(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022154667
(43)【公開日】2022-10-13
(54)【発明の名称】包装体
(51)【国際特許分類】
B65D 83/08 20060101AFI20221005BHJP
B65D 75/62 20060101ALI20221005BHJP
【FI】
B65D83/08 B
B65D75/62 B
B65D75/62 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021057806
(22)【出願日】2021-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】390029148
【氏名又は名称】大王製紙株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002321
【氏名又は名称】弁理士法人永井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 宏彦
【テーマコード(参考)】
3E014
3E067
【Fターム(参考)】
3E014LB01
3E014LB02
3E067AA12
3E067AB77
3E067AC03
3E067AC14
3E067AC19
3E067BA12A
3E067BB14A
3E067BB15A
3E067BB16A
3E067EA06
3E067EB03
3E067EB05
3E067EB06
3E067EB22
3E067EE59
3E067FC01
(57)【要約】
【課題】開封性に優れるフィルム包装の包装体を提供する。
【解決手段】
衛生薄葉紙の束が柔軟な樹脂製の包装フィルムによって包装されている包装体であり、上面に易裂開線を環状に配して形成された取出口形成部を有し、取出口形成部の幅方向の少なくとも一方の端部の縁が、カット部とハーフカット部とが交互に配された易裂開線により構成されている、包装体により解決される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衛生薄葉紙の束が柔軟な樹脂製の包装フィルムによって包装されている包装体であり、
上面に易裂開線を環状に配して形成された取出口形成部を有し、
取出口形成部の幅方向の少なくとも一方の端部の縁が、カット部とハーフカット部とが交互に配された易裂開線により構成されている、
ことを特徴とする包装体。
【請求項2】
ハーフカット部は、包装フィルムの厚さの20%以上の深さまで切込まれている、請求項1記載の包装体。
【請求項3】
取出口形成部は、奥行方向中央部において幅方向に延在する幅狭部と、この幅狭部の端部に連続して幅方向外方に向かって幅狭部より離れるにつれて漸次広くなる拡幅部と、この拡幅部に連続して幅方向外方に向かって凸に膨出する湾曲凸部と、を有する形状をなし、
易裂開線の少なくとも一方の湾曲凸部の縁を構成する部分が、カット部とハーフカット部とが交互に配される部分を有している、請求項1又は2記載の包装体。
【請求項4】
湾曲凸部の縁を構成する部分の80%以上の範囲が、カット部とハーフカット部とが交互に配される部分である、請求項3記載の包装体。
【請求項5】
湾曲凸部の奥行方向の長さが25~45mm、幅方向の膨出長が2.5~12.5mmである、請求項3記載の包装体。
【請求項6】
易裂開線は、カット部とハーフカット部とが交互に配される部分を有する湾曲凸部に連続する拡幅部の縁を構成する部分が、カット部とハーフカット部とが交互に配される部分を有する、請求項3記載の包装体。
【請求項7】
取出口形成部は、幅方向の長さが束の上面の幅の70%以上であり、奥行方向の最大長さが束の上面の奥行方向の長さの10~40%であり、幅狭部の幅方向の長さが束の上面の長さの50~70%であり、かつ、奥行方向の長さが束の上面の奥行方向の長さの0.5~10%である、請求項3~6の何れか1項に記載の包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペーパータオルなどの衛生薄葉紙を折り畳み積み重ねた束を柔軟な包装フィルムで包装した包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
ペーパータオルやフェイシャルティシューなどの衛生薄葉紙の包装形態として、1枚又は複数プライを折り畳み積み重ね、最上位のシートを摘まんで引き出すと次のシートの一部が引き出されるいわゆるポップアップ式の束としたものを、樹脂製の柔軟な包装フィルムによって包装する形態が知られている。
【0003】
旧来、このような衛生薄葉紙の包装体は、取出口形成用のミシン目を簡易な直線状のミシン目とし、上面にスリット状の取出口が形成されるようにしたものが一般的であった。しかし、スリット状の取出口は、スリット長を長くすると、内部に残存するシート枚数が少なくなった際にシートが内部に落ち込んでしまう問題があり、また、スリット長を短くすると、開封後の最初に一枚のシートをフィルム外へ引き出し難く、また、使用初期や使用末期に引き出し抵抗が高くなりすぎて、シート引き出し時に包装フィルムごと、持ち上がってしまいポップアップできなくなることがあるという問題があった。
【0004】
そこで、このスリット状の取出口の問題を改善すべく、ダイカット等の型抜き技術により取出口を形成するためのミシン目を長手方向に延在する細長環状に配し、略楕円形状の取出口のように奥行方向に幅のあるものとすることが行われている(下記、特許文献1及び2)。さらには、近年では、より取出性を改善すべく、取出口を幅方向の端部を拡幅した略瓢箪形状とすることも行われている。
【0005】
しかし、従来の略楕円形状や略瓢箪形状の取出口は、柔らかさやしなやかさが重視され、洟をかむ用途や食事の際の口周りの清拭などフェイシャル用途が主であるフェイシャルティシュペーパーのような衛生薄葉紙を主たる対象として設計されており、顔以外の肌の清拭や、物品の清拭用途にも使用しやすいように「厚手でしっかりとした、破れにくい品質」のティシュペーパーや、フェイシャルティシュペーパーと比較してより剛性の高い、主に手洗い後の手拭きに使用されるペーパータオルのような衛生薄葉紙には必ずしも適してはいなかった。
【0006】
このような衛生薄葉紙の取り出し性を良好にするには取出口を奥行方向により幅広に形成することが考えられるが、剛性の高い衛生薄葉紙は、紙質の相違から柔らかさやしなやかさに優れるフェイシャルティシュペーパーと同様に設計することが難しく、単に取出口の奥行方向を幅広にすると、ポップアップ時に次の衛生薄葉紙が引きあがらず落ち込むポップアップ不良や、包装体上面に起立しないで倒伏してしまう起立不良が非常に生じやすくなってしまう。
【0007】
他方で、例えば、
図9(a)に示す略楕円形状の取出口形成部のように、ダイカット等の型抜き技術によりミシン目150を環状に配して形成した取出口形成部105では、
図9(b)のように長手方向Xの一方端部105Aから他方端部105Bに向かってこの環状ミシン目内範囲105Zを切剥がすことで簡易に取出口を形成できる利点がある。しかし、このような開封操作をすると他方端部105Bでは最後に切り離される他方端のミシン目150eに近づくにつれて、ミシン目150が裂開していく方向が、環状ミシン目内範囲105Zが引っ張られる方向に対して直交する方向に近くなっていくため、
図9(c)に示すように、この端部、特に105Bの端のミシン目150eの近傍においてミシン目150の裂開がスムーズに連続的に行われず、
図9(d)に示すように取出口106の端部に意図しない裂け105Pが発生してしまうことがあった。ミシン目150を環状に配して形成した取出口形成部105では、幅方向の端部が奥行方向Zに拡幅されるにつれて、切剥がし方向に対して直交する方向に近くなるミシン目の範囲がより長くなるため、この裂けが発生しやすくなる。したがって、端部が拡幅された略瓢箪形状の取出口形成部などは、裂け105Pが発生しやくなる。
【0008】
さらに、特に包装フィルムが、取出口形成部105の長手方向Xと直交する方向Yに延伸されている一軸延伸フィルムの場合に、このような裂け105Pがより発生しやすい。特にピロー包装やガセット包装の形態の包装体は、包装フィルムの延伸方向が、取出口形成部の長手方向と直交する方向となるものが一般的であるため、このような裂けが発生しやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2018-052559号公報
【特許文献2】特開2018-058654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、本発明の主たる課題は、上記の問題に鑑みて、開封時に取出口の幅方向の縁が裂け難く開封性に優れ、さらに、衛生薄葉紙、特にペーパータオルのような硬い衛生薄葉紙の引き出し性に優れる、フィルム包装の包装体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するための手段は次のとおりである。
その第一の手段は、
衛生薄葉紙の束が柔軟な樹脂製の包装フィルムによって包装されている包装体であり、
上面に易裂開線を環状に配して形成された取出口形成部を有し、
取出口形成部の幅方向の少なくとも一方の端部の縁が、カット部とハーフカット部とが交互に配された易裂開線により構成されている、
ことを特徴とする包装体である。
【0012】
第二の手段は、
ハーフカット部は、包装フィルムの厚さの20%以上の深さまで切込まれている、上記第一の手段に係る包装体である。
【0013】
第三の手段は、
取出口形成部は、奥行方向中央部において幅方向に延在する幅狭部と、この幅狭部の端部に連続して幅方向外方に向かって幅狭部より離れるにつれて漸次広くなる拡幅部と、この拡幅部に連続して幅方向外方に向かって凸に膨出する湾曲凸部と、を有する形状をなし、
易裂開線の少なくとも一方の湾曲凸部の縁を構成する部分が、カット部とハーフカット部とが交互に配される部分を有している、上記第一又は第二の手段に係る包装体である。
【0014】
第四の手段は、
湾曲凸部の縁を構成する部分の80%以上の範囲が、カット部とハーフカット部とが交互に配される部分である、上記第三の手段に係る包装体である。
【0015】
第五の手段は、
湾曲凸部の奥行方向の長さが25~45mm、幅方向の膨出長が2.5~12.5mmである、上記第三の手段に係る包装体である。
【0016】
第六の手段は、
易裂開線は、カット部とハーフカット部とが交互に配される部分を有する湾曲凸部に連続する拡幅部の縁を構成する部分が、カット部とハーフカット部とが交互に配される部分を有する、上記第三の手段に係る包装体である。
【0017】
第七の手段は、
取出口形成部は、幅方向の長さが束の上面の幅の70%以上であり、奥行方向の最大長さが束の上面の奥行方向の長さの10~40%であり、幅狭部の幅方向の束の長さが上面の長さの50~70%であり、かつ、奥行方向の長さが束の上面の奥行方向の長さの0.5~10%である、上記第三~第六の手段に係る包装体である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、開封時に取出口の幅方向の縁が裂け難く開封性に優れ、さらに、衛生薄葉紙、特にペーパータオルのような硬い衛生薄葉紙の引き出し性に優れる、フィルム包装の包装体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明に係る包装体を説明するための斜視図である。
【
図2】ティシュペーパー束を説明するための斜視図である。
【
図3】取出口形成部を説明するための上面図である。
【
図4】本発明に係る包装体の使用態様を説明するための斜視図である。
【
図5】取出口形成部を説明するための一部拡大図である。
【
図6】ハーフカット部を説明するための模式図である。
【
図7】取出口形成部の他の例を説明するための図である。
【
図8】取出口形成部の別の形状例を説明するための図である。
【
図9】従来の取出口形成部を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態である
図1~
図8を参照しながら説明する。なお、本発明及び本明細書における上下方向、左右方向等の方向については、包装体の向きによって変更されるものであり、空間の絶対的な方向を意味するものではない。また、剛性とは、紙のコシ、剛度、こわさと言われることがある。
【0021】
本発明に係る包装体1は、ペーパータオル等の衛生薄葉紙2を折り畳み重ねた略直方体形状をなす束3を、柔軟性のある包装フィルム4によって包装したものであり、上面4Cに取出口形成部5を有している。この包装体1は、束3の形状に概ね近くなるように、上面4Cに対面する下面4Dと、上面4C及び下面4Dの間に位置する長側面4B及び短側面4Aとを有する略六面体形状をなしている。
【0022】
図1~
図4には、ガセット包装の実施形態を示している。このガセット包装は、マチ付きのピロー包装であり、被包装物である束3を包装フィルム4で長手方向両端に開口が形成されるように筒型に巻き込むようにして包み、その巻き込み方向において重畳する部分4Xを束3底面位置等で融着処理や接着剤によって接着し、さらに束3の短側面3Aを越えて延び出る部分の端縁を、マチを形成しつつ上下方向から融着処理や接着剤によって接着して、短側面4Aを封止面としたものである。このガセット包装では、この短側面4Aである封止面が束3の短手側面3Aに対面し、マチである長側面4Bが束3の折返面である長手側面3Bに対面する。但し、本発明においては、包装体1の包装形態は限定されるものではない。マチを有さない単なるピロー包装でもよく、
図7に示すような、短側面4Aがフラップを重ねて融着されて構成される、キャラメル包装とも称されるオーバーラップ包装など適宜の他の包装形態とすることができる。
【0023】
本発明に係る包装体1に内包される衛生薄葉紙2の束3は、いわゆるポップアップ式の束である。この束3は、特に
図2に示すように、方形の衛生薄葉紙2が二つ折りされ、その折り返した内側2Aに上下に位置する他の衛生薄葉紙2の折り返した片2Bが位置するようにして、複数の衛生薄葉紙2が折り畳み積層されており、各衛生薄葉紙2の折り返し縁2Cが並ぶ一対の長手側面3Bと、折り返し縁2Cが並ばない一対の短手側面3Aとを有し、さらに短手側面3Aと長手側面3Bとに連接する一対の平面(上下面)3Cを有する略直方体形状をなす。
【0024】
束3を構成する衛生薄葉紙2の組数は、限定されないが、1プライ又は複数プライを1組として30~240組とすることができる。束3の大きさも、限定されないが、衛生薄葉紙200組を束としたもので、高さ30~100mm×長手方向(幅)150~250mm×短手方向(奥行)100~130mmであるのが望ましい。また、束の高さが、束上面の奥行方向の長さよりも短いほうが、本発明のポップアップ不良の改善効果がより高まるものとなる。
【0025】
包装体1内における束3の充填率は、本発明の効果を妨げない範囲であれば、限定されないが、束と包装フィルムの隙間が、0~30mmの範囲にあるのが望ましい。束3が、包装フィルムによって上下方向において、やや圧縮された状態で包装されていてもよい。なお、本発明に係る包装体1は、いわゆるポケットティシュー等と称される内包される衛生薄葉紙がティシュペーパーであって、その組数が十~十二組程度で高さが10mm程度のポップアップでの取り出しを想定していないものではない。
【0026】
束3を構成する各衛生薄葉紙2は、シートが1枚の単層構造のもの又は複数枚重ねられた積層構造のものである。プライ数は限定されないが、1枚(1プライ)又は2枚重ね(2プライ)と言われるものが望ましい。1プライ当たりの坪量は、限定されないが13~40g/m2であるのが望ましい。1組あたりの質量は1.0~2.5gであるのが望ましい。前記坪量のシートを1プライ又は2プライとした衛生薄葉紙は、特に、手洗い後の手拭きに適するペーパータオルに好適である。さらに、この衛生薄葉紙の1組あたりの紙厚は100~500μmであるのが望ましい。このようなプライ数、坪量、紙厚の衛生薄葉紙は、本発明の構成、特に幅狭部、拡幅部、湾曲凸部を有する特徴的な取出口形成部の形状による、ポップアップ時に次の衛生薄葉紙が引きあがらず落ち込むポップアップ不良や、包装体上面に起立しないで倒伏してしまう起立不良の改善効果が高い。
【0027】
なお、坪量は、JIS P 8124(1998)の測定方法による。1プライあたりの坪量の測定は、坪量=1組当たりのシート重量/(シート面積×プライ数)により算出することができる。また、紙厚は、試験片をJIS P 8111(1998)の条件下で十分に調湿した後、同条件下でダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(株式会社尾崎製作所製)及びその相当機を用いて複数プライの状態で測定した値である。
【0028】
また、本発明に係る衛生薄葉紙2は、乾燥されたドライタイプのものであり、薬液が含浸されている所謂ウェットタイプのものではない。したがって、衛生薄葉紙2により形成される上記の束3は多くの空気を含むものである。このドライタイプの衛生薄葉紙2においても、グリセリンに代表されるポリオール等の吸湿によって水分を高める保湿成分等の薬液が付与されている薬液付与タイプのものがあるが、このような衛生薄葉紙であってもよい。
【0029】
衛生薄葉紙2を構成する原料パルプは限定されない。NBKP等の針葉樹由来のパルプとLBKP等の広葉樹由来のパルプとを配合したものが挙げられる。また、古紙パルプが配合されていてもよいし、古紙パルプのみからなるものであってもよい。本発明では、ペーパータオル等のコシの強く剛性の高い衛生薄葉紙において特に優れた効果を発現するため、特に針葉樹由来のパルプが50%超であるのがよい。
【0030】
衛生薄葉紙2の乾燥引張強度は、限定されないが、縦方向が1000~3000cN/25mm、横方向が250~1500cN/25mmであるものは、特に本発明に適する。乾燥引張強度の測定方法は、JIS P8113(1998)に準ずる方法で実施する。測定装置としては、ミネベア株式会社製「万能引張圧縮試験機 TG-200N」及びその相当機が挙げられる。
【0031】
取出口形成部5は、包装フィルム4の束3の最上位の衛生薄葉紙2に対面する上面位置4Cに易裂開線50を環状に配して形成される。この取出口形成部5は、易裂開線50を裂開し、その易裂開線50で囲まれる範囲を分離除去することにより、包装体1の上面4Cに衛生薄葉紙2を引き出すための開口部である取出口6が形成される。本発明に係る包装体1では、束3がポップアップ式となっているため、形成された取出口から束3の最上位の衛生薄葉紙2を一枚引き出すと、その直近下方に位置する次の衛生薄葉紙の一部が取出口より露出されるようになる。また、この取出口形成部5は、易裂開線50を環状に配していることから、易裂開線50で囲まれる範囲を分離除去して形成される取出口6は、直線のみのスリット形状ではなく、奥行方向にある程度の幅を有するものとなる。このような取出口形成部5は、易裂開線50で囲まれる範囲を一方端部5Aから他方端部5Bに向かって連続的に引っ張るように切剥がすことで、その取出口形成部5内の範囲のフィルムを分離除去できるため開封時の操作性に優れる。なお、本明細書では、図面上左側に位置する端部を一方端部5Aと、右側に位置する端部を他方端部5Bとして説明するが、説明の便宜のために定めただけであり、これらは入れ替えることができる。
【0032】
図1~
図5に示す形態の包装体1は、特に好ましい形状である略瓢箪型形状の取出口形成部5を有するものを示している。この取出口形成部5は、上面4Cの奥行方向中央部において幅方向に延在する幅狭部51と、この幅狭部51の端部に連続して束3の幅方向外方に向かって幅狭部51より離れるにつれて漸次広くなる拡幅部52と、この拡幅部52に連続して束3の幅方向外方に向かって凸に膨出する湾曲凸部53と、を有する。
【0033】
拡幅部52は、特に、易裂開線50が幅方向に対して漸次角度が急になるように配されているのが望ましい。拡幅部52の縁となる易裂開線50は、幅方向に対するテーパー角∠αは25~60度であるのが望ましい。
【0034】
また、52から湾曲凸部53にかけては、易裂開線50が曲線に形成され滑らかにつながっているのが望ましい。このように易裂開性50が配されていると、拡幅部52から湾曲凸部53に向かって易裂開線50がスムーズに裂開しやすくなる。
【0035】
この
図1~
図5に示される実施形態では、取出口形成部5により形成される取出口6は、上記幅狭部51から拡幅部52にかかる縁の近傍が上下方向に動きやすい略台形上の自由な縁片51Aとなるため、特に
図4に示されるように、束3から一組の衛生薄葉紙2を引き出す際には、その縁片51Aが引き出される方向にやや捲れるように変形し、次の露出する一組の衛生薄葉紙2に対しては凭れて支持するようになる。また、この取出口形成部5による取出口6は、束3から引き出された衛生薄葉紙に続く、取出口6から一部が露出する次の衛生薄葉紙の根本部分2Rが、湾曲凸部53の縁6Eに沿って巻かれるように変形し、起立性の高い柱状に変形しやくなる。さらに、取出口形成部5の拡幅部52から湾曲凸部53との間は、取出口6とした際に窪み部6Hとなるため、取出口6から一部が露出する次の衛生薄葉紙の根本部分2Rがこの窪み部6Hに嵌るようにして、起立性が高まるようにもなる。特に、この取出口形成部5では、衛生薄葉紙の剛性が高いと生じやすいとされる衛生薄葉紙の包装フィルム内部の落ち込みによるポップアップ不良が、上記の作用によって生じ難いものとなる。なお、この作用効果は、特に上記の好適な坪量、紙厚の衛生薄葉紙、さらには後述の好適な包装フィルムとの組み合わせにおいて効果的である。但し、本発明に係る取出口形成部5は、
図7に示すように、拡幅部52を有さない形状であってもよい。また、取出口形成部5は、本発明の作用効果を妨げない範囲で、環状に配された易裂開線に接続する直線状の易裂開線が存在するものであってもよい。
【0036】
また、
図1~
図5に示すような、幅狭部51、拡幅部52及び湾曲凸部53を有する取出口形成部5の形状においては、特に、取出口形成部5全体の幅方向の長さL1が束3の上面の幅L2の70%以上であり、取出口形成部5全体の奥行方向の最大長さL3が束3の奥行方向の長さL4の10~40%であり、幅狭部の幅方向の長さL5が束3の上面の長さL2の50~70%であり、かつ、奥行方向の長さL6が束3の上面の奥行方向の長さL3の0.5~10%であるのが望ましい。このような取出口形成部5の形状は、特に奥行き方向に広い湾曲凸部53が形成される。また、幅狭部51の縁近傍に形成される自由な縁片51Aがより広く大きいものとなり、引き出し時には幅狭部51の間が広く開くことが可能となる。このため、束3から衛生薄葉紙2を引き出す際にスムーズに取り出すことができる。特に、ガセット包装やピロー包装のような、短側面4Aと上面4Cとの境界に明確な折り線が形成され難く、包装体1の上面位置における包装フィルムが変形しやすい包装形態であったり、内包される衛生薄葉紙が上記の坪量及び紙厚のペーパータオル等の剛性の高い衛生薄葉紙2であり引き出し時に包装体1の上面位置を変形させやすいものであったりしても、衛生薄葉紙2の引き出し時に上面全体が歪みがたく平面に維持されやすく、衛生薄葉紙2を一枚ずつ取り出す際に特に安定して取り出しやすくなる。また、幅狭部51の縁近傍に形成される自由な略台形状の縁片51Aがより広く大きいものとなるとともに、深い窪み部6Hが形成されるため、剛性の高い衛生薄葉紙2に対しても縁片がしっかりと凭れるとともに、衛生薄葉紙2の根本部2Rを支持するため落ち込みが効果的に防止される。また、湾曲凸部53の縁の長さが長くなるため、衛生薄葉紙2の湾曲凸部53の縁に沿って緩やかに巻かれるようになるが、剛性の高い衛生薄葉紙2では、コシ折れしがたいため、起立性がより高まるようになる。
【0037】
なお、湾曲凸部53の奥行方向の長さL3は、具体的には25~45mm、幅方向の膨出長L7が2.5~12.5mmであるのが望ましい。
【0038】
他方で、包装体1の外装を構成する柔軟性のある樹脂製の包装フィルム4の具体例としては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ナイロンフィルム、塩化ビニリデンフィルム、エチレンビニルアルコール共重合体の単層フィルム、または、それらのフィルムを含む適宜積層されたラミネートフィルムや、それらのフィルムにアルミ蒸着などの表面処理を施したガスバリアフィルムが例示できる。また、サトウキビ、芋(デンプン)、トウモロコシといった植物原料に由来するバイオマスフィルムを用いることもできる。このようなバイオマスフィルムの使用は、環境保護の観点から望ましい。
【0039】
特にポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルムが好適である。また、包装フィルム4は、意匠性や手触り性に優れる梨地フィルムであってもよい。フィルムの融点は150℃以下であるのがよい。なお、包装フィルムの融点が低いほうが低温で熱融着処理できるが、実質的な下限値は80℃である。ポリプロピレンとしては無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)、ポリエチレンフィルムとしては、直鎖低密度ポリエチレンフィルム(LLDPE)、低密度ポリエチレンフィルム(LDPE)、中密度ポリエチレンフィルム(MDPE)が挙げられる。
【0040】
さらに、香り付きのティシュペーパーなど臭気のあるものを包装するのであれば、保香性に優れるエチレンビニルアルコール共重合体樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムが望ましい。エチレンビニルアルコール共重合体樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムの一方面または両面に、ポリエチレン樹脂製フィルムやポリプロピレン樹脂製フィルムを積層して熱融着性が高められた複層の樹脂フィルムであってもよい。
【0041】
ここで、本発明に係る取出口形成部5は、特に
図5及び
図6に示すように、特徴的に、取出口形成部5の幅方向の少なくとも一方の端部(図示例では他方端部5B)の縁となる部分50Pは、易裂開線50がカット部50Cとハーフカット部50Hとが交互に配されて構成されている。
図1~
図5に示す取出口形成部5の形状では、特に、湾曲凸部53の縁を構成する部分の80%以上の範囲が、カット部50Cとハーフカット部50Hとが交互に配された部分50Pとなっている。なお、この湾曲凸部53においては、好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上の範囲が、カット部50Cとハーフカット部50Hとが交互に配される部分となっているのがよい。全範囲がカット部50Cとハーフカット部50Hとが交互に配された易裂開線で構成されていてもよい。
【0042】
カット部50Cとハーフカット部50Hは、
図6(a)に平面図、
図6(b)のそのb-b断面を示すように、カット部50Cは、包装フィルム4の厚み方向Zにおいて、束3に対面しない側の面である表面側41から束3に対面する側の面である裏面側42に至るまで完全に切断されている部分であり、ハーフカット部50Hは、完全には切断されておらず、前記表面側41から裏面側42に至るまで厚み方向Zの所定の深さ範囲L8まで切り込まれている部分である。このように、カット部50Cとハーフカット部50Hとが交互に配されている部分は、カット部50Cと切込みが全くないアンカット部50Uとが交互に並ぶ部分と比べて、易裂開線を裂開する際に、裂開が連続的にスムーズに進みやすくなる。これは、包装フィルム4が裂けるのに必要な力の差が、カット部50Cとアンカット部50Uとの差よりも、カット部50Cとハーフカット部50Hとの差のほうがより小さいため、カット部50Cからハーフカット部50H、ハーフカット部50Hからカット部50Cに裂開が連続的にスムーズに進みやいためである。
【0043】
なお、特に、
図1~
図5に示す取出口形成部5の形状では、カット部50Cとハーフカット部50Hとが交互に配される部分を有する湾曲凸部53に連続する拡幅部52の縁を構成する部分についても、カット部50Cとハーフカット部50Hとが交互に配される部分を有するのが望ましい。特に、拡幅部52の縁を構成する部分の80%以上の範囲が、カット部50Cとハーフカット部50Hとが交互に配される部分となっているのがよい。好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上の範囲が、カット部50Cとハーフカット部50Hとが交互に配される部分となっているのがよい。全範囲がカット部50Cとハーフカット部50Hとが交互に配された易裂開線で構成されていてもよい。
【0044】
ここで、ハーフカット部50Hは、包装フィルムの厚さL9の20%以上の深さまで切込まれているのが望ましい。20%以上切り込まれていれば、開封操作によって取出口を形成する際において十分にカット部50Cとハーフカット部50Hとの間の連続的なスムーズな裂けを発生させることができる。切込みの深さの上限値は、限定されないが、80%以下、より好適には60%以下とすると意図しない裂開が発生しがたくなる。
【0045】
本発明に係る取出口形成部5は、易裂開線50で囲まれる範囲の一方端部5Aから他方端部5Bに向かって連続的に引っ張る一般的な開封操作において、最後に裂開される最も裂けやすい部分である、幅方向の端部(図示例では他方端部5B)に、カット部50Cとハーフカット部50Hとが交互に配される部分が位置している。このため、一方端部5Aから他方端部5Bに向かって連続的に引っ張る開封時の操作を行っても、最後に切り離される他方端部5Bにおいて意図せず包装フィルム4が裂けるおそれが小さい。特に、剛性の高いペーパータオル等の引出性等に優れる
図1~
図5に示すような幅狭部51、拡幅部52及び湾曲凸部53を有する略瓢箪型形状、さらに特に上記の好ましい数値範囲を有するものでは、湾曲凸部53の縁の部分を構成する易裂開線の範囲が長く、かつ、奥行き方向に沿うように配置されるため、開封時の引っ張り方向と易裂開線の裂開方向との交差角度が大きく、開封操作時の包装フィルム4の裂けが発生しやすい形状となる。しかし、その端部にカット部50Cとハーフカット部50Hとが交互に配される部分を設けることで、裂けの発生のおそれが各段に小さくなる。ピロー包装やガセット包装のような、包装フィルム4の延伸方向が、取出口形成部5の長手方向と直交する方向となるような裂けが発生しやすい包装形態では、特に効果的である。
【0046】
なお、取出口形成部の縁を構成する易裂開線50において、カット部50Cとハーフカット部50Hとが交互に配される部分は、取出口形成部5の両端部にあってもよく、また、一方端部のみにあってもよい。一方のみに形成するのであれば、反対の端部は、例えば、
図8(a)に示すように、奥行き方向の一方側の拡幅部52Aの途中から湾曲凸部53Aの外方側端53tを超える位置までの範囲L10を連続するカット部53Cとすることができる。このようにすると、
図8(b)に示すように、取出口形成部5の一方端部5Aに一方の奥行側から外方側端を含む範囲に自由片5Tが形成され、その自由片5Tを摘まんで捲りやすくなり、開封操作がより行いやすくなる。
【0047】
取出口形成部5の端部のカット部50Cとハーフカット部50Hとの長さの比は、必ずしも限定されないが、カット部50Cの長さとしては、5mm以上20mm以下、好ましくは、7mm以上13mm以下、ハーフカット部50Hの長さとしては、0.3mm以上3mm以下、好ましくは0.7mm以上1.3mm以下の範囲とするのがよい。この範囲であればカット部50Cからハーフカット部50H、ハーフカット部50Hからカット部50Cにスムーズに連続的な裂開が進むとともに、意図しない裂開は生じ難い。
【0048】
ここで、包装フィルム4の厚さL9は、適宜に選択すればよいが、好ましくはJIS P 8118(1998)に準拠して測定される厚みが25~75μmであるのが望ましい。厚みが25~75μmあれば、特に、効果的に本発明の作用効果を発現させることができる。厚みL9は、測定試料をJIS P 8111(1998)の条件下で十分に調湿した後、ダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G-1A型」(株式会社尾崎製作所製)及びその相当機を用いて測定する。
【0049】
本発明に係る取出口形成部5を構成する易裂開線50では、カット部50Cとハーフカット部50Hとが交互に配されている部分以外の部分は、ミシン目、アンカット部(非カット部)を設けたスリットカット等とすることができる。但しこれに限定されない。カット部50Cとハーフカット部50Hを交互に配した部分としてもよい。
【0050】
ミシン目とするのならば、その種類は限定されない。カット部50Cが直線である通常のミシン目、カット部が孔であるマイクロミシン目、カット部の形状がY字方、略L字型、<字型のミシン目が例示できる。好ましくは、通常のミシン目である。スリットカットは、フィルムをスリット状にカットした部分であるが、非カット部を有することで、非カット部とカット部とが交互に並ぶものとなる。なお、非カット部を有するスリットカットを単にスリットカットと称する場合がある。ミシン目と非カット部を有するスリットカットは、区別されないこともあるが、本発明においては、スリットカットは、カット部が2ピッチ未満、つまり同じ長さのカット部が二回連続しない場合にスリットカットと称している。一般的には、スリットカットは、ミシン目よりもカット部の長さが長く形成される。
【0051】
図1~
図5に示すような幅狭部51、拡幅部52及び湾曲凸部53を有する形状では、幅狭部51の縁の部分は、一方端部5Aから他方端部5Bに向かう開封操作時の引っ張り方向と、延存方向が一致するため、ハーフカット部ではなくアンカット部を有するミシン目で構成するのが望ましい。幅狭部51の縁が意図せず裂開し難くなるため望ましい。
【0052】
ミシン目や非カット部を有するスリットカットにおけるカットタイ比は、用いるフィルムの破断のしやすさにより適宜の間隔に定めるが、カット部の長さとしては、0.8mm以上20.0mm以下、非カット部(タイ部又はアンカット部)の長さとしては、0.3mm以上5.0mm以下の範囲から適宜に設計するのがよい。
【0053】
なお、易裂開線50は、ミシン目と非カット部を有するスリットカットは、カット部50Cとハーフカット部50Hとが交互に配される部分も含めて、例えば、ダイカットにより一回的に形成することができる。
【実施例0054】
次いで、本発明の実施例1~4、比較例1~2を作製し、衛生薄葉紙の落ち込みと開封取出口の裂けについて試験を行った。実施例1~実施例4及び比較例1に係る包装体の取出口形成部の形状は、
図1~5に示す幅狭部、拡幅部、湾曲凸部を有する略瓢箪型形状のものである。比較例2に係る包装体の取出口形成部は、単なる直線状のミシン目としたものである。
【0055】
各例に係る包装体の内包される束は、坪量35.5g/m2、紙厚255μmの1プライのペーパータオル(大王製紙株式会社製エリエールすっきりお手ふきタオル)を200組ポップアップ式に折り畳み重ねたものである。また、各例に係る包装形態は、ガセット包装であり、包装フィルムの延伸方向が取出口形成部の幅方向に直交する方向となっているものである。
【0056】
「落ち込み回数」の試験は、取出口形成部に係る易裂開線を裂開して、取出口を形成し、その取出口から束を構成するペーパータオルを最後の一枚まで順に引き出す操作を行い、実際に落ち込みが生じた回数をカウントした。
【0057】
「開封性」は、各例に係る試料を被験者に、一方端部を摘まんで他方端に向かって引っ張るようにして開封する操作をさせ、取出口の他方端部に裂けが発生するか否かを評価することとした。N=10として、裂けが発生した例は「あり」、発生しない例は「なし」と評価した。
【0058】
各例における取出口形成部の寸法や束上面の奥行方向長さや幅方向の長さに対する割合、及び試験の結果等は、下記表1に示す。
【0059】
【0060】
表1より、端部(湾曲凸部)の縁を構成する部分をカット部とハーフカット部とを交互に配したものとした実施例1~実施例4は、取出口の奥行方向最大長さ、つまり端部である湾曲凸部の奥行方向の長さが、35mmと長く、束上面の奥行方向の30%もの範囲となっており裂けやすい構成であるにもかかわらず、開封操作時において、取出口の端部の裂けが確認されたものがなかった。
【0061】
比較例1は、実施例1における湾曲凸部のカット部間をハーフカット部ではなく従来一般的な非カット部としたものであるが、この比較例1では、開封操作時において、取出口の端部の裂けが発生した。実施例のような非常に長さのある湾曲凸部の縁を構成するような易裂開線であっても、その部分をカット部とハーフカット部とを交互に配したものとすることで、開封操作時において、取出口の端部の裂けが防止されることが示された。
【0062】
したがって、例えば、
図7に示すような拡幅部を有さない幅狭の他の取出口形状であれば、端部の縁を構成する易裂開線をカット部とハーフカット部とを交互に配したものとすることで、より開封操作時における取出口の端部の裂けは防止されるといえる。
【0063】
また、落ち込みに関しては、取出口形成部が1本のミシン目で取出口がスリットとなる比較例2は、12回の落ち込み回数が確認された。これに対して、実施例1~実施例4及び比較例1では、落ち込み回数が0回で落ち込みが確認できなかった。つまり、特に、幅狭部、拡幅部及び湾曲凸部を有する取出口形成部の形状による取出口は、落ち込み防止性に優れることが示された。
【0064】
以上のことから、本発明に係る包装体は、開封時に取出口の幅方向の縁が裂け難く開封性に優れ、さらに、衛生薄葉紙、特にペーパータオルのような硬い衛生薄葉紙の引き出し性にも優れる、フィルム包装の包装体となっている。
1…包装体、2…衛生薄葉紙、2A…折り返した内側、2B…折り返した片、2C…折り返し縁、2R…取出口から露出する衛生薄葉紙の根本部分、3…衛生薄葉紙の束、3A…短手側面、3B…長手側面、3C…束の上下面、4…包装フィルム、4A…短側面、4B…長側面、4C…上面、4D…下面、4X…包装フィルムの重畳部分、5…取出口形成部、5A,5B…長手方向端部、5T…自由片、6…取出口、6E…取出口の縁、6E…取出口の窪み部。
41…包装フィルムの表面側、42…包装フィルムの裏面側、
50…易裂開線、50C…カット部、50H…ハーフカット部、50U…非カット部(タイ部)、50P…カット部とハーフカット部が交互に配されている部分、51…幅狭部、51A…略台形状の縁片、52…拡幅部、53…湾曲凸部、∠α…拡幅部のテーパー角。
L1…取出口形成部5の幅方向(長手方向)長さ、L2…束上面の幅方向(長手方向)の長さ、L3…取出口形成部5の奥行方向(短手方向)の最大長さ、L4…束上面の奥行方向(短手方向)の長さ、L5…幅狭部の幅方向(長手方向)の長さ、L6…幅狭部の奥行方向(短手方向)の長さ、L7…湾曲凸部の幅方向の膨出長、L8…ハーフカット部の深さ、L9…包装フィルムの厚み、L10…奥行き方向の一方側の拡幅部52Aの途中から凸部53の外方側端53tを超える位置までの範囲。
105…取出口形成部、105A…取出口形成部の一方端部、105B…取出口形成部の他方端部、105P…フィルムの裂け、150…ミシン目、150e…幅方向端のミシン目、X…長手方向(幅方向)、Y…長手方向に直交する方向(奥行方向)、Z…包装フィルムの厚み方向。