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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022154311
(43)【公開日】2022-10-13
(54)【発明の名称】クレーン
(51)【国際特許分類】
   B66C 13/22 20060101AFI20221005BHJP
【FI】
B66C13/22 Y
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021057270
(22)【出願日】2021-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】503002732
【氏名又は名称】住友重機械搬送システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162640
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 康樹
(72)【発明者】
【氏名】亀井 智一
(72)【発明者】
【氏名】前田 雅彦
(72)【発明者】
【氏名】加藤 一隆
(72)【発明者】
【氏名】谷口 伸二
【テーマコード(参考)】
3F204
【Fターム(参考)】
3F204AA02
3F204BA05
3F204CA01
3F204DA03
3F204DA09
3F204DB04
3F204DB05
3F204DB06
3F204DB09
3F204DC06
3F204DC08
3F204DE10
(57)【要約】
【課題】位置計測部による位置計測の精度を向上できるクレーンを提供する。
【解決手段】走行装置7及び横行装置8は、保持対象となるコイルCが配置されている位置、又は保持しているコイルCを降ろす位置に対する目標位置まで吊部6を移動させる。これに対し、位置計測部13は、吊部6が停止した状態、又は吊部6の移動速度が微速の状態にて、目標位置を計測する。このように、吊部6が停止した状態、または吊部6の移動速度が微速の状態では、位置計測部13は、移動しながら計測を行う場合に比して、正確な計測を行うことができる。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を吊ることで保持する吊部と、
前記吊部を水平方向に移動させる移動部と、
位置の計測を行う位置計測部と、を備え、
前記移動部は、保持対象となる前記対象物が配置されている位置、又は保持している前記対象物を降ろす位置に対する目標位置まで前記吊部を移動させ、
前記位置計測部は、前記吊部が停止した状態、又は前記吊部の移動速度が微速の状態にて、前記目標位置を計測する、クレーン。
【請求項2】
前記位置計測部は、前記吊部を支持するトロリに設けられる、請求項1に記載のクレーン。
【請求項3】
前記位置計測部は、前記目標位置、及び前記吊部の位置を同時に計測する、請求項1又は2に記載のクレーン。
【請求項4】
前記位置計測部は、前記吊部が停止した状態にて、前記目標位置を計測する、請求項1~3の何れか一項に記載のクレーン。
【請求項5】
前記位置計測部が前記目標位置を計測するとき、前記移動部は速度指令を0とすることによって前記吊部の移動を停止する、又は速度指令を低下させることで前記移動速度を微速とする、請求項1~4の何れか一項に記載のクレーン。
【請求項6】
前記位置計測部が前記目標位置を計測するとき、前記移動部は、機械的なブレーキを用いることなく、前記吊部の移動を停止、又は前記移動速度を微速とする、請求項1~5の何れか一項に記載のクレーン。
【請求項7】
前記移動部は、前記対象物が配置されている配置領域の予め作成されたマップに基づいて、前記目標位置まで前記吊部を移動させる、請求項1~6の何れか一項に記載のクレーン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレーンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、対象物を吊ることで保持する吊部と、吊部を水平方向に移動させる移動部と、位置の計測を行う位置計測部と、を備えるクレーンが知られている(例えば、特許文献1参照)。このクレーンは、保持対象となるコイルの目標位置へ移動する際、走行中に位置計測部による位置計測を行う。クレーンは、位置計測部の計測結果に基づいて、正確に目標位置へ到達する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-52019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のクレーンでは、走行中に位置計測部による位置計測を行うため、計測精度が低下する場合がある。その結果、対象物と吊部との間の位置精度、及び対象物の配置位置と吊部との間の位置精度が低下する場合がある。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、位置計測部による位置計測の精度を向上できるクレーンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るクレーンは、対象物を吊ることで保持する吊部と、吊部を水平方向に移動させる移動部と、位置の計測を行う位置計測部と、を備え、移動部は、保持対象となる対象物が配置されている位置、又は保持している対象物を降ろす位置に対する目標位置まで吊部を移動させ、位置計測部は、吊部が停止した状態、又は吊部の移動速度が微速の状態にて、目標位置を計測する。
【0007】
このクレーンによれば、移動部は、保持対象となる対象物が配置されている位置、又は保持している対象物を降ろす位置に対する目標位置まで吊部を移動させる。これに対し、位置計測部は、吊部が停止した状態、又は吊部の移動速度が微速の状態にて、目標位置を計測する。このように、吊部が停止した状態、または吊部の移動速度が微速の状態では、位置計測部は、移動しながら計測を行う場合に比して、正確な計測を行うことができる。以上より、位置計測部による位置計測の精度を向上することができる。
【0008】
位置計測部は、吊部を支持するトロリに設けられてよい。この場合、位置計測部は、吊部の位置も計測することができる。そのため、目標位置と吊部の位置との間の位置合わせが行い易くなる。
【0009】
位置計測部は、目標位置、及び吊部の位置を同時に計測してよい。この場合、目標位置と吊部の位置との間の位置合わせが行い易くなる。
【0010】
位置計測部は、吊部が停止した状態にて、目標位置を計測してよい。この場合、吊部が微速で移動している状態で位置計測部が計測するよりも、より正確に計測を行うことができる。
【0011】
位置計測部が目標位置を計測するとき、移動部は速度指令を0とすることによって吊部の移動を停止する、又は速度指令を低下させることで移動速度を微速としてよい。この場合、ブレーキを用いることなく、停止又は微速の状態とすることができる。
【0012】
位置計測部が目標位置を計測するとき、移動部は、機械的なブレーキを用いることなく、吊部の移動を停止、又は移動速度を微速としてよい。この場合、位置計測部の計測結果に基づいて、吊部の位置を微調整するときに、ブレーキを解除するためのロスが無くなるため、速やかに微調整を行うことができる。
【0013】
移動部は、対象物が配置されている配置領域の予め作成されたマップに基づいて、目標位置まで吊部を移動させてよい。この場合、位置計測部による計測を行う前に、移動部は、おおよその目標位置に吊部を移動させることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、位置計測部による位置計測の精度を向上できるクレーンを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態に係るクレーンの概略正面図である。
図2】本発明の実施形態に係るクレーンの概略側面図である。
図3】走行装置の構成を示すブロック図である。
図4】クレーンシステムのシステム構成を示すブロック図である。
図5】コイルヤードの様子を示す概念図である。
図6】速度の遷移を示すグラフである。
図7】クレーンシステムの作業工程を示す工程図である。
図8】3Dマップを作成するときの処理内容を示すフローチャートである。
図9】入庫作業における処理内容を示すフローチャートの前半である。
図10】入庫作業における処理内容を示すフローチャートの後半である。
図11】コイルヤード内のコイルの配置を替える作業における処理内容を示すフローチャートの前半である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係るクレーン1の概略正面図である。図2は、本発明の実施形態に係るクレーン1の概略側面図である。図1及び図2に示すように、クレーン1は、天井クレーンであり、対象物として、例えば円筒形状に巻かれた鋼板であるコイルCを保持して移動するものである。本実施形態では、クレーン1は、コイルヤードYに対するコイルCの入庫・出庫、及びコイルヤードY内でのコイルCの配置替えを行うことができる(図5参照)。なお、クレーン1は、天井クレーンに限定されず、橋形クレーン、ダブルリンク式ジブクレーン等であってもよい。また、対象物もコイルに限定されず、スラブ、結束棒鋼などが採用されてもよい。
【0017】
図1に示すように、クレーン1は、レール2、ガーダ3、トロリ4、吊部6、走行装置7、横行装置8、巻上装置9、旋回装置11、開閉装置12、位置計測部13、監視部14、及び電気室15を備える。
【0018】
レール2は、ガーダ3及びトロリ4を介した吊部6の走行方向D1の移動をガイドする部材である。レール2は、横行方向D2に互いに離間すると共に、走行方向D1に平行に延びる一対のガイド部材である。レール2は、コイルヤードYの建屋の天井に固定されている。ガーダ3は、トロリ4を介した吊部6の横行方向D2の移動をガイドする部材である。ガーダ3は、走行方向D1に互いに離間すると共に(図2参照)、一対のレール2に架け渡されるように横行方向D2に平行に延びる一対のガイド部材である。ガーダ3は、後述の走行装置7によって、レール2に沿って走行方向D1へ走行可能である。トロリ4は、ガーダ3に支持された状態で、吊部6を吊り下げる。トロリ4は、後述の横行装置8によって、ガーダ3に沿って横行方向D2へ横行可能である。
【0019】
走行装置7は、ガーダ3をレール2に沿って走行させるための装置である。走行装置7は、ガーダ3の横行方向D2の両端側に設けられた車輪36を有する。また、図3に示すように、車輪36には、当該車輪36に駆動力を付与するモータ37と、制動力を付与するブレーキ38と、が設けられている。モータ37は、インバータ39と接続されている。インバータ39は、速度指令の信号に対応した速度でガーダ3が走行するように、モータ37に指令信号を送る。ブレーキ38は、ブレーキ制御部40と接続されている。ブレーキ制御部40が信号を送信することで、ブレーキ38が車輪36から離間した状態となる。ブレーキ制御部40が信号を停止すると、ブレーキ38に設けられたバネの弾性力により、ブレーキ38が車輪36に押し当てられる。
【0020】
図1に示すように、横行装置8は、トロリ4をガーダ3に沿って横行させるための装置である。横行装置8は、トロリ4に設けられた車輪45を有する。また、横行装置8も、走行装置7と同趣旨のモータ、ブレーキ、インバータ、ブレーキ制御部を有している。走行装置7及び横行装置8によって、吊部6を水平方向に移動させる移動部が構成される。
【0021】
吊部6は、保持の対象物であるコイルCを吊ることによって保持する。本実施形態では、吊部6は、一対のアーム部31と、各アーム部31に設けられた爪部32を有する(図2参照)。また、吊部6は、ワイヤ33によってトロリ4から吊り下げられている。吊部6は、トロリ4に設けられた巻上装置9とワイヤ33を介して接続されている。従って、巻上装置9は、ワイヤ33を巻き上げることで、吊部6を上昇させることができる。アーム部31は、コイルCを両端側から挟み込むように設けられている。また、一対の爪部32は、各アーム部31の下端部に、互いに近づくように延びた状態で、それぞれ設けられる。爪部32は、コイルCを保持するときはアーム部31から突出するように出てくることが可能であり、コイルCの保持を解除することはアーム部31に収納されるように入ることが可能である。
【0022】
アーム部31は、開閉装置12の両端側に設けられており、開閉装置12の駆動によって開閉される。吊部6は、旋回装置11を介してワイヤ33と接続されている。従って、吊部6は、ワイヤ33周りに旋回可能である。吊部6がコイルCを保持するときは、巻上装置9及び旋回装置11が吊部6を移動させることで、爪部32をコイルCの貫通孔の位置まで降ろす。当該状態で、開閉装置12がアーム部31を閉じることで、爪部32をコイルCの貫通孔に挿入する。その状態で、吊部6は、ワイヤ33を介して巻上装置9に巻上げられる。これにより、吊部6は、コイルCを吊り下げて保持することができる。
【0023】
位置計測部13は、コイルヤードY内における各種物体の位置を計測する機器である。位置計測部13は、計測可能な機器であれば特に限定されないが、例えば、3Dライダーによって構成される。その他、位置計測部13は、画像認識用カメラ、2Dライダーなどによって構成されてもよい。位置計測部13は、トロリ4の下方を向いた状態にて、トロリ4に設けられている。図1及び図2において、位置計測部13の計測範囲DEは、ハッチングがふされた領域範囲で示されている。位置計測部13の計測範囲DEは、コイルC及び吊部6の両方を含む。そのため、位置計測部13は、コイルCを吊部6で保持するときに、コイルCの位置、及び吊部6の位置を同時に計測することができる。また、位置計測部13は、保持したコイルCを降ろすときに、コイルCを降ろす位置、及び吊部6の位置を同時に計測することができる。位置計測部13は、コイルヤードY及びトレーラT上に存在するスキッド80(図1及び図2参照)の位置も計測することができる。スキッド80は、床面にコイルCを配置するときに、コイルCの転がりを防止する部材である。これにより、3Dマップを作成するときには、スキッド80の位置も反映させることができる。
【0024】
また、走行方向D1からみた状態では、位置計測部13の中心線CL2は、吊部6の中心線CL1から横行方向D2にシフトした位置に設けられている(図1参照)。また、横行方向D2からみた状態では、位置計測部13の中心線CL2は、吊部6の中心線CL1と同位置に設けられている。これにより、コイルCと吊部6との位置合わせを行うときには、横行方向D2のずれ量だけを考慮すればよい。
【0025】
監視部14は、クレーン1周辺の状況を監視するための機器である。監視部14は、遠隔監視用カメラなどによって構成される。監視部14は、トロリ4に設けられている。電気室15は、クレーン1を動作させるための各種電気機器を収納する。電気室15には、走行装置7及び横行装置8のインバータ、ブレーキ制御部、後述の機上制御盤41、コイル位置認識装置42、及び無線通信装置43などが配置される。
【0026】
次に、上述のようなクレーン1を制御するクレーンシステム100全体のシステム構成について説明する。図4は、クレーンシステム100のシステム構成を示すブロック図である。図4に示すように、クレーンシステム100は、クレーン1と、当該クレーン1を操作する地上操作室50と、を備える。地上操作室50は、地上操作盤51と、在庫管理計算機52と、上位システムPC53と、遠隔監視用モニタ54と、を備える。地上操作室50は、クレーン1から離れた位置に設けられ、コイルヤードYの建屋の所定の位置に設けられる。
【0027】
地上操作盤51は、クレーン1の操作を行うための各種情報をクレーン1へ送信する機器である。地上操作盤51は、無線通信部56を介してクレーン1へ情報を伝達する。在庫管理計算機52は、コイルヤードY内のコイルCの在庫管理を行うための計算を行う機器である。例えば、在庫管理計算機52は、上位システムPC53からコイル搬送指示に基づいて、最適な搬送ルートの計算を行う。上位システムPC53は、工場の操業状態に応じたコイルの供給などのコイル搬送指示を行う機器である。遠隔監視用モニタ54は、監視部14で撮影された映像を映し出すことで、クレーン1周辺の様子を監視する機器である。
【0028】
クレーン1は、機上制御盤41と、コイル位置認識装置42と、無線通信装置43と、を備える。機上制御盤41は、クレーン1の運転に必要な各種情報をクレーン1内の各機器に出力する。機上制御盤41は、走行装置7、横行装置8、巻上装置9、旋回装置11、及び開閉装置12へ、所望の動作を行うように指令信号を出力する。コイル位置認識装置42は、位置計測部13による計測結果に基づいて、コイルCの位置を認識するための装置である。コイル位置認識装置42は、認識したコイルCの位置を機上制御盤41へ出力する。無線通信装置43は、地上操作室50との間で無線通信によって情報の送受信を行う機器である。
【0029】
次に、クレーン1の動作の内容について説明する。走行装置7及び横行装置8は、機上制御盤41からの指令信号に基づき、保持対象となるコイルCが配置されている位置、又は保持しているコイルCを降ろす位置に対する目標位置まで吊部6を移動させる。このとき、走行装置7及び横行装置8は、コイルCが配置されているコイルヤードY(配置領域)の予め作成された3Dマップに基づいて、目標位置まで吊部6を移動させる。すなわち、機上制御盤41は、予め作成した3Dマップを参照し、保持対象となるコイルCがコイルヤードY中のどこに配置されているか、または保持しているコイルCをコイルヤードY中のどこに配置するかを演算する。そして、機上制御盤41は、3Dマップに基づいて演算した目標位置へ移動するように、走行装置7及び横行装置8に指令信号を出力する。3Dマップは、クレーン1が、位置計測部13で計測を行いながらコイルヤードY全体を移動することで、コイルヤードY内の各コイルCの位置(例えば図5参照)を把握することによって作成される。なお、3Dマップは、例えば、コイルヤードYでの一日の作業の開始前や、作業後などのタイミングで行われる。これにより、3Dマップは定期的に更新される。
【0030】
走行装置7及び横行装置8は、3Dマップに基づく目標位置まで到着(到着直前の位置まで来たら)したら、吊部6の移動を停止する、または吊部6を微速な状態とする。ここで、停止とは、速度が0の状態の事である。また、微速な状態とは、定格速度を100%とした場合に、0%~10%の速度で移動する状態の事である。
【0031】
位置計測部13は、吊部6が停止した状態、又は吊部6の移動速度が微速の状態にて、目標位置を計測する。すなわち、走行装置7及び横行装置8は、3Dマップに基づく目標位置まで到着した場合、実際の吊部6の位置と、実際に搬送対象のコイルCが存在するコイル存在位置又は保持しているコイルCを着床させる着床位置(コイルCの着床の目標位置)との間で水平方向の位置ずれが生じる場合がある。従って、位置計測部13が、実際の吊部6及び目標位置を計測することで、当該ずれを解消した状態で、コイルCの保持(コイルCの着床)を行うことができる。目標位置を計測することは、位置計測部13が搬送対象のコイルCが存在する又は保持しているコイルCを着床させる空間を上方から計測することである。目標位置にコイルCが存在する場合、位置計測部13は、コイルCの外径や幅などの情報を取得し、それをもとにコイル位置認識装置42によりコイルCの中心位置が算出される。目標位置にコイルCが存在しない場合、位置計測部13は、コイルCを載置する載置台の形状を取得し、それをもとにコイル位置認識装置42により載置台の中心位置が算出される。載置台は、例えばスキッド80(図1及び図2参照)であり、トレーラT上およびコイルヤードYのすべての番地に設けられる。なお、目標位置は、コイルCが存在するコイル存在位置、及びコイルCを着床する着床位置を把握可能であれば、具体的にどこに設定するかは特に限定されない。例えば、コイル位置認識装置42は、前述のコイルCの中心位置、及び載置台の中心位置を目標位置として取り扱ってもよいが、これらの中心位置に基づいて算出される点、線、二次元領域、三次元領域などを目標位置として取り扱ってもよい。
【0032】
なお、水平方向における実際の吊部6の中心位置と搬送対象のコイルCの中心位置との間にずれが生じている場合、機上制御盤41は、吊部6の中心位置とコイルCの中心位置との間のずれを解消するように、吊部6の位置を微調整する制御を行う。水平方向における実際の吊部6の中心位置とコイルCを着床する対象となる載置台の中心位置との間にずれが生じている場合、機上制御盤41は、吊部6の中心位置と載置台の中心位置との間のずれを解消するように、吊部6の位置を微調整する制御を行う。このように、機上制御盤41が、走行装置7、横行装置8、旋回装置11、及び開閉装置12を制御して3Dマップに基づいて目標位置に到達して、吊部6が停止又は微速になった後に、吊部6の微調整を行うことを目標位置補完と称する場合がある。ただし、吊部6とコイルCとのずれ、及び吊部6と載置台とのずれを解消するための制御内容は特に限定されず、任意の制御方法を適宜採用してもよい。
【0033】
位置計測部13が吊部6の停止状態で目標位置を計測するとき、走行装置7及び横行装置8は速度指令を0とすることによって吊部6の移動を停止する。また、位置計測部13が吊部6が微速の状態で目標位置を計測するとき、速度指令を低下させることで吊部6を微速な状態とする。このとき、走行装置7及び横行装置8は、機械的なブレーキ(図3のブレーキ38)を用いることなく、吊部6の移動を停止、又は移動速度を微速とする。
【0034】
具体的に、機上制御盤41は、3Dマップに基づいて、吊部6を移動させる目標位置を設定し、当該目標位置まで吊部6が移動できるように、走行装置7及び横行装置8の移動量、及び移動速度を設定する。機上制御盤41は、目標位置へ向かうときは、通常速度で移動するような速度指令を行う(例えば、図6のAを参照)。吊部6が目標位置に近づいたら、機上制御盤41は、減速するような速度指令を行い(図6のBを参照)、微速にて移動するような速度指令を行う(図6のCを参照)。目標位置まで到達したら、機上制御盤41は、速度指令を0とする(図6のD参照)。位置計測部13は、図6のC、またはDの何れかの状態にて、位置検出を行う。なお、位置計測部13がDの状態で位置計測を行う場合、Cの領域は設けずに、Bの状態から直接Dの状態にしてもよい。このとき、機上制御盤41は、走行装置7及び横行装置8に対する減速は、速度指令の減少のみによって行い、走行装置7及び横行装置8の両方においてブレーキが作動しないように制御する。これにより、位置計測部13の計測のために吊部6が停止または微速で移動しているとき、走行装置7及び横行装置8の両方においてブレーキが作動していない状態となっている。
【0035】
次に、図7を参照して、クレーンシステム100の作業工程について説明する。図7は、クレーンシステム100の作業工程を示す工程図である。まず、クレーンシステム100は、コイルヤードYの3Dマップを作成する(ステップS10)。次に、コイルCを積んだトレーラTがトレーラ停車エリアTEに到着したら(図5参照)、クレーンシステムは、トレーラTからコイルヤードYへコイルCの入庫を行う入庫作業を行う(ステップS20)。コイルCを入庫したら、必要に応じて、クレーンシステム100は、コイルヤードY内で、コイルCの配置替え作業を行う(ステップS30)。次に、クレーンシステム100は、コイルヤードYから出庫対象となるコイルCを取り出して、トレーラTへ積載する出庫作業を行う(ステップS40)。
【0036】
次に、図8を参照して、3Dマップを作成するときの処理内容を説明する。図8に示すように、3Dマップ作成のフローが開始した場合、クレーンシステム100は、始動処理を実行する(ステップS110)。ステップS110では、地上操作盤51にて、自動運転の起動の押し操作がなされ、機上制御盤41が地上操作盤51から搬送指令を受信したか否かの判定を行う。機上制御盤41は、搬送指令を受信したら、自動運転を開始する。また、機上制御盤41は、吊部6の高さが3Dマップの作成を行える高さであるかを判定し、低い場合は、巻上装置9を制御して吊部6を巻き上げる。
【0037】
次に、クレーンシステム100は、3Dマップを作成するための初期位置へ吊部6を移動させる(ステップS120)。ステップS120では、機上制御盤41は、走行装置7、横行装置8、旋回装置11、及び開閉装置12のそれぞれに対して目標値を初期位置に対応する値に設定すると共に、目標値に達するまで各動作を繰り返させる。なお、機上制御盤41は、各装置が目標値に達したら、初期位置への移動が完了した旨を地上操作盤51へ送信する。
【0038】
次に、クレーンシステム100は、位置計測部13でコイルヤードYを計測することで3Dマップの作成を開始すると共に、吊部6を移動させる(ステップS130)。ステップS130では、機上制御盤41は、吊部6が3Dマップを作成するのに必要な経路を移動して、目標位置まで到達させる。経路は、コイルヤードYの全ての番地を通るように設定され、位置計測部13は、各番地において上述の目標位置の計測と同様の測定を行う。コイル位置認識装置42は、各番地におけるコイルCの中心位置またはスキッド80の中心位置を算出してもよい。機上制御盤41は、目標位置まで到達するまで、走行装置7及び横行装置8による動作を繰り返させる。このようにして、コイルヤードYの各番地の空間情報が取得される。
【0039】
次に、クレーンシステム100は、3Dマップが完成したかの確認を行う(ステップS140)。ステップS140において、機上制御盤41は、3Dマップに問題が無いか否かを判定する。すべての番地の測定結果を取得できていないなどの場合、ステップS120へ戻り、走行装置7及び横行装置8の動作によって、再び初期位置へ戻る。ステップS140において、3Dデータに問題がないと判定された場合、クレーンシステム100は、完了した旨を地上操作盤51へ送信し、3Dマップ作成の終了処理を行う(ステップS150)。ステップS150では、機上制御盤41が自動運転を終了するか否かの判定を行う。機上制御盤41にて自動運転停止の押し操作が行われたら、機上制御盤41は、自動運転を終了する。以上により、図8に示す3Dマップ作成のフローが完了する。
【0040】
次に、図9及び図10を参照して、トレーラTからコイルCをコイルヤードYへ入庫するときの入庫作業における処理内容を説明する。図9に示すように、クレーンシステム100は、始動処理を実行する(ステップS210)。ステップS210では、ステップS110と同趣旨の処理が行われる。次に、クレーンシステム100は、吊部6をトレーラTへ移動させる(ステップS220)。ステップS220では、機上制御盤41は、予め定められたトレーラ停車エリアTEに停止したトレーラT上に載置された搬送対象のコイルCの位置を目標位置として設定する。トレーラT上に複数のコイルCが搭載される場合には、トレーラT上における搬送対象のコイルCの載置位置情報を上位システムPC53から取得してもよい。機上制御盤41は、走行装置7、横行装置8、旋回装置11、及び開閉装置12のそれぞれに対して目標位置に対応する目標値に達するまで各動作を繰り返させて吊部6を移動させる。なお、機上制御盤41は、各装置が目標値に達したら、目標位置への移動が完了した旨を地上操作盤51へ送信する。
【0041】
ここで、吊部6がトレーラTの目標位置まで到達したら(あるいは、目標位置直前まで到達したら)、クレーンシステム100は、吊部6の停止処理を行う(ステップS230)。ステップS230では、機上制御盤41が、走行装置7及び横行装置8へ速度指令を0とした信号を送信することで、吊部6を停止させる。吊部6が停止したら、位置計測部13は、トレーラT上のコイルの位置計測を行い、水平方向における実際の搬送対象のコイルCの中心位置と吊部6の位置との間のずれ量を取得する。(ステップS240)。クレーンシステム100は、コイル位置計測結果を参照して、コイルCの位置計測に問題が無いか否かを判定する(ステップS250)。ステップS250においてコイルCの位置計測に問題があると判定された場合、自動運転が停止する(ステップS260)。一方、ステップS250においてコイルCの位置計測に問題が無いと判定された場合、クレーンシステム100は、目標位置補完を行う(ステップ270)。ステップ270では、クレーンシステム100は、ステップ240で取得した吊部6と搬送対象のコイルCの中心位置との間のずれを解消するように吊部6の位置を微調整し、目標位置補完が完了したか否かを判定する。目標位置補完が完了すると、水平方向における搬送対象のコイルCの中心位置と吊部6が一致する。ステップS270において、目標位置補完が完了していないと判定された場合、ステップS220へ戻り、走行装置7及び横行装置8の動作によって、水平方向における搬送対象のコイルCの中心位置と吊部6の位置が一致するように吊部6の微小な移動を行う。
【0042】
ステップS270において目標位置補完が完了したと判定されたら、クレーンシステム100は、トレーラT上のコイルCを保持する処理を実行する(ステップS280)。ステップS280では、機上制御盤41は、巻上装置9を制御して、吊部6の巻き下げを行う。また、機上制御盤41は、吊部6の乗り上げを検出したか否かの判定を行う。当該判定で乗り上げが発生していると判定されたら、自動運転を停止する。次に、機上制御盤41は、吊部6の爪部32と、保持対象となるコイルCの貫通孔の位置との芯合わせを行う。当該芯があったら、吊部6は、爪部32を出すことによって、コイルCの貫通孔に対して挿入可能な状態とする。そして、機上制御盤41は、開閉装置12を制御してアーム部31を閉じる動作を行わせる。機上制御盤41は、吊部6によるコイルCの掴みを検出したら、巻上装置9を制御して、吊部6をコイルCと共に巻き上げて、搬送高さの位置まで上げる。
【0043】
図10に示すように、次に、クレーンシステム100は、コイルCの搬送先情報を上位システムPC53から受信し、目標位置として設定することで搬送先を決定すると共に、目標位置を3Dマップと照合する(ステップS310)。ステップS310において、コイルヤードYでの、保持したコイルCの着床の目標位置に、既に別のコイルが3Dマップ上で存在している場合、自動運転が終了する。
【0044】
次に、クレーンシステム100は、コイルCを保持した吊部6をステップS310で設定した目標位置まで移動させる(ステップS320)。ステップS320では、機上制御盤41は、走行装置7、横行装置8のそれぞれに対して目標位置に対応する目標値を設定すると共に、目標値に達するまで各動作を繰り返させる。次に、吊部6がコイルヤードYの目標位置まで到達したら(あるいは、目標位置直前まで到達したら)、クレーンシステム100は、吊部6の停止処理を行う(ステップS330)。ステップS330では、ステップS230と同様の処理が行われる。吊部6が停止したら、位置計測部13は、保持しているコイルCを着床させる着床位置を上方から計測し、コイル位置認識装置42は計測結果からスキッド80の中心位置を算出する(ステップS340)。クレーンシステム100は、吊部6とスキッド80の中心位置との間のずれを解消するように吊部6の位置を微調整する目標位置補完が完了したか否かを判定する(ステップS350)。位置計測部13の計測によりコイル形状が検出され、着床位置に別のコイルCが保管されていると判断される場合には、自動運転の停止処理がなされる。
【0045】
次に、クレーンシステム100は、コイルヤードYへのコイルCの着床を行う(ステップS360)。ステップS360では、機上制御盤41は、巻上装置9を制御して、吊部6の巻き下げを行う。また、機上制御盤41は、爪部32に設けられるリミットスイッチや荷重計などにより、吊部6の乗り上げを検出したか否かの判定を行う。当該判定で乗り上げが発生していると判定されたら、自動運転を停止する。また、機上制御盤41は、コイルCの着床が検出されたか否かを判定し、着床していないと判定されたら、巻き下げの動作を繰り返す。着床が検出されたら、機上制御盤41は、開閉装置12を制御してアーム部31を開く動作を行わせる。そして、機上制御盤41は、吊部6の爪部32をアーム部31内に収納する動作を行わせる。爪部32がアーム部31に入ったら、機上制御盤41は、巻上装置9を制御して、吊部6を巻き上げて、搬送高さの位置まで上げる。次に、クレーンシステム100は、入庫作業の終了処理を行う(ステップS370)。ステップS370では、ステップS150と同趣旨の処理が行われる。以上により、図9及び図10に示す入庫作業のフローが完了する。
【0046】
次に、図11を参照して、コイルヤードY内のコイルCの配置を替える作業における処理内容を説明する。図11に示すように、クレーンシステム100は、始動処理を実行する(ステップS400)。ステップS400では、ステップS110と同趣旨の処理が行われる。クレーンシステム100は、配置替えの対象となるコイルCを決定すると共に、目標位置を3Dマップと照合する(ステップS410)。次に、クレーンシステム100は、吊部6を対象のコイルCへ移動させる(ステップS420)。ステップS420では、 機上制御盤41は、走行装置7、横行装置8、旋回装置11、及び開閉装置12のそれぞれに対して目標位置に対応する目標値に達するまで各動作を繰り返させる。なお、機上制御盤41は、各装置が目標値に達したら、目標位置への移動が完了した旨を地上操作盤51へ送信する。
【0047】
ここで、吊部6が対象のコイルCの目標位置まで到達したら(あるいは、目標位置直前まで到達したら)、クレーンシステム100は、吊部6の停止処理を行う(ステップS430)。ステップS430では、ステップS230と同趣旨の処理が行われる。吊部6が停止したら、位置計測部13は、対象のコイルCの位置計測を行い、水平方向における実際の対象のコイルCの中心位置と吊部6の位置との間のずれ量を取得する。(ステップS440)。クレーンシステム100は、コイル位置計測結果を参照して、コイルの位置計測に問題が無いか否かを判定する(ステップS450)。ステップS450においてコイルCの位置計測に問題があると判定された場合、自動運転が停止する(ステップS460)。一方、ステップS450においてコイルCの位置計測に問題が無いと判定された場合、クレーンシステム100は、目標位置補完を行う(ステップS470)。ステップS470では、クレーンシステム100は、ステップS440で取得した吊部6と搬送対象のコイルCの中心位置との間のずれを解消するように吊部6の位置を微調整し、目標位置補完が完了したか否かを判定する。目標位置補完が完了すると、水平方向における搬送対象のコイルCの中心位置と吊部6が一致する。ステップS470において、目標位置補完が完了していないと判定された場合、ステップS420へ戻り、走行装置7及び横行装置8の動作によって、水平方向における搬送対象のコイルCの中心位置と吊部6の位置が一致するように吊部6の微小な移動を行う。
【0048】
ステップS470において目標位置補完が完了したと判定されたら、クレーンシステム100は、対象のコイルCを保持する処理を実行する(ステップS480)。ステップS480では、ステップS280と同趣旨の処理が行われる。そして、クレーンシステム100は、保持したコイルCをコイルヤードYの搬送先の位置まで搬送する。なお、以降の処理は、図10に示す処理と同様の処理がなされる。
【0049】
コイルヤードYのコイルCを保持してトレーラTへ積載する出庫作業については、コイルヤードYのコイルCを保持する際には、図11と同様な制御処理が実行される。また、保持したコイルCをトレーラTへ積載する際には、目標位置がコイルヤードYの着床位置に替えて、トレーラTの位置である点を除き、図10と同様な制御処理が実行される。
【0050】
次に、本実施形態に係るクレーン1の作用・効果について説明する。
【0051】
本実施形態に係るクレーン1によれば、走行装置7及び横行装置8は、保持対象となるコイルCが配置されている位置、又は保持しているコイルCを降ろす位置に対する目標位置まで吊部6を移動させる。これに対し、位置計測部13は、吊部6が停止した状態、又は吊部6の移動速度が微速の状態にて、目標位置を計測する。このように、吊部6が停止した状態、または吊部6の移動速度が微速の状態では、位置計測部13は、移動しながら計測を行う場合に比して、正確な計測を行うことができる。以上より、位置計測部13による位置計測の精度を向上することができる。
【0052】
位置計測部13は、吊部6を支持するトロリ4に設けられてよい。この場合、位置計測部13は、吊部6の位置も計測することができる。この場合、目標位置と吊部6の位置との間の位置合わせが行い易くなる。
【0053】
位置計測部13は、目標位置、及び吊部6の位置を同時に計測してよい。この場合、目標位置と吊部6の位置との間の位置合わせが行い易くなる。
【0054】
位置計測部13は、吊部6が停止した状態にて、目標位置を計測してよい。この場合、吊部6が微速で移動している状態で位置計測部13が計測するよりも、より正確に計測を行うことができる。
【0055】
位置計測部13が目標位置を計測するとき、走行装置7及び横行装置8は速度指令を0とすることによって吊部6の移動を停止する、又は速度指令を低下させることで移動速度を微速としてよい。この場合、機械的なブレーキを用いることなく、停止又は微速の状態とすることができる。
【0056】
位置計測部13が目標位置を計測するとき、走行装置7及び横行装置8は、機械的なブレーキを用いることなく、吊部6の移動を停止、又は移動速度を微速としてよい。この場合、位置計測部13の計測結果に基づいて、吊部6の位置を微調整するときに、ブレーキを解除するためのロスが無くなるため、速やかに微調整を行うことができる。
【0057】
走行装置7及び横行装置8は、コイルCが配置されているコイルヤードYの予め作成されたマップに基づいて、目標位置まで吊部6を移動させてよい。この場合、位置計測部13による計測を行う前に、走行装置7及び横行装置8は、おおよその目標位置に吊部6を移動させることができる。
【0058】
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
【0059】
例えば、上述のクレーン及びクレーンシステムの構成は一例にすぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更してもよい。
【0060】
位置計測部はトロリに取り付けられていたが、取付位置は特に限定されず、トロリ以外の箇所に取り付けられてもよい。
【符号の説明】
【0061】
1…クレーン、4…トロリ、6…吊部、7…走行装置(移動部)、8…横行装置(移動部)、13…位置計測部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11