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特開2022-15644情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022015644
(43)【公開日】2022-01-21
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04842 20220101AFI20220114BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20220114BHJP
   G06F 3/038 20130101ALI20220114BHJP
【FI】
G06F3/0484 120
G06Q30/02 380
G06F3/038 310A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020118628
(22)【出願日】2020-07-09
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】394025924
【氏名又は名称】株式会社博報堂
(71)【出願人】
【識別番号】518075923
【氏名又は名称】株式会社ミラーロイド
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】特許業務法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】高橋 良爾
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 将人
(72)【発明者】
【氏名】永塚 剛士
(72)【発明者】
【氏名】南原 錦善
(72)【発明者】
【氏名】柳 ▲済▼正
【テーマコード(参考)】
5B087
5E555
5L049
【Fターム(参考)】
5B087AE00
5B087CC31
5E555AA52
5E555AA71
5E555BA02
5E555BA31
5E555BB02
5E555BB31
5E555BC17
5E555CA42
5E555CB45
5E555CB65
5E555CC22
5E555DB41
5E555DB53
5E555EA05
5E555EA22
5E555FA00
5L049BB08
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】ユーザに応じた情報を提供する情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置は、文字及び画像を画面に表示することが可能な表示部と、人物を撮像して画像データを生成するカメラ部と、カメラ部によって撮像される人物に関する人物情報を取得する取得部と、カメラ部によって生成された画像データに基づいて人物の視線を検出する検出部と、第1画像を表示するよう表示部を制御する表示制御部と、を備え、表示制御部は、検出部によって検出される人物の視点が第1画像の表示位置に含まれる場合、取得部によって取得する人物情報に応じた、第1画像とは異なる第2画像及び文字のうち少なくとも一方を表示するよう表示部を制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字及び画像を画面に表示することが可能な表示部と、
人物を撮像して画像データを生成するカメラ部と、
前記カメラ部によって撮像される人物に関する人物情報を取得する取得部と、
前記カメラ部によって生成された画像データに基づいて人物の視線を検出する検出部と、
第1画像を表示するよう前記表示部を制御する表示制御部と、を備え、
前記表示制御部は、前記検出部によって検出される人物の視点が第1画像の表示位置に含まれる場合、前記取得部によって取得する人物情報に応じた、第1画像とは異なる第2画像及び文字のうち少なくとも一方を表示するよう前記表示部を制御する
情報処理装置。
【請求項2】
年齢及び性別と、第2画像及び文字とが関連付けられた関連情報を記憶する記憶部を備え、
前記取得部は、人物情報として、人物の年齢及び性別のうち少なくとも一方の情報を取得し、
前記表示制御部は、前記取得部によって取得した人物の年齢及び性別の少なくとも一方に関連付けられる第2画像及び文字を前記記憶部から取得して、当該第2画像及び文字の少なくとも一方を表示するよう前記表示部を制御する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記カメラ部は、施設に入場してサービスの提供を受ける人物を撮像することが可能であり、
前記表示制御部は、前記施設で提供されるサービスに利用される商品の広告を第2画像及び文字として表示するよう前記表示部を制御する
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示部の表示画面側において、表示画面全体に対向するように配されるハーフミラーと、
前記カメラ部によって生成される画像データに基づいて、前記ハーフミラーに映る人物の位置を推定する推定部と、を備え、
前記表示制御部は、前記推定部によって推定される前記ハーフミラー上の人物の位置を除く前記ハーフミラー上の他の位置に第1画像、又は、第2画像及び文字の少なくとも一方を表示するよう前記表示部を制御する
請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記推定部は、画像データに基づいて画像認識を行うことにより人物の形状を取得し、予め取得した人物の形状と、その人物の前記ハーフミラーに映る位置とに基づいて、画像認識により得られた人物が前記ハーフミラーに映る位置を推定する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記検出部によって検出される人物の視線に基づいて、前記表示部に表示される第2画像及び文字の少なくとも一方を人物が注目したかを評価する評価部を備え、
前記表示制御部は、前記カメラ部によって新たな人物が撮像されることにより、前記検出部によって検出される新たな人物の視点が第1画像の表示位置に含まれる場合、前記評価部による評価が閾値以上の第2画像及び文字を表示するよう前記表示部を制御する
請求項1~5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
文字及び画像を表示することが可能な表示部を備えるコンピュータが、
人物を撮像して画像データを生成する撮像ステップと、
前記撮像ステップによって撮像される人物に関する人物情報を取得する取得ステップと、
前記撮像ステップによって生成される画像データに基づいて人物の視線を検出する検出ステップと、
第1画像を表示するよう前記表示部を制御する表示制御ステップと、を実行し、
前記表示制御ステップは、前記検出ステップによって検出される人物の視線が第1画像に対応した場合、前記取得ステップによって取得する人物情報に応じた、第1画像とは異なる第2画像及び文字のうち少なくとも一方を表示するよう前記表示部を制御する
情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータに、
文字及び画像を表示することが可能な表示機能と、
人物を撮像して画像データを生成するカメラ機能と、
前記カメラ機能によって撮像される人物に関する人物情報を取得する取得機能と、
前記カメラ機能によって生成された画像データに基づいて人物の視線を検出する検出機能と、
第1画像を表示するよう前記表示機能を制御する表示制御機能と、を実現させ、
前記表示制御機能は、前記検出機能によって検出される人物の視線が第1画像に対応した場合、前記取得機能によって取得する人物情報に応じた、第1画像とは異なる第2画像及び文字のうち少なくとも一方を表示するよう前記表示機能を制御する
情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ユーザに対して効率的に広告等の情報提供を行うことが望まれている。特許文献1に記載された技術は、現金自動支払機、カード決済端末、病院の会計装置等の、ユーザと対面する対面装置を備える。対面装置は、カメラ部及びディスプレイを備える。対面装置は、カメラ部によってユーザを撮像した画像に基づいてそのユーザを識別し、識別したユーザに特化した情報をディスプレイに表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-160394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、現在は個人情報及びプライバシの管理が厳しくなっており、ユーザの許可なくそのユーザを識別することは難しい場合がある。また、特許文献1に記載された技術は、カメラ部で撮像された画像に基づいてユーザを識別するため、画像の明暗及び鮮明度によってはユーザを正確に識別することができない可能性がある。
【0005】
本発明は、ユーザに応じた情報を提供する情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様の情報処理装置は、文字及び画像を画面に表示することが可能な表示部と、人物を撮像して画像データを生成するカメラ部と、カメラ部によって撮像される人物に関する人物情報を取得する取得部と、カメラ部によって生成された画像データに基づいて人物の視線を検出する検出部と、第1画像を表示するよう表示部を制御する表示制御部と、を備え、表示制御部は、検出部によって検出される人物の視点が第1画像の表示位置に含まれる場合、取得部によって取得する人物情報に応じた、第1画像とは異なる第2画像及び文字のうち少なくとも一方を表示するよう表示部を制御する。
【0007】
一態様の情報処理装置は、年齢及び性別と、第2画像及び文字とが関連付けられた関連情報を記憶する記憶部を備え、取得部は、人物情報として、人物の年齢及び性別のうち少なくとも一方の情報を取得し、表示制御部は、取得部によって取得した人物の年齢及び性別の少なくとも一方に関連付けられる第2画像及び文字を記憶部から取得して、当該第2画像及び文字の少なくとも一方を表示するよう表示部を制御することとしてもよい。
【0008】
一態様の情報処理装置では、カメラ部は、施設に入場してサービスの提供を受ける人物を撮像することが可能であり、表示制御部は、施設で提供されるサービスに利用される商品の広告を第2画像及び文字として表示するよう表示部を制御することとしてもよい。
【0009】
一態様の情報処理装置は、表示部の表示画面側において、表示画面全体に対向するように配されるハーフミラーと、カメラ部によって生成される画像データに基づいて、ハーフミラーに映る人物の位置を推定する推定部と、を備え、表示制御部は、推定部によって推定されるハーフミラー上の人物の位置を除くハーフミラー上の他の位置に第1画像、又は、第2画像及び文字の少なくとも一方を表示するよう表示部を制御することとしてもよい。
【0010】
一態様の情報処理装置では、推定部は、画像データに基づいて画像認識を行うことにより人物の形状(A)を取得し、予め取得した人物の形状と、その人物のハーフミラーに映る位置とに基づいて、人物(A)がハーフミラーに映る位置を推定することとしてもよい。
【0011】
一態様の情報処理装置は、検出部によって検出される人物の視線に基づいて、表示部に表示される第2画像及び文字の少なくとも一方を人物が注目したかを評価する評価部を備え、表示制御部は、カメラ部によって新たな人物が撮像されることにより、検出部によって検出される新たな人物の視点が第1画像の表示位置に含まれる場合、評価部による評価が閾値以上の第2画像及び文字を表示するよう表示部を制御することとしてもよい。
【0012】
一態様の情報処理方法では、文字及び画像を表示することが可能な表示部を備えるコンピュータが、人物を撮像して画像データを生成する撮像ステップと、撮像ステップによって撮像される人物に関する人物情報を取得する取得ステップと、撮像ステップによって生成される画像データに基づいて人物の視線を検出する検出ステップと、第1画像を表示するよう表示部を制御する表示制御ステップと、を実行し、表示制御ステップは、検出ステップによって検出される人物の視線が第1画像に対応した場合、取得ステップによって取得する人物情報に応じた、第1画像とは異なる第2画像及び文字のうち少なくとも一方を表示するよう表示部を制御する。
【0013】
一態様の情報処理プログラムは、コンピュータに、文字及び画像を表示することが可能な表示機能と、人物を撮像して画像データを生成するカメラ機能と、カメラ機能によって撮像される人物に関する人物情報を取得する取得機能と、カメラ機能によって生成された画像データに基づいて人物の視線を検出する検出機能と、第1画像を表示するよう表示機能を制御する表示制御機能と、を実現させ、表示制御機能は、検出機能によって検出される人物の視線が第1画像に対応した場合、取得機能によって取得する人物情報に応じた、第1画像とは異なる第2画像及び文字のうち少なくとも一方を表示するよう表示機能を制御する。
【発明の効果】
【0014】
一態様の情報処理装置は、人物に関する人物情報を取得する取得部と、画像データに基づいて人物の視線を検出する検出部と、検出部によって検出される人物の視点が表示部に表示される第1画像の表示位置に含まれる場合、人物情報に応じた、第1画像とは異なる第2画像及び文字のうち少なくとも一方を表示するよう表示部を制御する表示制御部と、を備えるので、ユーザに応じた情報を提供することができる。
一態様の情報処理方法及び情報処理プログラムは、上述した一態様の情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】一実施形態に係る情報処理装置について説明するための図である。
図2】一実施形態に係る情報処理装置について説明するためのブロック図である。
図3】情報処理装置の一実施例について説明するための第1の図である。
図4】情報処理装置の一実施例について説明するための第2の図である。
図5】一実施形態に係る情報処理方法について説明する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
本明細書では、「情報」の文言を使用しているが、「情報」の文言は「データ」と言い換えることができ、「データ」の文言は「情報」と言い換えることができる。
【0017】
図1は、一実施形態に係る情報処理装置1について説明するための図である。
情報処理装置1は、一例として、美容室、百貨店、アパレルショップ、スポーツジム、病院、リハビリ施設及びスーパーマーケット等の、ユーザに対してサービスを提供する種々の施設(一例として、商業施設等)に配される。情報処理装置1は、施設においてサービスの提供を受けるユーザに対して種々の情報を提供する。
【0018】
情報処理装置1は、カメラ部18及び表示部17を備える。また、情報処理装置1は、表示部17の前方(表示画面側)にハーフミラー30を備えていてもよい。ハーフミラー30は、光の反射と光の透過との両方を行える鏡である。情報処理装置1は、ハーフミラー30の前方に人物(ユーザ40)がいる場合に、表示部17に第1画像61を表示する。この場合、ユーザ40は、ハーフミラー30に映る自身の姿と、ハーフミラー30を介して表示部17に表示される第1画像61とを視認することが可能である。ユーザ40は、例えば、情報処理装置1が配される施設においてサービスの提供を受けることとしてもよい。第1画像61は、種々の画像であってよいが、例えば、種々のキャラクタ(一例として、猫、犬、カワウソ、ライオン、ラクダ、トラ、ラクダ、ゾウ及びクマ等の動物、魚類並びに鳥類等)の画像であってもよい。第1画像は、静止画又は動画であってよい。
【0019】
情報処理装置1は、カメラ部18によって撮像された画像に基づいてユーザ40の視線70(図3参照)を検出し、そのユーザ40の視線70が第1画像61に向いた場合に、第1画像61とは異なる第2画像62(図4参照)を表示部17に表示する。この場合、情報処理装置1は、第2画像62と共に、その第2画像62に関連する文字62(図4参照)を表示部17に表示することとしてもよい。第2画像は、例えば、情報処理装置1が配される施設で取り扱う商品及び施設がユーザ40にサービスを提供する際に利用される商品等の画像であってもよい。第2画像は、静止画又は動画であってよい。第2画像に関連する文字は、例えば、商品を説明するための文字(文書)であってもよい。
【0020】
次に、情報処理装置1について詳細に説明する。
図2は、一実施形態に係る情報処理装置1について説明するためのブロック図である。
【0021】
情報処理装置1は、表示部17、カメラ部18、記憶部19、推定部15、取得部12、検出部13、表示制御部14及び評価部16を備える。推定部15、取得部12、検出部13、表示制御部14及び評価部16は、情報処理装置1の制御部11(例えば、演算処理装置等)の一機能として実現されてもよい。
【0022】
表示部17は、文字及び画像を画面に表示することが可能である。表示部17は、例えば、液晶ディスプレイ及び有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の種々の表示装置であってよい。
【0023】
表示部17の表示画面側には、ハーフミラー30が配される。ハーフミラー30は、表示画面全体に対向するように配される。すなわち、表示部17は、ハーフミラー30を介して、ユーザ40と向き合うようになる。このため、ユーザ40は、ハーフミラー30に映る自身の姿を視認できると共に、ハーフミラー30を介して表示部17に表示される画像及び文字を視認できる。
【0024】
カメラ部18は、ユーザ40を撮像して画像データを生成する。カメラ部18は、例えば、動画又は時間的に連続した静止画を撮像する。カメラ部18は、1又は複数あってもよい。図1に例示する場合には、2つのカメラ部18が配されるが、本発明のカメラ部18は1つ配されてもよく、3つ以上配されてもよい。本実施形態の場合(図1に示す場合)では、カメラ部18は、ハーフミラー30(表示部17)に向かって、そのハーフミラー30の上部と左部に配される。なお、カメラ部18は、ユーザ40に対してハーフミラー30の背後に配されてもよい。この場合、ユーザ40は、例えば、カメラ部18によって撮像されていることを意識することなく、施設においてリラックスしてサービスの提供を受けることができる。
【0025】
カメラ部18は、施設に入場してサービスの提供を受けるユーザ40を撮像することが可能である。一例として、施設が美容室の場合には、カメラ部18は、髪のカット及びセット等のサービスの提供を受けるユーザ40を撮像することが可能である。なお、施設は、美容室に限定されることはなく、上述した他の種々の施設であってもよい。
【0026】
記憶部19は、種々の情報及びプログラム等を記憶することが可能である。例えば、記憶部19は、年齢及び性別と、第2画像及び文字とが関連付けられた関連情報を記憶する。年齢及び性別は、サービスの提供を受けるユーザ40の年齢及び性別である。第2画像及び文字62は、例えば、施設でユーザ40にサービスを提供する際に利用される商品等の画像及びその商品を紹介する文字等である。第2画像及び文字62は、例えば、商品の広告であってもよい。年齢及び性別と、第2画像及び文字62とが予め関連付けられて、関連情報として記憶部19に記憶される。これにより、情報処理装置1は、後述するように、サービスの提供を受けるユーザ40の年齢及び性別に応じた第2画像及び文字62(例えば、広告)を表示部17に表示させることができるようになる。
【0027】
推定部15は、カメラ部18によって生成される画像データに基づいて、ハーフミラー30に映るユーザ40の位置を推定する。カメラ部18の位置は、固定されている。また、例えば、施設が美容室等の場合にはユーザ40が座席に着席するため、ハーフミラー30に映るユーザ40の位置(ハーフミラー30上のユーザ40の位置(ユーザ40の写像が写り込んでいる位置))は、予め推定することができる。
【0028】
又は、推定部15は、画像データに基づいて画像認識を行うことによりユーザ40の形状を取得し、予め取得したユーザの形状と、そのユーザのハーフミラー30に映る位置との関係に基づいて、画像認識により得られたユーザ40がハーフミラー30に映る位置を推定することとしてもよい。すなわち、推定部15は、カメラ部18によって生成される画像データに基づいて、一般的な画像認識により画像に記録されるユーザ40を認識し、画像上のユーザ40の位置を特定することができる。そして、推定部15は、予め得られる所定の関係に基づいて、カメラ部18によって生成される画像データ上のユーザ40の位置から、ハーフミラー30に映るユーザ40の位置(ハーフミラー30上のユーザ40の位置)を推定することが可能である。所定の関係は、一例として、カメラ部18とハーフミラー30との位置関係、ユーザの実際の位置とハーフミラー30に映るユーザの位置(ハーフミラー30上のユーザの位置)との関係、及び、画像データ上のユーザの位置とハーフミラー30に映るユーザの位置との関係等であってもよい。所定の関係は、上述した一例に限定されることはなく、それ以外の種々の関係であってもよい。
【0029】
また、推定部15は、画像データ上のユーザの位置と、その際にハーフミラー30に映るユーザの位置とを予め学習して学習データを生成しておいてもよい。この場合、推定部15は、新たに画像データを得た場合には、その画像データ及び学習データに基づいて、ハーフミラー30に映るユーザ40の位置を推定することとしてもよい。
【0030】
取得部12は、カメラ部18によって撮像されるユーザ40に関する人物情報を取得する。例えば、ユーザ40は、自身が所有するユーザ端末50で所定のアプリを起動させ、人物情報を入力した後、その人物情報を情報処理装置1に送信する。これに応じて、取得部12は、人物情報を取得する。人物情報には、例えば、ユーザ40の年齢及び性別のうち少なくとも一方の情報が含まれていることが好ましい。
【0031】
また、取得部12は、カメラ部18によって撮像されるユーザ40の画像に基づいて、そのユーザ40の年齢及び性別を取得(推定)することとしてもよい。この場合、取得部12は、例えば、ユーザ40の許可が得られた場合に、そのユーザ40の年齢及び性別を取得(推定)することとしてもよい。取得部12は、一般的な公知の年齢及び性別の推定技術を利用することにより、年齢及び性別を取得することとしてもよい。
【0032】
検出部13は、カメラ部18によって生成された画像データに基づいてユーザ40の視線を検出する。
検出部13は、例えば、ユーザ40の顔の向きと、ユーザ40の瞳の位置とに基づいて、ユーザ40の視線を検出することとしてもよい。
まず、検出部13は、ユーザ40の頭(顔)がカメラ部18を基準にどの方向に動いているか(向いているか)を検出する。すなわち、検出部13は、カメラ部18から見た位置(Transition)に関するベクトルと、角度(Rotation)行列を計算する。この場合、検出部13は、ユーザ40の顔の位置と角度を推定するために、次の3つの情報を計測する。(1)特定の場所から、特徴点認識を利用して、ユーザ40の目、鼻、口に対応する2次元座標値を計測する(特徴点の位置)。(2)顔型の汎用3次元モデルを用いて、ユーザ40の目、鼻、口の3次元座標値を計測する(3次元情報)。(3)キャリブレーションを通じて、カメラ部18の焦点距離と、カメラ画像の中心点と歪みを推定する(基本パラメータ)。検出部13は、上記の3つの情報を用いて、非線形最小化法を利用することで、位置ベクトルと角度行列を求めることができる。検出部13は、上述した情報を利用して、ユーザ40の顔がどの位置に向いているか計算することができる。
また、検出部13は、例えば、特徴点ベース手法を利用して、ユーザ40の瞳を認識することが可能である。まず、検出部13は、ユーザ40の顔及び左右の目の位置を把握する。この場合、検出部13は、特徴点抽出アルゴリズムを利用して目の両端を測定し、目の両端から中心点を計測する。この際、検出部13は、一例として、白地に黒色の円形の虹彩があるときのグラデーションを利用して迅速かつ正確に瞳の中心を見つけることが可能である。このように得られた瞳の中心点をカメラ部18で撮像されるフレーム毎(複数の静止画毎)に計算することで、ユーザ40の瞳が動く方向を計算することができる。なお、検出部13は、ユーザ40の瞳を認識する際、モデルベース手法又はハイブリッド手法を利用することとしてもよい。なお、上述したフレーム(「フレーム毎」)は、カメラ部18で撮像される全てのフレームばかりでなく、カメラ部18で撮像される複数のフレームのうち任意の間隔毎のフレーム、又は、カメラ部18で撮像される複数のフレームのうち一定の間隔毎のフレームであってもよい。
検出部13は、上述したように計算されたユーザ40の顔の向きと、ユーザ40の瞳が向く方向とを組み合わせることで、ユーザ40が見ている方向(視線)を検出することができる。
【0033】
また、検出部13は、上述した検出方法の他に、次のようにユーザ40の視線を検出することとしてもよい。一例として、検出部13は、画像データに基づいてユーザ40の眼に注目し、黒目の位置が眼のどの位置にあるのか(例えば、眼の基準点に対してどの位置にあるのか)に基づいて、ユーザ40の視線を検出する。例えば、検出部13は、ユーザ40の黒目が左上にあれば、そのユーザ40は左上の方向を見ている(ユーザ側から見た視線が左上方向にある)と検出する。同様に、例えば、検出部13は、ユーザ40の黒目が右上にあれば、そのユーザ40は右上の方向を見ている(ユーザ側から見た視線が右上方向にある)と検出する。本実施形態では2つのカメラ部18を備えるため、検出部13は、2つのカメラ部18それぞれで撮像された画像に基づいて、ユーザ40の視線を検出する。一例として、検出部13は、2つの画像データに基づいて得られたユーザ40の視線を得てもよい。なお、検出部13は、上述した一例のようにユーザ40の視線を検出するばかりでなく、これ以外の種々の方法によりユーザ40の視線を検出することとしてもよい。
【0034】
表示制御部14は、第1画像61を表示するよう表示部17を制御する。この場合、表示制御部14は、推定部15によって推定されるハーフミラー30上のユーザ40の位置を除くハーフミラー30上の他の位置に第1画像61を表示する。表示制御部14は、第1画像61を表示部17上の一定の位置に表示してもよく、第1画像61を表示部17上にランダムに表示してもよい。第1画像61は、上述したように、ユーザ40が親しみやすいキャラクタ(一例として、動物等)の画像であってもよい。また、第1画像61は、後述する第2画像(文字)62としての商品の広告主のキャラクタであってもよい。
【0035】
例えば、第1画像61がキャラクタ(猫)の画像の場合には、第2画像として表示する商品の画像(例えば、第2画像よりもサイズの小さい商品画像)を猫の口に咥えさせるようにしてもよい。また、表示制御部14は、所定時間以上、ユーザ40の視線(視点)と第1画像61(キャラクタ)の表示位置とが対応しない場合には、第1画像61(キャラクタ)を所定の態様で表示するようにしてもよい。所定の態様は、例えば、第1画像61(キャラクタ)のサイズを大きくする、第1画像61(キャラクタ)のサイズを大きいサイズと小さいサイズとに連続して変化させる、第1画像61(キャラクタ)が動物等の場合には眼を瞬きさせる、第1画像61(キャラクタ)を動かす等の態様であってもよい。なお、所定の態様は、上述した一例に限定されることはなく、ユーザ40に第1画像61を見てもらう(ユーザ40にアピールする)ための種々の態様であってもよい。
【0036】
表示制御部14は、検出部13によって検出されるユーザ40の視点が第1画像61の表示位置に含まれる場合、取得部12によって取得する人物情報に応じた、第1画像61とは異なる第2画像及び文字62のうち少なくとも一方を表示するよう表示部17を制御する。表示制御部14は、表示部17に表示される第1画像61にユーザ40の視線が向いた場合、第1画像61から切り替えて又は第1画像61と共に、第2画像及び文字62の少なくとも一方を表示部17に表示する。第2画像及び文字62は、静止画であってもよく、動画であってもよい。この場合、表示制御部14は、推定部15によって推定されるハーフミラー30上のユーザ40の位置を除くハーフミラー30上の他の位置に第2画像及び文字62の少なくとも一方を表示する。ここで、表示制御部14は、複数のユーザ40がいる場合には、それぞれのユーザ40の視線上において複数のユーザ40の位置を除くハーフミラー30上の他の位置に第2画像及び文字62の少なくとも一方を表示することとしてもよい。また、制御部11は、表示制御部14によって第2画像及び文字62を表示する際に、スピーカ(図示せず)から第2画像及び文字62に関連する音及び音声を出力することとしてもよい。
【0037】
なお、第2画像及び文字62は、施設で提供される商品の広告に限定されることはなく、例えば、施設に関連する商品及びサービスを紹介するための画像及び文字であってもよく、施設で関連する商品及びサービスを紹介するための紹介サイト又は購買サイトにジャンプするための情報(一例として、URL:Uniform Resource Locator)が記載される2次元情報コードであってもよい。2次元情報コードは、例えば、QR(Quick Response)コード(登録商標)及び2次元バーコード等であってもよい。また、第2画像及び文字62は、例えば、商品のクーポンに関する情報であってもよい。
【0038】
表示制御部14は、施設で提供されるサービスに利用される商品の広告を第2画像及び文字62として表示するよう表示部17を制御する。一例として、表示制御部14は、施設が美容室の場合には、第2画像及び文字62として、シャンプー及びヘアドライヤ等の商品広告を表示することとしてもよい。なお、商品広告としての第2画像及び文字62は、上述した一例に限定されることなく、種々の商品の広告(情報)であってもよい。
【0039】
表示制御部14は、取得部12によって取得したユーザ40の年齢及び性別の少なくとも一方に関連付けられる第2画像及び文字62を記憶部19から取得して、その第2画像及び文字62の少なくとも一方を表示するよう表示部17を制御する。ユーザ40の年齢及び性別に応じて、そのユーザ40が求める商品の傾向が変わる可能性がある。このため、表示制御部14は、取得部12によって取得した人物情報(年齢及び性別のうち少なくとも一方の情報)と、記憶部19に記憶される関連情報とに基づいて、ユーザ40の年齢及び性別の少なくとも一方に応じた第2画像を表示する。ここで、表示制御部14は、第2画像と共に又は第2画像に代えて、文字を表示部17に表示することとしてもよい。
【0040】
評価部16は、検出部13によって検出されるユーザ40の視線に基づいて、表示部17に表示される第2画像及び文字62の少なくとも一方をユーザ40が注目したかを評価する。検出部13は、表示部17に第2画像及び文字62のうち少なくとも一方を表示した場合、カメラ部18によってユーザ40を撮像した画像データに基づいて、ユーザ40の視線を検出する。評価部16は、検出部13によって検出されたユーザ40の視線に基づいて、ユーザ40が第2画像(文字)62に注目したかを評価する。評価部16は、例えば、連続して又は間欠的に第1時間以上第2画像(文字)62をユーザ40が見ている場合には、ユーザ40が第2画像(文字)62に注目していると評価する。すなわち、この場合には、評価部16による評価は高評価となる。一方、評価部16は、例えば、連続して又は間欠的に第2時間未満(第1時間>第2時間)第2画像(文字)62をユーザ40が見ている場合には、ユーザ40が第2画像(文字)62に注目していないと評価する。すなわち、この場合には、評価部16の評価は低評価となる。なお、第1時間及び第2時間は、第1時間>第2時間の関係を満たす任意の時間である。
【0041】
また、評価部16は、例えば、ユーザ40が第2画像(文字)62を見た回数をカウントし、そのユーザ40が第1回数以上見ている場合には、ユーザ40が第2画像(文字)62に注目していると評価する。この場合には、評価部16の評価は高評価となる。一方、評価部16は、例えば、ユーザ40が第2回数未満(第1回数>第2回数)しか第2画像(文字)62を見ていない場合には、ユーザ40が第2画像(文字)62に注目していないと評価してもよい。この場合には、評価部16の評価は低評価となる。なお、第1回数及び第2回数は、第1回数>第2回数の関係を満たす任意の回数である。
【0042】
なお、評価部16は、上述した一例の評価方法に限らず、これ以外の種々の評価方法を用いてもよい。評価部16は、評価の結果を記憶部19に記憶される関連情報に加えることとしてもよい。
【0043】
上記のように評価を行った場合、表示制御部14は、カメラ部18によって新たなユーザ40が撮像されることにより、検出部13によって検出される新たなユーザ40の視点が第1画像61の表示位置に含まれる場合、評価部16による評価が閾値以上の第2画像及び文字62を表示するよう表示部17を制御することとしてもよい。表示制御部14は、カメラ部18によって新たなユーザ40が撮像されることにより画像データが生成され、そのユーザ40の視線が第1画像61に向いた場合、評価部16によって低評価となった第2画像(文字)62を表示部17には表示させず、低評価となった第2画像(文字)62を除く他の第2画像(文字)62を表示部17に表示することとしてもよい。
【0044】
又は、表示制御部14は、新たなユーザ40の視線が第1画像61に向いた場合、評価部16によって高評価となった第2画像(文字)62を表示部17に表示することとしてもよい。この場合、評価部16による評価が多段階の場合には、所定の評価以上(より高評価)の第2画像(文字)62を表示部17に表示することとしてもよい。
【0045】
次に、情報処理装置1の一実施例について説明する。
図3は、情報処理装置1の一実施例について説明するための第1の図である。
図4は、情報処理装置1の一実施例について説明するための第2の図である。
【0046】
図3に例示する場合では、ハーフミラー30の前方にはユーザ40が居て、そのユーザ40の姿がハーフミラー30に映っているとする。また、図3に例示する場合では、表示制御部14の制御に基づいて、表示部17(ハーフミラー30)の左上に第1画像61(商品を咥えた猫のキャラクタ)が表示されている。カメラ部18は、ユーザ40を撮像して画像データを生成する。推定部15は、カメラ部18によって撮像される画像データに基づいて、ハーフミラー30に映るユーザ40の位置を推定する。表示部17は、推定部15による推定の結果に基づいて、ハーフミラー30上のユーザ40の位置を除く他の位置(図3に例示する場合には左上)に第1画像61が表示されるように表示部17を制御する。検出部13は、カメラ部18によってユーザ40を撮像した画像データに基づいて、ユーザ40の視線70を検出する。表示制御部14は、検出部13によって検出されるユーザ40の視線70が第1画像61に向いた場合、図4に示すように第2画像及び文字62を表示部17に表示するよう制御する。第2画像及び文字62は、商品を詳細に説明する画像及び文字であり、例えば、商品の広告である。図4に示す場合、ユーザ40がサービスの提供を受ける施設が美容室であると、第2画像及び文字62は、美容室で利用される商品(一例として、シャンプー等)の広告である。
【0047】
次に、一実施形態に係る情報処理方法について説明する。
図5は、一実施形態に係る情報処理方法について説明する。
【0048】
ステップST101において、カメラ部18は、ユーザ40を撮像して画像データを生成する。具体的には、カメラ部18は、ハーフミラー30の前方に居るユーザ40を撮像する。カメラ部18は、例えば、動画又は時間的に連続した静止画を撮像する。
【0049】
ステップST102において、推定部15は、ステップST101で生成された画像データに基づいて画像認識を行い、画像上のユーザ40の位置を特定する。さらに、推定部15は、特定したユーザ40の位置と、所定の関係とに基づいて、ハーフミラー30上のユーザ40の位置を推定する。所定の関係は、一例として、カメラ部18とハーフミラー30との位置関係、ユーザの実際の位置とハーフミラー30に映るユーザの位置(ハーフミラー30上のユーザの位置)との関係、及び、画像データ上のユーザの位置とハーフミラー30に映るユーザの位置との関係等であってもよい。所定の関係は、上述した一例に限定されることはなく、それ以外の種々の関係であってもよい。
【0050】
推定部15は、画像データ内に複数のユーザ40が記録される場合、ハーフミラー30上のそれぞれのユーザ40の位置を推定することとしてもよい。また、施設が美容室の場合、カメラ部18は、髪をカットされるユーザ40(顧客)と、そのユーザ40の髪をカットする担当者(従業員)とを撮像する可能性が高い。この場合、髪をカットされるユーザ40(顧客)は座席に座り、髪をカットする担当者(従業員)は立っている可能性が高い。このため、推定部15は、画像認識をした結果として画像上の2人のユーザ40を特定した場合には、画像の中央付近(2人のうちのより下側)に記録されるユーザ40を顧客と推定し、その顧客よりも高い位置で特定されるユーザ40を従業員と特定してもよい。
【0051】
ステップST103において、取得部12は、ステップST101で撮像されるユーザ40の人物情報を取得する。人物情報は、例えば、ユーザ40の年齢及び性別のうち少なくとも一方の情報であってもよい。
例えば、ユーザ40が自身のユーザ端末50に入力した人物情報を情報処理装置1に送信することにより、取得部12は、そのユーザ40の人物情報を取得することとしてもよい。
また、例えば、ユーザ40の同意が得られた場合、取得部12は、カメラ部18によってユーザ40を撮像した画像に基づいて、そのユーザ40の年齢及び性別を推定することとしてもよい。
【0052】
ステップST104において、表示制御部14は、第1画像61を表示するよう表示部17を制御する。表示制御部14は、ステップST102で推定されるハーフミラー30上のユーザ40の位置を除くハーフミラー30上の他の位置に第1画像61を表示する。第1画像61は、種々の画像であってもよいが、例えば、ユーザ40が親しみやすいキャラクタ(一例として、猫、犬、カワウソ、ライオン、ラクダ、トラ、ラクダ、ゾウ及びクマ等の動物、魚類並びに鳥類等)の画像であってもよい。
【0053】
ステップST105において、検出部13は、ステップST101において生成された画像データに基づいてユーザ40の視線を検出する。一例として、検出部13は、画像データに記録されるユーザ40の眼に注目し、黒目の位置が眼のどの位置にあるのかに基づいてユーザ40の視線を検出することとしてもよい。なお、検出部13は、上記の視線検出方法を除く他の種々の視線検出方法を用いてもよい。
【0054】
ステップST106において、検出部13は、ステップST105で検出されるユーザ40の視線と第1画像61とが対応しているかを判定する。一例として、検出部13は、第1画像61を含む所定の領域内にユーザ40の視点が含まれるかを判定することとしてもよい。ユーザ40の視線が第1画像61に向いている場合(Yes)には、処理は、ステップST107に進む。ユーザ40の視線が第1画像61に向いていない場合(No)には、処理は、ステップST105に戻る。
【0055】
ステップST107において、表示制御部14は、第2画像及び文字62の少なくとも一方を表示するよう表示部17を制御する。表示制御部14は、ステップST102で推定されるハーフミラー30上のユーザ40の位置を除くハーフミラー30上の他の位置に第2画像及び文字62を表示する。この場合、表示制御部14は、記憶部19に記憶される関連情報に基づいて、ステップST103で取得した人物情報に応じた第2画像及び文字62の少なくとも一方を表示する。第2画像及び文字62は、例えば、施設で提供される商品、及び、施設でユーザ40に提供するサービスに利用される商品等に関連する画像及び文字(一例として、広告)等であってもよく、商品の購入サイトにジャンプするための(URLが記載された)2次元情報コード(一例として、QRコード等)であってもよい。2次元情報コードをユーザ端末50によって撮像した場合、そのユーザ端末50は、商品購入サイトのページ(一例として、Webページ等)をユーザ端末50の表示部(図示せず)に表示することが可能になる。
【0056】
ステップST108において、検出部13は、カメラ部18によって生成された画像データに基づいてユーザ40の視線を検出する。すなわち、検出部13は、ユーザ40の視線が第2画像及び文字62の少なくとも一方に向いているかを判定する。
【0057】
ステップST109において、評価部16は、ステップST108の検出結果に基づいて、表示部17に表示される第2画像及び文字62の少なくとも一方をユーザ40が注目したかを評価する。例えば、評価部16は、第2画像(文字)62をユーザ40が見た回数、及び、第2画像(文字)62をユーザ40が見た時間の少なくとも一方に基づいて、ユーザ40の注目度を評価する。評価部16は、ユーザ40の注目度がより高いものを相対的に高い評価に設定し、ユーザ40の注目度がより低いものを相対的に低い評価に設定する。評価部16は、例えば、評価の結果を記憶部19に記憶される関連情報に加えることとしてもよい。
【0058】
ステップST109の後、カメラ部18によって新たなユーザ40が撮像されることにより、検出部13によって検出される新たなユーザ40の視点が第1画像61の表示位置に含まれる場合、表示制御部14は、評価部16による評価が閾値以上(より高い評価)の第2画像及び文字62を表示するよう表示部17を制御することとしてもよい。
【0059】
次に、本実施形態の効果について説明する。
情報処理装置1は、文字及び画像を画面に表示することが可能な表示部17と、ユーザ40を撮像して画像データを生成するカメラ部18と、カメラ部18によって撮像されるユーザ40に関する人物情報を取得する取得部12と、カメラ部18によって生成された画像データに基づいてユーザ40の視線を検出する検出部13と、第1画像61を表示するよう表示部17を制御する表示制御部14と、を備える。この場合、表示制御部14は、検出部13によって検出されるユーザ40の視点が第1画像61の表示位置に含まれる場合、取得部12によって取得する人物情報に応じた、第1画像61とは異なる第2画像及び文字62のうち少なくとも一方を表示するよう表示部17を制御する。
これにより、情報処理装置1は、ユーザ40に応じた第2画像及び文字62(情報)を提示することができる。情報処理装置1は、第2画像及び文字62が広告等である場合には、個別のユーザ40に適合した広告を提供でき、ユーザ40の購買意欲を高めることができる。
【0060】
情報処理装置1は、年齢及び性別と、第2画像及び文字62とが関連付けられた関連情報を記憶する記憶部19を備えることとしてもよい。この場合、取得部12は、人物情報として、ユーザ40の年齢及び性別のうち少なくとも一方の情報を取得することとしてもよい。また、表示制御部14は、取得部12によって取得したユーザ40の年齢及び性別の少なくとも一方に関連付けられる第2画像及び文字62を記憶部19から取得して、その第2画像及び文字62の少なくとも一方を表示するよう表示部17を制御することとしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、個別のユーザ40に適した第2画像及び文字62(情報)を提示することができる。
【0061】
情報処理装置1では、カメラ部18は、施設に入場してサービスの提供を受けるユーザ40を撮像することが可能であってもよい。この場合、表示制御部14は、施設で提供されるサービスに利用される商品の広告を第2画像及び文字62として表示するよう表示部17を制御することとしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、個別のユーザ40に適合した広告を提供でき、ユーザ40の購買意欲を高めることができる。
【0062】
情報処理装置1は、表示部17の表示画面側において、表示画面全体に対向するように配されるハーフミラー30と、カメラ部18によって生成される画像データに基づいて、ハーフミラー30に映るユーザ40の位置を推定する推定部15と、を備えることとしてもよい。この場合、表示制御部14は、推定部15によって推定されるハーフミラー30上のユーザ40の位置を除くハーフミラー30上の他の位置に第1画像61、又は、第2画像及び文字62の少なくとも一方を表示するよう表示部17を制御することとしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、第1画像61、第2画像及び文字62をユーザ40から視認させやすい位置に表示することができる。なお、情報処理装置1は、ユーザ40が複数いる場合には、複数のユーザ40それぞれからハーフミラー30を見て視認させやすい位置に第1画像61、第2画像及び文字62を表示することができる。また、情報処理装置1は、第1画像61、第2画像及び文字62の表示部17(ハーフミラー30)上の位置と、ハーフミラー30上のユーザ40の位置とが重なることにより、そのユーザ40が嫌悪感を抱くことを抑制することができる。
【0063】
情報処理装置1では、推定部15は、画像データに基づいて画像認識を行うことによりユーザ40の形状を取得し、予め取得したユーザの形状と、そのユーザのハーフミラー30に映る位置とに基づいて、画像認識により得られたユーザ40がハーフミラー30に映る位置を推定することとしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、推定される位置に基づいて、第1画像61、第2画像及び文字62を表示する位置を決定することができる。
【0064】
情報処理装置1は、検出部13によって検出されるユーザ40の視線に基づいて、表示部17に表示される第2画像及び文字62の少なくとも一方をユーザ40が注目したかを評価する評価部16を備える。この場合、表示制御部14は、カメラ部18によって新たなユーザ40が撮像されることにより、検出部13によって検出される新たなユーザ40の視点が第1画像61の表示位置に含まれる場合、評価部16による評価が閾値以上の第2画像及び文字62を表示するよう表示部17を制御することとしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、相対的に多くのユーザ40が注目する第2画像(文字)62を表示部17に表示することができる。情報処理装置1は、第2画像(文字)62が広告の場合には、より人気のある商品を提示(広告)でき、ユーザ40の購買意欲をより高めることができる。
【0065】
情報処理方法では、文字及び画像を表示することが可能な表示部17を備えるコンピュータが、ユーザ40を撮像して画像データを生成する撮像ステップと、撮像ステップによって撮像されるユーザ40に関する人物情報を取得する取得ステップと、撮像ステップによって生成される画像データに基づいてユーザ40の視線を検出する検出ステップと、第1画像61を表示するよう表示部17を制御する表示制御ステップと、を実行する。この場合、表示制御ステップは、検出ステップによって検出されるユーザ40の視線が第1画像61に対応した場合、取得ステップによって取得する人物情報に応じた、第1画像61とは異なる第2画像及び文字62のうち少なくとも一方を表示するよう表示部17を制御する。
これにより、情報処理方法は、ユーザ40に応じた第2画像及び文字62(情報)を提示することができる。情報処理方法は、第2画像及び文字62が広告等である場合には、個別のユーザ40に適合した広告を提供でき、ユーザ40の購買意欲を高めることができる。
【0066】
情報処理プログラムは、コンピュータに、文字及び画像を表示することが可能な表示機能と、ユーザ40を撮像して画像データを生成するカメラ機能と、カメラ機能によって撮像されるユーザ40に関する人物情報を取得する取得機能と、カメラ機能によって生成された画像データに基づいてユーザ40の視線を検出する検出機能と、第1画像61を表示するよう表示機能を制御する表示制御機能と、を実現させる。この場合、表示制御機能は、検出機能によって検出されるユーザ40の視線が第1画像61に対応した場合、取得機能によって取得する人物情報に応じた、第1画像61とは異なる第2画像及び文字62のうち少なくとも一方を表示するよう表示機能を制御する。
これにより、情報処理プログラムは、ユーザ40に応じた第2画像及び文字62(情報)を提示することができる。情報処理プログラムは、第2画像及び文字62が広告等である場合には、個別のユーザ40に適合した広告を提供でき、ユーザ40の購買意欲を高めることができる。
【0067】
上述した情報処理装置1の各部は、コンピュータの演算処理装置等の機能として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置1の推定部15、取得部12、検出部13、表示制御部14及び評価部16は、コンピュータの演算処理装置等による、推定機能、取得機能、検出機能、表示制御機能及び評価機能としてそれぞれ実現されてもよい。
情報処理プログラムは、上述した各機能をコンピュータに実現させることができる。情報処理プログラムは、外部メモリ又は光ディスク等の、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されていてもよい。
また、上述したように、情報処理装置1の各部は、コンピュータの演算処理装置等で実現されてもよい。その演算処理装置等は、例えば、集積回路等によって構成される。このため、情報処理装置1の各部は、演算処理装置等を構成する回路として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置1の推定部15、取得部12、検出部13、表示制御部14及び評価部16は、コンピュータの演算処理装置等を構成する、推定回路、取得回路、検出回路、表示制御回路及び評価回路として実現されてもよい。
また、情報処理装置1の表示部17、カメラ部18及び記憶部19は、例えば、演算処理装置等の機能を含む、表示機能、カメラ機能及び記憶機能として実現されもよい。また、情報処理装置1の表示部17、カメラ部18及び記憶部19は、例えば、集積回路等によって構成されることにより、表示回路、カメラ回路及び記憶回路として実現されてもよい。また、情報処理装置1の表示部17、カメラ部18及び記憶部19は、例えば、複数のデバイスによって構成されることにより、表示装置、カメラ装置及び記憶装置として構成されてもよい。
【符号の説明】
【0068】
1 情報処理装置
11 制御部
12 取得部
13 検出部
14 表示制御部
15 推定部
16評価部
17 表示部
18 カメラ部
19 記憶部
図1
図2
図3
図4
図5