(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022156099
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】駐車支援方法、プログラム及び駐車支援システム
(51)【国際特許分類】
B60R 99/00 20090101AFI20221006BHJP
B60W 30/06 20060101ALI20221006BHJP
B60W 50/10 20120101ALI20221006BHJP
【FI】
B60R99/00 351
B60W30/06
B60W50/10
B60R99/00 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021059626
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077665
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 剛宏
(74)【代理人】
【識別番号】100116676
【弁理士】
【氏名又は名称】宮寺 利幸
(74)【代理人】
【識別番号】100191134
【弁理士】
【氏名又は名称】千馬 隆之
(74)【代理人】
【識別番号】100136548
【弁理士】
【氏名又は名称】仲宗根 康晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136641
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100180448
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 亨祐
(72)【発明者】
【氏名】根建 圭淳
(72)【発明者】
【氏名】松原 一雄
(72)【発明者】
【氏名】山岡 大祐
(72)【発明者】
【氏名】小林 正英
【テーマコード(参考)】
3D241
【Fターム(参考)】
3D241BA21
3D241CC01
3D241CC08
3D241CC17
3D241CE02
3D241CE05
3D241DD11Z
(57)【要約】
【課題】良好に駐車支援を行い得る駐車支援方法、プログラム及び駐車支援システムを提供する。
【解決手段】駐車支援方法は、表示画面28Aに撮像画像80を表示するとともに、車両14のアバターを示すアバター画像14Aを撮像画像に重畳表示するステップS4と、表示画面に対するユーザによる操作に基づいて、表示画面上におけるアバター画像の位置を更新するステップS7と、表示画面上においてアバター画像が駐車スペース84に位置した場合に、アバター画像が位置した駐車スペースを前記車両が駐車される目標となる目標駐車スペース84Tとして決定するステップS11と、を有する。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが所持する端末装置に備えられた撮像部によって撮像することによって得られた撮像画像を取得するステップと、
前記端末装置に備えられるとともに前記ユーザによって操作され得る表示画面に前記撮像画像を表示するとともに、車両のアバターを示すアバター画像を前記撮像画像に重畳表示するステップと、
前記表示画面に対する前記ユーザによる操作に基づいて、前記表示画面上における前記アバター画像の位置を更新するステップと、
前記表示画面上において前記アバター画像が駐車スペースに位置した場合に、前記アバター画像が位置した前記駐車スペースを前記車両が駐車される目標となる目標駐車スペースとして決定するステップと、
を有する、駐車支援方法。
【請求項2】
請求項1に記載の駐車支援方法において、
前記アバター画像は、前記撮像部によって前記車両を撮像することによって得られる前記車両の画像に基づいて生成される、駐車支援方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の駐車支援方法において、
前記表示画面上における前記アバター画像のサイズは、前記端末装置に備えられた3D計測部によって前記駐車スペースを計測することにより得られる情報に基づいて調整される、駐車支援方法。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の駐車支援方法において、
前記表示画面に対する前記ユーザによる操作に基づいて、前記表示画面上における前記アバター画像の姿勢を更新するステップを更に有する、駐車支援方法。
【請求項5】
請求項4に記載の駐車支援方法において、
前記駐車スペースのサイズと前記車両のサイズとに基づいて、前記車両を前記駐車スペースに駐車することが可能であるか否かを判定するステップを更に有する、駐車支援方法。
【請求項6】
請求項5に記載の駐車支援方法において、
前記車両のサイズは、前記端末装置に備えられた3D計測部によって計測することによって得られる情報に基づくサイズ、又は、前記車両の仕様に関するデータである車両仕様データに基づくサイズである、駐車支援方法。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の駐車支援方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項8】
撮像部と、
前記撮像部によって撮像することによって得られた撮像画像を取得する画像取得部と、
ユーザによって操作され得る表示画面を有する表示部と、
前記表示画面に前記撮像画像を表示するとともに、車両のアバターを示すアバター画像を前記撮像画像に重畳表示し、前記表示画面に対する前記ユーザによる操作に基づいて、前記表示画面上における前記アバター画像の位置を更新する表示制御部と、
前記表示画面上において前記アバター画像が駐車スペースに位置した場合に、前記アバター画像が位置した前記駐車スペースを前記車両が駐車される目標となる目標駐車スペースとして決定する決定部と、
を備える、駐車支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車支援方法、プログラム及び駐車支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザによるタッチ入力に基づいて自車両を移動させるべき駐車領域を特定する自動駐車装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、必ずしも良好に駐車領域を特定し得ない。
【0005】
本発明の目的は、良好に駐車支援を行い得る駐車支援方法、プログラム及び駐車支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様による駐車支援方法は、ユーザが所持する端末装置に備えられた撮像部によって撮像することによって得られた撮像画像を取得するステップと、前記端末装置に備えられるとともにユーザによって操作され得る表示画面に前記撮像画像を表示するとともに、車両のアバターを示すアバター画像を前記撮像画像に重畳表示するステップと、前記表示画面に対する前記ユーザによる操作に基づいて、前記表示画面上における前記アバター画像の位置を更新するステップと、前記表示画面上において前記アバター画像が駐車スペースに位置した場合に、前記アバター画像が位置した前記駐車スペースを前記車両が駐車される目標となる目標駐車スペースとして決定するステップと、を有する。
【0007】
本発明の他の態様によるプログラムは、上記のような駐車支援方法をコンピュータに実行させる。
【0008】
本発明の更に他の態様による駐車支援システムは、撮像部と、前記撮像部によって撮像することによって得られた撮像画像を取得する画像取得部と、ユーザによって操作され得る表示画面を有する表示部と、前記表示画面に前記撮像画像を表示するとともに、車両のアバターを示すアバター画像を前記撮像画像に重畳表示し、前記表示画面に対する前記ユーザによる操作に基づいて、前記表示画面上における前記アバター画像の位置を更新する表示制御部と、前記表示画面上において前記アバター画像が駐車スペースに位置した場合に、前記アバター画像が位置した前記駐車スペースを前記車両が駐車される目標となる目標駐車スペースとして決定する決定部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、良好に駐車支援を行い得る駐車支援方法、プログラム及び駐車支援システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施形態による駐車支援システムを示すブロック図である。
【
図2】表示部の表示画面の表示の例を示す図である。
【
図3】表示部の表示画面の表示の例を示す図である。
【
図4】表示部の表示画面の表示の例を示す図である。
【
図5】表示部の表示画面の表示の例を示す図である。
【
図6】表示部の表示画面の表示の例を示す図である。
【
図7】車両を目標駐車スペースに駐車する様子を示す図である。
【
図8】一実施形態による駐車支援方法の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明による駐車支援方法、プログラム及び駐車支援システムについて、好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。
【0012】
[一実施形態]
一実施形態による駐車支援方法、プログラム及び駐車支援システムについて
図1~
図7を用いて説明する。
図1は、本実施形態による駐車支援システムを示すブロック図である。
【0013】
本実施形態による駐車支援システム10は、車両14のユーザによって所持される端末装置12が当該ユーザによって操作されることによって、当該車両14を駐車する目標となる目標駐車スペース84T(
図6参照)が指定され得るものである。そして、当該車両14に備えられた駐車制御装置50が、当該目標駐車スペース84Tに当該車両14を自動駐車する制御を行うものである。
【0014】
車両14には、センサ群48と、駐車制御装置50と、通信部52と、HMI(Human Machine Interface)54と、駆動装置56と、制動装置58と、操舵装置60とが備えられ得る。なお、車両14には、これらの構成要素以外の構成要素も備えられ得るが、ここでは説明を省略する。
【0015】
センサ群48は、車両14を自動駐車する制御を行う際に要する各種の検出値を出力し得る。センサ群48には、不図示の複数のカメラと、不図示の複数のソナーとが含まれ得る。また、センサ群48には、不図示の車輪センサと、不図示の車速センサと、不図示の操作検出部とが含まれ得る。
【0016】
駐車制御装置50は、ユーザによって指定された駐車スペース84に車両14を自動駐車する制御を行い得る。駐車制御装置50には、演算部62と、記憶部64とが備えられ得る。
【0017】
演算部62は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサ(processor)、即ち、処理回路(processing circurity)によって構成され得る。演算部62には、取得部66と、制御部68とが備えられ得る。取得部66と、制御部68とは、記憶部64に記憶されているプログラムが演算部62によって実行されることによって実現され得る。
【0018】
取得部66は、センサ群48から供給される情報を取得し得る。また、取得部66は、端末装置12から供給される情報を、通信部52を介して取得し得る。後述するように、車両14を駐車する目標となる目標駐車スペース84Tが、端末装置12を用いてユーザによって指定され得る。また、車両14を当該目標駐車スペース84Tに駐車する際における当該車両14の姿勢も、端末装置12を用いてユーザによって指定され得る。ユーザによって指定された目標駐車スペース84Tを示す情報と、ユーザによって指定された当該車両14の姿勢を示す情報とは、端末装置12から車両14に供給され得る。取得部66は、端末装置12から供給されるこれらの情報を取得し得る。制御部68は、取得部66によって取得されるこれらの情報に基づいて、車両14を自動駐車する制御を行い得る。
【0019】
なお、取得部66、制御部68の少なくとも一部が、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の集積回路によって実現されるようにしてもよい。また、取得部66、制御部68の少なくとも一部が、ディスクリートデバイスを含む電子回路によって構成されるようにしてもよい。
【0020】
記憶部22には、不図示の揮発性メモリと、不図示の不揮発性メモリとが備えられ得る。揮発性メモリとしては、例えばRAM(Random Access Memory)等が挙げられ得る。不揮発性メモリとしては、例えばROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等が挙げられ得る。データ等が、例えば揮発性メモリに記憶され得る。プログラム、テーブル、マップ等が、例えば不揮発性メモリに記憶され得る。記憶部22の少なくとも一部が、上述したようなプロセッサ、集積回路等に備えられていてもよい。
【0021】
通信部52には、不図示の通信モジュールが備えられている。通信部52は、端末装置12に備えられた後述する通信部24との間で、近距離無線通信を行い得る。かかる近距離無線通信としては、例えば、Bluetooth(登録商標)規格等に基づく近距離通信等が挙げられるが、これに限定されるものではない。通信部52と通信部24との間で、Wi-Fi(登録商標)規格等に基づく無線通信が行われてもよい。また、インターネット等の不図示のネットワークを介して、通信部52と通信部24との間で無線通信が行われてもよい。
【0022】
HMI54は、ユーザによる操作入力を受け付けるとともに、各種情報を視覚的、聴覚的又は触覚的にユーザに提供し得る。HMI54には、例えば、不図示の自動運転スイッチ、不図示の自動駐車スイッチと、不図示の表示部等が含まれ得る。
【0023】
駆動装置56、即ち、駆動力制御システムには、不図示の駆動ECUと、不図示の駆動源とが備えられ得る。駆動ECUは、駆動源を制御することにより、車両14の駆動力、即ち、トルクを制御する。駆動源としては、例えば、エンジン、駆動モータ等が挙げられる。駆動ECUは、駐車制御装置50から供給される指令に基づいて、駆動源を制御することにより、駆動力を制御し得る。駆動源の駆動力は、不図示のトランスミッション等を介して不図示の車輪に伝達され得る。
【0024】
制動装置58、即ち、制動力制御システムには、不図示の制動ECUと、不図示のブレーキ機構とが備えられ得る。ブレーキ機構は、ブレーキモータ、油圧機構等によってブレーキ部材を作動させ得る。制動ECUは、駐車制御装置50から供給される指令に基づいて、ブレーキ機構を制御することにより、制動力を制御し得る。
【0025】
操舵装置60、即ち、操舵システムには、不図示の操舵ECU、即ち、EPS(電動パワーステアリングシステム)ECUと、不図示の操舵モータとが備えられ得る。操舵ECUは、駐車制御装置50から供給される指令に基づいて、操舵モータを制御することによって、車輪の向きを制御し得る。
【0026】
端末装置(ユーザ端末、携帯端末、情報提供装置)12は、車両14のユーザによって所持され得る。端末装置12には、撮像部16と、センサ群18と、演算部20と、記憶部22と、通信部24と、操作部26と、表示部28とが備えられ得る。なお、端末装置12には、これらの構成要素以外の構成要素も備えられ得るが、ここでは説明を省略する。
【0027】
端末装置12には、本実施形態による駐車支援方法をコンピュータに実行させるためのアプリケーションプログラムが予めインストールされる。アプリケーションプログラムの起動は、例えばユーザによる操作に基づいて行われ得る。
【0028】
撮像部16、即ち、カメラは、端末装置12の少なくとも背面側に備えられ得る。撮像部16によって撮像することによって得られる画像である撮像画像80(
図2参照)は、端末装置12の正面側、即ち、前面側に備えられた表示部28の表示画面28A(
図2参照)に表示され得る。
【0029】
センサ群18には、例えば、3Dセンサ30、即ち、3Dイメージセンサ等が備えられ得る。3Dセンサ30としては、例えば、ToF(Time of Flight)方式の距離画像センサを用い得るが、これに限定されるものではない。ToF方式の距離画像センサは、周囲の物体からレーザ光が跳ね返ってくる時間を算出することで、周囲の状況の3次元画像を取得し得るものである。3Dセンサ30によって取得される3Dデータは、後述する3D計測部38に供給され得る。
【0030】
演算部20は、例えば、CPU、GPU等のプロセッサ、即ち、処理回路によって構成され得る。演算部20には、制御部34と、画像取得部36と、3D計測部38と、判定部40と、決定部42と、表示制御部44とが備えられ得る。制御部34と、画像取得部36と、3D計測部38と、判定部40と、決定部42と、表示制御部44とは、記憶部22に記憶されているプログラムが演算部20によって実行されることによって実現され得る。
【0031】
なお、制御部34、画像取得部36、3D計測部38、判定部40、決定部42、表示制御部44の少なくとも一部が、ASIC、FPGA等の集積回路によって実現されるようにしてもよい。また、制御部34、画像取得部36、3D計測部38、判定部40、決定部42、表示制御部44の少なくとも一部が、ディスクリートデバイスを含む電子回路によって構成されるようにしてもよい。
【0032】
記憶部22には、不図示の揮発性メモリと、不図示の不揮発性メモリとが備えられ得る。揮発性メモリとしては、例えばRAM等が挙げられ得る。不揮発性メモリとしては、例えばROM、フラッシュメモリ等が挙げられ得る。データ等が、例えば揮発性メモリに記憶され得る。プログラム、テーブル、マップ等が、例えば不揮発性メモリに記憶され得る。記憶部22の少なくとも一部が、上述したようなプロセッサ、集積回路等に備えられていてもよい。
【0033】
通信部24には、不図示の通信モジュールが備えられている。上述したように、通信部24は、車両14に備えられた通信部52との間で、無線通信を行い得る。また、上述したように、インターネット等の不図示のネットワークを介して、通信部24と通信部52との間で無線通信が行われてもよい。
【0034】
操作部26は、ユーザが端末装置12を操作する際に用いられ得る。表示部28には、不図示の表示素子が備えられている。表示素子としては、例えば、液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス表示素子等が用いられ得る。このような表示素子が備えられた不図示のタッチパネルによって、操作部26と表示部28とが構成され得る。
【0035】
制御部34は、端末装置12の全体の制御を司る。
【0036】
画像取得部36は、撮像部16によって撮像することによって得られる撮像画像80を取得し得る。
【0037】
3D計測部38は、3Dセンサ30から供給される情報に基づいて、3D計測を行い得る。3Dセンサ30から供給される3Dデータは、撮像部16によって取得される撮像画像80と対応付けられ得る。撮像部16によって車両14が撮像された際には、3D計測部38は、当該撮像部16によって取得された撮像画像80に対応付けられた3Dデータに基づいて、当該車両14に関する3D情報を取得し得る。また、撮像部16によって駐車スペース84が撮像された際には、3D計測部38は、当該撮像部16によって取得された撮像画像80に対応付けられた3Dデータに基づいて、当該駐車スペース84に関する3D情報を取得し得る。
【0038】
表示制御部44は、表示部28の表示の制御を司る。表示制御部44は、表示部28の表示画面28Aに撮像画像80を表示するとともに、車両14のアバターを示すアバター画像14Aを撮像画像80に重畳表示し得る。即ち、本実施形態では、拡張現実(AR:Augmented Reality)表示が行われ得る。アバター画像14Aは、表示画面28Aに表示された車両14に対して例えばドラッグの操作が行われた際に表示され得る。アバター画像14Aは、撮像部16によって車両14を撮像することによって得られる車両14の画像に基づいて生成され得る。表示制御部44は、表示画面28A上におけるアバター画像14Aのサイズを、3D計測部38によって駐車スペース84を計測することにより得られる3D情報に基づいて調整し得る。表示制御部44は、表示部28の表示画面28Aに対するユーザによる操作に基づいて、表示画面28A上におけるアバター画像14Aの位置を更新し得る。表示制御部44は、表示画面28Aに対するユーザによる操作に基づいて、表示画面28A上におけるアバター画像14Aの姿勢を更新し得る。表示画面28Aに表示された駐車スペース84にアバター画像14Aを位置させることによって、当該車両14が駐車される目標となる目標駐車スペース84Tがユーザによって指定され得る。
【0039】
判定部40は、駐車スペース84のサイズと車両14のサイズとに基づいて、車両14を当該駐車スペース84に駐車することが可能であるか否かを判定し得る。駐車スペース84のサイズは、例えば、当該駐車スペース84が撮像部16によって撮像された際に3D計測部38によって取得される3D情報に基づいて取得され得る。また、車両14のサイズは、例えば、当該車両14が撮像部16によって撮像された際に3D計測部38によって取得される3D情報に基づいて取得され得る。なお、当該車両14の仕様に関するデータである車両仕様データに基づいて、当該車両14のサイズに関する情報が取得されるようにしてもよい。
【0040】
車両14を当該駐車スペース84に駐車し得ることが判定部40によって判定された場合、決定部42は、当該駐車スペース84を、当該車両14が駐車される目標となる目標駐車スペース84Tとして決定し得る。即ち、決定部42は、表示画面28A上におけるアバター画像14Aの位置に対応する駐車スペース84を、目標駐車スペース84Tとして決定し得る。ユーザによって指定された目標駐車スペース84Tを示す情報と、ユーザによって指定された当該車両14の姿勢を示す情報とは、通信部24を介して車両14に供給され得る。
【0041】
図2は、表示部の表示画面の表示の例を示す図である。車両14を撮像することによって得られた撮像画像80が表示部28の表示画面28Aに表示されている例が
図2には示されている。
【0042】
図3は、表示部の表示画面の表示の例を示す図である。表示部28の表示画面28Aに表示された車両14に対してドラッグの操作が行われた場合の表示の例が
図3には示されている。ドラッグの操作は、表示部28の表示画面28Aに指82(
図3参照)を触れた状態で当該指82をスライドさせることによって行われ得る。表示部28の表示画面28Aに表示された車両14に対して、例えばドラッグの操作が行われることによって、アバター画像14Aの重畳表示が開始され得る。
【0043】
図4は、表示部の表示画面の表示の例を示す図である。駐車スペース84を撮像することによって得られた撮像画像80が表示部28の表示画面28Aに表示されている例が
図4には示されている。表示画面28Aに対するユーザによる操作に基づいて、表示画面28A上におけるアバター画像14Aの位置が更新され得る。表示画面28A上におけるアバター画像14Aのサイズは、3D計測部38によって駐車スペース84を計測することにより得られる3D情報に基づいて調整され得る。
【0044】
図5は、表示部の表示画面の表示の例を示す図である。アバター画像14Aの姿勢を変化させるための操作がユーザによって行われた場合の例が
図5には示されている。表示部28の表示画面28Aに対するユーザによる操作に基づいて、表示画面28A上におけるアバター画像14Aの姿勢が更新され得る。
【0045】
図6は、表示部の表示画面の表示の例を示す図である。表示部28の表示画面28Aに表示されたアバター画像14Aがドラッグされることによって、当該アバター画像14Aが目標駐車スペース84Tに位置した状態が
図6には示されている。
【0046】
こうして、車両14を駐車する目標となる目標駐車スペース84Tがユーザによって指定され得る。また、車両14を当該目標駐車スペース84Tに駐車する際における当該車両14の姿勢もユーザによって指定され得る。ユーザによって指定されたこれらの情報は、通信部24を介して車両14に供給され得る。
図7に示すように、車両14に備えられた駐車制御装置50は、端末装置12から供給されるこれらの情報に基づいて、当該車両14を目標駐車スペース84Tに自動駐車する制御を行い得る。
図7は、車両を目標駐車スペースに駐車する様子を示す図である。
図7に示すように、車両14が目標駐車スペース84Tに自動駐車され得る。
【0047】
次に、本実施形態による駐車支援方法の例について
図8を用いて説明する。
図8は、本実施形態による駐車支援方法の例を示すフローチャートである。
【0048】
ステップS1において、画像取得部36は、撮像部16によって撮像することによって得られる撮像画像80を取得する。この後、ステップS2に遷移する。
【0049】
ステップS2において、判定部40は、車両14のアバター画像14Aが生成済みであるか否かを判定する。車両14のアバター画像14Aが生成済みでない場合には(ステップS2においてNO)、ステップS3に遷移する。アバター画像14Aが生成済みである場合には(ステップS2においてYES)、ステップS4に遷移する。
【0050】
ステップS3において、判定部40は、アバター画像14Aを生成する操作がユーザによって行われたか否かを判定する。アバター画像14Aを生成するためにユーザによって行われる操作は、上述したように、表示部28の表示画面28Aに表示された車両14に対するドラッグの操作であるが、これに限定されるものではない。アバター画像14Aを生成する操作がユーザによって行われた場合には(ステップS3においてYES)、ステップS4に遷移する。アバター画像14Aを生成する操作がユーザによって行われない場合には(ステップS3においてNO)、ステップS1以降の処理が繰り返される。
【0051】
ステップS4において、表示制御部44は、表示部28の表示画面28Aに撮像画像80を表示するとともに、アバター画像14Aを当該撮像画像80に重畳表示する。この後、ステップS5に遷移する。
【0052】
ステップS5において、判定部40は、表示部28の表示画面28A上においてアバター画像14Aが駐車スペース84に位置しているか否かを判定する。表示部28の表示画面28A上においてアバター画像14Aが駐車スペース84に位置していない場合(ステップS5においてNO)、ステップS6に遷移する。表示部28の表示画面28A上においてアバター画像14Aが駐車スペース84に位置している場合(ステップS5においてYES)、ステップS10に遷移する。
【0053】
ステップS6において、判定部40は、アバター画像14Aを移動させる操作がユーザによって行われたか否かを判定する。アバター画像14Aを移動させるためにユーザによって行われる操作は、例えば、表示部28の表示画面28Aに表示されたアバター画像14Aに対するドラッグの操作であるが、これに限定されるものではない。アバター画像14Aを移動させる操作がユーザによって行われた場合には(ステップS6においてYES)、ステップS7に遷移する。アバター画像14Aを移動させる操作がユーザによって行われていない場合には(ステップS6においてNO)、ステップS8に遷移する。
【0054】
ステップS7において、表示制御部44は、表示部28の表示画面28Aに対するユーザによる操作に基づいて、アバター画像14Aの位置を更新する。この後、ステップS8に遷移する。
【0055】
ステップS8において、判定部40は、アバター画像14Aの姿勢を変更させる操作がユーザによって行われたか否かを判定する。アバター画像14Aの姿勢を変更させる操作がユーザによって行われた場合には(ステップS8においてYES)、ステップS9に遷移する。アバター画像14Aの姿勢を変更させる操作がユーザによって行われていない場合には(ステップS8においてNO)、ステップS1以降の処理が繰り返される。
【0056】
ステップS9において、表示制御部44は、表示部28の表示画面28Aに対するユーザによる操作に基づいて、アバター画像14Aの姿勢を更新する。この後、ステップS1以降の処理が繰り返される。
【0057】
ステップS10において、判定部40は、当該車両14を当該駐車スペース84に駐車することが可能であるか否かを判定する。当該車両14を当該駐車スペース84に駐車することが可能であるか否かは、駐車スペース84のサイズと車両14のサイズとに基づいて判定され得る。当該車両14を当該駐車スペース84に駐車することが可能である場合には(ステップS10においてYES)、ステップS11に遷移する。当該車両14を当該駐車スペース84に駐車することが不可能である場合には(ステップS10においてNO)、ステップS12に遷移する。
【0058】
ステップS11において、決定部42は、当該駐車スペース84を目標駐車スペース84Tとして決定する。こうして、車両14を駐車する目標となる駐車スペース84である目標駐車スペース84Tがユーザによって指定され得る。また、決定部42は、表示部28の表示画面28A上において目標駐車スペース84Tに位置しているアバター画像14Aの姿勢を、当該目標駐車スペース84Tに車両14を駐車する際における当該車両14の姿勢として決定する。こうして、車両14を目標駐車スペース84Tに駐車する際の当該車両14の姿勢がユーザによって指定され得る。この後、ステップS13に遷移する。
【0059】
ステップS12において、表示制御部44は、当該車両14を当該駐車スペース84に駐車することが不可能であることを、表示部28の表示画面28Aに表示する。ステップS12が完了した場合には、ステップS6に遷移する。
【0060】
ステップS13において、制御部34は、目標駐車スペース84Tを示す情報と、当該目標駐車スペース84Tに車両14を駐車する際における当該車両14の姿勢を示す情報とを、通信部24を介して車両14に送信する。車両14は、これらの情報に基づいて自動駐車を行い得る。こうして、
図8に示す処理が完了する。
【0061】
このように、本実施形態によれば、表示部28の表示画面28Aに撮像画像80が表示されるとともに、車両14のアバター画像14Aが当該撮像画像80に重畳表示され得る。そして、表示画面28Aに対するユーザによる操作に基づいて、表示画面28A上におけるアバター画像14Aの位置が更新され得る。そして、表示画面28A上においてアバター画像14Aが駐車スペース84に位置した場合に、アバター画像14Aが位置した当該駐車スペース84が、当該車両14が駐車される目標となる目標駐車スペース84Tとして決定され得る。このように、本実施形態によれば、直感的な操作によって目標駐車スペース84Tがユーザによって指定され得る。本実施形態によれば、良好に駐車支援を行い得る。
【0062】
本発明についての好適な実施形態を上述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。
【0063】
上記実施形態をまとめると以下のようになる。
【0064】
駐車支援方法は、ユーザが所持する端末装置(12)に備えられた撮像部(16)によって撮像することによって得られた撮像画像(80)を取得するステップ(S1)と、前記端末装置に備えられるとともに前記ユーザによって操作され得る表示画面(28A)に前記撮像画像を表示するとともに、車両(14)のアバターを示すアバター画像(14A)を前記撮像画像に重畳表示するステップ(S4)と、前記表示画面に対する前記ユーザによる操作に基づいて、前記表示画面上における前記アバター画像の位置を更新するステップ(S7)と、前記表示画面上において前記アバター画像が駐車スペース(84)に位置した場合に、前記アバター画像が位置した前記駐車スペースを前記車両が駐車される目標となる目標駐車スペース(84T)として決定するステップ(S11)と、を有する。このような構成によれば、直感的な操作によって目標駐車スペースがユーザによって指定され得る。このような構成によれば、良好に駐車支援を行い得る。
【0065】
前記アバター画像は、前記撮像部によって前記車両を撮像することによって得られる前記車両の画像に基づいて生成されるようにしてもよい。
【0066】
前記表示画面上における前記アバター画像のサイズは、前記端末装置に備えられた3D計測部(38)によって前記駐車スペースを計測することにより得られる情報に基づいて調整されるようにしてもよい。このような構成によれば、アバター画像のサイズが的確に調整され得るため、より良好に駐車支援を行い得る。
【0067】
前記表示画面に対する前記ユーザによる操作に基づいて、前記表示画面上における前記アバター画像の姿勢を更新するステップ(S9)を更に有するようにしてもよい。このような構成によれば、車両を駐車スペースに駐車する際の当該車両の姿勢をユーザが指定し得る。
【0068】
前記駐車スペースのサイズと前記車両のサイズとに基づいて、前記車両を前記駐車スペースに駐車することが可能であるか否かを判定するステップ(S10)を更に有するようにしてもよい。このような構成によれば、当該車両を当該駐車スペースに駐車し得るか否かをユーザが把握し得る。
【0069】
前記車両のサイズは、前記端末装置に備えられた3D計測部によって計測することによって得られる情報に基づくサイズ、又は、前記車両の仕様に関するデータである車両仕様データに基づくサイズであるようにしてもよい。
【0070】
プログラムは、上記のような駐車支援方法をコンピュータに実行させる。
【0071】
駐車支援システム(10)は、撮像部と、前記撮像部によって撮像することによって得られた撮像画像を取得する画像取得部(36)と、ユーザによって操作され得る表示画面を有する表示部(28)と、前記表示画面に前記撮像画像を表示するとともに、車両のアバターを示すアバター画像を前記撮像画像に重畳表示し、前記表示画面に対する前記ユーザによる操作に基づいて、前記表示画面上における前記アバター画像の位置を更新する表示制御部(44)と、前記表示画面上において前記アバター画像が駐車スペースに位置した場合に、前記アバター画像が位置した前記駐車スペースを前記車両が駐車される目標となる目標駐車スペースとして決定する決定部(42)と、を備える。
【符号の説明】
【0072】
10:駐車支援システム 12:端末装置
14:車両 14A:アバター画像
16:撮像部 18、48:センサ群
20、62:演算部 22、64:記憶部
24、52:通信部 26:操作部
28:表示部 28A:表示画面
30:3Dセンサ 34、68:制御部
36:画像取得部 38:3D計測部
40:判定部 42:決定部
44:表示制御部 50:駐車制御装置
56:駆動装置 58:制動装置
60:操舵装置 66:取得部
80:撮像画像 82:指
84:駐車スペース 84T:目標駐車スペース