(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022156519
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20221006BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
G06F3/12 324
G06F3/12 303
G06F3/12 325
G06F3/12 343
G06F3/12 392
H04N1/00 127B
H04N1/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021060259
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】山田 純
【テーマコード(参考)】
5C062
【Fターム(参考)】
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA29
5C062AA37
5C062AB02
5C062AB17
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB42
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC34
5C062AC58
5C062AE03
5C062AE07
5C062AE15
5C062AF08
5C062AF12
(57)【要約】
【課題】ユーザの手間を低減しつつユーザ情報を効率的に取得し管理できるようにする。
【解決手段】第1のプログラムは、携帯端末に、受付処理と、印刷要求処理とを実行させる。受付処理は、記入フォームの印刷指示を受け付ける。印刷要求処理は、印刷指示が受け付けられることに応じて、記入フォームの印刷要求を送信する。画像形成装置は、印刷要求を受信することに応じて、記入フォームを印刷する。第2のプログラムは、情報処理装置に、ユーザデータ取得処理と、登録処理とを実行させる。ユーザデータ取得処理は、記入フォームに記入されたユーザ情報を示すユーザデータを取得する。登録処理は、取得されたユーザデータの少なくとも一部を登録する。第1のプログラムは、さらに、催促処理を実行させる。催促処理は、ユーザ情報を携帯端末に登録することをユーザへ促す。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末、情報処理装置及び画像形成装置を備えたシステムで用いられるプログラムであって、
前記携帯端末は、第1のコンピュータを備え、
前記情報処理装置は、第2のコンピュータを備え、
前記プログラムは、
前記第1のコンピュータが実行可能な第1のプログラムと、
前記第2のコンピュータが実行可能な第2のプログラムと、
を備え、
前記第1のプログラムにより実現される機能は、前記第1のコンピュータが実行可能な第3のプログラムにより実現される機能の一部であり、
前記第1のプログラムは、前記第1のコンピュータに、
ユーザに関する情報であるユーザ情報を前記ユーザに記入させるための記入フォームの印刷指示を受け付ける受付処理と、
前記受付処理により前記印刷指示が受け付けられることに応じて前記記入フォームの印刷要求を送信する印刷要求処理と、
を実行させ、
前記画像形成装置は、前記携帯端末から前記印刷要求を受信することに応じて、若しくは前記印刷要求を前記情報処理装置を介して受信することに応じて、前記記入フォームを印刷するように構成されており、
前記第2のプログラムは、前記第2のコンピュータに、
前記画像形成装置により前記記入フォームが印刷された媒体である記入用紙に記入された前記ユーザ情報を示すユーザデータを取得するユーザデータ取得処理と、
前記ユーザデータ取得処理により取得された前記ユーザデータの少なくとも一部を前記ユーザの登録情報として登録する登録処理と
を実行させ、
前記第1のプログラムは、前記第1のコンピュータに、さらに、
前記ユーザ情報を前記携帯端末に登録することをユーザへ促す催促処理、
を実行させる、プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記印刷要求処理は、前記印刷要求を前記画像形成装置へ送信し、
前記画像形成装置は、前記携帯端末から前記印刷要求を受信することに応じて、前記記入フォームを印刷するように構成されている、
プログラム。
【請求項3】
請求項2に記載のプログラムであって、
前記画像形成装置は、前記携帯端末から前記印刷要求を受信することに応じて、前記情報処理装置へ、前記記入フォームのデータであるフォームデータを要求し、その要求に応じて前記情報処理装置から送信された前記フォームデータに基づいて前記記入フォームを印刷するように構成されており、
前記第2のプログラムは、前記第2のコンピュータに、さらに、
前記画像形成装置から前記フォームデータの要求を受けることに応じて前記画像形成装置へ前記フォームデータを送信するフォームデータ送信処理、
を実行させる、
プログラム。
【請求項4】
請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のプログラムであって、
前記システムは、さらに、前記記入用紙に記入された前記ユーザ情報を読み取ってその
読み取ったユーザ情報を示す読取データを生成することが可能な画像読取装置を備え、
前記ユーザデータ取得処理は、前記画像読取装置により生成された前記読取データに基づく前記ユーザデータを取得する、
プログラム。
【請求項5】
請求項4に記載のプログラムであって、
前記システムは、さらに、前記画像読取装置により生成された前記読取データに基づいて、前記記入用紙に記入された前記ユーザ情報に含まれる文字情報を認識する文字認識装置を備え、
前記ユーザデータ取得処理は、前記文字認識装置により認識された前記文字情報を前記ユーザデータとして取得する、
プログラム。
【請求項6】
請求項5に記載のプログラムであって、
前記第1のプログラムは、前記第1のコンピュータに、さらに、
前記画像読取装置から前記読取データを取得する読取データ取得処理と、
前記第1のコンピュータを前記文字認識装置として機能させるための文字認識処理であって、前記読取データ取得処理により取得された前記読取データに基づいて前記文字情報を認識する文字認識処理と、
を実行させる、
プログラム。
【請求項7】
請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のプログラムであって、
前記第2のプログラムは、前記第2のコンピュータに、さらに、
前記携帯端末に前記第1のプログラムを起動させるための起動情報を生成する起動情報生成処理、
を実行させ、
前記第1のコンピュータは、前記起動情報を取得することに応じて前記起動情報に従って前記第1のプログラムを起動するように構成されている、
プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のプログラムであって、
前記起動情報は、特定のユーザ識別情報を含む、
プログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムであって、
前記印刷要求処理は、前記印刷要求及び前記ユーザ識別情報を送信し、
前記画像形成装置は、前記印刷要求及び前記ユーザ識別情報を受信することに応じて、前記ユーザ識別情報を含む前記記入フォームを印刷するように構成されている、
プログラム。
【請求項10】
請求項1~請求項9のいずれか1項に記載のプログラムであって、
前記携帯端末は、表示部を備え、
前記第1のプログラムは、前記第1のコンピュータに、さらに、
前記登録情報に対応付けられた支払情報を取得する支払情報取得処理であって、前記支払情報は前記登録情報に対応する前記ユーザが支払うべき金額を示す、支払情報取得処理と、
前記支払情報取得処理により取得された前記支払情報が示す金額を前記表示部に表示する表示処理と、
を実行させるプログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のプログラムであって、
前記第1のコンピュータは、支払指示を受けることに応じて当該支払指示が示す金額の決済処理を行う機能を備えており、
前記第1のプログラムは、前記第1のコンピュータに、さらに、
前記支払指示を前記第1のコンピュータへ出力する支払指示処理、
を実行させるプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のプログラムであって、
前記第1のプログラムは、前記第1のコンピュータに、さらに、
前記決済処理が完了することに応じて、前記決済処理が完了したことを示す決済完了通知を前記情報処理装置へ送信する通知送信処理、
を実行させるプログラム。
【請求項13】
請求項1~請求項12のいずれか1項に記載のプログラムであって、
前記第1のコンピュータは、記憶部を備え、
前記第1のプログラムは、前記第1のコンピュータにインストールされることなく前記記憶部に記憶され、
前記第1のコンピュータは、前記記憶部に記憶されている前記第1のプログラムを実行するように構成されている、
プログラム。
【請求項14】
請求項13に記載のプログラムであって、
前記第1のコンピュータは、前記第3のプログラムが前記第1のコンピュータにインストールされることに応じて前記第3のプログラムを実行するように構成されており、
前記催促処理は、前記第3のプログラムを前記第1のコンピュータにインストールするように前記ユーザへ促すことを含む、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像形成装置を備えたシステムを利用する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示された配送受付システムでは、荷主が入力端末から送り先データを入力すると、入力された送り先データに基づくラベルがプリントされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の配送受付システムは、荷物の配送を受け付ける側にとっては、送り先データを効率的に取得できるため便利である。しかし、荷主にとっては必ずしも便利であるとは言えない。例えば、入力端末の操作に慣れていない荷主にとっては、入力端末に送り先データを入力する操作に手間取り、従来通り手書きで送り先等を記入する方法がむしろ便利であり得る。
【0005】
本開示の一局面は、ユーザの手間を低減しつつ、ユーザの情報を効率的に取得して管理できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一局面におけるプログラムは、携帯端末、情報処理装置及び画像形成装置を備えたシステムで用いられる。携帯端末は、第1のコンピュータを備える。情報処理装置は、第2のコンピュータを備える。
【0007】
当該プログラムは、第1のコンピュータが実行可能な第1のプログラムと、第2のコンピュータが実行可能な第2のプログラムとを備える。第1のプログラムにより実現される機能は、第3のプログラムにより実現される機能の一部である。第3のプログラムは、第1のコンピュータが実行可能である。
【0008】
第1のプログラムは、第1のコンピュータに、受付処理と、印刷要求処理とを実行させる。
受付処理は、記入フォームの印刷指示を受け付ける。記入フォームは、ユーザ情報をユーザに記入させるためのフォーム(例えば雛形)である。ユーザ情報は、ユーザに関する情報である。印刷要求処理は、受付処理により印刷指示が受け付けられることに応じて、記入フォームの印刷要求を送信する。
【0009】
画像形成装置は、携帯端末から印刷要求を受信することに応じて、若しくは印刷要求を情報処理装置を介して受信することに応じて、記入フォームを印刷する。
第2のプログラムは、第2のコンピュータに、ユーザデータ取得処理と、登録処理とを実行させる。ユーザデータ取得処理は、ユーザデータを取得する。ユーザデータは、記入用紙に記入されたユーザ情報を示す。記入用紙は、画像形成装置により記入フォームが印刷された媒体である。登録処理は、ユーザデータ取得処理により取得されたユーザデータの少なくとも一部をユーザの登録情報として登録する。
【0010】
第1のプログラムは、第1のコンピュータに、さらに、催促処理を実行させる。催促処理は、ユーザ情報を携帯端末に登録することをユーザへ促す。
このようなプログラムによれば、ユーザの手間を低減しつつ、ユーザの情報を効率的に取得して管理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施形態のユーザ管理システムの概要を示す説明図である。
【
図4】第1の処理パターンの一部を示すシーケンス図である。
【
図5】第1の処理パターンの残りを示すシーケンス図である。
【
図6】第2の処理パターンを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[1.実施形態]
(1-1)ユーザ登録システムの概要
図1に示す本実施形態のユーザ登録システム1は、例えば病院、店舗、娯楽施設等の各種の施設に構築され得る。以下、ユーザ登録システム1が構築される施設等のことを「対象施設」と称する。ユーザ登録システム1は、対象施設を利用するユーザを登録する機能を有する。
【0013】
図1に示すように、本実施形態のユーザ登録システム1は、管理装置50と、携帯端末30と、画像形成装置10とを備える。本実施形態の画像形成装置10は、印刷機能及びスキャン機能を備える。印刷機能は、印刷する画像のデータを取得してそのデータが示す画像をシート状の被記録媒体に印刷する機能である。スキャン機能は、画像を読み取ってその読み取った画像を示すスキャンデータを生成する機能である。
【0014】
管理装置50、携帯端末30及び画像形成装置10は、通信ネットワーク150に接続され、通信ネットワーク150を通じて互いに通信可能である。通信ネットワーク150は、有線のネットワークを含んでいてもよいし、無線のネットワークを含んでいてもよい。本実施形態の通信ネットワーク150は、例えばAP100を備える。「AP」は「Access Point」の略称である。AP100は、無線通信を中継する中継装置である。
【0015】
管理装置50、携帯端末30及び画像形成装置10は、互いに通信可能である。本実施形態では、管理装置50、携帯端末30及び画像形成装置10は、例えばAP100を介して互いに通信可能である。なお、管理装置50、携帯端末30及び画像形成装置10は、AP100を介さずに互いに無線または有線にて通信可能であってもよい。
【0016】
本実施形態の通信ネットワーク150は、WAN(Wide Area Network)200に接続されている。WAN200はどのようなネットワークでもよい。本実施形態のWAN200は、例えば、TCP/IPプロトコルに従って通信が行われるように構成されたインターネットである。通信ネットワーク150に接続されている各種装置は、WAN200に接続された他のネットワークとWAN200を通じて通信可能であってもよい。管理装置50がWAN200に接続されていてもよい。この場合、管理装置50からWAN200を経由して通信ネットワーク150に接続可能であってもよい。
【0017】
携帯端末30は、例えばスマートフォン、タブレット端末、モバイルパソコンなどの、容易に持ち運び可能な情報処理装置である。携帯端末30は、管理装置50及び/または
画像形成装置10と、前述のAP100を介した無線通信に代えて、或いは当該無線通信に加えて、他の通信方式にて互いに通信可能であってもよい。他の通信方式は、例えば、NFC(Near Field Communication)、BLE(Bluetooth Low Energy)、USB(Universal Serial Bus)、有線LANなどを含んでいてもよい。なお、「Bluetooth」は登録商標である。
【0018】
(1-2)画像形成装置の構成
画像形成装置10の具体的構成について、
図1を参照して説明する。画像形成装置10は、制御部11と、記憶部12と、入力I/F13と、表示I/F14と、第1通信I/F15と、第2通信I/F16と、印刷部17と、読取部18とを備える。「I/F」はインタフェースの略称である。
【0019】
制御部11は、例えばCPUを有する。記憶部12は、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリを有する。即ち、本実施形態の画像形成装置10は、CPU及び半導体メモリを含むマイクロコンピュータを備えている。記憶部12には、各種のソフトウェアやデータが記憶されている。制御部11は、記憶部12に記憶された各種プログラムを実行することにより各種機能を実現する。なお、制御部11により実現される各種機能は、プログラムの実行によって(即ち、ソフトウェア処理によって)実現することに限るものではなく、その一部又は全部について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。
【0020】
入力I/F13は、ユーザによる各種入力操作を受け付けるための入力用デバイスを有する。入力I/F13が有する入力用デバイスは、例えば、不図示の操作スイッチ、不図示のタッチパネルなどを含んでいてもよい。
【0021】
表示I/F14は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの、画像を表示可能な表示デバイスを有する。
第1通信I/F15は、画像形成装置10を通信ネットワーク150に接続するためのI/Fである。通信I/F15は、例えば有線LAN及び/または無線LANのI/Fを含んでいてもよい。
【0022】
第2通信I/F16は、第1通信I/F15とは異なる通信方式での有線及び/または無線通信を行うためのI/Fである。第2通信I/F16は、例えば、前述のNFC、BLE、USB、有線LANなどの各種通信方式のうちの少なくとも1つに対応していてもよい。
【0023】
印刷部17は、前述の印刷機能を実現する。読取部18は、前述のスキャン機能を実現する。
(1-3)携帯端末の構成
次に、携帯端末30の構成について、
図2を参照して説明する。携帯端末30は、制御部31と、記憶部32と、入力I/F33と、表示I/F34と、第1通信I/F35と、第2通信I/F36と、撮影部37と、GPS受信機38とを備える。「GPS」は「Global Positioning System」の略称である。
【0024】
制御部31は、例えばCPUを有する。記憶部32は、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリを有する。即ち、本実施形態の携帯端末30は、CPU及び半導体メモリを含むマイクロコンピュータを備えている。
【0025】
制御部31は、非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより
各種機能を実現する。本実施形態では、記憶部32が、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。なお、制御部31により実現される各種機能は、プログラムの実行によって(即ち、ソフトウェア処理によって)実現することに限るものではなく、その一部又は全部について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。
【0026】
入力I/F33は、ユーザによる各種入力操作を受け付けるための入力用デバイスを有する。入力I/F13が有する入力用デバイスには、例えばタッチパネルが含まれる。
表示I/F34は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの、画像を表示可能な表示デバイスを有する。
【0027】
第1通信I/F35は、携帯端末30を通信ネットワーク150に接続するためのI/Fである。通信I/F35は、例えば、画像形成装置10の第1通信I/F15と同様の機能を有していてもよい。
【0028】
第2通信I/F36は、第1通信I/F35とは異なる通信方式での有線及び/または無線通信を行うためのI/Fである。第2通信I/F36は、例えば、画像形成装置10の第2通信I/F16と同様の機能を有していてもよい。
【0029】
撮影部37は、いわゆるデジタルカメラとしての機能を有する。即ち、撮影部37は、画像を撮影してその画像を示す画像データを生成することができる。
GPS受信機38は、不図示のGPS衛星から送信されるGPS信号を受信し、受信したGPS信号を制御部31へ出力する。
【0030】
記憶部32には、各種のソフトウェアやデータが記憶されている。本実施形態では、記憶部32に、ソフトウェアとして、OS41が記憶されている。また、本実施形態では、例えば決済アプリ43と地図アプリ44とが記憶されている。決済アプリ43及び地図アプリ44は、制御部31を含むコンピュータシステムにインストールされている。
【0031】
決済アプリ43は、いわゆる電子決済のサービスをユーザに提供する。即ち、決済アプリ43は、支払指示を受けることに応じて当該支払指示が示す金額の決済処理を行う機能を有する。
【0032】
地図アプリ44は、ユーザに地図情報を提供する。また、地図アプリ44は、GPS信号を利用してユーザにナビゲーション情報を提供する機能を有する。
また、本実施形態では、記憶部32に、フルアプリ42またはミニアプリ42aが記憶され得る。
【0033】
ミニアプリ42aは、ユーザ登録システム1へのユーザの登録を補助する機能を有する。なお、ユーザ登録システム1にユーザを登録する、とは、具体的には、管理装置50における後述するユーザデータベース63に当該ユーザの登録情報を登録(記憶)することを意味する。
【0034】
本実施形態では、ミニアプリ42aが有する機能には、OCR機能が含まれる。「OCR」は「Optical Character Recognition」の略称である。OCR機能は、画像データから文字を抽出してその抽出した文字を示す文字情報を生成する機能である。
【0035】
なお、ミニアプリ42aは、対象施設で受けたサービスの対価を決済アプリ43を通じて支払う機能を備えていてもよい。例えば、ミニアプリ42aは、支払金額の情報をユーザあるいは管理装置5から取得すると、その支払金額を示す支払指示を決済アプリ43へ
出力してもよい。そして、その支払指示を受けた決済アプリ43が、指示された金額の決済処理を行ってもよい。また例えば、ミニアプリ42aは、支払金額を取得すると、登録されているユーザの口座あるいはクレジットカードから自動で支払金額を引き落とすことができてもよい。このような場合、ミニアプリ42aは、支払が完了した場合、完了したことを管理装置50へ通知してもよい。この通知を受けた管理装置50は、当該支払が完了したことを登録してもよい。
【0036】
フルアプリ42は、ミニアプリ42aの機能を包含するソフトウェアである。即ち、ミニアプリ42aにより提供される機能は、フルアプリ42により提供される機能の一部である。ミニアプリ42aは、フルアプリ42が有する機能の一部をユーザに簡易的に提供するためのソフトウェアである。
【0037】
フルアプリ42は、ミニアプリ42aが有する機能に加えてさらに、例えば、ユーザデータベース63に登録された登録情報を閲覧、編集等する機能を有する。
フルアプリ42及びミニアプリ42aは、ユーザにより任意に携帯端末30にダウンロードされ得る。フルアプリ42及びミニアプリ42aは、例えば管理装置50からダウンロード可能であってもよいし、管理装置50とは別の不図示のサーバ等からダウンロード可能であってもよい。
【0038】
ミニアプリ42aは、コンピュータシステムにインストールされることなく利用可能である。つまり、制御部31は、ミニアプリ42aが記憶部32に記憶されると、インストールされずに、ユーザ操作に応じて当該ミニアプリ42aを実行する。このため、ユーザは、フルアプリ42をインストールする前に、ミニアプリ42aを試用してみて、その試用結果に応じて、フルアプリ42をダウンロードするか否かを決めることができる。
【0039】
一方、フルアプリ42は、コンピュータシステムにインストールされることにより利用可能となる。
ミニアプリ42aが記憶されている状態でフルアプリ42がインストールされると、既に記憶されていたミニアプリ42aは、そのままフルアプリ42に組み込まれるか、若しくは、消去されてフルアプリ42に含まれているミニアプリ42aに取って代わられる。
【0040】
携帯端末30は、起動情報を取得することに応じて、ミニアプリ42aをダウンロードし、記憶部32に記憶し、さらにそのミニアプリ42aを実行する。起動情報には、ミニアプリ42aのダウンロード元の情報が含まれている。携帯端末30(詳しくはOS41)は、起動情報に含まれているダウンロード元にアクセスして、ミニアプリ42aをダウンロードする。
【0041】
起動情報はどのように取得されてもよい。起動情報は、例えば、対象施設等から提供されるQRコードを撮影部37で撮影してそのQRコードから取得されてもよい。なお、QRコードは登録商標である。また例えば、起動情報は、管理装置50あるいは対象施設等に設置されている通信機器から無線通信により取得されもよい。この場合の無線通信は、例えば、NFC通信であってもよい。また例えば、起動情報は、地図アプリ44から取得されてもよい。具体的には、例えば、地図アプリ44に対象施設を表示させ、その対象施設に対してユーザが例えばダブルタップ等の操作をすることによって、起動情報が取得されてもよい。
【0042】
なお、以下の説明では、プログラムを実行する主体(例えば携帯端末30においては制御部31)のことを、単にプログラム名あるいはソフトウェア名で記載する場合がある。例えば、「ミニアプリ42aは」という記載は、詳しくは「ミニアプリ42aを実行する制御部31は」を意味する場合がある。
【0043】
(1-4)管理装置の構成
次に、管理装置50の構成について、
図3を参照して説明する。管理装置50は、制御部51と、記憶部52と、入力I/F53と、表示I/F54と、第1通信I/F55と、第2通信I/F56とを備える。
【0044】
制御部51は、例えばCPUを有する。記憶部52は、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリを有する。即ち、本実施形態の管理装置50は、CPU及び半導体メモリを含むマイクロコンピュータを備えている。
【0045】
制御部51は、非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。本実施形態では、記憶部52が、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。なお、制御部51により実現される各種機能は、プログラムの実行によって(即ち、ソフトウェア処理によって)実現することに限るものではなく、その一部又は全部について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。
【0046】
記憶部52には、各種のソフトウェアやデータが記憶されている。本実施形態では、記憶部52に、ソフトウェアとして、OS61と、ユーザ管理ソフトウェア62とが記憶されている。OS61及びユーザ管理ソフトウェア62は、制御部51を含むコンピュータシステムにインストールされている。
【0047】
記憶部52には、さらに、ユーザデータベース63が記憶される。ユーザデータベース63には、後述する、登録ユーザの情報を示す登録情報が記憶される。ユーザデータベース63は、ユーザ管理ソフトウェア62によって参照、更新等される。
【0048】
ユーザ管理ソフトウェア62は、対象施設を利用するユーザの登録に関する各種機能を有する。
ユーザ管理ソフトウェア62は、フォームデータを有する。フォームデータは、印刷により登録用紙を作成するための、登録用紙の雛形のデータである。登録用紙は、ユーザ情報をユーザに記入してもらうための、記入フォームが印刷された用紙である。ユーザ情報は、ユーザ登録システム1にユーザを登録するために必要な情報である。ユーザ情報は、例えば、ユーザの氏名、住所、連絡先、その他ユーザに属する情報などを含んでいてもよい。フォームデータは、ユーザ情報をユーザに記入してもらうための記入フォーム(即ち雛形)のデータである。
【0049】
ユーザ管理ソフトウェア62は、登録対象のユーザのユーザ情報を取得し、そのユーザ情報に基づいて、該当ユーザを登録する。具体的には、登録対象ユーザの登録情報をユーザデータベース63に登録(記憶)する。ユーザ情報は、本実施形態では、ミニアプリ42a又はフルアプリ42から取得され得る。
【0050】
入力I/F53は、ユーザによる各種入力操作を受け付けるための入力用デバイスを有する。入力I/F53が有する入力用デバイスには、例えばタッチパネルが含まれる。
表示I/F54は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの、画像を表示可能な表示デバイスを有する。
【0051】
第1通信I/F55は、管理装置50を通信ネットワーク150に接続するためのI/Fである。通信I/F55は、例えば、画像形成装置10の第1通信I/F15と同様の機能を有していてもよい。
【0052】
第2通信I/F56は、第1通信I/F55とは異なる通信方式での有線及び/または
無線通信を行うためのI/Fである。第2通信I/F56は、例えば、画像形成装置10の第2通信I/F16と同様の機能を有していてもよい。
【0053】
(1-5)ユーザ登録システムで実行される処理
ユーザ登録システム1で実行される処理の一例を、
図4~
図6を参照して説明する。ここでは、ユーザ登録システム1にまだ登録していないユーザがミニアプリ42aまたはフルアプリ42を利用して登録するシーンを想定して説明する。以下、フルアプリ42をインストールすることなく登録する第1の処理パターンと、フルアプリ42のインストールを含む第2の処理パターンとをそれぞれ説明する。なお、
図4~
図6における、管理装置の処理は、詳しくは、ユーザ管理ソフトウェア62による処理を示す。
【0054】
(1-5-1)第1の処理パターン
第1の処理パターンについて、
図4,
図5を参照して説明する。対象施設に来訪したユーザからの登録要求を例えば管理装置50が受けると、管理装置50は、ユーザIDを発行する(S101)。さらに、管理装置50は、起動情報を生成、出力する。具体的には、例えば管理装置50の表示I/F54あるいは他の表示デバイスに起動情報を表示する。起動情報はここでは例えばQRコードであってもよい。
【0055】
起動情報が出力されると、ユーザは、その起動情報を携帯端末30に入力する。携帯端末30のOS41は、起動情報が入力されると、その起動情報に基づいてミニアプリ42aを取得し、記憶部32に記憶する。そして、そのミニアプリ42aを起動する(S201)。
【0056】
起動したミニアプリ42aは、ユーザへユーザIDの入力を要求する。この要求に対してユーザがユーザIDを入力すると、ミニアプリ42aはそのユーザIDを取得する(S201)。
【0057】
次に、ミニアプリ42aは、登録用紙の印刷(つまり記入フォームの印刷)をユーザへ促す(S202)。例えば、登録用紙の印刷を促すメッセージを表示I/F34に表示してもよい。
【0058】
このメッセージを見たユーザは、ミニアプリ42aへ登録用紙の印刷指示を行う。例えば、ミニアプリ42aが表示I/F34に表示しているボタンをタップすることによって印刷指示を行ってもよい。
【0059】
ミニアプリ42aは、ユーザからの印刷指示を受信すると(S203)、画像形成装置10へ、登録用紙の印刷を要求する(S204)。具体的には、印刷要求を画像形成装置10へ送信する。
【0060】
印刷要求を受信した画像形成装置10は、管理装置50へ、登録用紙のデータ(つまりフォームデータ)を要求する(S301)。具体的には、フォームデータ要求を管理装置50へ送信する。
【0061】
フォームデータ要求を受信した管理装置50は、要求された登録用紙のデータ(フォームデータ)を画像形成装置10へ送信する(S103)。
フォームデータを受信した画像形成装置10は、そのフォームデータを用いて登録用紙を印刷する(S302)。即ち、そのフォームデータにより示される記入フォームを被記録媒体に印刷する。登録用紙の印刷が完了すると、画像形成装置10は、ミニアプリ42aへ印刷完了通知を送信する(S303)。
【0062】
印刷完了通知を受信したミニアプリ42aは、ユーザに対し、ユーザ登録に関する催促を行う(S205)。具体的には、登録用紙へユーザ情報を記入することにより登録に必要な手続を進めるか、若しくはフルアプリ42をインストールしてそのフルアプリ42を用いて登録手続を進めるように、ユーザに促す。この催促は、例えば、表示I/F34にメッセージを表示することにより行ってもよい。
【0063】
登録の催促を受けたユーザは、どちらの方法でユーザ登録を行うかを決める。ここでは、登録用紙へユーザ情報を記入する方法が選択されたことを想定する。この場合、ユーザは、登録用紙に、登録に必要なユーザ情報を記入する。そして、ユーザは、ユーザ情報が記入された登録用紙を画像形成装置10にセットして、スキャンを指示する。
【0064】
スキャンの指示を受けた画像形成装置10は、ユーザ情報が記入された登録用紙をスキャンする(S304)。つまり、記入されているユーザ情報を読み取り、読み取った画像のスキャンデータを生成する。スキャンデータを生成した画像形成装置10は、ミニアプリ42aへスキャンデータを送信する(S305)。
【0065】
ミニアプリ42aは、画像形成装置10から送信されたスキャンデータを受信する(S206)。また、スキャンデータに対するOCR処理を行う(S206)。即ち、前述のOCR機能により、ユーザ情報を含む文字情報を生成する。さらに、生成した文字情報から、少なくともユーザ情報を含むユーザデータを抽出する(S206)。そして、ミニアプリ42aは、抽出したユーザデータに基づくユーザ情報の登録を管理装置50へ要求する(S207)。具体的には、ミニアプリ42aは、ユーザデータ及びユーザIDを管理装置50へ送信し、ユーザデータとユーザIDとを紐付けてユーザ登録を行うように要求する。
【0066】
ミニアプリ42aから登録要求を受けた管理装置50は、送信されてきたユーザデータ及びユーザIDを取得し、ユーザ登録を行う(S104)。具体的には、ユーザデータから、登録に必要な情報である登録情報を取得する。登録情報には、ユーザ情報の一部又は全てが含まれる。そして、その登録情報をユーザデータベース63に登録する。これによりユーザ登録が完了する。
【0067】
ここで、登録完了後にユーザが対象施設でサービスの提供を受け、その対価を支払う必要が生じたことを想定する。この場合、ユーザは、ミニアプリ42aに、支払い手続に進むための認証要求を行う。例えば、ミニアプリ42aの初期画面に表示されている特定のボタンをタップすることにより認証要求を行ってもよい。
【0068】
ユーザから認証要求を受けたミニアプリ42aは、表示I/F34に認証画面を表示する(S208)。認証画面は、ユーザにユーザIDの入力を要求する画面である。ユーザによりユーザIDが入力されると、ミニアプリ42aは、管理装置50に対してユーザIDの照会を行う(S209)。
【0069】
ミニアプリ42aからユーザIDの照会を受けた管理装置50は、ミニアプリ42aから提供されたユーザIDの認証処理を行う(S105)。具体的には、対応するユーザの決済情報を取得する。そして、ユーザが支払うべき未払いの金額がある場合、その未払い金額を示す支払情報をミニアプリ42aへ送信する(S106)。
【0070】
ミニアプリ42aは、管理装置50から支払情報を受信すると(S210)、支払画面を表示I/F34に表示する(S211)。支払画面には、受信した支払情報により示されている未払い金額の情報が含まれる。ユーザは、表示された未払い金額を確認して、必要な支払手続を行う。
【0071】
例えば、決済アプリ43を利用して支払いを行ってもよい。また例えば、ミニアプリ42aと決済アプリ43との連携を利用して支払いを行ってもよい(S212)。また例えば、ミニアプリ42aが決済機能を有している場合はミニアプリ42a自ら決済処理を行ってもよい(S212)。また例えば、対象施設のサービス提供者へ直接支払い手続を行ってもよい。
【0072】
支払い手続を完了したユーザは、支払いが完了したことを示す支払完了情報をミニアプリ42aに入力する。ただし、支払い手続がミニアプリ42aを介して行われた場合は不要である。
【0073】
ミニアプリ42aは、ミニアプリ42aを介して支払処理が行われたか、あるいはユーザにより支払完了情報が入力されると、支払いが完了したことを示す支払完了通知を管理装置50へ送信する(S213)。この場合、管理装置50は、対応するユーザの登録情報に、支払いが完了したことを登録してもよい。
【0074】
(1-5-2)第2の処理パターン
次に、第2の処理パターンについて、
図6を参照して説明する。第2の処理パターンにおいて、S205の処理までは、第1の処理パターンと同じであるため、S205までの処理については説明を省略する。第2の処理パターンでは、S205により登録の催促を受けたユーザは、ミニアプリ42aに対し、フルアプリ42のインストールを承認する。
【0075】
フルアプリ42のインストール承認を受けたミニアプリ42aは、フルアプリ42をダウンロードし、インストールする。詳しくは、OS41を介してダウンロード元に接続してダウンロードし、ダウンロードしたフルアプリ42のインストールをOS41に指示する。この指示を受けたOS41は、フルアプリ42をインストールする。このとき、OS41は、ミニアプリ42aからユーザIDを取得し、ユーザIDと紐付けてフルアプリ42をインストールする。そして、OS42は、インストールされたフルアプリ42を起動させる。
【0076】
起動したフルアプリ42は、自身に紐付けられているユーザIDを保存する(S401)。そして、表示I/F34に登録フォームを表示する。登録フォームは、登録に必要なユーザ情報をユーザに入力させるための画面である。
【0077】
登録フォームが表示されたことを確認したユーザは、登録フォームへ、必要なユーザ情報を入力する。
登録フォームの入力が完了すると、フルアプリ42は、入力されたユーザ情報を示すユーザデータとユーザIDとを管理装置50へ送信する。つまり、前述のS207と同様に、ユーザデータに基づくユーザ情報の登録を管理装置50へ要求する。
【0078】
フルアプリ42から登録要求を受けた管理装置50は、送信されてきたユーザデータ及びユーザIDを取得し、前述のS104と同様にユーザ登録を行う(S111)。
ユーザ登録が行われた後の支払い手続については、前述のミニアプリ42aの場合の処理の流れと同様である。即ち、
図5における、S104が完了した後の、ユーザによる認証要求の操作以後の処理について、ミニアプリ42aの処理をフルアプリ42の処理として読み替えればよい。
【0079】
(1-6)実施形態の効果
以上説明した実施形態によれば、ユーザは、印刷された登録用紙に必要事項を記入してスキャンさせることで、ユーザ登録を行うことができる。そのため、管理装置50は、ユ
ーザの手間を低減しつつ、ユーザ登録を効率的に行って当該ユーザの情報を管理することができる。
【0080】
ユーザ登録を行うために、ユーザは、必ずしもはじめからフルアプリ42をインストールする必要はない。ユーザは、まずミニアプリ42aを取得して実行させることにより、対象施設に自身の情報を簡便に登録することができる。そして、必要に応じてフルアプリ42をインストールすることができる。
【0081】
そのため、登録のみできればよいユーザ(つまりフルアプリ42は不要なユーザ)、及び携帯端末30から自身の登録情報にアクセスしたいユーザ(つまりフルアプリ42を活用したいユーザ)のいずれも、自身の要望に合致した効率的な方法でユーザ登録することができる。
【0082】
また、ミニアプリ42aは、フルアプリ42のインストールを促す機能を有する(S205)。ミニアプリ42aにこのような機能を持たせることで、フルアプリ42のユーザの増加が期待できる。
【0083】
また、画像形成装置10は、ミニアプリ42aから登録用紙の印刷要求を受けると、管理装置50からフォームデータを取得して印刷する。そのため、ユーザは、対象施設に応じた適切な登録用紙を取得でき、ユーザ登録の手続をスムーズに進めることができる。
【0084】
また、ユーザにより記入されたユーザ情報は、スキャン機能及びOCR機能によってデータ化され、管理装置50へ送信される。そのため、ユーザの手間を抑えつつ、登録に必要な情報を効率的に管理装置50へ送信することができる。
【0085】
また、ミニアプリ42aは、支払いに関する手続をサポートすることができる。そして、支払いに関する情報がミニアプリ42aを介して管理装置50に登録される。そのため、ユーザ及び施設側の双方において支払い手続を効率的に行うことができる。また、フルアプリ42をインストールしたユーザは、携帯端末30を介して自らの支払情報を確認することができる。
【0086】
なお、本実施形態において、管理装置50は本開示における情報処理装置の一例に相当する。携帯端末30の制御部31は本開示における第1のコンピュータの一例に相当する。管理装置50の制御部51は本開示における第2のコンピュータの一例に相当する。ミニアプリ42aは本開示における第1のプログラムの一例に相当する。管理ソフトウェア62は本開示における第2のプログラムの一例に相当する。フルアプリ42は本開示における第3のプログラムの一例に相当する。画像形成装置10の読取部18は本開示における画像読取装置の一例に相当する。登録用紙は本開示における記入用紙の一例に相当する。スキャンデータは本開示における読取データの一例に相当する。ミニアプリ42aが有するOCR機能は本開示における文字認識装置の一例に相当する。
【0087】
また、S102の処理は本開示における起動情報生成処理の一例に相当する。S203の処理は本開示における受付処理の一例に相当する。S204の処理は本開示における印刷要求処理の一例に相当する。S104の処理は本開示におけるユーザデータ取得処理及び登録処理の一例に相当する。S205の処理は本開示における催促処理の一例に相当する。S103の処理は本開示におけるフォームデータ送信処理の一例に相当する。S206の処理は本開示における読取データ取得処理及び文字認識処理の一例に相当する。S102の処理は本開示における起動情報生成処理の一例に相当する。S210の処理は本開示における支払情報取得処理の一例に相当する。S211の処理は本開示における表示処理の一例に相当する。S212の処理は本開示における支払指示処理の一例に相当する。
S213の処理は本開示における通知送信処理の一例に相当する。
【0088】
[2.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
【0089】
(2-1)S101では、ユーザIDに代わる、或いはユーザIDを含む、ユーザを識別可能な識別情報が発行されてもよい。この場合、
図4~
図6における「ユーザID」は上記の「識別情報」に読み替えてもよい。
【0090】
(2-2)ミニアプリ42aによるS204の印刷要求は、管理装置50に対して行われてもよい。この場合、管理装置50は、ミニアプリ42aから印刷要求を受けることに応じて、S103で登録用紙のデータを画像形成装置10へ送信してもよい。
【0091】
(2-3)フルアプリ42のインストールの催促は、S205に代えて、或いはS205に加えて、別のタイミングで行ってもよい。例えば、ミニアプリ42aが、S213で支払完了通知を管理装置50へ送信した後にフルアプリ42のインストールを催促してもよい。
【0092】
(2-4)S102で、起動情報にユーザIDが含まれていてもよい。S204では、登録用紙の印刷要求と共にユーザIDを送信してもよい。この場合、画像形成装置10は、S302で、登録用紙にさらにユーザIDを印刷してもよい。或いは、S301で登録用紙のフォームデータを管理装置50へ要求する際にユーザIDも送信してもよい。この場合、管理装置50は、ユーザIDを含むフォームデータを画像形成装置10へ送信してもよい。
【0093】
(2-5)画像形成装置10は、S305で、スキャンデータを管理装置50へ送信してもよい。この場合、例えばS204でミニアプリ42aからユーザIDを取得しておき、そのユーザIDと共にスキャンデータを管理装置50へ送信してもよい。管理装置50は、スキャンデータ及びユーザIDを受信することに応じて、スキャンデータのOCR処理、ユーザ情報取得、ユーザ登録などの一連の登録処理を行ってもよい。
【0094】
(2-6)登録用紙のスキャンは、画像形成装置10以外で行われてもよい。例えば、携帯端末30が、撮影部37を利用したスキャン機能を備えていてもよい。OCR処理は、ミニアプリ42a以外で行われてもよい。例えば、画像形成装置10がOCR機能を備えていてもよい。また例えば、管理装置50へスキャンデータが送信され、管理装置50でOCR処理が行われてもよい。
【0095】
(2-7)管理装置50の機能は、対象施設とそれ以外の場所とに分散して配置されてもよい。例えば、ユーザ管理ソフトウェア62によって作成されるユーザデータベース63は、管理装置50とは別に設けられてもよい。ユーザデータベースは、例えば画像形成装置10に設けられてもよい。
【0096】
(2-8)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
【符号の説明】
【0097】
1…ユーザ登録システム、10…画像形成装置、11,31,51…制御部、12,32,52…記憶部、14,34,54…表示I/F、17…印刷部、18…読取部、30…携帯端末、42…フルアプリ、42a…ミニアプリ、43…決済アプリ、50…管理装置、62…ユーザ管理ソフトウェア、63…ユーザデータベース。