(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022157844
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】光照射装置
(51)【国際特許分類】
G03F 7/20 20060101AFI20221006BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20221006BHJP
H01L 23/467 20060101ALI20221006BHJP
B41F 23/04 20060101ALI20221006BHJP
H01L 33/64 20100101ALI20221006BHJP
【FI】
G03F7/20 511
H05K7/20 B
H05K7/20 G
H05K7/20 H
H01L23/46 C
B41F23/04 B
H01L33/64
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021062299
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000113263
【氏名又は名称】HOYA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100148895
【弁理士】
【氏名又は名称】荒木 佳幸
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 浩明
【テーマコード(参考)】
2C020
2H197
5E322
5F136
5F142
【Fターム(参考)】
2C020CB02
2H197CA01
2H197CA02
2H197CA03
2H197CA13
2H197CA15
2H197CA16
2H197DB16
2H197FA01
2H197HA01
5E322AA01
5E322AA03
5E322AA11
5E322BA01
5E322BA03
5E322BB03
5F136BA04
5F136BA22
5F136BC03
5F136CA03
5F136CA11
5F136DA33
5F136DA41
5F136FA02
5F136FA03
5F142AA46
5F142BA32
5F142CB23
5F142CF13
5F142CF23
5F142CF32
5F142DB02
5F142GA06
5F142GA31
(57)【要約】 (修正有)
【課題】放熱部及び光源を効率よく冷却することが可能な光照射装置を提供する。
【解決手段】ライン状の光を照射する光照射装置が、基板上に複数の光源を有する光源部と、所定のピッチ毎に立設する複数の放熱フィンを有し基板の裏面側に熱的に結合された放熱部と、放熱部を収容すると共に放熱フィンを冷却する冷却風が流れる風洞を形成する筐体と、風洞内に冷却風を生成する冷却ファンと、を備え、筐体の少なくとも一方の側面には、冷却風が複数の放熱フィン間を通って外部に排気されるように形成された通気口を有し、通気口の開口の総面積をAとし、通気口の高さをhとし、複数の放熱フィンの高さをHとし、複数の放熱フィンが形成されている幅をWとし、各放熱フィンの厚さをtとし、複数の放熱フィンの枚数をnとしたときに、以下の条件式(1)、(2)を満たすことを特徴とする。A>H×(W-(t×n))・・・(1)、h>H・・・(2)
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照射面上に、第1方向に延び、かつ、前記第1方向と直交する第2方向に所定の線幅を有するライン状の光を照射する光照射装置であって、
前記第1方向と前記第2方向とで規定される基板と、前記基板の表面に前記第1方向に沿って所定のピッチ毎に配置され、前記第1方向及び前記第2方向と直交する第3方向に前記光を出射する複数の光源と、を有する光源部と、
前記第1方向に沿って所定のピッチ毎に立設する複数の放熱フィンを有し、前記基板の裏面側に熱的に結合された放熱部と、
少なくとも前記放熱部を収容すると共に、前記放熱フィンを冷却する冷却風が流れる風洞を形成する筐体と、
前記風洞内に、前記第3方向又は前記第3方向と相反する方向に前記冷却風を生成する冷却ファンと、
を備え、
前記筐体の前記第2方向に対向する側面の少なくとも一方は、前記冷却風が前記複数の放熱フィン間を通って外部に排気される、又は外部から前記複数の放熱フィン間を通って吸気されるように形成された通気口を有し、
前記通気口の開口の総面積をAとし、前記通気口の前記第3方向の高さをhとし、前記複数の放熱フィンの前記第3方向の高さをHとし、前記複数の放熱フィンが形成されている前記第1方向の幅をWとし、前記各放熱フィンの前記第1方向の厚さをtとし、前記複数の放熱フィンの枚数をnとしたときに、以下の条件式(1)、(2)を満たすことを特徴とする光照射装置。
A>H×(W-(t×n)) ・・・ (1)
h>H ・・・ (2)
【請求項2】
前記通気口が、前記第3方向に沿ってz個(zは2以上の整数)、前記第1方向に沿ってx列(xは2以上の整数)の態様で形成された複数の貫通孔によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光照射装置。
【請求項3】
前記複数の貫通孔の開口面積が、前記第3方向と相反する方向に向かうにつれて小さくなることを特徴とする請求項2に記載の光照射装置。
【請求項4】
前記x列のうち、奇数列の貫通孔が偶数列の貫通孔に対して前記第3方向に沿ってシフトしており、前記複数の貫通孔が全体として千鳥状に配置されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の光照射装置。
【請求項5】
前記複数の貫通孔の少なくとも一部が、前記複数の放熱フィンと対向して配置されていることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の光照射装置。
【請求項6】
前記複数の貫通孔の少なくとも一部と対向するように配置され、前記複数の貫通孔から吸気された空気を前記複数の放熱フィンに導く、又は前記複数の放熱フィンから排気された空気を前記複数の貫通孔に導く導風板を備えることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の光照射装置。
【請求項7】
前記複数の光源の前記第1方向のピッチが、複数の放熱フィンの前記第1方向のピッチ以上であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の光照射装置。
【請求項8】
前記通気口は、前記筐体の側面の一方面のみに形成され、
前記複数の放熱フィンは、前記一方面に近接して配置され、
前記筐体の側面の他方面と前記複数の放熱フィンとの間に空間が形成され、
前記空間内に前記複数の光源を駆動する駆動回路を有する、
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の光照射装置。
【請求項9】
前記風洞が、前記駆動回路によって前記第2方向に二分された第1風洞と第2風洞から構成されることを特徴とする請求項8に記載の光照射装置。
【請求項10】
前記通気口を塞ぐように配置され、インキミストを吸着するフィルタを備えることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の光照射装置。
【請求項11】
前記光が、紫外線硬化型樹脂に作用する波長を含む光であることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の光照射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、光源としてLED(Light Emitting Diode)を備え、ライン状の光を照射する光照射装置に関し、特に、LEDから発せられる熱を放熱する放熱部材を備えた光照射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紫外光の照射によって硬化するUVインクを用いて印刷を行なう印刷装置が知られている。このような印刷装置では、ヘッドのノズルから媒体にインクを吐出した後、その材料を硬化させる目的で紫外線照射装置が利用されている。
このような紫外線照射装置では、近年、照射ヘッドの光源に多数の紫外線LED素子を集合させて構成したものがあるが、紫外線LED素子は自身の発熱等により周囲温度が変化すると自身が発する紫外線強度が変化するため、多数のLED素子を集合させるものでは特に、安定した紫外線を得るためには光源と併せて放熱構造が備えられている(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1には、多数の紫外線LED素子が列状に配列された紫外線照射ヘッド(光照射装置)が記載されている。紫外線LED素子が配置された基板は、多数の板状フィンが形成されたヒートシンクと熱的に接続されており、ヒートシンクの基端部(板状フィンの一部)のみが露出するように形成された通気口から外部の空気を取り込んで、板状フィンを冷却し、さらには紫外線LED素子を冷却している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の光照射装置のように、ヒートシンクの基端部のみが露出するように通気口を形成すると、外部から取り込まれた空気(つまり、冷却風)は、多数の板状フィンの表面を確実に通ることとなる。
しかしながら、特許文献1に記載の構成は、板状フィンの一部が露出するように通気口を設けてはいるものの、実際に装置内部に取り込まれる空気は、板状フィンの間の隙間を通る必要があるため、通気口に臨む板状フィンの開口面積の総和によって取り込まれる空気の量や風速が決定されてしまい、通気口で圧力損失(吸気損失)が発生してしまうという問題がある。
また、通気口で圧力損失(吸気損失)が発生してしまうと、放熱フィンに十分な量の空気が供給されず、また十分な風速が得られないため、ヒートシンクを効率よく冷却できず、紫外線LED素子の冷却も不十分なものとなる。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、通気口での圧力損失(吸気損失)の発生を抑え、ヒートシンク(放熱部)及びLED素子(光源)を効率よく冷却することが可能な光照射装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の光照射装置は、照射面上に、第1方向に延び、かつ、第1方向と直交する第2方向に所定の線幅を有するライン状の光を照射する光照射装置であって、第1方向と第2方向とで規定される基板と、基板の表面に第1方向に沿って所定のピッチ毎に配置され第1方向及び第2方向と直交する第3方向に光を出射する複数の光源と、を有する光源部と、第1方向に沿って所定のピッチ毎に立設する複数の放熱フィンを有し、基板の裏面側に熱的に結合された放熱部と、少なくとも放熱部を収容すると共に、放熱フィンを冷却する冷却風が流れる風洞を形成する筐体と、風洞内に、第3方向又は第3方向と相反する方向に冷却風を生成する冷却ファンと、を備え、筐体の第2方向に対向する側面の少なくとも一方は、冷却風が複数の放熱フィン間を通って外部に排気される、又は外部から複数の放熱フィン間を通って吸気されるように形成された通気口を有し、通気口の開口の総面積をAとし、通気口の第3方向の高さをhとし、複数の放熱フィンの第3方向の高さをHとし、複数の放熱フィンが形成されている第1方向の幅をWとし、各放熱フィンの第1方向の厚さをtとし、複数の放熱フィンの枚数をnとしたときに、以下の条件式(1)、(2)を満たすことを特徴とする。
A>H×(W-(t×n)) ・・・ (1)
h>H ・・・ (2)
【0008】
このような構成によれば、通気口での圧力損失(吸気損失)が抑えられるため、放熱フィンに十分な量で、かつ十分な風速の空気が供給されるため、放熱部を介して複数の光源を均一かつ十分に冷却することができる。
【0009】
また、通気口が、第3方向に沿ってz個(zは2以上の整数)、第1方向に沿ってx列(xは2以上の整数)の態様で形成された複数の貫通孔によって構成されていることが望ましい。また、この場合、複数の貫通孔の開口面積が、第3方向と相反する方向に向かうにつれて小さくなるように構成することが望ましい。
また、x列のうち、奇数列の貫通孔が偶数列の貫通孔に対して第3方向に沿ってシフトしており、複数の貫通孔が全体として千鳥状に配置されていることが望ましい。
また、複数の貫通孔の少なくとも一部が、複数の放熱フィンと対向して配置されていることが望ましい。
【0010】
また、複数の貫通孔の少なくとも一部と対向するように配置され、複数の貫通孔から吸気された空気を複数の放熱フィンに導く、又は複数の放熱フィンから排気された空気を複数の貫通孔に導く導風板を備えることが望ましい。
【0011】
また、複数の光源の第1方向のピッチが、複数の放熱フィンの第1方向のピッチ以上となるように構成されていることが望ましい。
【0012】
また、通気口は、筐体の側面の一方面のみに形成され、複数の放熱フィンは、一方面に近接して配置され、筐体の側面の他方面と複数の放熱フィンとの間に空間が形成され、空間内に複数の光源を駆動する駆動回路を有することが望ましい。また、この場合、風洞が、駆動回路によって第2方向に二分された第1風洞と第2風洞から構成されることが望ましい。
【0013】
また、通気口を塞ぐように配置され、インキミストを吸着するフィルタを備えることが望ましい。
【0014】
また、光が、紫外線硬化型樹脂に作用する波長を含む光であることが望ましい。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明によれば、通気口での圧力損失(吸気損失)の発生が抑えられるため、放熱部及び複数の光源を効率よく冷却することが可能な光照射装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光照射装置の構成を説明する図である。
【
図2】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る光照射装置の構成を説明する図である。
【
図3】
図3は、本発明の第1の実施形態に係る光照射装置の筐体内に発生する気流を説明する模式図である。
【
図4】
図4は、本発明の第1の実施形態に係る光照射装置の吸気口の変形例を示す図である。
【
図5】
図5は、本発明の第2の実施形態に係る光照射装置の構成を説明する図である。
【
図6】
図6は、本発明の第2の実施形態に係る光照射装置の構成を説明する図である。
【
図7】
図7は、本発明の第2の実施形態に係る光照射装置の筐体内に発生する気流を説明する模式図である。
【
図8】
図8は、本発明の第3の実施形態に係る光照射装置の構成を説明する図である。
【
図9】
図9は、本発明の第3の実施形態に係る光照射装置の構成を説明する図である。
【
図10】
図10は、本発明の第3の実施形態に係る光照射装置の筐体内に発生する気流を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
【0018】
(第1の実施形態)
図1及び
図2は、本発明の第1の実施形態に係る光照射装置1の構成を説明する図であり、
図1(a)は、本発明の実施形態に係る光照射装置1の斜視図であり、
図1(b)は、
図1(a)の光照射装置1の平面図である。また、
図2(a)は、
図1(b)のA-A線断面図であり、
図2(b)は、
図2(a)のB-B線断面図であり、
図2(c)は、
図2(b)のC部拡大図である。本実施形態の光照射装置1は、印刷装置等に搭載されて、紫外線硬化型インキや紫外線硬化型樹脂を硬化させる光源装置であり、照射対象物の上方に配置され、照射対象物(照射面)に対してライン状の紫外光を出射する。なお、本明細書においては、
図1の座標に示すように、後述するLED素子210の配列方向をX軸方向(第1方向)、LED素子210が紫外光を出射する方向をZ軸方向(第3方向)、ならびにX軸方向及びZ軸方向に直交する方向をY軸方向(第2方向)と定義して説明する。
【0019】
図1に示すように、本実施形態の光照射装置1は、筐体100と、光源ユニット200(光源部)と、制御基板300(駆動回路)と、放熱部材400と、を備えている。
筐体100は、光源ユニット200、制御基板300、放熱部材400を収容する薄い箱形の部材であり、筐体100の前面に取り付けられ紫外光が出射されるガラス製の窓部105と、筐体100の背面に設けられ筐体100内の空気を排気する2つの排気ファン110(冷却ファン)とを備え、筐体100の上面には、筐体100に外部から空気を取り込む吸気口102(通気口)が形成されている。
図1(b)に示すように、本実施形態の吸気口102は、Z軸方向に沿って並ぶ7個の円形の貫通孔102a~102gが、X軸方向に19列配置されることによって構成されている。奇数列の貫通孔102a~102gは、偶数列の貫通孔102a~102gに対してZ軸方向にシフトしており、複数の貫通孔102a~102gは、全体として千鳥状に配置されている。
また、Z軸方向+側から4個目までの貫通孔102a~102dは、同じ孔径(例えば、直径5mm)になっており、貫通孔102e~102gの孔径は、貫通孔102a~102dの孔径よりも徐々に小さく(例えば、それぞれ直径4mm、3mm、2mm)なっている。つまり、本実施形態の吸気口102は、Z軸方向+側から-側に向かうにつれて開口面積が小さくなるように構成されている。なお、貫通孔102a~102dは、後述する放熱フィン420と対向するように配置され、貫通孔102a~102dからは放熱フィン420が露出している。
また、
図2(a)に示すように、本実施形態の筐体100の内部には、筐体100の上面から放熱フィン420のZ軸方向-側の端面に向かって延びる導風板107が配置されている。導風板107は、貫通孔102e~102gと対向するように配置され、貫通孔102e~102gから取り込まれる空気を放熱フィン420に導く、くの字状の金属製の薄板部材である。
【0020】
光源ユニット200は、X軸方向とY軸方向で規定される矩形状の基板205と、同じ特性を有する複数(例えば、100個)のLED素子210(光源)とを備えている。
【0021】
複数のLED素子210は、Z軸方向に光軸が揃えられた状態で、所定のピッチ毎に、例えば、50個(X軸方向)×2列(Y軸方向)の態様で基板205の表面に配置され、基板205と電気的に接続されている。なお、複数のLED素子210が配置される「ピッチ」とは、隣接するLED素子210の中心間距離を意味し、X軸方向とY軸方向とでピッチが異なっていてもよい。
基板205は、後述する制御基板300と不図示のケーブルによって接続されており、各LED素子210には、基板205を介して制御基板300からの駆動電流が供給されるようになっている。各LED素子210に駆動電流が供給されると、各LED素子210からは駆動電流に応じた光量の紫外光(例えば、波長365nm)が出射され、光源ユニット200からはX軸方向に平行なライン状の紫外光が出射される。そして、光源ユニット200から出射されるライン状の紫外光は、窓部105を通って照射対象物に対して出射される。
【0022】
制御基板300は、回路基板301と、回路基板301の一方面(Y軸方向-側の面)に配置された複数の電子部品(不図示)と、を有し、光源ユニット200のLED素子210の発光を制御すると共に、光照射装置1全体を制御する電子回路基板である。制御基板300は、ユーザが不図示のユーザインターフェースを介して入力する信号を受信し、光源ユニット200のON/OFF制御や輝度制御を行ったり、ユーザインターフェースを介して外部にエラー情報を出力する。
【0023】
放熱部材400は、光源ユニット200から発せられた熱を放熱する部材である。本実施形態の放熱部材400は、矩形板状の金属製(例えば、銅、アルミニウム)の放熱板410と、放熱板410の他端面(光源ユニット200が載置される面とは反対側の面)にロウ付け、半田付け、或いはスカイブ加工等によって一体形成され、X軸方向に所定のピッチ毎に立設する複数の放熱フィン420と、で構成されている(
図2(a)、(b))。なお、複数の放熱フィン420が立設する「ピッチ」とは、隣接する放熱フィン420の中心間距離を意味する。
放熱フィン420は、放熱板410からZ軸方向と相反する方向に突出するように立設し、放熱板410に伝わった熱を空気中に放熱する、矩形板状の金属(例えば、銅、アルミニウム、鉄、マグネシウム等の金属やこれらを含む合金等)の部材である。なお、複数の放熱フィン420のX軸方向のピッチは、複数のLED素子210のX軸方向のピッチよりも狭い。また、詳細は後述するが、本実施形態においては、吸気口102から筐体100内に外部からの空気が取り込まれ、取り込まれた空気が冷却風として各放熱フィン420の表面を流れ、放熱フィン420によって加熱された空気が、排気ファン110によって速やかに排気されるようになっている。
【0024】
なお、
図2(a)に示すように、本実施形態の光源ユニット200と放熱部材400は、筐体100内において、前側に(Z軸方向+側に)配置されて固定されるようになっている。そして、光源ユニット200と放熱部材400が筐体100内に固定されたとき、各LED素子210が窓部105と対向する位置に配置され、各放熱フィン420のY軸方向+側の端部420aが筐体100の上面に当接し、Y軸方向-側の端部420bと筐体100の底面との間には空間Sが形成されるようになっている。
また、各放熱フィン420の後側(Z軸方向-側)には、放熱フィン420を冷却した後の冷却風が流れる風洞αが形成されている。
また、空間Sには、少なくとも制御基板300のZ軸方向+側の端部が配置され、制御基板300の下側(Y軸方向-側)には、回路基板301の一方面(Y軸方向-側の面)に配置された複数の電子部品(不図示)を冷却するための冷却風が流れる風洞βが形成されている。つまり、制御基板300によって筐体100内部の空間がY軸方向に二分され、風洞α(第1風洞)と風洞β(第2風洞)が形成されている。
【0025】
本実施形態の各LED素子210は、略一様な光量の紫外光を出射するように各LED素子210に供給される駆動電流が調整されており、光照射装置1から出射されるライン状の紫外光は、X軸方向において略均一な光量分布を有している。
【0026】
各LED素子210に駆動電流が流れ、各LED素子210から紫外光が出射されると、LED素子210の自己発熱により温度が上昇するが、各LED素子210で発生した熱は、基板205及び放熱板410を介して、放熱フィン420に速やかに伝導(移動)し、各放熱フィン420から周辺の空気中に放熱される。そして、放熱フィン420によって加熱された空気は、排気ファン110を通って速やかに排気されるようになっている。
【0027】
ここで、本実施形態の構成においては、光源ユニット200と放熱部材400がX軸方向に延びているところ、X軸方向において光源ユニット200のLED素子210の温度が異なると、光量にばらつきが生じてしまうため、放熱部材400を均一かつ十分に冷却しなければならないという課題があった。そこで、かかる課題を解決するため、本実施形態においては、放熱部材400の放熱フィン420に十分な量の空気を供給すると共に、十分な風速が得られるように、吸気口102のZ軸方向の高さhが、放熱フィン420のZ軸方向の高さHよりも高く、かつ吸気口102の開口の総面積Aが、放熱フィン420の通風可能領域の面積Bよりも大きくなるように構成した(詳細は後述)。そして、これによって吸気口102での圧力損失(吸気損失)を少なくし、放熱部材400を均一かつ十分に冷却可能にしている。
【0028】
以下、本発明の特徴部分である、放熱部材400の冷却作用について説明する。
図3は、筐体100内に発生する気流を説明する模式図である。なお、
図3は、
図2(a)に気流の向きを示す矢印を追加した図である。
【0029】
図3に示すように、本実施形態の光照射装置1は、筐体100の背面に排気ファン110を備え、筐体100の上面には、複数の貫通孔102a~102gによって吸気口102が形成されている。従って、排気ファン110が回ると、排気ファン110からは筐体100の内部の空気が排気されるため、筐体100内が負圧となり、筐体100の外側の空気が貫通孔102a~102gから取り込まれて、筐体100内には、
図3中、実線の矢印で示す気流が発生する。より具体的には、
図3に示すように、放熱フィン420に面する貫通孔102a~102dには、Y軸方向と相反する方向に気流が発生し、導風板107に面する貫通孔102e~102gには、導風板107に沿うように気流が発生し、それぞれ各放熱フィン420間に流入する。
このように、本実施形態においては、筐体100の上面に形成された複数の貫通孔102a~102gから取り込まれた空気が、全て各放熱フィン420間に流入するが、
吸気口102(つまり、貫通孔102a~102g)での圧力損失(吸気損失)が発生しないように、吸気口102のZ軸方向の高さh(
図1(b))が、放熱フィン420のZ軸方向の高さH(
図2(b))よりも高く、吸気口102の開口の総面積A(つまり、複数の貫通孔102a~102gの開口面積の和)が、放熱フィン420の通風可能領域の面積Bよりも大きくなるように構成している。
ここで、放熱フィン420の通風可能領域の面積Bは、放熱フィン420が形成されているX軸方向の幅を通風可能幅W(
図2(b))とし、各放熱フィン420のX軸方向の厚さをt(
図2(c))とし、放熱フィン420の枚数をnとすると、
B=H×(W-(t×n)) で表すことができる。
従って、本実施形態における、吸気口102の開口の総面積Aの関係は、以下の条件式(1)で表すことができる。
A>H×(W-(t×n)) ・・・ (1)
また、上述の吸気口102のZ軸方向の高さhと、放熱フィン420のZ軸方向の高さHの関係から、以下の条件式(2)が得られる。
h>H ・・・ (2)
このように、吸気口102の開口の総面積A(つまり、複数の貫通孔102a~102gの開口面積の和)が、放熱フィン420の通風可能領域の面積Bよりも大きくなるように構成すると(つまり、条件式(1)及び(2)を満たすように構成すると)、ベルヌーイの定理により吸気口102での動圧が放熱フィン420での動圧よりも小さくなるため、筐体100内に流入する冷却風の流量を確保しつつ、放熱フィン420を流れる冷却風の風速を確保する(吸気口での風速に対して相対的に高める)ことができる。
【0030】
そして、各放熱フィン420の間(つまり、各放熱フィン420の表面)を流れた空気の一部は、回路基板301の上方(Y軸方向+側)に形成された風洞αを流れて排気ファン110から排気され、残りの空気は、空間Sを通って、回路基板301の下方(Y軸方向-側)に流れ込み、風洞βを流れて排気ファン110から排気される。このため、各放熱フィン420が略均一に冷却されると共に、回路基板301の一方面(風洞βに面する面)に配置された複数の電子部品も冷却される。
なお、上述したように、本実施形態の貫通孔102a~102dの孔径が、貫通孔102e~102gの孔径よりも大きく、Z軸方向+側から-側に向かって開口面積が小さくなるように構成されているため、放熱フィン420を冷却するために十分な量の冷却風が、貫通孔102a~102dから(つまり、放熱フィン420のZ軸方向の高さ全体に亘って)Y軸方向と相反する方向に流れ、その一部が空間Sに流れ込む。このため、放熱フィン420に確実に冷却風が供給されると共に、風洞βにも確実に冷却風が供給されることとなる。
【0031】
以上が本実施形態の説明であるが、本発明は、上記の構成に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内において様々な変形が可能である。
【0032】
例えば、本実施形態の光照射装置1は、紫外光を照射する装置としたが、このような構成に限定されるものではなく、他の波長域の照射光(例えば白色光などの可視光、赤外光等)を照射する装置にも本発明を適用することができる。
【0033】
また、本実施形態の導風板107は、くの字状の薄板部材としたが、貫通孔102e~102gから取り込まれた空気を放熱フィン420に導くことができれば、いかなる態様のものであっても構わない。
【0034】
また、本実施形態においては、貫通孔102a~102dが放熱フィン420と対向するように配置され、貫通孔102a~102dからは放熱フィン420が露出しているとしたが、放熱フィン420に対して十分な量の冷却風を供給することができればよく、少なくとも貫通孔102a~102dの一部が放熱フィン420と対向するように配置されていればよい。
【0035】
また、本実施形態においては、排気ファン110によって、筐体100内を負圧とし、吸気口102から筐体100内に空気が取り込まれるとしたが、このような構成に限定されるものではなく、排気ファン110に代えて吸気ファンを用いてもよい。この場合、筐体100内の気流の向きは逆となり、貫通孔102a~102gから空気が排気されることとなるが、本実施形態と同様、排気口となる貫通孔102a~102gでの圧力損失(吸気損失)が少なく、放熱部材400を均一かつ十分に冷却することができる。
【0036】
また、本実施形態の吸気口102は、Z軸方向に沿って並ぶ7個の円形の貫通孔102a~102gが、X軸方向に19列配置されることによって構成されているとしたが、このような構成に限定されるものではなく、Z軸方向に沿ってz個(zは2以上の整数)、X軸方向に沿ってx列(xは2以上の整数)の態様で構成されればよい。
【0037】
また、本実施形態の吸気口102は、複数の円形の貫通孔102a~102gで構成されるとしたが、必ずしもこのような構成に限定されるものではない。
図4は、本実施形態の吸気口102の変形例を示す図である。
図4(a)に示すように、吸気口102は、四角形状の複数の貫通孔で構成されてもよく、
図4(b)に示すように、吸気口102は、六角形状の複数の貫通孔で構成されてもよく、
図4(c)に示すように、吸気口102は、菱形(45度回転させた四角形を含む)状の複数の貫通孔で構成されてもよい。
【0038】
(第2の実施形態)
図5及び
図6は、本発明の第2の実施形態に係る光照射装置2の構成を説明する図であり、
図5(a)は、本発明の実施形態に係る光照射装置2の斜視図であり、
図5(b)は、
図5(a)の光照射装置2の平面図である。また、
図6(a)は、
図5(b)のD-D線断面図であり、
図6(b)は、
図6(a)のE-E線断面図であり、
図6(c)は、
図6(b)のF部拡大図である。
【0039】
図5及び
図6に示すように、本実施形態の光照射装置2は、筐体100Aの上面及び下面に外部から空気を取り込む吸気口102Aが形成されており、筐体100Aの内部に、一対の導風板107Aを備える点で第1の実施形態の光照射装置1と異なっている。
なお、本実施形態の各吸気口102Aは、Z軸方向に沿って並ぶ9個の円形の貫通孔102aA~102iAが、X軸方向に21列配置されることによって構成されている。奇数列の貫通孔102aA~102iAは、偶数列の貫通孔102aA~102iAに対してZ軸方向にシフトしており、Z軸方向+側から5個目までの貫通孔102aA~102eAは、同じ孔径(例えば、直径5mm)になっており、貫通孔102fA~102iAの孔径は、貫通孔102aA~102eAの孔径よりも徐々に小さく(例えば、それぞれ直径4mm、3mm、2mm、1mm)なっている。つまり、第1の実施形態と同様、本実施形態の吸気口102Aも、Z軸方向+側から-側に向かって開口面積が小さくなるように構成されている。なお、貫通孔102aA~102eAは、放熱フィン420Aと対向するように配置され、貫通孔102aA~102eAからは放熱フィン420Aが露出している。
また、
図6(a)に示すように、本実施形態の筐体100Aの内部には、筐体100Aの上面及び底面から放熱フィン420AのZ軸方向-側の端面に向かって延びる一対の導風板107Aが配置されている。各導風板107Aは、貫通孔102fA~102iAと対向するように配置され、貫通孔102fA~102iAから取り込まれる空気を放熱フィン420Aに導くように構成されている。
【0040】
また、
図6に示すように、本実施形態の光照射装置2は、筐体100A内に排気ファン110Aを備えている。
また、光照射装置2においては、光源ユニット200Aは、X軸方向とY軸方向で規定される矩形状の基板205Aと、50個(X軸方向)×10列(Y軸方向)の態様で基板205A上に配置されたLED素子210Aとを備えている。
また、光照射装置2においては、放熱部材400Aは、矩形板状の放熱板410Aと、放熱板410Aの他端面(光源ユニット200Aが載置される面とは反対側の面)にロウ付けされた複数の放熱フィン420Aとで構成されており、各放熱フィン420AのY軸方向+側の端部420aAが筐体100Aの上面に対向し、Y軸方向-側の端部420bAが筐体100Aの底面と対向するようになっている。
また、各放熱フィン420Aの後側(Z軸方向-側)には、放熱フィン420Aを冷却した後の冷却風が流れる風洞γが形成されている。
【0041】
図7は、放熱部材400Aと筐体100A内に発生する気流との関係を説明する模式図である。なお、
図7は、
図6(a)に気流の向きを示す矢印を追加した図である。
【0042】
図7に示すように、本実施形態の光照射装置2において、排気ファン110Aが回ると、排気ファン110Aからは筐体100Aの内部の空気が排気されるため、筐体100A内が負圧となり、筐体100Aの外側の空気が貫通孔102aA~102iAから取り込まれて、筐体100A内には、
図7中、実線の矢印で示す気流が発生する。より具体的には、
図7に示すように、筐体100Aの上面の貫通孔102aA~102iAには、Y軸方向と相反する方向に気流が発生し、導風板107Aに面する貫通孔102aA~102iAには、導風板107Aに沿うように気流が発生し、それぞれ各放熱フィン420A間に流入する。同様に、筐体100Aの底面の貫通孔102aA~102iAには、Y軸方向に気流が発生し、導風板107Aに面する貫通孔102aA~102iAには、導風板107Aに沿うように気流が発生し、それぞれ各放熱フィン420A間に流入する。
このように、本実施形態においては、筐体100Aの上面及び底面に形成された複数の貫通孔102aA~102iAから取り込まれた空気が、全て各放熱フィン420A間に流入するが、各吸気口102A(つまり、貫通孔102aA~102iA)での圧力損失(吸気損失)が発生しないように、各吸気口102AのZ軸方向の高さh(
図5(b))が、放熱フィン420AのZ軸方向の高さH(
図6(b))よりも高く、各吸気口102Aの開口の総面積A(つまり、複数の貫通孔102aA~102iAの開口面積の和)が、放熱フィン420Aの通風可能領域の面積Bよりも大きくなるように構成している。つまり、第1の実施形態と同様、放熱フィン420Aが形成されているX軸方向の幅を通風可能幅W(
図6(b))とし、放熱フィン420AのX軸方向の厚さをt(
図6(c))とし、放熱フィン420Aの枚数をnとしたときに、上記条件式(1)及び(2)を満たすように構成されている。
【0043】
そして、各放熱フィン420Aの間(つまり、各放熱フィン420Aの表面)を流れた空気は、風洞γを流れて排気ファン110Aから排気される。
このように、本実施形態の構成によっても、第1の実施形態と同様、各吸気口102A(つまり、貫通孔102aA~102iA)での圧力損失(吸気損失)を少なくすることができ、放熱部材400Aを均一かつ十分に冷却することができる。
【0044】
(第3の実施形態)
図8及び
図9は、本発明の第3の実施形態に係る光照射装置3の構成を説明する図であり、
図8(a)は、本発明の実施形態に係る光照射装置3の斜視図であり、
図8(b)は、
図8(a)の光照射装置3の平面図である。また、
図9(a)は、
図8(b)のG-G線断面図であり、
図9(b)は、
図9(a)のH-H線断面図であり、
図9(c)は、
図9(b)のI部拡大図である。
【0045】
図8及び
図9に示すように、本実施形態の光照射装置3は、筐体100Bの上面パネル101Bが上方(Y軸方向+側)に突出し、上面パネル101Bの内側(Y軸方向-側)に上面パネル101Bと平行な内壁108Bが形成されている。そして、上面パネル101Bと内壁108Bとの間に、吸気口102Bを塞ぐようにフィルタ500が狭持されている点で第1の実施形態の光照射装置1と異なっている。
【0046】
フィルタ500は、例えば、紙製のフィルタであり、吸気口102Bの周辺のインキミストを吸着する機能を有している。本実施形態の構成によれば、光照射装置3がインキミストの充満する空間内に配置されたとしても、フィルタ500によってインキミストを吸着することができるため、筐体100B内へのインキミストの侵入を防止することができる。
【0047】
なお、本実施形態の吸気口102Bは、Z軸方向に沿って並ぶ10個の円形の貫通孔102aB~102jBが、X軸方向に19列配置されることによって構成されている。奇数列の貫通孔102aB~102jBは、偶数列の貫通孔102aB~102jBに対してZ軸方向にシフトしており、Z軸方向+側から6個目までの貫通孔102aB~102fBは、同じ孔径(例えば、直径5mm)になっており、貫通孔102gB~102jBの孔径は、貫通孔102aB~102fBの孔径よりも徐々に小さく(例えば、それぞれ直径4mm、3mm、2mm、1mm)なっている。つまり、第1の実施形態と同様、本実施形態の吸気口102Bも、Z軸方向+側から-側に向かって開口面積が小さくなるように構成されている。なお、貫通孔102aB~102jBは、フィルタ500と対向するように配置され、貫通孔102aB~102jBからはフィルタ500が露出している。
また、
図9(a)に示すように、本実施形態の筐体100Bの内部には、内壁108Bから放熱フィン420のZ軸方向-側の端面に向かって延びる導風板107Bが配置されている。導風板107Bは、内壁108Bと対向するように配置され、貫通孔102aB~102jBから取り込まれ、フィルタ500を通過した空気を放熱フィン420に導く、くの字状の金属製の薄板部材である。なお、内壁108Bには不図示の貫通孔が形成されており、フィルタ500を通過した空気は全て内壁108Bを通って導風板107Bに導かれるようになっている。
【0048】
図10は、筐体100B内に発生する気流を説明する模式図である。なお、
図10は、
図9(a)に気流の向きを示す矢印を追加した図である。
【0049】
図10に示すように、本実施形態の光照射装置3において、排気ファン110が回ると、排気ファン110からは筐体100Bの内部の空気が排気されるため、筐体100B内が負圧となり、筐体100Bの外側の空気が貫通孔102aB~102jBから取り込まれて、筐体100B内には、
図10中、実線の矢印で示す気流が発生する。より具体的には、
図10に示すように、貫通孔102aB~102jBからY軸方向と相反する方向に空気が取り込まれ、取り込まれた空気はフィルタ500、内壁108Bを通って導風板107Bに沿って流れ、各放熱フィン420間に流入する。
このように、本実施形態においては、筐体100Bの上面パネル101Bに形成された複数の貫通孔102aB~102jBから取り込まれた空気が、全て各放熱フィン420間に流入するが、吸気口102B(つまり、貫通孔102aB~102jB)及びフィルタ500での圧力損失(吸気損失)が発生しないように、吸気口102BのZ軸方向の高さh(
図8(b))が、放熱フィン420のZ軸方向の高さH(
図9(b))よりも高く、吸気口102Bの開口の総面積A(つまり、複数の貫通孔102aB~102jBの開口面積の和)が、放熱フィン420の通風可能領域の面積Bよりも大きくなるように構成している。つまり、第1の実施形態と同様、上記条件式(1)及び(2)を満たすように構成されている。
このように、本実施形態の構成によっても、第1の実施形態と同様、各吸気口102B(つまり、貫通孔102aB~102jB)及びフィルタ500での圧力損失(吸気損失)を少なくすることができ、放熱部材400を均一かつ十分に冷却することができる。
【0050】
なお、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0051】
1 :光照射装置
2 :光照射装置
3 :光照射装置
100 :筐体
100A :筐体
100B :筐体
101B :上面パネル
102 :吸気口
102A :吸気口
102B :吸気口
102a :貫通孔
102aA :貫通孔
102aB :貫通孔
102b :貫通孔
102bA :貫通孔
102bB :貫通孔
102c :貫通孔
102cA :貫通孔
102cB :貫通孔
102d :貫通孔
102dA :貫通孔
102dB :貫通孔
102e :貫通孔
102eA :貫通孔
102eB :貫通孔
102f :貫通孔
102fA :貫通孔
102fB :貫通孔
102g :貫通孔
102gA :貫通孔
102gB :貫通孔
102hA :貫通孔
102hB :貫通孔
102iA :貫通孔
102iB :貫通孔
102jB :貫通孔
105 :窓部
107 :導風板
107A :導風板
107B :導風板
108B :内壁
110 :排気ファン
110A :排気ファン
200 :光源ユニット
200A :光源ユニット
205 :基板
205A :基板
210 :LED素子
210A :LED素子
300 :制御基板
301 :回路基板
400 :放熱部材
400A :放熱部材
410 :放熱板
410A :放熱板
420 :放熱フィン
420A :放熱フィン
420a :端部
420aA :端部
420b :端部
420bA :端部
500 :フィルタ