(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022154999
(43)【公開日】2022-10-13
(54)【発明の名称】アイメイク化粧料収容容器
(51)【国際特許分類】
A45D 34/04 20060101AFI20221005BHJP
A45D 40/18 20060101ALI20221005BHJP
【FI】
A45D34/04 555
A45D40/18 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021058302
(22)【出願日】2021-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100156867
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 欣浩
(74)【代理人】
【識別番号】100143786
【弁理士】
【氏名又は名称】根岸 宏子
(72)【発明者】
【氏名】本間 友梨
(57)【要約】
【課題】従来に比して使い勝手のよいアイメイク化粧料収容容器を提案する。
【解決手段】アイメイク化粧料収容容器1は、有蓋筒状であって開口2eを有する容器本体2と、容器本体2の内周面に対して液密に当接するとともに容器本体2の軸線Oに沿う向きにスライド可能であって、容器本体2との間に開口2eに通じる収容空間Sを区画する先端部3aと、先端部3aに連結するとともに外周面に第一ねじ部3dを有する根元部3bと、を有するスライド部材3と、第一ねじ部3dに螺合する第二ねじ部4fを有し、容器本体2に対して軸線O回りに回転可能に保持される回転部材4と、を備え、容器本体2に対して回転部材4を一の方向に回転させるとスライド部材3が前進して、収容空間Sに収容された化粧料が開口2eから吐出される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有蓋筒状であって開口を有する容器本体と、
前記容器本体の内周面に対して液密に当接するとともに該容器本体の軸線に沿う向きにスライド可能であって、該容器本体との間に前記開口に通じる収容空間を区画する先端部と、前記先端部に連結するとともに外周面に第一ねじ部を有する根元部と、を有するスライド部材と、
前記第一ねじ部に螺合する第二ねじ部を有し、前記容器本体に対して前記軸線回りに回転可能に保持される回転部材と、を備え、
前記容器本体に対して前記回転部材を一の方向に回転させると前記スライド部材が前進して、前記収容空間に収容された化粧料が前記開口から吐出されるアイメイク化粧料収容容器。
【請求項2】
前記容器本体は、前記回転部材を回転可能に保持する根元側筒部と、前記軸線に対する横断面形状が偏平形状であって、該軸線上に前記開口を有する先端側筒部と、を備え、
前記先端側筒部は、長手側外周面において該開口に隣接して設けられる長手側傾斜面と、短手側外周面において前記開口に隣接して設けられる短手側傾斜面と、を備える請求項1に記載のアイメイク化粧料収容容器。
【請求項3】
前記回転部材に対して回転不能に保持される基部と、該基部に連結する軸部と、該軸部の端部に設けられる塗布具とを有する塗布部材を更に備え、
前記スライド部材は、前記軸線に沿って前記根元部の内側を延在して、前記塗布具を前記先端部に向けて指向させた状態で前記塗布部材を前記回転部材に保持させると該塗布具が内側に収まる凹部を有する、請求項1又は2に記載のアイメイク化粧料収容容器。
【請求項4】
前記回転部材は、前記軸線に沿って延在する溝部を有し、
前記基部は、前記塗布具を前記先端部に向けて指向させた状態で前記溝部に嵌め込み可能であり、且つ、該塗布具を該先端部とは逆向きに指向させた状態で該溝部に嵌め込み可能な嵌合部を有する、請求項3に記載のアイメイク化粧料収容容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アイメイク化粧料を収容する容器(アイメイク化粧料収容容器)に関する。
【背景技術】
【0002】
目元の印象を良くするためのアイメイク化粧料(例えばアイシャドウやアイライナー)を収容する容器として、いわゆるコンパクト容器(例えば特許文献1参照)やジャー容器(例えば特許文献2参照)が使用されている。一般にコンパクト容器には、プレストパウダーと称される固形化された粉体の化粧料が収容され、ジャー容器にはゲル状やクリーム状の化粧料が収容される。また通常、コンパクト容器に収容した化粧料は刷毛等の塗布具に付着させ、またジャー容器に収容した化粧料は指で拭い取って、上瞼や下瞼に塗布される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭62-010808号公報
【特許文献1】実開昭63-005906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで上述したジャー容器において、アイメイク化粧料を収容する容器は比較的サイズが小さいものが多いため、特に爪を伸ばしていると容器の内側に指が入りにくいことがある。また、容器に指を差し入れた際に化粧料が指と爪の間に入り込むことも多いため、化粧が終わって指から化粧料を落とす際に手間を要することもある。このため、特にゲル状やクリーム状のアイメイク化粧料を収容する容器において、使い勝手のよいものが求められている。
【0005】
本発明は、このような問題点を改善することを課題とするものであって、使い勝手のよいアイメイク化粧料収容容器を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、有蓋筒状であって開口を有する容器本体と、
前記容器本体の内周面に対して液密に当接するとともに該容器本体の軸線に沿う向きにスライド可能であって、該容器本体との間に前記開口に通じる収容空間を区画する先端部と、前記先端部に連結するとともに外周面に第一ねじ部を有する根元部と、を有するスライド部材と、
前記第一ねじ部に螺合する第二ねじ部を有し、前記容器本体に対して前記軸線回りに回転可能に保持される回転部材と、を備え、
前記容器本体に対して前記回転部材を一の方向に回転させると前記スライド部材が前進して、前記収容空間に収容された化粧料が前記開口から吐出されるアイメイク化粧料収容容器である。
【0007】
前記容器本体は、前記回転部材を回転可能に保持する根元側筒部と、前記軸線に対する横断面形状が偏平形状であって、該軸線上に前記開口を有する先端側筒部と、を備え、
前記先端側筒部は、長手側外周面において該開口に隣接して設けられる長手側傾斜面と、短手側外周面において前記開口に隣接して設けられる短手側傾斜面と、を備えることが好ましい。
【0008】
前記回転部材に対して回転不能に保持される基部と、該基部に連結する軸部と、該軸部の端部に設けられる塗布具とを有する塗布部材を更に備え、
前記スライド部材は、前記軸線に沿って前記根元部の内側を延在して、前記塗布具を前記先端部に向けて指向させた状態で前記塗布部材を前記回転部材に保持させると該塗布具が内側に収まる凹部を有することが好ましい。
【0009】
前記回転部材は、前記軸線に沿って延在する溝部を有し、
前記基部は、前記塗布具を前記先端部に向けて指向させた状態で前記溝部に嵌め込み可能であり、且つ、該塗布具を該先端部とは逆向きに指向させた状態で該溝部に嵌め込み可能な嵌合部を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明のアイメイク化粧料収容容器によれば、容器本体に対して回転部材を一の方向に回転させると収容空間に収容された化粧料が開口から吐出されるため、そのまま上瞼や下瞼に塗布することが可能である。すなわち、爪を伸ばしていても化粧料を簡単に取り出すことができるうえ、化粧が終わって指から化粧料を落とす手間も省くことができるため、使い勝手に優れる。また吐出させた化粧料は指で拭うこともできるため、従来のように指で上瞼等に塗布することも可能である。すなわち本発明のアイメイク化粧料収容容器によれば、使用者の好みに応じた塗布方法を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明に係るアイメイク化粧料収容容器の一実施形態を示す側面視での断面図(
図2のA-Aに沿う断面図)である。
【
図2】
図1に示したアイメイク化粧料収容容器に関し、(a)は平面図であり、(b)はB-Bに沿う断面図である。
【
図3】
図1に示したアイメイク化粧料収容容器に関し、(a)は
図2の矢印Cに沿う向きでの側面図であり、(b)は
図2の矢印Dに沿う向きでの側面図(回転部材から塗布部材を取り外している)である。
【
図4】
図1に示したアイメイク化粧料収容容器に関し、回転部材を一の方向に回転させてスライド部材が前進した状態を示す側面視での断面図である。
【
図5】
図1に示したアイメイク化粧料収容容器に関し、塗布具を下方に指向させた状態で塗布部材を回転部材に取り付けた状態を示す側面視での断面図である。
【
図6】
図1に示したアイメイク化粧料収容容器の使用方法を示した図であって、(a)は長手側傾斜面を使いながら上瞼に化粧料を塗布する状態を示した図であり、(b)は短手方向傾斜面を使いながら上瞼に化粧料を塗布する状態を示した図である。
【
図7】
図1に示したアイメイク化粧料収容容器の使用方法を示した図であって、(a)は塗布具を使って下瞼に化粧料を塗布する状態を示した図であり、(b)は吐出させた化粧料を指で塗布する状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明に従うアイメイク化粧料収容容器(以下、単に「収容容器」と称することがある)の一実施形態について説明する。なお、本明細書等において上下方向とは、図示した軸線Oに沿う方向である。また径方向とは、軸線Oに対して垂直な面内で軸線Oと直交する方向であり、周方向とは、この面内で軸線Oを中心として周回する方向である。なお以下の説明においては、
図1における上側を「先端側」と称し、下側を「根元側」と称することがある。
【0013】
本実施形態の収容容器1は、容器本体2、スライド部材3、回転部材4、塗布部材5、カバー6を備えている。
【0014】
容器本体2は、軸線Oに沿って延在して全体的に有蓋筒状になるものである。本実施形態の容器本体2は、軸線Oを中心として円筒状になる根元側筒部2aと、
図2に示すように根元側筒部2aの上方に位置して根元側筒部2aに対して一体的に連結するとともに根元側筒部2aよりも小径の円筒状になる中間筒部2bと、中間筒部2bの上方に位置して中間筒部2bに一体的に連結する先端側筒部2cを備えている。
【0015】
先端側筒部2cは、軸線Oに対する横断面形状(軸線Oに対して垂直な平面での断面形状)が偏平形状となるように形作られている。本実施形態の先端側筒部2cは、軸線Oを中心として楕円形状になるように形作られている(
図2(a)参照)。なお、先端側筒部2cの長軸長さは
図2(a)に示すように中間筒部2bの直径と同一である。ここで、本明細書等における「扁平形状」とは、上述した楕円形状に限られず、角丸長方形状(オーバル形状)や四辺が何れも直線状に延在する長方形状等も含まれる。また先端側筒部2cは、中間筒部2bと連結する下部では楕円形状のまま軸線Oに沿って延在し、上部では丸みを帯びた先細り形状になるように形作られている。
【0016】
そして先端側筒部2cの上端部には、上部平坦部2dが設けられていて、上部平坦部2dには、平面視で十字状になる開口2eが設けられている。また先端側筒部2cにおける先細りになる部分の外周面には、図示したように2つの傾斜面が設けられている。ここで、横断面形状における長手側(長軸側)の外周面(以下、「長手側外周面」と称する)には、平坦状に傾く長手側傾斜面2fが開口2eに隣接して設けられていて、短手側(短軸側)の外周面(以下、「短手側外周面」と称する)には、平坦状に傾く短手側傾斜面2gが開口2eに隣接して設けられている。また中間筒部2bの外周面には、
図1の部分拡大図に示すように、周方向に間隔をあけて設けられる係合凸部2hが設けられている。
【0017】
スライド部材3は、上方に位置する先端部3aと、先端部3aに一体的に連結して下方に位置する根元部3bとを備えている。先端部3aは、横断面形状が先端側筒部2cよりも一回り小さい楕円形状であって、上方に向かうにつれて先細りとなるように形作られている。また先端部3aの外周面には、径方向内側に向けて弾性変形可能であって、先端側筒部2cの内周面に対して液密に当接するとともにこの内周面に対して摺動可能な当接部3cが設けられている。ここで、先端側筒部2cと先端部3aとの間に位置して開口2eに通じる空間を収容空間Sと称する。収容空間Sには、例えばアイシャドウとして使用されるゲル状やクリーム状の化粧料が収容される。
【0018】
根元部3bは、軸線Oを中心とする円筒状であって、外周面に雄ねじ状の第一ねじ部3dを備えている。また根元部3bの径方向内側には、根元部3bの下端部から先端部3aまで続く凹部3eが設けられている。
【0019】
回転部材4は、軸線Oを中心とする円筒状であって、根元側筒部2aに挿入されて根元側筒部2aに回転可能に保持される円筒状の上部周壁部4aを備えている。上部周壁部4aの下方には、上部周壁部4aよりも大径になる下部周壁部4bが設けられている。そして
図3(b)に示すように下部周壁部4bの外周面には、径方向内側に向けて下部周壁部4bの厚みを減じる凹所4cが設けられていて、凹所4cには、軸線Oに沿って延在する溝部4dが設けられている。本実施形態における凹所4cと溝部4dは、軸線Oを挟んで対向するように一対設けられている。
【0020】
上部周壁部4aの上端部には、径方向内側に向けて延在した後、上下方向に延在する連結部4eが設けられている。連結部4eの内周面には、雌ねじ状をなしていて第一ねじ部3dに螺合する第二ねじ部4fが設けられている。
【0021】
塗布部材5は、下方に位置する基部5aを備えている。基部5aは、軸線Oを中心として円板状をなす底壁部5bと、底壁部5bの外周部に設けられ、下部周壁部4bの内側に挿入可能な環状壁部5cを備えている。下部周壁部4bの径方向外側には、溝部4dに嵌まり込む板状の嵌合部5dが設けられている。溝部4dに嵌合部5dを嵌め込むことにより、塗布部材5は回転部材4に対して回転不能に保持される。また嵌合部5dの径方向外側には、持ち手部5eが設けられている。本実施形態の嵌合部5dは、持ち手部5eにおける上下方向中央部に連結している。すなわち、嵌合部5dを起点として持ち手部5eの上端部までの距離と下端部までの距離は等しくなっている。また本実施形態の持ち手部5eは、
図1に示すように上下方向中央部が径方向外側に最も突出する湾曲状であって、また側面視での形状は、
図3(b)に示すように凹所4cの内側に収まる矩形状である。本実施形態の嵌合部5dと持ち手部5eは、軸線Oを挟んで対向するように一対設けられている。
【0022】
基部5aには、
図1に示すように軸線Oに沿って延在する円柱状の軸部5fが一体に連結する。軸部5fの上端部には、本実施形態では筆状になる塗布具5gが設けられている。本実施形態の軸部5fと塗布具5gは、図示したように塗布具5gを上方に向けて指向させた状態で嵌合部5dを溝部4dに嵌め込むと、凹部3eの内側に収めることができる。すなわち、凹部3eを設けることによって、塗布具5gと根元部3bとの上下方向での干渉を避けることができるため、収容容器1の全長を抑えることが可能である。
【0023】
カバー6は、円板状になる頂壁部6aと、頂壁部6aの外周部に設けられる円筒状の外周壁部6bを備えている。外周壁部6bの内周面には、
図1の部分拡大図に示すように係合凸部2hに係合する係合凹部6cが設けられていて、これによりカバー6は、先端側筒部2cを覆って先端側筒部2cに着脱可能に保持される。
【0024】
このような形態になる収容容器1は、カバー6を取り外した状態で、
図4に示すように容器本体2に対して回転部材4を矢印の向きに回転させると(塗布部材5を回転させてもよい)、それに伴い第二ねじ部4fも容器本体2に対して回転する。ここで第一ねじ部3dは第二ねじ部4fに螺合しているため、図示したようにスライド部材3が上昇する。すなわち、スライド部材3が上昇するに伴って収容空間Sの容積が減るため、収容されていた化粧料が開口2eから吐出される。開口2eから吐出された化粧料は、
図6に示すように上瞼等に直接塗布することができる。なお、広い範囲に化粧料を塗布する場合には、
図6(a)に示すように長手側傾斜面2fを利用することが好ましく、これにより一度に広範囲に塗布することができる。また化粧料を塗布する範囲が狭い場合には、
図6(b)に示すように短手側傾斜面2gを利用することが好ましく、これにより塗布する必要がない箇所にまで化粧料が付着する不具合を防止することができる。
【0025】
なお、先端側筒部2cを利用して化粧料を塗布した際は、先端側筒部2cの外周面に化粧料が付着していることがあるが、
図1に示すようにカバー6を取り付けておくことによって、先端側筒部2cに付着した化粧料によって周囲が汚れる不具合を防止することができる。
【0026】
また、アイライナーのように細い線を描くように化粧を行いたい場合には、回転部材4から塗布部材5を取り外して、塗布具5gを利用すればよい。ここで、塗布部材5に設けた持ち手部5eは、上下方向中央部が径方向外側に最も突出する湾曲状であって、持ち手部5eの上部に指をかけた状態で下方に向けて移動させる際、中央部が指掛かりとして作用する。すなわち、持ち手部5eにかけた指の滑りを抑えることができるため、塗布部材5の取り外しが行い易くなる。なお、取り外した塗布部材5によって化粧を行うにあたっては、
図3(b)に示したように塗布部材5を単独で使ってもよいし、
図5に示すように、塗布具5gを下方に指向させた状態で溝部4dに嵌合部5dを嵌め込んで塗布部材5を回転部材4に保持させ、
図7(a)に示すようにして化粧を行ってもよい。なお上述したように嵌合部5dは、持ち手部5eにおける上下方向中央部に連結していて、嵌合部5dを起点として持ち手部5eの上端部までの距離と下端部までの距離は等しくなっているため、
図7に示すように塗布部材5を回転部材4に保持させた場合でも、
図3に示した場合と同様に、持ち手部5eを凹所4cの内側に収めることができる。また塗布部材5を回転部材4に保持させる場合は、塗布部材5を単独で使用する場合に比して持ち手となる部分が長くなるため、より安定的に保持することができる。
【0027】
塗布部材5を使い終わった後は、
図1に示すようにこれを回転部材4に取り付けることができる。この状態において、塗布具5gは凹所4cの内側に収まるため、塗布具5gに付着した化粧料によって周囲が汚れる不具合を防止することができる。
【0028】
また本実施形態の収容容器1は、吐出させた化粧料を
図7(b)に示すようにして指で拭うこともできるため、従来のように指を使って上瞼等への化粧を行うことも可能である。すなわち従来のジャー容器では、指を差し入れた際に指と爪の間に化粧料が入り込むことが多く、また爪を伸ばしていると容器の内側に指が入り辛くて化粧料の取出しが難であったが、本実施形態の収容容器1によればこのような不具合がなく、使い勝手に優れる。
【0029】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、上記の説明で特に限定しない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。また、上記の実施形態における効果は、本発明から生じる効果を例示したに過ぎず、本発明による効果が上記の効果に限定されることを意味するものではない。
【0030】
例えば上述した実施形態においては、凹所4cと溝部4d、及び嵌合部5dと持ち手部5eは、軸線Oを挟んで対向するように一対設けていたが、数は任意に変更可能であって、例えば軸線Oを中心として周方向に等間隔で合計二対設けてもよい。また塗布具5gは、図示した筆状になるものに限られず、例えば刷毛状、ブラシ状の他、へら状でもよい。
【符号の説明】
【0031】
1:収容容器(アイメイク化粧料収容容器)
2:容器本体
2a:根元側筒部
2b:中間筒部
2c:先端側筒部
2d:上部平坦部
2e:開口
2f:長手側傾斜面
2g:短手側傾斜面
2h:係合凸部
3:スライド部材
3a:先端部
3b:根元部
3c:当接部
3d:第一ねじ部
3e:凹部
4:回転部材
4a:上部周壁部
4b:下部周壁部
4c:凹所
4d:溝部
4e:連結部
4f:第二ねじ部
5:塗布部材
5a:基部
5b:底壁部
5c:環状壁部
5d:嵌合部
5e:持ち手部
5f:軸部
5g:塗布具
6:カバー
6a:頂壁部
6b:外周壁部
O:軸線
S:収容空間