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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022156763
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】塗布容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 51/32 20060101AFI20221006BHJP
   A45D 34/04 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
B65D51/32 100
A45D34/04 515A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021060612
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100154003
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】古澤 光夫
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA02
3E084AA04
3E084AA12
3E084AB09
3E084CA01
3E084CC03
3E084DA01
3E084DB12
3E084DC03
3E084EA02
3E084EB03
3E084EC03
3E084FB01
3E084GA01
3E084GB01
3E084LG01
(57)【要約】
【課題】塗布部の傾斜角度を容易に変更することができる塗布容器を提供する。
【解決手段】口部2aを備える容器本体2と、容器本体2内に挿入される塗布具5を備えるとともに口部2aに着脱可能な塗布具付きキャップ3と、を有し、塗布具5が、基端部においてキャップ4に連なる外軸6bと、外軸6bの中心軸線Oに対する傾斜角度θを変更可能に外軸6bの先端部に揺動可能に連なる塗布部12と、外軸6b内を通って塗布部12の基端部に連なり、外軸6bに対する軸方向先端側への相対移動によって傾斜角度θを増加させる一方、外軸6bに対する軸方向基端側への相対移動によって傾斜角度θを減少させる内軸8aと、内軸8aの基端部に連なり、操作を受けることで外軸6bに対して内軸8aを軸方向に相対移動させる被操作部8bと、を有することを特徴とする塗布容器1。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
口部を備える容器本体と、前記容器本体内に挿入される塗布具を備えるとともに口部に着脱可能な塗布具付きキャップと、を有し、
前記塗布具が、基端部においてキャップに連なる外軸と、前記外軸の中心軸線に対する傾斜角度を変更可能に前記外軸の先端部に揺動可能に連なる塗布部と、前記外軸内を通って前記塗布部の基端部に連なり、前記外軸に対する軸方向先端側への相対移動によって前記傾斜角度を増加させる一方、前記外軸に対する軸方向基端側への相対移動によって前記傾斜角度を減少させる内軸と、前記内軸の基端部に連なり、操作を受けることで前記外軸に対して前記内軸を軸方向に相対移動させる被操作部と、を有することを特徴とする塗布容器。
【請求項2】
前記外軸と前記塗布部とが全体として、前記傾斜角度で屈曲可能な屈曲部を有する直線状をなす、請求項1に記載の塗布容器。
【請求項3】
前記塗布部の側面が塗布体を有する、請求項2に記載の塗布容器。
【請求項4】
前記屈曲部が、C字形状のスリットの両端部間で軸方向に延びるリブを有する、請求項2又は3に記載の塗布容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は塗布容器に関する。
【背景技術】
【0002】
容器本体と塗布具付きキャップとを有する化粧用などの塗布容器として、塗布具が、基端部においてキャップに連なる軸体と、軸体の中心軸線に対する傾斜角度を変更可能に軸体の先端部に所定の摩擦抵抗下で揺動可能に連なる塗布部と、を有する塗布容器が知られている(例えば特許文献1参照)。このような塗布容器によれば、必要に応じて塗布部の傾斜角度を変更することで容易な塗布操作を可能にすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭60-12314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記のような従来の塗布容器では、塗布部の傾斜角度を変更したい時に、塗布部を容器本体の口部などに押し付けて揺動させる手間が必要であった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、塗布部の傾斜角度を容易に変更することができる塗布容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の塗布容器は、口部を備える容器本体と、前記容器本体内に挿入される塗布具を備えるとともに口部に着脱可能な塗布具付きキャップと、を有し、前記塗布具が、基端部においてキャップに連なる外軸と、前記外軸の中心軸線に対する傾斜角度を変更可能に前記外軸の先端部に揺動可能に連なる塗布部と、前記外軸内を通って前記塗布部の基端部に連なり、前記外軸に対する軸方向先端側への相対移動によって前記傾斜角度を増加させる一方、前記外軸に対する軸方向基端側への相対移動によって前記傾斜角度を減少させる内軸と、前記内軸の基端部に連なり、操作を受けることで前記外軸に対して前記内軸を軸方向に相対移動させる被操作部と、を有することを特徴とする塗布容器である。
【0007】
また、本発明の塗布容器は、上記構成において、前記外軸と前記塗布部とが全体として、前記傾斜角度で屈曲可能な屈曲部を有する直線状をなす塗布容器であるのが好ましい。
【0008】
また、本発明の塗布容器は、上記構成において、前記塗布部の側面が塗布体を有する塗布容器であるのが好ましい。
【0009】
また、本発明の塗布容器は、上記構成において、前記屈曲部が、C字形状のスリットの両端部間で軸方向に延びるリブを有する塗布容器であるのが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、塗布部の傾斜角度を容易に変更することができる塗布容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1実施形態である塗布容器を示す断面図である。
図2図1に示す塗布具付きキャップを示す断面図である。
図3図2に示す塗布具付きキャップを90°異なる角度から見た一部断面側面図である。
図4図3に示す塗布具付きキャップの上面図である。
図5図2に示す塗布具付きキャップの塗布部の傾斜角度を増加させる時の様子を示す断面図である。
図6図5のA-A断面図である。
図7図5に示す状態から塗布部の傾斜角度を減少させる時の様子を示す断面図である。
図8】本発明の第2実施形態である塗布容器を示す断面図である。
図9図8に示す塗布具付きキャップを示す断面図である。
図10図9に示す塗布具付きキャップの塗布部の傾斜角度を増加させる時の様子を示す断面図である。
図11図9に示す塗布具付きキャップの変形例を示す断面図である。
図12図11に示す塗布具付きキャップの塗布部の傾斜角度を増加させる時の様子を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を例示説明する。
【0013】
図1に示す本発明の第1実施形態である塗布容器1は、容器本体2と塗布具付きキャップ3を有している。また、塗布具付きキャップ3は、キャップ4と塗布具5を有している。塗布具5は、本体部材6、第1含浸体7及び操作部材8を有している。キャップ4、本体部材6及び操作部材8はそれぞれ合成樹脂製の一体成形物である。なお、キャップ4、本体部材6及び操作部材8はそれぞれ、合成樹脂製に限らず、また一体成形物に限らない。
【0014】
容器本体2は、中心軸線Oを中心とする円筒状の口部2aと、口部2aの下端に一体に連なる胴部2bと、胴部2bの下端に一体に連なる底部2cと、を有するボトル状をなしている。なお、口部2aは円筒状以外の筒状(楕円筒状、角筒状など)であってもよい。
【0015】
なお、本実施形態において、上下方向とは中心軸線Oに沿う方向を意味し、上方とは底部2cから口部2aに向かう方向を意味し、下方とはその反対方向を意味し、径方向とは中心軸線Oに直交する直線に沿う方向を意味し、周方向とは中心軸線Oを周回する方向を意味している。
【0016】
容器本体2は液状の内容物9を収容している。また、容器本体2は第2含浸体10を収容しており、第2含浸体10は内容物9を含浸している。なお、第2含浸体10を設けない構成としてもよい。内容物9は特に限定されないが、本実施形態では毛髪の部分染め用の染料である。つまり、塗布容器1は、毛髪の部分染め用の塗布容器1である。
【0017】
図1図4に示すように、キャップ4は、口部2aに係止部11としてのねじ部を介して着脱可能な装着筒4aと、装着筒4aの上端部から上方に延びる筒状の周壁4bと、周壁4bの上端部に一体に連なるとともに上面視中央に開口部4cを有する天壁4dと、開口部4cの周縁から下方に延びる2つの規制片4eと、を有している。なお、係止部11はねじ部に限らず、例えば、弾性変形によって上下方向に互いに乗り越え可能な凹凸部で構成してもよい。
【0018】
図2図3に示すように、本体部材6は、連結部6a、外軸6b及び塗布部本体6cを有している。外軸6bは中心軸線Oを有する筒状をなしており、基端部(上端部)において連結部6aを介してキャップ4に嵌合され、一体に連なっている。連結部6aは、外軸6bの基端部から径方向外側に延びるとともに中心軸線Oを中心とする環状をなしており、連結部6aの外周部は周壁4bの内周面と装着筒4aの内周面に嵌合によって固定されている。
【0019】
塗布部本体6cは、第1含浸体7が嵌め込まれる枠状部6dを有しており、塗布部本体6cと第1含浸体7とが塗布部12を形成している。塗布部本体6cは、外軸6bの中心軸線Oに対する傾斜角度θ(図5参照)を変更可能に外軸6bの先端部(下端部)に揺動可能に連なっている。なお、本実施形態において、塗布部本体6cが外軸6bに対して揺動する方向を前後方向ともいう。外軸6bと塗布部12は全体として、傾斜角度θで屈曲可能な屈曲部13を有する直線状をなす塗布具本体14を形成している。
【0020】
塗布具本体14は、傾斜角度θが増加する前の第1形態と、傾斜角度θが増加した第2形態と、の間で変形可能である。塗布具本体14は本実施形態では第1形態において直線状をなす(つまり傾斜角度θが0°となる)が、これに限らない。なお、本実施形態において、塗布具本体14が第1形態をなす状態を第1状態ともいい、第2形態をなす状態を第2状態ともいう。
【0021】
図5図6に示すように、屈曲部13は、底面視C字形状のスリット13aと、スリット13aの両端部間に形成されるヒンジ部13bと、を有している。つまり、塗布部本体6cは、ヒンジ部13bを介して揺動可能に外軸6bの先端部に連なっている。また、屈曲部13は、スリット13aの両端部間(ヒンジ部13bの周方向両端部)で軸方向(つまり上下方向)にそれぞれ延びるとともに周方向に並ぶ2つのリブ13cを有している。2つのリブ13cにより、スリット13aの両端部からヒンジ部13bに裂け目が広がることが抑制されている。なお、リブ13cの数、形状及び配置は適宜変更が可能である。なお、リブ13cの数は1つであってもよい。また、リブ13cを設けない構成としてもよい。
【0022】
図2図3に示すように、塗布部12の側面における周方向でヒンジ部13bの反対側に位置する部分には、内容物9を被塗布部としての毛髪に塗布するために被塗布部に接触する塗布体15が設けられている。塗布体15は、塗布部本体6cに一体に設けられた櫛歯状部6eと、第1含浸体7における枠状部6dから側方に突出する部分である突出部7aと、によって形成されている。なお、塗布体15は櫛歯状部6eによって形成されるものに限らず、また含浸体によって形成されるものに限らない。
【0023】
図2図4に示すように、操作部材8は、内軸8aと被操作部8bを有している。内軸8aは、中心軸線Oを中心とする棒状をなし、開口部4cと外軸6b内を通って塗布部本体6cの基端部(上端部)に連なっている。より具体的に、内軸8aは、開口部4cと外軸6b内を通る内軸本体8cと、内軸本体8cの先端部(下端部)から下方に延びるとともに前後方向の可撓性を有する可撓部8dと、可撓部8dの先端部(下端部)に一体に連なる球状の連結体8eと、を有している。連結体8eは、塗布部本体6cの基端部の上面に設けられた球面状の凹部で形成される被連結体6fに嵌合によって連結している。
【0024】
被操作部8bは、内軸本体8cの基端部に一体に連なるとともに天壁4dに上方から対向する頂壁8fと、頂壁8fの外周縁から周壁4bの外周面に沿って下方に延びる帯状の側壁8gと、を有している。被操作部8bは、図5に示すように、第1状態から頂壁8f又は側壁8g或いはその両方に下向きの操作を受けることで、外軸6bに対して内軸8aを軸方向先端側(下方)に相対移動させ、それにより、傾斜角度θを増加させて第2状態にすることができる。また、被操作部8bは、図7に示すように、第2状態から頂壁8f又は側壁8g或いはその両方に上向きの操作を受けることで、外軸6bに対して内軸8aを軸方向基端側(上方)に相対移動させ、それにより、傾斜角度θを減少させて第1状態にすることができる。このように、本実施形態によれば、被操作部8bへの操作により、塗布部12の傾斜角度θを容易に変更することができる。
【0025】
図5及び図7に示すように、内軸本体8cの上部には、2つの規制リブ8hが一体に設けられている。規制片4eと規制リブ8hで規制部16が形成されており、塗布具付きキャップ3は2つの規制部16を有している。なお、規制部16の数は適宜増減が可能であり、規制部16を設けない構成としてもよい。規制部16は、第1状態において被操作部8bに或る程度以上の下向きの力が加わるまでは第1状態を保持するように内軸本体8cをキャップ4に凹凸部を介して係止する一方、第2状態において被操作部8bに或る程度以上の上向きの力が加わるまでは第2状態を保持するように内軸本体8cをキャップ4に凹凸部を介して係止するように構成されている。
【0026】
また、内軸本体8cは、外軸6bの内周面に対し、中心軸線Oを中心とする環状の封止部材17を介して軸方向(上下方向)に摺動可能である。
【0027】
図1に示すように、塗布具付きキャップ3が口部2aに取り付けられている状態では、塗布具本体14は容器本体2内に収容され、容器本体2内の内容物9は第1含浸体7に含浸される。そして、この状態から塗布具付きキャップ3を口部2aから取り外し、キャップ4(及び被操作部8b)を把持して塗布部12の側面にある塗布体15を被塗布部に接触させることにより、内容物9を被塗布部に塗布することができる。この時、被塗布部の場所(生え際であるか毛先であるか等)に応じて被操作部8bを適宜操作することにより、塗布具本体14を、第1形態(図7参照)と、塗布部12の傾斜角度θがより大きい第2形態(図5参照)との内、より塗布し易い方の形態に変形させることができる。なお、この時、第1形態と第2形態との間の中間形態で使用してもよい。また、再び塗布具付きキャップ3を口部2aに取り付ける際には、被操作部8bへの操作によって塗布具本体14を第1形態に戻すことで、塗布具本体14を口部2a内に容易に挿入することができる。
【0028】
第1実施形態では、塗布具付きキャップ3は、被操作部8bへの下向きの操作によって第1状態から第2状態にすることができる一方、被操作部8bへの上向きの操作によって第2状態から第1状態にすることができるように構成されているが、これに限らず、例えば、図8図10に示す第2実施形態と図11図12に示すその変形例のように、塗布具付きキャップ3を、付勢力に抗して行う被操作部8bへの操作によって第1状態から第2状態にすることができる一方、被操作部8bへの操作の解除によって付勢力により第2状態から第1状態にすることができるように構成してもよい。
【0029】
図8図10に示すように、第2実施形態では、操作部材8は、付勢力を生じる環状ばね8iを有している。また、環状ばね8iの外周面は、環状ばね8iの下部において内軸本体8cの基端部に一体に連なる下方連結部8jと、環状ばね8iの側部において被操作部8bにそれぞれ一体に連なる2つの側方連結部8kと、を有している。また、環状ばね8iの上部は、介在部8lを介して間接的に天壁4dの下面に支持されるように構成されている。つまり、操作部材8は、環状ばね8i、2つの被操作部8b、介在部8l、内軸本体8c、可撓部8d及び連結体8eを有している。なお、環状ばね8iの上部が、介在部8lを介さずに直接、天壁4dの下面に支持されるように構成してもよい。
【0030】
キャップ4の周壁4bには、それぞれ被操作部8bへの外部からの操作を可能にする切り欠き状の2つの窓部4fが設けられている。すなわち、塗布具付きキャップ3は、被操作部8bと窓部4fとでそれぞれ形成される2つの操作構造部18を有している。その他の構成は、第1実施形態の場合と同様である。
【0031】
したがって、環状ばね8iは、第1状態からの、環状ばね8iが生じる付勢力に抗して行われる2つの被操作部8bに対する径方向内側への押し込み操作により、径方向の幅が減少する一方で上下方向の幅が増加するように弾性変形させられる。またこの時、環状ばね8iの上部が天壁4dの下面に支持されるため、環状ばね8iの下部が下方に変位させられる。したがって、図10に示すように、内軸本体8cが下方に移動し、それにより、塗布具本体14が第1形態から第2形態に変形させられる。
【0032】
本実施形態によれば、押し込み量によって任意に傾斜角度θを変更することができ、押し込みを解除するだけで塗布具本体14を第1状態に戻すことができるため便利である。なお、本実施形態では2つの操作構造部18を設けているが、これに限らず、図11図12に示す変形例のように、1つの操作構造部18が設けられた構成としてもよい。この場合、内軸本体8cの外周面における、中心軸線Oから見て操作構造部18に対する反対側に位置する部分に、外筒6bの内周面上を摺動するガイドリブ19を設けることが好ましい。ガイドリブ19によれば、一方向からの押込みによる内軸本体8cの傾斜を抑制することができる。
【0033】
また、第1実施形態においても、塗布具本体14を第2状態から第1状態に戻すための付勢力を生じる付勢部材(ばね部材等)を設けた構成としてもよい。
【0034】
本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0035】
したがって、前述した実施形態の塗布容器1は、例えば以下に述べるような種々の変更が可能である。
【0036】
前述した実施形態の塗布容器1は、口部2aを備える容器本体2と、容器本体2内に挿入される塗布具5を備えるとともに口部2aに着脱可能な塗布具付きキャップ3と、を有し、塗布具5が、基端部においてキャップ4に連なる外軸6bと、外軸6bの中心軸線Oに対する傾斜角度θを変更可能に外軸6bの先端部に揺動可能に連なる塗布部12と、外軸6b内を通って塗布部12の基端部に連なり、外軸6bに対する軸方向先端側への相対移動によって傾斜角度θを増加させる一方、外軸6bに対する軸方向基端側への相対移動によって傾斜角度θを減少させる内軸8aと、内軸8aの基端部に連なり、操作を受けることで外軸6bに対して内軸8aを軸方向に相対移動させる被操作部8bと、を有することを特徴とする塗布容器1である限り、種々変更可能である。
【0037】
例えば、塗布容器1は、毛髪の部分染め用の塗布容器1に限らず、例えば、マスカラ用の塗布容器1であってもよく、これら以外の化粧用の塗布容器1であってもよく、化粧用以外の塗布容器1であってもよい。また、内容物9は液状に限らず、例えば粉状であってもよい。また、塗布体15の形状等は塗布容器1の用途等に応じて適宜設定できる。例えば、塗布体15は塗布部12の側面のみに設けられるものに限らず、例えば、マスカラ用ブラシなどのように塗布部12の全周と先端に設けられた形態のものであってもよい。
【0038】
なお、前述した実施形態の塗布容器1は、上記構成において、外軸6bと塗布部12とが全体として、傾斜角度θで屈曲可能な屈曲部13を有する直線状をなす塗布容器1であるのが好ましい。
【0039】
また、前述した実施形態の塗布容器1は、上記構成において、塗布部12の側面が塗布体15を有する塗布容器1であるのが好ましい。
【0040】
また、前述した実施形態の塗布容器1は、上記構成において、屈曲部13が、C字形状のスリット13aの両端部間で軸方向に延びるリブ13cを有する塗布容器1であるのが好ましい。
【符号の説明】
【0041】
1 塗布容器
2 容器本体
2a 口部
2b 胴部
2c 底部
3 塗布具付きキャップ
4 キャップ
4a 装着筒
4b 周壁
4c 開口部
4d 天壁
4e 規制片
4f 窓部
5 塗布具
6 本体部材
6a 連結部
6b 外軸
6c 塗布部本体
6d 枠状部
6e 櫛歯状部
6f 被連結体
7 第1含浸体
7a 突出部
8 操作部材
8a 内軸
8b 被操作部
8c 内軸本体
8d 可撓部
8e 連結体
8f 頂壁
8g 側壁
8h 規制リブ
8i 環状ばね
8j 下方連結部
8k 側方連結部
8l 介在部
9 内容物
10 第2含浸体
11 係止部
12 塗布部
13 屈曲部
13a スリット
13b ヒンジ部
13c リブ
14 塗布具本体
15 塗布体
16 規制部
17 封止部材
18 操作構造部
19 ガイドリブ
O 中心軸線
θ 傾斜角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12