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特開2022-156986情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022156986
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G10L 13/08 20130101AFI20221006BHJP
   G06F 3/16 20060101ALI20221006BHJP
   G10L 13/02 20130101ALI20221006BHJP
   G10L 13/00 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
G10L13/08 122
G06F3/16 690
G10L13/02 130Z
G10L13/00 100H
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021060956
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(72)【発明者】
【氏名】中村 毅
(57)【要約】
【課題】移動体の運転者に対して必要な情報を適切に伝えること。
【解決手段】情報処理装置は、アプリケーションから、移動体の運転者に対して音声出力される通知文を構成する文字列を示す文字列情報と、文字列ごとに設定されている通知の種類を示す意図情報と、を含むインテント情報と、通知文の通知を完了すべきタイミングを示す出力猶予タイミングと、を取得する取得部と、文字列情報と、意図情報と、に基づいて、運転者に対して音声出力される通知文を生成する生成部と、を備え、生成部は、文字列を含む通知文を生成し、当該生成された通知文の音声出力が完了するタイミングが出力猶予タイミングより前となるように通知文の表現を変更する、ことを特徴とする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーションから、移動体の運転者に対して音声出力される通知文を構成する文字列を示す文字列情報と、前記文字列ごとに設定されている通知の種類を示す意図情報と、を含むインテント情報と、前記通知文の通知を完了すべきタイミングを示す出力猶予タイミングと、を取得する取得部と、
前記文字列情報と、前記意図情報と、に基づいて、前記運転者に対して音声出力される通知文を生成する生成部と、
を備え、
前記生成部は、前記文字列を含む前記通知文を生成し、当該生成された通知文の音声出力が完了するタイミングが前記出力猶予タイミングより前となるように前記通知文の表現を変更する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記出力猶予タイミングに到達するまでの残り時間である出力猶予時間を算出する算出部をさらに備え、
前記取得部は、
前記移動体の走行状況に関する走行情報および前記運転者の運転状況に関する運転情報を含む状況情報を取得し、
前記算出部は、
前記取得部によって取得された状況情報に基づいて、前記出力猶予時間を算出し、
前記生成部は、
前記出力猶予時間内に再生可能な前記通知文を生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記算出部は、
前記取得部によって取得された状況情報に基づいて、前記移動体の走行状況または前記運転者の運転状況の安全性の度合いを示す安全度および前記運転者が前記移動体の運転以外に注意を払うことができる余裕の度合いを示す余裕度を算出し、算出した安全度および余裕度に基づいて、前記出力猶予時間を算出する、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記算出部は、
前記安全度が高いほど、前記出力猶予時間を長く算出する、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記算出部は、
前記余裕度が高いほど、前記出力猶予時間を長く算出する、
ことを特徴とする請求項3または4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記生成部は、
前記文字列を含む仮の通知文を生成し、前記仮の通知文の総再生時間が前記出力猶予時間を超えない場合は、前記通知文の表現を、前記仮の通知文と比べてより丁寧な表現に変更する、
ことを特徴とする請求項2~5のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記生成部は、
前記文字列を含む仮の通知文を生成し、前記仮の通知文の総再生時間が前記出力猶予時間を超える場合は、前記通知文の表現を文末の助動詞を含まない文体に変更する、
ことを特徴とする請求項2~6のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記生成部は、
前記文字列を含む仮の通知文を生成し、前記仮の通知文の総再生時間が前記出力猶予時間を超える場合は、前記通知文の表現を体言止めの文体に変更する、
ことを特徴とする請求項2~7のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記取得部は、
前記文字列ごとに設定されている内容優先度を示す内容優先度情報をさらに含む前記インテント情報を取得し、
前記生成部は、
前記内容優先度が異なる複数の前記文字列を含む仮の通知文を生成し、前記仮の通知文の総再生時間が前記出力猶予時間を超える場合は、前記仮の通知文に含まれる前記複数の前記文字列のうち前記内容優先度が低い方の前記文字列から順に削除して、前記出力猶予時間内に再生可能な通知文を生成する、
ことを特徴とする請求項2~8のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記取得部は、
前記インテント情報ごとに設定されている通知優先度を示す通知優先度情報をさらに含むインテント情報を取得し、
前記生成部は、
異なる複数のアプリケーションそれぞれから取得した異なる複数の前記インテント情報それぞれに基づいて異なる複数のアプリ通知文をそれぞれ生成し、前記取得部によって取得された通知優先度情報に基づいて、前記複数のアプリ通知文のうち、前記通知優先度が高い前記インテント情報に基づいて生成されたアプリ通知文から順に音声出力することを決定する、
ことを特徴とする請求項2~9のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記生成部は、
前記通知優先度が異なる複数のアプリ通知文を含む仮の通知文を生成し、前記仮の通知文の総再生時間が前記出力猶予時間を超える場合は、前記仮の通知文に含まれる前記複数のアプリ通知文のうち、前記通知優先度が低い方のアプリ通知文から順に前記アプリ通知文の長さを短くして、前記出力猶予時間内に再生可能な通知文を生成する、
ことを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記取得部は、
前記アプリケーションごとに設定されているアプリ優先度を示すアプリ優先度情報をさらに含む前記インテント情報を取得し、
前記生成部は、
異なる複数のアプリケーションそれぞれから取得した異なる複数の前記インテント情報それぞれに基づいて異なる複数のアプリ通知文をそれぞれ生成し、前記取得部によって取得されたアプリ優先度情報に基づいて、前記複数のアプリ通知文のうち、前記アプリ優先度が高い前記アプリケーションに関するアプリ通知文から順に音声出力することを決定する、
ことを特徴とする請求項2~11のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記生成部は、
前記アプリ優先度が異なる複数のアプリ通知文を含む仮の通知文を生成し、前記仮の通知文の総再生時間が前記出力猶予時間を超える場合は、前記仮の通知文に含まれる前記複数のアプリ通知文のうち、前記アプリ優先度が低い方のアプリ通知文から順に前記アプリ通知文の長さを短くして、前記出力猶予時間内に再生可能な通知文を生成する、
ことを特徴とする請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記取得部によって取得された状況情報に基づいて、前記運転者の応答を要する通知内容に関する通知文を前記運転者に対して音声出力する場合に、前記通知文に対する前記運転者の応答を受け付ける受付時間を決定する決定部をさらに備え、
前記決定部は、
前記生成部によって生成された前記文字列を含む仮の通知文の総再生時間が前記出力猶予時間よりも所定時間未満だけ長い場合には、前記受付時間が短いと決定し、
前記生成部は、
前記決定部によって前記受付時間が短いと決定された場合には、前記運転者に選択させる選択肢の番号と前記選択肢の項目のみを含む前記通知文を生成する、
ことを特徴とする請求項2~13のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記決定部は、
前記仮の通知文の総再生時間が前記出力猶予時間よりも所定時間以上長い場合には、前記受付時間がないと決定し、
前記生成部は、
前記決定部によって前記受付時間がないと決定された場合には、前記運転者の応答を要する通知内容を含まない通知文を生成する、
請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記生成部によって生成された通知文を前記運転者に対して音声出力する音声出力部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1~15のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記音声出力部は、
前記生成部によって決定された順に複数のアプリ通知文をそれぞれ順番に音声出力する、
ことを特徴とする請求項16に記載の情報処理装置。
【請求項18】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
アプリケーションから、移動体の運転者に対して音声出力される通知文を構成する文字列を示す文字列情報と、前記文字列ごとに設定されている通知の種類を示す意図情報と、を含むインテント情報と、前記通知文の通知を完了すべきタイミングを示す出力猶予タイミングと、を取得する取得ステップと、
前記文字列情報と、前記意図情報と、に基づいて、前記運転者に対して音声出力される通知文を生成する生成ステップと、
を含み、
前記生成ステップは、前記文字列を含む前記通知文を生成し、当該生成された通知文の音声出力が完了するタイミングが前記出力猶予タイミングより前となるように前記通知文の表現を変更する、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項19】
アプリケーションから、移動体の運転者に対して音声出力される通知文を構成する文字列を示す文字列情報と、前記文字列ごとに設定されている通知の種類を示す意図情報と、を含むインテント情報と、前記通知文の通知を完了すべきタイミングを示す出力猶予タイミングと、を取得する取得ステップと、
前記文字列情報と、前記意図情報と、に基づいて、前記運転者に対して音声出力される通知文を生成する生成ステップと、
をコンピュータに実行させるための情報処理プログラムであって、
前記生成ステップは、前記文字列を含む前記通知文を生成し、当該生成された通知文の音声出力が完了するタイミングが前記出力猶予タイミングより前となるように前記通知文の表現を変更する、
情報処理プログラム。
【請求項20】
アプリケーションから、移動体の運転者に対して音声出力される通知文を構成する文字列を示す文字列情報と、前記文字列ごとに設定されている通知の種類を示す意図情報と、を含むインテント情報と、前記通知文の通知を完了すべきタイミングを示す出力猶予タイミングと、を取得する取得ステップと、
前記文字列情報と、前記意図情報と、に基づいて、前記運転者に対して音声出力される通知文を生成する生成ステップと、
をコンピュータに実行させるための情報処理プログラムであって、
前記生成ステップは、前記文字列を含む前記通知文を生成し、当該生成された通知文の音声出力が完了するタイミングが前記出力猶予タイミングより前となるように前記通知文の表現を変更する、
情報処理プログラムを記憶したことを特徴とする記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数種類の音声出力が同時に存在する場合において、複数種類の音声出力を制御する技術が知られている。例えば、先発の音声情報の有意の内容を伝え終わる予定時刻と、後発の音声情報の出力要求の発生時点から出力が開始されるまでの遅延の許容時間とに基づく時間的関係に応じて、後発の音声情報の出力の待機の可否を判断する。そして、待機可能と判断されたことを条件に、後発の音声情報の出力を待機させ、先発の音声情報の出力を優先的に行った後で、後発の音声情報の出力を行う技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6020189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、先発の音声情報の出力を優先的に行った後で、後発の音声情報の出力を行うにすぎないため、所望の時間内に、先発の音声情報と後発の音声情報の両方を出力することができるとは限らない。すなわち、上記の従来技術では、所望の時間内に、利用者に対して必要な情報を伝えきることができるとは限らない。
【0005】
また、上記の従来技術では、音声割り込みによって内容が分かりにくくなってしまうといった課題や、利用者の応答が必要な場合などについて考慮されていないといった課題が存在する。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、移動体の運転者に対して必要な情報を適切に伝えることができる情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の情報処理装置は、アプリケーションから、移動体の運転者に対して音声出力される通知文を構成する文字列を示す文字列情報と、前記文字列ごとに設定されている通知の種類を示す意図情報と、を含むインテント情報と、前記通知文の通知を完了すべきタイミングを示す出力猶予タイミングと、を取得する取得部と、前記文字列情報と、前記意図情報と、に基づいて、前記運転者に対して音声出力される通知文を生成する生成部と、を備え、前記生成部は、前記文字列を含む前記通知文を生成し、当該生成された通知文の音声出力が完了するタイミングが前記出力猶予タイミングより前となるように前記通知文の表現を変更する、ことを特徴とする。
【0008】
また、請求項18に記載の情報処理方法は、情報処理装置が実行する情報処理方法であって、アプリケーションから、移動体の運転者に対して音声出力される通知文を構成する文字列を示す文字列情報と、前記文字列ごとに設定されている通知の種類を示す意図情報と、を含むインテント情報と、前記通知文の通知を完了すべきタイミングを示す出力猶予タイミングと、を取得する取得ステップと、前記文字列情報と、前記意図情報と、に基づいて、前記運転者に対して音声出力される通知文を生成する生成ステップと、を含み、前記生成ステップは、前記文字列を含む前記通知文を生成し、当該生成された通知文の音声出力が完了するタイミングが前記出力猶予タイミングより前となるように前記通知文の表現を変更する、ことを特徴とする。
【0009】
また、請求項19に記載の情報処理プログラムは、アプリケーションから、移動体の運転者に対して音声出力される通知文を構成する文字列を示す文字列情報と、前記文字列ごとに設定されている通知の種類を示す意図情報と、を含むインテント情報と、前記通知文の通知を完了すべきタイミングを示す出力猶予タイミングと、を取得する取得ステップと、前記文字列情報と、前記意図情報と、に基づいて、前記運転者に対して音声出力される通知文を生成する生成ステップと、をコンピュータに実行させるための情報処理プログラムであって、前記生成ステップは、前記文字列を含む前記通知文を生成し、当該生成された通知文の音声出力が完了するタイミングが前記出力猶予タイミングより前となるように前記通知文の表現を変更する、情報処理プログラムである。
【0010】
また、請求項20に記載の記憶媒体は、アプリケーションから、移動体の運転者に対して音声出力される通知文を構成する文字列を示す文字列情報と、前記文字列ごとに設定されている通知の種類を示す意図情報と、を含むインテント情報と、前記通知文の通知を完了すべきタイミングを示す出力猶予タイミングと、を取得する取得ステップと、前記文字列情報と、前記意図情報と、に基づいて、前記運転者に対して音声出力される通知文を生成する生成ステップと、をコンピュータに実行させるための情報処理プログラムであって、前記生成ステップは、前記文字列を含む前記通知文を生成し、当該生成された通知文の音声出力が完了するタイミングが前記出力猶予タイミングより前となるように前記通知文の表現を変更する、情報処理プログラムを記憶したことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係るアプリケーション装置の構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る情報処理の概要を示す図である。
図5図5は、実施形態に係るインテント情報の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係るインテント情報の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係るインテント情報の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る情報処理手順を示すフローチャートである。
図9図9は、アプリケーション装置または情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、図面を参照しつつ、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態)について説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一の部分には同一の符号を付している。
【0013】
(実施形態)
〔1.情報処理システムの構成〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理システムの構成について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。図1に示すように、情報処理システム1には、アプリケーション装置10(以下、アプリ装置10ともいう)と、情報処理装置100とが含まれる。アプリ装置10と、情報処理装置100とは所定のネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、図1に示した情報処理システム1には、複数台のアプリ装置10や、複数台の情報処理装置100が含まれてもよい。
【0014】
アプリケーション装置10は、車両(移動体の一例)の運転者に対して情報提供を行うアプリケーションを実行する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。図1では、アプリケーション装置10がクラウドシステムにより実現される場合を示す。なお、以下の説明では、移動体が車両である例を説明するが、移動体は車両に限られない。本開示に係る技術は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
【0015】
また、以下では、アプリケーション装置10で実行されるアプリケーションの種類に応じて、アプリケーション装置10をアプリ装置10-1、10-2として説明する。例えば、アプリ装置10-1は、アプリケーション#1(以下、アプリ#1ともいう)が実行されるアプリケーション装置10である。また、例えば、アプリ装置10-2は、アプリケーション#2(以下、アプリ#2ともいう)が実行されるアプリケーション装置10である。また、以下では、アプリ装置10-1、10-2について、特に区別なく説明する場合には、アプリケーション装置10と記載する。
【0016】
情報処理装置100は、例えば、車両に設置される据え置き型のナビゲーション装置またはドライブレコーダーである。なお、情報処理装置100としては、ナビゲーション装置またはドライブレコーダーに限らず、車両の乗員が利用するスマートフォン等の携帯型端末を採用しても構わない。
【0017】
〔2.アプリケーション装置の構成〕
次に、図2を用いて、実施形態に係るアプリケーション装置の構成について説明する。図2は、実施形態に係るアプリケーション装置の構成例を示す図である。図2に示すように、アプリケーション装置10は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを有する。
【0018】
(通信部11)
通信部11は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。また、通信部11は、ネットワークN(図1参照)と有線又は無線で接続される。
【0019】
(記憶部12)
記憶部12は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。例えば、記憶部12は、インテント情報を生成するために用いられる機械学習モデルに関する情報を記憶する。また、記憶部12は、アプリケーションごとに設定されているアプリ優先度を示すアプリ優先度情報を記憶する。
【0020】
また、記憶部12は、情報処理装置100のID(各車両に搭載された情報処理装置100を識別する識別情報の一例)に紐づけられた形で、車両の位置情報などのセンサ情報を含む状態情報や、探索経路と目的地などを含む案内経路情報、利用者の興味関心情報、利用者の予定情報などを記憶する。
【0021】
(制御部13)
制御部13は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって、アプリケーション装置10の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等の記憶領域を作業領域として実行されることにより実現される。図2に示す例では、制御部13は、取得部131と、インテント生成部132と、送信部133とを有する。
【0022】
(取得部131)
取得部131は、各種の情報を取得する。例えば、取得部131は、アプリ通知文を入力とし、インテント情報を出力する機械学習モデルを取得する。例えば、取得部131は、アプリ通知文とインテント情報との組合せを含む学習データに基づいて学習された機械学習モデルを取得する。取得部131は、機械学習モデルを取得すると、取得した機械学習モデルに関する情報を記憶部12に格納する。
【0023】
また、取得部131は、情報処理装置100から通信部11を介して情報処理装置100の位置情報などを含むセンサ情報や、車両に乗車している利用者の音声認識の結果等を取得する。
【0024】
(インテント生成部132)
インテント生成部132は、移動体の運転者に対して音声出力される通知文に関する情報をメタデータ化した情報であるインテント情報を生成する。ここで、図5図7を用いて、実施形態に係るインテント情報について説明する。図5図7は、実施形態に係るインテント情報の一例を示す図である。
【0025】
インテント生成部132は、通知に関するアプリ通知文を生成する。図5に示す例では、インテント生成部132は、情報処理装置100の案内経路情報や位置情報に基づき「この先の交差点を右折です。コンビニAが目印です。一番内側の車線を走行して下さい。」というアプリ通知文#13を生成する。インテント生成部132は、アプリ通知文#13を生成すると、生成したアプリ通知文#13に基づいて、インテント情報T1を生成する。
【0026】
例えば、インテント生成部132は、アプリ通知文#13から文字列を抽出する。続いて、インテント生成部132は、抽出された文字列を含むインテント情報T1を生成する。図5に示す例では、インテント生成部132は、記憶部12を参照して、アプリ通知文を入力とし、通知内容を示す文字列を出力する機械学習モデル#1を取得する。例えば、インテント生成部132は、アプリ通知文と通知内容を示す文字列との組合せを含む学習データに基づいて学習された機械学習モデル#1を取得する。インテント生成部132は、機械学習モデル#1を取得すると、取得した機械学習モデル#1にアプリ通知文#13を入力して、機械学習モデル#1から出力された「次の交差点」、「右折」、「コンビニ」、「一番内側」といった通知内容を示す文字列を取得する。インテント生成部132は、取得した文字列を含むインテント情報T1を生成する。
【0027】
あるいは、インテント生成部132は、機械学習モデルを用いる代わりに、形態素解析等の自然言語処理に関する技術を用いて、アプリ通知文から文字列を抽出してもよい。例えば、インテント生成部132は、アプリ通知文##13を形態素解析して、アプリ通知文#1から「この先」、「交差点」、「右折」、「コンビニA」、「一番」、「内側」といった単語を抽出する。続いて、インテント生成部132は、抽出した単語を所定の辞書情報と照らし合わせて、単語の品詞の種類、活用形の種類、同義語などを割り出す。続いて、インテント生成部132は、抽出した単語を所定の辞書情報と照らし合わせた結果に基づいて、「次の交差点」、「右折」、「コンビニ」、「一番内側」といった通知内容を示す文字列を含むインテント情報T1を生成する。
【0028】
また、インテント生成部132は、文字列ごとに設定されている通知の種類を示す意図情報を含むインテント情報を生成する。例えば、インテント生成部132は、記憶部12を参照して、アプリ通知文を入力とし、通知の種類を示す意図情報を文字列ごとに出力する機械学習モデル#2を取得する。例えば、インテント生成部132は、アプリ通知文と文字列ごとに設定されている意図情報との組合せを含む学習データに基づいて学習された機械学習モデル#2を取得する。例えば、インテント生成部132は、アプリ通知文が入力された場合に、出力情報として文字列ごとの通知の種類を示す文字列を出力するよう学習された機械学習モデル#3を取得する。
【0029】
インテント生成部132は、機械学習モデル#2を取得すると、取得した機械学習モデル#2にアプリ通知文#1を入力して、機械学習モデル#2から出力された文字列ごとの意図情報を取得する。図5では、インテント生成部132は、「次の交差点」および「右折」の文字列について、通知の種類を示す「経路」という文字列である意図情報を取得する。また、インテント生成部132は、「コンビニ」の文字列について、通知の種類を示す「目印」という文字列である意図情報を取得する。また、インテント生成部132は、「一番内側」の文字列について、通知の種類を示す「走行車線」という文字列である意図情報を取得する。インテント生成部132は、取得した文字列ごとの意図情報を含むインテント情報T1を生成する。
【0030】
また、インテント生成部132は、文字列ごとに設定されている内容優先度を示す内容優先度情報を含むインテント情報を生成する。例えば、インテント生成部132は、記憶部12を参照して、アプリ通知文を入力とし、内容優先度を示す内容優先度情報を文字列ごとに出力する機械学習モデル#3を取得する。例えば、インテント生成部132は、アプリ通知文と文字列ごとに設定されている内容優先度情報との組合せを含む学習データに基づいて学習された機械学習モデル#3を取得する。例えば、インテント生成部132は、アプリ通知文が入力された場合に、出力情報として文字列ごとの内容優先度を示す数字(例えば、優先度が高い方から順に1、2、3、…といった数字)を出力するよう学習された機械学習モデル#3を取得する。
【0031】
インテント生成部132は、機械学習モデル#3を取得すると、取得した機械学習モデル#3にアプリ通知文#1を入力して、機械学習モデル#3から出力された文字列ごとの内容優先度情報を取得する。図5では、インテント生成部132は、「次の交差点」および「右折」の文字列について、内容優先度を示す「1」という数字である内容優先度情報を取得する。また、インテント生成部132は、「コンビニ」の文字列について、内容優先度を示す「3」という数字である内容優先度情報を取得する。また、インテント生成部132は、「一番内側」の文字列について、内容優先度を示す「2」という数字である内容優先度情報を取得する。インテント生成部132は、取得した文字列ごとの内容優先度情報を含むインテント情報T1を生成する。
【0032】
また、インテント生成部132は、インテント情報ごとに設定されている通知優先度を示す通知優先度情報をさらに含むインテント情報を生成する。例えば、インテント生成部132は、記憶部12を参照して、アプリ通知文を入力とし、通知優先度情報を出力する機械学習モデル#4を取得する。例えば、インテント生成部132は、アプリ通知文と通知優先度情報との組合せを含む学習データに基づいて学習された機械学習モデル#4を取得する。例えば、インテント生成部132は、アプリ通知文が入力された場合に、出力情報としてアプリ通知文に関する通知の通知優先度を示す数字(例えば、優先度が高い方から順に1、2、3、…といった数字)を出力するよう学習された機械学習モデル#4を取得する。
【0033】
インテント生成部132は、機械学習モデル#4を取得すると、取得した機械学習モデル#4にアプリ通知文#1を入力して、機械学習モデル#4から出力された通知優先度情報を取得する。図5では、インテント生成部132は、アプリ通知文#1に関する通知について、通知優先度を示す「1」という数字である通知優先度情報(In優先度)を取得する。インテント生成部132は、取得した通知優先度情報を含むインテント情報T1を生成する。
【0034】
また、インテント生成部132は、インテント情報を生成するアプリケーションごとに設定されているアプリ優先度を示すアプリ優先度情報をさらに含むインテント情報を生成する。図示は省略するが、図5では、インテント生成部132は、記憶部12を参照して、アプリケーション#1に設定されているアプリ優先度を示すアプリ優先度情報を取得する。例えば、インテント生成部132は、アプリケーションごとに設定されているアプリ優先度を示す数字(例えば、優先度が高い方から順に1、2、3、…といった数字)を取得する。図5では、インテント生成部132は、アプリ優先度を示す「1」という数字であるアプリ優先度情報を取得する。インテント生成部132は、取得したアプリ優先度情報を含むインテント情報T1を生成する。
【0035】
また、インテント生成部132は、通知優先度情報とアプリ優先度情報とに基づいて、インテント情報の総合的な優先度を示す総合優先度情報を決定してよい。例えば、インテント生成部132は、通知優先度を示す数字とアプリ優先度を示す数字を加算して平均した平均値を算出して、算出した平均値をインテント情報の総合的な優先度を示す総合優先度情報としてよい。図示は省略するが、図5では、インテント生成部132は、通知優先度を示す数字「1」とアプリ優先度を示す数字「1」を加算して平均した平均値「1」をインテント情報T1の総合的な優先度を示す総合優先度情報とする。
【0036】
図6に示す例では、インテント生成部132は、情報処理装置100の位置情報に基づき「この先の交差点を右折後、400m先に最近TVで話題となっているケーキ屋さん「XXX」があります。甘さ控えめのモンブランがお薦めです。」というアプリ通知文#24を生成する。続いて、インテント生成部132は、上述した図5の場合と同様にして、アプリ通知文#24に基づいてインテント情報T2を生成する。具体的には、インテント生成部132は、「次の交差点」、「右折」、「400m先」、「ケーキ屋」、「店名「XXX」」、「TVで評判」、「モンブラン」、「甘さ控えめ」といった通知内容を示す文字列を含むインテント情報T2を生成する。
【0037】
また、図6では、インテント生成部132は、インテント生成部132は、「次の交差点」、「右折」および「400m先」の文字列について、通知の種類を示す「経路」という文字列である意図情報を取得する。また、インテント生成部132は、「ケーキ屋」、「店名「XXX」」および「TVで評判」の文字列について、通知の種類を示す「お薦め」という文字列である意図情報を取得する。また、インテント生成部132は、「モンブラン」および「甘さ控えめ」の文字列について、通知の種類を示す「お薦め」という文字列である意図情報を取得する。インテント生成部132は、取得した文字列ごとの意図情報を含むインテント情報T2を生成する。
【0038】
また、図6では、インテント生成部132は、「次の交差点」、「右折」、「400m先」および「ケーキ屋」の文字列について、内容優先度を示す「1」という数字である内容優先度情報を取得する。また、インテント生成部132は、「店名「XXX」」の文字列について、内容優先度を示す「3」という数字である内容優先度情報を取得する。また、インテント生成部132は、「TVで評判」および「甘さ控えめ」の文字列について、内容優先度を示す「4」という数字である内容優先度情報を取得する。また、インテント生成部132は、「モンブラン」の文字列について、内容優先度を示す「2」という数字である内容優先度情報を取得する。インテント生成部132は、取得した文字列ごとの内容優先度情報を含むインテント情報T2を生成する。
【0039】
また、図6では、インテント生成部132は、アプリ通知文#2に関する通知について、通知優先度を示す「2」という数字である通知優先度情報(In優先度)を取得する。インテント生成部132は、取得した通知優先度情報を含むインテント情報T2を生成する。
【0040】
また、図示は省略するが、図6では、インテント生成部132は、インテント生成部132は、記憶部12を参照して、アプリケーション#2に設定されたアプリ優先度を示す「2」という数字であるアプリ優先度情報を取得する。インテント生成部132は、取得したアプリ優先度情報を含むインテント情報T2を生成する。
【0041】
また、図示は省略するが、図6では、インテント生成部132は、通知優先度を示す数字「2」とアプリ優先度を示す数字「2」を加算して平均した平均値「2」をインテント情報T2の総合的な優先度を示す総合優先度情報とする。
【0042】
図7に示す例では、インテント生成部132は、「1時間後に自宅付近に通り雨が予報されています。洗濯物の取り込みは大丈夫ですか?(ユーザの応答が「いいえ」の場合、)自宅とTV電話を繋ぎます。/(ユーザの応答が「はい」の場合、終了)」というアプリ通知文#34を生成する。続いて、インテント生成部132は、上述した図5の場合と同様にして、アプリ通知文#34に基づいてインテント情報T3を生成する。具体的には、インテント生成部132は、「通り雨」、「自宅付近」、「1時間後」、「洗濯物」、「Yes/No」、「Yes:終了、No:TV電話」といった通知内容を示す文字列を含むインテント情報T3を生成する。
【0043】
また、図7では、インテント生成部132は、インテント生成部132は、「通り雨」、「自宅付近」および「1時間後」の文字列について、通知の種類を示す「天気予報」という文字列である意図情報を取得する。また、インテント生成部132は、「洗濯物」の文字列について、通知の種類を示す「情報」という文字列である意図情報を取得する。また、インテント生成部132は、「Yes/No」および「Yes:終了、No:TV電話」の文字列について、通知の種類を示す「ユーザ応答」という文字列である意図情報を取得する。インテント生成部132は、取得した文字列ごとの意図情報を含むインテント情報T3を生成する。
【0044】
また、図7では、インテント生成部132は、「通り雨」および「自宅付近」の文字列について、内容優先度を示す「1」という数字である内容優先度情報を取得する。また、インテント生成部132は、「1時間後」の文字列について、内容優先度を示す「2」という数字である内容優先度情報を取得する。また、インテント生成部132は、「洗濯物」の文字列について、内容優先度を示す「3」という数字である内容優先度情報を取得する。また、インテント生成部132は、「Yes/No」および「Yes:終了、No:TV電話」の文字列について、内容優先度を示す「4」という数字である内容優先度情報を取得する。インテント生成部132は、取得した文字列ごとの内容優先度情報を含むインテント情報T3を生成する。
【0045】
また、図7では、インテント生成部132は、アプリ通知文#3に関する通知について、通知優先度を示す「3」という数字である通知優先度情報(In優先度)を取得する。インテント生成部132は、取得した通知優先度情報を含むインテント情報T3を生成する。
【0046】
また、図示は省略するが、図7では、インテント生成部132は、インテント生成部132は、記憶部12を参照して、アプリケーション#3に設定されたアプリ優先度を示す「3」という数字であるアプリ優先度情報を取得する。インテント生成部132は、取得したアプリ優先度情報を含むインテント情報T3を生成する。
【0047】
また、図示は省略するが、図7では、インテント生成部132は、通知優先度を示す数字「3」とアプリ優先度を示す数字「3」を加算して平均した平均値「3」をインテント情報T3の総合的な優先度を示す総合優先度情報とする。
【0048】
(送信部133)
送信部133は、インテント情報に基づいて通知文を生成する情報処理装置100に対して、インテント情報を送信する。例えば、送信部133は、インテント生成部132によってインテント情報が生成されると、情報処理装置100に対して、インテント情報を送信する。例えば、送信部133は、インテント生成部132によってインテント情報T1~T3が生成されると、情報処理装置100に対して、インテント情報T1~T3を送信する。
【0049】
〔3.情報処理装置の構成〕
次に、図3を用いて、実施形態に係る情報処理装置の構成について説明する。図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。図3に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、センサ部130と、音声出力部140と、音声認識部150と、制御部160とを有する。
【0050】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC、モデムチップ及びアンテナモジュール等によって実現される。また、通信部110は、ネットワークN(図1参照)と有線又は無線で接続される。
【0051】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0052】
(センサ部130)
センサ部130は、各種センサを備える。例えば、センサ部130は、GNSS(Global Navigation Satellite System)を備える。GNSSセンサは、GNSSを利用して、航法衛星から送信された測位用データを含む電波を受信する。当該測位用データは、緯度及び経度情報等から車両の絶対的な位置を検出するために用いられる。なお、利用されるGNSSは、例えば、GPS(Global Positioning System)であってもよいし、他のシステムであっても構わない。また、センサ部130は、GNSSセンサが生成した測位用データを制御部160に出力する。
【0053】
また、センサ部130は、車速センサを備える。車速センサは、車両の走行速度を検出し、当該走行速度に応じた車速データを生成する。また、センサ部130は、車速センサが生成した車速データを制御部160に出力する。
【0054】
また、センサ部130は、加速度センサを備える。加速度センサは、車両の加速度を検出し、当該走行加速度に応じたか加速度データを生成する。センサ部130は、加速度センサが生成した加速度データを制御部160に出力する。また、センサ部130は、加速度データに基づき速度を算出してもよい。
【0055】
また、センサ部130は、カメラを備える。カメラは、制御部160による制御の下、車両の周囲を撮影して撮影画像を生成する。また、センサ部130は、カメラが生成した撮影画像を制御部160に出力する。
【0056】
(音声出力部140)
音声出力部140は、スピーカを含み、制御部160から入力したデジタルの音声信号をD/A(Digital/Analog)変換によってアナログの音声信号に変換し、当該スピーカから当該アナログの音声信号に応じた音声を出力する。
【0057】
また、音声出力部140は、生成部163によって生成された通知文を運転者に対して音声出力する。具体的には、音声出力部140は、生成部163によって決定された順に複数のアプリ通知文をそれぞれ順番に音声出力する。
【0058】
(音声認識部150)
音声認識部150は、記憶部120に記憶されている音声認識アプリが制御部160によって実行されることにより実現される。また、音声認識部150は、運転者の発話を音声認識する。また、音声認識部150は、音声入力部(図示略)の一部をなすマイクロホンにより受け付けられた運転者の発話をテキストデータに変換する処理を行う。なお、テキストデータへの変換処理は図示しない専用のサーバで行われても良い。
【0059】
また、音声認識部150は、バージイン機能を備える。音声認識部150は、決定部164によってバージイン機能を有効にすると決定された場合に、バージイン機能を有効にする。一方、音声認識部150は、決定部164によってバージイン機能を有効にしないと決定された場合には、バージイン機能を無効にする。
【0060】
(制御部160)
制御部160は、コントローラであり、例えば、CPU、MPU、ASICやFPGA等によって、情報処理装置100の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等の記憶領域を作業領域として実行されることにより実現される。図3に示す例では、制御部160は、取得部161と、算出部162と、生成部163と、決定部164とを有する。
【0061】
(取得部161)
取得部161は、各種の情報を取得する。具体的には、取得部161は、移動体の走行状況に関する走行情報および運転者の運転状況に関する運転情報を含む状況情報を取得する。例えば、取得部161は、センサ部130から、走行情報の一例として、移動体の走行速度、走行車両密度、渋滞情報、道路種別(高速道路、市街路、生活道路、郊外路、山岳道路、直線路、交差点、カーブ中など)、時間および天候(日中、夜間、晴れ、雨、雪、積雪、凍結など)に関する情報を取得する。なお、取得部161は、外部の情報提供装置から、渋滞情報、道路種別(高速道路、市街路、生活道路、郊外路、山岳道路、直線路、交差点、カーブ中など)、時間および天候(日中、夜間、晴れ、雨、雪、積雪、凍結など)に関する情報を取得してもよい。
【0062】
また、取得部161は、運転情報の一例として、運転者の属性情報、同乗者の有無、同乗者の属性情報を取得する。例えば、取得部161は、所定のデータベースにあらかじめ登録された運転者の属性情報や同乗者の属性情報を取得する。また、取得部161は、運転者の自己申告によって運転者から同乗者の有無に関する情報を取得してもよい。
【0063】
また、取得部161は、複数のアプリケーションそれぞれから、インテント情報それぞれを取得する。ここで、図4を用いて、情報処理装置100による情報処理の概要を説明する。図4は、実施形態に係る情報処理の概要を示す図である。図4に示す例では、情報処理装置100の取得部161は、同時に3つのアプリケーション#1~#3それぞれからインテント情報T1~T3それぞれを取得する。
【0064】
例えば、取得部161は、アプリケーションから、移動体の運転者に対して音声出力される通知文を構成する文字列を示す文字列情報と、文字列ごとに設定されている通知の種類を示す意図情報と、を含むインテント情報を取得する。また、取得部161は、文字列ごとに設定されている内容優先度を示す内容優先度情報をさらに含むインテント情報を取得する。また、取得部161は、インテント情報ごとに設定されている通知優先度を示す通知優先度情報をさらに含むインテント情報を取得する。また、取得部161は、アプリケーションごとに設定されているアプリ優先度を示すアプリ優先度情報をさらに含むインテント情報を取得する。
【0065】
また、取得部161は、通知文の通知を完了すべきタイミングを示す出力猶予タイミングを取得する。ここで、出力猶予タイミングは、通知文の通知を完了すべき時刻であっても、通知文の通知を完了すべき場所であっても良い。例えば、取得部161は、アプリケーションから取得したインテント情報に基づいて、出力猶予タイミングを取得する。例えば、取得部161は、インテント情報T1に基づいて、インテント情報T1に関する通知文の出力猶予タイミングとして、「次の交差点」という情報を取得する。また、取得部161は、インテント情報T2に基づいて、インテント情報T2に関する通知文の出力猶予タイミングとして、「次の交差点」という情報および「ケーキ屋」という情報を取得する。また、取得部161は、インテント情報T3に基づいて、インテント情報T3に関する通知文の出力猶予タイミングとして、「1時間後」という情報を取得する。
【0066】
(算出部162)
算出部162は、出力猶予タイミングに到達するまでの残り時間である出力猶予時間を算出する。具体的には、算出部162は、取得部161によって取得された出力猶予タイミングに基づいて、出力猶予時間を算出する。例えば、算出部162は、出力猶予タイミングが所定の時刻である場合には、現在時刻から出力猶予タイミングである所定の時刻までの残り時間を出力猶予時間として算出する。また、算出部162は、出力猶予タイミングが所定の位置である場合には、現在位置から出力猶予タイミングである所定の位置に到達するまでの到着予想時間を出力猶予時間として算出する。例えば、算出部162は、所定の位置までの道のりと移動体の期待平均速度とに基づいて、到着予想時間を算出する。
【0067】
また、算出部162は、取得部161によって取得された状況情報に基づいて、移動体の走行状況または運転者の運転状況の安全性の度合いを示す安全度を算出する。例えば、算出部162は、車両速度が低い程、安全度を高く算出する。また、例えば、算出部162は、市街路よりも郊外路を走っている方が安全度を高く算出する。
【0068】
また、算出部162は、取得部161によって取得された状況情報に基づいて、運転者が移動体の運転以外に注意を払うことができる余裕の度合いを示す余裕度を算出する。例えば、算出部162は、直線路でない道よりも直線路を走っている方が余裕度を高く算出する。また、例えば、算出部162は、天候が晴れの場合よりも雨の場合の方が余裕度を低く算出する。
【0069】
続いて、算出部162は、安全度および余裕度を算出すると、算出した安全度および余裕度に基づいて、出力猶予時間を算出する。具体的には、算出部162は、安全度が高いほど、出力猶予時間を長く算出する。例えば、算出部162は、安全度が高いほど、到着予想時間よりも出力猶予時間を長く算出する。また、算出部162は、余裕度が高いほど、出力猶予時間を長く算出する。例えば、算出部162は、安全度が高いほど、到着予想時間よりも出力猶予時間を長く算出する。
【0070】
(生成部163)
生成部163は、インテント情報に基づいて、運転者に対して音声出力される通知文を生成する。例えば、生成部163は、インテント情報に含まれる文字列情報と意図情報とに基づいて、運転者に対して音声出力される通知文を生成する。より具体的には、生成部163は、文字列情報と意図情報とに基づいて、文字列を含む通知文を生成し、当該生成された通知文の音声出力が完了するタイミングが出力猶予タイミングより前となるように通知文の表現を変更する。生成部163は、通知文の表現を変更することで、出力猶予時間内に再生可能な通知文を生成する。
【0071】
例えば、生成部163は、文字列を含む仮の通知文を生成し、仮の通知文の再生時間が出力猶予時間を超えない場合は、通知文の表現を、仮の通知文と比べてより丁寧な表現に変更する。例えば、生成部163は、図5に示すインテント情報T1に含まれる「次の交差点」と「右折」の文字列と、「次の交差点」と「右折」の文字列に対応する意図情報である「経路」の文字列とに基づいて、再生時間2秒の「次の交差点を右折」という仮の通知文を生成する。このとき、出力猶予時間が3秒であるとすると、生成部163は、仮の通知文の再生時間(2秒)が出力猶予時間(3秒)を超えないので、通知文の表現を、仮の通知文と比べてより丁寧な表現の「次の交差点を右折です」(再生時間2.5秒)に変更する。
【0072】
また、生成部163は、文字列を含む仮の通知文を生成し、仮の通知文の再生時間が出力猶予時間を超える場合は、通知文の表現を文末の助動詞を含まない文体に変更する。例えば、生成部163は、図5に示すインテント情報T1に含まれる「次の交差点」と「右折」の文字列と、「次の交差点」と「右折」の文字列に対応する意図情報である「経路」の文字列とに基づいて、再生時間2.5秒の「次の交差点を右折です」という仮の通知文を生成する。このとき、出力猶予時間が2秒であるとすると、生成部163は、仮の通知文の再生時間(2.5秒)が出力猶予時間(2秒)を超えるので、通知文の表現を文末の助動詞を含まない文体の「次の交差点を右折」(再生時間2秒)に変更する。なお、生成部163は、仮の通知文の再生時間が出力猶予時間を超える場合は、通知文の表現を体言止めの文体に変更してもよい。
【0073】
また、生成部163は、文字列情報と、意図情報と、内容優先度情報と、に基づいて、運転者に対して音声出力される通知文を生成する。具体的には、生成部163は、出力猶予タイミングより前に通知文の音声出力が完了するように、内容優先度に基づき文字列を含む通知文を生成する。より具体的には、生成部163は、内容優先度が異なる複数の文字列を含む仮の通知文を生成し、仮の通知文の再生時間が出力猶予時間を超える場合は、仮の通知文に含まれる複数の文字列のうち内容優先度が低い方の文字列から順に削除して、出力猶予時間内に再生可能な通知文を生成する。
【0074】
例えば、生成部163は、図5に示すインテント情報T1に含まれる内容優先度が「1」の「次の交差点」と「右折」の文字列と、内容優先度が「2」の「一番内側」の文字列と、内容優先度が「3」の「コンビニ」の文字列をすべて含む「この先の交差点を右折です。コンビニAが目印です。一番内側の車線を走行して下さい。」という仮の通知文を生成する。続いて、生成部163は、仮の通知文の再生時間を8秒と見積もる。
【0075】
このとき、出力猶予時間が7秒であるとすると、生成部163は、仮の通知文の再生時間(8秒)が出力猶予時間(7秒)を超えるので、仮の通知文に含まれる複数の文字列のうち内容優先度が低い「3」の「コンビニ」の文字列を削除する。続いて、生成部163は、内容優先度が「1」の「次の交差点」と「右折」の文字列と、内容優先度が「2」の「一番内側」の文字列を含む「次の交差点を右折です。一番内側の車線の走行して下さい。」という仮の通知文を生成する。続いて、生成部163は、仮の通知文の再生時間を6秒と見積もる。生成部163は、仮の通知文の再生時間(6秒)が出力猶予時間(7秒)を超えないので、生成した仮の通知文を通知文として採用する。
【0076】
また、生成部163は、異なる複数のアプリケーションそれぞれから取得した異なる複数のインテント情報それぞれに基づいて異なる複数のアプリ通知文をそれぞれ生成し、取得部161によって取得された通知優先度情報に基づいて、複数のアプリ通知文のうち、通知優先度が高いインテント情報に基づいて生成されたアプリ通知文から順に音声出力することを決定する。
【0077】
例えば、生成部163は、異なる3つのアプリケーション#1~#3それぞれから取得したインテント情報#1~#3それぞれに基づいて、異なる3つのアプリ通知文#1´~#3´をそれぞれ生成する。続いて、生成部163は、インテント情報#1~#3それぞれに含まれる通知優先度情報から、アプリケーション#1の通知優先度が「1」、アプリケーション#2の通知優先度が「2」、アプリケーション#3の通知優先度が「3」という情報を取得する。続いて、生成部163は、3つのアプリ通知文#1´~#3´を含む通知文を音声出力する場合に、通知優先度が最も高いインテント情報#1に基づいて生成されたアプリ通知文#1´を最初に音声出力し、通知優先度が次に高いインテント情報#2に基づいて生成されたアプリ通知文#2´を2番目に音声出力し、通知優先度が最も低いインテント情報#3に基づいて生成されたアプリ通知文#3´を最後に音声出力することを決定する。
【0078】
また、生成部163は、通知優先度の代わりに、アプリ優先度に基づいて、複数のアプリ通知文を音声出力する順番を決定してもよい。具体的には、生成部163は、異なる複数のアプリケーションそれぞれから取得した異なる複数のインテント情報それぞれに基づいて異なる複数のアプリ通知文をそれぞれ生成し、取得部161によって取得されたアプリ優先度情報に基づいて、複数のアプリ通知文のうち、アプリ優先度が高いアプリケーションに関するアプリ通知文から順に音声出力することを決定する。
【0079】
例えば、生成部163は、インテント情報#1~#3それぞれに含まれるアプリ優先度情報から、アプリケーション#1のアプリ優先度が「1」、アプリケーション#2のアプリ優先度が「2」、アプリケーション#3のアプリ優先度が「3」という情報を取得する。続いて、生成部163は、3つのアプリ通知文#1´~#3´を含む通知文を音声出力する場合に、アプリ優先度が最も高いインテント情報#1に基づいて生成されたアプリ通知文#1´を最初に音声出力し、アプリ優先度が次に高いインテント情報#2に基づいて生成されたアプリ通知文#2´を2番目に音声出力し、アプリ優先度が最も低いインテント情報#3に基づいて生成されたアプリ通知文#3´を最後に音声出力することを決定する。
【0080】
また、生成部163は、通知優先度またはアプリ優先度の代わりに、総合的な優先度を示す総合優先度に基づいて、複数のアプリ通知文を音声出力する順番を決定してもよい。具体的には、生成部163は、異なる複数のアプリケーションそれぞれから取得した異なる複数のインテント情報それぞれに基づいて異なる複数のアプリ通知文をそれぞれ生成し、取得部161によって取得された総合優先度情報に基づいて、複数のアプリ通知文のうち、総合優先度が高いアプリケーションに関するアプリ通知文から順に音声出力することを決定する。
【0081】
例えば、生成部163は、インテント情報#1~#3それぞれに含まれる総合優先度情報から、アプリケーション#1の総合優先度が「1」、アプリケーション#2の総合優先度が「2」、アプリケーション#3の総合優先度が「3」という情報を取得する。続いて、生成部163は、3つのアプリ通知文#1´~#3´を含む通知文を音声出力する場合に、総合優先度が最も高いインテント情報#1に基づいて生成されたアプリ通知文#1´を最初に音声出力し、総合優先度が次に高いインテント情報#2に基づいて生成されたアプリ通知文#2´を2番目に音声出力し、総合優先度が最も低いインテント情報#3に基づいて生成されたアプリ通知文#3´を最後に音声出力することを決定する。
【0082】
また、生成部163は、各アプリケーションから取得した各インテント情報に基づいて、生成可能なアプリ通知文をすべて生成する。例えば、生成部163は、アプリケーション#1から取得した図5に示すインテント情報T1に基づいて、内容優先度が「1」の文字列のみを含む「次の交差点を右折」(再生時間2秒)および「次の交差点を右折です」(再生時間2.5秒)という2つのアプリ通知文#11´および#11を生成する。また、生成部163は、内容優先度が「2」以下の文字列を含む「次の交差点を右折です。一番内側の車線の走行して下さい。」(再生時間6秒)というアプリ通知文#12を生成する。また、生成部163は、全通知優先度の文字列を含む「この先の交差点を右折です。コンビニAが目印です。一番内側の車線を走行して下さい。」というアプリ通知文#13を生成する。このように、生成部163は、インテント情報T1に基づいて、生成可能なアプリ通知文#11´、#11、#12および#13をすべて生成する。
【0083】
また、生成部163は、アプリケーション#2から取得した図6に示すインテント情報T2に基づいて、内容優先度が「1」の文字列のみを含む「次の交差点を右折後、400mでケーキ屋」および「次の交差点を右折後、400m先にケーキ屋です」という2つのアプリ通知文#21´および#21を生成する。また、生成部163は、内容優先度が「2」以下の文字列を含む「次の交差点を右折後、400m先にケーキ屋です。モンブランがお薦めです」というアプリ通知文#22を生成する。また、生成部163は、内容優先度が「3」以下の文字列を含む「次の交差点を右折後、400m先にケーキ屋“XXX”があります。モンブランがお薦めです。」というアプリ通知文#23を生成する。また、生成部163は、全通知優先度の文字列を含む「この先の交差点を右折後、400m先に最近TVで話題となっているケーキ屋さん“XXX”があります。甘さ控えめのモンブランがお薦めです。」というアプリ通知文#24を生成する。このように、生成部163は、インテント情報T2に基づいて、生成可能なアプリ通知文#21´、#21、#22、#23および#24をすべて生成する。
【0084】
また、生成部163は、アプリケーション#3から取得した図7に示すインテント情報T3に基づいて、内容優先度が「1」の文字列のみを含む「自宅付近に通り雨が予報されています。」というアプリ通知文#31を生成する。また、生成部163は、内容優先度が「2」以下の文字列を含む「1時間後に自宅付近に通り雨が予報されています。」というアプリ通知文#32を生成する。また、生成部163は、内容優先度が「3」以下の文字列を含む「1時間後に自宅付近に通り雨が予報されています。洗濯物の取り込みは大丈夫ですか?」というアプリ通知文#33を生成する。また、生成部163は、全通知優先度の文字列を含む「1時間後に自宅付近に通り雨が予報されています。洗濯物の取り込みは大丈夫ですか?(ユーザの応答が「いいえ」の場合、)自宅とTV電話を繋ぎます。/(ユーザの応答が「はい」の場合、終了)」というアプリ通知文#34を生成する。このように、生成部163は、インテント情報T3に基づいて、生成可能なアプリ通知文#31、#32、#33および#34をすべて生成する。
【0085】
続いて、生成部163は、生成可能なアプリ通知文をすべて生成すると、各アプリ通知文の再生時間を見積もる。例えば、生成部163は、生成可能なアプリ通知文#11´、#11、#12、#13、#21´、#21、#22、#23、#24、#31、#32、#33および#34それぞれの再生時間を見積もる。
【0086】
続いて、生成部163は、各アプリ通知文の再生時間を見積もると、各アプリ通知文の中から再生時間が最長のアプリ通知文を選択する。例えば、生成部163は、アプリ#1に関する通知文の中で最長のアプリ通知文#13と、アプリ#2に関する通知文の中で最長のアプリ通知文#24と、アプリ#3に関する通知文の中で最長のアプリ通知文#34を選択する。
【0087】
続いて、生成部163は、各アプリ通知文の中から再生時間が最長のアプリ通知文を選択すると、選択したアプリ通知文をすべて含む通知文の総再生時間を見積もる。例えば、生成部163は、選択したアプリ通知文#13とアプリ通知文#24とアプリ通知文#34をすべて含む通知文の総再生時間を見積もる。続いて、生成部163は、通知文の総再生時間が出力猶予時間以下であるか否かを判定する。
【0088】
生成部163は、通知文の総再生時間が出力猶予時間以下であると判定した場合、選択したアプリ通知文を出力することを決定する。生成部163は、選択したアプリ通知文を出力することを決定すると、選択したアプリ通知文をすべて含む通知文を生成する。
【0089】
一方、生成部163は、通知文の総再生時間が出力猶予時間以下でないと判定した場合、アプリ優先度(または、通知優先度や総合優先度であってもよい)の低い方から順に、次に短いアプリ通知文を選択する。例えば、生成部163は、選択したアプリ通知文#13とアプリ通知文#24とアプリ通知文#34をすべて含む通知文の総再生時間が出力猶予時間以下でないと判定した場合、アプリ優先度の低いアプリ#3から順に、アプリ通知文#34の代わりに次に短いアプリ通知文#33を選択する。続いて、生成部163は、アプリ優先度の低い方から順に、次に短いアプリ通知文を選択すると、選択した選択したアプリ通知文をすべて含む通知文の総再生時間を見積もる。
【0090】
このように、生成部163は、アプリ優先度(または、通知優先度や総合優先度であってもよい)が異なる複数のアプリ通知文を含む仮の通知文を生成し、仮の通知文の総再生時間が出力猶予時間を超える場合は、仮の通知文に含まれる複数のアプリ通知文のうち、アプリ優先度(または、通知優先度や総合優先度であってもよい)が低い方のアプリ通知文から順にアプリ通知文の長さを短くして、出力猶予時間内に再生可能な通知文を生成する。
【0091】
(決定部164)
決定部164は、取得部161によって取得された状況情報に基づいて、運転者の応答を要する通知内容に関する通知文を運転者に対して音声出力する場合に、通知文に対する運転者の応答を受け付ける受付時間を決定する。具体的には、決定部164は、生成部163によって生成された通知文の再生時間と算出部162によって算出された出力猶予時間との比較に基づいて、受付時間を決定する。より具体的には、決定部164は、生成部163によって生成された文字列を含む仮の通知文の総再生時間が出力猶予時間よりも所定時間未満だけ長い場合には、受付時間が短いと決定する。
【0092】
生成部163は、決定部164によって受付時間が短いと決定された場合には、運転者に選択させる選択肢の番号と選択肢の項目のみを含む通知文を生成する。例えば、生成部163は、「この先、お薦めの1.イタリアン、2.中華、3.和食の店があります。どれを希望しますか?」といった選択肢の番号である「1」、「2」、「3」と、選択肢の項目である「イタリアン」、「中華」、「和食」のみを含む通知文を生成する。
【0093】
また、決定部164は、仮の通知文の総再生時間が出力猶予時間よりも所定時間以上長い場合には、受付時間がないと決定する。生成部163は、決定部164によって受付時間がないと決定された場合には、運転者の応答を要する通知内容を含まない通知文を生成する。例えば、生成部163は、決定部164によって受付時間がないと決定された場合には、ユーザ応答を含む「1時間後に自宅付近に通り雨が予報されています。洗濯物の取り込みは大丈夫ですか?(ユーザの応答が「いいえ」の場合、)自宅とTV電話を繋ぎます。/(ユーザの応答が「はい」の場合、終了)」というアプリ通知文#34の代わりに、ユーザ応答以下を削除した「1時間後に自宅付近に通り雨が予報されています。洗濯物の取り込みは大丈夫ですか?」というアプリ通知文#34´を生成する。
【0094】
また、決定部164は、算出部162によって算出された安全度および余裕度に基づいて、受付時間を決定する。例えば、決定部164は、算出部162によって算出された安全度が高いほど、受付時間を長く決定する。また、決定部164は、算出部162によって算出された余裕度が高いほど、受付時間を長く決定する。
【0095】
また、決定部164は、取得部161によって取得された状況情報に基づいて、音声認識部150のバージイン機能を有効にするか否かを決定する。具体的には、決定部164は、算出部162によって算出された安全度および余裕度に基づいて、音声認識部150のバージイン機能を有効にするか否かを決定する。例えば、決定部164は、算出部162によって算出された安全度が第1閾値を超える場合に、バージイン機能を有効にすると決定する。また、決定部164は、算出部162によって算出された余裕度が第2閾値を超える場合に、バージイン機能を有効にすると決定する。
【0096】
(送信部165)
送信部165は、取得部161が取得した情報をアプリケーション装置10に対して送信する。具体的には、送信部165は、取得部161が取得した移動体の走行状況に関する走行情報および運転者の運転状況に関する運転情報を含む状況情報をアプリケーション装置10に送信する。例えば、送信部165は、リアルタイムに状況情報をアプリケーション装置10に送信する。また、例えば、送信部165は、所定時間ごと(例えば、30秒ごとや1分ごとなど)に状況情報をアプリケーション装置10に送信してよい。
【0097】
〔4.情報処理のフロー〕
次に、図8を用いて、実施形態に係る情報処理の手順について説明する。図8は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す例では、情報処理装置100の算出部162は、出力猶予タイミングに到達するまでの残り時間である出力猶予時間を算出する(ステップS101)。
【0098】
情報処理装置100の生成部163は、各アプリケーションから取得した各インテント情報に基づいて、生成可能なアプリ通知文をすべて生成する(ステップS102)。生成部163は、生成可能なアプリ通知文をすべて生成すると、各アプリ通知文の再生時間を見積もる(ステップS103)。
【0099】
生成部163は、各アプリ通知文の再生時間を見積もると、各アプリ通知文の中から再生時間が最長のアプリ通知文を選択する(ステップS104)。生成部163は、各アプリ通知文の中から再生時間が最長のアプリ通知文を選択すると、選択したアプリ通知文をすべて含む通知文の総再生時間を見積もる(ステップS105)。続いて、生成部163は、通知文の総再生時間が出力猶予時間以下であるか否かを判定する(ステップS106)。
【0100】
生成部163は、通知文の総再生時間が出力猶予時間以下であると判定した場合(ステップS106;Yes)、選択したアプリ通知文を出力することを決定する(ステップS107)。生成部163は、選択したアプリ通知文を出力することを決定すると、選択したアプリ通知文をすべて含む通知文を生成する。
【0101】
一方、生成部163は、通知文の総再生時間が出力猶予時間以下でないと判定した場合(ステップS106;No)、アプリ優先度の低い方から順に、次に短いアプリ通知文を選択する(ステップS108)。生成部163は、アプリ優先度の低い方から順に、次に短いアプリ通知文を選択すると、選択した選択したアプリ通知文をすべて含む通知文の総再生時間を見積もる(ステップS105)。
【0102】
〔5.変形例〕
〔5-1.優先度に基づく情報の付加〕
上述した実施形態では、生成部163は、内容優先度が異なる複数の文字列を含む仮の通知文を生成し、仮の通知文の再生時間が出力猶予時間を超える場合は、仮の通知文に含まれる複数の文字列のうち内容優先度が低い方の文字列から順に削除して、出力猶予時間内に再生可能な通知文を生成する場合について説明したが、通知文の生成の仕方はこれに限られない。
【0103】
具体的には、生成部163は、内容優先度が異なる複数の文字列のうち、内容優先度が高い方の文字列を優先的に含む仮の通知文を生成し、仮の通知文の総再生時間が出力猶予時間を超えない場合は、仮の通知文に含まれる文字列よりも内容優先度が低い文字列を付加して、出力猶予時間内に再生可能な通知文を生成する。
【0104】
例えば、生成部163は、アプリケーション#1から取得した図5に示すインテント情報T1に基づいて、内容優先度が「1」の文字列のみを含む「次の交差点を右折」(再生時間2秒)および「次の交差点を右折です」(再生時間2.5秒)という2つのアプリ通知文#11´および#11を生成する。このとき、出力猶予時間が7秒であるとすると、生成部163は、仮の通知文の総再生時間が出力猶予時間を超えないので、仮の通知文に含まれる文字列よりも内容優先度が低い「2」の文字列を付加して、出力猶予時間内に再生可能な通知文を生成する。例えば、生成部163は、内容優先度が「1」の文字列に内容優先度が低い「2」の文字列を付加して、「次の交差点を右折です。一番内側の車線の走行して下さい。」(再生時間6秒)という出力猶予時間内に再生可能な通知文を生成する。
【0105】
また、上述した実施形態では、生成部163は、アプリ優先度(または、通知優先度や総合優先度であってもよい)が異なる複数のアプリ通知文を含む仮の通知文を生成し、仮の通知文の総再生時間が出力猶予時間を超える場合は、仮の通知文に含まれる複数のアプリ通知文のうち、アプリ優先度(または、通知優先度や総合優先度であってもよい)が低い方のアプリ通知文から順にアプリ通知文の長さを短くして、出力猶予時間内に再生可能な通知文を生成する場合について説明したが、通知文の生成の仕方はこれに限られない。
【0106】
具体的には、生成部163は、アプリ優先度(または、通知優先度や総合優先度であってもよい)が異なる複数のアプリ通知文のうち、アプリ優先度(または、通知優先度や総合優先度であってもよい)が高い方のアプリ通知文を優先的に含む仮の通知文を生成し、仮の通知文の総再生時間が出力猶予時間を超えない場合は、仮の通知文に含まれるアプリ通知文よりもアプリ優先度(または、通知優先度や総合優先度であってもよい)が低いアプリ通知文を付加して、出力猶予時間内に再生可能な通知文を生成する。
【0107】
例えば、生成部163は、アプリ優先度が「1」のアプリ通知文#1、アプリ優先度が「2」のアプリ通知文#2、アプリ優先度が「3」のアプリ通知文#3、アプリ優先度が「4」のアプリ通知文#4、…、のうち、アプリ優先度が「1」~「3」のアプリ通知文#1~#3を優先的に含む仮の通知文を生成する。続いて、生成部163は、アプリ通知文#1~#3をすべて含む仮の通知文の総再生時間が出力猶予時間を超えない場合は、仮の通知文に含まれるアプリ通知文よりもアプリ優先度が低いアプリ優先度が「4」のアプリ通知文#4を仮の通知文に付加して、出力猶予時間内に再生可能な通知文を生成する。
【0108】
〔5-2.優先度に基づく情報の削除〕
また、上述した実施形態では、生成部163は、アプリ優先度(または、通知優先度や総合優先度であってもよい)が異なる複数のアプリ通知文を含む仮の通知文を生成し、仮の通知文の総再生時間が出力猶予時間を超える場合は、仮の通知文に含まれる複数のアプリ通知文のうち、アプリ優先度(または、通知優先度や総合優先度であってもよい)が低い方のアプリ通知文から順にアプリ通知文の長さを短くして、出力猶予時間内に再生可能な通知文を生成する場合について説明したが、通知文の生成の仕方はこれに限られない。
【0109】
具体的には、生成部163は、アプリ優先度(または、通知優先度や総合優先度であってもよい)が異なる複数のアプリ通知文を含む仮の通知文を生成し、仮の通知文の総再生時間が出力猶予時間を超える場合は、仮の通知文に含まれる複数のアプリ通知文のうち、アプリ優先度(または、通知優先度や総合優先度であってもよい)が低い方のアプリ通知文から順に削除して、出力猶予時間内に再生可能な通知文を生成する。
【0110】
例えば、生成部163は、アプリ優先度が「1」のアプリ通知文#1、アプリ優先度が「2」のアプリ通知文#2、アプリ優先度が「3」のアプリ通知文#3およびアプリ優先度が「4」のアプリ通知文#4を含む仮の通知文を生成する。続いて、生成部163は、仮の通知文の総再生時間が出力猶予時間を超える場合は、仮の通知文に含まれる複数のアプリ通知文のうち、アプリ優先度が最も低いアプリ優先度が「4」のアプリ通知文#4から順に削除して、出力猶予時間内に再生可能な通知文を生成する。
【0111】
〔5-3.インテント情報の生成処理〕
また、上述した実施形態では、インテント生成部132がアプリ通知文を生成し、生成したアプリ通知文に基づいてインテント情報を生成する場合について説明したが、インテント情報の生成の仕方はこれに限られない。具体的には、インテント生成部132は、情報処理装置100から取得した状況情報に基づいて、インテント情報を生成してよい。例えば、インテント生成部132は、情報処理装置100から取得した案内経路情報や位置情報などを含む状況情報に基づいて、図5図7に示すインテント情報T1~T3を生成する。そして、送信部133は、情報処理装置100に対して、インテント生成部132が生成したインテント情報を送信する。
【0112】
〔5-4.優先度情報の変更処理〕
また、上述した実施形態では、情報処理装置100がアプリケーション装置10から取得した内容優先度情報、通知優先度情報、アプリ優先度情報、または総合優先度情報に基づいて、通知文を生成する例について説明したが、これに限られない。具体的には、情報処理装置100の生成部163は、通知文を生成する際に、過去の通知履歴、利用者の属性情報、興味関心情報、同乗者情報、および状況情報に基づいて、内容優先度、通知優先度、アプリ優先度、または総合優先度に変更を加えても良い。例えば、生成部163は、過去の通知履歴、利用者の属性情報、興味関心情報、同乗者情報、および状況情報に基づいて、利用者の興味が高そうな情報(例えば、文字列)に対して優先度が高くなるように重みをつけてよい。また、例えば、生成部163は、通知に対する反応がなかった(施設に立ち寄りが無かった、応答時間内に応答がなかった)履歴に基づき、過去に通知に対する反応がなかった通知に関する通知優先度が低くなるように重みをつけてよい。生成部163は、重み付けされた内容優先度、通知優先度、アプリ優先度、または総合優先度に基づいて、通知文を生成する。
【0113】
〔6.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、取得部161と生成部163を備える。取得部161は、アプリケーションから、移動体の運転者に対して音声出力される通知文を構成する文字列を示す文字列情報と、文字列ごとに設定されている通知の種類を示す意図情報と、を含むインテント情報と、通知文の通知を完了すべきタイミングを示す出力猶予タイミングと、を取得する。生成部163は、文字列情報と、意図情報と、に基づいて、運転者に対して音声出力される通知文を生成する。生成部163は、文字列を含む通知文を生成し、当該生成された通知文の音声出力が完了するタイミングが出力猶予タイミングより前となるように通知文の表現を変更する。
【0114】
これにより、情報処理装置100は、アプリケーションから、固定的な通知文を受け取るのではなく、通知文に関する情報をメタデータ化した情報であるインテント情報を受け取る。これにより、情報処理装置100は、状況情報に応じて、所望の時間内に、移動体の運転者に対して必要な情報を伝えきることができる通知文を生成することができる。したがって、情報処理装置100は、移動体の運転者に対して必要な情報を適切に伝えることができる。
【0115】
また、情報処理装置100は、算出部162をさらに備える。算出部162は、出力猶予タイミングに到達するまでの残り時間である出力猶予時間を算出する。取得部161は、移動体の走行状況に関する走行情報および運転者の運転状況に関する運転情報を含む状況情報を取得する。算出部162は、取得部161によって取得された状況情報に基づいて、出力猶予時間を算出する。生成部163は、出力猶予時間内に再生可能な通知文を生成する。
【0116】
これにより、情報処理装置100は、出力猶予時間内に、移動体の運転者に対して必要な情報を適切に伝えることができる。
【0117】
また、算出部162は、取得部161によって取得された状況情報に基づいて、移動体の走行状況または運転者の運転状況の安全性の度合いを示す安全度および運転者が移動体の運転以外に注意を払うことができる余裕の度合いを示す余裕度を算出し、算出した安全度および余裕度に基づいて、出力猶予時間を算出する。
【0118】
これにより、情報処理装置100は、移動体の走行状況または運転者の運転状況の安全性を考慮した出力猶予時間内に、移動体の運転者に対して必要な情報を適切に伝えることができる。
【0119】
また、算出部162は、安全度が高いほど、出力猶予時間を長く算出する。
【0120】
これにより、情報処理装置100は、安全度が高いときは、移動体の運転者に対してより多くの必要な情報を適切に伝えることができる。
【0121】
また、算出部162は、余裕度が高いほど、出力猶予時間を長く算出する。
【0122】
これにより、情報処理装置100は、余裕度が高いときは、移動体の運転者に対してより多くの必要な情報を適切に伝えることができる。
【0123】
また、生成部163は、文字列を含む仮の通知文を生成し、仮の通知文の総再生時間が出力猶予時間を超えない場合は、通知文の表現を、仮の通知文と比べてより丁寧な表現に変更する。
【0124】
これにより、情報処理装置100は、出力猶予時間内に、移動体の運転者に対して必要な情報をより丁寧な表現により伝えることができる。
【0125】
また、生成部163は、文字列を含む仮の通知文を生成し、仮の通知文の総再生時間が出力猶予時間を超える場合は、通知文の表現を文末の助動詞を含まない文体に変更する。
【0126】
これにより、情報処理装置100は、出力猶予時間内に、移動体の運転者に対して必要な情報を簡潔な表現により伝えることができる。
【0127】
また、生成部163は、文字列を含む仮の通知文を生成し、仮の通知文の総再生時間が出力猶予時間を超える場合は、通知文の表現を体言止めの文体に変更する。
【0128】
これにより、情報処理装置100は、出力猶予時間内に、移動体の運転者に対して必要な情報を簡潔な表現により伝えることができる。
【0129】
また、取得部161は、文字列ごとに設定されている内容優先度を示す内容優先度情報をさらに含むインテント情報を取得する。生成部163は、内容優先度が異なる複数の文字列を含む仮の通知文を生成し、仮の通知文の総再生時間が出力猶予時間を超える場合は、仮の通知文に含まれる複数の文字列のうち内容優先度が低い方の文字列から順に削除して、出力猶予時間内に再生可能な通知文を生成する。
【0130】
これにより、情報処理装置100は、出力猶予時間内に、移動体の運転者に対して必要な情報を内容優先度が高いものから優先的に伝えることができる。
【0131】
また、取得部161は、インテント情報ごとに設定されている通知優先度を示す通知優先度情報をさらに含むインテント情報を取得する。生成部163は、異なる複数のアプリケーションそれぞれから取得した異なる複数のインテント情報それぞれに基づいて異なる複数のアプリ通知文をそれぞれ生成し、取得部161によって取得された通知優先度情報に基づいて、複数のアプリ通知文のうち、通知優先度が高いインテント情報に基づいて生成されたアプリ通知文から順に音声出力することを決定する。
【0132】
これにより、情報処理装置100は、出力猶予時間内に、移動体の運転者に対して必要な情報を通知優先度が高いものから優先的に伝えることができる。
【0133】
また、生成部163は、通知優先度が異なる複数のアプリ通知文を含む仮の通知文を生成し、仮の通知文の総再生時間が出力猶予時間を超える場合は、仮の通知文に含まれる複数のアプリ通知文のうち、通知優先度が低い方のアプリ通知文から順にアプリ通知文の長さを短くして、出力猶予時間内に再生可能な通知文を生成する。
【0134】
これにより、情報処理装置100は、出力猶予時間内に、移動体の運転者に対して必要な情報を通知優先度が高いものから優先的に伝えることができる。
【0135】
また、取得部161は、アプリケーションごとに設定されているアプリ優先度を示すアプリ優先度情報をさらに含むインテント情報を取得する。生成部163は、異なる複数のアプリケーションそれぞれから取得した異なる複数のインテント情報それぞれに基づいて異なる複数のアプリ通知文をそれぞれ生成し、取得部161によって取得されたアプリ優先度情報に基づいて、複数のアプリ通知文のうち、アプリ優先度が高いアプリケーションに関するアプリ通知文から順に音声出力することを決定する。
【0136】
これにより、情報処理装置100は、出力猶予時間内に、移動体の運転者に対して必要な情報をアプリ優先度が高いものから優先的に伝えることができる。
【0137】
また、生成部163は、アプリ優先度が異なる複数のアプリ通知文を含む仮の通知文を生成し、仮の通知文の総再生時間が出力猶予時間を超える場合は、仮の通知文に含まれる複数のアプリ通知文のうち、アプリ優先度が低い方のアプリ通知文から順にアプリ通知文の長さを短くして、出力猶予時間内に再生可能な通知文を生成する。
【0138】
これにより、情報処理装置100は、出力猶予時間内に、移動体の運転者に対して必要な情報をアプリ優先度が高いものから優先的に伝えることができる。
【0139】
また、情報処理装置100は、決定部164をさらに備える。決定部164は、取得部161によって取得された状況情報に基づいて、運転者の応答を要する通知内容に関する通知文を運転者に対して音声出力する場合に、通知文に対する運転者の応答を受け付ける受付時間を決定する。具体的には、決定部164は、生成部163によって生成された文字列を含む仮の通知文の総再生時間が出力猶予時間よりも所定時間未満だけ長い場合には、受付時間が短いと決定する。生成部163は、決定部164によって受付時間が短いと決定された場合には、運転者に選択させる選択肢の番号と選択肢の項目のみを含む通知文を生成する。
【0140】
これにより、情報処理装置100は、出力猶予時間内に、移動体の運転者に対して運転者の応答を要する通知内容を伝えることができる。
【0141】
また、決定部164は、仮の通知文の総再生時間が出力猶予時間よりも所定時間以上長い場合には、受付時間がないと決定する。生成部163は、決定部164によって受付時間がないと決定された場合には、運転者の応答を要する通知内容を含まない通知文を生成する。
【0142】
これにより、情報処理装置100は、出力猶予時間内に、移動体の運転者に対して運転者の応答を要する通知内容を伝えることができる。
【0143】
また、情報処理装置100は、音声出力部140をさらに備える。音声出力部140は、生成部163によって生成された通知文を運転者に対して音声出力する。
【0144】
これにより、情報処理装置100は、移動体の運転者に対して必要な情報を音声出力することができる。
【0145】
また、音声出力部140は、生成部163によって決定された順に複数のアプリ通知文をそれぞれ順番に音声出力する。
【0146】
これにより、情報処理装置100は、移動体の運転者に対して必要な情報を優先度が高いものから優先的に音声出力することができる。
【0147】
〔7.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係るアプリケーション装置10または情報処理装置100は、例えば図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図9は、アプリケーション装置10または情報処理装置100の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を備える。
【0148】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0149】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定の通信網を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網を介して他の機器へ送信する。
【0150】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。なお、CPU1100の代わりに、MPU(Micro Processing Unit)、また多大な計算パワーを必要とすることからGPU(Graphics Processing Unit)を用いてもよい。
【0151】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0152】
例えば、コンピュータ1000がアプリケーション装置10または情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部13または制御部160の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0153】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0154】
〔8.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0155】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0156】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0157】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0158】
1 情報処理システム
10 アプリケーション装置
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
131 取得部
132 インテント生成部
133 送信部
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
130 センサ部
140 音声出力部
150 音声認識部
160 制御部
161 取得部
162 算出部
163 生成部
164 決定部
165 送信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9