(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022156237
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】給気ユニット、吹出シート、空調システム及び空調方法
(51)【国際特許分類】
F24F 13/02 20060101AFI20221006BHJP
F24F 13/06 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
F24F13/02 B
F24F13/06 A
F24F13/06 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021059826
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000169499
【氏名又は名称】高砂熱学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】木村 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】平原 美博
(72)【発明者】
【氏名】湯浅 憲
【テーマコード(参考)】
3L080
【Fターム(参考)】
3L080AA06
3L080AA08
3L080AB02
3L080AC02
3L080AC03
3L080AD02
3L080AD03
3L080BA02
(57)【要約】
【課題】給気ユニットに人や物体が衝突した際の衝撃を吸収できる技術を提供する。
【解決手段】本発明による給気ユニットの一態様は、空調空間の側面の下部に取り付けられる給気ユニットであって、柔軟材料により形成され、前記空調空間に連通する吹出口を含む吹出シートを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空調空間の側面の下部に取り付けられる給気ユニットであって、
柔軟材料により形成され、前記空調空間に連通する吹出口を含む吹出シートを有する、
給気ユニット。
【請求項2】
前記吹出シートは、透明性を有する、
請求項1に記載の給気ユニット。
【請求項3】
前記吹出シートは、下方に向けて前記側面に近づくように取り付けられている、
請求項1又は2に記載の給気ユニット。
【請求項4】
前記吹出シートは、
暖房運転時に取り付けられ、冷房運転時に取り外される暖房用吹出シートであり、前記暖房用吹出シートの下半分に複数の第1の吹出口が設けられた暖房用吹出シートと、
冷房運転時に取り付けられ、暖房運転時に取り外される冷房用吹出シートであり、前記冷房用吹出シートの全面に複数の第2の吹出口が設けられた冷房用吹出シートと、
を含む、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の給気ユニット。
【請求項5】
前記複数の第1の吹出口の各々の開口面積は、前記複数の第2の吹出口の各々の開口面積よりも大きい、
請求項4に記載の給気ユニット。
【請求項6】
人の身長よりも高い位置に設けられるダクト取付部であり、給気ダクトが接続される接続口を含み、鋼板により形成されたダクト取付部を有し、
前記吹出シートは、前記ダクト取付部に取り付けられる、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の給気ユニット。
【請求項7】
給気ダクトから取り入れられる空気の流れを均一化するための気流均一化部材を有する、
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の給気ユニット。
【請求項8】
空調空間の側面の下部に取り付けられる給気ユニットに用いられる吹出シートであって、
柔軟材料により形成され、前記空調空間に連通する吹出口を含む、
吹出シート。
【請求項9】
空調機と、
空調空間の側面の下部に取り付けられた給気ユニットと、
前記空調機から前記給気ユニットに空気を送り込む給気ダクトと、
を備え、
前記給気ユニットは、柔軟材料により形成され、前記空調空間に連通する吹出口を含む吹出シートを有する、
空調システム。
【請求項10】
空調空間の側面の下部に取り付けられた給気ユニットによる空調方法であって、
前記給気ユニットは、柔軟材料により形成され、前記空調空間に連通する吹出口を含む吹出シートを有し、
前記吹出口から前記空調空間に空気を供給する、
空調方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給気ユニット、吹出シート、空調システム及び空調方法に関する。
【背景技術】
【0002】
熱中症防止などの観点から、体育館への空調システムの導入が進められている。従来の空調システムでは混合換気方式が一般的であったが、昨今では空調効率が高く、バトミントン等の球技への影響が少ないという理由から置換換気方式の空調システム(以下「置換空調システム」という。)を導入するニーズが高まっている。
【0003】
置換空調システムの一例として、生産工場内の側壁から離れた作業域にソックダクトを設け、該ソックダクトから低速気流を吹き出すことで、効率的な冷房を行う技術が記載されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
置換空調システムの一例として、オフィスビル内の下部空間に半円筒状のディフューザー面をもつ筐体である空気拡散口を設け、該空気拡散口から新鮮空気を流出させることで、室内空気を新鮮な空気と置き換える技術が記載されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013-15267号公報
【特許文献2】特開平4-143538号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載されたソックダクトは、生産工場内の側壁から離れた作業域に設けられている。そのため、該ソックダクトを体育館に導入すると、体育館の利用者の妨げとなる場合がある。
【0007】
また、特許文献2に記載された空気拡散口を構成する材料については記載されていない。そのため、該空気拡散口を構成する材料が鋼板等の硬い部材である場合、体育館に該空気拡散口を設置すると、体育館の利用者が衝突して負傷する恐れがある。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、給気ユニットに人や物体が衝突した際の衝撃を吸収できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成すべく、本発明による給気ユニットの一態様は、空調空間の側面の下部に取り付けられる給気ユニットであって、柔軟材料により形成され、前記空調空間に連通する吹出口を含む吹出シートを有する。本態様によれば、給気ユニットに人や物体が衝突した際の衝撃を吸収できる。
【0010】
また、本発明による給気ユニットの他の態様において、前記吹出シートは、透明性を有する。本態様によれば、吹出シートが取り付けられた状態で給気ユニット内を確認できるため、安全性が向上する。
【0011】
また、本発明による給気ユニットの他の態様において、前記吹出シートは、下方に向けて前記側面に近づくように取り付けられている。本態様によれば、内部空間の下方における動圧が高くなる。その結果、給気ユニットの下部側から空調空間に吹き出される空気の流速を高めることができる。
【0012】
また、本発明による給気ユニットの他の態様において、前記吹出シートは、暖房運転時に取り付けられ、冷房運転時に取り外される暖房用吹出シートであり、前記暖房用吹出シートの下半分に複数の第1の吹出口が設けられた暖房用吹出シートと、冷房運転時に取り付けられ、暖房運転時に取り外される冷房用吹出シートであり、前記冷房用吹出シートの全面に複数の第2の吹出口が設けられた冷房用吹出シートと、を含む。本態様によれば、冷房運転時と暖房運転時においてそれぞれ効率的な気流性状を簡易に形成できる。また、本態様によれば、複数の吹出口から吹き出される空気が空調空間の床に沿って遠くまで行き渡る。その結果、空調空間の下部に位置する居住域の全体を効率的に暖めることができる。
【0013】
また、本発明による給気ユニットの他の態様において、前記複数の第1の吹出口の各々の開口面積は、前記複数の第2の吹出口の各々の開口面積よりも大きい。本態様によれば、各第1の吹出口から吹き出される空気の風速が、各第2の吹出口から吹き出される空気の風速よりも大きくなる。その結果、空調空間における居住域をより効率的に暖めることができる。
【0014】
また、本発明による給気ユニットの他の態様において、人の身長よりも高い位置に設けられるダクト取付部であり、給気ダクトが接続される接続口を含み、鋼板により形成されたダクト取付部を有し、前記吹出シートは、前記ダクト取付部に取り付けられる。本態様によれば、吹出シートの形状が定まりやすい。また、本態様によれば、ダクト取付部に対する人の接触が抑制され、安全性が向上する。
【0015】
また、本発明による給気ユニットの他の態様において、給気ダクトから取り入れられる空気の流れを均一化するための気流均一化部材を有する。本態様によれば、給気ユニット内の空気の流れが均一化されるため、複数の吹出口から均等に空気を吹き出すことができる。
【0016】
また、本発明による吹出シートの一態様は、空調空間の側面の下部に取り付けられる給気ユニットに用いられる吹出シートであって、柔軟材料により形成され、前記空調空間に連通する吹出口を含む。本態様によれば、給気ユニットに人や物体が衝突した際の衝撃を吸収できる。
【0017】
また、本発明による空調システムの一態様は、空調機と、空調空間の側面の下部に取り付けられた給気ユニットと、前記空調機から前記給気ユニットに空気を送り込む給気ダクトと、を備え、前記給気ユニットは、柔軟材料により形成され、前記空調空間に連通する吹出口を含む吹出シートを有する。本態様によれば、給気ユニットに人や物体が衝突した際の衝撃を吸収できる。
【0018】
また、本発明による空調方法の一態様は、空調空間の側面の下部に取り付けられた給気ユニットによる空調方法であって、前記給気ユニットは、柔軟材料により形成され、前記空調空間に連通する吹出口を含む吹出シートを有し、前記吹出口から前記空調空間に空気を供給する。本態様によれば、給気ユニットに人や物体が衝突した際の衝撃を吸収できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の一態様によれば、給気ユニットに人や物体が衝突した際の衝撃を吸収できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図6】実施形態の給気ユニットの別の一例を示す斜視図
【
図7】実施形態の給気ユニットの別の一例を示す側面図
【
図8】実施形態の給気ユニットを含む空調システムの一例を示す平面図
【
図9】実施形態の給気ユニットを含む空調システムの一例を示す断面図
【
図10】実施形態の給気ユニットを含む空調システムの別の一例を示す斜視図
【
図11】実施形態の給気ユニットを含む空調システムの更に別の一例を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の限定的でない例示の実施形態について説明する。添付の全図面中、同一又は対応する部材又は部品については、同一又は対応する参照符号を付し、重複する説明を省略する。
【0022】
〔給気ユニット〕
(全体構成)
図1及び
図2を参照し、実施形態の給気ユニットの一例について説明する。
図1は、実施形態の給気ユニットを正面側の斜め側方から見た図である。
図2は、実施形態の給気ユニットを側方から見た図である。
【0023】
給気ユニット1は、空調空間Pに設けられる。空調空間Pは、例えば体育館、事務室、電算室、客室、宴会場、遊技場、印刷室、病室、便所、厨房、機械室、ボイラ室、工場等であり、床P1、側壁P2及び天井(図示せず)で区画される。給気ユニット1は、空調空間Pの側面の下部に取り付けられる。例えば、給気ユニット1は、床P1に設置されると共に、側壁P2に取り付けられる。ただし、給気ユニット1は、床P1から離間して取り付けられてもよい。これにより、床P1の清掃が容易になる。
【0024】
給気ユニット1は、ダクト取付部11、支持部12、吹出シート13、背面シート14、底面シート15、連結部材16等を有する。
【0025】
ダクト取付部11は、鋼板により形成される。ダクト取付部11は、人の身長よりも高い位置に設けられることが好ましい。これにより、ダクト取付部11に対する人の接触が抑制され、安全性が向上する。本実施形態において、床P1からダクト取付部11の下端までの高さH1は2mである。ダクト取付部11の詳細については後述する。
【0026】
支持部12は、鋼板により形成される。支持部12は、ダクト取付部11の下方に設けられる。支持部12は、ダクト取付部11と共に、吹出シート13、背面シート14及び底面シート15を着脱自在に支持する。支持部12は、補強材121~124を含む。補強材121~124は、背面シート14を固定する。補強材123,124には、吹出シート13が着脱自在に取り付けられる。補強材121~124は、例えばL型アングルである。
【0027】
吹出シート13は、複数の吹出口131を含む。複数の吹出口131は、空調空間Pに連通し、給気ダクト2から給気ユニット1に取り込まれた空気を空調空間Pに水平方向に吹き出す。各吹出口131は、例えば円形状を有する。ただし、各吹出口131の形状はこれに限定されず、例えば矩形状、楕円形状であってもよい。
【0028】
吹出シート13は、柔軟材料により形成される。柔軟材料としては、ダクト取付部11よりも柔らかい材料、例えば軟質PVC(ポリ塩化ビニル)、ターポリン、ガラスクロスシート、ビニルシート、シェード、飛散防止ネット等が挙げられる。吹出シート13は、透明性を有することが好ましい。これにより、吹出シート13が取り付けられた状態で給気ユニット1内を確認できるため、安全性が向上する。吹出シート13は、帯電防止性を有することが好ましい。これにより、静電気を帯びにくく、吹出シート13への埃等の付着を抑制できる。吹出シート13は、難燃性を有することが好ましい。
【0029】
吹出シート13は、給気ユニット1の正面側に取り付けられ、空調空間Pに向けて凸となる曲面状を有する。吹出シート13は、ダクト取付部11、支持部12及び底面シート15に取り付けられる。これにより、吹出シート13の形状が定まりやすい。吹出シート13は、着脱自在であることが好ましい。これにより、吹出シート13を容易に交換できる。そのため、吹出シート13が破損した場合、暖房運転から冷房運転に切り替える場合、冷房運転から暖房運転に切り替える場合等の様々な場合に吹出シート13を容易に交換できる。例えば、暖房運転時には暖房効率に優れた暖房用吹出シート13Xを取り付け、冷房運転時には冷房効率に優れた冷房用吹出シート13Yを取り付けることができる。暖房用吹出シート13X及び冷房用吹出シート13Yの詳細については後述する。吹出シート13は、内部に空気が供給されることで、内部全体に所定の圧力がかかって膨らんだ状態となる。これにより、人が衝突した際の衝撃を緩和することができる。また、各吹出口131からの吹き出し風速を均一化することができる。
【0030】
背面シート14は、柔軟材料、例えば吹出シート13と同じ材料により形成される。背面シート14は、側壁P2に沿って平面状に取り付けられる。背面シート14は、透明性を有することが好ましい。これにより、背面シート14が取り付けられた状態で側壁P2を確認できるため、安全性が向上する。背面シート14は、帯電防止性を有することが好ましい。これにより、静電気を帯びにくく、背面シート14への埃等の付着を抑制できる。背面シート14は、難燃性を有することが好ましい。
【0031】
底面シート15は、柔軟材料、例えば吹出シート13と同じ材料により形成される。底面シート15は、吹出シート13及び背面シート14により床P1近傍に形成される開口を塞ぐように取り付けられる。底面シート15は、透明性を有することが好ましい。これにより、底面シート15が取り付けられた状態で床P1を確認できるため、安全性が向上する。底面シート15は、帯電防止性を有することが好ましい。これにより、静電気を帯びにくく、底面シート15への埃等の付着を抑制できる。底面シート15は、難燃性を有することが好ましい。
【0032】
連結部材16は、面ファスナー161~164を含む。面ファスナー161~164は、ダクト取付部11及び支持部12と吹出シート13とを着脱自在に連結する。連結部材16は、面ファスナー161~164に代えて、線ファスナー、マグネット等を含んでいてもよい。
【0033】
(ダクト取付部)
図3を参照し、ダクト取付部11の一例について説明する。
図3(a)はダクト取付部11を正面側の斜め上方から見た図であり、
図3(b)はダクト取付部11を正面側の斜め下方から見た図であり、
図3(c)はダクト取付部11を背面側の斜め上方から見た図である。
【0034】
ダクト取付部11は、側壁P2(
図1参照)に取り付けられる。ダクト取付部11は、上部が閉塞し、下部が開口する。ダクト取付部11は、前面板111、背面板112、天井板113等を含む。
【0035】
前面板111は、矩形板状を有し、左右方向の両端が背面側に屈曲して背面板112と接続される。
【0036】
背面板112は、矩形板状を有し、左右方向の両端において前面板111と接続される。背面板112は、側壁P2(
図1参照)に固定される。背面板112には、給気ダクト(図示せず)を接続するための背面接続口114が設けられる。背面接続口114は、高さよりも幅が広い矩形状を有する。ただし、背面接続口114の形状はこれに限定されず、例えば円形状、楕円形状であってもよい。
【0037】
天井板113は、前面板111及び背面板112により形成される上側の開口を塞ぐように設けられる。天井板113には、給気ダクト2(
図1)を接続するための上部接続口115が設けられる。上部接続口115は、奥行きよりも幅が広い楕円形状を有する。ただし、上部接続口115の形状はこれに限定されず、例えば円形状、矩形状であってもよい。
【0038】
このようにダクト取付部11には、背面接続口114及び上部接続口115が設けられるので、給気ダクト2の取付位置が給気ユニット1の背面及び上方のいずれの場合であっても給気ユニット1に給気ダクト2を取り付けることができる。なお、給気ダクト2が取り付けられない側の接続口を塞ぐようにしてもよい。また、背面接続口114及び上部接続口115のいずれか一方を設けなくてもよい。
【0039】
なお、
図1及び
図2に示される給気ユニット1では、上部接続口115に給気ダクト2が接続され、背面接続口114に給気ダクトが接続されていない場合を示している。
【0040】
(暖房用吹出シート)
図4を参照し、暖房用吹出シート13Xの一例について説明する。
図4は、暖房用吹出シート13Xの一例を示す図であり、ダクト取付部11及び支持部12から取り外された状態の暖房用吹出シート13Xを正面から見た図である。
【0041】
暖房用吹出シート13Xは、暖房運転時に取り付けられ、冷房運転時に取り外される。暖房用吹出シート13Xは、矩形状を有し、複数の吹出口131Xを含む。
【0042】
複数の吹出口131Xは、暖房用吹出シート13Xの下半分に設けられることが好ましい。暖かい空気は軽いので上昇しやすい性質を有する。そのため、吹出口から吹き出された空気はすぐに上昇し、吹出口から遠い領域が暖められにくい。そこで、暖房用吹出シート13Xの下半分に複数の吹出口131Xが設けられる構成にすることで、複数の吹出口131Xから吹き出される空気が空調空間Pの床P1に沿って遠くまで行き渡る。その結果、空調空間Pの下部に位置する居住域の全体を効率的に暖めることができる。
【0043】
各吹出口131Xの開口面積は、後述する冷房用吹出シート13Yの各吹出口131Yの開口面積よりも大きいことが好ましい。吹出口から吹き出される空気は、開口面積が大きいと風速が大きくなって遠くまで行き渡るのに対し、開口面積が小さいと周りの空気を誘引して減衰する。そのため、各吹出口131Xの開口面積を各吹出口131Yの開口面積よりも大きくすることで、各吹出口131Xから吹き出される空気の風速が、各吹出口131Yから吹き出される空気の風速よりも大きくなる。その結果、空調空間Pにおける居住域をより効率的に暖めることができる。また、複数の吹出口131Xの総開口面積は、後述する冷房用吹出シート13Yの複数の吹出口131Yの総開口面積と同じであることが好ましい。そうすることで、給気ユニット1内に一定の風量の空気を供給した際に、暖房時と冷房時とで給気ユニット1を同じ圧力で膨らませることができる。
【0044】
本実施形態において、暖房用吹出シート13Xは、広化東海プラスチック株式会社製のヒシビニカ(登録商標)であり、高さが2000mm、幅が2000mmである。暖房用吹出シート13Xには、直径が50mmの円形状の吹出口131Xが、上下方向に200mmピッチで3個、幅方向に200mmピッチで5個設けられる。ただし、吹出口131Xの形状、大きさ、ピッチ、個数等はこれに限定されるものではない。例えば、各吹出口131Xは、直径が30mm~200mmの円形状であることが好ましい。
【0045】
(冷房用吹出シート)
図5を参照し、冷房用吹出シート13Yの一例について説明する。
図5は、冷房用吹出シート13Yの一例を示す図であり、ダクト取付部11及び支持部12から取り外された状態の冷房用吹出シート13Yを正面から見た図である。
【0046】
冷房用吹出シート13Yは、冷房運転時に取り付けられ、暖房運転時に取り外される。冷房用吹出シート13Yは、矩形状を有し、複数の吹出口131Yを含む。複数の吹出口131Yは、冷房用吹出シート13Yの全面に設けられることが好ましい。
【0047】
本実施形態において、冷房用吹出シート13Yは、広化東海プラスチック株式会社製のヒシビニカ(登録商標)であり、高さが2000mm、幅が2000mmである。冷房用吹出シート13Yには、直径が3mmの円形状の吹出口131Yが、上下方向に12mmピッチで167個、幅方向に12mmピッチで150個設けられる。ただし、吹出口131Yの形状、大きさ、ピッチ、個数等はこれに限定されるものではない。例えば、各吹出口131Yは、直径が1mm~10mmの円形状であることが好ましい。
【0048】
以上に説明したように、実施形態の給気ユニット1は、空調空間Pの側壁P2に取り付けられており、また、該給気ユニット1は、柔軟材料により形成され、空調空間Pに連通する吹出口131を含む吹出シート13を有する。これにより、人や物体の衝突に対する衝撃吸収性に優れる。
【0049】
また、実施形態の給気ユニット1によれば、吹出シート13がダクト取付部11及び支持部12に対して着脱自在に取り付けられる。これにより、暖房運転時と冷房運転時において吹出シート13を交換できる。その結果、冷房運転時と暖房運転時においてそれぞれ効率的な気流性状を簡易に形成できる。
【0050】
なお、上記の実施形態では、給気ユニット1がダクト取付部11、支持部12、吹出シート13、背面シート14、底面シート15及び連結部材16を有する場合を説明したが、これに限定されない。例えば、給気ユニット1は、吹出シート13を有していればよく、ダクト取付部11、支持部12、背面シート14、底面シート15及び連結部材16のうちの1つ又は複数を有していなくてもよい。ただし、段差がある側壁P2に給気ユニット1を設置する場合、給気ユニット1は支持部12及び背面シート14を有することが好ましい。これにより、給気ユニット1と側壁P2との間から空気が漏れ出すことを抑制できる。
【0051】
また、給気ユニット1は、給気ダクト2から取り入れられる空気の流れを均一化するための気流均一化部材(図示せず)を有することが好ましい。これにより、給気ユニット1内の空気の流れが均一化されるため、複数の吹出口131から均等に空気を吹き出すことができる。気流均一化部材は、例えば逆円錐状フィルタ、パンチングメタルであってよい。逆円錐状フィルタは、下方へ向かって小径となる形状を有するフィルタである。また、背面接続口114に給気ダクト2を接続して水平方向に給気ユニット1内に空気が流入する場合には、流入した空気が前面板111側に衝突して拡散されて下方の吹出シート13側に流れる。すなわち、前面板111が気流均一化部材として機能する。言い換えると、気流均一化部材は、例えば前面板111であってもよい。
【0052】
〔給気ユニットの変形例〕
図6及び
図7を参照し、実施形態の給気ユニットの変形例について説明する。
図6は、変形例の給気ユニットを正面側の斜め側方から見た図である。
図7は、変形例の給気ユニットを側方から見た図である。
【0053】
給気ユニット1Aは、吹出シート13が下方に向けて側壁P2に近づくように取り付けられる点で、前述した給気ユニット1と異なる。なお、その他の構成については給気ユニット1と同じであるため、以下では給気ユニット1と異なる点を中心に説明する。
【0054】
吹出シート13は、ダクト取付部11及び支持部12に着脱自在に取り付けられる。より具体的には、吹出シート13は、上部が面ファスナー161により前面板111の下部に着脱自在に取り付けられ、下部が面ファスナー162により補強材122に着脱自在に取り付けられる。これにより、吹出シート13は、下方に向けて側壁P2に近づくように取り付けられる。
【0055】
以上に説明したように、変形例の給気ユニット1Aは、給気ユニット1と同様に、空調空間Pの側壁P2に取り付けられており、また、該給気ユニット1Aは、柔軟材料により形成され、空調空間Pに連通する吹出口131を含む吹出シート13を有する。これにより、人や物体の衝突に対する衝撃吸収性に優れる。
【0056】
また、変形例の給気ユニット1Aによれば、吹出シート13がダクト取付部11及び支持部12に対して着脱自在に取り付けられる。これにより、暖房運転時と冷房運転時において吹出シート13を交換できる。その結果、冷房運転時と暖房運転時においてそれぞれ効率的な気流性状を簡易に形成できる。
【0057】
また、変形例の給気ユニット1Aは、ダクト取付部11、吹出シート13及び背面シート14によって、下方に向けて窄まった内部空間を形成する。言い換えると、給気ユニット1Aは、ダクト取付部11、吹出シート13及び背面シート14によって、下方に向けて水平断面積が小さくなる内部空間を形成する。これにより、内部空間の下方における動圧が高くなる。その結果、給気ユニット1Aの下部側から空調空間Pに吹き出される空気の流速を高めることができる。
【0058】
〔空調システム〕
実施形態の空調システムについて説明する。実施形態の空調システムは、置換換気方式の空調システム(以下「置換空調システム」という。)である。置換空調システムでは、空調空間内の下部(例えば居住域)に室温より若干低温の空気をゆっくりとした給気速度(一般的には0.2m/s以下)で供給し、その空気が空調空間内に存在する発熱体などによって加熱されて発生する上昇流により、空調空間内で生じた塵埃やガスなどの汚染物質を空調空間内の上方に搬送している。そして、天井などに設けられた排気口から加熱された空気と共に汚染物質を排気することにより、空調空間内の換気を行う。
【0059】
(体育館向け空調システム)
図8及び
図9を参照し、実施形態の給気ユニット1を備える空調システムの一例として、体育館向けの空調システムについて説明する。
図8は、実施形態の給気ユニット1を含む空調システムが導入された体育館Qの内部を上方から見た図である。
図9は、実施形態の給気ユニット1を含む空調システムが導入された体育館Qの断面図である。
【0060】
体育館Qは、空調空間Pの一例であり、床Q1、側壁Q2及び天井Q3で区画される。体育館Q内の側壁Q2には、歩廊Q4が設けられる。歩廊Q4には、例えばバスケットゴールBGが取り付けられる。側壁Q2の上部、例えば歩廊Q4と略同じ高さ位置には、排気口Q5が設けられる。
【0061】
空調システムは、体育館Q内の温度、湿度、気流、清浄度等の空気環境を最適な状態に保つためのシステムである。空調システムは、給気ユニット1、給気ダクト2、排気ダクト3、空調機4等を備える。
【0062】
給気ユニット1は、体育館Q内の側壁Q2の下部に取り付けられる。給気ユニット1は、給気ダクト2から取り込まれる給気SA(Supply Air)を吹出口131(
図1参照)から体育館Q内の居住域に向かって吹き出す。給気ユニット1は、体育館Qの長手方向の一方の側壁Q2の2箇所及び他方の側壁Q2の2箇所に取り付けられている。一方の側壁Q2に取り付けられた給気ユニット1と、他方の側壁Q2に取り付けられた給気ユニット1とは、例えば対向して配置される。ただし、給気ユニット1の配置及び数はこれに限定されず、体育館Qの形状、サイズ、窓の配置等に応じて定められる。
【0063】
給気ダクト2は、給気ユニット1と空調機4とを接続する。これにより、空調機4で作られた給気SA(Supply Air)が給気ダクト2を通って給気ユニット1に供給される。本実施形態において、給気ダクト2は、給気ユニット1の背面接続口114(
図3参照)に接続されている。これにより、水平方向に給気ユニット1内に空気が流入するため、流入した空気が前面板111(
図3参照)側に衝突して拡散されて下方の吹出シート13(
図1参照)側に流れる。その結果、給気ユニット1内の空気の流れが均一化されるため、複数の吹出口131(
図1参照)から均等に空気を吹き出すことができる。給気ダクト2には、風量を調整するためのダンパ5が設けられる。
【0064】
排気ダクト3は、排気口Q5と空調機4とを接続する。これにより、排気口Q5からの還気RA(Return Air)が排気ダクト3を通って空調機4に導入される。排気ダクト3には、風量を調整するためのダンパ6が設けられる。
【0065】
空調機4は、フィルタ、冷却コイル、加熱コイル、加湿器等を含み、体育館Q外からの外気OA(Outside Air)及び体育館Q内からの還気RAを取り込んで給気SAを作り出す。ただし、空調機4は、外気OAのみを取り込んで給気SAを作り出してもよく、還気RAのみを取り込んで給気SAを作り出してもよい。給気SAは、暖房運転時には高温空気であり、冷房運転時には低温空気である。なお、高温空気とは体育館Q内の居住域に溜まっている空気よりも高温の空気を意味し、低温空気とは体育館Q内の居住域に溜まっている空気よりも低温の空気を意味する。
【0066】
係る空調システムでは、外気OA及び還気RAを空調機4に取り込んで作られた給気SAが給気ユニット1に供給され、給気ユニット1に取り付けられた吹出シート13の吹出口131(
図1参照)から、体育館Q内の居住域に向かって吹き出される。
【0067】
なお、上記の空調システムでは、体育館Qの側壁Q2に排気口Q5が形成される場合を説明したが、これに限定されない。例えば、排気口Q5は設けられていなくてもよい。
【0068】
(避難所建屋向け空調システム)
図10を参照し、実施形態の給気ユニット1を備える空調システムの別の一例として、避難所建屋向けの空調システムについて説明する。
図10は、実施形態の給気ユニット1を含む空調システムが導入された避難所建屋Rの一例の内部を斜め上方から見た斜視図である。
【0069】
避難所建屋Rは、空調空間Pの一例であり、既存の体育館や公会堂、ホール等であり、災害時に一定期間避難施設として指定され、比較的多数の避難者の避難を可能とした建屋である。
【0070】
避難所建屋Rの内部には、健康な避難者のための床スペース(図示せず)が確保される他に、感染症患者等を収容する複数(図示例は6つ)の避難所用テント70が設置される。また、避難所建屋Rには、空調システムが導入される。
【0071】
各避難所用テント70には固有の室外分岐エアダクト83が連通し、各室外分岐エアダクト83は、共通の主エアダクト82に連通し、主エアダクト82が室外給気ファン81に連通することにより、避難所用テントユニット90が形成される。このように、避難所建屋Rは、既存の体育館等が避難施設とされ、その内部に避難所用テントユニット90が設置された建屋である。
【0072】
図示例では、室外給気ファン81に対してトランス84(ここでは、アップトランス)が電気的に接続され、トランス84にて例えば100Vから200Vに昇圧された電圧が室外給気ファン81に印加される。図示例の室外給気ファン81は二系統の給気系統を備え、各給気系統にそれぞれ固有の主エアダクト82の一端が取り付けられる。
【0073】
各主エアダクト82から三本の室外分岐エアダクト83が分岐し、三室の避難所用テント70の天井上方にあるチャンバー31に対して、対応する室外分岐エアダクト83の一端が取り付けられる。
【0074】
室外給気ファン81から給気されたエアは、二本の主エアダクト82をZ1方向に流通し、各室外分岐エアダクト83をZ2方向に流通してチャンバー31に給気され、チャンバー31を介して避難所用テント70の室内に給気される。なお、チャンバー31はフィルタを有し、避難所用テント70の室内にはフィルタで浄化された空気が供給される。また、チャンバー31は、チャンバー内ファン(図示せず)を有する。チャンバー内ファンは、室外給気ファン81によりチャンバー31へZ2方向に給気されたエアを、避難所用テント70の室内へ供給する給気補助機能を有する。また、チャンバー内ファンは、避難所用テント70の室内のエアを室外に排気する排気機能を有する。給気補助機能と排気機能とは、例えばチャンバー31が備える切り替えボタン(図示せず)が操作されることで切り替えられる。また、避難所建屋Rに設置される避難所用テント70は、図示例以外の数であってもよく、室外給気ファン81から一本の主エアダクト82が延設し、一本の主エアダクト82から複数の室外分岐エアダクト83が分岐する形態であってもよい。
【0075】
室外給気ファン81は、通常のエアコン(エアーコンディショナー)と同様に、給気エアとして冷気と暖気を生成する冷暖房機能を有するのが望ましく、季節や昼夜等の避難所建屋R内の温度や湿度に応じて、所望温度の冷気もしくは暖気に切り換えられるようになっている。また、室外給気ファン81は、その内部で例えば冷気を生成する際に生じる熱を排熱する室外機を機内に内蔵していてもよい。
【0076】
室外給気ファン81は、制御部(図示せず)を内蔵し、CPU(Central Processing Unit)、NVRAM(Non-Volatile RAM)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びHDD(Hard Disc Drive)等を有し(いずれも図示せず)、各部はバスを介してデータを送受信可能に接続される。ROMには、各種のプログラムやプログラムによって利用されるデータ等が記憶される。RAMは、プログラムをロードするための記憶領域や、ロードされたプログラムのワーク領域として用いられる。CPUは、RAMにロードされたプログラムを処理することにより、各種の機能を実現する。HDDには、プログラムやプログラムが利用する各種のデータ等が記憶される。NVRAMには、各種の設定情報等が記憶される。
【0077】
例えば、温度センサや湿度センサ(いずれも図示せず)等からの計測情報に基づき、給気に好適な温度のエアを生成し、各避難所用テント70に給気するように構成されてもよい。
【0078】
また、トランス84には電工ドラム85が電気的に接続され、電工ドラム85から延設する電気配線86が各避難所用テント70の室内に延設し、電気配線86の端部に取り付けられるコンセントが室内に設置されるようになっている。
【0079】
また、避難所用テント70の天井には、開口(図示せず)が形成され、該開口を閉塞する平面視矩形の閉塞シート19が取り付けられている。閉塞シート19には、機能別に異なる素材のシートが適用される。具体的には、室外分岐エアダクト83を介してZ2方向に流通するエアを、チャンバー31を介して避難所用テント70の室内に給気する場合や、供給も排気も行わない場合は、光透過性の透明もしくは半透明の樹脂シート等により形成されている閉塞シートが適用される。一方、避難所用テント70の室内からチャンバー31を介して排気する場合は、通気性を有する閉塞シートが適用される。通気性を有する閉塞シートを介して室内に外気を取り込むことにより、排気の際の室内の過度な陰圧雰囲気を解消することができる。通気性を有する閉塞シートとしては、不織布等が挙げられる。
【0080】
空調システムは、避難所建屋R内の温度、湿度、気流、清浄度等の空気環境を最適な状態に保つためのシステムである。空調システムは、給気ユニット1、給気ダクト、排気ダクト、空調機等を備える。
【0081】
給気ユニット1は、避難所建屋R内の側壁R2の下部に取り付けられる。給気ユニット1は、給気ダクトから取り込まれる給気SAを吹出口131(
図1参照)から避難所建屋R内の居住域に向かって吹き出す。
図10の例では、避難所建屋Rに給気ユニット1が1つ設けられる場合を示すが、給気ユニット1の数はこれに限定されず、例えば2つ以上であってもよい。
【0082】
給気ダクト、排気ダクト及び空調機については、前述の体育館Qに導入される空調システムにおける給気ダクト2、排気ダクト3及び空調機4と同じ構成であってよい。
【0083】
係る空調システムでは、外気OA及び還気RAを空調機に取り込んで作られた給気SAが給気ユニット1に供給され、給気ユニット1に取り付けられた吹出シート13の吹出口131(
図1参照)から、避難所建屋R内の居住域に向かって吹き出される。
【0084】
なお、
図10の例では、室外給気ファン81から給気されたエアが、主エアダクト82及び室外分岐エアダクト83を流通してチャンバー31に給気され、チャンバー31を介して避難所用テント70の室内に給気される形態を説明したが、これに限定されない。例えば、
図11に示されるように、室外給気ファン81、主エアダクト82、室外分岐エアダクト83、トランス84、電工ドラム85及び電気配線86が設けられていなくてもよい。
図11の例では、前述の空調システムで空調された避難所建屋R内の空気がチャンバー31を介して避難所用テント70内に供給される。
【0085】
なお、上記の実施形態において、吹出口131Xは第1の吹出口の一例であり、吹出口131Yは第2の吹出口の一例である。
【0086】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
【符号の説明】
【0087】
1,1A 給気ユニット
2 給気ダクト
3 排気ダクト
4 空調機
11 ダクト取付部
12 支持部
13 吹出シート
13X 暖房用吹出シート
13Y 冷房用吹出シート
14 背面シート
15 底面シート
16 連結部材
31 チャンバー
70 避難所用テント
81 室外給気ファン
82 主エアダクト
83 室外分岐エアダクト
84 トランス
85 電工ドラム
86 電気配線
90 避難所用テントユニット
111 前面板
112 背面板
113 天井板
114 背面接続口
115 上部接続口
121~124 補強材
131,131X,131Y 吹出口
161~164 面ファスナー
OA 外気
P 空調空間
P1 床
P2 側壁
Q 体育館
Q1 床
Q2 側壁
Q3 天井
Q4 歩廊
Q5 排気口
R 避難所建屋
R2 側壁
RA 還気
SA 給気