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特開2022-157573施工部材の仮固定治具、及び仮固定治具を用いた施工部材の固定方法
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  • 特開-施工部材の仮固定治具、及び仮固定治具を用いた施工部材の固定方法 図1
  • 特開-施工部材の仮固定治具、及び仮固定治具を用いた施工部材の固定方法 図2
  • 特開-施工部材の仮固定治具、及び仮固定治具を用いた施工部材の固定方法 図3
  • 特開-施工部材の仮固定治具、及び仮固定治具を用いた施工部材の固定方法 図4
  • 特開-施工部材の仮固定治具、及び仮固定治具を用いた施工部材の固定方法 図5
  • 特開-施工部材の仮固定治具、及び仮固定治具を用いた施工部材の固定方法 図6
  • 特開-施工部材の仮固定治具、及び仮固定治具を用いた施工部材の固定方法 図7
  • 特開-施工部材の仮固定治具、及び仮固定治具を用いた施工部材の固定方法 図8A
  • 特開-施工部材の仮固定治具、及び仮固定治具を用いた施工部材の固定方法 図8B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022157573
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】施工部材の仮固定治具、及び仮固定治具を用いた施工部材の固定方法
(51)【国際特許分類】
   E04G 21/16 20060101AFI20221006BHJP
   E04B 2/82 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
E04G21/16
E04B2/82 501A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021061867
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】390037154
【氏名又は名称】大和ハウス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088580
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 敦
(74)【代理人】
【識別番号】100195453
【弁理士】
【氏名又は名称】福士 智恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100205501
【弁理士】
【氏名又は名称】角渕 由英
(72)【発明者】
【氏名】牛山 歩
(72)【発明者】
【氏名】小濱 洋輔
【テーマコード(参考)】
2E174
【Fターム(参考)】
2E174AA01
2E174CA36
2E174DA14
(57)【要約】
【課題】作業者が単独で、より少ない作業工程で上ランナーを建物に固定することができるとともに、簡単な構成で安価に製作可能な仮固定治具及び該治具を用いた上ランナーの固定方法を提供する。
【解決手段】施工部材の仮固定治具10は、上ランナーを、天井ランナーに当接させた状態で仮固定するために用いられる。永久磁石12を有し、磁力によって上ランナーに設けられた被吸着面に対して吸着可能な吸着面12aを有する吸着部11と、吸着部11から、吸着部11の吸着方向おいて、被吸着面とは反対側に傾斜して延びる延出部14と、延出部の延出端部14aから、被吸着面側に屈曲し、非吸着面に近づかない方向に延びて、長尺形状を有する把持部17と、を有し、上ランナーが有する面のうち、天井ランナー側の面とは反対側に位置する被吸着面に当接したときに、上ランナー及び天井ランナーに吸着する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の金属製施工部材を、第二の金属製施工部材に当接させた状態で仮固定するために用いられる施工部材の仮固定治具であって、
永久磁石を有し、磁力によって前記第一の金属製施工部材に設けられた被吸着面に対して吸着可能な吸着面を有する吸着部と、
前記吸着部から、該吸着部の吸着方向において、前記被吸着面側とは反対側に傾斜して延びる延出部と、
前記延出部の延出端部から、前記被吸着面側に屈曲し、前記被吸着面に近づかない方向に延びて、長尺形状を有する把持部と、を有し、
前記吸着部は、前記第一の金属製施工部材が有する面のうち、前記第二の金属製施工部材側の面とは反対側に位置する前記被吸着面に当接したときに、前記第一の金属製施工部材及び前記第二の金属製施工部材に吸着することを特徴とする施工部材の仮固定治具。
【請求項2】
前記第一の金属製施工部材は、建物の壁構造体に用いられる長尺形状を有するランナーであり、
前記第二の金属製施工部材は、建物本体に設けられ、該建物本体に前記ランナーを固定するための取付部材であり、
前記仮固定治具は、前記ランナーを前記取付部材に当接させた状態で仮固定するために用いられる前記ランナーの前記仮固定治具であることを特徴とする請求項1に記載の施工部材の仮固定治具。
【請求項3】
前記仮固定治具の前記吸着面が前記ランナーの前記被吸着面に吸着したとき、前記把持部が前記ランナーから突出しており、突出した前記把持部と前記ランナーとの間に、作業者が前記把持部を把持可能なクリアランスが形成されることを特徴とする請求項2に記載の施工部材の仮固定治具。
【請求項4】
請求項1に記載の仮固定治具を用いた施工部材の固定方法であって、
前記第一の金属製施工部材を前記第二の金属製施工部材に当接させる当接工程と、
前記仮固定治具の前記吸着面を前記第一の金属製施工部材の前記被吸着面に当接させて、前記第一の金属製施工部材を前記第二の金属製施工部材に対して仮固定する仮固定工程と、
前記第一の金属製施工部材と前記第二の金属製施工部材とを連結具を用いて固定する固定工程と、
前記把持部を、前記吸着方向において前記第一の金属製施工部材から離れるように操作することによって前記仮固定治具を取り外す取り外し工程と、を含むことを特徴とする施工部材の固定方法。
【請求項5】
請求項3に記載の仮固定治具を用いたランナーの固定方法であって、
前記ランナーを前記取付部材に当接させる当接工程と、
前記仮固定治具の前記吸着面を前記ランナーの前記被吸着面に当接させて、前記ランナーを前記取付部材に対して仮固定する仮固定工程と、
前記ランナーと前記取付部材とを連結具を用いて固定する固定工程と、
前記把持部を、前記吸着方向において前記ランナーから離れるように操作することによって前記仮固定治具を取り外す取り外し工程と、を含むことを特徴とするランナーの固定方法。
【請求項6】
前記仮固定工程では、前記ランナーの長手方向に沿って前記仮固定治具が延びるように配置して、前記ランナーを前記取付部材に対して仮固定することを特徴とする請求項5に記載のランナーの固定方法。
【請求項7】
前記取り外し工程では、前記クリアランスに前記作業者の指を挿通して前記把持部を把持し、前記仮固定治具を、該仮固定治具の長手方向における前記吸着部側の先端部を支点として前記把持部を前記ランナーから離れる方向に回動操作することによって前記仮固定治具を取り外すことを特徴とする請求項6に記載のランナーの固定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施工部材の仮固定治具、及び仮固定治具を用いた施工部材の固定方法に係り、特に建物本体に対して固定する金属製施工部材の仮固定治具、及び仮固定治具を用いた施工部材の固定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、耐火性等の点から、木製の壁部材より優れた特性を有する軽量鉄骨(軽鉄)を下地とした壁部材が広く普及している。軽鉄を下地とした壁部材は、間柱として機能するスタッドと、スタッドを上下で支持する上ランナー及び下ランナーと、スタッドの外側に張設された面材ボードから構成されている。
軽鉄製の壁部材の施工においては、天井に対して上ランナーを固定する作業が必要となる。上ランナーは、規格によって様々な寸法及び重量を有しているが、長さが2メートルを超え、重量が2キログラム近い長尺物となる場合もあるため、天井に対して上ランナーを固定する作業は、複数の作業者が協働して行う必要があり、作業効率が良くなかった。具体的には、一方の作業者が上ランナーを上方に持ち上げて、天井の取付け部材に対して上ランナーを当接させた状態で保持する。そして他方の作業者が、上ランナーに形成された連結孔と、取付け部材に形成された連結孔に連結ボルトを挿通して締結することによって上ランナーを天井に対して固定していた。
そこで、特許文献1、2には、作業者が上ランナーを天井に対して固定する作業負担を軽減し、作業効率を向上することができる治具が提案されている。
【0003】
特許文献1には、上ランナーを天井に固定する際の位置決めを容易に行うことができるランナー施工治具が記載されている。そして、上ランナーを天井に固定する際には、上ランナーに予め貼着された両面テープによって上ランナーを天井に仮固定し、仮固定した状態でねじを締結することによって天井に対して上ランナーを固定することができる。
【0004】
特許文献2には、上ランナーを天井に固定する際の位置決めと、上ランナーを天井に押し付けた状態に維持することができるランナー施工補助具が記載されている。そして、上ランナーを天井に固定する際には、上ランナーに予め塗布された接着剤によって上ランナーを天井に仮固定し、その状態でランナー施工補助具の押付材を上ランナーに接触させることによって、下方から上ランナーを天井側へ押し付ける。その状態で複数のビスを打設することによって天井に対して上ランナーを固定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012-246640号公報
【特許文献2】特開2019-019446号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1、2に記載された技術によって、作業者が上ランナーを天井に対して固定する際の作業負担を幾分軽減することができる。また、上ランナーを天井に固定する際に、まず上ランナーを天井に対して仮固定し、その後でボルト等により固定することができるため、作業者が単独で上ランナーを天井に固定することができる。
しかしながら、上ランナーを天井に仮固定するための両面テープを予めランナーに貼着するか、または接着剤を塗布する作業が必要となる。また、特許文献1に記載されたランナー施工治具と、特許文献2に記載されたランナー施工補助具は、いずれも複雑な機構を有しており、部品点数が多いという課題があった。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、作業者が単独で、より簡便に金属製施工部材を固定することができるとともに、簡単な構成を有する仮固定治具及び仮固定治具を用いた施工部材の固定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題は、本発明の施工部材の仮固定治具によれば、第一の金属製施工部材を、第二の金属製施工部材に当接させた状態で仮固定するために用いられる施工部材の仮固定治具であって、永久磁石を有し、磁力によって前記第一の金属製施工部材に設けられた被吸着面に対して吸着可能な吸着面を有する吸着部と、前記吸着部から、該吸着部の吸着方向において、前記被吸着面側とは反対側に傾斜して延びる延出部と、前記延出部の延出端部から、前記被吸着面側に屈曲し、前記被吸着面に近づかない方向に延びて、長尺形状を有する把持部と、を有し、前記吸着部は、前記第一の金属製施工部材が有する面のうち、前記第二の金属製施工部材側の面とは反対側に位置する前記被吸着面に当接したときに、前記第一の金属製施工部材及び前記第二の金属製施工部材に吸着することにより解決される。
【0009】
上記構成によれば、第一の金属製施工部材と第二の金属製施工部材を、仮固定治具の永久磁石を吸着させることによって仮固定することができる。これにより、作業者は、第一の金属製施工部材を第二の金属製施工部材に当接した状態を維持するために両手を使う必要がない。そして、仮固定した状態で両手を使って第一の金属製施工部材と第二の金属製施工部材にボルトを挿通して固定することができる。したがって、第一の金属製施工部材と第二の金属製施工部材を固定するときに他の作業者が第一の金属製施工部材と第二の金属製施工部材の当接状態を保持しておく必要がなく、一の作業者が単独で第一の金属製施工部材を第二の金属製施工部材に固定することができる。
また、第一の金属製施工部材と第二の金属製施工部材を、永久磁石によって仮固定するため、予め第一の金属製施工部材に両面テープを貼着するか、または接着剤を塗布する必要がなく、より少ない作業工程で第一の金属製施工部材を第二の金属製施工部材に対して固定することができる。
また、仮固定部材は、永久磁石と、金属製の延出部及び把持部から構成されており、簡単な構成によって実現することができる。
【0010】
また、前記第一の金属製施工部材は、建物の壁構造体に用いられる長尺形状を有するランナーであり、前記第二の金属製施工部材は、建物本体に設けられ、該建物本体に前記ランナーを固定するための取付部材であり、前記仮固定治具は、前記ランナーを前記取付部材に当接させた状態で仮固定するために用いられる前記ランナーの前記仮固定治具であると好適である。これにより、作業者が単独でランナーを梁に連結するための取付部材に固定することができる。
【0011】
また、前記仮固定治具の前記吸着面が前記ランナーの前記被吸着面に吸着したとき、前記把持部が前記ランナーから突出しており、突出した前記把持部と前記ランナーとの間に、作業者が前記把持部を把持可能なクリアランスが形成される。これにより、作業者が把持部を把持する際に指が垂直壁部に干渉することがないため、容易に把持部を把持することができ、作業性が向上する。
【0012】
前記課題は、本発明の金属製施工部材の固定方法によれば、前記第一の金属製施工部材を前記第二の金属製施工部材に当接させる当接工程と、前記仮固定治具の前記吸着面を前記第一の金属製施工部材の前記被吸着面に当接させて、前記第一の金属製施工部材を前記第二の金属製施工部材に対して仮固定する仮固定工程と、前記第一の金属製施工部材と前記第二の金属製施工部材とを連結具を用いて固定する固定工程と、前記把持部を、前記吸着方向において前記第一の金属製施工部材から離れるように操作することによって前記仮固定治具を取り外す取り外し工程と、を含むことにより解決される。
【0013】
上記構成によれば、第一の金属製施工部材と第二の金属製施工部材を、仮固定治具の永久磁石を吸着させることによって仮固定することができる。したがって、第一の金属製施工部材と第二の金属製施工部材を固定するときに他の作業者が第一の金属製施工部材と第二の金属製施工部材の当接状態を保持しておく必要がなく、一の作業者が単独で第一の金属製施工部材を第二の金属製施工部材に固定することができる。
【0014】
前記課題は、本発明のランナーの固定方法によれば、前記ランナーを前記取付部材に当接させる当接工程と、前記仮固定治具の前記吸着面を前記ランナーの前記被吸着面に当接させて、前記ランナーを前記取付部材に対して仮固定する仮固定工程と、前記ランナーと前記取付部材とを連結具を用いて固定する固定工程と、前記把持部を、前記吸着方向において前記ランナーから離れるように操作することによって前記仮固定治具を取り外す取り外し工程と、を含むことにより解決される。
【0015】
上記構成によれば、ランナーと取付部材を、仮固定治具の永久磁石を吸着させることによって仮固定することができる。したがって、ランナーと取付部材を固定するときに他の作業者がランナーと取付部材の当接状態を保持しておく必要がなく、一の作業者が単独でランナーを取付部材に固定することができる。
【0016】
また、前記仮固定工程では、前記ランナーの長手方向に沿って前記仮固定治具が延びるように配置して、前記ランナーを前記取付部材に対して仮固定する。これにより、仮固定治具の保持部及び接続部がランナーの垂直壁部と干渉することがないため、前記吸着面を前記水平壁部に面接触させることができ、ランナーを取付部材に対して確実に仮固定することができる。
【0017】
また、前記取り外し工程では、前記クリアランスに前記作業者の指を挿通して前記把持部を把持し、前記仮固定治具を、該仮固定治具の長手方向における前記吸着部側の先端部を支点として前記把持部を前記ランナーから離れる方向に回動操作することによって前記仮固定治具を取り外す。これにより、作業者は把持部を把持し、そのまま把持部をランナーから離れる方向に回動操作するだけで、梃子の原理を利用して容易に仮固定治具をランナーから取り外すことができる。
【発明の効果】
【0018】
作業者が単独で、より簡便に第一の金属製施工部材を第二の金属製施工部材に固定することができる。また、仮固定治具を簡単な構成で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】仕切壁及びその下地を示す透視図である。
図2】仕切壁を梁に固定した状態を示す図である。
図3】仕切壁及びその周辺の構成を示す図である。
図4】上ランナーを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
図5】ランナー仮固定治具を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は側面図である。
図6】ランナー仮固定治具の永久磁石を上ランナーに吸着させた状態を示す図であり、(a)は底面図、(b)は側面図である。
図7】上ランナーを天井ランナーに固定する方法の流れを説明する図である。
図8A】上ランナーを天井ランナーに固定する手順を説明する図である。
図8B】上ランナーを天井ランナーに固定する手順を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)について図1図8を参照して説明する。本実施形態は、壁構造体を構成するランナー3(第一の金属製施工部材)を、天井ランナー6(第二の金属製施工部材)に対して当接させた状態で仮固定するために用いられるランナー仮固定治具10と、該治具を用いたランナー3の固定方法に関するものである。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例であり、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得る。また、当然ながら、本発明にはその等価物が含まれる。
【0021】
<仕切壁の構成について>
図1は、軽量鉄骨(軽鉄)製の壁構造体である仕切壁1及びその下地構造を示す透視図である。
図1に示すように、仕切壁1は、その下地構造として、間柱として機能する複数のスタッド2と、スタッド2を上下で支える上ランナー3A及び下ランナー3Bを有している。スタッド2、上ランナー3A、及び下ランナー3Bは、長尺形状を有する鋼製の施工部材である。
上ランナー3A及び下ランナー3Bは、その断面がコの字状の溝形状を有する鋼材である。上ランナー3Aは、後述するように、梁5等の天井、または上階の床パネルを支持する部材に対して固定される。下ランナー3Bは、床パネルに対して固定される。ここで、上ランナー3Aと下ランナー3Bとは同一の寸法及び形状を有しているため、以下の説明において、上ランナー3Aと下ランナー3Bとを特に区別する必要がない場合には、単に「ランナー3」として説明する。
【0022】
スタッド2は、上ランナー3A及び下ランナー3Bによって支持される鋼材である。上ランナー3A及び下ランナー3Bが建物本体に対して固定された後で上ランナー3Aと下ランナー3Bの間に配設されて、上ランナー3A及び下ランナー3Bによって挟持された状態で支持される。図1において5本のスタッド2が示されているが、6本以上のスタッド2が上ランナー3A及び下ランナー3Bによって支持されていてもよい。
【0023】
図1に示すように、仕切壁1は、下地構造であるスタッド2及びランナー3に対して壁面材4を張設することによって構成することができる。壁面材4は、例えば石膏ボードを採用することができる。なお、仕切壁1の遮音性を高めるために、仕切壁1は、その内部に遮音材を有していてもよい。
【0024】
<仕切壁の固定構造について>
図2及び図3を用いて、仕切壁1の固定構造について説明する。
図2は、仕切壁1を梁5(天井または上階の床パネルを支持する部材)に固定した状態を示す図である。ただし、仕切壁1の、梁5に対する固定構造を説明するために、図2では壁面材4を省略している。
図2に示すように、仕切壁1は、取付部材に相当する天井ランナー6を介して梁5に対して固定される。すなわち、梁5(建物本体)に対して鋼製の取付部材である天井ランナー6が固定され、そして天井ランナー6に対して上ランナー3Aが固定される。
【0025】
梁5は、H形鋼であって、天井、または上階の床パネルを支持するために水平方向に延びている。梁5に固定される天井ランナー6は、鋼製部材であって、上ランナー3Aを梁5に固定するための取付部材である。そして天井ランナー6及び上ランナー3Aは、梁5とともに水平方向に延びるように固定される。
【0026】
図3は、仕切壁1及びその周辺構造を示す図である。
図3に示すように、H形鋼である梁5は、水平面を形成する上フランジ5aと、下フランジ5bと、上フランジ5a及び下フランジ5bを接続するウェブ5cとを有している。そして下フランジ5bに対して天井ランナー6が固定されている。
【0027】
天井ランナー6は、梁5の下フランジ5bに当接する一対のフランジ6a、6aと、フランジ6a、6aから垂直に延びる一対の側壁6b、6bと、側壁6b、6bの間で上ランナー3Aと接合するランナー取付部6cを有している。天井ランナー6は、上フランジ6a、6aに形成された固定孔6dに挿通される固定ボルト7によって梁5に対して固定される。
【0028】
ランナー取付部6cには、仕切壁1の厚み方向に1対の上ランナー3A、3Aが隙間を設けた状態で並ぶように取り付けられる。すなわち、ランナー取付部6cに形成された連結孔6eに挿通される連結ボルト8によって、ランナー取付部6cは上ランナー3Aと連結する。
天井ランナー6の形状は、図3に示す形状に限定されない。すなわち、上ランナー3Aを、梁5に対して連結することができる形状であればよく、例えば、断面コの字形状を有する溝形鋼であってもよい。この場合、天井ランナー6の一対の側壁6b、6bのうち、一方の側壁6bを梁5に対して固定し、他方の側壁6bを上ランナー3Aに対して固定することによって、上ランナー3Aを梁5に対して固定することができる。
【0029】
<上ランナー3Aについて>
上ランナー3Aは、図4に示すように断面コの字形状を有する長尺状の溝形鋼である。上ランナー3Aは、規格によって様々な寸法を有しており、長手方向の寸法は、2メートルを超える場合がある。そして短手方向は、水平方向に約50ミリメートルの寸法を有し、高さ方向に約40ミリメートルの寸法を有している。そして上ランナー3Aの重量は、約2キログラムである。
上ランナー3Aは、天井ランナー6に当接する水平壁部3aと、水平壁部3aの短手方向の両端から水平壁部3aに対して垂直に延びる一対の垂直壁部3b、3bを有している。水平壁部3aは、上ランナー3Aが天井ランナー6と当接した際に、ランナー取付部6cと当接する接合面3eと、接合面3eとは反対側に位置する被吸着面3fを有するとともに、複数の連結孔3cが形成されている。
接合面3eには、作業者が上ランナー3Aを天井ランナー6に対して位置決めする作業を容易にするための位置決め部が形成されていてもよい。
【0030】
一対の垂直壁部3b、3bの間には、上述した複数のスタッド2が所定の間隔で配設されて、垂直壁部3b、3bによって挟持された状態で支持される。
図5において、一対の垂直壁部3b、3bは、互いに等しい高さを有しているが、異なる高さを有していてもよい。すなわち、一方の垂直壁部3bが、他方の垂直壁部3bよりも高く形成されていてもよい。
上ランナー3Aと下ランナー3Bは、同一の構造を有しているため、下ランナー3Bの説明は省略する。
【0031】
図3に戻り、仕切壁1の厚み方向における一対のランナー3、3の間、及び同じく厚み方向における一対のスタッド2、2の間の隙間には、遮音性を向上させるために、グラスウールを配設することができる。したがって、一対の上ランナー3、3の間の隙間、及び一対のスタッド2、2の間の隙間は、グラスウールによって必要な遮音性能を得ることができる寸法を有し、約10mmに設定されている。
【0032】
<上ランナー3Aの固定方法について>
上述した仕切壁1を梁5及び床パネルの間に施工する際には、上ランナー3Aを天井ランナー6に対して固定し、下ランナー3Bを床パネルに対して固定する必要がある。以下では、上ランナー3Aを天井ランナー6に対して固定する方法について説明する。
【0033】
上ランナー3Aを天井ランナー6に対して固定するために、作業者は、まず上ランナー3Aを持ち上げて、天井ランナー6に対して当接させる。続いて作業者は、その状態で上ランナー3Aの連結孔3cと、天井ランナー6の連結孔6eに連結ボルト8を挿通して締結することによって上ランナー3Aを天井ランナー6に対して固定する。
上述したように、上ランナー3Aは、2メートル以上に及ぶ長さ寸法と、約2キログラムの重量を有している。したがって、上ランナー3Aを天井ランナー6に対して当接させた状態を保持しながら、連結ボルト8を締結する作業を一人で行うことは困難であり、また安全性に鑑みて複数の作業者が協働して行っていた。すなわち、一の作業者が上ランナー3Aを持ち上げて上ランナー3Aを天井ランナー6に対して当接させ、上ランナー3A下から支えることによって上ランナー3Aを天井ランナー6に対して当接させた状態で保持する。そして他の作業者が連結ボルト8を連結孔3c及び連結孔6eに挿通して締結することが行われていた。
【0034】
これに対して、本実施形態は、ランナー仮固定治具10を用いることによって、作業者が単独で、上ランナー3Aを天井ランナー6に対して固定することを可能とするものである。より詳細に説明すると、一の作業者が上ランナー3Aを持ち上げて上ランナー3Aを天井ランナー6に対して当接させる。次に、その状態で作業者は、ランナー仮固定治具10を操作して上ランナー3Aを天井ランナー6に対して仮固定する。つまり、他の作業者が上ランナー3Aを下から支えることによって上ランナー3Aが天井ランナー6に対して当接した状態を維持する必要がない。作業者は、仮固定された上ランナー3Aの連結孔3c及び天井ランナー6の連結孔6eに連結ボルト8を挿通して締結することによって上ランナー3Aを天井ランナー6に対して固定することができる。
【0035】
<ランナー仮固定治具10について>
図5は、ランナー仮固定治具10を示す図である。すなわち、図5中の(a)は、ランナー仮固定治具10の斜視図であり、(b)は、ランナー仮固定治具10の平面図であり、(c)は、ランナー仮固定治具10の側面図である。
図5に示すように、ランナー仮固定治具10は、永久磁石12を有する吸着部11と、吸着部11から延びて把持部17と接続する延出部14と、作業者が把持可能な把持部17と、を有している。
ここで、延出部14と把持部17は、長尺形状を有する一枚の鋼板を折り曲げ加工することによって形成されている。すなわちランナー仮固定治具10は、折り曲げ加工された一枚の鋼板と永久磁石12とが、取付部13によって固定されるという簡単な構成を有している。
【0036】
吸着部11は、永久磁石12と、永久磁石12を延出部14に対して取り付けるための取付部13とを有している。
永久磁石12は、略円盤形状を有しており、鋼製部材である上ランナー3A及び天井ランナー6に吸着する吸着面12aと、吸着面12aと対向する上面12bと、円筒形状の側面部12cとを有している。
吸着面12aは、平坦な円形形状を有しており、後述するようにランナー仮固定治具10を用いて上ランナー3Aを天井ランナー6に対して仮固定する際に、上ランナー3Aの被吸着面3fに面接触して吸着する。
【0037】
上面12bは、吸着面12aと反対側に位置し、平坦な円形形状を有する中心部と、側面部12cに対して湾曲しながら接続する周縁部を有している。中心部に形成された貫通孔には、取付部13が貫通して固定されている。
取付部13は、ねじ等の締結部材であって、吸着面12aの中心に形成されたねじ穴から挿通されて永久磁石12を貫通し、保持部15に形成された取付穴15aに対して固定される。
【0038】
延出部14は、取付部13を介して吸着部11を保持する保持部15と、保持部15と把持部17とを接続する接続部16とを有している。保持部15が、永久磁石12の上面12bから水平に延びている。そして接続部16は、その延出端において屈曲し、被吸着面3fから離れるように、すなわち吸着方向において、被吸着面3f側とは反対側に傾斜して延びている。
保持部15は、取付穴15aと水平部15bを有しており、取付穴15aに取付部13を挿通して締結することによって永久磁石12を保持している。換言すると、保持部15は、永久磁石12の吸着面12aを露出させた状態で永久磁石12を保持する。
水平部15bは、吸着面12aと平行な面内に延びて、その長手方向の端部において接続部16と接続する。
接続部16は、長尺形状を有しており、長手方向の一方の端部において水平部15bと接続し、他方の端部において把持部17と接続する。
【0039】
把持部17は、作業者によって把持されるハンドルであり、作業者が容易に把持することができる長尺形状を有している。そして把持部17は、接続部16(延出部14)の延出端部14aにおいて、接続部16に対して屈曲し、水平方向(被吸着面3fとの距離が一定であって、被吸着面3fに近づかない方向)に延びている。
図6(b)に示すように、保持部15の長手方向と、接続部16の長手方向と、把持部17の長手方向は、平面視で同一直線状に延びる。そして、図6(c)に示すように、保持部15の長手方向と把持部17の長手方向は、吸着面12aと平行な面内に延びるとともに、保持部15と把持部17は、側面視で異なる位置で平行に延びている。換言すると、保持部15と把持部17とは、接続部16を介して段差を形成する高さで接続されている。
【0040】
図6は、ランナー仮固定治具10を上ランナー3Aに対して永久磁石12を吸着させて固定した状態を示す図である。すなわち、図6中の(a)は底面図であり、図6中の(b)は側面図である。
図6中の(a)に示すように、平面視において、上ランナー3Aの長手方向に沿ってランナー仮固定治具10が延びるようにランナー仮固定治具10を上ランナー3Aの水平壁部3aの被吸着面3fに対して配置させる。換言すると、上ランナー3Aの長手方向に、ランナー仮固定治具10の永久磁石12と、保持部15と、接続部16と、把持部17とが並ぶように永久磁石12の吸着面12aを被吸着面3fに当接させる。これにより、保持部15の水平部15b及び接続部16が、上ランナー3Aの垂直壁部3b、3bと干渉することなく、ランナー仮固定治具10を上ランナー3Aに対して確実に吸着させることができる。
【0041】
また、図7の(b)に示すように、ランナー仮固定治具10を上ランナー3Aに対して吸着させると、把持部17は上ランナー3Aの垂直壁部3bの下端よりも下側に突出し、把持部17の長手方向は、垂直壁部3bの下端に対して平行に延びる。そして把持部17と垂直壁部3bの間には、クリアランスSが形成される。クリアランスSは、作業者が把持部17を把持する際に、作業者の指を挿通して把持部17を把持することが可能な寸法(例えば20ミリメートル)を有している。これにより作業者は、指が垂直壁部3bによって邪魔されることなく把持部17を把持することができる。
【0042】
<ランナー仮固定治具10を用いた上ランナー3Aの固定方法>
次に、ランナー仮固定治具10を用いた上ランナー3Aの固定方法について説明する。
図7は、ランナー仮固定治具10を用いて上ランナー3Aを天井ランナー6に固定する作業の流れを示しており、一の作業者が単独で行う作業について示している。また図8A及び図8Bは、各作業の前後における天井ランナー6、上ランナー3Aとランナー仮固定治具10の状態を示している。
【0043】
図7に示すように、作業者はまず、上ランナー3Aを両手で持ち上げて、上ランナー3Aを天井ランナー6に当接させる(当接工程)(ステップS011)。
ここで作業者は、一方の手で上ランナー3Aを天井ランナー6に当接させた状態を維持しつつ、他方の手を上ランナー3Aから離し、ランナー仮固定治具10を把持することができる。上述したように、上ランナー3Aの重量は約6kgであり、作業者は、下から上ランナー3Aを天井ランナー6に対して押し付けることによって、上ランナー3Aが天井ランナー6に当接した状態を容易に維持するができる。
天井ランナー6と上ランナー3Aは、図8A中の(a)に示すように互いに離間した状態から、図8A中の(b)に示すように互いに当接した状態となる。
【0044】
次に作業者は、上ランナー3Aを、天井ランナー6に対して仮固定する(仮固定工程)(ステップS012)。具体的には、作業者は、底面視において、長尺形状を有する上ランナー3Aの長手方向に沿って、ランナー仮固定治具10が延びるように配置して、永久磁石12の吸着面12aを上ランナー3Aの被吸着面3fに当接させる。これにより作業者は、永久磁石12を上ランナー3A及び天井ランナー6に吸着させる。
より詳細に説明すると、ランナー仮固定治具10の永久磁石12が有する磁力は、上ランナー3Aと、上ランナー3Aを介して天井ランナー6にも及ぶ。したがって、吸着面12aを被吸着面3fに当接させると、上ランナー3Aは、永久磁石12が有する磁力によってランナー仮固定治具10と天井ランナー6とによって挟持されて仮固定される。このとき作業者が両手を上ランナー3Aから離しても、上ランナー3Aは天井ランナー6に対して仮固定された状態が維持される(上ランナー3Aは天井ランナー6から落下しない)。
図8A中の(c)に示すように、ランナー仮固定治具10は、上ランナー3Aの被吸着面3fに吸着し、上ランナー3Aは天井ランナー6に対して仮固定される。
【0045】
続いて作業者は、上ランナー3Aと天井ランナー6とを連結ボルト8(連結具)を用いて固定する(固定工程)(ステップS013)。具体的には、作業者は、連結ボルト8を上ランナー3Aの連結孔3cと天井ランナー6の連結孔6eに挿入して締結することによって上ランナー3Aを天井ランナー6に対して本固定する。上ランナー3Aは天井ランナー6に対して仮固定されているため、作業者は、両手を使って締結作業を行うことができる。
上ランナー3Aと天井ランナー6は、図8B中の(d)に示すように、連結ボルト8によって固定される。
【0046】
最後に作業者は、ランナー仮固定治具10を取り外す(取り外し工程)(ステップS014)。具体的には、作業者は、まず上ランナー3Aの垂直壁部3bの下端と把持部17との間に形成された隙間(クリアランスS)に作業者の指を挿通して把持部17を把持する。そして、ランナー仮固定治具10を、その長手方向における吸着部11側の先端部18を支点として把持部17を上ランナー3Aから離れる方向に回動操作することによって吸着面12aは被吸着面3fから脱着する。これにより作業者は、梃子の原理によって、小さい力でランナー仮固定治具10を上ランナー3Aから取り外すことができる。すなわち先端部18を支点として、把持部17のうち作業者が把持した箇所を力点として、吸着面12aの中心を作用点として機能させることによって、ランナー仮固定治具10を上ランナー3Aから容易に取り外すことができる。
ランナー仮固定治具10は、図8B中の(e)に示すように、上ランナー3Aから取り外される。
【0047】
本実施形態のランナー仮固定治具10は、先端部18から吸着面12aの中心までの距離は約20ミリメートルに、そして、先端部18から把持部17の長手方向の中心までの距離は120ミリメートルになるように形成されている。これにより、梃子の原理によって永久磁石12の吸着面12aを上ランナー3Aから容易に脱着することができる。ここで、先端部18から把持部17までの長さを大きくすることによって、より小さい力で永久磁石12の吸着面12aを上ランナー3Aから脱着することも可能である。しかしながら、その場合にはランナー仮固定治具10のサイズが大型化するとともに重量が増加し、ランナー仮固定治具10の操作性が低下する。
【0048】
<その他の実施形態>
上述した実施形態では、ランナー仮固定治具10を、上ランナー3Aを天井ランナー6に対して仮固定するために用いることとして説明したが、これに限定されることなく、一の金属製の施工部材を他の金属製の施工部材に仮固定するために用いることができる。
例えば大型の鋼板20(第一の金属製施工部材)を、鋼製の扉構造体21(第二の金属製施工部材)に対して仮固定するために用いることができる。従来、大きなサイズを有する金属製施工部材(鋼板20)を、他の金属製施工部材(扉構造体21)に対して固定する作業は、複数の作業者が協働して行う必要があった。すなわち、一の作業者が鋼板20を扉構造体21の固定位置に対して当接させた状態で保持する。そして他の作業者が、連結ボルト8を鋼板20と扉構造体21に対して挿通して締結することによって鋼板20を扉構造体21に対して固定していた。
【0049】
これに対して、ランナー仮固定治具10を用いることによって、一の作業者が鋼板20を扉構造体21に対して仮固定し、その状態で連結ボルト8を鋼板20と扉構造体21に対して締結することができる。したがって、鋼板20を扉構造体21に対して固定する作業を単独で行うことができ、作業効率を向上させることができる。
【0050】
また、ランナー仮固定治具10の寸法及び形状は、上述した寸法及び形状に限定されない。梃子の原理を用いて永久磁石12の吸着面12aを上ランナー3Aから容易に脱着することができればよい。すなわち、支点(例えば、先端部18)に対して力点(作業者が力を加えて操作する点)が十分に離間してればよい。ただし、ランナー仮固定治具10の操作性に鑑みて、可能な限りコンパクトなサイズと重量を有していると好適である。
また、把持部17は、上ランナー3Aの被吸着面3fに対して平行に延びることとして説明したが、これに限定されない。すなわち、把持部17は、延出部14の延出端部14aにおいて被吸着面3f側に屈曲し、被吸着面3fに近づかない方向に延びていればよい。
【0051】
また、上述した実施形態では、永久磁石12は略円盤形状を有しているとして説明したが、これに限定されない。例えば、吸着面12aが楕円形状や四角形状を有する永久磁石12であってもよい。すなわち水平壁部3aの短手方向の寸法より小さい幅寸法を有するとともに、上ランナー3Aを天井ランナー6に対して安定して仮固定するために必要な磁力を確保することができる大きさを有していればよい。
【0052】
上述した実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【符号の説明】
【0053】
1 仕切壁
2 スタッド
3 ランナー(第一の金属製施工部材)
3a 水平壁部
3b 垂直壁部
3c 連結孔
3e 接合面
3f 被吸着面
3A 上ランナー
3B 下ランナー
4 壁面材
5 梁
5a 上フランジ
5b 下フランジ
5c ウェブ
6 天井ランナー(第二の金属製施工部材、取付部材)
6a フランジ
6b 側壁
6c ランナー取付部
6d 固定孔
6e 連結孔
7 固定ボルト
8 連結ボルト(連結具)
10 ランナー仮固定治具
11 吸着部
12 永久磁石
12a 吸着面
12b 上面
12c 側面部
13 取付部
14 延出部
14a 延出端部
15 保持部
15a 取付穴
15b 水平部
16 接続部
17 把持部
18 先端部
20 鋼板(第一の金属製施工部材)
21 扉構造体(第二の金属製施工部材)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B