(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022155910
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理方法、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G16H 20/00 20180101AFI20221006BHJP
G16H 50/20 20180101ALI20221006BHJP
【FI】
G16H20/00
G16H50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021059354
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】高梨 遼
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA04
5L099AA15
(57)【要約】 (修正有)
【課題】健康状態の異常が発生した場合に効率的に対処できるようにするプログラム、情報処理方法及び情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理システム100は、情報処理装置200と、端末装置300、端末装置400と、を含む。情報処理装置200は、端末装置300と紐付けられたユーザの健康状態情報に基づき、ユーザの健康状態を判定し、判定結果に応じて、端末装置300の位置を示す位置情報に基づき特定された施設の一覧を端末装置300へ出力する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置と紐付けられたユーザの健康状態情報に基づき、前記ユーザの健康状態を判定し、
判定結果に応じて、前記端末装置の位置を示す位置情報に基づき特定された施設の一覧を前記端末装置へ出力する、処理をコンピュータに実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記ユーザの健康情報を判定する際、ユーザの健康状態情報と、健康状態の基準を示す情報との比較結果に基づいて判定する、処理をコンピュータに実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記施設の一覧において施設の選択を受け付け、
選択された施設と紐付けられた他の端末装置に対し、前記ユーザの健康状態情報と前記判定結果とを出力する、処理を前記コンピュータに実行させる、請求項2記載のプログラム。
【請求項4】
前記判定結果に応じて、前記施設の一覧のうちの何れかの施設と紐付けられた他の端末装置に、前記ユーザの健康状態情報と前記判定結果とを出力する、処理を前記コンピュータに実行させる、請求項2記載のプログラム。
【請求項5】
施設と紐付けられた前記他の端末装置から、前記ユーザの健康状態の確認結果を示す確認結果情報を受信し、
前記確認結果情報を受信したことを示す通知を前記ユーザと紐付けられた端末装置に出力する、請求項3又は4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記確認結果情報を送信した前記他の端末装置と紐付けられた施設に対する予約を行うための予約画面を前記端末装置に表示させ、
前記予約画面において、日時の指定を受け付けて、該施設に対する予約を実行する、処理を前記コンピュータに実行させる、請求項5記載のプログラム。
【請求項7】
コンピュータによる情報処理方法であって、前記コンピュータが、
端末装置と紐付けられたユーザの健康状態情報に基づき、前記ユーザの健康状態を判定し、
判定結果に応じて、前記端末装置の位置を示す位置情報に基づき特定された施設の一覧を前記端末装置へ出力する、情報処理方法。
【請求項8】
端末装置と紐付けられたユーザの健康状態情報に基づき、前記ユーザの健康状態を判定する健康状態判定部と、
判定結果に応じて、前記端末装置の位置を示す位置情報に基づき特定された施設の一覧を前記端末装置へ出力する出力部と、を有する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報処理方法、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、計測器から利用者の計測値を患者情報として取得してサーバに送信し、利用者の健康状態に異常があれば、診察推奨情報を利用者のタブレット端末に送信する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-264983号公報
【特許文献2】特開2015-97066号公報
【特許文献3】特開2020-16994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来の技術では、利用者の所在地等が考慮されていないため、例えば、推奨された医療機関が利用者の所在地から遠方である場合等には、速やかに健康状態の異常に対処できない可能性がある。
【0005】
1つの側面では、本発明は、健康状態の異常が発生した場合に効率的に対処できるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一つの態様では、端末装置と紐付けられたユーザの健康状態情報に基づき、前記ユーザの健康状態を判定し、判定結果に応じて、前記端末装置の位置を示す位置情報に基づき特定された施設の一覧を前記端末装置へ出力する、処理をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0007】
健康状態の異常が発生した場合に効率的に対処できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第一の実施形態のシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】第一の実施形態のプロフィールデータベースの一例を示す図である。
【
図4】第一の実施形態の健康状態管理データベースの一例を示す図である。
【
図5】第一の実施形態の健康状態マスタデータベースの一例を示す図である。
【
図6】第一の実施形態の症状マスタデータベースの一例を示す図である。
【
図7】第一の実施形態の通知データベースの一例を示す図である。
【
図8】第一の実施形態の施設データヘースの一例を示す図である。
【
図10】第一の実施形態の情報処理システムの動作を説明する第一のシーケンス図である。
【
図11】第一の実施形態のユーザ端末の表示例について説明する第一の図である。
【
図12】第一の実施形態のユーザ端末の表示例について説明する第二の図である。
【
図13】第一の実施形態のユーザ端末の表示例について説明する第三の図である。
【
図14】第一の実施形態の情報処理システムの動作を説明する第二のシーケンス図である。
【
図15】第一の実施形態の医療機関端末の表示例について説明する第一の図である。
【
図16】第一の実施形態の医療機関端末の表示例について説明する第二の図である。
【
図17】第一の実施形態の情報処理システムの動作を説明する第三のシーケンス図である。
【
図18】第一の実施形態のユーザ端末の表示例について説明する第三の図である。
【
図19】第二の実施形態の情報処理システムの動作を説明するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第一の実施形態)
以下に図面を参照して、第一の実施形態について説明する。
図1は、第一の実施形態のシステム構成の一例を示す図である。
【0010】
本実施形態の情報処理システム100は、情報処理装置200と、端末装置300、端末装置400とを含む。情報処理システム100において、情報処理装置200と端末装置300、端末装置400とは、ネットワークを介して接続される。
【0011】
また、本実施形態の情報処理装置200は、情報処理システム100のユーザが装着しているウェアラブル端末500と通信を行う。
【0012】
本実施形態の端末装置300は、主に、ウェアラブル端末500を装着したユーザに用いられる端末装置であり、ユーザと紐付けられた端末装置である。以下の説明では、端末装置300をユーザ端末300と表現する場合がある。尚、本実施形態では、ウェアラブル端末500も、ウェアラブル端末500を装着したユーザと紐付けられた端末に含まれてよい。この場合、ウェアラブル端末500は、端末装置300と紐付けられることで、端末装置300のユーザと紐付けられてもよい。
【0013】
本実施形態の端末装置400は、主に、ウェアラブル端末500等によって収集されたユーザの生体情報を含む健康状態情報が送信される医療機関等で利用される端末装置であり、医療機関(施設)と紐付けられている。以下の説明では、端末装置400を医療機関端末400と表現する場合がある。
【0014】
本実施形態の情報処理装置200は、ユーザ端末300やウェアラブル端末500からユーザの健康状態を示す健康状態情報を収集し、健康状態に異常がある場合に、この健康状態情報を医療機関端末400へ送信し、ユーザに健康状態の異常を通知する。
【0015】
本実施形態の情報処理装置200は、プロフィールデータベース210、健康状態管理データベース220、健康状態マスタデータベース230、症状マスタデータベース240、通知データベース250、施設データヘース260、健康状態管理部270を有する。
【0016】
プロフィールデータベース210は、ユーザのプロフィールを示すプロフィール情報が格納される。本実施形態のプロフィール情報は、ユーザ端末300が取得した位置情報を含む。健康状態管理データベース220は、ユーザの健康状態を示す健康状態情報が格納される。本実施形態の健康状態情報は、ウェアラブル端末500から収集されたユーザの生体情報を含む。
【0017】
健康状態マスタデータベース230は、ユーザの健康状態を判定する際に参照される健康状態マスタ情報が格納される。症状マスタデータベース240は、ユーザの症状に当てはまる病状を特定する際に参照される症状マスタ情報が格納される。
【0018】
通知データベース250は、ユーザ端末300に対して出力される通知とユーザ端末300から出力される通知と、に関する通知情報が格納される。施設データヘース260は、情報処理システム100を導入している医療機関等の施設に関する施設情報が格納される。
【0019】
健康状態管理部270は、健康状態管理データベース220、健康状態マスタデータベース230、症状マスタデータベース240を参照し、ユーザの健康状態を判定する。そして、健康状態管理部270は、異常が有ると判定された場合に、プロフィールデータベース210と施設データヘース260とを参照し、プロフィール情報に含まれる位置情報に基づき、最寄りの医療機関を含む医療機関の一覧を抽出し、ユーザ端末300に送信する。
【0020】
さらに、健康状態管理部270は、ユーザ端末300において、一覧から医療機関が選択されると、選択された医療機関の予約画面をユーザ端末300に表示させる。また、健康状態管理部270は、選択された医療機関に対し、ユーザの健康状態情報を送信する。
【0021】
本実施形態では、このように、ユーザの健康状態を判定し、健康状態に異常が発生した場合に、ユーザの位置情報に応じて医療機関等へユーザの健康状態情報を送信し、ユーザに受診の予約を行わせる。
【0022】
したがって、本実施形態によれば、ユーザの所在地の最寄りの医療機関を提示でき、さらに、速やかな受診を促すことができ、健康状態の異常が発生した場合に効率的に対処させることができる。
【0023】
尚、
図1の例では、情報処理装置200がプロフィールデータベース210、健康状態管理データベース220、健康状態マスタデータベース230、症状マスタデータベース240、通知データベース250、施設データヘース260を有するものとしたが、これに限定されない。これらの各データベースは、一部又は全部が情報処理装置200以外の外部装置に設けられていてもよい。
【0024】
また、本実施形態の健康状態管理部270の機能は、複数の情報処理装置により実現されてもよい。
【0025】
次に、
図2を参照して、本実施形態の情報処理装置200のハードウェア構成につい説明する。
図2は、情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0026】
本実施形態の情報処理装置200は、それぞれバスBで相互に接続されている入力装置21、出力装置22、ドライブ装置23、補助記憶装置24、メモリ装置25、演算処理装置26及びインターフェース装置27を含むコンピュータである。
【0027】
入力装置21は、各種の情報の入力を行うための装置であり、例えばキーボードやポインティングデバイス等により実現される。出力装置22は、各種の情報の出力を行うためものであり、例えばディスプレイ等により実現される。インターフェース装置27は、LANカード等を含み、ネットワークに接続する為に用いられる。
【0028】
情報処理装置200が有する健康状態管理部270を実現させる健康状態管理プログラムは、情報処理装置200を制御する各種プログラムの少なくとも一部である。健康状態管理プログラムは、例えば、記録媒体28の配布やネットワークからのダウンロード等によって提供される。健康状態管理プログラムを記録した記録媒体28は、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的、電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。
【0029】
記録媒体28に記録された健康状態管理プログラムは、健康状態管理プログラムを記録した記録媒体28がドライブ装置23にセットされると、記録媒体28からドライブ装置23を介して補助記憶装置24にインストールされる。ネットワークからダウンロードされた健康状態管理プログラムは、インターフェース装置27を介して補助記憶装置24にインストールされる。
【0030】
情報処理装置200の有するプロフィールデータベース210、健康状態管理データベース220、健康状態マスタデータベース230、症状マスタデータベース240、通知データベース250、施設データヘース260等を実現するものであり、情報処理装置200にインストールされた健康状態管理プログラムを格納すると共に、情報処理装置200による各種の必要なファイル、データ等を格納する。メモリ装置25は、情報処理装置200の起動時に補助記憶装置24から健康状態管理プログラムを読み出して格納する。そして、演算処理装置26はメモリ装置25に格納された健康状態管理プログラムに従って、後述するような各種処理を実現している。
【0031】
次に、
図3乃至
図8を参照して、本実施形態の情報処理装置200の有する各データベースについて説明する。
【0032】
図3は、第一の実施形態のプロフィールデータベースの一例を示す図である。プロフィールデータベース210に格納されるプロフィール情報は、情報の項目として、ログインID、利用者区分、氏名、年齢、性別、生年月日、家族構成、体重、身長、自宅郵便番号、自宅住所、地図ポイント、アンケート回答項目A~E、優先通知施設番号、通知方式、メールアドレスを含む。プロフィール情報は、ユーザID毎に、プロフィールデータベース210に格納される。
【0033】
項目「ログインID」の値は、ユーザが情報処理システム100にログインするためのIDであり、ユーザを特定するための情報である。本実施形態では、ユーザ端末300においてユーザがログインIDを入力し、情報処理システム100にログインすることで、ユーザ端末300とユーザとが紐付けられる。
【0034】
項目「利用者区分」の値は、ユーザが健康状態の管理を希望する一般のユーザであるか、又は、医療従事者(医師等)であるか否かを示す。
図3の例では、ユーザは一般のユーザである。
【0035】
項目「氏名」、「年齢」、「性別」、「生年月日」、「家族構成」、「体重」、「身長」、「自宅郵便番号」、「自宅住所」の値は、ユーザによって入力される情報である。
【0036】
項目「地図ポイント」の値は、ユーザ端末300の有するGPS(Global Positioning System)機能によって取得された、ユーザ端末300の位置を示す位置情報である。
【0037】
項目「アンケート回答項目A~E」の値は、予め決められたアンケートに対する回答を示す。例えば、アンケート回答項目Aは、「ここ1ヶ月以内での自覚症状」に対する回答であり、アンケート回答項目Bは、「持病はありますか」に対する回答であり、アンケート回答項目Cは、「喫煙の頻度」に対する回答である。例えば、アンケート回答項目Dは、「飲酒の頻度」に対する回答であり、アンケート回答項目Eは、「加入している保険、証券番号」に対する回答である。
【0038】
項目「優先通知施設番号」の値は、ユーザが健康状態情報の送信を希望する施設を特定する施設の識別情報である。
【0039】
項目「通知方式」の値は、情報処理装置200からユーザ端末300へ健康状態の異常が検出されたことを通知する場合の通知方式を示す。
図3の例では、プッシュ通知方式が選択されているが、メール等によって通知が送信されてもよい。通知方式は、ユーザにより選択されてもよい。項目「メールアドレス」の値は、ユーザのメールアドレスを示す。
【0040】
図4は、健康状態管理データベースの一例を示す図である。健康状態管理データベース220に格納される健康状態情報は、ログインID毎に健康状態管理データベース220に格納される。
【0041】
健康状態情報は、情報の項目として、ログインID、健康状態レベル、健康状態レベル枝番、合計得点、取得日、歩数、消費カロリー、歩行距離、心拍数、睡眠時間、体温、血圧、BMI(Body Mass Index)を有する。健康状態管理データベース220において、項目「ログインID」と、その他の項目とが対応付けられており、健康状態情報は、項目「ログインID」の値と、その他の項目の値とを含む。
【0042】
項目「健康状態レベル」の値は、後述する健康状態管理部270の処理によって判定されるユーザの健康状態のレベルを示す。項目「健康状態レベル枝番」の値は、健康状態レベルの分類を示す。項目「合計得点」の値は、ユーザの健康状態に応じて付与される得点を示す。
【0043】
項目「取得日」の値は、健康状態情報を取得した日を示す。健康状態情報を取得した日とは、例えば、ウェアラブル端末500等から収集した生体情報に基づき、健康状態レベルの判定を行った日であってよい。
【0044】
項目「歩数」、「消費カロリー」、「歩行距離」、「心拍数」、「睡眠時間」、「体温」、「血圧」、「BMI」のそれぞれの値は、例えば、ウェアラブル端末500やユーザ端末300により収集される生体情報である。
【0045】
図5は、健康状態マスタデータベースの一例を示す図である。健康状態マスタデータベース230は、後述する健康状態管理部270によるユーザの健康状態レベルの判定の際に参照される健康状態マスタ情報が格納される。
【0046】
健康状態マスタ情報は、情報の項目として、健康状態レベルと、健康状態レベル枝番とを有する。項目「健康状態レベル」の値は、健康状態レベル毎の規定を示す。項目「健康状態レベル枝番」は、健康状態レベルに枝番と対応する合計得点が対応付けられている。
【0047】
図6は、症状マスタデータベースの一例を示す図である。本実施形態の通知データベース250に格納される症状マスタ情報は、情報の項目として、病気・症状コード、病気・症状名称、区分名称1、区分範囲1、区分名称2、区分範囲2、区分名称3、区分範囲3等を含む。
【0048】
項目「病気・症状コード」の値は、病気や症状を特定する識別情報である。項目「病気・症状名称」の値は、病気・症状の名称を示す。項目「区分名称1」、「区分範囲1」、「区分名称2」、「区分範囲2」、「区分名称3」、「区分範囲3」等の値は、任意に設定されてよく、ユーザの健康状態情報に含まれる生体情報の項目をパラメータとしてもよい。
【0049】
本実施形態の健康状態マスタデータベース230と症状マスタデータベース240のそれぞれに格納された健康状態マスタ情報と症状マスタ情報とは、不特定多数の健康状態等の一般的な情報である。一般的な情報として、例えば、ある症状における不特定多数の人物の健康状態等に基づく統計情報を利用しても良い。
【0050】
図7は、通知データベースの一例を示す図である。通知データベース250は、ユーザ端末300に対して送信(出力)される通知と、ユーザ端末300から送信(出力)される通知と、に関する通知情報が、ログインID毎に格納される。
【0051】
通知情報は、情報の項目として、ログインID、通知ステータス、通知日、予約施設番号、予約日時、候補施設番号1、候補施設番号2、候補施設番号3、候補施設番号4、入力医師ログインID、医師コメントを含む。
【0052】
項目「通知ステータス」の値は、ユーザの健康状態情報の医療機関に対する通知の状況を示す。項目「通知ステータス」の値は、例えば、未通知、通知済、病院回答待、完了等がある。
【0053】
項目「通知日」の値は、ユーザの健康状態情報を医療機関に通知した日を示す。項目「予約施設番号」の値は、ユーザが予約した施設を特定する識別情報を示す。項目「予約日時」の値は、ユーザが医療機関に対して予約を行った日時(受診予定日時)を示す。
【0054】
項目「候補施設番号1」~項目「候補施設番号4」の値は、ユーザが選択することができる医療機関の候補を示す。項目「入力医師ログインID」の値は、ユーザの健康状態情報に対してコメントを入力した医師を特定する識別情報である。項目「医師コメント」の値は、医師が入力したコメントを示す。
【0055】
図8は、施設データヘースの一例を示す図である。施設データヘース260は、情報処理システム100を導入している医療機関(施設)に関する施設情報であり、施設番号毎に格納される。
【0056】
施設情報は、情報の項目として、施設番号、施設名称、施設種類、電話番号、地域区分、地図ポイント、システム利用区分等を含む。
【0057】
項目「施設番号」の値は、施設を特定するための識別情報である。項目「施設名称」の値は、施設の名称を示し、項目「施設種類」の値は、施設の種類を示す。項目「施設種類」の値は、例えば、総合病院、診療所、夜間診療所、個人病院等があり、
図8の例では総合病院とされている。
【0058】
項目「電話番号」の値は、施設番号で特定される医療機関の電話番号を示す。項目「地域区分」の値は、施設番号で特定される医療機関が所在する地域の区分を示す。項目「地域区分」の値は、例えば、郵便番号の一部である。項目「地図ポイント」の値は、GPS機能により、施設番号で特定される医療機関の位置を特定するための位置情報である。
【0059】
項目「システム利用区分」の値は、情報処理システム100を利用しているか否かを示す情報である。項目「システム利用区分」の値は、利用中と利用停止中等があり、
図8では利用中とされている。
【0060】
尚、上述した各データベースにおける情報の項目は、一例であり、これに限定されない。各データベースでは、上述した項目以外の項目を有してもよいし、上述した項目の一部を有していてもよい。
【0061】
次に、
図9を参照して、本実施形態の情報処理装置200の有する健康状態管理部270の機能について説明する。
図9は、健康状態管理部の機能を説明する図である。
【0062】
本実施形態の健康状態管理部270は、入力受付部271、情報収集部272、健康状態判定部273、医療機関検索部274、出力部275、予約実行部276、データベース更新部277、表示制御部278を有する。
【0063】
入力受付部271は、情報処理装置200に対する各種の情報の入力を受け付ける。具体的には、入力受付部271は、ユーザ端末300からのプロフィール情報の入力や、医療機関の予約に関する情報等の入力を受け付ける。
【0064】
情報収集部272は、ウェアラブル端末500等からユーザの生体情報を収集する。健康状態判定部273は、健康状態管理データベース220と、健康状態マスタデータベース230とを参照して、ユーザの健康状態情報のレベルを判定する。
【0065】
医療機関検索部274は、ユーザ端末300の位置情報に基づき、医療機関の検索を行う。具体的には、医療機関検索部274は、プロフィールデータベース210に格納されたユーザのプロフィール情報に含まれる位置情報に基づき、位置情報が示す位置から所定範囲内の医療機関を抽出する。そして、医療機関検索部274は、抽出された医療機関のうち、施設データヘース260の項目「システム利用区分」の値が「利用中」である医療機関を、検索結果として特定する。
【0066】
出力部275は、ユーザ端末300や医療機関端末400に対する各種の情報を出力する。具体的には、出力部275は、医療機関検索部274による検索結果を含む通知をユーザ端末300に出力(送信)する。また、出力部275は、ユーザの健康状態情報を医療機関端末400に出力する。
【0067】
また、出力部275は、ユーザ端末300において入力された医療機関の予約に関する情報を、医療機関端末400へ出力する。また、出力部275は、医療機関端末400において入力された情報をユーザ端末300へ出力する。
【0068】
予約実行部276は、ユーザ端末300からの医療機関の予約に関する情報の入力を受けて、医療機関に対する予約を実行する。具体的には、予約実行部276は、ユーザ端末300からの予約の実行指示を受け付けて、医療機関の予約システム等に対して予約の実行を要求する。
【0069】
データベース更新部277は、情報処理装置200の有する各テダータベースを更新する。具体的には、データベース更新部277は、ユーザ端末300においてプロフィール情報の入力を受け付けると、プロフィールデータベース210に格納する。また、データベース更新部277は、情報収集部272がウェアラブル端末500等からユーザの生体情報を収集すると、健康状態管理データベース220を更新する。表示制御部278は、ユーザ端末300や医療機関端末400の表示を制御する。
【0070】
次に、
図10を参照して、本実施形態の情報処理システム100の動作について説明する。
図10は、第一の実施形態の情報処理システムの動作を説明する第一のシーケンス図である。
【0071】
図10のステップS1001からステップS1003までの処理は、ユーザによるプロフィール情報の登録処理を示し、ステップS1004からステップS1008までは、ユーザの健康状態の判定処理を示す。また、
図10のステップS1009からステップS1016までの処理は、健康状態の判定結果を医療機関へ通知する判定結果の通知処理を示す。
【0072】
図10では、登録処理、判定処理、通知処理を一例の動作として説明するが、これらの処理は、それぞれが独立した任意のタイミングで行われてもよい。
【0073】
本実施形態の情報処理システム100において、ユーザ端末300のログインが完了すると、ユーザ端末300にメニュー画面が表示される。
【0074】
ユーザ端末300は、メニュー画面において、プロフィール情報の選択を受け付けると、プロフィール情報の入力画面を表示し、プロフィール情報の入力を受け付ける(ステップS1001)。
【0075】
続いて、ユーザ端末300は、入力されたプロフィール情報を情報処理装置200へ送信する(ステップS1002)。情報処理装置200は、入力受付部271によりプロフィール情報の入力を受け付けると、データベース更新部277により、プロフィール情報をプロフィールデータベース210に格納する(ステップS1003)。
【0076】
また、本実施形態の情報処理システム100において、ユーザ端末300は、メニュー画面において、健康状態の判定が選択されると(ステップS1004)、情報処理装置200に対して健康状態の判定要求を送信する(ステップS1005)。
【0077】
情報処理装置200は、判定要求を受け付けると、健康状態判定部273により。健康状態管理データベース220と健康状態マスタデータベース230と症状マスタデータベース240とを参照し、ログインしているユーザの健康状態の判定を行う(ステップS1006)。
【0078】
具体的には、健康状態判定部273は、健康状態管理データベース220に格納されたユーザの健康状態情報と、マスタ情報とを照合し、健康状態のレベルを特定する。また、健康状態判定部273は、ユーザの健康状態情報と症状マスタ情報とを照合し、ユーザの健康状態情報と合致する病名が存在する場合には、その病名を特定する。
【0079】
尚、本実施形態では、健康状態判定部273は、判定要求を受け付けたときに、健康状態マスタデータベース230を格納されている健康状態情報を用いて健康状態の判定を行ってもよい。また、健康状態判定部273は、判定要求を受け付けたときに、ユーザ端末300とウェアラブル端末500から生体情報を含む健康状態情報を収集し、収集された健康状態情報を用いて健康状態の判定を行ってもよい。
【0080】
続いて、情報処理装置200は、出力部275により、健康状態の判定結果をユーザ端末300に送信する(ステップS1007)。本実施形態の健康状態の判定結果は、例えば、健康状態レベルや病名を含む。
【0081】
ユーザ端末300は、健康状態の判定結果を受信すると、健康状態の判定結果を含む判定結果画面を表示させる(ステップS1008)。
【0082】
また、本実施形態の情報処理システム100において、ユーザ端末300は、判定結果画面において、医療機関への健康状態情報の通知を指示する操作を受け付けると、情報処理装置200に対して、医療機関の検索要求を送信する(ステップS1009)。このとき、ユーザ端末300は、ユーザ端末300の有するGPS機能によって取得した位置情報を、検索要求と共に送信する。
【0083】
情報処理装置200は、検索要求を受け付けると、医療機関検索部274により、ユーザ端末300の位置情報に基づき、医療機関を検索する(ステップS1010)。ここでは、ユーザの健康状態の判定結果と健康状態情報の通知先(送信先)の候補となる医療機関が検索される。
【0084】
具体的には、医療機関検索部274は、ユーザ端末300の位置情報を用いて、外部サーバ等が有する地図情報を検索し、位置情報が示す場所を中心とした所定の範囲内に存在する医療機関のうち、施設情報におけるシステム利用区分が利用中である医療機関を抽出する。
【0085】
続いて、情報処理装置200は、出力部275により、医療機関検索部274が抽出した医療機関の一覧を、ユーザ端末300に送信する(ステップS1011)。
【0086】
ユーザ端末300は、この医療機関の一覧を、ユーザの健康状態情報の送信先の候補として、表示させる(ステップS1012)。
【0087】
続いて、ユーザ端末300は、医療機関の一覧から医療機関の選択を受け付けると(ステップS1013)、選択された医療機関に対し、ユーザの健康状態の確認要求を情報処理装置200へ送信する(ステップS1014)。
【0088】
尚、この確認要求には、ユーザ端末300と紐付けられたユーザのプロフィール情報の一部が含まれていてもよい。具体的には、確認要求には、ユーザのプロフィール情報のうち、少なくともログインIDが含まれる。
【0089】
情報処理装置200は、情報処理装置200から確認要求を受け付けると、選択された医療機関の医療機関端末400に対し、ユーザの健康状態の確認要求を送信する(ステップS1015)。続いて、情報処理装置200は、ユーザ端末300に対し、選択された医療機関に対する確認要求の送信が完了したことを示す通知を送信する(ステップS1016)。ユーザ端末300は、受信した通知を表示させる(ステップS1017)。
【0090】
続いて、情報処理装置200は、データベース更新部277により、通知データベース250を更新する(ステップS1018)。具体的には、データベース更新部277は、通知情報に含まれる通知ステータスを「通知済み」とし、通知日を入力する。
【0091】
以下に、
図11及び
図12を参照して、ユーザ端末300の表示例について説明する。尚、ユーザ端末300に表示される画面は、情報処理装置200の表示制御部278によって容易された画面であってよく、ユーザ端末300のブラウザ等によってユーザ端末300に表示されてもよい。
【0092】
図11は、第一の実施形態のユーザ端末の表示例について説明する第一の図である。
図11に示す画面111は、ユーザ端末300に表示される情報処理システム100のログイン画面である。
【0093】
画面111において、ログインIDが入力されて、ログインボタン111aが操作されると、ユーザ端末300の表示は、画面111から画面112へ遷移する。画面112は、
図10のステップS1001でユーザ端末300に表示されるメニュー画面の一例である。
【0094】
画面112は、操作ボタン112a、112b、112cを含む。操作ボタン112aは、画面112をプロフィール情報の入力願メイン画面へ遷移させるための操作ボタンである。操作ボタン112bは、健康状態の判定要求を情報処理装置200へ送信するための操作ボタンである。操作ボタン112cは、情報処理装置200からユーザ端末300へ送信された通知を表示させるための操作ボタンである。
【0095】
画面112において、操作ボタン112aが操作されると、ユーザ端末300の表示は、画面112から画面113へ遷移する。
【0096】
画面113は、プロフィール情報の入力画面の一例である。画面113は、プロフィール情報の入力欄113aと、操作ボタン113bとを含む。ユーザ端末300は、入力欄113aにプロフィール情報が入力されて、操作ボタン113bが操作されると、入力されたプロフィール情報を情報処理装置200へ送信する。情報処理装置200は、受診したプロフィール情報をプロフィールデータベース210へ格納する。
【0097】
図12は、第一の実施形態のユーザ端末の表示例について説明する第二の図である。
図12は、
図11の画面112において、操作ボタン112bが操作され、情報処理装置200に対して健康状態の判定要求が送信された場合に、ユーザ端末300に表示される画面の一例ある。具体的には、画面121は、
図10のステップS1008でユーザ端末300に表示される判定結果画面の一例である。
【0098】
画面112において操作ボタン112bが操作されると、ユーザ端末300の表示は、画面112から画面121に遷移する。
【0099】
画面121は、表示欄121aと操作ボタン121bを含む。表示欄121aは、ユーザの健康状態の判定結果が表示される。
図12の例では、ユーザの健康状態に高血圧症の疑いがあることがわかる。
【0100】
操作ボタン121bは、判定結果と健康状態情報の送信先の候補となる医療機関の検索を要求する検索要求を送信するための操作ボタンである。操作ボタン121bには、検索対象となる医療機関が、ユーザ端末300の位置情報が示す位置を含む一定の範囲内であることを示すメッセージが表示されている。
【0101】
ユーザ端末300は、画面121において、操作ボタン121bが操作されると、情報処理装置200に対して、ユーザ端末300の位置情報と共に検索要求を送信する。
【0102】
また、ユーザ端末300の表示は、ユーザ端末300が、情報処理装置200から、判定結果とユーザの健康状態情報の送信先の候補となる医療機関の一覧を受信すると、画面121から画面122に遷移する。
【0103】
画面122は、表示欄122a、122b、122cを含む。表示欄122aには、医療機関に送信される情報の一部が表示される。具体的には、表示欄122aには、健康状態の判定結果を含む情報が表示される。
【0104】
表示欄122bは、操作ボタン122dを含む。操作ボタン122dは、送信先との候補なる医療機関のうち、優先的にユーザに提示される医療機関を選択するための操作ボタンである。優先的にユーザに提示される医療機関とは、例えば、プロフィール情報において、優先通知施設番号で特定される医療機関であってもよいし、ユーザ端末300の位置情報が示す位置から最も近い最寄りの医療機関等であってもよい。
【0105】
ユーザ端末300は、画面122において、操作ボタン122dが操作されると、優先的にユーザに提示された医療機関に対する健康状態の確認要求を、情報処理装置200へ送信し、画面122を画面123に遷移させる。
【0106】
表示欄122cは、操作ボタン122eを含む。操作ボタン122eが操作されると、ユーザ端末300は、医療機関の一覧に含まれる他の医療機関を表示させる。操作ボタン122eが操作された場合の表示例は後述する。
【0107】
画面123は、
図10のステップS1017でユーザ端末300に表示される通知完了画面の一例を示す。画面123の表示欄123aには、医療機関への通知が完了したことを示すメッセージ等が表示される。
【0108】
図13は、第一の実施形態のユーザ端末の表示例について説明する第三の図である。
図13に示す画面131は、画面122において、操作ボタン122eが操作された場合にユーザ端末300に表示される画面の一例を示す。
【0109】
画面131は、表示欄122b、131aを含む。表示欄131aには、情報処理装置200から受信した医療機関の一覧のうち、表示欄122bに表示された医療機関以外の医療機関が表示される。
【0110】
ユーザ端末300は、表示欄131aに表示された医療機関が選択された場合には、選択された医療機関に対する健康状態の確認要求を、情報処理装置200へ送信する。
【0111】
以上が、ユーザの健康状態の判定と、健康状態の判定結果と健康状態情報の医療機関への通知の動作である。
【0112】
図14は、第一の実施形態の情報処理システムの動作を説明する第二のシーケンス図である。
図14では、医療機関端末400が情報処理装置200からユーザの健康状態の判定結果と健康状態情報とを受信した場合の動作を示している。
【0113】
情報処理システム100において、医療機関端末400は、医療従事者(医師等)によるログイン要求を受け付けて、情報処理システム100へログインする(ステップS1401)。
【0114】
続いて、医療機関端末400は、情報処理装置200から受信した確認要求の一覧を表示させる(ステップS1402)。
続いて、医療機関端末400は、ユーザの選択を受け付けると(ステップS1403)、情報処理装置200に対し、選択されたユーザの健康状態の判定結果と健康状態情報の取得要求を送信する(ステップS1404)。尚、この取得要求には、ユーザのログインIDが含まれてよい。
【0115】
情報処理装置200は、出力部275により、この取得要求を受信すると、選択されたユーザの判定結果と健康状態情報を取得し(ステップS1405)、医療機関端末400へ送信する(ステップS1406)。
【0116】
医療機関端末400は、受信した判定結果と健康状態情報とを表示させる(ステップS1407)。続いて、医療機関端末400は、医師等からのコメントの入力を受け付ける(ステップS1408)。
【0117】
続いて、医療機関端末400は、入力されたコメントを含む確認結果を示す情報(確認結果情報)を情報処理装置200へ送信する(ステップS1409)。
【0118】
情報処理装置200は、確認結果情報を受信すると、出力部275は、ユーザ端末300に対して、確認結果情報を受信したことを示す通知を送信する(ステップS1410)。このとき、出力部275は、ユーザのプロフィール情報に含まれる通知方式に基づいて、通知を送信する(ステップS1411)。
【0119】
続いて、情報処理装置200は、データベース更新部277によりデータベースを更新する(ステップS1412)。具体的には、データベース更新部277は、通知データベース250を更新する。
【0120】
以下に、
図15及び
図16を参照して、医療機関端末400の表示例について説明する。尚、医療機関端末400に表示される画面は、情報処理装置200の表示制御部278によって容易された画面であってよく、医療機関端末400のブラウザ等によって医療機関端末400に表示されてもよい。
【0121】
図15は、第一の実施形態の医療機関端末の表示例について説明する第一の図である。
図15に示す画面151は、医療機関端末400に表示される情報処理システム100のログイン画面である。画面151において、医師等の医療従事者のログインIDが入力されて、操作ボタン151aが操作されると、医療機関端末400と紐付けられた医療従事者の情報処理システム100へのログインが完了し、画面151が画面152に遷移する。
【0122】
画面152は、
図14のステップS1402で医療機関端末400に表示される画面の一例であり、表示欄152a、操作ボタン152bを含む。
【0123】
表示欄152aには、確認要求を行ったユーザの一覧が、確認要求の一覧として表示される。操作ボタン152bは、確認要求の一覧において選択されたユーザの健康状態の判定結果と健康状態情報との取得要求を送信するための操作ボタンである。
【0124】
医療機関端末400は、表示欄152aでユーザが選択されて、操作ボタン153bが操作されると、情報処理装置200に対して、選択されたユーザの健康状態の判定結果と健康状態情報との取得要求を送信する。
【0125】
医療機関端末400の表示は、情報処理装置200から要求した情報を取得すると、画面152から画面153へ遷移する。
【0126】
画面153は、
図14のステップS1407において医療機関端末400に表示される画面の一例である。画面153は、表示欄153aと操作ボタン153bを含む。表示欄153aは、選択されたユーザの健康状態の判定結果と健康状態情報と、確認要求を受領した日付とが表示される。
【0127】
操作ボタン153bは、医療従事者によるコメントの入力画面を表示させるための操作ボタンである。医療機関端末400の表示は、操作ボタン153bが操作されると、画面153から、後述する画面161へ遷移する。
【0128】
図16は、第一の実施形態の医療機関端末の表示例について説明する第二の図である。
図16に示す画面161は、
図14のステップS1408において、医療機関端末400に表示される画面の一例である。画面161は、入力欄161aと、操作ボタン161bとを含む。
【0129】
入力欄161aは、医療従事者によるコメントが入力される。操作ボタン161bは、入力されたコメントを情報処理装置200へ送信するための操作ボタンである。
【0130】
医療機関端末400の表示は、入力欄161aにコメントが入力されて、操作ボタン161bが操作されると、画面161が画面162に遷移する。画面162は、コメントの送信が完了したことを示す画面である。尚、本実施形態では、医療機関端末400からのコメントの送信が完了した時点で、医療機関によるユーザの健康状態の確認が完了したものとしてもよい。
【0131】
次に、
図17を参照して、ユーザ端末300が医療機関からのコメントを参照し、医療機関の受診予約を行う動作について説明する。
図17は、第一の実施形態の情報処理システムの動作を説明する第三のシーケンス図である。
【0132】
図17のステップS1701からステップS1705までは、ユーザ端末300おけるコメントの表示動作を示し、ステップS1706からステップS1715までは、医療機関の受診予約動作を示す。本実施形態において、コメントの表示動作と医療機関の受診予約動作とは、それぞれが独立した任意のタイミングで行われてもよいし、連続した一連の動作として行われてもよい。
【0133】
情報処理システム100において、ユーザ端末300は、情報処理装置200からコメントの受領通知(確認完了通知)を受け付け、コメントの表示を指示する操作を受け付ける(ステップS1701)。続いて、ユーザ端末300は、コメントの表示要求を情報処理装置200へ送信する(ステップS1702)。
【0134】
以下に、コメントの表示を指示する操作について説明する。本実施形態のユーザ端末300はプロフィール情報の通知方式に応じた方式で通知された受領通知を選択する操作を受け付ける。
【0135】
このとき、ユーザ端末300の表示は、ユーザ端末300が既に情報処理システム100にログインしている場合には、
図11の画面112となる。また、ユーザ端末300の表示は、ユーザ端末300が情報処理システム100にログインしていない場合には、
図11の画面111となり、ログインが完了した後に画面112に遷移する。
【0136】
ユーザ端末300は、画面121が表示された状態で、操作ボタン112cが操作されると、コメントの表示を指示する操作を受け付けたものとし、コメントの表示要求を情報処理装置200へ送信する。
【0137】
情報処理装置200は、表示要求を受け付けて、ユーザ端末300と紐付けられたユーザIDを含む通知情報からコメントを取得する(ステップS1703)。尚、本実施形態のコメントとは、コメントの内容を示すテキストデータを意味する。
【0138】
続いて、情報処理装置200は、取得したコメントをユーザ端末300へ送信する(ステップS1704)。ユーザ端末300は、コメントを表示させる(ステップS1705)。続いて、ユーザ端末300は、医療機関の予約を選択する操作を受け付けると(ステップS1706)、情報処理装置200に対して予約要求を送信する(ステップS1707)。
【0139】
情報処理装置200は、予約要求を受けて、予約実行部276により、予約要求を受けた医療機関の予約システム等で管理されている予約情報を参照する(ステップS1708)。
【0140】
続いて、情報処理装置200は、表示制御部278により、ユーザ端末300に予約画面を表示させる(ステップS1709)。
【0141】
ユーザ端末300は、受診を希望する日時の予約の実行を指示する操作を受け付けると(ステップS1710)、情報処理装置200に対して予約の実行要求を送信する(ステップS1711)。
【0142】
情報処理装置200は、予約の実行要求を受けて、予約実行部276により、医療機関の受診予約を実行する(ステップS1712)。続いて、情報処理装置200は、出力部275により、予約の完了を示す通知をユーザ端末300に送信し(ステップS1713)、データベース更新部277により、通知情報を更新する(ステップS1714)。ユーザ端末300は、予約の完了通知を表示させる(ステップS1715)。
【0143】
以下に、
図18を参照して、ユーザ端末300の表示例について説明する。
図18は、第一の実施形態のユーザ端末の表示例について説明する第三の図である。
【0144】
図18に示す画面181は、
図17のステップS1705において、ユーザ端末300に表示される画面の一例である。画面181は、表示欄181aと操作ボタン181bとを含む。表示欄181aには、医療機関端末400において入力されたコメントが表示される。操作ボタン181bは、画面181を予約画面へ遷移させるための操作ボタンである。
【0145】
ユーザ端末300の表示は、画面181において、操作ボタン181bが操作されると、画面182に遷移する。画面182は、
図17のステップS1709で表示される予約画面の一例である。
【0146】
画面182は、表示欄182aと、操作ボタン182bとを含む。表示欄182aは、医療機関の予約情報等が表示される。操作ボタン182bは、予約の実行を指示するための操作ボタンである。
【0147】
ユーザ端末300の表示は、表示欄182aにおいて受診希望日時が指定されて、操作ボタン182bが操作されると、画面183に遷移する。
【0148】
画面183は、
図17のステップS1715で表示される画面の一例であり、表示欄183aと操作ボタン183bとを含む。表示欄183aには、予約が完了したことを示すメッセージが表示される。操作ボタン183bは、情報処理システム100に関するFAQを表示させるための操作ボタンである。
【0149】
情報処理装置200は、ユーザ端末300において操作ボタン183bが操作されると、情報処理システム100に関するFAQ情報をユーザ端末300に表示させてもよい。FAQ情報は、情報処理装置200に予め格納されていてもよいし、情報処理装置200以外の外部装置に保持されていてもよい。
【0150】
以上のように、本実施形態では、ユーザの健康状態に異常が発生した場合に、ユーザの現在位置に応じた地域の医療機関をユーザに提示することができる。また、本実施形態では、ユーザが選択した医療機関に対し、ユーザの健康状態情報や健康状態の判定結果を提供し、医師等による確認結果情報をユーザに提示することができる。さらに、本実施形態では、ユーザに対第一し、ユーザの健康状態情報や健康状態の判定結果が提供された医療機関の受診予約を促すことができる。
【0151】
したがって、本実施形態によれば、ユーザの健康状態に異常が発生した際に、ユーザに対し、速やかに対処させることができる。
【0152】
(第二の実施形態)
以下に図面を参照して、第二の実施形態について説明する。第二の実施形態は、情報処理装置200が定期的にユーザの健康状態の判定を行う点が、第一の実施形態と相違する。以下の第二の実施形態では、第一の実施形態との相違点について説明し、第一の実施形態と同様の機能構成を有するものには、第一の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
【0153】
図19は、第二の実施形態の情報処理システムの動作を説明するシーケンス図である。本実施形態の情報処理システム100において、情報処理装置200は、ユーザ端末300と紐付けられたユーザが装着しているウェアラブル端末500から、生体情報を収集する(ステップS1901)。
【0154】
尚、生体情報は、ユーザ端末300においてウェアラブル端末500から収集されてもよい。この場合、情報処理装置200は、ユーザ端末300から、生体情報を含む健康状態情報を収集してもよい。また、このとき、情報処理装置200が収集する健康状態情報には、ユーザ端末300又はウェアラブル端末500の位置を示す位置情報が含まれてよい。
【0155】
続いて、情報処理装置200は、健康状態判定部273により、収集した健康状態情報に基づきユーザの健康状態を判定する(ステップS1902)。続いて、情報処理装置200は、医療機関検索部274により、ユーザ端末300又はウェアラブル端末500の位置情報に基づき、医療機関の検索を行う(ステップS1903)。続いて、情報処理装置200は、データベース更新部277により、データベースを更新する。
【0156】
続いて、情報処理装置200は、医療機関検索部274により抽出された医療機関の医療機関端末400に対し、ユーザの健康状態の確認要求を送信する(ステップS1905)。医療機関端末400は、確認要求を受けて、確認要求の一覧を表示させる(ステップS1906)。尚、
図19の例では、医療機関端末400の情報処理システム100に対するログインが完了しているものとする。
【0157】
ステップS1906からステップS1915までの処理は、
図14のステップS1402からステップS1411までの処理と同様であるから、説明を省略する。
【0158】
また、ユーザ端末300において、受領通知を受信した後の処理は、
図17の処理と同様である。
【0159】
このように、本実施形態では、自動的にユーザの健康状態の判定が行われる。また、本実施形態では、ユーザの健康状態に異常があると判定された場合には、自動的に、ユーザの現在の位置情報に基づき検索された医療機関に対し、ユーザの健康状態の確認要求が送信される。そして、本実施形態では、医療機関でのユーザの健康状態の確認が行われた後に、健康状態の判定結果と、医療機関における健康状態の確認結果情報と、健康状態の確認を行った医療機関を示す情報とがユーザ端末300に送信される。
【0160】
つまり、本実施形態では、ユーザに自覚症状がない場合や、ユーザが意図していない場合であっても、ユーザの健康状態の判定結果に応じて、医療機関への確認要求が行われる。このため、本実施形態によれば、ユーザの健康状態に異常が発生した場合に、ユーザに対して速やかに対処させることができる。
【0161】
また、本実施形態によれば、自動的にユーザの健康状態の判定が行われるため、例えば、ユーザ自身が健康状態の管理を行うことが困難な場合等であっても、健康状態の異常の発生を検知することができる。
【0162】
開示の技術では、以下に記載する付記のような形態が考えられる。
(付記1)
端末装置と紐付けられたユーザの健康状態情報に基づき、前記ユーザの健康状態を判定し、
判定結果に応じて、前記端末装置の位置を示す位置情報に基づき特定された施設の一覧を前記端末装置へ出力する、処理をコンピュータに実行させる、プログラム。
(付記2)
前記ユーザの健康情報を判定する際、ユーザの健康状態情報と、健康状態の基準を示す情報との比較結果に基づいて判定する、処理をコンピュータに実行させる、付記1に記載の情報処理プログラム
(付記3)
前記施設の一覧において施設の選択を受け付け、
選択された施設と紐付けられた他の端末装置に対し、前記ユーザの健康状態情報と前記判定結果とを出力する、処理を前記コンピュータに実行させる、付記2記載のプログラム。
(付記4)
前記判定結果に応じて、前記施設の一覧のうちの何れかの施設と紐付けられた他の端末装置に、前記ユーザの健康状態情報と前記判定結果とを出力する、処理を前記コンピュータに実行させる、付記2記載のプログラム。
(付記5)
施設と紐付けられた前記他の端末装置から、前記ユーザの健康状態の確認結果を示す確認結果情報を受信し、
前記確認結果情報を受信したことを示す通知を前記ユーザと紐付けられた端末装置に出力する、付記3又は4に記載のプログラム。
(付記6)
前記確認結果情報を送信した前記他の端末装置と紐付けられた施設に対する予約を行うための予約画面を前記端末装置に表示させ、
前記予約画面において、日時の指定を受け付けて、該施設に対する予約を実行する、処理を前記コンピュータに実行させる、付記5記載のプログラム。
(付記7)
前記健康状態の判定結果に応じて、前記判定結果を前記端末装置に出力する、付記1乃至6の何れか一項に記載のプログラム。
(付記8)
前記ユーザの健康状態の判定は、前記端末装置から健康状態の判定要求を受けた場合に、行われる、付記1乃至7の何れか一項に記載のプログラム。
(付記9)
コンピュータによる情報処理方法であって、前記コンピュータが、
端末装置と紐付けられたユーザの健康状態情報に基づき、前記ユーザの健康状態を判定し、
判定結果に応じて、前記端末装置の位置を示す位置情報に基づき特定された施設の一覧を前記端末装置へ出力する、情報処理方法。
(付記10)
端末装置と紐付けられたユーザの健康状態情報に基づき、前記ユーザの健康状態を判定する健康状態判定部と、
判定結果に応じて、前記端末装置の位置を示す位置情報に基づき特定された施設の一覧を前記端末装置へ出力する出力部と、を有する情報処理装置。
本発明は、具体的に開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0163】
100 情報処理システム
200 情報処理装置
210 プロフィールデータベース
220 健康状態管理データベース
230 健康状態マスタデータベース
240 症状マスタデータベース
250 通知データベース
260 施設データヘース
270 健康状態管理部
271 入力受付部
272 情報収集部
273 健康状態判定部
274 医療機関検索部
275 出力部
276 予約実行部
277 データベース更新部
278 表示制御部
300 端末装置(ユーザ端末)
400 端末装置(医療機関端末)
500 ウェアラブル端末