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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022156017
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】鞍乗り型車両
(51)【国際特許分類】
   B62J 45/00 20200101AFI20221006BHJP
   B62H 5/00 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
B62J45/00
B62H5/00
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021059507
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊東 理基
(72)【発明者】
【氏名】トゥブナン,マキシム
(57)【要約】
【課題】ハンドル軸側の構成をコンパクトにする。
【解決手段】前後方向にスライド可能な乗員用のシート(17)と、該シート(17)の座面の下方に設けられ、該シート(17)のシート位置を固定可能な固定部と、該固定部に差し込むキー(52)と、を備え、該キー(52)が起動状態を変更するキーを兼ねる、ことを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向にスライド可能な乗員用のシート(17)と、該シート(17)の座面の下方に設けられ、該シート(17)のシート位置を固定可能な固定部(47~50)と、該固定部(47~50)に差し込むキー(52)と、を備え、該キー(52)が起動状態を変更するキーを兼ねる、ことを特徴とする鞍乗り型車両。
【請求項2】
前記シート位置を検出するシートセンサ(31)と、該シート位置に応じて起動を可能とする制御部(24)とを備える、ことを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両。
【請求項3】
前記制御部(24)は、乗員の着座位置が後輪の中心位置よりも後方に位置するとき、起動を不可能とする、ことを特徴とする請求項2に記載の鞍乗り型車両。
【請求項4】
前記制御部(24)は、前記シート位置に応じて出力特性を変更する、ことを特徴とする請求項2または3に記載の鞍乗り型車両。
【請求項5】
前記制御部(24)は、前記シート位置が第1位置よりも前方に位置するとき、出力を小さくする、ことを特徴とする請求項4に記載の鞍乗り型車両。
【請求項6】
前記制御部(24)は、前記シート位置が前記第1位置より後方の第2位置よりも後方にあるとき、出力を小さくする、ことを特徴とする請求項5に記載の鞍乗り型車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鞍乗り型車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、折り畳み式の小型の鞍乗り型車両において、乗員用シートを車両の前後方向にスライド可能としたものが提案されている(例えば、特許文献1)。この種の小型車両では、コンパクト化のため、ハンドル軸側が折り畳まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-72653号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の鞍乗り型車両では、車両の起動状態を変更するメインスイッチ(以下、キー)がハンドル軸側に設けられている。
ハンドル軸側を折り畳むためには、ハンドル軸側をできるだけコンパクトにしたいが、ハンドル軸側にキーが設けられていると、ハンドル軸側の構成をコンパクトにできないという課題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、ハンドル軸側の構成をコンパクトにした鞍乗り型車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による鞍乗り型車両は、前後方向にスライド可能な乗員用のシートと、該シートの座面の下方に設けられ、該シートのシート位置を固定可能な固定部と、該固定部に差し込むキーと、を備え、該キーが起動状態を変更するキーを兼ねる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、固定部に差し込むキーが起動状態を変更するキーを兼ねるため、ハンドル軸側の構成をコンパクトにできる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施の形態に係る鞍乗り型車両の側面図である。
図2】同車両の斜視図である。
図3】同車両のカバー類を外して示した側面図である。
図4】ハンドルの折り畳み手順を説明する図である。
図5】同説明する図である。
図6】鞍乗り型車両の電装系統を示す図である。
図7】シートの取付け状態を説明する図である。
図8】同説明する図である。
図9】乗員の着座位置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の各実施の形態について説明する。なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LHは車体左方を示す。
【0009】
図1は、本発明の実施の形態に係る鞍乗り型車両10の側面図、図2は、同車両10の斜視図、図3は、同車両10のカバー類を外して示した側面図である。
鞍乗り型車両10は、図3に示すように、車体フレーム11と、前輪13を操舵自在に支持するフロントフォーク14と、後輪15を支持するスイングアーム16と、乗員用のシート17(図1参照)とを備える電動の車両である。
鞍乗り型車両10は、乗員がシート17に跨るようにして着座する車両である。シート17は、シートレール39に配置される。
【0010】
車体フレーム11は、車体フレーム11の前端部に設けられるヘッドパイプ18と、ヘッドパイプ18の後方に位置するフロントフレーム19と、フロントフレーム19の後方に位置するリアフレーム20とを備える。フロントフレーム19の前端部は、ヘッドパイプ18に接続される。
シート17は、リアフレーム20に支持される。
【0011】
フロントフォーク14は、ヘッドパイプ18によって左右に操舵自在に支持される。前輪13は、フロントフォーク14の下端部に支持され、前輪モータ13aを備える。
乗員が把持する操舵用のハンドル21は、フロントフォーク14の上端部に取り付けられる。
【0012】
スイングアーム16は、車体フレーム11に支持されるピボット軸22に支持される。ピボット軸22は、車幅方向に水平に延びる軸である。
スイングアーム16の前端部には、ピボット軸22が挿通される。スイングアーム16は、ピボット軸22を中心に上下に揺動する。
後輪15は、スイングアーム16の後端部に支持され、後輪モータ15aを備える。
【0013】
フロントフレーム19とリアフレーム20との間にクロスパイプ23が設けられる。クロスパイプ23は、前方に向けて斜め下に傾斜し、クロスパイプ23が一辺を構成する三角フレームの領域にコントローラ(制御部)24が配置される。クロスパイプ23が斜め下に傾斜するため、たわみ強度が向上する。
また、上記の領域にコントローラ24を配置したため、コントローラ24に走行風が当たり易くなり、冷却効果が高められる。クロスパイプ23の上方にはバッテリー25が配置される。
【0014】
鞍乗り型車両10は、図1図2に示すように、前輪13を上方から覆うフロントフェンダー26と、後輪15を上方から覆うリアフェンダー27と、乗員が足を載せるステップ28とを備える。
フロントフェンダー26は、フロントフォーク14に取り付けられる。リアフェンダー27及びステップ28は、シート17よりも下方に設けられる。
鞍乗り型車両10の両側面は、サイドカバー29により覆われる。フロントフォーク14の上部は、フロントカバー30により覆われる。
サイドカバー29の上方には、グラブレール72が配置される。グラブレール72は、車両の左右側面に配置され、車体フレーム11に支持される。
【0015】
図4は、操舵用のハンドル21を示す。
操舵用のハンドル21は折り畳みが可能である。
ハンドル21は、T字状のハンドル軸60と、一対のバー部材61とを備える。ハンドル軸60の縦軸部60Aは、フロントフォーク14の上端部に、第1ロックナット62を介して固定される。ハンドル軸60の横軸部60Bは、一対の第2ロックナット63を介して一対のバー部材61に固定される。バー部材61にはグリップ64とブレーキレバー65とが配置される。
【0016】
ハンドル21の折り畳み手順を説明する。
第2ロックナット63を反時計方向に回し、外側にスライドさせることで、第2ロックナット63によるロックが外される。一対の第2ロックナット63によるロックが外されると、図5に示すように、節F1の部分を90°回転させて、折り畳みが可能である。図5では、第1ロックナット62、第2ロックナット63の図示を省略する。
【0017】
次いで、第1ロックナット62を左方向に回し、上側にスライドさせることで、第1ロックナット62によるロックが外される。そして、節F2の部分を矢印Aの方向に回転させて、ハンドル軸60の縦軸部60Aの折り畳みが可能とされる。折り畳まれたハンドル21は、図2において、シート17下の空間Kに格納される。なお、ハンドル21の組み立て手順は、折り畳み手順と逆の手順となる。
【0018】
図6は、鞍乗り型車両10の電装系統を示す図である。
コントローラ24には、シート17の位置を検出するシートセンサ31と、ハンドルセンサ32と、ブレーキセンサ33と、キー装置44とが接続される。
また、コントローラ24には、前輪モータ13aと、後輪モータ15aと、バッテリー25とが接続される。バッテリー25には、インバーター34が接続される。インバーター34には、灯体等の電装部品35と、充電用のコンセント36と、出力用のコンセント37とが接続される。
【0019】
充電用のコンセント36は、図2に示すように、車両の左側面で、スイングアーム16の上方に配置される。充電用のコンセント36は蓋体73で覆われる。スイングアーム16の上辺部には、蓋体73との干渉を防止するため、窪み部74が設けられる。
出力用のコンセント37は、車両の右側面に配置される。コントローラ24の近傍に、充電用のコンセント36と、出力用のコンセント37とが配置されるため、配線を短くできる。
【0020】
ハンドルセンサ32は、図5に示す第2ロックナット63に内蔵される。第2ロックナット63が完全にロックされると、ハンドルセンサ32が検知し、車両が起動可能な状態となる。ただし、第2ロックナット63が緩んでいるとき、前輪モータ13aと後輪モータ15aの駆動を弱くしてもよい。
【0021】
図7図8は、シート17の取付け状態を説明する図である。
図7に示すように、ヘッドパイプ18と、リアフレーム20の上端部との間には、シート17を支持するシートレール39が掛け渡される。
シートレール39は平坦部40と後部41とを備え、後部41は後ろ斜め上方に立ち上がり、シート17の後方の開口部を覆う。
平坦部40の両側には、図7図8に示すように、シート17を支持するための、一対のインナーレール42、43が立ち上がる。
シート17は、一対のインナーレール42、43に沿って前後方向にスライド可能(図1図2参照。)とされる。左側インナーレール42の後部の内側には、キー装置44(図6参照。)が取付けられる。
【0022】
図8に示すように、シート17の下縁部の両側には、左右一対のアウターレール45、46が設けられる。一対のアウターレール45、46は、シート17をシートレール39に載せたとき、一対のインナーレール42、43の外側に配置される。
左側アウターレール45には、前後方向に等しい間隔を開けて、4つの貫通孔(固定部)47~50が形成される。
貫通孔47~50は、シート17の座面の下方に設けられ、該シート17のシート位置を固定可能に構成される。
【0023】
シート17を最前方にスライドさせたとき(図1参照。)、図8に示すように、左側インナーレール42の右端の貫通孔50にキー52が挿入される。
シート17は、キー52により最前方の位置に位置決めされる。キー52は、この位置でキー装置44に挿入され、該キー52が車両の起動状態を変更するイグニッションキーを兼ねる。
シート17を最後方にスライドさせるとき、左側インナーレール42の左端の貫通孔47にキー52を挿入すればよい。最前方と最後方の間では、左側インナーレール42の貫通孔48、49の何れかにキー52を挿入すればよい。
【0024】
何れの位置においても、キー52はキー装置44に挿入され、その位置で、シート17が位置決めされる。左側インナーレール42の貫通孔47~50は、シート17のシート位置を固定可能な固定部を構成する。
【0025】
本実施形態では、スライド可能な乗員用のシート17と、該シート17の座面の下方に設けられ、該シート17のシート位置を固定可能な貫通孔47~50と、該貫通孔47~50に差し込むキー52と、を備え、該キー52が起動状態を変更するキーを兼ねるため、ハンドル21やトップブリッジ側といった、折り畳んで収納する部材側にキー装置44を設けないため、ハンドル軸側の構成をコンパクトにでき、収納性を向上できる。
【0026】
次に、別の実施形態を説明する。
シート位置が前過ぎ、或いは、後ろ過ぎると、図9に示すように、乗員の着座位置が前過ぎたり、後ろ過ぎたりして、ドライバビリティが悪化する。L1は、小柄な乗員の着座位置を示し、L2は、大柄な乗員の着座位置を示し、L3は、後輪15の中心位置を示し、L4は、車両の中心位置を示す。
【0027】
シート17のシート位置は、シートセンサ31(図6参照。)により検出される。シート位置が後ろ過ぎると、大柄な乗員の着座位置はL2からL3に向かう。乗員の着座位置が後輪15の中心位置L3よりも後方に位置するとき、コントローラ24は、キー52が挿入されても、起動を不可能とする。
【0028】
本実施形態では、乗員の着座するシート位置が後輪15の中心位置L3と同等か、それよりも前方に位置する際に、起動を可能とし、乗員の着座するシート位置が後輪15の中心位置L3よりも後方に位置する場合は、起動を不可能とするため、着座位置が乗員荷重を車体側で適切に支持できる状態で起動可能とするので、重心位置を適切に管理でき、ドライバビリティが向上する。
【0029】
また、シート位置が前過ぎると、小柄な乗員の着座位置はL1からL4に向かう。乗員の着座位置が車両の中心位置L4よりも前方に位置するときに、コントローラ24は、起動を不可能としてもよい。
【0030】
本実施形態では、シート17のシート位置に応じて起動を可能か不可能かの何れかに変更するため、適切なシート位置であることを検出してから車両を起動可能に構成されるため適切な使い勝手を達成できる。
【0031】
さらに、別の実施形態を説明する。
シート17のシート位置に応じて車両の出力特性を変更してもよい。
この場合、シート位置に応じて複数の制御マップを備え、制御マップにより出力特性を変更してもよい。又は、シート位置に応じて制御演算式に所定の係数をかけるなどして、出力特性を変更してもよい。
シート位置が前方のときは小柄な乗員が想定されるので、シート位置が前方の位置より後方の中間位置にあるときよりも、出力トルクが小さくされる。
シート位置が小柄な乗員の着座位置L1(第1位置)よりも前方にある場合、コントローラ24は、シート位置が着座位置L1より後方にあるときよりも、車両の出力が小さくなるように制御する。
本実施形態では、小柄な乗員が乗ることを想定して、車両の出力を弱めるため、乗員の安心感を増すことができる。
【0032】
さらに、別の実施形態を説明する。
シート位置が、大柄なライダーが乗るときの位置よりもさらに後方に位置するようなとき、後輪駆動の車両においては、出力トルクが小さくされる。
後輪駆動の車両において、シート位置が大柄な乗員の着座位置L2(第2位置)より後方にある場合、コントローラ24は、シート位置が着座位置L2より前方にあるときよりも、車両の出力が小さくなるように制御する。
乗員の重心が後ろにある状態で出力が高い場合には、前輪13が浮きやすくなって、ドライバビリティが悪化するからである。
【0033】
さらに、別の実施形態を説明する。
図1に示すように、車両の後部には、ナンバープレート68が配置される。ナンバープレート68は、格納または起立が可能である。例えば、公道等の走行時に図示の位置に起立させ、それ以外では矢印Bの方向に倒した状態で格納できる。
この実施形態では、ナンバープレート68の起立検知センサ(不図示)を備え、起立が検知された場合、コントローラ24が車両の出力を制御する。
【0034】
さらに、別の実施形態を説明する。
図2に示すように、ハンドル21の上部にはディスプレイ67が配置される。ハンドル21を折り畳んで、ハンドル21をシート17下の空間Kに格納した場合に、ディスプレイ67の表示面が外から見える構成としてもよい。
図6に示すように、バッテリー25には充電用のコンセント36を用いて充電が可能である。充電の必要の有無を、ディスプレイ67に表示させれば、シート17を閉じた状態で、充電の必要の有無を確認できる。
【0035】
上記実施の形態は、以下の構成をサポートする。
【0036】
(構成1)前後方向にスライド可能な乗員用のシートと、該シートの座面の下方に設けられ、該シートのシート位置を固定可能な固定部と、該固定部に差し込むキーと、を備え、該キーが起動状態を変更するキーを兼ねる、ことを特徴とする鞍乗り型車両。
この構成によれば、ハンドルやトップブリッジ側といった、折り畳んで収納する部材にメインスイッチを設けないことで、ハンドル構造を小型にでき、収納性向上や大型化抑制に効果がある。
【0037】
(構成2)前記シート位置を検出するシートセンサと、該シート位置に応じて起動を可能とする制御部と、を備える、ことを特徴とする構成1に記載の鞍乗り型車両。
この構成によれば、適切なシート位置であることを検出してから車両が起動可能に構成されるため、適切な使い勝手を達成できる。
【0038】
(構成3)前記制御部は、乗員の着座位置が後輪の中心位置よりも後方に位置するとき、起動を不可能とする、ことを特徴とする構成2に記載の鞍乗り型車両。
この構成によれば、着座位置が乗員荷重を車体側で適切に支持できる状態で起動可能とするので重心位置を適切に管理し、ドライバビリティが向上する。
【0039】
(構成4)前記制御部は、前記シート位置に応じて出力特性を変更する、ことを特徴とする構成2または3に記載の鞍乗り型車両。
この構成によれば、シート位置に応じた適切な出力制御が可能となる。
【0040】
(構成5)前記制御部は、前記シート位置が第1位置よりも前方に位置するとき、出力を小さくする、ことを特徴とする構成4に記載の鞍乗り型車両。
この構成によれば、小柄な人が乗っていることを想定して車両の出力が弱められるため、乗員の安心感を増すことができる。
【0041】
(構成6)前記制御部は、前記シート位置が前記第1位置より後方の第2位置よりも後方にあるとき、出力を小さくする、ことを特徴とする構成5に記載の鞍乗り型車両。
この構成によれば、重心が後ろにある状態で、車両の出力が小さくされるため、前輪が浮くウィリーを防止でき、ドライバビリティが向上する。
【符号の説明】
【0042】
10 鞍乗り型車両
13 前輪
13a 前輪モータ
14 フロントフォーク
15 後輪
15a 後輪モータ
17 シート
24 コントローラ(制御部)
25 バッテリー
31 シートセンサ
34 インバーター
39 シートレール
42、43 インナーレール
44 キー装置
47~50 貫通孔(固定部)
45、46 アウターレール
52 キー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9