(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022155226
(43)【公開日】2022-10-13
(54)【発明の名称】会計処理装置、会計処理方法、及び会計処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/00 20120101AFI20221005BHJP
G06Q 50/16 20120101ALI20221005BHJP
【FI】
G06Q40/00 400
G06Q50/16 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021058627
(22)【出願日】2021-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】橋本 龍
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049CC28
5L055BB64
(57)【要約】
【課題】不動産信託の複数受益者に配当を分配する場合に、担当者の作業負荷及び振込ミスを軽減すること。
【解決手段】本実施の形態に係る会計処理装置は、伝票番号、信託契約識別情報、発生日、借方、貸方、金額を含む仕訳明細情報を入力する仕訳入力手段と、信託契約情報を参照して、指定される決算日の信託契約識別情報を取得し、取得した信託契約識別情報をキーとして、受益者情報から受益者とその受益権割合を取得し、取得した信託契約識別情報についての前記仕訳明細情報の未配当金について、取得した受益者の受益権割合に応じて按分した仕訳明細情報を自動作成する配当自動仕訳作成手段と、前記按分した仕訳明細情報に基づいて、振込データを作成する振込データ作成手段と、を備えている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備え、不動産信託の複数受益者に配当を分配するための会計処理装置であって、
前記制御部は、
信託契約識別情報、決算日を指定するための決算日指定情報、振込日を含む信託契約情報と、
信託契約識別情報、受益者、受益権割合、口座情報を含む受益者情報と、
にアクセス可能に構成されており、
伝票番号、信託契約識別情報、発生日、借方、貸方、金額を含む仕訳明細情報を入力する仕訳入力手段と、
前記信託契約情報を参照して、指定される決算日の信託契約識別情報を取得し、取得した信託契約識別情報をキーとして、前記受益者情報から受益者とその受益権割合を取得し、取得した信託契約識別情報についての前記仕訳明細情報の未配当金について、取得した受益者の受益権割合に応じて按分した仕訳明細情報を自動作成する配当自動仕訳作成手段と、
前記按分した仕訳明細情報に基づいて、振込データを作成する振込データ作成手段と、
を備えたことを特徴とする会計処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、さらに、
前記振込データに基づいて、インターネットバンキングを介して振込を行う振込手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の会計処理装置。
【請求項3】
前記決算日指定情報は、初回決算日、最終決算日、決算サイクル月数を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の会計処理装置。
【請求項4】
前記仕訳明細情報は、振込対象か否かを示すフラグを含み、
前記振込データ作成手段は、前記フラグが振込対象となる前記仕訳明細情報に基づいて、振込データを作成することを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の会計処理装置。
【請求項5】
制御部を備えた情報処理装置で実行され、不動産信託の複数受益者に配当を分配するための会計処理方法であって、
前記制御部は、
信託契約識別情報、決算日を指定するための決算日指定情報、振込日を含む信託契約情報と、
信託契約識別情報、受益者、受益権割合、口座情報を含む受益者情報と、
にアクセス可能に構成されており、
前記制御部において実行される、
伝票番号、信託契約識別情報、発生日、借方、貸方、金額を含む仕訳明細情報を入力する仕訳入力工程と、
前記信託契約情報を参照して、指定される決算日の信託契約識別情報を取得し、取得した信託契約識別情報をキーとして、前記受益者情報から受益者とその受益権割合を取得し、取得した信託契約識別情報についての前記仕訳明細情報の未配当金について、取得した受益者の受益権割合に応じて按分した仕訳明細情報を自動作成する配当自動仕訳作成工程と、
前記按分した仕訳明細情報に基づいて、振込データを作成する振込データ作成工程と、
を含むことを特徴とする会計処理方法。
【請求項6】
制御部を備えた情報処理装置で実行され、不動産信託の複数受益者に配当を分配するための会計処理プログラムであって、
前記制御部は、
信託契約識別情報、決算日を指定するための決算日指定情報、振込日を含む信託契約情報と、
信託契約識別情報、受益者、受益権割合、口座情報を含む受益者情報と、
にアクセス可能に構成されており、
前記制御部において、
伝票番号、信託契約識別情報、発生日、借方、貸方、金額を含む仕訳明細情報を入力する仕訳入力工程と、
前記信託契約情報を参照して、指定される決算日の信託契約識別情報を取得し、取得した信託契約識別情報をキーとして、前記受益者情報から受益者とその受益権割合を取得し、取得した信託契約識別情報についての前記仕訳明細情報の未配当金について、取得した受益者の受益権割合に応じて按分した仕訳明細情報を自動作成する配当自動仕訳作成工程と、
前記按分した仕訳明細情報に基づいて、振込データを作成する振込データ作成工程と、
を実行させるための会計処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会計処理装置、会計処理方法、及び会計処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、不動産信託による財産運用が広く行われている。かかる不動産信託は、自分(委託者)の大切な財産を信頼できる受託者(例えば、信託銀行)に信託し、受託者はその財産を管理・運用し、その利益を委託者本人に、又は委託者が指定した受益者に渡す仕組みである。不動産信託事業に関するシステムとして、例えば、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1では、不動産信託の複数受益者の受益権割合に応じて配当仕訳を自動作成すると共に、その振込データを自動作成することで、不動産信託の複数受益者に配当を分配する場合に、担当者の作業負荷及び振込ミスを軽減することに関して何等記載されていない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、不動産信託の複数受益者に配当を分配する場合に担当者の作業負荷及び振込ミスを軽減することが可能な会計処理装置、会計処理方法、及び会計処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備え、不動産信託の複数受益者に配当を分配するための会計処理装置であって、前記制御部は、信託契約識別情報、決算日を指定するための決算日指定情報、振込日を含む信託契約情報と、信託契約識別情報、受益者、受益権割合、口座情報を含む受益者情報と、にアクセス可能に構成されており、伝票番号、信託契約識別情報、発生日、借方、貸方、金額を含む仕訳明細情報を入力する仕訳入力手段と、前記信託契約情報を参照して、指定される決算日の信託契約識別情報を取得し、取得した信託契約識別情報をキーとして、前記受益者情報から受益者とその受益権割合を取得し、取得した信託契約識別情報についての前記仕訳明細情報の未配当金について、取得した受益者の受益権割合に応じて按分した仕訳明細情報を自動作成する配当自動仕訳作成手段と、前記按分した仕訳明細情報に基づいて、振込データを作成する振込データ作成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一態様によれば、前記制御部は、さらに、前記振込データに基づいて、インターネットバンキングを介して振込を行う振込手段を備えることにしてもよい。
【0008】
また、本発明の一態様によれば、前記決算日指定情報は、初回決算日、最終決算日、決算サイクル月数を含むことにしてもよい。
【0009】
また、本発明の一態様によれば、前記仕訳明細情報は、振込対象か否かを示すフラグを含み、前記振込データ作成手段は、前記フラグが振込対象となる前記仕訳明細情報に基づいて、振込データを作成することにしてもよい。
【0010】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置で実行され、不動産信託の複数受益者に配当を分配するための会計処理方法であって、前記制御部は、信託契約識別情報、決算日を指定するための決算日指定情報、振込日を含む信託契約情報と、信託契約識別情報、受益者、受益権割合、口座情報を含む受益者情報と、にアクセス可能に構成されており、前記制御部において実行される、伝票番号、信託契約識別情報、発生日、借方、貸方、金額を含む仕訳明細情報を入力する仕訳入力工程と、前記信託契約情報を参照して、指定される決算日の信託契約識別情報を取得し、取得した信託契約識別情報をキーとして、前記受益者情報から受益者とその受益権割合を取得し、取得した信託契約識別情報についての前記仕訳明細情報の未配当金について、取得した受益者の受益権割合に応じて按分した仕訳明細情報を自動作成する配当自動仕訳作成工程と、前記按分した仕訳明細情報に基づいて、振込データを作成する振込データ作成工程と、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置で実行され、不動産信託の複数受益者に配当を分配するための会計処理プログラムであって、前記制御部は、信託契約識別情報、決算日を指定するための決算日指定情報、振込日を含む信託契約情報と、信託契約識別情報、受益者、受益権割合、口座情報を含む受益者情報と、にアクセス可能に構成されており、前記制御部において、伝票番号、信託契約識別情報、発生日、借方、貸方、金額を含む仕訳明細情報を入力する仕訳入力工程と、前記信託契約情報を参照して、指定される決算日の信託契約識別情報を取得し、取得した信託契約識別情報をキーとして、前記受益者情報から受益者とその受益権割合を取得し、取得した信託契約識別情報についての前記仕訳明細情報の未配当金について、取得した受益者の受益権割合に応じて按分した仕訳明細情報を自動作成する配当自動仕訳作成工程と、前記按分した仕訳明細情報に基づいて、振込データを作成する振込データ作成工程と、を実行させるための会計処理プログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、不動産信託の複数受益者に配当を分配する場合に、担当者の作業負荷及び振込ミスを軽減することが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本発明の背景を説明するための図である。
【
図2】
図2は、本発明の背景を説明するための図である。
【
図3】
図3は、本実施の形態に係る会計処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、本実施の形態に係る会計処理装置の制御部の全体の処理の概略を説明するためのフローを示す図である。
【
図5】
図5は、本実施の形態に係る会計処理装置の制御部の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
【
図6】
図6は、本実施の形態に係る会計処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための画面イメージの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明に係る会計処理装置、会計処理方法、及び会計処理プログラムの実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0015】
[1.概要]
例えば、不動産信託による財産運用が広く行われている。
図1及び
図2を参照して、本発明の背景を説明する。不動産信託とは、委託者(オーナー)の大切な財産を信頼できる受託者(例えば、〇〇信託会社)に信託し、受託者はその財産を管理・運用し、その利益を委託者本人に、あるいは委託者が指定した受益者に渡す仕組みである。
【0016】
図1及び
図2において、不動産信託事業では、受託者が信託配当を受益者口座へ振り込むという決算業務がある(T1)。大規模な信託契約の場合には、複数受益者へ受益権割合に応じて配当するため複雑になる(T2)。信託契約の決算は数ヶ月サイクルで到来し、かつ契約増大に伴い、毎月・多数・複雑な決算となる(T3)。
【0017】
従来は、会計システムで決算業務をしていた(T4)。決算単位は信託契約全体であり、配当仕訳も全体で1明細、つまり受益者単位ではなかった。そのため受益者への配当業務は個別計算となり、振込作業もインターネットバンキングでの手作業によるものであった。社会の高齢化、不動産の活況化により、自動化とシステム化が求められている。
【0018】
このように、従来は、会計システムで決算業務をして、配当業務は個別計算となり、振込をネットバンキングで、手作業で行っていたため、担当者の作業負荷が大きかった。また、配当割合に応じた按分計算は高負荷であり、振込作業ミスによる顧客影響リスクも大きいという課題があった。
【0019】
そこで、本実施の形態では、勘定系には決算全体の配当仕訳明細があり、情報系には受益者単位の配当割合情報があるので、勘定系と情報系の連動により受益者単位の配当仕訳明細へ自動振替できる機能を搭載した。さらに、配当仕訳明細から全銀協振込フォーマットを自動作成し、情報系・勘定系(決済系)を連動させる機能を搭載した。すなわち、
図1及び
図2において、T1を、T2の人数に応じて自動仕訳作成し、T3の契約数の反復を一括実行で自動化した。
【0020】
本実施の形態によれば、受益権割合に応じて配当仕訳を自動起票し、さらに指定口座へ全銀協振込データを作成し、勘定系の仕訳明細をもとに支払う業務を自動化して、システムで一元管理して自動化することで、作業負荷を軽減し、振込ミス等による顧客リスクを軽減することが可能となる。これにより、事業拡大計画の事業基盤としての効果を得ることができる。
【0021】
[2.構成]
本実施形態に係る会計処理装置100の構成について、
図3を参照して説明する。
図3は、本実施の形態に係る会計処理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0022】
会計処理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、会計処理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0023】
会計処理装置100は、
図1に示すように、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。会計処理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0024】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、会計処理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、会計処理装置100と、サーバ200や銀行Webサイト400等とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する記憶部106に格納されるデータは、サーバ200に格納されてもよい。
【0025】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。また、「出力」とは、出力装置114のモニタに表示することや出力装置114のプリンタで印刷することを含む。また、モニタ114に表示される情報に対して入力装置112等でユーザが操作等をすることを、「UIを介したユーザ操作」と記載する場合がある。
【0026】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。また、記憶部106は、データファイル106aを備えている。
【0027】
データファイル106aは、信託契約情報、受益者情報、仕訳明細情報、振込データ等の各種データを格納するためのファイルである。
【0028】
信託契約情報は、信託契約識別情報(例えば、信託契約番号及び/又は信託契約名)、決算日を指定するための決算日指定情報(例えば、初回決算日、最終決算日、決算サイクル月数)、振込日を含んでいてもよい(
図5参照)。受益者情報は、信託契約番号、受益者番号、受益者氏名、受益権割合、口座情報を含んでいてもよい(
図5参照)。仕訳明細情報は、伝票番号、信託契約番号、発生日、借方、貸方、金額、取引先、任意flg(例えば、振込対象:「1」、振込対象外:「0」)を含んでいてもよい(
図5参照)。振込データは、振込日、振込依頼人、振込先口座名、振込先口座情報、金額を含んでいてもよい(
図5参照)。
【0029】
制御部102は、会計処理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0030】
制御部102は、記憶部106に格納されているデータファイル106aにアクセス可能に構成されている。なお、データファイル106aは、他の場所(例えば、サーバ200)に設けられていてもよく、制御部102がアクセス可能な構成であればよい。制御部102は、機能概念的に、信託契約登録部102aと、受益者登録部102bと、仕訳入力部102cと、配当自動仕訳作成部102dと、振込データ作成部102eと、振込部102fと、画面表示制御部102gとを備えている。
【0031】
信託契約登録部102aは、例えば、モニタ114に表示される信託契約登録画面(
図6参照)上でのオペレータの操作に応じて、信託契約番号、信託契約名、初回決算日、最終決算日、決算サイクル月数、振込日を含む信託契約情報を入力して、データファイル106aに登録する。
【0032】
受益者登録部102bは、例えば、モニタ114に表示される受益者登録画面(
図6参照)上でのオペレータの操作に応じて、信託契約番号、受益者番号、受益者氏名、受益権割合、口座情報を含む受益者情報を入力して、データファイル106aに登録する。
【0033】
仕訳入力部102cは、例えば、モニタ114に表示される仕訳入力画面(
図6参照)上でのオペレータの操作に応じて、伝票番号、信託契約識別情報、発生日、借方、貸方、金額を含む仕訳明細情報を入力して、データファイル106aに登録する。
【0034】
配当自動仕訳作成部102dは、信託契約情報の決算日指定情報を参照して、指定される決算日の信託契約識別情報を取得し、取得した信託契約識別情報をキーとして、受益者情報から受益者とその受益権割合を取得し、取得した信託契約識別情報についての仕訳明細情報の未配当金について、取得した受益者の受益権割合に応じて按分した仕訳明細情報を自動作成して、データファイル106aに登録する。
【0035】
決算日指定情報は、初回決算日、最終決算日、決算サイクル月数を含むことにしてもよい。決算日指定情報から各決算日を算出する方法を、
図5の信託契約情報を参照して説明する。初回決算日に対して、決算サイクル月数に0~任意の数値に致るまで数値を乗じてループし、最終決算日を超えるとループ終了する。
図5の信託契約情報の「STNK-1」の場合は、第1決算日は、21/1/31=21/1/31+(3*0)、第2決算日は、21/4/30=21/1/31+(3*1)、第3決算日の場合は、21/7/31=21/1/31+(3*2)、・・・、第44決算日は、31/10/31=21/1/31+(3*43)とし、最終決算日31/10/31を超えるとループ終了する。
図5の信託契約情報の「Dumy-2」の場合は、第1決算日は、21/3/31=21/3/31+(3*0)、第2決算日は、21/6/30=21/3/31+(3*1)、第3決算日は、21/9/30=21/3/31+(3*2)、・・・、第44決算日は、31/12/31=21/3/31+(3*43)とし、最終決算日31/12/31を超えるとループ終了する。
【0036】
振込データ作成部102eは、按分した仕訳明細情報に基づいて、振込データを作成して、データファイル106aに登録する。仕訳明細情報は、振込対象か否かを示すフラグ(例えば、任意flg)を含み、振込データ作成部102eは、フラグが振込対象となる仕訳明細情報に基づいて、振込データを作成することにしてもよい。
【0037】
振込部102fは、振込データに基づいて、インターネットバンキングである銀行Webサイト400に自動振り込みする。
【0038】
画面表示制御部102gは、モニタ114に表示する各種画面(例えば、信託契約登録画面、受益者登録画面、仕訳入力画面、配当自動仕訳作成画面、振込データ作成画面等)の表示及びその入力を制御する。
【0039】
[3.具体例]
図3~
図6を参照して、本実施の形態に係る会計処理装置100の制御部102における処理の具体例を説明する。
図4は、本実施の形態に係る会計処理装置100の制御部102の全体の処理の流れの概略を説明するためのフローを示す図である。
図5は、本実施の形態に係る会計処理装置100の制御部102の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
図6は、本実施の形態に係る会計処理装置100の制御部102の処理の具体例を説明するための画面イメージの例を示す図である。
【0040】
(3-1.全体の処理)
図4を参照して、本実施の形態に係る会計処理装置100の制御部102の全体の処理の流れの概略を説明する。
【0041】
図4において、信託契約登録部102aは、信託契約登録処理を実行する(ステップS1)。具体的には、信託契約登録処理では、信託契約登録部102aは、例えば、モニタ114に表示される信託契約登録画面上でのオペレータの操作に応じて、信託契約番号、信託契約名、初回決算日、最終決算日、決算サイクル月数、振込日を含む信託契約情報を入力して、データファイル106aに登録する。このように、信託契約登録処理では、信託契約の全体を登録する。また、仮想の会社を登録するように、決算サイクルを何ヶ月単位か定義する。
【0042】
受益者登録部102bは、受益者登録処理を実行する(ステップS2)。具体的には、受益者登録処理では、受益者登録部102bは、例えば、モニタ114に表示される受益者登録画面上でのオペレータの操作に応じて、信託契約番号、受益者番号、受益者氏名、受益権割合、口座情報を含む受益者情報を入力して、データファイル106aに登録する。このように、受益者登録処理では、信託契約の運用収益を受け取る人物を登録する。また、受益権割合が全体の何割かを定義し、振込口座情報も定義する。
【0043】
仕訳入力部102cは、仕訳入力処理を実行する(ステップS3)。具体的には、仕訳入力処理では、仕訳入力部102cは、例えば、モニタ114に表示される仕訳入力画面上でのオペレータの操作に応じて、伝票番号、信託契約識別番号、発生日、借方、貸方、金額、取引先、任意flgを含む仕訳明細情報を入力して、データファイル106aに登録する。
【0044】
仕訳入力処理では、家賃収入や諸費用の勘定を仕訳入力する。いわゆる一般会計と同じ業務となる。以下に仕訳入力の例を示す。
借方)普通預金/貸方)家賃収入 30万円 1月10日
借方)管理費用/貸方)普通預金 20万円 1月20日
配当勘定を割り出すまでの決算整理作業を進める。
【0045】
収益合計から費用合計を差引き、当期利益を割り出し、配当金額を割り出す。
借方)当期利益/貸方)信託利益金 10万円 1月31日(決算日)
【0046】
信託契約全体の配当としては次の仕訳例となる。例えば10万円とする。
借方)信託利益金/貸方)未払配当金 10万円 1月31日(決算日)
【0047】
配当自動仕訳作成部102dは、配当自動仕訳作成処理を実行する(ステップS4)。
具体的には、配当自動仕訳作成処理では、配当自動仕訳作成部102dは、信託契約情報の決算日指定情報を参照して、モニタ114に表示される配当自動仕訳作成画面上でオペレータの操作により指定される決算日の信託契約識別情報を取得し、取得した信託契約識別情報をキーとして、受益者情報から受益者とその受益権割合を取得し、取得した信託契約識別情報についての仕訳明細情報の未配当金について、取得した受益者の受益権割合に応じて按分した仕訳明細情報を自動作成して、データファイル106aに登録する。
【0048】
配当自動仕訳作成処理では、決算確定後に、未払配当金の勘定残高が0円でない条件を満たす場合、残高消込で振り込む振替仕訳を続ける。例えば、受益者Aが7割、受益者Bが3割の契約とすると、配当の仕訳は以下のようになる。
【0049】
借方)未払配当金/貸方)普通預金 7万円 2月5日(決算数日後)支払先A
借方)未払配当金/貸方)普通預金 3万円 2月5日(決算数日後)支払先B
【0050】
従来は、2明細に分けず1明細に合算計上するだけだったので、以下のような仕訳が作成されており、支払先の情報もなかった。
借方)未払配当金/貸方)普通預金 10万円 2月5日(決算数日後)
【0051】
振込データ作成部102eは、振込データ作成処理を実行する(ステップS5)。具体的には、振込データ作成処理では、例えば、振込データ作成部102eは、モニタ114に表示される振込データ作成画面上でオペレータの操作により指定される振込日が発生日と一致し、かつ、任意flg=1の仕訳明細情報について、受益者単位の振込データを作成して、データファイル106aに登録する。
【0052】
振込データ作成処理では、例えば、受益者単位で全銀協フォーマットの振込データを自動作成する。
振込日2月5日、振込先A口座、振込金額7万円
振込日2月5日、振込先B口座、振込金額3万円
【0053】
振込部102fは、自動振込処理を実行する(ステップS6)。具体的には、自動振込処理では、振込部102fは、振込データに基づいて、インターネットバンキングに自動振り込みする。例えば、自動作成された振込データのCSVファイルをインターネットバンキングにアップロードして自動振込を完了する。これにより、振込明細毎の手入力が不要となる。
【0054】
(3-2.サンプルデータ)
図5に示すサンプルデータを参照して、本実施の形態に係る会計処理装置100の制御部102の処理の具体例を説明する。
【0055】
(信託契約登録処理S1)
信託契約登録部102aは、例えば、モニタ114に表示される信託契約登録画面上でのオペレータの操作に応じて、信託契約番号、信託契約名、初回決算日、最終決算日、決算サイクル月数、振込日を含む信託契約情報を入力して、データファイル106aに登録する。
【0056】
図5に示す信託契約情報の例では、1行目は、信託契約番号「SNTK-1」、信託契約名「第1レジデンス」、初回決算日「2021/1/31」、最終決算日「2031/10/31」、決算サイクル月数「3ヶ月」、振込日「翌5日」、2行目は、信託契約番号「Dumy-2」、信託契約名「ダミーレジデンス」、初回決算日「2021/3/31」、最終決算日「2031/12/31」、決算サイクル月数「3ヶ月」、振込日「翌5日」が登録されている。
【0057】
この例では、信託契約番号「SNTK-1」の決算は、毎年1月4月7月10月となっている。対比用ダミーである信託契約番号「Dumy-2」の決算は、毎年3月6月9月12月となっている。
【0058】
(受益者登録処理S2)
受益者登録部102bは、例えば、モニタ114に表示される受益者登録画面上でのオペレータの操作に応じて、信託契約番号、受益者番号、受益者氏名、受益権割合、口座情報を含む受益者情報を入力して、データファイル106aに登録する。
【0059】
図5に示す受益者登録情報の例では、1行目は、信託契約番号「SNTK-1」、受益者番号「JUEK-1」、受益者氏名「山田 太郎」、受益権割合「70%」、口座情報「銀行0001・支店001・普通預金・No1234567」、2行目は、信託契約番号「SNTK-1」、受益者番号「JUEK-2」、受益者氏名「山田 花子」、受益権割合「30%」、口座情報「銀行0001・支店002・普通預金・No2234567」が登録されている。
【0060】
(仕入入力処理S3)
仕訳入力部102cは、仕訳入力部102cは、例えば、モニタ114に表示される仕訳入力画面上でのオペレータの操作に応じて、伝票番号、信託契約番号、発生日、借方、貸方、金額、取引先、任意flg(振込対象外は「0」、振込対象「1」)を含む仕訳明細情報を入力して、データファイル106aに登録する。任意flgは振込対象外「0」とする。
【0061】
図5に示す仕訳明細情報の例では、1行目は、伝票番号「DENP1」、信託契約番号「SNTK-1」、発生日「2021/1/10」、借方「普通預金」、貸方「家賃収入」、金額「300,000」、取引先「空欄」、任意flg「0」、2行目は、伝票番号「DENP2」、信託契約番号「SNTK-1」、発生日「2021/1/20」、借方「管理費用」、貸方「普通預金」、金額「200,000」、取引先「空欄」、任意flg「0」が入力されている。ここでは、家賃収入や諸費用の勘定を仕訳入力する。いわゆる一般会計と同じ業務となる。
【0062】
3行目は、伝票番号「DENP3」、信託契約番号「SNTK-1」、発生日「2021/1/31」、借方「当期利益」、貸方「信託利益金」、金額「100,000」、取引先「空欄」、任意flg「0」が入力されている。収益合計から費用合計を差引き、当期利益を割り出する。
【0063】
4行目は、伝票番号「DENP4」、信託契約番号「SNTK-1」、発生日「2021/1/31」、借方「信託利益金」、貸方「未払配当金」、金額「100,000」、取引先「空欄」、任意flg「0」が入力されている。信託契約全体の配当として当期利益分を借方「信託利益金」、貸方「未払配当金」とする。
【0064】
(配当自動仕訳作成処理S4)
配当自動仕訳作成部102dは、モニタ114に表示される配当自動仕訳作成画面上でオペレータの操作により指定される指定日が決算日となる信託契約情報の信託契約番号と振込日を取得し、取得した信託契約番号をキーとして受益者情報を取得する。取得した信託契約番号をキーとして、仕訳明細情報の未払配当金の残高が「0円」の情報を満たす場合は、受益者情報の受託者の受益権割合で按分し、発生日を取得した振込日とした仕訳明細情報を自動作成する。この場合、任意flgは「1」とする。
【0065】
例えば、決算指定日「1/31」とすると、「1/31」が決算日となる信託契約情報の信託契約番号「SNTK-1」とその振込日「翌5日」を取得し、取得した信託契約番号「SNTK-1」をキーとして受益者情報を取得する。取得した信託契約番号「SNTK-1」をキーとして、仕訳明細情報の未払配当金の残高「100,0000円」を、取得した受益者情報の受託者「JUEK-1」、「JUEK-1」の受益権割合「70%」、「30%」で按分し、発生日を取得した振込日「2/5」とした仕訳明細情報を自動作成する。
【0066】
図5に示す自動作成される仕訳明細情報の例では、1行目は、伝票番号「DENP5」、信託契約番号「SNTK-1」、発生日「2021/2/5」、借方「未払配当金」、貸方「普通預金」、金額「70,000」、取引先「JUEK-1」、任意flg「1」、2行目は、伝票番号「DENP6」、信託契約番号「SNTK-1」、発生日「2021/2/5」、借方「未払配当金」、貸方「普通預金」、金額「30,000」、取引先「JUEK-2」、任意flg「1」が自動作成される。
【0067】
(振込データ作成処理S5)
振込データ作成部102eは、モニタ114に表示される振込データ作成画面上でオペレータの操作により指定される振込日と発生日が一致し、かつ、任意フラグ「1」の仕訳明細情報を抽出して、振込データを作成して、データファイル106aに登録する。振込データの「振込依頼人」は「自社」、「振込先」は「受益者情報の受益者氏名」、「振込日」、「振込額」は、仕訳明細情報の「発生日」、「金額」とする。
【0068】
図5に示す振込データの例では、1行目は、振込日「2021/2/5」、振込依頼人「受託(株)」、振込先口座名「山田 太郎」、振込先口座情報「銀行0001・支店001・普通・No1234567」、金額「70,000」、振込日「2021/2/5」、振込依頼人「受託(株)」、振込先口座名「山田 花子」、振込先口座情報「銀行0001・支店002・普通・No2234567」、金額「30,000」となる。
【0069】
(振込処理S6)
振込部102fは、振込データに基づいて、インターネットバンキングに自動振り込みする。例えば、自動作成された振込データのCSVファイルをインターネットバンキングにアップロードして自動振込を完了する。
【0070】
(3-3.画面イメージ)
図6を参照して、画面イメージの例を説明する。
図6の画面イメージ内のデータは、
図5のサンプルデータに対応している。
【0071】
(信託契約登録処理S1)
図6(A)は、信託契約登録画面の表示例を示している。信託契約登録画面は、信託契約情報を登録するための画面である。信託契約登録画面は、信託契約番号、信託契約名、初回決算日、最終決算日、決算サイクル月数、振込日等の入力欄と、登録ボタンを備えている。入力欄にデータを入力して、登録ボタンを押すと、データファイル106aに信託契約情報が登録される。
【0072】
(受益者登録処理S2)
図6(B)は、受益者登録画面の表示例を示している。受益者登録画面は、信託契約番号、受益者番号、受益者氏名、受益権割合、口座情報(銀行、支店、種別、口座番号)等の入力欄と、登録ボタンを備えている。入力欄にデータを入力して、登録ボタンを押すと、データファイル106aに受益者情報が登録される。
【0073】
(仕入入力処理S3)
図6(C)は、仕訳入力画面の表示例を示している。仕訳入力画面は、伝票番号、信託契約番号、発生日、借方、貸方、金額、取引先、任意flg等の入力欄と、登録ボタンを備えている。入力欄にデータを入力して、登録ボタンを押すと、データファイル106aに仕訳明細情報が登録される。
【0074】
(配当自動仕訳作成処理S4)
図6(D)は、配当自動仕訳作成画面の表示例を示している。配当自動仕訳作成画面は、信託決算日(指定日)の入力欄と、実行ボタンを備えている。信託決算日(指定日)を入力して、実行ボタンを押すと、指定日と決算日が一致する信託契約について、配当の仕訳明細情報が自動作成されて、データファイル106aに登録される。自動作成した仕訳明細情報は、仕訳入力画面(
図6(E)参照)で確認することができる。
【0075】
(振込データ作成処理S5)
図6(F)は、振込データ作成画面の表示例を示している。振込データ作成画面は、振込日の入力欄と、実行ボタンを備えている。振込日を入力して、実行ボタンを押すと、指定される振込日と発生日が一致し、かつ、任意フラグ「1」の仕訳明細情報の振込データが自動作成されて、データファイル106aに登録される。この後、自動作成された振込データのCSVファイルがインターネットバンキングにアップロードされて自動振込が行われる。
【0076】
以上説明したように、本実施の形態によれば、信託契約識別情報、決算日を指定するための決算日指定情報、振込日を含む信託契約情報を登録する信託契約登録部102aと、信託契約識別情報、受益者、受益権割合、口座情報を含む受益者情報を登録する受益者登録部102bと、伝票番号、信託契約識別情報、発生日、借方、貸方、金額を含む仕訳明細情報を入力する仕訳入力手段と、前記信託契約情報を参照して、指定される決算日の信託契約識別情報を取得し、取得した信託契約識別情報をキーとして、前記受益者情報から受益者とその受益権割合を取得し、取得した信託契約識別情報についての前記仕訳明細情報の未配当金について、取得した受益者の受益権割合に応じて按分した仕訳明細情報を自動作成する配当自動仕訳作成部102dと、前記按分した仕訳明細情報に基づいて、振込データを作成する振込データ作成部102eと、を備えているので、不動産信託の複数受益者の受益権割合に応じて配当仕訳を自動作成すると共に、その振込データを自動作成することができ、不動産信託の複数受益者に配当を分配する場合に、担当者の作業負荷及び振込ミスを軽減することが可能となる。
【0077】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0078】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0079】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0080】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0081】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0082】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0083】
また、会計処理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0084】
例えば、会計処理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて会計処理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0085】
また、このコンピュータプログラムは、会計処理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0086】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0087】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0088】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0089】
また、会計処理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、会計処理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0090】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【符号の説明】
【0091】
100 会計処理装置
102 制御部
102a 信託契約登録部
102b 受益者登録部
102c 仕訳入力部
102d 配当自動仕訳作成部
102e 振込データ作成部
102f 振込部
102g 画面表示制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a データファイル
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
400 銀行Webサイト