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特開2022-155715廃棄物埋立処理設備及び廃棄物埋立処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022155715
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】廃棄物埋立処理設備及び廃棄物埋立処理方法
(51)【国際特許分類】
   B09B 1/00 20060101AFI20221006BHJP
   B09B 3/60 20220101ALI20221006BHJP
【FI】
B09B1/00
B09B3/00 A ZAB
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021059078
(22)【出願日】2021-03-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-10-13
(71)【出願人】
【識別番号】510117252
【氏名又は名称】株式会社イー・アール・シー高城
(71)【出願人】
【識別番号】000192590
【氏名又は名称】株式会社神鋼環境ソリューション
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】八木 弓博
(72)【発明者】
【氏名】豊久 志朗
(72)【発明者】
【氏名】後藤 勝郎
(72)【発明者】
【氏名】二見 公之
(72)【発明者】
【氏名】平野 豊
(72)【発明者】
【氏名】臼井 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】細山田 孝
(72)【発明者】
【氏名】関 康文
(72)【発明者】
【氏名】黒木 満
(72)【発明者】
【氏名】森岡 あゆみ
(72)【発明者】
【氏名】谷澤 謙
【テーマコード(参考)】
4D004
【Fターム(参考)】
4D004AB01
4D004AB05
4D004AB10
4D004AC07
4D004BB03
4D004BB07
4D004CA18
4D004CC02
4D004CC07
(57)【要約】
【課題】準好気性を回復させることが容易な廃棄物埋立処理設備及び廃棄物埋立処理方法を提供することを課題とする。
【解決手段】準好気的に廃棄物を処理する廃棄物埋立処理設備であって、前記廃棄物を収容する収容部と、前記収容部内を上下方向に延びるように配された1又は複数の通気配管部とを備え、該通気配管部には複数の通気孔が設けられており、少なくとも1つの前記通気配管部の側方には、天板部と該天板部を下方から支持する支持部とを備え、該天板部の下方に空間を形成する構造体が配されている、廃棄物埋立処理設備。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
準好気的に廃棄物を処理する廃棄物埋立処理設備であって、
前記廃棄物を収容する収容部と、前記収容部内を上下方向に延びるように配された1又は複数の通気配管部とを備え、
該通気配管部には複数の通気孔が設けられており、
少なくとも1つの前記通気配管部の側方には、天板部と該天板部を下方から支持する支持部とを備え、該天板部の下方に空間を形成する構造体が配されている、廃棄物埋立処理設備。
【請求項2】
前記空間の気体を側方に排出できるように、前記構造体の外周部には1又は複数の開口が設けられ、
前記開口を備えた前記構造体として、第1の構造体と、第2の構造体とを含む複数の前記構造体が備えられており、
前記第1の構造体の側方に前記第2の構造体が配され、互いの前記開口が対向した状態となるように前記第1の構造体と前記第2の構造体とが配列されている、請求項1に記載の廃棄物埋立処理設備。
【請求項3】
前記空間の気体を四方に排出できるように、少なくとも4つの前記開口を設けた前記構造体が複数備えられ、
複数の前記構造体が、縦横に配列され且つ隣り合う前記構造体どうしが前記開口を対向させた状態となるように配列されている、請求項2に記載の廃棄物埋立処理設備。
【請求項4】
前記収容部の底部に沿うように配され且つ少なくとも一端が大気中に開放された底配管部をさらに備え、
前記通気配管部が、前記底配管部から分岐している、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の廃棄物埋立処理設備。
【請求項5】
前記通気配管部の側方を通って横方向に延びるように配され且つ複数の通気孔が形成された横引配管部をさらに備え、
前記構造体が、前記横引配管部の側方に配されている、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の廃棄物埋立処理設備。
【請求項6】
前記天板部に複数の貫通孔が形成されている、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の廃棄物埋立処理設備。
【請求項7】
前記貫通孔よりも目の細かな網目を有するシート材で前記複数の貫通孔が覆われている、請求項6に記載の廃棄物埋立処理設備。
【請求項8】
前記構造体が、前記天板部に対向するように該天板部の下方に配された底板部をさらに有し、
前記支持部が、前記天板部と前記底板部とを連結するように設けられており、
前記構造体は、前記天板部と前記底板部との間に前記空間を形成している、請求項1乃至7の何れか1項に記載の廃棄物埋立処理設備。
【請求項9】
前記底板部に複数の貫通孔が形成されている、請求項8に記載の廃棄物埋立処理設備。
【請求項10】
前記構造体が樹脂製である、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の廃棄物埋立処理設備。
【請求項11】
準好気的に廃棄物を処理する廃棄物埋立処理方法であって、
前記廃棄物を収容する収容部と、前記収容部内を上下方向に延びるように配された1又は複数の通気配管部とを備え、該通気配管部に複数の通気孔が設けられた廃棄物埋立処理設備を使用し、
前記廃棄物よりも上方に配された前記通気配管部の先端部の側方に、天板部と該天板部を下方より支持する支持部とを備えた構造体を配置する、廃棄物埋立処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物埋立処理設備及び廃棄物埋立処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、我が国の一部の廃棄物最終処分場では、自然の浄化機能とその分解メカニズムを利用するバイオリアクタ型の準好気性埋立構造が採用されている。
【0003】
前記準好気性埋立構造は、主に好気性微生物の代謝作用を利用して廃棄物を処理するように構成されている。すなわち、前記準好気性埋立構造は、内部の酸素濃度を好気性微生物が活性化するような濃度に維持することによって、廃棄物に含まれる有機物を好気性微生物に分解させるように構成されている。
【0004】
一方で、前記準好気性埋立構造は自然の浄化機能を利用するため、内部には嫌気性微生物も存在している。該嫌気性微生物は、準好気性埋立構造内の酸素濃度が低下することによって活性化し、廃棄物に含まれる有機物を分解する。この分解プロセスでは、硫化水素が発生し、より酸素濃度が低下するとメタンガスが発生する。硫化水素は有害であり、メタンは可燃性を有するため、これらが準好気性埋立構造内に滞留することは好ましくない。
【0005】
例えば、特許文献1には、廃棄物を収容する収容部と、前記収容部内を上下方向に延びるように配され且つ上端が大気中に開放された通気配管部とを備え、該通気配管部には複数の通気孔が設けられており、前記通気配管部の上端部から管内に空気を供給するためのブロアのような空気供給部をさらに備え、前記通気配管部から排出される硫化水素の濃度が基準値を超えた場合に、前記空気供給部が空気を供給するように構成された廃棄物埋立処理設備が記載されている。この廃棄物埋立処理設備によれば、空気供給部によって通気配管部内に強制的に空気が供給され、この空気が通気配管部に設けられた通気孔を介して収容部に流入することによって、準好気性が維持され得る。また、通気配管部から排出される硫化水素の濃度を指標として通気配管部に空気が供給されるため、収容部の嫌気性が高まってメタンが発生する前に、空気が収容部に供給され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第6348999号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の廃棄物埋立処理設備は、嫌気性が高まりメタンが発生するような状態となって準好気性が低下した場合に、準好気性を回復させにくいという問題点を有している。
【0008】
上記問題点に鑑み、本発明は、準好気性を回復させることが容易な廃棄物埋立処理設備及び廃棄物埋立処理方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る準好気的に廃棄物を処理する廃棄物埋立処理設備は、
前記廃棄物を収容する収容部と、前記収容部内を上下方向に延びるように配された1又は複数の通気配管部とを備え、
該通気配管部には複数の通気孔が設けられており、
少なくとも1つの前記通気配管部の側方には、天板部と該天板部を下方から支持する支持部とを備え、該天板部の下方に空間を形成する構造体が配されている。
【0010】
斯かる構成によれば、収容部内で発生したメタンが構造体で捕捉されるとともに、捕捉されたメタンが通気配管部に向けて移動し易くなる。そのことによって本発明では、収容部でのメタンの濃度が低下し易くなり、準好気性を回復させ易くなる。
【0011】
また、本発明に係る準好気的に廃棄物を処理する廃棄物埋立処理方法は、
前記廃棄物を収容する収容部と、前記収容部内を上下方向に延びるように配された1又は複数の通気配管部とを備え、該通気配管部に複数の通気孔が設けられた廃棄物埋立処理設備を使用し、
前記廃棄物よりも上方に配された前記通気配管部の先端部の側方に、天板部と該天板部を下方より支持する支持部とを備えた構造体を配置する。
【0012】
斯かる構成によれば、収容部内で発生したメタンを構造体により捕捉することができるとともに、捕捉したメタンを通気配管部に向けて移動させ易くなる。
【発明の効果】
【0013】
以上の通り、本発明によれば、準好気性を回復させることが容易な廃棄物埋立処理設備及び廃棄物埋立処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、一実施形態に係る廃棄物埋立処理設備を示す模式図である。
図2図2は、一実施形態に係る構造体の概略斜視図である。
図3図3は、構造体の配置例を立体的に示す概略図である。
図4図4は、構造体の配置例を示す概略上面図である。
図5図5は、構造体の別の配置例を示す概略上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る準好気的に廃棄物を処理する廃棄物埋立処理設備について説明する。
【0016】
図1、3に示されるように、本実施形態に係る廃棄物埋立処理設備1は、廃棄物Wを収容する収容部10と、収容部10の底部12に沿うように配され且つ少なくとも一端242が大気中に開放された底配管部20と、底配管部20から上方に向かって分岐し且つ先端32が大気中に開放された複数の通気配管部30と、少なくとも1つの通気配管部30の側方を通って横方向に延びるように配された横引配管部40とを備えている。底配管部20、通気配管部30、及び横引配管部40の側壁には、複数の通気孔が形成されている。ここで、微生物による廃棄物の分解では通常熱が発生するため、該熱によって温められた収容部10内の空気は上方へ移動することとなる。すなわち、通常、収容部10内には上昇気流が生じることとなる。これによって、大気中の空気が一端242から底配管部20内に流入し、底配管部20内に流入した空気は前記上昇気流により通気配管部30内を通過して先端32から大気中に放出されることとなる。また、底配管部20、通気配管部30、及び横引配管部40を通過する空気は、前記通気孔を介して、収容部10内に流入する。また、収容部10で嫌気性が高まった場合に発生し得る硫化水素やメタンガスは、前記通気孔を介して、底配管部20、通気配管部30、及び横引配管部40に流入し、外部へ排出され得る。
【0017】
また、廃棄物埋立処理設備は、通常、埋め立てられた廃棄物からしみ出した浸出水を浄化処理するように構成されている。これを可能にするために、本実施形態の廃棄物埋立処理設備1は、底配管部20が浸出水Lを集約するように構成されており、且つ、底配管部20に集約された浸出水Lを受け入れるために底配管部20の一端242に接続され且つ上端62が開放された受入ピット60と、受入ピット60の下流側に設けられ浸出水Lを浄化処理する浄化処理部80と、浄化処理部80への浸出水Lの供給量を調節するために受入ピット60及び浄化処理部80の間に設けられた受水槽70とを備えている。
【0018】
収容部10は、浸出水Lが底部12に集約され易くなるように、上方から下方に向かって縮径する凹状に形成されていることが好ましい。
【0019】
底配管部20は、一端242から受け入れた空気を収容部10及び通気配管部30へ供給し、且つ、前記通気孔及び通気配管部30を介して流入した浸出水Lを集約しつつ受入ピット60へ排出するように構成されている。本実施形態の底配管部20は、図3に示されるように、受入ピット60に直接的に接続された主管部24と、主管部24から分岐した複数の枝管部26とを有している。
【0020】
主管部24は、一端242たる開放端242及び閉塞された他端たる閉塞端244を有しており、閉塞端244から開放端242に向かって下方へ傾斜するように配されている。主管部24は、前記通気孔が設けられている上面部246と、前記通気孔が設けられていない下面部248とを有している。本実施形態では、上面部246の全体にわたって前記通気孔が設けられている。枝管部26は、閉塞された先端から基端(主管部24)に向かって下方へ傾斜するように配されている。枝管部26の側壁には、全体にわたって前記通気孔が設けられている。これによって、図1における実線矢印(左上向きの矢印)で示されるように、底配管部20に流入した空気は、主管部24の上面部246に設けられた前記通気孔から収容部10に流入し、又は、通気配管部30に流入することとなる。また、図1における破線矢印(右下向きの矢印)で示されるように、底配管部20に流入した浸出水Lは、主管部24の下面部248に集約されつつ、主管部24内を閉塞端244から開放端242に向かって流れ、受入ピット60に流れ込むこととなる。
【0021】
底配管部20は、上記のような空気の流れ及び浸出水Lの流れが効率的となるような大きさであることが好ましい。具体的には、主管部24の内径は500~1000mmであることが好ましく、枝管部26の内径は75~1000mmであることが好ましい。
【0022】
底配管部20は、一部が収容部10の外側に配されていてもよい。例えば、底配管部20は、前記通気孔が形成された上面部246が収容部10内に配されるとともに、下面部248が収容部10よりも下方に配されていてもよい。
【0023】
通気配管部30は、底配管部20から分岐しており、収容部10内を上下方向に延びるように配されている。通気配管部30は、上記のような空気や気体の流れが阻害されない程度において、一部が横方向に延びていてもよい。通気配管部30は、底配管部20の主管部24から分岐していてもよく、底配管部20の枝管部26から分岐していてもよい。本実施形態では、通気配管部30の側壁全体にわたって前記通気孔が設けられている。
【0024】
通気配管部30は、先端32が廃棄物Wの表面よりも上方に配されていることが好ましい。廃棄物の埋め立てに伴って廃棄物Wの表面の高さが通気配管部30の先端32の高さよりも高くならないように、通気配管部30は、通常、継ぎ足しなどの延伸により先端32の高さが高くされることによって、大気中に開放されるようになっている。この他、先端32の高さが廃棄物Wの表面の高さよりも低くなっている場合であっても、廃棄物Wの表面から先端32に通ずる穴のような通路が形成されることによって、通気配管部30が先端32において大気中に開放されていてもよい。この場合、廃棄物Wの埋め立てや廃棄物Wの表面を均すのに用いられる重機が通気配管部30の先端部に接触することを抑制することができる。
【0025】
通気配管部30の内径は、75~1000mmであることが好ましい。
【0026】
横引配管部40は、複数の通気配管部30の側方を通るように配されていることが好ましい。横引配管部40は、通気配管部30から分岐し、又は、通気配管部30に隣接するように配されていることがより好ましい。横引配管部40は、通気配管部30と所定の間隔を空けて配されていてもよいが、この場合、該間隔は、20cm以下であることが好ましい。本実施形態では、横引配管部40の側壁全体にわたって、前記通気孔が設けられている。横引配管部40の内径は、75~1000mmであることが好ましい。
【0027】
廃棄物埋立処理設備1は、さらに、硫化水素やメタンガスが収容部10から排出され易く且つ空気が収容部10内に供給され易くなるように、少なくとも1つの通気配管部30の側方、及び/又は、横引配管部40の側方に、所定の拡がりを有する空間Sを廃棄物W内に形成するための構造体50を備えている。空間Sが所定の拡がりを有することで、収容部10内の硫化水素やメタンガス、及び、上昇気流で上方に移動する空気が、空間Sに流入し易くなる。また、構造体50が通気配管部30や横引配管部40の側方に配されていることで、空間Sに流入した硫化水素やメタンガスが、これらの配管部に向けて移動し易くなり、結果的にこれらの配管部を介して外部に排出され易くなる。さらに、上昇気流によって収容部10内及び通気配管部30内を上方に移動する空気が、空間Sに流入して空間S内を拡散しつつ収容部10内へ流入することとなる。従って、嫌気性が高まってメタンが発生するような状態となった場合であっても、準好気性が回復し易くなる。
【0028】
図2に示されるように、構造体50は、板状構造を有する天板部51を備えている。構造体50は、天板部51の一面側が上方に向き他面側が下方に向いた状態となるように配されている。また、構造体50は、天板部51と、天板部51を下方から支持する支持部52とを少なくとも備えており、これによって、天板部51の下方に空間Sを形成している。空間Sに一部の廃棄物Wが入り込んだ場合であっても、空間S内では廃棄物Wが密にはなり難いため、空間Sに入り込んだメタンガス及び空気が横移動し易い状態になる。本実施形態の構造体50は、天板部51に対向するように且つ天板部51の下方に配された底板部53をさらに備え、天板部51と底板部53とを連結するように複数の支持部52が互いに間隔を空けて設けられており、これによって、天板部51と底板部53との間に空間Sを形成している。本実施形態の構造体50は、底板部53を有することによって、廃棄物Wが空間Sに入り込み難くなっている。また、構造体50の外周部には、天板部51の側面と底板部53の側面とによって画定される開口54が形成されている。
【0029】
構造体50は、通気配管部30及び/又は横引配管部40に隣接するように配置されていることが好ましい。また、構造体50は、通気配管部30及び/又は横引配管部40が天板部51や底板部53を貫通するように配置されていてもよい。また、構造体50は、通気配管部30及び/又は横引配管部40から所定の間隔を空けて備えられていてもよい。この場合、該間隔は、廃棄物Wが入り込みにくくなるような間隔であることが好ましくは、具体的には、該間隔は、20cm以下であることが好ましい。
【0030】
本実施形態では、空間Sの形成箇所や形状を柔軟に設定することが可能となるように、所定の大きさを有する構造体50が複数用いられており、これらが、硫化水素やメタンガスが収容部10内から排出され易くなるように且つ空気が収容部10内に供給され易くなるように廃棄物W内に配列されている。複数の構造体50は、これらの空間Sが連通して通路を形成するように配列されていることが好ましい。また、横方向に構造体50が配列される場合、四方に延びるように構造体50が配列されていることが好ましい。これによって、空間Sが構造体50の配列に対応した拡がり有するものとなるため、硫化水素やメタンガスを捕捉し且つ取り込んだ空気を拡散させるのに十分な大きさになり得る。
【0031】
複数の構造体50は、水平方向に対して傾斜するように配列されていてもよい。この場合、水平方向に対する構造体50(天板部51)の傾斜角度は、0~5°であることが好ましい。また、少なくとも1つの構造体50が、直近の通気配管部30や横引配管部40に近付く方向に向かって空間Sが先上がり傾斜となるように配されていることが好ましい。これによって、特に、1つの構造体50の空間Sに捕捉されたメタンガスが、通気配管部30や横引配管部40に移動し易くなる。
【0032】
また、複数の構造体50は、互いに横並びとなるように配された構造体層を形成していてもよく、該構造体層は、第1の構造体層と第2の構造体層とを含む複数の構造体層を形成していてもよい。この場合、前記第1の構造体層よりも上方に前記第2の構造体層が配されており、上面視において、前記第2の構造体層に備えられた構造体50の少なくとも一部が、前記第1の構造体層において構造体50が配されていない位置に設けられていることが好ましい。
【0033】
複数の構造体50は、前記通路の体積が0.01m以上となるように配列されていることが好ましい。また、前記通路の体積は、通常、7m以下である。
【0034】
また、隣り合う構造体50は、互いの開口54が対向した状態となるように配列されていることが好ましく、言い換えれば、互いの開口54を介して互いの空間Sが連通して前記通路を形成するように配列されていることが好ましい。これによって、硫化水素やメタン及び空気が、互いの空間Sの間を移動し易くなり、延いては、硫化水素やメタンが通気配管部30や横引配管部40に誘導され易くなるとともに、空気が収容部10内に供給され易くなる。
【0035】
構造体50は、空間Sに四方から硫化水素やメタンガス及び空気を受け入れ、且つ、空間Sから四方へ硫化水素やメタンガス及び空気を排出できるように構成されていることが好ましい。具体的には、構造体50の外周部に少なくとも4つの開口54が設けられ、これらが四方に向かって開口していることが好ましい。これによって、構造体50がより効率的に硫化水素やメタンガス及び空気を受け渡すことが可能となる。また、前記通路の形状をより柔軟に設定することが可能となる。
【0036】
複数の構造体50が上記のように配列される場合、これらの一部が沈降して配列が乱れないように、各構造体50をつなぎとめる固定部材が用いられてもよい。該固定部材としては、中空の部材が好ましく、例えば、ゴム製のホースが好ましい。前記固定部材が中空の部材であることによって、各構造体50の配列が乱れて各構造体50の間に廃棄物Wが入り込んだ場合であっても、各構造体50が形成する空間Sが前記固定部材を介して流体的につながった状態となる。
【0037】
天板部51は、矩形状であることが好ましく、構造体50のより柔軟な配列が可能となるように、隣り合う片の長さの比が1:0.5~1:1であることが好ましい。また、天板部51の平面視における面積は、0.5~4mであることが好ましい。天板部51の厚みは、その強度が十分なものとなるように、5~30mmであることが好ましい。
【0038】
天板部51には、複数の貫通孔511が形成されていることが好ましい。天板部51に複数の貫通孔511が形成されていることで、構造体50の上方からも硫化水素やメタンガスを空間Sに流入させ易くなる。また、貫通孔511を介して、空間Sに流入した空気が構造体50の上方に配された廃棄物Wに供給され易くなる。天板部51に貫通孔511が形成されている場合、廃棄物Wが貫通孔511を介して空間Sに入り込みにくくなるように、1つの貫通孔511の面積は、200cm以下であることが好ましい。廃棄物Wが空間Sにさらに入り込みにくくなるように、複数の貫通孔511は、1つの貫通孔511の面積よりも目の細かな網目を有するシート材によって覆われていてもよい。この場合、1つの網目の面積は、25cm以下であることが好ましい。前記シート材としては、例えば、樹脂製のネットを使用することができる。
【0039】
複数の支持部52は、天板部51に載置された廃棄物Wの重量が各支持部52に分散し易いような位置に配されていることが好ましい。例えば、複数の支持部52は、天板部51の中央部を支持する内側支持部521と、天板部51の外周部を支持する複数の外側支持部522とを含むことが好ましい。これにより、廃棄物の埋め立てに伴う構造体50の沈降が抑制されて、各構造体50の上下方向における位置ずれが抑制されるため、前記通路の形状が維持され易くなる。
【0040】
複数の外側支持部522は、開口54が四方に向かって開口するような位置に配されていることが好ましく、互いに等しい間隔を空けて配されていることがより好ましい。これにより、支持部52が、硫化水素やメタンガス及び空気の空間Sへの流入を阻害することが抑制される。
【0041】
天板部51の面積に対する支持部52の面積の割合は、10~40%であることが好ましい。これにより、空間Sの大きさが、硫化水素やメタン及び空気を流入させるのに十分な大きさとなる。
【0042】
支持部52の高さは、50~200mmであることが好ましい。なお、支持部52の高さは、天板部51の内面と底板部53の内面との間隔を意味するものとする。
【0043】
支持部52の形状は、特に限定されず、例えば、角柱状であってもよく、円筒状であってもよい。
【0044】
底板部53は、支持部52から受ける荷重を効率的に分散させ易いように、全ての支持部52を下方から支持するように配されていることが好ましい。本実施形態では、底板部53は、内側支持部521及び全ての外側支持部522を下方から支持するように配されている。底板部53の形状は、天板部51の形状に対応した形状であることが好ましく、本実施形態では矩形状となっている。底板部53の平面視における面積は、支持部52からの荷重が分散され易くなるように、0.5~4mであることが好ましい。また、底板部53の厚みは、その強度が十分なものとなるように、5~30mmであることが好ましい。
【0045】
底板部53には、複数の貫通孔531が形成されていることが好ましい。底板部53に複数の貫通孔531が形成されていることで、構造体50の下方からも硫化水素やメタンガス及び空気を空間Sに流入させ易くなる。また、廃棄物Wが貫通孔531を介して空間Sに入り込みにくくなるように、1つの貫通孔531の面積は、200cm以下であることが好ましい。廃棄物Wが空間Sにさらに入り込みにくくなるように、複数の貫通孔531は、1つの貫通孔531の面積よりも目の細かな網目を有するシート材によって覆われていてもよい。1つの網目の面積は、25cm以下であることが好ましい。前記シート材としては、例えば、樹脂製のネットを使用することができる。底板部53に貫通孔531が形成されている場合、複数の構造体50は、横方向に配列されていることが特に好ましい。これによって、上昇気流に直交する方向に拡がる空間Sが形成されることとなり、上昇気流に乗って上方へ移動する硫化水素やメタンガス及び空気が、貫通孔531を介して空間Sに流入し易くなる。
【0046】
上記のような構造体50としては、物流などに用いられるパレットが用いられてもよい。該パレットが用いられる場合、該パレットは廉価な中古品であることが好ましい。
【0047】
前記パレットは、樹脂製であることが好ましい。これによって、木製である場合と比較して、廃棄物W内における構造体50の劣化が抑制される。
【0048】
受入ピット60は、底配管部20から排出された浸出水Lを一時的に収容するように構成されている。本実施形態の受入ピット60は、上下方向に延びる筒状であり、下端が閉塞し且つ上端が大気中に開放されている。
【0049】
受入ピット60は、排水ポンプ911が備えられた排水管部91を介して受水槽70に接続されている。
【0050】
受水槽70は、浄化処理部80の処理能力に応じて浸出水Lの供給量を調節するために設けられている。受水槽70は、受け入れた浸出水Lを曝気するための散気装置を有していることが好ましい。浸出水Lが曝気されることによって、浸出水L中のアンモニア性窒素が酸化されて硝酸態窒素になる硝化が起こる。
【0051】
受水槽70は、排水ポンプ921及びバルブ922を備えた排水管部92を介して浄化処理部80に接続されている。
【0052】
浄化処理部80は、従来公知の水処理装置を備えている。浄化処理部80は、処理した水を外部環境に放出するように構成されている。
【0053】
次に、本発明の一実施形態に係る廃棄物埋立処理方法について説明する。
【0054】
本実施形態では、廃棄物埋立処理設備1を使用した廃棄物埋立処理方法について、特に、構造体50の配置方法について具体的に説明する
【0055】
構造体50を配置するに当たっては、予め、収容部10内の気体成分の状況を把握しておくことが好ましい。具体的には、酸素、硫化水素、及びメタンの濃度を測定することができる測定装置によって、各通気配管部30から排出されている気流中の気体成分の濃度測定を行うことが好ましい。ここで、該気体成分の濃度は、前記気流を排出している通気配管部30の周囲における各気体成分の濃度を反映したものとなっている。よって、前記濃度測定によって、収容部10内において嫌気性が高まっている箇所を推定することが可能となり、この通気配管部30の側方に構造体50を配置すれば、効率的に硫化水素やメタンガスを排出することができる。
【0056】
構造体50を配置する判断基準としては、前記濃度測定において、酸素濃度が20%以下、及び/又は、硫化水素濃度が5ppm以上、及び/又は、メタン濃度が1vol%以上に設定することが好ましい。
【0057】
構造体50を配置する際には、廃棄物Wの表面から突き出している通気配管部30の先端部の側方に、廃棄物Wの表面に載置するように構造体50を配置すればよい。複数の通気配管部30における前記濃度測定の結果が上記判断基準を満たしている場合には、これらの通気配管部30から分岐させるように横引配管部40を配し、この横引配管部40の側方に構造体50を配置することが好ましい。この場合、通気配管部30の側方にも構造体50を配置してもよい。
【0058】
構造体50を配置する際には、複数の構造体50を用いて、空間Sの形状を適宜設定することが好ましい。この場合、通気配管部30及び/又は横引配管部40と隣り合うように配置した第1の構造体501を基準として、空間Sが前記通路を形成するように第2の構造体502~第Nの構造体50Nを配列することが好ましい。より具体的には、第1の構造体501及び第2の構造体502のそれぞれの開口54が対向した状態となるように、第1の構造体501の側方に第2の構造体502を配列し、第1の構造体501又は第2の構造体502の側方に第3の構造体503を配列し、同様にして、第Nの構造体50Nまでを配列することが好ましい。
【0059】
構造体50を配置した後は、構造体50を埋めるようにして、廃棄物の埋め立てを通常通り行えばよい。すなわち、構造体50の上方に廃棄物Wの層を順次に形成すればよい。
【0060】
なお、本発明に係る廃棄物埋立処理設備及び廃棄物埋立処理方法は、上記実施形態に限定されるものではない。また、本発明に係る廃棄物埋立処理設備及び廃棄物埋立処理方法は、上記の作用効果によって限定されるものではない。本発明に係る廃棄物埋立処理設備及び廃棄物埋立処理方法は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【0061】
例えば、上記実施形態では、天板部51が矩形状の構造体50を示したが、これに限定されず、天板部51の形状は、円形状や楕円形状などであってもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、複数の構造体50が用いられる態様を示したが、1つのより大きな構造体50が用いられてもよく、この場合、空間Sの形状が所望の形状となるように、天板部51や底板部53、及び支持部52の形状が適宜変更されてもよい。
【実施例0063】
次に、実施例を示すことによって、本発明についてさらに具体的に説明する。
【0064】
本実施例では、収容部(容量47万m)と、底配管部(主管部の内径が600mmであり枝管部の内径が150mm)と、該底配管部から分岐した複数の通気配管部(内径150mm)と、該通気配管部から分岐した横引配管部(内径200mm)とを備えた廃棄物埋立処理設備を用いた。
【0065】
また、本実施例では、構造体として、一般的に用いられている樹脂製の物流パレット(中古品)を使用した。該物流パレットは、矩形状の天板部(面積1.0m)と、該天板部に対向するように配された矩形状の底板部(面積1.0m)と、前記天板部及び前記底板部を連結するように設けられた四角柱状の9つの支持部(体積3,500cm、高さ150mm)とを有している。9つの支持部のうちの1つは、前記天板部の中央部と前記底板部の中央部とを連結する内側支持部であり、残りの8つは、前記天板部の外周部と前記底板部の外周部とを連結する外側支持部である。また、9つの前記支持部は、互いに等しい間隔を空けて配されている。このような構成により、前記構造体(物流パレット)は、内側に体積0.1mの空間を形成している。また、前記構造体は、外周部に、前記天板部の側面と前記底板部の側面と前記外側支持部の側面とにより画定される開口(開口面積300cm)を8つ備えている。さらに、前記天板部及び前記底板部は、複数の貫通孔(1つの貫通孔の面積25cm)が形成されたメッシュ状である。
【0066】
[実施例]
上記構造体を複数(30枚)用い、1つの通気配管部の側方に、これらを水平方向に沿って配列した。具体的には、図4に示すように、1つの構造体を天板部及び底板部を通気配管部が貫通するように配し、該構造体の側方に、残りの構造体が互いに位置ずれしないように外周部どうしを隣接させるようにして(すなわち、互いの開口を介して空間が連通して通路を形成するように)配列した。
【0067】
その後、埋立を進めつつ、構造体の配列を行ってから3日目に、前記通気配管部から横引配管部を分岐して配設し、該横引配管部の側方に、上記構造体を複数(34枚)水平方向に沿って配列した。具体的には、図5に示すように、横引配管部の長さ方向における概ね等間隔の合計10箇所から、前記長さ方向に直交する方向に沿って延びるように各構造体を配列した。廃棄物の埋め立ての進捗に伴い、収容部内の酸素及びメタンの濃度がどのように変化するか経時観察を行った。なお、濃度測定は、ポータブルマルチガスモニター(理研計器社製、GX-2012)を用い、センサの先端部を前記通気配管部から排出されている気流にかざすことによって行った。
【0068】
下記表1に結果を示した。構造体を設置する前の期間(3月2日~3月28日)においては、収容部内の酸素濃度が数%に低下し、且つ、メタン濃度が6.0~8.5vol%(120~170LEL%)に上昇した状態であったが、構造体を設置した後の期間(4月10日~4月22日)では、収容部内のメタン濃度が5.0~36.0LEL%に低下し(メタン濃度が70~97%減少し)、且つ、酸素濃度が大気中の酸素濃度に匹敵する程度にまで回復したことが認められた。なお、100LEL%=5vol%である。
【0069】
よって、収容部内への構造体の設置によって、収容部内に空気が供給され易くなり、また、メタンが外部へ排出され易くなり、準好気性が回復したと考えられる。
【0070】
【表1】
【符号の説明】
【0071】
1:廃棄物埋立処理設備、
10:収容部、12:底部、
20:底配管部、24:主管部、242:一端(開放端)、244:他端(閉塞端)、
246:上面部、248:下面部、26:枝管部、
30:通気配管部、32:先端、
40:横引配管部、
50:構造体、51:天板部、511:貫通孔、
52:支持部、521:内側支持部、522:外側支持部、
53:底板部、531:貫通孔、54:開口、
60:受入ピット、62:上端、
70:受水槽、
80:浄化処理部、
91:排水管部、911:排水ポンプ、
92:排水管部、921:排水ポンプ、922:バルブ、
W:廃棄物、L:浸出水、S:空間
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2021-08-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
準好気的に廃棄物を処理する廃棄物埋立処理設備であって、
前記廃棄物を収容する収容部と、前記収容部内を上下方向に延びるように配された1又は複数の通気配管部とを備え、
該通気配管部には複数の通気孔が設けられており、
少なくとも1つの前記通気配管部の側方には、天板部と該天板部を下方から支持する支持部とを備え、該天板部の下方に空間を形成する構造体が配されている、廃棄物埋立処理設備。
【請求項2】
前記空間の気体を側方に排出できるように、前記構造体の外周部には1又は複数の開口が設けられ、
前記開口を備えた前記構造体として、第1の構造体と、第2の構造体とを含む複数の前記構造体が備えられており、
前記第1の構造体の側方に前記第2の構造体が配され、互いの前記開口が対向した状態となるように前記第1の構造体と前記第2の構造体とが配列されている、請求項1に記載の廃棄物埋立処理設備。
【請求項3】
前記空間の気体を四方に排出できるように、少なくとも4つの前記開口を設けた前記構造体が複数備えられ、
複数の前記構造体が、縦横に配列され且つ隣り合う前記構造体どうしが前記開口を対向させた状態となるように配列されている、請求項2に記載の廃棄物埋立処理設備。
【請求項4】
前記収容部の底部に沿うように配され且つ少なくとも一端が大気中に開放された底配管部をさらに備え、
前記通気配管部が、前記底配管部から分岐している、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の廃棄物埋立処理設備。
【請求項5】
前記通気配管部の側方を通って横方向に延びるように配され且つ複数の通気孔が形成された横引配管部をさらに備え、
前記構造体が、前記横引配管部の側方に配されている、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の廃棄物埋立処理設備。
【請求項6】
前記天板部に複数の貫通孔が形成されている、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の廃棄物埋立処理設備。
【請求項7】
前記貫通孔よりも目の細かな網目を有するシート材で前記複数の貫通孔が覆われている、請求項6に記載の廃棄物埋立処理設備。
【請求項8】
前記構造体が、前記天板部に対向するように該天板部の下方に配された底板部をさらに有し、
前記支持部が、前記天板部と前記底板部とを連結するように設けられており、
前記構造体は、前記天板部と前記底板部との間に前記空間を形成している、請求項1乃至7の何れか1項に記載の廃棄物埋立処理設備。
【請求項9】
前記底板部に複数の貫通孔が形成されている、請求項8に記載の廃棄物埋立処理設備。
【請求項10】
前記構造体が樹脂製である、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の廃棄物埋立処理設備。
【請求項11】
準好気的に廃棄物を処理する廃棄物埋立処理方法であって、
前記廃棄物を収容する収容部と、前記収容部内を上下方向に延びるように配された1又は複数の通気配管部とを備え、該通気配管部に複数の通気孔が設けられた廃棄物埋立処理設備を使用し、
前記廃棄物よりも上方に配された前記通気配管部の先端部の側方に、天板部と該天板部を下方より支持する支持部とを備え該天板部の下方に空間を形成する構造体を配置し、
前記構造体を埋めるようにして廃棄物の埋め立てを行う、廃棄物埋立処理方法。