(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022155684
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】搬送システム、サーバー装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
E04H 6/42 20060101AFI20221006BHJP
F17C 13/00 20060101ALI20221006BHJP
E04H 6/30 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
E04H6/42 Z
F17C13/00 301Z
E04H6/30 A
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021059035
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】森川 洋
【テーマコード(参考)】
3E172
【Fターム(参考)】
3E172AA02
3E172AA05
3E172AB01
3E172BD03
3E172DA90
3E172EA02
3E172EA35
(57)【要約】
【課題】駐車中の車両に水素充填することを可能にする搬送システム、サーバー装置及びプログラムを提供すること。
【解決手段】実施形態の搬送システムは、サーバー装置及び搬送装置を含む。搬送装置は、水素タンクを搭載する車両を前記サーバー装置による指示に基づき搬送する。サーバー装置は、処理部を備える。処理部は、前記車両が水素の充填を必要とすることを示す情報の入力を受ける。処理部は、前記第1の情報の入力があった場合、前記車両を水素充填のための充填エリアに搬送するように前記搬送装置に指示し、前記車両を前記充填エリアから車両を駐車するための駐車エリアに搬送するように前記搬送装置に指示する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバー装置及び搬送装置を含み
前記搬送装置は、水素タンクを搭載する車両を前記サーバー装置による指示に基づき搬送し、
前記サーバー装置は、
前記車両が水素の充填を必要とすることを示す第1の情報の入力を受け、
前記第1の情報の入力があった場合、前記車両を水素充填のための充填エリアに搬送するように前記搬送装置に指示し、前記車両を前記充填エリアから車両を駐車するための駐車エリアに搬送するように前記搬送装置に指示する、
処理部を備える、搬送システム。
【請求項2】
前記処理部は、前記車両を前記駐車エリアに搬送するように前記搬送装置に指示し、前記車両に水素を充填する場合に前記車両を前記駐車エリアから前記充填エリアに搬送するように前記搬送装置に指示する、請求項1に記載の搬送システム。
【請求項3】
前記処理部は、前記車両の前記水素タンクへの水素の充填が終わったことに応じて、前記車両を前記充填エリアから前記駐車エリアに搬送するように前記搬送装置に指示する、
請求項1又は請求項2に記載の搬送システム。
【請求項4】
前記処理部は、前記車両の水素充填を行う時刻の予定を示すスケジュールを作成し、前記スケジュールに基づき、前記車両を前記充填エリアに搬送するように前記搬送装置に指示する、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の搬送システム。
【請求項5】
前記処理部は、
前記車両への水素充填の予約を受け付け、
前記スケジュールに前記予約に基づく予定を追加する、請求項4に記載の搬送システム。
【請求項6】
前記処理部は、前記スケジュールに基づく所定の時間に、前記予約の対象の前記車両が前記駐車エリアに無い場合、前記予定をキャンセルする、請求項5に記載の搬送システム。
【請求項7】
前記処理部は、前記車両の前記水素タンクへの水素の充填が終わった場合、水素の充填が終わったことを示す第2の情報を、前記車両に乗車する人の端末装置に送信する送信部をさらに備える、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の搬送システム。
【請求項8】
前記処理部は、駐車料金及び水素の充填についての料金を決定する、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の搬送システム。
【請求項9】
水素タンクを搭載する車両が水素の充填を必要とすることを示す情報の入力を受け、
前記第1の情報の入力があった場合、前記車両を水素充填のための充填エリアに搬送するように、前記車両を搬送する搬送装置に指示し、前記車両を前記充填エリアから車両を駐車するための駐車エリアに搬送するように前記搬送装置に指示する、
処理部を備える、サーバー装置。
【請求項10】
サーバー装置が備えるプロセッサーを、
水素タンクを搭載する車両が水素の充填を必要とすることを示す情報の入力を受け、
前記第1の情報の入力があった場合、前記車両を水素充填のための充填エリアに搬送するように、前記車両を搬送する搬送装置に指示し、前記車両を前記充填エリアから車両を駐車するための駐車エリアに搬送するように前記搬送装置に指示する、
処理部として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送システム、サーバー装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
駐車スペースまで車両を搬送するシステムが知られている。また、燃料電池を搭載した車両の運転手などは、当該車両に対して、駐車時に水素を充填したい場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、駐車中の車両に水素充填することを可能にする搬送システム、サーバー装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の搬送システムは、サーバー装置及び搬送装置を含む。搬送装置は、水素タンクを搭載する車両を前記サーバー装置による指示に基づき搬送する。サーバー装置は、処理部を備える。処理部は、前記車両が水素の充填を必要とすることを示す情報の入力を受ける。処理部は、前記第1の情報の入力があった場合、前記車両を水素充填のための充填エリアに搬送するように前記搬送装置に指示し、前記車両を前記充填エリアから車両を駐車するための駐車エリアに搬送するように前記搬送装置に指示する。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、駐車中の車両に水素充填することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態に係る駐車システム1の一例の概要を示す図。
【
図2】
図1中のサーバー装置の要部構成の一例を示すブロック図。
【
図3】
図1中の入場装置の要部構成の一例を示すブロック図。
【
図4】
図1中の出場装置の要部構成の一例を示すブロック図。
【
図6】
図1中の搬送ロボットの要部構成の一例を示すブロック図。
【
図7】
図1中の充填装置の要部構成の一例を示すブロック図。
【
図8】
図1中の端末装置の要部構成の一例を示すブロック図。
【
図9】
図3中のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図10】
図2中のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図11】
図6中のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図12】
図7中のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図13】
図8中のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図14】
図2中のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図15】
図4中のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態に係る駐車システムについて図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態の説明に用いる各図面は、各部の縮尺を適宜変更している場合がある。また、以下の実施形態の説明に用いる各図面は、説明のため、構成を省略して示している場合がある。また、各図面及び本明細書中において、同一の符号は同様の要素を示す。
図1は、実施形態に係る駐車システム1の一例の概要を示す図である。
駐車システム1は、車両400を駐車位置まで自動で搬送するシステムである。また、駐車システム1は、車両400を、水素を充填するための場所まで自動で搬送するシステムである。駐車システム1は、一例として、サーバー装置100、入場装置200、出場装置300、車両400、搬送ロボット500、充填装置600及び端末装置700を含む。また、駐車システム1は、一例として、入場エリアAR1、駐車エリアAR2、充填エリアAR3及び出場エリアAR4を含む場所で使用される。駐車システム1は、搬送システムの一例である。
【0009】
サーバー装置100、入場装置200、出場装置300、車両400、搬送ロボット500、充填装置600及び端末装置700は、ネットワークNWに接続する。ネットワークNWは、例えば、インターネット及びLAN(local area network)などを含む通信網である。サーバー装置100、入場装置200、出場装置300、車両400、搬送ロボット500、充填装置600及び端末装置700は、ネットワークNWを介して他の装置と通信する。また、サーバー装置100、入場装置200、出場装置300、車両400、搬送ロボット500、充填装置600及び端末装置700は、ネットワークNWを介さずに他の装置と直接通信しても良い。
【0010】
入場エリアAR1は、駐車エリアAR2及び充填エリアAR3への入口である。
駐車エリアAR2は、車両400を駐車するエリアである。駐車エリアAR2は、例えば、1台分の車両400を駐車可能な駐車スペースAR21を複数含む。
充填エリアAR3は、車両400に水素を充填するエリアである。
出場エリアAR4は、駐車エリアAR2及び充填エリアAR3からの出口である。
【0011】
図2は、サーバー装置100の要部構成の一例を示すブロック図である。
サーバー装置100は、例えば、駐車システム1の全体の制御及び各種データの記憶などを行う。サーバー装置100は、駐車サービスを提供する。サーバー装置100は、一例として、プロセッサー101、ROM(read-only memory)102、RAM(random-access memory)103、補助記憶装置104及び通信インターフェース105を含む。そして、バス106などが、これら各部を接続する。
【0012】
プロセッサー101は、サーバー装置100の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分であり、各種演算及び処理などを行う。プロセッサー101は、例えば、CPU(central processing unit)、MPU(micro processing unit)、SoC(system on a chip)、DSP(digital signal processor)、GPU(graphics processing unit)、ASIC(application specific integrated circuit)、PLD(programmable logic device)又はFPGA(field-programmable gate array)などである。あるいは、プロセッサー101は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。また、プロセッサー101は、これらにハードウェアアクセラレーターなどを組み合わせたものあっても良い。プロセッサー101は、ROM102又は補助記憶装置104などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、サーバー装置100の各種の機能を実現するべく各部を制御する。また、プロセッサー101は、当該プログラムに基づいて後述する処理を実行する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー101の回路内に組み込まれていても良い。
【0013】
ROM102及びRAM103は、プロセッサー101を中枢としたコンピューターの主記憶装置である。
ROM102は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM102は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、ROM102は、プロセッサー101が各種の処理を行う上で使用するデータなども記憶する。
RAM103は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM103は、プロセッサー101が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。RAM103は、典型的には揮発性メモリである。
【0014】
補助記憶装置104は、プロセッサー101を中枢としたコンピューターの補助記憶装置である。補助記憶装置104は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)又はフラッシュメモリなどである。補助記憶装置104は、上記のプログラムのうち、例えば、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記憶装置104は、プロセッサー101が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー101での処理によって生成されたデータ及び各種の設定値などを記憶する。
【0015】
また、補助記憶装置104は、駐車データベースを記憶する。駐車データベースは、駐車エリアAR2に駐車する各車両400についての情報を含む。駐車データベースは、各車両400が水素を充填する時刻などの予定を示すスケジュール情報を含む。スケジュール情報は、充填装置700がどの時間帯にどの車両400に水素充填をするために使われる予定であるかを示す。
【0016】
通信インターフェース105は、サーバー装置100がネットワークNWなどを介して通信するためのインターフェースである。
【0017】
バス106は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、サーバー装置100の各部で授受される信号を伝送する。
【0018】
図3は、入場装置200の要部構成の一例を示すブロック図である。
入場装置200は、例えば入場エリアAR1に設置される。入場装置200は、車両400が駐車エリアAR2及び充填エリアAR3へ入場するための受付などを行うための装置である。入場装置200は、一例として、プロセッサー201、ROM202、RAM203、補助記憶装置204、通信インターフェース205、入力デバイス206、出力デバイス207及びセンサー208を含む。そして、バス209などが、これら各部を接続する。
【0019】
プロセッサー201は、入場装置200の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分であり、各種演算及び処理などを行う。プロセッサー201は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは、プロセッサー201は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。また、プロセッサー201は、これらにハードウェアアクセラレーターなどを組み合わせたものあっても良い。プロセッサー201は、ROM202又は補助記憶装置204などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、入場装置200の各種の機能を実現するべく各部を制御する。また、プロセッサー201は、当該プログラムに基づいて後述する処理を実行する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー201の回路内に組み込まれていても良い。
【0020】
ROM202及びRAM203は、プロセッサー201を中枢としたコンピューターの主記憶装置である。
ROM202は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM202は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、ROM202は、プロセッサー201が各種の処理を行う上で使用するデータなども記憶する。
RAM203は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM203は、プロセッサー201が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。RAM203は、典型的には揮発性メモリである。
【0021】
補助記憶装置204は、プロセッサー201を中枢としたコンピューターの補助記憶装置である。補助記憶装置204は、例えばEEPROM、HDD又はフラッシュメモリなどである。補助記憶装置204は、上記のプログラムのうち、例えば、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記憶装置204は、プロセッサー201が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー201での処理によって生成されたデータ及び各種の設定値などを記憶する。
【0022】
通信インターフェース205は、入場装置200がネットワークNWなどを介して通信するためのインターフェースである。
【0023】
入力デバイス206は、入場装置200の操作者による操作を受け付ける。入力デバイス206は、例えば、押しボタン、キーパッド又はタッチパッドなどである。また、入力デバイス206は、音声入力用のデバイスであっても良い。
【0024】
出力デバイス207は、入場装置200の操作者に各種情報を通知する。出力デバイス207は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(electro-luminescence)ディスプレイなどのディスプレイ及びスピーカーを含む。ディスプレイは、当該操作者に各種情報を通知するための画面を表示する。スピーカーは、当該操作者に各種情報を通知するための音声を出力する。また、入力デバイス206及び出力デバイス207としては、タッチパネルを用いることもできる。すなわち、タッチパネルが備える表示パネルを出力デバイス207として、タッチパネルが備えるタッチパッドを入力デバイス206として用いることができる。
【0025】
センサー208は、車両400から各種情報を読み取るためのセンサーである。
【0026】
バス209は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、入場装置200の各部で授受される信号を伝送する。
【0027】
図4は、出場装置300の要部構成の一例を示すブロック図である。
出場装置300は、例えば出場エリアAR4に設置される。出場装置300は、
出場装置300は、一例として、プロセッサー301、ROM302、RAM303、補助記憶装置304、通信インターフェース305、入力デバイス306、出力デバイス307及び決済用デバイス308を含む。そして、バス309などが、これら各部を接続する。
【0028】
プロセッサー301は、出場装置300の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分であり、各種演算及び処理などを行う。プロセッサー301は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは、プロセッサー301は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。また、プロセッサー301は、これらにハードウェアアクセラレーターなどを組み合わせたものあっても良い。プロセッサー301は、ROM302又は補助記憶装置304などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、出場装置300の各種の機能を実現するべく各部を制御する。また、プロセッサー301は、当該プログラムに基づいて後述する処理を実行する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー301の回路内に組み込まれていても良い。
【0029】
ROM302及びRAM303は、プロセッサー301を中枢としたコンピューターの主記憶装置である。
ROM302は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM302は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、ROM302は、プロセッサー301が各種の処理を行う上で使用するデータなども記憶する。
RAM303は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM303は、プロセッサー301が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。RAM303は、典型的には揮発性メモリである。
【0030】
補助記憶装置304は、プロセッサー301を中枢としたコンピューターの補助記憶装置である。補助記憶装置304は、例えばEEPROM、HDD又はフラッシュメモリなどである。補助記憶装置304は、上記のプログラムのうち、例えば、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記憶装置304は、プロセッサー301が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー301での処理によって生成されたデータ及び各種の設定値などを記憶する。
【0031】
通信インターフェース305は、出場装置300がネットワークNWなどを介して通信するためのインターフェースである。
【0032】
入力デバイス306は、出場装置300の操作者による操作を受け付ける。入力デバイス306は、例えば、押しボタン、キーパッド又はタッチパッドなどである。また、入力デバイス306は、音声入力用のデバイスであっても良い。
【0033】
出力デバイス307は、出場装置300の操作者に各種情報を通知する。出力デバイス307は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどのディスプレイ及びスピーカーを含む。また、入力デバイス306及び出力デバイス307としては、タッチパネルを用いることもできる。すなわち、タッチパネルが備える表示パネルを出力デバイス307として、タッチパネルが備えるタッチパッドを入力デバイス306として用いることができる。
【0034】
決済用デバイス308は、駐車エリアAR2での駐車の利用の料金及び充填エリアAR3での水素充填の利用の料金などの決済のためのデバイスである。決済用デバイス308は、例えば、現金決済のための、現金投入口、計数機及び釣銭機などを含む。決済用デバイス308は、例えば、クレジットカート又は電子マネーなどを用いるキャッシュレス決済用のカードリーダー及びバーコードリーダーなどを含む。
【0035】
バス309は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、出場装置300の各部で授受される信号を伝送する。
【0036】
車両400は、例えば、FCV(fuel cell vehicle)などの、燃料電池が発電する電力を動力として推進(走行)する車両である。車両400は、燃料電池を動作させるための水素を貯蔵する水素タンクを搭載する。また、車両400は、車両400を制御するための制御装置及び他の装置と通信するための通信装置などを備える。
【0037】
搬送ロボット500について
図5及び
図6を用いて説明する。
図5は、搬送ロボット500の一例を示す二面図である。
図5は、上面図(a)と側面図(b)の二面図である。
図5には、地面Gも図示している。また、
図6は、搬送ロボット500の要部構成の一例を示すブロック図である。
搬送ロボット500は、車両400などを搬送するロボットである。搬送ロボット500は、例えば、2基1組で1台の車両400を搬送する。一基の搬送ロボット500が車両400の前輪を持ち上げ、もう一基の搬送ロボット500が車両400の後輪を持ち上げる。この状態で1組の搬送ロボット500が走行することで、車両400を搬送する。搬送ロボット500は、一例として、制御部510、モーター520、車輪530、アーム541、アーム542及びセンサー550を含む。搬送ロボット500は、搬送装置の一例である。
【0038】
制御部510は、例えば、搬送ロボット500の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターである。
制御部510は、一例として、プロセッサー511、ROM512、RAM513、補助記憶装置514及び通信インターフェース515を含む。そして、バス516などが、これら各部を接続する。
【0039】
プロセッサー511は、制御部510の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分であり、各種演算及び処理などを行う。プロセッサー511は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは、プロセッサー511は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。また、プロセッサー511は、これらにハードウェアアクセラレーターなどを組み合わせたものあっても良い。プロセッサー511は、ROM512又は補助記憶装置514などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、制御部510の各種の機能を実現するべく各部を制御する。また、プロセッサー511は、当該プログラムに基づいて後述する処理を実行する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー511の回路内に組み込まれていても良い。
【0040】
ROM512及びRAM513は、プロセッサー511を中枢としたコンピューターの主記憶装置である。
ROM512は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM512は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、ROM512は、プロセッサー511が各種の処理を行う上で使用するデータなども記憶する。
RAM513は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM513は、プロセッサー511が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。RAM513は、典型的には揮発性メモリである。
【0041】
補助記憶装置514は、プロセッサー511を中枢としたコンピューターの補助記憶装置である。補助記憶装置514は、例えばEEPROM、HDD又はフラッシュメモリなどである。補助記憶装置514は、上記のプログラムのうち、例えば、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記憶装置514は、プロセッサー511が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー511での処理によって生成されたデータ及び各種の設定値などを記憶する。
【0042】
通信インターフェース515は、搬送ロボット500がネットワークNWなどを介して通信するためのインターフェースである。
【0043】
バス516は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、制御部510の各部で授受される信号を伝送する。
【0044】
モーター520は、車輪530、アーム541及びアーム542などの搬送ロボット500の各部を駆動させるモーターである。モーター520は、単一のモーターであっても良いし、複数のモーターから成るモーター群であっても良い。また、搬送ロボット500は、モーター520を1つだけ備えても良いし、モーター520を複数備えても良い。
車輪530は、搬送ロボット500が走行するための車輪である。
【0045】
アーム541は、未使用時は内側に搬送ロボット500の内側に格納可能である。
アーム541及びアーム542は、回転することで、アーム541とアーム542の間にある、車両400の車輪を持ち上げる。
【0046】
センサー550は、例えば、搬送ロボット500の走行時などにおいて周囲を計測するためのセンサーである。また、センサー550は、車両400などを識別するためのセンサーである。
【0047】
図7は、充填装置の要部構成の一例を示すブロック図である。
充填装置600は、車両400などの水素タンクに水素を充填する装置である。充填装置600は、一例として、プロセッサー601、ROM602、RAM603、補助記憶装置604、通信インターフェース605及び充填部606を含む。そして、バス607などが、これら各部を接続する。
【0048】
プロセッサー601は、充填装置600の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分であり、各種演算及び処理などを行う。プロセッサー601は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは、プロセッサー601は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。また、プロセッサー601は、これらにハードウェアアクセラレーターなどを組み合わせたものあっても良い。プロセッサー601は、ROM602又は補助記憶装置604などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、充填装置600の各種の機能を実現するべく各部を制御する。また、プロセッサー601は、当該プログラムに基づいて後述する処理を実行する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー601の回路内に組み込まれていても良い。
【0049】
ROM602及びRAM603は、プロセッサー601を中枢としたコンピューターの主記憶装置である。
ROM602は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM602は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、ROM602は、プロセッサー601が各種の処理を行う上で使用するデータなども記憶する。
RAM603は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM603は、プロセッサー601が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。RAM603は、典型的には揮発性メモリである。
【0050】
補助記憶装置604は、プロセッサー601を中枢としたコンピューターの補助記憶装置である。補助記憶装置604は、例えばEEPROM、HDD又はフラッシュメモリなどである。補助記憶装置604は、上記のプログラムのうち、例えば、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記憶装置604は、プロセッサー601が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー601での処理によって生成されたデータ及び各種の設定値などを記憶する。
【0051】
通信インターフェース605は、充填装置600がネットワークNWなどを介して通信するためのインターフェースである。
【0052】
充填部606は、車両400などの水素タンクに水素を充填する。
【0053】
バス607は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、充填装置600の各部で授受される信号を伝送する。
【0054】
図8は、端末装置700の要部構成の一例を示す図である。
端末装置700は、例えば、スマートホンなどの携帯電話、タブレット端末又はノートPC(personal computer)などである。端末装置700は、例えば、車両400の運転手などの車両400に乗車する人が所持しているものである。端末装置700は、一例として、プロセッサー701、ROM702、RAM703、補助記憶装置704、通信インターフェース705、入力デバイス706及び出力デバイス707を含む。そして、バス708などが、これら各部を接続する。
【0055】
プロセッサー701は、端末装置700の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分であり、各種演算及び処理などを行う。プロセッサー701は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは、プロセッサー701は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。また、プロセッサー701は、これらにハードウェアアクセラレーターなどを組み合わせたものあっても良い。プロセッサー701は、ROM702又は補助記憶装置704などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、端末装置700の各種の機能を実現するべく各部を制御する。また、プロセッサー701は、当該プログラムに基づいて後述する処理を実行する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー701の回路内に組み込まれていても良い。
【0056】
ROM702及びRAM703は、プロセッサー701を中枢としたコンピューターの主記憶装置である。
ROM702は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM702は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、ROM702は、プロセッサー701が各種の処理を行う上で使用するデータなども記憶する。
RAM703は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM703は、プロセッサー701が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。RAM703は、典型的には揮発性メモリである。
【0057】
補助記憶装置704は、プロセッサー701を中枢としたコンピューターの補助記憶装置である。補助記憶装置704は、例えばEEPROM、HDD又はフラッシュメモリなどである。補助記憶装置704は、上記のプログラムのうち、例えば、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記憶装置704は、プロセッサー701が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー701での処理によって生成されたデータ及び各種の設定値などを記憶する。
【0058】
通信インターフェース705は、端末装置700がネットワークNWなどを介して通信するためのインターフェースである。
【0059】
入力デバイス706は、端末装置700の操作者による操作を受け付ける。入力デバイス706は、例えば、キーボード、キーパッド、タッチパッド、マウス又はコントローラーなどである。また、入力デバイス706は、音声入力用のデバイスであっても良い。
【0060】
出力デバイス707は、端末装置700の操作者に各種情報を通知する。出力デバイス707は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどのディスプレイ及びスピーカーを含む。また、入力デバイス706及び出力デバイス707としては、タッチパネルを用いることもできる。すなわち、タッチパネルが備える表示パネルを出力デバイス707として、タッチパネルが備えるタッチパッドを入力デバイス706として用いることができる。
【0061】
バス708は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、端末装置700の各部で授受される信号を伝送する。
【0062】
以下、実施形態に係る駐車システム1の動作を
図9~
図13などに基づいて説明する。なお、以下の動作説明における処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。
図9は、入場装置200のプロセッサー201による処理の一例を示すフローチャートである。プロセッサー201は、例えば、ROM202又は補助記憶装置204などに記憶されたプログラムに基づいて
図9の処理を実行する。
図10及び
図14は、サーバー装置100のプロセッサー101による処理の一例を示すフローチャートである。プロセッサー101は、例えば、ROM102又は補助記憶装置104などに記憶されたプログラムに基づいて
図10及び
図14の処理を実行する。
図11は、搬送ロボット500のプロセッサー511による処理の一例を示すフローチャートである。プロセッサー511は、例えば、ROM512又は補助記憶装置514などに記憶されたプログラムに基づいて
図11の処理を実行する。
図12は、充填装置600のプロセッサー601による処理の一例を示すフローチャートである。プロセッサー601は、例えば、ROM602又は補助記憶装置604などに記憶されたプログラムに基づいて
図12の処理を実行する。
図13は、端末装置700のプロセッサー701による処理の一例を示すフローチャートである。プロセッサー701は、例えば、ROM702又は補助記憶装置704などに記憶されたプログラムに基づいて
図13の処理を実行する。
なお、サーバー装置100のプロセッサー101は、例えば、
図10及び
図14の処理を、平行又は並列で処理する。
【0063】
車両400の運転手は、車両400を駐車エリアAR2に駐車したいならば、入場エリアAR1に車両400を停める。そして、当該運転手などは、入場装置200を操作する。あるいは、入場装置200を操作するのは、駐車場の係員などであっても良い。なお、ここで駐車エリアAR2に駐車された車両を以下「対象車両」という。
図9のステップST11において入場装置200のプロセッサー201は、対象車両の入場に係る入場処理を開始するか否かを判定する。例えば、プロセッサー201は、対象車両が入場エリアAR1に入ったことを検知して、入場処理を開始すると判定する。例えば、プロセッサー201は、対象車両の運転手などが入場装置200の操作を開始したことに応じて入場処理を開始すると判定する。プロセッサー201は、入場処理を開始すると判定しないならば、ステップST11においてNoと判定してステップST11の処理を繰り返す。対して、プロセッサー201は、入場処理を開始すると判定するならば、ステップST11においてYesと判定してステップST12へと進む。
【0064】
ステップST12においてプロセッサー201は、駐車を行う対象車両をサーバー装置100に登録するために対象車両を特定するための情報(以下「車両特定情報」という。)を取得する処理を行う。プロセッサー201は、例えば、センサー208から得られる情報に基づき車両特定情報を対象車両から読み取る。車両特定情報は、例えば、自動車登録番号又は車両番号などである。プロセッサー201は、センサー208を用いて対象車両のナンバープレートから自動車登録番号又は車両番号などを読み取る。あるいは、車両特定情報は、対象車両の車載器の車載ID(identifier)である。車載IDは、車載器ごとにユニークに付与されたな識別情報であり、例えば車載器管理番号などである。あるいは、車両特定情報は、対象車両の車載器に挿入されているETCカードなどのカードIDである。カードIDは、ETCカードなどごとにユニークに付与された識別情報ある。カードIDは、例えばETCカード番号などである。プロセッサー201は、例えば、通信インターフェース205を用いて車載器と通信することで車載ID又はカードIDなどを取得する。
【0065】
ステップST13においてプロセッサー201は、対象車両に乗車する人の端末装置700をサーバー装置100に登録するために端末装置700を特定するための情報(以下「端末特定情報」という。)を取得する処理を行う。プロセッサー201は、例えば、通信インターフェース205又はセンサー208などを用いて、端末装置700から端末特定情報を取得する。端末特定情報は、例えば、端末装置700ごとにユニークに付与される端末IDである。端末特定情報は、例えば、端末装置700の電話番号などである。端末特定情報は、例えば、予め登録されたユーザーIDなどである。ユーザーIDは、駐車サービスを利用するユーザーごとにユニークに付与される識別情報である。
【0066】
ステップST14においてプロセッサー201は、対象車両の駐車のために必要な情報の入力を受け付ける。当該必要な情報は、例えば、対象車両に水素を充填するか否かを示す情報、及び対象車両を駐車エリアAR2から出す予定の時刻を示す情報(以下「時刻情報」という。)を含む。入場装置200の操作者は、例えば、入力デバイス206を用いて、当該必要な情報を入力する。
【0067】
ステップST15においてプロセッサー201は、ステップST14の入力に基づき、対象車両に水素を充填するか否かを判定する。プロセッサー201は、対象車両に水素を充填するならば、ステップST15においてYesと判定してステップST16へと進む。
【0068】
ステップST16においてプロセッサー201は、例えば、通信インターフェース205を介して対象車両と通信することで、対象車両から水素タンクの水素残量及び水素タンクの容量、又は水素タンクに入る水素の量を取得する。プロセッサー201は、水素タンクの水素残量及び水素タンクの容量を取得した場合、水素タンクに入る水素の量を求める。なお、(水素タンクに入る水素の量)=(水素タンクの容量)-(水素タンクの水素残量)である。
【0069】
対して、プロセッサー201は、対象車両に水素を充填しないならば、ステップST15においてNoと判定してステップST17へと進む。また、プロセッサー201は、ステップST16の処理の後、ステップST17へと進む。
【0070】
ステップST17においてプロセッサー201は、入場情報を生成する。入場情報は、現在時刻、車両特定情報、端末特定情報、充填要否情報及び時刻情報を含む。入場情報に含まれる当該現在時刻は、駐車開始時刻を示す。充填要否情報は、対象車両に水素を充填するか否かを示す情報である。当該情報は、ステップST14の入力に基づく。例えば、ステップST14において水素を充填することを示す入力があった場合、充填要否情報は、水素を充填すること示す。対して、ステップST14において水素を充填することを示す入力が無かった場合又は水素を充填しないことを示す入力があった場合、充填要否情報は、水素を充填しないことを示す。また、対象車両に水素を充填する場合、充填要否情報は、水素量も含む。水素量は、水素タンクに入れる水素の量であり、例えば、水素タンクに入る水素の量である。プロセッサー201は、入場情報を生成した後、当該入場情報をサーバー装置100に送信するように通信インターフェース205に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース205は、当該入場情報をサーバー装置100に送信する。送信された当該入場情報は、サーバー装置100の通信インターフェース105によって受信される。なお、水素を充填すること示す充填要否情報は、第1の情報の一例である。
【0071】
一方、
図10のステップST21においてサーバー装置100のプロセッサー101は、通信インターフェース105によって入場情報が受信されたか否かを判定する。プロセッサー101は、入場情報が受信されないならば、ステップST21においてNoと判定してステップST22へと進む。
【0072】
ステップST22においてプロセッサー101は、通信インターフェース105によって出場情報が受信されたか否かを判定する。プロセッサー101は、出場情報が受信されないならば、ステップST22においてNoと判定してステップST23へと進む。
【0073】
ステップST23においてプロセッサー101は、通信インターフェース105によって充填情報が受信されたか否かを判定する。プロセッサー101は、充填情報が受信されないならば、ステップST23においてNoと判定してステップST21へと戻る。かくして、プロセッサー101は、入場情報、出場情報又は充填情報が受信されるまでステップST21~ステップST23を繰り返す待受状態となる。なお、出場情報及び充填情報については後述する。
【0074】
プロセッサー101は、ステップST21~ステップST23の待受状態にあるときに入場情報が受信されたならば、ステップST21においてYesと判定してステップST24へと進む。
ステップST24においてプロセッサー101は、受信された入場情報に付与する駐車番号を生成する。駐車番号は、駐車1件ごとにユニークな番号である。そして、プロセッサー101は、当該駐車番号に当該入場情報を関連付けて駐車データベースなどに記憶する。
【0075】
ステップST25においてプロセッサー101は、入場情報に含まれる充填要否情報に基づき、対象車両に水素を充填するか否かを判定する。プロセッサー101は、対象車両に水素を充填するならば、ステップST25においてYesと判定してステップST26へと進む。
ステップST26においてプロセッサー101は、対象車両への水素充填のスケジュールを決定する。
【0076】
プロセッサー101は、スケジュール情報を確認して、対象車両への水素充填を開始する開始時刻を決定する。開始時刻は、時刻情報が示す時刻から、水素充填にかかる時間を引いた時刻以前の時刻である。あるいは、開始時刻は、時刻情報が示す時刻から、水素充填にかかる時間を引いた時刻からさらにマージンを引いた時刻以前の時刻である。なお、開始時刻に水素充填にかかる時間を足した時間を終了時刻というものとする。プロセッサー101は、例えば、水素充填にかかる時間を、充填要否情報に含まれる水素量から求める。水素量が多いほど、水素充填にかかる時間は長い。プロセッサー101は、スケジュール情報を確認して、終了時刻が、時刻情報の示す時刻を超えない範囲で、水素充填にかかる時間より長い時間、充填装置700が使われていない時間があるならば、当該使われていない時間中の時刻を開始時刻に決定する。プロセッサー101は、そのような時間が無いならば、対象車両以外の他の車両400の開始時刻を変更することで、時刻情報の示す時刻以前の充填装置700が使われていない時間を増やす。ただし、当該他の車両400の変更後の開始時刻は、対象車両と同様の方法で決定する。
【0077】
また、プロセッサー101は、開始時刻、終了時刻及び未充填情報を、対象車両の駐車番号と関連付けて駐車データベースに記憶する。未充填情報は、水素の充填がまだ終わっていないことを示す情報である。また、プロセッサー101は、開始時刻を変更した車両400がある場合、当該車両400の駐車番号と関連付けられた開始時刻及び終了時刻を変更後の開始時刻及び終了時刻に書き換える。
【0078】
なお、スケジュール情報は所定の時間ごとに区切られた時刻が用いられたものであっても良い。例えば、15分ごとに区切られたスケジュール情報は、開始時刻が必ず15分ごととなっている。一例として、開始時刻の分の値が0分、15分、30分、45分の中から決定される。
【0079】
ステップST27においてプロセッサー101は、駐車情報を生成する。駐車情報は、駐車番号、及び終了時刻を含む。プロセッサー101は、駐車情報を生成した後、当該駐車情報を入場装置200に送信するように通信インターフェース105に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース105は、当該駐車情報を入場装置200に送信する。送信された当該駐車情報は、入場装置200の通信インターフェース205によって受信される。
【0080】
ステップST28においてプロセッサー101は、駐車情報を端末装置700に送信するように通信インターフェース105に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース105は、当該駐車情報を端末装置700に送信する。送信された当該駐車情報は、端末装置700の通信インターフェース705によって受信される。
【0081】
一方、
図9のステップST18において入場装置200のプロセッサー201は、通信インターフェース205によって駐車情報が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー201は、駐車情報が受信されたならば、ステップST18においてYesと判定してステップST19へと進む。
【0082】
ステップST19においてプロセッサー201は、駐車情報に含まれる駐車番号及び終了時刻を入場装置200の操作者などに報知する。例えば、プロセッサー201は、駐車番号及び終了時刻を出力デバイス207のディスプレイに表示させる。例えば、プロセッサー201は、駐車番号及び終了時刻を示す音声を出力デバイス207のスピーカーから出力させる。プロセッサー201は、ステップST19の処理の後、ステップST11へと戻る。
【0083】
一方、
図13のステップST71において端末装置700のプロセッサー701は、通信インターフェース705によって駐車情報が受信されたか否かを判定する。プロセッサー701は、駐車情報が受信されないならば、ステップST71においてNoと判定してステップST72へと進む。
【0084】
ステップST72においてプロセッサー701は、通信インターフェース705によって終了通知が受信されたか否かを判定する。プロセッサー701は、終了通知が受信されないならば、ステップST72においてNoと判定してステップST71へと戻る。かくして、プロセッサー701は、駐車情報又は終了通知が受信されるまでステップST71及びステップST72を繰り返す待受状態となる。終了通知については後述する。
【0085】
プロセッサー701は、ステップST71及びステップST72の待受状態にあるときに駐車情報が受信されたならば、ステップST71においてYesと判定してステップST73へと進む。
ステップST73においてプロセッサー701は、駐車情報に含まれる駐車番号及び終了時刻を端末装置700の操作者などに報知する。例えば、プロセッサー201は、駐車番号及び終了時刻を出力デバイス707のディスプレイに表示させる。例えば、プロセッサー201は、駐車番号及び終了時刻を示す音声を出力デバイス707のスピーカーから出力させる。プロセッサー701は、ステップST73の処理の後、ステップST71へと戻る。
【0086】
一方、
図10のステップST29においてサーバー装置100のプロセッサー101は、対象車両の水素充填まで待ち時間が発生するか否かを判定する。例えば、プロセッサー101は、現在時刻から開始時刻までの時間が予め定められた所定の時間以上であるならば待ち時間があると判定する。そして、プロセッサー101は、当該時間が当該所定の時間未満であるならば、待ち時間無しであると判定する。プロセッサー101は、水素充填まで待ち時間無しならば、ステップST29においてNoと判定してステップST30へと進む。
【0087】
ステップST30においてプロセッサー101は、第1の移動指示を生成する。第1の移動指示は、入場エリアAR1から充填エリアAR3まで対象車両を搬送するように指示する情報である。なお、第1の移動指示は移動指示の一種である。移動指示は、例えば、開始位置、終了位置及び対象車両の車両特定情報を含む。開始位置は対象車両の搬送を開始する位置を示す情報である。終了位置は、対象車両の搬送の目的地の位置を示す情報である。第1の移動指示の開始位置は、例えば、入場エリアAR1の対象車両が置かれた位置である。第1の移動指示の終了位置は、例えば、充填エリアAR3の、対象車両に対して水素充填を行う充填装置600の前である。プロセッサー101は、複数の搬送ロボット500の中から、使用中でない2基の搬送ロボット500を選択する。そして、プロセッサー101は、当該第1の移動指示を当該2基の搬送ロボット500に送信するように通信インターフェース105に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース105は、当該第1の移動指示を当該2基の搬送ロボット500に送信する。送信された当該第1の移動指示は、各搬送ロボット500の通信インターフェース515によって受信される。
また、プロセッサー101は、対象車両の車両特定情報を、対象車両の移動先の充填装置に送信するように通信インターフェース105に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース105は、当該車両特定情報を充填装置600に送信する。送信された当該車両特定情報は、充填装置600の通信インターフェース605によって受信される。
プロセッサー101は、ステップST30の処理の後、ステップST21へと戻る。
【0088】
一方、
図11のステップST51において搬送ロボット500のプロセッサー511は、通信インターフェース515によって移動指示が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー511は、移動指示が受信されたならば、ステップST51においてYesと判定してステップST52へと進む。なお、移動指示は、第1の移動指示~第5の移動指示の総称である。第2の移動指示~第5の移動指示については後述する。
【0089】
ステップST52においてプロセッサー511は、搬送ロボット500の各部を制御して、受信された移動指示に基づき、当該移動指示に含まれる車両特定情報で特定される対象車両を、当該移動指示に含まれる開始位置が示す位置から、当該移動指示に含まれる終了位置が示す位置まで搬送する。なお、当該搬送は、2基の搬送ロボット500が協働して行う。プロセッサー511は、受信された移動指示が第1の移動指示であるならば、入場エリアAR1で対象車両を持ち上げて、入場エリアAR1から充填エリアAR3まで対象車両を搬送する。搬送後、搬送ロボット500は、対象車両の下で待機する。プロセッサー511は、ステップST52の処理の後、ステップST51へと戻る。
【0090】
一方、サーバー装置100のプロセッサー101は、水素充填まで待ち時間が発生するならば、
図10のステップST29においてYesと判定してステップST31へと進む。また、プロセッサー101は、対象車両に水素を充填しないならば、ステップST25においてNoと判定してステップST31へと進む。
ステップST31においてプロセッサー101は、対象車両の駐車位置を決定する。例えば、プロセッサー101は、複数の駐車スペースAR21の中から、車両400が駐車されていない空いている駐車スペースAR21を1つ選択して対象車両の駐車位置として決定する。また、プロセッサー101は、決定した駐車位置のスペースIDを、対象車両の駐車番号と関連付けて駐車データベースなどに記憶する。なお、スペースIDは、駐車スペースごとにユニークに付与された識別情報である。
【0091】
ステップST32においてプロセッサー101は、第2の移動指示を生成する。第2の移動指示は、入場エリアAR1から駐車エリアAR2まで対象車両を搬送するように指示する情報である。第2の移動指示の開始位置は、例えば、入場エリアAR1の対象車両が置かれた位置である。第2の移動指示の終了位置は、例えば、ステップST31で決定された駐車スペースAR21の位置である。プロセッサー101は、複数の搬送ロボット500の中から、使用中でない2基の搬送ロボット500を選択する。そして、プロセッサー101は、当該第2の移動指示を当該2基の搬送ロボット500に送信するように通信インターフェース105に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース105は、当該第2の移動指示を当該2基の搬送ロボット500に送信する。送信された当該第2の移動指示は、各搬送ロボット500の通信インターフェース515によって受信される。プロセッサー101は、ステップST32の処理の後、ステップST21へと戻る。
【0092】
第2の移動指示を受信した搬送ロボット500は、入場エリアAR1で対象車両500を持ち上げて、入場エリアAR1から駐車エリアAR2まで対象車両を搬送する。搬送後、搬送ロボット500は、対象車両の下から抜けて使用中でない搬送ロボット500が待機する待機位置などに移動する。
【0093】
一方、
図12のステップST61において充填装置600のプロセッサー601は、通信インターフェース605によって車両特定情報が受信されるのを待ち受けている。当該車両特定情報は、当該充填装置600が次に水素を充填する車両400の車両特定情報である。プロセッサー601は、車両特定情報が受信されたならば、ステップST61においてYesと判定してステップST62へと進む。
【0094】
ステップST62においてプロセッサー601は、対象車両の水素タンクへ水素を充填するための処理を行う。例えば、充填装置600の操作者は、水素充填用のホースを対象車両へ接続する。そして、当該操作者は、水素の充填を開始させるためのボタンである充填開始ボタンを押す。プロセッサー601は、これに応じて、充填部606を制御して対象車両への水素の充填を開始する。そして、プロセッサー601は、対象車両の水素タンクが満タンになるか、操作者などによって水素の充填を停止させるためのボタンである充填停止ボタンが操作されたならば、水素の充填を終了する。なお、プロセッサー601及び充填部606は、協働して、対象車両へ充填した水素の量(以下「充填量」という。)を計測する。プロセッサー601は、水素の充填を終了したならばステップST63へと進む。
【0095】
ステップST63においてプロセッサー601は、充填情報を生成する。充填情報は、例えば、ステップST62で計測された充填量及びステップST61で受信された車両特定情報を含む。プロセッサー601は、充填情報を生成した後、当該充填情報をサーバー装置100に送信するように通信インターフェース605に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース605は、当該充填情報をサーバー装置100に送信する。送信された当該充填情報は、サーバー装置100の通信インターフェース105によって受信される。プロセッサー601は、ステップST63の処理の後、ステップST61へと戻る。
【0096】
プロセッサー101は、ステップST21~ステップST23の待受状態にあるときに充填情報が受信されたならば、ステップST23においてYesと判定してステップST33へと進む。
ステップST33においてプロセッサー101は、充填情報に含まれる充填量から、水素充填の料金(以下「充填料金」という。)を計算する。
【0097】
ステップST34においてプロセッサー101は、充填料金を対象車両の駐車番号と関連付けて駐車データベースに記憶する。また、プロセッサー101は、当該駐車番号に関連付けられた未充填情報を充填済情報に書き換える。充填済み情報は、水素の充填が終わっていることを示す情報である。
【0098】
ステップST35においてプロセッサー101は、終了通知を生成する。終了通知は、水素の充填が終了したことを通知する情報である。プロセッサー101は、終了通知を生成した後、当該終了通知を端末装置700に送信するように通信インターフェース105に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース105は、当該終了通知を端末装置700に送信する。送信された当該終了通知は、端末装置700の通信インターフェース705によって受信される。終了通知は、第2の情報の一例である。また、プロセッサー101は、ステップST35の処理を行うことで、通信インターフェース705と協働して、送信部の一例として機能する。
【0099】
一方、端末装置700のプロセッサー701は、
図13のステップST71及びステップST72の待受状態にあるときに終了通知が受信されたならば、ステップST72においてYesと判定してステップST74へと進む。
ステップST74においてプロセッサー701は、水素の充填が終了したことを端末装置700の操作者などに報知する。例えば、プロセッサー201は、水素の充填が終了したことを示す画像を出力デバイス707のディスプレイに表示させる。例えば、プロセッサー201は、水素の充填が終了したことを示す音声を出力デバイス707のスピーカーから出力させる。プロセッサー701は、ステップST74の処理の後、ステップST71へと戻る。
【0100】
一方、
図10のステップST36においてサーバー装置100のプロセッサー101は、対象車両の駐車位置を決定する。例えば、プロセッサー101は、複数の駐車スペースAR21の中から、車両400が駐車されていない空いている駐車スペースAR21を1つ選択して対象車両の駐車位置として決定する。また、プロセッサー101は、決定した駐車位置のスペースIDを、対象車両の駐車番号と関連付けて駐車データベースなどに記憶する。なお、プロセッサー101は、当該駐車番号に関連付けられたスペースIDが既にある場合には上書きする。
【0101】
ステップST37においてプロセッサー101は、第3の移動指示を生成する。第3の移動指示は、入場エリアAR1から駐車エリアAR2まで対象車両を搬送するように指示する情報である。第3の移動指示の開始位置は、例えば、充填エリアAR3である。第3の移動指示の終了位置は、例えば、ステップST36で決定された駐車スペースAR21の位置である。プロセッサー101は、対象車両の下で対象車両を持ち上げている2基の搬送ロボット500に送信するように通信インターフェース105に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース105は、当該第3の移動指示を当該2基の搬送ロボット500に送信する。送信された当該第3の移動指示は、各搬送ロボット500の通信インターフェース515によって受信される。
プロセッサー101は、ステップST37の処理の後、ステップST21へと戻る。
【0102】
第3の移動指示を受信した搬送ロボット500は、充填エリアAR3から駐車エリアAR2まで対象車両を搬送する。搬送後、搬送ロボット500は、対象車両の下から抜けて使用中でない搬送ロボット500が待機する待機位置などに移動する。
【0103】
一方、
図14のステップST81においてサーバー装置100のプロセッサー101は、対象車両の駐車番号に未充填情報が関連付けられている場合、対象車両の開始時刻又は当該開始時刻から所定時間前の時刻になるのを待ち受けている。プロセッサー101は、当該開始時刻又は当該開始時刻から所定時間前の時刻になったならば、ステップST81においてYesと判定してステップST82へと進む。
なお、プロセッサー101は、対象車両だけでなく、未充填情報が関連付けられている駐車番号それぞれについて、当該駐車番号に関連付けられている開始時刻又は当該開始時刻から所定時間前の時刻になるのを待ち受けている。ここでは、対象車両についての処理を例に説明する。
【0104】
ステップST82においてプロセッサー101は、第4の移動指示を生成する。第4の移動指示は、駐車エリアAR2から充填エリアAR3まで対象車両を搬送するように指示する情報である。第4の移動指示の開始位置は、例えば、対象車両が置かれている駐車スペースAR21の位置である。第4の移動指示の終了位置は、例えば、充填エリアAR3の、対象車両に対して水素充填を行う充填装置600の前である。プロセッサー101は、複数の搬送ロボット500の中から、使用中でない2基の搬送ロボット500を選択する。そして、プロセッサー101は、当該第4の移動指示を当該2基の搬送ロボット500に送信するように通信インターフェース105に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース105は、当該第4の移動指示を当該2基の搬送ロボット500に送信する。送信された当該第4の移動指示は、各搬送ロボット500の通信インターフェース515によって受信される。
また、プロセッサー101は、対象車両の車両特定情報を、対象車両の移動先の充填装置に送信するように通信インターフェース105に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース105は、当該車両特定情報を充填装置600に送信する。送信された当該車両特定情報は、充填装置600の通信インターフェース605によって受信される。
プロセッサー101は、ステップST82の処理の後、ステップST81へと戻る。
【0105】
第4の移動指示を受信した搬送ロボット500は、駐車エリアAR2で対象車両500を持ち上げて、駐車エリアAR2から充填エリアAR3まで対象車両を搬送する。搬送後、搬送ロボット500は、対象車両の下で待機する。
なお、充填装置600は、前述の場合と同様に
図12の処理をする。
【0106】
対象車両の運転手などは、対象車両を駐車エリアAR2から出場させたい場合、出場エリアAR4において、出場装置300を操作して、出場装置300に対して、対象車両の出場を指示する操作を行う。また、当該運転手は、対象車両を特定するための情報として、車両特定情報又は駐車番号を出場装置300に入力する。なお、出場装置300に対する操作は、駐車場の係員が行っても良い。
【0107】
図15のステップST91において出場装置300のプロセッサー301は、出場を指示する入力を待ち受ける。プロセッサー301は、出場を指示する入力を受けたならば、ステップST91においてYesと判定してステップST92へと進む。
【0108】
ステップST92においてプロセッサー301は、出場情報を生成する。出場情報は、車両400の出場を指示する情報である。出場情報は、例えば、出場装置300に入力された駐車番号又は車両特定情報を含む。プロセッサー301は、出場情報を生成した後、当該出場情報をサーバー装置100に送信するように通信インターフェース305に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース305は、当該出場情報をサーバー装置100に送信する。送信された当該出場情報は、サーバー装置100の通信インターフェース105によって受信される。
【0109】
一方、サーバー装置100のプロセッサー101は、
図10のステップST21~ステップST23の待受状態にあるときに出場情報が受信されたならば、ステップST22においてYesと判定してステップST38へと進む。
ステップST38においてプロセッサー101は、駐車データベースを参照して、出場情報に含まれる駐車番号に関連付けられた各種情報を取得する。あるいは、プロセッサー101は、駐車データベースを参照して、出場情報に含まれる車両特定情報に関連付けられた駐車番号に関連付けられた各種情報を取得する。
【0110】
ステップST39においてプロセッサー101は、第5の移動指示を生成する。第5の移動指示は、駐車エリアAR2から出場エリアAR4まで対象車両を搬送するように指示する情報である。第5の移動指示の開始位置は、例えば、対象車両が置かれている駐車スペースAR21の位置である。第5の移動指示の終了位置は、例えば、出場エリアAR4である。プロセッサー101は、複数の搬送ロボット500の中から、使用中でない2基の搬送ロボット500を選択する。そして、プロセッサー101は、当該第5の移動指示を当該2基の搬送ロボット500に送信するように通信インターフェース105に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース105は、当該第5の移動指示を当該2基の搬送ロボット500に送信する。送信された当該第5の移動指示は、各搬送ロボット500の通信インターフェース515によって受信される。
【0111】
第5の移動指示を受信した搬送ロボット500は、駐車エリアAR2で対象車両500を持ち上げて、駐車エリアAR2から出場エリアAR4まで対象車両を搬送する。搬送後、搬送ロボット500は、対象車両の下から抜けて使用中でない搬送ロボット500が待機する待機位置などに移動する。
【0112】
ステップST40においてプロセッサー101は、ステップST38で取得した情報に基づき、対象車両の駐車料金を決定する。例えば、プロセッサー101は、駐車開始時刻から現在時刻までの時間などに基づき駐車料金を決定する。また、プロセッサー101は、駐車料金と充填料金を合わせた合計料金を求める。プロセッサー101は、例えば、駐車料金と充填料金を単純に足し合わせて合計料金を求める。あるいは、プロセッサー101は、駐車料金と充填料金を足した金額から所定の金額を加算又は減算した金額を合計料金としても良い。なお、対象車両についてステップST34の処理が行われていない場合、充填料金は0円である。
【0113】
ステップST41においてプロセッサー101は、料金情報を生成する。料金情報は、例えば、駐車料金、充填料金及び合計料金を含む。プロセッサー101は、料金情報を生成した後、当該料金情報を出場装置300に送信するように通信インターフェース105に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース105は、当該料金情報を出場装置300に送信する。送信された当該料金情報は、出場装置300の通信インターフェース305によって受信される。プロセッサー101は、ステップST41の処理の後、ステップST21へと戻る。
【0114】
一方、
図15のステップST93において出場装置300のプロセッサー301は、通信インターフェース305によって料金情報が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー301は、料金情報が受信されたならば、ステップST93においてYesと判定してステップST94へと進む。
【0115】
ステップST94においてプロセッサー301は、料金情報に含まれる駐車料金、充填料金及び合計料金を出場装置300の操作者などに報知する。例えば、プロセッサー301は、駐車料金、充填料金及び合計料金を出力デバイス307のディスプレイに表示させる。例えば、プロセッサー301は、駐車料金、充填料金及び合計料金を示す音声を出力デバイス307のスピーカーから出力させる。
【0116】
ステップST95においてプロセッサー301は、サーバー装置100と協働して、決済用デバイス308を用いて、合計料金分の決済に係る処理を行う。当該決済は、例えば、現金、クレジットカード、電子マネー又はその他の決済手段などを用いて行われる。決済についての処理は、周知の処理を用いることができるので説明を省略する。プロセッサー301は、ステップST95の処理の後、ステップST91へと戻る。
【0117】
実施形態の駐車システム1は、車両400を充填エリアAR3に搬送する。そして、実施形態の駐車システム1は、充填エリアAR3の車両400を駐車エリアAR3に搬送する。このように、実施形態の駐車システム1は、充填エリアAR3にある車両400を駐車エリアAR2に搬送することで、他の車両400に水素を充填するためのスペースを開けることができる。
【0118】
また、実施形態の駐車システム1は、駐車エリアAR2の車両400を充填エリアAR3に搬送する。これにより、実施形態の駐車システム1は、水素充填に待ち時間が発生している場合に駐車エリアAR2に車両400を置いておくことができる。
【0119】
また、実施形態の駐車システム1は、水素の充填が終わった車両400を充填エリアAR3の車両400を駐車エリアAR3に搬送する。このように、実施形態の駐車システム1は、水素の充填が終わった車両400を充填エリアAR3から駐車エリアAR2に搬送することで、他の車両400に水素を充填するためのスペースを開けることができる。
【0120】
また、実施形態の駐車システム1は、複数の車両400について、水素充填のスケジュールを作成する。これにより、実施形態の駐車システム1は、効率的に充填装置600を使用することが可能である。
【0121】
また、実施形態の駐車システム1は、水素の充填が終わった場合、端末装置700に通知する。これにより、端末装置700の操作者は、水素の充填が終わったことを知ることができる。
【0122】
また、実施形態の駐車システム1は、駐車料金及び充填料金を決定する。これにより、実施形態の駐車システム1は、当該料金の金額の決済が可能となる。
【0123】
上記の実施形態は、以下のような変形も可能である。
サーバー装置100は、水素充填の事前予約を受け付けても良い。端末装置700の操作者は、例えば、端末装置700を操作することで、水素充填の対象の車両400の車両特定情報、及び当該400車両を駐車エリアAR2から出す予定の時刻を入力する。当該入力に基づき、サーバー装置100のプロセッサー101は、当該車両特定情報及び当該時刻から、ステップST26と同様の処理によって、当該車両400の水素充填のスケジュールを決定する。この際、プロセッサー101は、ステップST24と同様に駐車番号を付与して駐車データベースに各種情報を記憶する。プロセッサー101は、当該車両400が実際に駐車する場合には、当該駐車番号を用いて各種処理を行う。
事前予約できることにより、駐車サービスの利用者の利便性が向上する。また、事前予約できることにより、サーバー装置100は、車両400が駐車するより前に水素充填のスケジュールを事前に決定できる。
【0124】
プロセッサー101は、事前予約を受け付けた車両400が、開始時刻又は当該開始時刻から所定時間前の時刻に駐車エリアAR2に無い場合当該予約をキャンセルする。すなわち、プロセッサー101は、スケジュール情報から、当該車両400についての情報を削除する。また、プロセッサー10は、当該車両400の駐車番号に関連付けられている各情報を削除する。これにより、駐車システム1は、空いた時間で他の車両400の水素充填が可能となる。
【0125】
サーバー装置100は、車両400の水素充填の開始時刻を変更した場合、当該車両400の車両特定情報に関連付けられた駐車番号に関連付けられた端末情報で特定される端末装置700に対して、時刻の変更を通知する情報を送信しても良い。この場合、当該端末装置700は、時刻の変更を当該端末装置700の操作者に報知する。
【0126】
以上より、プロセッサー101は、
図10及び
図14の処理を行うことで処理部の一例として機能する。
【0127】
上記の実施形態では、入場装置200が入場情報を送信する。しかしながら、端末装置700が入場情報を送信しても良い。この場合、端末装置700の操作者は、端末装置700に対して、対象車両の入場を指示する操作を行う。
【0128】
上記の実施形態では、出場装置300が出場情報を送信する。しかしながら、端末装置700が出場情報を送信しても良い。この場合、端末装置700の操作者は、端末装置700に対して、対象車両の出場を指示する操作を行う。
【0129】
プロセッサー101、プロセッサー201、プロセッサー301、プロセッサー511、プロセッサー601及びプロセッサー701の少なくともいずれかは、上記実施形態においてプログラムによって実現する処理の一部又は全部を、回路のハードウェア構成によって実現するものであっても良い。
【0130】
実施形態の処理を実現するプログラムは、例えば装置に記憶された状態で譲渡される。しかしながら、当該装置は、当該プログラムが記憶されない状態で譲渡されても良い。そして、当該プログラムが別途に譲渡され、当該装置へと書き込まれても良い。このときのプログラムの譲渡は、例えば、リムーバブルな記憶媒体に記録して、あるいはインターネット又はLANなどのネットワークを介したダウンロードによって実現できる。
【0131】
以上、本発明の実施形態を説明したが、例として示したものであり、本発明の範囲を限定するものではない。本発明の実施形態は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施可能である。
【符号の説明】
【0132】
1 駐車システム
100 サーバー装置
101,201,301,511,601,701 プロセッサー
102,202,302,512,602,702 ROM
103,203,303,513,603,703 RAM
104,204,304,514,604,704 補助記憶装置
105,205,305,515,605,705 通信インターフェース
106,209,309,516,607,708 バス
200 入場装置
206,306,706 入力デバイス
207,307,707 出力デバイス
208,550 センサー
300 出場装置
308 決済用デバイス
400 車両
500 搬送ロボット
510 制御部
520 モーター
530 車輪
541,542 アーム
600 充填装置
606 充填部
700 端末装置