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特開2022-157078情報処理方法、プログラム、情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022157078
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム、情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20221006BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021061101
(22)【出願日】2021-03-31
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】521072995
【氏名又は名称】株式会社OH YEAH
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】新元 翔大
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC27
(57)【要約】      (修正有)
【課題】各端末の所有者がタスクを順次実行することで、確認依頼情報に対する対応を完了することが可能となるため、特に不動産管理ユーザがタスクが進むごとにタスクの進捗を管理し、次のタスクを実行する者に連絡をする必要がなくなる情報処理方法、プログラム及び情報処理システムを提供する。
【解決手段】情報処理方法において、サーバ端末は、不動産管理に関する確認依頼情報を第1のユーザ端末から受信するステップと、確認依頼情報に応じて承認依頼通知を不動産管理ユーザ端末に送信するステップと、承認依頼通知の内容に対する承認可否の結果を示す承認結果情報を不動産管理ユーザ端末から受信するステップと、承認結果情報に応じて、承認された確認依頼情報に関するタスク情報を取得するステップと、タスク情報を不動産管理ユーザ端末以外の他のユーザの端末に送信するステップと、を実行する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不動産管理に関わる複数種のユーザからの確認依頼情報の内容を不動産管理ユーザが承認するための情報処理方法であって、
不動産管理に関する確認依頼情報を第1のユーザ端末から受信するステップと、
前記確認依頼情報に応じて承認依頼通知を不動産管理ユーザ端末に送信するステップと、
前記承認依頼通知の内容に対する承認可否の結果を示す承認結果情報を前記不動産管理ユーザ端末から受信するステップと、
前記承認結果情報に応じて、承認された前記確認依頼情報に関するタスク情報を取得するステップと、
前記タスク情報を前記不動産管理ユーザ端末以外の他の前記ユーザの端末に送信するステップと、
をサーバにより実行する、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項2】
前記不動産管理に関する確認依頼情報は、入居者からの問い合わせ内容確認依頼情報である、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記不動産管理に関する確認依頼情報は、不動産の修理内容に関する確認依頼情報である、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記不動産管理に関する確認依頼情報は、工事見積もり内容に関する確認依頼情報である、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項5】
不動産管理に関わる複数種のユーザからの確認依頼情報の内容を不動産管理ユーザが承認するための情報処理方法を実行するプログラムであって、
前記情報処理方法は、
不動産管理に関する確認依頼情報を第1のユーザ端末から受信するステップと、
前記確認依頼情報に応じて承認依頼通知を不動産管理ユーザ端末に送信するステップと、
前記承認依頼通知の内容に対する承認可否の結果を示す承認結果情報を前記不動産管理ユーザ端末から受信するステップと、
前記承認結果情報に応じて、承認された前記確認依頼情報に関するタスク情報を取得するステップと、
前記タスク情報を前記不動産管理ユーザ端末以外の他の前記ユーザの端末に送信するステップと、
をサーバに実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項6】
不動産管理に関わる複数種のユーザからの確認依頼情報の内容を不動産管理ユーザが承認するための情報処理システムであって、
不動産管理に関する確認依頼情報を第1のユーザ端末から受信する情報受付部と、
前記確認依頼情報に応じて承認依頼通知を不動産管理ユーザ端末に送信する承認管理部と、
前記承認依頼通知の内容に対する承認可否の結果を示す承認結果情報を前記不動産管理ユーザ端末から受信し、前記承認結果情報に応じて、承認された前記確認依頼情報に関するタスク情報を取得し、前記タスク情報を前記不動産管理ユーザ端末以外の他の前記ユーザの端末に送信するタスク管理部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、プログラム、情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、賃貸物件等の物件を管理する不動産管理会社や自主管理オーナーが存在し、物件の入居者からの問い合わせを受けた場合には、不動産管理会社の担当者や自主管理オーナー自身が、問い合わせ内容に応じて、水道等の設備の修理業者や改装等の工事業者などの業者を手配する。
【0003】
しかしながら、特許文献1の従来技術にも記載されるように、不動産管理会社の担当者や自主管理オーナーにとって入居者からの問い合わせ対応は負担が大きい。そのため、特許文献1には、当該負担を軽減するために、入居者が賃貸物件またはその設備に貼付されたコードを問い合わせ内容に応じて読み取ることにより、入居者が外部の業者に直接連絡が可能な情報処理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-113417号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、入居者の問い合わせ内容の多くは特許文献1の図4に示されるように判別しやすいものだけではないため、結局入居者が「その他」を選んでしまい、入居者からの問い合わせが減りにくい。そして、不動産管理会社の担当者や自主管理オーナーにとって、外部の業者の進捗を管理しながら、次の連絡先に連絡することを繰り返すこともまた煩雑である。一方で、入居者が外部の業者と直接連絡を取ってしまうと、業者の作業がどの程度進捗しているのか判別しにくく、料金等についても管理会社の管理下にないため、不測の費用請求もあり得る。
【0006】
そこで、本発明は、不動産管理会社や自主管理オーナー等の不動産管理ユーザにとって利便性の高い情報処理方法等を提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、不動産管理に関わる複数種のユーザからの確認依頼情報の内容を不動産管理ユーザが承認するための情報処理方法であって、不動産管理に関する確認依頼情報を第1のユーザ端末から受信するステップと、前記確認依頼情報に応じて承認依頼通知を不動産管理ユーザ端末に送信するステップと、前記承認依頼通知の内容に対する承認可否の結果を示す承認結果情報を前記不動産管理ユーザ端末から受信するステップと、前記承認結果情報に応じて、承認された前記確認依頼情報に関するタスク情報を取得するステップと、前記タスク情報を前記不動産管理ユーザ端末以外の他の前記ユーザの端末に送信するステップと、をサーバにより実行することを特徴とする情報処理方法等が得られる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、各端末の所有者がタスク情報に基づきタスクを順次実行することで、確認依頼情報に対する対応を完了することが可能となると共に、所定の端末(例えば、不動産管理ユーザ端末300)において承認した対応内容に関するタスクの進捗が当該端末において継続的に確認可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の形態によるシステムの構成例を示す図である。
図2図1のサーバの機能ブロック図である。
図3】サーバに格納されるユーザデータの一例を示す図である。
図4】サーバに格納される管理不動産データの一例を示す図である。
図5図1の入居者端末の機能ブロック図である。
図6】本システムの処理を示す図である。
図7】端末における承認依頼通知の表示例を示す図である。
図8】本システムの処理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、以下のような構成を備える。
[項目1]
不動産管理に関わる複数種のユーザからの確認依頼情報の内容を不動産管理ユーザが承認するための情報処理方法であって、
不動産管理に関する確認依頼情報を第1のユーザ端末から受信するステップと、
前記確認依頼情報に応じて承認依頼通知を不動産管理ユーザ端末に送信するステップと、
前記承認依頼通知の内容に対する承認可否の結果を示す承認結果情報を前記不動産管理ユーザ端末から受信するステップと、
前記承認結果情報に応じて、承認された前記確認依頼情報に関するタスク情報を取得するステップと、
前記タスク情報を前記不動産管理ユーザ端末以外の他の前記ユーザの端末に送信するステップと、
をサーバにより実行する、
ことを特徴とする情報処理方法。
[項目2]
前記不動産管理に関する確認依頼情報は、入居者からの問い合わせ内容確認依頼情報である、
ことを特徴とする項目1ないし5のいずれかに記載の情報処理方法。
[項目3]
前記不動産管理に関する確認依頼情報は、不動産の修理内容に関する確認依頼情報である、
ことを特徴とする項目1ないし5のいずれかに記載の情報処理方法。
[項目4]
前記不動産管理に関する確認依頼情報は、工事見積もり内容に関する確認依頼情報である、
ことを特徴とする項目1ないし5のいずれかに記載の情報処理方法。
[項目5]
不動産管理に関わる複数種のユーザからの確認依頼情報の内容を不動産管理ユーザが承認するための情報処理方法を実行するプログラムであって、
前記情報処理方法は、
不動産管理に関する確認依頼情報を第1のユーザ端末から受信するステップと、
前記確認依頼情報に応じて承認依頼通知を不動産管理ユーザに送信するステップと、
前記承認依頼通知の内容に対する承認可否の結果を示す承認結果情報を前記不動産管理ユーザから受信するステップと、
前記承認結果情報に応じて、承認された前記確認依頼情報に関するタスク情報を取得するステップと、
前記タスク情報を前記不動産管理ユーザ端末以外の他の前記ユーザの端末に送信するステップと、
をサーバに実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
[項目6]
不動産管理に関わる複数種のユーザからの確認依頼情報の内容を不動産管理ユーザが承認するための情報処理システムであって、
不動産管理に関する確認依頼情報を第1のユーザ端末から受信する情報受付部と、
前記確認依頼情報に応じて承認依頼通知を不動産管理ユーザ端末に送信する承認管理部と、
前記承認依頼通知の内容に対する承認可否の結果を示す承認結果情報を前記不動産管理ユーザ端末から受信し、前記承認結果情報に応じて、承認された前記確認依頼情報に関するタスク情報を取得し、前記タスク情報を前記不動産管理ユーザ端末以外の他の前記ユーザの端末に送信するタスク管理部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【0011】
<実施の形態の詳細>
以下、本発明の実施の形態による情報処理システム(以下、単に「システム」という)ついて、図面を参照しながら説明する。添付図面において、同一または類似の要素には同一または類似の参照符号及び名称が付され、各実施形態の説明において同一または類似の要素に関する重複する説明は省略することがある。また、各実施形態で示される特徴は、互いに矛盾しない限り他の実施形態にも適用可能である。
【0012】
図1は、本発明の第一実施形態に係る、一以上の入居者が入居している建物に関するタスクを不動産管理ユーザが管理する情報処理システムを示すブロック構成図である。本システム1は、管理サービスを提供するサーバ100と、少なくとも建物や居室に関する問い合わせを行う入居者が所有する入居者端末200と、少なくとも建物や居室に関するタスク(問い合わせ対応や承認対応等)を処理及び管理する不動産管理会社及び自主管理オーナー(以下、不動産管理ユーザという。)が所有する不動産管理ユーザ端末300と、少なくとも依頼者からの依頼に応じて建物の改修対応等を行う工事業者が所有する工事業者端末400と、少なくとも建物の空室に対する募集対応や更新対応、解約対応等を行う不動産仲介会社が所有する不動産仲介会社端末500と、本管理サービスを提供している管理サービス提供会社が所有する管理端末600で構成される。この構成は例示であって、例えば他の会社端末が適宜介入してもよい。各端末を利用する者は、各端末においてインストールされたアプリケーションまたはウェブブラウザ等を介して表示されるユーザインターフェースを操作することで、問い合わせや承認等を実行する。
【0013】
サーバ100、入居者端末200、不動産管理ユーザ端末300、工事業者端末400、不動産仲介会社端末500、管理端末600は、各々、ネットワークNWを介して接続される。ネットワークNWは、インターネット、イントラネット、無線LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等により構成される。
【0014】
サーバ100は、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。本実施形態においては、説明の便宜上サーバ端末として1台を例示しているが、これに限定されず、複数台であってもよい。
【0015】
入居者端末200、不動産管理ユーザ端末300、工事業者端末400、不動産仲介会社端末500、管理端末600は、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末等の情報処理装置であるが、スマートフォンや携帯電話、PDA等により構成してもよい。
【0016】
<ハードウェア構成>
本実施の形態によるサーバ100は、以下のようなハードウェア構成を有する。なお、以下の構成は一例であり、これ以外の構成を有していても良い。
【0017】
<サーバ100>
図2は、図1のサーバ100の機能ブロック構成図である。サーバ100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。サーバ100は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティング技術、仮想化環境技術(アプリケーション実行環境のコンテナ化等)及び開発及び運用の自動化技術等を適宜組み合わせることによって論理的に実現されてもよい。
【0018】
通信部110は、ネットワークNWを介して入居者端末200と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信規約により通信が行われる。なお、通信部110は、Bluetooth(登録商標)及びBLE(Bluetooth Low Energy)やWi-Fi等に例示される近距離通信インターフェースを備えていてもよい。
【0019】
記憶部120は、各種制御処理や制御部130内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成される。また、記憶部120は、入居者に関連する各種データを格納する、入居者データ格納部121、及び、管理している不動産(例えば建物等)に関連する各種データを格納する、管理不動産データ格納部122、及び種々の業者(例えば工事業者や不動産仲介会社等)に関連する各種データを格納する、業者データ格納部123、各端末から受信した確認依頼情報に関連する各種データを格納する、確認依頼情報ログ格納部124、各端末から受信した確認依頼情報に関連するタスク情報を格納する、タスク情報格納部125を有する。なお、各格納部は記憶部120内だけでなく、サーバ100外に一部または全部が格納されるように設けられていてもよい。
【0020】
制御部130は、記憶部120に記憶されているプログラムを実行することにより、サーバ100の全体の動作を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等から構成される。制御部130の機能として、情報受付部131と、承認管理部132と、利用登録処理部133、タスク管理部134、画面情報生成部135を有する。なお、画面情報生成部135は、各端末に格納されたアプリケーションにより実行される機能であってもよい。
【0021】
情報受付部131は、入居者端末200等の各端末から送信される種々の確認依頼情報を通信部110を介して受信する。受信した確認依頼情報は、例えば送信者IDや受信者ID、送信日時、受信日時、確認依頼内容タグ(例えば、「問い合わせ内容確認」、「募集条件確認」などが判別可能なタグ)、進捗タグ(例えば、「承認待ち」、「完了」、「日程調整待ち」などが判別可能なタグ)などとともにそれぞれ確認依頼情報ログ格納部124に格納される。種々の確認情報とは、例えば、入居者端末200からの建物(居室など)に関する問い合わせ内容確認依頼情報や、不動産仲介会社端末500からの空室に対する募集条件確認依頼情報や入居申込時の家賃条件確認依頼情報、申込者情報確認依頼情報、更新時の更新条件確認依頼情報、工事業者端末400や管理端末600からの工事内容確認依頼情報等の所定の情報である。なお、種々の確認情報は、情報受付部131において入居者端末200等から直接確認依頼情報を受信してもよいし、例えば、問い合わせの一次対応を判定する会社が所有する一次対応会社端末や、一次対応の内容情報を基に二次対応を判定する会社が所有する二次対応会社端末の少なくともいずれか一つを介して確認依頼情報を受信してもよい。その際、一次対応会社端末または二次対応会社端末の少なくともいずれか一つは管理サービス提供会社が所有する管理端末600であってもよい。
【0022】
承認管理部132は、情報受付部131にて受け取った確認依頼情報に基づき、当該確認依頼情報を含む承認依頼通知を生成し、他の端末(特に、不動産管理ユーザ端末300)へ承認依頼通知を送信する。承認依頼通知は、確認依頼情報の少なくとも一部の内容を含む通知であって、受信端末へ提示された選択肢(例えば、「承認」または「非承認」の選択肢等)に対する選択操作に応じて承認可否結果情報を生成することが可能な構成であってもよいし、当該内容に対する承認可否の結果を要求する通知であり得る。また、承認依頼通知の内容は、例えば送信者が送信端末上で自由に記載される構成でもよいし、確認依頼情報の内容に応じた定型文に対して一部を記載する構成であってもよい。承認依頼通知は、受信端末による入力操作(例えば、自由記載と当該記載に対する「承認」または「非承認」のタグ付け操作等)に応じて承認可否結果情報を生成することが可能な構成を含む通知であってもよい。後述のとおり、受信端末において生成された承認可否結果情報はサーバ100に対して送信され、情報受付部131にて受信される。
【0023】
利用登録処理部133は、各端末(例えば、入居者端末200、工事業者端末400、不動産仲介会社端末500など)からの要求に応じて、各端末の所有者(例えば、入居者、工事業者、不動産仲介会社など)について利用登録処理を行う。利用登録されたデータは、利用登録時に設定された端末所有者の属性に応じて、入居者データ格納部121や業者データ格納部123等に記憶される。
【0024】
入居者データは、例えば図3に示される入居者データ1000であり、入居者に関連する各種データを格納する。図3において、説明の便宜上、一の入居者(入居者ID「10001」で識別される入居者)の例を示すが、複数の入居者の情報を格納することができる。入居者に関連する各種データとして、例えば、入居者の基本情報(入居者の氏名、任意の入居者名、入居者属性(個人、事業者、団体・グループなど)、入居者構成(家族構成、組織構成など)、メールアドレス、電話番号等)、支払情報(クレジットカード情報、銀行口座情報、支払い履歴情報等)、アカウント情報(本サービスアプリケーションと連携するソーシャルネットワーキングのアカウント情報やチャットアプリケーションのアカウント情報等)などを格納することができる。なお、業者データにおいても、基本情報、アカウント情報等の類似のデータ構成であり得るので省略する。
【0025】
管理不動産データは、例えば図4に示される管理不動産データ2000であり、管理不動産に関連する各種データを格納する。図4において、説明の便宜上、一の管理不動産(管理不動産ID「20001」で識別される管理不動産)の例を示すが、複数の管理不動産の情報を格納することができる。管理不動産に関連する各種データとして、例えば、管理不動産の基本情報(管理不動産名、管理者情報、大家情報、連絡先、電話番号、住所、部屋数情報、家賃情報、空室情報、不動産仲介会社情報、工事業者情報等)、管理不動産詳細情報(部屋番号、入居者情報、家族構成等)を格納することができる。
【0026】
タスク管理部134は、確認依頼情報ごとに関連付けられるタスク情報を管理し、各端末からの承認結果情報や実行完了情報等の受信に基づき、タスクの進捗を管理する。例えば、他の端末(特に、不動産管理ユーザ端末300)から承認結果情報が送信された場合に、確認依頼情報ごとに関連付けられるタスク情報に沿って各端末へタスク情報の送信を開始し、実行完了情報を受信した場合には、タスク情報を更新し、さらに次のタスク情報を各端末へ送信することをタスク完了まで繰り返す。タスク情報は、例えば、業者への連絡であったり、日程調整であったり、確認書や見積書、請求書等の各種書類の提出、受領であったり、支払い依頼であったり、退去立合依頼であったり、鍵の受け取りであったりなど、確認依頼情報に応じた様々な不動産管理上で発生するタスクであってよく、これらに限られるものでもない。
【0027】
画面情報生成部135は、各端末のユーザインターフェースを介して表示される画面情報を生成する。例えば、記憶部120に格納された画像及びテキストデータを素材として、所定のレイアウト規則に基づいて、各種画像及びテキストを配置することで生成されるユーザインターフェース画面を構成するための情報を生成する。画面情報生成部135に関連する処理は、GPU(Graphics Processing Unit)によって実行することもできる。所定のレイアウト規則は、各端末側に格納されていてもよい。
【0028】
図5は、図1の入居者端末200を示す機能ブロック構成図である。入居者端末200は、通信部210と、表示操作部220と、記憶部230と、制御部240とを有する。なお、不動産管理ユーザ端末300、工事業者端末400、不動産仲介会社端末500、管理端末600も同様であってもよい。
【0029】
通信部210は、ネットワークNWを介してサーバ100と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP等の通信規約により通信が行われる。なお、送受信部113は、Bluetooth(登録商標)及びBLE(Bluetooth Low Energy)やWi-Fi等に例示される近距離通信インターフェースを備えていてもよい。
【0030】
表示操作部220は、入居者が指示を入力し、制御部240からの入力データに応じてテキスト、画像等を表示するために用いられるユーザインターフェースであり、入居者端末200がパーソナルコンピュータで構成されている場合はディスプレイとキーボードやマウスにより構成され、入居者端末200がスマートフォンまたはタブレット端末で構成されている場合はタッチパネル等から構成される。この表示操作部220は、記憶部230に記憶されている制御プログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)である入居者端末200により実行される。
【0031】
記憶部230は、各種制御処理や制御部240内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAMやROM等から構成される。また、記憶部230は、サーバ100との通信内容を一時的に記憶している。
【0032】
制御部240は、記憶部230に記憶されているプログラムを実行することにより、入居者端末200の全体の動作を制御するものであり、CPUやGPU等から構成される。
【0033】
<処理の流れ1>
図6は、本システムの処理の流れを示す図である。図7は、不動産管理ユーザ端末300等における承認依頼通知のイメージ図である。図6及び図7では、入居者からの問い合わせ内容確認依頼を受信した際のフローの一例を示す。
【0034】
まず、入居者が入居者端末200からサーバ100に問い合わせ内容確認依頼情報を送信する(ステップS101)。本例では、入居者端末200からサーバ100に直接問い合わせ内容確認依頼情報を送信する構成を図示したが、上述のとおり、問い合わせの一次対応を判定する会社が所有する一次対応会社端末が問い合わせ内容確認依頼情報を受け、一次対応ができない場合には一次対応会社端末から図6と同様にサーバ100へ問い合わせ内容確認依頼情報を送信するようにし、一次対応可能な場合には一次対応内容情報をサーバ100へ送信し、一次対応内容通知を入居者端末200へ送信してもよい。
【0035】
次に、サーバ100は、問い合わせ内容確認依頼情報の受信に応じて、管理端末600へ問い合わせ内容確認依頼通知を送信する(ステップS102)。
【0036】
次に、管理端末600を所有する管理サービス提供会社の担当者は、受信した通知により問い合わせ内容を確認し、当該問い合わせ内容に対する対応内容案を不動産管理会社に承認してもらうために対応内容確認依頼情報をサーバ100へ送信する(ステップS103)。そして、サーバ100は、対応内容確認依頼情報に応じて、承認依頼通知を不動産管理会社の担当者や自主管理オーナー等の所有する不動産管理ユーザ端末300へ送信する(ステップS104)。承認依頼通知は、例えば図7に示されるようなメッセージ及び承認可否を選択可能なボタンを有する通知であってもよい。なお、本例では、不動産管理ユーザへの承認を想定した一例となっているが、例えば不動産仲介会社端末500や工事業者端末400等の外部業者端末に承認依頼通知を送る構成としてもよい。
【0037】
次に、承認依頼通知が図7に例示されるような承認可否を選択可能なボタンを有する場合には、承認ボタンの押下に応じて承認結果情報が生成される(ステップS105)。そして、不動産管理ユーザ端末300は、当該承認結果情報をサーバ100へ送信する(ステップS106)。
【0038】
次に、サーバ100は、承認結果情報に応じて、タスク情報格納部125からタスク情報を取得する(ステップS107)。
【0039】
次に、サーバ100は、タスク情報に含まれるタスクを実行する業者等の各端末(例えば工事業者端末400)へ順次タスク情報を送信する(ステップS108)。そして、例えば工事業者がタスクを完了した場合(例えば、入居者との日程調整タスクや、建物の修理タスクの完了など)に、工事業者端末400からサーバ100へ実行完了情報を送信する(ステップS109)。これを繰り返してタスクを進め、入居者からの問い合わせ内容への対応を完了する。
【0040】
<処理の流れ2>
図8は、本システムの処理の流れを示す図である。図8では、空室に対する入居者募集時の各種確認依頼を受信した際のフローの一例を示す。
【0041】
まず、不動産仲介会社の担当者は、空室に対する入居者募集条件(例えば、家賃情報やペットの可否情報など)を不動産管理ユーザに承認してもらうために不動産仲介会社端末500からサーバ100に募集条件確認依頼情報を送信する(ステップS101)。そして、サーバ100は、募集条件確認依頼情報に応じて、承認依頼通知を不動産管理ユーザ端末300へ送信する(ステップS102)。
【0042】
次に、承認依頼通知が図7に例示されるような承認可否を選択可能なボタンを有する場合には、承認ボタンの押下に応じて承認結果情報が生成される(ステップS103)。そして、不動産管理ユーザ端末300は、当該承認結果情報をサーバ100へ送信し(ステップS104)、サーバ100は、承認結果情報に応じて、承認結果通知を不動産仲介会社端末500へ送信する(ステップS105)。この時、図6の例のように、承認結果情報に応じて不動産管理ユーザ端末300へタスク情報を送信するようにしてもよい。
【0043】
次に、不動産仲介会社の担当者は、入居者募集に対する申込者情報を不動産管理ユーザに承認してもらうために不動産仲介会社端末500からサーバ100に申込者情報確認依頼情報を送信する(ステップS106)。そして、サーバ100は、申込者情報確認依頼情報に応じて、承認依頼通知を不動産管理ユーザ端末300へ送信する(ステップS107)。
【0044】
次に、承認依頼通知が図7に例示されるような承認可否を選択可能なボタンを有する場合には、承認ボタンの押下に応じて承認結果情報が生成される(ステップS108)。そして、不動産管理ユーザ端末300は、当該承認結果情報をサーバ100へ送信する(ステップS110)。
【0045】
次に、サーバ100は、承認結果情報に応じて、タスク情報格納部125からタスク情報を取得する(ステップS111)。そして、サーバ100は、当該タスク情報を不動産仲介会社端末500へ送信する(ステップS112)。
【0046】
なお、各処理の流れにおいて、確認依頼情報や承認結果情報に関連するタスクの一覧や当該タスクの進捗状況に関する情報を管理端末600等で確認可能に構成をなしてもよい。また、各タスクにおいては、実行期限情報(例えば、「3日」や「1週間」などの実行完了期間や、「〇月〇日期限」などの実行日付期限など)が設定されていてもよく、当該実行期限情報の示す期限を超えた日や期限の所定日数前の日などのアラート期限にタスクが未処理状態である場合には、実行期限が迫っていることを示すアラート通知を各端末(例えば、タスクの実行待ちの端末や管理端末600など)に送信するようにしてもよい。
【0047】
以上のように、本発明によれば、各端末の所有者がタスク情報に基づきタスクを順次実行することで、確認依頼情報に対する対応を完了することが可能となるため、特に不動産管理ユーザがタスクが進むごとにタスクの進捗を管理し、次のタスクを実行する者に連絡をする必要がなくなる。
【0048】
上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0049】
100 サーバ
200 入居者端末
300 不動産管理会社端末
400 工事業者端末
500 不動産仲介会社端末
600 管理端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8