(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022155128
(43)【公開日】2022-10-13
(54)【発明の名称】情報管理システム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/907 20190101AFI20221005BHJP
G06Q 30/00 20120101ALI20221005BHJP
【FI】
G06F16/907
G06Q30/00 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021058473
(22)【出願日】2021-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】390037154
【氏名又は名称】大和ハウス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100162031
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 豊彦
(74)【代理人】
【識別番号】100175721
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 秀文
(72)【発明者】
【氏名】井谷 佳史
【テーマコード(参考)】
5B175
5L049
【Fターム(参考)】
5B175DA10
5B175FA01
5B175FB03
5L049BB00
(57)【要約】
【課題】所望の情報を見つけ易くすることができる情報管理システムを提供する。
【解決手段】補修結果情報には、不具合の内容に基づく複数の区分(補修コード)が定められているとともに、区分ごとに、不具合の内容の具体例を示す複数の選択肢の中から一の選択肢が定められており、前記複数の区分は、所定の基準に基づいて重み付けされており、制御装置10は、携帯型端末20に申し出情報が入力されると、当該申し出情報に対して複数の区分ごとに選択肢を決定する選択肢決定処理(ステップS12)と、補修結果情報の複数の区分それぞれの選択肢と、申し出情報の複数の区分それぞれの選択肢とを比較し、選択肢が一致する区分の重み付けの値の合計が所定値以上の補修結果情報を、申し出情報と不具合の内容が類似する補修結果情報とする第一検索処理(ステップS13及びS14)と、を実行可能である。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の不具合に対して行った補修作業に関する補修結果情報を蓄積する蓄積部と、
建物の不具合についての申し出に関する申し出情報が入力される入力部と、
蓄積された前記補修結果情報の中から、取得された前記申し出情報と不具合の内容が類似する前記補修結果情報を検索する検索部と、
を具備し、
前記補修結果情報には、前記不具合の内容に基づく複数の区分が定められているとともに、前記区分ごとに、前記不具合の内容の具体例を示す複数の選択肢の中から一の選択肢が定められており、
前記複数の区分は、所定の基準に基づいて重み付けされており、
前記検索部は、
前記入力部に前記申し出情報が入力されると、当該申し出情報に対して前記複数の区分ごとに前記選択肢を決定する選択肢決定処理と、
前記補修結果情報の前記複数の区分それぞれの前記選択肢と、前記申し出情報の前記複数の区分それぞれの前記選択肢とを比較し、前記選択肢が一致する前記区分の重み付けの値の合計が所定値以上の前記補修結果情報を、前記申し出情報と不具合の内容が類似する前記補修結果情報とする第一検索処理と、を実行可能である、
情報管理システム。
【請求項2】
前記複数の区分には、
前記不具合の対象、又は前記不具合の現象の少なくともいずれか一方が含まれる、
請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項3】
前記補修結果情報の前記一の選択肢は、前記補修作業の作業者によって決定可能であり、
前記複数の区分のうち、前記補修結果情報の前記一の選択肢を決定するにあたり前記作業者の主観的な判断を必要とすると考えられる第一の区分は、前記第一の区分よりも前記作業者の主観的な判断を必要としないと考えられる第二の区分よりも、前記重み付けの値を低くする、
請求項1又は請求項2に記載の情報管理システム。
【請求項4】
前記検索部によって検索された前記補修結果情報を表示する表示部を具備し、
前記表示部は、
前記重み付けの値の合計が高いほど表示順が上位となるように、前記補修結果情報を表示する、
請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の情報管理システム。
【請求項5】
前記検索部は、
前記第一検索処理、又は、
前記補修結果情報の前記複数の区分それぞれの前記選択肢と、前記申し出情報の前記複数の区分それぞれの前記選択肢とを比較し、全ての前記区分の前記選択肢が一致する前記補修結果情報を、前記申し出情報と不具合の内容が類似する前記補修結果情報とする第二検索処理のいずれを実行するかを切り替え可能である、
請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の情報管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物に関する情報を管理する情報管理システムの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物に関する情報を管理する情報管理システムは公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
【0003】
特許文献1には、建物に関する情報を蓄積(登録)したデータベースと、当該データベースと通信ネットワークを介して接続された端末機と、を具備する情報管理システムが記載されている。前記端末機は、検索画面に所定の入力を行うことにより、データベースに蓄積された情報に対して検索処理を行い、検索結果を画面に表示させる検索手段を具備している。
【0004】
しかしながら、検索画面への入力の仕方によっては、検索結果の件数が多すぎたり少なすぎたりする場合がある。検索結果の件数が多すぎる場合、検索結果の中から所望の情報を探すのは困難である。一方、検索結果の件数が少なすぎる場合、所望の情報が検索結果から漏れてしまう可能性がある。このように、従来の技術においては、所望する情報を見つけ難いという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、所望の情報を見つけ易くすることができる情報管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、請求項1においては、建物の不具合に対して行った補修作業に関する補修結果情報を蓄積する蓄積部と、建物の不具合についての申し出に関する申し出情報が入力される入力部と、蓄積された前記補修結果情報の中から、取得された前記申し出情報と不具合の内容が類似する前記補修結果情報を検索する検索部と、を具備し、前記補修結果情報には、前記不具合の内容に基づく複数の区分が定められているとともに、前記区分ごとに、前記不具合の内容の具体例を示す複数の選択肢の中から一の選択肢が定められており、前記複数の区分は、所定の基準に基づいて重み付けされており、前記検索部は、前記入力部に前記申し出情報が入力されると、当該申し出情報に対して前記複数の区分ごとに前記選択肢を決定する選択肢決定処理と、前記補修結果情報の前記複数の区分それぞれの前記選択肢と、前記申し出情報の前記複数の区分それぞれの前記選択肢とを比較し、前記選択肢が一致する前記区分の重み付けの値の合計が所定値以上の前記補修結果情報を、前記申し出情報と不具合の内容が類似する前記補修結果情報とする第一検索処理と、を実行可能であるものである。
【0009】
請求項2においては、前記複数の区分には、前記不具合の対象、又は前記不具合の現象の少なくともいずれか一方が含まれるものである。
【0010】
請求項3においては、前記補修結果情報の前記一の選択肢は、前記補修作業の作業者によって決定可能であり、前記複数の区分のうち、前記補修結果情報の前記一の選択肢を決定するにあたり前記作業者の主観的な判断を必要とすると考えられる第一の区分は、前記第一の区分よりも前記作業者の主観的な判断を必要としないと考えられる第二の区分よりも、前記重み付けの値を低くするものである。
【0011】
請求項4においては、前記検索部によって検索された前記補修結果情報を表示する表示部を具備し、前記表示部は、前記重み付けの値の合計が高いほど表示順が上位となるように、前記補修結果情報を表示するものである。
【0012】
請求項5においては、前記検索部は、前記第一検索処理、又は、前記補修結果情報の前記複数の区分それぞれの前記選択肢と、前記申し出情報の前記複数の区分それぞれの前記選択肢とを比較し、全ての前記区分の前記選択肢が一致する前記補修結果情報を、前記申し出情報と不具合の内容が類似する前記補修結果情報とする第二検索処理のいずれを実行するかを切り替え可能であるものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0014】
請求項1においては、所望する情報を見つけ易くすることができる。
【0015】
請求項2においては、所望の情報が検索結果に含まれ易くすることができる。
【0016】
請求項3においては、所望の情報が検索結果に含まれ易くすることができる。
【0017】
請求項4においては、所望する情報をより見つけ易くすることができる。
【0018】
請求項5においては、検索結果の件数が多くなりすぎるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】情報管理システムの構成及び補修結果情報の入力の概要を示した図。
【
図2】情報管理システムの構成及び補修結果情報の活用の概要を示した図。
【
図3】携帯型端末に表示された入力画面の一例を示した図。
【
図4】携帯型端末に表示された検索画面の一例を示した図。
【
図6】携帯型端末に表示された推定結果画面の一例を示した図。
【
図7】(a)補修コードの重み付けの一例を示した図。(b)重み付けの合計値の算出方法のイメージを示す図。
【
図8】携帯型端末に表示された検索結果画面の一例を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の一実施形態に係る情報管理システム1は、建物で生じている不具合に関する各種情報を管理するものである。本実施形態においては、建物は住宅であるものとする。情報管理システム1は、住宅及び住宅設備の不具合に関するデータを蓄積し、この蓄積したデータを活用して、前記不具合への対応(アフターサービス)に役立てることを目的としている。具体的には、情報管理システム1においては、蓄積されたデータから所望のデータを検索することにより、アフターサービスに役立てることができる。情報管理システム1は、主として制御装置10及び携帯型端末20を具備する。
【0021】
図1及び
図2に示す制御装置10は、情報管理システム1の各種制御を行うものである。制御装置10は、CPU等の演算処理部や、RAMやROM等の記憶部等を具備する。
【0022】
図1及び
図2に示す携帯型端末20は、建物のアフターサービスを担当する作業者が携帯可能なものである。携帯型端末20としては、例えばスマートフォンやタブレット、ノートパソコン等を用いることが可能である。本実施形態においては、携帯型端末20としてノートパソコンが用いられるものとする。携帯型端末20は、キーボード及びマウス等の入力装置、表示装置としてのディスプレイ21、RAM、ROM等の記憶部、CPU等の演算処理部等を具備する。携帯型端末20は、インターネットを介して制御装置10と通信することができる。
【0023】
このように構成される情報管理システム1は、住宅及び住宅設備に不具合が発生した場合、住宅の居住者等からの不具合の申し出を受けて、アフターサービスを担当する作業者が当該住宅に訪問し、補修作業を行う場合に用いることができる。
【0024】
この場合、情報管理システム1は、実際に行った補修作業に関する情報(以下、「補修結果情報」という)を制御装置10の前記記憶部に蓄積する。また、情報管理システム1は、補修作業を行う際に、蓄積した補修結果情報を活用する。以下、補修結果情報の蓄積及び活用について詳細に説明する。
【0025】
まず、
図1を参照して、補修結果情報(データ)の蓄積の流れについて説明する。なお、詳細は後述するが、補修結果情報の蓄積と活用とは並行して行われるものであるが、説明の便宜上、ここでは補修結果情報の活用については考慮しないものとする。
【0026】
まず、コールセンターで、住宅の居住者等から、住宅及び住宅設備の困りごとの申し出を受け付ける。住宅及び住宅設備の困りごととしては、例えば、基礎のひび割れや雨漏り等の住宅の不具合や、ドアが閉まらない、床暖房の一部が温まらない等の住宅設備の不具合が挙げられる。この不具合(困りごと)に現場で対応する作業者(担当者)には、コールセンターのオペレーターを介して(オペレーターが申し出の内容をコンピュータに入力することにより)、申し出のあった不具合の内容(以下、「お申し出内容」ともいう)が報告される(
図1の(1))。
【0027】
オペレーターから報告を受けた作業者は、現場(不具合の申し出があった住宅)に出向き、不具合の補修作業を行う。作業者は、不具合の補修作業が完了すると、携帯型端末20を起動させ、ディスプレイ21に入力画面(補修結果情報を入力するための画面)を表示させる(
図1の(2))。ディスプレイ21に表示される入力画面の一例を
図3に示す。
【0028】
図3に示すように、ディスプレイ21に表示される入力画面には、(1)「原因」の入力欄Q1、(2)「直し方」の入力欄Q2、(3)担当者の入力欄Q3、(4)補修コードの入力欄Q4が含まれる。
【0029】
「原因」の入力欄Q1には、住宅の居住者等から申し出のあった不具合について、当該不具合の原因が入力される。「直し方」の入力欄Q2には、住宅の居住者等から申し出のあった不具合に対して、作業者が実際に行った補修作業の内容が入力される。「担当者」の入力欄Q3には、実際に補修作業を行った作業者の氏名が入力される。「補修コード」の入力欄Q4には、各補修コードが入力される。
【0030】
ここで、「補修コード」とは、住宅の居住者等から申し出のあった不具合の内容を所定の基準に従って区分したものである。補修コードには、例えば、「項目」、「名称」、「種類」、「部位」、「現象」が含まれる。ここで、前記補修コードのうち、「項目」、「名称」、「種類」、「部位」は、不具合の対象(不具合が生じている箇所)を示すものであり、「現象」は、不具合の現象(どのような不具合が生じているか)を示すものである。不具合の対象を示す補修コードにおいては、「部位」の方が「種類」より詳細な箇所を示し、「種類」の方が「名称」より詳細な箇所を示し、「名称」の方が「項目」より詳細な箇所を示している。
【0031】
「補修コード」の入力欄Q4においては、各補修コードごとに複数の具体的な選択肢が定められている。作業者は、複数の選択肢から一の選択肢を選択することができる。
【0032】
補修コード「項目」には、不具合の対象の大まかな概念が選択肢として定められており、例えば、「住宅設備」、「階段」等が選択肢として定められている。
【0033】
補修コード「名称」には、「項目」をより具体的にしたもの(「項目」の名称)が選択肢として定められている。補修コード「名称」には、「項目」の選択肢ごとに異なる選択肢が定められている。「項目」が「住宅設備」である場合の補修コード「名称」の選択肢としては、例えば、「暖房器具」、「ユニットバス」等が定められている。
【0034】
補修コード「種類」には、「名称」をより具体的にしたもの(「名称」の種類)が選択肢として定められている。補修コード「種類」には、「名称」の選択肢ごとに異なる選択肢が定められている。「名称」が「暖房器具」である場合の補修コード「種類」の選択肢としては、例えば、「床暖房温水式」、「エアコン」等が定められている。
【0035】
補修コード「部位」には、「種類」をより具体的にしたもの(「種類」の部位)が選択肢として定められている。補修コード「部位」には、「種類」の選択肢ごとに異なる選択肢が定められている。「種類」が「床暖房温水式」である場合の補修コード「部位」の選択肢としては、例えば、「本体」、「リモコン」等が定められている。
【0036】
また、補修コード「現象」には、前述の不具合の対象の補修コードのいずれか(例えば、「種類」)の選択肢ごとに、異なる選択肢が定められている。「種類」が「床暖房温水式」である場合の補修コード「現象」の選択肢としては、例えば、「温度調整できない」、「作動が悪い」等が定められている。
【0037】
作業者は、アフターサービスの完了報告として、実際に行った補修作業の内容を入力画面に入力する。入力された補修結果情報は、制御装置10に送信され、制御装置10の前記記憶部に保存される(
図1の(3))。なお、オペレーターが入力した申し出の内容と作業者が入力した補修結果情報とは、受付番号等で紐付けされる。
【0038】
このようにして、作業者が現場で不具合への対応(補修作業)を行うごとに、実際に行った補修作業に関する情報(補修結果情報)が入力されることにより、補修結果情報が制御装置10の前記記憶部に蓄積される。
【0039】
次に、
図2を参照して、制御装置10に蓄積された補修結果情報の活用の流れについて説明する。
【0040】
上述の如く、コールセンターで、住宅の居住者等から、住宅及び住宅設備の不具合(困りごと)の申し出を受け付ける。この不具合に現場で対応する作業者には、オペレーターが申し出の内容をコンピュータに入力することにより、申し出のあった不具合の内容が報告される(
図2の(1))。
【0041】
オペレーターから報告を受けた作業者は、現場(不具合の申し出があった住宅)に出向く前に、携帯型端末20を起動させ、ディスプレイ21に検索画面を表示させる(
図2の(2))。ここで、検索画面とは、申し出のあった不具合に類似する過去の事例(案件)を検索するための画面である。ディスプレイ21に表示される検索画面の一例を
図4に示す。
【0042】
図4に示すように、ディスプレイ21に表示される検索画面には、住宅の居住者等からの不具合の申し出の受付番号を入力する入力欄R1と、住宅の居住者等から申し出のあった不具合の内容(及び依頼内容)が表示される表示欄R2とが含まれる。
【0043】
作業者は、入力欄R1に受付番号を入力する。すると、表示欄R2に、お申し出内容が表示される。なお、表示欄R2に表示される内容は、住宅の居住者等からの申し出に基づいてオペレーターが入力した内容である。或いは、作業者は、お申し出内容を表示欄R2に直接入力するようにしてもよい。表示欄R2には、例えば「暖房の温度調整が効かなくなった」と入力される。作業者が検索ボタンを押す(クリックする)と、携帯型端末20は、入力欄R1に入力された内容(受付番号)、及び表示欄R2に表示された情報(住宅の居住者等からの申し出に基づいてオペレーターが入力した内容)を制御装置10に送信する(
図2の(3))。
【0044】
制御装置10は、携帯型端末20から送信された情報に基づいて、補修結果情報の検索を行う。
【0045】
以下、
図5から
図8を用いて、補修結果情報の検索方法について説明する。当該検索方法は、制御装置10の前記記憶部に蓄積された補修結果情報の中から、お申し出内容と類似する過去の補修結果情報を検索するものである。
【0046】
図5に示すステップS10において、制御装置10は、検索画面にお申し出内容の入力があったことを確認する。
【0047】
次に、ステップS11において、制御装置10は、携帯型端末20から送信されたお申し出内容に含まれたキーワードに基づいて、補修結果情報の絞込みを行う。具体的には、制御装置10は、前記記憶部に蓄積された補修結果情報の中から、お申し出内容に含まれるキーワード(名詞や動詞等の文字列)が含まれたものを抽出する、いわゆる全文検索を行う。これにより、補修結果情報の絞込みを行う。
【0048】
次に、制御装置10は、ステップS11で絞り込んだ補修結果情報に対して、以下に示すステップS12からS14の処理を行うことで、補修結果情報のさらなる絞り込みを行う。
【0049】
ステップS12において、制御装置10は、作業者が補修結果情報の補修コードに対して一の選択肢を決定したのと同様に(
図3の入力欄Q4参照)お申し出内容に対して各補修コードごとに選択肢を決定する。お申し出内容の各補修コード及び各補修コードの選択肢は、補修結果情報の各補修コード及び各補修コードの選択肢と同じである。制御装置10は、AIを用いて、各補修コードごとにお申し出内容に応じた適切な選択肢を決定する。制御装置10は、各選択肢の具体的な組み合わせを複数作成し、携帯型端末20に送信する。
【0050】
図6に示すように、携帯型端末20は、推定結果画面に、各選択肢の具体的な組み合わせを表示する。
図6においては、3つの組み合わせが示されている。各組み合わせには、お申し出内容に対する類似の度合いを示す確信度が表示されている。
【0051】
作業者は、3つの組み合わせそれぞれの下方にある「これで検索」をクリックすることにより、3つの組み合わせの中から希望する組み合わせを選択することができる。ここでは、
図6に示す3つの組み合わせのうち、最も左側の組み合わせを選択したとする。すなわち、補修コード「項目」には「住宅設備」が選択され、補修コード「名称」には「暖房器具」が選択され、補修コード「種類」には「床暖房温水式」が選択され、補修コード「部位」には「本体」が選択され、補修コード「現象」には「温度調整できない」が選択されたものとする。
【0052】
次に、ステップS13において、制御装置10は、お申し出内容と選択肢が一致する補修コードの重み付けの合計値を算出する。以下、具体的に説明する。
【0053】
制御装置10の前記記憶部に記憶された補修結果情報には、各補修コードに対して予め重み付けがなされている。
図7(a)は、補修コードの重み付けの一例を示した図である。
【0054】
複数の補修コードのうち、「部位」及び「現象」は、補修作業を行った作業者が補修コードの複数の選択肢から一の選択肢を決定するにあたり(
図3の入力欄Q4参照)、当該作業者の主観的な判断が入り込む余地があると考えられる。すなわち、補修コード「部位」及び「現象」は、作業者によっては異なる選択肢を選択する可能性があると考えられる。
【0055】
具体的には、不具合の内容によっては、不具合が発生した「部位」がどの箇所であるのか明確に判断できない場合がある。例えば、不具合の内容が「温水式の床暖房の温度調整ができない」というものである場合、不具合の対象が「本体」又は「リモコン」のいずれが適切であるのか明確に判断できない場合がある。また、補修コード「現象」の選択肢には、似たような内容のものも含まれており、例えば、不具合の内容が「温水式の床暖房の温度が上がらない」というものである場合、不具合の現象が「温度調整できない」又は「作動が悪い」のいずれが適切であるのか明確に判断できない場合がある。
【0056】
一方、複数の補修コードのうち、「項目」、「名称」及び「種類」は、補修作業を行った作業者が補修コードの複数の選択肢から一の選択肢を決定するにあたり、「部位」及び「現象」と比べて、当該作業者の主観的な判断が入り込む余地が少ないと考えられる。すなわち、補修コード「項目」、「名称」及び「種類」は、どの作業者でも同じ選択肢を選択する可能性が高いと考えられる。
【0057】
本実施形態においては、複数の補修コードのうち、作業者の主観的な判断を必要とする(作業者の主観的な判断が入り込む余地がある)と考えられる補修コード(部位、現象)は、作業者の主観的な判断を必要としない(作業者の主観的な判断が入り込む余地がない)と考えられる補修コード(項目、名称、種類)よりも、重み付けの値を低くしている。例えば、
図7に示すように、補修コード「項目」、「名称」及び「種類」の重み付けの値は10点、補修コード「部位」及び「現象」の重み付けの値は5点とされる。
【0058】
図7(b)に示すように、制御装置10は、お申し出内容の各補修コードの選択肢と、ステップS11で絞り込んだ補修結果情報の各補修コードの選択肢と、を比較する。そして、制御装置10は、ステップS11で絞り込んだ補修結果情報それぞれについて、お申し出内容と選択肢が一致する補修コードの重み付けの合計値を算出する。
【0059】
例えば、補修結果情報とお申し出内容とで全ての補修コードの選択肢が一致する場合、当該補修結果情報(
図7(b)に示す補修結果情報A)の重み付けの合計値は40点と算出される。また、全ての補修コードのうち、「項目」、「名称」、「種類」及び「部位」の選択肢が一致する場合(「現象」のみ一致しない場合)、当該補修結果情報(
図7(b)に示す補修結果情報B)の重み付けの合計値は35点と算出される。また、全ての補修コードのうち、「項目」、「名称」、「種類」及び「現象」の選択肢が一致する場合(「部位」のみ一致しない場合)、当該補修結果情報(
図7(b)に示す補修結果情報C)の重み付けの合計値は35点と算出される。また、全ての補修コードのうち、「項目」、「名称」及び「種類」の選択肢が一致する場合(「部位」及び「部位」のみ一致しない場合)、当該補修結果情報(
図7(b)に示す補修結果情報D)の重み付けの合計値は30点と算出される。
【0060】
次に、ステップS14において、制御装置10は、ステップS11で絞り込んだ補修結果情報の中から、重み付けの合計値が所定値以上の補修結果情報を抽出する。所定値は任意の値とすることができ、本実施形態においては35点とする。
【0061】
このように、制御装置10は、ステップS11で絞り込んだ補修結果情報に対して、重み付けされた補修コードを用いてフィルターをかける(ステップS12からS14の処理を行う)ことで、検索結果の件数をさらに絞り込むことができる。
【0062】
再び
図2を参照する。制御装置10は、抽出した補修結果情報を、申し出された不具合の内容と類似する過去の事例(類似事例)として、携帯型端末20に送信する(
図2の(4))。
【0063】
携帯型端末20は、制御装置10から送信された検索結果を示す画面(検索結果画面)をディスプレイ21に表示する(
図2の(5))。ディスプレイ21に表示される検索結果画面の一例を
図8に示す。
【0064】
図8に示すように、検索結果画面の上部には、お申し出内容、フィルタ条件及び検索ワードが表示されている。ここで、フィルタ条件は、お申し出内容の補修コードの選択肢を示すものである。検索ワードは、お申し出内容に含まれたキーワードであって、ステップS11における補修結果情報の絞込みに用いられたキーワードである。
【0065】
また、検索結果画面の下部には、抽出された類似事例のリストが表示される。類似事例のリストは、所定数(
図8に示す例では4件)の事例を表示可能であり、スクロールすることにより全事例を表示できるように構成されている。類似事例のリストにおいては、各事例ごとに、
図3に示す入力画面の項目と対応する項目等が表示される、具体的には、(1)お申し出内容、(2)原因、(3)直し方、(4)担当者、(5)重み付けの合計値、(6)スコア、の各項目が表示される。
【0066】
「お申し出内容」の項目には、住宅の居住者等からのお申し出内容(住宅や住宅設備などの不具合や困りごとの具体的な内容)が表示される。「お申し出内容」の項目には、例えば、「1週間前から温水式床暖房の温度調整ができない」、「床暖房の温度が上がらない」等と表示される。「お申し出内容」は、コールセンターのオペレーターにより入力された内容である(
図1の(1)及び
図2の(1)参照)。
【0067】
「原因」の項目には、住宅の居住者等から申し出のあった不具合の原因が表示される。なお、「原因」の項目には、例えば、「熱源機のエラー」、「不凍液の不足」等と表示される。
【0068】
「直し方」の項目には、住宅の居住者等から申し出のあった不具合に対して、作業者が実際に行った補修作業(補修方法)の内容が表示される。具体的には、「直し方」の項目には、例えば、「熱源機の再起動」、「不凍液の補充」等と表示される。
【0069】
「担当者」の項目には、実際に補修作業を行った作業者の氏名が表示される。具体的には、「担当者」の項目には、例えば、「大和太郎」、「大和花子」等が表示される。
【0070】
「重み付け合計値」の項目には、各類似事例(補修結果情報)の補修コードのうち、お申し出内容と選択肢が一致する補修コードの重み付けの合計値(
図5に示すステップS13参照)が表示される。具体的には、「重み付け合計値」の項目には、例えば、「40点」、「35点」等が表示される。
【0071】
「スコア」の項目には、住宅の居住者等から申し出のあった不具合に対する類似の度合いを点数化したもの(スコア)が表示される。なお、スコアは、
図6に表示される確信度とは異なる基準(例えば、お申し出内容の記載との一致の度合い)に基づいて点数化される。具体的には、「スコア」の項目には、例えば、「100」、「90」等と表示される。
【0072】
このように表示される検索結果画面において、類似事例は、重み付けの合計値とスコアとの合算値が高いほど表示順が上位となるように表示される。
図8に示す例においては、例えば、前記合算値が140点(重み付け合計値:40、スコア:100)の事例の方が、前記合算値が130点(重み付け合計値:40、スコア:90)の事例よりも上位に表示される。また、類似事例は、重み付けの合計値が高いほど表示順が上位となるように表示するようにしてもよい。この場合、類似事例は、重み付けの合計値が同じである場合には、スコアが高い事例ほど表示順が上位となるように表示するようにしてもよい。また、上記の各項目はソート可能であり、例えば担当者ごとに表示させることも可能である。
【0073】
以上のように、本実施形態に係る情報管理システム1においては、
図4に示す検索画面に住宅の居住者等から申し出のあった不具合の内容を入力することにより、携帯型端末20のディスプレイ21に、当該不具合の内容と類似する過去の事例(類似事例)が表示される。これにより、作業者は、現場(不具合の申し出があった住宅)に出向く前に、表示された類似事例を参考にして、申し出のあった不具合に対してどのように対応するかを検討することができる。
【0074】
具体的には、作業者は、類似事例の原因及び補修方法(直し方)等を参考にして、住宅の居住者等から申し出のあった不具合に対する補修の仕方等をある程度把握することができる。よって、補修に必要な部品や工具を把握することができ、何度も現場に足を運ばなくても補修が可能となる。また、場合によっては、現場に出向くことなく不具合の解消を図ることができる。したがって、補修に要する時間や費用の削減を図ることができる。また、補修に必要な部品を把握することで、補修費用を予め算出することができ、これにより居住者とのやり取りをスムーズに行うことが可能となる。このように、本実施形態に係る情報管理システム1においては、補修作業を行うに際して、制御装置10の前記記憶部に蓄積された補修結果情報を活用することができる。
【0075】
また、本実施形態に係る情報管理システム1においては、お申し出内容に含まれたキーワードに基づいて補修結果情報を絞り込んだ後(ステップS11)、補修コードを用いることによってさらに絞込みを行うことで(ステップS12からS14)、検索結果の件数をさらに絞り込むことができ、所望の情報を探し出す際の負担を軽減することができる。
【0076】
但し、お申し出内容が滅多に起こらないレアケースである場合、お申し出内容と全ての補修コードが一致するものだけを抽出することとすると、検索結果の件数が極端に少なくなる場合がある。また、補修コードが一つでも正しく登録されていない場合(例えば、補修コード「部位」が「リモコン」ではなく「本体」で登録されていたり、補修コード「現象」が「温度調整できない」ではなく「作動が悪い」で登録されている場合)、その補修結果情報は検索結果に含まれず、実際はお申し出内容と類似する事例であっても検索結果から漏れてしまう可能性もある。
【0077】
そこで、本実施形態においては、補修コードに対して重み付けを行い、お申し出内容と一致する補修コードの重み付けの合計値が所定数以上の補修結果情報を抽出するようにしている。そうすることで、補修コードが全て一致しない事例でも、検索結果として表示されるようになり、作業者がお申し出内容に合う補修結果情報を見つけ易くすることができる。
【0078】
また、本実施形態に係る情報管理システム1においては、補修コードの重み付けの値は、補修作業を行った作業者の主観的な判断を必要するか否か(作業者の主観的な判断が入り込む余地があるか否か)に応じて定められている。具体的には、作業者の主観的な判断を必要としないと考えられる補修コード(項目、名称、種類)は、作業者の主観的な判断を必要とすると考えられる補修コード(部位、現象)よりも、信頼性が高い(適切な登録がなされている可能性が高い)と考えられる。このような信頼性の高い補修コードの重み付けの値を高くすることにより、お申し出内容と近い補修結果情報が検索結果に含まれる可能性を高めることができ、ひいては作業者が所望の情報を得易くすることができる。
【0079】
以上の如く、本実施形態に係る情報管理システム1は、
建物の不具合に対して行った補修作業に関する補修結果情報を蓄積する制御装置10(蓄積部)と、
建物の不具合についての申し出に関する申し出情報(お申し出内容)が入力される携帯型端末20(入力部)と、
蓄積された前記補修結果情報の中から、取得された前記申し出情報と不具合の内容が類似する前記補修結果情報を検索する制御装置10(検索部)と、
を具備し、
前記補修結果情報には、前記不具合の内容に基づく複数の区分(補修コード)が定められているとともに、前記区分ごとに、前記不具合の内容の具体例を示す複数の選択肢の中から一の選択肢が定められており、
前記複数の区分は、所定の基準に基づいて重み付けされており、
前記制御装置10(検索部)は、
前記携帯型端末20(入力部)に前記申し出情報が入力されると、当該申し出情報に対して前記複数の区分ごとに前記選択肢を決定する選択肢決定処理(
図5に示すステップS12)と、
前記補修結果情報の前記複数の区分それぞれの前記選択肢と、前記申し出情報の前記複数の区分それぞれの前記選択肢とを比較し、前記選択肢が一致する前記区分の重み付けの値の合計が所定値以上の前記補修結果情報を、前記申し出情報と不具合の内容が類似する前記補修結果情報とする第一検索処理(
図5に示すステップS13及びS14)と、を実行可能であるものである。
【0080】
このように構成されることにより、所望する情報を見つけ易くすることができる。
具体的には、区分の選択肢(不具合の具体的な内容)が一致するものを検索することにより検索結果の件数を絞りつつ、区分を重み付けすることで検索結果の中から所望の情報が漏れるのを抑制することができる。
【0081】
また、前記複数の区分には、前記不具合の対象、又は前記不具合の現象の少なくともいずれか一方が含まれるものである。
【0082】
このように構成されることにより、所望の情報が検索結果に含まれ易くすることができる。
具体的には、不具合の対象又は現象が一致するものを検索することにより、所望の情報を得ることができる。
【0083】
また、前記補修結果情報の前記一の選択肢は、前記補修作業の作業者によって決定可能であり、前記複数の区分のうち、前記補修結果情報の前記一の選択肢を決定するにあたり前記作業者の主観的な判断を必要とすると考えられる第一の区分(例えば、部位、現象)は、前記第一の区分よりも前記作業者の主観的な判断を必要としないと考えられる第二の区分(例えば、項目、名称、種類)よりも、前記重み付けの値を低くするものである。
【0084】
このように構成されることにより、所望の情報が検索結果に含まれ易くすることができる。
具体的には、作業者の主観的な判断を必要としないと考えられる第二の区分(例えば、項目、名称、種類)は、作業者の主観的な判断を必要とすると考えられる第一の区分(例えば、部位、現象)よりも信頼性が高いと考えられる。このような信頼性の高い区分の重み付けの値を高くすることにより、所望の情報を見つけ易くすることができる。
【0085】
また、前記制御装置10(検索部)によって検索された前記補修結果情報を表示する携帯型端末20のディスプレイ21(表示部)を具備し、
前記ディスプレイ21(表示部)は、
前記重み付けの値の合計が高いほど表示順が上位となるように、前記補修結果情報を表示するものである。
【0086】
このように構成されることにより、所望する情報をより見つけ易くすることができる。
具体的には、重み付けの値の合計が高い補修結果情報ほど所望の情報である可能性が高いと考えられる。このような所望の情報である可能性が高い補修結果情報を上位に表示することで、所望の情報を見つけ易くすることができる。
【0087】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0088】
例えば、本実施形態においては、お申し出内容に対して各補修コードごとの選択肢を決定する際に(
図5に示すステップS12)、制御装置10が補修コードの各選択肢の具体的な組み合わせを複数作成し、作業者がその中から選択(決定)するものとしたが、最初から制御装置10が補修コードの各選択肢の最適な組み合わせを決定するようにしてもよい。
【0089】
また、
図8に示す検索結果画面において、作業者が、補修結果情報をいいねボタンにより評価できるようにしてもよい。この場合、
図8に示す類似事例の「いいね」の項目をソートすることにより、評価が高い補修結果情報が上位に表示されるようにしてもよい。
【0090】
また、前述のように補修結果情報をいいねボタンにより評価できるようにした場合、補修コードに付された重み付けの値の配分を、評価に基づいて変更できるようにしてもよい。具体的には、制御装置10は、評価の高い補修結果情報とお申し出内容とを比較し、両者の選択肢の一致が多い補修コードほど、重み付けの値を高くするようにしてもよい。これにより、重要度が高いと考えられる補修コードの重み付けの値を高くすることができる。また、重み付けの値の配分は、作業者によって変更できるようにしてもよい。
【0091】
また、
図8に示す検索結果画面において、作業者が、フィルタ条件(お申し出内容の各補修コードの選択肢)を変更できるようにしてもよい。
【0092】
また、お申し出内容がよくある(度々起こる)ものである場合、蓄積された補修結果情報の中から、お申し出内容と一致する補修コードの重み付けの合計値が所定数以上の補修結果情報を抽出することとすると、検索結果の件数が極端に多くなる場合がある。これを防止するために、前記所定数(閾値)は作業者によって変更可能としてもよい。作業者は、前記所定数を比較的高い値とすることにより、検索結果の件数を絞ることができる。さらに、前記所定数を全ての補修コードの重み付けの値の合計(
図7(a)に示す例においては40点)とすることにより、お申し出内容と全ての補修コードが一致するものだけを抽出するようにこともできる。或いは、お申し出内容と一致する補修コードの重み付けの合計値が所定数以上の補修結果情報を抽出する方法(
図5に示すステップS13及びS14参照)、又は、お申し出内容と全ての補修コードが一致するものだけを抽出する方法、のいずれの方法で検索を行うかを、作業者が選択画面上で選択できるようにしてもよい。
【0093】
このように、お申し出内容と一致する補修コードの重み付けの合計値が所定数以上の補修結果情報を抽出する方法と、お申し出内容と全ての補修コードが一致するものだけを抽出する方法とを切り替えるようにすることもできる。
【0094】
以上の如く、前記制御装置10(検索部)は、
前記第一検索処理、又は、
前記補修結果情報の前記複数の区分それぞれの前記選択肢と、前記申し出情報の前記複数の区分それぞれの前記選択肢とを比較し、全ての前記区分の前記選択肢が一致する前記補修結果情報を、前記申し出情報と不具合の内容が類似する前記補修結果情報とする第二検索処理のいずれを実行するかを切り替え可能であるものである。
【0095】
このように構成されることにより、検索結果の件数が多くなりすぎるのを抑制することができる。
具体的には、第一検索処理を行った場合、すなわち、選択肢が一致する区分の重み付けの値の合計が所定値以上の補修結果情報を検索結果として表示した場合、場合によっては検索結果の件数が多すぎて、その中から所望の情報を得るのが困難となる場合がある。
このような場合、第二検索処理を行うことで、すなわち、全ての区分の選択肢が一致する補修結果情報を検索結果として表示することで、検索結果の件数を絞ることができ、ひいては作業者が所望の情報を見つけ易くすることができる。
【符号の説明】
【0096】
1 情報管理システム
10 制御装置
20 携帯型端末