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特開2022-156117コンテンツ配信システム及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022156117
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】コンテンツ配信システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/234 20110101AFI20221006BHJP
   H04N 21/258 20110101ALI20221006BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20221006BHJP
   A63F 13/86 20140101ALI20221006BHJP
   A63F 13/833 20140101ALI20221006BHJP
【FI】
H04N21/234
H04N21/258
G06F13/00 540A
A63F13/86
A63F13/833
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021059649
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(71)【出願人】
【識別番号】519180002
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコ研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100104710
【弁理士】
【氏名又は名称】竹腰 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100124682
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100090479
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 一
(72)【発明者】
【氏名】河野 通就
【テーマコード(参考)】
5B084
5C164
【Fターム(参考)】
5B084AA01
5B084AA12
5B084AB04
5B084AB06
5B084AB07
5B084AB13
5B084AB18
5B084BA03
5B084BB14
5B084CB06
5B084CB23
5B084CE02
5B084CE12
5B084CF12
5B084DC02
5B084DC03
5B084DC06
5B084DC13
5C164FA22
5C164MC04S
5C164SB01P
5C164SB29S
5C164SC11P
5C164YA11
(57)【要約】
【課題】配信者のゲーム行動を視聴者が能動的に確認できるコンテンツ配信システム等の提供。
【解決手段】コンテンツ配信システムは、配信者端末において配信者がプレイしたゲームのゲーム配信コンテンツを、視聴者端末の視聴者が視聴するための配信処理を行う配信処理部と、ゲーム配信コンテンツの情報と、配信者がゲームにおいて行ったゲーム行動の情報を記憶する記憶部と、視聴者がゲーム行動の表示要請を行った場合に、表示要請を受け付ける受け付け部と、表示要請が受け付けられた場合に、ゲーム配信コンテンツの情報に基づくゲーム配信画像と、ゲーム行動の情報に基づくゲーム行動画像とが合成された表示画像を、視聴者端末に表示する処理を行う表示処理部を含む。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信者端末において配信者がプレイしたゲームのゲーム配信コンテンツを、視聴者端末の視聴者が視聴するための配信処理を行う配信処理部と、
前記ゲーム配信コンテンツの情報と、前記配信者がゲームにおいて行ったゲーム行動の情報を記憶する記憶部と、
前記視聴者が前記ゲーム行動の表示要請を行った場合に、前記表示要請を受け付ける受け付け部と、
前記表示要請が受け付けられた場合に、前記ゲーム配信コンテンツの情報に基づくゲーム配信画像と、前記ゲーム行動の情報に基づくゲーム行動画像とが合成された表示画像を、前記視聴者端末に表示する処理を行う表示処理部と、
を含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記ゲーム行動画像は、前記配信者端末におけるゲーム画像又はゲーム動画から抽出された画像であることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項3】
請求項1において、
前記ゲーム行動画像は、前記配信者端末での前記配信者のゲームプレイ情報に基づき生成された画像であること特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項4】
請求項3において、
前記ゲーム行動画像は、前記配信者端末における前記配信者のゲームプレイの際に、ゲーム画像とは別個に、前記ゲームプレイ情報に基づき生成された画像であること特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記表示要請に基づき前記ゲーム配信画像に前記ゲーム行動画像が合成された前記表示画像が表示されているときに、配信されているゲームのゲーム配信音を前記視聴者端末において出力する処理を行う音処理部を含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかにおいて、
前記受け付け部は、
前記視聴者の情報に基づいて、前記表示要請の受け入れ度合いを変化させることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記配信処理部は、
前記視聴者により前記表示要請があったことを前記配信者に通知する処理を行うことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかにおいて、
前記受け付け部は、
前記ゲーム行動に対応するコマンド入力を前記視聴者端末において前記視聴者が行った場合に、前記コマンド入力を前記ゲーム行動の前記表示要請として受け付けることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項9】
請求項1乃至7のいずれかにおいて、
前記表示処理部は、
前記配信者のゲーム行動履歴を前記視聴者端末に表示する処理を行い、
前記受け付け部は、
前記ゲーム行動履歴における前記視聴者の前記ゲーム行動の指定操作を、前記ゲーム行動の前記表示要請として受け付けることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかにおいて、
前記ゲーム行動は、ゲームのマップを表示する行動、ゲームのコマンドを入力する行動、又はゲームのアイテムを使用する行動であることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項11】
配信者端末において配信者がプレイしたゲームのゲーム配信コンテンツを、視聴者端末の視聴者が視聴するための配信処理を行う配信処理部と、
前記ゲーム配信コンテンツの情報と、前記配信者がゲームにおいて行ったゲーム行動の情報を記憶する記憶部と、
前記視聴者が前記ゲーム行動の表示要請を行った場合に、前記表示要請を受け付ける受け付け部と、
前記表示要請が受け付けられた場合に、前記ゲーム配信コンテンツの情報に基づくゲーム配信画像と、前記ゲーム行動の情報に基づくゲーム行動画像とが合成された表示画像を、前記視聴者端末に表示する処理を行う表示処理部として、
コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ配信システム及びプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット等のネットワークを介してコンテンツの配信を行うコンテンツ配信システムが人気を集めている。このようなコンテンツ配信システムとして、配信者のゲームプレイの様子を視聴者が視聴するゲーム配信のコンテンツ配信システムが知られている。例えば特許文献1にはeスポーツのライブ配信を行うコンテンツ配信システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-171282号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、これまでのゲーム配信では、視聴者は、配信者のゲームプレイの様子が表示された表示画像を視聴するだけであった。例えば配信者が一瞬だけ表示させた後、非表示にしたマップ画面やアイテム選択画面等を、視聴者がもっと見たかったとしても、視聴者は何もすることができず、視聴者は配信者のゲーム行動を能動的に確認することはできなかった。
【0005】
本実施形態の幾つかの態様によれば、配信者のゲーム行動を視聴者が能動的に確認できるコンテンツ配信システム及びプログラム等を提供できる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、配信者端末において配信者がプレイしたゲームのゲーム配信コンテンツを、視聴者端末の視聴者が視聴するための配信処理を行う配信処理部と、前記ゲーム配信コンテンツの情報と、前記配信者がゲームにおいて行ったゲーム行動の情報を記憶する記憶部と、前記視聴者が前記ゲーム行動の表示要請を行った場合に、前記表示要請を受け付ける受け付け部と、前記表示要請が受け付けられた場合に、前記ゲーム配信コンテンツの情報に基づくゲーム配信画像と、前記ゲーム行動の情報に基づくゲーム行動画像とが合成された表示画像を、前記視聴者端末に表示する処理を行う表示処理部と、を含むコンテンツ配信システムに関係する。また本開示の一態様は、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラム、又は該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に関係する。
【0007】
本開示の一態様によれば、ゲーム配信コンテンツを視聴する視聴者が、配信者のゲーム行動の表示要請を行い、この表示要請が受け付けられると、表示要請を行ったゲーム行動の画像がゲーム配信画像に合成された表示画像が、視聴者端末に表示されるようになる。これにより、視聴者は、自身の能動的な表示要請により配信者のゲーム行動画像を表示して、配信者のゲーム行動を確認できるようになる。従って、配信者のゲーム行動を視聴者が能動的に確認できるコンテンツ配信システム等の提供が可能になる。
【0008】
また本開示の一態様では、ゲーム行動画像は、配信者端末におけるゲーム画像又はゲーム動画から抽出された画像であってもよい。
【0009】
このようにすれば、配信者端末におけるゲーム画像又はゲーム動画から抽出するという簡素な処理で、ゲーム行動画像を生成できるようになる。
【0010】
また本開示の一態様では、前記ゲーム行動画像は、前記配信者端末での前記配信者のゲームプレイ情報に基づき生成された画像であってもよい。
【0011】
このようにすれば、データ量が少ないゲームプレイ情報に基づいて、ゲーム行動画像を生成できるようになる。
【0012】
また本開示の一態様では、前記ゲーム行動画像は、前記配信者端末における前記配信者のゲームプレイの際に、ゲーム画像とは別個に、前記ゲームプレイ情報に基づき生成された画像であってもよい。
【0013】
このようにすれば、配信者のゲームプレイの際に、ゲーム画像とは別個に、ゲームプレイ情報に基づき生成されたゲーム行動画像を利用して、このゲーム行動画像をゲーム配信画像に合成して視聴者端末に表示できるようになる。
【0014】
また本開示の一態様では、前記表示要請に基づき前記ゲーム配信画像に前記ゲーム行動画像が合成された前記表示画像が表示されているときに、配信されているゲームのゲーム配信音を前記視聴者端末において出力する処理を行う音処理部を含んでもよい(音処理部としてコンピュータを機能させてもよい)。
【0015】
このようにすれば、ゲーム配信画像にゲーム行動画像が合成された表示画像が表示されているときにも、ゲーム配信画像に対応するゲーム配信音を視聴者に出力できるようになる。
【0016】
また本開示の一態様では、前記受け付け部は、前記視聴者の情報に基づいて、前記表示要請の受け入れ度合いを変化させてもよい。
【0017】
このようにすれば、視聴者の情報に応じた受け入れ度合いで、視聴者による配信者のゲーム行動の表示要請を受け付けて、ゲーム配信画像にゲーム行動画像が合成された表示画像を表示できるようになる。
【0018】
また本開示の一態様では、前記配信処理部は、前記視聴者により前記表示要請があったことを前記配信者に通知する処理を行ってもよい。
【0019】
このようにすれば、視聴者が配信者のゲーム行動の内容を知りたがっていることを配信者に通知できるようになる。
【0020】
また本開示の一態様では、前記受け付け部は、前記ゲーム行動に対応するコマンド入力を前記視聴者端末において前記視聴者が行った場合に、前記コマンド入力を前記ゲーム行動の前記表示要請として受け付けてもよい。
【0021】
このようにすれば、視聴者は、ゲーム行動に対応するコマンド入力を行うだけで、当該ゲーム行動の表示要請を行うことが可能になる。
【0022】
また本開示の一態様では、前記表示処理部は、前記配信者のゲーム行動履歴を前記視聴者端末に表示する処理を行い、前記受け付け部は、前記ゲーム行動履歴における前記視聴者の前記ゲーム行動の指定操作を、前記ゲーム行動の前記表示要請として受け付けてもよい。
【0023】
このようにすれば、視聴者は、ゲーム行動履歴においてゲーム行動の指定操作を行うだけで、当該ゲーム行動の表示要請を行うことが可能になる。
【0024】
また本開示の一態様では、前記ゲーム行動は、ゲームのマップを表示する行動、ゲームのコマンドを入力する行動、又はゲームのアイテムを使用する行動であってもよい。
【0025】
このようにすれば、動的要素が低いゲーム行動の画像を、ゲーム配信画像に合成して、視聴者端末に表示できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1(A)~図1(F)は本実施形態のコンテンツ配信システムを実現するハードウェア装置の説明図。
図2】本実施形態のコンテンツ配信システムの構成例。
図3】端末装置の構成例。
図4】ゲーム行動についての説明図。
図5】ゲーム行動についての説明図。
図6】本実施形態の手法の説明図。
図7】本実施形態の手法の説明図。
図8】本実施形態の処理を説明するフローチャート。
図9】本実施形態の処理を説明するフローチャート。
図10】ゲーム画像又はゲーム動画からゲーム行動画像を抽出する手法の説明図。
図11】ゲーム画像と別個にゲーム行動画像を生成する手法の説明図。
図12図12(A)、図12(B)はゲーム行動の特定手法等の説明図。
図13】ゲーム配信音の再生手法についての説明図。
図14】視聴者の情報に基づいて表示要請の受け入れ度合いを変化させる処理を説明するフローチャート。
図15】表示要請があったことを配信者に通知する手法の説明図。
図16】コマンド入力による表示要請が行われた場合の処理を説明するフローチャート。
図17】ゲーム行動履歴でのゲーム行動の指定による表示要請についての説明図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲の記載内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、必須構成要件であるとは限らない。
【0028】
1.コンテンツ配信システム
まず、図1(A)~図1(F)を用いて、本実施形態のコンテンツ配信システムを実現するハードウェア装置について説明する。
【0029】
図1(A)では、サーバシステム500(情報処理システム)が、ネットワーク510を介して端末装置TM1~TMnと通信接続されている。例えばサーバシステム500はホストであり、端末装置TM1~TMnはクライアントである。なお、本実施形態のコンテンツ配信システム及びその処理は、サーバシステム500により実現してもよいし、或いはサーバシステム500と端末装置TM1~TMnの分散処理により実現してもよい。
【0030】
また本実施形態のコンテンツ配信システム及び処理は、ブロックチェーンの手法により実現することも可能である。例えばイーサリウム(Ethereum)で実行可能なスマートコントラクトと呼ばれるプログラムを用いて、本実施形態のコンテンツ配信システムの各処理を実行してもよい。この場合には端末装置TM1~TMnはピア・ツー・ピアで接続されることになる。また端末装置TM1~TMnの間で通信されるコンテンツ情報等の各種の情報は、ブロックチェーンを用いて転送されることになる。なお、以下では、TM1~TMnの各端末装置を、適宜、端末装置TMと記載する。
【0031】
サーバシステム500は例えば1又は複数のサーバ(管理サーバ、ゲーム配信サーバや動画配信サーバなどのコンテンツ配信サーバ、課金サーバ、サービス提供サーバ、認証サーバ、データベースサーバ、又は通信サーバ等)により実現できる。このサーバシステム500は、コンテンツ配信を運営するための各種サービスを提供し、視聴コンテンツの配信に必要なデータの管理や、クライアントプログラム及び各種データ等の配信を行うことができる。これにより視聴者は、視聴者端末である端末装置TMによりサーバシステム500にアクセスし、当該サーバシステム500から提供される視聴コンテンツの視聴が可能になる。またサーバシステム500の処理により、視聴者に視聴コンテンツを配信する配信機能、視聴コンテンツに対する視聴者の投げ銭等の参加行動(投稿)を可能にする参加行動機能(投稿機能)などが実現される。配信者は例えば視聴コンテンツの演者などである。またサーバシステム500の処理により、課金アイテムなどの仮想電子媒体のオンラインショッピング機能、オンラインゲームをプレイ可能にするゲーム提供機能、ユーザの登録やユーザ別の情報を管理するユーザ管理機能などが実現される。
【0032】
ネットワーク510(配信網、通信回線)は、例えばインターネットや無線LAN等を利用した通信路であり、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網や無線LAN等の通信網を含むことができる。また通信方法については有線/無線を問わない。
【0033】
端末装置TM(ユーザ端末)は、例えばネット接続機能(インターネット接続機能)を有する端末である。これらの端末装置TMとしては、例えば図1(B)に示すスマートフォンや携帯電話機などの携帯型通信端末、図1(C)に示す携帯型ゲーム装置、図1(D)に示す家庭用ゲーム装置(据え置き型)、図1(E)に示す業務用ゲーム装置、或いは図1(F)に示すパーソナルコンピュータ(PC)やタブレット型PCなどの情報処理装置などの種々の装置を用いることができる。或いは、端末装置TMとして、ユーザの頭部や腕などの部位に装着されるウェアラブル機器(HMD、ウォッチ型機器等)を用いてもよい。
【0034】
図2に本実施形態のコンテンツ配信システムの構成例を示す。なお、コンテンツ配信システムの構成は図2に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0035】
コンテンツ配信システムは、処理部100と記憶部170と通信部196を含む。このコンテンツ配信システムは、例えば図1(A)のサーバシステム500により実現することができ、ネットワーク510を介して、端末装置TMである配信者端末TMPや視聴者端末TMA~TMAmに通信接続されている。なお、以下では、TMA1~TMAnの各視聴者端末を、適宜、視聴者端末TMAと総称する。
【0036】
処理部100(プロセッサ)は、記憶部170に記憶される各種の情報、プログラム、又は操作情報等に基づいて、配信処理、受け付け処理、管理処理、表示処理、或いは音処理などを行う。
【0037】
処理部100の各部が行う本実施形態の各処理(各機能)はプロセッサ(ハードウェアを含むプロセッサ)により実現できる。例えば本実施形態の各処理は、プログラム等の情報に基づき動作するプロセッサと、プログラム等の情報を記憶するメモリーにより実現できる。プロセッサは、例えば各部の機能が個別のハードウェアで実現されてもよいし、或いは各部の機能が一体のハードウェアで実現されてもよい。例えば、プロセッサはハードウェアを含み、そのハードウェアは、デジタル信号を処理する回路及びアナログ信号を処理する回路の少なくとも一方を含むことができる。例えば、プロセッサは、回路基板に実装された1又は複数の回路装置(例えばIC等)や、1又は複数の回路素子(例えば抵抗、キャパシタ等)で構成することもできる。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であってもよい。但し、プロセッサはCPUに限定されるものではなく、GPU(Graphics Processing Unit)、或いはDSP(Digital Signal Processor)等、各種のプロセッサを用いることが可能である。またプロセッサはASICによるハードウェア回路であってもよい。またプロセッサは、アナログ信号を処理するアンプ回路やフィルタ回路等を含んでもよい。メモリー(記憶部)は、SRAM、DRAM等の半導体メモリーであってもよいし、レジスターであってもよい。或いはハードディスク装置(HDD)等の磁気記憶装置であってもよいし、光学ディスク装置等の光学式記憶装置であってもよい。例えば、メモリーはコンピュータにより読み取り可能な命令を格納しており、当該命令がプロセッサにより実行されることで、処理部100の各部の処理(機能)が実現されることになる。ここでの命令は、プログラムを構成する命令セットでもよいし、プロセッサのハードウェア回路に対して動作を指示する命令であってもよい。
【0038】
処理部100は、配信処理部102、受け付け部104、管理部118、表示処理部120、音処理部130を含む。なお処理部100の構成はこれに限定されず、これらの構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0039】
配信処理部102は種々の配信処理を行う。具体的には配信処理部102は、視聴コンテンツを視聴者端末TMAの視聴者が視聴するための配信処理を行う。例えば配信処理部102は、通信部196を用いた情報の送信処理を行う。具体的には配信処理部102は、通信部196、ネットワーク510を介して視聴者端末TMAや配信者端末TMPに情報を送信する処理を行う。視聴者端末TMAに送信する情報は、例えば視聴コンテンツの情報などである。また配信者端末TMPに送信する情報は、例えば視聴者端末TMAからのフィードバック情報などである。視聴コンテンツの情報は、例えば後述する図3の表示部290に表示画像(映像)を表示するための情報や、音出力部292から音声、楽曲又は効果音などの出力音を出力するための情報である。例えば配信処理部102は、視聴コンテンツのストリーミング配信を行う。ストリーミング配信はストリーミング処理による動画配信である。或いは配信処理部102は、視聴コンテンツを視聴者端末TMAにおいて再生するための再生用情報を用いて、視聴コンテンツを視聴者端末TMAに配信してもよい。再生用情報は、例えば配信者が配信者端末TMPを用いて入力した入力情報や、演者である配信者のパフォーマンスを再生するための情報である。また配信処理部102は、通信部196を用いた情報の受信処理を行うこともできる。具体的には配信処理部102は、通信部196、ネットワーク510を介して配信者端末TMPや視聴者端末TMAから情報を受信する処理を行う。配信者端末TMPから受信する情報は、例えば配信者が配信する視聴コンテンツの情報である。視聴者端末TMAから受信する情報は、例えば視聴者が視聴者端末TMAを用いて入力した入力情報であり、例えば視聴コンテンツに対する視聴者の参加行動情報などである。参加行動情報は視聴者の投稿情報とも呼ばれる。
【0040】
また配信処理部102は種々のコンテンツ処理を行ってもよい。例えば配信処理部102は、配信者による配信者端末TMPの操作に基づき進行する視聴コンテンツの情報の生成処理を行ってもよい。即ち、視聴コンテンツを進行させる処理を行って、視聴コンテンツの情報を生成する処理を行う。例えば配信処理部102は、ユーザがゲームをプレイするためのゲーム処理を行って、視聴コンテンツであるゲームコンテンツの情報を生成してもよい。ゲーム処理は、例えば、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、開始したゲームを進行させる処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理、或いはゲーム成績等のゲーム結果を演算する処理などである。ブラウザゲームを例にとれば、配信処理部102は、ユーザの各種の情報をユーザごとに管理することで、ユーザごとにゲームの進行を制御する。ユーザの情報はユーザ情報記憶部174に記憶される。例えば、ゲームサービスを提供するウェブサイトを構成するウェブページを、配信者端末TMPや視聴者端末TMAなどの端末装置TMからの要求に応じて、端末装置TMに表示させる。具体的には端末装置TMが備えるウェブブラウザによりウェブページが表示される。表示されたウェブページのハイパーリンクがユーザにより選択されると、ハイパーリンクに対応する新たなHTMLデータが端末装置TMに送信され、端末装置TMでは新たなHTMLデータに基づくウェブページが表示される。このように、ウェブページが、ユーザの操作に応じて端末装置TMに順次に提供されることで、端末装置TMでのユーザの操作に基づきゲームを進行させることが可能になる。この場合に配信処理部102が生成する表示画像情報は例えばHTMLデータなどである。
【0041】
受け付け部104は各種の受け付け処理を行う。例えば受け付け部104は、配信者が配信者端末TMPで入力した情報の受け付け処理を行ったり、視聴者が視聴者端末TMAで入力した情報の受け付け処理を行う。受け付け部104の詳細については後述する。
【0042】
管理部118は、例えばユーザの認証処理を行う。例えば端末装置TMを用いてログインしたユーザの認証処理を行う。この認証処理は、例えばユーザが入力するパスワードやアカウント情報などに基づいて行う。また管理部118は、種々の課金処理を行う。例えば課金の決定処理、課金データの作成処理、保存処理等を行う。また管理部118は、各種の管理処理を行う。例えば各種サービスの管理処理や、各種情報の管理処理を行う。管理部118は例えば管理サーバにより実現できる。
【0043】
例えばユーザは、図1(A)のサーバシステム500等が提供するサービスを利用するために、所定の手続きを行ってアカウントを取得する。取得したアカウントと対応づけられるパスワードを入力してログインすることで、ユーザは、ライブ配信や、ソーシャルゲームやオンライゲームのプレイや、ライブ配信用サイトやゲーム用サイトでのサービスや、アイテム等のオンライショッピングや、ユーザ間でのメッセージ交換や、フレンドユーザの登録などの各種サービスを利用できるようになる。管理部118は、このようなユーザのアカウント情報の管理処理等も行う。
【0044】
表示処理部120は、配信者端末TMPや視聴者端末TMAである図3の端末装置TMの表示部290に画像を表示するための処理を行う。例えばHTMLデータ等の表示画像情報(画像生成用データ)を、通信部196、ネットワーク510を介して端末装置TMに送信し、端末装置TMの表示部290に、表示画像情報に対応する画像を表示するための処理を行う。
【0045】
音処理部130は、端末装置TMの音出力部292から音を出力するための処理を行う。例えば、出力音情報(音生成用データ)を、通信部196、ネットワーク510を介して端末装置TMに送信し、端末装置TMの音出力部292から、出力音情報に対応する音(音声、音楽、ゲーム音、効果音)を出力するための処理を行う。
【0046】
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるものであり、その機能は、半導体メモリー、HDD、SSD、光ディスク装置などにより実現できる。記憶部170は、コンテンツ情報記憶部172、ユーザ情報記憶部174を含む。コンテンツ情報記憶部172は、コンテンツ配信の対象となる視聴コンテンツの情報を記憶する。視聴コンテンツは、エンターテインメントコンテンツであり、例えばゲームコンテンツ、バーチャルリアルティ(VR)のコンテンツ、或いは動画配信のコンテンツなどである。例えば視聴コンテンツはライブコンテンツである。ライブコンテンツとしては、例えば、配信者のゲームプレイの様子を配信するゲーム配信コンテンツ(ゲーム実況コンテンツ、ゲーム実演コンテンツ)や、実世界のアイドル、歌手、バンド又は役者等やこれらに対応するVRキャラクタのパフォーマンスを配信するパフォーマンス配信コンテンツなどがある。視聴コンテンツの情報は、視聴コンテンツを視聴者端末TMAにおいて視聴者が視聴するための各種の情報であり、例えば表示画像情報(動画情報)、出力音情報、或いはコンテンツの進行のためのコンテンツシーケンスの情報などである。ユーザ情報記憶部174は、ユーザについての各種の情報を記憶する。例えばユーザ情報記憶部174は、ユーザの個人情報(名前、性別、生年月日、メールアドレス等)をユーザ情報として記憶する。例えば、ユーザのアカウント情報(ユーザID)もユーザ情報として記憶される。例えば課金処理の対象となる課金情報は、各ユーザの各アカウント情報に対応づけられる。
【0047】
通信部196は、外部装置との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。例えば通信インターフェースである通信部196は、ネットワーク510を介して配信者端末TMPや視聴者端末TMAなどの端末装置TMと通信するための各種の通信処理を行う。
【0048】
また図2のコンテンツ配信システムは、本実施形態のプログラムに基づいて本実施形態の各処理を行う。このプログラムは、本実施形態の各部としてコンピュータ(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)である。このプログラムは例えば情報記憶媒体に記憶される。即ち本実施形態のコンテンツ配信システムは、情報記憶媒体に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。コンピュータにより読み取り可能な媒体である情報記憶媒体は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク、HDD、半導体メモリーなどにより実現できる。なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバシステム500(ホスト装置)が有する情報記憶媒体からネットワーク510を介して配信してもよい。このようなサーバシステム500による情報記憶媒体の使用も本実施形態の範囲内に含めることができる。
【0049】
図3に端末装置TMの構成例を示す。端末装置TMは、処理部200、操作部260、インターフェース部262、記憶部270、情報記憶媒体280、表示部290、音出力部292、通信部296を含む。なお端末装置TMの構成は図3に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0050】
処理部200(プロセッサ)は、操作部260からの操作情報やプログラムなどに基づいて、コンテンツ配信システムにおける端末側の処理を実行する。例えばコンテンツ配信のための処理やゲーム処理などを実行する。処理部200は、前述した図2の処理部100と同様に、プロセッサ等により実現できる。なお、本実施形態のコンテンツ配信システムの各処理はサーバシステム500と端末装置TMの分散処理により実現してもよい。
【0051】
操作部260は、ユーザが、操作情報等の種々の情報を入力するためのものであり、その機能は、操作ボタン、方向指示キー、アナログスティック、レバー、各種センサ(角速度センサ、加速度センサ等)、マイク、或いはタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。インターフェース部262は、外部機器とのインターフェース処理を行うものであり、例えば所定のインターフェース規格により外部機器と通信する処理を行う。またインターフェース部262は、ユーザについての各種の情報が保存されるICカード(メモリーカード)、USBメモリー又は磁気カード等の携帯型情報記憶媒体とのインターフェース処理を行う。インターフェース部262の機能は、例えばインターフェース処理用ASIC又はインターフェース処理用プロセッサなどのハードウェアや、インターフェース処理用ファームウェアにより実現できる。
【0052】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるものであり、その機能は、半導体メモリー、HDD、SSD、光ディスク装置などにより実現できる。情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク、HDD、半導体メモリーなどにより実現できる。処理部200は、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。この情報記憶媒体280に、本実施形態の各部としてコンピュータ(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶できる。
【0053】
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、LCD、有機ELディスプレイ、CRT、或いはHMDなどにより実現できる。音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。通信部296(通信インターフェース)は、ネットワーク510を介してサーバシステム500や他の端末装置等の外部装置との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
【0054】
そして図2に示すように、本実施形態のコンテンツ配信システム(サーバシステム)は、配信処理部102と受け付け部104と表示処理部120と記憶部170を含む。
【0055】
配信処理部102は、視聴コンテンツを視聴者端末TMAの視聴者が視聴するための配信処理を行う。具体的には配信処理部102は、配信者端末TMPにおいて配信者がプレイしたゲームのゲーム配信コンテンツを、視聴者端末TMAの視聴者が視聴するための配信処理を行う。ゲーム配信コンテンツは、配信者のゲームプレイの様子を視聴者が視聴するためのコンテンツであり、配信者のゲームプレイの実演を視聴者に視聴させるゲーム実演コンテンツである。ゲーム配信コンテンツは、配信者の過去のゲームプレイの実演を視聴者に視聴させるコンテンツであってもよいし、配信者のゲームプレイの実演をリアルタイムに視聴者に視聴させるコンテンツであってもよい。またゲーム配信コンテンツは、ゲーム画像だけが表示されて、ゲーム音等が出力されない無音のコンテンツであってもよい。
【0056】
記憶部170は、ゲーム配信コンテンツの情報と、配信者がゲームにおいて行ったゲーム行動の情報を記憶する。ゲーム配信コンテンツの情報は、配信者のゲームプレイの様子が表示されるゲーム配信画像を、視聴者端末TMAに表示するための情報である。例えばゲーム配信コンテンツがストリーム配信される場合には、ゲーム配信コンテンツの情報はストリーム配信される動画情報である。或いは配信者端末TMPでの配信者の操作情報等のゲームプレイ情報などに基づいて、ゲーム配信画像を生成してもよく、この場合にはゲーム配信コンテンツの情報は、ゲーム配信画像の生成(再生)に必要な種々の情報である。ゲーム行動の情報は、配信者がゲームにおいて行ったゲーム行動の画像を、視聴者端末TMAに表示するための情報である。ゲーム行動の画像は、配信者端末TMPにおけるゲーム画像又はゲーム動画から抽出した画像であってもよいし、配信者端末TMPでの配信者のゲームプレイ情報に基づき生成された画像であってもよい。
【0057】
受け付け部104は、視聴者がゲーム行動の表示要請を行った場合に、視聴者によるゲーム行動の表示要請を受け付ける処理を行う。例えば受け付け部104は、視聴者が視聴者端末TMAにおいて表示要請を行うための所与の操作を行った場合に、視聴者がゲーム行動の表示要請を行ったと判断して、当該表示要請を受け付ける。
【0058】
表示処理部120は、視聴者の表示要請が受け付けられた場合に、ゲーム配信コンテンツの情報に基づくゲーム配信画像と、ゲーム行動の情報に基づくゲーム行動画像とが合成された表示画像を、視聴者端末TMAに表示する処理を行う。ゲーム配信画像は、例えば配信者のゲームプレイの様子(ゲーム実演の様子)が表示される画像である。ゲーム行動画像は、視聴者が表示要請した配信者のゲーム行動の様子が表示された画像である。ゲーム行動画像は、例えば配信者のゲーム行動を視聴者に通知するための通知画像である。ゲーム行動は、配信者がゲームプレイの際に行った種々の行動である。例えばゲーム行動は、配信者が配信者端末TMPの操作部を操作することで行われる行動である。例えば配信者に対応するキャラクタがゲームに登場する場合には、ゲーム行動は、このキャラクタの行動も含む。そしてゲーム行動画像は、配信者のゲーム行動を視聴者が視覚的に認識できるような画像になっている。なお、ゲーム配信画像とゲーム行動画像が合成される場合に、合成処理の対象となるゲーム配信画像の時間軸とゲーム行動画像の時間軸は一致している必要はない。例えば、配信者のゲームプレイの実演における第1のタイミングでのゲーム配信画像に対して、第1のタイミングとは異なる第2のタイミングにおいて配信者が行ったゲーム行動の画像を合成してもよい。
【0059】
またゲーム行動画像は、例えば配信者端末TMPにおけるゲーム画像又はゲーム動画から抽出された画像である。例えば静止画のゲーム画像からゲーム行動に対応する画像を切り取ることで、ゲーム行動画像を抽出してもよいし、配信者が一連のプレイをしているゲーム動画を記録しておき、このゲーム動画からゲーム行動画像を抽出してもよい。例えば配信者端末TMPにおいて配信者がゲームプレイを行うことで、配信者端末TMPの表示部にゲーム画像により構成されるゲーム動画が表示される。この場合にゲーム行動画像は、例えば配信者端末TMPに表示されるゲーム画像又はゲーム動画から、配信者のゲーム行動が視覚的に表示される領域の画像を抽出した画像である。そして、このようにゲーム画像又はゲーム動画から抽出されたゲーム行動画像の情報が記憶部170に記憶される。例えば配信者のゲーム行動が、ゲームのマップを表示する行動である場合には、ゲーム行動画像は、例えばゲーム画像又はゲーム動画からマップ画面の画像などを抽出することで取得できる。また配信者のゲーム行動が、ゲームのコマンドを入力する行動である場合には、ゲーム行動画像は、例えばゲーム画像又はゲーム動画からコマンド入力画像などを抽出することで取得できる。また配信者のゲーム行動が、ゲームのアイテムを使用する行動である場合には、ゲーム行動画像は、例えばゲーム画像又はゲーム動画からアイテム選択画面の画像などを抽出することで取得できる。
【0060】
またゲーム行動画像は、例えば配信者端末TMPでの配信者のゲームプレイ情報に基づき生成された画像であってもよい。例えば配信者がゲーム行動を行ったときのゲームプレイ情報に基づいてゲーム行動画像を生成し、生成されたゲーム行動画像をゲーム配信画像に合成する。この場合にゲームプレイ情報に基づくゲーム行動画像の生成は、コンテンツ配信システム(サーバシステム)において行ってもよいし、配信者端末TMPにおいて行ってもよい。例えば配信者のゲーム行動が、ゲームのマップを表示する行動である場合には、ゲームプレイ情報として、マップ表示の際に配信者が入力する操作情報を用いることで、ゲーム行動画像を生成できる。また配信者のゲーム行動が、ゲームのコマンドを入力する行動である場合には、ゲームプレイ情報として、ゲームのコマンド入力の際に配信者が入力する操作情報を用いることで、ゲーム行動画像を生成できる。また配信者のゲーム行動がゲームのアイテムを使用する行動である場合には、ゲームプレイ情報として、アイテム使用の際に配信者が入力するゲームプレイ操作情報を用いることで、ゲーム行動画像を生成できる。
【0061】
またゲーム行動画像は、例えば配信者端末TMPにおける配信者のゲームプレイの際に、ゲーム画像とは別個に、ゲームプレイ情報に基づき生成された画像である。例えば配信者のゲームプレイの際に、配信者がゲームをプレイするためのゲーム画像を生成すると共に、そのときの配信者のゲームプレイ情報に基づいて、ゲーム行動画像も生成する。例えば配信者端末TMPにおいて、ゲーム画像の生成処理と並列にゲーム行動画像の生成処理も行う。そして生成されたゲーム行動画像の情報が、記憶部170に記憶される。
【0062】
また本実施形態のコンテンツ配信システムは音処理部130を含む。そして音処理部130は、表示要請に基づきゲーム配信画像にゲーム行動画像が合成された表示画像が表示されているときに、配信されているゲームのゲーム配信音を視聴者端末において出力する処理を行う。例えば音処理部130は、ゲーム行動画像の表示時に出力される音ではなく、配信されているゲームのゲーム配信音を、視聴者端末においてそのまま出力する処理を行う。例えば音処理部130は、そのときのゲーム配信画像に対応するゲーム配信音を視聴者端末において出力する処理を行う。なお、例えば、配信者のゲームプレイの実演における第1のタイミングでのゲーム配信画像に対して、第1のタイミングとは異なる第2のタイミングにおいて配信者が行ったゲーム行動の画像を合成したとする。この場合に音処理部130は、ゲーム行動が行われた第2のタイミングにおけるゲーム配信音ではなく、第1のタイミングにおけるゲーム配信音を、視聴者端末TMAにおいて出力させる。
【0063】
また受け付け部104は、視聴者の情報に基づいて、視聴者の表示要請の受け入れ度合いを変化させる処理を行う。視聴者の情報は、例えば視聴者と配信者の関係性情報、視聴者の属性情報、或いは視聴者の配信者コンテンツの閲覧履歴情報などである。視聴者と配信者の関係性情報は、例えば視聴者と配信者がフレンド関係やフォロワー関係にあるかや、視聴者と配信者が同じチーム(グループ)に所属しているかなどの情報である。視聴者の属性情報は、例えば視聴者の属性と配信者の属性が、同じ属性なのかや、同じタイプの属性なのかについての情報である。属性は、例えばゲームにおける属性(戦士、魔法使い等)であってもよいし、実世界での属性(居住地、性別、年齢等)であってもよい。視聴者の配信者コンテンツの閲覧履歴情報は、配信者の視聴コンテンツについての視聴者の閲覧回数又は閲覧頻度などである。表示要請の受け入れ度合いは、視聴者の表示要請に対して、どの程度の開示範囲、表示時間又は要請可能回数でのゲーム行動画像の表示要請を受け付けるかの度合いである。例えば受け付け部104は、視聴者の情報に基づいて、表示要請の受け入れ度合いが第1の受け入れ度合いであると判断した場合には、第1の開示範囲、第1の表示時間又は第1の要請可能回数で、ゲーム行動画像の表示要請を受け付ける。また受け付け部104は、視聴者の情報に基づいて、表示要請の受け入れ度合いが第2の受け入れ度合いであると判断した場合には、第2の開示範囲、第2の表示時間又は第2の要請可能回数で、ゲーム行動画像の表示要請を受け付ける。例えば第2の受け入れ度合いであると判断された場合には、第1の開示範囲よりも狭い第2の開示範囲でゲーム行動画像が表示されたり、第1の表示時間よりも短い第2の表示時間でゲーム行動画像が表示されたり、或いは第1の要請可能回数よりも少ない第2の要請可能回数での表示要請が認められる。
【0064】
また配信処理部102は、視聴者により表示要請があったことを配信者に通知する処理を行う。例えば視聴者が、ゲーム配信コンテンツでの配信者のゲーム行動の表示要請を行うと、当該視聴者により表示要請が行われたことが配信に通知される。この場合に、配信者のゲーム行動に関連する視聴者のコメントについても配信者に通知してもよい。またゲーム配信コンテンツを視聴した複数の視聴者の通知を、1つの通知画面でまとめて通知するようにしてもよい。
【0065】
また受け付け部104は、ゲーム行動に対応するコマンド入力を視聴者端末において視聴者が行った場合に、このコマンド入力をゲーム行動の表示要請として受け付ける。例えば配信者のゲーム行動が、ゲームのマップを表示する行動である場合には、受け付け部104は、ゲームのマップを表示するコマンド入力を視聴者が行った場合に、このコマンド入力を、マップ表示のゲーム行動の表示要請として受け付ける。また配信者のゲーム行動が、ゲームのアイテムを使用する行動である場合には、受け付け部104は、アイテムを使用するコマンド入力を視聴者が行った場合に、このコマンド入力を、アイテム使用のゲーム行動の表示要請として受け付ける。
【0066】
また表示処理部120は、配信者のゲーム行動履歴を視聴者端末TMAに表示する処理を行う。例えば表示処理部120は、ゲーム配信動画において配信者がゲーム行動を行った各タイミングに対応づけて、各タイミングで行われたゲーム行動が視認可能に表示されたゲーム行動履歴の画像を、視聴者端末TMAに表示する処理を行う。そして受け付け部104は、ゲーム行動履歴における視聴者のゲーム行動の指定操作を、ゲーム行動の表示要請として受け付ける。例えばゲーム行動履歴の画像において、各タイミングで行われたゲーム行動を視認させる吹き出しやアイコンの画像が表示される場合に、この吹き出しやアイコンの画像を視聴者が指定する操作を行うと、受け付け部104は、吹き出しやアイコンに対応するゲーム行動の表示要請が行われたと判断する。
【0067】
またゲーム行動は、例えばゲームのマップを表示する行動、ゲームのコマンドを入力する行動、又はゲームのアイテムを使用する行動などである。なおゲーム行動は、これらの行動に限定されるものでなく、配信者がゲームプレイにおいて行う種々のゲーム行動を想定できる。例えば配信者が配信者端末TMPでのゲームプレイにおいて、ゲームのマップを表示するゲーム行動を行うと、そのゲーム行動の画像を表示するためのゲーム行動の情報と、当該ゲーム行動を行ったタイミングの特定情報とが、例えばゲーム配信画像の情報に対応づけて、記憶部170に記憶される。同様に、配信者が配信者端末TMPでのゲームプレイにおいて、ゲームのコマンドを入力する行動、又はゲームのアイテムを使用する行動を行うと、そのゲーム行動の画像を表示するためのゲーム行動の情報と、当該ゲーム行動を行ったタイミングの特定情報とが、例えばゲーム配信画像の情報に対応づけて、記憶部170に記憶される。
【0068】
なお、以上に説明した図2のコンテンツ配信システムや、配信処理、受け付け処理、ゲーム配信画像とゲーム行動画像の合成処理や合成画像の表示処理などの本実施形態の各処理は、図1(A)のサーバシステム500により実現したり、端末装置により実現したり、或いはサーバシステム500と端末装置の分散処理により実現するなどの種々の変形実施が可能である。例えばサーバシステムは、本実施形態の各処理を行うために必要な情報だけを処理したり、当該情報を端末装置に送信するだけの処理を行い、それ以外の処理については端末装置が実行するようにしてもよい。例えば端末装置に、本実施形態の各処理を行うためのプログラムをインストールし、インストールされたプログラムに基づき端末装置が本実施形態の各処理を実行してもよい。またコンテンツ配信システムはサーバシステム500以外の情報処理システムにより実現してもよい。
【0069】
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について詳細に説明する。
【0070】
2.1 ゲーム行動の表示要請
例えば図4では、プレーヤである配信者は、例えばキャラクタCHを操作して、RPG(Role-Playing game)などのゲームをプレイしている。このようなゲームでは、例えば配信者が、ゲームのマップを表示するゲーム行動を行う際に、図4のA1に示すようなマップ画面がゲーム画像上に表示される。また配信者が、ゲームのアイテムを使用するゲーム行動を行う際に、A2に示すようなアイテム選択画面がゲーム画像上に表示される。また図5では、プレーヤである配信者は、敵のキャラクタと対戦する格闘の対戦ゲームをプレイしている。そして配信者は、A3に示すようなコマンド入力を行って、例えば敵のキャラクタに対して必殺技を繰り出している。なお図5では説明を容易にするために、A3に示すコマンド入力画像をゲーム画像上に表示しているが、通常のゲームモードでは、このようなコマンド入力画像は表示されず、例えば技のトレーニングを行うトレーニングモードなどにおいて、このようなコマンド入力画像が表示される。
【0071】
ゲーム配信(ゲーム実況、ゲーム実演)においては、図4図5に示すようなゲームにおける配信者のゲームプレイの様子が表示されるゲーム配信画像が視聴者端末に表示される。視聴者は、このようなゲーム配信画像により、配信者のゲームプレイの様子を観戦して楽しんだり、ゲームにおいて配信者が行ったゲーム行動を確認することで、自身が同じゲームをプレイするときに役立つヒントを得ることができる。例えば視聴者は、図4のA1に示すマップ画面を確認することで、配信者がゲーム世界のどの場所においてクエスト等のクリアのためにゲームをプレイしているのかや、ダンジョンの地形などを知ることができ、自身がゲームをプレイするときのヒントを得ることができる。また視聴者は、図4のA2に示すアイテム選択画面を確認することで、配信者がゲームのクエスト等をクリアするためにどのようなアイテムを使用したのかを知ることができ、自身がゲームをプレイするときのヒントを得ることができる。また視聴者は、図5のA3に示すコマンド入力画像を確認することで、配信者が必殺技を繰り出すためにどのような順序でどのように操作部を操作したのかを知ることができ、自身が必殺技を繰り出すときのヒントを得ることができる。
【0072】
しかしながら、配信者が配信者端末でのゲームプレイ時に、図4のA1に示すマップ画面を開いて表示した後、直ぐにマップ画面を閉じて非表示にしてしまう場合がある。このため、ゲーム配信画像を見ている視聴者は、マップ画面をもっと見たかったのに、マップ画面を詳細に確認できなくなり、ゲームをクリアするための十分なヒントを得ることができない事態が生じる。同様に、配信者が配信者端末でのゲームプレイ時に、図4のA2に示すアイテム画面を表示した後、直ぐにアイテム選択画面を非表示にしてしまう場合がある。このため、ゲーム配信画像を見ている視聴者は、アイテム選択画面においてどのようなアイテムが選択されたのかを詳細に確認できなくなり、ゲームをクリアするための十分なヒントを得ることができない事態が生じる。またマップ画面やアイテム選択画面が、ゲーム画像が表示される画面とは別の画面に表示されるようなゲームの場合には、ゲーム配信画像にはマップ画面やアイテム選択画面は表示されないため、視聴者はアイテム選択画面でのアイテムの選択の様子を確認できない。また図5のA3に示すコマンド入力画像は、配信者が通常のゲームモードでのゲームをプレイしている場合には表示されないため、ゲーム配信画像を見ている視聴者は、必殺技を繰り出すために配信者がどのようなコマンド入力を行ったかを知ることができない。
【0073】
そこで本実施形態では、ゲーム配信画像において視聴者が配信者のゲーム行動の表示要請を行った場合に、この表示要請を受け付けて、ゲーム配信画像と、表示要請が行われたゲーム行動画像とが合成された表示画像を視聴者端末に表示する。即ち視聴者からの要望を受け付け、視聴者が要望するゲーム行動を、現在、配信されているゲーム配信画像(ゲーム実況画像、ゲーム実演画像)に合成して視聴者端末に表示することにより、視聴者がゲーム行動を、より能動的に把握することを可能にしている。例えばゲーム配信(ゲーム実況)の視聴において、一般に視聴者はコメントを投稿するなど、ゲームの外部からのみしかインタラクションを行うことができない。一方で、コメントの投稿に限らない形でゲーム配信の画面に自身の操作を反映させたい場合がある。例えば、FPS/TPSのようなゲームであれば、配信者であるプレーヤは全体マップなどを表示する操作を一瞬しか行わないケースがある。このようなケースでは、プレーヤ側は、自身の意図的な操作であることから一瞬の表示であっても適切な情報収集を行うことができるが、視聴者側は予測できていないために情報を認識することは難しい。本実施形態では、例えばマップ、ステータス又はメニューなどの動的要素が低いインターフェースに、視聴者が能動的にアクセスして、その表示を可能にする手法を提供する。
【0074】
図6図7は本実施形態の手法の説明図である。図6に示すように配信者は配信者端末に表示されるゲーム画像を見ながら、RPG等のゲームをプレイしており、このゲームプレイの様子を配信するためのゲーム配信コンテンツの情報が、サーバシステム500のデータベースである記憶部170に記憶される。ゲーム配信コンテンツの情報は、配信者端末に表示されるゲーム画像を視聴者端末において表示するための画像である。ストリーミング配信の場合には、ゲームの動画情報がゲーム配信コンテンツの情報として記憶部170に記憶される。或いはゲーム配信画像を再生するための再生用情報をゲーム配信コンテンツの情報として記憶部170に記憶してもよい。また配信者がゲームのマップ表示やアイテム選択などのゲーム行動を行うと、そのゲーム行動の情報が記憶部170に記憶される。この場合に、配信者が配信者端末のゲームプレイにおいてどのタイミングで、マップ表示やアイテム選択などのゲーム行動を行ったかを特定するタイミング情報も、ゲーム行動の情報に関連づけて記憶部170に記憶される。ゲーム行動の情報は、配信者端末に表示されるゲーム画像又はゲーム動画から、マップ画面の画像やアイテム選択画面の画像を抽出したゲーム行動画像の情報であってもよいし、配信者端末における配信者のゲームプレイの際に、ゲーム画像とは別個に、ゲームプレイ情報に基づき生成されたマップ画面やアイテム選択画面の画像の情報であってもよい。或いはゲーム行動の情報は、マップ表示やアイテム選択の際の配信者の操作情報であるゲームプレイ情報であってもよい。この場合には、ゲーム行動の情報として記憶されるゲームプレイ情報に基づいて、マップ画面やアイテム選択画面の画像が生成される。
【0075】
そして視聴者端末においては、記憶部170に記憶されるゲーム配信コンテンツの情報に基づいて、例えばRPGのゲーム配信画像が表示される。そして視聴者がゲーム行動の表示要請を行って、この表示要請が受け付けられると、図6に示すように、ゲーム配信コンテンツの情報に基づくゲーム配信画像と、ゲーム行動の情報に基づくゲーム行動画像とが合成された表示画像が、視聴者端末に表示される。例えば視聴者がマップ表示のゲーム行動の表示要請を行うと、ゲーム配信画像にマップ画面の画像が合成された表示画像が表示される。また視聴者がアイテム選択のゲーム行動の表示要請を行うと、ゲーム配信画像にアイテム選択画面の画像が合成された表示画像が表示される。
【0076】
また図7においても、配信者は配信者端末に表示されるゲーム画像を見ながら、敵のキャラクタと格闘する対戦ゲームをプレイしており、このゲームプレイの様子を配信するためのゲーム配信コンテンツの情報が、サーバシステム500のデータベースである記憶部170に記憶される。また配信者がコマンド入力のゲーム行動を行うと、そのゲーム行動の情報が記憶部170に記憶される。この場合に、配信者が配信者端末のゲームプレイにおいてどのタイミングで、コマンド入力などのゲーム行動を行ったかを特定するタイミング情報も、ゲーム行動の情報に関連づけて記憶部170に記憶される。ゲーム行動の情報は、配信者端末に表示されるゲーム画像又はゲーム動画から、コマンド入力画像を抽出したゲーム行動画像の情報であってもよいし、配信者端末における配信者のゲームプレイの際に、ゲーム画像とは別個に、ゲームプレイ情報に基づき生成されたコマンド入力画像の情報であってもよい。或いはゲーム行動の情報は、コマンド入力の際の配信者の操作情報であるゲームプレイ情報であってもよい。この場合には、ゲーム行動の情報として記憶されるゲームプレイ情報に基づいて、サーバシステム500等において、コマンド入力画像が生成される。
【0077】
そして視聴者端末においては、記憶部170に記憶されるゲーム配信コンテンツの情報に基づいて、例えば対戦ゲームのゲーム配信画像が表示される。そして視聴者が、コマンド入力のゲーム行動の表示要請を行って、この表示要請が受け付けられると、図7に示すように、ゲーム配信画像にコマンド入力画像が合成された表示画像が表示される。
【0078】
2.2 本実施形態の処理例
図8図9は本実施形態の処理を説明するフローチャートである。図8に示すように、配信者端末において配信者がプレイするゲームのゲーム処理が実行される(ステップS1)。そして配信者がプレイするゲームのゲーム配信コンテンツの情報が記憶される(ステップS2)。即ち図6図7に示す配信者端末でのゲーム画像を、ゲーム配信画像として視聴者端末に表示するためのゲーム配信コンテンツの情報が記憶部170に記憶される。また配信者がゲームにおいて行ったゲーム行動の情報が記憶される(ステップS3)。例えば図6では、マップ表示やアイテム選択のゲーム行動の画像を、視聴者端末に表示するためのゲーム行動の情報が記憶部170に記憶される。図7では、コマンド入力のゲーム行動の画像を、視聴者端末に表示するためのゲーム行動の情報が記憶部170に記憶される。
【0079】
そして図9に示すようにコンテンツ配信システムは、記憶部170に記憶されたゲーム配信コンテンツの情報に基づいて、ゲーム配信コンテンツを視聴者端末の視聴者が視聴するための配信処理を実行する(ステップS11)。例えば図6図7の配信者端末でのゲーム画像(ゲーム動画)を、ゲーム配信画像(ゲーム配信動画)として視聴者端末において表示するための配信処理が行われる。そしてコンテンツ配信システムは、視聴者が配信者のゲーム行動の表示要請を行ったか否かを判断する(ステップS12)。例えば図6では、配信者によるマップ表示やアイテム選択のゲーム行動の表示要請を、視聴者が行ったか否かが判断される。図7では、配信者によるコマンド入力のゲーム行動の表示要請を、視聴者が行ったか否かが判断される。コンテンツ配信システムは、このような表示要請が行われた場合に、この表示要請を受け付ける処理を行う(ステップS13)。そしてコンテンツ配信システムは、ゲーム配信コンテンツに基づくゲーム配信画像と、ゲーム行動の情報に基づくゲーム行動画像とが合成された表示画像を、視聴者端末に表示する(ステップS14)。例えば図6では、ゲーム行動画像であるマップ画面の画像やアイテム選択画面の画像がゲーム配信画像に合成された表示画像が表示される。図7では、ゲーム行動画像であるコマンド入力画像がゲーム配信画像に合成された表示画像が表示される。
【0080】
このように本実施形態では、配信者端末において配信者がプレイしたゲームのゲーム配信コンテンツを、視聴者端末の視聴者が視聴するための配信処理を行う。またゲーム配信コンテンツの情報と、配信者がゲームにおいて行ったゲーム行動の情報が、記憶部170に記憶される。そして視聴者がゲーム行動の表示要請を行った場合に、この表示要請を受け付けて、ゲーム配信コンテンツの情報に基づくゲーム配信画像と、ゲーム行動の情報に基づくゲーム行動画像とが合成された表示画像を、視聴者端末に表示する。このようにすれば、ゲーム配信コンテンツを視聴する視聴者が、配信者のゲーム行動の表示要請を行うことで、表示要請を行ったゲーム行動の画像がゲーム配信画像に合成された表示画像が、視聴者端末に表示されるようになる。これにより、視聴者は、自身の能動的な表示要請により配信者のゲーム行動画像を表示して、配信者のゲーム行動を確認できるようになる。従って、配信者のゲーム行動を視聴者が能動的に確認できるコンテンツ配信システム等の提供が可能になる。なお視聴者の表示要請に基づくゲーム配信画像とゲーム行動画像の合成処理は、例えば外部の加工処理用サーバを経由して実現してもよい。例えばコンテンツ配信システムが、表示要請に基づくゲーム配信画像とゲーム行動画像の合成処理を加工処理用サーバに依頼し、加工処理用サーバにより生成されたゲーム配信画像とゲーム行動画像の合成画像を視聴者端末に表示する処理を行うようにしてもよい。
【0081】
またゲーム行動画像は、例えば配信者端末におけるゲーム画像又はゲーム動画から抽出された画像である。例えば図10は配信者端末に表示されるゲーム画像であり、このゲーム画像には、マップ画面の画像やアイテム選択画面の画像が表示されている。この場合にB1、B2に示すように、ゲーム画像からマップ画面の画像やアイテム選択画面の画像を切り取って抽出する処理(トリミング処理)を行うことで、マップ表示のゲーム行動画像やアイテム選択のゲーム行動画像を生成する。そして、生成されたゲーム行動画像の情報を記憶部170に記憶する。このようにすれば、配信者端末のゲーム画像から画像を切り取って抽出するという簡素な処理で、ゲーム行動画像を生成できるようになる。そして、このようして生成されたゲーム行動画像をゲーム配信画像に合成して、視聴者端末に表示できるようになる。例えばマップ画面やアイテム選択画面の表示領域は、ゲームにおいて固定されている場合が多く、ゲーム画像上のどの領域の画像を切り取って抽出すれば、マップ画面の画像やアイテム選択画面の画像を抽出できるかは、容易に特定できる。またマップ画面やアイテム選択画面の表示領域がゲーム状況に応じて変化する場合にも、ゲーム処理に用いられるゲーム情報(ゲームのプログラムの情報やプログラムで用いられるパラメータの情報)を用いることで、マップ画面やアイテム選択画面の表示領域を特定できる。従って、配信者の操作情報等のゲームプレイ情報を監視することで、配信者がマップ表示やアイテム選択のゲーム行動を行ったタイミングを検知し、検知されたタイミングにおいて、マップ画面やアイテム選択画面の表示領域を切り取って抽出することで、マップ画面の画像やアイテム選択画面の画像を抽出できる。
【0082】
またゲーム行動画像は、例えば配信者端末におけるゲーム動画から抽出された画像であってもよい。例えばプレーヤである配信者がアイテムを装備する場合に、装備しているアイテムを外して、別のアイテムを選択し、選択されたアイテムを装備するという一連のゲーム行動の動画であるゲーム動画を記録しておく。そして、このゲーム動画から抽出されたゲーム行動画像を、ゲーム配信画像に合成して表示画像として表示してもよい。
【0083】
またゲーム行動画像は、配信者端末での配信者のゲームプレイ情報に基づき生成された画像であってもよい。例えば図10において、マップ画面を表示させるために配信者が入力した操作情報や、アイテム選択画面を表示させるために配信者が入力した操作情報を、ゲームプレイ情報として取得し、このゲームプレイ情報をゲーム行動情報として記憶部170に記憶する。ゲームプレイ情報である操作情報は例えば入力キー情報である。そしてコンテンツ配信システム又は視聴者端末等が、このゲーム行動情報であるゲームプレイ情報に基づいて、ゲーム行動画像であるマップ画面の画像やアイテム選択画面の画像を生成する。そして生成されたマップ画面の画像やアイテム選択画面の画像がゲーム配信画像に合成された画像を、視聴者端末に表示する。このようにすれば、ゲーム画像又はゲーム動画から抽出したゲーム行動画像に比べて、データ量が少ないゲームプレイ情報に基づいて、ゲーム行動画像を生成できるようになり、例えば記憶部170の使用記憶領域の節約等を図れる。
【0084】
この場合に、ゲーム行動画像は、配信者端末における配信者のゲームプレイの際に、ゲーム画像とは別個に、ゲームプレイ情報に基づき生成された画像であってもよい。例えば図11では、配信者端末において、配信者がゲームプレイを行うためのゲーム画像が生成されると共に、このゲーム画像とは別個に、コマンド入力画像が生成されている。このコマンド入力画像は、ゲームプレイ情報である配信者の操作情報に基づいて、ゲーム画像とは別個に、ゲーム画像の生成処理と並列に実行されるコマンド入力画像の生成処理により生成される。そして、このようにして生成されたコマンド入力画像の情報を、ゲーム行動の情報として記憶部170に記憶する。そして、ゲーム配信画像にこのコマンド入力画像が合成された表示画像を、視聴者端末に表示する。このようにすれば、配信者のゲームプレイの際に、ゲーム画像とは別個に、ゲームプレイ情報に基づき生成されたゲーム行動画像を利用して、このゲーム行動画像をゲーム配信画像に合成して視聴者端末に表示できるようになる。
【0085】
例えばゲーム画像が表示される第1の表示部と、ゲーム画像に表示されない種々の情報が表示される第2の表示部を有するゲーム装置では、この第2の表示部の表示画像として、コマンド入力画像が生成される場合がある。従って、このように生成されたコマンド入力画像を、ゲーム行動画像として利用することが可能になる。また第2の表示部の表示画像として、マップ画面の画像やアイテム選択画面の画像が生成される場合には、このように生成されたマップ画面の画像やアイテム選択画面の画像を、ゲーム行動画像として利用することが可能になる。
【0086】
また本実施形態では、ゲーム行動は、ゲームのマップを表示する行動、ゲームのコマンドを入力する行動、又はゲームのアイテムを使用する行動などである。このようにすれば、動的要素が低いマップ画面の画像やゲームコマンド画像やアイテム選択画面の画像などを、ゲーム画像として、ゲーム配信画像に合成して、視聴者端末に表示できるようになる。
【0087】
図12(A)、図12(B)はゲーム行動の特定手法等の説明図である。図12(A)に示すように本実施形態では、ゲーム行動を、例えばマップ系ゲーム行動、アイテム系ゲーム行動、コマンド系ゲーム行動などに分類しておく。またマップ系ゲーム行動、アイテム系ゲーム行動、コマンド系ゲーム行動の各行動について、更に細かく行動を分類しておく。そして配信者のゲームプレイの際に、配信者の操作情報等のゲームプレイ情報に基づいて、配信者がどのようなゲーム行動を行ったかを、図12(A)のような行動分類の情報に基づいて検出する。そして検出されたゲーム行動の画像を表示するためのゲーム行動の情報を、例えば図10図11等で説明した手法により生成する。また図12(B)に示すように、配信者のゲームプレイの際に、どのタイミングでゲーム行動GA1、GA2、GA3、GA4が行われたかを特定するタイミング情報も生成する。図12(B)は配信者のゲーム行動履歴である。そして、このタイミング情報を、ゲーム行動の情報に関連づけて記憶部170に記憶する。このようにすれば、タイミング情報により指定されるタイミングのゲーム行動の情報を記憶部170から読み出して、読み出されたゲーム行動の情報に基づくゲーム行動画像を、ゲーム配信画像に合成できるようになる。
【0088】
また本実施形態では、視聴者の表示要請に基づきゲーム配信画像にゲーム行動画像を合成した表示画像が表示されているときに、配信されているゲームのゲーム配信音(ゲーム実況音)を視聴者端末において出力する処理を行う。例えば視聴者の表示要請により、視聴者端末の表示部に、マップ画面の画像や、アイテム選択画面の画像が表示された場合にも、マップ画面やアイテム選択画面の表示時に出力される音ではなく、そのときのゲーム配信画像に対応するゲーム配信音を、視聴者端末においてそのまま出力するようにする。例えば配信されているゲームにおいてキャラクタ同士の対戦が行われている場合には、対戦時にキャラクタが発生する声などのゲーム配信音を出力するようにする。このようにすれば、ゲーム配信画像にゲーム行動画像が合成された表示画像が表示されているときにも、ゲーム配信画像に対応するゲーム配信音を視聴者に出力できるようになり、ゲーム配信が中断してしまったかのような感覚を視聴者に与えてしまう事態を防止できる。
【0089】
なお図13では、視聴者によるゲーム行動の表示要請がタイミングTRにおいて行われている。図13においてtの方向が時間軸の方向となっている。この場合に本実施形態では、タイミングTRとは異なるタイミングTAでの配信者のゲーム行動の画像を、タイミングTRでのゲーム配信画像に合成できるようになっている。例えば視聴者が、タイミングTRにおけるゲーム配信画像を見ているときに、それよりも前のタイミングTAにおいて、配信者がどのようなゲーム行動を行ったのかを確認したい場合がある。例えばタイミングTAにおいて表示されたマップ画面の画像やアイテム選択画面の画像を確認したい場合がある。この場合には、視聴者は、タイミングTRでの表示要請により、それよりも前のタイミングTAでの配信者のゲーム行動を表示することを要請することになる。このように、過去のタイミングTAでのゲーム行動の表示要請が行われる場合にも、ゲーム配信画像として、タイミングTAではなく、表示要請のタイミングTRに対応するタイミングでの画像が表示される。そして図13に示すように、ゲーム配信音についても、タイミングTAではなく、表示要請のタイミングTRに対応するタイミングTVでのゲーム配信音が出力される。このようにすれば、例えば視聴者が、表示要請のタイミングとは異なるタイミングでの配信者のゲーム行動の表示要請を行った場合にも、ゲーム配信画像に対応するゲーム配信音声が、視聴者端末から出力されるようになる。
【0090】
図14は、視聴者の情報に基づいて表示要請の受け入れ度合いを変化させる処理を説明するフローチャートである。まずコンテンツ配信システムは、視聴者が、配信者のゲーム行動の表示要請を行ったか否かを判断する(ステップS21)。そしてコンテンツ配信システムは、表示要請が行われた場合には、視聴者と配信者のフレンド関係、チーム関係等の関係性情報、視聴者の属性情報、又は視聴者の配信者コンテンツの閲覧情報等の視聴者の情報に基づいて、視聴者の表示要請の受け入れ度合いを判定する(ステップS22)。例えば表示要請の要請可能回数、表示時間、開示範囲等の表示要請の受け入れ度合いを判定する。そしてコンテンツ配信システムは、受け入れ度合いの判定結果に基づく表示要請の受け付け処理を行う(ステップS23)。
【0091】
このように本実施形態では、視聴者の情報に基づいて、表示要請の受け入れ度合いを変化させる。このようにすれば、視聴者の情報に応じた受け入れ度合いで、視聴者による配信者のゲーム行動の表示要請を受け付けて、ゲーム配信画像にゲーム行動画像が合成された表示画像を表示できるようになる。例えば視聴者と配信者がフレンド関係であったり、同じチームに属するなどの関係であったとする。或いは視聴者の属性と配信者の属性が同じ属性又は類似する属性であったとする。或いは視聴者が配信者の視聴コンテンツを過去に何度も頻繁に視聴しているヘビーユーザーであったとする。この場合には、例えば表示要請の要請可能回数が多くなったり、ゲーム行動画像の表示時間が長くなる。またゲーム行動の開示範囲も広い開示範囲となり、例えば配信者が機密情報と考えるようなゲーム行動についても開示可能になる。一方、視聴者と配信者がフレンド関係等ではなく、関係性があまりなく、視聴者と配信者の属性も類似しておらず、視聴者は配信者の視聴コンテンツを殆ど視聴したことがなかったとする。この場合には、例えば表示要請の要請可能回数が少なくなったり、ゲーム行動画像の表示時間が短くなったり、ゲーム行動の開示範囲も狭くなる。
【0092】
なお本実施形態では、例えば複数の視聴者から表示要請があった場合に、当該表示要請を受け付けて、これらの複数の視聴者の表示要請に対応するゲーム行動画像をゲーム配信画像に合成して表示するようにしてもよい。例えばゲーム配信コンテンツを視聴している視聴者のうちの所定割合の人数(例えば半分の人数)の視聴者から表示要請があった場合に、ゲーム行動画像の表示要件が満たされたと判断して、その表示要請に対応するゲーム行動画像をゲーム配信画像に合成して表示する。例えば多数の視聴者から、必殺技の解説となるようなゲーム行動画像の表示要請があった場合に、そのゲーム行動画像をゲーム配信画像に合成して表示するようにする。
【0093】
また本実施形態では、視聴者により表示要請があったことを配信者に通知する処理を行う。具体的には例えば配信者のゲームプレイにおける複数のゲーム行動のうち、どのゲーム行動に対して視聴者が表示要請を行ったかを配信者に認識させる通知処理を行う。図15は、このような配信者への通知の一例を示す図である。図15では、表示要請があったゲーム配信の視聴者から通知が来た旨が、配信者に知らされている。また表示要請した視聴者からのコメントも表示されている。具体的には配信者のマップ表示やコマンド入力などのゲーム行動に対するコメントが表示されている。例えば配信者は「マップをすぐに消さないで欲しい」という視聴者のコメントを見ることで、視聴者が、配信者のマップ表示のゲーム行動に関心を示していることを認識できる。また配信者は、このコメントを見ることで、ゲーム配信のゲームプレイの際に、マップの表示、非表示のゲーム行動をゆっくりと行った方が良いことを知ることができる。また配信者は「あの必殺技の出し方がよくわからない」というコメントを見ることで、視聴者が必殺技のコマンド入力に関心を示していることを知ることができる。即ち、配信者は図15に示すような通知を見ることで、自身のゲームにおけるマップ表示やコマンド入力などのゲーム行動に対して、配信者が情報を知りたがっていることを確認できる。このように本実施形態では、視聴者により表示要請があったことを配信者に通知している。これにより、視聴者が配信者のゲーム行動の内容を知りたがっていることを配信者に通知できるようになる。そして配信者は、このような通知を見ることで、自身のゲーム配信コンテンツの改善などに役立てることが可能になる。
【0094】
次に視聴者の表示要請の具体例について説明する。本実施形態では、例えば視聴者が、ゲーム行動に対応するコマンド入力を行うことで、当該ゲーム行動の表示要請が行われる。図16は、コマンド入力による表示要請が行われた場合の処理を説明するフローチャートである。まずコンテンツ配信システムは、視聴者端末の視聴者が、ゲーム配信の視聴中にコマンド入力を行ったか否かを判断する(ステップS31)。そしてコンテンツ配信システムは、このようなコマンド入力が行われた場合には、コマンド入力に対応する配信者のゲーム行動の情報を検索する(ステップS32)。例えば図12(B)や後述の図17で説明されるゲーム行動履歴において、表示要請が行われたタイミングから過去にさかのぼって、コマンド入力に対応するゲーム行動を検索する。そしてコンテンツ配信システムは、ゲーム配信画像に、検索されたゲーム行動の情報に基づくゲーム画像が合成された表示画像を、視聴者端末に表示する(ステップS33)。
【0095】
このように本実施形態では、ゲーム行動に対応するコマンド入力を視聴者端末において視聴者が行った場合に、このコマンド入力をゲーム行動の表示要請として受け付ける。このようにすれば、視聴者は、ゲーム行動に対応するコマンド入力を行うだけで、当該ゲーム行動の表示要請を行うことが可能になるため、視聴者の表示要請に好適な操作インターフェース環境を提供できるようになる。例えば視聴者は、マップ表示のゲーム行動画像を見たい場合には、ゲームにおいてマップ画面を表示させる際に入力するコマンド入力を、視聴者端末の操作部を用いて行う。また視聴者は、アイテム選択のゲーム行動画像が見たい場合には、ゲームにおいてアイテム選択画面を表示させる際に入力するコマンド入力を、視聴者端末の操作部を用いて行う。例えば視聴者は、配信者がゲーム配信しているゲームを、自身もプレイしている場合が多く、この場合には視聴者は、マップ表示、アイテム選択などのゲーム行動に対応するコマンド入力を熟知している。従って、自身が見たいゲーム行動の画像を表示させたい場合に、そのゲーム行動に対応するコマンド入力を容易に入力できるようになる。
【0096】
また本実施形態では、視聴者が、ゲーム行動履歴においてゲーム行動の指定操作を行うことで、当該ゲーム行動の表示要請が行われる。図17は、ゲーム行動履歴でのゲーム行動の指定による表示要請の説明図である。例えば図17のC1は、ゲーム配信の動画のシーケンスバー(シークバー、進行状況バー)である。視聴者は、このシーケンスバーを用いることで、自身が指定したタイミングでのゲーム配信の動画を見ることができる。そしてこのシーケンスバーに対して、C2、C3、C4に示すように、ゲーム配信の各タイミングで行われた配信者のゲーム行動が関連づけられて表示されている。例えばタイミングt1において配信者はマップ画面を開いて表示しており、タイミングt2において配信者はアイテムを選択している。またタイミングt3において配信者は必殺技を繰り出す特定のコマンド入力を行っている。視聴者は、例えば配信者のマップ表示のゲーム行動を確認したい場合には、C2の吹き出しを指定する操作を行う。例えばC2の吹き出しをタッチする操作を行う。これによりマップ表示のゲーム行動の表示要請が行われて、ゲーム配信画像とマップ画面の画像が合成された表示画像が表示されるようになる。また視聴者は、例えば配信者のアイテム選択のゲーム行動を確認したい場合には、C3の吹き出しを指定する操作を行い、必殺技のコマンド入力のゲーム行動を確認したい場合には、C4の吹き出しを指定する操作を行う。これによりアイテム選択やコマンド入力のゲーム行動の表示要請が行われて、ゲーム配信画像とアイテム選択画面の画像やコマンド入力画像が合成された表示画像が表示されるようになる。
【0097】
このように本実施形態では、配信者のゲーム行動履歴を視聴者端末に表示する処理を行い、ゲーム行動履歴における視聴者のゲーム行動の指定操作を、ゲーム行動の表示要請として受け付ける。即ち図17では、C2、C3、C4に示すような配信者のゲーム行動履歴が視聴者端末に表示されている。そして、このゲーム行動履歴において、例えば視聴者がC2、C3、C4に示す部分を指定するゲーム行動の指定操作を行うと、この指定操作が、当該ゲーム行動の表示要請として受け付けられる。そして、ゲーム配信画像に対して、指定操作が行われたゲーム行動の画像が合成された表示画像が、視聴者端末に表示されるようになる。このようにすれば、視聴者は、ゲーム行動履歴においてゲーム行動の指定操作を行うだけで、当該ゲーム行動の表示要請を行うことが可能になるため、視聴者の表示要請に好適な操作インターフェース環境を提供できるようになる。なお視聴者の表示要請の方式は、図16図17の方式には限定されない。例えば表示要請に専用のメニュー画面を視聴者端末に表示して、このメニュー画面において、視聴者が所望する配信者のゲーム行動を選択できるようにしてもよい。
【0098】
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(参加行動等)と共に記載された用語(投げ銭等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、ゲーム配信コンテンツの配信処理、表示要請の受け付け処理、ゲーム配信画像とゲーム行動画像の合成処理や表示処理等も、本実施形態で説明したものに限定されず、これらと均等な手法も本開示の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0099】
100…処理部、102…配信処理部、104…受け付け部、118…管理部、120…表示処理部、130…音処理部、170…記憶部、172…コンテンツ情報記憶部、174…ユーザ情報記憶部、196…通信部、200…処理部、260…操作部、262…インターフェース部、270…記憶部、280…情報記憶媒体、290…表示部、292…音出力部、296…通信部、500…サーバシステム、510…ネットワーク、CH…キャラクタ、GA1、GA2、GA3、GA4…ゲーム行動、TM、TM1~TMn…端末装置、TMA、TMA1~TMAm…視聴者端末、TMP…配信者端末

図1
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