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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022157265
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】システム、方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20221006BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20221006BHJP
【FI】
G06Q30/02 490
G06Q30/06 350
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021061389
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡部 大地
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB01
5L049BB21
(57)【要約】      (修正有)
【課題】システム、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】完成機13と、管理サーバ100と、情報端末30とを備えるリース料金算定システム10において、管理サーバは、蓄電池パック11に接続可能な完成機から、通信ネットワーク50を介して、蓄電池パックの個体を識別するための第1識別情報と、蓄電池パックに接続されて蓄電池パックが蓄えた電力を利用する利用先を識別するための第2識別情報と、を含む蓄電池パック情報を受信し、任意の蓄電池パックが複数の利用先間で載せ替えられた回数と、任意の蓄電池パックの使用料に対する割引率との関係を示す割引率テーブルを記憶しておき、通信部が受信する蓄電池パック情報を記憶部に記憶し、記憶部を参照し、蓄電池パック情報に基づいて蓄電池パックが複数の利用先間で載せ替えられた回数を特定し、特定した回数及び割引率テーブルに基づいて蓄電池パックの割引率を特定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電池パックに接続可能な外部装置から、通信ネットワークを介して、前記蓄電池パックの個体を識別するための第1識別情報、および、前記蓄電池パックに接続されて前記蓄電池パックが蓄えた電力を利用する利用先を識別するための第2識別情報、を含む蓄電池パック情報を受信する通信部と、
任意の蓄電池パックが複数の利用先間で載せ替えられた回数と、前記任意の蓄電池パックの使用料に対する割引率との関係を示す割引率テーブルを記憶しておき、前記通信部が受信する前記蓄電池パック情報を記憶する記憶部であって、前記関係は前記回数が多いほど前記割引率が大きい、記憶部と、
前記記憶部を参照し、前記蓄電池パック情報に基づいて前記蓄電池パックが複数の利用先間で載せ替えられた回数を特定し、特定した前記回数および前記割引率テーブルに基づいて前記蓄電池パックの前記割引率を特定する特定部と
を備えるシステム。
【請求項2】
前記外部装置は前記利用先であり、
前記通信部、前記記憶部および前記特定部を有する管理サーバを備え、
前記蓄電池パック情報は、前記通信ネットワークを介して前記外部装置から前記管理サーバにアップロードされる、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記蓄電池パック情報は、前記外部装置が前記蓄電池パックの前記電力を利用し終えて電源オフする度に、前記通信ネットワークを介して前記外部装置から前記管理サーバにアップロードされる、
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記外部装置は、前記利用先とは異なる装置であって、前記蓄電池パックの前記電力を利用せずに前記蓄電池パックから前記蓄電池パック情報を読み出す装置であり、
前記通信部、前記記憶部および前記特定部を有する管理サーバを備え、
前記蓄電池パック情報は、前記通信ネットワークを介して前記外部装置から前記管理サーバにアップロードされる、
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記特定部は、前記第2識別情報の変化を、前記蓄電池パックが一の利用先から他の利用先に載せ替えられたことと見做すことによって、前記回数を特定する、
請求項1から4の何れか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記記憶部は、前記通信部が受信する前記蓄電池パック情報の履歴と、前記特定部が特定した前記回数および前記割引率とを紐付けて記憶し、
前記特定部は、前記通信部が前記蓄電池パック情報を受信する度に、前記蓄電池パック情報に含まれる最新の前記第2識別情報が、前記第1識別情報に紐付けられて前記記憶部に記憶されている直近の前記第2識別情報と比べて変化しているか否かを判断し、変化している場合には、前記記憶部に記憶されている前記回数に1を加算することにより前記回数を更新する、
請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記蓄電池パック情報は更に、前記蓄電池パックの劣化量を示す劣化量情報を含み、
前記割引率テーブルは、前記任意の蓄電池パックの劣化量と、前記任意の蓄電池パックが複数の利用先間で載せ替えられた回数と、前記任意の蓄電池パックの使用料に対する割引率との関係を示し、前記関係は、前記回数が多いほど前記割引率が大きく、且つ、前記劣化量が少ないほど前記割引率が大きい、
請求項1から6の何れか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記特定部は、前記通信部が前記蓄電池パック情報を受信する度に、前記蓄電池パックの前記回数を特定して前記割引率を特定し、特定した前記割引率を前記蓄電池パック情報と共に前記記憶部に記憶させる、
請求項1から7の何れか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記記憶部を参照し、前記蓄電池パックの前記割引率に基づいて、前記蓄電池パックの使用料を算定する算定部を更に備える、
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記記憶部は更に、前記蓄電池パックに対して設定された前記使用料の支払いプランを示す支払いプラン情報を記憶しておき、
前記算定部は、前記記憶部を参照し、前記蓄電池パックの前記支払いプラン情報、および、前記特定部が特定した前記割引率に基づいて、前記使用料を算定する、
請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記算定部は、前記支払いプラン情報に示される前記支払いプランが一定額支払い型である場合は、前記蓄電池パックの使用終了時に、予め定められた基本使用料から前記割引率の分を割り引くことによって前記使用料を算定する、
請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記算定部は、前記支払いプラン情報に示される前記支払いプランがデポジット支払い型である場合は、前記蓄電池パックの使用終了時に、(1)予め預けられたデポジットと、(2)前記蓄電池パックの使用開始時から一定期間置きに段階的に増額していくよう予め定められた基本使用料のうち、前記使用終了時の前記基本使用料から前記割引率の分を割り引いた額と、の差額を算出することによって前記使用料を算定する、
請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記算定部は、前記支払いプラン情報に示される前記支払いプランが次回使用料割引型且つ一定額支払い型である場合は、前記蓄電池パックの次に使用される第2蓄電池パックの使用終了時に、予め定められた基本使用料から前記割引率の分を割り引くことによって、前記第2蓄電池パックの使用料を算定する、
請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
前記算定部は、前記支払いプラン情報に示される前記支払いプランが次回使用料割引型且つデポジット支払い型である場合は、前記蓄電池パックの次に使用される第2蓄電池パックの使用終了時に、(1)予め預けられたデポジットと、(2)前記第2蓄電池パックの使用開始時から一定期間置きに段階的に増額していくよう予め定められた基本使用料のうち、前記使用終了時の前記基本使用料から前記割引率の分を割り引いた額と、の差額を算出することによって前記第2蓄電池パックの使用料を算定する、
請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記算定部は、前記支払いプラン情報に示される前記支払いプランが定額支払い型である場合は、前記蓄電池パックの使用開始時から一定期間置きに設定された使用料支払い時期ごとに、予め定められた基本使用料から前記割引率の分を割り引くことによって、前記使用料支払い時期ごとの前記使用料を算定する、
請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
蓄電池パックに接続可能な外部装置から、通信ネットワークを介して、前記蓄電池パックの個体を識別するための第1識別情報、および、前記蓄電池パックに接続されて前記蓄電池パックが蓄えた電力を利用する利用先を識別するための第2識別情報、を含む蓄電池パック情報を受信する通信段階と、
任意の蓄電池パックが複数の利用先間で載せ替えられた回数と、前記任意の蓄電池パックの使用料に対する割引率との関係を示す割引率テーブルを記憶装置に記憶させておき、前記通信段階で受信する前記蓄電池パック情報を前記記憶装置に記憶させる記憶段階であって、前記関係は前記回数が多いほど前記割引率が大きい、記憶段階と、
前記記憶装置を参照し、前記蓄電池パック情報に基づいて前記蓄電池パックが複数の利用先間で載せ替えられた回数を特定し、特定した前記回数および前記割引率テーブルに基づいて前記蓄電池パックの前記割引率を特定する特定段階と
を備える方法。
【請求項17】
コンピュータに、
蓄電池パックに接続可能な外部装置から、通信ネットワークを介して、前記蓄電池パックの個体を識別するための第1識別情報、および、前記蓄電池パックに接続されて前記蓄電池パックが蓄えた電力を利用する利用先を識別するための第2識別情報、を含む蓄電池パック情報を受信する通信手順と、
任意の蓄電池パックが複数の利用先間で載せ替えられた回数と、前記任意の蓄電池パックの使用料に対する割引率との関係を示す割引率テーブルを記憶装置に記憶させておき、前記通信手順で受信する前記蓄電池パック情報を前記記憶装置に記憶させる記憶手順であって、前記関係は前記回数が多いほど前記割引率が大きい、記憶手順と、
前記記憶装置を参照し、前記蓄電池パック情報に基づいて前記蓄電池パックが複数の利用先間で載せ替えられた回数を特定し、特定した前記回数および前記割引率テーブルに基づいて前記蓄電池パックの前記割引率を特定する特定手順と
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「バッテリの劣化を考慮してバッテリの貸出料金を決定する」(段落0006)と記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2020-177652号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様においては、システムを提供する。システムは、蓄電池パックに接続可能な外部装置から、通信ネットワークを介して、蓄電池パックの個体を識別するための第1識別情報、および、蓄電池パックに接続されて蓄電池パックが蓄えた電力を利用する利用先を識別するための第2識別情報、を含む蓄電池パック情報を受信する通信部を備えてもよい。システムは、任意の蓄電池パックが複数の利用先間で載せ替えられた回数と、任意の蓄電池パックの使用料に対する割引率との関係を示す割引率テーブルを記憶しておき、通信部が受信する蓄電池パック情報を記憶する記憶部であって、関係は回数が多いほど割引率が大きい、記憶部を備えてもよい。システムは、記憶部を参照し、蓄電池パック情報に基づいて蓄電池パックが複数の利用先間で載せ替えられた回数を特定し、特定した回数および割引率テーブルに基づいて蓄電池パックの割引率を特定する特定部を備えてもよい。
【0004】
外部装置は利用先であってもよい。システムは、通信部、記憶部および特定部を有する管理サーバを備えてもよい。蓄電池パック情報は、通信ネットワークを介して外部装置から管理サーバにアップロードされてもよい。
【0005】
蓄電池パック情報は、外部装置が蓄電池パックの電力を利用し終えて電源オフする度に、通信ネットワークを介して外部装置から管理サーバにアップロードされてもよい。
【0006】
外部装置は、利用先とは異なる装置であって、蓄電池パックの電力を利用せずに蓄電池パックから蓄電池パック情報を読み出す装置であってもよい。システムは、通信部、記憶部および特定部を有する管理サーバを備えてもよい。蓄電池パック情報は、通信ネットワークを介して外部装置から管理サーバにアップロードされてもよい。
【0007】
特定部は、第2識別情報の変化を、蓄電池パックが一の利用先から他の利用先に載せ替えられたことと見做すことによって、回数を特定してもよい。
【0008】
記憶部は、通信部が受信する蓄電池パック情報の履歴と、特定部が特定した回数および割引率とを紐付けて記憶してもよい。特定部は、通信部が蓄電池パック情報を受信する度に、蓄電池パック情報に含まれる最新の第2識別情報が、第1識別情報に紐付けられて記憶部に記憶されている直近の第2識別情報と比べて変化しているか否かを判断し、変化している場合には、記憶部に記憶されている回数に1を加算することにより回数を更新してもよい。
【0009】
蓄電池パック情報は更に、蓄電池パックの劣化量を示す劣化量情報を含んでもよい。割引率テーブルは、任意の蓄電池パックの劣化量と、任意の蓄電池パックが複数の利用先間で載せ替えられた回数と、任意の蓄電池パックの使用料に対する割引率との関係を示してもよい。関係は、回数が多いほど割引率が大きく、且つ、劣化量が少ないほど割引率が大きくてもよい。
【0010】
特定部は、通信部が蓄電池パック情報を受信する度に、蓄電池パックの回数を特定して割引率を特定し、特定した割引率を蓄電池パック情報と共に記憶部に記憶させてもよい。
【0011】
システムは、記憶部を参照し、蓄電池パックの割引率に基づいて、蓄電池パックの使用料を算定する算定部を更に備えてもよい。
【0012】
記憶部は更に、蓄電池パックに対して設定された使用料の支払いプランを示す支払いプラン情報を記憶しておいてもよい。算定部は、記憶部を参照し、蓄電池パックの支払いプラン情報、および、特定部が特定した割引率に基づいて、使用料を算定してもよい。
【0013】
算定部は、支払いプラン情報に示される支払いプランが一定額支払い型である場合は、蓄電池パックの使用終了時に、予め定められた基本使用料から割引率の分を割り引くことによって使用料を算定してもよい。
【0014】
算定部は、支払いプラン情報に示される支払いプランがデポジット支払い型である場合は、蓄電池パックの使用終了時に、(1)予め預けられたデポジットと、(2)蓄電池パックの使用開始時から一定期間置きに段階的に増額していくよう予め定められた基本使用料のうち、使用終了時の基本使用料から割引率の分を割り引いた額と、の差額を算出することによって使用料を算定してもよい。
【0015】
算定部は、支払いプラン情報に示される支払いプランが次回使用料割引型且つ一定額支払い型である場合は、蓄電池パックの次に使用される第2蓄電池パックの使用終了時に、予め定められた基本使用料から割引率の分を割り引くことによって、第2蓄電池パックの使用料を算定してもよい。
【0016】
算定部は、支払いプラン情報に示される支払いプランが次回使用料割引型且つデポジット支払い型である場合は、蓄電池パックの次に使用される第2蓄電池パックの使用終了時に、(1)予め預けられたデポジットと、(2)第2蓄電池パックの使用開始時から一定期間置きに段階的に増額していくよう予め定められた基本使用料のうち、使用終了時の基本使用料から割引率の分を割り引いた額と、の差額を算出することによって第2蓄電池パックの使用料を算定してもよい。
【0017】
算定部は、支払いプラン情報に示される支払いプランが定額支払い型である場合は、蓄電池パックの使用開始時から一定期間置きに設定された使用料支払い時期ごとに、予め定められた基本使用料から割引率の分を割り引くことによって、使用料支払い時期ごとの使用料を算定してもよい。
【0018】
本発明の第2の態様においては、方法を提供する。方法は、蓄電池パックに接続可能な外部装置から、通信ネットワークを介して、蓄電池パックの個体を識別するための第1識別情報、および、蓄電池パックに接続されて蓄電池パックが蓄えた電力を利用する利用先を識別するための第2識別情報、を含む蓄電池パック情報を受信する通信段階を備えてもよい。方法は、任意の蓄電池パックが複数の利用先間で載せ替えられた回数と、任意の蓄電池パックの使用料に対する割引率との関係を示す割引率テーブルを記憶装置に記憶させておき、通信段階で受信する蓄電池パック情報を記憶装置に記憶させる記憶段階であって、関係は回数が多いほど割引率が大きい、記憶段階を備えてもよい。方法は、記憶装置を参照し、蓄電池パック情報に基づいて蓄電池パックが複数の利用先間で載せ替えられた回数を特定し、特定した回数および割引率テーブルに基づいて蓄電池パックの割引率を特定する特定段階を備えてもよい。
【0019】
本発明の第3の態様においては、プログラムを提供する。プログラムはコンピュータに、蓄電池パックに接続可能な外部装置から、通信ネットワークを介して、蓄電池パックの個体を識別するための第1識別情報、および、蓄電池パックに接続されて蓄電池パックが蓄えた電力を利用する利用先を識別するための第2識別情報、を含む蓄電池パック情報を受信する通信手順を実行させてもよい。プログラムはコンピュータに、任意の蓄電池パックが複数の利用先間で載せ替えられた回数と、任意の蓄電池パックの使用料に対する割引率との関係を示す割引率テーブルを記憶装置に記憶させておき、通信手順で受信する蓄電池パック情報を記憶装置に記憶させる記憶手順であって、関係は回数が多いほど割引率が大きい、記憶手順を実行させてもよい。プログラムはコンピュータに、記憶装置を参照し、蓄電池パック情報に基づいて蓄電池パックが複数の利用先間で載せ替えられた回数を特定し、特定した回数および割引率テーブルに基づいて蓄電池パックの割引率を特定する特定手順を実行させてもよい。
【0020】
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】一実施形態によるリース料金算定システム10の概略図である。
図2】一実施形態による管理サーバ100のブロック図である。
図3】一実施形態による使用料算定方法のフロー図である。
図4図3に示す使用料算定方法のフローのサブルーチンを示す。
図5】一実施形態による管理サーバ100の記憶部105に格納される蓄電池パック情報テーブルの一例である。
図6】一実施形態による管理サーバ100の記憶部105に格納される割引率テーブルの一例である。
図7図3に示す使用料算定方法のフローのサブルーチンを示す。
図8】一定額支払い型の支払いプランを説明するための説明図である。
図9】デポジット支払い型の支払いプランを説明するための説明図である。
図10】一実施形態による管理サーバ100の記憶部105に格納される蓄電池パック情報テーブルの一例である。
図11】定額支払い型の支払いプランを説明するための説明図である。
図12】本発明の複数の態様が全体的又は部分的に具現化されうるコンピュータ1200の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0023】
図1は、一実施形態によるリース料金算定システム10の概略図である。リース料金算定システム10は、完成機13と、管理サーバ100と、情報端末30とを備える。管理サーバ100は、通信ネットワーク50を介して、完成機13および情報端末30と通信する。通信ネットワーク50は、インターネット等のIPネットワーク、P2Pネットワーク、VPNを含む専用回線、及び仮想ネットワーク等を含んでもよい。
【0024】
本実施形態によるリース料金算定システム10は更に、蓄電池パック11を製造する蓄電池パック製造会社21と、蓄電池パック製造会社21から蓄電池パック11を購入して他社にリースする仲介業者23とを備える。本実施形態によるリース料金算定システム10は更に、仲介業者23によりリース契約で提供された蓄電池パック11を用いて完成機13を製造する完成機製造会社25と、完成機製造会社25により提供された完成機13を運用する完成機運用会社27とを備える。
【0025】
リース料金算定システム10は、1つの蓄電池パック11を複数の完成機13に展開する、すなわち、蓄電池パック11の稼働率を高めるためのシステムである。リース料金算定システム10は、限られた資源をもとに製造される蓄電池パック11を最大限活用することを目的とする。換言すると、リース料金算定システム10は、限られた資源を効率よく用いることで、将来の電動化社会における蓄電池パック11の需要を満足させることを目的とする。
【0026】
完成機製造会社25は、蓄電池パック11のリース契約による提供を受ける対価として、使用料、すなわちリース料金を仲介業者23に支払う。同様に、完成機運用会社27は、蓄電池パック11を搭載した完成機13の提供を受ける対価として、使用料を完成機製造会社25に支払う。これらの使用料は、一例として、提供を受けた対象物を提供元に返却する際に支払われる。追加的に又は代替的に、これらの使用料は、提供を受けた対象物の使用期間中に、定期的に支払われてもよい。なお、上記の通り、本実施形態では、蓄電池パック11の資産所有権は仲介業者23に有り、完成機製造会社25より下位階層のステークホルダーには蓄電池パック11の返却義務が発生する。
【0027】
本実施形態において、完成機13は、蓄電池パック11で駆動する電動二輪車であり、1又は複数の完成機運用会社27によって運用される。完成機13は、蓄電池パック11に接続可能な外部装置の一例であり、また、蓄電池パック11が蓄えた電力を利用する利用先の一例でもある。換言すると、本実施形態では、外部装置は利用先である。
【0028】
完成機13は、完成機13に接続されている蓄電池パック11の内蔵メモリから、蓄電池パック11の個体を識別するための第1識別情報を取得する。完成機13はまた、蓄電池パック11の劣化量を算出するためのデータ、例えば1アンペアの電流を1時間流すことで移動する電荷の量(アンペアアワー、Ah)や、開放電圧(OCV、Open Circuit Voltage)や、SOC(充電量、State Of Charge)や、これらの単位時間当たりの変化量などを、蓄電池パック11について計測する。なお、これらのデータは、蓄電池パック11に内蔵されたセンサによって計測されてもよく、この場合、完成機13は、蓄電池パック11から当該計測済のデータを取得してもよい。なお、以降の説明において、蓄電池パック11の劣化量を算出するためのデータを劣化量関連情報と称する場合がある。
【0029】
完成機13は、内蔵メモリに、完成機13を識別するための第2識別情報を格納している。完成機13は、通信手段を備え、通信ネットワーク50を介して、第1識別情報および第2識別情報を含む蓄電池パック情報を管理サーバ100にアップロードする。具体的な一例として、完成機13は、蓄電池パック情報を、完成機13が蓄電池パック11の電力を利用し終えて電源オフする度に、例えばIGOFFのタイミングで、通信ネットワーク50を介して、すなわちOTA(Over The Air)で、管理サーバ100にアップロードしてもよい。
【0030】
本実施形態において、完成機13が管理サーバ100にアップロードする蓄電池パック情報は更に、蓄電池パック11の劣化量を示す劣化量情報を含む。当該劣化量は、完成機13が、上述のように計測したデータに基づいて算出する。
【0031】
本実施形態において、管理サーバ100は、仲介業者23によって管理され、運用保守される。仲介業者23と蓄電池パック製造会社21は同じ会社であってもよく、この場合、蓄電池パック11は、蓄電池パック製造会社21によって管理され、運用保守される、とも言える。なお、管理サーバ100は、システムの一例である。
【0032】
管理サーバ100は、完成機13から、通信ネットワーク50を介して蓄電池パック情報を受信し、蓄電池パック情報に基づいて、蓄電池パック11の使用料に対する割引率を特定する。管理サーバ100は、蓄電池パック11が複数の完成機13間で載せ替えられた回数が多いほど当該割引率が大きくなるように、当該割引率を特定する。本実施形態による管理サーバ100は更に、当該割引率に基づいて、蓄電池パック11の使用料を算定する。
【0033】
本実施形態では、管理サーバ100は、完成機製造会社25が蓄電池パック11の提供を受ける対価として仲介業者23に支払う使用料、すなわちリース料金について、当該割引率を特定する。なお、追加的に又は代替的に、管理サーバ100は、完成機運用会社27が蓄電池パック11を搭載した完成機13の提供を受ける対価として完成機製造会社25に支払う使用料について、当該割引率を特定してもよい。この場合、管理サーバ100は、完成機製造会社25によって管理され、運用保守されてもよい。
【0034】
本実施形態では、上述の目的を達成するために、管理サーバ100を管理する仲介業者23は、完成機製造会社25が1つの蓄電池パック11を複数の完成機13に搭載して、当該蓄電池パック11を最大限活用した、すなわち使い倒した場合に、蓄電池パック11のリース料金を割り引く、というインセンティブを完成機製造会社25に付与する。なお、蓄電池パック11は、例えばリチウムイオン電池であってもよく、蓄電池パック11の耐用年数は完成機13の耐用年数の約3倍程度であり得る。
【0035】
このようなインセンティブを付与される完成機製造会社25は、1つの蓄電池パック11を複数の完成機13で使い回すことにより、完成機運用会社27から徴収する使用料による収益を向上させることができる。また、完成機製造会社25は、仲介業者23との間で新しい蓄電池パック11のリース契約を交わす数が少なくなることでリース料金という支出を減らすことができるだけでなく、上記のように当該リース料金が割り引かれることで、より一層当該支出を減らすことができる。
【0036】
従って、リース料金算定システム10は、上記のインセンティブを完成機製造会社25に付与することで、完成機製造会社25を、蓄電池パック11の稼働率を積極的に高める方向へと促し、これによって、上記目的を達成することができる。
【0037】
本実施形態において、情報端末30は、例えばパソコンやタブレットやスマートフォンなどの通信表示機器であり、完成機製造会社25によって管理される。本実施形態では、完成機製造会社25は、蓄電池パック11を仲介業者23に返却する際に、情報端末30を使用して、リース料金が幾らであるかを問い合わせる。
【0038】
図2は、一実施形態による管理サーバ100のブロック図である。管理サーバ100は、通信部101、制御部103、および、記憶部105を備える。なお、制御部103は、特定部および算定部の一例である。
【0039】
通信部101は、完成機13から、通信ネットワーク50を介して、第1識別情報および第2識別情報を含む蓄電池パック情報を受信する。通信部101はまた、情報端末30から、蓄電池パック11の使用料を表示させるための要求、すなわち使用料表示要求を、第1識別情報と共に受信する。通信部101は、受信した情報を制御部103に出力する。
【0040】
通信部101は、制御部103から使用料情報を入力された場合、当該情報を要求した情報端末30へと返送する。なお、通信部101が情報端末30と情報を送受信する際には、情報端末30を特定するためのIPアドレスなどが当該情報に付与されている。
【0041】
制御部103は、通信部101から蓄電池パック情報を入力された場合に、当該蓄電池パック情報を記憶部105に記憶させる。制御部103はまた、記憶部105を参照し、当該蓄電池パック情報に基づいて蓄電池パック11が複数の完成機13間で載せ替えられた回数を特定する。
【0042】
制御部103はまた、特定した回数と、記憶部105に記憶されている割引率テーブルに基づいて、蓄電池パック11の割引率を特定する。本実施形態による制御部103は更に、記憶部105を参照し、蓄電池パック11の当該割引率に基づいて、蓄電池パック11の使用料を算定する。より具体的には、制御部103は、記憶部105を参照し、蓄電池パック11の当該割引率、および、蓄電池パック11の支払いプラン情報に基づいて、蓄電池パック11の使用料を算定する。
【0043】
記憶部105は、上述の割引率テーブルを記憶する。当該割引率テーブルは、任意の蓄電池パック11が複数の完成機13間で載せ替えられた回数と、任意の蓄電池パック11の使用料に対する割引率との関係を示すテーブルである。当該関係は、当該回数が多いほど当該割引率が大きい。
【0044】
記憶部105はまた、上記の蓄電池パック情報を記憶する。本実施形態では、記憶部105は、蓄電池パック情報の履歴を累積的に記憶する。なお、記憶部105は、各蓄電池パック11について最新の蓄電池パック情報のみを記憶してもよく、すなわち、記憶部105において蓄電池パック情報は上書き保存されてもよい。
【0045】
本実施形態による記憶部105は更に、予め、上記の支払いプラン情報を記憶している。当該支払いプラン情報は、蓄電池パック11に対して設定された使用料の支払いプランを示す情報である。なお、記憶部105は、記憶装置の一例である。
【0046】
図3は、一実施形態による使用料算定方法のフロー図である。図3のフローは、一例として、蓄電池パック11に接続され、蓄電池パック11に蓄えられた電力を利用する完成機13が、電源オンになることで開始してもよい。
【0047】
完成機13は、完成機13に接続されている蓄電池パック11の内蔵メモリから第1識別情報を取得し、完成機13の内蔵メモリから第2識別情報を取得する(ステップS101)。完成機13は、蓄電池パック11から劣化量関連情報を取得し、劣化量関連情報に基づいて劣化量を算出する(ステップS103)。
【0048】
完成機13は、蓄電池パック11の内蔵メモリ内の劣化量を更新し(ステップS105)、完成機13の電源がオフになるまでステップS103からステップS105を繰り返す(ステップS107:NO)。具体的な一例として、ステップS103~S107のループは、100ミリ秒で行われてもよい。
【0049】
完成機13は、完成機13の電源がオフになったことに応じて(ステップS107:YES)、通信ネットワーク50を介して蓄電池パック情報を管理サーバ100に送信する(ステップS109)。このように、蓄電池パック情報は、完成機13が蓄電池パック11の電力を利用し終えて電源オフする度に、通信ネットワーク50を介して完成機13から管理サーバ100にアップロードされる。これにより、管理サーバ100は、蓄電池パック11が完成機製造会社25から仲介業者23に返却されるタイミングに依らずに、いつでも最新の蓄電池パック情報に基づいて、蓄電池パック11の割引率を適切に特定することができる。
【0050】
管理サーバ100は、完成機13から、通信ネットワーク50を介して、蓄電池パック情報を受信する通信段階を実行し(ステップS111)、当該蓄電池パック情報を記憶部105に記憶させる記憶段階を実行する(ステップS113)。当該記憶段階は、管理サーバ100が、上述の割引率テーブルを予め記憶部105に記憶させておくことを含む。
【0051】
管理サーバ100は、記憶部105を参照し、蓄電池パック情報に基づいて蓄電池パック11が複数の完成機13間で載せ替えられた回数を特定し、特定した回数および割引率テーブルに基づいて蓄電池パック11の割引率を特定する特定段階を実行する(ステップS115)。管理サーバ100は、通信ネットワーク50を介して、情報端末30から、上述の使用料表示要求と第1識別情報とを受信すると(ステップS117)、記憶部105を参照し、当該第1識別情報で識別される蓄電池パック11の割引率に基づいて、当該蓄電池パック11の使用料を算定する算定段階を実行する(ステップS119)。
【0052】
管理サーバ100は、算定した使用料を示す使用料情報を、通信ネットワーク50を介して情報端末30に送信し(ステップS121)、当該フローを終了する。当該フローは、一例として、完成機13の電源がオンになる度に繰り返されてもよい。
【0053】
なお、当該フローにおいて、ステップS117~S121は省略されてもよく、すなわち、管理サーバ100は、情報端末30から使用料表示要求等を受信しなければ、上記の特定段階を実行して当該フローを終了してもよい。また、ステップS117~S121は、当該フローから独立してもよく、すなわち、管理サーバ100は、任意のタイミングで、情報端末30から使用料表示要求等を受信したことに応じて、ステップS119~S121を実行してもよい。
【0054】
図4は、図3に示す使用料算定方法のフローのサブルーチンを示す。本実施形態では、管理サーバ100は、図3のフローのステップS115の特定段階を実行する場合に、図4に示すフローを実行する。
【0055】
管理サーバ100は、第1識別情報に紐付けられて記憶部105に記憶されている直近の第2識別情報を取得する(ステップS201)。当該直近の第2識別情報は、図3のステップS113で管理サーバ100の制御部103が記憶部105に新たに記憶させた最新の第2識別情報ではなく、当該新たな第2識別情報の1つ前に、第1識別情報と紐付けられて記憶部105に記憶された第2識別情報である。
【0056】
管理サーバ100は、図3のステップS111で受信した蓄電池パック情報に含まれる最新の第2識別情報が、直近の第2識別情報と比べて変化しているか否かを判断し(ステップS203)、第2識別情報が変化している場合には(ステップS203:YES)、蓄電池パック11が複数の完成機13間で載せ替えられた回数に1を加算することにより、当該回数を更新する(ステップS205)。
【0057】
具体的には、管理サーバ100の制御部103は、第2識別情報の変化を、蓄電池パック11が一の完成機13から他の完成機13に載せ替えられたことと見做すことによって、載せ替え回数を特定する。より具体的には、制御部103は、通信部101が蓄電池パック情報を受信する度に、蓄電池パック情報に含まれる最新の第2識別情報が、第1識別情報に紐付けられて記憶部105に記憶されている直近の第2識別情報と比べて変化しているか否かを判断する。制御部103は更に、第2識別情報が変化している場合には、記憶部105に記憶されている回数に1を加算することにより当該回数を更新する。当該回数は、蓄電池パック11が初めて完成機13に搭載された場合は0であり、2つ目の完成機13に搭載された場合は1となる。
【0058】
管理サーバ100は、記憶部105に記憶されている、割引率テーブルを取得し(ステップS207)、特定した載せ替え回数および当該割引率テーブルに基づいて、蓄電池パック11の使用料に対する割引率を特定する(ステップS209)。上記のステップS203において、管理サーバ100は、第2識別情報が変化していないと判断した場合にも、ステップS207に進む。
【0059】
管理サーバ100は、蓄電池パック11の第1識別情報と紐づけられる、最新の蓄電池パック情報と、特定した載せ替え回数および割引率とを含む更新情報を、記憶部105に記憶させ(ステップS211)、当該フローを終了する。
【0060】
図4のフローで説明した通り、本実施形態では、管理サーバ100の制御部103は、通信部101が蓄電池パック情報を受信する度に、当該蓄電池パック情報に含まれる第1識別情報の蓄電池パック11の載せ替え回数を特定して割引率を特定し、特定した割引率を蓄電池パック情報と共に記憶部105に記憶させる。
【0061】
図5は、一実施形態による管理サーバ100の記憶部105に格納される蓄電池パック情報テーブルの一例である。図5の蓄電池パック情報テーブルにおいて、1行目には、各列の項目名を示す。具体的には、1列目に蓄電池パック11の第1識別情報である蓄電池パックIDを示し、2列目に完成機13の第2識別情報である完成機IDを示す。3列目にはID取得日時を示し、当該ID取得日時は、完成機13の電源がオンになると共に蓄電池パックIDおよび完成機IDを取得した日時を指す。
【0062】
4列目には完成機13が蓄電池パック11の使用を開始した時点、すなわちID取得日時における劣化率を示す。なお、当該劣化率は、蓄電池パック11が劣化していない状態を100として、劣化が進むに連れて、100よりも小さな値となる。上述した劣化量は、当該値が減少していく度合を指してもよい。なお、上述の通り、本実施形態では、完成機13が蓄電池パック11の劣化量を算出して、蓄電池パック11の内蔵メモリに記憶された劣化量を更新するが、完成機13は、ID取得日時における劣化量を完成機13の内蔵メモリに一時的に記憶させておいてもよい。これにより、管理サーバ100は、当該テーブルの4列目に使用開始時劣化率を記憶させることができる。
【0063】
5列目には、蓄電池パック11が接続された完成機13が蓄電池パック11の使用を終了した日時、すなわち完成機13の電源がオフになった日時、すなわち蓄電池パック情報が完成機13から管理サーバ100にアップロードされた日時を示す。6列目には、完成機13が蓄電池パック11の使用を終了した時点における蓄電池パック11の劣化率を示す。7列目および8列目にはそれぞれ、管理サーバ100が特定した、蓄電池パック11が異なる完成機13に搭載された回数、すなわち製品搭載回数と、当該回数等に基づく割引率とを示す。
【0064】
図5のテーブルの2行目以降に示すように、本実施形態による管理サーバ100の記憶部105は、通信部101が受信する蓄電池パック情報の履歴と、制御部103が特定した載せ替え回数および割引率とを紐付けて記憶する。より具体的には、管理サーバ100の制御部103は、通信部101を介して完成機13から蓄電池パック情報を受信する度に、当該蓄電池パック情報に含まれる、当該完成機13に接続されている蓄電池パック11の第1識別情報、当該完成機13の第2識別情報、および、当該蓄電池パック11の劣化量情報を、当該蓄電池パック情報に基づいて特定した載せ替え回数および割引率に紐付けて記憶部105に記憶させる。
【0065】
本実施形態による管理サーバ100の制御部103は、当該載せ替え回数と、当該劣化量情報と、記憶部105に記憶されている割引率テーブルとに基づいて、蓄電池パック11の使用料に対する割引率を特定する。
【0066】
図6は、一実施形態による管理サーバ100の記憶部105に格納される割引率テーブルの一例である。図6の割引率テーブルにおいて、1行目には、3列目から5列目に示す情報が製品搭載回数であることを示し、2行目には、製品搭載回数として1~4を示す。また、1列目には、3行目から6行目に示す情報が劣化量の指標であることを示し、2列目には、劣化量の指標としてAからDを示す。Aが最も劣化量が少ない、すなわち劣化していないことを意図し、BからDに向かうに連れて、劣化量が多くなる、すなわち、より劣化していることを意図する。
【0067】
また、割引率テーブルにおいて、X1からX6までの6段階で割引率を示す。X1が最も割引率が小さく、X2からX6に向かうに連れて、割引率が大きくなる。当該割引率テーブルは、任意の蓄電池パック11の劣化量と、任意の蓄電池パック11が複数の完成機13間で載せ替えられた回数と、任意の蓄電池パック11の使用料に対する割引率との関係を示す。また、図6のテーブルから理解される通り、当該関係は、載せ替え回数が多いほど割引率が大きく、且つ、劣化量が少ないほど割引率が大きい。
【0068】
図7は、図3に示す使用料算定方法のフローのサブルーチンを示す。本実施形態では、管理サーバ100は、図3のフローのステップS119の算定段階を実行する場合に、図7に示すフローを実行する。
【0069】
管理サーバ100は、情報端末30から受信した第1識別情報に基づき、当該第1識別情報に紐付けられて記憶部105に記憶されている蓄電池パック情報を取得する(ステップS301)。管理サーバ100はまた、第1識別情報に紐付けられて記憶部105に記憶されている支払いプラン情報も取得する(ステップS303)。
【0070】
管理サーバ100は、当該支払いプラン情報に示される支払いプランがデポジット支払い型ではなく(ステップS305:NO)、且つ、定額支払い型でもない場合に(ステップS315:NO)、すなわち、一定額支払い型である場合に、基本使用料から割引率の分を割り引くことによって使用料を算定する(ステップS319)。管理サーバ100は更に、使用料情報を情報端末30に送信して(ステップS313)、当該フローを終了する。
【0071】
ここで、図8に示す、一定額支払い型の支払いプランを説明するための説明図を参照する。図8に示すグラフの縦軸は蓄電池使用料を指し、横軸上に、通常使用料と、割引後の使用料とを左から順に示す。図8に示すように、管理サーバ100の制御部103は、支払いプラン情報に示される支払いプランが一定額支払い型である場合は、蓄電池パック11の使用終了時に、予め定められた基本使用料から割引率の分を割り引く(-X%)ことによって使用料を算定する。
【0072】
図7のフローに戻り、管理サーバ100は、当該支払いプラン情報に示される支払いプランがデポジット支払い型である場合に(ステップS305:YES)、蓄電池パック11の使用期間に応じて基本使用料を算出し(ステップS307)、基本使用料から割引率の分を割り引いた額を算出する(ステップS309)。管理サーバ100は更に、デポジットと、当該額との差額を算出することによって、使用料を算定、すなわち追加徴収額または返金額を算定し(ステップS311)、使用料情報を情報端末30に送信して(ステップS313)、当該フローを終了する。
【0073】
ここで、図9に示す、デポジット支払い型の支払いプランを説明するための説明図を参照する。図9に示すグラフは、縦軸が支払い使用料を指し、横軸が蓄電池パック11の使用期間、すなわちリース期間を指す。
【0074】
図9のグラフ上には、仲介業者23に完成機製造会社25から予め預けられたデポジットを実線の直線で示し、蓄電池パック11の累積蓄電池使用料、すなわち、蓄電池パック11の使用開始時から一定期間置きに段階的に増額していくよう予め定められた基本使用料を破線で示す。また、図9のグラフ上には、蓄電池パック11の使用終了時を2つ例示し、各使用終了時における使用料を黒塗りの矢印で示す。また、図9のグラフ上には、当該2つの使用終了時の基本使用料から割引率の分を割り引く(-X%)ことを白抜きの矢印で示す。
【0075】
図9に示すように、管理サーバ100の制御部103は、支払いプラン情報に示される支払いプランがデポジット支払い型である場合は、蓄電池パック11の使用終了時に、(1)上述のデポジットと、(2)上述の基本使用料のうち使用終了時の基本使用料から割引率の分を割り引いた額と、の差額を算出することによって使用料を算定する。図9の例では、制御部103は、累積蓄電池使用料がデポジットを下回る期間においては、当該使用料として返金額を算定し、累積蓄電池使用料がデポジットを上回る期間においては、当該使用料として追加徴収額を算定する。
【0076】
図7のフローに戻り、管理サーバ100は、当該支払いプラン情報に示される支払いプランがデポジット支払い型ではないが(ステップS305:NO)、定額支払い型である場合に(ステップS315:YES)、基本使用料から割引率の分を割り引くことによって使用料支払い時期ごとの使用料を算定する(ステップS317)。管理サーバ100は更に、使用料情報を情報端末30に送信して(ステップS313)、当該フローを終了する。
【0077】
ここで、図10に示す、一実施形態による管理サーバ100の記憶部105に格納される蓄電池パック情報テーブルの一例と、図11に示す、定額支払い型の支払いプランを説明するための説明図とを参照する。図10に示す蓄電池パック情報テーブルは、図5に示した蓄電池パック情報テーブルと異なる点として、テーブルの8列目に、使用料支払い時期ごとの使用料を示す。なお、他の点は図5に示した蓄電池パック情報テーブルと同じであるため、重複する説明を省略する。
【0078】
また、図11に示すグラフは、縦軸が蓄電池使用料を指し、横軸が定額支払いの期間単位、すなわち、蓄電池パック11の使用開始時から一定期間置きに設定された使用料支払い時期を指す。また、横軸上の左端、すなわち蓄電池パック11の使用開始時から最初の一定期間に設定された最初の使用料支払い時期には、初回定額使用料(割引無し)であることを示す。また、グラフ上に、使用料支払い時期の回数を白抜きの矢印上にL回目(L=1、2、…、n、n+1、…)と示す。また、各使用料支払い時期における割引率を白抜きの矢印上に示す。図示の例では、n回目が-X%、n+1回目が-X%である。
【0079】
図11に示すように、管理サーバ100の制御部103は、支払いプラン情報に示される支払いプランが定額支払い型である場合は、蓄電池パックの使用開始時から一定期間置きに設定された使用料支払い時期ごとに、予め定められた基本使用料から割引率の分を割り引くことによって、使用料支払い時期ごとの使用料を算定する。また、図10に示すように、各使用料支払い時期ごとに算定した使用料を、各使用料支払い時期ごと割引率等の情報と紐付けて記憶部105に記憶する。
【0080】
なお、図7のフローについて、ステップS305~S311、および、ステップS319は、蓄電池パック11が完成機製造会社25から仲介業者23に返却されるタイミングで、管理サーバ100により実行されてもよい。換言すると、完成機製造会社25は、デポジット支払い型または一定額支払い型の支払いプランで蓄電池パック11を仲介業者23から借りている場合、蓄電池パック11を仲介業者23に返却するタイミングで、情報端末30から管理サーバ100へと使用料表示要求等を送信し、管理サーバ100で使用料を算定する。
【0081】
一方で、ステップS317は、蓄電池パック11が完成機製造会社25または完成機運用会社27で使用されている間や、仲介業者23に返却されるタイミングで、管理サーバ100により実行されてもよい。換言すると、完成機製造会社25は、定額支払い型の支払いプランで蓄電池パック11を仲介業者23から借りている場合、蓄電池パック11の使用を開始してから一定期間が経過するごとに、すなわち使用料支払い時期ごとに、情報端末30から管理サーバ100へと使用料表示要求等を送信し、管理サーバ100で使用料を算定する。そのため、図10に示すように、管理サーバ100が完成機13から蓄電池パック情報を受信する都度、最新の使用料を算定して記憶部105に記憶させておくことが好ましい。
【0082】
以上、本実施形態による管理サーバ100によれば、完成機13から、通信ネットワーク50を介して蓄電池パック情報を受信し、蓄電池パック情報に基づいて、蓄電池パック11の使用料に対する割引率を特定する。管理サーバ100は、蓄電池パック11が複数の完成機13間で載せ替えられた回数が多いほど当該割引率が大きくなるように、当該割引率を特定する。これにより、管理サーバ100は、当該割引率をインセンティブとして完成機製造会社25に付与することができ、蓄電池パック11の利用率を高めることに寄与できる。
【0083】
以上の実施形態では、管理サーバ100の制御部103は、完成機製造会社25が現在使用中の又は仲介業者23に返却しようとする蓄電池パック11について、割引率を特定し、当該割引率に基づいて、当該蓄電池パック11の使用料を算定する構成として説明した。これに代えて、管理サーバ100の制御部103は、支払いプラン情報に示される支払いプランが次回使用料割引型且つ一定額支払い型である場合は、蓄電池パック11の次に使用される第2の蓄電池パック11の使用終了時に、予め定められた基本使用料から割引率の分を割り引くことによって、第2蓄電池パック11の使用料を算定してもよい。また同様に、管理サーバ100の制御部103は、支払いプラン情報に示される支払いプランが次回使用料割引型且つデポジット支払い型である場合は、蓄電池パック11の次に使用される第2の蓄電池パック11の使用終了時に、(1)予め預けられたデポジットと、(2)第2の蓄電池パック11の使用開始時から一定期間置きに段階的に増額していくよう予め定められた基本使用料のうち、使用終了時の基本使用料から割引率の分を割り引いた額と、の差額を算出することによって第2の蓄電池パック11の使用料を算定してもよい。
【0084】
また、以上の実施形態では、外部装置の一例を完成機13として説明した。外部装置は、完成機13のような利用先とは異なる装置であって、蓄電池パック11の電力を利用せずに蓄電池パック11から蓄電池パック情報を読み出す装置であってもよい。当該装置は、例えば蓄電池パック11の劣化量を計測する計測装置であってもよい。この場合、蓄電池パック情報は、通信ネットワーク50を介して当該外部装置から管理サーバ100にアップロードされてもよい。
【0085】
また、この場合、蓄電池パック11の内蔵メモリに、蓄電池パック11が完成機13に搭載される度に第2識別情報が累積的に記憶されてもよい。当該計測装置は、蓄電池パック11の内蔵メモリから、当該蓄積された第2識別情報を全て取得して、蓄電池パック情報として管理サーバ100にアップロードしてもよい。また、当該計測装置は、例えば仲介業者23によって管理され、蓄電池パック11が完成機製造会社25から仲介業者23に返却された際に、当該蓄電池パック11に接続され、上記処理を実行してもよい。また、当該計測装置は、例えば完成機製造会社25によって管理され、蓄電池パック11が完成機運用会社27から完成機製造会社25に返却された際に、当該蓄電池パック11に接続され、上記処理を実行してもよい。
【0086】
また、この場合、管理サーバ100は、複数の第2識別情報を含む蓄電池パック情報を当該計測装置から受信したことに応じて、記憶部105に全て記憶させ、載せ替え回数をいっぺんにカウントすることで、特定してもよい。
【0087】
また、以上の実施形態では、システムの一例を管理サーバ100として説明した。システムの各機能構成は、複数のサーバに分散されてもよく、一部の機能が情報端末30に分散されてもよい。例えば、管理サーバ100は、割引率を特定し、情報端末30に割引率だけを通知してもよい。また例えば、管理サーバ100は、記憶部105に蓄電池パック情報のみを記憶させて、情報端末30が、割引率を特定して使用料を算定してもよい。この場合、情報端末30の内蔵メモリが、割引率テーブルや、支払いプラン情報を記憶しておいてもよい。この場合、情報端末30を扱うユーザは、容易に割引率テーブルや支払いプラン情報を編集することができる。
【0088】
なお、以上の実施形態では、蓄電池パック11をリースする形態を説明したが、蓄電池パック11は、レンタルされてもよい。
【0089】
なお、本実施形態では完成機13を自動二輪車としたが、蓄電池パック11で駆動する機器であれば任意のものを完成機13として採用可能である。例えば、完成機13は、自動四輪車や自動三輪車などの電動車両の他、芝刈り機や、搬送台車や、定置型の非常用電源などであってもよい。
【0090】
なお、本実施形態では、完成機13が第1識別情報、第2識別情報および劣化量情報を含む蓄電池パック情報を管理サーバ100にアップロードする構成とした。これに代えて、蓄電池パック11が制御手段および通信手段を備え、完成機13から第2識別情報を取得して、第1識別情報等を管理サーバ100に送信してもよい。また、完成機13等が劣化量情報を管理サーバ100にアップロードすることに代えて、完成機13等は蓄電池パック11の劣化量を算出するためのデータを管理サーバ100にアップロードし、管理サーバ100が当該データに基づいて蓄電池パック11の劣化量を算出してもよい。
【0091】
本発明の様々な実施形態は、フローチャートおよびブロック図を参照して記載されてよく、ここにおいてブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置のセクションを表わしてよい。特定の段階およびセクションが、専用回路、コンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、および/またはコンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタルおよび/またはアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)および/またはディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、および他の論理操作、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0092】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0093】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0094】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0095】
図12は、本発明の複数の態様が全体的又は部分的に具現化されうるコンピュータ1200の例を示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該装置の1又は複数の「部」として機能させ、又は当該オペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本発明の実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。このようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0096】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、グラフィックコントローラ1216、及びディスプレイデバイス1218を含み、これらはホストコントローラ1210によって相互に接続される。コンピュータ1200はまた、通信インターフェース1222、ハードディスクドライブ1224、DVD-ROMドライブ1226、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、これらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続される。コンピュータはまた、ROM1230及びキーボード1242のようなレガシの入出力ユニットを含み、これらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続される。
【0097】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、これにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又は当該グラフィックコントローラ1216自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示させる。
【0098】
通信インターフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVD-ROMドライブ1226は、プログラム又はデータをDVD-ROM1201から読み取り、ハードディスクドライブ1224にRAM1214を介してプログラム又はデータを提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0099】
ROM1230は、内部に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0100】
プログラムが、DVD-ROM1201又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもあるハードディスクドライブ1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0101】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インターフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インターフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、ハードディスクドライブ1224、DVD-ROM1201、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0102】
また、CPU1212は、ハードディスクドライブ1224、DVD-ROMドライブ1226(DVD-ROM1201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0103】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような、様々なタイプの情報が、情報処理されるべく、記録媒体に格納されてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、これにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0104】
以上の説明によるプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、これにより、プログラムをコンピュータ1200にネットワークを介して提供する。
【0105】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0106】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0107】
10 リース料金算定システム
11 蓄電池パック
13 完成機
21 蓄電池パック製造会社
23 仲介業者
25 完成機製造会社
27 完成機運用会社
30 情報端末
50 通信ネットワーク
100 管理サーバ
101 通信部
103 制御部
105 記憶部
1200 コンピュータ
1201 DVD-ROM
1210 ホストコントローラ
1212 CPU
1214 RAM
1216 グラフィックコントローラ
1218 ディスプレイデバイス
1220 入出力コントローラ
1222 通信インターフェース
1224 ハードディスクドライブ
1226 DVD-ROMドライブ
1230 ROM
1240 入出力チップ
1242 キーボード
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