(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022156060
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】回転電機、およびポンプ
(51)【国際特許分類】
H02K 5/16 20060101AFI20221006BHJP
【FI】
H02K5/16 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021059562
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000220505
【氏名又は名称】日本電産トーソク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100188673
【弁理士】
【氏名又は名称】成田 友紀
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(72)【発明者】
【氏名】片岡 慈裕
(72)【発明者】
【氏名】小林 喜幸
(72)【発明者】
【氏名】永井 友三
【テーマコード(参考)】
5H605
【Fターム(参考)】
5H605BB07
5H605CC01
5H605CC02
5H605CC03
5H605CC04
5H605EB17
5H605GG06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】径方向に大型化することを抑制しつつ、ベアリングホルダを安定してハウジングに固定できる構造を有する回転電機、およびポンプを提供する。
【解決手段】回転電機において、ベアリングホルダ70は、ベアリングを保持するホルダ本体部71と、ホルダ本体部71から径方向外側に突出する複数の突出部72と、を有する。ハウジングは、軸方向一方側に開口する開口部を有し、ロータおよびステータを内部に収容するハウジング本体部と、開口部を塞ぐ蓋部と、を有する。ハウジング本体部は、ベアリングホルダ70が固定される被固定部と、中心軸を囲む枠状部38と、を有する。開口部は、枠状部38に設けられている。枠状部38は、蓋部がねじで固定された複数の第1ねじ止め部38i,38j,38k,38m,38rを有する。被固定部は、複数の突出部がそれぞれねじで固定された複数の第2ねじ止め部39a,39b,39c、39dを有する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能なロータと、
前記ロータと隙間を介して対向するステータと、
前記ロータおよび前記ステータを内部に収容するハウジングと、
前記ロータを回転可能に支持するベアリングと、
前記ベアリングを保持し、前記ハウジングに固定されたベアリングホルダと、
を備え、
前記ベアリングホルダは、
前記ベアリングを保持するホルダ本体部と、
前記ホルダ本体部から径方向外側に突出する複数の突出部と、
を有し、
前記ハウジングは、
軸方向一方側に開口する開口部を有し、前記ロータおよび前記ステータを内部に収容するハウジング本体部と、
前記ハウジング本体部の軸方向一方側に固定され、前記開口部を塞ぐ蓋部と、
を有し、
前記ハウジング本体部は、
前記ベアリングホルダが固定される被固定部と、
前記被固定部から軸方向一方側に突出し、前記中心軸を囲む枠状部と、
を有し、
前記開口部は、前記枠状部に設けられ、
前記枠状部は、前記蓋部がねじで固定された複数の第1ねじ止め部を有し、
前記被固定部は、前記複数の突出部がそれぞれねじで固定された複数の第2ねじ止め部を有し、
前記複数の第1ねじ止め部と前記複数の第2ねじ止め部とは、互いに周方向にずれて配置されている、回転電機。
【請求項2】
前記複数の第1ねじ止め部は、周方向に沿って互いに間隔を空けて配置され、
前記複数の第2ねじ止め部は、周方向に沿って互いに間隔を空けて配置され、
前記第1ねじ止め部と前記第2ねじ止め部とは、軸方向に見て、周方向に沿って交互に配置されている、請求項1に記載の回転電機。
【請求項3】
各前記第1ねじ止め部は、周方向に隣り合う前記第2ねじ止め部同士の中心に対して、周方向にずれて配置されている、請求項2に記載の回転電機。
【請求項4】
前記第1ねじ止め部は、前記枠状部の径方向内側面において径方向内側に突出する内側部を有し、
前記突出部は、前記内側部と周方向に対向して配置され、
前記突出部のうち前記内側部と周方向に対向する部分は、前記内側部の周方向の側面に沿った形状である、請求項3に記載の回転電機。
【請求項5】
前記枠状部は、
軸方向と直交する第1方向に沿って延び、軸方向および前記第1方向の両方と直交する第2方向に前記中心軸を挟んで間隔を空けて配置された一対の第1辺部と、
前記第2方向に沿って延び、前記第1方向に前記中心軸を挟んで間隔を空けて配置された一対の第2辺部と、
前記第1辺部の前記第1方向の端部と前記第2辺部の前記第2方向の端部とをそれぞれ繋ぐ4つの接続部と、
を有し、
前記第1ねじ止め部は、前記一対の第1辺部と前記一対の第2辺部とのそれぞれに1つずつ設けられ、
前記第2ねじ止め部は、軸方向に見て、前記4つの接続部の径方向内側にそれぞれ1つずつ設けられている、請求項1から4のいずれか一項に記載の回転電機。
【請求項6】
前記一対の第1辺部の一方に設けられた前記第1ねじ止め部と、前記一対の第1辺部の他方に設けられた前記第1ねじ止め部とは、互いに前記第1方向にずれて配置され、
前記一対の第2辺部の一方に設けられた前記第1ねじ止め部と、前記一対の第2辺部の他方に設けられた前記第1ねじ止め部とは、互いに前記第2方向にずれて配置されている、請求項5に記載の回転電機。
【請求項7】
前記複数の第1ねじ止め部の配置は、前記中心軸回りに回転対称となる配置であり、
前記複数の第2ねじ止め部の配置は、前記中心軸回りに回転対称となる配置である、請求項1から6のいずれか一項に記載の回転電機。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の回転電機と、
前記ロータに接続されたポンプ機構と、
を備える、ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機、およびポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
ケーシングにベアリングホルダが固定される構造を有する回転電機が知られている。例えば、特許文献1には、圧入リングによってベアリングホルダが固定される構造を有する回転電機が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のように圧入リングでベアリングホルダを固定する場合、ベアリングホルダの固定が不安定になりやすい。ベアリングホルダを安定して固定するためには、回転電機の中心軸から径方向に離れた位置においてねじでベアリングホルダを固定する方法が考えられる。しかしながら、この場合には、回転電機が径方向に大型化しやすい問題があった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑み、径方向に大型化することを抑制しつつ、ベアリングホルダを安定してハウジングに固定できる構造を有する回転電機、およびポンプを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の回転電機の一つの態様は、軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能なロータと、前記ロータと隙間を介して対向するステータと、前記ロータおよび前記ステータを内部に収容するハウジングと、前記ロータを回転可能に支持するベアリングと、前記ベアリングを保持し、前記ハウジングに固定されたベアリングホルダと、を備える。前記ベアリングホルダは、前記ベアリングを保持するホルダ本体部と、前記ホルダ本体部から径方向外側に突出する複数の突出部と、を有する。前記ハウジングは、軸方向一方側に開口する開口部を有し、前記ロータおよび前記ステータを内部に収容するハウジング本体部と、前記ハウジング本体部の軸方向一方側に固定され、前記開口部を塞ぐ蓋部と、を有する。前記ハウジング本体部は、前記ベアリングホルダが固定される被固定部と、前記被固定部から軸方向一方側に突出し、前記中心軸を囲む枠状部と、を有する。前記開口部は、前記枠状部に設けられている。前記枠状部は、前記蓋部がねじで固定された複数の第1ねじ止め部を有する。前記被固定部は、前記複数の突出部がそれぞれねじで固定された複数の第2ねじ止め部を有する。前記複数の第1ねじ止め部と前記複数の第2ねじ止め部とは、互いに周方向にずれて配置されている。
【0007】
本発明のポンプの一つの態様は、上記の回転電機と、前記ロータに接続されたポンプ機構と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一つの態様によれば、回転電機が径方向に大型化することを抑制しつつ、ベアリングホルダを安定してハウジングに固定できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、第1実施形態のポンプの一部を示す断面図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態の回転電機の一部を示す分解斜視図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態のハウジングの一部を示す斜視図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態のハウジングの一部およびベアリングホルダを軸方向一方側から見た図である。
【
図5】
図5は、第2実施形態のハウジングの一部およびベアリングホルダを軸方向一方側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の説明において図には、適宜、X軸、Y軸、およびZ軸を示す。Y軸は、以下に説明する実施形態の回転電機の中心軸Jが延びる方向を示している。各図に示す中心軸Jは、仮想軸線である。以下の説明においては、中心軸Jが延びる方向、つまりY軸と平行な方向を「軸方向」と呼ぶ。中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼ぶ。中心軸Jを中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。軸方向のうちY軸の矢印が向く側(+Y側)を「軸方向一方側」と呼ぶ。軸方向のうちY軸の矢印が向く側と逆側(-Y側)を「軸方向他方側」と呼ぶ。
【0011】
周方向は、各図において矢印θで示されている。周方向のうち矢印θが向く側を「周方向一方側」と呼ぶ。周方向のうち矢印θが向く側と逆側を「周方向他方側」と呼ぶ。周方向一方側は、軸方向一方側(+Y側)から見て中心軸J回りに反時計回りに進む側である。周方向他方側は、軸方向一方側から見て中心軸J回りに時計回りに進む側である。
【0012】
Z軸と平行な方向を「上下方向Z」と呼ぶ。上下方向ZのうちZ軸の矢印が向く側(+Z側)を「上側」と呼ぶ。上下方向ZのうちZ軸の矢印が向く側と逆側(-Z側)を「下側」と呼ぶ。X軸と平行な方向を「幅方向X」と呼ぶ。幅方向XのうちX軸の矢印が向く側(+X側)を「幅方向一方側」と呼ぶ。幅方向XのうちX軸の矢印が向く側と逆側(-X側)を「幅方向他方側」と呼ぶ。軸方向と上下方向Zと幅方向Xとは、互いに直交する方向である。
【0013】
本実施形態において、幅方向Xは「第1方向」に相当し、上下方向Zは「第2方向」に相当する。なお、上下方向Z、幅方向X、上側、および下側は、単に各部の配置関係等を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
【0014】
<第1実施形態>
図1および
図2に示す本実施形態のポンプ100は、車両に搭載される機器に取り付けられる電動ポンプである。ポンプ100が取り付けられる機器は、自動変速機であってもよいし、車両の車軸を駆動する駆動装置であってもよい。ポンプ100は、例えば、車両に搭載される機器にオイルを供給する電動オイルポンプである。
【0015】
図1に示すように、ポンプ100は、回転電機10と、ポンプ機構20と、を備える。本実施形態において回転電機10は、モータである。回転電機10は、ハウジング30と、ロータ41と、ステータ42と、ベアリング43a,43bと、第1バスバーアッシー51と、第2バスバーアッシー52と、樹脂部材60と、ベアリングホルダ70と、第1回路基板80と、を備える。
【0016】
ロータ41は、軸方向に延びる中心軸Jを中心として回転可能である。ロータ41は、シャフト41aと、ロータ本体41bと、を有する。シャフト41aは、中心軸Jを中心として軸方向に延びる円柱状である。シャフト41aは、ベアリング43aおよびベアリング43bによって中心軸J回りに回転可能に支持されている。つまり、ベアリング43a,43bは、ロータ41を回転可能に支持している。本実施形態においてベアリング43aおよびベアリング43bは、転がり軸受である。ベアリング43a,43bは、ボールベアリングである。ベアリング43aは、シャフト41aのうちロータ本体41bよりも軸方向一方側(+Y側)に位置する部分を回転可能に支持している。ベアリング43bは、シャフト41aのうちロータ本体41bよりも軸方向他方側(-Y側)に位置する部分を回転可能に支持している。ロータ本体41bは、シャフト41aの外周面に固定されている。図示は省略するが、ロータ本体41bは、ロータコアと、ロータマグネットと、を有する。
【0017】
ステータ42は、ロータ41と隙間を介して対向している。ステータ42は、ロータ41の径方向外側に位置する。ステータ42は、ステータコア42aと、インシュレータ42bと、複数のコイル42cと、を有する。ステータコア42aは、中心軸Jを中心とする円筒状のコアバック42dと、コアバック42dから径方向内側に延びる複数のティース42eと、を有する。複数のコイル42cは、インシュレータ42bを介して、複数のティース42eのそれぞれに取り付けられている。
【0018】
ハウジング30は、ポンプ機構20、ロータ41、ステータ42、ベアリング43a,43b、第1バスバーアッシー51、第2バスバーアッシー52、樹脂部材60、ベアリングホルダ70、および第1回路基板80を内部に収容している。
【0019】
ハウジング30は、ハウジング本体部31と、基板カバー32と、蓋部33と、ポンプカバー34と、を有する。ハウジング本体部31と基板カバー32と蓋部33とポンプカバー34とは、互いに別部材である。基板カバー32は、ハウジング本体部31の下側に固定されている。蓋部33は、ハウジング本体部31の軸方向一方側(+Y側)に固定されている。ポンプカバー34は、ハウジング本体部31の軸方向他方側(-Y側)に固定されている。
【0020】
ハウジング本体部31は、モータハウジング35と、ポンプハウジング36と、基板ハウジング37aと、取付部37bと、を有する。本実施形態において、モータハウジング35とポンプハウジング36と基板ハウジング37aと取付部37bとは、互いに同一の単一部材の一部である。
【0021】
本実施形態においてモータハウジング35は、軸方向に延びる筒状である。モータハウジング35の軸方向一方側(+Y側)の端部は、ハウジング本体部31の軸方向一方側の端部であり、軸方向一方側に開口する開口部35aである。つまり、ハウジング本体部31は、軸方向一方側に開口する開口部35aを有する。開口部35aは、蓋部33によって塞がれている。
【0022】
モータハウジング35は、軸方向に延びる筒状のモータハウジング本体35bと、モータハウジング本体35bの軸方向一方側(+Y側)の端部から径方向外側に突出する環状の被固定部39と、被固定部39の径方向外縁部から軸方向一方側に突出する枠状部38と、を有する。つまり、ハウジング本体部31は、被固定部39と、枠状部38と、を有する。モータハウジング本体35bは、中心軸Jを中心とする円筒状である。モータハウジング本体35bは、内部にロータ41およびステータ42を収容している。これにより、ハウジング本体部31は、ロータ41およびステータ42を内部に収容している。
【0023】
枠状部38は、被固定部39を介して、モータハウジング本体35bの軸方向一方側(+Y側)に繋がっている。枠状部38の軸方向一方側の端部は、モータハウジング35の軸方向一方側の端部であり、開口部35aである。つまり、開口部35aは、枠状部38に設けられている。
図3および
図4に示すように、枠状部38は、中心軸Jを囲んでいる。本実施形態において枠状部38は、角丸の略正方形枠状である。枠状部38の径方向内側面は、モータハウジング本体35bの内周面よりも径方向外側に位置する。枠状部38は、一対の第1辺部38a,38bと、一対の第2辺部38c,38dと、4つの接続部38e,38f,38g,38hと、を有する。
【0024】
一対の第1辺部38a,38bは、軸方向と直交する幅方向Xに沿って延びている。一対の第1辺部38a,38bは、軸方向および幅方向Xの両方と直交する上下方向Zに中心軸Jを挟んで間隔を空けて配置されている。第1辺部38aは、略正方形枠状の枠状部38における上側の辺を構成する部分である。第1辺部38bは、略正方形枠状の枠状部38における下側の辺を構成する部分である。
【0025】
一対の第2辺部38c,38dは、上下方向Zに沿って延びている。一対の第2辺部38c,38dは、幅方向Xに中心軸Jを挟んで間隔を空けて配置されている。第2辺部38cは、略正方形枠状の枠状部38における幅方向一方側(+X側)の辺を構成する部分である。第2辺部38dは、略正方形枠状の枠状部38における幅方向他方側(-X側)の辺を構成する部分である。
【0026】
4つの接続部38e,38f,38g,38hは、第1辺部38a,38bの幅方向Xの端部と第2辺部38c,38dの上下方向Zの端部とをそれぞれ繋いでいる。4つの接続部38e,38f,38g,38hは、角丸の略正方形枠状の枠状部38における4つの角部をそれぞれ構成する部分である。接続部38e,38f,38g,38hは、軸方向に見て、径方向外側に凸となる円弧状である。接続部38eは、第1辺部38aの幅方向一方側(+X側)の端部と第2辺部38cの上側の端部とを繋いでいる。接続部38fは、第1辺部38bの幅方向一方側の端部と第2辺部38cの下側の端部とを繋いでいる。接続部38gは、第1辺部38bの幅方向他方側(-X側)の端部と第2辺部38dの下側の端部とを繋いでいる。接続部38hは、第1辺部38aの幅方向他方側の端部と第2辺部38dの上側の端部とを繋いでいる。
【0027】
枠状部38は、複数の第1ねじ止め部38rを有する。複数の第1ねじ止め部38rは、枠状部38の軸方向一方側(+Y側)の面から軸方向他方側(-Y側)に窪む雌ねじ穴38nをそれぞれ有する。
図2に示すように、各第1ねじ止め部38rには、蓋部33がねじ94で固定されている。ねじ94は、蓋部33に設けられた貫通孔33bに軸方向一方側から通されて、雌ねじ穴38nに締め込まれている。これにより、枠状部38に蓋部33が固定されている。
【0028】
図3および
図4に示すように、本実施形態において複数の第1ねじ止め部38rは、周方向に沿って互いに間隔を空けて配置されている。本実施形態において第1ねじ止め部38rは、第1ねじ止め部38iと第1ねじ止め部38jと第1ねじ止め部38kと第1ねじ止め部38mとの4つ設けられている。第1ねじ止め部38iは、第1辺部38aに設けられている。第1ねじ止め部38jは、第1辺部38bに設けられている。第1ねじ止め部38kは、第2辺部38cに設けられている。第1ねじ止め部38mは、第2辺部38dに設けられている。このように本実施形態において第1ねじ止め部38rは、一対の第1辺部38a,38bと一対の第2辺部38c,38dとのそれぞれに1つずつ設けられている。
【0029】
第1ねじ止め部38iは、第1辺部38aのうち幅方向他方側(-X側)寄りの部分に設けられている。第1ねじ止め部38iは、中心軸Jよりも幅方向他方側に位置する。第1ねじ止め部38jは、第1辺部38bのうち幅方向一方側(+X側)寄りの部分に設けられている。第1ねじ止め部38jは、中心軸Jよりも幅方向一方側に位置する。このように、本実施形態において一対の第1辺部38a,38bの一方に設けられた第1ねじ止め部38iと、一対の第1辺部38a,38bの他方に設けられた第1ねじ止め部38jとは、互いに幅方向Xにずれて配置されている。
【0030】
第1ねじ止め部38kは、第2辺部38cのうち上側寄りの部分に設けられている。第1ねじ止め部38kは、中心軸Jよりも上側に位置する。第1ねじ止め部38mは、第2辺部38dのうち下側寄りの部分に設けられている。第1ねじ止め部38mは、中心軸Jよりも下側に位置する。このように、本実施形態において一対の第2辺部38c,38dの一方に設けられた第1ねじ止め部38kと、一対の第2辺部38c,38dの他方に設けられた第1ねじ止め部38mとは、互いに上下方向Zにずれて配置されている。
【0031】
本実施形態において複数の第1ねじ止め部38rの配置は、中心軸J回りに回転対称となる配置である。より詳細には、複数の第1ねじ止め部38rの配置は、中心軸J回りに4回対称となる配置である。つまり、枠状部38を中心軸J回りに90°回転させた場合、回転した後の枠状部38における各第1ねじ止め部38rは、回転する前の枠状部38における各第1ねじ止め部38rがあった位置にそれぞれ重なる。
【0032】
本実施形態において第1ねじ止め部38rは、軸方向に見て、略円形状である。第1ねじ止め部38rは、それぞれ設けられた各辺部から径方向の両側に突出している。つまり、各第1ねじ止め部38rは、枠状部38の径方向内側面において径方向内側に突出する内側部38pをそれぞれ有する。第1ねじ止め部38iの内側部38pは、軸方向に見て、第1辺部38aから下側に突出する略半円形状である。第1ねじ止め部38jの内側部38pは、軸方向に見て、第1辺部38bから上側に突出する略半円形状である。第1ねじ止め部38kの内側部38pは、軸方向に見て、第2辺部38cから幅方向他方側(-X側)に突出する略半円形状である。第1ねじ止め部38mの内側部38pは、軸方向に見て、第2辺部38dから幅方向一方側(+X側)に突出する略半円形状である。
【0033】
第1ねじ止め部38rのうち各辺部から径方向外側に突出している部分は、軸方向に見て、各辺部からそれぞれ径方向外側に突出する略半円形状である。内側部38pにおける雌ねじ穴38nを中心とする半径は、第1ねじ止め部38rのうち各辺部から径方向外側に突出している部分における雌ねじ穴38nを中心とする半径よりも大きい。
【0034】
被固定部39は、ベアリングホルダ70が固定される部分である。
図3に示すように、被固定部39は、軸方向一方側(+Y側)を向く面を有し、中心軸Jを囲む環状である。被固定部39の径方向内縁部は、中心軸Jを中心とする円形状である。被固定部39の径方向外縁部は、枠状部38の径方向内側面に繋がっている。被固定部39は、枠状部38の径方向内側面から径方向内側に突出している。被固定部39は、枠状部38の軸方向一方側の端面よりも軸方向他方側(-Y側)に離れて位置する。
【0035】
被固定部39は、複数の第2ねじ止め部39rを有する。複数の第2ねじ止め部39rは、被固定部39の軸方向一方側(+Y側)の面から軸方向他方側(-Y側)に窪む雌ねじ穴39eをそれぞれ有する。
図2に示すように、各第2ねじ止め部39rには、ベアリングホルダ70がねじ92で固定されている。ねじ92は、ベアリングホルダ70に設けられた貫通孔72eに軸方向一方側から通されて、雌ねじ穴39eに締め込まれている。これにより、被固定部39にベアリングホルダ70が固定されている。
【0036】
図3に示すように、第2ねじ止め部39rの軸方向一方側(+Y側)の面は、被固定部39の第2ねじ止め部39r以外の部分における軸方向一方側の面よりも軸方向他方側(-Y側)に窪んでいる。第2ねじ止め部39rは、被固定部39の径方向内縁部から径方向外側に突出している。第2ねじ止め部39rの周方向の寸法は、径方向外側に向かうに従って小さくなっている。第2ねじ止め部39rの径方向外側の縁部は、軸方向に見て、径方向外側に凸となる円弧状である。第2ねじ止め部39rの径方向外側の縁部は、被固定部39の径方向外縁部に位置する。
【0037】
第2ねじ止め部39rの周方向一方側(+θ側)の縁部39gは、径方向に対して周方向に傾く向きに直線状に延びている。縁部39gは、径方向外側に向かうに従って周方向他方側(-θ側)に位置する。第2ねじ止め部39rの周方向他方側(-θ側)の縁部39hは、径方向に対して周方向に傾く向きに直線状に延びている。縁部39hは、径方向外側に向かうに従って周方向一方側(+θ側)に位置する。縁部39gと縁部39hとは、径方向外側に向かうに従って互いに近づく。縁部39gの径方向に対する周方向への傾きは、縁部39hの径方向に対する周方向への傾きよりも小さい。
【0038】
本実施形態において複数の第2ねじ止め部39rは、周方向に沿って互いに間隔を空けて配置されている。本実施形態において第2ねじ止め部39rは、第2ねじ止め部39aと第2ねじ止め部39bと第2ねじ止め部39cと第2ねじ止め部39dとの4つ設けられている。第2ねじ止め部39aは、軸方向に見て、接続部38eの径方向内側に位置する。第2ねじ止め部39bは、軸方向に見て、接続部38fの径方向内側に位置する。第2ねじ止め部39cは、軸方向に見て、接続部38gの径方向内側に位置する。第2ねじ止め部39dは、軸方向に見て、接続部38hの径方向内側に位置する。つまり、本実施形態において第2ねじ止め部39rは、軸方向に見て、4つの接続部38e,38f,38g,38hの径方向内側にそれぞれ1つずつ設けられている。
【0039】
第2ねじ止め部39aは、被固定部39の径方向内縁部から幅方向一方側(+X側)かつ斜め上側に突出している。第2ねじ止め部39bは、被固定部39の径方向内縁部から幅方向一方側かつ斜め下側に突出している。第2ねじ止め部39cは、被固定部39の径方向内縁部から幅方向他方側(-X側)かつ斜め下側に突出している。第2ねじ止め部39dは、被固定部39の径方向内縁部から幅方向他方側かつ斜め上側に突出している。
【0040】
本実施形態において複数の第2ねじ止め部39rの配置は、中心軸J回りに回転対称となる配置である。より詳細には、複数の第2ねじ止め部39rの配置は、中心軸J回りに4回対称となる配置である。つまり、被固定部39を中心軸J回りに90°回転させた場合、回転した後の被固定部39における各第2ねじ止め部39rは、回転する前の被固定部39における各第2ねじ止め部39rがあった位置にそれぞれ重なる。
【0041】
複数の第1ねじ止め部38rと複数の第2ねじ止め部39rとは、互いに周方向にずれて配置されている。本実施形態では、軸方向に見て、第2ねじ止め部39r同士の周方向の間のそれぞれに、第1ねじ止め部38rが1つずつ配置されている。つまり、第1ねじ止め部38rと第2ねじ止め部39rとは、軸方向に見て、周方向に沿って交互に配置されている。
【0042】
なお、本明細書において「第1ねじ止め部と第2ねじ止め部とが軸方向に見て周方向に沿って交互に配置されている」とは、第1ねじ止め部および第2ねじ止め部の径方向の相対位置によらず、第1ねじ止め部の周方向位置と第2ねじ止め部の周方向位置とが周方向に沿って交互になっていればよい。
【0043】
軸方向に見て、第2ねじ止め部39aと第2ねじ止め部39bとの周方向の間には、第1ねじ止め部38kが配置されている。軸方向に見て、第2ねじ止め部39bと第2ねじ止め部39cとの周方向の間には、第1ねじ止め部38jが配置されている。軸方向に見て、第2ねじ止め部39cと第2ねじ止め部39dとの周方向の間には、第1ねじ止め部38mが配置されている。軸方向に見て、第2ねじ止め部39dと第2ねじ止め部39aとの周方向の間には、第1ねじ止め部38iが配置されている。
【0044】
本実施形態において各第1ねじ止め部38rは、周方向に隣り合う第2ねじ止め部39r同士の中心に対して、周方向にずれて配置されている。より詳細には、各第1ねじ止め部38rは、周方向に隣り合う第2ねじ止め部39r同士の中心に対して、周方向他方側(-θ側)にずれて配置されている。
【0045】
軸方向に見て、各第1ねじ止め部38rは、各第2ねじ止め部39rの周方向一方側(+θ側)に隣接して配置されている。軸方向に見て、第1ねじ止め部38iは、第2ねじ止め部39dの周方向一方側に隣接して配置されている。軸方向に見て、第1ねじ止め部38jは、第2ねじ止め部39bの周方向一方側に隣接して配置されている。軸方向に見て、第1ねじ止め部38kは、第2ねじ止め部39aの周方向一方側に隣接して配置されている。軸方向に見て、第1ねじ止め部38mは、第2ねじ止め部39cの周方向一方側に隣接して配置されている。
【0046】
図1に示すように、ポンプハウジング36は、モータハウジング35の軸方向他方側(-Y側)に繋がっている。ポンプハウジング36は、軸方向他方側に開口する凹部からなる収容凹部36aを有する。収容凹部36aの軸方向他方側の開口は、ポンプカバー34によって塞がれている。
【0047】
基板ハウジング37aは、モータハウジング35およびポンプハウジング36の下側に位置する。基板ハウジング37aは、軸方向に延びている。基板ハウジング37aの軸方向他方側(-Y側)の端部は、ポンプハウジング36およびポンプカバー34よりも軸方向他方側に突出している。基板ハウジング37aの軸方向他方側の端部には、コネクタ部90が設けられている。
【0048】
基板ハウジング37aは、下側に開口する凹部からなる収容凹部37cを有する。収容凹部37cの下側の開口は、基板カバー32によって塞がれている。収容凹部37cの内部には、第1回路基板80が保持されている。第1回路基板80は、板面が上下方向Zを向く回路基板本体81と、回路基板本体81に取り付けられた複数の電子部品82と、を有する。電子部品82は、例えば、ステータ42に電力を供給するインバータ回路を構成するトランジスタを含む。取付部37bは、モータハウジング35およびポンプハウジング36の幅方向一方側(+X側)に位置する。取付部37bは、ねじによって車両の機器に固定される部分である。
【0049】
ハウジング本体部31は、モータハウジング35の内部と収容凹部36aの内部とを軸方向に繋ぐ第1貫通孔31aを有する。第1貫通孔31a内には、第1貫通孔31aの内周面とシャフト41aの外周面との間をシールするオイルシール44が保持されている。第1貫通孔31a内には、オイルシール44の軸方向一方側(+Y側)にベアリング43bが保持されている。ハウジング本体部31は、モータハウジング35の内部と収容凹部37cの内部とを径方向に繋ぐ第2貫通孔31bを有する。第2貫通孔31bは、ハウジング本体部31の軸方向一方側の部分に設けられ、モータハウジング35の内部と収容凹部37cの内部との間の壁部を上下方向Zに貫通している。
【0050】
図2に示すように、蓋部33の軸方向に見た外形は、角丸の略正方形状である。蓋部33の軸方向に見た外形は、枠状部38の軸方向に見た外形と同様である。蓋部33は、径方向外縁部に複数の第3ねじ止め部33aを有する。複数の第3ねじ止め部33aは、それぞれ蓋部33を軸方向に貫通する貫通孔33bを有する。各第3ねじ止め部33aは、貫通孔33bに軸方向一方側(+Y側)から通されたねじ94によって、各第1ねじ止め部38rに固定されている。蓋部33には、ブリーザ91が取り付けられている。
【0051】
図1に示すように、樹脂部材60は、モータハウジング本体35bの内部において、ステータ42の軸方向一方側(+Y側)に位置する。樹脂部材60は、外筒部61と、内筒部63と、連結部62と、を有する。外筒部61は、中心軸Jを囲む円筒状であり、モータハウジング本体35bの内側に嵌め合わされている。外筒部61は、軸方向他方側(-Y側)に開口している。外筒部61の軸方向他方側の端部は、インシュレータ42bおよびコイル42cのうちステータコア42aよりも軸方向一方側に突出する部分を囲んでいる。
【0052】
内筒部63は、中心軸Jを囲む円筒状である。内筒部63は、軸方向両側に開口している。内筒部63は、外筒部61の径方向内側に位置する。内筒部63の軸方向他方側(-Y側)の端部は、外筒部61の軸方向他方側の端部よりも軸方向一方側(+Y側)に位置する。連結部62は、外筒部61の軸方向一方側の端部と内筒部63の軸方向一方側の端部とを繋いでいる。連結部62は、中心軸Jを囲む環状である。
【0053】
ベアリングホルダ70は、ベアリング43aを保持する部材である。ベアリングホルダ70は、モータハウジング本体35bの内部において、樹脂部材60の軸方向一方側(+Y側)に位置する。
図2に示すように、ベアリングホルダ70は、ホルダ本体部71と、複数の突出部72と、を有する。ホルダ本体部71は、保持筒部71aと、フランジ部71bと、を有する。保持筒部71aは、中心軸Jを囲む円筒状である。保持筒部71aは、軸方向両側に開口している。
図1に示すように、保持筒部71aは、内筒部63内に軸方向一方側(+Y側)から挿入されている。本実施形態において保持筒部71aは、内筒部63内に嵌め合わされている。保持筒部71aの軸方向一方側(+Y側)の端部は、内筒部63よりも軸方向一方側に位置する。
【0054】
保持筒部71aの内周面における軸方向の中央部には、径方向内側に突出する環状壁部71cが設けられている。環状壁部71cは、中心軸Jを囲む円環状である。保持筒部71aの内部のうち環状壁部71cよりも軸方向他方側(-Y側)に位置する部分には、ベアリング43aが嵌め合わされて保持されている。これにより、ホルダ本体部71は、ベアリング43aを保持している。保持筒部71aのうち環状壁部71cよりも軸方向一方側(+Y側)に位置する部分の内周面には、径方向内側に突出するリブ71dが設けられている。リブ71dは、軸方向に延びている。リブ71dは、周方向に間隔を空けて複数設けられている。
【0055】
保持筒部71aの内部には、シャフト41aの軸方向一方側(+Y側)の部分が通されている。シャフト41aの軸方向一方側の端部は、保持筒部71aのうち環状壁部71cよりも軸方向一方側に位置する部分の内部に位置する。シャフト41aの軸方向一方側の端部には、取付部材45を介して、センサマグネット46が取り付けられている。取付部材45およびセンサマグネット46は、保持筒部71aのうち環状壁部71cよりも軸方向一方側に位置する部分の内部に位置する。
【0056】
フランジ部71bは、保持筒部71aの軸方向一方側(+Y側)の端部から径方向外側に突出している。
図2に示すように、フランジ部71bは、中心軸Jを囲む円環状である。フランジ部71bの下側部分における幅方向Xの中央部には、フランジ部71bを軸方向に貫通する貫通部71fが設けられている。貫通部71fは、下側に開口している。フランジ部71bには、フランジ部71bの軸方向一方側の面から軸方向他方側(-Y側)に窪む雌ねじ穴71eが設けられている。雌ねじ穴71eは、例えば、フランジ部71bを軸方向に貫通している。雌ねじ穴71eは、周方向に沿って一周に亘って等間隔に複数設けられている。本実施形態において雌ねじ穴71eは、4つ設けられている。
【0057】
図1に示すように、フランジ部71bは、樹脂部材60の軸方向一方側(+Y側)に対向して配置されている。フランジ部71bの外径は、樹脂部材60の外径とほぼ同じである。フランジ部71bの軸方向他方側(-Y側)の端部は、被固定部39の径方向内側に嵌め合わされている。フランジ部71bは、モータハウジング本体35bの軸方向一方側(+Y側)の端部内に設けられ、当該端部をほぼ塞いでいる。
【0058】
図2に示すように、複数の突出部72は、ホルダ本体部71から径方向外側に突出している。本実施形態において複数の突出部72は、フランジ部71bの径方向外縁部から径方向外側に突出している。突出部72の径方向外側部分は、突出部72の径方向内側部分よりも軸方向他方側(-Y側)に窪んでいる。突出部72の径方向外側部分には、突出部72を軸方向に貫通する貫通孔72eが設けられている。突出部72の径方向外側部分と突出部72の径方向内側部分との間には、段差部72fが設けられている。段差部72fは、軸方向に見て、貫通孔72eを中心とする円弧状である。
【0059】
複数の突出部72は、周方向に間隔を空けて複数設けられている。突出部72は、突出部72aと突出部72bと突出部72cと突出部72dとの4つ設けられている。突出部72aは、幅方向一方側(+X側)かつ斜め上側に突出している。突出部72bは、幅方向一方側かつ斜め下側に突出している。突出部72cは、幅方向他方側(-X側)かつ斜め下側に突出している。突出部72dは、幅方向他方側かつ斜め上側に突出している。
【0060】
複数の突出部72は、複数の第2ねじ止め部39rにそれぞれねじ92で固定されている。ねじ92は、貫通孔72eに軸方向一方側(+Y側)から通されて、雌ねじ穴39eに締め込まれている。これにより、ベアリングホルダ70は、ハウジング30に固定されている。突出部72の軸方向他方側(-Y側)の面は、第2ねじ止め部39rの軸方向一方側の面に接触している。突出部72の軸方向一方側の面は、被固定部39のうち第2ねじ止め部39r以外の部分における軸方向一方側の面よりも軸方向一方側に位置し、かつ、枠状部38の軸方向一方側の面よりも軸方向他方側に位置する。
【0061】
図4に示すように、突出部72aは、第2ねじ止め部39aにねじ92で固定されている。突出部72bは、第2ねじ止め部39bにねじ92で固定されている。突出部72cは、第2ねじ止め部39cにねじ92で固定されている。突出部72dは、第2ねじ止め部39dにねじ92で固定されている。
【0062】
突出部72の周方向の寸法は、径方向外側に向かうに従って小さくなっている。突出部72の径方向外縁部は、軸方向に見て、径方向外側に凸となる円弧状である。突出部72の周方向一方側(+θ側)の縁部72gは、径方向に対して周方向に傾く向きに直線状に延びている。縁部72gは、径方向外側に向かうに従って周方向他方側(-θ側)に位置する。突出部72の周方向他方側(-θ側)の縁部72hは、径方向に対して周方向に傾く向きに直線状に延びている。縁部72hは、径方向外側に向かうに従って周方向一方側(+θ側)に位置する。縁部72gと縁部72hとは、径方向外側に向かうに従って互いに近づく。縁部72gの径方向に対する周方向への傾きは、縁部72hの径方向に対する周方向への傾きよりも小さい。
【0063】
突出部72の縁部72gは、第2ねじ止め部39rの縁部39gと対向して配置されている。突出部72の縁部72gと第2ねじ止め部39rの縁部39gとは、互いに平行に延びている。突出部72の縁部72hは、第2ねじ止め部39rの縁部39hと対向して配置されている。突出部72の縁部72hと第2ねじ止め部39rの縁部39hとは、互いに平行に延びている。
【0064】
各突出部72は、各第1ねじ止め部38rの内側部38pと周方向に対向して配置されている。突出部72のうち内側部38pと周方向に対向する部分は、内側部38pの周方向の側面に沿った形状である。本実施形態において突出部72のうち内側部38pと周方向に対向する部分は、縁部72gである。内側部38pの周方向の側面は、内側部38pの円弧状の内縁部の一部である。本実施形態では、軸方向に見て、縁部72gは、内側部38pのうち最も突出部72に近い部分に接する接線に沿って延びている。
【0065】
図1に示すように、第1バスバーアッシー51は、第2貫通孔31bに上下方向Zに通されて、モータハウジング35の内部と収容凹部37cの内部とに跨って設けられている。第1バスバーアッシー51は、樹脂製の第1バスバーホルダ51aと、第1バスバーホルダ51aに保持された第1バスバー51bと、を有する。第1バスバー51bは、コイル42cと第1回路基板80とを電気的に接続している。
【0066】
第2バスバーアッシー52は、ベアリングホルダ70の軸方向一方側(+Y側)に位置する。第2バスバーアッシー52は、ベアリングホルダ70と蓋部33との軸方向の間に位置する。第2バスバーアッシー52は、樹脂製の第2バスバーホルダ52aと、第2バスバーホルダ52aに保持された第2バスバー52bと、第2回路基板53と、回転センサ54と、を有する。
【0067】
図2に示すように、第2バスバーホルダ52aは、基板保持部52cと、延伸部52dと、を有する。基板保持部52cは、軸方向に見て、略円形状である。基板保持部52cは、ねじ93によってベアリングホルダ70に固定されている。ねじ93は、基板保持部52cに設けられた貫通孔に軸方向一方側(+Y側)から通されて、雌ねじ穴71eに締め込まれている。
図1に示すように、基板保持部52cは、ベアリングホルダ70の軸方向一方側に対向して配置されている。
【0068】
基板保持部52cの中央部には、軸方向他方側(-Y側)に窪む窪み52gが設けられている。窪み52gの内部には、第2回路基板53が保持されている。第2回路基板53は、板面が軸方向を向く矩形板状である。第2回路基板53の軸方向他方側の面には、回転センサ54が取り付けられている。回転センサ54は、窪み52gの底部に設けられた孔部を介して基板保持部52cの軸方向他方側に露出している。回転センサ54は、センサマグネット46と軸方向に隙間を空けて対向している。回転センサ54は、センサマグネット46の磁界を検出可能な磁気センサである。回転センサ54は、センサマグネット46の磁界の変化を検出することで、ロータ41の回転を検出可能である。
【0069】
延伸部52dは、基板保持部52cの下端部から第1回路基板80に向かって延びている。延伸部52dは、基板保持部52cの下端部から軸方向他方側(-Y側)に延びる第1部分52eと、第1部分52eの軸方向他方側の端部から下側に延びる第2部分52fと、を有する。第1部分52eは、ベアリングホルダ70に設けられた貫通部71fに軸方向に通されている。第2部分52fは、第2貫通孔31b内に挿入されている。第2バスバー52bは、第2部分52fの下端部から突出して、第1回路基板80に接続されている。第2バスバー52bは、第1回路基板80と第2回路基板53とを電気的に接続している。
【0070】
ポンプ機構20は、収容凹部36a内に収容されている。ポンプ機構20は、インナーロータ21と、アウターロータ22と、を有する。インナーロータ21は、シャフト41aのうち収容凹部36a内に突出した部分に連結されている。これにより、ポンプ機構20は、ロータ41に連結されている。アウターロータ22は、インナーロータ21を囲む環状である。インナーロータ21とアウターロータ22とは、互いに噛み合っている。シャフト41aによってインナーロータ21が回転させられることで、アウターロータ22も回転する。
【0071】
本実施形態によれば、ベアリングホルダ70は、ホルダ本体部71から径方向外側に突出する複数の突出部72を有する。ハウジング本体部31は、ベアリングホルダ70が固定される被固定部39と、被固定部39から軸方向一方側(+Y側)に突出し、中心軸Jを囲む枠状部38と、を有する。枠状部38は、蓋部33がねじ94で固定された複数の第1ねじ止め部38rを有する。被固定部39は、複数の突出部72がそれぞれねじ92で固定された複数の第2ねじ止め部39rを有する。複数の第1ねじ止め部38rと複数の第2ねじ止め部39rとは、互いに周方向にずれて配置されている。そのため、複数の第1ねじ止め部38rと複数の第2ねじ止め部39rとが径方向に並んで配置される場合に比べて、ハウジング30が径方向に大きくなることを抑制できる。これにより、回転電機10が径方向に大型化することを抑制できる。また、ベアリングホルダ70のうち第2ねじ止め部39rに固定される部分は、ホルダ本体部71から径方向外側に突出する突出部72である。そのため、ベアリングホルダ70をより径方向外側の位置でハウジング30に固定することができる。これにより、ベアリングホルダ70をねじ92によって強固かつ安定してハウジング30に固定できる。以上により、本実施形態によれば、回転電機10が径方向に大型化することを抑制しつつ、ベアリングホルダ70を安定してハウジング30に固定できる。
【0072】
また、本実施形態によれば、第1ねじ止め部38rと第2ねじ止め部39rとは、軸方向に見て、周方向に沿って交互に配置されている。そのため、第1ねじ止め部38rと第2ねじ止め部39rとを周方向にずらして配置しつつ、第1ねじ止め部38rと第2ねじ止め部39rとを全周に亘ってバランスよく配置することができる。これにより、ハウジング30に対して、ベアリングホルダ70と蓋部33とをそれぞれより強固かつ安定して固定できる。
【0073】
また、本実施形態によれば、各第1ねじ止め部38rは、周方向に隣り合う第2ねじ止め部39r同士の中心に対して、周方向にずれて配置されている。そのため、第1ねじ止め部38rと第2ねじ止め部39rとを周方向に近づけてまとめて配置できる。これにより、第1ねじ止め部38rが周方向に隣り合う第2ねじ止め部39r同士の中央に配置される場合に比べて、ハウジング30が軸方向と直交する所定の方向に大型化することを抑制しやすい。したがって、回転電機10が径方向に大型化することをより抑制できる。具体的に本実施形態では、例えば、第1ねじ止め部38iが第2ねじ止め部39aと第2ねじ止め部39dとの周方向の中央に配置されると、第1ねじ止め部38iが円環状の被固定部39の頂点の上側に位置することとなる。そのため、第1ねじ止め部38iが本実施形態の位置よりも上側となり、本実施形態よりもハウジング30が上下方向Zに大型化する。これに対して、本実施形態のように第1ねじ止め部38iを第2ねじ止め部39aと第2ねじ止め部39dとの周方向の中央に対してずらして配置することで、第1ねじ止め部38iをより下側に位置させることができる。したがって、回転電機10を上下方向Zに小型化しやすい。第1ねじ止め部38iが第2ねじ止め部39aと第2ねじ止め部39dとの周方向の中央からずれるほど、第1ねじ止め部38iを下側に配置でき、回転電機10を上下方向Zに小型化することができる。
【0074】
上述した第1ねじ止め部38iと同様に、第1ねじ止め部38jを第2ねじ止め部39bと第2ねじ止め部39cとの周方向の中央に対してずらして配置することで、第1ねじ止め部38iをより上側に位置させることができる。したがって、回転電機10をより上下方向Zに小型化しやすい。上述した第1ねじ止め部38iと同様に、第1ねじ止め部38kを第2ねじ止め部39aと第2ねじ止め部39bとの周方向の中央に対してずらして配置することで、第1ねじ止め部38kをより幅方向他方側(-X側)に位置させることができる。したがって、回転電機10をより幅方向Xに小型化しやすい。上述した第1ねじ止め部38iと同様に、第1ねじ止め部38mを第2ねじ止め部39cと第2ねじ止め部39dとの周方向の中央に対してずらして配置することで、第1ねじ止め部38mをより幅方向一方側(+X側)に位置させることができる。したがって、回転電機10をより幅方向Xに小型化しやすい。
【0075】
また、本実施形態によれば、第1ねじ止め部38rは、枠状部38の径方向内側面において径方向内側に突出する内側部38pを有する。そのため、第1ねじ止め部38rを径方向内側に寄せて配置することができ、枠状部38が径方向に大型化することを抑制できる。また、突出部72は、内側部38pと周方向に対向して配置されている。そのため、突出部72と第1ねじ止め部38rとが径方向にずれて配置される場合に比べて、回転電機10が径方向に大型化することを抑制できる。また、突出部72のうち内側部38pと周方向に対向する部分は、内側部38pの周方向の側面に沿った形状である。そのため、突出部72と内側部38pとをより周方向に近づけて配置することができる。これにより、第1ねじ止め部38rと第2ねじ止め部39rとをより周方向に近づけて配置することができる。したがって、第1ねじ止め部38rを周方向に隣り合う第2ねじ止め部39r同士の中央から、より周方向にずらして配置できる。そのため、第1ねじ止め部38i,38jを周方向に隣り合う第2ねじ止め部39r同士の中央から周方向に好適にずらして配置でき、回転電機10をより好適に上下方向Zに小型化できる。第1ねじ止め部38k,38mを周方向に隣り合う第2ねじ止め部39r同士の中央から周方向に好適にずらして配置でき、回転電機10をより好適に幅方向Xに小型化できる。
【0076】
また、本実施形態によれば、枠状部38は、一対の第1辺部38a,38bと、一対の第2辺部38c,38dと、4つの接続部38e,38f,38g,38hと、を有する。第1ねじ止め部38rは、一対の第1辺部38a,38bと一対の第2辺部38c,38dとのそれぞれに1つずつ設けられている。第2ねじ止め部39rは、軸方向に見て、4つの接続部38e,38f,38g,38hの径方向内側にそれぞれ1つずつ設けられている。このように、枠状部38を略矩形状として、軸方向に見て各接続部38e,38f,38g,38hの径方向内側に第2ねじ止め部39rをそれぞれ1つずつ設けることで、枠状部38の対角線上にそれぞれ第2ねじ止め部39rを配置できる。これにより、枠状部38が上下方向Zおよび幅方向Xに大型化することを抑制しつつ、第2ねじ止め部39rをより径方向外側に配置できる。したがって、回転電機10が径方向に大型化することをより抑制しつつ、ベアリングホルダ70をより安定してハウジング30に固定できる。また、枠状部38の各辺部に1つずつ第1ねじ止め部38rが設けられることで、枠状部38に対して蓋部33をより強固かつ安定して固定できる。
【0077】
また、本実施形態によれば、一対の第1辺部38a,38bの一方に設けられた第1ねじ止め部38iと、一対の第1辺部38a,38bの他方に設けられた第1ねじ止め部38jとは、互いに幅方向Xにずれて配置されている。そのため、第1ねじ止め部38iと第1ねじ止め部38jとが幅方向Xの同じ位置にある場合に比べて、一対の第1辺部38a,38bに対して蓋部33をより幅方向Xに安定して固定することができる。また、本実施形態によれば、一対の第2辺部38c,38dの一方に設けられた第1ねじ止め部38kと、一対の第2辺部38c,38dの他方に設けられた第1ねじ止め部38mとは、互いに上下方向Zにずれて配置されている。そのため、第1ねじ止め部38kと第1ねじ止め部38mとが上下方向Zの同じ位置にある場合に比べて、一対の第2辺部38c,38dに対して蓋部33をより上下方向Zに安定して固定することができる。また、各第1ねじ止め部38rを周方向に隣り合う第2ねじ止め部39r同士の中央から周方向にずらして配置できるため、上述したように回転電機10を上下方向Zおよび幅方向Xに小型化しやすい。
【0078】
また、本実施形態によれば、複数の第1ねじ止め部38rの配置は、中心軸J回りに回転対称となる配置である。そのため、蓋部33を周方向にバランスよくねじ止めして枠状部38に固定できる。また、本実施形態によれば、複数の第2ねじ止め部39rの配置は、中心軸J回りに回転対称となる配置である。そのため、ベアリングホルダ70を周方向にバランスよくねじ止めして被固定部39に固定できる。これらにより、蓋部33およびベアリングホルダ70をハウジング本体部31に対して、より強固かつ安定して固定できる。
【0079】
<第2実施形態>
以下の説明において上述した第1実施形態と同様の構成については、適宜同一の符号を付す等により説明を省略する場合がある。
【0080】
図5に示すように、本実施形態のポンプ200における回転電機210の枠状部238は、幅方向Xに沿って延び上下方向Zに中心軸Jを挟んで間隔を空けて配置される一対の第1辺部238a,238bと、上下方向Zに延び幅方向Xに中心軸Jを挟んで間隔を空けて配置される一対の第2辺部238c,238dと、を有する略正方形枠状である。一対の第1辺部238a,238bと一対の第2辺部238c,238dとのそれぞれは、部分的に径方向外側に屈曲して突出する屈曲部238sを有する。屈曲部238sは、径方向外側に凸となる半円弧状である。屈曲部238sは、各辺部の中央部にそれぞれ設けられている。
【0081】
本実施形態において第1ねじ止め部238rは、第1辺部238a,238bの幅方向Xの端部と第2辺部238c,238dの上下方向Zの端部とをそれぞれ繋ぐ4つの接続部として、第1ねじ止め部238eと第1ねじ止め部238fと第1ねじ止め部238gと第1ねじ止め部238hとを含む。第1ねじ止め部238eは、第1辺部238aの幅方向一方側(+X側)の端部と第2辺部238cの上側の端部とを繋いでいる。第1ねじ止め部238fは、第1辺部238bの幅方向一方側の端部と第2辺部238cの下側の端部とを繋いでいる。第1ねじ止め部238gは、第1辺部238bの幅方向他方側(-X側)の端部と第2辺部238dの下側の端部とを繋いでいる。第1ねじ止め部238hは、第1辺部238aの幅方向他方側の端部と第2辺部238dの上側の端部とを繋いでいる。
【0082】
第1ねじ止め部238rは、軸方向に見て、円形状である。第1ねじ止め部238rの軸方向に見た中央部には、雌ねじ穴38nがそれぞれ設けられている。第1ねじ止め部238rは、各辺部よりも径方向両側に突出している。第1ねじ止め部238rの径方向外縁部における径方向位置は、例えば、屈曲部238sの径方向外縁部における径方向位置と同じである。
【0083】
本実施形態の被固定部239において第2ねじ止め部239rは、周方向に隣り合う第1ねじ止め部238r同士の中央部にそれぞれ設けられている。各第2ねじ止め部239rの径方向外側部分は、軸方向に見て、各辺部に設けられた屈曲部238sの内側に位置する。第2ねじ止め部239rは、第2ねじ止め部239aと第2ねじ止め部239bと第2ねじ止め部239cと第2ねじ止め部239dとの4つ設けられている。第2ねじ止め部239aは、第1ねじ止め部238eと第1ねじ止め部238hとの間における幅方向Xの中央に位置する。第2ねじ止め部239bは、第1ねじ止め部238eと第1ねじ止め部238fとの間における上下方向Zの中央に位置する。第2ねじ止め部239cは、第1ねじ止め部238fと第1ねじ止め部238gとの間における幅方向Xの中央に位置する。第2ねじ止め部239dは、第1ねじ止め部238gと第1ねじ止め部238hとの間における上下方向Zの中央に位置する。
【0084】
ベアリングホルダ270における突出部272は、4つの第2ねじ止め部239a,239b,239c,239dのそれぞれにねじ292で固定された4つの突出部272a,272b,272c,272dを含む。突出部272aは、ホルダ本体部71から上側に突出し、第2ねじ止め部239aに固定されている。突出部272bは、ホルダ本体部71から幅方向一方側(+X側)に突出し、第2ねじ止め部239bに固定されている。突出部272cは、ホルダ本体部71から下側に突出し、第2ねじ止め部239cに固定されている。突出部272dは、ホルダ本体部71から幅方向他方側(-X側)に突出し、第2ねじ止め部239dに固定されている。
【0085】
第2ねじ止め部239aおよび突出部272aの幅方向Xの位置と第2ねじ止め部239cおよび突出部272cの幅方向Xの位置とは、互いに同じである。第2ねじ止め部239bおよび突出部272bの上下方向Zの位置と第2ねじ止め部239dおよび突出部272dの上下方向Zの位置とは、互いに同じである。各第2ねじ止め部239rの形状は、それぞれ周方向に対称な形状である。各突出部272の形状は、それぞれ周方向に対称な形状である。回転電機210のその他の構成は、第1実施形態の回転電機10のその他の構成と同様にできる。ポンプ200のその他の構成は、第1実施形態のポンプ100のその他の構成と同様にできる。
【0086】
本実施形態においても、複数の第1ねじ止め部238rと複数の第2ねじ止め部239rとが互いに周方向にずれているため、上述した第1実施形態と同様に、回転電機210が径方向に大型化することを抑制しつつ、ベアリングホルダ270を安定してハウジング230に固定できる。
【0087】
本発明は上述の実施形態に限られず、本発明の技術的思想の範囲内において、他の構成および他の方法を採用することもできる。複数の第1ねじ止め部と複数の第2ねじ止め部とは、互いに周方向にずれているならば、どのように配置されていてもよい。第1ねじ止め部と第2ねじ止め部とは、軸方向に見て、周方向に沿って交互に配置されなくてもよい。第1ねじ止め部の数と第2ねじ止め部の数とは、それぞれ2つ以上であれば特に限定されず、かつ、互いに異なっていてもよい。
【0088】
複数の第1ねじ止め部は、中心軸回りに4回対称以外の回転対称に配置されてもよい。Nを2以上の整数としたとき、複数の第1ねじ止め部は、中心軸回りにN回対称に配置されてもよい。複数の第1ねじ止め部は、中心軸回りに回転対称に配置されなくてもよい。これは、複数の第2ねじ止め部についても同様である。
【0089】
枠状部の形状は、特に限定されない。枠状部は、円形の枠状であってもよいし、四角以外の多角形の枠状であってもよい。ベアリングホルダの突出部の形状は、特に限定されない。軸方向に見て、第1ねじ止め部の内側部の内縁が曲線状である場合、突出部のうち内側部と対向する部分の形状は、内側部の内縁に沿った曲線状であってもよい。ベアリングホルダのホルダ本体部は、フランジ部を有しなくてもよい。この場合、突出部は、保持筒部から径方向外側に突出してもよい。
【0090】
本発明が適用される回転電機の用途は、特に限定されない。回転電機は、ポンプ以外の機器に搭載されてもよい。回転電機を備えるポンプの用途は、特に限定されない。ポンプによって送られる流体の種類は、特に限定されず、水などであってもよい。回転電機およびポンプは、車両以外の機器に搭載されてもよい。なお、本明細書において説明した各構成および各方法は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0091】
10,210…回転電機、20…ポンプ機構、30,230…ハウジング、31…ハウジング本体部、33…蓋部、38i,38j,38k,38m,38r,238e,238f,238g,238h,238r…第1ねじ止め部、39a,39b,39c,39d,39r,239a,239b,239c,239d,239r…第2ねじ止め部、35a…開口部、38,238…枠状部、38a,38b,238a,238b…第1辺部、38c,38d,238c,238d…第2辺部、38e,38f,38g,38h…接続部、38p…内側部、39,239…被固定部、41…ロータ、42…ステータ、43a…ベアリング、70,270…ベアリングホルダ、71…ホルダ本体部、72,72a,72b,72c,72d,272,272a,272b,272c,272d…突出部、92,93,94,292…ねじ、100,200…ポンプ、J…中心軸、X…幅方向(第1方向)、Z…上下方向(第2方向)