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特開2022-156510三次元造形装置用繊維体の製造装置、および、三次元造形装置
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  • 特開-三次元造形装置用繊維体の製造装置、および、三次元造形装置 図1
  • 特開-三次元造形装置用繊維体の製造装置、および、三次元造形装置 図2
  • 特開-三次元造形装置用繊維体の製造装置、および、三次元造形装置 図3
  • 特開-三次元造形装置用繊維体の製造装置、および、三次元造形装置 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022156510
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】三次元造形装置用繊維体の製造装置、および、三次元造形装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/118 20170101AFI20221006BHJP
   B29C 64/336 20170101ALI20221006BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20221006BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20221006BHJP
   B33Y 40/00 20200101ALI20221006BHJP
   B29C 64/314 20170101ALI20221006BHJP
【FI】
B29C64/118
B29C64/336
B33Y10/00
B33Y30/00
B33Y40/00
B29C64/314
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021060243
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】309026303
【氏名又は名称】株式会社 ミタテ工房
(74)【代理人】
【識別番号】100111349
【弁理士】
【氏名又は名称】久留 徹
(72)【発明者】
【氏名】見舘 昭治
【テーマコード(参考)】
4F213
【Fターム(参考)】
4F213AC01
4F213AC02
4F213AD16
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL02
4F213WL22
4F213WL32
4F213WL74
4F213WL87
(57)【要約】
【課題】繊維体に対して樹脂を全体的に含浸させることができるとともに、繊維体の径や幅などに対応することなく樹脂を含浸させることができるような立体物造形装置を提供することを目的とする。
【解決手段】射出成型装置3によってペレットを溶融して押し出された樹脂を貯留する貯留部4と、扁平状の繊維フィルムである繊維体10を繰り出して当該貯留部4に浸漬させる繊維体操出装置2と、樹脂を浸漬させた繊維体10を前記貯留部4から排出させる排出口42とを備え、当該排出口42から排出された繊維体10を冷却装置6で冷却させて巻き取って立体物造形装置1aで使用できるようにする。また、排出口42から繊維体10を排出させる場合、繊維体10の幅に対応して排出口42を設けておき、余分な樹脂を削り落とせるようにしておく。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融した樹脂を貯留する貯留部と、
繊維体を繰り出して当該貯留部に浸漬させる繊維体繰出装置と、
樹脂を浸漬させた繊維体を前記貯留部から排出させる排出口と、
当該排出口から排出された繊維体を冷却させる冷却装置と、
当該冷却装置で冷却された繊維体を巻き取る巻取装置と、
を備えた三次元造形装置用繊維体の製造装置。
【請求項2】
前記貯留部が、ペレットを溶融させて押し出す射出成型機から排出された溶融樹脂を貯留するものである請求項1に記載の三次元造形装置用繊維体の製造装置。
【請求項3】
前記排出口が、繊維体の断面形状に対応した一定の開口幅を有するように構成されるものである請求項1に記載の三次元造形装置用繊維体の製造装置。
【請求項4】
前記繊維体が、ガラスファイバー、カーボンファイバー、セルロースナノファイバーである請求項1に記載の三次元造形装置用繊維体の製造装置。
【請求項5】
前記繊維体が、扁平状のフィルムで構成されるものである請求項1に記載の三次元造形装置用繊維体の製造装置。
【請求項6】
溶融した樹脂を貯留する貯留部と、
繊維体を繰り出して当該貯留部に浸漬させる繊維体繰出装置と、
樹脂を浸漬させた繊維体を前記貯留部から排出させる排出口と、
当該排出口から排出された繊維体を再加熱させて排出させるヘッドと、
当該ヘッドを走査させる制御装置と、
を設けたことを特徴とする三次元造形装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体物を造形する際に使用される樹脂含有の繊維体の製造装置および、その繊維体を用いた三次元造形装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、樹脂製の製品を製造する場合、大量生産が必要な場合は、あらかじめ型枠を製造しておき、その型枠に樹脂を入れることによって樹脂製品の大量生産を行うが、数が少ない場合は、三次元造形装置などを用いて一品ごとに製造することが多い。
【0003】
このとき、三次元造形装置を用いて製品を製造する場合、樹脂を溶融させ、ヘッドをプログラムに従って走査させながらステージ上で樹脂を積層していくようにしている。
【0004】
ところで、このように樹脂のみを用いて製品を製造する場合、サンプル品などのように形状のみに重点が置かれている場合はよいが、実際に使用される工業製品のように、強度が要求されている場合には、樹脂だけでは強度を持たせることができない。
【0005】
これに対して、樹脂と炭素繊維とを用いて強度を持たせるようにした三次元造形装置が提案されている。
【0006】
この三次元造形装置は、PLA樹脂やABS樹脂、ナイロン樹脂、PET樹脂などの樹脂フィラメントと、炭素繊維などの繊維フィラメントとを備え、それぞれをフィードして加熱ユニットに入れて、溶融した樹脂を炭素繊維に含浸させ、制御装置によってあらかじめ設定されたデータに基づいて、樹脂を含有する炭素繊維フィラメントを積層していくようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第2015/182675号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このような構造では、次のような問題がある。
【0009】
すなわち、上述のような装置では、あらかじめウェブ状に巻き取られた樹脂フィラメントを用いる必要があるため、ペレット状の樹脂などを用いることができない。
【0010】
また、上述の装置では、樹脂フィラメントと炭素繊維フィラメントを加熱装置に引き込み、樹脂フィラメントを溶融させて炭素繊維フィラメントに含浸させるようにしているが、このような方法では、樹脂フィラメントが炭素繊維フィラメントに接触している部分にしか、樹脂を含浸させることができず、短時間で繊維フィラメントの全体に樹脂を含浸させることができない。このため、長い時間、樹脂と炭素繊維を接触させて含浸させなければならず、立体物の造形に時間が掛かってしまうといった問題がある。
【0011】
さらに、上記のような装置では、扁平状の繊維フィラメントを用いる場合、これに密着させて樹脂を含浸させるには、扁平状の樹脂フィラメントを使用しなければならず、繊維フィラメントの径や幅などに対応させた樹脂フィラメントを用意しておかなければならないといった問題がある。
【0012】
そこで、本発明は、繊維体に対して樹脂を全体的に含浸させることができるとともに、繊維体の径や幅などに対応することなく樹脂を含浸させることができるような立体物造形装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
すなわち、本発明は上記課題を解決するために、溶融した樹脂を貯留する貯留部と、繊維体を繰り出して当該貯留部に浸漬させる繊維体繰出装置と、樹脂を浸漬させた繊維体を前記貯留部から排出させる排出口と、当該排出口から排出された繊維体を冷却させる冷却装置と、当該冷却装置で冷却された繊維体を巻き取る巻取装置とを備えるようにしたものである。
【0014】
このように構成すれば、貯留部に繊維体を浸漬させるようにしているため、繊維体がどのような形状であっても、その繊維体の表面から全体に樹脂を含浸させることができ、繊維体の奥深くまで樹脂を含浸させることができるようになる。
【0015】
また、このような発明において、前記貯留部が、ペレットを溶融させて押し出す射出成型機から排出された溶融樹脂を貯留するもので構成する。
【0016】
このように構成すれば、従来のようにウェブ状に巻き取られた樹脂ロールが切れて無くなるということがなく、順次、ペレットを投入することによって、連続的に樹脂を繊維体に付着させ、また、含浸させることができるようになる。
【0017】
さらに、前記排出口を、繊維体の断面形状に対応した一定の開口幅を有するように構成しておく。
【0018】
このように構成すれば、貯留部で付着した樹脂を、排出口で削ぎ落すことができるため、一定の幅や厚みの繊維体を排出させることができるようになる。
【0019】
また、溶融した樹脂を貯留する貯留部と、繊維体を繰り出して当該貯留部に浸漬させる繊維体繰出装置と、樹脂を浸漬させた繊維体を前記貯留部から排出させる排出口と、当該排出口から排出された繊維体を再加熱させて排出させるヘッドと、当該ヘッドを走査させる制御装置とを設けて三次元造形装置を構成することもできる。
【0020】
このように構成すれば、樹脂を含有させた繊維体をそのまま用いて立体物を造形することができるようになる。
【0021】
また、前記繊維体として、ガラスファイバー、カーボンファイバー、セルロースナノファイバーを用いることができる。
【0022】
また、前記繊維体の形状としては、線状あるいは扁平状のフィルムを用いることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、溶融した樹脂を貯留する貯留部と、繊維体を繰り出して当該貯留部に浸漬させる繊維体繰出装置と、樹脂を浸漬させた繊維体を前記貯留部から排出させる排出口と、当該排出口から排出された繊維体を冷却させる冷却装置と、当該冷却装置で冷却された繊維体を巻き取る巻取装置とを備えるようにしたので、繊維体がどのような形状であっても、その繊維体の表面から全体に樹脂を含浸させることができ、繊維体の奥深くまで樹脂を含浸させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の一実施の形態における三次元造形装置用繊維体の製造装置を示す概略図
図2】同形態における繊維体と貯留部の排出口を示す図
図3】本発明の実施の形態が適用される三次元造形装置を示す図
図4】他の実施の形態における三次元造形装置を示す図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0026】
この実施の形態における三次元造形装置用繊維体の製造装置1は、図1に示すように、繊維体10を繰り出す繊維体操出装置2と、樹脂を排出する樹脂排出装置3と、この樹脂排出装置3から排出された樹脂を溶融させた状態で貯留する貯留部4と、を備え、繊維体10をこの貯留部4の溶融樹脂に浸漬させた後に貯留部4の排出口42(図2参照)から排出させ、冷却装置6で冷却させた後に、乾燥部7で乾燥させて巻取装置8を用いてウェブ状に巻き取れるようにしたものである。そして、このように樹脂を含浸させた繊維体10を用いて、三次元造形装置1a(図3図4参照)で立体物を造形できるようにしたものである。以下、本実施の形態における三次元造形装置用繊維体10の製造装置1について詳細に説明する。
【0027】
まず、三次元造形装置用繊維体の製造装置1に設けられる繊維体操出装置2は、ウェブ状に巻きつけられた繊維体10を繰り出せるようにしたものであって、図示しないモーターによって繰り出し速度を制御しながら繊維体10を繰り出せるように構成されている。この繊維体10としては、線状のものや、扁平状のものなど、種々の断面形状のものが用いられ、また、素材としては、ガラス繊維や、炭素繊維、セルロースナノファイバーなどのような強度を有するものが用いられる。
【0028】
一方、樹脂排出装置3は、ホッパー31に投入されたペレット状の樹脂を射出シリンダー32の中に入れ、モーター35によってスクリュー33を回転させて、樹脂を溶融させながら排出させるようにしたもので、モーター35によって射出圧力や速度などを制御して樹脂を排出できるように構成されている。この樹脂排出装置3から排出された溶融樹脂は、先端部34から排出され、外気に触れることなく、溶融した状態で貯留部4に排出される。
【0029】
この貯留部4は、内部に溶融した樹脂を貯留させるようにしたものであって、外気に触れることがないようなボックス状に構成され、加熱装置43によって常に樹脂を溶融させた状態で貯留できるように構成されている。この貯留部4には、繊維体10を差し込む差込口41が設けられており、また、底面には、繊維体10の形状に対応したスリット状、あるいは、円形の排出口42(図2参照)が設けられている。このとき、排出口42を設けることなく、貯留部4に浸漬された繊維体10を溶融樹脂から持ち上げるように導出させると、繊維体10に付着した溶融樹脂が液垂れしてしまい、厚みが不均一になってしまうという問題がある。そこで、ここでは、図2に示すように、繊維体10の形状に対応したスリット状などの排出口42を設けるようにして、その排出口42の開口形状に厚みを規定できるようにしている。このとき、例えば、繊維体10の幅や厚みに対して、1mmから3mm程度の幅を有するように排出口42を形成しておき、その排出口42の中央部分に繊維体10が位置するように上下に設けられたローラー5で引っ張るようにしておいてもよい。なお、ここでは、扁平状の繊維体10に樹脂を浸漬させる場合について説明したが、線状の繊維体10に樹脂を浸漬させる場合は、排出口42の形状として円形状にしておく。また、その繊維体10を排出口42の中央に位置するようにしておき、左右両側の隙間幅や厚み方向の表裏の隙間幅を一定にするようにしたが、繊維体10が排出口42の片側に寄っても問題ない場合は、繊維体10の位置を規制することなく、排出させるようにしてもよい。
【0030】
このように排出された繊維体10は、その下方に設けられた冷却装置6によって樹脂を固化させるようになっている。このような冷却装置6としては、冷却させた気体を吹き付ける方法や、冷却水などに浸漬させる方法などがあるが、ここでは、冷却水に浸漬させる方法を用いるようにしている。この冷却水に浸漬させる場合、上面の開口した水槽に冷却水を入れ、下方に設けられたスリット61から繊維体10を排出させるようにする。このとき、繊維体10を冷却させる場合、繊維体10が曲がった状態で冷却させると、繊維体10に付着した樹脂が曲がった状態で固化してしまうため、三次元造形装置で繊維体10を繰り出す際に、曲げられた状態で繰り出されてしまう。そのため、ここでは、繊維体10の直線状態を維持した状態で、冷却させるようにしている。このとき、冷却水で冷却させる場合、底面にスリット61状の開口部を設けていると、そこから水が溢れてしまうため、貯留部4の排出口42と同じ開口寸法を有するスリット61を設けておき、これによって、樹脂の付着した繊維体10と水槽のスリット61との隙間幅をなくして、水を溢らさないようにしておく。
【0031】
このように冷却装置6で冷却された繊維体10は、ローラー5によって引っ張られた状態で繰り出され、そして、乾燥部7で水分が除去された後、巻取装置8によってウェブ状に巻き取られる。
【0032】
一方、このようにウェブ状に巻き取られた繊維体10や、巻取装置8によってウェブ状に巻き取られる前の繊維体10は、三次元造形装置1a(図3参照)に使用され、その繊維体10によって立体物が造形される。
【0033】
このうち、ウェブ状に巻き取られた樹脂付きの繊維体10を用いて立体物を造形する場合は、図3のような構造の三次元造形装置を用いて立体物が造形される。
【0034】
図3において、図1と同じ符号を有するものは、同じ構成を有するものとして、説明を省略する。
【0035】
この操出装置2aは、制御装置によってあらかじめ定められた速度で繊維体10を繰り出し、ヘッド9まで繰り出される。
【0036】
このヘッド9は、平面内において直交する二本のレール101に沿ってスライド可能に取り付けられるものであって、制御装置によって、あらかじめ定められたプログラムに従って所定の位置に移動し、そこで、垂直方向に移動するステージ102上に繊維体10を繰り出せるようになっている。
【0037】
このヘッド9の内部には、切断装置91が設けられており、造形物を層状に造形し終えた場合に、繊維体10をカットできるようになっており、その下流側に、繊維体10を溶融させるための加熱装置92が設けられている。この加熱装置92では、繊維体10に浸透した樹脂が溶融するような温度に加熱される。
【0038】
一方、このヘッド9の先には、溶融した繊維体10を造形物に盛り付けていくための先端部93が設けられており、この先端部34から繊維体10を排出させるようにしている。
【0039】
一方、このようにウェブ状に巻き取られた繊維体10から立体物を造形するのではなく、図4に示すように、繊維体10に樹脂を含浸させた直後に、立体物を造形する立体物造形装置1bを用いてもよい。
【0040】
このような立体物造形装置1bとしては、図1の構成と同様に、繊維体10を繊維体操出装置2や、樹脂排出装置3、貯留部4などを設けておく、この繊維体操出装置2や、樹脂排出装置3、貯留部4などは、図1の構成と同じ構成を有するものであるため、説明を省略する。
【0041】
このような構成のもと、貯留部4の下流側には、貯留部4から排出された繊維体10を排出するためのヘッド9が設けられる。このヘッド9は、図3の立体物造形装置1aと同じ構成を有するもので、平面内において直交するレール101に沿って移動可能に設けられ、上下方向に移動するステージ102上の立体物に繊維体10を層状に排出できるように構成される。
【0042】
なお、このように繊維体10を排出する際、貯留部4で加熱溶融された樹脂をそのままヘッド9に通すようにしているため、ヘッド9における再加熱温度を低くすることができるというメリットがある。
【0043】
一方、貯留部4とヘッド9との距離が長い場合、繊維体10が他の部位に接触して樹脂が削り取られてしまう可能性がある。このような場合は、一旦貯留部4から排出された繊維体10を冷却装置6で冷却させて固化させた状態で、乾燥部7で乾燥させ、ヘッド9に導いて再加熱させるようにするとよい。このように構成した場合は、繊維体10が他の部位に接触して樹脂が削り取られてしまう心配がなく、ヘッド9と貯留部4などとの距離を長くして、ヘッド9のみをレール101に取り付けて移動させることができるようになるというメリットがある。
【0044】
このように上記実施の形態によれば、溶融した樹脂を貯留する貯留部4と、繊維体10を繰り出して当該貯留部4に浸漬させる繊維体操出装置2と、樹脂を浸漬させた繊維体10を前記貯留部4から排出させる排出口42とを備え、当該排出口42から排出された繊維体10を冷却装置6で冷却させて巻き取って事後的に使用できるようにしたり、あるいは、そのまま立体物造形装置1bのヘッド9から排出させて立体物を造形できるようにしたので、どのような形状の繊維体10であっても、その繊維体10の表面全体から樹脂を付着させることができ、繊維体10の奥深くまで樹脂を含浸させることができるようになる。
【0045】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。
【0046】
例えば、貯留部4から繊維体10を排出させる際に、排出口42を底面に設けるようにしたが、貯留部4の側面や上面に排出口を設け、貯留部4の溶融樹脂が漏れないようにしてもよい。
【0047】
また、上記実施の形態では、貯留部4に設けられた排出口42を規定の大きさにして、余分な樹脂を削り落とせるようにしているが、排出口42の前に樹脂を削り落とす部分を設けてから排出させるようにしてもよい。
【0048】
また、上記実施の形態では、射出シリンダー32から排出された溶融樹脂を貯留させるようにしているが、あらかじめ他の装置で加熱溶融された樹脂を貯留部4に入れておくようにしてもよい。
【符号の説明】
【0049】
1、1a、1b・・・製造装置
2、2a・・・繊維体操出装置
3・・・樹脂排出装置
31・・・ホッパー
32・・・射出シリンダー
33・・・スクリュー
34・・・先端部
35・・・モーター
4・・・貯留部
41・・・差込口
42・・・排出口
43・・・加熱装置
5・・・ローラー
6・・・冷却装置
61・・・スリット
7・・・乾燥部
8・・・巻取装置
9・・・ヘッド
91・・・切断装置
92・・・加熱装置
10・・・繊維体
101・・・レール
102・・・ステージ
図1
図2
図3
図4