(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022154386
(43)【公開日】2022-10-13
(54)【発明の名称】吸気制御装置
(51)【国際特許分類】
F02D 9/10 20060101AFI20221005BHJP
F02D 9/02 20060101ALI20221005BHJP
【FI】
F02D9/10 H
F02D9/02 351C
F02D9/02 351G
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021057405
(22)【出願日】2021-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】509186579
【氏名又は名称】日立Astemo株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柴田 邑樹
(72)【発明者】
【氏名】丹野 明宏
【テーマコード(参考)】
3G065
【Fターム(参考)】
3G065CA23
3G065HA19
3G065HA21
3G065KA05
3G065KA13
(57)【要約】
【課題】ケーブルの取付けの自由度が高く、かつ廉価な吸気制御装置を提供する。
【解決手段】吸気制御装置1は、第1吸気通路4内の弁体5が固定された弁軸6を支持するボディ2と、弁軸6に固定され、ケーブル12で回動されるレバー部7と、下流側の第2吸気通路10を有するインレットパイプ3とを備え、第1吸気通路4の第1フランジ部8と第2吸気通路10の第2フランジ部11とを対向させてボディ2とインレットパイプ3とが接続される。ケーブル12のアウタタケーブルの先端部はインレットパイプ3に固定される。第1フランジ部8のストッパ部9が設けられる部分の下流側の面に、ボディ2及びインレットパイプ3の相互変位を規制する規制部19が設けられる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の燃焼室内に続く吸気管の一部を構成する吸気制御装置であって、
前記吸気管の一部を構成する第1吸気通路を内部に備えるボディと、前記第1吸気通路の内部に回動可能に支持されて、前記第1吸気通路内に流れる吸気の量を調整する弁体と、前記弁体が固定されて前記ボディに回動可能に支持されて前記ボディの前記第1吸気通路の外部に突出する弁軸と、前記弁軸の前記外部に突出した部分に固定されて前記弁軸を回動させる操作力を受けるレバー部とを備え、
前記ボディは、前記第1吸気通路の延在方向と略直交する交差方向に張り出す第1フランジ部を備え、
前記第1フランジ部の前記第1吸気通路の上流側には、前記レバー部の回転を規制するストッパ部が設けられ、
前記ボディは、前記吸気管の一部を構成して前記第1吸気通路よりも下流側に位置する第2吸気通路を内部に備えるインレットパイプに接続され、
前記インレットパイプは、前記第2吸気通路と略直交する方向に張り出す第2フランジ部を備え、
前記第1フランジ部の下流側と前記第2フランジ部の上流側とが相互に対向した状態で前記ボディと前記インレットパイプとが接続される吸気制御装置において、
前記レバー部は、前記操作力を、ケーブルによる回動方向への牽引力によって受けるものであり、
前記ケーブルは、ボーデンケーブルのインナケーブルであり、
前記ボーデンケーブルのアウタケーブルは、前記インレットパイプに固定され、
前記第1フランジ部の前記ストッパ部が設けられる部分の前記下流側の面には、前記ボディと前記インレットパイプとの間の前記交差方向における相互変位を規制する規制部が設けられることを特徴とする吸気制御装置。
【請求項2】
前記第2フランジ部の上流側の面における前記規制部に対応する箇所には、前記規制部に嵌め合わされて前記ボディと前記インレットパイプとの前記交差方向の相互変位を規制する規制嵌合部が設けられることを特徴とする請求項1に記載の吸気制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の燃焼室内に続く吸気管の一部を構成する吸気制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、内燃機関の燃焼室内に続く吸気管の一部を構成する吸気制御装置が知られている。この吸気制御装置は、吸気管の一部を構成する第1吸気通路を内部に有するボディと、第1吸気通路の内部で吸気量を調整する弁体と、弁体が固定されてボディに支持された弁軸と、外部に突出した弁軸の部分に固定されて弁軸を回動させるためのレバー部とを備える(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1の吸気制御装置では、レバー部にアクセルグリップの操作力を伝達するためのケーブルとしてボーデンケーブルを採用している。ボーデンケーブルのインナケーブルの先端部は、レバー部に固定され、レバー部に操作力を直接伝達する。ボーデンケーブルのアウタケーブルの先端部は、吸気制御装置のボディに固定されたケーブルステーに取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
今日では、二輪車における吸気制御装置の構成として、上記の構成は、最も普及しているもののうちの1つである。しかし、市場においては車種毎の操作力伝達用ケーブルの取り回しの多様化や、それに伴うケーブルステーの形状の複雑化も進んでいる。このため、廉価でレイアウトの自由度の高い吸気制御装置を達成できる新たなケーブルの取り付け構造が求められている。
【0006】
本発明の目的は、かかる従来技術の課題に鑑み、ケーブルの取付けの自由度が高くかつ廉価な吸気制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の吸気制御装置は、内燃機関の燃焼室内に続く吸気管の一部を構成する吸気制御装置であって、
前記吸気管の一部を構成する第1吸気通路を内部に備えるボディと、前記第1吸気通路の内部に回動可能に支持されて、前記第1吸気通路内に流れる吸気の量を調整する弁体と、前記弁体が固定されて前記ボディに回動可能に支持されて前記ボディの前記第1吸気通路の外部に突出する弁軸と、前記弁軸の前記外部に突出した部分に固定されて前記弁軸を回動させる操作力を受けるレバー部とを備え、
前記ボディは、前記第1吸気通路の延在方向と略直交する交差方向に張り出す第1フランジ部を備え、
前記第1フランジ部の前記第1吸気通路の上流側には、前記レバー部の回転を規制するストッパ部が設けられ、
前記ボディは、前記吸気管の一部を構成して前記第1吸気通路よりも下流側に位置する第2吸気通路を内部に備えるインレットパイプに接続され、
前記インレットパイプは、前記第2吸気通路と略直交する方向に張り出す第2フランジ部を備え、
前記第1フランジ部の下流側と前記第2フランジ部の上流側とが相互に対向した状態で前記ボディと前記インレットパイプとが接続される吸気制御装置において、
前記レバー部は、前記操作力を、ケーブルによる回動方向への牽引力によって受けるものであり、
前記ケーブルは、ボーデンケーブルのインナケーブルであり、
前記ボーデンケーブルのアウタケーブルの先端部は、前記インレットパイプに固定され、
前記第1フランジ部の前記ストッパ部が設けられる部分の前記下流側の面には、前記ボディと前記インレットパイプとの間の前記交差方向における相互変位を規制する規制部が設けられることを特徴とする。
【0008】
この構成において、ボーデンケーブルの取付け位置によってケーブル(インナケーブル)が配置される位置が決まるが、ケーブルの位置が所定位置から大きく外れると、ケーブルが、操作力をレバー部に与える際にレバー部の外周に乗り上げてしまうおそれがあるので好ましくない。よって、インレットパイプにアウタケーブルを固定する場合には、インレットパイプと吸気制御装置との位置がずれないように構成する必要がある。
【0009】
そこで、本発明では、ボディから張り出す第1フランジ部のストッパ部が設けられる部分の下流側の面に、ボディとインレットパイプとの間の上記交差方向における相互変位を規制する規制部を設けている。これにより、規制部は、吸気通路の中心軸線からの径方向の距離が大きい位置に配置されるので、他の規制部と協働することにより、ボディとインレットパイプとの位置ずれを適切に規制し、両者間の位置決め精度を良好に維持することができる。したがって、ケーブルの操作に際して位置ずれ等の支障を来たすおそれなく、ボーデンケーブルのアウタケーブルをインレットパイプに固定することができる。
【0010】
さらに、第1フランジ部のストッパ部が設けられる部分は、従来からストッパが設けられていた部分であり、その部分の下流側の面は、従来は利用されていなかった面である。したがって、その面に規制部が設けることは、ボディの大型化やコストの増加を招くこともない。したがって、本発明によれば、ケーブルの取付けの自由度が高く、かつ廉価な吸気制御装置を提供することができる。
【0011】
本発明において、前記第2フランジ部の上流側の面における前記規制部に対応する箇所には、前記規制部に嵌め合わされて前記ボディと前記インレットパイプとの前記交差方向の相互変位を規制する規制嵌合部が設けられてもよい。
【0012】
これによれば、第1フランジ部の規制部に第2フランジ部の規制嵌合部が嵌め合わされることにより、上述のボディ及びインレットパイプ間の相互変位を規制する効果を確実に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態に係る吸気制御装置を、上流側のボディと下流側のインレットパイプとを分離した状態で示す斜視図である。
【
図2】
図1の吸気制御装置における第1フランジ部の上流側のストッパ部が設けられる部分を示す斜視図である。
【
図3】
図1の吸気制御装置における第1フランジ部の部分を下流側から第1吸気通路の中心軸線に沿って見た様子を示す図である。
【
図4】
図1の吸気制御装置における第2フランジ部の部分を上流側から見た様子を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る吸気制御装置を示す。この吸気制御装置1は、内燃機関の燃焼室内に続く吸気管の一部を構成する。
図1では、この吸気制御装置1を構成する上流側のボディ2と、その下流側のインレットパイプ3とを分離した状態で示している。
【0015】
図1に示すように、吸気制御装置1は、吸気管の一部を構成する第1吸気通路4を内部に備えるボディ2と、第1吸気通路4の内部に回動可能に支持されて、第1吸気通路4内に流れる吸気の量を調整する弁体5と、弁体5が固定されてボディ2に回動可能に支持されてボディ2の第1吸気通路4の外部に突出する弁軸6と、弁軸6の外部に突出した部分に固定されて弁軸6を回動させる操作力を受けるレバー部7とを備える。
【0016】
ボディ2は、第1吸気通路4の延在方向と略直交する交差方向に張り出す第1フランジ部8を備える。第1フランジ部8の上流側には、レバー部7の回転を規制するストッパ部9(
図2参照)が、第1フランジ部8と一体的に設けられる。ボディ2は、前記吸気管の一部を構成して第1吸気通路4よりも下流側に位置する第2吸気通路10(
図4参照)を内部に備えるインレットパイプ3に接続される。
【0017】
インレットパイプ3は、第2吸気通路10と略直交する方向に張り出す第2フランジ部11を備える。第1フランジ部8の下流側と第2フランジ部11の上流側とが相互に対向した状態でボディ2とインレットパイプ3とが接続される。
【0018】
レバー部7は、弁軸6を回動させる操作力を、ケーブル12による回動方向への牽引力によって受けるものである。このケーブル12は、ボーデンケーブルのインナケーブルで構成される。ボーデンケーブルのアウタケーブルは、ステー13を介してインレットパイプ3に固定される。本実施形態では、ケーブル12として、弁体5を開弁させるための開弁用のものと、弁体5を閉弁させるための閉弁用のものの2本のケーブル12が用いられる。
【0019】
レバー部7には、開弁用のケーブル12が固定される開弁用係止孔14と、閉弁用のケーブル12が固定される閉弁用係止孔15とが設けられる。また、レバー部7の外周部には、各ケーブル12を外周部に沿って案内する案内溝16が設けられる。ステー13には、開弁用のケーブル12のアウタケーブルの端部及び閉弁用のケーブル12のアウタケーブルの端部がそれぞれ固定される2つの端部固定部17が設けられる。
【0020】
図2は、第1フランジ部8の上流側のストッパ部9が設けられる部分を示す。
図2に示すように、ストッパ部9は、弁体5が開方向に回動されるときにレバー部7の当接部18に当接することによって弁体5の全開位置を規定するものである。
【0021】
図3は、第1フランジ部8の部分を下流側から見た様子を示す。
図3に示すように、第1フランジ部8のストッパ部9が設けられる部分の下流側の面には、ボディ2とインレットパイプ3との間の前記交差方向(第1吸気通路4の延在方向と略直交する方向)における相互変位を規制する規制部19が設けられる。
【0022】
なお、第1フランジ部8のストッパ部9が設けられる部分は、第1吸気通路4から離れた第1フランジ部8の周縁部であり、この部分の下流側の面に規制部19を設けることは、その上記交差方向の変位を規制するという機能を十分発揮できる点において都合がよい。
【0023】
第1吸気通路4の下流側開口部を挟んで規制部19と反対側の第1フランジ部8の部分には、規制部19と協働してボディ2及びインレットパイプ3間の前記交差方向の変位を規制する補助規制部20が設けられる。この変位を効果的に規制するという観点から、補助規制部20は、第1フランジ部8における第2フランジ部11との合わせ面上であって、かつ規制部19との距離が極力大きい位置に設けられる。規制部19及び補助規制部20は、下流側に突出した凸状部として形成される。
【0024】
図4は、第2フランジ部11を上流側から見た様子を示す。
図4に示すように、第2フランジ部11の上流側の面における規制部19及び補助規制部20に対応する箇所には、規制部19及び補助規制部20にそれぞれ嵌め合わされてボディ2とインレットパイプ3との前記交差方向の相互変位を規制する規制嵌合部21及び補助規制嵌合部22が設けられる。
【0025】
図1、
図3に示すように、第1フランジ部8の下流側の面と、第2フランジ部11の上流側の面とは、相互の間にガスケット23を介在させて密接に連結し得るように構成される。第1フランジ部8の規制部19及び補助規制部20の各近傍の外側には、ボディ2とインレットパイプ3とを相互に締結する締結ボルトを挿入するためのボルト孔24が設けられる。
【0026】
図4に示すように、第2フランジ部11の規制嵌合部21及び補助規制嵌合部22の各近傍の外側には、各ボルト孔24に対応した雌ねじ孔25が設けられる。
【0027】
なお、ボディ2は、第1吸気通路4が単純な円筒状であるため、ダイカスト加工により容易に形成される。このため、規制部19のような凸部をダイカスト加工でボディ2に一体的に高精度で形成することは容易である。
【0028】
一方、インレットパイプ3は、第2吸気通路10がカーブしており、アンダーカットの発生しやすい形状となっているため、インレットパイプ3は砂型鋳造により形成されることが多い。このため、インレットパイプ3において規制部19のような凸部を高精度で設けるのは困難である。ただし、砂型鋳造により形成された第2フランジ部11における第1フランジ部8との合わせ面に対して、切削加工により精度の高い規制嵌合部21等の凹部や孔部を設けるのは容易である。
【0029】
したがって、本実施形態のように、規制部19及び補助規制部20を第1フランジ部8の第2フランジ部11との合わせ面から突出した凸状部として形成し、規制嵌合部21及び補助規制嵌合部22をこれらに嵌合する穴部として形成することによって、上記両者の成形方法の相違に適合して、これらの要素が高精度に形成される。
【0030】
この構成において、ボディ2とインレットパイプ3とを連結する際には、まず、ボディ2の第1フランジ部8の下流側の面と、インレットパイプ3の第2フランジ部11の上流側の面とを対向させる。このとき、これらの面の間にガスケット23を介在させ、第1フランジ部8の規制部19及び補助規制部20を、第2フランジ部11の規制嵌合部21及び補助規制嵌合部22に嵌合させる。
【0031】
次に、各ボルト孔24に締結ボルトを挿入し、各雌ねじ孔25に螺合させることにより、ボディ2とインレットパイプ3とを結合させる。これにより、ボディ2の第1吸気通路4とインレットパイプ3の第2吸気通路10とが連結した状態となる。
【0032】
このとき、開弁用のケーブル12及び閉弁用のケーブル12の各先端部は、レバー部7外周の案内溝16を経てレバー部7の開弁用係止孔14及び閉弁用係止孔15にそれぞれ固定される。また、各ケーブル12のアウタケーブルの端部は、各ケーブル12がほぼ平行となるようにして、ステー13の各端部固定部17に固定される。各ケーブル12の他端部側は、吸気制御装置1が搭載された車両のアクセルグリップによりレバー部7に操作力を伝達できるように、アクセルグリップに連結される。
【0033】
このようにしてボディ2とインレットパイプ3とが連結され、ケーブル12が配置された連結吸気制御装置1を有する車両の運転者がアクセルグリップを一方向へ回転操作すると、開弁用のケーブル12が牽引され、この牽引力が案内溝16及び開弁用係止孔14を介してレバー部7に伝達され、弁体5が開弁方向に回動される。
【0034】
一方、運転者がアクセルグリップを他方向へ回転操作すると、閉弁用のケーブル12が牽引され、この牽引力が案内溝16及び閉弁用係止孔15を介してレバー部7に伝達され、弁体5が閉弁方向に回動される。このようにして、運転者は、車両の運転時に弁体5を開弁方向又は閉弁方向に回動させるアクセル操作を行うことができる。
【0035】
このようなアクセル操作が繰り返される間、第1吸気通路4の中心軸線から離れた規制部19と、第1吸気通路4を挟んでほぼ反対側に位置する補助規制部20とによって、ボディ2とインレットパイプ3との間の該中心軸線に垂直な平面内での回転方向や併進方向の位置ずれが効果的に規制される。これにより、各ケーブル12がレバー部7の案内溝16からその両側の周縁部に乗り上げたり、逸脱したりすることなく、アクセル操作が適切に行われる。
【0036】
以上のように、本実施形態によれば、第1フランジ部8における第1吸気通路4の中心軸線から離れた位置であるストッパ9の下流側の面に、ボディ2とインレットパイプ3との間の前記交差方向における相互変位を規制する規制部19を設けたので、ボディ2とインレットパイプ3との位置ずれを適切に規制し、両者間の位置決め精度を良好に維持することができる。
【0037】
したがって、アクセル操作による操作力をレバー部7に伝達するケーブル12を構成するボーデンケーブルのアウタケーブルの端部をレバー部7から離れたインレットパイプ3に固定しても、各ケーブル12がレバー部7の周縁部に乗り上げたり、逸脱したりすることなく、アクセル操作を行うことができる。これにより、ケーブル12の取付けの自由度が広がる。
【0038】
また、規制部19を設けた部分は、従来からストッパ部9が設けられていた第1フランジ部8の上流側の部分の下流側の面であり、従来は利用されずに空いていた部分である。このため、ボディ2の大型化やコスト増加を招くことなく規制部19を設けることができる。
【0039】
また、第2フランジ部11の上流側の面における規制部19に対応する箇所に、規制部19に嵌め合わされてボディ2とインレットパイプ3との相互変位を規制する規制嵌合部21を設けたので、上述の規制部19によるボディ2及びインレットパイプ3間の相互変位を規制する効果を確実に発揮することができる。
【0040】
また、ボディ2の規制部19及び補助規制部20を第1フランジ部8の第2フランジ部11との合わせ面から突出した凸状部として形成し、インレットパイプ3の規制嵌合部21及び補助規制嵌合部22をこれらに嵌合する穴部として形成するので、ボディ2とインレットパイプ3の成形方法の相違に応じてこれらの要素を高い精度で形成し、その機能を効果的に発揮させることができる。
【0041】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、レバー部7に操作力を付与するケーブル12は1本であってもよい。この場合、該1本のケーブル12は、レバー部7に開弁方向の操作力を付与するために用いられ、閉弁方向の操作力は、ばねにより付与されてもよい。
【符号の説明】
【0042】
1…吸気制御装置、2…ボディ、3…インレットパイプ、4…第1吸気通路、5…弁体、6…弁軸、7…レバー部、8…第1フランジ部、9…ストッパ部、10…第2吸気通路、11…第2フランジ部、12…ケーブル、13…ステー、14…開弁用係止孔、15…閉弁用係止孔、16…案内溝、17…端部固定部、18…当接部、19…規制部、20…補助規制部、21…規制嵌合部、22…補助規制嵌合部、23…ガスケット、24…ボルト孔、25…雌ねじ孔。