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特開2022-157549ゲームシステム、その方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022157549
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】ゲームシステム、その方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/80 20140101AFI20221006BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20221006BHJP
【FI】
A63F13/80 A
A63F13/58
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021061835
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】515008689
【氏名又は名称】株式会社ミリオンダウト
(74)【代理人】
【識別番号】100140866
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 武史
(72)【発明者】
【氏名】赤星 亘
(57)【要約】
【課題】ゲーム要素のコストを変動させることで、ゲーム性が低下することを防止する。
【解決手段】ゲームシステム1は、動作要素を消費することで動作するゲーム要素Cを、ステージSに配置し、ゲーム要素Cを動作させて、対戦相手のゲーム要素Cと対戦させるゲームを制御し、ゲーム要素Cを複数種類設定するゲーム要素設定手段110と、複数種類のゲーム要素C毎に、起動に必要な動作要素の量である起動コストを設定する起動コスト設定手段130と、を備え、起動コスト設定手段130は、複数種類のゲーム要素C毎の起動コストを、所定期間で変動させる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動作要素を消費することで動作するゲーム要素を、ステージに配置し、前記ゲーム要素を動作させて、対戦相手の前記ゲーム要素と対戦させるゲームを制御するゲームシステムであって、
前記ゲーム要素を複数種類設定するゲーム要素設定手段と、
複数種類の前記ゲーム要素毎に、起動に必要な前記動作要素の量である起動コストを設定する起動コスト設定手段と、を備え、
前記起動コスト設定手段は、複数種類の前記ゲーム要素毎の前記起動コストを、所定期間で変動させることを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
複数種類の前記ゲーム要素毎に、プレイヤによる使用回数をカウントするカウント手段を、更に備え、
前記起動コスト設定手段は、複数種類の前記ゲーム要素毎に、前記所定期間における前記使用回数に応じた前記起動コストを設定することを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
1回のゲームにおいて、前記動作要素を蓄積する動作要素蓄積手段を、更に備え、
前記動作要素蓄積手段は、前記ゲーム要素を配置可能な複数の領域が設定された前記ステージにおいて、プレイヤにより前記ゲーム要素が配置されていない前記領域に応じた量の前記動作要素を蓄積することを特徴とする請求項1又は2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
動作要素を消費することで動作するゲーム要素を、ステージに配置し、前記ゲーム要素を動作させて、対戦相手の前記ゲーム要素と対戦させるゲームを制御するゲームシステムが実行する方法であって、
前記ゲーム要素を複数種類設定するステップと、
複数種類の前記ゲーム要素毎に、起動に必要な前記動作要素の量である起動コストを設定するステップと、を含み、
複数種類の前記ゲーム要素毎の前記起動コストを、所定期間で変動させることを特徴とするゲーム方法。
【請求項5】
動作要素を消費することで動作するゲーム要素を、ステージに配置し、前記ゲーム要素を動作させて、対戦相手の前記ゲーム要素と対戦させるゲームを制御するゲームシステムを、
前記ゲーム要素を複数種類設定するゲーム要素設定手段、
複数種類の前記ゲーム要素毎に、起動に必要な前記動作要素の量である起動コストを設定する起動コスト設定手段、として機能させ、
前記起動コスト設定手段は、複数種類の前記ゲーム要素毎の前記起動コストを、所定期間で変動させることを特徴とするゲームプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、その方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プレイヤから受け付けた入力操作にしたがってデッキを生成し、デッキのコストの合計が所定の上限値を超過するか否かを判定し、プレイヤがデッキを用いてゲームをプレイするプレイパートを実行させ、コストの合計が上限値を超過すると判定された場合に、プレイパートの進行がプレイヤにとって不利になるペナルティを、該プレイパートの進行中の所定のタイミングで課し、ペナルティが課されることおよびペナルティが課されたことの少なくとも一方の通知を、所定のタイミングで表示部に表示するゲームプログラムが提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-92655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1のようなゲームでは、ゲーム要素(オブジェクトやキャラクタを模した駒やカード等)を、ステージに配置する。そして、ゲーム要素毎にコストが設定されている。一般的に、ゲームでの有用性が高い(例えば、起動が早い、攻撃力が高い等)ゲーム要素ほど、高いコストが予め設定されている。
【0005】
しかしながら、従来、ゲーム要素に設定されたコストは、変動することがない。このため、複数種類のゲーム要素のうち、ゲームにおいて、使い易いゲーム要素(例えば、有用性とコストのバランスが相対的によい等)が決まってしまい、この使い易いゲーム要素のみが使用され、新たなゲーム要素の使い方や戦略が生まれづらくなり、ゲーム性が低下するという問題がある。
【0006】
そこで本発明では、上記のような課題に鑑み、ゲーム要素のコストを変動させることで、ゲーム性が低下することを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明のゲームシステムは、以下のような解決手段を提供する。
【0008】
(1) 動作要素を消費することで動作するゲーム要素を、ステージに配置し、前記ゲーム要素を動作させて、対戦相手の前記ゲーム要素と対戦させるゲームを制御するゲームシステムであって、
前記ゲーム要素を複数種類設定するゲーム要素設定手段と、
複数種類の前記ゲーム要素毎に、起動に必要な前記動作要素の量である起動コストを設定する起動コスト設定手段と、を備え、
前記起動コスト設定手段は、複数種類の前記ゲーム要素毎の前記起動コストを、所定期間で変動させることを特徴とするゲームシステム。
【0009】
(1)の構成では、ゲームシステムは、動作要素を消費することで動作するゲーム要素を、ステージに配置し、ゲーム要素を動作させて、対戦相手のゲーム要素と対戦させるゲームを制御し、ゲーム要素設定手段と、起動コスト設定手段と、を備える。
ゲーム要素設定手段は、ゲーム要素を複数種類設定する。
起動コスト設定手段は、複数種類のゲーム要素毎に、起動に必要な動作要素の量である起動コストを設定する。
そして、起動コスト設定手段は、複数種類のゲーム要素毎の起動コストを、所定期間で変動させる。
【0010】
ここで、起動コストは、相対的に動作要素の量が大きい場合、起動が遅くなり、対戦相手の後手になってしまう可能性が高い。一方、起動コストは、相対的に動作要素の量が小さい場合、起動が早くなり、対戦相手の先手を取れる可能性が高い。このため、起動コストの大小は、ゲームにおける戦略に多大な影響を与える。
【0011】
(1)の構成によれば、動作要素を消費することで動作するゲーム要素の起動コストを、所定期間で変動させることができる。
これにより、例えば、あるタイミングで、起動コストが小さい(起動が早い)ゲーム要素に対して、所定期間(例えば、1週間)で、起動コストが変動することで、起動コストを大きくすることや、起動コストが大きい(起動が遅い)ゲーム要素に対して、所定期間(例えば、1週間)で、起動コストが変動することで、起動コストを小さくすることができる。このため、プレイヤは、同じゲーム要素であっても、所定期間で、変動した起動コストに応じた使い方や、戦略を練る必要がある。
したがって、ゲーム要素のコストを変動させることで、ゲーム性が低下することを防止することが可能となる。
【0012】
(2) 複数種類の前記ゲーム要素毎に、プレイヤによる使用回数をカウントするカウント手段を、更に備え、
前記起動コスト設定手段は、複数種類の前記ゲーム要素毎に、前記所定期間における前記使用回数に応じた前記起動コストを設定することを特徴とする(1)に記載のゲームシステム。
【0013】
(2)の構成では、ゲームシステムは、カウント手段を、更に備える。
カウント手段は、複数種類のゲーム要素毎に、プレイヤによる使用回数をカウントする。
そして、起動コスト設定手段は、複数種類のゲーム要素毎に、所定期間における使用回数に応じた起動コストを設定する。
【0014】
これにより、例えば、ある所定期間において、プレイヤによる使用回数が比較的多い(プレイヤからの人気がある)ゲーム要素の起動コストを大きく設定し、プレイヤによる使用回数が比較的少ない(プレイヤからの人気がない)ゲーム要素の起動コストを小さく設定することが可能となる。
よって、プレイヤによる使用回数(プレイヤからの人気)に応じて、所定期間毎に、複数のゲーム要素間の有用性のバランスを取ることが可能となる。
【0015】
(3) 1回のゲームにおいて、前記動作要素を蓄積する動作要素蓄積手段を、更に備え、
前記動作要素蓄積手段は、前記ゲーム要素を配置可能な複数の領域が設定された前記ステージにおいて、プレイヤにより前記ゲーム要素が配置されていない前記領域に応じた量の前記動作要素を蓄積することを特徴とする(1)又は(2)に記載のゲームシステム。
【0016】
(3)の構成では、ゲームシステムは、動作要素蓄積手段を、更に備える。
動作要素蓄積手段は、1回のゲームにおいて、動作要素を蓄積し、ゲーム要素を配置可能な複数の領域が設定されたステージにおいて、プレイヤによりゲーム要素が配置されていない領域に応じた量の動作要素を蓄積する。
【0017】
ここで、一般的には、例えば、ゲーム要素に優劣がない場合、ステージの複数の領域により多くのゲーム要素を配置した方が有利になることは明らかである。
(3)の構成によれば、ゲーム要素の起動に必要な動作要素が、ゲーム要素が配置されていない領域に応じた量で蓄積される。
【0018】
すなわち、ステージの複数の領域により多くのゲーム要素を配置すると、ゲーム要素が配置されていない領域がより少なくなるため、動作要素の蓄積量も少なくなり、結果として、ゲーム要素の起動が遅くなり、対戦相手に対して先手を取られる可能性が高くなる。一方、ステージの複数の領域に配置するゲーム要素をより少なくすると、ゲーム要素が配置されていない領域がより多くなるため、動作要素の蓄積量も多くなり、結果として、ゲーム要素の起動が早くなり、対戦相手に対して先手を取れる可能性が高くなる。
よって、プレイヤにしてみれば、ゲーム要素の数を増やすか、ゲーム要素の数を減らし、ゲーム要素の起動を早くし、対戦相手に対して先手を取るかの戦略を練ることとなり、ゲーム性を向上することが可能となる。
【0019】
(4) 動作要素を消費することで動作するゲーム要素を、ステージに配置し、前記ゲーム要素を動作させて、対戦相手の前記ゲーム要素と対戦させるゲームを制御するゲームシステムが実行する方法であって、
前記ゲーム要素を複数種類設定するステップと、
複数種類の前記ゲーム要素毎に、起動に必要な前記動作要素の量である起動コストを設定するステップと、を含み、
複数種類の前記ゲーム要素毎の前記起動コストを、所定期間で変動させることを特徴とするゲーム方法。
【0020】
(5) 動作要素を消費することで動作するゲーム要素を、ステージに配置し、前記ゲーム要素を動作させて、対戦相手の前記ゲーム要素と対戦させるゲームを制御するゲームシステムを、
前記ゲーム要素を複数種類設定するゲーム要素設定手段、
複数種類の前記ゲーム要素毎に、起動に必要な前記動作要素の量である起動コストを設定する起動コスト設定手段、として機能させ、
前記起動コスト設定手段は、複数種類の前記ゲーム要素毎の前記起動コストを、所定期間で変動させることを特徴とするゲームプログラム。
【0021】
(4)及び(5)の構成によれば、(1)の構成と同様の作用効果を奏する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ゲーム要素のコストを変動させることで、ゲーム性が低下することを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態に係るゲームシステムの概要を説明する図である。
図2】本発明の実施形態に係るゲームシステムの概要を説明する図である。
図3】本発明の実施形態に係るゲームシステムの機能構成を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係るゲームシステムのゲーム要素DBを模式的に示す図である。
図5】本発明の実施形態に係るゲームシステムの起動コスト設定DBを模式的に示す図である。
図6】本発明の実施形態に係るゲームシステムの動作要素蓄積手段の動作を説明する図である。
図7】本発明の実施形態に係るゲームシステムにおけるデッキ形成画面を模式的に示す図である。
図8】本発明の実施形態に係るゲーム制御装置が実行するゲーム制御処理フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。以降の図においては、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号又は符号を付している。
【0025】
(基本概念/基本構成)
図1及び図2は、本発明の実施形態に係るゲームシステムの概要を説明する図である。
ゲームシステム1は、少なくともゲーム制御装置10と、ゲーム制御装置10にネットワークを介して接続され、複数のプレイヤにそれぞれ操作される複数の端末20と、を備え、動作要素を消費することで動作するゲーム要素C(図1に示す例では、丸の中にアルファベットが表記されたもの)を、ステージSに配置し、ゲーム要素Cを動作させて、対戦相手のゲーム要素Cと対戦させるゲームを制御する。
【0026】
ゲームシステム1に制御されるゲームの概要を説明する。図1は、当該ゲームにおける対戦画面の一例を示している。
【0027】
プレイヤは、まず、自陣となる複数の領域R(図1に示す例は、斜線が付された略四角形状の枠)が形成されたステージSに、ゲーム要素Cを配置したデッキPDを形成する。このとき、プレイヤは、複数種類のゲーム要素C(図1に示す例では、A,B,C)の中から、任意のゲーム要素Cを選択し、複数の領域Rのいずれかに、選択したゲーム要素Cを配置する。図1に示す例では、プレイヤは、ゲーム要素C(A)と(C)を選択し、ステージSの中央の領域Rに、配置したデッキPDを形成している。
【0028】
そして、ゲームシステム1は、プレイヤによるゲームの開始を指示する操作を受け付けると、ゲーム制御装置10により、対戦相手となる他のプレイヤが形成したデッキEDが選択され、プレイヤのデッキPDの対面に、中間領域CR(図1に示す例は、白の略四角形状の枠)を挟んで、対戦相手として選択されたデッキEDが配置され、図1に示す状態となり、ゲームを開始する。
【0029】
なお、本実施形態では、複数の領域Rは、2次元の平面上に、略四角形状の枠が縦横に配列されステージSを形成しているが、これに限らず、2次元の平面の任意の形状で、任意の配置でよく、また、3次元で表現されるステージを形成してもよい。また、ゲーム要素Cは、説明便宜のため、丸の中にアルファベットが表記されたものを表記しているが、これに限らず、カードやキャラクタを表現した形状等の任意の形状とすることができる。
【0030】
図2は、ゲームシステム1に制御されるゲームにおけるゲーム要素Cの動作を説明する図である。
ゲームシステム1は、ゲームを開始すると、プレイヤ又は対戦相手のいずれか一方を先攻に、他方を後攻とし、まず、先攻側(図2に示す例では、プレイヤ側)の動作要素を蓄積する。本実施形態において、動作要素は、詳細は後述するが、ゲーム要素Cが起動するのに必要な要素であり、ゲーム要素Cが配置された複数の領域Rにおいて、プレイヤによりゲーム要素Cが配置されていない領域に応じ蓄積される要素である。
【0031】
また、本実施形態において、ゲーム要素Cには、ゲーム要素毎に、起動に必要な動作要素の量である起動コストが設定されている。ゲーム要素Cは、設定された起動コスト分、動作要素が蓄積されると起動する。
【0032】
図2に示す例では、ゲーム要素C(A)は、蓄積された動作要素が起動コスト以上となっている。一方、ゲーム要素C(B)及び(C)は、蓄積された動作要素が起動コスト以上となっていない。
このため、蓄積された動作要素が起動コスト以上となっているプレイヤのゲーム要素C(A)が、対戦相手のゲーム要素C(B)に向かって移動し、攻撃している。一方、蓄積された動作要素が起動コスト以上となっていないプレイヤのゲーム要素C(C)は、初期位置(図1に示す、プレイヤが最初に配置した位置)に留まっており、起動していない。
【0033】
そして、ゲームシステム1は、一方のゲーム要素C(図2に示す例では、プレイヤのゲーム要素C(A))の性能(例えば、攻撃力等)と、攻撃された他方のゲーム要素C(図2に示す例では、対戦相手のゲーム要素C(B))の性能(例えば、HP(hit points:相手側の攻撃に対して耐えることができるダメージ量)、防御力等)と、に基づき、一方のゲーム要素Cの性能による攻撃が、他方のゲーム要素CのHP以上の場合、他方のゲーム要素Cを消去する。
【0034】
例えば、ゲームシステム1は、ゲーム開始から以上の処理までを、1つのターンとして、先攻側のターンと、後攻側のターンと、順に処理を行い、プレイヤのデッキPDにおけるゲーム要素C又は対戦相手のデッキEDの一方におけるゲーム要素Cが、全て消去された場合、他方の勝利として、ゲームを終了する。
【0035】
(機能構成)
図3は、本発明の実施形態に係るゲームシステムの機能構成を示す図である。
ゲームシステム1は、ゲーム制御装置10と、ゲーム制御装置10にネットワークを介して接続され、複数のプレイヤにそれぞれ操作される複数の端末20と、を備える。
【0036】
(ゲーム制御装置の機能構成)
ゲーム制御装置10は、ゲーム要素設定手段110と、カウント手段120と、起動コスト設定手段130と、ゲーム制御手段140と、動作要素蓄積手段150と、記憶手段160と、を備える。
【0037】
ゲーム要素設定手段110は、ゲーム要素を複数種類設定し、記憶手段160のゲーム要素データベース(以下、ゲーム要素DBともいう。)に記憶する。
図4は、本発明の実施形態に係るゲームシステムのゲーム要素DBを模式的に示す図である。
【0038】
ゲーム要素設定手段110は、複数種類のゲーム要素Cに対して、それぞれにゲーム要素Cを識別するゲーム要素識別情報を割り当て、このゲーム要素識別情報に、キャラクタ情報と、性能情報と、起動コストと、を対応づけたゲーム要素情報をゲーム要素C毎に設定し、ゲーム要素DBに記憶する。また、ゲーム要素設定手段110は、ゲーム要素毎のゲーム要素情報を、端末20に送信する。
【0039】
キャラクタ情報は、端末20に表示させるゲーム要素Cの表示態様であり、例えば、漫画等のキャラクタや、オリジナルのキャラクタ等の画像を、端末20に表示させるための情報である。
【0040】
性能情報は、ゲーム要素Cの動作態様等を規定する情報であり、例えば、ゲーム要素CのHPの初期値や、対戦相手のゲーム要素Cに対する攻撃力の値を示す情報や、1回のターンで、ゲーム要素Cが移動できる領域Rや中間領域CR(図1参照)数を示す移動速度や、ゲーム要素Cが起動した場合に、移動や攻撃以外の動作を規定するスキルを示す情報等が含まれる。
【0041】
起動コストは、ゲーム要素Cの起動に必要な動作要素の量を示すものであり、後述する起動コスト設定手段により設定され、所定期間毎に更新される。
【0042】
カウント手段120は、複数種類のゲーム要素C毎に、プレイヤによる使用回数をカウントする。詳細には、カウント手段120は、ゲーム要素C毎に、全てのプレイヤに対して、所定期間(例えば、1週間等)において、プレイヤにより領域R(図1参照)に配置された回数をカウントし、集計したゲーム要素使用回数を示す情報を、記憶手段160に記憶する。
【0043】
起動コスト設定手段130は、複数種類のゲーム要素C毎に、起動コストを設定する。また、起動コスト設定手段130は、複数種類のゲーム要素C毎の起動コストを、所定期間(例えば、1週間等)で変動させる。詳細には、起動コスト設定手段130は、複数種類のゲーム要素C毎に、所定期間における使用回数に応じた起動コストを設定する。
【0044】
具体的には、起動コスト設定手段130は、複数種類のゲーム要素C毎に、記憶手段160を参照して、前所定期間(例えば、1週間等)において、カウント手段120がカウントしたゲーム要素使用回数に基づき、起動コスト設定データベース(以下、起動コスト設定DBともいう。)を参照して、次の所定期間における起動コストを設定する。
【0045】
図5は、本発明の実施形態に係るゲームシステムの起動コスト設定DBを模式的に示す図である。
起動コスト設定DBは、ゲーム要素使用回数に、変動係数が対応づけられて、記憶手段160に記憶されている。起動コスト設定DBでは、ゲーム要素使用回数が少ないほど(当該ゲーム要素Cが使われていないほど)、起動コストが低くなるように設定されている。
【0046】
起動コスト設定手段130は、例えば、あるゲーム要素Cの起動コストを、起動コスト設定DBにおいて、前所定期間におけるゲーム要素使用回数に対応付けられている変動係数を、当該ゲーム要素Cの前所定期間の起動コストに乗算することで、次の所定期間における起動コストを設定し、設定した起動コストで、ゲーム要素DB(図4参照)の起動コストを更新する。
【0047】
なお、本実施形態の説明では、起動コスト設定手段130は、ゲーム要素使用回数に応じた変動係数を、ゲーム要素Cの前所定期間の起動コストを乗算することで、次の所定期間における起動コストを設定している。しかしながら、次の所定期間における起動コストは、ゲーム要素使用回数が少ないほど、起動コストが低くなるように設定できれば、上記の形態に限らず、ゲーム要素使用回数の他に、ゲーム要素Cを使用したゲームでの勝率や、ゲーム要素Cの表示態様(例えば、漫画等のキャラクタ等)の人気度(例えば、キャラクタの版権等を管理する者から提供された、キャラクタに対する人気度を示すデータ)等の他の要素に応じた変動係数を用いて設定してもよい。この場合、次の所定期間における起動コストは、例えば、ゲーム要素Cを使用したゲームでの勝率が低いほど、人気度が低いほど、起動コストが低くなるように設定してもよい。また、次の所定期間における起動コストは、前所定期間の起動コストとは関係なく、ゲーム要素使用回数等に応じた変動係数に基づき、ゲーム要素C毎に設定してもよい。
【0048】
ゲーム制御手段140は、プレイヤの操作に基づき端末20から送信される各種のゲームの各種情報に応じて、ゲームシステム1におけるゲームの実行を制御し、ゲームの経過を示す情報を、端末20に送信する。
【0049】
詳細には、ゲーム制御手段140は、端末20からプレイヤの操作に基づき形成されたデッキPD(図1参照)を示すデッキ情報を受信し、当該プレイヤを識別するプレイヤ識別情報に、受信したデッキ情報を対応づけて、記憶手段160に記憶する。このように記憶手段160には、複数のプレイヤにより、それぞれ形成された複数のデッキ情報が記憶されている。
【0050】
また、ゲーム制御手段140は、ゲームにおける対戦相手のデッキED(図1参照)を、記憶手段160に記憶された複数のデッキ情報の中から、例えば、AI(Artificial Intelligence)により、デッキ情報を送信してきたプレイヤや当該プレイヤのデッキに、対戦相手として適したデッキ情報を選択して、1回のゲームにおける対戦相手として設定し、設定した対戦相手のデッキ情報を、デッキ情報を送信してきた端末20に送信する。なお、ゲーム制御手段140は、対戦相手のデッキ情報を、記憶手段160に記憶された複数のデッキ情報の中から、ランダムに選択してもよい。
【0051】
また、ゲーム制御手段140は、ゲームの実行中は、プレイヤのゲーム要素Cや、対戦相手のゲーム要素Cを、記憶手段160に記憶されたゲーム要素DB(図4参照)を参照して、例えば、AIにより、動作させる。
【0052】
そして、ゲーム制御手段140は、ゲームの実行中におけるゲーム要素CのステージSにおける位置や状態(例えば、残りのHP等)を示すゲーム実行中情報や、ゲームの結果を示す情報を、端末20に送信する。
【0053】
動作要素蓄積手段150は、1回のゲームにおいて、動作要素を蓄積し、ゲーム要素Cを配置可能な複数の領域が設定されたステージにおいて、プレイヤによりゲーム要素Cが配置されていない領域に応じた量の動作要素を蓄積する。
【0054】
図6は、本発明の実施形態に係るゲームシステムの動作要素蓄積手段の動作を説明する図である。図6において、上段の図は当該ゲームにおける初期状態の対戦画面の一例を示しており、下段の図は上段に示すれいから、プレイヤ側のターンが終了し、プレイヤ側のゲーム要素C(A)が、敵陣に移動した状態を示している。なお、図6では、説明便宜のため、ゲーム要素Cが配置されていない領域Rを黒で塗りつぶし、ゲーム要素Cが配置されている領域Rには斜線のハッチングを付しているが、領域Rは任意の態様で表示可能である。
【0055】
図6を参照して、動作要素蓄積手段150の動作の具体例を説明する。
まず、上段の図に示す状態では、プレイヤ側は、10個の領域Rのうち、ゲーム要素Cが配置されていない領域Rは8個であるので、動作要素蓄積量は“8”である。また、対戦相手側は、10個の領域Rのうち、ゲーム要素Cが配置されていない領域Rは7個であるので、動作要素蓄積量は“7”である。
【0056】
下段の図に示す状態では、上段の図に示すターンにおいて、プレイヤ側のゲーム要素C(A)が敵陣に移動し、上段の図に示されていた対戦相手側のゲーム要素C(B)を攻撃したことで、対戦相手側のゲーム要素C(B)が消えている。
この場合、プレイヤ側は、10個の領域Rのうち、ゲーム要素Cが配置されていない領域Rは9個であるので、動作要素蓄積量は“9”である。このように、上段の図に示す状態から、プレイヤ側のゲーム要素C(A)が敵陣に移動したことで、上段の図に示す状態から、動作要素蓄積量は“1”増えている。
また、対戦相手側は、10個の領域Rのうち、ゲーム要素Cが配置されていない領域Rは8個であるので、動作要素蓄積量は“8”である。このように、上段の図に示す状態から、対戦相手側のゲーム要素C(B)が、プレイヤ側のゲーム要素C(A)により攻撃され、消えたことで、上段の図に示す状態から、動作要素蓄積量は“1”増えている。
【0057】
なお、図6を用いた説明では、説明便宜のため、ゲーム要素Cが配置されていない領域Rの数を、そのまま動作要素蓄積量としているが、これに限らず、動作要素蓄積手段150は、ゲーム要素Cが配置されていない領域Rの数以外の要素を参照して、動作要素蓄積量を蓄積してもよい。例えば、動作要素蓄積手段150は、領域Rの位置に応じた重み付けをしてもよい。この場合、例えば、ゲーム要素Cが配置されていない領域Rのうち、相手側の陣に近いほど、より多くの動作要素蓄積量が蓄積できるようにしてもよい。
【0058】
図3に戻って、ゲーム制御手段140は、ステージSに配置されたゲーム要素Cのそれぞれに対して、動作要素蓄積手段150が蓄積した動作要素蓄積量と、起動コスト設定手段130が設定した起動コストとを比較し、動作要素蓄積量が起動コスト以上か否かを判定する。そして、ゲーム制御手段140は、動作要素蓄積量が起動コスト以上と判定したゲーム要素Cを動作させる。また、ゲーム制御手段140がゲーム要素Cを動作させた場合、動作要素蓄積手段150は、蓄積した動作要素蓄積量から、当該ゲーム要素Cの起動コスト分の値を減算する。
【0059】
ゲーム制御手段140は、ゲーム要素Cを動作させる場合、例えば、対戦相手のゲーム要素Cに対する攻撃の有効性をAIに判断させ、この判断に基づく移動方向や動作内容で、ゲーム要素Cを動作させる。なお、ゲーム要素Cの動作は、AIにより自動で動作させる態様に限らず、プレイヤに操作させてもよい。
【0060】
(端末の機能構成)
複数の端末20は、それぞれのプレイヤに操作される、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等で構成され、それぞれゲーム制御装置10とネットワークを介して情報を送受信可能に接続され、端末制御手段210と、入出力手段220と、送受信手段230と、を備える。
【0061】
端末制御手段210は、プレイヤによる入出力手段220の操作に応じて、予めインストールされたゲームのアプリケーションを起動し、デッキPDを形成する。
【0062】
図7は、本発明の実施形態に係るゲームシステムにおけるデッキ形成画面を模式的に示す図である。
端末制御手段210は、プレイヤの操作に基づき、入出力手段220にデッキ形成画面を表示する。端末制御手段210は、送受信手段230が受信したゲーム要素C毎のゲーム要素情報(キャラクタ情報、性能情報、起動コストを含む)に基づいたデッキ形成画面を、入出力手段220に表示する。デッキ形成画面には、複数の領域Rが形成されたステージSと、キャラクタ情報に基づくゲーム要素Cに対応付けて、起動コストと、性能情報に基づく攻撃力やHPと、が表示される。
【0063】
プレイヤは、例えば、入出力手段220に表示されたデッキ形成画面において、所望のゲーム要素Cを、複数の領域Rのいずれかにドラッグすることで、ステージSにゲーム要素Cを配置する。
そして、端末制御手段210は、例えば、その後、プレイヤによりデッキ形成画面の保存ボタンがタッチされた場合、その時点におけるゲーム要素Cが配置されたステージSを、プレイヤのデッキとして、送受信手段230を介して、ゲーム制御装置10に送信する。
【0064】
その後、ゲーム制御装置10は、送受信手段230を介して、ゲーム制御装置10から送信されたゲーム実行中情報や、ゲームの結果を示す情報を受信し、このゲーム実行中情報に基づく対戦画面(図1参照)や、ゲームの結果を、入出力手段220に表示する。
【0065】
入出力手段220は、例えば、タッチパネルで構成され、端末制御手段210の制御により、例えば、デッキ形成画面を表示し、プレイヤの操作を受け付けたり、対戦画面(図1参照)を表示する。
【0066】
なお、デッキ形成画面の表示及び対戦画面の表示は、端末20にインストールされた本ゲームのアプリケーションにより実行してもよいし、ゲーム制御装置10が制御するWebサイトに端末20でアクセスすることで、実行してもよい。
【0067】
また、本実施形態では、ゲーム制御装置10が、ゲーム制御手段140及び動作要素蓄積手段150を備え、ゲームの進行をゲーム制御装置10で行い、その結果を、端末20に表示する態様であるが、これに限らず、端末20が、ゲーム制御手段140及び動作要素蓄積手段150を備え、端末20でゲームの進行を制御してもよい。
【0068】
上記の本システムの機能構成は、あくまで一例であり、1つの機能ブロック(データベース及び機能処理部)を分割したり、複数の機能ブロックをまとめて1つの機能ブロックとして構成したりしてもよい。各機能処理部は、装置や端末に内蔵されたCPU(Central Processing Unit)が、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)、ハードディスク等の記憶装置(記憶手段)に格納されたコンピュータ・プログラム(例えば、基幹ソフトや上述の各種処理をCPUに実行させるアプリ等)を読み出し、CPUにより実行されたコンピュータ・プログラムによって実現される。すなわち、各機能処理部は、このコンピュータ・プログラムが、記憶装置に格納されたデータベース(DB;Data Base)やメモリ上の記憶領域からテーブル等の必要なデータを読み書きし、場合によっては、関連するハードウェア(例えば、入出力装置、表示装置、通信インターフェース装置)を制御することによって実現される。また、本発明の実施形態におけるデータベース(DB)は、商用データベースであってよいが、単なるテーブルやファイルの集合体をも意味し、データベースの内部構造自体は問わないものとする。
【0069】
(処理フロー)
図8は、本発明の実施形態に係るゲーム制御装置10が実行するゲーム制御処理フローを示す図である。
【0070】
ステップS1において、起動コスト設定手段130は、複数種類のゲーム要素C毎に、記憶手段160を参照して、前所定期間(例えば、1週間等)において、カウント手段120がカウントしたゲーム要素使用回数に基づき、起動コスト設定DBを参照して、次の所定期間における起動コストを設定する。
【0071】
ステップS2において、ゲーム要素設定手段110は、ステップS1で起動コスト設定手段130が設定した起動コストを含むゲーム要素C毎のゲーム要素情報を、端末20に送信する。
【0072】
ステップS3において、ゲーム制御手段140は、端末20からプレイヤの操作に基づき形成されたデッキPD(図1参照)を示すデッキ情報を受信する。
【0073】
ステップS4において、ゲーム制御手段140は、ゲームにおける対戦相手のデッキED(図1参照)を、記憶手段160に記憶された複数のデッキ情報の中から、デッキ情報を送信してきたプレイヤや当該プレイヤのデッキに、対戦相手として適したデッキ情報を選択して、1回のゲームにおける対戦相手として設定し、設定した対戦相手のデッキ情報を、デッキ情報を送信してきた端末20に送信する。
【0074】
ステップS5において、動作要素蓄積手段150は、1回のゲームにおいて、ゲーム制御手段140に設定された先攻側のステージSにおいて、ゲーム要素Cが配置されていない領域Rに応じた量の動作要素を蓄積する。
【0075】
ステップS6において、ゲーム制御手段140は、先攻側のステージSに配置されたゲーム要素Cのそれぞれに対して、ステップS5で動作要素蓄積手段150が蓄積した動作要素蓄積量と、ステップS1で起動コスト設定手段130が設定した起動コストとを比較し、動作要素蓄積量が起動コスト以上か否かを判定する。そして、ゲーム制御手段140は、動作要素蓄積量が起動コスト以上であると判定した場合には、ステップS7に処理を移し、動作要素蓄積量が起動コスト未満であると判定した場合には、ステップS9に処理を移す。
【0076】
ステップS7において、ゲーム制御手段140は、先攻側のゲーム要素Cを動作させ、動作させた状態を示すゲーム実行中情報を、端末20に送信する。また、ゲーム制御手段140がゲーム要素Cを動作させた場合、動作要素蓄積手段150は、蓄積した動作要素蓄積量から、当該ゲーム要素Cの起動コスト分の値を減算する。
【0077】
ステップS8において、ゲーム制御手段140は、後攻側のステージSに、ゲーム要素Cが残っているか否かを判定し、ゲーム要素Cが残っていた場合、ステップS9に処理を移し、ゲーム要素Cが残っていなかった場合、先攻側の勝利であることを示すゲームの結果を示す情報を、端末20に送信し、ゲーム制御処理を終了する。
【0078】
ステップS9において、動作要素蓄積手段150は、1回のゲームにおいて、ゲーム制御手段140に設定された後攻側のステージSにおいて、ゲーム要素Cが配置されていない領域Rに応じた量の動作要素を蓄積する。
【0079】
ステップS10において、ゲーム制御手段140は、後攻側のステージSに配置されたゲーム要素Cのそれぞれに対して、ステップS9で動作要素蓄積手段150が蓄積した動作要素蓄積量と、ステップS1で起動コスト設定手段130が設定した起動コストとを比較し、動作要素蓄積量が起動コスト以上か否かを判定する。そして、ゲーム制御手段140は、動作要素蓄積量が起動コスト以上であると判定した場合には、ステップS11に処理を移し、動作要素蓄積量が起動コスト未満であると判定した場合には、ステップS5に処理を戻す。
【0080】
ステップS11において、ゲーム制御手段140は、後攻側のゲーム要素Cを動作させ、動作させた状態を示すゲーム実行中情報を、端末20に送信する。また、ゲーム制御手段140がゲーム要素Cを動作させた場合、動作要素蓄積手段150は、蓄積した動作要素蓄積量から、当該ゲーム要素Cの起動コスト分の値を減算する。
【0081】
ステップS12において、ゲーム制御手段140は、先攻側のステージSに、ゲーム要素Cが残っているか否かを判定し、ゲーム要素Cが残っていた場合、ステップS5に処理を戻し、ゲーム要素Cが残っていなかった場合、後攻側の勝利であることを示すゲームの結果を示す情報を、端末20に送信し、ゲーム制御処理を終了する。
【0082】
以上、ゲームシステム1によれば、動作要素を消費することで動作するゲーム要素Cの起動コストを、所定期間で変動させることができる。
これにより、例えば、あるタイミングで、起動コストが小さい(起動が早い)ゲーム要素Cに対して、所定期間(例えば、1週間)で、起動コストが変動することで、起動コストを大きくすることや、起動コストが大きい(起動が遅い)ゲーム要素Cに対して、所定期間(例えば、1週間)で、起動コストが変動することで、起動コストを小さくすることができる。このため、プレイヤは、同じゲーム要素Cであっても、所定期間で、変動した起動コストに応じた使い方や、戦略を練る必要がある。
したがって、ゲーム要素のコストを変動させることで、ゲーム性が低下することを防止することが可能となる。
【0083】
また、ゲームシステム1によれば、例えば、ある所定期間において、プレイヤによる使用回数が比較的多い(プレイヤからの人気がある)ゲーム要素Cの起動コストを大きく設定し、プレイヤによる使用回数が比較的少ない(プレイヤからの人気がない)ゲーム要素Cの起動コストを小さく設定することが可能となる。
よって、プレイヤによる使用回数(プレイヤからの人気)に応じて、所定期間毎に、複数のゲーム要素C間の有用性のバランスを取ることが可能となる。
【0084】
また、ゲームシステム1によれば、ゲーム要素Cの起動に必要な動作要素が、ゲーム要素Cが配置されていない領域Rに応じた量で蓄積される。
すなわち、ステージSの複数の領域Rにより多くのゲーム要素Cを配置すると、ゲーム要素Cが配置されていない領域Rがより少なくなるため、動作要素の蓄積量も少なくなり、結果として、ゲーム要素Cの起動が遅くなり、対戦相手に対して先手を取られる可能性が高くなる。一方、ステージSの複数の領域Rに配置するゲーム要素Cをより少なくすると、ゲーム要素が配置されていない領域がより多くなるため、動作要素の蓄積量も多くなり、結果として、ゲーム要素Cの起動が早くなり、対戦相手に対して先手を取れる可能性が高くなる。
よって、プレイヤにしてみれば、ゲーム要素Cの数を増やすか、ゲーム要素Cの数を減らし、ゲーム要素Cの起動を早くし、対戦相手に対して先手を取るかの戦略を練ることとなり、ゲーム性を向上することが可能となる。
【0085】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。なお、上記の実施形態では、本発明を物の発明として、ゲームシステムについて説明したが、本発明においてゲームシステムが実行する方法や、ゲームシステムを各種手段として機能させるプログラムの発明と捉えることもできる。
【符号の説明】
【0086】
1 ゲームシステム
10 ゲーム制御装置
110 ゲーム要素設定手段
120 カウント手段
130 起動コスト設定手段
140 ゲーム制御手段
150 動作要素蓄積手段
160 記憶手段
210 端末制御手段
220 入出力手段
230 送受信手段
C ゲーム要素
CR 中間領域
ED 対戦相手のデッキ
PD プレイヤのデッキ
R 領域
S ステージ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8