(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022155918
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】登録プログラム、登録装置、登録方法、及び登録システム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20221006BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20221006BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
G06F3/12 338
G06F3/12 305
G06F3/12 322
G06F3/12 331
G06F3/12 385
H04N1/00 127A
H04N1/00 838
B41J29/38
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021059363
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】白神 那央人
(72)【発明者】
【氏名】玉置 健二
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061HJ08
2C061HN05
2C061HP00
2C061HQ01
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB17
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB42
5C062AC22
5C062AC34
(57)【要約】
【課題】複数のデバイスを登録する際の作業負荷を抑制する。
【解決手段】登録装置は、サービスを提供するよう構成された少なくとも1つのサーバに、サービスに用いられるデバイスの登録を行う。登録装置は、少なくとも1つのサーバにて生成された認証情報であって、デバイスの登録に用いられる認証情報を取得すると共に、登録の対象として複数のデバイスの指定を受け付ける(S200)。そして、登録装置は、指定された複数のデバイスに対し、同一の前記認証情報を送信する(S205)。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービスを提供するよう構成された少なくとも1つのサーバに、前記サービスに用いられるデバイスの登録を行うための登録装置としてコンピュータを動作させる登録プログラムであって、
前記少なくとも1つのサーバにて生成された認証情報であって、前記デバイスの登録に用いられる認証情報を取得するよう構成された取得部と、
前記登録の対象として複数の前記デバイスの指定を受け付けるよう構成された受付部と、
前記受付部を介して指定された複数の前記デバイスに対し、前記取得部が取得した同一の前記認証情報を送信するよう構成された送信部として
コンピュータを動作させる登録プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載の登録プログラムであって、
前記認証情報を受信した前記デバイスから第1応答を受信するよう構成された第1受信部として、さらにコンピュータを動作させ、
前記第1応答は、前記デバイスにて、前記認証情報を用いて前記登録のための処理を行うか否かを示す
登録プログラム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の登録プログラムであって、
前記認証情報を受信した前記デバイスから第2応答を受信するよう構成された第2受信部として、さらにコンピュータを動作させ、
前記第2応答は、前記登録が完了したか否かを示す
登録プログラム。
【請求項4】
請求項3に記載の登録プログラムであって、
前記第2応答は、前記少なくとも1つのサーバにて前記登録がなされた前記デバイスに設定される識別情報を含む
登録プログラム。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載の登録プログラムであって、
前記第2受信部は、前記送信部が複数の前記認証情報を送信した後、予め定められたタイミングで、前記デバイスに対し前記第2応答の送信要求を送信するよう構成されている
登録プログラム。
【請求項6】
サービスを提供するよう構成された少なくとも1つのサーバに、前記サービスに用いられるデバイスの登録を行うための登録装置であって、
前記少なくとも1つのサーバにて生成された認証情報であって、前記デバイスの登録に用いられる認証情報を取得するよう構成された取得部と、
前記登録の対象として複数の前記デバイスの指定を受け付けるよう構成された受付部と、
前記受付部を介して指定された複数の前記デバイスに対し、前記取得部が取得した同一の前記認証情報を送信するよう構成された送信部と、
を備える登録装置。
【請求項7】
サービスを提供するよう構成された少なくとも1つのサーバに、前記サービスに用いられるデバイスの登録を行うための登録方法であって、
前記少なくとも1つのサーバにて生成された認証情報であって、前記デバイスの登録に用いられる認証情報を、登録装置にて取得することと、
前記登録装置にて、前記登録の対象として複数の前記デバイスの指定を受け付けることと、
前記登録装置から、指定された複数の前記デバイスに対し、同一の前記認証情報を送信することと、
を備える登録方法。
【請求項8】
登録システムであって、
サービスを提供するよう構成された少なくとも1つのサーバと、
前記サービスに用いられる複数のデバイスと、
前記少なくとも1つのサーバに、前記デバイスの登録を行うための登録装置と、を備え、
前記登録装置は、
前記少なくとも1つのサーバにて生成された認証情報であって、前記デバイスの登録に用いられる認証情報を取得するよう構成された取得部と、
前記登録の対象として複数の前記デバイスの指定を受け付けるよう構成された受付部と、
前記受付部を介して指定された複数の前記デバイスに対し、前記取得部が取得した同一の前記認証情報を送信するよう構成された送信部と、を備える
登録システム。
【請求項9】
サービスを提供するよう構成された少なくとも1つのサーバに、前記サービスに用いられるデバイスの登録を行うための登録方法であって、
前記少なくとも1つのサーバにて生成された認証情報であって、前記デバイスの登録に用いられる認証情報を、登録装置にて取得することと、
前記登録装置にて、前記登録の対象として複数の前記デバイスの指定を受け付けることと、
前記登録装置から、指定された複数の前記デバイスに対し、同一の前記認証情報を送信することと、
前記登録装置から受信した前記認証情報を、前記デバイスから前記少なくとも1つのサーバに送信することと、
前記少なくとも1つのサーバにて、前記デバイスから受信した前記認証情報に基づき、該デバイスの前記登録を行うことと、
を備える登録方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、デバイスを登録する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されているように、ネットワークに接続されたサーバ群、クライアント、及び画像形成装置を有する印刷システムが知られている。該印刷システムでは、クライアントがユーザから受け付けた印刷指示に応じて、サーバ群を介して画像形成装置にコンテンツの印刷データが送信され、該印刷データに基づき画像形成装置にて印刷が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に開示された技術では、画像形成装置を印刷システムに登録する際には、ユーザが新たに登録する画像形成装置を操作して登録情報を生成し、該画像形成装置からサーバに該登録情報を送信する必要がある。このため、多数の画像形成装置の登録を行う場合には作業負荷が大きくなる。
【0005】
本開示の一局面は、複数のデバイスを登録する際の作業負荷を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、サービスを提供するよう構成された少なくとも1つのサーバに、サービスに用いられるデバイスの登録を行うための登録装置としてコンピュータを動作させる登録プログラムであって、取得部と、受付部と、送信部としてコンピュータを動作させる。取得部は、少なくとも1つのサーバにて生成された認証情報であって、デバイスの登録に用いられる認証情報を取得するよう構成される。受付部は、登録の対象として複数のデバイスの指定を受け付けるよう構成される。送信部は、受付部を介して指定された複数のデバイスに対し、取得部が取得した同一の認証情報を送信するよう構成される。
【0007】
上記構成によれば、複数のデバイスを少なくとも1つのサーバに登録する際、同一の認証情報が各デバイスに送信されるため、各デバイスに対応して個別に認証情報を準備する必要が無い。したがって、複数のデバイスを登録する際の作業負荷を抑制できる。
【0008】
また、本開示の一側面によれば、上記登録プログラムにより提供される構成を備える登録装置が提供されても良いし、上記登録プログラムにより実現される手順を有する登録方法が提供されても良い。さらに、上述した登録装置、複数のデバイス、及び少なくとも1つのサーバを備える登録システムが提供されても良いし、該登録システムにより実現される手順を有する登録方法が提供されても良い。
【0009】
これらの登録装置、登録方法、及び登録システムにおいても、同様にして、複数のデバイスを登録する際の作業負荷を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】登録装置及びユーザ端末のブロック図である。
【
図3】画像形成装置及びサーバのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[1.全体構成]
本実施形態の印刷システム1は、少なくとも1つの登録装置2と、少なくとも1つのユーザ端末3と、複数の画像形成装置4と、サーバ5とを備える(
図1参照)。なお、本実施形態におけるサーバ5とは、1つのサーバであっても良いし、ネットワークを介して接続され、分散処理を行うよう構成された複数のサーバであっても良い。印刷システム1を構成するこれらの装置は、広域ネットワーク6を介して互いに接続されている。なお、広域ネットワーク6は、インターネットを含んでいても良い。
【0012】
また、印刷システム1に含まれるこれらの装置は、ローカルエリアネットワーク7を介して広域ネットワーク6に接続されていても良い。
図1に示す印刷システム1では、一例として、登録装置2と複数の画像形成装置4とがローカルエリアネットワーク7に接続されており、これらは、ローカルエリアネットワーク7を介して広域ネットワーク6に接続されている。なお、ローカルエリアネットワーク7は、無線LAN及び有線LANのうち少なくとも一方を含んでいてもよい。
【0013】
印刷システム1は、ユーザ端末3で生成された印刷データに基づく印刷を画像形成装置4にて行うクラウドサービス(以後、印刷サービス)を提供する。すなわち、サーバ5の管理データベースには、メインIDと、メインIDに関連付けられた複数のユーザIDとを登録可能となっている。また、サーバ5の管理データベースには、印刷システム1に含まれる画像形成装置4のデバイスIDが、メインIDに関連付けて登録されている。
【0014】
そして、ユーザがユーザ端末3にユーザID及びパスワードを入力し、これらがユーザ端末3からサーバ5に送信されると、該ユーザは、印刷システム1にログオンすることができる。また、ログオンしたユーザは、印刷サービスを利用するため、ユーザ端末3を介して、サーバ5に対し、利用可能な画像形成装置4のデバイスIDのサーチを要求できる。該要求を受けたサーバ5は、該ユーザのユーザIDと同じメインIDに関連付けられている画像形成装置4のデバイスIDを管理データベースからサーチし、サーチ結果をユーザ端末3に送信する。一方、ユーザ端末3は、サーバから受信したサーチ結果を表示し、印刷に利用する画像形成装置4の選択をユーザから受け付ける。
【0015】
その後、ユーザ端末3は、印刷データと、ユーザにより選択された画像形成装置4のデバイスIDとをサーバ5に送信し、サーバ5は、該デバイスIDが示す画像形成装置4に印刷データを送信する。そして、印刷データを受信した画像形成装置4にて、該印刷データに基づく印刷が行われる。
【0016】
つまり、印刷システム1には、様々な種類の画像形成装置4が接続され得るが、印刷サービスを利用することで、様々な種類の画像形成装置4に対応するアプリケーションをユーザ端末3にインストールすることなく、画像形成装置4で印刷を行うことができる。
【0017】
なお、本実施形態の印刷サービスの一例として、マイクロソフト社のAzure(登録
商標)及びMicrosoft365(登録商標)で提供されるユニバーサルプリント(登録商標)が知られている。印刷システム1におけるサーバ5は、ユニバーサルプリントを提供するサーバと同様に動作し得る。
【0018】
そして、詳細は後述するが、印刷システム1における登録装置2、サーバ5、及び複数の画像形成装置4は、これらの画像形成装置4を一括してサーバ5に登録する登録システム10として機能する。
【0019】
[2.登録装置]
登録装置2は、例えばPC等の情報処理装置であり、制御部20と、通信部23と、表示部24と、入力部25と、記憶部26とを備える(
図2参照)。
【0020】
制御部20は、CPU21と、メモリ22とを備える。メモリ22は、非遷移的実体的記録媒体であるRAM等の半導体メモリであり、メインメモリとして用いられる。CPU21は、記憶部26等からメモリ22にロードされたプログラムに従い動作し、処理を実行する。なお、以下において説明される制御部20を主体とした処理は、CPU21がプログラムに従って実行する処理により実現されると理解されてよい。
【0021】
通信部23は、ネットワークを介して通信を行うための部位である。
表示部24は、制御部20での制御に応じて各種画像を表示する部位であり、一例として、液晶ディスプレイ等として構成される。
【0022】
入力部25は、ユーザからの操作を受け付ける部位であり、例えばキーボード及びポインティングデバイス等を有する。入力部25は、ユーザからの操作に応じて操作情報を生成して制御部20に出力すると共に、制御部20は、入力部25からの操作情報に応じて処理を行う。
【0023】
記憶部26は、例えばソリッドステートドライブ(SSD)又はハードディスクドライブ(HDD)等のストレージを含み、各種のプログラム及びデータを記憶する。記憶部26には、複数の画像形成装置4をサーバ5に一括して登録するための登録プログラム26a(詳細は後述する)が記憶されている。
【0024】
[3.ユーザ端末]
ユーザ端末3は、例えばPC等の情報処理装置であり、制御部30と、通信部33と、表示部34と、入力部35と、記憶部36とを備える(
図2参照)。これらの部位は、登録装置2に設けられたものと同様の構成を有する。
【0025】
[4.画像形成装置]
画像形成装置4は、プリンタとしての機能を備えており、制御部40と、通信部43と、表示部44と、入力部45と、印刷部46とを備える(
図3参照)。なお、画像形成装置4は、スキャナとしての機能をさらに備えるMFP(Multi Function Peripheral)として構成されていても良い。
【0026】
制御部40は、CPU41と、メモリ42とを備える。メモリ42は、RAMの他、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性メモリを備えることができ、不揮発性メモリには、コンピュータプログラム及びデータ等が記憶され得る。CPU41は、メモリ42に記憶されたコンピュータプログラムに従う処理を実行することにより、画像形成装置4を統括制御する。
【0027】
通信部43は、ネットワークを介して通信を行うための部位である。
表示部44は、制御部40での制御に応じて各種画像を表示する部位であり、一例として、液晶ディスプレイ等として構成される。
【0028】
入力部45は、ユーザからの操作を受け付ける部位であり、例えば、表示部44である液晶ディスプレイ上に設けられたタッチパネル等として構成され得る。
印刷部46は、制御部40に制御されて、シートに画像を印刷するように構成される。
【0029】
[5.サーバ]
サーバ5は、制御部50と、通信部53と、記憶部54とを備える(
図3参照)。
制御部50は、CPU51と、メモリ52とを備える。メモリ52は、非遷移的実体的記録媒体であるRAM等の半導体メモリであり、メインメモリとして用いられる。CPU51は、メモリ52にロードされたプログラムに従い動作し、処理を実行する。なお、制御部50を主体とした処理は、CPU51がプログラムに従って実行する処理により実現されると理解されてよい。
【0030】
通信部53は、ネットワークを介して通信を行うための部位である。
記憶部54は、例えばソリッドステートドライブ又はハードディスクドライブ等のストレージを含み、各種のプログラム及びデータを記憶する。また、記憶部54は、上述した印刷サービスの管理データベースを記憶する。
【0031】
[6.画像形成装置の登録]
上述したように、登録プログラム26aを実行する登録装置2及びサーバ5を含む登録システム10は、印刷サービスに利用される複数の画像形成装置4を、サーバ5に一括して登録するよう構成されている。具体的には、登録装置2は、サーバ5にて生成され、印刷サービスのメインIDに関連付けられた1つの認証情報(換言すれば、トークン)を取得し、該認証情報を複数の画像形成装置4に送信する。そして、該認証情報を受信した各画像形成装置4は、該認証情報をサーバ5に送信し、該画像形成装置4が、該メインIDに関連付けられた状態でサーバ5の管理データベースに登録される。つまり、同一の認証情報を用いて、複数の画像形成装置4がサーバ5に登録される。
【0032】
なお、完全に同一の認証情報に加え、実質的に同一な複数の認証情報も、複数の画像形成装置4に送信される同一の認証情報に該当し得、例えば、次のような複数の認証情報は同一の認証情報に含まれ得る。すなわち、共通部分、又は共通部分と付加的部分とを有する複数の認証情報であって、共通部分は他の認証情報の共通部分と同一であるが、付加的部分は他の認証情報の付加的部分と相違する可能性がある認証情報は、同一な認証情報に含まれ得る。
【0033】
また、各画像形成装置4に送信される同一の認証情報は、データ圧縮がなされていても良く、該データ圧縮の方式は、送信先の画像形成装置4毎に異なっていても良いし、同一であっても良い。また、各画像形成装置4に送信される同一の認証情報は、暗号化がなされていても良く、該暗号化の方式は、送信先の画像形成装置4毎に異なっていても良いし、同一であっても良い。
【0034】
以下では、複数の画像形成装置4を一括してサーバ5に登録するための処理について、詳しく説明する。
[7.認証情報取得処理]
まず、複数の画像形成装置4の登録に用いられる1つの認証情報を登録装置2にて取得する認証情報取得処理について、
図4のフローチャートを用いて説明する。なお、認証情報取得処理における登録装置2での処理は、登録装置2にて登録プログラム26aを実行することで実現される。
【0035】
S100では、登録装置2の制御部20は、印刷システム1にログオンするためのユーザID及びパスワードの入力を受け付ける。そして、続くS105では、制御部20は、1つの認証情報の送信要求を、該ユーザID及びパスワードと共にサーバ5に送信する(S105)。
【0036】
認証情報の送信要求を受信したサーバ5の制御部50は、受信したユーザID及びパスワードに基づきユーザ認証を行う。そして、ユーザ認証に成功すると、制御部50は、該ユーザIDに関連付けられたメインIDを特定すると共に、メインIDに関連付けられた1つの認証情報を生成し、該認証情報を登録装置2に送信する(S110)。
【0037】
そして、登録装置2の制御部20は、サーバ5から認証情報を受信すると、該認証情報を記憶部26に保存する(S115)。
なお、認証情報の取得方法は、これに限らず、例えば、他の情報処理装置にて同様にして認証情報をサーバ5から取得し、登録装置2の制御部20は、該情報処理装置と通信を行って認証情報を取得しても良い。また、例えば、同様に取得された認証情報が保存されている記録媒体(例えば、USBメモリ、SDカード(登録商標)、光磁気ディスク等)が、登録装置2に接続されても良い。そして、制御部20は、該記録媒体から認証情報を読み出しても良い。
【0038】
[8.認証情報送信処理]
次に、ユーザに指定された複数の画像形成装置4に対し、認証情報取得処理により取得した同一の認証情報を送信する認証情報送信処理について、
図5のフローチャートを用いて説明する。なお、認証情報送信処理における登録装置2での処理は、登録装置2にて登録プログラム26aを実行することで実現される。
【0039】
S200では、登録装置2の制御部20は、入力部25を介して、ユーザから、サーバ5への登録の対象となる複数の画像形成装置4の指定を受け付ける。具体的には、例えば、制御部20は、登録の対象となる画像形成装置4の識別情報の入力を受け付けても良い。なお、画像形成装置4の識別情報とは、例えば、IPアドレス、MACアドレス、電子メールアドレス、又はURL等といった、画像形成装置4のネットワーク上での識別情報であっても良い。また、画像形成装置4の識別情報とは、例えば、画像形成装置4のシリアルナンバー、又は管理ID等といった、画像形成装置4そのものに固有に割り当てられた識別情報であっても良い。このほかにも、例えば、制御部20は、未登録である複数の画像形成装置4の一覧を表示部24に表示し、これらの画像形成装置4の選択を受け付け、選択結果に基づき登録の対象となる画像形成装置4の識別情報を把握しても良い。
【0040】
S205では、登録装置2の制御部20は、S200にて指定された各画像形成装置4に対し、サーバ5への登録を指示する登録指示を送信する。具体的には、例えば、制御部20は、S200にて画像形成装置4のネットワーク上での識別情報が入力された場合には、該識別情報を送信先として登録指示を送信しても良い。また、例えば、制御部20は、S200にて画像形成装置4そのものの識別情報が入力された場合には、該識別情報に基づき特定される送信先に登録指示を送信しても良い。この時、登録指示と共に、該画像形成装置4にログオンするためのユーザID及びパスワードが送信される。また、各画像形成装置4には、登録指示と共に、認証情報取得処理で取得された同一の認証情報が送信される。
【0041】
登録指示を受信した各画像形成装置4の制御部40は、受信したユーザID及びパスワードに基づきユーザ認証を行い、ユーザ認証に成功すると、認証情報に基づくサーバ5への登録を行うか否かを判定する(S210)。具体的には、制御部40は、例えば、認証
情報の形式が画像形成装置4に対応していない場合、画像形成装置4が印刷システム1による印刷に対応していない場合、又は、ユーザ認証に失敗した場合等には、登録を行わないと判定しても良い。一方、これらに該当しない場合には、制御部40は、登録を行うと判定しても良い。そして、制御部40は、該判定の結果を登録装置2に対して送信する(S215)。
【0042】
S220では、登録装置2の制御部20は、画像形成装置4から受信したサーバ5への登録の判定結果を記憶部26に保存する。
S225では、画像形成装置4の制御部40は、受信した認証情報に基づくサーバ5への登録を行う場合には(S225:Yes)、該画像形成装置4の登録処理(詳細は後述する)を実行し(S230)、本処理を終了する。一方、該登録が行われない場合には(S225:No)、制御部40は本処理を終了する。
【0043】
[9.登録処理]
次に、画像形成装置4が、登録装置2から受信した認証情報を用いて当該画像形成装置4をサーバ5に登録する登録処理について、
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0044】
S300では、画像形成装置4の制御部40は、当該画像形成装置4のサーバ5への登録要求をサーバ5に送信する。この時、登録要求と共に、装置情報と、登録装置2から受信した認証情報とがサーバ5に送信される。なお、装置情報とは、例えば、該画像形成装置4の識別情報と、ユーザにより該画像形成装置4に付された名称と、該画像形成装置4を製造したメーカ名と、該画像形成装置4のモデルの名称とを含んでいても良い。
【0045】
登録要求を受信したサーバ5の制御部50は、登録要求の送信元の画像形成装置4に対し登録用IDを送信し(S305)、該画像形成装置4の認証処理を開始する。認証処理に成功すると、該画像形成装置4にデバイスIDが設定されると共に、該画像形成装置4の装置情報と該デバイスIDとが関連付けられた状態で管理データベースに登録され、該画像形成装置4が登録される。一方、例えば、認証情報の有効期限が切れている場合等には、認証処理が失敗し、該画像形成装置4は登録されない。
【0046】
その後、登録用IDを受信した画像形成装置4の制御部40は、登録処理の進行状況を確認するためのポーリングを行う。具体的には、登録用IDの受信後、制御部40は、登録用IDと共に、進行状況の問合を、定期的なタイミングで繰り返しサーバ5に送信する(S310)。
【0047】
そして、進行状況の問合せを受信する度に、サーバ5の制御部50は、送信元の画像形成装置4に対し、該画像形成装置4の登録が完了したか否かを示す登録応答を送信する(S315、320)。なお、制御部50は、登録完了を示す登録応答を送信する際には、該登録応答と共に、該画像形成装置4に設定されたデバイスIDを送信する。また、登録に失敗した場合には、登録完了を示す登録応答によりその旨が画像形成装置4に通知される。
【0048】
登録完了を示す登録応答、及びデバイスIDを受信した画像形成装置4の制御部40は、該デバイスIDをメモリ42に保存し(S325)、登録処理を終了する。
[10.登録確認処理]
次に、サーバ5への登録処理を行う画像形成装置4に対し、登録が完了したか否かを問い合わせる登録確認処理について、
図7のフローチャートを用いて説明する。なお、登録確認処理における登録装置2での処理は、登録装置2にて登録プログラム26aを実行することで実現される。
【0049】
S400では、登録装置2の制御部20は、認証情報送信処理のS220にてサーバ5への登録を行うとの判定結果を受信した全ての画像形成装置4(換言すれば、登録処理を実行する画像形成装置4)に対し、登録確認要求を送信する。登録確認要求とは、サーバ5への登録処理の結果を問い合わせるものである。また、制御部20は、登録確認要求を送信する各画像形成装置4に対し、登録確認要求と共に、該画像形成装置4にログオンするためのユーザID及びパスワードを送信する。
【0050】
なお、S400の処理は、認証情報送信処理での各画像形成装置4への登録指示(換言すれば、認証情報)の送信後、予め定められたタイミングで実行される。具体的には、S400の処理は、例えば、登録指示の送信後、予め定められた時間が経過した際に実行されても良いし、入力部25を介してユーザから指示を受け付けたときに実行されても良い。
【0051】
登録確認要求を受信した画像形成装置4の制御部40は、登録確認要求と共に受信したユーザID及びパスワードに基づきユーザ認証を行い、ユーザ認証に成功すると、サーバ5への登録が完了したか否かを判定する(S405)。具体的には、サーバ5から登録完了を示す登録応答を受信済である場合、制御部40は、登録が完了したと判定し(S405:Yes)、サーバ5から取得したデバイスIDと共に、登録完了を示す登録完了通知を登録装置2に送信する(S410)。一方、そうでない場合には(S405:No)、制御部40は、登録未完了通知を登録装置2に送信する(S410)。なお、サーバ5から登録失敗を示す登録応答を受信済である場合、制御部40は、登録失敗を示す登録未完了通知を登録装置2に送信しても良い。
【0052】
そして、登録完了通知又は登録未完了通知を登録装置2の制御部20が受信すると、登録処理は終了する。
[11.効果]
(1)上記実施形態によれば、複数の画像形成装置4をサーバ5に登録する際、同一の認証情報が登録装置2から各画像形成装置4に送信されるため、各画像形成装置4に対応して個別に認証情報を準備する必要が無い。したがって、複数の画像形成装置4を登録する際の作業負荷を抑制できる。
【0053】
(2)また、認証情報を受信した各画像形成装置4は、認証情報を用いたサーバ5への登録が可能か否かを示す判定結果を登録装置2に対し送信する。このため、登録装置2にて、画像形成装置4により認証情報に基づく登録が行われるか否かを確認できる。したがって、複数の画像形成装置4を登録する処理の進行状況を把握し易くなる。
【0054】
(3)また、画像形成装置4は、認証情報を用いたサーバ5への登録が完了した場合には、登録装置2に対し登録完了通知を送信し、登録が未完了である場合には、登録装置2に対し登録未完了通知を送信する。このため、登録装置2にて、画像形成装置4の登録が完了したか否かを確認できる。したがって、複数の画像形成装置4を登録する処理の進行状況を把握し易くなる。
【0055】
(4)また、登録が完了した画像形成装置4は、登録装置2に対し、登録完了通知と共にデバイスIDを送信する。このため、登録装置2にて、登録された画像形成装置4のデバイスIDを把握でき、複数の画像形成装置4を登録する処理の進行状況を把握し易くなる。
【0056】
(5)また、画像形成装置4の登録のためにサーバ5にて行われる処理は、時間を要する可能性がある。これに対し、上記実施形態では、登録装置2は、各画像形成装置4に対し認証情報を送信した後、予め定められたタイミングで該画像形成装置4に登録確認要求
を送信する。このため、登録装置2から各画像形成装置4への認証情報の送信後、間隔を開けて登録確認要求が画像形成装置4に送信される。これにより、サーバ5への画像形成装置4の登録完了前に、登録装置2から画像形成装置4に登録確認要求が送信されるのを抑制できる。したがって、複数の画像形成装置4を登録する際の通信負荷を抑制できる。
【0057】
[12.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
【0058】
(1)上記実施形態では、印刷システム1により印刷サービスが提供され、登録システム10は、印刷サービスに利用される複数の画像形成装置4をサーバ5に一括して登録する。しかし、これに限らず、上記実施形態と同様にして、印刷サービス以外のクラウドサービスを提供するサーバに、該クラウドサービスに利用される複数の装置を一括して登録する登録システムを構成しても良い。このような場合であっても、同様の効果が得られる。
【0059】
(2)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。
【0060】
(3)上述した登録装置2、登録プログラム26a、及び登録システム10の他、登録プログラム26aを記憶した半導体メモリ等の非遷移的実体的記録媒体、登録装置2又は登録システム10により実現される処理に対応する方法等、種々の形態で本開示を実現することもできる。
【0061】
[13.文言の対応関係]
画像形成装置4が、デバイスの一例に相当する。
また、認証情報取得処理のS110が、取得部の一例に相当する。
【0062】
また、認証情報送信処理のS200が受付部の一例に、S205が送信部の一例に、S215が第1受信部の一例に相当する。また、S215にて送信される登録の判定結果が、第1応答の一例に相当する。
【0063】
また、登録確認処理のS400、S410、S415が第2受信部の一例に相当し、登録完了通知及び登録未完了通知が第2応答の一例に相当し、デバイスIDが識別情報の一例に相当し、登録確認要求が第2応答の送信要求の一例に相当する。
【符号の説明】
【0064】
1…登録システム、10…印刷システム、3…ユーザ端末、2…登録装置、26A…登録プログラム、4…画像形成装置、5…サーバ、20、30、40、50…制御部、23、33、43、53…通信部、24、34、44…表示部、25、35、45…入力部、26、36、54…記憶部、46…印刷部。