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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022155879
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】車両の操作評価方法
(51)【国際特許分類】
   B60W 40/09 20120101AFI20221006BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20221006BHJP
   G09B 19/00 20060101ALI20221006BHJP
   G09B 9/042 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
B60W40/09
G08G1/00 D
G09B19/00 H
G09B9/042 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021059314
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】301065892
【氏名又は名称】株式会社アドヴィックス
(71)【出願人】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】井川 貴雄
(72)【発明者】
【氏名】松田 匡生
(72)【発明者】
【氏名】辰巳 輝雄
【テーマコード(参考)】
3D241
5H181
【Fターム(参考)】
3D241CE02
3D241DA13Z
3D241DA39Z
3D241DA52Z
5H181AA01
5H181CC27
5H181FF10
5H181FF27
5H181MB02
(57)【要約】
【課題】車両の運転者の操作の丁寧さを評価できるようにすること。
【解決手段】車両の操作評価方法は、複数の操作関連データDTを収集する収集処理(ステップS11,S13)と、操作関連データDTの分布を基に、評価用データ分布を導出する分布導出処理(ステップS29)と、評価用データ分布の範囲DIvdに基づいて運転者の操作の丁寧さを評価する評価処理とを有する。操作関連データは、運転者が操作を行った際の操作量、操作の操作速度、操作の操作加速度、及び、操作のジャークのうち、少なくとも2つを含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を走行させる際における当該車両の運転者の操作の丁寧さを評価する車両の操作評価方法であって、
前記運転者が前記操作を行った際の操作量、前記操作の操作速度、前記操作の操作加速度、及び、前記操作のジャークのうち、少なくとも2つを含む複数の操作関連データを収集する収集処理と、
前記操作量、前記操作速度、前記操作加速度及び前記ジャークのうち、1つを第1操作関連値とし、別の1つを第2操作関連値として、前記第1操作関連値を第1軸とするとともに前記第2操作関連値を第2軸とした場合における前記操作関連データの分布を基に、評価用データ分布を導出する分布導出処理と、
前記評価用データ分布の範囲に基づいて前記運転者の操作の丁寧さを評価する評価処理と、を有する
車両の操作評価方法。
【請求項2】
前記評価処理では、前記評価用データ分布の範囲が狭い場合には、前記評価用データ分布の範囲が広い場合と比較して前記運転者の操作が丁寧であると評価する
請求項1に記載の車両の操作評価方法。
【請求項3】
前記分布導出処理では、
前記操作関連データの基準をデータ基準として、前記第1軸に沿う方向における前記データ基準からの離間度合いである第1離間度合い、及び、前記第2軸に沿う方向における前記データ基準からの離間度合いである第2離間度合いを、複数の前記操作関連データ毎に求め、
前記第1離間度合い及び前記第2離間度合いを基に、複数の前記操作関連データのうち、前記データ基準から離れていると判定できる前記操作関連データを無効データとして設定し、
前記無効データの分布を基に、前記評価用データ分布を導出する
請求項1又は請求項2に記載の車両の操作評価方法。
【請求項4】
前記分布導出処理では、複数の前記無効データの分布よりも内側に前記評価用データ分布の範囲を設定する
請求項3に記載の車両の操作評価方法。
【請求項5】
前記分布導出処理では、
前記操作関連データの基準をデータ基準とし、前記データ基準の前記第1操作関連値を第1基準操作関連値とし、前記データ基準の前記第2操作関連値を第2基準操作関連値として、前記第1操作関連値から前記第1基準操作関連値を引いた値である第1減算値、及び、前記第2操作関連値から前記第2基準操作関連値を引いた値である第2減算値を、複数の前記操作関連データ毎に求め、
複数の前記第1減算値のうちの最大値及び最小値と、複数の前記第2減算値のうちの最大値及び最小値と、に基づいて前記評価用データ分布を導出する
請求項1又は請求項2に記載の車両の操作評価方法。
【請求項6】
前記操作は、操舵、アクセル操作及びブレーキ操作の何れかであり、
前記収集処理では、前記操作関連データとして、前記運転者の操舵に関連するデータ、前記運転者のアクセル操作に関連するデータ、及び、前記運転者のブレーキ操作に関連するデータの何れかを収集する
請求項1~請求項5のうち何れか一項に記載の車両の操作評価方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の運転者の操作を評価する車両の操作評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両の運転者の操作の傾向を表す操作特性を分析する車両用運転支援装置の一例が記載されている。当該装置では、走行時における車両の挙動を示す走行データを基に、運転者の操作特性が分析される。ここでいう「運転者の操作」は、例えば、操舵、アクセル操作、ブレーキ操作及びクラッチ操作である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-37002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、運転者の操作の丁寧さを評価し、スムーズな操作が行われているか否かの観点で操作特性を分析する旨が記載されている。しかし、操作の丁寧さを評価する具体的な手法が開示されていない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための車両の操作評価方法は、車両を走行させる際における当該車両の運転者の操作の丁寧さを評価する方法である。この操作評価方法は、前記運転者が前記操作を行った際の操作量、前記操作の操作速度、前記操作の操作加速度、及び、前記操作のジャークのうち、少なくとも2つを含む複数の操作関連データを収集する収集処理と、前記操作量、前記操作速度、前記操作加速度及び前記ジャークのうち、1つを第1操作関連値とし、別の1つを第2操作関連値として、前記第1操作関連値を第1軸とするとともに前記第2操作関連値を第2軸とした場合における前記操作関連データの分布を基に、評価用データ分布を導出する分布導出処理と、前記評価用データ分布の範囲に基づいて前記運転者の操作の丁寧さを評価する評価処理と、を有する。
【0006】
上記構成によれば、運転者が操作を行っている場合、収集処理によって、複数の操作関連データが収集される。操作関連データは、操作量、操作速度、操作加速度及びジャークのうち、少なくとも2つを含む。分布導出処理では、第1操作関連値を第1軸とするとともに第2操作関連値を第2軸とした場合における操作関連データの分布を基に、評価用データ分布が導出される。
【0007】
ここで、運転者の操作が丁寧な場合と、運転者の操作が丁寧ではない場合とでは、評価用データ分布の範囲に違いがあると推測できる。
そこで、上記構成では、分布導出処理で導出した評価用データ分布の範囲に基づき、運転者の操作の丁寧さが評価される。
【0008】
したがって、上記構成によれば、車両の運転者の操作の丁寧さを評価できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態において、車両と、サーバとを示すブロック図。
図2】複数の操作関連データをプロットしたグラフ。
図3】複数の操作関連データをプロットしたグラフ。
図4】運転者の操作を評価するために車両の車両側評価装置が実行する一連の処理の流れを説明するフローチャート。
図5】評価用データ分布を導出する様子を示す図。
図6】運転者の操作を評価するためにサーバ制御装置が実行する一連の処理の流れを説明するフローチャート。
図7】第2実施形態において、運転者の操作を評価するために車両側評価装置が実行する一連の処理の流れの一部を説明するフローチャート。
図8】第2実施形態において、評価用データ分布を導出する様子を示す図。
図9】第3実施形態において、評価用データ分布を導出する様子を示す図。
図10】第3実施形態において、運転者の操作を評価するために車両側評価装置が実行する一連の処理の流れの一部を説明するフローチャート。
図11】第3実施形態において、運転者の操作を評価するために車両側評価装置が実行する一連の処理の流れの一部を説明するフローチャート。
図12】第4実施形態において、運転者の操作を評価するために車両側評価装置が実行する一連の処理の流れの一部を説明するフローチャート。
図13】(a)はアクセルペダルの操作量の推移を示し、(b)はその操作速度の推移を示すタイミングチャート。
図14】複数の操作関連データをプロットしたグラフ。
図15】(a)はアクセルペダルの操作量の推移を示し、(b)はその操作速度の推移を示すタイミングチャート。
図16】複数の操作関連データをプロットしたグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施形態)
以下、車両の操作評価方法の第1実施形態を図1図6に従って説明する。
図1には、車両10と、車外に設置されているサーバ50とが図示されている。本実施形態では、車両10の制御装置である車両制御装置30と、サーバ50の制御装置であるサーバ制御装置51との協働によって、車両10の運転者の操作が評価される。すなわち、本実施形態では、車両制御装置30及びサーバ制御装置51により、操作評価方法を構成する複数の処理を実行する実行装置が構成される。ここでいう「運転者の操作」とは、車両10を走行させるための操作のことである。運転者の操作としては、例えば、操舵、アクセル操作及びブレーキ操作を挙げることができる。
【0011】
<車両10の構成>
車両10は、車両10を走行させるために運転者が操作する操作部材として、ステアリングホイール11、アクセルペダル12及びブレーキペダル13を備えている。また、車両10は、運転者による操作部材の操作量を検出するセンサとして、操舵センサ21、アクセル開度センサ22及び制動操作量センサ23を備えている。操舵センサ21は、運転者のステアリングホイール11の操作量STRとして操舵角を検出し、その検出結果を車両制御装置30に出力する。アクセル開度センサ22は、運転者のアクセルペダル12の操作量ACとしてアクセル開度を検出し、その検出結果を車両制御装置30に出力する。制動操作量センサ23は、運転者のブレーキペダル13の操作量BPとして制動操作量を検出し、その検出結果を車両制御装置30に出力する。
【0012】
車両制御装置30は、走行制御装置31と、車両側評価装置32とを備えている。
走行制御装置31は、操作量STR,AC,BPを基に、車両10の駆動装置、制動装置及び転舵装置を制御する。駆動装置は、車両10の駆動力を調整する。制動装置は、車両10の制動力を調整する。転舵装置は、車両10の前輪の転舵角を調整する。
【0013】
走行制御装置31は、CPUと、プログラム及びデータを格納するメモリとを備えて、ソフトウェア処理を実行するものに限らない。すなわち、走行制御装置31は、以下(a)~(c)の何れかの構成であればよい。
(a)コンピュータプログラムに従って各種処理を実行する一つ以上のプロセッサを備えている。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROMなどのメモリを含んでいる。メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリ、すなわちコンピュータ可読媒体は、汎用又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含んでいる。
(b)各種処理を実行する一つ以上の専用のハードウェア回路を備えている。専用のハードウェア回路としては、例えば、特定用途向け集積回路、すなわちASIC又はFPGAを挙げることができる。なお、ASICは、「Application Specific Integrated Circuit」の略記であり、FPGAは、「Field Programmable Gate Array」の略記である。
(c)各種処理の一部をコンピュータプログラムに従って実行するプロセッサと、各種処理のうちの残りの処理を実行する専用のハードウェア回路とを備えている。
【0014】
本実施形態では、車両側評価装置32は、運転者の操作を評価するための各種の処理の一部を実行する。車両側評価装置32が実行する処理の内容については後述する。
車両側評価装置32は、CPUと、プログラム及びデータを格納するメモリとを備えて、ソフトウェア処理を実行するものに限らない。すなわち、車両側評価装置32は、上記(a)~(c)の何れかの構成であればよい。
【0015】
車両制御装置30は、車両通信装置33を備えている。車両通信装置33は、車両側評価装置32から出力された情報をサーバ50に送信する。また、車両通信装置33は、サーバ50から送信された情報を受信して車両側評価装置32に出力する。
【0016】
<サーバ50の構成>
サーバ50は、サーバ制御装置51に加え、サーバ通信装置52を備えている。サーバ通信装置52は、サーバ制御装置51から出力された情報を車両10に送信する。また、サーバ通信装置52は、車両10から送信された情報を受信してサーバ制御装置51に出力する。
【0017】
サーバ制御装置51は、車両10の運転者の操作を評価するための各種の処理の一部を実行する。サーバ制御装置51が実行する処理の内容については後述する。
サーバ制御装置51は、CPUと、プログラム及びデータを格納するメモリとを備えて、ソフトウェア処理を実行するものに限らない。すなわち、サーバ制御装置51は、上記(a)~(c)の何れかの構成であればよい。
【0018】
<運転者の操作の評価手法>
図2及び図3を参照し、運転者の操作の評価手法について説明する。なお、ここでは、運転者の操作の一例としてアクセル操作を挙げ、アクセル操作の丁寧さを評価する場合について説明する。
【0019】
図2及び図3において、横軸である第1軸は、操作加速度d2ACであり、縦軸である第2軸は、ジャークd3ACである。
操作部材の操作に関連するデータとしては、操作量、操作速度、操作加速度及びジャークがある。例えば、操作量ACを時間微分した値が、操作速度dACである。操作速度dACを時間微分した値が、操作加速度d2ACである。操作加速度d2ACを時間微分した値が、ジャークd3ACである。また例えば、操作速度dACを積分することで、操作量ACが導出できる。操作加速度d2ACを積分することで、操作速度dACが導出できる。ジャークd3ACを積分することで、操作加速度d2ACが導出できる。本実施形態では、操作速度dACは、操作量の変化速度である。操作加速度d2ACは、操作速度の変化速度である。ジャークd3ACが、操作加速度の変化速度である。
【0020】
例えば、運転者がアクセル操作している場合、操作量AC、操作速度dAC、操作加速度d2AC及びジャークd3ACのうち、少なくとも2つが、操作関連データとして収集される。本実施形態では、操作関連データは、操作加速度d2AC及びジャークd3ACを含むのであれば、操作量AC及び操作速度dACを含んでもよいし、操作量AC及び操作速度dACを含まなくてもよい。本実施形態では、操作加速度d2ACが「第1操作関連値」に対応し、ジャークd3ACが「第2操作関連値」に対応する。
【0021】
第1操作関連値及び第2操作関連値は、例えば、操作部材の操作量を検出するセンサなどから収集された値であってもよい。また、第1操作関連値及び第2操作関連値は、センサ値などのデータに基づいて既に導出されたデータを収集することによって導出した値であってもよい。また、第1操作関連値及び第2操作関連値は、制御に用いるために既に導出されたデータであってもよい。例えば、制御に用いるために既に導出されたデータを第1操作関連値(操作加速度d2AC)としたとき、第1操作関連値を基に算出した値を、第2操作関連値(ジャークd3AC)としてもよい。この場合、第1操作関連値を時間微分した値を第2操作関連値としてよい。また、第1操作関連値の前回値と最新値との偏差を、第1操作関連値の取得間隔に応じた時間で割った値を、第2操作関連値としてもよい。
【0022】
複数の操作関連データDTが収集されると、図2及び図3に示すようなグラフに、複数の操作関連データDTがプロットされる。当該グラフは、第1軸を第1操作関連値とし、第2軸を第2操作関連値としている。第2軸は、第1軸と直交している。そして、当該グラフにおける操作関連データDTの分布を基に、図2及び図3に破線L1で示すような評価用データ分布の範囲が導出される。
【0023】
続いて、評価用データ分布の範囲を基に、運転者のアクセル操作の丁寧さが評価される。
ここで、「大きい操作」、「速い操作」、「速度変化が急な操作」及び「急に動き出し急に止まるぎくしゃくした操作」に比べ、「小さい操作」、「ゆっくりな操作」、「速度変化が緩やかな操作」及び「スムーズに動き出しスムーズに止まる滑らかな操作」のほうが、丁寧な操作であるといえる。
【0024】
したがって、操作加速度d2AC及びジャークd3ACで丁寧さを評価する場合、操作加速度d2ACが「0」に近いほど、アクセル操作が丁寧であると推測できる。また、ジャークd3ACが「0」に近いほど、アクセル操作が丁寧であると推測できる。つまり、図2に示すように評価用データ分布の範囲が狭い場合は、図3に示すように評価用データ分布の範囲が広い場合と比較して運転者のアクセル操作が丁寧であると評価できる。
【0025】
なお、操作量ACを基にアクセル操作の丁寧さを評価する場合、操作量ACが「0」に近いほど、丁寧であると評価できる。また、操作速度dACを基にアクセル操作の丁寧さを評価する場合、操作速度dACが「0」に近いほど、丁寧であると評価できる。
【0026】
図2及び図3では、複数の操作関連データDTのうち、有効データDT1が黒丸「●」で示されており、無効データDT2がバツ「×」で示されている。例えば、複数の操作関連データDTのうち、一定の割合のデータが無効データDT2に設定され、無効データDT2以外の操作関連データDTが、有効データDT1に設定される。この場合、操作関連データDTの基準を定め、基準までの距離が長い操作関連データDTを無効データDT2と設定するとよい。
【0027】
なお、上記の一定の割合は、有効データDT1の数が無効データDT2の数よりも多くなるように設定される。すなわち、一定の割合を、有効データDT1の数が無効データDT2の数の「2倍」以上となるように設定するとよい。より好ましくは、一定の割合は、「1%」以下である。例えば、一定の割合は、「0.3%」である。
【0028】
<車両側評価装置32が実行する処理>
図4及び図5を参照し、運転者の操作を評価するために車両側評価装置32が実行する一連の処理を説明する。当該一連の処理は、車両10の運転スイッチがオンになったことを条件に実行される。
【0029】
図4に示すように、一連の処理において、はじめのステップS11では、車両側評価装置32は、操作関連データDTを取得する。続いて、ステップS13において、車両側評価装置32は、運転者の操作の評価の開始条件が成立したか否かを判定する。例えば、車両10の運転スイッチがオフにされた場合は、開始条件が成立したと判定できる。
【0030】
また例えば、操作関連データDTの取得数が所定数以上になった場合に、開始条件が成立したと判定するようにしてもよい。この場合、評価に必要な操作関連データDTの数の最小値、又は最小値よりも大きい値を、所定数と設定するとよい。また例えば、一連の処理が開始されてからの経過時間が所定時間を経過した場合に、開始条件が成立したと判定するようにしてもよい。この場合、評価に必要な操作関連データDTの数が取得できるような時間の長さを、所定時間として設定するとよい。
【0031】
ステップS13において、開始条件が成立していない場合(NO)、車両側評価装置32は、処理をステップS11に移行する。一方、開始条件が成立している場合(S13:YES)、車両側評価装置32は、処理をステップS15に移行する。すなわち、本実施形態では、ステップS11,S13が、複数の操作関連データを収集する「収集処理」に対応する。
【0032】
ステップS15において、車両側評価装置32は、収集した全ての操作関連データDTにおける操作加速度d2ACのうちの最大値を操作加速度最大値d2ACmaxとして取得する。また、車両側評価装置32は、収集した全ての操作関連データDTにおける操作加速度d2ACのうちの最小値を操作加速度最小値d2ACminとして取得する。
【0033】
続いて、ステップS17において、車両側評価装置32は、収集した全ての操作関連データDTにおけるジャークd3ACのうちの最大値をジャーク最大値d3ACmaxとして取得する。また、車両側評価装置32は、収集した全ての操作関連データDTにおけるジャークd3ACのうちの最小値をジャーク最小値d3ACminとして取得する。
【0034】
次のステップS19において、車両側評価装置32は、操作加速度最大値d2ACmax、操作加速度最小値d2ACmin、ジャーク最大値d3ACmax及びジャーク最小値d3ACminを基に、変換比Raを取得する。例えば、車両側評価装置32は、以下に示す関係式(式1)を用いて変換比Raを取得できる。
【0035】
【数1】
続いて、ステップS21において、車両側評価装置32は、操作関連データDTの基準であるデータ基準DTbを設定する。すなわち、車両側評価装置32は、データ基準DTbの第1操作関連値である第1基準操作関連値として、基準操作加速度d2ACbを設定する。車両側評価装置32は、データ基準DTbの第2操作関連値である第2基準操作関連値として、基準ジャークd3ACbを設定する。例えば、車両側評価装置32は、収集した全ての操作関連データDTにおける操作加速度d2ACの平均値を基準操作加速度d2ACbとして設定する。また例えば、車両側評価装置32は、収集した全ての操作関連データDTにおけるジャークd3ACの平均値を基準ジャークd3ACbとして設定する。
【0036】
なお、操作加速度最大値d2ACmaxと操作加速度最小値d2ACminとの中間値を、基準操作加速度d2ACbとしてもよい。ジャーク最大値d3ACmaxとジャーク最小値d3ACminとの中間値を、基準ジャークd3ACbとしてもよい。また、「0」を基準操作加速度d2ACbとし、「0」を基準ジャークd3ACbとしてもよい。
【0037】
ステップS23において、車両側評価装置32は、第1離間度合いLx及び第2離間度合いLyを、複数の操作関連データDT毎に導出する。第1離間度合いLxとは、第1軸に沿う方向におけるデータ基準DTbからの操作関連データの離間度合いである。例えば、車両側評価装置32は、以下の関係式(式2)を用いて第1減算値Zxを導出し、第1減算値Zxの絶対値を第1離間度合いLxとして導出できる。第2離間度合いLyとは、第2軸に沿う方向におけるデータ基準DTbからの操作関連データの離間度合いである。例えば、車両側評価装置32は、以下の関係式(式3)を用いて第2減算値Zyを導出し、第2減算値Zyの絶対値を第2離間度合いLyとして導出できる。
【0038】
【数2】
そして、ステップS25において、車両側評価装置32は、無効データDT2の選定処理を実行する。すなわち、車両側評価装置32は、複数の操作関連データDTの第1離間度合いLx及び第2離間度合いLyを基に、複数の操作関連データDTのうち、データ基準DTbから離れていると判定できる操作関連データを無効データDT2として設定する。例えば、車両側評価装置32は、操作関連データDTとデータ基準DTbとの距離である離間距離Lxyを、操作関連データDT毎に導出する。この場合、車両側評価装置32は、以下の関係式(式4)を用いるとよい。
【0039】
【数3】
ステップS15で取得した操作加速度最大値d2ACmaxと操作加速度最小値d2ACminとの差分が、ステップS17で取得したジャーク最大値d3ACmaxとジャーク最小値d3ACminとの差分が相違することがある。こうした差分の相違を考慮して無効データDT2を選定する必要がある。そのため、関係式(式4)においては、第2離間度合いLyの二乗の代わりに、第2離間度合いLyと変換比Raとの積の二乗を用い、離間距離Lxyを導出している。これにより、各差分の相違を考慮して無効データDT2を選定することができる。
【0040】
全ての操作関連データDTの離間距離Lxyを導出すると、車両側評価装置32は、無効データDT2の数である無効データ数を決定する。例えば、上記の一定の割合を「α」としたとき、車両側評価装置32は、操作関連データDTのデータ数のうちの割合αが、無効データDT2の数として導出できる。
【0041】
離間距離Lxyの大きい操作関連データDTは、データ基準DTbから離れていると判定できる。そこで、車両側評価装置32は、複数の操作関連データDTを離間距離Lxyの大きい順に並べた場合における上位の無効データ数個の操作関連データDTを無効データDT2として選定する。これにより、車両側評価装置32は、複数の操作関連データDTのうち、データ基準DTbから離れていると判定できる操作関連データDTを無効データDT2として設定できる。
【0042】
無効データDT2の選定が完了すると、車両側評価装置32は、処理を次のステップS27に移行する。ステップS27において、車両側評価装置32は、有効データDT1の選定処理を実行する。すなわち、車両側評価装置32は、複数の操作関連データDTのうち、無効データDT2以外のデータを有効データDT1として選定する。
【0043】
次のステップS29において、車両側評価装置32は、有効データDT1の分布の範囲を評価用データ分布の範囲DIvdとして設定する。例えば、車両側評価装置32は、図5に示すようにデータ基準DTbを中心とする楕円であって、全ての有効データDT1を含む範囲を評価用データ分布の範囲DIvdとして設定するとよい。すなわち、本実施形態では、ステップS23~S29により、操作関連データDTの分布を基に、評価用データ分布を導出する「分布導出処理」に対応する。なお、図5においては、無効データDT2についてはプロットしている一方で、有効データDT1はプロットしていない。
【0044】
図4に戻り、ステップS31において、車両側評価装置32は、評価用データ分布の範囲DIvdの広さとして範囲DIvdの面積ARを導出する。続いて、ステップS33において、車両側評価装置32は、導出した面積ARに関する情報を、評価用データ分布の範囲DIvdの広さに関する情報として車両通信装置33からサーバ50に送信させる。
【0045】
次のステップS35において、車両側評価装置32は、サーバ50から評価の結果を受信したか否かを判定する。評価の結果を未だ受信していない場合(S35:NO)、車両側評価装置32は、結果を受信するまでステップS35の判定を繰り返し実行する。一方、評価の結果を受信した場合(S35:YES)、車両側評価装置32は、処理をステップS37に移行する。
【0046】
ステップS37において、車両側評価装置32は、サーバ50から受信した評価の結果を運転者に通知する。そして、車両側評価装置32は、一連の処理を終了する。
<サーバ制御装置51が実行する処理>
図6を参照し、運転者の操作を評価するためにサーバ制御装置51が実行する一連の処理を説明する。
【0047】
一連の処理において、はじめのステップS51では、サーバ制御装置51は、車両10から送信された情報、すなわち評価用データ分布の範囲DIvdの広さに関する情報を受信したか否かを判定する。情報を未だ受信していない場合(S51:NO)、サーバ制御装置51は、情報を受信できるまでステップS51の判定を繰り返し実行する。一方、情報を受信した場合(S51:YES)、サーバ制御装置51は、処理をステップS53に移行する。
【0048】
ステップS53において、サーバ制御装置51は、評価用データ分布の範囲DIvdの広さを基に、運転者の操作の丁寧さを評価する評価処理を実行する。すなわち、サーバ制御装置51は、評価処理において、評価用データ分布の範囲DIvdが狭い場合には、評価用データ分布の範囲DIvdが広い場合と比較して運転者の操作が丁寧であると評価する。例えば、サーバ制御装置51は、評価用データ分布の範囲DIvdの狭さに応じた点数を設定する。この場合、サーバ制御装置51は、範囲DIvdが狭いほど高得点となるように、点数を設定するとよい。
【0049】
そして、ステップS55において、サーバ制御装置51は、評価処理の結果をサーバ通信装置52から車両10に送信させる。そして、サーバ制御装置51は、一連の処理を終了する。
【0050】
<本実施形態における作用及び効果>
(1-1)本実施形態では、運転者が操作を行っている場合、収集処理によって、複数の操作関連データDTが収集される。収集処理によって複数の操作関連データDTが収集されると、分布導出処理によって、評価用データ分布が導出される。
【0051】
上述したように、運転者の操作が丁寧な場合と、運転者の操作が丁寧ではない場合とでは、評価用データ分布の範囲DIvdに違いがあると推測できる。そこで、分布導出処理で導出した評価用データ分布の範囲DIvdに基づき、運転者の操作の丁寧さが評価される。したがって、本実施形態では、運転者の操作の丁寧さを評価できる。
【0052】
(1-2)運転者の操作が丁寧であるほど、評価用データ分布の範囲DIvdが狭いと推測できる。そこで、本実施形態では、範囲DIvdが狭い場合には、範囲DIvdが広い場合よりも運転者の操作が丁寧であると評価するようにしている。すなわち、範囲DIvdの広さを基に、運転者の操作の丁寧さを評価できる。
【0053】
(1-3)車両10の周辺の状況によっては、操作の丁寧な運転者であっても、操作加速度d2ACが大きくなるような操作を行ったり、ジャークd3ACが大きくなるような操作を行ったりすることがある。こうした操作を行った際における操作関連データDTは、データ基準DTbからの離間距離Lxyが大きくなる。そのため、全ての操作関連データDTを内包する範囲を評価用データ分布の範囲DIvdとした場合、1つの操作関連データDTの離間距離Lxyが大きいがために、範囲DIvdが広くなってしまう。その結果、実際には運転者の操作が丁寧であるにも拘わらず、運転者の操作が丁寧ではないと評価されるおそれがある。
【0054】
この点、本実施形態では、収集処理で収集した複数の操作関連データDTのうち、データ基準DTbから離れていると判定できるデータを無効データDT2として選定し、無効データDT2以外の操作関連データDTを有効データDT1として選定している。そして、複数の有効データDT1の分布が、評価用データ分布として導出される。このような評価用データ分布の範囲DIvdを基に評価することにより、評価の精度を高くできる。
【0055】
(第2実施形態)
車両の操作評価方法の第2実施形態を図7及び図8に従って説明する。以下の説明においては、第1実施形態と相違している部分について主に説明するものとし、第1実施形態と同一又は相当する部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
【0056】
本実施形態では、無効データDT2を選定し、選定した無効データDT2から評価用データ分布の範囲DIvdが導出される。そして、当該範囲DIvdを基に、運転者の操作が評価される。
【0057】
図7及び図8を参照し、運転者の操作を評価するために車両側評価装置32が実行する一連の処理を説明する。当該一連の処理は、車両10の運転スイッチがオンになったことを条件に実行される。なお、本実施形態では、N個の操作関連データDTを取得できた場合に、評価の開始条件が成立したとの判定をなすことができる。また、本実施形態では、基準操作加速度d2ACbとして「0」が設定され、基準ジャークd3ACbとして「0」が設定される。
【0058】
運転スイッチがオンになると、車両側評価装置32は、図7に示す一連の処理の実行を開始する。車両側評価装置32は、はじめに初期化処理を実行する。初期化処理は、ステップS601,S602,S603を含んでいる。
【0059】
図7に示すように、ステップS601において、車両側評価装置32は、A個の操作関連データDTの記憶値DX0(1)~DX0(A)における操作加速度d2AC及びジャークd3ACに「0」をセットする。すなわち、車両制御装置30は、A個の記憶値DX0(1)~DX0(A)を初期化する。具体的には、車両側評価装置32は、N個の操作関連データDTの記憶値DX0(1)~DX0(N)を、第1軸に沿う方向で基準操作加速度d2ACb(=0)から遠い順に並べる。続いて、車両側評価装置32は、上位のA個の操作関連データDTの記憶値DX0を選択する。そして、車両側評価装置32は、選択したA個の操作関連データDTの記憶値DX0における操作加速度d2AC及びジャークd3ACに「0」をセットする。
【0060】
なお、「A」は、第1軸に沿う方向で、無効データとすべきデータの数を表す。本実施形態では、後述するステップS606,S611,S612の処理で、取得した複数の操作関連データDTを、第1軸に沿う方向で基準操作加速度d2ACbから遠い順に並べた際の、上位のA個の操作関連データDTが無効データDT2として選定される。そして、無効データDT2として選定したA個の操作関連データDTにおける操作加速度d2AC及びジャークd3ACが、記憶値DX(1)~DX(A)に記憶される。「A」は、操作関連データDTの総数である「N」よりも小さい。例えば、「A」は、操作関連データDTの総数である「N」と一定の割合との積とすればよい。
【0061】
続いて、ステップS602において、車両側評価装置32は、B個の操作関連データDTの記憶値DY0(1)~DY0(B)における操作加速度d2AC及びジャークd3ACに「0」をセットする。すなわち、車両制御装置30は、B個の記憶値DY0(1)~DY0(B)を初期化する。具体的には、車両側評価装置32は、N個の操作関連データDTの記憶値DY(1)~DY(N)を、第2軸に沿う方向で基準ジャークd3ACb(=0)から遠い順に並べる。続いて、車両側評価装置32は、上位のB個の操作関連データDTの記憶値DY0を選択する。そして、車両側評価装置32は、選択したB個の操作関連データDTの記憶値DY0における操作加速度d2AC及びジャークd3ACに「0」をセットする。
【0062】
なお、「B」は、第2軸に沿う方向で、無効データとすべきデータの数を表す。本実施形態では、後述するステップS607,S613,S614の処理で、取得した複数の操作関連データDTを、第2軸に沿う方向で基準ジャークd3ACbから遠い順に並べた際の、上位のB個の操作関連データDTが無効データDT2として選定される。そして、無効データDT2として選定したB個の操作関連データDTにおける操作加速度d2AC及びジャークd3ACが、記憶値DY0(1)~DY0(B)に記憶される。「B」は、操作関連データDTの総数である「N」よりも小さい。例えば、「B」は、操作関連データDTの総数である「N」と一定の割合との積とすればよい。
【0063】
続いて、ステップS603において、車両側評価装置32は、「0」を第1軸判定値XJWとして設定する。また、車両側評価装置32は、「0」を第2軸判定値YJWとして設定する。ステップS603の処理を終了すると、車両側評価装置32は、初期化処理を終了し、処理をステップS604に移行する。
【0064】
ステップS604において、車両側評価装置32は、係数Cとして「0」を設定する。次のステップS605において、車両側評価装置32は、最新の操作関連データDTとして、現在の操作加速度d2AC及びジャークd3ACを取得する。ステップS605が、「収集処理」に対応する。
【0065】
そして、ステップS606において、車両側評価装置32は、ステップS605で取得した操作関連データDTの操作加速度d2ACを二乗した値が第1軸判定値XJWよりも大きいか否かを判定する。操作加速度d2ACを二乗した値が第1軸判定値XJWよりも大きい場合(S606:YES)、車両側評価装置32は、処理をステップS611に移行する。一方、操作加速度d2ACを二乗した値が第1軸判定値XJW以下である場合(S606:NO)、車両側評価装置32は、処理をステップS607に移行する。
【0066】
ステップS611において、車両側評価装置32は、A個の記憶値DX0(1)~DX0(A)のうち、操作加速度d2ACを二乗した値が最小となる記憶値DX0を抽出する。そして、車両側評価装置32は、抽出した記憶値DX0をステップS605で取得した操作関連データDTに置き換える。すなわち、車両側評価装置32は、抽出した記憶値DX0の操作加速度d2ACを、ステップS605で取得した操作関連データDTの操作加速度d2ACに置き換える。また、車両側評価装置32は、抽出した記憶値DX0のジャークd3ACを、ステップS605で取得した操作関連データDTのジャークd3ACに置き換える。
【0067】
続いて、ステップS612において、車両側評価装置32は、第1軸判定値XJWを更新する。すなわち、車両側評価装置32は、A個の記憶値DX0(1)~DX0(A)のうち、操作加速度d2ACを二乗した値が最小となる記憶値DX0を最小記憶値として抽出する。そして、車両側評価装置32は、最小記憶値の操作加速度d2ACを二乗した値を、第1軸判定値XJWとして設定する。このように第1軸判定値XJWを更新すると、車両側評価装置32は、処理をステップS607に移行する。
【0068】
ステップS607において、車両側評価装置32は、ステップS605で取得した操作関連データDTのジャークd3ACを二乗した値が第2軸判定値YJWよりも大きいか否かを判定する。ジャークd3ACを二乗した値が第2軸判定値YJWよりも大きい場合(S607:YES)、車両側評価装置32は、処理をステップS613に移行する。一方、ジャークd3ACを二乗した値が第2軸判定値YJW以下である場合(S607:NO)、車両側評価装置32は、処理をステップS608に移行する。
【0069】
ステップS613において、車両側評価装置32は、B個の記憶値DY0(1)~DY0(B)のうち、ジャークd3ACを二乗した値が最小となる記憶値DY0を抽出する。そして、車両側評価装置32は、抽出した記憶値DY0をステップS605で取得した操作関連データDTに置き換える。すなわち、車両側評価装置32は、抽出した記憶値DY0の操作加速度d2ACを、ステップS605で取得した操作関連データDTの操作加速度d2ACに置き換える。また、車両側評価装置32は、抽出した記憶値DY0のジャークd3ACを、ステップS605で取得した操作関連データDTのジャークd3ACに置き換える。
【0070】
続いて、ステップS614において、車両側評価装置32は、第2軸判定値YJWを更新する。すなわち、車両側評価装置32は、B個の記憶値DY0(1)~DY0(B)のうち、ジャークd3ACを二乗した値が最小となる記憶値DY0を最小記憶値として抽出する。そして、車両側評価装置32は、最小記憶値のジャークd3ACを二乗した値を、第2軸判定値YJWとして設定する。このように第2軸判定値YJWを更新すると、車両側評価装置32は、処理をステップS608に移行する。
【0071】
ステップS608において、車両側評価装置32は、係数Cを「1」インクリメントする。次のステップS609において、車両側評価装置32は、係数CがN以上であるか否かを判定する。係数CがNよりも小さい場合(S609:NO)、車両側評価装置32は、処理をステップS605に移行する。すなわち、車両側評価装置32は、次の操作関連データDTを取得する。一方、係数CがN以上である場合(S609:YES)、車両側評価装置32は、処理をステップS615に移行する。
【0072】
ステップS615において、車両側評価装置32は、評価用データ分布の範囲DIvdを設定する。はじめに、車両側評価装置32は、取得した複数の操作関連データDTの中から無効データDT2を選定する。すなわち、車両側評価装置32は、第1軸に沿う方向で基準操作加速度d2ACbから離れているA個の記憶値DX0(1)~DX0(A)、及び、第2軸に沿う方向で基準ジャークd3ACbから離れているB個の記憶値DY0(1)~DY0(B)を、無効データDT2とする。続いて、車両側評価装置32は、A個の記憶値DX0(1)~DX0(A)における操作加速度d2ACのうち、第1軸に沿う方向で基準操作加速度d2ACbに最も近い操作加速度d2ACの絶対値を、基準値XE1として設定する。また、車両側評価装置32は、B個の記憶値DY0(1)~DY0(B)におけるジャークd3ACのうち、第2軸に沿う方向で基準ジャークd3ACbに最も近いジャークd3ACの絶対値を、基準値YE1として設定する。
【0073】
図8には、範囲DIvdを設定するための境界線P1,P2,P3,P4が示されている。境界線P1,P2は、第2軸と平行な線である。境界線P1の第1軸の値が、基準値XE1と等しい。境界線P2の第1軸の値が、基準値XE1と「-1」との積と等しい。一方、境界線P3,P4は、第1軸と平行な線である。境界線P3の第2軸の値が、基準値YE1と等しい。境界線P4の第2軸の値が、基準値YE1と「-1」との積と等しい。なお、図8では、基準値XE1と「-1」との積が「-XE1」と示され、基準値YE1と「-1」との積が「-YE1」と示されている。
【0074】
また、図8では、基準値XE1として採用された操作加速度d2ACを有する無効データDT2が、「DT2Xm」で表されている。また、基準値YE1として採用されたジャークd3ACを有する無効データDT2が、「DT2Ym」で表されている。図8では、第1軸に沿う方向の無効データ数Aと、第2軸に沿う方向の無効データ数Bとの各々が「10個」である場合の例が示されている。境界線P1上に無効データDT2Xmが位置し、図8における境界線P1よりも右側の領域と、図8における境界線P2よりも左側の領域とに、残りの「9個」の無効データDT2が位置する。同様に、境界線P4上に無効データDT2Ymが位置し、図8における境界線P3よりも上側の領域と、図8における境界線P4よりも下側の領域とに、残りの「9個」の無効データDT2が位置する。
【0075】
そして、車両側評価装置32は、領域M内に評価用データ分布の範囲DIvdを設定する。例えば、車両側評価装置32は、図8に破線で示すように、領域M内で面積が最大となるような楕円を範囲DIvdとして設定する。
【0076】
これにより、車両側評価装置32は、無効データDT2の分布を基に、評価用データ分布を導出できる。具体的には、車両側評価装置32は、複数の記無効データDT2の分布よりも内側に、評価用データ分布の範囲DIvdを設定できる。したがって、本実施形態では、ステップS606~S615が、「分布導出処理」に対応する。
【0077】
図7に戻り、ステップS615で評価用データ分布の範囲DIvdを設定すると、車両側評価装置32は、処理をステップS616に移行する。ステップS616において、車両側評価装置32は、評価用データ分布の範囲DIvdの広さとして範囲DIvdの面積ARを導出する。以降の処理は、第1実施形態と同様であるため、説明を割愛する。
【0078】
<本実施形態における作用及び効果>
本実施形態では、上記第1実施形態における効果(1-1)~(1-3)に加え、以下の効果をさらに得ることができる。
【0079】
(2-1)本実施形態では、複数の操作関連データDTの中から選定した無効データDT2の分布の内側に、評価用データ分布の範囲DIvdが設定される。これにより、有効データDT1の分布を求めなくても、評価用データ分布を導出できる。
【0080】
(2-2)本実施形態では、無効データDT2の数は有効データDT1の数よりも少ない。例えば、無効データDT2の数は、操作関連データDT全体の「1%」以下である。そのため、有効データDT1を選定し、選定した複数の有効データDT1を用いて評価用データ分布の範囲DIvdを設定する場合として、車両側評価装置32における記憶装置の使用量を少なくできる。
【0081】
(第3実施形態)
車両の操作評価方法の第3実施形態を図9図11に従って説明する。以下の説明においては、上記各実施形態と相違している部分について主に説明するものとし、上記各実施形態と同一又は相当する部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
【0082】
本実施形態では、無効データDT2を選定し、選定した無効データDT2から評価用データ分布の範囲DIvdが導出される。無効データDT2の選定処理の内容が、第2実施形態とは異なる。そして、当該範囲DIvdを基に、運転者の操作が評価される。
【0083】
図9図11を参照し、運転者の操作を評価するために車両側評価装置32が実行する一連の処理を説明する。当該一連の処理は、車両10の運転スイッチがオンになったことを条件に実行される。なお、本実施形態では、N個の操作関連データDTを取得できた場合に、評価の開始条件が成立したとの判定をなすことができる。
【0084】
図9に示すグラフにおいて、第1軸に沿う方向のうち、図9では右方向であって、且つ操作加速度d2ACを大きくする方向を、第1軸正方向とし、図9では左方向であって、且つ操作加速度d2ACを小さくする方向を、第1軸負方向という。第2軸に沿う方向のうち、図9では上方向であって、且つジャークd3ACを大きくする方向を、第2軸正方向とし、図9では下方向であって、且つジャークd3ACを小さくする方向を、第2軸負方向という。
【0085】
運転スイッチがオンになると、車両側評価装置32は、図10及び図11に示す一連の処理を実行する。車両側評価装置32は、はじめに初期化処理を実行する。初期化処理は、ステップS701,S702,S703,S704,S705,S706を含んでいる。
【0086】
図10及び図11に示すように、はじめのステップS701において、車両側評価装置32は、D個の操作関連データDTの記憶値DX1(1)~DX1(D)における操作加速度d2AC及びジャークd3ACに「0」をセットする。すなわち、車両制御装置30は、D個の記憶値DX1(1)~DX1(D)を初期化する。具体的には、車両側評価装置32は、N個の操作関連データDTの記憶値DX1(1)~DX1(N)を、操作加速度d2ACの大きい順に並べる。続いて、車両側評価装置32は、上位のD個の操作関連データDTの記憶値DX1を選択する。そして、車両側評価装置32は、選択したD個の操作関連データDTの記憶値DX1における操作加速度d2AC及びジャークd3ACに「0」をセットする。
【0087】
なお、「D」は、操作加速度d2ACが大きいために無効データとする操作関連データDTの数を表す。本実施形態では、後述するステップS709,S720,S721の処理で、取得した複数の操作関連データDTを操作加速度d2ACの大きい順に並べた際の、上位のD個の操作関連データDTが無効データDT2として選定される。そして、無効データDT2として選定したD個の操作関連データDTの操作加速度d2AC及びジャークd3ACが、記憶値DX1(1)~DX1(D)に記憶される。「D」は、操作関連データDTの総数である「N」よりも小さい。例えば、「D」は、操作関連データDTの総数である「N」と一定の割合との積とすればよい。
【0088】
続いて、ステップS702において、車両側評価装置32は、E個の操作関連データDTの記憶値DX2(1)~DX2(E)における操作加速度d2AC及びジャークd3ACに「0」をセットする。すなわち、車両制御装置30は、E個の記憶値DX2(1)~DX2(E)を初期化する。具体的には、車両側評価装置32は、N個の操作関連データDTの記憶値DX1(1)~DX1(N)を、操作加速度d2ACの小さい順に並べる。続いて、車両側評価装置32は、上位のE個の操作関連データDTの記憶値DX2を選択する。そして、車両側評価装置32は、選択したE個の操作関連データDTの記憶値DX2における操作加速度d2AC及びジャークd3ACに「0」をセットする。
【0089】
なお、「E」は、操作加速度d2ACが小さいために無効データとする操作関連データDTの数を表す。本実施形態では、後述するステップS710,S722,S723の処理で、取得した複数の操作関連データDTを操作加速度d2ACの小さい順に並べた際の、上位のE個の操作関連データDTが無効データDT2として選定される。そして、無効データDT2として選定したE個の操作関連データDTの操作加速度d2AC及びジャークd3ACが、記憶値DX2(1)~DX2(E)に記憶される。「E」は、操作関連データDTの総数である「N」よりも小さい。例えば、「E」は、操作関連データDTの総数である「N」と一定の割合との積とすればよい。
【0090】
次のステップS703において、車両側評価装置32は、F個の操作関連データDTの記憶値DY1(1)~DY1(F)における操作加速度d2AC及びジャークd3ACに「0」をセットする。すなわち、車両制御装置30は、F個の記憶値DY1(1)~DY1(F)を初期化する。具体的には、車両側評価装置32は、N個の操作関連データDTの記憶値DY1(1)~DY1(N)を、ジャークd3ACの大きい順に並べる。続いて、車両側評価装置32は、上位のF個の操作関連データDTの記憶値DY1を選択する。そして、車両側評価装置32は、選択したF個の操作関連データDTの記憶値DY1における操作加速度d2AC及びジャークd3ACに「0」をセットする。
【0091】
なお、「F」は、ジャークd3ACが大きいために無効データとする操作関連データDTの数を表す。本実施形態では、後述するステップS711,S724,S725の処理で、取得した複数の操作関連データDTをジャークd3ACの大きい順に並べた際の、上位のE個の操作関連データDTが無効データDT2として選定される。そして、無効データDT2として選定したE個の操作関連データDTの操作加速度d2AC及びジャークd3ACが、記憶値DY1(1)~DY1(F)に記憶される。「F」は、操作関連データDTの総数である「N」よりも小さい。例えば、「F」は、操作関連データDTの総数である「N」と一定の割合との積とすればよい。
【0092】
次のステップS704において、車両側評価装置32は、G個の操作関連データDTの記憶値DY2(1)~DY2(G)における操作加速度d2AC及びジャークd3ACに「0」をセットする。すなわち、車両制御装置30は、G個の記憶値DY2(1)~DY2(G)を初期化する。具体的には、車両側評価装置32は、N個の操作関連データDTの記憶値DY2(1)~DY2(N)を、ジャークd3ACの小さい順に並べる。続いて、車両側評価装置32は、上位のF個の操作関連データDTの記憶値DY2を選択する。そして、車両側評価装置32は、選択したF個の操作関連データDTの記憶値DY2における操作加速度d2AC及びジャークd3ACに「0」をセットする。
【0093】
なお、「G」は、ジャークd3ACが小さいために無効データとする操作関連データDTの数を表す。本実施形態では、後述するステップS712,S726,S727の処理で、取得した複数の操作関連データDTをジャークd3ACの小さい順に並べた際の、上位のG個の操作関連データDTが無効データDT2として選定される。そして、無効データDT2として選定したG個の操作関連データDTの操作加速度d2AC及びジャークd3ACが、記憶値DY2(1)~DY2(G)に記憶される。「G」は、操作関連データDTの総数である「N」よりも小さい。例えば、「G」は、操作関連データDTの総数である「N」と一定の割合との積とすればよい。
【0094】
そして、ステップS705において、車両側評価装置32は、「0」を第1軸正側判定値XJW1として設定する。また、車両側評価装置32は、「0」を第1軸負側判定値XJW2として設定する。次のステップS706において、車両側評価装置32は、「0」を第2軸正側判定値YJW1として設定する。また、車両側評価装置32は、「0」を第2軸負側判定値YJW2として設定する。ステップS706の処理を終了すると、車両側評価装置32は、初期化処理を終了し、処理をステップS707に移行する。
【0095】
ステップS707において、車両側評価装置32は、係数Cとして「0」を設定する。次のステップS708において、車両側評価装置32は、最新の操作関連データDTとして、現在の操作加速度d2AC及びジャークd3ACを取得する。ステップS708が、「収集処理」に対応する。
【0096】
次のステップS709において、車両側評価装置32は、ステップS708で取得した操作関連データDTの操作加速度d2ACが第1軸正側判定値XJW1よりも大きいか否かを判定する。操作加速度d2ACが第1軸正側判定値XJW1よりも大きい場合(S709:YES)、車両側評価装置32は、処理をステップS720に移行する。一方、操作加速度d2ACが第1軸正側判定値XJW1以下である場合(S709:NO)、車両側評価装置32は、処理をステップS710に移行する。
【0097】
ステップS720において、車両側評価装置32は、D個の記憶値DX1(1)~DX1(D)のうち、操作加速度d2ACが最小となる記憶値DX1を抽出する。そして、車両側評価装置32は、抽出した記憶値DX1をステップS708で取得した操作関連データDTに置き換える。すなわち、車両側評価装置32は、抽出した記憶値DX1の操作加速度d2ACを、ステップS708で取得した操作関連データDTの操作加速度d2ACに置き換える。また、車両側評価装置32は、抽出した記憶値DX1のジャークd3ACを、ステップS708で取得した操作関連データDTのジャークd3ACに置き換える。
【0098】
続いて、ステップS721において、車両側評価装置32は、第1軸正側判定値XJW1を更新する。すなわち、車両側評価装置32は、D個の記憶値DX1(1)~DX1(D)のうち、操作加速度d2ACが最小となる記憶値DX1を最小記憶値として抽出する。そして、車両側評価装置32は、最小記憶値の操作加速度d2ACを、第1軸正側判定値XJW1として設定する。このように第1軸正側判定値XJW1を更新すると、車両側評価装置32は、処理をステップS710に移行する。
【0099】
ステップS710において、車両側評価装置32は、ステップS708で取得した操作関連データDTの操作加速度d2ACが第1軸負側判定値XJW2よりも小さいか否かを判定する。操作加速度d2ACが第1軸負側判定値XJW2よりも小さい場合(S710:YES)、車両側評価装置32は、処理をステップS722に移行する。一方、操作加速度d2ACが第1軸負側判定値XJW2以上である場合(S710:NO)、車両側評価装置32は、処理をステップS711に移行する。
【0100】
ステップS722において、車両側評価装置32は、E個の記憶値DX2(1)~DX2(E)のうち、操作加速度d2ACが最大となる記憶値DX2を抽出する。そして、車両側評価装置32は、抽出した記憶値DX2をステップS708で取得した操作関連データDTに置き換える。すなわち、車両側評価装置32は、抽出した記憶値DX2の操作加速度d2ACを、ステップS708で取得した操作関連データDTの操作加速度d2ACに置き換える。また、車両側評価装置32は、抽出した記憶値DX2のジャークd3ACを、ステップS708で取得した操作関連データDTのジャークd3ACに置き換える。
【0101】
続いて、ステップS723において、車両側評価装置32は、第1軸負側判定値XJW2を更新する。すなわち、車両側評価装置32は、E個の記憶値DX2(1)~DX2(E)のうち、操作加速度d2ACが最大となる記憶値DX2を最大記憶値として抽出する。そして、車両側評価装置32は、最大記憶値の操作加速度d2ACを、第1軸負側判定値XJW2として設定する。このように第1軸負側判定値XJW2を更新すると、車両側評価装置32は、処理をステップS711に移行する。
【0102】
ステップS711において、車両側評価装置32は、ステップS708で取得した操作関連データDTのジャークd3ACが第2軸正側判定値YJW1よりも大きいか否かを判定する。ジャークd3ACが第2軸正側判定値YJW1よりも大きい場合(S711:YES)、車両側評価装置32は、処理をステップS724に移行する。一方、ジャークd3ACが第2軸正側判定値YJW1以下である場合(S711:NO)、車両側評価装置32は、処理をステップS712に移行する。
【0103】
ステップS724において、車両側評価装置32は、F個の記憶値DY1(1)~DY1(F)のうち、ジャークd3ACが最小となる記憶値DY1を抽出する。そして、車両側評価装置32は、抽出した記憶値DY1をステップS708で取得した操作関連データDTに置き換える。すなわち、車両側評価装置32は、抽出した記憶値DY1の操作加速度d2ACを、ステップS708で取得した操作関連データDTの操作加速度d2ACに置き換える。また、車両側評価装置32は、抽出した記憶値DY1のジャークd3ACを、ステップS708で取得した操作関連データDTのジャークd3ACに置き換える。
【0104】
続いて、ステップS725において、車両側評価装置32は、第2軸正側判定値YJW1を更新する。すなわち、車両側評価装置32は、F個の記憶値DY1(1)~DY1(F)のうち、ジャークd3ACが最小となる記憶値DY1を最小記憶値として抽出する。そして、車両側評価装置32は、最小記憶値のジャークd3ACを、第2軸正側判定値YJW1として設定する。このように第2軸正側判定値YJW1を更新すると、車両側評価装置32は、処理をステップS712に移行する。
【0105】
ステップS712において、車両側評価装置32は、ステップS708で取得した操作関連データDTのジャークd3ACが第2軸負側判定値YJW2よりも小さいか否かを判定する。ジャークd3ACが第2軸負側判定値YJW2よりも小さい場合(S712:YES)、車両側評価装置32は、処理をステップS726に移行する。一方、ジャークd3ACが第2軸負側判定値YJW2以上である場合(S712:NO)、車両側評価装置32は、処理をステップS713に移行する。
【0106】
ステップS726において、車両側評価装置32は、G個の記憶値DY2(1)~DY2(G)のうち、ジャークd3ACが最大となる記憶値DY2を抽出する。そして、車両側評価装置32は、抽出した記憶値DY2をステップS708で取得した操作関連データDTに置き換える。すなわち、車両側評価装置32は、抽出した記憶値DY2の操作加速度d2ACを、ステップS708で取得した操作関連データDTの操作加速度d2ACに置き換える。また、車両側評価装置32は、抽出した記憶値DY2のジャークd3ACを、ステップS708で取得した操作関連データDTのジャークd3ACに置き換える。
【0107】
続いて、ステップS727において、車両側評価装置32は、第2軸負側判定値YJW2を更新する。すなわち、車両側評価装置32は、G個の記憶値DY2(1)~DY2(G)のうち、ジャークd3ACが最大となる記憶値DY2を最大記憶値として抽出する。そして、車両側評価装置32は、最大記憶値のジャークd3ACを、第2軸負側判定値YJW2として設定する。このように第2軸負側判定値YJW2を更新すると、車両側評価装置32は、処理をステップS713に移行する。
【0108】
ステップS713において、車両側評価装置32は、係数Cを「1」インクリメントする。次のステップS714において、車両側評価装置32は、係数CがN以上であるか否かを判定する。係数CがNよりも小さい場合(S714:NO)、車両側評価装置32は、処理をステップS708に移行する。すなわち、車両側評価装置32は、次の操作関連データDTを取得する。一方、係数CがN以上である場合(S714:YES)、車両側評価装置32は、処理をステップS715に移行する。
【0109】
ステップS715において、車両側評価装置32は、評価用データ分布の範囲DIvdを設定する。はじめに、車両側評価装置32は、取得した複数の操作関連データDTの中から無効データDT2を選定する。すなわち、車両側評価装置32は、第1軸に沿う方向で操作加速度d2ACの大きい上記D個の記憶値DX1(1)~DX1(D)を無効データDT2とする。車両側評価装置32は、第1軸に沿う方向で操作加速度d2ACの小さい上記E個の記憶値DX2(1)~DX2(E)を無効データDT2とする。車両側評価装置32は、第2軸に沿う方向でジャークd3ACの大きい上記F個の記憶値DY1(1)~DY1(F)を無効データDT2とする。車両側評価装置32は、第2軸に沿う方向でジャークd3ACの小さい上記G個の記憶値DY2(1)~DY2(G)を無効データDT2とする。
【0110】
続いて、車両側評価装置32は、D個の記憶値DX1(1)~DX1(D)における操作加速度d2ACのうち、最小となる操作加速度d2ACを基準値XE11として設定する。車両側評価装置32は、E個の記憶値DX2(1)~DX2(E)における操作加速度d2ACのうち、最大となる操作加速度d2ACを基準値XE12として設定する。車両側評価装置32は、F個の記憶値DY1(1)~DY1(F)におけるジャークd3ACのうち、最小となるジャークd3ACを基準値YE11として設定する。車両側評価装置32は、G個の記憶値DY2(1)~DY2(G)におけるジャークd3ACのうち、最大となるジャークd3ACを基準値YE12として設定する。
【0111】
例えば、図9に示す4つの境界線P1,P2,P3,P4のうち、境界線P1の第1軸の値が、基準値XE11と等しい。境界線P2の第1軸の値が、基準値XE12と等しい。境界線P3の第2軸の値が、基準値YE11と等しい。境界線P4の第2軸の値が、基準値YE12と等しい。
【0112】
そして、車両側評価装置32は、領域M内に評価用データ分布の範囲DIvdを設定する。例えば、車両側評価装置32は、図9に破線で示すように、領域M内で面積が最大となるような楕円を範囲DIvdとして設定する。これにより、複数の無効データDT2の分布よりも内側に、評価用データ分布の範囲DIvdが設定される。したがって、本実施形態では、ステップS709~S715が、「分布導出処理」に対応する。
【0113】
図11に戻り、ステップS715で評価用データ分布の範囲DIvdを設定すると、車両側評価装置32は、処理をステップS716に移行する。ステップS716において、車両側評価装置32は、評価用データ分布の範囲DIvdの広さとして範囲DIvdの面積ARを導出する。以降の処理は、上記各実施形態と同様であるため、説明を割愛する。
【0114】
<本実施形態における作用及び効果>
本実施形態では、上記各実施形態における効果(1-1)~(1-3)及び(2-1)に加え、以下の効果をさらに得ることができる。
【0115】
(3-1)本実施形態では、操作加速度d2ACの大きい複数の操作関連データDTから無効データDT2が選定され、操作加速度d2ACの小さい複数の操作関連データDTから無効データDT2が選定される。また、ジャークd3ACの大きい複数の操作関連データDTから無効データDT2が選定され、ジャークd3ACの小さい複数の操作関連データDTから無効データDT2が選定される。そのため、図9に示したようなグラフにおいて、無効データDT2がバランスよく配置される。そのため、運転者の実際の操作の丁寧さに応じた分布を、評価用データ分布として設定できる。その結果、評価用データ分布の範囲DIvdに基づいた操作の丁寧さの評価の精度を高くできる。
【0116】
(3-2)上記第2実施形態と同様に、無効データDT2の数は有効データDT1の数よりも少ない。例えば、無効データDT2の数は、操作関連データDT全体の「1%」以下である。そのため、有効データDT1を選定し、選定した複数の有効データDT1を用いて評価用データ分布の範囲DIvdを設定する場合として、車両側評価装置32における記憶装置の使用量を少なくできる。また、データ基準DTbが不明であっても無効データDT2を適切に選定できる。
【0117】
(第4実施形態)
車両の操作評価方法の第4実施形態を図12に従って説明する。以下の説明においては、上記各実施形態と相違している部分について主に説明するものとし、上記各実施形態と同一又は相当する部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
【0118】
図12を参照し、運転者の操作を評価するために車両側評価装置32が実行する一連の処理を説明する。当該一連の処理は、車両10の運転スイッチがオンである場合には繰り返し実行される。
【0119】
一連の処理において、はじめのステップS141では、車両側評価装置32は、操作関連データDTを取得する。続いて、ステップS143において、操作関連データDTの取得数C1が取得数判定値CThよりも多いか否かを判定する。本実施形態でも、複数の無効データDT2を取得し、無効データDT2の分布の内側に評価用データ分布を設定する。この際、評価用データ分布の範囲DIvdを適切に設定できる無効データDT2の数の最小値、又は、当該最小値よりも多い値が、取得数判定値CThとして設定されている。なお、評価用データ分布の範囲DIvdが設定できると、取得数C1は「0」にリセットされる。
【0120】
ステップS143において、取得数C1が取得数判定値CTh以下である場合(NO)、車両側評価装置32は、一連の処理を一旦終了する。一方、取得数C1が取得数判定値CThよりも多い場合(S143:YES)、車両側評価装置32は、処理をステップS145に移行する。ステップS145において、車両側評価装置32は、取得した複数の操作関連データDTの中で、データ基準DTbに最も近い操作関連データDTを消去する。そのため、車両側評価装置32が記憶する操作関連データDTの数は、取得数判定値CThを越えない。
【0121】
次のステップS147において、車両側評価装置32は、評価用データ分布の取得条件が成立したか否かを判定する。例えば、車両10の運転スイッチがオフにされた場合は、取得条件が成立したと判定できる。
【0122】
また例えば、運転スイッチがオンとなってからの経過時間が所定時間を経過した場合に、取得条件が成立したと判定するようにしてもよい。この場合、運転者の操作の丁寧さを評価するのに十分な時間を、所定時間として設定するとよい。
【0123】
取得条件が成立していない場合(S147:NO)、車両側評価装置32は、一連の処理を一旦終了する。一方、取得条件が成立している場合(S147:YES)、車両側評価装置32は、処理をステップS149に移行する。ステップS149において、車両側評価装置32は、自身で記憶している操作関連データDTのすべてを無効データDT2として特定する。
【0124】
次のステップS151において、車両側評価装置32は、評価用データ分布の範囲DIvdを設定する。すなわち、車両側評価装置32は、複数の無効データDT2の分布の内側に評価用データ分布の範囲DIvdを設定する。例えば、車両側評価装置32は、複数の無効データDT2の分布の内側において、無効データDT2が1つも含まれないように評価用データ分布の範囲DIvdを設定する。
【0125】
続いて、ステップS153において、車両側評価装置32は、評価用データ分布の範囲DIvdの広さとして範囲DIvdの面積ARを導出する。以降の処理は、第1実施形態と同様であるため、説明を割愛する。
【0126】
なお、本実施形態では、運転スイッチがオンとなってからの上記ステップS141の処理の実行回数が少ないと、データ基準DTbに比較的近い操作関連データDTも無効データDT2として選定されてしまうおそれがある。このような状態で評価用データ分布の範囲DIvdを設定し、当該範囲DIvdを基に運転者の操作の丁寧さを評価しても、その評価の精度が高いとは言いがたい。
【0127】
そのため、運転スイッチがオンとなってからの上記ステップS141の処理の実行回数が判定値以下である場合には、運転スイッチがオフになっても評価用データ分布の範囲DIvdの設定、及び、運転手の操作の丁寧さの評価を行わないようにしてもよい。
【0128】
<本実施形態における作用及び効果>
本実施形態では、上記各実施形態における効果(1-1)~(1-3)及び(2-1)に加え、以下の効果をさらに得ることができる。
【0129】
(4-1)本実施形態では、車両側評価装置32が記憶する操作関連データDTの数が取得数判定値CThを越えない。そのため、上記各実施形態の場合と比較し、車両側評価装置32のメモリ容量の増大を抑制できる。
【0130】
(第5実施形態)
車両の操作評価方法の第5実施形態を図13図15に従って説明する。以下の説明においては、上記各実施形態と相違している部分について主に説明するものとし、上記各実施形態と同一又は相当する部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
【0131】
本実施形態では、操作速度dAC及び操作加速度d2ACを用い、運転者の操作の丁寧さが評価される。そのため、操作関連データDTAは、操作速度dAC及び操作加速度d2ACを含んでいる。このような複数の操作関連データDTAを基に、評価用データ分布の範囲DIvdが導出される。そして、当該範囲DIvdを基に、運転者の操作の丁寧さが評価される。
【0132】
図13及び図14には、運転者が比較的丁寧にアクセル操作を行った場合が図示されている。すなわち、図13(a)には、運転者がアクセル操作を行った場合における操作量ACの推移が図示されている。そして、図13(b)には、図13(a)で示した操作量ACを時間微分した値である操作速度dACの推移が図示されている。本実施形態では、車両側評価装置32は、収集処理において、操作量AC、操作速度dAC及び操作加速度d2ACを含む複数の操作関連データDTAを取得する。
【0133】
そして、図14に示すように、車両側評価装置32は、収集した複数の操作関連データDTAを、操作加速度d2ACを第1軸とし、操作速度dACを第2軸とするグラフにプロットする。すなわち、操作加速度d2ACが第1操作関連値に対応し、操作速度dACが第2操作関連値に対応する。図14に示す例では、車両側評価装置32は、複数の操作関連データDTAを結んだ線の内側を、評価用データ分布の範囲DIvdとすればよい。
【0134】
図15及び図16には、運転者が比較的雑にアクセル操作を行った場合が図示されている。すなわち、図15(a)には、運転者がアクセル操作を行った場合における操作量ACの推移が図示されている。そして、図15(b)には、図15(a)で示した操作量ACを時間微分した値である操作速度dACの推移が図示されている。車両側評価装置32は、このような操作量AC、操作速度dAC及び操作加速度d2ACを含む複数の操作関連データDTAを取得する。この場合、車両側評価装置32は、図16に示す複数の操作関連データDTAを結んだ線の内側を、評価用データ分布の範囲DIvdとすればよい。
【0135】
図14に示す評価用データ分布の範囲DIvdと、図16に示す評価用データ分布の範囲DIvdとを比較した場合、図14に示す評価用データ分布の範囲DIvdのほうが狭い。したがって、操作速度dACと操作加速度d2ACとで導出した評価用データ分布を用いても、運転者の操作の丁寧さを評価できる。
【0136】
(変更例)
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0137】
・上記各実施形態では、運転者のアクセル操作に関する操作関連データDT,DTAを収集し、アクセル操作の丁寧さを評価しているが、これに限らない。例えば、運転者のブレーキ操作に関する操作関連データを収集し、ブレーキ操作の丁寧さを評価してもよい。この場合、ブレーキペダル13の操作量、操作速度、操作加速度及びジャークのうち、少なくとも2つを含む操作関連データDTが収集される。そして、操作関連データDTの分布を基に、評価用データ分布の範囲が導出される。当該範囲の広さを基に、ブレーキ操作の丁寧さを評価できる。
【0138】
また例えば、運転者の操舵に関する操作関連データを収集し、操舵の丁寧さを評価してもよい。この場合、ステアリングホイール11の操作量、操作速度、操作加速度及びジャークのうち、少なくとも2つを含む操作関連データDTが収集される。そして、操作関連データDTの分布を基に、評価用データ分布の範囲が導出される。当該範囲の広さを基に、操舵の丁寧さを評価できる。
【0139】
・上記各実施形態において、評価用データ分布の範囲の広さを基に運転者の操作の丁寧さを評価するに際し、範囲の広さに対する基準である基準広さを設定し、基準広さよりも評価用データ分布の範囲の広さが大きいか否かによって、丁寧さを評価することができる。この場合、基準広さは、予め設定されたものであってもよい。また例えば、複数の車両10から取得できた評価用データ分布の範囲の広さに応じた広さ(例えば、広さの平均値)を、基準広さとして設定してもよい。また例えば、同一の車両(すなわち、同一の運転者)の過去の評価用データ分布の範囲の広さを、基準広さとして設定してもよい。
【0140】
・上記第1実施形態において、第1操作関連値が「0」となるとともに第2操作関連値が「0」となる点をデータ基準DTbと設定してもよい。
・上記各実施形態において、評価用データ分布の範囲の形状は、楕円以外の他の形状であってもよい。例えば、評価用データ分布の範囲の形状は、四角形(例えば、ひし形)であってもよい。例えば、上記第2実施形態及び第4実施形態では、4つの境界線P1~P4によって区画された領域を、評価用データ分布の範囲DIvdとしてもよい。
【0141】
・上記各実施形態において、所定時間毎(例えば、1時間毎)に、運転者の操作を評価するようにしてもよい。これにより、長時間の運転による運転者の疲れ度合いも推測できる。例えば、操作の丁寧さを示す点数が、時間の経過と共に低くなる場合、運転者が疲れてきていると推測できる。
【0142】
・上記各実施形態において、操作関連データDTを収集するに際し、所定の取得禁止条件が成立している期間では操作関連データDTの収集を中断するようにしてもよい。例えば、車両10の周辺の状況によって急操作が必要になることがある。このような場合、操作の丁寧な運転者であっても、一時的に丁寧さが低下するおそれがある。そこで、急操作が必要と判断できる場合に、取得禁止条件が成立していると判定し、操作関連データDTの収集を中断してもよい。この場合、無効データDT2を少なくできる。そのため、収集した全ての操作関連データDTを有効データDT1と見なし、評価用データ分布を導出してもよい。
【0143】
なお、このように全ての操作関連データDTを有効データDT1と見なす場合、次のように評価用データ分布を導出してもよい。すなわち、操作加速度d2ACから基準操作加速度d2ACbを引いた値である第1減算値Zx、及び、ジャークd3ACから基準ジャークd3ACbを引いたである第2減算値Zyを、操作関連データDT毎に導出する。そして、複数の第1減算値Zxの最大値及び最小値と、複数の第2減算値Zyの最大値及び最小値とを基に、評価用データ分布を導出する。例えば、複数の第1減算値Zxの最大値及び最小値と、複数の第2減算値Zyの最大値及び最小値とを繋ぐように評価用データ分布の範囲DIvdを設定するとよい。
【0144】
また、全ての操作関連データDTを含むように評価用データ分布を導出してもよい。例えば、全ての操作関連データDTを含む楕円のうち、面積が最小となる楕円を、評価用データ分布の範囲DIvdとして設定してもよい。
【0145】
・上記第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態及び第4実施形態では、操作加速度d2AC及びジャークd3ACを用い、運転者の操作の丁寧さを評価している。また、上記第5実施形態では、操作速度dAC及び操作加速度d2ACを用い、運転者の操作の丁寧さを評価している。しかし、これらに限らない。例えば、操作量ACと操作速度dACとを用い、運転者の操作の丁寧さを評価してもよい。操作量ACと操作加速度d2ACとを用い、運転者の操作の丁寧さを評価してもよい。操作量ACとジャークd3ACとを用い、運転者の操作の丁寧さを評価してもよい。操作速度dACとジャークd3ACとを用い、運転者の操作の丁寧さを評価してもよい。
【0146】
・上記各実施形態では、車両制御装置30は、走行制御装置31と、車両側評価装置32とを備えていたが、これに限らない。例えば、車両側評価装置32は、車両制御装置30に含まれていなくてもよい。すなわち、車両制御装置30とは別に車両制御装置30が設けられていてもよい。
【0147】
・上記各実施形態では、走行制御装置31は、車両10の駆動装置、制動装置及び転舵装置を制御するが、これに限らない。例えば、走行制御装置31は、駆動装置、制動装置及び転舵装置の何れか1つの装置のみを制御するものであってもよいし、何れか2つの装置のみを制御するものであってもよい。また、走行制御装置31は、駆動装置、制動装置及び転舵装置以外の車載装置を制御するものであってもよい。
【0148】
・制動操作量センサ23は、ペダルストロークやペダル角度を検出するセンサであってもよい。また、制動操作量センサ23は、ブレーキペダル13の操作に伴って変化するパラメータを検出するセンサであってもよい。例えば制動装置がマスタシリンダを備えるものである場合、マスタシリンダにおけるピストンのストロークを検出するセンサを制動操作量センサ23としてもよい。また、マスタシリンダ内の液圧のようにブレーキペダル13の操作に伴って変化する圧力を検出するセンサを、制動操作量センサ23としてもよい。また、運転者によってブレーキペダル13に入力される操作力(踏力)を検出するセンサを、制動操作量センサ23としてもよい。
【0149】
・操作評価方法を構成する全ての処理を車両側評価装置32で実行してもよいし、全ての処理をサーバ制御装置51で実行してもよい。また、上記各実施形態において車両側評価装置32で実行した複数の処理のうちの一部を、サーバ制御装置51で実行してもよい。例えば、上記第1実施形態では、図4におけるステップS29以降の処理をサーバ制御装置51で実行するようにしてもよい。この場合、全ての有効データDT1に関する情報を車両10からサーバ50に送信することになる。
【0150】
また例えば、上記第2実施形態では、図7におけるステップS615以降の処理をサーバ制御装置51で実行するようにしてもよい。この場合、全ての無効データDT2に関する情報を車両10からサーバ50に送信することになる。有効データDT1の数よりも無効データDT2の数のほうが少ない。そのため、無効データDT2に関する情報をサーバ50に送信するようにすることで、車両10とサーバ50との間での通信容量の増大を抑制できる。
【0151】
また例えば、上記第3実施形態では、図10及び図11におけるステップS715以降の処理をサーバ制御装置51で実行するようにしてもよい。この場合でも、全ての無効データDT2に関する情報を車両10からサーバ50に送信することになる。
【0152】
・評価結果を運転者に通知する手法として、運転者の所有するモバイル端末を用いて評価結果を運転者に通知する手法を挙げることができる。
・評価の結果を運転者に通知することは、必須ではない。
【符号の説明】
【0153】
10…車両
11…ステアリングホイール
12…アクセルペダル
13…ブレーキペダル
30…車両制御装置
32…車両側評価装置
50…サーバ
51…サーバ制御装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16