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  • 特開-見守りシステム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022156742
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】見守りシステム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/232 20060101AFI20221006BHJP
【FI】
H04N5/232 220
H04N5/232 190
H04N5/232 990
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021060583
(22)【出願日】2021-03-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-09-01
(71)【出願人】
【識別番号】519115336
【氏名又は名称】株式会社DOWELL
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】市成 修
(72)【発明者】
【氏名】大森 清博
【テーマコード(参考)】
5C122
【Fターム(参考)】
5C122DA11
5C122EA42
5C122FA01
5C122FH10
5C122FH11
5C122FJ03
5C122FJ11
5C122GD04
5C122GD06
5C122GD11
5C122HA82
5C122HA88
5C122HB01
(57)【要約】
【課題】
設置が容易な見守りシステムを提供する。
【解決手段】
本発明の一態様に係る見守りシステムは、対象者に外出をためらわせる見守りシステムであって、前記対象者を撮影する撮影装置と、前記撮影装置が仮の設置位置において撮影した前記対象者の顔を含む画像である仮撮影画像を取得し、予め取得した前記対象者の顔を含む画像である基本画像と前記仮撮影画像を対比して、前記基本画像における前記対象者の顔に対する前記仮撮影画像における前記対象者の顔の傾き方向及び傾き角度を含む傾き情報を算出し、算出した前記傾き情報に基づいて前記撮影装置の移動方向に関する情報を少なくとも含む修正信号を生成し当該修正信号を出力するように構成されている制御装置と、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者に外出をためらわせる見守りシステムであって、
前記対象者を撮影する撮影装置と、
前記撮影装置が仮の設置位置において撮影した前記対象者の顔を含む画像である仮撮影画像を取得し、予め取得した前記対象者の顔を含む画像である基本画像と前記仮撮影画像を対比して、前記基本画像における前記対象者の顔に対する前記仮撮影画像における前記対象者の顔の傾き方向及び傾き角度を含む傾き情報を算出し、算出した前記傾き情報に基づいて前記撮影装置の移動方向に関する情報を少なくとも含む修正信号を生成し当該修正信号を出力するように構成されている制御装置と、を備えている、見守りシステム。
【請求項2】
前記制御装置から出力された前記修正信号に基づいて、前記撮影装置を駆動する駆動装置をさらに備えている、請求項1に記載の見守りシステム。
【請求項3】
前記駆動装置は、前記制御装置から出力された前記修正信号に基づいて、前記撮影装置を上下方向及び左右方向に移動させるとともに、前記撮影装置の傾きも変動させる、請求項2に記載の見守りシステム。
【請求項4】
前記制御装置から出力された前記修正信号に基づいて、人が認識可能であって前記撮影装置の移動方向に関する情報を少なくとも含む知覚信号を出力する出力装置をさらに備えている、請求項1に記載の見守りシステム。
【請求項5】
前記修正信号には、前記撮影装置の移動量に関する情報が含まれており、
前記出力装置は、前記制御装置から出力された前記修正信号に基づいて、前記撮影装置の移動量に関する情報を含む知覚信号を出力する、請求項4に記載の見守りシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、見守りシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
事故の原因になりうる徘徊を防ぐため、対象者が外出しそうなときに音声などの知覚信号を出力し、対象者に外出をためらわせる見守りシステムが考案されている(例えば、下記の特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-67383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような見守りシステムでは、カメラなどの撮影装置を用いて対象者を認識する必要がある。ところが、例えば、うつむきながら歩くような対象者などは顔を撮影しにくく、対象者を認識できない場合もある。対象者を確実に認識するためには、撮影装置の設置位置が非常に重要になるところ、通常の介護者等が撮影装置を適切な位置に配置することは容易ではない。そのため、見守りシステムの設置は、専門の業者に任せることが望ましく、このことが見守りシステムが普及しない要因の一つとなっている。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、有効に機能させるための設置が容易な見守りシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る見守りシステムは、対象者に外出をためらわせる見守りシステムであって、前記対象者を撮影する撮影装置と、前記撮影装置が仮の設置位置において撮影した前記対象者の顔を含む画像である仮撮影画像を取得し、予め取得した前記対象者の顔を含む画像である基本画像と前記仮撮影画像を対比して、前記基本画像における前記対象者の顔に対する前記仮撮影画像における前記対象者の顔の傾き方向及び傾き角度を含む傾き情報を算出し、算出した前記傾き情報に基づいて前記撮影装置の移動方向に関する情報を少なくとも含む修正信号を生成し当該修正信号を出力するように構成されている制御装置と、を備えている。
【0007】
この構成では、撮影装置の移動方向に関する情報を含む修正信号は、対象者の顔の傾き方向及び傾き角度を含む傾き情報に基づいて生成される。そのため、この修正信号に基づいて撮影装置を移動させれば、撮影装置を適切な位置に配置することができる。これにより、見守りシステムを有効に機能させるための設置が容易となる。
【0008】
また、上記の見守りシステムにおいて、前記制御装置から出力された前記修正信号に基づいて、前記撮影装置を駆動する駆動装置をさらに備えていてもよい。
【0009】
この構成によれば、駆動装置によって撮影装置を適切な位置に配置することができるため、見守りシステムの設置がより容易となる。
【0010】
また、上記の見守りシステムにおいて、前記駆動装置は、前記制御装置から出力された前記修正信号に基づいて、前記撮影装置を上下方向及び左右方向に移動させるとともに、前記撮影装置の傾きも変動させてもよい。
【0011】
この構成によれば、撮影装置の傾きも変動させて調整するため、撮影装置をより適切な位置に配置することができる。
【0012】
また、上記の見守りシステムにおいて、前記制御装置から出力された前記修正信号に基づいて、人が認識可能であって前記撮影装置の移動方向に関する情報を少なくとも含む知覚信号を出力する出力装置をさらに備えていてもよい。
【0013】
この構成によれば、人によって撮影装置を適切な位置に配置することができるため、例えば駆動装置を省略することもでき、見守りシステムを簡略化することができる。
【0014】
また、上記の見守りシステムにおいて、前記修正信号には、前記撮影装置の移動量に関する情報が含まれており、前記出力装置は、前記制御装置から出力された前記修正信号に基づいて、前記撮影装置の移動量に関する情報を含む知覚信号を出力してもよい。
【0015】
この構成によれば、知覚信号に撮影装置の移動量に関する情報が含まれるため、撮影装置を適切な位置に速やかに配置することができる。
【発明の効果】
【0016】
上記の構成によれば、有効に機能させるための設置が容易な見守りシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、見守りシステムのブロック図である。
図2図2は、設置プログラムのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(全体構成)
以下、本発明の実施形態に係る見守りシステム100について説明する。はじめに、見守りシステム100の全体構成を説明する。見守りシステム100は、徘徊する可能性があるなどの理由により見守る必要のある対象者に音声などの知覚信号を出力して外出をためらわせるシステムである。さらに、本実施形態に係る見守りシステム100は、見守りシステム100自体の設置を容易に行うための機能を備えている。
【0019】
図1は、見守りシステム100のブロック図である。図1に示すように、見守りシステム100は、土台10と、撮影装置20と、駆動装置30と、出力装置40と、制御装置50と、を備えている。以下、これらの構成要素について順に説明する。
【0020】
土台10は、撮影装置20、駆動装置30、出力装置40、及び、制御装置50を収容する部材である。つまり、撮影装置20、駆動装置30、出力装置40、及び、制御装置50は、土台10に搭載されている。土台10は、箱状に形成されていてもよく、板状に形成されていても良い。本実施形態では、玄関の扉の内側に土台10が設置される。例えば磁石を用いて扉に(又は扉に固定された磁性体を介して扉に)土台10を取り付けてもよい。なお、土台10の設置場所は、玄関の扉に限定されない。
【0021】
撮影装置20は、対象者を撮影する装置である。本実施形態の撮影装置20は、玄関付近に近づく対象者を撮影することを想定している。撮影装置20は、静止画を撮影するカメラであってもよく、動画を撮影するカメラであってもよい。撮影装置20が対象者を撮影するのは、対象者を認識するためであり、そのためには撮影装置20は対象者の顔を適切な方向から撮影する必要がある。したがって、撮影装置20の設置位置及び設置角度は、非常に重要となる。
【0022】
駆動装置30は、撮影装置20を駆動する装置である。本実施形態の駆動装置30は、土台10に対して上下方向及び左右方向に撮影装置20を移動させることができる。例えば、駆動装置30は、撮影装置20を上下方向に移動させる第1アクチュエータと、第1アクチュエータを左右方向に移動させる第2アクチュエータを備えていてもよい。さらに、駆動装置30は、撮影装置20の傾き、つまり撮影装置20の撮影方向を変動させることができる。なお、本実施形態の駆動装置30は土台10に搭載されているが、駆動装置30は土台10に搭載されず、扉などに直接固定されていてもよい。
【0023】
出力装置40は、人が認識可能な知覚信号を出力する装置である。本実施形態の出力装置40はスピーカであって、知覚信号である音声が出力される。ただし、出力装置40は、スピーカに限定されない。例えば、出力装置40は知覚信号である画像を出力するディスプレイであってもよく、知覚信号である光を出力する発光素子であってもよい。
【0024】
制御装置50は、各機器を制御する装置である。制御装置50は、プロセッサ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、及び、I/Oインターフェース等を有している。制御装置50の不揮発性メモリには、各種プログラム、及び、各種データが保存されており、プロセッサが各種プログラムに基づき揮発性メモリを用いて演算処理を行う。なお、制御装置50は、見守りシステム100に含まれない外部機器と無線等で情報をやり取りできるように構成されていてもよい。
【0025】
前述のとおり、制御装置50は、撮影装置20、駆動装置30、及び、出力装置40と電気的に接続されている。そして、制御装置50は、撮影装置20から送信される撮影データに基づいて画像を取得することができる。また、制御装置50は、駆動装置30に信号を送信して、撮影装置20を移動させ撮影装置20の傾きを変動させることができる。さらに、制御装置50は、出力装置40に信号を送信して、出力装置40から知覚信号を出力させることができる。
【0026】
制御装置50が保存する各種プログラムには、見守りプログラム及び設置プログラムが含まれる。このうち見守りプログラムが実行されると、制御装置50は撮影装置20から対象者の画像を取得し、対象者が外出するおそれがある所定の条件を満たした場合には、出力装置40から音声などの知覚信号を出力させ、対象者の外出をためらわせる。また、設置プログラムについては、以下で説明する。
【0027】
(設置プログラム)
次に、制御装置50が実行する設置プログラムについて説明する。図2は、設置プログラムのフロー図である。設置プログラムは、撮影装置20を適切な位置に配置するためのプログラムであって、見守りシステム100をはじめに設置する際に実行される。ここでいう「適切な位置」とは、その位置から撮影装置20が対象者を撮影したとき、撮影した画像に含まれる顔から対象者を認識できるような位置である。
【0028】
この設置プログラムを開始する際には、対象者に所定の位置に立ってもらう。ここでいう所定の位置とは、例えば、対象者が外出する際に必ず通る出口の扉付近などである。さらに、土台10(見守りシステム100)を所定の位置に固定する。ここでいう所定の位置とは、例えば玄関の扉の内側であって対象者の顔よりも少し低い位置などである。なお、設置プログラムの実行中における撮影装置20の位置を「仮の設置位置」と呼ぶこととする。以上のような状況で、設置プログラムを開始する。
【0029】
図2に示すように、設置プログラムが開始されると、まず制御装置50は、仮撮影画像を取得する(ステップS1)。ここで、「仮撮影画像」とは、仮の設置位置において撮影装置20が撮影した対象者の顔を含む画像である。
【0030】
続いて、制御装置50は、基本画像と仮撮影画像を対比して、傾き情報を算出する(ステップS2)。ここで、「基本画像」とは、基本となる対象者の顔の画像であって、事前に撮影されたものである。例えば、基本画像は、対象者の顔を正面から撮影した画像である。また、「傾き情報」とは、基本画像における対象者の顔に対する仮撮影画像における対象者の顔の傾き方向及び傾き角度を含む情報である。
【0031】
ステップS2における基本画像と仮撮影画像を対比する処理では、例えば、各画像における顔のランドマークを公知の手法により検出し、検出したランドマークを対比してもよい。より具体的には、基本画像における対象者の顔のランドマーク(以下、「基本ランドマーク」と称する)を複数検出するとともに、仮撮影画像における対象者の顔のランドマーク(以下、「仮設ランドマーク」と称する)を複数検出し、各基本ランドマークの座標とそれぞれに対応する仮設ランドマークの座標のずれに基づいて傾き情報を算出してもよい。
【0032】
続いて、制御装置50は、ステップS2で算出した傾き情報に含まれる対象者の傾き角度が、所定の許容角度以下である否かを判定する(ステップS3)。ここで、「許容角度」は、例えば対象者を認識可能することができる対象者の顔の傾き角度の上限値である。仮撮影画像における対象者の顔の傾き角度が許容角度以下であると判定した場合(ステップS3でYES)、撮影装置20は適切な位置に配置されているとして設置プログラムを終了する。一方、仮撮影画像における対象者の顔の傾き角度が許容角度以下でないと判定した場合(ステップS3でNO)、撮影装置20の位置を修正するためにステップS4へ進む。
【0033】
ステップS4へ進むと、制御装置50は、ステップS2で算出した傾き情報に基づいて、駆動装置30に修正信号を生成し、生成した修正信号を出力する。修正信号は、撮影装置20を仮の設置位置から適切な位置に移動させるための信号であって、撮影装置20の移動方向及び移動量に関する情報が含まれる。本実施形態では、駆動装置30に修正信号が送信されると、駆動装置30は撮影装置20を適切な位置に移動させる。具体的には、基本画像における対象者の顔に対して、撮影装置20が移動先において撮影したときの画像における対象者の顔が傾かないような位置に撮影装置20を移動させる。
【0034】
さらに、本実施形態では、撮影装置20を移動させたとき、撮影装置20の傾きも変化させる。つまり、修正信号には、撮影装置20の傾きの変動方向及び変動量に関する情報が含まれる。例えば、傾き情報に含まれる対象者の顔の傾きの方向が上方であれば、制御装置50は駆動装置30に修正信号を送信して、撮影装置20を上方に移動させると同時に、撮影装置20の傾きを下方に変動させる。これとは逆に、傾き情報に含まれる対象者の顔の傾きの方向が下方であれば、制御装置50は駆動装置30に修正信号を送信して、撮影装置20を下方に移動させると同時に、撮影装置20の傾きを上方に変動させる。なお、本実施形態のステップS4では、撮影装置20の傾きを変動させているが、撮影装置20の傾きを一定とし撮影装置20を上下方向及び左右方向に移動させるだけであってもよい。
【0035】
上記のステップS4を経た後は、ステップS1に戻り、各ステップを繰り返す。つまり、ステップS3において、仮撮影画像における対象者の顔の傾き角度が許容角度以下になるまで、すなわち撮影装置20が適切な位置に配置されていると判定されるまで、各ステップを繰り返す。
【0036】
以上が、本実施形態の設置プログラムのフローである。この設置プログラムを実行することにより、撮影装置20は適切な位置に配置される。したがって、本実施形態に係る見守りシステム100は、容易に設置することができる。
【0037】
(変形例)
以上、本実施形態に係る見守りシステム100について説明したが、見守りシステム100は上述した構成に限定されない。例えば、本実施形態に係る見守りシステム100は、駆動装置30を用いて撮影装置20を移動させ傾きを変動させていたが、人が撮影装置20を移動させ傾きを変動させてもよい。この場合、図2のステップS4において、制御装置50は、駆動装置30ではなく出力装置40に修正信号を送信し、出力装置40から音声や画像を出力してもよい。例えば、出力装置40は、「上」、「下」、「右」、「左」などの撮影装置20の移動方向に関する情報の音声を出力してもよい。人はこの音声に従って、土台10を移動させるなどして撮影装置20を移動させ傾きを変動させれば、撮影装置20を適切な位置に配置することができる。
【0038】
また、制御装置50が出力装置40に修正信号を出力する場合、出力装置40は傾き情報に含まれる対象者の顔の傾き角度に応じて音声などの知覚信号を出力してもよい。例えば、対象者の顔の傾き角度が大きい場合には「大きく上」といった音声を出力し、対象者の顔の傾き角度が小さい場合は「すこし上」といった音声を出力させてもよい。
【0039】
さらに、ステップS4において、制御装置50が出力装置40に修正信号を送信する場合において、出力装置40が複数の発光素子を含むときは、出力装置40は移動方向を示す発光素子を点灯させてもよい。このとき、出力装置40は、傾き情報に含まれる対象者の顔の傾き角度に応じた間隔で発光素子を点滅させてもよい。
【0040】
また、本実施形態では撮影装置20は対象者を直接撮影する場合を想定しているが、鏡を介して撮影者を撮影してもよい。この場合、駆動装置30による撮影装置20の移動方向は、撮影装置20が対象者を直接撮影する場合と異なり、鏡像を撮影することとなるため左右逆になる。
【符号の説明】
【0041】
10 土台
20 撮影装置
30 駆動装置
40 出力装置
50 制御装置
100 見守りシステム
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2021-07-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者に外出をためらわせる見守りシステムであって、
前記対象者を撮影する撮影装置と、
人が認識可能な知覚信号を出力する出力装置と、
前記撮影装置から前記対象者の画像を取得し、前記対象者が外出するおそれがある所定の条件を満たした場合には、前記出力装置から知覚信号を出力させ、前記対象者の外出をためらわせる見守りブログラムを実行する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記見守りプログラムとは別のプログラムであって、前記撮影装置が前記対象者を撮影したとき、撮影した画像に含まれる顔から対象者を識別できる適切な位置に前記撮影装置を設置するための知覚信号を前記出力装置から出力させる設置プログラムを含み、
前記制御装置は、前記設置プログラムを実行すると、前記撮影装置が仮の設置位置において撮影した前記対象者の顔を含む画像である仮撮影画像を取得し、予め取得した前記対象者の顔を含む画像である基本画像と前記仮撮影画像を対比して、前記基本画像における前記対象者の顔に対する前記仮撮影画像における前記対象者の顔の傾き方向及び傾き角度を含む傾き情報を算出し、前記傾き角度が許容角度以下であるか否かに基づいて前記撮影装置が前記適切な位置に位置しているか否かを判定し、前記傾き角度が前記許容角度以下でないことから前記撮影装置が前記適切な位置に位置していないと判定した場合、算出した前記傾き情報に基づいて、前記撮影装置を前記仮の設置位置から前記適切な位置に移動させるための前記撮影装置の移動方向及び移動量に関する情報を少なくとも含む修正信号を生成し当該修正信号を前記出力装置に出力し、
前記出力装置は、前記制御装置から出力された前記修正信号に基づいて、前記撮影装置を前記仮の設置位置から前記適切な位置に移動させるための前記撮影装置の移動方向及び移動量に関する情報を含む知覚信号を出力する、見守りシステム。
【請求項2】
前記撮影装置を駆動する駆動装置をさらに備え
前記制御装置は、前記設置プログラムを実行するにあたり、前記撮影装置が前記適切な位置に位置していないと判定した場合、前記修正信号を前記駆動装置に出力するように構成されており、
前記駆動装置は、前記制御装置から出力された前記修正信号に基づいて、前記撮影装置が前記仮の設置位置から前記適切な位置に移動するように、前記撮影装置を駆動する、請求項1に記載の見守りシステム。
【請求項3】
前記駆動装置は、前記制御装置から出力された前記修正信号に基づいて、前記撮影装置が前記仮の設置位置から前記適切な位置に移動するように、前記撮影装置を上下方向及び左右方向に移動させる請求項2に記載の見守りシステム。