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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022154978
(43)【公開日】2022-10-13
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20221005BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021058268
(22)【出願日】2021-03-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】秋田 洸平
(72)【発明者】
【氏名】笠崎 州雄
(72)【発明者】
【氏名】高田 あかり
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】広告情報を提供する効果を高める。
【解決手段】決済を行うための複数のアプリケーションプログラムが記憶されているユーザ端末2から、商品の購入に対応する決済に関する要求と、決済を行うために実行されているアプリケーションプログラムのアプリケーションIDと、ユーザ端末2を使用するユーザのユーザIDとを受信する発行要求受信部131と、複数のアプリケーションプログラムの少なくともいずれかに対応する複数のアプリケーションIDそれぞれを受信した回数、頻度又は時間帯の少なくともいずれかに基づいて、複数のアプリケーションプログラムのうち、回数、頻度又は時間帯に関する所定の条件を満たす一以上のアプリケーションプログラムを特定する特定部136と、特定したアプリケーションプログラムを介して広告情報を表示させるための表示指示情報をユーザ端末2に送信する広告送信部137とを有する。
【選択図】図3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
決済を行うための複数のアプリケーションプログラムが記憶されているユーザ端末から、前記ユーザ端末を使用した商品の購入に対応する決済に関する要求と、前記ユーザ端末において前記決済を行うために実行されている前記アプリケーションプログラムを識別するためのアプリケーション識別情報と、前記ユーザ端末を使用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを受信する受信部と、
複数の前記アプリケーションプログラムの少なくともいずれかに対応する複数の前記アプリケーション識別情報それぞれを前記受信部が受信した回数、頻度又は時間帯の少なくともいずれかに基づいて、複数の前記アプリケーションプログラムのうち、前記回数、頻度又は時間帯に関する所定の条件を満たす一以上のアプリケーションプログラムを特定する特定部と、
前記特定部が特定した前記アプリケーションプログラムを介して前記ユーザ端末に広告情報を表示させるための表示指示情報を前記ユーザ端末に送信する広告送信部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記受信部が前記決済に関する要求とともに受信した前記ユーザ識別情報と、前記アプリケーション識別情報とを関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部をさらに有し、
前記特定部は、前記記憶部を参照して、複数の前記アプリケーション識別情報それぞれを前記受信部が受信した回数、頻度又は時間帯を特定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記広告情報は、所定の期間における商品の販売に関する広告情報であり、
前記特定部は、複数の前記アプリケーションプログラムの中から、前記所定の期間が示す期間情報にさらに基づいて、アプリケーションプログラムを特定する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ユーザが前記商品を購入する店舗の端末から、前記ユーザが商品を購入する店舗を識別するための店舗識別情報を取得する取得部をさらに有し、
前記特定部は、複数の前記アプリケーションプログラムの中から、前記取得部が取得した前記店舗識別情報にさらに基づいて、アプリケーションプログラムを特定する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ユーザ端末から、前記ユーザ識別情報と、前記アプリケーション識別情報と、前記アプリケーションプログラムの利用頻度を示す情報とを受信する利用情報受信部をさらに有し、
前記特定部は、前記ユーザ識別情報及び前記アプリケーション識別情報とともに受信した前記利用頻度を示す情報にさらに基づいて、アプリケーションプログラムを特定する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記ユーザ端末から、前記ユーザ識別情報と、前記アプリケーション識別情報と、当該アプリケーション識別情報に対応するアプリケーションプログラムに対する広告情報の表示履歴を示す履歴情報とを受信する利用情報受信部をさらに有し、
前記特定部は、前記ユーザ識別情報及び前記アプリケーション識別情報とともに受信した前記履歴情報にさらに基づいて、アプリケーションプログラムを特定する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
複数の前記アプリケーションプログラムの少なくともいずれかは、所定の店舗を運営する事業者に対応しており、
前記ユーザ識別情報と、前記ユーザの前記アプリケーションプログラム又は前記所定の店舗に対する好みを示す属性情報とを関連付けて記憶する記憶部をさらに有し、
前記特定部は、前記記憶部において前記ユーザ識別情報に関連付けられている前記属性情報にさらに基づいて、アプリケーションプログラムを特定する、
請求項1から6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記決済を行うための複数のアプリケーションプログラムのそれぞれには、所定の決済手段による決済を行うための共通のモジュールが組み込まれており、
前記受信部は、前記ユーザ端末から、前記ユーザ端末を使用した商品の購入に対応し、前記モジュールを用いた前記所定の決済方式による前記決済に関する要求と、当該決済を行うために実行されている前記アプリケーションプログラムを識別するための前記アプリケーション識別情報と、前記ユーザ識別情報とを受信する、
請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記広告情報は、前記特定部が特定した前記アプリケーションプログラムを用いて商品を購入することを条件に、前記ユーザに特典が付与される特典情報であり、
前記広告送信部は、前記特定部が特定した前記アプリケーションプログラムを介して前記ユーザ端末に前記特典情報を表示させるための表示指示情報を前記ユーザ端末に送信する、
請求項1から8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
店舗が表示した店舗において決済を行うための決済用コードを読み取るユーザ端末であって、決済を行うための複数のアプリケーションプログラムが記憶されているユーザ端末から、前記ユーザ端末を使用するユーザを特定するためのユーザ識別情報と、前記ユーザ端末において前記決済を行うために実行されているアプリケーションプログラムを識別するためのアプリケーション識別情報とを受信し、前記ユーザ端末が読み取った前記決済用コードに対応する決済用トークンを受信するトークン受信部と、
複数の前記アプリケーションプログラムの少なくともいずれかに対応する複数の前記アプリケーション識別情報それぞれを前記トークン受信部が受信した回数、頻度又は時間帯の少なくともいずれかに基づいて、複数の前記アプリケーションプログラムのうち、前記回数、頻度又は時間帯に関する所定の条件を満たす一以上のアプリケーションプログラムを特定する特定部と、
前記特定部が特定した前記アプリケーションプログラムを介して前記ユーザ端末に広告情報を表示させるための表示指示情報を前記ユーザ端末に送信する広告送信部と、
を有する情報処理装置。
【請求項11】
前記トークン受信部が受信した前記ユーザ識別情報と、前記アプリケーション識別情報とを関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部をさらに有し、
前記特定部は、前記記憶部を参照して、複数の前記アプリケーション識別情報それぞれを前記トークン受信部が受信した回数、頻度又は時間帯を特定する、
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記広告情報は、所定の期間における商品の販売に関する広告情報であり、
前記特定部は、複数の前記アプリケーションプログラムの中から、前記所定の期間が示す期間情報にさらに基づいて、アプリケーションプログラムを特定する、
請求項10又は11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記ユーザが商品を購入する店舗を識別するための店舗識別情報を取得する取得部をさらに有し、
前記特定部は、複数の前記アプリケーションプログラムの中から、前記取得部が取得した前記店舗識別情報にさらに基づいて、アプリケーションプログラムを特定する、
請求項10から12のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記決済を行うための複数のアプリケーションプログラムのそれぞれには、所定の決済手段による決済を行うための共通のモジュールが組み込まれており、
前記トークン受信部は、前記ユーザ端末から、前記ユーザ端末を使用した商品の購入に対応し、前記モジュールに対応する前記決済用トークンと、前記所定の決済方式による前記決済を行うために実行されている前記アプリケーションプログラムを識別するための前記アプリケーション識別情報と、前記ユーザ識別情報とを受信する、
請求項10から13のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記広告情報は、前記特定部が特定した前記アプリケーションプログラムを用いて商品を購入することを条件に、前記ユーザに特典が付与される特典情報であり、
前記広告送信部は、前記特定部が特定した前記アプリケーションプログラムを介して前記ユーザ端末に前記特典情報を表示させるための表示指示情報を前記ユーザ端末に送信する、
請求項10から14のいずれか1項に記載の情報処理装置。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯端末を使用して商品の代金を決済するサービスにおいて、特典情報等の広告情報を携帯端末に送信することが行われている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-113924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、携帯端末を使用して商品の代金を決済する複数のサービスが利用されており、複数のサービスにおいて、サービスの提供を受けている携帯端末に広告情報が提供されている。しかしながら、広告効果が低いサービスにおいて広告情報が提供されてしまう問題や、広告主や決済事業者が利用頻度の低いサービスをユーザに利用してほしい場合に広告情報を適切に提供する方法がないという問題があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、広告情報を提供する効果を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る情報処理装置は、決済を行うための複数のアプリケーションプログラムが記憶されているユーザ端末から、前記ユーザ端末を使用した商品の購入に対応する決済に関する要求と、前記ユーザ端末において前記決済を行うために実行されている前記アプリケーションプログラムを識別するためのアプリケーション識別情報と、前記ユーザ端末を使用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを受信する受信部と、複数の前記アプリケーションプログラムの少なくともいずれかに対応する複数の前記アプリケーション識別情報それぞれを前記受信部が受信した回数、頻度又は時間帯の少なくともいずれかに基づいて、複数の前記アプリケーションプログラムのうち、前記回数、頻度又は時間帯に関する所定の条件を満たす一以上のアプリケーションプログラムを特定する特定部と、前記特定部が特定した前記アプリケーションプログラムを介して前記ユーザ端末に広告情報を表示させるための表示指示情報を前記ユーザ端末に送信する広告送信部と、を有する。
【0007】
本発明の第2の態様に係る情報処理装置は、店舗が表示した店舗において決済を行うための決済用コードを読み取るユーザ端末であって、決済を行うための複数のアプリケーションプログラムが記憶されているユーザ端末から、前記ユーザ端末を使用するユーザを特定するためのユーザ識別情報と、前記ユーザ端末において前記決済を行うために実行されているアプリケーションプログラムを識別するためのアプリケーション識別情報とを受信し、前記ユーザ端末が読み取った前記決済用コードに対応する決済用トークンを受信するトークン受信部と、複数の前記アプリケーションプログラムの少なくともいずれかに対応する複数の前記アプリケーション識別情報それぞれを前記トークン受信部が受信した回数、頻度又は時間帯の少なくともいずれかに基づいて、複数の前記アプリケーションプログラムのうち、前記回数、頻度又は時間帯に関する所定の条件を満たす一以上のアプリケーションプログラムを特定する特定部と、前記特定部が特定した前記アプリケーションプログラムを介して前記ユーザ端末に広告情報を表示させるための表示指示情報を前記ユーザ端末に送信する広告送信部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、広告情報を提供する効果を高めることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態に係る情報処理装置の概要を説明する図である。
図2】コード決済を含む複数の決済手段による決済が可能なアプリケーションに対応する画面の例を示す図である。
図3】第1実施形態に係る情報処理装置の構成を示す図である。
図4】受信履歴情報の一例を示す図である。
図5】第1実施形態に係る情報処理装置、ユーザ端末、店舗端末に対応する処理の流れを示すシーケンス図である。
図6図5に続くシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1実施形態>
[情報処理装置1の概要]
図1は、第1実施形態に係る情報処理装置1の概要を説明する図である。情報処理装置1は、広告情報をユーザの端末に送信するとともに、所定の決済手段による商品の購入に関する決済を行う装置である。
【0011】
情報処理装置1は、例えばサーバ等のコンピュータであり、基地局や無線LANを介してユーザ端末2と店舗端末3とに通信可能に接続されている。ユーザ端末2は、タブレット端末やスマートフォン等のコンピュータである。店舗端末3は、例えば、POS端末である。所定の決済手段は、例えば、ユーザ端末2に表示される、決済に関する情報を含むバーコードやQRコード(登録商標)等のコードを店舗端末3が読み取り、情報処理装置1が店舗端末3から当該決済に関する情報を取得して決済を行う決済手段である。以下の説明において、所定の決済手段をコード決済という。
【0012】
ユーザ端末2には、コード決済等の決済手段による決済が可能な複数のアプリケーションプログラムがインストールされている。複数のアプリケーションプログラムのそれぞれは、例えば、ポイントや電子通貨を管理するアプリケーションプログラムであり、店舗での決済時に使用される。また、複数のアプリケーションプログラムの少なくともいずれかは、所定の店舗を運営する事業者に対応するアプリケーションである。例えば、アプリケーションプログラムは、所定のコンビニエンスストアを運営する事業者が管理するアプリケーションプログラムであってもよい。なお、以降の説明において、コード決済により決済可能なアプリケーションプログラムを、単にアプリケーションという。
【0013】
複数のアプリケーションのそれぞれは、電子決済に係るサービスを提供する所定の事業者が運営するコード決済による決済を行うための共通のモジュール(SDK)が組み込まれている。複数のアプリケーションのそれぞれには、アプリケーションに対応するアプリケーションサーバ4から、コード決済を含む複数の決済手段が提示される(図1の(1))。アプリケーションは、決済を行う場合に、コード決済を行う操作を行うことにより、情報処理装置1と通信を行い、共通のモジュールを利用したコード決済を行うことができる。
【0014】
図2は、コード決済を含む複数の決済手段による決済が可能なアプリケーションに対応する画面の例を示す図である。図2(a)は、アプリケーションにおいて当該アプリケーションに対応するサービスのポイントやクーポンを利用するための画面である。図2(a)には、ユーザが利用可能な2つのクーポンが表示されている。また、図2(a)の画面の右下には、「コード決済」と記載された画像が表示されており、この画像が選択されると、共通のモジュールが起動する。ユーザ端末2は、共通のモジュールが起動したことに応じて、ユーザ端末2のユーザを識別するためのユーザ識別情報としてのユーザIDと、当該アプリケーションを識別するためのアプリケーションIDと、決済用コードの発行要求とを情報処理装置1に送信する(図1の(2))。情報処理装置1に送信されるユーザIDは、コード決済に係るサービスを提供する提供者がユーザに付与したユーザIDである。
【0015】
情報処理装置1は、決済用コードの発行要求を受信すると、決済用コードを生成するための決済用トークンを生成し、決済用トークンと、受信したユーザIDとを関連付けて記憶させるとともに(図1の(3))、生成した決済用トークンをユーザ端末2に送信する(図1の(4))。また、情報処理装置1は、受信したユーザIDとアプリケーションIDとを関連付けた受信履歴情報を記憶する(図1の(5))。
【0016】
ユーザ端末2は、受信した決済用トークンに基づいて決済用コードを生成して表示させる。図2(b)は、決済用コードが表示される画面の一例である。図2(b)に示されるコードは、決済用トークンに対応する決済用のワンタイムコードである。図2(b)に示す画面は、共通のモジュールにより生成されるものであり、複数のアプリケーションのそれぞれにおいてコード決済を行う場合に、図2(b)に示す共通の画面が表示される。
【0017】
店舗端末3が、店員の操作により、ユーザ端末2に表示された決済用コードを読み取る(図1における(6))。店舗端末3は、ユーザの店舗における商品又はサービスの購入に関する決済金額を算出する。店舗端末3は、決済用コードに対応する決済用トークンと、店舗を識別するための店舗IDと、決済金額とを含む決済要求を情報処理装置1に送信する(図1における(7))。なお、以下の説明において、ユーザが店舗において購入又は利用する商品又はサービスをまとめて商品という。
【0018】
情報処理装置1は、店舗端末3から決済要求を受信すると、受信した決済要求に含まれる決済用トークンが、ユーザ端末2に送信した決済用トークンと一致するか否かを判定する。情報処理装置1は、決済用トークンが一致すると判定した場合に、決済用トークンと関連付けられているユーザIDと、受信した決済要求とに基づいて決済処理を実行する(図1における(8))。
【0019】
また、情報処理装置1は、受信履歴情報を参照し、複数のアプリケーションIDそれぞれを受信した回数、頻度又は時間帯の少なくともいずれかに基づいて、複数のアプリケーションのうち、回数、頻度又は時間帯に関する所定の条件を満たす一以上のアプリケーションを特定する(図1における(9))。所定の条件は、ユーザが決済時に使用する確率が相対的に高いアプリケーションを特定するための条件であり、例えば、回数や頻度が相対的に高いこと、又は一定の閾値を超えることである。
【0020】
情報処理装置1は、特定したアプリケーションに対して広告情報を通知する(図1における(10))。このようにすることで、情報処理装置1は、広告情報を提供する効果を高める。
続いて、情報処理装置1の構成について説明する。
【0021】
[情報処理装置1の構成例]
図3は、第1実施形態に係る情報処理装置1の構成を示す図である。情報処理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを備える。制御部13は、受信部としての発行要求受信部131と、トークン生成部132と、決済要求取得部133と、決済処理部134と、利用情報受信部135と、特定部136と、広告送信部137とを有する。
【0022】
通信部11は、携帯電話回線やインターネット回線等の通信ネットワークに接続するためのインタフェースである。
記憶部12は、例えば、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等である。記憶部12は、情報処理装置1を機能させるための各種プログラムを記憶する。例えば、記憶部12は、情報処理装置1の制御部13を、発行要求受信部131、トークン生成部132、決済要求取得部133、決済処理部134、利用情報受信部135、特定部136、及び広告送信部137として機能させるプログラムを記憶する。
【0023】
制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部13は、記憶部12に記憶されている各種プログラムを実行することにより、情報処理装置1に係る機能を制御する。制御部13は、記憶部12に記憶されているプログラムを実行することにより、発行要求受信部131、トークン生成部132、決済要求取得部133、決済処理部134、利用情報受信部135、特定部136、及び広告送信部137として機能する。
【0024】
発行要求受信部131は、ユーザ端末2から、決済用コードの発行要求を受信する。具体的には、発行要求受信部131は、決済を行うための複数のアプリケーションが記憶されているユーザ端末2から、共通のモジュールを用いたコード決済に対応する、ユーザ端末2を使用した商品の購入に対応する決済に関する決済用コードの発行要求と、当該ユーザ端末2において当該決済を行うために実行されているアプリケーションのアプリケーションIDと、ユーザ端末2を使用するユーザのユーザIDとを受信する。例えば、発行要求受信部131は、図2(a)に示す画面において「コード決済」と記載された画像が選択されたことに応じて、ユーザ端末2から、決済用コードの発行要求と、当該画面に対応するアプリケーションのアプリケーションIDと、ユーザIDとを受信する。
【0025】
トークン生成部132は、ユーザ端末2から、決済用コードの発行要求と、アプリケーションIDと、ユーザIDとを取得すると、決済用トークンを生成する。また、トークン生成部132は、記憶制御部として機能し、生成した決済用トークンと、発行要求受信部131が決済用コードの発行要求とともに受信したユーザIDと、アプリケーションIDと、これらのIDを受信した時刻とを関連付けて受信履歴情報として記憶部12に記憶させる。
【0026】
図4は、受信履歴情報の一例を示す図である。図4に示すように、受信履歴情報において、決済用トークンと、ユーザIDと、店舗IDと、アプリケーションIDと、時刻を示す時刻情報とが関連付けられていることが確認できる。ここで、店舗IDは、決済処理部134において決済が行われる際に、受信履歴情報に追加される。
【0027】
ユーザ端末2は、受信した決済用トークンに基づいて、図2(b)に示すように、決済用コードを自身の表示部に表示する。店舗端末3は、ユーザ端末2に表示された決済用コードを読み取るとともに、店員の操作に応じてユーザの商品の購入に対応する決済金額を算出する。店舗端末3は、決済金額と、読み取った決済用コードに対応する決済用トークンと、ユーザが商品を購入する店舗の店舗IDとを含む商品の決済要求を情報処理装置1に送信する。
【0028】
決済要求取得部133は、店舗端末3から、決済金額と、決済用トークンと、店舗IDとを含む決済要求を取得する。決済処理部134は、決済要求取得部133が取得した決済要求に含まれている決済用トークンが記憶部12の受信履歴情報に含まれている場合、決済要求に含まれている決済金額及び店舗IDと、受信履歴情報において当該決済用トークンに関連付けられているユーザIDとに基づいて決済処理を行う。
【0029】
例えば、決済処理部134は、記憶部12の受信履歴情報において、決済用トークンと関連付けられているユーザIDを特定し、当該ユーザIDで特定されるユーザの口座から決済金額を引き落とす処理を実行する。決済処理部134は、受信した店舗IDで特定される店舗の口座に決済金額を入金する処理を実行する。また、決済処理部134は、決済要求取得部133が取得した決済要求に含まれている決済用トークンに対応して受信履歴情報に含まれている決済用トークンに、決済要求に含まれる店舗IDを関連付けて記憶させる。
【0030】
利用情報受信部135は、ユーザ端末2から、ユーザIDと、アプリケーションIDと、アプリケーションの利用頻度を示す情報とを受信する。利用頻度は、例えばアプリケーションへのログイン回数、アプリケーションの起動回数、アプリケーションに対応する画面がユーザ端末2に表示されていた時間の少なくともいずれかに基づいて、ユーザ端末2が特定するものとする。利用情報受信部135は、ユーザ端末2から所定時間おきに、ユーザIDと、アプリケーションIDと、利用頻度を示す情報とを受信し、受信したユーザIDと、アプリケーションIDと、利用頻度を示す情報とを関連付けてアプリケーション利用情報として記憶部12に記憶させる。なお、利用情報受信部135は、ユーザ端末2から利用頻度を示す情報を受信したが、これに限らない。例えば、アプリケーションに対応するアプリケーションサーバ4において、ユーザ端末2の起動回数、画面表示時間等を測定してもよく、利用情報受信部135は、アプリケーションサーバ4から、ユーザIDと、アプリケーションIDと、利用頻度を示す情報を受信してもよい。
【0031】
また、利用情報受信部135は、ユーザ端末2から、ユーザIDと、アプリケーションIDと、当該アプリケーションIDに対応するアプリケーションに対する広告情報の表示履歴を示す履歴情報とを受信する。利用情報受信部135は、ユーザ端末2から、所定時間おきに、曜日、時間帯ごとの履歴情報を受信してもよい。また、履歴情報には、広告情報の表示をユーザが許可したか否かを示す許諾情報が含まれていてもよい。利用情報受信部135は、受信したユーザIDと、アプリケーションIDと、履歴情報とを関連付けて広告履歴情報として記憶部12に記憶させる。
【0032】
特定部136は、複数のアプリケーションの少なくともいずれかに対応する複数のアプリケーションIDそれぞれを発行要求受信部131が受信した回数、頻度、又は時間帯の少なくともいずれかに基づいて、複数のアプリケーションのうち、当該回数、頻度、又は時間帯に関する所定の条件を満たす一以上のアプリケーションを、広告情報を送信するアプリケーションとして特定する。
【0033】
特定部136は、記憶部12に記憶されている受信履歴情報を参照し、複数のユーザIDのそれぞれに対し、複数のアプリケーションIDのそれぞれを発行要求受信部131が受信した回数、頻度、及び時間帯の少なくともいずれかを特定する。
【0034】
例えば、特定部136は、受信履歴情報を参照し、複数のユーザIDのそれぞれに対し、複数のアプリケーションIDのそれぞれを受信した回数である受信回数を特定する。また、特定部136は、受信履歴情報を参照し、複数のユーザIDのそれぞれに対し、単位期間(例えば、1日や1週間)あたりの複数のアプリケーションIDのそれぞれの受信回数に基づいて、複数のアプリケーションIDのそれぞれの受信頻度を特定する。また、特定部136は、受信履歴情報を参照し、複数のユーザIDのそれぞれに対し、複数の時間帯それぞれにおける複数のアプリケーションIDそれぞれの受信回数を特定し、複数のアプリケーションIDのそれぞれに対し、受信回数が最も多い時間帯を、アプリケーションの利用時間帯と特定する。特定部136は、曜日ごと、平日、休日、広告情報に含まれる店舗の営業日ごとに受信回数、受信頻度、利用時間帯を特定してもよい。
【0035】
特定部136は、特定した回数、受信頻度、利用時間帯に関する所定の条件を満たす一以上のアプリケーションを特定する。所定の条件は、ユーザが決済に使用する確率が相対的に高いアプリケーションを選択するための条件であり、例えば特定した回数が第1の閾値を超えること、受信頻度が第2の閾値を超えること、利用時間帯が所定の時間帯、例えば広告情報に含まれる店舗の営業時間帯であることの少なくともいずれかを満たすことである。所定の条件は、情報処理装置1の管理者が設定してもよいし、広告情報の送信元が設定してもよい。
【0036】
なお、特定部136は、特定した回数、受信頻度、利用時間帯に関する所定の条件のみに基づいて、一以上のアプリケーションを特定したが、これに限らない。広告情報が、所定の期間における商品の販売や割引に関する広告情報である場合、特定部136は、複数のアプリケーションのうち、当該所定の期間が示す期間情報にさらに基づいて一以上のアプリケーションを特定してもよい。
【0037】
例えば、所定の期間が、1日における所定の時間帯である場合、特定部136は、複数のアプリケーションのうち、当該所定の時間帯が利用時間帯として特定されているアプリケーションを所定の条件を満たすアプリケーションとして特定してもよい。また、所定の期間が、1週間における所定の曜日である場合、特定部136は、複数のアプリケーションのうち、当該所定の曜日における受信回数、受信頻度が一定の閾値以上のアプリケーション又は相対的に高いアプリケーションを所定の条件を満たすアプリケーションとして特定してもよい。このようにすることで、情報処理装置1は、例えば、タイムセール、曜日限定セール等の広告情報に対し、タイムセールの時間帯に利用される確率が高いアプリケーションを特定し、効果的な広告配信を行うことができる。
【0038】
また、特定部136は、複数のアプリケーションの中から、決済要求取得部133が取得した店舗IDにさらに基づいて、アプリケーションプログラムを特定してもよい。例えば、ユーザが決済を行う回数が一定の閾値以上の店舗又は相対的に多い店舗において、相対的に使用する回数が多いアプリケーションであることを所定の条件に含めてもよい。そして、特定部136は、受信履歴情報を参照して、複数のアプリケーションのうち、ユーザが決済を行う回数が一定の閾値以上の店舗又は相対的に多い店舗を特定し、当該店舗において使用している回数が一定数以上又は相対的に高いアプリケーションを、所定の条件を満たすアプリケーションとして特定してもよい。このようにすることで、情報処理装置1は、ユーザがよく買い物を行う店舗において使用されやすいアプリケーションを、決済に使用する確率が高いアプリケーションと特定することができる。
【0039】
また、記憶部12は、ユーザIDと、アプリケーション又は所定の店舗に対するユーザの好みを示す属性情報とを関連付けて記憶してもよい。そして、特定部136は、記憶部12においてユーザIDに関連付けられている属性情報にさらに基づいて、ユーザの好みに対応するアプリケーションプログラムを特定してもよい。
【0040】
この場合、アプリケーション、又はアプリケーションに対応する所定の店舗を、ユーザが好んでいることを所定の条件に含めてもよい。そして、特定部136は、ユーザIDに関連付けられている属性情報に基づいて、アプリケーション、又はアプリケーションに対応する所定の店舗を、ユーザが好んでいるか否かを特定し、複数のアプリケーションのうち、ユーザが好んでいると特定されたアプリケーションを、所定の条件を満たすアプリケーションとして特定してもよい。このようにすることで、情報処理装置1は、ユーザが好んでいるアプリケーション、又はユーザが好んでいる所定の店舗に対応するアプリケーションを、決済に使用する確率が高いアプリケーションと特定することができる。
【0041】
また、特定部136は、利用情報受信部135がユーザID及びアプリケーションIDとともに受信した利用頻度を示す情報にさらに基づいて、アプリケーションを特定してもよい。また、特定部136は、利用情報受信部135がユーザID及びアプリケーション識別情報とともに受信した履歴情報にさらに基づいて、アプリケーションを特定してもよい。
【0042】
例えば、特定部136は、特定した受信回数、受信頻度のそれぞれと、アプリケーションの利用頻度と、履歴情報が示す広告の閲覧頻度とをスコア化する。受信回数、受信頻度、利用頻度、閲覧頻度が多ければ多いほどスコアが高くなるようにスコアを算出する。そして、特定部136は、複数のアプリケーションのそれぞれに対し、特定した回数、受信頻度、利用時間帯、利用頻度、広告の閲覧頻度それぞれのスコアを合計することで、複数のアプリケーションのそれぞれの合計スコアを算出する。特定部136は、例えば、複数のアプリケーションのうち、合計スコアが所定スコア以上のアプリケーションを特定する。このようにすることで、情報処理装置1は、複数の指標に基づいて、ユーザが決済に使用する確率が相対的に高いアプリケーションや一定の閾値を超えるアプリケーションを特定することができる。
【0043】
広告送信部137は、特定部136が特定したアプリケーションを介してユーザ端末2に、広告情報と、広告情報を表示させるための表示指示情報とをユーザ端末2に送信する。広告情報は、例えば、特定部136が特定したアプリケーションを用いて商品を購入することを条件に、ユーザ端末2のユーザに特典が付与される特典情報である。また、広告情報は、例えば図2(a)に示す、特定部136が特定したアプリケーションに対応する画面上で、当該アプリケーション上に表示される他の広告情報とともに表示されるものであってもよい。また、表示指示情報は、例えば、アプリケーションを介して広告情報をユーザに通知するプッシュ通知情報である。
【0044】
例えば、広告送信部137は、広告情報が、タイムセール等の所定の期間における商品の販売に関する広告情報である場合、所定の期間の開始時又は所定の期間よりも所定時間前の時刻に広告情報を送信する。
【0045】
また、広告送信部137は、特定部136が特定したアプリケーションプログラムが所定の店舗を運営する事業者に対応するアプリケーションである場合、当該所定の店舗における、広告情報に対応する商品の在庫を特定する。そして、広告送信部137は、特定した商品の在庫が所定の閾値を超えている場合に、特定したアプリケーションに対してプッシュ通知情報を送信する。このようにすることで、ユーザが広告情報を閲覧して所定の店舗を訪問したときに、広告情報に対応する商品が在庫切れであることを抑制することができる。
【0046】
また、広告送信部137は、特定部136が特定したアプリケーションプログラムが所定の店舗を運営する事業者に対応するアプリケーションである場合、ユーザ端末2の位置を特定してもよい。そして、広告送信部137は、ユーザ端末2の位置が、所定の店舗の位置から所定範囲内であることを条件として、特定したアプリケーションに対してプッシュ通知情報を送信してもよい。このようにすることで、ユーザが広告情報を閲覧して所定の店舗を訪問したときに、広告情報に対応する商品が在庫切れであることを抑制することができる。
【0047】
[動作シーケンス]
図5は、第1実施形態に係る情報処理装置1、ユーザ端末2、店舗端末3に対応する処理の流れを示すシーケンス図である。図6は、図5に続くシーケンス図である。なお、図6における処理を行う前に、図5に示す処理が複数回実行され、記憶部12に受信履歴情報が複数回記憶されるものとする。
【0048】
まず、ユーザが店舗に来店し、商品を購入するものとする。この場合、ユーザ端末2は、複数のアプリケーションのいずれかを実行し、ユーザから決済用コードの表示操作を受け付けると(S1)、ユーザIDと、決済を行うために実行されているアプリケーションのアプリケーションIDと、決済用コードの発行要求とを情報処理装置1に送信する(S2)。
【0049】
トークン生成部132は、ユーザ端末2から、ユーザIDと、アプリケーションIDと、決済用コードの発行要求とを取得すると、決済用トークンを生成する(S3)。トークン生成部132は、生成した決済用トークンをユーザ端末2に送信するとともに(S4)、ユーザIDと、アプリケーションIDと、受信時刻と、決済用トークンとを関連付けた受信履歴情報を記憶部12に記憶させる(S5)。
【0050】
ユーザ端末2は、受信した決済用トークンに基づいて決済用コードを自身の表示部に表示する(S6)。店舗端末3は、ユーザ端末2に表示された決済用コードを読み取る(S7)。また、店舗端末3は、商品の購入に対応する決済金額を算出し(S8)、当該決済金額と、読み取った決済用コードに対応する決済用トークンと、店舗IDとを含む商品の決済要求を情報処理装置1に送信する(S9)。
【0051】
決済処理部134は、決済要求取得部133が、店舗端末3から決済要求を取得すると、決済要求に含まれている決済用トークンが記憶部12に記憶されていることを条件として、決済要求に含まれている決済金額及び店舗IDと、受信履歴情報において当該決済用トークンに関連付けているユーザIDとに基づいて決済処理を行う(S10)。また、決済処理部134は、受信履歴情報において、受信した決済用トークンと、受信した店舗IDとを関連付ける(S11)。
【0052】
図6に処理を移す。続いて、特定部136は、受信履歴情報に基づいて、複数のユーザIDのそれぞれに対し、複数のアプリケーションIDのそれぞれの受信回数、受信頻度、及び時間帯を特定する(S12)。
続いて、特定部136は、特定した回数、受信頻度、利用時間帯に関する所定の条件を満たす一以上のアプリケーションを特定する(S13)。
続いて、広告送信部137は、特定部136が特定したアプリケーションを介してユーザ端末2に広告情報を表示させるための表示指示情報をユーザ端末2に送信する(S14)。
【0053】
[変形例]
上述の実施形態では、所定の条件は、ユーザがアプリケーションを使用する確率が相対的に高いことを特定するための条件であり、例えば、受信回数や受信頻度が一定の閾値以上又は相対的に高いことであることとしたが、これに限らない。所定の条件は、ユーザがアプリケーションを使用する確率が相対的に低いことを特定するための条件であってもよく、受信回数や受信頻度が一定の閾値以上又は相対的に低いことであってもよい。このようにすることで、情報処理装置1は、利用頻度の低いサービスに対応するアプリケーションをユーザに利用してもらうために、当該サービスに対応するアプリケーションに積極的に広告情報を提供し、ユーザの利用を促すことができる。
【0054】
[第1実施形態における効果]
以上説明したように、第1実施形態に係る情報処理装置1は、決済を行うための複数のアプリケーションが記憶されているユーザ端末2から、ユーザ端末2を使用した商品の購入に対応する決済に関するコード発行要求と、ユーザ端末2において決済を行うために実行されているアプリケーションのアプリケーションIDと、ユーザ端末2を使用するユーザのユーザIDとを受信し、複数のアプリケーションの少なくともいずれかに対応する複数のアプリケーションIDそれぞれを受信した回数、頻度又は時間帯の少なくともいずれかに基づいて、複数のアプリケーションのうち、回数、頻度又は時間帯に関する所定の条件を満たす一以上のアプリケーションプログラムを特定し、特定したアプリケーションを介してユーザ端末2に広告情報を表示させるための表示指示情報をユーザ端末2に送信する。このようにすることで、情報処理装置1は、広告情報を提供する効果を高めることができる。
【0055】
<第2実施形態>
第1実施形態では、所定の決済手段が、ユーザ端末2に表示される、決済に関する情報を含むコードを店舗端末3が読み取り、情報処理装置1が店舗端末3から当該決済に関する情報を取得して決済を行う決済手段であることとしたが、第2実施形態では、所定の決済手段が、店舗において提示される、決済に関する情報を含むコードをユーザ端末2が読み取り、情報処理装置1がユーザ端末2から当該決済に関する情報を取得して決済を行う決済手段である点で第1実施形態と異なる。以下、第2実施形態に係る情報処理装置1について説明する。なお、第1実施形態と同じ部分については適宜説明を省略する。
【0056】
第2実施形態において、発行要求受信部131は、店舗端末3から、決済用コードの発行要求を受信する。なお、発行要求受信部131は、決済用コードの発行要求を受信することとしたが、これに限らない。例えば、情報処理装置1の使用者が、店舗から決済用コードの発行要求を受け付けたことに応じて、発行要求受信部131が、当該使用者から決済用コードの発行要求を受け付けてもよい。トークン生成部132は、当該店舗を識別するための店舗IDを含む決済用トークンを生成するとともに、当該決済用トークンを記憶部12に記憶させる。また、情報処理装置1の管理者は、生成した決済用トークンに基づく決済用コードを店舗に送付する。
【0057】
ユーザ端末2のユーザが、店舗においてコード決済による決済を行うため、複数のアプリケーションのいずれかを実行し、コード決済による決済を行うための操作を行うと、アプリケーションに含まれている共通のモジュールが起動する。これにより、ユーザ端末2は、決済用コードを読み取ることができる。
【0058】
一方で、店舗は、決済用コードを表示する。決済用コードは紙に印刷されたものであってもよいし、店舗端末3に表示されたものであってもよい。ユーザ端末2は、店舗において表示された決済用コードを読み取るとともに、ユーザから、店舗における商品購入に係る決済金額の入力を受け付ける。ユーザ端末2は、読み取った決済用コードに対応する決済用トークンと、店舗における商品購入に係る決済金額と、ユーザIDと、アプリケーションIDとを含む商品の決済要求を情報処理装置1に送信する。なお、ユーザ端末2は、決済用トークンと、アプリケーションIDとを同じタイミングで送信することとしたが、これに限らず、異なるタイミングで送信してもよい。ユーザ端末2は、例えば、共通のモジュールが起動したタイミングでユーザIDとアプリケーションIDとを情報処理装置1に送信し、決済金額の入力を受け付けたことに応じて、決済用トークンと、店舗における商品購入に係る決済金額と、ユーザIDとを情報処理装置1に送信してもよい。
【0059】
決済要求取得部133は、受信部として機能し、店舗において表示された決済用コードに対応する決済用トークンと、決済金額と、ユーザIDと、ユーザ端末2において決済を行うために実行されているアプリケーションのアプリケーションIDとを含む決済要求を受信する。
【0060】
決済処理部134は、決済要求取得部133が取得した決済要求に含まれている決済用トークンが記憶部12に記憶されている場合、決済用トークンに含まれている店舗IDと、決済要求に含まれている決済金額及びユーザIDとに基づいて決済処理を行う。決済処理部134は、決済用トークンに含まれている店舗IDと、決済要求に含まれているユーザIDと、アプリケーションIDと、受信した時刻を示す時刻情報とを関連付けて受信履歴情報として記憶部12に記憶させる。
【0061】
第2実施形態に係る利用情報受信部135、特定部136、及び広告送信部137に係る処理は、第1実施形態に係る利用情報受信部135、特定部136、及び広告送信部137に係る処理と同じであるため、説明を省略する。
【0062】
[第2実施形態における効果]
以上説明したように、第2実施形態に係る情報処理装置1は、店舗が表示した店舗において決済を行うための決済用コードを読み取ったユーザ端末2であって、決済を行うための複数のアプリケーションが記憶されているユーザ端末2から、決済用コードに対応する決済用トークンと、ユーザ端末2を使用するユーザのユーザIDと、ユーザ端末IDにおいて決済を行うために実行されているアプリケーションのアプリケーションIDとを受信し、複数のアプリケーションの少なくともいずれかに対応する複数のアプリケーションIDそれぞれを受信した回数、頻度又は時間帯の少なくともいずれかに基づいて、複数のアプリケーションのうち、回数、頻度又は時間帯に関する所定の条件を満たす一以上のアプリケーションを特定し、特定したアプリケーションを介してユーザ端末2に広告情報を表示させるための表示指示情報をユーザ端末2に送信する。このようにすることで、第2実施形態に係る情報処理装置1は、第1実施形態に係る情報処理装置1と同様に、広告情報を提供する効果を高めることができる。
【0063】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0064】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、上述の実施形態では、コード決済による決済を行うためのアプリケーションに対応するアプリケーションIDを取得することとしたが、コード決済に限らず、NFC(Near Field Communication)による決済を行うためのアプリケーションに対応するアプリケーションIDを取得することとしてもよい。
【0065】
例えば、ユーザ端末2において、NFCに対応して決済を行う複数のアプリケーションのうち、いずれかのアプリケーションを起動し、ユーザ端末2にユーザIDに対応する決済識別情報が表示されるものとする。この場合、店舗端末が、当該決済識別情報をNFCで取得し、当該決済識別情報と、アプリケーションIDとを情報処理装置1に送信してもよい。このようにすることで、特定部136は、NFCによる決済を行うアプリケーションについても、コード決済を行うアプリケーションと同様に、アプリケーションIDの受信回数、受信頻度又は受信した時間帯の少なくともいずれかに基づいて、所定の条件を満たす一以上のアプリケーションを特定することができる。
【0066】
また、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
【符号の説明】
【0067】
1・・・情報処理装置、11・・・通信部、12・・・記憶部、13・・・制御部、131・・・発行要求受信部、132・・・トークン生成部、133・・・決済要求取得部、134・・・決済処理部、135・・・利用情報受信部、136・・・特定部、137・・・広告送信部、2・・・ユーザ端末、3・・・店舗端末、4・・・アプリケーションサーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2021-08-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
決済を行うための複数のアプリケーションプログラムが記憶されているユーザ端末から、前記ユーザ端末を使用した商品の購入に対応する決済に関する要求と、前記ユーザ端末において前記決済を行うために実行されている前記アプリケーションプログラムを識別するためのアプリケーション識別情報と、前記ユーザ端末を使用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを受信する受信部と、
前記ユーザ識別情報に対して、複数の前記アプリケーションプログラムの少なくともいずれかに対応する複数の前記アプリケーション識別情報それぞれを前記受信部が受信した回数、頻度又は時間帯の少なくともいずれかに基づいて、複数の前記アプリケーションプログラムのうち、前記回数、頻度又は時間帯に関する所定の条件を満たす一以上のアプリケーションプログラムを特定する特定部と、
前記特定部が特定した前記アプリケーションプログラムを介して前記ユーザ端末に広告情報を表示させるための表示指示情報を前記ユーザ端末に送信する広告送信部と、
前記ユーザ端末から、前記ユーザ識別情報と、前記アプリケーション識別情報と、当該アプリケーション識別情報に対応するアプリケーションプログラムに対する前記広告情報の表示履歴を示す履歴情報とを受信する利用情報受信部と、を有し、
前記特定部は、前記ユーザ識別情報及び前記アプリケーション識別情報とともに受信した前記履歴情報にさらに基づいて、アプリケーションプログラムを特定する、
報処理装置。
【請求項2】
前記利用情報受信部は、前記ユーザが前記広告情報の表示を許可したか否かを示す許諾情報をさらに含む前記履歴情報を受信する、
請求項1に記載する情報処理装置。
【請求項3】
前記受信部が前記決済に関する要求とともに受信した前記ユーザ識別情報と、前記アプリケーション識別情報とを関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部をさらに有し、
前記特定部は、前記記憶部を参照して、複数の前記アプリケーション識別情報それぞれを前記受信部が受信した回数、頻度又は時間帯を特定する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記広告情報は、所定の期間における商品の販売に関する広告情報であり、
前記特定部は、複数の前記アプリケーションプログラムの中から、前記所定の期間が示す期間情報にさらに基づいて、アプリケーションプログラムを特定する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ユーザが前記商品を購入する店舗の端末から、前記ユーザが商品を購入する店舗を識別するための店舗識別情報を取得する取得部をさらに有し、
前記特定部は、複数の前記アプリケーションプログラムの中から、前記取得部が取得した前記店舗識別情報にさらに基づいて、アプリケーションプログラムを特定する、
請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記利用情報受信部は、前記アプリケーションプログラムの利用頻度を示す情報をさらに信し
前記特定部は、前記ユーザ識別情報及び前記アプリケーション識別情報とともに受信した前記利用頻度を示す情報にさらに基づいて、アプリケーションプログラムを特定する、
請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
複数の前記アプリケーションプログラムの少なくともいずれかは、所定の店舗を運営する事業者に対応しており、
前記ユーザ識別情報と、前記ユーザの前記アプリケーションプログラム又は前記所定の店舗に対する好みを示す属性情報とを関連付けて記憶する記憶部をさらに有し、
前記特定部は、前記記憶部において前記ユーザ識別情報に関連付けられている前記属性情報にさらに基づいて、アプリケーションプログラムを特定する、
請求項1から6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記決済を行うための複数のアプリケーションプログラムのそれぞれには、所定の決済手段による決済を行うための共通のモジュールが組み込まれており、
前記受信部は、前記ユーザ端末から、前記ユーザ端末を使用した商品の購入に対応し、前記モジュールを用いた前記所定の決済手段による前記決済に関する要求と、当該決済を行うために実行されている前記アプリケーションプログラムを識別するための前記アプリケーション識別情報と、前記ユーザ識別情報とを受信する、
請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記広告情報は、前記特定部が特定した前記アプリケーションプログラムを用いて商品を購入することを条件に、前記ユーザに特典が付与される特典情報であり、
前記広告送信部は、前記特定部が特定した前記アプリケーションプログラムを介して前記ユーザ端末に前記特典情報を表示させるための表示指示情報を前記ユーザ端末に送信する、
請求項1から8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
店舗が表示した店舗において決済を行うための決済用コードを読み取るユーザ端末であって、決済を行うための複数のアプリケーションプログラムが記憶されているユーザ端末から、前記ユーザ端末を使用するユーザを特定するためのユーザ識別情報と、前記ユーザ端末において前記決済を行うために実行されているアプリケーションプログラムを識別するためのアプリケーション識別情報とを受信し、前記ユーザ端末が読み取った前記決済用コードに対応する決済用トークンを受信するトークン受信部と、
前記ユーザ識別情報に対して、複数の前記アプリケーションプログラムの少なくともいずれかに対応する複数の前記アプリケーション識別情報それぞれを前記トークン受信部が受信した回数、頻度又は時間帯の少なくともいずれかに基づいて、複数の前記アプリケーションプログラムのうち、前記回数、頻度又は時間帯に関する所定の条件を満たす一以上のアプリケーションプログラムを特定する特定部と、
前記特定部が特定した前記アプリケーションプログラムを介して前記ユーザ端末に広告情報を表示させるための表示指示情報を前記ユーザ端末に送信する広告送信部と、
前記ユーザ端末から、前記ユーザ識別情報と、前記アプリケーション識別情報と、当該アプリケーション識別情報に対応するアプリケーションプログラムに対する前記広告情報の表示履歴を示す履歴情報とを受信する利用情報受信部と、を有し、
前記特定部は、前記ユーザ識別情報及び前記アプリケーション識別情報とともに受信した前記履歴情報にさらに基づいて、アプリケーションプログラムを特定する、
報処理装置。
【請求項11】
前記利用情報受信部は、前記ユーザが前記広告情報の表示を許可したか否かを示す許諾情報をさらに含む前記履歴情報を受信する、
請求項10に記載する情報処理装置。
【請求項12】
前記トークン受信部が受信した前記ユーザ識別情報と、前記アプリケーション識別情報とを関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部をさらに有し、
前記特定部は、前記記憶部を参照して、複数の前記アプリケーション識別情報それぞれを前記トークン受信部が受信した回数、頻度又は時間帯を特定する、
請求項10又は11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記広告情報は、所定の期間における商品の販売に関する広告情報であり、
前記特定部は、複数の前記アプリケーションプログラムの中から、前記所定の期間が示す期間情報にさらに基づいて、アプリケーションプログラムを特定する、
請求項10から12のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記ユーザが商品を購入する店舗を識別するための店舗識別情報を取得する取得部をさらに有し、
前記特定部は、複数の前記アプリケーションプログラムの中から、前記取得部が取得した前記店舗識別情報にさらに基づいて、アプリケーションプログラムを特定する、
請求項10から1のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記決済を行うための複数のアプリケーションプログラムのそれぞれには、所定の決済手段による決済を行うための共通のモジュールが組み込まれており、
前記トークン受信部は、前記ユーザ端末から、前記ユーザ端末を使用した商品の購入に対応し、前記モジュールに対応する前記決済用トークンと、前記所定の決済手段による前記決済を行うために実行されている前記アプリケーションプログラムを識別するための前記アプリケーション識別情報と、前記ユーザ識別情報とを受信する、
請求項10から1のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記広告情報は、前記特定部が特定した前記アプリケーションプログラムを用いて商品を購入することを条件に、前記ユーザに特典が付与される特典情報であり、
前記広告送信部は、前記特定部が特定した前記アプリケーションプログラムを介して前記ユーザ端末に前記特典情報を表示させるための表示指示情報を前記ユーザ端末に送信する、
請求項10から1のいずれか1項に記載の情報処理装置。