IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フリュー株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-撮影装置および撮影方法 図1
  • 特開-撮影装置および撮影方法 図2
  • 特開-撮影装置および撮影方法 図3
  • 特開-撮影装置および撮影方法 図4
  • 特開-撮影装置および撮影方法 図5
  • 特開-撮影装置および撮影方法 図6
  • 特開-撮影装置および撮影方法 図7
  • 特開-撮影装置および撮影方法 図8
  • 特開-撮影装置および撮影方法 図9
  • 特開-撮影装置および撮影方法 図10
  • 特開-撮影装置および撮影方法 図11
  • 特開-撮影装置および撮影方法 図12
  • 特開-撮影装置および撮影方法 図13
  • 特開-撮影装置および撮影方法 図14
  • 特開-撮影装置および撮影方法 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022156987
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】撮影装置および撮影方法
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/53 20210101AFI20221006BHJP
   G03B 15/02 20210101ALI20221006BHJP
   G03B 15/05 20210101ALI20221006BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20221006BHJP
   H04N 5/222 20060101ALI20221006BHJP
   G03B 15/00 20210101ALN20221006BHJP
   G07F 17/26 20060101ALN20221006BHJP
【FI】
G03B17/53
G03B15/02 G
G03B15/02 R
G03B15/05
H04N5/225 600
H04N5/222 500
G03B15/00 D
G07F17/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021060957
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】307010096
【氏名又は名称】フリュー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121131
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082131
【弁理士】
【氏名又は名称】稲本 義雄
(74)【代理人】
【識別番号】100168686
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 勇介
(72)【発明者】
【氏名】多田 恭子
(72)【発明者】
【氏名】南 裕香
(72)【発明者】
【氏名】船越 寛
【テーマコード(参考)】
2H053
2H104
5C122
【Fターム(参考)】
2H053BA32
2H053CA12
2H104AA19
2H104BC48
5C122DA03
5C122DA04
5C122DA34
5C122GG09
5C122GG14
5C122GG16
5C122GG21
(57)【要約】
【課題】画像に写る被写体の立体感を適切に表現できるようにする。
【解決手段】本技術の一側面の撮影装置は、第1の光源を内部に有し、撮影空間において撮影を行っている利用者を照射する第1の光源ユニットと、第2の光源と有色の透過材とを内部に有し、透過材を透過した光によって、第1の光源ユニットとは異なる方向から利用者を照射する第2の光源ユニットと、利用者を被写体として撮影を行う撮影部とを備える。本技術は、撮影した画像をシール紙に印刷する一連のゲームを提供する写真作成ゲーム機に適用することができる。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の光源を内部に有し、撮影空間において撮影を行っている利用者を照射する第1の光源ユニットと、
第2の光源と有色の透過材とを内部に有し、前記透過材を透過した光によって、前記第1の光源ユニットとは異なる方向から前記利用者を照射する第2の光源ユニットと
前記利用者を被写体として撮影を行う撮影部と
を備える撮影装置。
【請求項2】
前記第1の光源ユニットは、前記撮影部より高い位置に設けられ、
前記第2の光源ユニットは、前記撮影部より低い位置に設けられる
請求項1に記載の撮影装置。
【請求項3】
前記第1の光源ユニットは、正面斜め上の方向から照射する位置に設けられ、
前記第2の光源ユニットは、正面斜め下の方向から照射する位置に設けられる
請求項2に記載の撮影装置。
【請求項4】
前記透過材の色は、寒色系の色である
請求項1乃至3のいずれかに記載の撮影装置。
【請求項5】
前記透過材は、前記第2の光源を被覆するフィルムにより構成される
請求項1乃至4のいずれかに記載の撮影装置。
【請求項6】
前記第1の光源と前記第2の光源は、静止画像の撮影に合わせて発光するストロボ光源である
請求項1乃至5のいずれかに記載の撮影装置。
【請求項7】
前記第1の光源と前記第2の光源は、動画像の撮影中に常時発光する定常光源である
請求項1乃至6のいずれかに記載の撮影装置。
【請求項8】
前記第1の光源ユニットには、ストロボ光源としての前記第1の光源と定常光源としての前記第1の光源とがそれぞれ設けられ、
前記第2の光源ユニットには、ストロボ光源としての前記第2の光源と定常光源としての前記第2の光源とがそれぞれ設けられる
請求項1乃至7のいずれかに記載の撮影装置。
【請求項9】
第1の光源を内部に有する第1の光源ユニットの光によって、撮影空間において撮影を行っている利用者を照射し、
第2の光源と有色の透過材とを内部に有する第2の光源ユニットの、前記透過材を透過した光によって、前記第1の光源ユニットとは異なる方向から前記利用者を照射し、
前記利用者を被写体として撮影部によって撮影を行う
撮影方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、撮影装置および撮影方法に関し、特に、画像に写る被写体の立体感を適切に表現できるようにした撮影装置および撮影方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラなどで撮影した撮影画像の彩度を、トーンカーブ調整、ガンマ補正、スクリーン合成等の画像処理によって調整することが行われている。彩度を調整することにより、例えば、人が被写体として写る撮影画像の立体感を表現することが可能となる。
【0003】
特許文献1には、画像に写っている人物の肌色部分を認識し、色分析を行う技術が開示されている。特許文献1に記載の技術においては、肌色に対して青みがどの程度かかっているのかを色分析によって特定し、青色を強調する処理を施すようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-211580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
原画像に存在しない色合いを画像処理で表現しようとすると、階調の反転などが起こることによって、画像全体の階調が不自然になることがある。
【0006】
本技術はこのような状況に鑑みてなされたものであり、画像に写る被写体の立体感を適切に表現できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本技術の一側面の撮影装置は、第1の光源を内部に有し、撮影空間において撮影を行っている利用者を照射する第1の光源ユニットと、第2の光源と有色の透過材とを内部に有し、前記透過材を透過した光によって、前記第1の光源ユニットとは異なる方向から前記利用者を照射する第2の光源ユニットと前記利用者を被写体として撮影を行う撮影部とを備える。
【0008】
本技術の一側面においては、第1の光源を内部に有する第1の光源ユニットの光によって、撮影空間において撮影を行っている利用者が照射され、第2の光源と有色の透過材とを内部に有する第2の光源ユニットの、前記透過材を透過した光によって、前記第1の光源ユニットとは異なる方向から前記利用者が照射され、前記利用者を被写体として撮影部によって撮影が行われる。
【発明の効果】
【0009】
本技術によれば、画像に写る被写体の立体感を適切に表現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本技術の一実施の形態に係る写真シール作成装置の外観を示す斜視図である。
図2】撮影部の正面の構成例を示す斜視図である。
図3】上ストロボユニットの外観の構成例を示す図である。
図4】カバーを外した状態の上ストロボユニットの内部の構成例を示す図である。
図5】下箱ストロボユニットの内部の構成例を示す図である。
図6】下箱ストロボユニットの内部の構成例を示す側面図である。
図7】ストロボ発光部を拡大して示す斜視図である。
図8】ストロボ光の照射の様子を示す図である。
図9】2人の利用者が写る撮影画像の例を示す図である。
図10】有色フィルムの取り付け方の例を示す図である。
図11】有色フィルムの取り付け方の他の例を示す図である。
図12】有色フィルムの取り付け方のさらに他の例を示す図である。
図13】写真シール作成装置の構成例を示すブロック図である。
図14】写真シール作成装置の機能構成例を示すブロック図である。
図15】背景部の撮影空間側の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本技術を実施するための形態について説明する。説明は以下の順序で行う。
1.写真シール作成装置の構成
2.撮影部の構成
3.ストロボ光源に有色フィルムを用いる例
4.定常光源に有色フィルムを用いる例
5.写真シール作成装置の内部構成
6.変形例
【0012】
<写真シール作成装置の構成>
図1は、本技術の一実施の形態に係る写真シール作成装置の外観を示す斜視図である。
【0013】
写真シール作成装置1は、写真作成ゲームを提供するゲーム機である。写真シール作成装置1は、ゲームセンターなどの店舗に設置される。
【0014】
写真シール作成装置1の利用者は、主に女子高生や若い女性が中心となる。写真シール作成装置1において、1組あたり主に2人や3人などの複数人の利用者がゲームを楽しむことができる。もちろん、写真シール作成装置1において、1人の利用者がゲームを楽しむこともできる。
【0015】
写真シール作成装置1の写真作成ゲームにおいて、利用者は、自身が被写体となって撮影を行う。利用者は、撮影によって得られた撮影画像に対して、手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像を合成させるための編集を行い、撮影画像を彩り豊かな画像に編集する。利用者は、編集済みの撮影画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させる。
【0016】
箱状の筐体を有する写真シール作成装置1の側面には事前操作部11が設けられる。事前操作部11は、一緒に遊ぶ利用者の人数の選択や撮影コースの選択などの、撮影前の操作に用いられる装置である。事前操作部11にはタッチパネルモニタ11Aが設けられる。タッチパネルモニタ11Aの下には、プレイ料金を支払うためのコイン投入口11Bが設けられる。
【0017】
各種の選択に用いられる画面がタッチパネルモニタ11Aに表示される。利用者は、タッチパネルモニタ11Aの表示に従って各種の選択を行った後、出入り口Gから撮影空間に入り、撮影を行うことになる。撮影空間の正面には撮影部21が設けられる。撮影部21と背景部22の間の空間が撮影空間となる。撮影部21には、カメラを内蔵した箱状のカメラユニット31が設けられる。
【0018】
事前操作部11の左側には編集部51が設けられる。編集部51は、カメラで撮影することによって得られた撮影画像の編集に用いられる装置である。撮影空間で撮影を行った利用者は、編集部51の前方の編集空間に移動し、撮影画像の編集を行うことになる。編集部51の上方に形成された斜面には、撮影画像の編集用のモニタであるタブレット内蔵モニタ61が設けられる。撮影画像の編集に用いられる画面がタブレット内蔵モニタ61に表示される。
【0019】
<撮影部の構成>
図2は、撮影部21の正面の構成例を示す斜視図である。撮影部21は、側面パネル21A、側面パネル21B、および正面パネル21Cに囲まれるようにして構成される。
【0020】
撮影部21の正面の中央よりやや上側の位置にはカメラユニット31が設けられる。カメラユニット31には、カメラ41とタッチパネルモニタ42が設けられる。
【0021】
カメラ41は、例えば一眼レフカメラであり、レンズが露出するようにカメラユニット31の内部に取り付けられる。カメラ41は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子を有し、撮影空間にいる利用者を撮影する。カメラ41は、利用者を被写体として撮影を行う撮影部として機能する。
【0022】
カメラ41により取り込まれた動画像(以下、ライブビュー画像ともいう)は、タッチパネルモニタ42にリアルタイムで表示される。撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ41により取り込まれた静止画像は、撮影画像として保存される。
【0023】
タッチパネルモニタ42は、カメラ41の下方に設けられる。タッチパネルモニタ42は、LCDなどのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ42は、カメラ41により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUIを表示し、利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。
【0024】
カメラユニット31の上方には、曲面の発光面を利用者に向けた上ストロボユニット32が設けられる。上ストロボユニット32は、利用者の正面上方から、主に利用者の顔と上半身に向けて光を照射する。
【0025】
カメラユニット31の下方には、利用者に対して下方から光を照射する下箱ストロボユニット33が設けられる。
【0026】
後に詳述するように、カメラユニット31より高い位置に設けられた上ストロボユニット32と、カメラユニット31より低い位置に設けられた下箱ストロボユニット33のそれぞれにはストロボ光源と定常光源が設けられる。
【0027】
光ストロボ光源は、静止画像の撮影タイミングに合わせて発光し、被写体となる利用者にストロボ光を照射する。
【0028】
定常光源は、常時発光し、利用者に定常光を照射する。撮影空間において動画像の撮影が行われる場合、上ストロボユニット32と下箱ストロボユニット33が照射する定常光は、動画像の撮影中に利用者を常時照射する。上ストロボユニット32と下箱ストロボユニット33が照射する定常光は、撮影空間の照明用の光としても用いられる。
【0029】
下箱ストロボユニット33と側面パネル21Aとの間には箱状部34Lが設けられる。また、下箱ストロボユニット33と側面パネル21Bとの間には箱状部34Rが設けられる。箱状部34L,34Rの上面は、略水平な面であり、撮影作業を行う利用者が手荷物などを置くための荷物置き場として用いられる。
【0030】
<ストロボ光源に有色フィルムを用いる例>
・上ストロボユニットの構成
図3は、上ストロボユニット32の外観の構成例を示す図である。
【0031】
上ストロボユニット32は、扁平円錐状の本体部102に、扁平の凸曲面を有するカバー101を取り付けることによって構成される。発光面となるカバー101は、透光性を有する乳白色のアクリル板などの素材により構成される。
【0032】
図4は、カバー101を外した状態の上ストロボユニット32の内部の構成例を示す図である。
【0033】
上ストロボユニット32の略中央にはストロボ発光部111が設けられる。ストロボ発光部111の左隣には定常発光部112-1が設けられ、右隣には定常発光部112-2が設けられる。ストロボ発光部111がストロボ光源となり、定常発光部112-1,112-2が定常光源となる。
【0034】
ストロボ発光部111には、細管状の発光管121が設けられる。発光管の背面側には、側面視でV字形状となる反射板122が設けられる。
【0035】
定常発光部112-1,112-2は、例えばLED電球により構成される。蛍光管を用いた光源などの、他の光源を用いた定常発光部112-1,112-2が設けられるようにしてもよい。
【0036】
ストロボ発光部111、定常発光部112-1,112-2からの光は、カバー101により拡散され、撮影空間内を照射する。
【0037】
・下箱ストロボユニットの構成
図5は、下箱ストロボユニット33の内部の構成例を示す図である。
【0038】
図5においては、下箱ストロボユニット33の内部の構成がカバー151を透過した状態で示されている。下箱ストロボユニット33の外装を構成するカバー151は、下箱ストロボユニット33の上面の緩やかな斜面を構成する部材151Aと、下箱ストロボユニット33の正面の垂直面を構成する部材151B(いずれも図6)を有する。
【0039】
下箱ストロボユニット33の内部の略中央にはストロボ発光部131が設けられる。ストロボ発光部131の近傍の左上には定常発光部132-1が設けられ、右上には定常発光部132-2が設けられる。ストロボ発光部131、定常発光部132-1,132-2は例えば正面パネル21Cに取り付けられる。
【0040】
下箱ストロボユニット33の底面部材には、定常発光部132-3と定常発光部132-4が所定の間隔を空けて設けられる。ストロボ発光部131がストロボ光源となり、定常発光部132-1乃至132-4が定常光源となる。
【0041】
図6は、下箱ストロボユニット33の内部の構成例を示す側面図である。
【0042】
図6に示すように、ストロボ発光部131は若干斜め上方に向けた状態で正面パネル21Cに取り付けられる。ストロボ発光部131からのストロボ光は、白抜き矢印で示すように、カバー151により拡散され、撮影空間内を照射する。カバー151(部材151A,151B)は、透光性を有する乳白色のアクリル板などの素材により構成される。
【0043】
図7は、ストロボ発光部131を拡大して示す斜視図である。
【0044】
図7に示すように、直方体状の本体部142に取り付けられた発光管141の前面には有色フィルム143が設けられる。有色フィルム143は、半円筒に湾曲した状態で、発光管141を被覆するように本体部142に取り付けられる。図7において、有色フィルム143に色が付されていることは、有色フィルム143が所定の色のフィルムであることを表す。
【0045】
例えば、有色フィルム143は寒色系の色を有する。寒色系の色として、例えば肌色の補色となる青色系の色が用いられる。
【0046】
利用者が日本人であるとすると、日本人の肌の色はRGB値=(240,208,182)等の値で表される。この場合、補色のRGB値は下式で表される。
補色R:255-240=15
補色G:255-208=47
補色B:255-182=73
【0047】
RGB値=(15,47,73)で表現される色は、青色、すなわち寒色系の色となる。
【0048】
有色フィルム143が有する寒色系の色として、例えば、青色(RGB値=(15,47,73))を基準とした、所定の範囲内の画素値を有する色が用いられる。青色、青緑色、青紫色などの、所定の画素値の寒色系の色の光を透過させるフィルムが有色フィルム143として用いられる。発光管141が発光したときに、有色フィルム143とカバー151を透過して利用者を照射するストロボ光は、寒色系の色の光となる。
【0049】
・補色表現の例
図8は、ストロボ光の照射の様子を示す図である。
【0050】
図8の矢印A1に示すように、ストロボ発光部111を内部に有する上ストロボユニット32のストロボ光は、正面斜め上の方向から、利用者の顔を中心とした範囲を照射する。利用者のあご下部分などには影が生じる。
【0051】
一方、矢印A2に示すように、有色フィルム143が設けられたストロボ発光部131を内部に有する下箱ストロボユニット33からのストロボ光は、正面斜め下の方向から、利用者の上半身を含む範囲を照射する。上ストロボユニット32のストロボ光によって影が生じるあご下部分などを、上ストロボユニット32の照射方向とは異なる方向から、下箱ストロボユニット33のストロボ光が照射することになる。
【0052】
図9は、2人の利用者が写る撮影画像の例を示す図である。
【0053】
破線の楕円で囲んで示すように、上ストロボユニット32からのストロボ光により、利用者のあご下部分などに影が生じる。
【0054】
ここで、下箱ストロボユニット33からのストロボ光は上述したように寒色系の色の光である。あご下部分などの肌色の部分に生じた影の色は、利用者の肌色を暗くした色に対して、寒色系の色を加えた色となる。
【0055】
このように、有色フィルム143を透過したストロボ光を斜め下の方向から照射することにより、上ストロボユニット32からのストロボ光によって生じた影の色に補色である寒色系の色を加える補色表現が実現される。これにより、影を写り込ませて立体感を表現しつつ、影の色を寒色系の色を含む色とすることでクールな表現が可能となる。
【0056】
例えば、明度を調整したり彩度を調整したりして、寒色系の色を画像処理によって影の部分に加えるとした場合、髪の毛などの、他の暗い色の部分の色が不自然な色になってしまう。有色フィルム143を透過したストロボ光を照射して寒色系の色を加えることにより、画像に写る被写体の全体の色味を自然な色味としつつ、立体感を適切に表現することが可能となる。
【0057】
上ストロボユニット32のストロボ光源(ストロボ発光部111)に有色フィルムを用いずに下箱ストロボユニット33のストロボ光源(ストロボ発光部131)に有色フィルムを用いるものとしたが、反対に、上ストロボユニット32のストロボ光源の方に有色フィルムを用いるようにしてもよい。
【0058】
この場合、上ストロボユニット32のストロボ光源に有色フィルムが設けられ、下箱ストロボユニット33のストロボ光源には有色フィルムが設けられない。上ストロボユニット32のストロボ光は、有色フィルムとカバー101を透過して利用者を照射し、下箱ストロボユニット33のストロボ光はカバー151を透過して利用者を照射する。
【0059】
これにより、下箱ストロボユニット33からのストロボ光によって生じた影の色に対して、寒色系の色を上ストロボユニット32からのストロボ光によって加えることが可能となる。
【0060】
このように、有色フィルムを透過したストロボ光を、あるストロボユニットのストロボ光の照射方向と異なる方向から照射するストロボユニットとして、撮影空間に設けられる各種のストロボユニットを用いることが可能である。すなわち、撮影空間に設けられる複数のストロボユニットのうちの、少なくともいずれかのストロボユニットに有色フィルムが設けられるようにすることが可能である。
【0061】
有色フィルムを用いないストロボ光源の光量と、有色フィルムを用いるストロボ光源の光量とが同じ光量であってもよいし、異なる光量であってもよい。有色フィルムを用いないストロボ光源の光量を基準として、有色フィルムを用いるストロボ光源の光量を調整することにより、寒色系の色の度合いを調整することが可能となる。
【0062】
例えば、有色フィルムを用いるストロボ光源を補助光の光源とし、有色フィルムを用いないストロボ光源をメインライトの光源とした場合、メインライトの光量は、補助光の光量より多い光量となるように調整される。すなわち、メインライトの光量>補助光の光量の関係を有する。
【0063】
有色フィルムを用いるストロボ光源をメインライトの光源とし、有色フィルムを用いないストロボ光源を補助光の光源としてもよい。
【0064】
それぞれのストロボ光源の光量が制御され、寒色系の色の度合いが利用者の選択内容などに応じて調整されるようにしてもよい。
【0065】
<定常光源に有色フィルムを用いる例>
ストロボ光源に有色フィルムを用いるものとしたが、定常光源に有色フィルムを用いるようにしてもよい。
【0066】
例えば、有色フィルムを透過した寒色系の色の定常光を照射した利用者を被写体として動画像の撮影が行われる。これにより、動画像に写る例えば影の部分の補色表現が可能となる。
【0067】
図10は、有色フィルムの取り付け方の例を示す図である。
【0068】
図10に色を付して示すように、下箱ストロボユニット33のカバー151を構成する部材151A,151Bの部分に寒色系の色の有色フィルムが取り付けられる。ストロボ光源となるストロボ発光部131とともに、定常発光部132-1乃至132-4が有色フィルムによって被覆された状態になる。これにより、定常光を照射した状態で撮影を行う場合においても、被写体の影の色の補色表現が可能となる。
【0069】
図10に示す構成は、有色フィルムが取り付けられてないストロボ光源と定常光源がそれぞれ上ストロボユニット32に設けられ、有色フィルムが取り付けられたストロボ光源と定常光源がそれぞれ下箱ストロボユニット33に設けられた構成となる。
【0070】
カバー151に有色フィルムを取り付けるのではなく、下箱ストロボユニット33の内部に設けられた定常光源を被覆するように有色フィルムが取り付けられるようにしてもよい。
【0071】
図11は、有色フィルムの取り付け方の他の例を示す図である。
【0072】
上述したように、下箱ストロボユニット33の内部には定常発光部132-1乃至132-4の4つの定常光源が設けられる。図11に色を付して示すように、定常発光部132-1乃至132-4のそれぞれの発光部分に有色フィルムが取り付けられるようにすることが可能である。この場合、ストロボ発光部131には有色フィルムが取り付けられない。
【0073】
上段の定常発光部132-1と定常発光部132-2だけに有色フィルムが取り付けられるようにしてもよい。このように、定常発光部132-1乃至132-4のうちの少なくともいずれかに有色フィルムが取り付けられるようにすることが可能である。
【0074】
これにより、下箱ストロボユニット33が照射する定常光にだけ、寒色系の色を加えることが可能となる。
【0075】
図12は、有色フィルムの取り付け方のさらに他の例を示す図である。
【0076】
図12に色を付して示すように、上ストロボユニット32のカバー101に有色フィルムが取り付けられるようにしてもよい。ストロボ光源となるストロボ発光部111とともに、定常発光部112-1,112-2が有色フィルムによって被覆された状態になる。この場合、下箱ストロボユニット33には有色フィルムが取り付けられない。
【0077】
これにより、上ストロボユニット32から照射する定常光によって、被写体の色の補色表現が可能となる。
【0078】
上ストロボユニット32の内部に設けられた定常光源である定常発光部112-1と定常発光部112-2のそれぞれの発光部分に有色フィルムが取り付けられるようにしてもよい。この場合、ストロボ発光部111には有色フィルムが取り付けられない。
【0079】
このように、有色フィルムを取り付ける光源は任意に選択可能である。下箱ストロボユニット33内の光源に有色フィルムが取り付けられるようにしてもよいし、上ストロボユニット32内の光源に有色フィルムが取り付けられるようにしてもよい。
【0080】
また、ストロボ光源に有色フィルムが取り付けられるようにしてもよいし、定常光源に有色フィルムが取り付けられるようにしてもよい。ストロボ光源と定常光源のうちのいずれか一方に有色フィルムが取り付けられるようにしてもよいし、両方に有色フィルムが取り付けられるようにしてもよい。
【0081】
<写真シール作成装置の内部構成>
図13は、写真シール作成装置1の構成例を示すブロック図である。図13において、上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0082】
図13に示すように、写真シール作成装置1は、PC(Personal Computer)部301に対して、事前操作部11、撮影部21、編集部51、および印刷部303が外部入出力インタフェース302を介して接続されることによって構成される。PC部301は、例えば編集部51の筐体内部に収納される。
【0083】
PC部301を構成するCPU(Central Processing Unit)311、ROM(Read Only Memory)312、RAM(Random Access Memory)313は、バス314により相互に接続される。
【0084】
CPU311は、所定のプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。ROM312は、CPU311が実行するプログラムやデータを記憶する。RAM312は、CPU311が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
【0085】
バス314には、さらに、入出力インタフェース315が接続される。入出力インタフェース315には、記憶部316、通信部317、およびドライブ318が接続される。
【0086】
記憶部316は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶部316は、CPU311から供給された各種の設定情報などを記憶する。記憶部316に記憶されている情報はCPU311により適宜読み出される。
【0087】
通信部317は、インターネットなどのネットワークのインタフェースである。通信部317は、CPU311による制御に従って外部の装置と通信を行う。通信部317は、利用者により選択された画像を、例えば写真シール作成装置1の製造メーカが管理するサーバに送信する。通信部317から送信された画像は、所定の記憶領域が割り当てられて保存され、サーバにアクセスしてきた携帯端末上で表示されたり、携帯端末にダウンロードされたりする。
【0088】
ドライブ318には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア319が適宜装着される。ドライブ318によりリムーバブルメディア319から読み出されたプログラムやデータは、CPU311に供給され、記憶部316に記憶されたり、インストールされたりする。
【0089】
入出力インタフェース315には外部入出力インタフェース302が接続される。PC部301による各部の制御が、外部入出力インタフェース302を介して行われる。
【0090】
事前操作部11は、撮影前の利用者を対象とした事前選択処理を行う。事前操作部11は、タッチパネルモニタ11A、スピーカ321、および硬貨処理部322から構成される。
【0091】
タッチパネルモニタ11Aは、PC部301による制御に従って各種の選択画面を表示し、選択画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号はPC部301に供給され、各種の設定が行われる。
【0092】
硬貨処理部322は、コイン投入口11Bへの硬貨の投入を検出する。硬貨処理部322は、所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、ゲームの開始を指示する起動信号をPC部301に出力する。
【0093】
撮影部21は、撮影空間にいる利用者を対象とした撮影処理を行う。撮影部21は、照明装置331、カメラ41、タッチパネルモニタ42、およびスピーカ332から構成される。
【0094】
照明装置331は、撮影空間内の各ストロボユニットであり、PC部301から供給された照明制御信号に従って発光する。上ストロボユニット32、下箱ストロボユニット33、後述する背景部22側のストロボユニットなどの、撮影空間に設けられるストロボユニットが照明装置331に含まれる。
【0095】
カメラ41は、PC部301によるシャッタ制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた画像データをPC部301に出力する。
【0096】
編集部51は、撮影後の利用者を対象とした編集処理を行う。編集部51は、タブレット内蔵モニタ61、タッチペン341A,341B、およびスピーカ342から構成される。タブレット内蔵モニタ61、タッチペン341A,341Bのセットが編集部51の筐体の2つの面に設けられる。
【0097】
タブレット内蔵モニタ61は、PC部301による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号はPC部301に供給され、編集対象となる撮影画像が編集される。
【0098】
印刷部303は、プリンタ351を含むように構成される。プリンタ351にはシール紙ユニット352が装着される。
【0099】
プリンタ351は、内蔵するヘッドを駆動し、PC部301から供給された印刷データに基づいて、シール紙ユニット352に収納されているシール紙に画像を印刷する。プリンタ351は、画像を印刷したシール紙をシール紙排出口に排出する。
【0100】
図14は、写真シール作成装置1の機能構成例を示すブロック図である。
【0101】
図14に示すように、写真シール作成装置1においては、所定のプログラムが図13のCPU311により実行されることによって制御部371が実現される。制御部371は、ゲーム制御部381、撮影制御部382、および照明制御部383により構成される。
【0102】
ゲーム制御部381は、事前選択処理、撮影処理、編集処理、印刷処理などの一連のゲームの処理を制御する。
【0103】
事前選択処理は、撮影コースの選択などの各種の選択を撮影処理の前に利用者に行わせる処理である。
【0104】
撮影処理は、利用者を被写体として撮影を行う処理である。
【0105】
編集処理は、撮影処理によって得られた撮影画像に対する編集を行う処理である。
【0106】
印刷処理は、編集処理によって得られた編集画像を、所定のレイアウトで並べてシール紙に印刷する処理である。編集画像が印刷されたシール紙が、筐体の所定の位置に設けられたシール紙排出口から利用者に提供される。
【0107】
撮影制御部382は、カメラ41を制御し、静止画像または動画像を撮影する。
【0108】
照明制御部383は、照明装置331を制御し、照明装置331を構成するストロボユニットを撮影に合わせて発光させる。例えば、照明制御部383は、静止画像の撮影に合わせてストロボ光を発光させる。また、照明制御部383は、動画像の撮影中の時間を含む、ゲームの全時間の間、定常光を発光させる。
【0109】
<変形例>
・背景側のストロボユニットに有色フィルムを取り付ける例
撮影部21に設けられたストロボユニットに有色フィルムを取り付けるのではなく、背景部22に設けられたストロボユニットに有色フィルムを取り付けるようにしてもよい。
【0110】
図15は、背景部22の撮影空間側の構成例を示す図である。
【0111】
背面パネル22Aの中央上方には、横長箱状の筐体を有する背面上ストロボ401が設けられる。背面上ストロボ401は、背面上方から利用者に光を照射する。
【0112】
背面パネル22Aの左右には、縦長箱状の筐体を有する背面左ストロボ402Lと背面右ストロボ402Rが設けられる。背面左ストロボ402Lと背面右ストロボ402Rは、背面の左右から利用者を照射する。
【0113】
背面上ストロボ401、背面左ストロボ402L、背面右ストロボ402Rにも、それぞれストロボ光源と定常光源が設けられる。
【0114】
例えば、利用者を低い位置から照射する背面左ストロボ402Lと背面右ストロボ402Rの内部に設けられたストロボ光源に有色フィルムが取り付けられる。この場合、背面上ストロボ401には有色フィルムが取り付けられない。ストロボ光源ではなく定常光源に有色フィルムが取り付けられるようにしてもよい。
【0115】
これにより、背面上ストロボ401が照射する光によって影が生じる肌色の部分に補色表現を加えることが可能となる。
【0116】
背面上ストロボ401に有色フィルムが取り付けられ、背面左ストロボ402Lと背面右ストロボ402Rに有色フィルムが取り付けられないようにしてもよい。
【0117】
このように、撮影空間内でカメラ41に向かって立つ利用者の正面側に設けられたストロボユニットではなく、背面側に設けられたストロボユニットに有色フィルムを取り付けるようにすることが可能である。
【0118】
・他の透過材の例
補色表現を加えるために光源の前方に取り付けられる有色の透過材として有色フィルムが用いられるものとしたが、ガラス、アクリルなどの他の透過材が用いられるようにしてもよい。
【0119】
・光源の例
調光可能な光源が、ストロボ光源と定常光源のうちの少なくともいずれかに用いられるようにしてもよい。例えば、利用者の肌の領域の色に応じて寒色系の色を調整することにより、適切な補色表現が可能となる。
【0120】
・その他の例
ストロボ光を用いて補色表現を加える場合、1つのストロボユニット内に、有色フィルムが取り付けられたストロボ光源と、有色フィルムが取り付けられていないストロボ光源との複数のストロボ光源が設けられるようにしてもよい。
【0121】
有色フィルムが取り付けられたストロボ光源を発光させるか、有色フィルムが取り付けられていないストロボ光源を発光させるかが、例えば、利用者が選択した撮影コースなどに応じて切り替えられる。これにより、利用者は、補色表現を加えるか否かを選択することが可能となる。
【0122】
顔、首などの、利用者の肌の領域の色が解析されるようにしてもよい。例えば、カメラ41により撮影された画像に基づいて、利用者の肌の領域の色の画素値が照明制御部383により解析される。有色フィルムが取り付けられたストロボ光源と有色フィルムが取り付けられていないストロボ光源のうち、撮影に合わせて発光させるストロボ光源が、照明制御部383により肌色の解析結果に基づいて制御される。
【0123】
有色フィルムが取り付けられたストロボ光源を発光させるか、有色フィルムが取り付けられていないストロボ光源を発光させるかが、利用者に提供する画像の種類によって切り替えられるようにしてもよい。例えば、シール紙に印刷して提供する画像の撮影時には有色フィルムが取り付けられたストロボ光源を発光させ、サーバを介してデータとして提供する画像の撮影時には有色フィルムが取り付けられていないストロボ光源を発光させるように、ストロボ光源の発光が制御される。
【0124】
1回のゲームにおいて複数種類の画角を用いた撮影が行われる場合、有色フィルムが取り付けられたストロボ光源を発光させるか、有色フィルムが取り付けられていないストロボ光源を発光させるかが、画角に応じて切り替えられるようにしてもよい。画角が異なる画像には、例えば、利用者の顔と上半身が大きく写るアップ画像と、利用者の全身が写る全身画像とがある。全身画像の画角は、アップ画像の画角より広い画角である。
【0125】
この場合、例えば、アップ画像の撮影時には有色フィルムが取り付けられたストロボ光源を発光させ、全身画像の撮影時には有色フィルムが取り付けられていないストロボ光源を発光させるように、ストロボ光源の発光が制御される。これにより、アップ画像においてより目立つ影の補色表現が可能となる。
【0126】
有色フィルムが取り付けられた発光管が1台のストロボユニット内に複数設けられるようにしてもよい。それぞれの発光管には、例えば、異なる色の有色フィルムが取り付けられる。アップ画像の撮影時に発光させる発光管と全身画像の撮影時に発光させる発光管を切り替えるといったように、発光させる発光管が画角に応じて切り替えられるようにすることが可能である。発光管を回転させる機構をストロボユニット内に設けることも可能である。
【0127】
有色フィルムが取り付けられた光源を発光させるか、有色フィルムが取り付けられていない光源を発光させるかの上述した切り替えは、定常光源の発光にも適用可能である。
【0128】
本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
【0129】
本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0130】
1 写真シール作成装置, 21 撮影部, 31 カメラユニット, 32 上ストロボユニット, 33 下箱ストロボユニット, 41 カメラ, 111 ストロボ発光部, 112-1,112-2 定常発光部, 121 発光管, 131 ストロボ発光部, 132-1,132-2 定常発光部, 141 発光管, 143 有色フィルム, 371 制御部, 381 ゲーム制御部, 382 撮影制御部, 383 照明制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15