(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022155270
(43)【公開日】2022-10-13
(54)【発明の名称】電源管理システム、燃料電池装置及び充放電装置
(51)【国際特許分類】
H02J 13/00 20060101AFI20221005BHJP
H02J 3/38 20060101ALI20221005BHJP
H02J 3/32 20060101ALI20221005BHJP
【FI】
H02J13/00 311R
H02J13/00 301A
H02J3/38 110
H02J3/38 170
H02J3/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021058688
(22)【出願日】2021-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】山本 明日香
【テーマコード(参考)】
5G064
5G066
【Fターム(参考)】
5G064AC05
5G064AC09
5G064CB13
5G064DA03
5G064DA05
5G066AA04
5G066HB07
5G066HB09
5G066JA01
5G066JB03
(57)【要約】
【課題】同じ施設に設置される複数台の電源装置を用いて施設の受電点電力を適切に制御できる電源管理システムを提供する。
【解決手段】電源管理システムであって、管理装置30は、電源装置10,50のそれぞれに対して、指令決定処理で決定した、所定の制御対象期間での電源装置10,50の出力電力を定める出力制御指令を送信でき、管理装置30は、施設20に設置される複数の電源装置10,50を、第1グループに属する電源装置10,50及び第2グループに属する電源装置10,50の少なくとも2つのグループに予め分けておき、制御対象期間において、施設20の受電点電力を所定値だけ変化させる場合、第1グループに属する電源装置10,50の出力電力の合計を所定値だけ変化させる出力制御指令を優先して決定することを指令決定処理において行うように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設に設置される複数の電源装置と、複数の前記電源装置との間で通信を行うことができる管理装置とを備える電源管理システムであって、
前記電源装置は、電力系統に連系される電源部を備え、
前記施設に設置される電力負荷装置は、当該施設に設置される複数の前記電源装置及び前記電力系統の少なくとも一つから電力供給を受けることができ、
前記管理装置は、前記電源装置のそれぞれに対して、指令決定処理で決定した、所定の制御対象期間での前記電源装置の出力電力を定める出力制御指令を送信でき、
前記電源装置は、前記管理装置から前記出力制御指令を受け取った場合、前記制御対象期間の間、出力電力が前記出力制御指令に基づいて定まる目標出力電力となるように動作する第1運転モードで動作し、前記制御対象期間から外れる非制御対象期間の間、前記第1運転モードとは別の第2運転モードで動作するように構成され、
前記管理装置は、前記施設に設置される複数の前記電源装置を、第1グループに属する前記電源装置及び第2グループに属する前記電源装置の少なくとも2つのグループに予め分けておき、前記制御対象期間において、前記施設の受電点電力を所定値だけ変化させる場合、前記第1グループに属する前記電源装置の出力電力の合計を前記所定値だけ変化させる前記出力制御指令を優先して決定することを前記指令決定処理において行うように構成されている電源管理システム。
【請求項2】
前記管理装置は、前記指令決定処理において、前記第1グループに属する前記電源装置の出力電力の合計の変化可能幅に関する情報に基づいて、前記第1グループに属する前記電源装置の出力電力の合計を前記所定値だけ変化させることができないと判定した場合、前記第2グループに属する前記電源装置の出力電力の合計を変化させる前記出力制御指令を決定する請求項1に記載の電源管理システム。
【請求項3】
前記管理装置は、前記指令決定処理において、前記第1グループに属する前記電源装置の出力電力の合計の変化可能幅に関する情報に基づいて、前記第1グループに属する前記電源装置の出力電力の合計を前記所定値だけ変化させることができないと判定した場合、前記第1グループに属する前記電源装置の出力電力の合計と前記第2グループに属する前記電源装置の出力電力との合計を変化させる前記出力制御指令を決定する請求項1に記載の電源管理システム。
【請求項4】
前記管理装置は、前記施設の外部に設けられ、複数の前記施設のそれぞれに複数設置される前記電源装置との間で遠隔地から通信を行う請求項1~3の何れか一項に記載の電源管理システム。
【請求項5】
前記管理装置は、前記施設に設けられている請求項1~3の何れか一項に記載の電源管理システム。
【請求項6】
請求項1~5の何れか一項に記載の電源管理システムで用いられる前記電源装置の機能を備え、前記電源部が燃料電池を備える燃料電池装置。
【請求項7】
請求項1~5の何れか一項に記載の電源管理システムで用いられる前記電源装置の機能を備え、前記電源部が充放電部を備える充放電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施設に設置される複数の電源装置と、複数の電源装置との間で通信を行うことができる管理装置とを備える電源管理システム、その電源管理システムで用いられる電源装置としての燃料電池装置及び充放電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電力系統には、従来から有る大規模な発電所だけでなく、住宅や事業所などの施設に設置された発電装置や充放電装置等の電源装置も接続されている。また、施設に設置された電力負荷装置も電力系統に接続されている。そして、電源装置及び電力負荷装置を用いて施設の受電点電力を増減させることで、電力系統での電力の需給バランス調整に貢献することができる。近年では、バーチャルパワープラント(VPP:Virtual Power Plant)という概念の下で、需要家の施設に設置された上述のような電源装置及び電力負荷装置などの需要家側エネルギーリソースの動作を制御することで、発電所と同等の機能を提供することが試みられている。尚、施設の受電点電力という場合、電力系統から施設への受電電力及び施設から電力系統への逆潮流電力の両方が含まれる。
【0003】
特許文献1(特開2018-125907号公報)には、複数の施設のそれぞれに設置される電源装置(電力資源101)と、複数の電源装置との間で通信を行うことができる管理装置(仮想発電中央装置103)とを備える電源管理システムが記載されている。そして、管理装置は、経済性や、電力負荷低減における需要家への影響度、電源装置の発動における信頼性、電源装置の故障可能性や稼働寿命の長期化、制御指令に対する電源装置の追従速度、電源装置の通信性能などの評価基準に基づいて、動作指令の対象とする電源装置を選択する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
同じ施設に複数台の電源装置が設置される場合、管理装置は、例えば設定タイミング毎に、施設の受電点電力が目標受電点電力になるように各電源装置に対する出力制御指令を行う。この場合、各電源装置の指令内容によっては、施設の受電点電力を目標受電点電力にすることが困難になる場合がある。
【0006】
例えば、施設に設置される複数の電源装置が、1台の発電装置と1台の充放電装置とで構成される場合、充放電装置が施設の受電点電力をゼロ、即ち、電力系統から施設への受電電力をゼロ且つ施設から電力系統への逆潮流電力をゼロにするように充放電していれば、発電装置が出力電力を増大させたとしても、その出力電力の増大分は充放電装置によって充電されてしまう。
【0007】
また、各電源装置に対して出力制御指令を行った後、各電源装置の実際の出力電力が目標出力電力に到達するまでに長い時間を要する場合がある。その場合、出力電力を増大する指令を受けた電源装置が実際に出力電力を増大するまでの間に、管理装置が、他の電源装置に対して出力電力を増大させる指令を行い、結果として、複数の電源装置の合計の出力電力が必要以上に大きくなることもあり得る。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、同じ施設に設置される複数台の電源装置を用いて施設の受電点電力を適切に制御できる電源管理システム、その電源管理システムで用いられる電源装置としての燃料電池装置及び充放電装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明に係る電源管理システムの特徴構成は、施設に設置される複数の電源装置と、複数の前記電源装置との間で通信を行うことができる管理装置とを備える電源管理システムであって、
前記電源装置は、電力系統に連系される電源部を備え、
前記施設に設置される電力負荷装置は、当該施設に設置される複数の前記電源装置及び前記電力系統の少なくとも一つから電力供給を受けることができ、
前記管理装置は、前記電源装置のそれぞれに対して、指令決定処理で決定した、所定の制御対象期間での前記電源装置の出力電力を定める出力制御指令を送信でき、
前記電源装置は、前記管理装置から前記出力制御指令を受け取った場合、前記制御対象期間の間、出力電力が前記出力制御指令に基づいて定まる目標出力電力となるように動作する第1運転モードで動作し、前記制御対象期間から外れる非制御対象期間の間、前記第1運転モードとは別の第2運転モードで動作するように構成され、
前記管理装置は、前記施設に設置される複数の前記電源装置を、第1グループに属する前記電源装置及び第2グループに属する前記電源装置の少なくとも2つのグループに予め分けておき、前記制御対象期間において、前記施設の受電点電力を所定値だけ変化させる場合、前記第1グループに属する前記電源装置の出力電力の合計を前記所定値だけ変化させる前記出力制御指令を優先して決定することを前記指令決定処理において行うように構成されている点にある。
ここで、前記管理装置は、前記施設の外部に設けられ、複数の前記施設のそれぞれに複数設置される前記電源装置との間で遠隔地から通信を行ってもよい。
また、前記管理装置は、前記施設に設けられていてもよい。
【0010】
上記特徴構成によれば、管理装置は、施設の受電点電力を所定値だけ変化させる場合、第1グループに属する電源装置の出力電力の合計を所定値だけ変化させる出力制御指令を優先して決定する。つまり、第1グループに属する電源装置が、施設の受電点電力を所定値だけ変化させる役割を優先して担い、第2グループに属する電源装置は、その役割を優先して担うことはない。その結果、施設の受電点電力を変化させる役割を担う電源装置の台数が少なくなるため、出力電力を増大する指令を受けた電源装置が実際に出力電力を増大するまでの間に、管理装置が、他の電源装置に対して出力電力を増大させる指令を行い、結果として、複数の電源装置の合計の出力電力が必要以上に大きくなる等の問題が起こり難くなる。また、施設に設置される複数の電源装置が、1台の発電装置と1台の充放電装置とで構成される場合、発電装置による出力電力の増大分が充放電装置によって充電されてしまうといった問題が起こり難くなる。
従って、同じ施設に設置される複数台の電源装置を用いて施設の受電点電力を適切に制御できる電源管理システムを提供できる。
【0011】
本発明に係る電源管理システムの別の特徴構成は、前記管理装置は、前記指令決定処理において、前記第1グループに属する前記電源装置の出力電力の合計の変化可能幅に関する情報に基づいて、前記第1グループに属する前記電源装置の出力電力の合計を前記所定値だけ変化させることができないと判定した場合、前記第2グループに属する前記電源装置の出力電力の合計を変化させる前記出力制御指令を決定する点にある。
【0012】
上記特徴構成によれば、第1グループに属する前記電源装置の出力電力の合計を所定値だけ変化させることができない場合であっても、第2グループに属する電源装置の出力電力の合計を変化させることで、施設の受電点電力を所定値だけ変化させることができる。
【0013】
本発明に係る電源管理システムの更に別の特徴構成は、前記管理装置は、前記指令決定処理において、前記第1グループに属する前記電源装置の出力電力の合計の変化可能幅に関する情報に基づいて、前記第1グループに属する前記電源装置の出力電力の合計を前記所定値だけ変化させることができないと判定した場合、前記第1グループに属する前記電源装置の出力電力の合計と前記第2グループに属する前記電源装置の出力電力との合計を変化させる前記出力制御指令を決定する点にある。
【0014】
上記特徴構成によれば、第1グループに属する前記電源装置の出力電力の合計を所定値だけ変化させることができない場合であっても、第1グループに属する電源装置の出力電力の合計と第2グループに属する電源装置の出力電力との合計を変化させることで、施設の受電点電力を所定値だけ変化させることができる。
【0015】
上記目的を達成するための本発明に係る燃料電池装置の特徴構成は、上記電源管理システムで用いられる前記電源装置の機能を備え、前記電源部が燃料電池を備える点にある。
【0016】
上記特徴構成によれば、受電点電力を上昇させる調整力及び受電点電力を低下させる調整力の両方を提供できる電源管理システムで用いられる電源装置の機能を備える燃料電池装置を提供できる。
【0017】
上記目的を達成するための本発明に係る充放電装置の特徴構成は、上記電源管理システムで用いられる前記電源装置の機能を備え、前記電源部が充放電部を備える点にある。
【0018】
上記特徴構成によれば、受電点電力を上昇させる調整力及び受電点電力を低下させる調整力の両方を提供できる電源管理システムで用いられる電源装置の機能を備える充放電装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】施設と、管理装置と、アグリゲーションコーディネーターとの関係を示した図である。
【
図3】制御対象期間と非制御対象期間とを模式的に描いた図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、燃料電池装置10及び充放電装置50及び電力負荷装置4が設けられる施設20と、リソースアグリゲーター30と、アグリゲーションコーディネーター40との関係を示した図である。
図2は、施設20の構成例を示す図である。電源管理システムは、施設20に設置される複数の電源装置、即ち、燃料電池装置10及び充放電装置50と、それら燃料電池装置10及び充放電装置50との間で通信を行うことができるリソースアグリゲーター30とを備える。尚、
図1に記載したリソースアグリゲーター30の数及び施設20の数は適宜変更可能である。
本実施形態において、燃料電池装置10及び充放電装置50は本発明の「電源装置」に対応し、リソースアグリゲーター30は本発明の「管理装置」に対応する。
【0021】
リソースアグリゲーター30は、VPP(Virtual Power Plant)サービス契約を締結した施設20に対して需要家側エネルギーリソースとしての燃料電池装置10及び電力負荷装置4への制御情報を伝達することで、その需要家側エネルギーリソースの制御を行う事業者である。アグリゲーションコーディネーター40は、各リソースアグリゲーター30が制御する電力量を束ね、電気の取引市場等において一般送配電事業者や小売電気事業者と電力取引を行う事業者である。
【0022】
リソースアグリゲーター30は、複数の施設20から、燃料電池装置10の出力電力、充放電装置50の出力電力(即ち、放電電力及び充電電力)、電力負荷装置4の負荷電力、施設20の受電点電力などの電力情報を逐次収集して記憶している。尚、本実施形態で「電力負荷装置4の負荷電力」と記載する場合、施設20に設けられている全ての電力負荷装置4の合計の負荷電力のことを意味する。そして、リソースアグリゲーター30は、将来の所定の時間帯に各施設20から供出可能な電力を予測し、アグリゲーションコーディネーター40に伝達する。この供出可能電力は、施設20の受電点電力を上げる能力又は下げる能力といった調整余力である。尚、本実施形態において「受電点電力を上げる」という場合、電力系統1から電力線2への受電電力を増加させる、又は、電力線2から電力系統1への逆潮流電力を減少させることを意味し、「受電点電力を下げる」という場合、電力系統1から電力線2への受電電力を減少させる、又は、電力線2から電力系統1への逆潮流電力を増加させることを意味する。
【0023】
例えば、施設20の受電点電力を上げるためには、燃料電池装置10の出力電力を下げること、充放電装置50の放電電力を下げる又は充電電力を上げること、及び、電力負荷装置4の負荷電力を上げることの少なくとも一方を行えばよいため、施設20の受電点電力を上げる場合の上げ側調整余力は、燃料電池装置10の出力電力を下げる余力がどの程度あるかを示し、充放電装置50の放電電力を下げる余力又は充電電力を上げる余力がどの程度あるかを示し、電力負荷装置4の負荷電力を上げる余力がどの程度あるかを示す。また、施設20の受電点電力を下げるためには、燃料電池装置10の出力電力を上げること、充放電装置50の放電電力を上げる又は充電電力を下げること、及び、電力負荷装置4の負荷電力を下げることの少なくとも一方を行えばよいため、施設20の受電点電力を下げる場合下げ側調整余力は、燃料電池装置10の出力電力を上げる余力がどの程度あるかを示し、充放電装置50の放電電力を上げる余力又は充電電力を下げる余力がどの程度あるかを示し、電力負荷装置4の負荷電力を下げる余力がどの程度あるかを示す。
【0024】
また、リソースアグリゲーター30は、自身が管理する複数の施設20におけるベースライン受電点電力を決定する。このベースライン受電点電力は、各施設20から調整力等(即ち、送配電事業者に提供する調整力及び小売事業者等に提供する供給力等を含む)を供出させない場合に予測される、各施設20の受電点電力の合計に相当する。
【0025】
アグリゲーションコーディネーター40は、各リソースアグリゲーター30から受け取った供出可能電力を集計し、需給調整市場、卸電力市場、容量市場などの取引市場への入札を行うなどして、一般送配電事業者や小売電気事業者と電力取引を行う。そして、アグリゲーションコーディネーター40は、取引を行った一般送配電事業者や小売電気事業者から、将来の所定の制御対象期間での調整力等の供出指令を受け取った場合、その供出指令で指定された調整力等を各リソースアグリゲーター30に対して分配して伝達する。
【0026】
リソースアグリゲーター30は、アグリゲーションコーディネーター40から供出指令を受け取った場合、その供出指令で指定された調整力等を各施設20に対して分配して伝達する。その結果、各施設20では、将来の所定の制御対象期間において需要家側エネルギーリソースとしての燃料電池装置10及び充放電装置50及び電力負荷装置4の制御が行われることで、その制御が行われなかった場合と比較して、施設20の受電点電力が増減するという調整力等の供出が行われる。
【0027】
施設20には、電源装置としての燃料電池装置10及び充放電装置50と、電力負荷装置4とが設けられている。燃料電池装置10及び充放電装置50及び電力負荷装置4は、電力系統1に連系される電力線2に接続される。具体的には、充放電装置50は電力線2の第1接続箇所P1に接続され、燃料電池装置10は電力線2の第2接続箇所P2に接続されている。
図1において、第1接続箇所P1は、第2接続箇所P2よりも上流側、即ち、電力系統1に近い側にある。電力線2には、施設20の受電点電力を測定する電力メーター3が設置されている。尚、
図1及び
図2には、電源装置(燃料電池装置10及び充放電装置50)が2台設置されている例を示しているが、電源装置が3台以上設置されていてもよい。
【0028】
電力メーター3で測定された受電点電力に関する情報は、ゲートウェイ5及びルーター6を介してリソースアグリゲーター30に伝達される。例えば、受電点電力に関する情報は、10秒毎などの所定のタイミングでリソースアグリゲーター30に伝達される。
【0029】
電力負荷装置4は、例えば照明装置、空調装置などの様々な装置であり、施設20に設置される燃料電池装置10及び充放電装置50及び電力系統1の少なくとも一つから電力供給を受けることができる。
【0030】
燃料電池装置10は、電力系統1に連系される電源部としての燃料電池部12と、燃料電池部12の発電電力を所定の電圧、周波数、位相に変換して電力線2に供給する電力変換部11と、燃料電池部12及び電力変換部11の動作を制御する燃料電池制御部13と、燃料電池装置10で取り扱われる情報を記憶する記憶部14とを備える。燃料電池制御部13は、所定の上限出力電力と下限出力電力との間で、燃料電池装置10から電力線2への出力電力を調節できる。また、燃料電池装置10は、燃料電池部12の燃料ガスである水素を生成する燃料改質装置を備えていてもよい。
【0031】
このように、電源管理システムで用いられる電源装置の機能を備え、電源部が燃料電池部12を備える燃料電池装置10を実現できる。
【0032】
充放電装置50は、電力系統1に連系される電源部としての充放電部52と、充放電部52への充電電力及び充放電部52からの放電電力を調節する電力変換部51と、電力変換部51の動作を制御する充放電制御部53と、充放電装置50で取り扱われる情報を記憶する記憶部54とを備える。充放電部52は、例えば蓄電池等を備える。充放電制御部53は、所定の上限放電電力と上限充電電力との間で、電力線2への放電電力及び充電電力を調節できる。
【0033】
このように、電源管理システムで用いられる電源装置の機能を備え、電源部が充放電部52を備える充放電装置50を実現できる。
【0034】
上述したように、リソースアグリゲーター30は、施設20の外部に設けられ、複数の施設20のそれぞれに複数設置される上記燃料電池装置10及び上記充放電装置50といった電源装置との間で遠隔地から通信を行うことができる。リソースアグリゲーター30は、燃料電池装置10及び充放電装置50に対して、燃料電池装置10の出力電力を定める出力制御指令及び充放電装置50の充放電電力を定める出力制御指令を送信できる。そして、燃料電池装置10及び充放電装置50は、リソースアグリゲーター30から出力制御指令を受け取った場合、出力制御指令の対象となる制御対象期間の間、出力制御指令に基づいて定まる出力電力の供給を目標とする第1運転モードで動作し、制御対象期間から外れる非制御対象期間の間、第1運転モードとは別の第2運転モードで動作する。
【0035】
第2運転モードは、燃料電池装置10及び充放電装置50において予め設定されている運転モードである。或いは、リソースアグリゲーター30は、燃料電池装置10及び充放電装置50に対して、第2運転モードを定める運転モード制御指令を送信でき、燃料電池装置10及び充放電装置50は、リソースアグリゲーター30から受け取った運転モード制御指令に従って第2運転モードを決定する。
【0036】
図3は、制御対象期間と非制御対象期間とを模式的に描いた図である。
図3に示した例では、制御情報(出力制御指令)において、12時~15時の間が制御対象期間に指定されている。そのため、燃料電池装置10及び充放電装置50は、12時~15時の制御対象期間は、第1運転モードで動作し、それ以外の非制御対象期間は、第2運転モードで動作する。
【0037】
燃料電池制御部13は、第2運転モードとして、燃料電池装置10の出力電力を上限出力電力に維持して連続運転させることができる。また、燃料電池制御部13は、第2運転モードとして、燃料電池装置10の出力電力を、電力負荷装置4の負荷電力に追従させる運転を行わせることもできる。例えば、燃料電池制御部13は、電力測定部8で計測される電力(即ち、電力系統1から供給される電力)がゼロ又はゼロに近い電力になるように燃料電池装置10の出力電力を調節することで、電力負荷装置4の負荷電力に追従させる運転を行わせることができる。
【0038】
燃料電池制御部13は、電力変換部11から電力線2に供給する出力電力についての情報及び電力測定部8での測定電力についての情報を有しているため、電力負荷装置4の負荷電力(=出力電力+測定電力)を導出できる。尚、電力測定部8での測定電力の符号がプラスの場合は負荷電力が燃料電池装置10の出力電力よりも大きい状態であることを意味し、電力測定部8での測定電力の符号がマイナスの場合は燃料電池装置10の出力電力が負荷電力よりも大きい状態であることを意味する。
【0039】
燃料電池装置10は、施設20の利用者が燃料電池装置10に対する指令を行う場合に操作するリモコン7と接続されている。そして、燃料電池装置10が有する出力電力についての情報及び負荷電力についての情報などは、リモコン7及びルーター6を介してリソースアグリゲーター30に伝達される。例えば、燃料電池装置10が有する出力電力についての情報及び負荷電力についての情報などは、1分毎などの所定のタイミングでリソースアグリゲーター30に伝達される。
【0040】
充放電制御部53は、第2運転モードとして、電力測定部9で測定される、電力系統1から第1接続箇所P1に供給される電力がゼロ又はゼロに近い電力になるように、放電電力及び充電電力を制御するような運転モードで動作できる。また、充放電制御部53は、第2運転モードとして、充放電部52への充電を行う時間帯(例えば夜間の時間帯等)と、充放電部52からの放電を行う時間帯(例えば昼間の時間帯など)とを予め設定しておき、充電を行う時間帯では満充電になるまで充電を行い、放電を行う時間帯では電力系統1から第1接続箇所P1に供給される電力がゼロ又はゼロに近い電力になるように放電だけを行うような運転モードで動作できる。
【0041】
充放電装置50は、リモコン7と接続されている。そして、充放電装置50が有する放電電力及び充電電力についての情報及び負荷電力についての情報などは、リモコン7及びルーター6を介してリソースアグリゲーター30に伝達される。例えば、充放電装置50が有する放電電力及び充電電力についての情報及び負荷電力についての情報などは、1分毎などの所定のタイミングでリソースアグリゲーター30に伝達される。
【0042】
リソースアグリゲーター30は、施設20に設置される燃料電池装置10及び充放電装置50などの複数の電源装置を、第1グループに属する電源装置及び第2グループに属する電源装置の少なくとも2つのグループに予め分けておき、制御対象期間において、施設20の受電点電力を所定値だけ変化させる場合、第1グループに属する電源装置の出力電力の合計を所定値だけ変化させる出力制御指令を優先して決定することを指令決定処理において行うように構成されている。
【0043】
例えば、第1グループに属する電源装置は、制御対象期間において上記第1運転モードで動作する場合、その出力電力を変化させる役割を優先して担い、第2グループに属する電源装置は、制御対象期間において上記第1運転モードで動作する場合、その出力電力を変化させないことを優先する。
以下に、表1を参照して、燃料電池装置10及び充放電装置50の動作例1を説明する。
【0044】
〔動作例1〕
非制御対象期間、即ち、制御対象期間の開始前では、燃料電池装置10は、出力電力を上限出力電力(700W)に維持するという第2運転モードで動作する。また、非制御対象期間では、充放電装置50は、電力測定部9で測定される、電力系統1から第1接続箇所P1に供給される電力がゼロ又はゼロに近い電力になるように、放電電力及び充電電力を制御するという第2運転モードで動作する。つまり、電力負荷装置4の負荷電力が燃料電池装置10の出力電力である700Wよりも大きい場合に生じる不足電力の少なくとも一部は充放電装置50の放電電力によって賄われ、電力負荷装置4の負荷電力が燃料電池装置10の出力電力である700Wよりも小さい場合に生じる余剰電力の少なくとも一部は充放電装置50によって充電される。表1に示す例では、負荷電力が400Wであり、燃料電池装置10の出力電力が700Wであるので、その余剰電力である300Wが充放電装置50に充電される。その結果、電力メーター3で計測される受電点電力がゼロになっている。
【0045】
【0046】
リソースアグリゲーター30は、所定の制御対象期間に上記第1運転モードで燃料電池装置10及び充放電装置50を動作させることで調整力等を提供させる場合、制御対象期間の開始に先立って、制御対象期間の開始準備を行う。例えば、リソースアグリゲーター30は、施設20の受電点電力を維持したまま、第1グループに属する燃料電池装置10の出力電力と、第2グループに属する充放電装置50の出力電力を所定の値に変更する。
【0047】
表1に示した例では、燃料電池装置10が、出力電力を変化させる役割を優先して担い、充放電装置50が、出力電力を変化させないことを優先するように設定されている。そのため、リソースアグリゲーター30は、燃料電池装置10の燃料電池制御部13に対して、その後の制御対象期間の途中で出力電力を上昇させる余力及び低下させる余力を十分に確保するべく、上限出力電力と下限出力電力とのほぼ中間である350Wに出力電力を調節させる。また、リソースアグリゲーター30は、その時点での受電点電力を維持できるように、充放電装置50の充放電制御部53に対して、放電電力を50Wにさせる。
【0048】
制御対象期間の開始時において、リソースアグリゲーター30は、「受電点電力を200W低下させる指令」を燃料電池装置10及び充放電装置50で実行させる。表1に示す例の調整力等提供ステップ1では、リソースアグリゲーター30は、施設20の受電点電力を200Wだけ低下させる場合、第1グループに属する燃料電池装置10の出力電力を200Wだけ上昇変化させる出力制御指令を優先して決定することを指令決定処理において行う。具体的には、リソースアグリゲーター30は、出力電力を変化させる役割を優先して担う燃料電池装置10の出力電力を200W上昇させて550W出力に変化させる指令を燃料電池装置10に伝達する。尚、リソースアグリゲーター30は、出力電力を変化させないことを優先する充放電装置50の出力は変化させずに維持する。
【0049】
その後、制御対象期間の途中で、リソースアグリゲーター30は、「受電点電力を100W低下させる指令」を追加で燃料電池装置10及び充放電装置50で実行させる。この場合、表1に示す例の調整力等提供ステップ2では、リソースアグリゲーター30は、出力電力を変化させる役割を優先して担う燃料電池装置10の出力電力を追加で100W上昇させて650W出力に変化させる指令を燃料電池装置10に伝達する。尚、リソースアグリゲーター30は、出力電力を変化させないことを優先する充放電装置50の出力は変化させずに維持する。
【0050】
このように、リソースアグリゲーター30は、充放電装置50の出力電力を維持したままで、燃料電池装置10の出力電力のみを変化させることで、「受電点電力を100W低下させる指令」を達成させる。
【0051】
尚、リソースアグリゲーター30は、指令決定処理において、第1グループに属する電源装置の出力電力の合計の変化可能幅に関する情報に基づいて、第1グループに属する電源装置の出力電力の合計を所定値だけ変化させることができないと判定した場合、第2グループに属する電源装置の出力電力の合計を変化させる出力制御指令を決定する。リソースアグリゲーター30は、第1グループに属する電源装置の出力電力の合計を所定値だけ変化させることができるか否かの判定を以下のように行うことができる。
【0052】
リソースアグリゲーター30は、施設20の受電点電力を所定値だけ減少変化させる場合、即ち、電源装置の出力電力の合計を増加変化させる場合、第1グループに属する複数の電源装置のそれぞれについての最大側基準電力と現在の出力電力との差を、第1グループに属する複数の電源装置について合計した値が上記所定値以上であれば、第1グループに属する電源装置の出力電力の合計を所定値だけ変化させることができると判定する。また、リソースアグリゲーター30は、施設20の受電点電力を所定値だけ増加変化させる場合、即ち、電源装置の出力電力の合計を減少変化させる場合、第1グループに属する複数の電源装置のそれぞれについての現在の出力電力と最小側基準電力との差を、第1グループに属する複数の電源装置について合計した値が上記所定値以上であれば、第1グループに属する電源装置の出力電力の合計を所定値だけ変化させることができると判定する。
【0053】
上述した電源装置の最大側基準電力と最小側基準電力とは適宜決定できる。例えば、最大側基準電力は、電源装置が継続的に安定して出力可能な最大の出力電力である上限出力電力(例えば本実施形態の燃料電池装置10では700Wなど)であり、或いは、その上限出力電力よりも第1設定値だけ小さい出力電力でもよい。最小側基準電力は、電源装置が継続的に安定して出力可能な最低の出力電力である下限出力電力(例えば本実施形態の燃料電池装置10では50Wなど)であり、或いは、その下限出力電力よりも第2設定値だけ大きい出力電力でもよい。
【0054】
例えば、表1に示すように、更にその後、制御対象期間の途中で、リソースアグリゲーター30が、「受電点電力を200W低下させる指令」を追加で燃料電池装置10及び充放電装置50で実行させる調整力等提供ステップ3の場合、その時点での燃料電池装置10の出力電力は650Wであるが、上限出力電力(即ち、この例での最大側基準電力)は700Wである。そのため、リソースアグリゲーター30は、燃料電池装置10の出力電力を200W上昇させることができないと判定する。よって、リソースアグリゲーター30は、充放電装置50の放電電力を450Wに変化させることを決定する。それと併せて、リソースアグリゲーター30は、燃料電池装置10の出力電力を450Wに変化させることを決定する。
或いは、リソースアグリゲーター30は、この調整力等提供ステップ3において、充放電装置50の放電電力を250Wにさせ、且つ、燃料電池装置10の出力電力を650Wにさせる出力制御指令を決定してもよい。この場合、リソースアグリゲーター30は、見かけ上は、充放電装置50の放電電力を変化させ、且つ、燃料電池装置10の出力電力を変化させない出力制御指令を決定している。
【0055】
つまり、リソースアグリゲーター30は、指令決定処理において、第1グループに属する電源装置の出力電力の合計の変化可能幅に関する情報に基づいて、第1グループに属する電源装置の出力電力の合計を所定値だけ変化させることができないと判定した場合、第1グループに属する電源装置の出力電力の合計と第2グループに属する電源装置の出力電力との合計を変化させる出力制御指令を決定する。表1に示した例の場合、リソースアグリゲーター30は、出力電力を450Wにさせる出力制御指令を燃料電池装置10に伝達し、放電電力を450Wにさせる出力制御指令を充放電装置50に伝達する。
【0056】
その後、制御対象期間が終了した場合、即ち、非制御対象期間になった場合、燃料電池装置10は、出力電力を上限出力電力(700W)に維持するという第2運転モードで動作する。また、充放電装置50は、電力測定部9で測定される、電力系統1から第1接続箇所P1に供給される電力がゼロ又はゼロに近い電力になるように、放電電力及び充電電力を制御するという第2運転モードで動作する。
【0057】
尚、説明は省略するが、充放電装置50が、出力電力を変化させる役割を優先して担い、燃料電池装置10が、出力電力を変化させないことを優先するように設定されていてもよい。
【0058】
以上のように、リソースアグリゲーター30は、施設20の受電点電力を所定値だけ変化させる場合、第1グループに属する電源装置の出力電力の合計を所定値だけ変化させる出力制御指令を優先して決定する。つまり、第1グループに属する電源装置が、施設20の受電点電力を所定値だけ変化させる役割を優先して担い、第2グループに属する電源装置は、その役割を優先して担うことはない。その結果、施設20の受電点電力を変化させる役割を担う電源装置の台数が少なくなるため、出力電力を増大する指令を受けた電源装置が実際に出力電力を増大するまでの間に、リソースアグリゲーター30が、他の電源装置に対して出力電力を増大させる指令を行い、結果として、複数の電源装置の合計の出力電力が必要以上に大きくなる等の問題が起こり難くなる。また、施設20に設置される複数の電源装置が、1台の発電装置と1台の充放電装置とで構成される場合、発電装置による出力電力の増大分が充放電装置によって充電されてしまうといった問題や、充放電装置による出力電力(放電電力)の増大分が発電装置の出力電力低下によって相殺されてしまうといった問題が起こり難くなる。
【0059】
<第2実施形態>
第2実施形態の電源管理システムは、施設20にHEMSコントローラー21が設けられている点で上記実施形態と異なっている。以下に、第2実施形態の電源管理システムについて説明するが、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0060】
図4は、施設20の構成例を示す図である。本実施形態では、施設20の通信ネットワークに対してルーター6を介して接続できるHEMS(Home Energy Management System)コントローラー21が設けられている。HEMSコントローラー21は、本発明の「管理装置」に対応する。
【0061】
HEMSコントローラー21は、リソースアグリゲーター30及び電力メーター3及び充放電装置50及び燃料電池装置10と通信を行うことができる。そして、HEMSコントローラー21は、燃料電池装置10の出力電力、電力負荷装置4の負荷電力、施設20の受電点電力などの電力情報を逐次収集して記憶している。
【0062】
リソースアグリゲーター30は、アグリゲーションコーディネーター40から供出指令を受け取った場合、その供給指令で指定された調整力を分配して、その供出指令を含む制御情報を各施設20のHEMSコントローラー21に対して伝達する。そして、HEMSコントローラー21が、リソースアグリゲーター30から伝達された電力の供出指令に基づいて、燃料電池装置10及び充放電装置50に対して、燃料電池装置10の出力電力を定める出力制御指令及び充放電装置50の充放電電力を定める出力制御指令、即ち、制御情報を送信する。そして、燃料電池装置10及び充放電装置50は、HEMSコントローラー21から出力制御指令を受け取った場合、出力制御指令の対象となる制御対象期間の間、出力制御指令に基づいて定まる出力電力の供給を目標とする第1運転モードで動作し、制御対象期間から外れる非制御対象期間の間、第1運転モードとは別の第2運転モードで動作する。
【0063】
<別実施形態>
<1>
上記実施形態では、本発明の電源管理システム、燃料電池装置10及び充放電装置50の構成について具体例を挙げて説明したが、その構成は適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態において、電源部は電力を出力できる他の装置であってもよい。例えば、電源部は、エンジンとそのエンジンによって駆動される発電機とを備える装置などであってもよい。
また、
図2、
図4、
図5には施設20に1台のリモコン7が設けられている例を記載しているが、例えば燃料電池装置10のためのリモコンと、充放電装置50のためのリモコンというように、複数台のリモコン7を設けてもよい。
【0064】
<2>
上記実施形態では、充放電装置50が電力線2の第1接続箇所P1に接続され、燃料電池装置10が電力線2の第2接続箇所P2に接続されている例を説明したが、本実施形態はそのような構成に限定されない。例えば、
図5に示すように、充放電装置50が電力線2の第2接続箇所P2に接続され、燃料電池装置10が電力線2の第1接続箇所P1に接続されていてもよい。
【0065】
<3>
上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用でき、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変できる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、同じ施設に設置される複数台の電源装置を用いて施設の受電点電力を適切に制御できる電源管理システム、その電源管理システムで用いられる電源装置としての燃料電池装置及び充放電装置に利用できる。
【符号の説明】
【0067】
1 電力系統
2 電力線
3 電力メーター
4 電力負荷装置
5 ゲートウェイ
6 ルーター
7 リモコン
8 電力測定部
9 電力測定部
10 燃料電池装置(電源装置)
11 電力変換部
12 燃料電池部(電源部)
13 燃料電池制御部
14 記憶部
20 施設
21 HEMSコントローラー(管理装置)
30 リソースアグリゲーター(管理装置)
40 アグリゲーションコーディネーター
50 充放電装置(電源装置)
51 電力変換部
52 充放電部(電源部)
53 充放電制御部
54 記憶部