(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022153860
(43)【公開日】2022-10-13
(54)【発明の名称】ケーキをクレープで覆ったクレープケーキ
(51)【国際特許分類】
A21D 13/80 20170101AFI20221005BHJP
A21D 13/44 20170101ALI20221005BHJP
【FI】
A21D13/80
A21D13/44
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021056599
(22)【出願日】2021-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】521133610
【氏名又は名称】江頭 匠
(74)【代理人】
【識別番号】100115303
【氏名又は名称】岩永 和久
(72)【発明者】
【氏名】江頭 匠
【テーマコード(参考)】
4B032
【Fターム(参考)】
4B032DB05
4B032DB10
4B032DB40
4B032DE04
4B032DE10
4B032DK31
4B032DP55
4B032DP80
(57)【要約】
【課題】クレープとしての食とケーキとしての食とを楽しむことができ、クレープのファストフード的要素とケーキのスローフード的要素の両面を兼ね備えたクレープケーキを提供する。
【解決手段】クレープケーキは、皿10の上に、ケーキ本体30の周囲に複数本のクレープ本体20を配置している態様となっている。クレープ本体20の周囲を囲うようにリボン等の装飾体40を配置し、また、隣接するクレープ本体20の隙間を埋める埋込体50(イチゴ等のフルーツ)を配置している。クレープ本体30の各々は、円柱型に呈してなり、ケーキ本体30は、円錐台に呈してなる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーキ本体の周囲に複数本のクレープ本体を配置してなるクレープケーキ。
【請求項2】
前記複数本のクレープ本体の各々は、略円柱型に呈してなる請求項1記載のクレープケーキ。
【請求項3】
前記ケーキ本体の周囲は、クレープ生地で覆われてなる請求項1又は2記載のクレープケーキ。
【請求項4】
前記複数本のクレープ本体の周囲を囲う装飾体を配置してなる請求項1から3のいずれか記載のクレープケーキ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーキとクレープとを融合し、ケーキをクレープで覆ったクレープケーキに関する。
【背景技術】
【0002】
ケーキやクレープといったスイーツ菓子は、これまで単独で販売されて食するものである。一般的なケーキは、厚いスポンジ生地にクリームを塗ったものであり、フォークやスプーンを使って食することができるというスローフード的要素を持っている。一般的なクレープは、薄いクレープ生地にクリームを包んだものであり、手で持って食することができるというファストフード的要素を持っている。
【0003】
一方で、ケーキとクレープの両面を兼ね備えたものとして、近年では、クレープ生地を用いてケーキにしたものが提供されている。
【0004】
例えば、ミルクレープと称されるケーキ1は、複数層に重なったクレープ生地2の積層間にクリーム3が配置された態様となっている(
図3参照)。積層間のクリーム3には、薄くカットされたイチゴ,キュウイ,オレンジ,バナナなどのフルーツが配置される場合もある(不図示)。
【0005】
また、特許文献1に記載のクレープ蒸しケーキ6は、クレープ皮4の上にスポンジ生地5を流し込んで加熱し、冷却後にクレープ皮4及びスポンジケーキ5を略半分に折り曲げることにより得られるものであり、クレープ生地5の内部にケーキが配置された態様となっている(
図4参照)。スポンジ生地5の上には、イチゴ,キュウイ,オレンジ,バナナなどのフルーツが盛り付け配置される場合もある(不図示)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平4-365447号公報(
図1、
図3、明細書段落[0012])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように、従来に見られるケーキとクレープの融合は、クレープ生地を用いてケーキ風にアレンジして作り上げたものであり、一般的なクレープと一般的なケーキとを食するというものではなかった。
【0008】
本発明は、クレープとしての食を楽しむことができるとともに、ケーキとしての食を楽しむことができ、クレープのファストフード的要素とケーキのスローフード的要素の両面を兼ね備えたクレープケーキを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するために、以下のものを提供する。
【0010】
(1) ケーキ本体の周囲に複数本のクレープ本体を配置してなるクレープケーキ。
(2) 前記複数本のクレープ本体の各々は、略円柱型に呈してなるクレープケーキ。
(3) 前記ケーキ本体の周囲は、クレープ生地で覆われてなるクレープケーキ。
(4) 前記複数本のクレープ本体の周囲を囲う装飾体を配置してなるクレープケーキ。
【0011】
本発明は、ケーキ本体の周囲に複数本のクレープ本体を配置してなるという態様のクレープケーキを提供することから、斬新な見た目により購買意欲と食欲を掻き立てられるとともに、クレープを食しケーキを食するという味の楽しみが増し、視覚・味覚などの五感で楽しむスイーツとして食することができる。
【0012】
また、本発明は、クレープ本体の各々は略円柱型に呈してなるミニクレープを用いていることから、手に取って食べやすい略円柱型と、手に取って食することができる手軽さとを備えている。一般的なクレープは、三角形(逆三角形)の形状を呈しており、クレープ生地の先端の開口部分からクリームやフルーツが見えるような態様であるが、本発明は略円柱型としている。また、クレープを食した後は、クレープに覆われていたケーキ本体が表出してケーキとしても楽しむことができるという迫力満点なクレープケーキを提供することができる。また、ケーキ本体の周囲は、クレープ生地で覆われていることから、クレープにケーキ本体のクリームが付着することなく、クレープを食するのに手を汚すことがない。
【0013】
さらに、本発明は、クレープ本体の周囲を囲う装飾体を配置してなることから、顧客に対する装飾の視覚的が期待できるとともに、クレープ本体が倒れたり、ケーキ本体から剥離したりしないように装飾体が囲いの役割を奏している。
【発明の効果】
【0014】
本発明のクレープケーキによれば、従来にない斬新な態様のケーキとして、視覚・味覚などの五感で楽しむスイーツとして食することができ、クレープ本体の食しやすさや配置の維持しやすさを機能的に担保しているという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態に係るクレープケーキの外観構成図。
【
図2】本発明の実施形態に係るクレープケーキの縦断面模式図。
【
図3】ミルクレープと称されるケーキの従来例を示す図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の実施の形態について、
図1及び
図2に基づいて説明する。
【0017】
図1に示すクレープケーキは、皿10の上にクレープ本体20が複数本略垂直に配置されている。クレープ本体20で囲まれた内部にはケーキ本体30が存在しており、ケーキ本体30の周囲に複数本のクレープ本体20を配置している態様となっている。クレープ本体20の周囲を囲うようにリボン等の装飾体40を配置し、また、隣接するクレープ本体20の隙間を埋めてクレープ本体20の配置を維持したり、隙間の装飾的効果を高めるために埋込体50(フルーツ(イチゴ等))を配置している。クレープ本体30の各々は、略円柱型に呈してなる。なお、ケーキ本体30の上部は、フルーツやクリーム等の可食体を盛り付けたり、ティアラやメッセージカードやキャンドル等の非可食体を装飾したりすることができる。
【0018】
ケーキ本体30を円錐台としており、クレープ本体30の転倒を防止するために、斜面となる円周面にクレープ本体30を寄りかからせて配置することができる。なお、ケーキ本体30の上面は、スポンジケーキ生地の加熱により若干の膨らみが生じるが、略円錐台の形状であればよい。
【0019】
図2のクレープケーキの縦断面模式図は、ケーキ本体30の左右両端にクレープ本体20を配置してなる態様を示している。ケーキ本体30は、
図2に例示するように、ロールケーキやカスタードやいちご&生クリームやクレープ生地などが配置される。ケーキ本体30の内容物は、如何なるものでもよい。特に、クレープ生地はケーキ本体30の周囲を覆うように配置することにより、ケーキ本体30のクリームやカスタードなどがクレープ本体20に付着しない。クレープ本体20は、チョコクリームをクレープ生地で巻いたものや、生クリームをクレープ生地で巻いたものなどである。クレープ本体20の内容物は、如何なるものでもよい。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明のクレープケーキは、ケーキとクレープとを融合した斬新な見た目のスイーツとして有用である。
【符号の説明】
【0021】
10 皿
20 クレープ本体
30 ケーキ本体
40 装飾体
50 埋込体