL、~約900ng/mL、~約1,000ng/mL、~約1,100ng/mL、~約1,200ng/mL、~約1,300ng/mL、~約1,400ng/mL、約200~300ng/mL、約300~400ng/mL、約400~500ng/mL、約500~600ng/mL、約600~700ng/mL、約700~800ng/mL、約800~900ng/mL、約900~1000ng/mL、約1,000~1,100ng/mL、約1,100~1,200ng/mL、約1,200~1,300ng/mL、約1,300~1,400ng/mL、約200~500ng/mL、約500~800ng/mL、約800~1,100ng/mL、約1,100~1,400ng/mL、約200~800ng/mL、約800~1400ng/mL、400~600ng/mL、または約200~1,400ng/mLとなる。特に、得られる範囲が、Cmaxについての以下の値:300ng/mL、500ng/mL、600ng/mL、900ng/mL、または1,200ng/mLの1つ以上の値を包含するか、またはそれに近い場合には、上記の範囲または末端の値のいずれかを組み合わせて得られるCmax範囲もまた考えられる。これらは、潜在的に特定の有用性があると考えられている値である。対象とするCmaxの範囲は、1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、7日目、8日目、またはそれ以降にみられてもよい。
【0089】
(R)-ブプロピオンは以下に示す構造を有する。
【化2】
【0090】
鏡像体過剰の(R)-ブプロピオンを含有する剤形には、適切な量の(R)-ブプロピオンを使用することができる。いくつかの実施形態では、剤形には、少なくとも約80mg、少なくとも約90mg、少なくとも約100mg、約90~110mg、約100~200mg、約100~150mg、約100~140mg、約140~160mg、約160~200mg、約104~106mg、約100~110mg、約110~120mg、約120~130mg、約130~140mg、約140~150mg、約145~155mg、約148~152mg、約150~200mg、約200~400mg、約250~350mg、約280~320mg、約290~310mg、約200~250mg、約250~300mg、約100mg、約105mg、約110mg、または約150mgの(R)-ブプロピオン、またはこれらの値の間の範囲の任意の量が含まれる。そのような剤形をデキストロメトルファンとともに投与してもよく、デキストロメトルファンは(R)-ブプロピオンと別の剤形、または同一の剤形で投与してもよい。上記の量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形を、上記の任意の投与量または投与量範囲の1、2、または3倍の1日量で、1日1回、2回、または3回投与してもよい。
【0091】
いくつかの実施形態では、剤形には(R)-ブプロピオンおよび/またはデキストロメトルファン以外に活性のある薬剤または薬物を含有しないか、または実質的に含有しなくてもよい。たとえば、剤形には、(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンを合わせた重量に対し、重量で10%未満、重量で5%未満、重量で1%未満、または重量で0.1%未満の任意の活性のある薬剤が含まれていてもよい。
【0092】
固形の組成物のいくつかには、少なくとも約5%(w/w)、少なくとも約10%(w/w)、少なくとも約20%(w/w)、少なくとも約50%(w/w)、少なくとも約70%(w/w)、少なくとも約80%、約10%(w/w)~約30%(w/w)、約10%(w/w)~約20%(w/w)、約20%(w/w)~約30%(w/w)、約30%(w/w)~約50%(w/w)、約30%(w/w)~約40%(w/w)、約40%(w/w)~約50%(w/w)、約50%(w/w)~約80%(w/w)、約50%(w/w)~約60%(w/w)、約60%(w/w)~約70%(w/w)、約70%(w/w)~約80%(w/w)、または約80%(w/w)~約90%(w/w)の(R)-ブプロピオンが含まれていてもよい。
【0093】
上で説明したように、特定の治療の必要性に応じて、鏡像体過剰の(S)-ブプロピオンまたは鏡像体過剰の(R)-ブプロピオンを含有する剤形は、デキストロメトルファンとともに投与してもよく、またはデキストロメトルファンを含有していてもよい。
【0094】
デキストロメトルファンは以下に示す構造を有する。
【化3】
【0095】
別段の記載がない限り、(S)-ブプロピオン、(R)-ブプロピオン、および/またはデキストロメトルファンなどのような、構造、名称、または他の手段により本明細書に記載された化合物には、薬学的に許容される塩、多形、結晶、溶媒和物、水和物などのような別の固体形態、互変異性体、重水素修飾デキストロメトルファンなどの重水素修飾された化合物、または本明細書に記載されたように使用される条件下で急速に本明細書に記載された化合物に変換され得る任意の化学種が含まれる。
【0096】
デキストロメトルファンは重水素濃縮されていてもよく、または天然の同位体存在度であってものよい。
【0097】
デキストロメトルファンは咳止めとして使用される。OTCモノグラフ[21CFR341.74]に基づくFDAのデキストロメトルファン製品のラベル表示要件によると、デキストロメトルファンは1日6回(4時間ごと)、1日4回(6時間ごと)、または1日3回(8時間ごと)投与すべきである。
【0098】
デキストロメトルファンはヒトの肝臓で迅速に代謝される。この急速な肝代謝は、代謝活性が高い個人における全身への薬物暴露を制限し得る。ヒトは、1)デキストロメトルファン代謝活性が高い群-デキストロメトルファンを急速に代謝するヒト、2)デキストロメトルファンの代謝活性が低い群-デキストロメトルファンを十分に代謝できないヒト、3)デキストロメトルファンの代謝活性が中間である群-デキストロメトルファンの代謝が、代謝活性が高い群と代謝活性が低い群の間のどこかであるヒト、であり得る。代謝活性が高い群は、超急速代謝群でもあり得る。デキストロメトルファンの代謝活性が高い群は、ヒトの人口の大部分を占めている。デキストロメトルファン(DM)は、たとえば、デキストロルファン(DX)に代謝され得る。DM/DX比は、デキストロメトルファンの代謝の度合いを表すのによく使われる。DM/DX比が低いほど、デキストロメトルファンの代謝の度合いが高いことを示している。DM/DX比が0.3未満である人は通常、代謝活性が高い表現型であると考えられる。
【0099】
同じ用量のデキストロメトルファンの経口剤形を投与された場合、デキストロメトルファンの血漿濃度は、デキストロメトルファンの代謝活性が高い群と比較して、代謝活性が低い群または代謝活性が中間である群では著しく高い。デキストロメトルファンの血漿濃度が低いと、デキストロメトルファンの代謝活性が高い群およびおそらくは代謝活性が中間である群にとって、単剤としての臨床的有用性が制限され得る。(S)-ブプロピオンまたは(R)-ブプロピオンなどの抗うつ剤を含むいくつかの治療上活性のある化合物は、デキストロメトルファンの代謝を阻害し、デキストロメトルファンの血漿濃度を上昇させ、したがって治療効果を改善することができる。同様に、(S)-ブプロピオンまたは(R)-ブプロピオンにより、1日2回の代わりに1日1回、1日3回の代わりに1日1回、1日4回の代わりに1日1回、1日3回の代わりに1日2回、1日4回の代わりに1日2回というように、治療効果を損なうことなくデキストロメトルファンの投与頻度を低減することができる。(S)-ブプロピオンまたは(R)-ブプロピオンはまた、デキストロメトルファンの1回の用量もしくは総量、またはその両方を低減させることもできる。
【0100】
この目的のために使用されるデキストロメトルファンを含む剤形は、補助剤形として投与されるか、(S)-ブプロピオンまたは(R)-ブプロピオンと単一の剤形に組み合わせられるかのどちらかであり、約1~150mg、約10~100mg、約10~50mg、約20~50mg、約10~20、約15~25、約20~30、約25~35、約30~40、約35~45、約30~50mg、約40~50mg、約43~48mg、約44~46mg、約50~100mg、約50~80mg、約80~100mg、約85~95mg、約88~92mg、約100~150mg、約30mg、約45mg、または約60mgのデキストロメトルファン、またはこれらの値の間の範囲の任意の量のデキストロメトルファンのような、適切な量のデキストロメトルファンが含まれ得る。上記の量のデキストロメトルファンを含有する剤形は、上記の任意の投与量または投与量範囲の1、2、または3倍の1日量で、1日1回、2回、または3回投与してもよい。
【0101】
固形の組成物のいくつかには、少なくとも約5%(w/w)、少なくとも約10%(w/w)、少なくとも約20%(w/w)、少なくとも約50%(w/w)、少なくとも約70%(w/w)、少なくとも約80%、約10%(w/w)~約30%(w/w)、約10%(w/w)~約20%(w/w)、約20%(w/w)~約30%(w/w)、約30%(w/w)~約50%(w/w)、約30%(w/w)~約40%(w/w)、約40%(w/w)~約50%(w/w)、約50%(w/w)~約80%(w/w)、約50%(w/w)~約60%(w/w)、約60%(w/w)~約70%(w/w)、約70%(w/w)~約80%(w/w)、または約80%(w/w)~約90%(w/w)のデキストロメトルファンが含まれていてもよい。
【0102】
(S)-ブプロピオン、(R)-ブプロピオン、および/またはデキストロメトルファンは、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,2005に記載されているように、選択された投与経路および標準的な薬学的慣行に基づいて選択された医薬担体と組み合わせてもよい。活性成分と担体の相対的な割合は、例えば、化合物の溶解度および化学的性質、選択された投与経路、および標準的な製薬慣行によって決定することができる。
【0103】
(S)-ブプロピオン、(R)-ブプロピオン、および/またはデキストロメトルファンは、選択された投与経路に合わせた様々な形態、たとえば経口または非経口でヒト患者に投与してもよい。この点における非経口投与には、以下の経路:静脈内、筋肉内、皮下、眼内、滑液嚢内、経皮を含む経上皮、点眼、舌下、口腔内、眼を含む局所、真皮、眼球、経直腸、および経鼻による投与が含まれる。
【0104】
(S)-ブプロピオン、(R)-ブプロピオン、および/またはデキストロメトルファンは経口投与のために、たとえば不活性な希釈剤とともに、または食用担体とともに製剤化してもよく、ハードまたはソフトシェルのゼラチンカプセル、錠剤に封入してもよく、または食事に直接取り入れてもよい。経口治療投与のために、活性化合物を賦形剤に組み込んで、摂取可能な錠剤、口腔錠、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁液、シロップ、ウエハース等の形態で使用することができる。
【0105】
(S)-ブプロピオン、(R)-ブプロピオン、および/またはデキストロメトルファンを含有する錠剤、トローチ、丸薬、カプセル等は、以下:トラガントガム、アカシア、コーンスターチ、ゼラチンなどの結合剤、リン酸二カルシウムなどの賦形剤、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、アルギン酸などの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、ショ糖、乳糖、サッカリンなどの甘味料、またはペパーミント、ウィンターグリーンオイル、サクランボ香料などの香料のうちの1以上を含有してもよい。剤形がカプセルである場合、上記の材料に加えて液体の担体を含有してもよい。様々な他の材料がコーティングとして存在してもよく、たとえば、錠剤、丸薬、またはカプセルは、シェラック、砂糖、またはその両方でコーティングされてもよい。シロップまたはエリキシル剤は、活性化合物、甘味剤としてのショ糖、防腐剤としてのメチルおよびプロピルパラベン、染料、およびサクランボまたはオレンジ香料などの香料を含んでいてもよい。剤形または医薬組成物中の材料は、薬学的に純粋であり、使用量で実質的に無毒であることが望ましい。
【0106】
いくつかの組成物または剤形は液体であってもよく、または液中に分散された固体相を含んでいてもよい。
【0107】
(S)-ブプロピオン、(R)-ブプロピオン、および/またはデキストロメトルファンは、非経口または腹腔内投与のために製剤化してもよい。遊離塩基または薬学的に許容される塩としての活性化合物の溶液は、水中で界面活性剤と適切に混合して調製することができる。分散液はまた、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、およびそれらの混合物内に分散された油を有することができる。保存および使用の通常の条件下で、これらの調剤は、微生物の増殖を防止するための防腐剤を含んでいてもよい。
【0108】
(S)-ブプロピオンまたは(R)-ブプロピオンと、デキストロメトルファンの両方を含有する剤形または組成物は、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンの、単独または溶媒中での、ブレンドまたは混合物であってもよい。たとえば、(S)-ブプロピオンまたは(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンは、互いに分散されているか、または共に溶媒内に分散されていてもよい。分散体は、個々の小粒子が実質的に1つの化合物である固形材料の混合物を含んでいてもよいが、個々の小粒子は2種の異なる薬剤の2種の粉末が固形溶媒とブレンドされる場合に起こり得るように、互いに分散されており、ブレンドは固形の状態で行われる。いくつかの実施形態では、デキストロメトルファンおよび(S)-ブプロピオンまたは(R)-ブプロピオンは、組成物または剤形内に実質的に不均一に分散されていてもよい。あるいは、デキストロメトルファンおよび(S)-ブプロピオンまたは(R)-ブプロピオンは、組成物はたは剤形内の別々の領域または相に存在していてもよい。たとえば、ある薬剤がコーティング内にあってもよく、別の薬剤はコーティング内のコア内にあってもよい。たとえば、ある薬剤が徐放性に製剤化されてもよく、別の薬剤は即放性に製剤化されてもよい。
【0109】
いくつかの実施形態には、徐放形態の(S)-ブプロピオンまたは(R)-ブプロピオン、および存在する場合には即放形態のデキストロメトルファンを含む錠剤の投与が含まれる。ブプロピオンの徐放性が達成され得る多くの方法があるが、いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンまたは(R)-ブプロピオンはヒドロキシプロピルメチルセルロースと組み合わせられる。たとえば、(S)-ブプロピオンまたは(R)-ブプロピオンの粒子は、微結晶セルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース(たとえば、METHOCEL(登録商標))と混合してブレンド粉末の混和物を形成することができる。その後これを即放性のデキストロメトルファンと単一の錠剤に組み合わせることができる。
【0110】
(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせを、デキストロメトルファンによる治療を必要とするヒトに投与することにより、同量の(S)-ブプロピオンと同量のデキストロメトルファンの組み合わせの投与と比較して、デキストロメトルファンの濃度を上昇させることができる。いくつかの実施形態では、同量の(S)-ブプロピオンと同量のデキストロメトルファンの組み合わせの投与す比較して、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのようなデキストロメトルファンのCmax、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのようなデキストロメトルファンのAUC0-12、標準AUC0-∞、平均AUC0-∞、中央AUC0-∞、または個々のAUC0-∞などのようなデキストロメトルファンのAUC0-∞を、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約80%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、または少なくとも約200%増大させる。この増大は、治療1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、7日目、もしくは8日目、またはそれ以降にみられる。いくつかの実施形態では、この増大は1日目にみられる。いくつかの実施形態では、この増大は8日目にみられる。
【0111】
いくつかの実施形態では、(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせにより、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのようなデキストロメトルファンのAUC0-12は、たとえば1~60日目に、約30~150ng・hr/mL、約50~100ng・hr/mL、約80~100ng・hr/mL、約400~425ng・hr/mL、約425~450ng・hr/mL、約400~450ng・hr/mL、約450~475ng・hr/mL、約475~500ng・hr/mL、約450~500ng・hr/mL、約500~510ng・hr/mL、約510~520ng・hr/mL、約520~530ng・hr/mL、約530~540ng・hr/mL、約540~560ng・hr/mL、約500~550ng・hr/mL、約550~575ng・hr/mL、約575~600ng・hr/mL、約550~600ng・hr/mL、約600~650ng・hr/mL、約650~700ng・hr/mL、約700~750ng・hr/mL、約750~800ng・hr/mL、約800~820ng・hr/mL、約820~840ng・hr/mL、約840~850ng・hr/mL、約800~850ng・hr/mL、約850~860ng・hr/mL、約860~870ng・hr/mL、約870~880ng・hr/mL、約880~890ng・hr/mL、約890~900ng・hr/mL、約850~900ng・hr/mL、約900~910ng・hr/mL、約910~930ng・hr/mL、約930~950ng・hr/mL、約900~950ng・hr/mL、約950~1000ng・hr/mL、約1000ng・hr/mL~約1300ng・hr/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のデキストロメトルファンのAUC0-12となり得る。
【0112】
いくつかの実施形態では、(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(R)-ブプロピオンの投与により、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのようなデキストロメトルファンのAUC0-12は5日目に、約400~425ng・hr/mL、約425~450ng・hr/mL、約400~450ng・hr/mL、約450~475ng・hr/mL、約475~500ng・hr/mL、約450~500ng・hr/mL、約500~510ng・hr/mL、約510~520ng・hr/mL、約520~530ng・hr/mL、約530~540ng・hr/mL、約540~560ng・hr/mL、約500~550ng・hr/mL、約550~575ng・hr/mL、約575~600ng・hr/mL、約550~600ng・hr/mL、約600~650ng・hr/mL、約650~700ng・hr/mL、約700~750ng・hr/mL、約750~800ng・hr/mL、約800~820ng・hr/mL、約820~840ng・hr/mL、約840~850ng・hr/mL、約800~850ng・hr/mL、約850~860ng・hr/mL、約860~870ng・hr/mL、約870~880ng・hr/mL、約880~890ng・hr/mL、約890~900ng・hr/mL、約850~900ng・hr/mL、約900~910ng・hr/mL、約910~930ng・hr/mL、約930~950ng・hr/mL、約900~950ng・hr/mL、約950~1000ng・hr/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のデキストロメトルファンのAUC0-12となり得る。
【0113】
いくつかの実施形態では、(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(R)-ブプロピオンの投与により、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのようなデキストロメトルファンのAUC0-12は6日目に、約400~425ng・hr/mL、約425~450ng・hr/mL、約400~450ng・hr/mL、約450~475ng・hr/mL、約475~500ng・hr/mL、約450~500ng・hr/mL、約500~510ng・hr/mL、約510~520ng・hr/mL、約520~530ng・hr/mL、約530~540ng・hr/mL、約540~560ng・hr/mL、約500~550ng・hr/mL、約550~575ng・hr/mL、約575~600ng・hr/mL、約550~600ng・hr/mL、約600~650ng・hr/mL、約650~700ng・hr/mL、約700~750ng・hr/mL、約750~800ng・hr/mL、約800~820ng・hr/mL、約820~840ng・hr/mL、約840~850ng・hr/mL、約800~850ng・hr/mL、約850~860ng・hr/mL、約860~870ng・hr/mL、約870~880ng・hr/mL、約880~890ng・hr/mL、約890~900ng・hr/mL、約850~900ng・hr/mL、約900~910ng・hr/mL、約910~930ng・hr/mL、約930~950ng・hr/mL、約900~950ng・hr/mL、約950~1000ng・hr/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のデキストロメトルファンのAUC0-12となり得る。
【0114】
いくつかの実施形態では、(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(R)-ブプロピオンの投与により、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのようなデキストロメトルファンのAUC0-12は7日目に、約400~425ng・hr/mL、約425~450ng・hr/mL、約400~450ng・hr/mL、約450~475ng・hr/mL、約475~500ng・hr/mL、約450~500ng・hr/mL、約500~510ng・hr/mL、約510~520ng・hr/mL、約520~530ng・hr/mL、約530~540ng・hr/mL、約540~560ng・hr/mL、約500~550ng・hr/mL、約550~575ng・hr/mL、約575~600ng・hr/mL、約550~600ng・hr/mL、約600~650ng・hr/mL、約650~700ng・hr/mL、約700~750ng・hr/mL、約750~800ng・hr/mL、約800~820ng・hr/mL、約820~840ng・hr/mL、約840~850ng・hr/mL、約800~850ng・hr/mL、約850~860ng・hr/mL、約860~870ng・hr/mL、約870~880ng・hr/mL、約880~890ng・hr/mL、約890~900ng・hr/mL、約850~900ng・hr/mL、約900~910ng・hr/mL、約910~930ng・hr/mL、約930~950ng・hr/mL、約900~950ng・hr/mL、約950~1000ng・hr/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のデキストロメトルファンのAUC0-12となり得る。
【0115】
いくつかの実施形態では、(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(R)-ブプロピオンの投与により、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのようなデキストロメトルファンのAUC0-12は8日目に、約400~425ng・hr/mL、約425~450ng・hr/mL、約400~450ng・hr/mL、約450~475ng・hr/mL、約475~500ng・hr/mL、約450~500ng・hr/mL、約500~510ng・hr/mL、約510~520ng・hr/mL、約520~530ng・hr/mL、約530~540ng・hr/mL、約540~560ng・hr/mL、約500~550ng・hr/mL、約550~575ng・hr/mL、約575~600ng・hr/mL、約550~600ng・hr/mL、約600~650ng・hr/mL、約650~700ng・hr/mL、約700~750ng・hr/mL、約750~800ng・hr/mL、約800~820ng・hr/mL、約820~840ng・hr/mL、約840~850ng・hr/mL、約800~850ng・hr/mL、約850~860ng・hr/mL、約860~870ng・hr/mL、約870~880ng・hr/mL、約880~890ng・hr/mL、約890~900ng・hr/mL、約850~900ng・hr/mL、約900~910ng・hr/mL、約910~930ng・hr/mL、約930~950ng・hr/mL、約900~950ng・hr/mL、約950~1000ng・hr/mL、約1000ng・hr/mL~約1300ng・hr/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のデキストロメトルファンのAUC0-12となり得る。
【0116】
いくつかの実施形態では、(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(R)-ブプロピオンの投与により、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのようなデキストロメトルファンのAUC0-12は9日目に、約400~425ng・hr/mL、約425~450ng・hr/mL、約400~450ng・hr/mL、約450~475ng・hr/mL、約475~500ng・hr/mL、約450~500ng・hr/mL、約500~510ng・hr/mL、約510~520ng・hr/mL、約520~530ng・hr/mL、約530~540ng・hr/mL、約540~560ng・hr/mL、約500~550ng・hr/mL、約550~575ng・hr/mL、約575~600ng・hr/mL、約550~600ng・hr/mL、約600~650ng・hr/mL、約650~700ng・hr/mL、約700~750ng・hr/mL、約750~800ng・hr/mL、約800~820ng・hr/mL、約820~840ng・hr/mL、約840~850ng・hr/mL、約800~850ng・hr/mL、約850~860ng・hr/mL、約860~870ng・hr/mL、約870~880ng・hr/mL、約880~890ng・hr/mL、約890~900ng・hr/mL、約850~900ng・hr/mL、約900~910ng・hr/mL、約910~930ng・hr/mL、約930~950ng・hr/mL、約900~950ng・hr/mL、約950~1000ng・hr/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のデキストロメトルファンのAUC0-12となり得る。
【0117】
いくつかの実施形態では、(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(R)-ブプロピオンの投与により、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのようなデキストロメトルファンのAUC0-12は10日目に、約400~425ng・hr/mL、約425~450ng・hr/mL、約400~450ng・hr/mL、約450~475ng・hr/mL、約475~500ng・hr/mL、約450~500ng・hr/mL、約500~510ng・hr/mL、約510~520ng・hr/mL、約520~530ng・hr/mL、約530~540ng・hr/mL、約540~560ng・hr/mL、約500~550ng・hr/mL、約550~575ng・hr/mL、約575~600ng・hr/mL、約550~600ng・hr/mL、約600~650ng・hr/mL、約650~700ng・hr/mL、約700~750ng・hr/mL、約750~800ng・hr/mL、約800~820ng・hr/mL、約820~840ng・hr/mL、約840~850ng・hr/mL、約800~850ng・hr/mL、約850~860ng・hr/mL、約860~870ng・hr/mL、約870~880ng・hr/mL、約880~890ng・hr/mL、約890~900ng・hr/mL、約850~900ng・hr/mL、約900~910ng・hr/mL、約910~930ng・hr/mL、約930~950ng・hr/mL、約900~950ng・hr/mL、約950~1000ng・hr/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のデキストロメトルファンのAUC0-12となり得る。
【0118】
いくつかの実施形態では、(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(R)-ブプロピオンの投与により、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのようなデキストロメトルファンのAUC0-12は11日目に、約400~425ng・hr/mL、約425~450ng・hr/mL、約400~450ng・hr/mL、約450~475ng・hr/mL、約475~500ng・hr/mL、約450~500ng・hr/mL、約500~510ng・hr/mL、約510~520ng・hr/mL、約520~530ng・hr/mL、約530~540ng・hr/mL、約540~560ng・hr/mL、約500~550ng・hr/mL、約550~575ng・hr/mL、約575~600ng・hr/mL、約550~600ng・hr/mL、約600~650ng・hr/mL、約650~700ng・hr/mL、約700~750ng・hr/mL、約750~800ng・hr/mL、約800~820ng・hr/mL、約820~840ng・hr/mL、約840~850ng・hr/mL、約800~850ng・hr/mL、約850~860ng・hr/mL、約860~870ng・hr/mL、約870~880ng・hr/mL、約880~890ng・hr/mL、約890~900ng・hr/mL、約850~900ng・hr/mL、約900~910ng・hr/mL、約910~930ng・hr/mL、約930~950ng・hr/mL、約900~950ng・hr/mL、約950~1000ng・hr/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のデキストロメトルファンのAUC0-12となり得る。
【0119】
いくつかの実施形態では、(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせにより、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのようなデキストロメトルファンのCmaxは、たとえば1~60日目に、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約20ng/mL、少なくとも約30ng/mL、少なくとも約40ng/mL、少なくとも約50ng/mL、少なくとも約60ng/mL、少なくとも約70ng/mL、少なくとも約80ng/mL、少なくとも約90ng/mL、約2~20ng/mL、5~10ng/mL、約10~15ng/mL、約40~43ng/mL、約43~45ng/mL、約40~45ng/mL、約45~48ng/mL、約48~50ng/mL、約45~50ng/mL、約50~51ng/mL、約51~52ng/mL、約52~53ng/mL、約53~54ng/mL、約54~56ng/mL、約50~55ng/mL、約55~58ng/mL、約58~60ng/mL、約55~60ng/mL、約60~65ng/mL、約65~70ng/mL、約70~75ng/mL、約75~80ng/mL、約80~82ng/mL、約82~84ng/mL、約84~85ng/mL、約80~85ng/mL、約85~86ng/mL、約86~87ng/mL、約87~88ng/mL、約88~89ng/mL、約89~90ng/mL、約85~90ng/mL、約90~91ng/mL、約91~93ng/mL、約93~95ng/mL、約90~95ng/mL、約95~100ng/mL、約100~110ng/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のCmaxとなり得る。
【0120】
いくつかの実施形態では、(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(R)-ブプロピオンの投与により、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのようなデキストロメトルファンのCmaxは5日目に、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約20ng/mL、少なくとも約30ng/mL、少なくとも約40ng/mL、少なくとも約50ng/mL、少なくとも約60ng/mL、少なくとも約70ng/mL、少なくとも約80ng/mL、少なくとも約90ng/mL、約40~43ng/mL、約43~45ng/mL、約40~45ng/mL、約45~48ng/mL、約48~50ng/mL、約45~50ng/mL、約50~51ng/mL、約51~52ng/mL、約52~53ng/mL、約53~54ng/mL、約54~56ng/mL、約50~55ng/mL、約55~58ng/mL、約58~60ng/mL、約55~60ng/mL、約60~65ng/mL、約65~70ng/mL、約70~75ng/mL、約75~80ng/mL、約80~82ng/mL、約82~84ng/mL、約84~85ng/mL、約80~85ng/mL、約85~86ng/mL、約86~87ng/mL、約87~88ng/mL、約88~89ng/mL、約89~90ng/mL、約85~90ng/mL、約90~91ng/mL、約91~93ng/mL、約93~95ng/mL、約90~95ng/mL、約95~100ng/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のCmaxとなり得る。
【0121】
いくつかの実施形態では、(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(R)-ブプロピオンの投与により、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのようなデキストロメトルファンのCmaxは6日目に、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約20ng/mL、少なくとも約30ng/mL、少なくとも約40ng/mL、少なくとも約50ng/mL、少なくとも約60ng/mL、少なくとも約70ng/mL、少なくとも約80ng/mL、少なくとも約90ng/mL、約40~43ng/mL、約43~45ng/mL、約40~45ng/mL、約45~48ng/mL、約48~50ng/mL、約45~50ng/mL、約50~51ng/mL、約51~52ng/mL、約52~53ng/mL、約53~54ng/mL、約54~56ng/mL、約50~55ng/mL、約55~58ng/mL、約58~60ng/mL、約55~60ng/mL、約60~65ng/mL、約65~70ng/mL、約70~75ng/mL、約75~80ng/mL、約80~82ng/mL、約82~84ng/mL、約84~85ng/mL、約80~85ng/mL、約85~86ng/mL、約86~87ng/mL、約87~88ng/mL、約88~89ng/mL、約89~90ng/mL、約85~90ng/mL、約90~91ng/mL、約91~93ng/mL、約93~95ng/mL、約90~95ng/mL、約95~100ng/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のCmaxとなり得る。
【0122】
いくつかの実施形態では、(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(R)-ブプロピオンの投与により、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのようなデキストロメトルファンのCmaxは7日目に、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約20ng/mL、少なくとも約30ng/mL、少なくとも約40ng/mL、少なくとも約50ng/mL、少なくとも約60ng/mL、少なくとも約70ng/mL、少なくとも約80ng/mL、少なくとも約90ng/mL、約40~43ng/mL、約43~45ng/mL、約40~45ng/mL、約45~48ng/mL、約48~50ng/mL、約45~50ng/mL、約50~51ng/mL、約51~52ng/mL、約52~53ng/mL、約53~54ng/mL、約54~56ng/mL、約50~55ng/mL、約55~58ng/mL、約58~60ng/mL、約55~60ng/mL、約60~65ng/mL、約65~70ng/mL、約70~75ng/mL、約75~80ng/mL、約80~82ng/mL、約82~84ng/mL、約84~85ng/mL、約80~85ng/mL、約85~86ng/mL、約86~87ng/mL、約87~88ng/mL、約88~89ng/mL、約89~90ng/mL、約85~90ng/mL、約90~91ng/mL、約91~93ng/mL、約93~95ng/mL、約90~95ng/mL、約95~100ng/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のCmaxとなり得る。
【0123】
いくつかの実施形態では、(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(R)-ブプロピオンの投与により、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのようなデキストロメトルファンのCmaxは8日目に、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約20ng/mL、少なくとも約30ng/mL、少なくとも約40ng/mL、少なくとも約50ng/mL、少なくとも約60ng/mL、少なくとも約70ng/mL、少なくとも約80ng/mL、少なくとも約90ng/mL、約40~43ng/mL、約43~45ng/mL、約40~45ng/mL、約45~48ng/mL、約48~50ng/mL、約45~50ng/mL、約50~51ng/mL、約51~52ng/mL、約52~53ng/mL、約53~54ng/mL、約54~56ng/mL、約50~55ng/mL、約55~58ng/mL、約58~60ng/mL、約55~60ng/mL、約60~65ng/mL、約65~70ng/mL、約70~75ng/mL、約75~80ng/mL、約80~82ng/mL、約82~84ng/mL、約84~85ng/mL、約80~85ng/mL、約85~86ng/mL、約86~87ng/mL、約87~88ng/mL、約88~89ng/mL、約89~90ng/mL、約85~90ng/mL、約90~91ng/mL、約91~93ng/mL、約93~95ng/mL、約90~95ng/mL、約95~100ng/mL、約100~110ng/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のCmaxとなり得る。
【0124】
いくつかの実施形態では、(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(R)-ブプロピオンの投与により、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのようなデキストロメトルファンのCmaxは9日目に、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約20ng/mL、少なくとも約30ng/mL、少なくとも約40ng/mL、少なくとも約50ng/mL、少なくとも約60ng/mL、少なくとも約70ng/mL、少なくとも約80ng/mL、少なくとも約90ng/mL、約40~43ng/mL、約43~45ng/mL、約40~45ng/mL、約45~48ng/mL、約48~50ng/mL、約45~50ng/mL、約50~51ng/mL、約51~52ng/mL、約52~53ng/mL、約53~54ng/mL、約54~56ng/mL、約50~55ng/mL、約55~58ng/mL、約58~60ng/mL、約55~60ng/mL、約60~65ng/mL、約65~70ng/mL、約70~75ng/mL、約75~80ng/mL、約80~82ng/mL、約82~84ng/mL、約84~85ng/mL、約80~85ng/mL、約85~86ng/mL、約86~87ng/mL、約87~88ng/mL、約88~89ng/mL、約89~90ng/mL、約85~90ng/mL、約90~91ng/mL、約91~93ng/mL、約93~95ng/mL、約90~95ng/mL、約95~100ng/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のCmaxとなり得る。
【0125】
いくつかの実施形態では、(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(R)-ブプロピオンの投与により、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのようなデキストロメトルファンのCmaxは10日目に、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約20ng/mL、少なくとも約30ng/mL、少なくとも約40ng/mL、少なくとも約50ng/mL、少なくとも約60ng/mL、少なくとも約70ng/mL、少なくとも約80ng/mL、少なくとも約90ng/mL、約40~43ng/mL、約43~45ng/mL、約40~45ng/mL、約45~48ng/mL、約48~50ng/mL、約45~50ng/mL、約50~51ng/mL、約51~52ng/mL、約52~53ng/mL、約53~54ng/mL、約54~56ng/mL、約50~55ng/mL、約55~58ng/mL、約58~60ng/mL、約55~60ng/mL、約60~65ng/mL、約65~70ng/mL、約70~75ng/mL、約75~80ng/mL、約80~82ng/mL、約82~84ng/mL、約84~85ng/mL、約80~85ng/mL、約85~86ng/mL、約86~87ng/mL、約87~88ng/mL、約88~89ng/mL、約89~90ng/mL、約85~90ng/mL、約90~91ng/mL、約91~93ng/mL、約93~95ng/mL、約90~95ng/mL、約95~100ng/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のCmaxとなり得る。
【0126】
いくつかの実施形態では、(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(R)-ブプロピオンの投与により、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのようなデキストロメトルファンのCmaxは11日目に、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約20ng/mL、少なくとも約30ng/mL、少なくとも約40ng/mL、少なくとも約50ng/mL、少なくとも約60ng/mL、少なくとも約70ng/mL、少なくとも約80ng/mL、少なくとも約90ng/mL、約40~43ng/mL、約43~45ng/mL、約40~45ng/mL、約45~48ng/mL、約48~50ng/mL、約45~50ng/mL、約50~51ng/mL、約51~52ng/mL、約52~53ng/mL、約53~54ng/mL、約54~56ng/mL、約50~55ng/mL、約55~58ng/mL、約58~60ng/mL、約55~60ng/mL、約60~65ng/mL、約65~70ng/mL、約70~75ng/mL、約75~80ng/mL、約80~82ng/mL、約82~84ng/mL、約84~85ng/mL、約80~85ng/mL、約85~86ng/mL、約86~87ng/mL、約87~88ng/mL、約88~89ng/mL、約89~90ng/mL、約85~90ng/mL、約90~91ng/mL、約91~93ng/mL、約93~95ng/mL、約90~95ng/mL、約95~100ng/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のCmaxとなり得る。
【0127】
デキストロメトルファン変動指数値FI(%)は、次の方程式により求めることができる。
【数1】
【0128】
いくつかの実施形態では、(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日約30~60mgのデキストロメトルファンの投与、および1日2回約50~150mgの(R)-ブプロピオンの投与により、標準FI(%)、平均FI(%)、中央FI(%)、または個々のFI(%)などのようなデキストロメトルファンのFI(%)は8日目に、100%未満、50%未満、40%未満、30%未満、約20~50%、約20~40%、約20~30%、またはこれらの値の間の範囲の任意のFI(%)となり得る。
【0129】
いくつかの実施形態では、(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日約30~60mgのデキストロメトルファンの投与、および1日2回約50~150mgの(R)-ブプロピオンの投与により、標準FI(%)、平均FI(%)、中央FI(%)、または個々のFI(%)などのようなデキストロメトルファンのFI(%)は9日目に、100%未満、50%未満、40%未満、30%未満、約20~50%、約20~40%、約20~30%、またはこれらの値の間の範囲の任意のFI(%)となり得る。
【0130】
いくつかの実施形態では、(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日約30~60mgのデキストロメトルファンの投与、および1日2回約50~150mgの(R)-ブプロピオンの投与により、標準FI(%)、平均FI(%)、中央FI(%)、または個々のFI(%)などのようなデキストロメトルファンのFI(%)は10日目に、100%未満、50%未満、40%未満、30%未満、約20~50%、約20~40%、約20~30%、またはこれらの値の間の範囲の任意のFI(%)となり得る。
【0131】
(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせを、デキストロメトルファンによる治療を必要とするヒトに投与することにより、同量の(S)-ブプロピオンと同量のデキストロメトルファンの組み合わせの投与と比較して、デキストロメトルファンの濃度を上昇させることができるが、(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせの投与は、(S)-ブプロピオンの投与なしでのデキストロメトルファンの投与と比較して、デキストロメトルファンの血漿濃度を上昇させることができる。
【0132】
いくつかの実施形態では、R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせを、デキストロメトルファンによる治療を必要とするヒトに投与することにより、同量のラセミ体ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせの投与と比較して、デキストロメトルファンの濃度を上昇させることができる。いくつかの実施形態では、そのような上昇は、著しい、またはかなりのものであり得る。
【0133】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせにより、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのようなデキストロメトルファンのAUC0-12は、たとえば1~60日目に、約10~50ng・hr/mL、約20~40ng・hr/mL、約30~100ng・hr/mL、約400~425ng・hr/mL、約425~450ng・hr/mL、約400~450ng・hr/mL、約450~475ng・hr/mL、約475~500ng・hr/mL、約450~500ng・hr/mL、約500~510ng・hr/mL、約510~520ng・hr/mL、約520~530ng・hr/mL、約530~540ng・hr/mL、約540~560ng・hr/mL、約500~550ng・hr/mL、約550~575ng・hr/mL、約575~600ng・hr/mL、約550~600ng・hr/mL、約600~650ng・hr/mL、約650~700ng・hr/mL、約700~750ng・hr/mL、約750~800ng・hr/mL、約800~820ng・hr/mL、約820~840ng・hr/mL、約840~850ng・hr/mL、約800~850ng・hr/mL、約850~860ng・hr/mL、約860~870ng・hr/mL、約870~880ng・hr/mL、約880~890ng・hr/mL、約890~900ng・hr/mL、約850~900ng・hr/mL、約900~910ng・hr/mL、約910~930ng・hr/mL、約930~950ng・hr/mL、約900~950ng・hr/mL、約950~1000ng・hr/mL、約1000~1100ng・hr/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のデキストロメトルファンのAUC0-12となり得る。
【0134】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(S)-ブプロピオンの投与により、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのようなデキストロメトルファンのAUC0-12は5日目に、約400~425ng・hr/mL、約425~450ng・hr/mL、約400~450ng・hr/mL、約450~475ng・hr/mL、約475~500ng・hr/mL、約450~500ng・hr/mL、約500~510ng・hr/mL、約510~520ng・hr/mL、約520~530ng・hr/mL、約530~540ng・hr/mL、約540~560ng・hr/mL、約500~550ng・hr/mL、約550~575ng・hr/mL、約575~600ng・hr/mL、約550~600ng・hr/mL、約600~650ng・hr/mL、約650~700ng・hr/mL、約700~750ng・hr/mL、約750~800ng・hr/mL、約800~820ng・hr/mL、約820~840ng・hr/mL、約840~850ng・hr/mL、約800~850ng・hr/mL、約850~860ng・hr/mL、約860~870ng・hr/mL、約870~880ng・hr/mL、約880~890ng・hr/mL、約890~900ng・hr/mL、約850~900ng・hr/mL、約900~910ng・hr/mL、約910~930ng・hr/mL、約930~950ng・hr/mL、約900~950ng・hr/mL、約950~1000ng・hr/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のデキストロメトルファンのAUC0-12となり得る。
【0135】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(S)-ブプロピオンの投与により、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのようなデキストロメトルファンのAUC0-12は6日目に、約400~425ng・hr/mL、約425~450ng・hr/mL、約400~450ng・hr/mL、約450~475ng・hr/mL、約475~500ng・hr/mL、約450~500ng・hr/mL、約500~510ng・hr/mL、約510~520ng・hr/mL、約520~530ng・hr/mL、約530~540ng・hr/mL、約540~560ng・hr/mL、約500~550ng・hr/mL、約550~575ng・hr/mL、約575~600ng・hr/mL、約550~600ng・hr/mL、約600~650ng・hr/mL、約650~700ng・hr/mL、約700~750ng・hr/mL、約750~800ng・hr/mL、約800~820ng・hr/mL、約820~840ng・hr/mL、約840~850ng・hr/mL、約800~850ng・hr/mL、約850~860ng・hr/mL、約860~870ng・hr/mL、約870~880ng・hr/mL、約880~890ng・hr/mL、約890~900ng・hr/mL、約850~900ng・hr/mL、約900~910ng・hr/mL、約910~930ng・hr/mL、約930~950ng・hr/mL、約900~950ng・hr/mL、約950~1000ng・hr/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のデキストロメトルファンのAUC0-12となり得る。
【0136】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(S)-ブプロピオンの投与により、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのようなデキストロメトルファンのAUC0-12は7日目に、約400~425ng・hr/mL、約425~450ng・hr/mL、約400~450ng・hr/mL、約450~475ng・hr/mL、約475~500ng・hr/mL、約450~500ng・hr/mL、約500~510ng・hr/mL、約510~520ng・hr/mL、約520~530ng・hr/mL、約530~540ng・hr/mL、約540~560ng・hr/mL、約500~550ng・hr/mL、約550~575ng・hr/mL、約575~600ng・hr/mL、約550~600ng・hr/mL、約600~650ng・hr/mL、約650~700ng・hr/mL、約700~750ng・hr/mL、約750~800ng・hr/mL、約800~820ng・hr/mL、約820~840ng・hr/mL、約840~850ng・hr/mL、約800~850ng・hr/mL、約850~860ng・hr/mL、約860~870ng・hr/mL、約870~880ng・hr/mL、約880~890ng・hr/mL、約890~900ng・hr/mL、約850~900ng・hr/mL、約900~910ng・hr/mL、約910~930ng・hr/mL、約930~950ng・hr/mL、約900~950ng・hr/mL、約950~1000ng・hr/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のデキストロメトルファンのAUC0-12となり得る。
【0137】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(S)-ブプロピオンの投与により、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのようなデキストロメトルファンのAUC0-12は8日目に、約400~425ng・hr/mL、約425~450ng・hr/mL、約400~450ng・hr/mL、約450~475ng・hr/mL、約475~500ng・hr/mL、約450~500ng・hr/mL、約500~510ng・hr/mL、約510~520ng・hr/mL、約520~530ng・hr/mL、約530~540ng・hr/mL、約540~560ng・hr/mL、約500~550ng・hr/mL、約550~575ng・hr/mL、約575~600ng・hr/mL、約550~600ng・hr/mL、約600~650ng・hr/mL、約650~700ng・hr/mL、約700~750ng・hr/mL、約750~800ng・hr/mL、約800~820ng・hr/mL、約820~840ng・hr/mL、約840~850ng・hr/mL、約800~850ng・hr/mL、約850~860ng・hr/mL、約860~870ng・hr/mL、約870~880ng・hr/mL、約880~890ng・hr/mL、約890~900ng・hr/mL、約850~900ng・hr/mL、約900~910ng・hr/mL、約910~930ng・hr/mL、約930~950ng・hr/mL、約900~950ng・hr/mL、約950~1000ng・hr/mL、約1000~1100ng・hr/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のデキストロメトルファンのAUC0-12となり得る。
【0138】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(S)-ブプロピオンの投与により、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのようなデキストロメトルファンのAUC0-12は9日目に、約400~425ng・hr/mL、約425~450ng・hr/mL、約400~450ng・hr/mL、約450~475ng・hr/mL、約475~500ng・hr/mL、約450~500ng・hr/mL、約500~510ng・hr/mL、約510~520ng・hr/mL、約520~530ng・hr/mL、約530~540ng・hr/mL、約540~560ng・hr/mL、約500~550ng・hr/mL、約550~575ng・hr/mL、約575~600ng・hr/mL、約550~600ng・hr/mL、約600~650ng・hr/mL、約650~700ng・hr/mL、約700~750ng・hr/mL、約750~800ng・hr/mL、約800~820ng・hr/mL、約820~840ng・hr/mL、約840~850ng・hr/mL、約800~850ng・hr/mL、約850~860ng・hr/mL、約860~870ng・hr/mL、約870~880ng・hr/mL、約880~890ng・hr/mL、約890~900ng・hr/mL、約850~900ng・hr/mL、約900~910ng・hr/mL、約910~930ng・hr/mL、約930~950ng・hr/mL、約900~950ng・hr/mL、約950~1000ng・hr/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のデキストロメトルファンのAUC0-12となり得る。
【0139】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(S)-ブプロピオンの投与により、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのようなデキストロメトルファンのAUC0-12は10日目に、約400~425ng・hr/mL、約425~450ng・hr/mL、約400~450ng・hr/mL、約450~475ng・hr/mL、約475~500ng・hr/mL、約450~500ng・hr/mL、約500~510ng・hr/mL、約510~520ng・hr/mL、約520~530ng・hr/mL、約530~540ng・hr/mL、約540~560ng・hr/mL、約500~550ng・hr/mL、約550~575ng・hr/mL、約575~600ng・hr/mL、約550~600ng・hr/mL、約600~650ng・hr/mL、約650~700ng・hr/mL、約700~750ng・hr/mL、約750~800ng・hr/mL、約800~820ng・hr/mL、約820~840ng・hr/mL、約840~850ng・hr/mL、約800~850ng・hr/mL、約850~860ng・hr/mL、約860~870ng・hr/mL、約870~880ng・hr/mL、約880~890ng・hr/mL、約890~900ng・hr/mL、約850~900ng・hr/mL、約900~910ng・hr/mL、約910~930ng・hr/mL、約930~950ng・hr/mL、約900~950ng・hr/mL、約950~1000ng・hr/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のデキストロメトルファンのAUC0-12となり得る。
【0140】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(S)-ブプロピオンの投与により、標準AUC0-12、平均AUC0-12、中央AUC0-12、または個々のAUC0-12などのようなデキストロメトルファンのAUC0-12は11日目に、約400~425ng・hr/mL、約425~450ng・hr/mL、約400~450ng・hr/mL、約450~475ng・hr/mL、約475~500ng・hr/mL、約450~500ng・hr/mL、約500~510ng・hr/mL、約510~520ng・hr/mL、約520~530ng・hr/mL、約530~540ng・hr/mL、約540~560ng・hr/mL、約500~550ng・hr/mL、約550~575ng・hr/mL、約575~600ng・hr/mL、約550~600ng・hr/mL、約600~650ng・hr/mL、約650~700ng・hr/mL、約700~750ng・hr/mL、約750~800ng・hr/mL、約800~820ng・hr/mL、約820~840ng・hr/mL、約840~850ng・hr/mL、約800~850ng・hr/mL、約850~860ng・hr/mL、約860~870ng・hr/mL、約870~880ng・hr/mL、約880~890ng・hr/mL、約890~900ng・hr/mL、約850~900ng・hr/mL、約900~910ng・hr/mL、約910~930ng・hr/mL、約930~950ng・hr/mL、約900~950ng・hr/mL、約950~1000ng・hr/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のデキストロメトルファンのAUC0-12となり得る。
【0141】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせにより、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのようなデキストロメトルファンのCmaxは、たとえば1~60日目に、約1~10ng/mL、約2~5ng/mL、約5~10ng/mL、約40~43ng/mL、約43~45ng/mL、約40~45ng/mL、約45~48ng/mL、約48~50ng/mL、約45~50ng/mL、約50~51ng/mL、約51~52ng/mL、約52~53ng/mL、約53~54ng/mL、約54~56ng/mL、約50~55ng/mL、約55~58ng/mL、約58~60ng/mL、約55~60ng/mL、約60~65ng/mL、約65~70ng/mL、約70~75ng/mL、約75~80ng/mL、約80~82ng/mL、約82~84ng/mL、約84~85ng/mL、約80~85ng/mL、約85~86ng/mL、約86~87ng/mL、約87~88ng/mL、約88~89ng/mL、約89~90ng/mL、約85~90ng/mL、約90~91ng/mL、約91~93ng/mL、約93~95ng/mL、約90~95ng/mL、約95~100ng/mL、約100~110ng/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のCmaxとなり得る。
【0142】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(S)-ブプロピオンの投与により、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのようなデキストロメトルファンのCmaxは5日目に、約40~43ng/mL、約43~45ng/mL、約40~45ng/mL、約45~48ng/mL、約48~50ng/mL、約45~50ng/mL、約50~51ng/mL、約51~52ng/mL、約52~53ng/mL、約53~54ng/mL、約54~56ng/mL、約50~55ng/mL、約55~58ng/mL、約58~60ng/mL、約55~60ng/mL、約60~65ng/mL、約65~70ng/mL、約70~75ng/mL、約75~80ng/mL、約80~82ng/mL、約82~84ng/mL、約84~85ng/mL、約80~85ng/mL、約85~86ng/mL、約86~87ng/mL、約87~88ng/mL、約88~89ng/mL、約89~90ng/mL、約85~90ng/mL、約90~91ng/mL、約91~93ng/mL、約93~95ng/mL、約90~95ng/mL、約95~100ng/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のCmaxとなり得る。
【0143】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(S)-ブプロピオンの投与により、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのようなデキストロメトルファンのCmaxは6日目に、約40~43ng/mL、約43~45ng/mL、約40~45ng/mL、約45~48ng/mL、約48~50ng/mL、約45~50ng/mL、約50~51ng/mL、約51~52ng/mL、約52~53ng/mL、約53~54ng/mL、約54~56ng/mL、約50~55ng/mL、約55~58ng/mL、約58~60ng/mL、約55~60ng/mL、約60~65ng/mL、約65~70ng/mL、約70~75ng/mL、約75~80ng/mL、約80~82ng/mL、約82~84ng/mL、約84~85ng/mL、約80~85ng/mL、約85~86ng/mL、約86~87ng/mL、約87~88ng/mL、約88~89ng/mL、約89~90ng/mL、約85~90ng/mL、約90~91ng/mL、約91~93ng/mL、約93~95ng/mL、約90~95ng/mL、約95~100ng/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のCmaxとなり得る。
【0144】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(S)-ブプロピオンの投与により、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのようなデキストロメトルファンのCmaxは7日目に、約40~43ng/mL、約43~45ng/mL、約40~45ng/mL、約45~48ng/mL、約48~50ng/mL、約45~50ng/mL、約50~51ng/mL、約51~52ng/mL、約52~53ng/mL、約53~54ng/mL、約54~56ng/mL、約50~55ng/mL、約55~58ng/mL、約58~60ng/mL、約55~60ng/mL、約60~65ng/mL、約65~70ng/mL、約70~75ng/mL、約75~80ng/mL、約80~82ng/mL、約82~84ng/mL、約84~85ng/mL、約80~85ng/mL、約85~86ng/mL、約86~87ng/mL、約87~88ng/mL、約88~89ng/mL、約89~90ng/mL、約85~90ng/mL、約90~91ng/mL、約91~93ng/mL、約93~95ng/mL、約90~95ng/mL、約95~100ng/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のCmaxとなり得る。
【0145】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(S)-ブプロピオンの投与により、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのようなデキストロメトルファンのCmaxは8日目に、約40~43ng/mL、約43~45ng/mL、約40~45ng/mL、約45~48ng/mL、約48~50ng/mL、約45~50ng/mL、約50~51ng/mL、約51~52ng/mL、約52~53ng/mL、約53~54ng/mL、約54~56ng/mL、約50~55ng/mL、約55~58ng/mL、約58~60ng/mL、約55~60ng/mL、約60~65ng/mL、約65~70ng/mL、約70~75ng/mL、約75~80ng/mL、約80~82ng/mL、約82~84ng/mL、約84~85ng/mL、約80~85ng/mL、約85~86ng/mL、約86~87ng/mL、約87~88ng/mL、約88~89ng/mL、約89~90ng/mL、約85~90ng/mL、約90~91ng/mL、約91~93ng/mL、約93~95ng/mL、約90~95ng/mL、約95~100ng/mL、約100~110ng/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のCmaxとなり得る。
【0146】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(S)-ブプロピオンの投与により、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのようなデキストロメトルファンのCmaxは9日目に、約40~43ng/mL、約43~45ng/mL、約40~45ng/mL、約45~48ng/mL、約48~50ng/mL、約45~50ng/mL、約50~51ng/mL、約51~52ng/mL、約52~53ng/mL、約53~54ng/mL、約54~56ng/mL、約50~55ng/mL、約55~58ng/mL、約58~60ng/mL、約55~60ng/mL、約60~65ng/mL、約65~70ng/mL、約70~75ng/mL、約75~80ng/mL、約80~82ng/mL、約82~84ng/mL、約84~85ng/mL、約80~85ng/mL、約85~86ng/mL、約86~87ng/mL、約87~88ng/mL、約88~89ng/mL、約89~90ng/mL、約85~90ng/mL、約90~91ng/mL、約91~93ng/mL、約93~95ng/mL、約90~95ng/mL、約95~100ng/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のCmaxとなり得る。
【0147】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(S)-ブプロピオンの投与により、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのようなデキストロメトルファンのCmaxは10日目に、約40~43ng/mL、約43~45ng/mL、約40~45ng/mL、約45~48ng/mL、約48~50ng/mL、約45~50ng/mL、約50~51ng/mL、約51~52ng/mL、約52~53ng/mL、約53~54ng/mL、約54~56ng/mL、約50~55ng/mL、約55~58ng/mL、約58~60ng/mL、約55~60ng/mL、約60~65ng/mL、約65~70ng/mL、約70~75ng/mL、約75~80ng/mL、約80~82ng/mL、約82~84ng/mL、約84~85ng/mL、約80~85ng/mL、約85~86ng/mL、約86~87ng/mL、約87~88ng/mL、約88~89ng/mL、約89~90ng/mL、約85~90ng/mL、約90~91ng/mL、約91~93ng/mL、約93~95ng/mL、約90~95ng/mL、約95~100ng/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のCmaxとなり得る。
【0148】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回約30~60mgのデキストロメトルファンの投与および1日2回約50~150mgの(S)-ブプロピオンの投与により、標準Cmax、平均Cmax、中央Cmax、または個々のCmaxなどのようなデキストロメトルファンのCmaxは11日目に、約40~43ng/mL、約43~45ng/mL、約40~45ng/mL、約45~48ng/mL、約48~50ng/mL、約45~50ng/mL、約50~51ng/mL、約51~52ng/mL、約52~53ng/mL、約53~54ng/mL、約54~56ng/mL、約50~55ng/mL、約55~58ng/mL、約58~60ng/mL、約55~60ng/mL、約60~65ng/mL、約65~70ng/mL、約70~75ng/mL、約75~80ng/mL、約80~82ng/mL、約82~84ng/mL、約84~85ng/mL、約80~85ng/mL、約85~86ng/mL、約86~87ng/mL、約87~88ng/mL、約88~89ng/mL、約89~90ng/mL、約85~90ng/mL、約90~91ng/mL、約91~93ng/mL、約93~95ng/mL、約90~95ng/mL、約95~100ng/mL、またはこれらの値の間の範囲の任意のCmaxとなり得る。
【0149】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日2回の約30~60mgのデキストロメトルファンの投与、および1日2回約50~150mgの(S)-ブプロピオンの投与により、標準FI(%)、平均FI(%)、中央FI(%)、または個々のFI(%)などのようなデキストロメトルファンのFI(%)は8日目に、100%未満、50%未満、40%未満、30%未満、約20~50%、約20~40%、約20~30%、またはこれらの値の間の範囲の任意のFI(%)となり得る。
【0150】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日約30~60mgのデキストロメトルファンの投与、および1日2回約50~150mgの(S)-ブプロピオンの投与により、標準FI(%)、平均FI(%)、中央FI(%)、または個々のFI(%)などのようなデキストロメトルファンのFI(%)は9日目に、100%未満、50%未満、40%未満、30%未満、約20~50%、約20~40%、約20~30%、またはこれらの値の間の範囲の任意のFI(%)となり得る。
【0151】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせ、たとえば1日約30~60mgのデキストロメトルファンの投与、および1日2回約50~150mgの(S)-ブプロピオンの投与により、標準FI(%)、平均FI(%)、中央FI(%)、または個々のFI(%)などのようなデキストロメトルファンのFI(%)は10日目に、100%未満、50%未満、40%未満、30%未満、約20~50%、約20~40%、約20~30%、またはこれらの値の間の範囲の任意のFI(%)となり得る。
【0152】
(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加により治療し得る神経障害または中枢神経系障害の例には、限定されないが、情動障害、精神障害、脳機能障害、運動障害、認知症、運動ニューロン疾患、神経変性疾患、発作障害、および頭痛が含まれる。
【0153】
(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加により治療し得る情動障害の例には、限定されないが、うつ病、大うつ病、治療抵抗性うつ病、治療抵抗性双極性うつ病、気分循環症を含む双極性障害、季節性情動障害、気分障害、慢性うつ病(気分変調症)、精神病性うつ病、産後うつ病、月経前不快気分障害(PMDD)、状況性うつ病、非定型うつ病、躁病、不安障害、注意欠陥障害(ADD)、注意欠陥多動性障害(ADDH)、注意欠陥/多動性障害(AD/HD)、双極性および躁状態、強迫性障害、過食症、肥満または体重増加、ナルコレプシー、慢性疲労症候群、月経前症候群、中毒性障害、薬物中毒または乱用、ニコチン中毒、精神性機能障害、情動調節障害、および情緒不安定が含まれる。
【0154】
うつ病は抑うつ症状が現れることがある。これらの症状には、気分の変化、激しい悲しみ、絶望感、精神的鈍化、集中力の低下、悲観的な心配、焦燥感、不安感、苛立ち、罪悪感、怒り、無価値感、無謀な行動、自殺願望や自殺未遂、および/または自己卑下などのような心理的変化が含まれる。うつ病の身体症状には、不眠症、食欲不振、食欲減退、体重減少、体重増加、活力および性欲の低下、疲労、落ち着きのなさ、疼痛、苦痛、頭痛、けいれん、消化器系の問題、および/またはホルモンの概日リズム異常が含まれる。
【0155】
一部の患者は、抗うつ薬などの薬物治療の後であっても、治療への反応が不十分、またはないことがあり得る。治療抵抗性うつ病(TRD)、または難治性うつ病は、一般的に、少なくとも2種類の抗うつ薬による治療に失敗した患者に関連する症状である。TRDの診断の一部は、適切な用量と適切な経過を経た後、患者が抗うつ薬による治療に対して不十分な反応を示していたことである。TRDは、薬物/アルコール乱用または摂食障害などの他の医学的または心理的疾患の併存疾患、またはTRDの誤診のために、治療がより困難になり得る。TRD患者には、1、2、3、またはそれ以上の適切な抗うつ薬の試験への反応が不十分であったり、1、2、3、またはそれ以上の先行抗うつ薬治療に不十分な反応を示した患者もいた。いくつかの実施形態では、治療抵抗うつ病の治療をしたある患者は、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の抗うつ剤による治療に失敗している。
【0156】
(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加により改善され得る治療効果の尺度には、限定されないが、モンゴメリー・アスベルグうつ病評価尺度(MADRS)、生活の質に関する楽しみと満足感の簡易質問票、機能障害ツールの範囲、シーハン障害尺度、副作用の患者評価イベントリー(PRISE)、コロンビア自殺重症度評価尺度(C-SSRS)、簡易抑うつ症状尺度、自己記入(QID(S)-SR)、臨床全般印象尺度(CGI)、マサチューセッツ総合病院の認知機能および身体機能質問票(CPFQ)、17項目のハミルトンうつ病評価尺度(HAM-D17)、マサチューセッツ総合病院の抗うつ薬反応に関する質問票(MGH ATRQ)、16項目版自己記入式簡易抑うつ症状尺度(QID(S)-SR16)、シーハン障害尺度(SDS)、重症度の臨床全般印象尺度(CGI-S)、治療による変化の印象評価(CGI-C)、EuroQOL5観点5段階(EQ-5D-5L)、変化に対する患者の全般的印象(PGIC)、7項目の全般性不安障害(GAD-7)、改善度の全般印象尺度(CGI-I)、シーハン障害尺度(SDS)、16項目版自己記入式簡易抑うつ症状尺度(QID(S)-SR16)、ハミルトン不安尺度(HAM-A)、マサチューセッツ総合病院の認知機能および身体機能質問票(CPFQ)、CPQF-認識のサブスケール(項目4~7)、簡易精神症状評価尺度(BPRS)等、数字符号置換検査(DSST)、レイの聴覚性言語学習検査(RAVLT)、トレイルメイキングテスト(TMT)、ストループ色命名検査(STROOP)、単純反応時間(SRT)、選択反応時間等である。
【0157】
本明細書に記載された治療から利益を得ることができる患者には、約18歳未満の患者、約0~5歳、約5~10歳、約10~12歳、または約12~18歳などの小児患者、約18~65歳、約18~30歳、約30~50歳、約50~65歳の患者などの成人患者、および、65歳超、約65~75歳、75~90歳、または90歳超の患者などの老人患者が含まれる。
【0158】
(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加によるTRDの治療は、うつ症状を少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、約100%減少、またはこれらの任意の値の間の任意のパーセンテージの減少をもたらし得る。
【0159】
(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加により治療し得る精神障害には、限定されないが、恐怖症、全般性不安障害、社会不安障害、パニック障害、広場恐怖症、強迫性障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの不安障害;躁病、躁うつ病、軽躁病、単極性うつ病、うつ病、ストレス障害、身体表現性障害、パーソナリティ障害、精神病、統合失調症、妄想性障害、統合失調感情障害、統合失調症傾向、攻撃性、アルツハイマー病における攻撃性、興奮、およびアルツハイマー病における興奮が含まれる。
【0160】
アルツハイマー病に関連する興奮は、病気の進行に伴って発生する。焦燥感自体は、不適切な言葉、感情、および/または身体的な行動として現れることがある。不適切な行動には、限定されないが、喃語、不適切な感情反応、注意を求める要求、脅迫、いらだち、欲求不満、絶叫、質問の繰り返し、気分のむら、罵倒、暴言、身体的暴発、感情的苦痛、落ち着きのなさ、シュレッディング、睡眠障害、妄想、幻覚、ペーシング、徘徊、探索、物色、反復的な身体の動き、買いだめ、シャドウイング、殴打、引っ掻き、噛みつき、戦闘性、多動性、および/または蹴ることが含まれ得る。
【0161】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加によるアルツハイマー病に関連する興奮の治療は、興奮に関連する症状を少なくとも5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、約100%減少、またはこれらの任意の値の間の任意のパーセンテージの減少をもたらし得る。
【0162】
(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加により改善され得る興奮の治療効果の尺度には、限定されないが、神経精神医学的インベントリー臨床医(NPI-C)評価尺度の全項目の全体、神経精神医学的インベントリー臨床医(NPI-C)評価尺度の興奮の項目、コーエン・マンスフィールド興奮評価票(CMAI)、コーネル認知症抑うつ尺度(CSDD)、神経精神症状評価(NPI 興奮/攻撃性の項目)、併用薬(併用薬の使用頻度)、アルツハイマー病共同研究の日常生活動作の評価(ADC(S)-ADL)、神経精神症状評価(NPI)の個別項目、および、NIP-Cの無関心の項目、NPIの興奮/攻撃性、介護者負担を含むNPI合計スコア(0~144の範囲)、修正されたアルツハイマー病共同研究の臨床全体の変化の印象の興奮(mADC(S)-CGIC 興奮)、変化に対する患者の全般的印象(PGIC)(介護者の評価)、認知症QOL(DEMQOL)、アルツハイマー病QOL尺度(QoL-AD)、Zarit介護負担尺度、認知症における医療資源の利用状況(RUD)、アルツハイマー病の認知機能障害を評価する認知機能下位尺度(ADA(S)-Cog)、ミニメンタルステート検査(MMSE)、介護者負担指数(CSI)、神経精神症状評価(NPI)の個別項目、神経精神症状評価(NPI)スコアの合計、神経精神症状評価(NPIの興奮/攻撃性項目)、神経精神症状評価(NPIの介護者負担項目)等が含まれ得る。
【0163】
(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加により治療し得る薬物中毒には、限定されないが、薬物依存症、コカイン中毒、精神刺激剤(たとえば、クラック、コカイン、スピード、メス)、ニコチン、アルコール、オピオイド、抗不安薬および催眠薬、大麻(マリファナ)、アンフェタミン、幻覚剤、フェンシクリジン、揮発性溶剤、および揮発性亜硝酸塩が含まれる。ニコチン中毒には、タバコの喫煙、葉巻および/またはパイプ、電子タバコ、および噛みタバコの中毒など、既知の全ての形態のニコチン中毒が含まれる。
【0164】
(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加により治療し得る脳機能障害には、限定されないが、老人性認知症、アルツハイマー型認知症、記憶喪失、健忘症/健忘症候群、てんかん、意識障害、昏睡、注意力低下、言語障害、声の痙攣、パーキンソン病、レノックス・ガストー症候群、自閉症、多動症候群、および統合失調症などの知的障害を伴う障害が含まれる。脳機能障害にはまた、限定されないが、脳卒中、脳梗塞、脳出血、脳動脈硬化、脳静脈血栓症、頭部外傷 ならびに、意識障害、老人性痴呆、昏睡、注意力低下、および言語障害を含む症状を含む脳血管障害により引き起こされる障害も含まれる。
【0165】
(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加により治療し得る運動障害には、限定されないが、アカシジア、アキネジア、関連運動、アテトーシス、運動失調、バリスムス、ヘミバリスムス、動作緩慢、脳性麻痺、舞踏病、ハンチントン病、リウマチ性舞踏病、シデナム舞踏病、ジスキネジア、遅発性ジスキネジア、ジストニア、眼瞼痙攣、痙性斜頸、ドーパミン反応性ジストニア、パーキンソン病、下肢静止不能症候群(RLS)、振戦、本態性振戦、トゥレット症候群、およびウィルソン病が含まれる。
【0166】
(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加により治療し得る認知症には、限定されないが、アルツハイマー病、パーキンソン病、血管性認知症、レビー小体型認知症、混合型認知症、前頭側頭型認知症、クロイツフェルト・ヤコブ病、正常圧水頭症、ハンチントン病、ウェルニッケ・コルサコフ症候群、ピック病が含まれる。
【0167】
(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加により治療し得る運動ニューロン疾患には、限定されないが、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、進行性球麻痺、原発性側索硬化症(PLS)、進行性筋萎縮症、ポリオ後症候群(PPS)、脊髄筋萎縮症(SMA)、脊髄運動萎縮症、テイ・サックス病、サンドホフ病、および遺伝性痙性対麻痺が含まれる。
【0168】
(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加により治療し得る神経変性疾患には、限定されないが、アルツハイマー病、プリオン関連疾患、小脳失調症、脊髄小脳失調症(SCA)、脊髄筋萎縮症(SMA)、球脊髄性筋萎縮症、フリードリヒ失調症、ハンチントン病、レビー小体病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALSまたはルー・ゲーリック病)、多発性硬化症(MS)、多系統萎縮症、シャイ・ドレーガー症候群、皮質基底核変性症、進行性核上麻痺、ウィルソン病、メンケス病、副腎白質ジストロフィー、皮質下梗塞および白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症(CADASIL)、筋ジストロフィー、シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)、家族性痙性対麻痺、神経線維腫症、オリーブ橋小脳萎縮または変性、線条体黒質変性症、ギラン・バレー症候群、および痙性対麻痺が含まれる。
【0169】
(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加により治療し得る発作障害には、限定されないが、非てんかん性発作、てんかん、熱性痙攣;単純部分発作、ジャクソン発作、複雑部分発作、および持続性部分てんかんを含むがこれらに限定されない部分発作;全身性強直性間代性発作、欠神発作、脱力発作、ミオクローヌス発作、若年性ミオクローヌス発作、および点頭てんかんを含むがこれらに限定されない全身性痙攣;およびてんかん重積が含まれる。
【0170】
(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加により治療し得る頭痛の種類には、限定されないが、片頭痛、緊張型頭痛、および群発頭痛が含まれる。
【0171】
(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加により治療し得る他の神経障害には、レット症候群、自閉症、耳鳴り、意識障害、性機能障害、難治性の咳、ナルコレプシー、カタプレキシー;外転筋痙攣性発声障害、内転筋痙攣性発声障害、筋緊張性発声障害、および発声振戦を含むがこれらに限定されない、制御不能な喉頭筋痙攣による発声障害;糖尿病性神経障害、メトトレキサート神経毒性などの化学療法誘発性神経毒性;腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁、および便失禁を含むがこれらに限定されない失禁;および勃起不全が含まれる。
【0172】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加は、疼痛、関節痛、鎌状赤血球症に伴う疼痛、情動調節障害、うつ病(治療抵抗性うつ病を含む)、記憶および認知に関する障害、統合失調症、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、レット症候群、発作、咳(慢性咳を含む)等の治療のために使用され得る。
【0173】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加は、難治性うつ病の治療のために使用され得る。
【0174】
(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加は、筋骨格痛、神経障害性疼痛、癌関連の痛み、急性痛、侵害受容性痛、炎症性痛、関節炎痛、複合性局所疼痛症候群などを含むがこれらに限定されないあらゆる種類の痛みの治療または緩和のために使用され得る。
【0175】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加は、神経障害性疼痛の緩和に有用であり得る。
【0176】
神経障害性疼痛の例には、糖尿病性末梢神経障害、帯状疱疹後神経痛、三叉神経痛、モノラディッキュロパシー(monoradiculopathies)、幻肢痛、中枢性疼痛などが含まれる。神経障害性疼痛の他の原因には、癌関連の痛み、腰椎神経根圧迫、脊髄損傷、脳卒中後の痛み、中枢性多発性硬化症の痛み、HIV関連の神経障害、および放射線療法または化学療法関連の神経障害等が含まれる。
【0177】
いくつかの実施形態では、(S)-ブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加、および/またはデキストロメトルファンの生物学的利用能の増加または血漿濃度の増加は、線維筋痛症を緩和するために投与される。
【0178】
本明細書に記載された方法により回避または低減し得る、ブプロピオンまたはデキストロメトルファンに関連する有害事象には、中枢神経系の有害事象、消化器系の事象、またはこれらの化合物のいずれかに関連する別のタイプの有害事象が含まれる。中枢神経系(CNS)の有害事象には、限定されないが、緊張、めまい、不眠、意識朦朧、振戦、幻覚、痙攣、CNSの抑うつ、恐怖、不安、頭痛、過敏性または興奮の増大、耳鳴り、眠気、めまい、鎮静、傾眠、混乱、見当識障害、倦怠感、協調運動障害、疲労、多幸感、神経過敏、不眠症、睡眠障害、痙攣発作、興奮、緊張状態、ヒステリー、幻覚、妄想、偏執病、頭痛および/または片頭痛、ならびに、注視発作、斜頸、興奮性亢進、筋緊張亢進、運動失調および/または舌の突出などの錐体外路症状が含まれる。
【0179】
消化器系の有害事象には、限定されないが、吐き気、嘔吐、腹痛、嚥下障害、消化不良、下痢、腹部膨満、鼓腸、出血を伴う消化性潰瘍、軟便、便秘、胃痛、胸やけ、ガス、食欲不振、胃の満腹感、消化不良、腹部膨満感、胃酸過多、口渇、胃腸障害、および胃痛が含まれる。
【0180】
本明細書に記載された方法によって低減または回避し得る他の有害事象には、回転や運動の知覚異常、興奮、腕の脱力感、膨満感、かすみ目、目の灼熱感、耳鳴り、バイタルサインの変化(心拍数、呼吸数、体温、血圧を含むが、これらに限定されない)、冷感、便秘、集中力の持続困難、寝つきが悪い、入眠困難、排尿困難、排便困難、耳の不快感、目の不快感、胃の不快感、めまい、唇の乾燥、口の乾燥、喉の乾燥、月経困難症、疲労、熱っぽい、頭が重い、通常よりも興奮している、通常よりも疲れている、疲労感、手の振戦、手の脱力感、頭痛、胸やけ、ほてり、血圧の上昇、皮膚が敏感になる、頭と顔の皮膚が敏感になる、不随意筋収縮、全身の不随意筋収縮、膝の痛み、脚の脱力感、意識朦朧、軟便、食欲不振、腰痛、生理不順、金属味、通常よりも唾液が多い、粘膜の乾燥、鼻づまり、吐き気、鼻水、目の軽い圧迫感、ストレッチ時またはあくび時の震え、皮膚過敏症、腕、顔、および/または頭部の皮膚過敏症、睡眠障害、軟便、胃痛、胃の不快感、手および/または足の発汗、のどの炎症、のどの痛み、耳鳴り、震え、および/または脱力感が含まれる。これらの副作用はいずれも、医薬品規制用語集(MedRA)に記載されている対応する用語、同等の用語、またはその他の関連する用語に従って参照またはグループ化される場合がある。
【0181】
「治療する」または「治療」という用語には、人もしくは他の動物の疾患の診断、治療、緩和、治療、もしくは予防、または人もしくは他の動物の身体の構造もしくは任意の機能に影響与えるあらゆる活動が含まれる。
【0182】
本明細書に記載された治療から利益を得ることができる患者には、約18歳未満、約0~5歳、約5~10歳、約10~12歳、または約12歳から18歳の患者などの小児患者、約18~65歳、約18~30歳、約30~50歳、約50~65歳の患者などの成人患者、65歳以上、約65~75歳、約75~90歳、または90歳以上の患者などの老人患者が含まれる。
【0183】
2017年7月10日に出願番号15/645,939号で出願され、2018年1月16日に登録された「デキストロメトルファンの代謝寿命を増加させるための組成物および方法、および関連する薬力学的効果」というタイトルのヘリオット・タビュトー(Herriot Tabuteau)の米国特許第9,867,819号明細書は、その全体が参照により本明細書に援用される。特に、米国特許第9,867,819号明細書に記載されている、ブプロピオンについて記載されている量および投与レジメンは、本明細書に記載されている(S)-ブプロピオンまたは(R)-ブプロピオンに適用することができる。さらに、米国特許第9,867,819号明細書に記載されているデキストロメトルファンの量および投与レジメンを本明細書に適用することができる。さらに、米国特許第9,867,819号明細書に記載されている剤形により治療され得る状態もまた、本明細書に記載されている剤形および方法を用いて同様の方法で治療され得る。
【0184】
以下の実施形態が考えられる。
実施形態1.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な約50mg~約100mgの(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、少なくとも1日1回ヒトに経口投与することを含む、ブプロピオンまたはその代謝物を血漿に送達する方法。
【0185】
実施形態2.
第1の量のラセミ体ブプロピオンを含有する参照剤形を第1の投与頻度で経口投与することにより得られる薬物動態プロファイルを必要とするヒト患者を選択することと、
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な第2の量の(S)-ブプロピオンを含有する剤形を該第1の投与頻度で経口投与して、該参照剤形を該第1の投与頻度で投与することによって達成されるのと同じ薬物動態プロファイルを達成することと、
を含み、
該第1の投与頻度は1日1回または1日2回であり、
該第2の量は該第1の量の約40%~約60%である、
ブプロピオンをヒトの血漿に送達する方法。
【0186】
実施形態3.
第1の量のラセミ体ブプロピオンを含有する参照剤形を第1の投与頻度で経口投与することによって治療可能である状態を有するヒト患者を選択することと、
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な第2の量の(S)-ブプロピオンを含有する剤形を該第1の投与頻度で経口投与して、該参照剤形を該第1の投与頻度で投与することによって達成されるのと同じ治療効果を達成することと、
を含み、
該第1の投与頻度は1日1回または1日2回であり、
該第2の量は該第1の量の約40%~約60%である、
ラセミ体ブプロピオンにより治療可能な状態を治療する方法。
【0187】
実施形態4.
該ヒトが(S)-ブプロピオンによる治療を必要としている、実施形態1に記載の方法。
【0188】
実施形態5.
(S)-ブプロピオンのCmaxが少なくとも約60ng/mLとなる、実施形態1、2、3、または4に記載の方法。
【0189】
実施形態6.
同量の(R)-ブプロピオンをヒトに投与した場合の(R)-ブプロピオンのCmaxと比較して、(S)-ブプロピオンのCmaxを少なくとも5倍増加させる効果がある、実施形態1、2、3、4、または5に記載の方法。
【0190】
実施形態7.
該ヒトにおける(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxが少なくとも約500ng/mLとなる、実施形態1、2、3、4、5、または6に記載の方法。
【0191】
実施形態8.
同量の(R)-ブプロピオンを該ヒトに投与した場合の(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCminと比較して、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCminを少なくとも3倍増加させる効果がある、実施形態1、2、3、4、5、6、または7に記載の方法。
【0192】
実施形態9.
該剤形を1日1回投与する、実施形態1、2、3、4、5、6、7、または8に記載の方法。
【0193】
実施形態10.
該剤形を1日2回投与する、実施形態1、2、3、4、5、6、7、または8に記載の方法。
【0194】
実施形態11.
(R,R)-ヒドロキシブプロピオンが、該ヒトの血漿中に存在する(R,R)-ヒドロキシブプロピオンと(S,S)-ヒドロキシブプロピオンの総量の少なくとも97%である、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10に記載の方法。
【0195】
実施形態12.
(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの治療上有効な血漿濃度を提供する効果がある、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、または11に記載の方法。
【0196】
実施形態13.
(S)-ブプロピオンの治療上有効な血漿濃度を提供する効果がある、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12に記載の方法。
【0197】
実施形態14.
該ヒトが(R,R)-ヒドロキシブプロピオンによる治療を必要としている、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12または13に記載の方法。
【0198】
実施形態15.
該ヒトにおける(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxが少なくとも約500ng/mLとなる、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14に記載の方法。
【0199】
実施形態16.
該剤形が少なくとも連続した8日間投与される、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15に記載の方法。
【0200】
実施形態17.
該剤形が少なくとも連続した14日間投与される、実施形態16に記載の方法。
【0201】
実施形態18.
該剤形が少なくとも連続した21日間投与される、実施形態16に記載の方法。
【0202】
実施形態19.
該剤形が約60mg~約90mgの(S)-ブプロピオンを含有する、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17または18に記載の方法。
【0203】
実施形態20.
該剤形は1日1回、連続した1~3日間投与され、その後、合計で少なくとも8日間連続して1日1回または1日2回該剤形が投与されるように、1日2回、少なくとも次の連続した4~7日間該剤形が投与される、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、または19に記載の方法。
【0204】
実施形態21.
該剤形は1日1回、連続した1~7日間投与され、その後、合計で少なくとも8日間連続して1日1回または1日2回該剤形が投与されるように、1日2回、少なくとも次の連続した7日間該剤形が投与される、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20に記載の方法。
【0205】
実施形態22.
該剤形が約70mg~約80mgの該(S)-ブプロピオンを含有する、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、または21に記載の方法。
【0206】
実施形態23.
該ヒトにおける(S)-ブプロピオンのCmaxが少なくとも約70ng/mLとなる、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、または22に記載の方法。
【0207】
実施形態24.
該ヒトにおける(S)-ブプロピオンのAUC0-12が少なくとも約400ng・hr/mLとなる、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、または23に記載の方法。
【0208】
実施形態25.
該ヒトにおける(S)-ブプロピオンのAUC0-12が少なくとも約500ng・hr/mL~約900ng・hr/mLとなる、実施形態24に記載の方法。
【0209】
実施形態26.
該剤形が該(S)-ブプロピオンを徐放する、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25に記載の方法。
【0210】
実施形態27.
該剤形がデキストロメトルファンをさらに含有する、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、または26に記載の方法。
【0211】
実施形態28.
該剤形が約70mg~約80mgの該(S)-ブプロピオンを含有する、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、または27に記載の方法。
【0212】
実施形態29.
該ヒトにおける(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxが少なくとも約600ng/mLとなる、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、または28に記載の方法。
【0213】
実施形態30.
該ヒトにおける(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのAUC0-12が少なくとも約7000ng・hr/mLとなる、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、または29に記載の方法。
【0214】
実施形態31.
該ヒトにおける(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのAUC0-12が少なくとも約8000ng・hr/mLとなる、実施形態30に記載の方法。
【0215】
実施形態32.
少なくとも1日1回、デキストロメトルファンおよび少なくとも約90mgの少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを、(S)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンの両方による治療を必要とするヒトに経口で共投与することを含み、該ヒトにおける(S)-ブプロピオンのCmaxが少なくとも約90ng/mLとなり、同量の(R)-ブプロピオンを該ヒトに投与した場合の(R)-ブプロピオンのCmaxと比較して、(S)-ブプロピオンのCmaxを少なくとも3倍増加させる効果がある、(S)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンの血漿濃度を上昇させる方法。
【0216】
実施形態33.
該デキストロメトルファンおよび該(S)-ブプロピオンを少なくとも連続した8日間共投与する、実施形態32に記載の方法。
【0217】
実施形態34.
該デキストロメトルファンおよび該(S)-ブプロピオンを少なくとも連続した14日間共投与する、実施形態32に記載の方法。
【0218】
実施形態35.
該デキストロメトルファンおよび該(S)-ブプロピオンは単一の剤形で共投与される、実施形態32に記載の方法。
【0219】
実施形態36.
該剤形は1日1回、連続した1~3日間投与され、その後、合計で少なくとも8日間連続して1日1回または1日2回該剤形が投与されるように、1日2回、少なくとも次の連続した4~7日間該剤形が投与される、実施形態33、34、または35に記載の方法。
【0220】
実施形態37.
該剤形は1日1回、連続した1~7日間投与され、その後、合計で少なくとも8日間連続して1日1回または1日2回該剤形が投与されるように、1日2回、少なくとも次の連続した7日間該剤形が投与される、実施形態33、34、または35に記載の方法。
【0221】
実施形態38.
(S)-ブプロピオンは、約100mg~約110mgの該(S)-ブプロピオンを含有する剤形で投与される、実施形態32、33、34、35、36、または37に記載の方法。
【0222】
実施形態39.
該ヒトにおける(S)-ブプロピオンのCmaxが少なくとも約110ng/mLである、実施形態32、33、34、35、36、37または38に記載の方法。
【0223】
実施形態40.
該ヒトにおける(S)-ブプロピオンのAUC0-12が少なくとも約800ng・hr/mLとなる、実施形態32、33、34、35、36、37、38または39に記載の方法。
【0224】
実施形態41.
(S)-ブプロピオンは、該(S)-ブプロピオンを徐放する剤形で投与される、実施形態32、33、34、35、36、37、38、39または40に記載の方法。
【0225】
実施形態42.
少なくとも1日1回、デキストロメトルファンおよび少なくとも約90mgの少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンおよびデキストロメトルファンの両方による治療を必要とするヒトに経口で共投与することを含み、該ヒトにおける(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxが少なくとも約700ng/mLとなり、同量の(R)-ブプロピオンを該ヒトに投与した場合の(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxと比較して、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxを少なくとも3倍増加させる効果がある、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンおよびデキストロメトルファンの血漿濃度を上昇させる方法。
【0226】
実施形態43.
該デキストロメトルファンおよび該(S)-ブプロピオンを少なくとも連続した8日間共投与する、実施形態42に記載の方法。
【0227】
実施形態44.
該デキストロメトルファンおよび該(S)-ブプロピオンを少なくとも連続した21日間共投与する、実施形態42に記載の方法。
【0228】
実施形態45.
該デキストロメトルファンおよび該(S)-ブプロピオンは単一の剤形で共投与される、実施形態42、43、または44に記載の方法。
【0229】
実施形態46.
該剤形は1日1回、連続した1~3日間投与され、その後、合計で少なくとも8日間連続して1日1回または1日2回該剤形が投与されるように、1日2回、少なくとも次の連続した4~7日間該剤形が投与される、実施形態42、43、44、または45に記載の方法。
【0230】
実施形態47.
該剤形は1日1回、連続した1~7日間投与され、その後、合計で少なくとも8日間連続して1日1回または1日2回該剤形が投与されるように、1日2回、少なくとも次の連続した7日間該剤形が投与される、実施形態42、43、44、45、または46に記載の方法。
【0231】
実施形態48.
(S)-ブプロピオンは、約100mg~約110mgの該(S)-ブプロピオンを含有する剤形で投与される、実施形態42、43、44、45、46、または47に記載の方法。
【0232】
実施形態49.
該ヒトにおける(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxが少なくとも約900ng/mLである、実施形態42、43、44、45、46、47、または48に記載の方法。
【0233】
実施形態50.
該ヒトにおける(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのAUC0-12が少なくとも約10,000ng・hr/mLとなる、実施形態42、43、44、45、46、47、48、または49に記載の方法。
【0234】
実施形態51.
(S)-ブプロピオンは、該(S)-ブプロピオンを徐放する剤形で投与される、実施形態42、43、44、45、46、47、48、49、または50に記載の方法。
【0235】
実施形態52.
少なくとも1日1回、少なくとも約90mgの少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口で投与することを含み、該ヒトにおける(S)-ブプロピオンのCminが少なくとも約20ng/mLとなり、同量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形を該ヒトに投与した場合の(R)-ブプロピオンのCminと比較して、(S)-ブプロピオンのCminを少なくとも3倍増加させる効果がある、(S)-ブプロピオンの血漿濃度を上昇させる方法。
【0236】
実施形態53.
該デキストロメトルファンおよび該(S)-ブプロピオンを少なくとも連続した8日間共投与する、実施形態52に記載の方法。
【0237】
実施形態54.
該デキストロメトルファンおよび該(S)-ブプロピオンを少なくとも連続した14日間共投与する、実施形態52に記載の方法。
【0238】
実施形態55.
該デキストロメトルファンおよび該(S)-ブプロピオンを単一の剤形で共投与する、実施形態52、53、または54に記載の方法。
【0239】
実施形態56.
該剤形は1日1回、連続した1~3日間投与され、その後、合計で少なくとも8日間連続して1日1回または1日2回該剤形が投与されるように、1日2回、少なくとも次の連続した4~7日間該剤形が投与される、実施形態52、53、54、または55に記載の方法。
【0240】
実施形態57.
該剤形は1日1回、連続した1~7日間投与され、その後、合計で少なくとも8日間連続して1日1回または1日2回該剤形が投与されるように、1日2回、少なくとも次の連続した7日間該剤形が投与される、実施形態52、53、54、55、または56に記載の方法。
【0241】
実施形態58.
(S)-ブプロピオンは、約100mg~約110mgの該(S)-ブプロピオンを含有する剤形で投与される、実施形態52、53、54、55、56、または57に記載の方法。
【0242】
実施形態59.
該ヒトにおける(S)-ブプロピオンのCmaxが少なくとも約110ng/mLとなる、実施形態52、53、54、55、56、57、または58に記載の方法。
【0243】
実施形態60.
該ヒトにおける(S)-ブプロピオンのAUC0-12が少なくとも約800ng・hr/mLとなる、実施形態52、53、54、55、56、57、58、または59に記載の方法。
【0244】
実施形態61.
(S)-ブプロピオンは、該(S)-ブプロピオンを徐放する剤形で投与される、実施形態52、53、54、55、56、57、58、59または60に記載の方法。
【0245】
実施形態62.
少なくとも1日1回、少なくとも約90mgの少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口で投与することを含み、該ヒトにおける(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCminが少なくとも約700ng/mLとなり、同量の(R)-ブプロピオンを該ヒトに投与した場合の(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCminと比較して、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCminを少なくとも3倍増加させる効果がある、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの血漿濃度を上昇させる方法。
【0246】
実施形態63.
該デキストロメトルファンおよび該(S)-ブプロピオンを少なくとも連続した8日間共投与する、実施形態62に記載の方法。
【0247】
実施形態64.
該デキストロメトルファンおよび該(S)-ブプロピオンを少なくとも連続した21日間共投与する、実施形態62に記載の方法。
【0248】
実施形態65.
該デキストロメトルファンおよび該(S)-ブプロピオンを単一の剤形で共投与する、実施形態62、63、または64に記載の方法。
【0249】
実施形態66.
該剤形は1日1回、連続した1~3日間投与され、その後、合計で少なくとも8日間連続して1日1回または1日2回該剤形が投与されるように、1日2回、少なくとも次の連続した4~7日間該剤形が投与される、実施形態62、63、64、または65に記載の方法。
【0250】
実施形態67.
該剤形は1日1回、連続した1~7日間投与され、その後、合計で少なくとも8日間連続して1日1回または1日2回該剤形が投与されるように、1日2回、少なくとも次の連続した7日間該剤形が投与される、実施形態62、63、64、65または66に記載の方法。
【0251】
実施形態68.
(S)-ブプロピオンは、約100mg~約110mgの該(S)-ブプロピオンを含有する剤形で投与される、実施形態62、63、64、65、66または67に記載の方法。
【0252】
実施形態69.
該ヒトにおける(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxが少なくとも約900ng/mLとなる、実施形態62、63、64、65、66、67、または68に記載の方法。
【0253】
実施形態70.
該ヒトにおける(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのAUC0-12が少なくとも約10,000ng・hr/mLとなる、実施形態62、63、64、65、66、67、68、または69に記載の方法。
【0254】
実施形態71.
(S)-ブプロピオンは、該(S)-ブプロピオンを徐放する剤形で投与される、実施形態62、63、64、65、66、67、68、69、または70に記載の方法。
【0255】
実施形態72.
ヒトの中枢神経系(CNS)障害を治療する方法であって、治療有効量の少なくとも約95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形およびデキストロメトルファンをヒトに投与してCNS障害を治療することを含む、方法。
【0256】
実施形態73.
該CNS障害にはうつ病が含まれる、実施形態72に記載の方法。
【0257】
実施形態74.
該CNS障害には治療抵抗性うつ病が含まれる、実施形態72に記載の方法。
【0258】
実施形態75.
該CNS障害には中毒性障害が含まれる、実施形態72に記載の方法。
【0259】
実施形態76.
該CNS障害にはニコチン中毒が含まれる、実施形態72に記載の方法。
【0260】
実施形態77.
該CNS障害にはアルコール中毒が含まれる、実施形態72に記載の方法。
【0261】
実施形態78.
該CNS障害にはアルツハイマー病が含まれる、実施形態72に記載の方法。
【0262】
実施形態79.
該剤形が錠剤、カプセル、またはシロップである、実施形態72、73、74、75、76、77、または78に記載の方法。
【0263】
実施形態80.
該剤形が該ヒトに経口投与される、実施形態72、73、74、75、76、77、78、または79に記載の方法。
【0264】
実施形態81.
該剤形が毎日該ヒトに経口投与される、実施形態72、73、74、75、76、77、78、79、または80に記載の方法。
【0265】
実施形態82.
該剤形が1日1回該ヒトに経口投与される、実施形態72、73、74、75、76、77、78、79、80、または81に記載の方法。
【0266】
実施形態83.
該剤形が1日2回該ヒトに経口投与される、実施形態72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、または82に記載の方法。
【0267】
実施形態84.
該剤形が絶食条件下で該ヒトに経口投与される、実施形態72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、または83に記載の方法。
【0268】
実施形態85.
該剤形を少なくとも連続した8日間毎日該ヒトに経口投与する、実施形態72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、または84に記載の方法。
【0269】
実施形態86.
該剤形が約100mg~約200mgの該(S)-ブプロピオンを含有する、実施形態72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、または85に記載の方法。
【0270】
実施形態87.
該剤形が約104mg~約106mgの該(S)-ブプロピオンを含有する、実施形態72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、または86に記載の方法。
【0271】
実施形態88.
該剤形が約148mg~約152mgの該(S)-ブプロピオンを含有する、実施形態72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、または87に記載の方法。
【0272】
実施形態89.
該(S)-ブプロピオンと該デキストロメトルファンの両方が該剤形中に含まれる、実施形態72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、または88に記載の方法。
【0273】
実施形態90.
該剤形が約10mg~約50mgの該デキストロメトルファンを含有する、実施形態72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、または89に記載の方法。
【0274】
実施形態91.
該剤形が約44mg~約46mgの該デキストロメトルファンを含有する、実施形態72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、または90に記載の方法。
【0275】
実施形態92.
該剤形の忍容性が良好である、実施形態72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、または91に記載の方法。
【0276】
実施形態93.
治療有効量の少なくとも約95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形およびデキストロメトルファンを、ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに投与することを含む、デキストロメトルファンの血漿濃度を上昇させながら(S)-ブプロピオンの血漿濃度を上昇させる方法。
【0277】
実施形態94.
同量のラセミ体ブプロピオンを投与した場合と比較して(S)-ブプロピオンのCmaxを上昇させる効果がある、実施形態93に記載の方法。
【0278】
実施形態95.
(S)-ブプロピオンのCmaxを、同量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形を該ヒトに投与した場合の(R)-ブプロピオンのCmaxの少なくとも3倍高くする効果がある、実施形態93または94に記載の方法。
【0279】
実施形態96.
同量のラセミ体ブプロピオンを投与した場合と比較して、(S)-ブプロピオンのAUC0-12を増加させる効果がある、実施形態93、94、または95に記載の方法。
【0280】
実施形態97.
(S)-ブプロピオンのAUC0-12を、同量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形を該ヒトに投与したときの(R)-ブプロピオンのAUC0-12の少なくとも3倍高くする効果がある、実施形態96に記載の方法。
【0281】
実施形態98.
該剤形を、少なくとも1日1回、少なくとも連続した8日間投与する、実施形態95、96、または97に記載の方法。
【0282】
実施形態99.
該剤形は1日1回、連続した1~3日間投与され、その後、合計で少なくとも8日間連続して1日1回または1日2回該剤形が投与されるように、1日2回、少なくとも次の連続した4~7日間該剤形が投与される、実施形態95、96、97、または98に記載の方法。
【0283】
実施形態100.
該剤形の忍容性が良好である、実施形態95、96、97、98、または99に記載の方法。
【0284】
実施形態101.
少なくとも約95%鏡像異性体的に純粋な(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを含有する剤形であって、該剤形をヒトに経口投与することで、同量の(S)-ブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを含有する参照剤形の経口投与と比較して、該ヒトにおけるデキストロメトルファンの血漿濃度を上昇させることができる、剤形。
【0285】
実施形態102.
約100mg~約200mgの(R)-ブプロピオンを含有する、実施形態101に記載の剤形。
【0286】
実施形態103.
約104mg~約106mgの(R)-ブプロピオンを含有する、実施形態102に記載の剤形。
【0287】
実施形態104.
約148mg~約152mgの(R)-ブプロピオンを含有する、実施形態102に記載の剤形。
【0288】
実施形態105.
約10mg~約50mgのデキストロメトルファンを含有する、実施形態101、102、103、または104に記載の剤形。
【0289】
実施形態106.
約44mg~約46mgのデキストロメトルファンを含有する、実施形態105に記載の剤形。
【0290】
実施形態107.
約100mg~約110mgの(R)-ブプロピオンおよび約40mg~約50mgのデキストロメトルファンを含有する、実施形態101に記載の剤形。
【0291】
実施形態108.
該ヒトに毎日経口投与される、実施形態101、102、103、104、105、106、または107に記載の剤形。
【0292】
実施形態109.
該ヒトに1日1回経口投与される、実施形態101、102、103、104、105、106、107、または108に記載の剤形。
【0293】
実施形態110.
該ヒトに1日2回経口投与される、実施形態101、102、103、104、105、106、107、または108に記載の剤形。
【0294】
実施形態111.
少なくとも連続した8日間、該ヒトに毎日経口投与される、実施形態109または110に記載の剤形。
【0295】
実施形態112.
絶食条件下で該ヒトに経口投与される、実施形態101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、または111に記載の剤形。
【0296】
実施形態113.
連続した8日間の該剤形の毎日の経口投与の8日目に、該ヒトにおけるデキストロメトルファンのCmaxが少なくとも約80ng/mLとなる、実施形態111に記載の剤形。
【0297】
実施形態114.
シロップ、錠剤、カプセル、スプレー、またはトローチの形態である、実施形態113に記載の剤形。
【0298】
実施形態115.
治療を必要とする該ヒトにおける神経精神障害を治療するために使用される、実施形態113または114に記載の剤形。
【0299】
実施形態116.
治療を必要とする該ヒトにおける風邪または咳を治療するために使用される、実施形態101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、または115に記載の剤形。
【0300】
実施形態117.
緩和を必要とする該ヒトにおける疼痛を緩和するために使用される、実施形態101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、または115に記載の剤形。
【0301】
実施形態118.
治療を必要とするヒトにおける依存症を治療するために使用される、実施形態101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、または115に記載の剤形。
【0302】
実施形態119.
該ヒトに投与する際に忍容性が良好である、実施形態101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、または118に記載の剤形。
【0303】
実施形態120.
少なくとも約95%鏡像異性体的に純粋な(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを含有する剤形をヒトに投与することを含み、該剤形により、同量の(S)-ブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを含有する参照剤形と比較して、該ヒトにおけるデキストロメトルファンの血漿濃度を上昇させることができる、ヒトにおけるデキストロメトルファンの血漿濃度を上昇させる方法。
【0304】
実施形態121.
該剤形が約100mg~約200mgの(R)-ブプロピオンを含有する、実施形態120に記載の方法。
【0305】
実施形態122.
該剤形が約100mg~約110mgの(R)-ブプロピオンを含有する、実施形態120に記載の方法。
【0306】
実施形態123.
該剤形が約148mg~約152mgの(R)-ブプロピオンを含有する、実施形態120に記載の方法。
【0307】
実施形態124.
該剤形が約10mg~約50mgのデキストロメトルファンを含有する、実施形態120、121、122、または123に記載の方法。
【0308】
実施形態125.
該剤形が約40mg~約50mgのデキストロメトルファンを含有する、実施形態124に記載の方法。
【0309】
実施形態126.
該剤形が、約100mg~約110mgの(R)-ブプロピオンおよび約40mg~約50mgのデキストロメトルファンを含有する、実施形態125に記載の方法。
【0310】
実施形態127.
該剤形が絶食条件下で該ヒトに経口投与される、実施形態120、121、122、123、124、125、または126に記載の方法。
【0311】
実施形態128.
該剤形の忍容性が良好である、実施形態120、121、122、123、124、125、126、または127に記載の方法。
【0312】
実施形態129.
ヒトの中枢神経系(CNS)障害を治療する方法であって、治療有効量の少なくとも約95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形をヒトに投与してCNS障害を治療することを含み、該ヒトはデキストロメトルファンを投与されない、方法。
【0313】
実施形態130.
該CNS障害にはうつ病が含まれる、実施形態129に記載の方法。
【0314】
実施形態131.
該CNS障害には治療抵抗性うつ病が含まれる、実施形態129または130に記載の方法。
【0315】
実施形態132.
該CNS障害は中毒性障害である、実施形態129、130、または131に記載の方法。
【0316】
実施形態133.
該CNS障害はニコチン中毒である、実施形態132に記載の方法。
【0317】
実施形態134.
該CNS障害はアルコール中毒である、実施形態132に記載の方法。
【0318】
実施形態135.
【0319】
該CNS障害はアルツハイマー病である、実施形態132に記載の方法。
実施形態136.
該剤形は(S)-ブプロピオン以外に活性薬剤を含有しない、実施形態129、130、131、132、133、134、または135に記載の方法。
【0320】
実施形態137.
該剤形は(S)-ブプロピオン以外に活性薬剤を0.1%未満含有する、実施形態129、130、131、132、133、134、または135に記載の方法。
【0321】
実施形態138.
該剤形は錠剤、カプセル、またはシロップの形態である、実施形態129、130、131、132、133、134、135、136、または137に記載の方法。
【0322】
実施形態139.
該剤形が該ヒトに毎日経口投与される、実施形態129、130、131、132、133、134、135、136、137、または138に記載の方法。
【0323】
実施形態140.
該剤形が該ヒトに1日1回経口投与される、実施形態139に記載の方法。
【0324】
実施形態141.
該剤形が該ヒトに1日2回経口投与される、実施形態139に記載の方法。
【0325】
実施形態142.
該剤形が絶食条件下で該ヒトに経口投与される、実施形態129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、または141に記載の方法。
【0326】
実施形態143.
該剤形を少なくとも連続した8日間、該ヒトに毎日経口投与する、実施形態129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、または142に記載の方法。
【0327】
実施形態144.
該剤形が約100mg~約200mgの(S)-ブプロピオンを含有する、実施形態129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、または143に記載の方法。
【0328】
実施形態145.
該剤形が約104mg~約106mgの(S)-ブプロピオンを含有する、実施形態144に記載の方法。
【0329】
実施形態146.
該剤形が約148mg~約152mgの(S)-ブプロピオンを含有する、実施形態144に記載の方法。
【0330】
実施形態147.
治療有効量の少なくとも約95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに投与することを含む、(S)-ブプロピオンの血漿濃度を上昇させる方法であって、該剤形はデキストロメトルファンを含有しない、方法。
【0331】
実施形態148.
(S)-ブプロピオンのCmaxを増加させる効果がある、実施形態147に記載の方法。
【0332】
実施形態149.
同量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形を該ヒトに投与したときの(R)-ブプロピオンのCmaxと比較して、(S)-ブプロピオンのCmaxを少なくとも3倍増加させる効果がある、実施形態147および148に記載の方法。
【0333】
実施形態150.
(S)-ブプロピオンのAUC0-12を増大させる効果がある、実施形態147、148、または149に記載の方法。
【0334】
実施形態151.
同量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形を該ヒトに投与したときの(R)-ブプロピオンのAUC0-12と比較して、(S)-ブプロピオンのAUC0-12を少なくとも3倍増加させる効果がある、実施形態147、148、149、または150に記載の方法。
【0335】
実施形態152.
該剤形を少なくとも1日1回、少なくとも連続した8日間投与する、実施形態147、148、149、150または151に記載の方法。
【0336】
実施形態153.
該経口剤形は1日1回、連続した1~3日間投与され、その後、合計で少なくとも8日間連続して1日1回または1日2回該剤形が投与されるように、1日2回、少なくとも次の連続した4~7日間該剤形が投与される、実施形態152に記載の方法。
【0337】
実施形態154.
該剤形の忍容性が良好である、実施形態147、148、149、150、151、152、または153に記載の方法。
【0338】
実施形態155.
少なくとも約90mgの少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を含有する経口剤形を、(S)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、(S)-ブプロピオンの血漿濃度を上昇させる方法であって、該ヒトにおける(S)-ブプロピオンのCmaxが少なくとも90ng/mLとなり、(S)-ブプロピオンのCmaxが、同量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形を該ヒトに投与した場合の(R)-ブプロピオンのCmaxと比較して、少なくとも3倍増加する効果があり、該ヒトはデキストロメトルファンを投与されない、方法。
【0339】
実施形態156.
該経口剤形を少なくとも連続した8日間投与する、実施形態155に記載の方法。
【0340】
実施形態157.
該経口剤形は1日1回、連続した1~3日間投与され、その後、合計で少なくとも8日間連続して1日1回または1日2回該剤形が投与されるように、1日2回、少なくとも次の連続した4~7日間該剤形が投与される、実施形態156に記載の方法。
【0341】
実施形態158.
該剤形が約100mg~約110mgの(S)-ブプロピオンを含有する、実施形態155、156、または157に記載の方法。
【0342】
実施形態159.
該ヒトにおける(S)-ブプロピオンのCmaxが少なくとも約110ng/mLである、実施形態155、156、157、または158に記載の方法。
【0343】
実施形態160.
少なくとも約90mgの少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する経口剤形を、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンおよびデキストロメトルファンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含み、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxが少なくとも約90ng/mLとなり、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxが、同量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形を該ヒトに投与した場合の(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxと比較して、少なくとも3倍増加する効果があり、該ヒトはデキストロメトルファンを投与されない、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの血漿濃度を上昇させる方法。
【0344】
実施形態161.
該経口剤形を少なくとも連続した8日間投与する、実施形態160に記載の方法。
【0345】
実施形態162.
該経口剤形は1日1回、連続した1~3日間投与され、その後、合計で少なくとも8日間連続して1日1回または1日2回該剤形が投与されるように、1日2回、少なくとも次の連続した4~7日間該剤形が投与される、実施形態161に記載の方法。
【0346】
実施形態163.
該剤形が約100mg~約110mgの(S)-ブプロピオンを含有する、実施形態160、161、または162に記載の方法。
【0347】
実施形態164.
同量の(S)-ブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを含有する参照経口剤形と比較して、ヒトにおけるデキストロメトルファンの血漿濃度を上昇させることができる、少なくとも95%の鏡像体過剰率である(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを含有する経口剤形。
【0348】
実施形態165.
(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを含有する経口剤形であって、少なくとも連続した8日間毎日ヒトに経口投与された場合、1日目または8日目の該ヒトにおけるデキストロメトルファンの血漿濃度を、参照経口剤形の場合よりもはるかに大きな度合いで上昇させることができ、該参照経口剤形はラセミ体ブプロピオンとして同量のブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを含有する、経口剤形。
【0349】
実施形態166.
(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを含有する経口剤形であって、少なくとも連続した8日間毎日ヒトに経口投与した場合、該ヒトにおける1日目のデキストロメトルファンの平均Cmaxを少なくとも150%増加させ、該参照経口剤形は(S)-ブプロピオンとして同量のブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを含有する、経口剤形。
【0350】
実施形態167.
(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを含有する経口剤形であって、少なくとも連続した8日間毎日ヒトに経口投与した場合、該ヒトにおける8日目のデキストロメトルファンの平均Cmaxを少なくとも25%増加させ、該参照経口剤形は(S)-ブプロピオンとして同量のブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを含有する、経口剤形。
【0351】
実施形態168.
(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを含有する経口剤形であって、少なくとも連続した8日間毎日ヒトに経口投与した場合、該ヒトにおける8日目のデキストロメトルファンの平均Cmaxを、参照剤形の場合の1日目と比較して少なくとも20倍増加させ、該参照経口剤形はラセミ体ブプロピオンとして同量のブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを含有する、経口剤形。
【0352】
実施形態169.
(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを含有する経口剤形であって、少なくとも連続した8日間毎日ヒトに経口投与した場合、該ヒトにおける1日目のデキストロメトルファンの平均Cmaxを少なくとも60%増加させ、該参照経口剤形はラセミ体ブプロピオンとして同量のブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを含有する、経口剤形。
【0353】
実施形態170.
(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを含有する経口剤形であって、少なくとも連続した8日間毎日ヒトに経口投与した場合、該ヒトにおける8日目のデキストロメトルファンの平均Cmaxを少なくとも20%増加させ、該参照経口剤形はラセミ体ブプロピオンとして同量のブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを含有する、経口剤形。
【0354】
実施形態171.
(R)-ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを含有する剤形を経口投与することを含む、少なくとも連続した8日間毎日ヒトに経口投与した場合に、経口参照剤形を投与した場合よりはるかに大きい度合いで1日目または8日目のデキストロメトルファンの血漿濃度を上昇させる方法であって、該参照剤形は(S)-ブプロピオンとして同量のブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを含有する、方法。
【0355】
実施形態172.
該剤形中の該(R)-ブプロピオンは、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋である、実施形態164、165、166、167、168、168、170、または171に記載の剤形または方法。
【0356】
実施形態173.
該参照剤形中の該(S)-ブプロピオンは、少なくとも95%鏡像異性体的に純粋である、実施形態164、165、166、167、168、168、170、または171に記載の剤形または方法。
【0357】
実施形態174.
該剤形は約100mg~約150mgの(R)-ブプロピオンを含有する、実施形態164、165、166、167、168、168、170、または171に記載の剤形または方法。
【0358】
実施形態175.
該剤形は約100mg~約110mgの(R)-ブプロピオンを含有する、実施形態174に記載の剤形または方法。
【0359】
実施形態176.
該剤形は約10mg~約50mgのデキストロメトルファンを含有する、実施形態164、165、166、167、168、168、170、または171に記載の剤形または方法。
【0360】
実施形態177.
該剤形は約40mg~約50mgのデキストロメトルファンを含有する、実施形態176に記載の剤形または方法。
【0361】
実施形態178.
該剤形を1日1回経口投与する、実施形態164、165、166、167、168、168、170、171、172、173、174、175、176、または177に記載剤形または方法。
【0362】
実施形態179.
該剤形を1日2回経口投与する、実施形態164、165、166、167、168、168、170、171、172、173、174、175、176、または177に記載の剤形または方法。
【0363】
実施形態180.
該剤形を少なくとも連続した8日間経口投与する、実施形態178または179に記載の剤形または方法。
【0364】
実施形態181.
該剤形は約100mg~約110mgの(R)-ブプロピオンおよび約40mg~約50mgのデキストロメトルファンを含有する、実施形態180に記載の剤形または方法。
【0365】
実施形態182.
該経口剤形を連続した8日間毎日経口投与した8日目の該ヒトにおいて、デキストロメトルファンの平均Cmaxが少なくとも80ng/mLとなる、実施形態180または181に記載の剤形または方法。
【0366】
実施形態183.
該剤形がシロップ、錠剤、カプセル、スプレー。またはトローチの形態である、実施形態180、181、または182に記載の剤形または方法。
【0367】
実施形態184.
治療を必要とするヒトに上記のいずれかの実施形態に記載の剤形を投与することを含む、神経精神疾患を治療する方法。
【0368】
実施形態185.
治療を必要とするヒトに上記のいずれかの実施形態に記載の剤形を投与することを含む、風邪または咳を治療する方法。
【0369】
実施形態186.
緩和を必要とするヒトに上記のいずれかの実施形態に記載の剤形を投与することを含む、疼痛を緩和する方法。
【0370】
実施形態187.
治療を必要とするヒトに上記のいずれかの実施形態に記載の剤形を投与することを含む、依存症を治療する方法。
【0371】
実施形態188.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療が可能な状態を有するヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法であって、投与する(S)-ブプロピオンの量は、同じヒトの同じ状態を治療するのに投与されるラセミ体ブプロピオンの量の約20%~約70%から選択される、方法。
【0372】
実施形態189.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを、1日1回または2回、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、治療上有効な(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの血漿濃度を提供する方法であって、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンは、該ヒトの血漿中に存在する(R,R)-ヒドロキシブプロピオンと(S,S)-ヒドロキシブプロピオンの総量の少なくとも97%であり、該方法により、該ヒトにおける(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxが少なくとも500ng/mLとなる、方法。
【0373】
実施形態190.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含むヒトを治療する方法であって、該(S)-ブプロピオンは、該ヒトを治療するために使用される唯一の活性剤である、方法。
【0374】
実施形態191.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを約50mg~約100mg含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法。
【0375】
実施形態192.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法であって、(S)-ブプロピオンのCmaxを少なくとも約60ng/mLとする、方法。
【0376】
実施形態193.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法であって、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンは、該ヒトの血漿中に存在する(R,R)-ヒドロキシブプロピオンと(S,S)-ヒドロキシブプロピオンの総量の少なくとも97%である、方法。
【0377】
実施形態194.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを、1日1回または2回、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、治療上有効な(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの血漿濃度を提供する方法であって、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンは、該ヒトの血漿中に存在する(R,R)-ヒドロキシブプロピオンと(S,S)-ヒドロキシブプロピオンの総量の少なくとも97%である、方法。
【0378】
実施形態195.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを、1日1回または2回、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、治療上有効な(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの血漿濃度を提供する方法であって、該ヒトにおける(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxを少なくとも約500ng/mLとする、方法。
【0379】
実施形態196.
デキストロメトルファンが該ヒトに投与されない、実施形態184、185、186、187、188、189、190、191、192、193、193、194、または195などの上記のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0380】
実施形態197.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法であって、(S)-ブプロピオンのCmaxを少なくとも約70ng/mLとする、方法。
【0381】
実施形態198.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法であって、(S)-ブプロピオンのAUC0-12を少なくとも約600ng・h/mLとする、方法。
【0382】
実施形態199.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法であって、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxを少なくとも約800ng/mLとする、方法。
【0383】
実施形態200.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法であって、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのAUC0-12を少なくとも約8,000ng・h/mLとする、方法。
【0384】
実施形態201.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法であって、エリスロヒドロキシブプロピオンのCmaxを少なくとも約90ng/mLとする、方法。
【0385】
実施形態202.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法であって、エリスロヒドロキシブプロピオンのAUC0-12を少なくとも約1,000ng・h/mLとする、方法。
【0386】
実施形態203.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法であって、トレオヒドロキシブプロピオンのCmaxを少なくとも約450ng/mLとする、方法。
【0387】
実施形態204.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形を、1日1回または2回、(S)-ブプロピオンによる治療を必要とするヒトに経口投与することを含む、ヒトを治療する方法であって、トレオヒドロキシブプロピオンのAUC0-12を少なくとも約5,000ng・h/mLとする、方法。
【0388】
実施形態205.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形。
【0389】
実施形態206.
約100mg~約200mgの(S)-ブプロピオンを含有する、実施形態205に記載の剤形。
【0390】
実施形態207.
他の活性薬剤を0.1%未満含有する、上記のいずれかの実施形態に記載の剤形。
【0391】
実施形態208.
デキストロメトルファンをさらに含有する、上記のいずれかの実施形態に記載の剤形。
【0392】
実施形態209.
約10mg~約50mgのデキストロメトルファンを含有する、実施形態208に記載の剤形。
【0393】
実施形態210.
実施形態205、206、207、208、または209に記載の剤形を、ブプロピオンまたはその代謝物による治療を必要とするヒトに投与することを含む、(S)-ブプロピオンまたはその代謝物の血漿濃度を上昇させる方法。
【0394】
実施形態211.
(S)-ブプロピオンのCmaxを増加させる効果がある、上記のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0395】
実施形態212.
同量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形を該ヒトに投与したときの(R)-ブプロピオンのCmaxと比較して、(S)-ブプロピオンのCmaxを少なくとも3倍増加させる効果がある、上記のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0396】
実施形態213.
(S)-ブプロピオンのAUC0-12を増大させる効果がある、上記のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0397】
実施形態214.
同量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形を該ヒトに投与したときの(R)-ブプロピオンのAUC0-12と比較して、(S)-ブプロピオンのAUC0-12を少なくとも3倍増加させる効果がある、上記のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0398】
実施形態215.
(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxを上昇させる効果がある、上記のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0399】
実施形態216.
同量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形を該ヒトに投与したときの(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxと比較して、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxを少なくとも3倍増加させる効果がある、上記のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0400】
実施形態217.
(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのAUC0-12を増大させる効果がある、上記のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0401】
実施形態218.
同量の(R)-ブプロピオンを含有する剤形を該ヒトに投与したときの(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのAUC0-12と比較して、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのAUC0-12を少なくとも3倍増加させる効果がある、実施形態13に記載の方法。
【0402】
実施形態219.
該剤形を少なくとも1日1回、少なくとも連続した8日間投与する、上記のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0403】
実施形態220.
上記のいずれかの実施形態に記載の剤形を、治療を必要とするヒトに投与することを含む、神経の状態を治療する方法。
【0404】
実施形態221.
該神経の状態はうつ病である、実施形態16に記載の方法。
【0405】
実施形態222.
(R)-ブプロピオンとデキストロメトルファンの組み合わせを、デキストロメトルファンによる治療を必要とするヒトに投与することを含む、デキストロメトルファンの血漿濃度を増加させる方法であって、該(R)-ブプロピオンは少なくとも95%鏡像異性体的に純粋である、方法。
【0406】
実施形態223.
同量の(S)-ブプロピオンおよび同量のデキストロメトルファンを投与した場合と比較して、デキストロメトルファンのCmaxを20%増加させる、実施形態18に記載の方法。
【0407】
実施形態224.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形をヒトに経口投与することを含む、ヒトの血漿に(S)-ブプロピオンを送達する方法。
【0408】
実施形態225.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形をヒトに経口投与することを含む、ヒトの血漿に(R)-ブプロピオンと(S)-ブプロピオンの両方を送達する方法であって、(R)-ブプロピオンのCmaxは、同量のラセミ体ブプロピオンを該ヒトに投与したときの(R)-ブプロピオンのCmaxの20%以内である、方法。
【0409】
実施形態226.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形をヒトに経口投与することを含む、ヒトの血漿にブプロピオンを送達する方法であって、(R)-ブプロピオンのAUC0-12は、同量のラセミ体ブプロピオンを該ヒトに投与したときの(R)-ブプロピオンのAUC0-12の20%以内である、方法。
【0410】
実施形態227.
少なくとも95%鏡像異性体的に純粋な(S)-ブプロピオンを含有する剤形をヒトに経口投与することを含む、ヒトの血漿にブプロピオンを送達する方法であって、(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxは、同量のラセミ体ブプロピオンを該ヒトに投与したときの(R,R)-ヒドロキシブプロピオンのCmaxの20%以内である、方法。
【0411】
実施形態228.
該(S)-ブプロピオンを少なくとも連続した8日間投与する、実施形態224、225、226、または227に記載の方法。
【0412】
実施形態229.
(S)-ブプロピオンを少なくとも連続した14日間投与する、実施形態228に記載の方法。
【0413】
実施形態230.
該剤形は約50mg~約150mgの(S)-ブプロピオンを含有する、実施形態224、225、226、227、228、または229に記載の方法。
【0414】
実施形態231.
該剤形は約40mg~約90mgの(S)-ブプロピオンを含有する、実施形態224、225、226、227、228、または229に記載の方法。
【0415】
実施形態232.
該剤形の投与の結果、8日目の(S)-ブプロピオンと(R)-ブプロピオンの合わせたCmaxが少なくとも約100ng/mLとなる、以上のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0416】
実施形態233.
該剤形の投与の結果、8日目の(S)-ブプロピオンと(R)-ブプロピオンの合わせたAUC0-12が少なくとも約800ng・h/mLとなる、以上のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0417】
実施形態234.
該剤形の投与の結果、8日目の(S,S)-ヒドロキシブプロピオンと(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの合わせたCmaxが少なくとも約1,000ng/mLとなる、以上のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0418】
実施形態235.
該剤形の投与の結果、8日目の(S,S)-ヒドロキシブプロピオンと(R,R)-ヒドロキシブプロピオンの合わせたAUC0-12が少なくとも約10,000ng・h/mLとなる、以上のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0419】
実施形態236.
該剤形の投与の結果、8日目のエリスロヒドロキシブプロピオンのCmaxが少なくとも約100ng/mLとなる、以上のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0420】
実施形態237.
該剤形の投与の結果、8日目のエリスロヒドロキシブプロピオンのAUC0-12が少なくとも約1,500ng・h/mLとなる、以上のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0421】
実施形態238.
該剤形の投与の結果、8日目のトレオヒドロキシプロピオンのCmaxが少なくとも約600ng/mLとなる、以上のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0422】
実施形態239.
該剤形の投与の結果、8日目のトレオヒドロキシブプロピオンのAUC0-12が少なくとも約5,000ng・h/mLとなる、以上のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0423】
別段の記載がない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用される成分の量、量、AUC値などの特性を表す数字は、すべての場合において、示されている正確な値と、「約」という用語により修正された値の両方を示すものとして理解されるべきである。したがって、反対に示されない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲に記載されている数値パラメータは、得ようとする所望の特性に応じて変化し得る近似値である。少なくとも、等価物としての適用を特許請求の範囲に限定しようとするものではなく、各数値パラメータは、報告された有効数字の数に照らして、通常の丸め手段を適用することによって、少なくとも解釈されるべきである。
【0424】
本発明を説明する文脈で(特に以下の請求項の文脈で)使用される用語「a」、「an」、「the」、および類似の言及は、別段の記載がない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数形および複数形の両方をカバーすると解釈されるべきである。本明細書で提供されるあらゆる全ての実施例、または例示的な言語(例えば、「のような」)の使用は、本発明をよりよく明らかにすることを意図しており、特許請求の範囲に制限を設けるものではない。本明細書中の記載は、本発明の実施に不可欠な、請求項以外の要素を示すものと解釈されるべきではない。
【0425】
本明細書に開示した代替要素または実施形態のグループ化は、限定として解釈されるべきではない。各グループの構成要素は、個別に、またはグループの他の構成要素または本明細書で見られる他の要素との任意の組み合わせで参照され、主張され得る。利便性や特許性の理由から、グループの1以上の構成要素が、グループに含まれるか、またはグループから削除されることが予想される。そのような包含または削除が発生した場合、本明細書は変更されたグループを含むものと見なされ、添付の特許請求の範囲で使用されるマーカッシュグループのすべての記載を満たす。
【0426】
本明細書では、発明者が知る本発明を実施するための最良の形態を含む、本発明のいくつかの実施形態について説明する。もちろん、これらの説明された実施形態の変形は、前述の説明を読めば当業者に明らかになるであろう。発明者は、当業者がそのような変形を適切に使用することを期待し、発明者は、本明細書に具体的に記載した以外の方法で本発明を実施することを意図している。したがって、特許請求の範囲は、適用される法律によって許可されるように、特許請求の範囲に記載された主題の変更および同等物の一切を含む。さらに、本明細書に別段の記載がない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、あらゆる可能な変形をした上述の要素の組み合わせが考えられる。
【0427】
最後に、本明細書に開示された実施形態は、特許請求の範囲の原理を例示するものであることを理解すべきである。採用され得る他の変更は、特許請求の範囲の範囲内である。したがって、本発明の代替構成は、限定ではなく一実施例として、本明細書の教示に従って利用することができる。したがって、特許請求の範囲は、示され、記載されたとおりに正確に実施形態に限定されるものではない。