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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022153807
(43)【公開日】2022-10-13
(54)【発明の名称】ドアハンドル
(51)【国際特許分類】
   E05B 1/00 20060101AFI20221005BHJP
   E05B 15/02 20060101ALI20221005BHJP
【FI】
E05B1/00 311A
E05B15/02 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021056527
(22)【出願日】2021-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000138613
【氏名又は名称】株式会社ユニオン
(74)【代理人】
【識別番号】100119725
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 希世士
(74)【代理人】
【識別番号】100168790
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 英之
(72)【発明者】
【氏名】田河 寿一
(57)【要約】
【課題】扉の両側に配置される2つのハンドルを一人でも簡単に取付けできるドアハンドルを提供する。
【解決手段】
本願に開示するドアハンドルは、第1ハンドル10、第2ハンドル20、台座30、少なくとも1つの係合突起40、係合溝部50、固定手段60を具備する。第1ハンドル10は、扉1に対し室外側及び室内側の一方に配設され、第2ハンドル20は、他方に配設される。台座30は、扉1を間に挟み第2ハンドル20と連結され、第1ハンドル10が取付けられる。少なくとも1つの係合突起40は、第1ハンドル10及び台座30の一方に形成され、係合溝部50は、他方に形成され。係合溝部50は、少なくとも1つの係合突起40と係合され、第1ハンドル10を台座30に係止する。固定手段60は、第1ハンドル10が台座30に係止されている状態で第1ハンドル10と台座30との相対的な位置関係を固定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
扉(1)に対し室外側及び室内側の一方に配設される第1ハンドル(10)、及び他方に配設される第2ハンドル(20)と、
前記扉(1)を間に挟み前記第2ハンドル(20)と連結され、前記第1ハンドル(10)が取付けられる台座(30)と、
前記第1ハンドル(10)及び前記台座(30)の一方に形成される少なくとも1つの係合突起(40)と、
前記第1ハンドル(10)及び前記台座(30)の他方に形成され、前記少なくとも1つの係合突起(40)と係合され、前記第1ハンドル(10)を前記台座(30)に係止する係合溝部(50)と、
前記第1ハンドル(10)が前記台座(30)に係止されている状態で前記第1ハンドル(10)と前記台座(30)との相対的な位置関係を固定する固定手段(60)
とを具備するドアハンドル。
【請求項2】
前記台座(30)は、略円柱状であり、前記第1ハンドル(10)は、前記台座(30)が挿入される略円柱形状の中空部(11)を有し、前記係合溝部(50)は、前記台座(30)の外周面(30a)に周方向に延びるように形成され、前記少なくとも1つの係合突起(40)は、前記第1ハンドル(10)における前記中空部(11)の周壁面(11a)から前記中空部(11)に突出される、請求項1に記載のドアハンドル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドアハンドル、特に、ガラス製の開き戸などに好適なドアハンドルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ガラス製の開き戸などに主に取付けられるドアハンドルとして、特許文献1には、上下に長い2本のハンドルを開き戸の内外両面に取付けるドアハンドルが記載されている。特許文献1に記載のドアハンドルにおいては、2本のハンドルは、各々、上下の両端に脚部を有し、上端同士、下端同士の各脚部が、扉を間に挟み、1本の細長いボルトによって締結される。また、各脚部は、ボルトの頭を内部に隠すようにボルトの頭と係合される。従って、ハンドルの外側からボルトが見えないように、2つのハンドルを固定でき、デザイン性に優れたドアハンドルを提供できる。
【0003】
詳述すると、特許文献1に記載のドアハンドルにおいては、ボルトの頭は、一方のハンドルの脚部に設けられた中空部に挿入される。中空部には、ボルトの頭と係合される円筒状のチャンネルが配設され、円筒状のチャンネルは、止めネジによって脚部に固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-236559号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のドアハンドルにおいては、止めネジによって円筒状のチャンネルが脚部に固定されるまでの間、扉の内外両側で2本のハンドルを保持し、チャンネルのネジ孔と脚部のネジ孔との位置合わせをし、止めネジの締付作業を行う必要があり、一人での作業が容易とは言えない。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、扉の両側に配置される2つのハンドルを一人でも簡単に取付けできるドアハンドルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に開示するドアハンドルは、第1ハンドル(10)、及び第2ハンドル(20)と、台座(30)と、少なくとも1つの係合突起(40)と、係合溝部(50)と、固定手段(60)とを具備する。前記第1ハンドル(10)は、扉(1)に対し室外側及び室内側の一方に配設される。前記第2ハンドル(20)は、扉(1)に対し室外側及び室内側の他方に配設される。前記台座(30)は、前記扉(1)を間に挟み前記第2ハンドル(20)と連結され、前記第1ハンドル(10)が取付けられる。前記少なくとも1つの係合突起(40)は、前記第1ハンドル(10)及び前記台座(30)の一方に形成される。前記係合溝部(50)は、前記第1ハンドル(10)及び前記台座(30)の他方に形成され、前記少なくとも1つの係合突起(40)と係合され、前記第1ハンドル(10)を前記台座(30)に係止する。前記固定手段(60)は、前記第1ハンドル(10)が前記台座(30)に係止されている状態で前記第1ハンドル(10)と前記台座(30)との相対的な位置関係を固定する。
【0008】
本願に開示するドアハンドルにおいて、前記台座(30)は、略円柱状である。前記第1ハンドル(10)は、前記台座(30)が挿入される略円柱形状の中空部(11)を有する。前記係合溝部(50)は、前記台座(30)の外周面(31)に周方向に延びるように形成される。前記少なくとも1つの係合突起(40)は、前記第1ハンドル(10)における前記中空部(11)の周壁面(11a)から前記中空部(11)に突出される。
【0009】
前記固定手段(60)は、ハンドル側ネジ孔(12)と、台座側ネジ孔(62)と、止めネジ(61)とを含む。前記ハンドル側ネジ孔(12)は、前記第1ハンドル(10)に形成され、前記第1ハンドル(10)の外側面に一端が開口し、前記中空部(11)の前記周壁面(11a)に他端が開口する。前記台座側ネジ孔(62)は、前記台座(30)に形成される。前記止めネジ(61)は、前記ハンドル側ネジ孔(12)と前記台座側ネジ孔(62)とに螺合する。
【0010】
また、本願に開示するドアハンドルにおいて、前記扉(1)は開き戸である。前記第1ハンドル(10)は、前記扉(1)の引側に配設される。前記第2ハンドル(20)は、前記扉(1)の押側に配設される。前記第1ハンドル(10)の前記扉(1)からの第1高さ(L1)は、前記第2ハンドル(20)の前記扉(1)からの第2高さ(L2)より高くされている。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るドアハンドルによれば、扉の両側に配置される2つのハンドルを一人でも簡単に取付けできる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係るドアハンドルを示す全体斜視図である。
図2図1のドアハンドルを示す分解斜視図である。
図3図1のドアハンドルを示す側面図である。
図4】(a)台座の詳細を示す側面図である。(b)台座の詳細を示す正面図である。
図5】(a)第1ハンドルの詳細を示す正面図である。(b)図5(a)のA-A矢視断面図である。
図6図1のドアハンドルの取付工程を示す分解斜視図である。
図7】本発明の他の実施形態に係るドアハンドルを示す全体斜視図である。
図8図7のドアハンドルを示す側面図である。
図9】(a)他の実施形態に係る第1ハンドルの詳細を示す正面図である。(b)図9(a)のB-B矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態に係るドアハンドルを図面に基づいて詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するのに好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に発明を限定する旨が明記されていない限り、この実施形態に限定されるものではない。
〈実施形態〉
以下に、図1図6を参照して、本発明の実施形態に係るドアハンドルを説明する。図1は、本発明の実施形態に係るドアハンドルを示す全体斜視図である。図2は、図1のドアハンドルを示す分解斜視図である。図3は、図1のドアハンドルを示す側面図である。図4(a)は、台座の詳細を示す側面図である。図4(b)は、台座の詳細を示す正面図である。図5(a)は、第1ハンドルの詳細を示す正面図である。図5(b)は、図5(a)のA-A矢視断面図である。図6は、図1のドアハンドルの取付工程を示す分解斜視図である。
【0014】
図1図2に示すように、実施形態に係るドアハンドルは、第1ハンドル10と、第2ハンドル20と、台座30と、少なくとも1つの係合突起40と、係合溝部50と、固定手段60とを具備する。第1ハンドル10、第2ハンドル20の外形は、底面が正方形の四角錐台状である。
【0015】
図3に示すように、第1ハンドル10は、扉1に対し室外側及び室内側の一方に配設され、第2ハンドル20は、他方に配設される。実施形態においては、扉1は、ガラス製の開き戸であり、第1ハンドル10は、扉1の引側に配設され、第2ハンドル20は、扉1の押側に配設される。建物の構造によって一概には言えないが、扉1の引側は扉1に対し室外側とされ、扉1の押側は扉1に対し室内側とされることが多い。また、図3に示すように、第1ハンドル10の扉1からの第1高さL1は、第2ハンドル20の扉1からの第2高さL2より高くされている。
【0016】
図2図4に示すように、台座30は、略円柱状であり、扉1を間に挟み第2ハンドル20と連結され、第1ハンドル10が取付けられる。実施形態においては、第2ハンドル20に2つのビス孔20aが形成され、台座30は、2本の取付ビス31によって第2ハンドル20と連結される。また、台座30の形状が略円柱状であることに対応し、第1ハンドル10は、台座30が挿入される略円柱形状の中空部11を有する。
【0017】
図5に示すように、少なくとも1つの係合突起40は、第1ハンドル10及び台座30の一方に形成される。実施形態においては、少なくとも1つの係合突起40は、第1ハンドル10における中空部11の周壁面11aから中空部11に突出される。より具体的には、周壁面11aにおいて、中空部11の軸心を間に挟む対向位置に一対の軸孔10aが穿設され、一対の軸孔10aに、先端が所定長さだけ突出するように一対の軸部材が嵌挿されることによって、2つの係合突起40が周壁面11aから中空部11に突出される。
【0018】
係合溝部50は、図2図4に示すように、第1ハンドル10及び台座30の他方に形成され、少なくとも1つの係合突起40と係合され、第1ハンドル10を台座30に係止する。実施形態においては、係合溝部50は、台座30の外周を略一周するように、台座30の外周面30aに周方向に延びるように形成される。
【0019】
また、図4に示すように、台座30の外周面30aにおいては、各係合突起40と対応する切欠部51が、係合溝部50の隔壁に形成される。切欠部51は、第1ハンドル10を押込み方向X1に押圧し、各係合突起40を係合溝部50まで押込むための通路である。実施形態においては、2つの係合突起40に対応し、2つの切欠部51が、台座30の軸心を間に挟む対向位置に形成されている。
【0020】
更に、図4に示すように、台座30の外周面30aには、係合溝部50を不連続とするように、第1ストッパ部50a、及び第2ストッパ部50bが形成されている。
【0021】
第1ストッパ部50aは、2つの切欠部51の一方、例えば図4(b)において左下の切欠部51から所定角度だけ係止方向X2に回転した位置に配置される。2つの切欠部51の一方を介し2つの係合突起40の一方、例えば図5(b)において左の係合突起40が係合溝部50まで押込まれ、2つの切欠部51の他方を介し2つの係合突起40の他方が係合溝部50まで押込まれ、第1ハンドル10が所定角度だけ係止方向X2に回転され、一方の係合突起40が第1ストッパ部50aと当接すると、第1ハンドル10が回転できなくなり、第1ハンドル10が台座30に対し所定の係止位置に位置決めされる。
【0022】
図4(b)に示すように、第2ストッパ部50bは、係止方向X2と反対方向において2つの切欠部51の他方と隣接する位置に配置される。2つの切欠部51を介し、2つの係合突起40が係合溝部50まで押込まれた後、係止方向X2と反対方向に第1ハンドル10を回転しようとすると、他方の係合突起40が第2ストッパ部50bと当接し、第1ハンドル10の回転が阻止される。
【0023】
図2図3に示すように、固定手段60は、第1ハンドル10が台座30に係止されている状態で第1ハンドル10と台座30との相対的な位置関係を固定する。実施形態においては、固定手段60は、止めネジ61と、台座30に設けられる台座側ネジ孔62と、第1ハンドル10に設けられるハンドル側ネジ孔12とを含む。台座側ネジ孔62とハンドル側ネジ孔12とは同径である。
【0024】
止めネジ61は、台座側ネジ孔62とハンドル側ネジ孔12とに螺合し、台座30に対する第1ハンドル10の回転を阻止し、第1ハンドル10と台座30との相対的な位置関係を固定する。ハンドル側ネジ孔12は、第1ハンドル10の外側面に一端が開口し、中空部11の周壁面11aに他端が開口し、第1ハンドル10の外側面から中空部11に達するまで第1ハンドル10における中空部11の周壁を貫通するように形成されている。また、第1ハンドル10は、第1ハンドル10の外側面におけるハンドル側ネジ孔12の開口が下を向くように台座30に取付けられる。
【0025】
台座側ネジ孔62は、台座30の外周面30aに開口しており、台座30は、外周面30aにおける台座側ネジ孔62の開口が下を向くように扉1に取付けられる。また、台座側ネジ孔62は、第1ハンドル10が台座30に対し所定の係止位置に位置決めされているとき、ハンドル側ネジ孔12と直線状に並ぶ位置に形成される。つまり、第1ハンドル10が台座30に対し所定の係止位置に位置決めされているとき、台座側ネジ孔62の軸心とハンドル側ネジ孔12の軸心は一致し、台座側ネジ孔62とハンドル側ネジ孔12とは連続する一本のネジ孔を形成する。
【0026】
また、止めネジ61は、後端部に六角穴を有し、六角レンチなどの工具によって、第1ハンドル10の外部側から、ハンドル側ネジ孔12と、台座側ネジ孔62とに順次螺合される。止めネジ61の全長は、止めネジ61の全体がハンドル側ネジ孔12と台座側ネジ孔62とに収容可能な長さに設定される。
【0027】
次に、図2図3図6を参照して、実施形態に係るドアハンドルを扉1に取付ける取付工程の一例を説明する。
【0028】
工程1:図2に示すように、スプリングワッシャ32、台座30のビス挿通孔30b、ゴムシート33の透孔33a、円筒状のプロテクトゴム34に取付ビス31を挿通し、2本の取付ビス31に、スプリングワッシャ32、台座30、ゴムシート33、プロテクトゴム34をセットする。
【0029】
工程2:扉1の切欠孔1aの内部に2つのプロテクトゴム34を配置し、台座30の台座側ネジ孔62を下に向けるようにして、扉1の切欠孔1aに、扉1の引側から押側に向かって、2本の取付ビス31の軸先端を挿通する。
【0030】
工程3:扉1の押側において、ゴムシート35の透孔35aに取付ビス31を挿通し、2本の取付ビス31にゴムシート35をセットした後、2本の取付ビス31を第2ハンドル20の2つのビス孔20aに締付け、第2ハンドル20と台座30とを連結し、第2ハンドル20と台座30とを扉1に取付ける。
【0031】
工程4:図6に示すように、2つの切欠部51と2つの係合突起40とが合致する角度で、第1ハンドル10の中空部11と台座30とを嵌め合わせるようにして、第1ハンドル10を扉1に向かって押圧し、2つの係合突起40を係合溝部50まで押込む。第1ハンドル10の中空部11と台座30とを嵌め合わせるとき、第1ハンドル10の係止位置においてハンドル側ネジ孔12が下を向くように、第1ハンドル10の向きを決める。
【0032】
工程5:2つの係合突起40が係合溝部50に達すると、図6に白抜きの矢印で示す方向に第1ハンドル10を係止位置まで回転し、第1ハンドル10を台座30に係止する。なお、図に白抜きの矢印で示す方向は、係止方向X2と一致している。
【0033】
工程6:図3に示すように、ハンドル側ネジ孔12を介し、第1ハンドル10の外部側から台座側ネジ孔62まで止めネジ61を締め込み、第1ハンドル10が台座30に対し回転しないように固定することによって、第1ハンドル10と台座30との相対的な位置関係を固定する。
【0034】
以上、図1図6を参照して説明したように、実施形態に係るドアハンドルによれば、第2ハンドル20が扉1を間に挟んで台座30と連結され、少なくとも1つの係合突起40と係合溝部50とが係合することによって、第1ハンドル10が台座30に係止され、第1ハンドル10が台座30に係止されている状態で、固定手段60が、第1ハンドル10と台座30との相対的な位置関係を固定する。
【0035】
従って、実施形態に係るドアハンドルの取付工程においては、第2ハンドル20と台座30とを連結することによって、先ず、第2ハンドル20を扉1に取付け、その後で、少なくとも1つの係合突起40と係合溝部50とを係合することによって第1ハンドル10を台座30に係止し、第1ハンドル10が台座30に係止された状態で、固定手段によって、第1ハンドル10と台座30との相対的な位置関係を固定するといった手順でドアハンドルを取付けることができ、ドアハンドルの取付が完了するまでの間、扉1の内外両側で2つのハンドルを保持しながら止めネジの位置合わせをし、止めネジを締付けるといった作業を行う必要がなく、一人の作業者であっても簡単に扉の両側に配置される2つのハンドルを取付けできる。
【0036】
また、図1図6を参照して説明したように、実施形態に係るドアハンドルによれば、台座30が、略円柱状であり、第1ハンドル10が、台座30が挿入される略円柱形状の中空部11を有し、係合溝部50が、台座30の外周面30aに周方向に延びるように形成され、少なくとも1つの係合突起40が、第1ハンドル10における中空部11の周壁面11aから中空部11に突出される。従って、中空部11に台座30を挿入し、第1ハンドル10を回転するだけの簡単な操作によって、第1ハンドル10を台座30に係止でき、一人の作業者であっても更に簡単に扉の両側に配置される2つのハンドルを取付けできる。
【0037】
更に、図1図6を参照して説明したように、実施形態に係るドアハンドルによれば、固定手段60が、ハンドル側ネジ孔12と、台座側ネジ孔62と、止めネジ61とを含む。従って、ハンドル側ネジ孔12及び台座側ネジ孔62に止めネジ61を螺合するだけの簡単な操作によって、第1ハンドル10と台座30との相対的な位置関係を固定できる。また、例えば、第1ストッパ部50aによって第1ハンドル10が位置決めされる位置において、ハンドル側ネジ孔12と台座側ネジ孔62とが合致するようにハンドル側ネジ孔12と台座側ネジ孔62とを形成することによって、ハンドル側ネジ孔12と台座側ネジ孔62とを簡単に位置合わせでき、更に簡単な操作によって、第1ハンドル10と台座30との相対的な位置関係を固定できる。
【0038】
更に、図1図6を参照して説明したように、実施形態に係るドアハンドルによれば、扉1が開き戸であり、第1ハンドル10が、扉1の引側に配設され、第2ハンドル20が、扉1の押側に配設され、第1ハンドル10の扉1からの第1高さL1が、第2ハンドル20の扉1からの第2高さL2より高くされている。従って、扉1を開くときに力を掛けにくい引側の第1ハンドル10を押側の第2ハンドル20より掴み易くでき、扉1の開閉を簡単にできる。
【0039】
次に、図7図9を参照して、本発明の他の実施形態を説明する。図7は、本発明の他の実施形態に係るドアハンドルを示す全体斜視図である。図8は、図7のドアハンドルを示す側面図である。図9(a)は、他の実施形態に係る第1ハンドルの詳細を示す正面図である。図9(b)は、図9(a)のB-B矢視断面図である。
【0040】
本実施形態のドアハンドルは、図7図9に示すように、第1ハンドル10A、第2ハンドル20Aの外形が円錐台状である点で、図1図6のドアハンドルと異なっている。第1ハンドル10A、第2ハンドル20Aの外形以外は、本実施形態のドアハンドルは、図1図6のドアハンドルと同様である。
【0041】
第1ハンドル10A、第2ハンドル20Aの外形が、図1図6のドアハンドルと異なり、円錐台状であることによって、扉1のデザイン、扉1の設置環境に応じてハンドルの形状を選択でき、多様なニーズに対応することができる。
【0042】
以上、図面(図1図9)を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。
【符号の説明】
【0043】
1…扉
10、10A…第1ハンドル
11…中空部
11a…周壁面
20、20A…第2ハンドル
30…台座
30a…外周面
40…係合突起
50…係合溝部
60…固定手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9