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特開2022-156523管理プログラム、管理装置、管理システムおよび管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022156523
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】管理プログラム、管理装置、管理システムおよび管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20221006BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
G06F3/12 335
G06F3/12 303
G06F3/12 310
G06F3/12 373
B41J29/38 204
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021060263
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】長▲崎▼ 健史
【テーマコード(参考)】
2C061
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP03
2C061AP04
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061HK05
2C061HK19
2C061HN15
(57)【要約】
【課題】印刷装置の使用者が余分なカートリッジを所持してしまう事態の発生を抑制する。
【解決手段】管理プログラム62aは制御部51に、第1,2受信処理とカートリッジ判断処理と第1,2発送処理と発送判断処理とを実行させる。第1受信処理はサービス開始要求を受信する。第2受信処理はカートリッジ種別情報と消耗品残量情報とを受信する。第1発送処理は、第1~4カートリッジ37a~37dがサービス対応カートリッジであるとカートリッジ判断処理において判断された場合に第1~4サービス専用カートリッジの発送を指示する。第2発送処理は、第1~4残量不足条件が成立したと発送判断処理において判断された場合に第1~4サービス専用カートリッジの発送を指示する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
色材を収容するカートリッジが装着される印刷装置と管理装置とが通信可能に構成される管理システムの前記管理装置が備える制御部に、
前記印刷装置に対して前記カートリッジを発送する発送サービスの開始を要求するサービス開始要求を受信する第1受信処理と、
前記印刷装置に装着されている前記カートリッジである装着カートリッジの種別を示すカートリッジ種別情報と、前記カートリッジにおける前記色材の残量を示すカートリッジ残量情報とを前記印刷装置から受信する第2受信処理と、
前記サービス開始要求を受信すると、受信した前記カートリッジ種別情報に基づいて、前記装着カートリッジが、前記発送サービスに対応する前記カートリッジであるサービス対応カートリッジであるか否かを判断するカートリッジ判断処理と、
前記装着カートリッジが前記サービス対応カートリッジでないと前記カートリッジ判断処理において判断された場合に、前記サービス対応カートリッジを発送する第1発送処理と、
前記装着カートリッジが前記サービス対応カートリッジであると前記カートリッジ判断処理において判断された場合に、受信した前記カートリッジ残量情報に基づいて、前記装着カートリッジの交換が必要であることを示す予め設定された発送条件が成立したか否かを判断する発送判断処理と、
前記発送条件が成立したと前記発送判断処理において判断された場合に、前記サービス対応カートリッジを発送する第2発送処理と
を実行させるように構成されている管理プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載の管理プログラムであって、
店舗で購入可能な前記カートリッジである市販カートリッジ、前記印刷装置に同梱されている前記カートリッジである同梱カートリッジ、および、前記発送サービスの専用の前記カートリッジであるサービス専用カートリッジが前記印刷装置に装着可能であり、
前記サービス対応カートリッジは、前記同梱カートリッジおよび前記サービス専用カートリッジである管理プログラム。
【請求項3】
色材を収容するカートリッジが装着される印刷装置と通信するように構成された通信部と、
前記通信部を制御するように構成された制御部と
を備える管理装置であって、
前記制御部は、
前記印刷装置に対して前記カートリッジを発送する発送サービスの開始を要求するサービス開始要求を受信する第1受信処理と、
前記印刷装置に装着されている前記カートリッジである装着カートリッジの種別を示すカートリッジ種別情報と、前記カートリッジにおける前記色材の残量を示すカートリッジ残量情報とを前記印刷装置から受信する第2受信処理と、
前記サービス開始要求を受信すると、受信した前記カートリッジ種別情報に基づいて、前記装着カートリッジが、前記発送サービスに対応する前記カートリッジであるサービス対応カートリッジであるか否かを判断するカートリッジ判断処理と、
前記装着カートリッジが前記サービス対応カートリッジでないと前記カートリッジ判断処理において判断された場合に、前記サービス対応カートリッジを発送する第1発送処理と、
前記装着カートリッジが前記サービス対応カートリッジであると前記カートリッジ判断処理において判断された場合に、受信した前記カートリッジ残量情報に基づいて、前記装着カートリッジの交換が必要であることを示す予め設定された発送条件が成立したか否かを判断する発送判断処理と、
前記発送条件が成立したと前記発送判断処理において判断された場合に、前記サービス対応カートリッジを発送する第2発送処理と
を実行するように構成されている管理装置。
【請求項4】
色材を収容するカートリッジが装着される印刷装置と、管理装置とが通信可能に構成される管理システムであって、
前記管理装置の制御部は、
前記印刷装置に対して前記カートリッジを発送する発送サービスの開始を要求するサービス開始要求を受信する第1受信処理と、
前記印刷装置に装着されている前記カートリッジである装着カートリッジの種別を示すカートリッジ種別情報と、前記カートリッジにおける前記色材の残量を示すカートリッジ残量情報とを前記印刷装置から受信する第2受信処理と、
前記サービス開始要求を受信すると、受信した前記カートリッジ種別情報に基づいて、前記装着カートリッジが、前記発送サービスに対応する前記カートリッジであるサービス対応カートリッジであるか否かを判断するカートリッジ判断処理と、
前記装着カートリッジが前記サービス対応カートリッジでないと前記カートリッジ判断処理において判断された場合に、前記サービス対応カートリッジを発送する第1発送処理と、
前記装着カートリッジが前記サービス対応カートリッジであると前記カートリッジ判断処理において判断された場合に、受信した前記カートリッジ残量情報に基づいて、前記装着カートリッジの交換が必要であることを示す予め設定された発送条件が成立したか否かを判断する発送判断処理と、
前記発送条件が成立したと前記発送判断処理において判断された場合に、前記サービス対応カートリッジを発送する第2発送処理と
を実行するように構成されている管理システム。
【請求項5】
色材を収容するカートリッジが装着される印刷装置と、管理装置とが通信可能に構成される管理システムの前記管理装置で実行される管理方法であって、
前記印刷装置に対して前記カートリッジを発送する発送サービスの開始を要求するサービス開始要求を受信する第1受信ステップと、
前記印刷装置に装着されている前記カートリッジである装着カートリッジの種別を示すカートリッジ種別情報と、前記カートリッジにおける前記色材の残量を示すカートリッジ残量情報とを前記印刷装置から受信する第2受信ステップと、
前記サービス開始要求を受信すると、受信した前記カートリッジ種別情報に基づいて、前記装着カートリッジが、前記発送サービスに対応する前記カートリッジであるサービス対応カートリッジであるか否かを判断するカートリッジ判断ステップと、
前記装着カートリッジが前記サービス対応カートリッジでないと前記カートリッジ判断ステップにおいて判断された場合に、前記サービス対応カートリッジを発送する第1発送ステップと、
前記装着カートリッジが前記サービス対応カートリッジであると前記カートリッジ判断ステップにおいて判断された場合に、受信した前記カートリッジ残量情報に基づいて、前記装着カートリッジの交換が必要であることを示す予め設定された発送条件が成立したか否かを判断する発送判断ステップと、
前記発送条件が成立したと前記発送判断ステップにおいて判断された場合に、前記サービス対応カートリッジを発送する第2発送ステップと
を備える管理方法。
【請求項6】
色材の色が互いに異なる複数の色材カートリッジが装着される印刷装置と管理装置とが通信可能に構成される管理システムの前記管理装置が備える制御部に、
前記印刷装置に対して複数の前記色材カートリッジを発送する発送サービスの開始を要
求するサービス開始要求を受信する第1受信処理と、
前記印刷装置に装着されている前記色材カートリッジである装着色材カートリッジの種別を示す色材カートリッジ種別情報と、前記色材カートリッジにおける前記色材の残量を示す色材カートリッジ残量情報とを前記印刷装置から受信する第2受信処理と、
前記サービス開始要求を受信すると、受信した前記色材カートリッジ種別情報に基づいて、1または複数の前記装着色材カートリッジのそれぞれについて、前記装着色材カートリッジが、前記発送サービスに対応するカートリッジであるサービス対応カートリッジであるか否かを判断する色材カートリッジ判断処理と、
前記装着色材カートリッジが前記サービス対応カートリッジでないと前記色材カートリッジ判断処理において判断された場合に、前記装着色材カートリッジに対応した前記色材の色の前記サービス対応カートリッジを発送する第1発送処理と、
前記装着色材カートリッジが前記サービス対応カートリッジであると前記色材カートリッジ判断処理において判断された場合に、受信した前記色材カートリッジ残量情報に基づいて、前記装着色材カートリッジの交換が必要であることを示す予め設定された発送条件が成立したか否かを判断する発送判断処理と、
前記発送条件が成立したと前記発送判断処理において判断された場合に、前記装着色材カートリッジに対応した前記色材の色の前記サービス対応カートリッジを発送する第2発送処理と
を実行させるように構成されている管理プログラム。
【請求項7】
請求項6に記載の管理プログラムであって、
前記制御部に、更に、
前記印刷装置に装着されている複数の前記装着色材カートリッジの全てが前記サービス対応カートリッジであると前記色材カートリッジ判断処理において判断された場合に、前記印刷装置による印刷に対して課金する課金サービスを開始する第1課金開始処理を実行させるように構成されている管理プログラム。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載の管理プログラムであって、
前記制御部に、更に、
前記印刷装置に装着されている複数の前記装着色材カートリッジの一部が前記サービス対応カートリッジであると前記色材カートリッジ判断処理において判断された場合に、前記印刷装置による印刷に対して課金する課金サービスを開始する第2課金開始処理を実行させるように構成されている管理プログラム。
【請求項9】
請求項6~請求項8の何れか1項に記載の管理プログラムであって、
前記制御部に、更に、
前記印刷装置に装着されている複数の前記装着色材カートリッジの全てが前記サービス対応カートリッジでないと前記色材カートリッジ判断処理において判断された場合に、複数の前記装着色材カートリッジの全てについて、前記装着色材カートリッジに対応した前記色材の色の前記サービス対応カートリッジを発送する全発送処理を実行させるように構成されている管理プログラム。
【請求項10】
色材の色が互いに異なる複数の色材カートリッジが装着される印刷装置と通信するように構成された通信部と、
前記通信部を制御するように構成された制御部と
を備える管理装置であって、
前記制御部は、
前記印刷装置に対して複数の前記色材カートリッジを発送する発送サービスの開始を要求するサービス開始要求を受信する第1受信処理と、
前記印刷装置に装着されている前記色材カートリッジである装着色材カートリッジの種
別を示す色材カートリッジ種別情報と、前記色材カートリッジにおける前記色材の残量を示す色材カートリッジ残量情報とを前記印刷装置から受信する第2受信処理と、
前記サービス開始要求を受信すると、受信した前記色材カートリッジ種別情報に基づいて、1または複数の前記装着色材カートリッジのそれぞれについて、前記装着色材カートリッジが、前記発送サービスに対応するカートリッジであるサービス対応カートリッジであるか否かを判断する色材カートリッジ判断処理と、
前記装着色材カートリッジが前記サービス対応カートリッジでないと前記色材カートリッジ判断処理において判断された場合に、前記装着色材カートリッジに対応した前記色材の色の前記サービス対応カートリッジを発送する第1発送処理と、
前記装着色材カートリッジが前記サービス対応カートリッジであると前記色材カートリッジ判断処理において判断された場合に、受信した前記色材カートリッジ残量情報に基づいて、前記装着色材カートリッジの交換が必要であることを示す予め設定された発送条件が成立したか否かを判断する発送判断処理と、
前記発送条件が成立したと前記発送判断処理において判断された場合に、前記装着色材カートリッジに対応した前記色材の色の前記サービス対応カートリッジを発送する第2発送処理と
を実行するように構成されている管理装置。
【請求項11】
色材の色が互いに異なる複数の色材カートリッジが装着される印刷装置と、管理装置とが通信可能に構成される管理システムであって、
前記管理装置の制御部は、
前記印刷装置に対して複数の前記色材カートリッジを発送する発送サービスの開始を要求するサービス開始要求を受信する第1受信処理と、
前記印刷装置に装着されている前記色材カートリッジである装着色材カートリッジの種別を示す色材カートリッジ種別情報と、前記色材カートリッジにおける前記色材の残量を示す色材カートリッジ残量情報とを前記印刷装置から受信する第2受信処理と、
前記サービス開始要求を受信すると、受信した前記色材カートリッジ種別情報に基づいて、1または複数の前記装着色材カートリッジのそれぞれについて、前記装着色材カートリッジが、前記発送サービスに対応するカートリッジであるサービス対応カートリッジであるか否かを判断する色材カートリッジ判断処理と、
前記装着色材カートリッジが前記サービス対応カートリッジでないと前記色材カートリッジ判断処理において判断された場合に、前記装着色材カートリッジに対応した前記色材の色の前記サービス対応カートリッジを発送する第1発送処理と、
前記装着色材カートリッジが前記サービス対応カートリッジであると前記色材カートリッジ判断処理において判断された場合に、受信した前記色材カートリッジ残量情報に基づいて、前記装着色材カートリッジの交換が必要であることを示す予め設定された発送条件が成立したか否かを判断する発送判断処理と、
前記発送条件が成立したと前記発送判断処理において判断された場合に、前記装着色材カートリッジに対応した前記色材の色の前記サービス対応カートリッジを発送する第2発送処理と
を実行するように構成されている管理システム。
【請求項12】
色材の色が互いに異なる複数の色材カートリッジが装着される印刷装置と、管理装置とが通信可能に構成される管理システムの前記管理装置で実行される管理方法であって、
前記印刷装置に対して複数の前記色材カートリッジを発送する発送サービスの開始を要求するサービス開始要求を受信する第1受信ステップと、
前記印刷装置に装着されている前記色材カートリッジである装着色材カートリッジの種別を示す色材カートリッジ種別情報と、前記色材カートリッジにおける前記色材の残量を示す色材カートリッジ残量情報とを前記印刷装置から受信する第2受信ステップと、
前記サービス開始要求を受信すると、受信した前記色材カートリッジ種別情報に基づい
て、1または複数の前記装着色材カートリッジのそれぞれについて、前記装着色材カートリッジが、前記発送サービスに対応するカートリッジであるサービス対応カートリッジであるか否かを判断する色材カートリッジ判断ステップと、
前記装着色材カートリッジが前記サービス対応カートリッジでないと前記色材カートリッジ判断ステップにおいて判断された場合に、前記装着色材カートリッジに対応した前記色材の色の前記サービス対応カートリッジを発送する第1発送ステップと、
前記装着色材カートリッジが前記サービス対応カートリッジであると前記色材カートリッジ判断ステップにおいて判断された場合に、受信した前記色材カートリッジ残量情報に基づいて、前記装着色材カートリッジの交換が必要であることを示す予め設定された発送条件が成立したか否かを判断する発送判断ステップと、
前記発送条件が成立したと前記発送判断ステップにおいて判断された場合に、前記装着色材カートリッジに対応した前記色材の色の前記サービス対応カートリッジを発送する第2発送ステップと
を備える管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、印刷装置を管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、プリンタの使用者に対して定額印刷サービスを提供する情報管理サーバが記載されている。情報管理サーバは、プリンタの使用者との間で定額印刷サービスの契約が締結されると、定額印刷サービスで利用される専用カートリッジをプリンタの使用者へ発送するための処理を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-193592号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、プリンタの使用者との間で定額印刷サービスの契約が締結される前においてプリンタの使用者が既に専用カートリッジを所持している可能性が考慮されていない。このため、プリンタの使用者が既に専用カートリッジを所持しているのにも関わらず、専用カートリッジがプリンタの使用者へ発送され、その結果、プリンタの使用者が余分なカートリッジを所持することになってしまう可能性がある。
【0005】
本開示は、印刷装置の使用者が余分なカートリッジを所持してしまう事態の発生を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、色材を収容するカートリッジが装着される印刷装置と管理装置とが通信可能に構成される管理システムの管理装置が備える制御部に、第1受信処理と、第2受信処理と、カートリッジ判断処理と、第1発送処理と、発送判断処理と、第2発送処理とを実行させるように構成されている管理プログラムである。
【0007】
第1受信処理は、印刷装置に対してカートリッジを発送する発送サービスの開始を要求するサービス開始要求を受信する。
第2受信処理は、印刷装置に装着されているカートリッジである装着カートリッジの種別を示すカートリッジ種別情報と、カートリッジにおける色材の残量を示すカートリッジ残量情報とを印刷装置から受信する。
【0008】
カートリッジ判断処理は、サービス開始要求を受信すると、受信したカートリッジ種別情報に基づいて、装着カートリッジが、発送サービスに対応するカートリッジであるサービス対応カートリッジであるか否かを判断する。
【0009】
第1発送処理は、装着カートリッジがサービス対応カートリッジでないとカートリッジ判断処理において判断された場合に、サービス対応カートリッジを発送する。
発送判断処理は、装着カートリッジがサービス対応カートリッジであるとカートリッジ判断処理において判断された場合に、受信したカートリッジ残量情報に基づいて、装着カートリッジの交換が必要であることを示す予め設定された発送条件が成立したか否かを判断する。
【0010】
第2発送処理は、発送条件が成立したと発送判断処理において判断された場合に、サービス対応カートリッジを発送する。
このように構成された本開示の管理プログラムは、装着カートリッジがサービス対応カートリッジである場合には、装着カートリッジの交換が必要となるまでは、サービス対応カートリッジを発送しないようにすることができる。このため、本開示の管理プログラムは、印刷装置の使用者が余分なカートリッジを所持してしまう事態の発生を抑制することができる。
【0011】
本開示の別の態様は、色材の色が互いに異なる複数の色材カートリッジが装着される印刷装置と管理装置とが通信可能に構成される管理システムの管理装置が備える制御部に、第1受信処理と、第2受信処理と、色材カートリッジ判断処理と、第1発送処理と、発送判断処理と、第2発送処理とを実行させるように構成されている管理プログラムである。
【0012】
第1受信処理は、印刷装置に対して複数の色材カートリッジを発送する発送サービスの開始を要求するサービス開始要求を受信する。
第2受信処理は、印刷装置に装着されている色材カートリッジである装着色材カートリッジの種別を示す色材カートリッジ種別情報と、色材カートリッジにおける色材の残量を示す色材カートリッジ残量情報とを印刷装置から受信する。
【0013】
色材カートリッジ判断処理は、サービス開始要求を受信すると、受信した色材カートリッジ種別情報に基づいて、1または複数の装着色材カートリッジのそれぞれについて、装着色材カートリッジが、発送サービスに対応するカートリッジであるサービス対応カートリッジであるか否かを判断する。
【0014】
第1発送処理は、装着色材カートリッジがサービス対応カートリッジでないと色材カートリッジ判断処理において判断された場合に、装着色材カートリッジに対応した色材の色のサービス対応カートリッジを発送する。
【0015】
発送判断処理は、装着色材カートリッジがサービス対応カートリッジであると色材カートリッジ判断処理において判断された場合に、受信した色材カートリッジ残量情報に基づいて、装着色材カートリッジの交換が必要であることを示す予め設定された発送条件が成立したか否かを判断する。
【0016】
第2発送処理は、発送条件が成立したと発送判断処理において判断された場合に、装着色材カートリッジに対応した色材の色のサービス対応カートリッジを発送する。
このように構成された本開示の管理プログラムは、装着色材カートリッジがサービス対応カートリッジである場合には、装着色材カートリッジの交換が必要となるまでは、サービス対応カートリッジを発送しないようにすることができる。このため、本開示の管理プログラムは、印刷装置の使用者が余分な色材カートリッジを所持してしまう事態の発生を抑制することができる。
【0017】
本開示の更に別の態様では、上記プログラムが実行されるように構成された管理装置と管理システムとが提供されてもよい。
本開示の更に別の態様では、上記プログラムが実行される管理装置で用いられる管理方法が提供されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】管理システムの構成を示す図である。
図2】端末装置、プリンタおよびサービスサーバの構成を示すブロック図である。
図3】印刷サービスの申し込みの手順を示すシーケンス図である。
図4】サービス開始処理の第1部分を示すフローチャートである。
図5】サービス開始処理の第2部分を示すフローチャートである。
図6】サービス開始処理の第3部分を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に本開示の実施形態を図面とともに説明する。
(1)管理システム1の構成
本実施形態の管理システム1は、印刷サービスを管理するシステムであり、図1に示すように、端末装置2と、プリンタ3と、サービスサーバ4と、発送サーバ5とを備える。
【0020】
印刷サービスは、プリンタ3に装着可能なカートリッジを自動配送する発送サービスと、プリンタ3によって印刷された印刷媒体の枚数(以下、印刷枚数)に応じて課金する課金サービスとを含む。この課金サービスは、サービス単位期間(例えば、1カ月)内でサービスプラン毎に規定された印刷枚数(以下、規定枚数)までは定額で、規定枚数を超える印刷に対して追加課金するサービスである。なお、サービス単位期間内での印刷枚数が規定枚数未満である場合には、余剰分が次のサービス単位期間に繰り越される。
【0021】
端末装置2、プリンタ3、サービスサーバ4および発送サーバ5は、WAN6を介して互いに通信可能に構成されている。WANは、Wide Area Networkの略である。本実施形態のWAN6は、インターネットである。
【0022】
端末装置2は、本実施形態ではパーソナルコンピュータであり、図2に示すように、制御部11と、通信部12と、表示部13と、入力部14と、記憶部15とを備える。なお、端末装置2は、スマートフォンまたはタブレットなどの携帯端末であってもよい。
【0023】
制御部11は、CPU21およびメモリ22を備える。CPU21は、メモリ22に記憶されたプログラムを実行し、これにより、端末装置2の各種機能が実現される。なお、制御部11により実現される各種機能は、プログラムの実行によって実現することに限るものではなく、その一部または全部について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。
【0024】
メモリ22は、非遷移的実体的記録媒体である半導体メモリ(例えば、ROM、RAMおよびフラッシュメモリ)を備える。
通信部12は、WAN6を介してサービスサーバ4との間でデータ通信を行う。
【0025】
表示部13は、図示しない表示装置を備え、表示装置に各種画像を表示する。入力部14は、キーボードとマウスとを備える。そして入力部14は、端末装置2の使用者がキーボードおよびマウスを介して行った入力操作を特定するための入力操作情報を出力する。
【0026】
記憶部15は、例えばHDDおよびSSD等の補助記憶装置を備え、各種データを記憶する。HDDは、Hard Disk Driveの略である。SSDは、Solid State Driveの略である。
【0027】
プリンタ3は、制御部31と、通信部32と、表示部33と、入力部34と、印刷部35と、装着部36とを備える。
制御部31は、CPU41およびメモリ42を備える。CPU41は、メモリ42に記憶されたプログラムを実行し、これにより、プリンタ3の各種機能が実現される。なお、制御部31により実現される各種機能は、プログラムの実行によって実現することに限るものではなく、その一部または全部について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。メモリ42は、非遷移的実体的記録媒体である半導体メモリ(例えば、
ROM、RAMおよびフラッシュメモリ)を備え、プログラムおよびデータを記憶する。
【0028】
通信部32は、WAN6を介してサービスサーバ4との間でデータ通信を行う。
表示部33は、図示しない表示装置を備え、表示装置に各種画像を表示する。入力部34は、表示部33の表示画面上に設置されたタッチパネルと、表示部33の表示画面の周囲に設置されたスイッチとを備える。そして入力部34は、使用者がタッチパネルおよびスイッチを介して行った入力操作を特定するための入力操作情報を出力する。
【0029】
印刷部35は、インクジェット技術または電子写真技術の印刷機構を有し、印刷媒体に画像を印刷することができる。
装着部36は、第1カートリッジ37a、第2カートリッジ37b、第3カートリッジ37cおよび第4カートリッジ37dが着脱可能に装着される。第1,2,3,4カートリッジ37a~37dは、印刷媒体に画像を印刷するために印刷部35よって印刷媒体に付着させる色材(本実施形態では、インク)を収容する。第1,2,3,4カートリッジ37a,37b,37c,37dはそれぞれ、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの色材を収容する。
【0030】
サービスサーバ4は、制御部51と、通信部52と、記憶部53とを備える。
制御部51は、CPU61およびメモリ62を備える。CPU61は、メモリ62に記憶されたプログラムを実行し、これにより、サービスサーバ4の各種機能が実現される。なお、制御部51により実現される各種機能は、プログラムの実行によって実現することに限るものではなく、その一部または全部について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。メモリ62は、非遷移的実体的記録媒体である半導体メモリ(例えば、ROM、RAMおよびフラッシュメモリ)を備え、プログラムおよびデータを記憶する。
【0031】
メモリ62は、管理プログラム62aを記憶する。管理プログラム62aは、印刷サービスを管理する機能を、CPU61に実現させるためのコンピュータプログラムである。
通信部52は、WAN6を介して端末装置2、プリンタ3および発送サーバ5との間でデータ通信を行う。記憶部53は、例えばHDDおよびSSD等の補助記憶装置を備え、各種データを記憶する。
【0032】
発送サーバ5は、後述するカートリッジ発送指示をサービスサーバ4から受信すると、カートリッジ発送指示の内容に従ったカートリッジ発送を行うように発送作業者へ通知する。これにより、カートリッジ発送指示に対応したカートリッジ発送が行われる。
【0033】
(2)印刷サービス申し込み
次に、プリンタ3の所有者(以下、サービス利用者)が印刷サービスを申し込むときの手順を説明する。
【0034】
まず、サービス利用者が入力部14を介して端末装置2に対して入力操作することにより、図3の処理P1で示すように、端末装置2が、印刷サービスを提供するためにサービスサーバ4に開設されたウェブサイト(以下、サービスウェブサイト)にアクセスする。
【0035】
さらに、サービス利用者が端末装置2に対して入力操作することにより、処理P2で示すように、端末装置2が、印刷サービスを利用するためのアカウントを作成して、サービスウェブサイトにログインする。アカウントは、少なくとも、サービス利用者の氏名、メールアドレスおよびパスワードを登録することによって作成される。
【0036】
次に、サービス利用者が端末装置2に対して入力操作することにより、処理P3で示す
ように、端末装置2が、サービスウェブサイトに対してプリンタ3を登録する。具体的には、端末装置2は、サービスサーバ4に対して、プリンタ3を特定するためのプリンタ識別情報を送信する。
【0037】
サービスサーバ4は、プリンタ識別情報を受信すると、処理P4で示すように、WAN6を介してプリンタ3との間で通信を行い、プリンタ識別情報に対応するプリンタ3を検出する。
【0038】
サービスサーバ4は、プリンタ3を検出すると、プリンタ3を、サービス利用者のアカウントに対する登録プリンタとして登録し、処理P5で示すように、登録が成功した旨を示す登録成功通知を端末装置2へ送信する。
【0039】
次に、サービス利用者が端末装置2に対して入力操作することにより、処理P6で示すように、端末装置2が、登録プリンタを対象として印刷サービスを申し込むサービス開始要求をサービスサーバ4へ送信する。サービス開始要求には、申し込んだ印刷サービスのプランの種類を示すプラン情報と、カートリッジの配送先を示す配送先情報と、印刷サービスの利用料金を引き落とすための決済情報(例えば、クレジットカード番号)が含まれる。
【0040】
サービスサーバ4は、サービス開始要求を受信すると、処理P7で示すように、プリンタ3に対して、定期的(例えば、12時間毎)に通知情報を送信させる定期情報通知設定を行う。通知情報には、ファーム識別情報と、ページカウント情報と、消耗品残量情報と、交換カウント情報と、カートリッジ種別情報とが含まれる。
【0041】
ファーム識別情報は、プリンタ3のファームウェアの種類とバージョンを示す。ページカウント情報は、プリンタ3による印刷枚数を示す。消耗品残量情報は、第1,2,3,4カートリッジ37a,37b,37c,37dの色材の残量を示す。交換カウント情報は、第1,2,3,4カートリッジ37a,37b,37c,37dの交換回数を示す。
【0042】
カートリッジ種別情報は、カートリッジ37a~37dが、市販カートリッジであるか、同梱カートリッジであるか、サービス専用カートリッジであるかを示す。市販カートリッジは、店舗で購入可能なカートリッジである。同梱カートリッジは、プリンタ3に同梱されるカートリッジである。サービス専用カートリッジは、印刷サービスの専用のカートリッジである。
【0043】
以下、第1,2,3,4カートリッジ37a,37b,37c,37dに対応するサービス専用カートリッジをそれぞれ、第1,2,3,4サービス専用カートリッジという。
プリンタ3に対して定期情報通知設定が行われると、プリンタ3は、処理P8で示すように、1回目の通知情報をサービスサーバ4へ送信する。
【0044】
サービスサーバ4は、通知情報を受信すると、処理P9で示すように、プリンタ3に対してサービス有効化設定を行う。これにより、プリンタ3が、通常モードからサービスモードに設定される。
【0045】
プリンタ3は、サービスモードに設定されると、処理P10で示すように、有効化完了通知をサービスサーバ4へ送信する。
サービスサーバ4は、有効化完了通知を受信すると、処理P11で示すように、登録完了通知を端末装置2へ送信する。これにより、サービス利用者は、印刷サービス申し込みが完了したことを認識することができる。
【0046】
(3)サービスサーバ4において実行される処理
次に、サービスサーバ4のCPU61が実行するサービス開始処理の手順を説明する。サービス開始処理は、制御部51の動作中において繰り返し実行される処理である。
【0047】
サービス開始処理が実行されると、CPU61は、図4に示すように、まずS10にて、サービス開始要求を受信したか否かを判断する。ここで、サービス開始要求を受信していない場合には、CPU61は、サービス開始処理を終了する。
【0048】
一方、サービス開始要求を受信した場合には、CPU61は、S20にて、S10で受信したサービス開始要求の送信元のアカウント(以下、サービス対象アカウント)に対する登録プリンタから通知情報を受信したか否かを判断する。
【0049】
ここで、登録プリンタから通知情報を受信していない場合には、S20の処理を繰り返すことによって通知情報を受信するまで待機する。そして、登録プリンタから通知情報を受信すると、CPU61は、S30にて、S20で受信した通知情報に含まれるカートリッジ種別情報に基づいて、第1カートリッジ37aがサービス対応カートリッジであるか否かを判断する。サービス対応カートリッジは、同梱カートリッジおよびサービス専用カートリッジである。
【0050】
ここで、第1カートリッジ37aがサービス対応カートリッジでない場合には、CPU61は、S40にて、メモリ62に設けられた第1サービス非対応フラグF1をセットし、S70に移行する。なお、フラグをセットするとは、そのフラグの値を1にすることを示し、フラグをクリアするとは、そのフラグの値を0にすることを示す。
【0051】
一方、第1カートリッジ37aがサービス対応カートリッジである場合には、CPU61は、S50にて、S20で受信した通知情報に含まれる消耗品残量情報に基づいて、予め設定された第1残量不足条件が成立したか否かを判断する。本実施形態の第1残量不足条件は、第1カートリッジ37aの色材の残量が予め設定された第1不足量以下であることである。
【0052】
ここで、第1残量不足条件が成立していない場合には、CPU61は、S70に移行する。一方、第1残量不足条件が成立している場合には、CPU61は、S60にて、メモリ62に設けられた第1不足フラグF11をセットし、S70に移行する。
【0053】
S70に移行すると、CPU61は、S20で受信した通知情報に含まれるカートリッジ種別情報に基づいて、第2カートリッジ37bがサービス対応カートリッジであるか否かを判断する。
【0054】
ここで、第2カートリッジ37bがサービス対応カートリッジでない場合には、CPU61は、S80にて、メモリ62に設けられた第2サービス非対応フラグF2をセットし、S110に移行する。
【0055】
一方、第2カートリッジ37bがサービス対応カートリッジである場合には、CPU61は、S90にて、S20で受信した通知情報に含まれる消耗品残量情報に基づいて、予め設定された第2残量不足条件が成立したか否かを判断する。本実施形態の第2残量不足条件は、第2カートリッジ37bの色材の残量が予め設定された第2不足量以下であることである。
【0056】
ここで、第2残量不足条件が成立していない場合には、CPU61は、S110に移行する。一方、第2残量不足条件が成立している場合には、CPU61は、S100にて、
メモリ62に設けられた第2不足フラグF12をセットし、S110に移行する。
【0057】
S110に移行すると、CPU61は、S20で受信した通知情報に含まれるカートリッジ種別情報に基づいて、第3カートリッジ37cがサービス対応カートリッジであるか否かを判断する。
【0058】
ここで、第3カートリッジ37cがサービス対応カートリッジでない場合には、CPU61は、S120にて、メモリ62に設けられた第3サービス非対応フラグF3をセットし、S150に移行する。
【0059】
一方、第3カートリッジ37cがサービス対応カートリッジである場合には、CPU61は、S130にて、S20で受信した通知情報に含まれる消耗品残量情報に基づいて、予め設定された第3残量不足条件が成立したか否かを判断する。本実施形態の第3残量不足条件は、第3カートリッジ37cの色材の残量が予め設定された第3不足量以下であることである。
【0060】
ここで、第3残量不足条件が成立していない場合には、CPU61は、S150に移行する。一方、第3残量不足条件が成立している場合には、CPU61は、S140にて、メモリ62に設けられた第3不足フラグF13をセットし、S150に移行する。
【0061】
S150に移行すると、CPU61は、図5に示すように、S20で受信した通知情報に含まれるカートリッジ種別情報に基づいて、第4カートリッジ37dがサービス対応カートリッジであるか否かを判断する。
【0062】
ここで、第4カートリッジ37dがサービス対応カートリッジでない場合には、CPU61は、S160にて、メモリ62に設けられた第4サービス非対応フラグF4をセットし、S190に移行する。
【0063】
一方、第4カートリッジ37dがサービス対応カートリッジである場合には、CPU61は、S170にて、S20で受信した通知情報に含まれる消耗品残量情報に基づいて、予め設定された第4残量不足条件が成立したか否かを判断する。本実施形態の第4残量不足条件は、第4カートリッジ37dの色材の残量が予め設定された第4不足量以下であることである。
【0064】
ここで、第4残量不足条件が成立していない場合には、CPU61は、S190に移行する。一方、第4残量不足条件が成立している場合には、CPU61は、S180にて、メモリ62に設けられた第4不足フラグF14をセットし、S190に移行する。
【0065】
S190に移行すると、CPU61は、第1サービス非対応フラグF1、第2サービス非対応フラグF2、第3サービス非対応フラグF3および第4サービス非対応フラグF4の全てがセットされているか否かを判断する。
【0066】
ここで、第1~第4サービス非対応フラグF1~F4がセットされている場合には、CPU61は、S200にて、全カートリッジ発送指示を発送サーバ5へ送信し、S370に移行する。全カートリッジ発送指示は、サービス対象アカウントの配送先へ、サービス対象アカウントの登録プリンタに対応した全色のサービス専用カートリッジ(すなわち、第1,2,3,4サービス専用カートリッジ)を発送させる指示である。
【0067】
またS190にて、第1~第4サービス非対応フラグF1~F4の少なくとも一つがクリアされている場合には、CPU61は、S210にて、第1サービス非対応フラグF1
がセットされているか否かを判断する。ここで、第1サービス非対応フラグF1がクリアされている場合には、CPU61は、S230に移行する。一方、第1サービス非対応フラグF1がセットされている場合には、CPU61は、S220にて、第1カートリッジ発送指示を発送サーバ5へ送信し、S230に移行する。第1カートリッジ発送指示は、サービス対象アカウントの配送先へ、サービス対象アカウントの登録プリンタに対応した第1サービス専用カートリッジを発送させる指示である。
【0068】
S230に移行すると、CPU61は、第2サービス非対応フラグF2がセットされているか否かを判断する。ここで、第2サービス非対応フラグF2がクリアされている場合には、CPU61は、S250に移行する。一方、第2サービス非対応フラグF2がセットされている場合には、CPU61は、S240にて、第2カートリッジ発送指示を発送サーバ5へ送信し、S250に移行する。第2カートリッジ発送指示は、サービス対象アカウントの配送先へ、サービス対象アカウントの登録プリンタに対応した第2サービス専用カートリッジを発送させる指示である。
【0069】
S250に移行すると、CPU61は、第3サービス非対応フラグF3がセットされているか否かを判断する。ここで、第3サービス非対応フラグF3がクリアされている場合には、CPU61は、S270に移行する。一方、第3サービス非対応フラグF3がセットされている場合には、CPU61は、S260にて、第3カートリッジ発送指示を発送サーバ5へ送信し、S270に移行する。第3カートリッジ発送指示は、サービス対象アカウントの配送先へ、サービス対象アカウントの登録プリンタに対応した第3サービス専用カートリッジを発送させる指示である。
【0070】
S270に移行すると、CPU61は、第4サービス非対応フラグF4がセットされているか否かを判断する。ここで、第4サービス非対応フラグF4がクリアされている場合には、CPU61は、S290に移行する。一方、第4サービス非対応フラグF4がセットされている場合には、CPU61は、S280にて、第4カートリッジ発送指示を発送サーバ5へ送信し、S290に移行する。第4カートリッジ発送指示は、サービス対象アカウントの配送先へ、サービス対象アカウントの登録プリンタに対応した第4サービス専用カートリッジを発送させる指示である。
【0071】
S290に移行すると、CPU61は、図6に示すように、第1不足フラグF11がセットされているか否かを判断する。ここで、第1不足フラグF11がクリアされている場合には、CPU61は、S310に移行する。一方、第1不足フラグF11がセットされている場合には、CPU61は、S300にて、第1カートリッジ発送指示を発送サーバ5へ送信し、S310に移行する。
【0072】
S310に移行すると、CPU61は、第2不足フラグF12がセットされているか否かを判断する。ここで、第2不足フラグF12がクリアされている場合には、CPU61は、S330に移行する。一方、第2不足フラグF12がセットされている場合には、CPU61は、S320にて、第2カートリッジ発送指示を発送サーバ5へ送信し、S330に移行する。
【0073】
S330に移行すると、CPU61は、第3不足フラグF13がセットされているか否かを判断する。ここで、第3不足フラグF13がクリアされている場合には、CPU61は、S350に移行する。一方、第3不足フラグF13がセットされている場合には、CPU61は、S340にて、第3カートリッジ発送指示を発送サーバ5へ送信し、S350に移行する。
【0074】
S350に移行すると、CPU61は、第4不足フラグF14がセットされているか否
かを判断する。ここで、第4不足フラグF14がクリアされている場合には、CPU61は、S370に移行する。一方、第4不足フラグF14がセットされている場合には、CPU61は、S360にて、第4カートリッジ発送指示を発送サーバ5へ送信し、S370に移行する。
【0075】
S370に移行すると、CPU61は、第1サービス非対応フラグF1、第2サービス非対応フラグF2、第3サービス非対応フラグF3および第4サービス非対応フラグF4の全てがクリアされているか否かを判断する。
【0076】
ここで、第1~第4サービス非対応フラグF1~F4がクリアされている場合には、CPU61は、S380にて、サービス対象アカウントに対して課金する課金サービスを開始し、S410に移行する。一方、第1~第4サービス非対応フラグF1~F4の少なくとも一つがセットされている場合には、CPU61は、S390にて、第1サービス非対応フラグF1、第2サービス非対応フラグF2、第3サービス非対応フラグF3および第4サービス非対応フラグF4の全てがセットされているか否かを判断する。
【0077】
ここで、第1~第4サービス非対応フラグF1~F4がセットされている場合には、CPU61は、S410に移行する。一方、第1~第4サービス非対応フラグF1~F4の少なくとも一つがクリアされている場合には、PU61は、S400にて、サービス対象アカウントに対して課金する課金サービスを開始し、S410に移行する。
【0078】
S410に移行すると、CPU61は、第1~第4サービス非対応フラグF1~F4および第11~第14不足フラグF11~F14の全てをクリアし、サービス開始処理を終了する。
【0079】
(4)効果
このように構成された管理プログラム62aは、プリンタ3とサービスサーバ4とが通信可能に構成される管理システム1のサービスサーバ4が備える制御部51に、第1受信処理と、第2受信処理と、カートリッジ判断処理と、第1発送処理と、発送判断処理と、第2発送処理と実行させるように構成されている。プリンタ3は、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの色材を収容する第1,2,3,4カートリッジ37a,37b,37c,37dが装着される。
【0080】
第1受信処理は、プリンタ3に対して第1~4カートリッジ37a~37dを発送する発送サービスを含む印刷サービスの開始を要求するサービス開始要求を受信する。
第2受信処理は、プリンタ3に装着されている第1~4カートリッジ37a~37dの種別を示すカートリッジ種別情報と、第1~4カートリッジ37a~37dにおける色材の残量を示す消耗品残量情報とをプリンタ3から受信する。
【0081】
カートリッジ判断処理は、サービス開始要求を受信すると、受信したカートリッジ種別情報に基づいて、プリンタ3に装着されている第1~4カートリッジ37a~37dがサービス対応カートリッジであるか否かを判断する。
【0082】
第1発送処理は、プリンタ3に装着されている第1~4カートリッジ37a~37dがサービス対応カートリッジでないと判断された場合にそれぞれ、第1~4サービス専用カートリッジの発送を指示する第1~4カートリッジ発送指示を発送サーバ5へ送信する。これにより、第1~4カートリッジ発送指示のそれぞれに対応したカートリッジ発送が行われる。なお、第1発送処理は、発送のための準備の処理、発注処理などを含む。
【0083】
発送判断処理は、プリンタ3に装着されている第1~4カートリッジ37a~37dが
サービス対応カートリッジであると判断された場合にそれぞれ、受信した消耗品残量情報に基づいて、予め設定された第1~4残量不足条件が成立したか否かを判断する。
【0084】
第2発送処理は、第1~4残量不足条件が成立したと判断された場合にそれぞれ、第1~4サービス専用カートリッジの発送を指示する第1~4カートリッジ発送指示を発送サーバ5へ送信する。これにより、第1~4カートリッジ発送指示のそれぞれに対応したカートリッジ発送が行われる。なお、第2発送処理は、発送のための準備の処理、発注処理などを含む。
【0085】
これにより、管理プログラム62aは、プリンタ3に装着されている第1~4カートリッジ37a~37dがサービス対応カートリッジである場合には、プリンタ3に装着されている第1~4カートリッジ37a~37dの交換が必要となるまでは、第1~4サービス対応カートリッジを発送しないようにすることができる。このため、管理プログラム62aは、プリンタ3の使用者が余分なカートリッジを所持してしまう事態の発生を抑制することができる。
【0086】
さらに、管理プログラム62aは、プリンタ3に装着されている第1~4カートリッジ37a~37dがサービス対応カートリッジである場合であっても、第1~4カートリッジ37a~37dの色材の残量が少なくなった場合には、自動的に第1~4サービス専用カートリッジをプリンタ3の使用者の元へ発送することができる。これにより、管理プログラム62aは、サービス対応カートリッジを発送するべきか否かの発送判断をサービスサーバ4に行わせることができる。このため、管理プログラム62aは、プリンタ3の使用者による発送判断を不要にすることができ、プリンタ3の使用者の利便性を向上させることができる。
【0087】
また、店舗で購入可能な市販カートリッジ、プリンタ3に同梱されている同梱カートリッジ、および、印刷サービスの専用のサービス専用カートリッジがプリンタ3に装着可能である。そしてサービス対応カートリッジは、同梱カートリッジおよびサービス専用カートリッジである。同梱カートリッジがサービス対応カートリッジであるため、プリンタ3の使用者は、サービス専用カートリッジの到着を待つことなく、印刷サービスが開始された状態でプリンタ3を使用することができる。
【0088】
また管理プログラム62aは、制御部51に、更に、第1課金開始処理を実行させるように構成されている。第1課金開始処理は、プリンタ3に装着されている第1~4カートリッジ37a~37dの全てがサービス対応カートリッジであると判断された場合に、プリンタ3による印刷に対して課金する課金サービスを開始する。これにより、管理プログラム62aは、全ての色のサービス対応カートリッジを用いたプリンタ3の使用に対して適切なタイミングで課金サービスを開始することができる。
【0089】
また管理プログラム62aは、制御部51に、更に、第2課金開始処理を実行させるように構成されている。第2課金開始処理は、プリンタ3に装着されている第1~4カートリッジ37a~37dの一部がサービス対応カートリッジであると判断された場合に、プリンタ3による印刷に対して課金する課金サービスを開始する。これにより、管理プログラム62aは、一部の色のサービス対応カートリッジを用いたプリンタ3の使用に対して適切なタイミングで課金サービスを開始することができる。
【0090】
また管理プログラム62aは、制御部51に、更に、全発送処理を実行させるように構成されている。全発送処理は、プリンタ3に装着されている第1~4カートリッジ37a~37dの全てがサービス対応カートリッジでないと判断された場合に、プリンタ3に装着されている第1~4カートリッジ37a~37dの全てについて第1~4サービス専用
カートリッジの発送を指示する全カートリッジ発送指示を発送サーバ5へ送信する。これにより、管理プログラム62aは、全色のサービス対応カートリッジを一括して発送することができるため、発送の作業効率を向上させることができる。
【0091】
以上説明した実施形態において、プリンタ3は印刷装置に相当し、サービスサーバ4は管理装置に相当する。
また、第1~4カートリッジ37a~37dはカートリッジおよび色材カートリッジに相当し、プリンタ3に装着されている第1~4カートリッジ37a~37dは装着カートリッジおよび装着色材カートリッジに相当する。
【0092】
また、S10は第1受信処理および第1受信ステップに相当し、S20は第2受信処理および第2受信ステップに相当する。
また、S30,S40,S70,S80,S110,S120,S150,S160はカートリッジ判断処理、カートリッジ判断ステップ、色材カートリッジ判断処理および色材カートリッジ判断ステップに相当する。
【0093】
また、S210~S280は第1発送処理および第1発送ステップに相当し、S50,S60,S90,S100,S130,S140,S170,S180は発送判断処理および発送判断ステップに相当し、S290~S360は第2発送処理および第2発送ステップに相当する。
【0094】
また、カートリッジ種別情報は色材カートリッジ種別情報に相当し、消耗品残量情報はカートリッジ残量情報および色材カートリッジ残量情報に相当し、第1,2,3,4残量不足条件は発送条件に相当する。
【0095】
また、S370,S380は第1課金開始処理に相当し、S370,S390,S400は第2課金開始処理に相当し、S190,S200は全発送処理に相当する。
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができる。
【0096】
例えば上記実施形態では、サービスサーバ4が1台の物理サーバである形態を示した。しかし、サービスサーバ4が複数台の物理サーバで構成されてもよい。またサービスサーバ4は、1台の物理サーバを仮想化ソフトウェアによって分割することによって構築された複数台の仮想サーバのうちの少なくとも1台で構成されてもよい。
【0097】
また上記実施形態では、第1~4残量不足条件は、第1~4カートリッジ37a~37dの色材の残量が第1~4不足量以下である形態を示した。しかし、第1~4カートリッジ37a~37dの色材の残量の減少傾向に基づいて、色材の残量が0になるまでの時間を算出し、この時間が短い場合に第1~4残量不足条件が成立したと判断するようにしてもよい。
【0098】
また上記実施形態では、本開示の印刷装置がプリンタ3である形態を示した。しかし、本開示の印刷装置は、原稿から画像を読み取るスキャナ機能を有する複合機、コピー機およびファクシミリを含む。また印刷装置は、インクジェットプリンタに限らず、レーザプリンタやLEDプリンタを含む。LEDプリンタとは、感光体を露光する手段がLEDヘッドであるものを指す。この場合、色材はトナーとなる。
【0099】
上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現
したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加または置換してもよい。
【0100】
上述したサービスサーバ4の他、当該サービスサーバ4を構成要素とするシステム、当該サービスサーバ4としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実体的記録媒体、管理方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
【符号の説明】
【0101】
1…管理システム、2…端末装置、3…プリンタ、4…サービスサーバ、37a…第1カートリッジ、37b…第2カートリッジ、37c…第3カートリッジ、37d…第4カートリッジ、51…制御部、52…通信部、62a…管理プログラム
図1
図2
図3
図4
図5
図6