IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 明泰科技股▲分▼有限公司の特許一覧

<>
  • 特開-風量検知装置 図1
  • 特開-風量検知装置 図2
  • 特開-風量検知装置 図3
  • 特開-風量検知装置 図4
  • 特開-風量検知装置 図5
  • 特開-風量検知装置 図6
  • 特開-風量検知装置 図7
  • 特開-風量検知装置 図8
  • 特開-風量検知装置 図9
  • 特開-風量検知装置 図10
  • 特開-風量検知装置 図11
  • 特開-風量検知装置 図12
  • 特開-風量検知装置 図13
  • 特開-風量検知装置 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022155455
(43)【公開日】2022-10-13
(54)【発明の名称】風量検知装置
(51)【国際特許分類】
   G01F 1/28 20060101AFI20221005BHJP
【FI】
G01F1/28 C
G01F1/28 A
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021181442
(22)【出願日】2021-11-05
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】110111586
(32)【優先日】2021-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】504025778
【氏名又は名称】明泰科技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】特許業務法人エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】蔡 ▲い▼鴻
【テーマコード(参考)】
2F030
【Fターム(参考)】
2F030CC15
2F030CE14
(57)【要約】
【課題】送風路の通塞を検出するための風量検知装置を提供する。
【解決手段】風量検知装置は、電子デバイスの送風路に装着され、少なくともキャリア部、金属検知部、及び金属風向板部を備える。なかでも、前記金属検知部及び前記金属風向板部はそれぞれ前記キャリア部に位置決めされ、かつ、前記金属検知部は前記金属風向板部と異なる電気極性を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスの送風路に取り込まれ、前記送風路の通塞を検知するための風量検知装置であって、
前記風量検知装置は少なくとも、
キャリア部と、
前記キャリア部に配置され、第1の電気極性を有する金属検知部と、
前記キャリア部に配置され、第2の電気極性を有する金属風向板部と、
を含み、
前記送風路での風量が第1の条件を満たした場合、前記金属風向板部は、短絡状態となるように前記金属検知部に当接し、一方、前記送風路での風量が第2の条件を満たした場合、前記金属風向板部は、オープン状態となるように、前記金属検知部から離れる、
ことを特徴とする風量検知装置。
【請求項2】
前記第1の条件は、前記送風路での風量が所定の閾値を上回ることであり、前記第2の条件は前記送風路での風量が前記閾値を下回ることである、請求項1に記載の風量検知装置。
【請求項3】
前記第1の条件は、前記送風路での風量が閾値を下回ることであり、前記第2の条件は前記送風路での風量が前記閾値を上回ることである、請求項1に記載の風量検知装置。
【請求項4】
前記キャリア部にチャンバーが設けられ、前記金属検知部は、一部が前記チャンバーに収容されるとともに、上端部が前記キャリア部の上面から露出される、請求項1~3のいずれか1項に記載の風量検知装置。
【請求項5】
前記キャリア部は、
前記チャンバーと第1の嵌合ユニットが配置されるとともに、前記金属検知部の一部が前記チャンバーに収容され、前記金属検知部の上端部が露出される第1の本体と、
前記第1の嵌合ユニットと組み合わせることが可能である第2の嵌合ユニットが設けられるとともに、前記第1の本体との間に前記金属風向板部の一部が挟持される、第2の本体と、
を含む、請求項4に記載の風量検知装置。
【請求項6】
前記金属風向板部に風向板嵌合ユニットが設けられ、前記風向板嵌合ユニットは、前記第1の嵌合ユニットと組み合わせることによって、前記金属風向板部が前記第1の本体に固定し得て、かつ、前記金属風向板部の上端部は前記第1の本体から露出され、前記第2の嵌合ユニットは、前記第1の嵌合ユニット及び前記風向板嵌合ユニットと互いに組み合わせることによって、前記金属風向板部が前記第2の本体と前記第1の本体との間に挟持される、請求項5に記載の風量検知装置。
【請求項7】
前記金属風向板部は少なくとも受風ユニットと、前記受風ユニットに連接された変形ユニットとを含み、風量による風圧が受けられると、前記受風ユニットは、前記変形ユニットに屈折力を与える、請求項1~3のいずれか1項に記載の風量検知装置。
【請求項8】
前記金属風向板部は少なくとも受風ユニットと、前記受風ユニットに連接されたベースユニットとを含み、前記受風ユニットは、風量による風圧によって回転されるように直接的にまたは間接的に前記キャリア部に枢着される、請求項1~3のいずれか1項に記載の風量検知装置。
【請求項9】
前記ベースユニットは、回転軸及びロケータを含み、前記ロケータでは、底面が前記キャリア部に上面に密着し、前部に風向板接続ピンが配置され、後部に前記回転軸と連接され、
前記受風ユニットは前記キャリア部に間接的に枢着するために前記回転軸に配置される、請求項8に記載の風量検知装置。
【請求項10】
前記キャリア部は第1の本体及び第2の本体を含み、かつ、前記金属風向板部は受風ユニット及び接触ユニットを含み、前記接触ユニットの底部及び前記金属検知部の底部はそれぞれ前記第1の本体における互いに相対する側に配置され、前記接触ユニットの上部及び前記金属検知部の上部はそれぞれ前記第2の本体における互いに相対する側に配置され、前記受風ユニットは前記第2の本体に枢着されるとともに、前記受風ユニットの幅は、前記接触ユニットと前記金属検知部との距離よりも大きい、請求項1~3のいずれか1項に記載の風量検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送風路の通塞を検出するための風量検知装置に関し、特に、電子デバイスの送風路に配置され、少なくとも、キャリア部、金属検知部、及び前記金属検知部と互いに電極極性が異なる金属風向板部を備えることによって、接触または接触しない場合に短路またはオープン状態にスイッチされる、風量検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、人間の日常は、スマートフォンから冷蔵庫、デスクトップパソコンまで、どの家庭にも欠かせない電子製品と切っても切れない関係がある。また、電子機器の発明から便利さが得られたが、一方で電子機器の高性能化には放熱がつきものとなる。その対応として、ヒートシンクや放熱板などの受動的な冷却素子に加え、冷却ファンなどの能動的な冷却素子を用いることで、システムの熱を逃がし、熱の蓄積によるシステムのパフォーマンス低下を防ぐことができる。
【0003】
従来、機械の動作に伴い、熱が発生するため、機械内部に溜まった熱を減らし、システム温度を下げるためにシステム冷却ファンで排出しなければならない。システム冷却ファンは、工場設備、商業ビル、データセンター、オフィスのコンピューター、ソーラーシステム、クリーンルーム設備、インバーター、冷蔵または冷凍設備、ベーカリー設備などの電子製品などに幅広く使用されており、システムの内部または側端縁に配置されることがある。システム冷却ファンには、機器内への埃の侵入や、ファンの羽根に埃が付着して冷却能力に影響を与えることを防ぐために、送風路にダストスクリーンや空気穴が設けられていることが一般的である。
【0004】
しかし、屋内外との空気循環によって浮遊粒子が持ち込まれ、長年蓄積された後に埃が形成されて物体の表面を覆い、ダストスクリーンや排気経路上の空気穴にも埃の蓄積が免れない。また、一部の電子製品は遠隔地や山間部に設置されていたり、保守担当者がダストスクリーンの汚れ具合を頻繁に点検できなかったり、電子製品の通気孔が確保されていなかったりするため、製品が高温になり、製品の性能に影響を与えたり、耐用年数が短くなったり、安定性が低下したり、システムがクラッシュしたりすることがある。既知の技術では、電子製品の送風路が確保されているかどうかを知ることができず、保守担当者に注意を促してトラブルシューティングを行い、製品システムの内部温度が高くなるという問題を防ぐことができない。そのため、本発明では、前述の問題を効果的に解決して、空気の送風路がつまっているかを検出できるようにすることを重要な課題とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は、電子製品の送風路の流れの調子を知ることができないという事実に鑑み、従来の課題が効果的に解決されることを期待し研究とテストを繰り返し、ついに送風路の通塞を検出することができる本発明を開発した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、電子デバイスの送風路に配置され、送風路の通塞を検出するための風量検知装置を開示する。風量検知装置は、少なくともキャリア部、金属風向板部及び金属検知部を含む。なかでも、前記金属検知部と前記金属風向板部とはそれぞれ前記キャリア部に配置され、かつ、前記金属検知部と前記金属風向板部との電極極性が異なる。前記送風路での風量が第1の条件を満たした場合、前記金属風向板部は、前記金属検知部と前記金属風向板部との間を短絡状態にするように前記金属検知部に当接され、一方、前記送風路での風量が第2の条件を満たした場合、前記金属風向板部は、前記金属検知部と前記金属風向板部との間をオープン状態にするように、前記金属検知部に当接されない。
【0007】
好ましくは、前記第1の条件は、風量が所定の閾値を上回って、前記第2の条件は、風量前記所定の閾値を下回ることである。
【0008】
好ましくは、前記第1の条件は、風量が所定の閾値を下回って、前記第2の条件は、風量が前記所定の閾値を上回ることである。
【0009】
審査官が本発明の目的、技術的特徴、効果をよりよく理解できるように、以下のように図面に合わせて実施形態の詳細を説明とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係る風量検知装置を示す正面模式図である。
図2】本発明に係る風量検知装置を示す側面模式図である。
図3】本発明に係る第1の実施形態の風量検知装置を示す斜視模式図である。
図4】本発明に係る第1の実施形態の風量検知装置を示す分解模式図である。
図5】本発明に係る第1の実施形態の風量検知装置において、金属風向板部と金属検知部とが互いに接触した状態を示す側面斜視模式図である。
図6】本発明に係る第2の実施形態の風量検知装置において、金属風向板部と金属検知部とが互いに接触しない状態を示す側面斜視模式図である。
図7】本発明に係る第3の実施形態の風量検知装置を示す斜視模式図である。
図8】本発明に係る第3の実施形態の風量検知装置を示す分解模式図である。
図9】本発明に係る第3の及び第4の実施形態の風量検知装置において、金属風向板部と金属検知部とが互いに接触した状態を示す側面斜視模式図である。
図10】本発明に係る第5の実施形態の風量検知装置を示す斜視模式図である。
図11】本発明に係る第5の実施形態の風量検知装置を示す分解模式図である。
図12】本発明に係る第7の実施形態の風量検知装置を示す斜視模式図である。
図13】本発明に係る第7の実施形態の風量検知装置を示す分解模式図である。
図14】本発明に係る第7の及び第8の実施形態の風量検知装置において、金属風向板部と金属検知部とが互いに接触した状態を示す側面斜視模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、具体的な実施形態により本発明を説明する。当業者は本明細書の公開内容により本発明のメリット及び効果を理解し得る。本発明は他の異なる実施形態により実行又は応用できる。本明細書における各細節も様々な観点又は応用に基づいて、本発明の精神を逸脱しない限りにおいて、均等の変形と変更を行うことができる。また、本発明の図面は簡単かつ模式的に説明するためのものであり、実際的な寸法を示すものではない。以下の実施形態において、さらに本発明に係る技術事項を説明するが、公開された内容は本発明を限定するものではない。
【0012】
本発明において使用されている実際の形態(任意の用語の使用を含む)は、単なる例示であり、決して本開示の範囲や意味、または任意の用語を制限するものではないことを理解されたい。同様に、明細書では、第1の、第2の、第3の等の用語は、様々な構成要素または信号を記述するために使用され得るが、前記構成要素または信号の各々は、前記用語によって制限されないことを理解されたい。
【0013】
また、前述の用語は、主にある構成要素を別の構成要素から、またはある信号を別の構成要素から区別するために使用される。また、その後の実施形態において言及されている「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」等の方向性用語は、添付図面の方向性を参照しているに過ぎない。したがって、使用される方向性用語は、例示のためのものであり、本発明の保護範囲を限定することを意図するものではない。
【0014】
本明細書は、送風路の通塞を検出するための風量検知装置を開示する。図1及び図2に示すように、前記風量検知装置Sは電子デバイスの送風路上に配置され、例えば、サーバーのファンの作動により放熱がされているとき、前記ファンはサーバー内の熱風をサーバー外部に吹出し、その熱風が流れる経路は本明細書で言及した送風路である。また、前記風量検知装置Sは送風路に配置されることが可能である。特に、前記送風路にダストスクリーンが配置された時、前記風量検知装置Sは前記ダストスクリーンの下流側に配置される。
【0015】
再度、図1及び図2を参照されたい。前記風量検知装置Sは、少なくともキャリア部1、金属検知部2及び金属風向板部3を備える。なかでも、前記キャリア部1は例えばプラスチックなどの電気絶縁材で構成されてもよい。前記金属検知部2と金属風向板部3とは、それぞれ前記キャリア部1に配置されるとともに、いずれも導電性材で構成される。また、前記金属検知部2が第1の電気極性(例えば、正極)を、前記金属風向板部3が第2の電気極性(例えば、負極)を有してもよい。前記送風路での風量が第1の条件を満たした場合、前記金属風向板部3は短絡状態となるように前記金属検知部2に当接する一方、前記送風路での風量が第2の条件を満たした場合では、前記金属風向板部3はオープン状態となるように前記金属検知部2(図2に示すように)から離れるため、利用者は、前記風量検知装置Sの状態が例えば短絡状態またはオープン状態のどちらにあるかを検知することによって、前記送風路での風量が第1の条件または第2の条件を満たしたかを検知できるため、さらに前記送風路の通塞を知ることができる。また、本発明に係る風量検知装置Sの実施形態は、図1に限らず、利用者は自らのニーズに応じて各部材に例えば外観などの変化を加えることができる。次に、様々な風量検知装置Sについて説明する。ただし、前記風量検知装置Sは後述の実施形態における基本的な構造及び機能を有する以上、本発明が保護する風量検知装置Sに属することは説明しておきたい。
【0016】
本発明に係る風量検知装置Sの詳細を説明するために、次にいくつかの実施形態をもって前記風量検知装置Sの要素構成及びその作動方法を説明する。図3及び図4を参照されたい。第1の実施形態において、前記風量検知装置Sは、キャリア部1、金属検知部2及び金属風向板部3を備える。なかでも、各部材の相対関係の説明の便宜上で、図3においては、左下方向を各要素の前方向、右上方向を各要素の後方向、左上方向を各要素の左方向、右下方向を各要素の右方向、上方向を各要素の上(トップ)方向、下方向を各要素の下(底)方向として取り扱う。
【0017】
再度、図3及び図4を参照されたい。前記第1の実施形態において、前記キャリア部1はプラスチック材で構成されるとともに、第1の本体11及び第2の本体12を含む。なかでも、前記第1の本体11の中央部に上下方向に貫通するチャンバー110が設けられる。左右側面における後方寄りの部分に、それぞれ第1の嵌合ユニット111(図3及び図4では右側の第1の嵌合ユニット111のみが表示される)が配置される。前記第1の嵌合ユニット111は少なくとも第1の嵌合用空間1110及び突出部1111で構成される。また、前記突出部1111が前記第1の嵌合用空間1110に位置するように、前記第1の嵌合用空間1110が前記第1の本体11の表面に凹設して配置されることに合わせて、前記第1の本体11における前記第1の嵌合用空間1110と対応する位置に突出部1111を突設させてもよい。
【0018】
上記を踏まえながら、再度、図3及び図4を参照されたい。前記第2の本体12における前記第1の嵌合ユニット111に対応する位置のそれぞれに、第2の嵌合ユニット121が配置される。なかでも、前記第2の嵌合ユニット121は少なくともブロック1211及び貫通孔1210で構成される。また、各ブロック1211のそれぞれには貫通孔1210が開設されている。かつ、各ブロック1211のそれぞれは第2の本体12の前面側から伸び出すように構成される。前記第1の本体11と前記第2の本体12とを組み合わせる際、前記2つのブロック1211のそれぞれは、前記突出部1111のそれぞれが対応的に貫通孔1210に嵌設するまで、第1の嵌合用空間1110に進入する。それによって、前記第2の嵌合ユニット121は安定的に前記第1の嵌合ユニット111に固設し得る。なお、本発明に係る他の実施形態において、前記ブロック1211の内側に貫通孔1210の代わりに凹溝を配置しても、上記と同じように係合固定の効果が得られる。また、前記キャリア部1を構成するために前記第1の本体11と第2の本体12を組み合わせるように機能できれば、本発明に係る第1の嵌合ユニット111と第2の嵌合ユニット121との構成では、その数、位置または組み合わせの仕組みは、図3に示した実施例に制限されず実際のニーズに合わせるように調整し得る。
【0019】
再度、図3及び図4を参照されたい。前記金属検知部2は導電性材(例えば、洋白)で構成されてもよい。前記第1の実施形態において、前記金属検知部2は上から下に前記チャンバー110を挿通する。かつ、前記金属検知部2は、一部が前記チャンバー110に収容され、頂端部が前記第1の本体11の上面から露出し、下端部が前記第1の本体11の下面から露出して第1の電気極性(例えば、正極)を有する配線と接続するように配置されてもよい。前記配線としては回路基板に配置された配線であってもよいが、ワイヤで実現されたものであってもよい。また、前記金属検知部2は、図1に示すように、頂端部が前記金属風向板部3に向かって屈曲する柱状に形成されてもよいが、本発明はこの例に制限されない。
【0020】
再度、図3及び図4を参照されたい、導電性材(例えば、洋白)で構成されてもよい前記金属風向板部3は前記第1の本体11と第2の本体12との間に位置する。前記第1の実施形態において、前記金属風向板部3は変形ユニット31及び受風ユニット32を含む。前記第1の実施形態において、前記変形ユニット31は、外力によって屈曲変形されるが外力が消えると回復する、薄板状を呈する弾性のあるものであってもよい。また、前記変形ユニット31は、頂端部に前記受風ユニット32が、下端寄りの両側部にそれぞれ風向板嵌合ユニット311が配置されてもよい。前記風向板嵌合ユニット311は、少なくともシート体3111及び開孔3110で構成されてもよい。なかでも、各前記シート体3111のそれぞれは開孔3110が開設されるとともに、変形ユニット31の両側から前方に延設される。前記金属風向板部3を前記キャリア部1に組み合わせる際、各シート体3111はまず、各前記突出部1111がそれぞれ対応する開孔3110に挿通するまで、対応する第1の嵌合用空間1110に進入することによって、前記第1の本体11に位置決めされる。その後、各前記ブロック1211は、前記開孔3110から露出した突出部1111がそれぞれ対応する貫通孔1210に嵌入するまで、対応する第1の嵌合用空間1110に、各前記シート体3111の外側に位置するように進入することによって、前記金属風向板部3を安定的に前記キャリア部1に位置決めさせる。かつ、前記受風ユニット32と少なくとも一部の変形ユニット31とは、前記キャリア部1の上面から上方へ露出し、前記変形ユニット31の下端は前記キャリア部1の下面から下方へ露出するようになる。前記金属風向板部3の下面は、第2の電気極性(例えば、負極)を有する配線と接続されてもよい。前記配線としては、回路基板に設けられた配線ものであってもよいが、ワイヤで実現されたものであってもよい。
【0021】
図5を参照されたい。前記第1の実施形態において、前記金属検知部2と前記金属風向板部3とは、気流がない(風量がない)ときに短絡状態となるように互いに接触してもよい。前記風量検知装置Sは、送風路に配置されるとともに、気流が前方側から後方側へ流れるとき(例えば、図5における太い黒い矢印に示すように、気流の流れが図5の左側から右側に向かっている)、前記送風路での現在風量が所定の閾値を上回るときに、前記受風ユニット32において、現在風量が前記変形ユニット31にかける力が前記変形ユニット31の弾性回復力よりも大きいことを示しているため、前記受風ユニット32は連動され、前記変形ユニット31を屈曲変形しながら前記金属検知部2から離れて外側へ(即ち、例えば、図5の仮想線に示すように、後方側方向に向かって)移動する。その場合、前記風量検知装置Sは、オープン状態となる。また、前記送風路での現在風量が前記閾値を下回ることは、前記受風ユニット32に当たる現在風量による前記変形ユニット31にかかった力が、前記変形ユニット31の弾性回復力よりも小さいことを示している。この場合、図5に示すように、前記変形ユニット31が元の位置に回復されるため、それに連れて前記受風ユニット32は、前記金属検知部2に接触して短絡状態となるまで内側へ(即ち、前方向に向かって)移動する。ところで、前記実施形態において、前記変形ユニット31の幅が前記受風ユニット32よりも小さければ、変形はより順調に進むことができるが、本発明はこの例に制限されない。他の実施形態において、前記変形ユニット31が前記受風ユニット32の動きに従って変形することができる限り、前記変形ユニット31の幅が前記受風ユニット32に等しくてもよい。
【0022】
上記を纏めて、技術者は前記電子デバイスの送風路において異常のない状態の風量に基づいて前記風量検知装置Sを設定すればよい。設定が済んだ場合では、前記風量検知装置Sが短絡状態にあるかまたはオープン状態にあるかについて判断すれば送風路の通塞を検知できる。例えば、前記第1の実施形態において、前記送風路またはダストスクリーンに異物が詰まっていない場合や、詰まりが深刻でない場合では、前記風量検知装置Sはオープン状態にあるはずであるため、前記風量検知装置Sが短絡していることを検出した場合は、空気出口経路の風量が小さくなり、期待される正常な風量を満たしていないことを意味する。この場合、システムが警告メッセージを送信して、保守担当者にチェックとメンテナンスを通知することができるので、メンテナンスの利便性が大幅に向上し、保守担当者の負担も軽減される。
【0023】
また、前記第1の実施形態において、前記送風路の風量が閾値を下回ることを第1の条件として、前記送風路の風量が前記閾値を上回ることを第2の条件として取り扱うようになるが、本発明はこの例に制限されない。本発明に係る第2の実施形態において、図6に示すように、前記金属検知部2と前記金属風向板部3とは、デフォルト、即ち、無風状態ではオープン状態となるように接触しない。気流の流れが後方側から前方側に向かっている場合(図6における太い黒い矢印に示すように、気流が右側から左側方向に流れるとき)、前記風量検知装置Sが送風路に取り組ませることによって、前記送風路での現在風量が所定の閾値を上回ると、前記受風ユニット32において、前記変形ユニット31に当たった現在風量による風圧は、前記変形ユニット31の弾性回復力よりも大きいため、前記受風ユニット32は内側(即ち、図6の仮想線に示すように前方側に向う方向)に、短絡状態となるように前記金属検知部2と接続するように移動されるとともに、前記変形ユニット31はそれにつれて屈曲変形する。また、前記送風路での現在風量が前記閾値を下回ると、前記受風ユニット32において、前記変形ユニット31に当たった風量による風圧が前記変形ユニット31の弾性回復力よりも小さいため、前記変形ユニット31は元の位置に戻るとともに、前記受風ユニット32はそれにつれて、オープン状態となるように前記金属検知部2から離れて外側(即ち、図面において後側に向かう方向)に移動される。したがって、前記第2の実施形態において、前記送風路の風量が所定の閾値を上回ることを第1の条件として、前記送風路の風量が前記閾値を下回ることを第2の条件として判断を行うことが看取し得る。
【0024】
第1、第2の実施形態における風量検知装置Sの他、本明細書にはさらに他の実施形態が開示される。図7及び図8を参照されたい。第3の実施形態において、前記風量検知装置Sは、キャリア部1、金属風向板部3及び金属検知部2を備える。なかでも、前記キャリア部1はプラスチックで構成されてもよい。前記キャリア部1の中央部に上下に貫通したチャンバー110が設けられてもよい。前記キャリア部1の側面に接続ピン収容空間10が凹設されてもよい。前記キャリア部1における後方側寄りの左右両側面のそれぞれに、第1の位置決めピン13及び第2の位置決めピン14が上向きに配置される。前記金属検知部2は導電性材で構成されてもよい。前記第3の実施形態において、前記金属検知部2は上方から下方に向かって前記チャンバー110に挿通され、かつ、前記金属検知部2は、一部が前記チャンバー110に収容され、頂端部が前記キャリア部1の上面から露出され、下端部が前記キャリア部1の下面から露出されるとともに第1の電気極性(例えば、正極)を有する配線と接続される。前記配線としては、回路基板に設けられた配線であってもよいがワイヤとして構成されてもよい。また、前記金属検知部2は柱状に構成されてもよい。前記金属検知部2は、図7に示すように、頂端部が前記キャリア部1の左側方向に屈曲されて構成されてもよいが、本発明はこの例に制限されない。
【0025】
再度、図7及び図8を参照されたい。前記第3の実施形態において、前記金属風向板部3は、受風ユニット32及びベースユニット33を含む。前記金属風向板部3は、導電性材で構成されてもよい。なかでも、前記受風ユニット32は、前記第1の位置決めピン13と前記第2の位置決めピン14よりも前方向に位置してもよい。前記受風ユニット32は、受風平面321及び枢着側平面322を含む。前記受風平面321が前記受風ユニット32の上半部に、前記枢着側平面322が前記受風ユニット32の下半部に位置してもよい。また、前記受風ユニット32の受風面積を増加するために、前記受風平面321と前記枢着側平面322となす角度は、180度を下回って、前記受風平面321の直立態様と前記枢着側平面322となす角度(前記直立態様では、前記受風平面321が気流の流れ方向に垂直となる態様)以上にすることが好ましい。このように、前記受風平面321の前面の前部または後面の前部、或いは大部分の面積は、前記送風路の受風面となりえる。また、前記枢着側平面322の下端縁の高さを、前記第1の位置決めピン13と前記第2の位置決めピン14との高さよりも低く設定してもよい。かつ、前記枢着側平面322の下端縁の幅を、前記第1の位置決めピン13と前記第2の位置決めピン14とが離れる距離よりも大きく設定してもよい。このように、前記受風ユニット32の後ろ向きのフリップの程度(角度)は、前記第1の位置決めピン13と前記第2の位置決めピン14よりも前方に位置するように制限される。
【0026】
上記を踏まえて、再度、図7及び図8を参照されたい。前記ベースユニット33は回転軸331及びロケータ332を備える。前記回転軸331は横ロッドに構成され、その左右両端部が下向きに屈曲できるとともに、前記ロケータ332が後ろ向きかつ上方向きに前記回転軸331の左右両端を巻き込むことによって、前記回転軸331を前記ロケータ332に、前記第1の位置決めピン13と前記第2の位置決めピン14よりも後ろに位置するように位置決める。前記ロケータ332では、下面が前記キャリア部1の上面に当接し、前端部に風向板接続ピン3321が設けられる。前記風向板接続ピン3321は一部が前記接続ピン収容空間10に当接し、前記ロケータ332の後部が前記回転軸331に連接される。前記枢着側平面322は、前記回転軸331に枢設されることによって間接的に前記キャリア部1に枢設されてもよい。前記ロケータ332に、前記チャンバー110に対応した開口部3320が開設され、その開口直径は、前記金属検知部2の柱幅よりも大きい。それによって、前記金属検知部2は前記開口部3320の内縁に接触されないため、前記金属検知部2と前記ロケータ332とは短絡状態にならない。本実施形態における前記回転軸331及び前記ロケータ332はそれぞれ独立素子として形成されてもよいが、本発明はこの例に制限されない。本発明に係る他の実施形態の前記ベースユニット33は一体成形なワンピース部材に構成されてもよい。前記金属風向板部3の上端部(例えば、受風ユニット32)は前記キャリア部1の上面から露出し、前記金属風向板部3の下端部(例えば、風向板接続ピン3321)が第2の電気極性(例えば、負極)を有する配線と接続されてもよい。前記配線としては回路基板に設けられた配線であってもよいが、ワイヤとして構成されてもよい。
【0027】
図7及び図9を参照されたい。前記第3の実施形態において、前記金属検知部2と前記金属風向板部3とは気流が流れていないときに互いに接触して短絡状態に形成されてもよい。前記風量検知装置Sが送風路に配設されて、かつ、気流の流れが前方から後ろ方に流れる時(即ち、気流は図7の左下側から右上側に流れるとき、及び図9の左側から右側に流れるとき)、前記送風路での現在風量が所定の閾値を上回ることは、前記受風ユニット32に当たった現在風量による風圧が、前記受風ユニット32自らの重量による下向きの重力よりも大きいことを示す。この時、前記受風平面321は前記風量による風圧によって前記枢着側平面322の下端縁を後ろ向きに回転させ、かつ、前記受風平面321自身も後ろに回転して(図7に示すように)前記金属検知部2から離れることによって風量検知装置Sがオープン状態となる。また、前記送風路での現在風量が前記閾値を下回ることは、前記受風ユニット32に当たった現在風量による風圧が前記受風ユニット32自らの重量による下向きの重力よりも小さいことを示す。この時、前記受風平面321は、前記枢着側平面322の下端縁を前向きに回転させ、かつ、前記受風平面321自身も、図9に示すように前向きに(即ち、前記金属検知部2に向かう方向)、前記受風ユニット32が前記金属検知部2に接触する短絡状態となるまで回転する。
【0028】
また、前記第3の実施形態において、前記送風路での風量が所定の閾値を上回ることを第1の条件とし、前記送風路での風量が前記閾値を下回ることを第2の条件として判断するように取り扱うが、この例に制限されない。本発明に係る第4の実施形態において、図7乃至図9に示すように、前記受風ユニット32の下端部の内側につるまきバネ35が配置されてもよい。かつ、前記つるまきバネ35による前記受風ユニット32に付勢する弾性力によって、前記金属検知部2と前記金属風向板部3とは気流のない場合では接触されなく、オープン状態に形成される。前記風量検知装置Sが送風路に配設され、かつ、気流は後ろから前方に向かって(即ち、図7における右上側から左下側に、図9における右側から左側に)流れる場合、前記送風路での現在風量が所定の閾値を下回ることは、前記つるまきバネ35が前記受風ユニット32に加えた弾性力が前記受風ユニット32において前記受風平面321に当たった現在風量による風圧よりも大きいことを示す。その場合、前記受風ユニット32は図7に示すように、前記金属検知部2から離れて、オープン状態として形成される。また、前記送風路での現在風量が前記閾値を上回ることは、前記受風ユニット32において、前記受風平面321に当たった風量による風圧が、前記つるまきバネ35が前記受風ユニット32に加えた付勢力よりも大きいことを示す。その場合、風量による風圧は、図9に示すように、前記受風ユニット32が前記金属検知部2に接触するまで前記受風ユニット32を前記金属検知部2に向かって回転させ、短絡状態が形成される。
【0029】
図10及び図11を参照されたい。第5の実施形態において、前記風量検知装置Sはキャリア部1、金属風向板部3及び金属検知部2を備える。前記キャリア部1はプラスチックで構成されてもよい。前記キャリア部1の中央部に、上下方向に貫通するチャンバー110が配置され、前記キャリア部1における前端部寄りの上面に、上下方向に貫通する接続ピン収容空間10が設けられ、また、前記キャリア部1はL字形状に形成されてもよいが、この例に制限されない。前記金属検知部2は導電性材で構成されてもよい。前記第5の実施形態において、前記金属検知部2は上方から下方に前記チャンバー110に挿通されるとともに、前記金属検知部2は、一部が前記チャンバー110に収容され、上端部が前記キャリア部1の上面から露出し、下端部が前記キャリア部1の下面から露出してもよい。また、前記金属検知部2は柱状に構成されてもよい。前記金属検知部2の上端部は、図10に示すように、前記金属風向板部3に向かう方向に屈曲されてもよいが、本発明はこの例に制限されない。
【0030】
再度、図10及び図11を参照されたい。前記金属風向板部3は変形ユニット31、受風ユニット32及びロケータ332を備える。前記金属風向板部3は導電性材で構成されてもよい。なかでも、前記変形ユニット31は、柔軟な薄板で、外力を受けると曲がったり変形したりするが、外力がなくなった後は、自らの回復力で元の状態に戻る。また、前記変形ユニット31の上端部に前記受風ユニット32が設けられる。前記変形ユニット31及び前記受風ユニット32は、前記キャリア部1の上面よりも上方に露出される。前記変形ユニット31は下向きに前記ロケータ332に隣接する。なかでも、前記ロケータ332に、前記チャンバー110に対応した開口部3320が開設され、前記ロケータ332の開口直径は前記金属検知部2の柱幅よりも大きい。これにより、前記金属検知部2は前記中央部の内縁面に接触しないため、前記金属検知部2と前記ロケータ332とは短絡状態にならない。また、前記ロケータ332の前端部に風向板接続ピン3321が設けられ、前記風向板接続ピン3321は、一部が前記接続ピン収容空間10に当接されてもよい。前記風向板接続ピン3321の下端は前記キャリア部1の下面から露出してもよい。前記ロケータ332は椅子の形状に形成され、前記キャリア部1の上面及び後端部の前側面にフィットされる。前記金属検知部2の下端は、第1の電気極性(例えば、正極)を有する配線と接続し得る。前記配線としては、回路基板に設けられた配線であってもよいが、ワイヤとして構成されてもよい。前記風向板接続ピン3321は第2の電気極性(例えば、負極)を有する配線と接続し得る。前記配線としては、回路基板に設けられた配線であってもよいが、ワイヤとして構成されてもよい。
【0031】
再度、図10を参照されたい。前記第5の実施形態において、気流のないときに、前記金属検知部2と前記金属風向板部3とは短絡状態となるように接触してもよい。前記風量検知装置Sが送風路に配設されて、かつ、気流は前方から後ろに(即ち、図10における左下側から右上側に)流れる場合、前記送風路での現在風量が所定の閾値を上回ることは、前記受風ユニット32において、前記変形ユニット31に当たった現在風量による風圧が、前記変形ユニット31自身の回復力よりも大きいことを示す。この場合、前記受風ユニット32は外側(即ち、後ろ方向、図10の右上方向に)移動され、オープン状態となるように前記金属検知部2から離れながら、前記変形ユニット31をともに屈曲させる。また、前記送風路での現在風量が前記閾値よりも小さいことは、前記受風ユニット32において前記変形ユニット31に当たった現在風量による風圧が、前記変形ユニット31自身の回復力よりも小さいことを示す。この場合、前記変形ユニット31は元の位置に戻りながら、短絡状態となるように前記受風ユニット32が前記金属検知部2と接続するまで、前記受風ユニット32を内側(即ち、前向き、図10における左下側に)移動させるようになる。ところで、前記第5の実施形態では、送風路での作動仕組みは、前記第1の実施形態と同様であるため、前記金属検知部2と前記金属風向板部3との相対位置を示す側面斜視模式図は図5を参照されたい。
【0032】
また、前記第5の実施形態において、前記送風路での風量が所定の閾値を下回ることを第1の条件として、前記送風路での風量が前記閾値を上回ることを第2の条件として判断を行うが、本発明はこの例に制限されない。本発明に係る第6の実施形態において、送風路での作動仕組みは前記第2の実施形態と同様であり、前記金属検知部2と前記金属風向板部3とは気流のない状態では互いに接触されず、オープン状態となるため、前記金属検知部2と前記金属風向板部3との相対位置を示す側面斜視模式図は、図6を参照されたい。前記風量検知装置Sが送風路に配設されて、かつ、気流は後ろから前方に(即ち、風量由図10における右上側から左下側側に)流れる場合、前記送風路での現在風量が所定の閾値を上回ることは、前記受風ユニット32において前記変形ユニット31に当たった現在風量による風圧が、前記変形ユニット31自身の回復力よりも大きいことを示す。この場合、前記受風ユニット32は内側(即ち、前方側方向に)移動され、短絡状態となるように前記金属検知部2と接続しながら、前記変形ユニット31をともに屈曲変形させる。また、前記送風路での現在風量が前記閾値を下回ることは、前記受風ユニット32において前記変形ユニット31に当たった現在風量による風圧が、前記変形ユニット31自身の回復力よりも小さいことを示す。この場合、前記変形ユニット31は元の位置に戻りながら、前記受風ユニット32を外側に(即ち、後側方向に)、オープン状態となる前記金属検知部2から離れて移動させる。したがって、前記第6の実施形態において、前記送風路での風量が所定の閾値を上回ることを第1の条件として、前記送風路での風量が前記閾値を下回ることを第2の条件として判断を行うことが理解できる。
【0033】
図12及び図13を参照されたい。第7の実施形態において、前記風量検知装置Sは、キャリア部1、金属検知部2及び金属風向板部3を含む。前記キャリア部1はプラスチックで構成されるとともに、第1の本体11及び第2の本体12を含む。前記第2の本体12は前記金属風向板部3が前後方向に揺動する際の支点として使用されることができる。かつ、前記第1の本体11は前記第2の本体12に平行となってもよい。前記第1の本体11及び前記第2の本体12はロッド状またはフレーム状に構成されてもよいが、本発明この例に制限されない。
【0034】
再度、図12及び図13を参照されたい。前記金属検知部2と前記金属風向板部3のいずれも導電性材で構成されてもよい。前記金属風向板部3は少なくとも受風ユニット32及び接触ユニット34で構成され、前記受風ユニット32と接触ユニット34との別々で独立な部材として構成され、かつ、前記受風ユニット32の上端部は前記第2の本体12に枢着され、前記接触ユニット34と前記金属検知部2との下端部はそれぞれ前記第1の本体11における対応する両側部に配置されるとともに、前記第1の本体11の両側部に挿通されている。前記接触ユニット34と前記金属検知部2の上端部は、前記第2の本体12における対応する両側部に配置される。前記受風ユニット32に受風平面321が配置され、前記受風平面321は前記第1の本体11及び前記第2の本体12よりも気流の下流側に配置され、前記受風ユニット32に当たった風量による風圧に応じて揺動される。受風平面321の幅は、前記接触ユニット34と前記金属検知部2との距離よりも大きい。前記金属検知部2は第1の電気極性(例えば、正極)を有する配線と接続し得る。前記配線としては、回路基板に設けられた配線であってもよいが、ワイヤとして構成されてもよい。前記接触ユニット34は第2の電気極性(例えば、負極)を有する配線と接続し得る。前記配線としては、回路基板に設けられた配線であってもよいが、ワイヤとして構成されてもよい。なかでも、前記金属検知部2と前記接触ユニット34との下端部を組み合わせたプリント回路基板(Print Circuit Board Assembly,PCBA)に固定させることによって、前記風量検知装置Sを支持する機能を持たせること可能である。また、前記金属検知部2及び前記接触ユニット34は柱状に構成されてもよいが、本発明はこの例に制限されない。
【0035】
図12及び図14を参照されたい。前記第7の実施形態において、前記受風ユニット32、前記金属検知部2及び前記接触ユニット34では、気流のない場合において、前記受風ユニット32は同時に前記金属検知部2及び前記接触ユニット34に接触(図14に示すように、前記金属風向板部3と金属検知部2とが互いに接触することに相当)することによって短絡状態を形成し得る。前記風量検知装置Sが送風路に配設された場合、気流が図12及び図14における前方側から後方側に(即ち、気流が図12における左下側から右上側に、及び気流が図14における左側から右側方向に)流れるとき、前記送風路での現在風量が所定の閾値よりも大きいことは、前記受風平面321に当たった現在風量による風圧によって前記受風ユニット32に施した圧力が、前記受風ユニット32自身の重量による重力よりも大きいことを示す。この場合、前記受風ユニット32は気流の下流側に(即ち、後側方向に)移動するため、例えば、図12に示すように前記金属検知部2から離れて、オープン状態となる。また、前記送風路での現在風量が前記閾値を下回ることは、前記受風平面321に当たった現在風量による風圧が前記受風ユニット32自身の重量による重力よりも小さいことを示す。この場合、前記受風ユニット32は気流の上流方向に(即ち、前側方向に)、図14に示すように、前記受風ユニット32が前記金属検知部2に接触して、短絡状態となるように移動される。
【0036】
また、前記第7の実施形態において、前記送風路での風量が所定の閾値を下回ることを第1の条件として、前記送風路での風量が前記閾値を上回ることを第2の条件として判断を行うが、この例に制限されない。本発明に係る第8の実施形態において、図12図14に示すように、前記受風ユニット32の上端部の内側側につるまきバネ35が配置されてもよい。かつ、前記つるまきバネ35による弾性力で前記受風ユニット32に付勢することによって、気流のない場合、前記金属検知部2、前記受風ユニット32及び前記接触ユニット34は、オープン状態となるように互いに離れて接続されない状態にすることができる。前記風量検知装置Sが送風路に配設された場合、気流が図12及び図13の後方側から前方側に(即ち、図12における右上側から左下側側に、図14における右側から左側に)流れるとき、前記送風路での現在風量が所定の閾値を上回ることは、前記受風平面321に当たった現在風量による風圧が前記受風ユニット32に施した圧力が、前記つるまきバネの弾性力よりも大きいことを示す。この場合、前記受風ユニット32は気流の下流側(即ち、前方側に)に移動して、図14に示すように、前記金属検知部2及び前記接触ユニット34に接触することによって、短絡状態となる。また、前記送風路での現在風量が前記閾値を下回ることは、前記受風平面321に当たった現在風量による風圧が前記受風ユニット32に施した圧力が、前記つるまきバネの弾性力よりも小さいことを示す。この場合、前記受風ユニット32は気流の上流方向(即ち、後側方向)に、図12に示すように、前記金属検知部2から離れてオープン状態となるように移動される。したがって、前記第8の実施形態において、前記送風路での風量が所定の閾値を上回ることを第1の条件として、前記送風路での風量が前記閾値を下回ることを第2の条件として判断を行うことを理解できる。
【0037】
ところで、本発明において、キャリア部1、金属検知部2及び金属風向板部3の構成は実際のニーズに応じて調整・変化できる。例えば、前記金属検知部2及び前記金属風向板部3は、図1に示すように別々に独立な部材に配置されてもよいが、図7に示すように同じ部材に配置されてもよい。かつ、前記キャリア部1としては、プリント回路基板(Print Circuit Board Assembly,略称PCBA)、チップまたはケーシングなどいろいろな態様が挙げられる。即ち、前記金属検知部2と金属風向板部3とを載置し、前記金属検知部2と金属風向板部3を短絡状態またはオープン状態にするものであれば、本発明におけるキャリア部1といえる。
【0038】
上記を纏めて、以上のことから、本発明の検出装置は、冷却ファンの送風路が塞がっているかどうか、またはダストスクリーンが汚れて冷却効果に影響を与えていないかを検出することができることが理解される。本発明は、電子製品は遠隔地や山間部に設置されていたり、保守技術者がダストスクリーンや送風路の汚れ具合を頻繁に点検できなかったり、電子製品の通気孔が確保されていなかったりするため、製品が高温になり、製品の性能に影響を与えたり、耐用年数が短くなったり、安定性が低下したり、システムがクラッシュしたりすることを防ぐことができる。
【符号の説明】
【0039】
S:風量検知装置
1:キャリア部
10:接続ピン収容空間
11:第1の本体
110:チャンバー
111:第1の嵌合ユニット
1110:第1の嵌合用空間
1111:突出部
12:第2の本体
121:第2の嵌合ユニット
1210:貫通孔
1211:ブロック
13:第1の位置決めピン
14:第2の位置決めピン
2:金属検知部
3:金属風向板部
31:変形ユニット
311:風向板嵌合ユニット
3110:開孔
3111:シート体
32:受風ユニット
321:受風平面
322:枢着側平面
33:ベースユニット
331:回転軸
332:ロケータ
3320:開口部
3321:風向板接続ピン
34:接触ユニット
35:つるまきバネ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2022-08-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスの送風路に取り込まれ、前記送風路の通塞を検知するための風量検知装置であって、
前記風量検知装置は少なくとも、
キャリア部と、
前記キャリア部に配置され、第1の電気極性を有する金属検知部と、
前記キャリア部に配置され、第2の電気極性を有する金属風向板部と、
を含み、
前記送風路での風量が第1の条件を満たした場合、前記金属風向板部は、短絡状態となるように前記金属検知部に当接し、一方、前記送風路での風量が第2の条件を満たした場合、前記金属風向板部は、オープン状態となるように、前記金属検知部から離れ、
前記キャリア部にチャンバーが設けられ、前記金属検知部は、一部が前記チャンバーに収容されるとともに、上端部が前記キャリア部の上面から露出され、
前記キャリア部は、
前記チャンバーと第1の嵌合ユニットが配置されるとともに、前記金属検知部の一部が前記チャンバーに収容され、前記金属検知部の上端部が露出される第1の本体と、
前記第1の嵌合ユニットと組み合わせることが可能である第2の嵌合ユニットが設けられるとともに、前記第1の本体との間に前記金属風向板部の一部が挟持される、第2の本体と、
を含む、
ことを特徴とする風量検知装置。
【請求項2】
前記金属風向板部に風向板嵌合ユニットが設けられ、前記風向板嵌合ユニットは、前記第1の嵌合ユニットと組み合わせることによって、前記金属風向板部が前記第1の本体に固定し得て、かつ、前記金属風向板部の上端部は前記第1の本体から露出され、前記第2の嵌合ユニットは、前記第1の嵌合ユニット及び前記風向板嵌合ユニットと互いに組み合わせることによって、前記金属風向板部が前記第2の本体と前記第1の本体との間に挟持される、請求項1に記載の風量検知装置。
【請求項3】
前記金属風向板部は少なくとも受風ユニットと、前記受風ユニットに連接された変形ユニットとを含み、風量による風圧が受けられると、前記受風ユニットは、前記変形ユニットに屈折力を与える、請求項1に記載の風量検知装置。
【請求項4】
電子デバイスの送風路に取り込まれ、前記送風路の通塞を検知するための風量検知装置であって、
前記風量検知装置は少なくとも、
キャリア部と、
前記キャリア部に配置され、第1の電気極性を有する金属検知部と、
前記キャリア部に配置され、第2の電気極性を有する金属風向板部と、
を含み、
前記送風路での風量が第1の条件を満たした場合、前記金属風向板部は、短絡状態となるように前記金属検知部に当接し、一方、前記送風路での風量が第2の条件を満たした場合、前記金属風向板部は、オープン状態となるように、前記金属検知部から離れ、
前記金属風向板部は少なくとも受風ユニットと、前記受風ユニットに連接されたベースユニットとを含み、前記受風ユニットは、風量による風圧によって回転されるように直接的にまたは間接的に前記キャリア部に枢着され、
前記ベースユニットは、回転軸及びロケータを含み、前記ロケータでは、底面が前記キャリア部に上面に密着し、前部に風向板接続ピンが配置され、後部に前記回転軸と連接され、
前記受風ユニットは前記キャリア部に間接的に枢着するために前記回転軸に配置される、
ことを特徴とする風量検知装置。
【請求項5】
電子デバイスの送風路に取り込まれ、前記送風路の通塞を検知するための風量検知装置であって、
前記風量検知装置は少なくとも、
キャリア部と、
前記キャリア部に配置され、第1の電気極性を有する金属検知部と、
前記キャリア部に配置され、第2の電気極性を有する金属風向板部と、
を含み、
前記送風路での風量が第1の条件を満たした場合、前記金属風向板部は、短絡状態となるように前記金属検知部に当接し、一方、前記送風路での風量が第2の条件を満たした場合、前記金属風向板部は、オープン状態となるように、前記金属検知部から離れ、
前記キャリア部は第1の本体及び第2の本体を含み、かつ、前記金属風向板部は受風ユニット及び接触ユニットを含み、前記接触ユニットの底部及び前記金属検知部の底部はそれぞれ前記第1の本体における互いに相対する側に配置され、前記接触ユニットの上部及び前記金属検知部の上部はそれぞれ前記第2の本体における互いに相対する側に配置され、前記受風ユニットは前記第2の本体に枢着されるとともに、前記受風ユニットの幅は、前記接触ユニットと前記金属検知部との距離よりも大きい、
風量検知装置。
【請求項6】
前記第1の条件は、前記送風路での風量が所定の閾値を上回ることであり、前記第2の条件は前記送風路での風量が前記閾値を下回ることである、請求項1、4および5のいずれか一項に記載の風量検知装置。
【請求項7】
前記第1の条件は、前記送風路での風量が閾値を下回ることであり、前記第2の条件は前記送風路での風量が前記閾値を上回ることである、請求項1、4および5のいずれか一項に記載の風量検知装置。