IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 大建工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-パーティション 図1
  • 特開-パーティション 図2
  • 特開-パーティション 図3
  • 特開-パーティション 図4
  • 特開-パーティション 図5
  • 特開-パーティション 図6
  • 特開-パーティション 図7
  • 特開-パーティション 図8
  • 特開-パーティション 図9
  • 特開-パーティション 図10
  • 特開-パーティション 図11
  • 特開-パーティション 図12
  • 特開-パーティション 図13
  • 特開-パーティション 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022157260
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】パーティション
(51)【国際特許分類】
   A47B 13/00 20060101AFI20221006BHJP
   A47B 17/00 20060101ALI20221006BHJP
   A47B 96/04 20060101ALI20221006BHJP
   A47B 17/04 20060101ALI20221006BHJP
   A47G 5/00 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
A47B13/00 Z
A47B17/00 Z
A47B96/04 Z
A47B17/04
A47B96/04 B
A47G5/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021061382
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000204985
【氏名又は名称】大建工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岸田 康弘
【テーマコード(参考)】
3B053
【Fターム(参考)】
3B053NP00
3B053NQ06
3B053NQ08
3B053NQ09
3B053NQ10
(57)【要約】
【課題】設置位置の変更やパネル体の取り替えを容易にできるパーティションを提供する。
【解決手段】パーティション1は、デスク2上に立てた状態で設置され、該デスク2上の空間を左右に仕切るパネル体20と、デスク2上の後部に載置され、パネル体20を立てた状態で支持する支持ユニット10とを備えている。支持ユニット10は、デスク2上の後部に載置される台座11と、台座11の側端部に固定された前後方向及び上下方向に延びる側板12とを有し、パネル体20の後端部には、側板12の前端部12aが嵌まる収容部40が形成されている。パネル体20は、収容部40に側板12の前端部12aが嵌まることにより、側板12の前側に連結されて立てた状態に保持される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デスク上に立てた状態で設置され、該デスク上の空間を左右に仕切るパネル体と、上記デスク上の後部に載置され、上記パネル体を上記立てた状態で支持する支持ユニットとを備えたパーティションであって、
上記支持ユニットは、
上記デスク上の後部に載置される台座と、
上記台座の側端部に固定された前後方向及び上下方向に延びる側板とを有し、
上記パネル体の後端部及び上記側板の前端部の一方には、他方が嵌まる収容部が形成され、
上記パネル体は、上記パネル体の後端部及び上記側板の前端部の一方に形成された上記収容部に他方が嵌まることにより、上記側板の前側に連結されて上記立てた状態に保持される
ことを特徴とするパーティション。
【請求項2】
請求項1に記載のパーティションにおいて、
上記収容部は、上記パネル体の後端部に形成されている
ことを特徴とするパーティション。
【請求項3】
請求項2に記載のパーティションにおいて、
上記パネル体の後端部は、上記側板に連結したときに、上記側板の上方に位置する上方部分を有し、
上記収容部は、上記パネル体の下端から鉛直上方に上記上方部分まで延びる鉛直収容部と、上記上方部分の下端部において該下端部の前端から後端まで延びる上方収容部とを有している
ことを特徴とするパーティション。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1つに記載のパーティションにおいて、
上記台座は、
上記側板の下端部の上記デスクの上面より上方の位置に固定される該デスクの上面に平行な台座天板と、
上記台座天板の前端と上記デスクの上面との間を塞ぐ台座前板と、
上記台座天板の左右の側端の上記側板が固定されない側端と上記デスクの上面との間を塞ぐ台座側板とを有し、
上記台座天板には、孔が形成されている
ことを特徴とするパーティション。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1つに記載のパーティションにおいて、
上記支持ユニットは、収納対象の異なる複数の収納部材を有し、
上記側板には、ネジが挿通されるネジ挿通孔が形成され、
上記複数の収納部材には、上記ネジと螺合する同一形状のネジ孔が形成され、
上記複数の収納部材のいずれか1つが、上記ネジによって上記側板に固定されている
ことを特徴とするパーティション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デスク上の空間を仕切るパーティションに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、オフィス等では、横長のデスクを設置し、デスク上に複数のパーティションを配置することにより、1つの横長デスクを複数人で使用することがある。このような用途で用いるパーティションの中には、デスク上に前後に長い収納体を設置してフックでデスクに係止し、収納体の側面にパネル体を固定することにより、パネル体を収納体に支持させることとしたものがある(例えば、下記特許文献1を参照)。
【0003】
上記パーティションによれば、デスクに対してフックで係止するだけであるため、デスクからの取り外しを容易に行うことができる。また、上記パーティションによれば、パネル体を支持する収納体が、パネル体の左右両側ではなく一方側のみに張り出す構成であるため、パネル体を支持する構造がパネル体の左右両側に張り出す従来のパーティションに比べて、デスク上の作業平面が狭められるのを抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-83923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に開示されたパーティションは、収納体とパネル体とがネジで固定されている。そのため、設置位置を変更する際には、収納体にパネル体が固定された嵩が大きい状態で移動させる、又はネジを外して収納体とパネル体を分解して移動させた後に再度組み立てる必要があり、設置位置を容易に変更できないという問題があった。また、パネル体が収納体に固定されているため、意匠や機能の異なるパネル体に容易に取り替えられないという問題もあった。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、設置位置の変更やパネル体の取り替えを容易にできるパーティションを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明では、デスク上の後部に台座と側板とを有する支持ユニットを載置し、支持ユニットの側板の前端部とパネル体の後端部とを連結可能に構成し、パネル体の後端部を側板の前端部に連結することにより、パネル体がデスク上で立てた状態で保持されるようにパーティションを構成した。
【0008】
具体的には、第1の発明は、デスク上に立てた状態で設置され、該デスク上の空間を左右に仕切るパネル体と、上記デスク上の後部に載置され、上記パネル体を上記立てた状態で支持する支持ユニットとを備えたパーティションであって、上記支持ユニットは、上記デスク上の後部に載置される台座と、上記台座の側端部に固定された前後方向及び上下方向に延びる側板とを有し、上記パネル体の後端部及び上記側板の前端部の一方には、他方が嵌まる収容部が形成され、上記パネル体は、上記パネル体の後端部及び上記側板の前端部の一方に形成された上記収容部に他方が嵌まることにより、上記側板の前側に連結されて上記立てた状態に保持されることを特徴とするものである。
【0009】
第1の発明では、デスク上の後部に載置される台座と側板とを有する支持ユニットの側板の前端部とパネル体の後端部とを着脱自在に連結可能に構成し、支持ユニットの側板の前端部とパネル体の後端部とを連結させると、パネル体がデスク上で立てた状態で保持されるように構成した。具体的には、パネル体の後端部及び側板の前端部の一方に、他方が嵌まる収容部を形成し、該収容部に他方が嵌まることにより、パネル体が側板の前側に連結されて立てた状態に保持されるように構成することとした。そのため、第1の発明によれば、デスク上の後部に支持ユニットを載置し、パネル体をデスク上で立てた状態で前側から後側へ支持ユニットの側板の前端部に向かってずらしてパネル体の後端部及び側板の前端部の一方の収容部に他方を嵌め込むだけで、ネジ等で固定する作業を行うことなく、パネル体をデスク上に容易に設置することができる。逆に、パネル体を前方にずらすだけで、パネル体と側板との連結状態が容易に解除されるため、設置位置の変更やパネル体の取り替えも容易に行うことができる。
【0010】
また、第1の発明では、デスク上の後部に載置した支持ユニットにパネル体を支持させることとしているため、パネル体を支持する構造体がパネル体の側方に張り出すことがなく、デスク上の作業平面を狭めることなくパネル体をデスク上に設けることができる。
【0011】
さらに、第1の発明では、支持ユニットの側板は、デスク上に載置される台座の側端部に固定されている。このように台座の側端部に側板を固定して支持ユニットをL字形状に形成することにより、側板に連結されるパネル体を安定的に支持することができる。また、支持ユニットに台座を設けることにより、台座に文房具等を載置することができる。つまり、第1の発明によれば、支持ユニットがパネル体を支持する支持機能だけでなく、物を収納する収納機能も有するように構成することができる。
【0012】
第2の発明は、第1の発明において、上記収容部は、上記パネル体の後端部に形成されていることを特徴とするものである。
【0013】
第2の発明では、パネル体の後端部に、支持ユニットの側板の前端部が嵌まる収容部を形成することにより、支持ユニットの側板にパネル体を着脱自在に連結する構成を容易に実現できる。
【0014】
第3の発明は、第2の発明において、上記パネル体の後端部は、上記側板に連結したときに、上記側板の上方に位置する上方部分を有し、上記収容部は、上記パネル体の下端から鉛直上方に上記上方部分まで延びる鉛直収容部と、上記上方部分の下端部において該上方部分の前端から後端まで延びる上方収容部とを有していることを特徴とするものである。
【0015】
第3の発明では、パネル体の後端部は、側板に連結したときに側板の上方に位置する上方部分を有し、上方部分の下端部にも側板の前端部が嵌まるように収容部(上方収容部)が形成されている。このように構成することにより、パネル体は、支持ユニットの側板との連結時に、側板によって後方からだけでなく下方からも支持されることとなる。よって、このような構成によれば、支持ユニットによってパネル体をより安定的に支持することができる。
【0016】
第4の発明は、第1~第3のいずれか1つの発明において、上記側板の下端部の上記デスクの上面より上方の位置に固定される該デスクの上面に平行な台座天板と、上記台座天板の前端と上記デスクの上面との間を塞ぐ台座前板と、上記台座天板の左右の側端の上記側板が固定されない側端と上記デスクの上面との間を塞ぐ台座側板とを有し、上記台座天板には、孔が形成されている
ことを特徴とするものである。
【0017】
第4の発明では、台座が、台座天板と台座前板と台座側板とによって内部が空洞の箱状に構成され、デスクの上面に対して浮いた状態の台座天板には孔が形成されている。このように支持ユニットを構成することにより、小型の扇風機や加湿器等の電気器具を台座天板上に載置した場合に、電気配線を台座内に収納させて隠すことができる。また、台座天板の孔に、ペットボトルやコップ等の底部を挿入し、孔内のデスク上にこれらを載置することにより、台座天板をペットボトルやコップ等の転倒防止用のホルダーとして使用することもできる。つまり、第4の発明によれば、支持ユニットを種々の収納用途に用いることができる。
【0018】
第5の発明は、第1~第4のいずれか1つの発明において、上記支持ユニットは、収納対象の異なる複数の収納部材を有し、上記側板には、ネジが挿通されるネジ挿通孔が形成され、上記複数の収納部材には、上記ネジと螺合する同一形状のネジ孔が形成され、上記複数の収納部材のいずれか1つが、上記ネジによって上記側板に固定されていることを特徴とするものである。
【0019】
第5の発明では、支持ユニットが、収納対象の異なる複数の収納部材を有し、これらの収納部材が、同じネジを用いて側板に固定できるように構成されている。具体的には、側板にネジが挿通されるネジ挿通孔を形成し、複数の収納部材に、ネジと螺合する同形状のネジ孔を形成することとしている。このような構成により、第5の発明では、収納部材を容易に付け替えることができる。また、側板に固定する収納部材を取り替えるだけで、支持ユニットに収納させる収納対象を容易に変えることができる。
【発明の効果】
【0020】
以上説明した如く、本発明によると、デスク上の後部に台座と側板とを有する支持ユニットを載置し、支持ユニットの側板の前端部とパネル体の後端部とを連結可能に構成し、パネル体の後端部を側板の前端部に連結することにより、パネル体がデスク上で立てた状態で保持されるようにパーティションを構成したため、設置位置の変更やパネル体の取り替えを容易にできるパーティションを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、実施形態1に係るパーティションの使用状態を示す斜視図である。
図2図2は、実施形態1に係るパーティションの側面図である。
図3図3は、支持ユニットの平面図である。
図4図4は、図3のIV-IV線断面図である。
図5図5は、図3のV-V線断面図である。
図6図6は、スタンド部材の正面図である。
図7図7は、スタンド部材の背面図である。
図8図8は、スタンド部材の底面図である。
図9図9は、パネル体の側面図である。
図10図10は、パネル体の平面図である。
図11図11は、図9のXI-XI線断面図である。
図12図12は、収納対象変更時における支持ユニットの側面断面図である。
図13図13は、実施形態2に係るパーティションのパネル体の側面図である。
図14図14は、後部フレーム部材の背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施形態は、本質的に好ましい例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【0023】
《発明の実施形態1》
実施形態1では、本発明に係るパーティションの一例として、図1に示すように、オフィス空間等に設けられた左右方向の長さが前後方向の長さよりも長いデスク2の上の2つの座席3,3間に設けられ、デスク2の上方の空間を左右に仕切るパーティション1について説明する。なお、本実施形態1では、デスク2上の奥側には、デスク2の長手方向に延びてデスク2の上方の空間を前後に仕切る横パーティション4が設けられている。
【0024】
また、以下の説明では、図1に示すように、デスク2の手前側(座席3側)を「前」、デスク2の奥側(横パーティション4側)を「後ろ」、デスク2の手前側から後側に向かって(正面視において)左側を「左」、デスク2の手前側から後側に向かって(正面視において)右側を「右」として説明する。
【0025】
図1及び図2に示すように、パーティション1は、デスク2上の後部(横パーティション4の手前側)に載置される支持ユニット10と、該支持ユニット10によってデスク2上で立てた状態で支持されてデスク2上の空間を左右に仕切るパネル体20とを備えている。詳細については後述するが、支持ユニット10は、パネル体20を支持する機能だけでなく、物品を収納する収納機能も兼ね備えている。以下では、支持ユニット10とパネル体20とについて詳述する。
【0026】
[支持ユニット]
図1図5に示すように、支持ユニット10は、台座11と、側板12と、背板13と、棚板14と、スタンド部材15と、区画板16とを備えている。台座11は、デスク2上の後部に載置されている。側板12は、台座11の側端部に固定され、背板13は、台座11の後端部に固定されている。棚板14は、後述するネジ31で側板12に固定されている。スタンド部材15は、台座11上に設けられている。区画板16は、棚板14と付け替え可能に構成され、側板12に固定される。以下、各部の構成について詳述する。
【0027】
台座11は、台座天板11aと、台座前板11bと、台座側板11cとを有している。台座天板11aと台座前板11bと台座側板11cとは、本実施形態1では、木製の矩形の板状体によって構成されている。
【0028】
台座天板11aは、本実施形態1では、平面視において150mm×176mm、厚さ9mmの木製の矩形の板状体によって構成されている。台座天板11aには、平面視において直径70mmの真円形状の孔11dが形成されている。台座天板11aは、側板12の下端部のデスク2の上面よりも上方の位置に、デスク2の上面に略平行な姿勢で固定されている。具体的には、本実施形態1では、台座天板11aは、デスク2の上面の高さを0mmとすると上面の高さが44mmの高さにある位置で、側端部(図3では右側端部)が側板12に固定されている。
【0029】
台座前板11bは、本実施形態1では、図4に示す正面視において44mm×176mm、厚さ9mmの木製の矩形の板状体によって構成されている。台座前板11bには、側端部に正面視において23mm×28mmの矩形状の貫通孔11eが形成されている。貫通孔11eには、電源コンセント32(図1参照)が嵌め込まれている。台座前板11bは、上端が台座天板11aの前端と接合され、下端がデスク2の上面に当接し、台座天板11aの前端とデスク2の上面との間を塞ぐ。
【0030】
台座側板11cは、本実施形態1では、図2に示す側面視において44mm×150mm、厚さ9mmの木製の矩形の板状体によって構成されている。台座側板11cは、上端が台座天板11aの左右の側端のうち、側板12が固定されない側端(図3及び図4では左側端)と接合され、下端がデスク2の上面に当接し、台座天板11aの左側端とデスク2の上面との間を塞ぐ。
【0031】
以上のように、台座11は、台座天板11aと台座前板11bと台座側板11cとによって内部が空洞の箱状に構成されている。デスク2の上面に対して浮いた状態の台座天板11aの上面は、本や文房具等を載置する載置面となる。また、台座11の内部の空洞には、例えば、スマートフォンの充電器等の電気器具を台座天板11a上に載置した場合に、電気配線を収納させて隠すことができる。また、台座天板11aの孔11dにコップ等の底部を嵌めることで、台座天板11aをコップの転倒防止用のホルダーとして使用することもできる。
【0032】
側板12は、側面視(図2及び図5)において188mm×344mm、厚さ24mmの木製の略矩形の板状体によって構成されている。側板12は、上部の前側角部が切り取られている。これにより、本実施形態1では、側板12の前端部12aは、下端から鉛直上方に延びる鉛直部12a1と、鉛直部12a1の上端から上方に向かう程、後方に位置する傾斜部12a2とで構成されている。本実施形態1では、傾斜部12a2は、鉛直部12a1(鉛直方向)に対して45度の角度をなすように傾斜している。詳細については後述するが、鉛直部12a1は、パネル体20の鉛直収容部41に嵌まり、傾斜部12a2は、パネル体20の上方収容部42に嵌まる。
【0033】
側板12の上面には、左右方向に延びる溝12bが形成されている。溝12bは、傾斜部12a2の後方に設けられ、パネル体20の上方部分20aの後端が嵌まるように形成されている。
【0034】
また、側板12には、ネジ挿通孔12cが形成されている。ネジ挿通孔12cは、棚板14を側板12に固定するためのネジ31を挿通させるために左右方向に貫通する貫通孔である。ネジ挿通孔12cは、ネジ31の本体部31aが挿通されるネジ31の頭部31bよりも小径の小径部12c1と、ネジ31の頭部31bが嵌まる大径部12c2とによって構成されている。小径部12c1は、棚板14側(左側)に形成され、大径部12c2は、ネジ31の差込側(右側)に形成されている。
【0035】
側板12は、台座11の側端部(本実施形態1では、右側端部)に固定されている。具体的には、側板12の左側面を台座天板11a及び台座前板11bの側端部に当接させた状態で、側板12は台座11に固定されている。側板12と台座11とは、接着剤で固定されている。なお、側板12は、前後方向の長さが、台座天板11aの前後方向の長さよりも短い。そのため、側板12の前端部12a(鉛直部12a1)は、台座11の前端部よりも前側に突出し、側板12の後端部は、台座11の後端部よりも後側に突出している。
【0036】
背板13は、正面視(図4)において180mm×344mm、厚さ18mmの木製の矩形の板状体によって構成されている。背板13は、台座11の後端部に固定されている。具体的には、背板13の前面を台座天板11a及び台座側板11cの後端部に当接させた状態で、背板13は台座11に固定されている。背板13と台座11とは、接着剤で固定されている。また、背板13は、側板12の左側面に固定されている。具体的には、背板13の右端面を、台座11の後端部よりも後方に突出した側板12の後端部の左側面に当接させた状態で、背板13は側板12に固定されている。背板13と側板12とは、接着剤で固定されている。
【0037】
背板13の前面には、台座11の台座天板11aよりも上方の部分に、正面視において矩形状の浅い凹部13aが形成されている。凹部13aは、正面視(図4)において176mm×296mmで、深さが1mm程度に形成され、薄板状の化粧パネル17を嵌め込み可能に形成されている。
【0038】
棚板14は、平面視(図3)において135mm×85mm、厚さ15mmの木製の矩形の板状体によって構成されている。棚板14には、左右方向に延びて右端面で開口するネジ孔14aが形成されている。ネジ孔14aは、棚板14を側板12に固定するためのネジ31がねじ込まれる孔である。ネジ孔14aは、小径部14a1と、小径部14a1よりも大径の大径部14a2とによって構成されている。小径部14a1は、奥側(左側)に形成され、大径部14a2は、ネジ31の差込側(右側)に形成されている。大径部14a2には、ネジ31と螺合する鬼目ナット14bが嵌め込まれている。
【0039】
棚板14は、側板12のネジ挿通孔12cに挿通され、ネジ孔14aにねじ込まれたネジ31により、側板12に固定される。棚板14は、後端面が背板13の前面(凹部13aにはめ込まれた化粧パネル17の前面)に当接し、右端面が側板12の左側面に当接した状態で、側板12に固定されている。
【0040】
スタンド部材15は、スマートフォンやタブレット等の表示装置Aを立てかけて収納するために設けられるものである。スタンド部材15は、表示装置Aが立てかけられる本体部15aと、該本体部15aの下方に形成された係合部15bとを有している。
【0041】
本体部15aは、直方体形状の木製部材に切削加工を施すことにより、表示装置Aを立てかけて収納できる形状に形成されている。具体的には、本体部15aは、前部に切削加工を施すことにより、前面が表示装置Aを立てかけるために上方に向かう程、後方に位置する傾斜面15a1となっている。また、本体部15aには、下部が前側に突出するように切削加工が施され、前側に突出する下部の上面には、表示装置Aの下端部を保持するための溝15a2が形成されている。
【0042】
係合部15bは、本体部15aの下端面に接合された円柱形状の木製部材によって構成されている。係合部15bは、台座11の台座天板11aに形成された孔11dに嵌まる大きさ(直径60mm)に形成されている。
【0043】
スタンド部材15の背面側には、無線給電用の充電器Bを収納するための収納凹部15cが形成されている。図5及び図7に示すように、収納凹部15cの上側部分15c1は、本体部15aに背面側から斜め上方向きに円形状(直径81mm、上端深さ21mm)の孔加工を施すことによって形成されている。収納凹部15cの下側部分15c2は、図8の下面図に示すように、本体部15aと係合部15bとに亘って矩形状の切削加工を施すことによって形成されている。上側部分15c1には、無線給電用の充電器Bが収納され、下側部分15c2には、充電器Bに接続された電気配線が挿通される。下側部分15c2に挿通された電気配線は、台座11の空洞の内部に収納される。
【0044】
スタンド部材15は、係合部15bを台座天板11aの孔11dに嵌め込むことにより、本体部15aの下面が台座天板11aの上面に当接し、台座天板11aによって支持されている。また、スタンド部材15は、このような構成により、台座天板11aの孔11dを取り囲む周縁部に係合部15bが当接することにより、台座11からの脱落が抑制される。
【0045】
図12に示すように、区画板16は、145mm×246mm、厚さ18mmの木製の矩形の板状体からなる本体部16aと、143mm×50.5mm、厚さ4mmの木製の矩形の板状体からなる底部16bとを有している。底部16bは、本体部16aの下端に固定されている。本体部16aには、左右方向に延びて右端面で開口するネジ孔16cが形成されている。ネジ孔16cは、本体部16aを側板12に固定するためのネジ31がねじ込まれる孔である。図示を省略しているが、ネジ孔16cは、棚板14に形成したネジ孔14aと同様に形成されている。つまり、ネジ孔16cは、小径部14a1と同形状の賞径部と、大径部14a2と同形状の大径部とによって構成されている。また、ネジ孔16cの大径部にも、棚板14のネジ孔14aの大径部14a2に嵌め込まれた鬼目ナット14bと同様の鬼目ナットが嵌め込まれている。
【0046】
区画板16の本体部16aは、側板12のネジ挿通孔12cに挿通され、ネジ孔16cにねじ込まれたネジ31により、側板12に固定される。区画板16は、底部16bが台座天板11aの上面に当接し、本体部16aの右端面が側板12の左側面に当接した状態で、側板12に固定される。
【0047】
[パネル体]
パネル体20は、2枚の有孔パネル21,21と、閉塞部材22とを有し、後端面が開口する箱状に形成されている。詳細については後述するが、パネル体20の開口は、支持ユニット10の側板12の前端部12aが差し込まれる(収容部40に嵌まる)ことにより、閉塞される。
【0048】
2枚の有孔パネル21,21は、同一形状に形成され、透明のアクリルパネルによって構成されている。有孔パネル21には、複数の細孔33,…,33が縦横に所定の間隔で形成されている。細孔33は、例えば、直径が0.5~1.0mmの円形状に形成されている。また、複数の細孔33,…,33は、例えば、縦横に3~10mm間隔で形成されている。2枚の有孔パネル21,21は、10mm以上50mm以下の所定の間隔(本実施形態1では25mmの間隔)を空けて対向するように配置されている。また、2枚の有孔パネル21,21は、直交する方向から視たときに、互いの複数の細孔33,…,33が重ならないように配置されている。
【0049】
有孔パネル21は、前側の上下の角部が切り落とされた略矩形状の本体部21aと、本体部21aの上部後端から後方に延伸する延伸部21bとを有している。延伸部21bは、側面視(図9)において、本体部21aの上部後端を底辺とする直角二等辺三角形状に形成されている。
【0050】
閉塞部材22は、第1~第6面部22a~22fによって略C字形状に形成されている。閉塞部材22は、2枚の有孔パネル21,21の間の外周囲に取り付けられて外周囲を閉塞している。
【0051】
第1~第6面部22a~22fは、細長い矩形状の透明のアクリルパネルによって構成されている。第1面部22aは、2枚の有孔パネル21,21の延伸部21b,21bの傾斜した上端部(直角二等辺三角形の斜辺)に架け渡されてこれらの間を閉塞している。第2面部22bは、2枚の有孔パネル21,21の本体部21a,21aの上端部に架け渡されてこれらの間を閉塞している。第3面部22cは、2枚の有孔パネル21,21の本体部21a,21aの上部傾斜部に架け渡されてこれらの間を閉塞している。第4面部22dは、2枚の有孔パネル21,21の本体部21a,21aの前端部に架け渡されてこれらの間を閉塞している。第5面部22eは、2枚の有孔パネル21,21の本体部21a,21aの下部傾斜部に架け渡されてこれらの間を閉塞している。第6面部22fは、2枚の有孔パネル21,21の本体部21a,21aの下端部に架け渡されてこれらの間を閉塞している。
【0052】
なお、第6面部22fは、本体部21a,21aの下端より僅かに上方の位置に架け渡されている。そのため、パネル体20の下端部では、2枚の有孔パネル21,21の下端部が、第6面部22fの下面より下方に突出することとなる。このような構成により、パネル体20の下端部には、前後方向に延びる断面矩形状の溝23が形成されている。
【0053】
このような構成により、パネル体20は、2枚の有孔パネル21,21と閉塞部材22とによって内部が空洞の箱状に形成されている。なお、2枚の有孔パネル21,21の延伸部21b,21bと、その上端部間を閉塞する閉塞部材22の第1面部22aとは、パネル体20の後端部を支持ユニット10の側板12の前端部12aに連結したときに、側板12の上方に位置する上方部分20aとなる。
【0054】
図示を省略しているが、パネル体20の内部には、2枚の有孔パネル21,21の一方から他方へ向かう複数の通路を区画する区画部材が設けられている。区画部材は、パネル体20の内部の空間を複数の通路に区画できるものであればいかなるものであってもよい。このように、箱状のパネル体20の内部に区画部材を設けることにより、パネル体20には、各細孔33と各細孔33に対向する通路(空洞)とにより、複数のヘルムホルツ共鳴器が形成される。そのため、パーティション1の周辺で発生した音波は、パネル体20に形成された複数のヘルムホルツ共鳴器によって減衰され、反響音や残響音が低減されるため、話し声などが聞き取り易くなる。
【0055】
また、パネル体20の下端部に形成された溝23には、脚部材24が前後に1つずつ嵌め込まれている。2つの脚部材24,24は、上半分が溝23にぴったり嵌まる略直方体形状の部材からなる。脚部材24,24には、下面で開口する孔24a,24aが形成され、各孔24aには、磁石25が嵌め込まれている。本実施形態1では、溝23の前側に嵌め込まれる脚部材24には、孔24aが2つ形成され、磁石25が2つ嵌め込まれている。一方、溝23の後側に嵌め込まれる脚部材24には、孔24aが1つだけ形成され、磁石25が1つ嵌め込まれている。このように脚部材24を介してパネル体20の下端部に磁石25を埋め込むことにより、デスク2が金属製である場合、パネル体20が磁力によってデスク2に密着し、位置ずれし難くなる。
【0056】
図9に示すように、パネル体20の後端部には、支持ユニット10の側板12の前端部12aが嵌まる収容部40が形成されている。本実施形態1では、パネル体20を、2枚の有孔パネル21,21と閉塞部材22とによって内部が空洞の箱状に形成し、さらに、2枚の有孔パネル21,21の延伸部21b,21bの傾斜した下端部間と、2枚の有孔パネル21,21の本体部21a,21aの後端部間とを、閉塞部材22で閉塞しないことにより、パネル体20の後端部に収容部40を形成している。なお、パネル体20の後端部の開口は、側板12の前端部12aが差し込まれることによって閉塞される。これにより、パネル体20の2枚の有孔パネル21,21の外周囲が閉塞され、その内部に設けられた区画部材により、内部に複数のヘルムホルツ共鳴器が形成されることとなる。
【0057】
収容部40は、側板12の前端部12aの鉛直部12a1が嵌まる鉛直収容部41と、側板12の前端部12aの傾斜部12a2が嵌まる上方収容部42とで構成されている。鉛直収容部41は、2枚の有孔パネル21,21の本体部21a,21aの後端部の間に区画され、パネル体20の下端から鉛直上方に上方部分20aまで延びている。上方収容部42は、2枚の有孔パネル21,21の延伸部21b,21bの傾斜した下端部間に区画され、該下端部の前端から後端まで延びている。鉛直収容部41の上端と上方収容部42の前端とは、繋がっている。
【0058】
-パネル体と支持ユニットとの着脱方法-
図1及び図2に示すように、デスク2上の後部に載置された支持ユニット10の側板12の前方にパネル体20を立てた状態で配置し、パネル体20をデスク2上で後方へずらしていくと、やがてパネル体20の後端部の開口から側板12の前端部12aがパネル体20の内部に差し込まれ、収容部40に側板12の前端部12aが嵌まる。具体的には、収容部40の鉛直収容部41に、側板12の前端部12aの鉛直部12a1が嵌まり、収容部40の上方収容部42に、側板12の前端部12aの傾斜部12a2が嵌まる。なお、幅25mmの収容部40に、この幅よりも僅かに小さい厚さ24mmの側板12の前端部12aが嵌まり込むことにより、側板12の前端部12aが収容部40を区画する2枚の有孔パネル21,21の後端部に挟持される。このようにして、パネル体20は、側板12に連結され、パネル体20の後端部の開口は閉塞される。
【0059】
また、本実施形態1では、パネル体20をデスク2上で後方へずらしていくと、側板12の前端部12aがある程度収容部40に嵌まったところで、パネル体20の上方部分20aの後端(閉塞部材22の第1面部22aの後端)が、側板12の上面に形成された溝12bに嵌まる。これにより、パネル体20の側板12に対する前後方向の位置が決まり、パネル体20の前後方向への位置ずれが規制される。つまり、支持ユニット10の側板12とパネル体20との連結状態が安定する。
【0060】
一方、支持ユニット10の側板12からパネル体20を取り外す際には、取付時と逆に、パネル体20をデスク2上で前方へずらしていくと、パネル体20の上方部分20aの後端が側板12の溝12bから脱すると共に、側板12の前端部12aがパネル体20の後端部の収容部40から脱し、支持ユニット10の側板12とパネル体20との連結状態が解除され、支持ユニット10の側板12とパネル体20とが分解される。
【0061】
-収納機能-
本実施形態1では、支持ユニット10が上述のように構成されることにより、パネル体20を支持する支持機能だけでなく、種々の収納機能を有するように構成されている。
【0062】
具体的には、支持ユニット10に、パネル体20と連結される側板12だけでなく、台座11を設けることにより、支持ユニット10は、台座11に文房具等を載置して収納する機能を有している。
【0063】
また、台座11を箱状に形成し、台座天板11aに孔11dを形成することにより、支持ユニット10は、小型の扇風機や加湿器等の電気器具を台座天板11a上に載置した場合に、電気配線を台座11内に収納させて隠す機能を有している。
【0064】
また、図12に示すように、台座天板11aの孔11dを円形状に形成しているため、ペットボトルPやコップ等の底部を挿入し、孔11d内のデスク2上にこれらを載置すると、台座天板11aの孔11dの周縁部がペットボトルPやコップ等の底部を保持することにより、これらの転倒が防止される。つまり、上記構成により、支持ユニット10は、ペットボトルPやコップ等を転倒しないように収納する転倒防止用ホルダーとしての機能も有することとなる。
【0065】
また、支持ユニット10に棚板14を設けることにより、支持ユニット10は、棚板14に文房具等を載置して収納する機能も有している。
【0066】
-収納対象の変更-
支持ユニット10は、付け替え可能な複数の部材を備えることにより、収納対象を容易に変更できるように構成されている。
【0067】
具体的には、支持ユニット10は、着脱容易なスタンド部材15を備えている。スタンド部材15は、表示装置Aが立てかけられる本体部15aと、該本体部15aの下方に形成されて台座天板11aの孔11dに嵌まる係合部15bとを有している。支持ユニット10は、このように構成されたスタンド部材15を備えることにより、台座天板11aの孔11dに係合部15bが嵌まるように、スタンド部材15を台座天板11a上に載置するだけで、図5に示すように、表示装置Aを立てた状態で収納可能な状態になる。つまり、台座天板11aの収納対象を、文房具等から表示装置Aに容易に変更することができる。
【0068】
また、支持ユニット10は、収納対象の異なる複数の収納部材(棚板14と区画板16)を有し、これらの収納部材14,16を、同じネジ31を用いて側板12に固定できるように構成している。具体的には、側板12にネジ31が挿通されるネジ挿通孔12cを形成し、棚板14と区画板16の本体部16aとに、ネジ31と螺合する同形状のネジ孔14a,16cを形成することとしている。このように形成することにより、本実施形態1の支持ユニット10では、棚板14と区画板16とを容易に付け替えることができる。棚板14が取り付けられた場合、上述のように、文房具等を棚板14に載置することができ、区画板16が取り付けられた場合、区画板16に本等を立てかけることができる。つまり、収納対象を、文房具等から本等へ、逆に、本等から文房具等へ容易に変更することができる。
【0069】
-実施形態1の効果-
以上のように、本実施形態1のパーティション1では、デスク2上の後部に載置される台座11と側板12とを有する支持ユニット10の側板12の前端部12aとパネル体20の後端部とを着脱自在に連結可能に構成し、支持ユニット10の側板12の前端部12aとパネル体20の後端部とを連結させると、パネル体20がデスク2上で立てた状態で保持されるように構成した。具体的には、パネル体20の後端部及び側板12の前端部の一方に、他方が嵌まる収容部40を形成し、該収容部40に他方が嵌まることにより、パネル体20が側板12の前側に連結されて立てた状態に保持されるように構成することとした。そのため、本実施形態1のパーティション1によれば、デスク2上の後部に支持ユニット10を載置し、パネル体20をデスク2上で立てた状態で前側から後側へ支持ユニット10の側板12の前端部12aに向かってずらしてパネル体20の後端部及び側板12の前端部の一方の収容部40に他方を嵌め込むだけで、ネジ等で固定する作業を行うことなく、パネル体20をデスク2上に容易に設置することができる。逆に、パネル体20を前方にずらすだけで、パネル体20と側板12との連結状態が容易に解除されるため、設置位置の変更やパネル体20の取り替えも容易に行うことができる。
【0070】
また、本実施形態1のパーティション1では、支持ユニット10の側板12は、デスク2上に載置される台座11の側端部に固定されている。このように台座11の側端部に側板12を固定して支持ユニット10をL字形状に形成することにより、側板12に連結されるパネル体20を安定的に支持することができる。また、支持ユニット10に台座11を設けることにより、台座11に文房具等を載置することができる。つまり、本実施形態1のパーティション1によれば、支持ユニット10がパネル体20を支持する支持機能だけでなく、物を収納する収納機能も有するように構成することができる。
【0071】
また、本実施形態1のパーティション1では、パネル体20の後端部に、支持ユニット10の側板12の前端部12aが嵌まる収容部40を形成することとしている。このような構成により、支持ユニット10の側板12にパネル体20を着脱自在に連結する構成を容易に実現できる。
【0072】
また、本実施形態1のパーティション1では、パネル体20の後端部は、側板12に連結したときに側板12の上方に位置する上方部分20aを有し、上方部分20aの下端部にも側板12の前端部12aが嵌まるように収容部40(上方収容部42)が形成されている。このように構成することにより、パネル体20は、支持ユニット10の側板12との連結時に、側板12によって後方からだけでなく下方からも支持されることとなる。よって、このような構成によれば、支持ユニット10によってパネル体20をより安定的に支持することができる。
【0073】
また、本実施形態1では、台座11が、台座天板11aと台座前板11bと台座側板11cとによって内部が空洞の箱状に構成され、デスク2の上面に対して浮いた状態の台座天板11aには孔11dが形成されている。このように支持ユニット10を構成することにより、小型の扇風機や加湿器等の電気器具を台座天板11a上に載置した場合に、電気配線を台座11内に収納させて隠すことができる。また、台座天板11aの孔11dに、ペットボトルPやコップ等の底部を挿入し、孔11d内のデスク2上にこれらを載置することにより、台座天板11aをペットボトルPやコップ等の転倒防止用のホルダーとして使用することもできる。つまり、本実施形態1によれば、支持ユニット10を種々の収納用途に用いることができる。
【0074】
さらに、本実施形態1では、収納対象の異なる複数の収納部材(棚板14と区画板16)を有し、これらの収納部材14,16が、同じネジ31を用いて側板12に固定できるように構成されている。具体的には、側板12にネジ31が挿通されるネジ挿通孔12cを形成し、複数の収納部材14,16に、ネジ31と螺合する同形状のネジ孔14a,16cを形成することとしている。このような構成により、本実施形態1の支持ユニット10では、収納部材14,16を容易に付け替えることができる。また、側板12に固定する収納部材14,16を取り替えるだけで、支持ユニット10に収納させる収納対象を容易に変えることができる。
【0075】
《発明の実施形態2》
実施形態2は、実施形態1のパーティション1において、パネル体20の構成を一部変更したものである。
【0076】
具体的には、実施形態1では中空に形成されていたパネル体20を、実施形態2では、中実の板状体26で構成することとしている。また、実施形態2では、パネル体20の後端部及び下端部を、後部フレーム部材27及び下部フレーム部材28でそれぞれ構成し、後部フレーム部材27によって支持ユニット10の側板12の前端部12aが嵌まる収容部40を形成し、下部フレーム部材28によって脚部材24を嵌める溝23を形成することとしている。
【0077】
図13に示すように、板状体26は、実施形態1のパネル体20の外形から後部フレーム部材27及び下部フレーム部材28分を取り除いた形状に形成されている。板状体26は、実施形態2では、中密度繊維板(MDF板)とグラスウール板とを積層して貼り合わせることによって形成されている。
【0078】
図13及び図14に示すように、後部フレーム部材27は、2つの側壁部材27a,27aと、底板部材27bと、上壁部材27cとを有し、図13に示す側面視においてくの字に屈曲した形状に形成されている。
【0079】
2つの側壁部材27a,27aは、くの字形状の木製の板状片によって構成され、左右方向に対向するように配置されている。底板部材27bは、くの字形状に屈曲する木製の板状片によって構成され、2つの側壁部材27a,27aの前端部に架け渡されてこれらの間を閉塞している。上壁部材27cは、矩形状の木製の板状片によって構成され、2つの側壁部材27a,27aの上端部に架け渡されてこれらの間を閉塞している。
【0080】
後部フレーム部材27は、このような2つの側壁部材27a,27aと底板部材27bと上壁部材27cとによって溝を形成し、その内部に支持ユニット10の側板12の前端部12aが嵌まる収容部40を区画している。そのため、2つの側壁部材27a,27aは、実施形態1において収容部40を区画していた2枚の有孔パネル21,21と同様の間隔(25mm)を空けて左右方向に対向するように設けられている。
【0081】
実施形態2では、後部フレーム部材27の鉛直方向に延びる鉛直部分により、側板12の前端部12aの鉛直部12a1が嵌まる鉛直収容部41が区画されている。また、後部フレーム部材27の鉛直部分の上側に連続する傾斜部分により、側板12の前端部12aの傾斜部12a2が嵌まる上方収容部42が区画されている。後部フレーム部材27の鉛直部分は、溝深さ(鉛直収容部41の奥行き)が21mmに形成され、後部フレーム部材27の傾斜部分では、溝深さ(上方収容部42の奥行き)が13.5mmに形成されている。そして、実施形態2では、後部フレーム部材27内の収容部40に側板12の前端部12aが嵌まると、パネル体20の上方部分20aの後端を構成する上壁部材27cの後端が、側板12の上面に形成された溝12bに嵌まるように構成されている。
【0082】
一方、図13に示すように、下部フレーム部材28は、下面に断面矩形状の溝23が形成された木製の角材によって形成されている。溝23の形状は、実施形態1と同様に形成されている。そして、実施形態2においても、溝23には、2つの脚部材24,24が嵌め込まれている。2つの脚部材24,24は、実施形態1と同様に構成され、下面で開口する孔24aに磁石25が嵌め込まれている。
【0083】
なお、図示を省略しているが、パネル体20は、このように板状体26に後部フレーム部材27と下部フレーム部材28とを接着した後、全体を布地で覆っている。
【0084】
その他の構成は、実施形態1と同様であり、上述のようなパネル体20を用いても、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
【0085】
また、実施形態1のパネル体20と、実施形態2のパネル体20とを備えておき、用途に合わせて取り替えて用いることもできる。
【0086】
《その他の実施形態》
上記実施形態1,2では、パネル体20の後端部に収容部40を形成し、支持ユニット10の側板12の前端部12aが収容部40に嵌まることによってパネル体20が側板12に連結される例について説明したが、本発明に係るパーティションは、これに限られない。本発明に係るパーティションは、収容部40が支持ユニット10の側板12の前端部12aに形成され、この収容部40にパネル体20の後端部が嵌まることによってパネル体20が側板12に連結されるものであってもよい。
【0087】
また、上記実施形態1,2では、パネル体20の後端部に形成された収容部40は、側板12の前端部12aの鉛直部12a1が嵌まる鉛直収容部41と、側板12の前端部12aの傾斜部12a2が嵌まる上方収容部42とで構成されていた。しかしながら、収容部40は、上記実施形態1,2の形態に限られない。収容部40は、上方収容部42を有さず、鉛直収容部41のみで構成され、パネル体20の上方部分20aは、側板12上に載置されるだけでもよい。また、パネル体20が上方部分20aを有さず、収容部40が鉛直収容部41のみで構成されるものであってもよい。
【0088】
また、上記実施形態1では、2枚の有孔パネル21,21の延伸部21b,21bの傾斜した下端部間と、2枚の有孔パネル21,21の本体部21a,21aの後端部間とを、閉塞部材22で閉塞しないことにより、パネル体20の後端部に収容部40を形成していた。しかしながら、収容部40の構成は、上述のものに限られない。例えば、閉塞部材22に、2枚の有孔パネル21,21の本体部21a,21aの後端部間を2枚の有孔パネル21,21の外縁よりも内側の位置(鉛直収容部41の深さ分だけ内側)で閉塞する第7面部と、2枚の有孔パネル21,21の延伸部21b,21bの傾斜した下端部間を2枚の有孔パネル21,21の外縁よりも内側の位置(上方収容部42の深さ分だけ内側)で閉塞する第8面部とを設け、第7及び第8面部と2枚の有孔パネル21,21とにより、パネル体20の後端部に収容部40を区画することとしてもよい。
【0089】
また、パネル体20の構成は、実施形態1,2の構成に限られない。例えば、パネル体20は、布地の代わりにコルクからなる表面材で覆われるものであってもよい。この場合、押しピン等を用いることが可能になる。また、黒板となる素材で表面を覆ってもよい。さらに、金属板で表面を覆う又は金属板を内部に埋め込むことにより、磁石が吸着するように構成されていてもよい。また、このような機能の異なるパネル体20を複数用意しておき、用途に合わせて取り替えて用いてもよい。本発明に係るパーティション1によれば、パネル体20と支持ユニット10との着脱が容易であるため、このようなパネル体20の取り替えも容易に行うことができる。
【0090】
また、支持ユニット10は、台座11と側板12とを備えるものであればよく、背板13、棚板14、スタンド部材15、区画板16等を備えていなくてもよい。逆に、棚板14及び区画板16の他に、ネジ31で側板12に固定可能な収納部材を備えていてもよく、また、スタンド部材15の他に、台座天板11aの孔11dに嵌まる係合部15bを有して物品を保持する保持部材(皿や椀等の高台付きの部材等)を備えていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0091】
以上説明したように、本発明は、デスク上の空間を仕切るパーティションについて有用である。
【符号の説明】
【0092】
1 パーティション
2 デスク
10 支持ユニット
11 台座
11a 台座天板
11b 台座前板
11c 台座側板
11d 孔
12 側板
12a 前端部
12c ネジ挿通孔
14 棚板(収納部材)
14a ネジ孔
16 区画板(収納部材)
16c ネジ孔
20 パネル体
20a 上方部分
31 ネジ
40 収容部
41 鉛直収容部
42 上方収容部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14