(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022157853
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】ショベル、及びショベルの製造方法
(51)【国際特許分類】
E02F 9/00 20060101AFI20221006BHJP
B60K 13/04 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
E02F9/00 D
B60K13/04 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021062317
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】502246528
【氏名又は名称】住友建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】大島 峰一
(72)【発明者】
【氏名】原澤 広平
(72)【発明者】
【氏名】矢野 和輝
【テーマコード(参考)】
2D015
3D038
【Fターム(参考)】
2D015CA00
3D038BA07
3D038BA09
3D038BB09
3D038BC02
3D038BC03
3D038BC08
3D038BC14
3D038BC15
3D038BC17
3D038BC22
(57)【要約】
【課題】エンジンからの熱が供給モジュールに影響を与えるのを抑止する。
【解決手段】本発明の一態様に係るショベルは、ブームと、ブームを支持する上部旋回体と、上部旋回体に搭載されるエンジンと、上部旋回体に搭載される排気ガス処理装置と、上部旋回体に搭載される液体還元剤用タンクと、液体還元剤用タンクから排気ガス処理室に液体還元剤を供給する供給モジュールと、上部旋回体上に設けられるフレーム部材と、エンジンと供給モジュールとの間であって、フレーム部材と対向するように設けられた物体と、エンジンと供給モジュールとの間に存在する、物体とフレーム部材との間の隙間を遮断する部材と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブームと、
ブームを支持する上部旋回体と、
前記上部旋回体に搭載されるエンジンと、
前記上部旋回体に搭載される排気ガス処理装置と、
前記上部旋回体に搭載される液体還元剤用タンクと、
前記液体還元剤用タンクから前記排気ガス処理装置に液体還元剤を供給する供給モジュールと、
前記上部旋回体に設けられるフレーム部材と、
前記エンジンと前記供給モジュールとの間であって、前記フレーム部材と対向するように設けられた物体と、
前記エンジンと前記供給モジュールとの間に存在する、前記物体と前記フレーム部材との間の隙間を遮断する部材と、
を備えるショベル。
【請求項2】
前記物体は、前記エンジンに供給される燃料を入れる燃料タンクである、
請求項1に記載のショベル。
【請求項3】
前記フレーム部材は、延在方向の位置に応じて高さが異なり、
前記物体は、前記エンジンと前記供給モジュールとの間に複数存在し、
前記部材は、前記複数の物体のうちの一つと、前記フレーム部材と、の間に設けられ、
前記フレーム部材における、前記複数の物体のうちの一つが対向する部分の高さは、前記複数の物体のうちの他の物体が対向する部分の高さよりも高い、
請求項1又は2に記載のショベル。
【請求項4】
前記部材は、前記物体に設けられた第1部材と、前記フレーム部材に設けられた第2部材とで構成され、前記第1部材の前記フレーム部材側の面と、前記第2部材の前記物体側の面とが接している、
請求項1乃至3のいずれか一つに記載のショベル。
【請求項5】
前記第2部材は、鉛直下方向に向かうにつれて太くなり、
前記第1部材は、鉛直下方向に向かうにつれて細くなる、
請求項4に記載のショベル。
【請求項6】
前記第2部材と、前記第1部材と、は硬さが異なる、
請求項4又は5に記載のショベル。
【請求項7】
ブームと、ブームを支持する上部旋回体と、前記上部旋回体に搭載されるエンジンと、前記上部旋回体に搭載される排気ガス処理装置と、前記上部旋回体に搭載される液体還元剤用タンクと、前記液体還元剤用タンクから前記排気ガス処理装置に液体還元剤を供給する供給モジュールと、前記上部旋回体に設けられるフレーム部材と、を備えたショベルの製造方法であって、
鉛直下方向に向かうにつれて細くなる第1部材を側面に設けた物体を、前記エンジンと前記供給モジュールとの間の位置であって、鉛直下方向に向かうにつれて太くなる第2部材を側面に有する前記フレーム部材と対向する位置に、前記第1部材と前記第2部材とが接するように配置する配置工程を有する、
ショベルの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ショベル、及びショベルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ショベルにおいて、上部旋回体には作業者が操作を行う領域の他に、エンジンや燃料タンクなどの様々な物体を搭載する領域が用意される必要がある。
ていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開番号2015/0532713号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上部旋回体に搭載された物体のなかには、エンジン等から排出される熱の影響を受け易い物体も存在する。
【0005】
本発明の一態様は、エンジンからの熱が、上述した物体に影響を与えるのを抑制する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るショベルは、ブームと、ブームを支持する上部旋回体と、上部旋回体に搭載されるエンジンと、上部旋回体に搭載される排気ガス処理装置と、上部旋回体に搭載される液体還元剤用タンクと、液体還元剤用タンクから排気ガス処理室に液体還元剤を供給する供給モジュールと、上部旋回体上に設けられるフレーム部材と、エンジンと供給モジュールとの間であって、フレーム部材と対向するように設けられた物体と、エンジンと供給モジュールとの間に存在する、物体とフレーム部材との間の隙間を遮断する部材と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、エンジンからの熱が供給モジュールに影響を与えるのを抑制する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係るショベルの側面図である。
【
図2】
図2は、
図1のショベルの上部旋回体を概略的に示す上面図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係る排気ガス処理装置の構成例を示す概略図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係る上部旋回体の上面を例示した図である。
【
図5】
図5は、第1の実施形態に係る尿素水供給ポンプ、燃料タンク、中央右縦部材、及び遮断部材の位置関係を示した斜視図である。
【
図6】
図6は、第1の実施形態に係る尿素水供給ポンプ、燃料タンク、尿素水タンク、中央右縦部材、及び遮断部材の位置関係を示した正面図である。
【
図7】
図7は、第1の実施形態に係るショベルの製造方法における燃料タンク19の搭載工程を例示した図である。
【
図8】
図8は、変形例1に係る遮断部材の配置例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図面において同一の又は対応する構成には同一の又は対応する符号を付し、説明を省略することがある。また、図面は、特に指定しない限り、部材もしくは部品間の相対比を示すことを目的としない。従って、具体的な寸法は、以下の限定的でない実施形態に照らし、当業者により決定することができる。
【0010】
また、以下で説明する実施形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施形態に記述される全ての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0011】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るショベル100の側面図である。
図1に示すように、ショベル100は、下部走行体1、上部旋回体2、キャビン3、ブーム4、アーム5、およびバケット6を備える。
【0012】
上部旋回体2は、旋回機構(図示せず)を介して、下部走行体1に搭載される。キャビン3は、上部旋回体2の左側前部に設けられている。キャビン3は、内部に運転席が設けられている。ブーム4は、上部旋回体2の前部中央に回動可能に設けられている。アーム5は、ブーム4の先端部に回動可能に設けられている。バケット6は、エンドアタッチメントの一例であり、アーム5の先端部に回動可能に設けられている。
【0013】
図2は、
図1のショベル100の上部旋回体2を概略的に示す上面図である。
図2に示すように、上部旋回体2には、エンジンルーム7が形成されている。エンジンルーム7内には、ディーゼルエンジン8(「エンジン」の一例)が設置されている。また、ディーゼルエンジン8の左側(Y軸正側)には、冷却ファン12が設置されている。また、冷却ファン12の左側(Y軸正側)には、ラジエータ等を含む熱交換機ユニット13が設置されている。
【0014】
また、ディーゼルエンジン8には、排気管9が接続されている。排気管9の下流側には、ディーゼルエンジン8から排出される排気ガス中の窒素酸化物(以下、NOxという)を浄化する排気ガス処理装置10が設置されている。
図2に示されるように、排気ガス処理装置10は、ディーゼルエンジン8近傍に設けられている。
【0015】
本実施形態では、排気ガス処理装置10は、還元剤として尿素水を用いた尿素選択還元型のNOx処理装置である。排気ガス処理装置10は、排気管9に備えられた還元触媒(図示せず)の上流側に尿素水を噴射して排気ガス中のNOx(窒素酸化物)を還元し、この還元反応を還元触媒により促進してNOxを無害化する。
【0016】
上部旋回体2の右側且つエンジンルーム7の前側には、前側から順に、尿素水タンク20、燃料タンク19、および作動油タンク18が並べて設けられている。尿素水タンク20(「液体還元剤用タンク」の一例)は、尿素水を蓄えるための容器である。尿素水タンク20は、尿素水供給ライン69および尿素水供給ポンプ(供給モジュールの一例)70を介して、排気ガス処理装置10に接続されている。
【0017】
図2に示されるように、ディーゼルエンジン8及び排気ガス処理装置10と、尿素水供給ポンプ70と、の間には、尿素水タンク20、燃料タンク19が設けられている。当該配置によって、ディーゼルエンジン8から、尿素水供給ポンプ70を離間させている。
【0018】
尿素水供給ポンプ(供給モジュールの一例)70は、尿素水タンク20に蓄えられた尿素水(液体還元剤の一例)を供給するために駆動する電動のポンプとする。
【0019】
図3は、第1の実施形態に係る排気ガス処理装置10の構成例を示す概略図である。本実施形態では、排気ガス処理装置10は、ディーゼルエンジン8から排出される排気ガスを浄化する。ディーゼルエンジン8は、コントローラ60により制御される。
【0020】
ディーゼルエンジン8からの排気ガスは、ターボチャージャ61を経た後にその下流の排気管9に至り、排気ガス処理装置10により浄化処理が行われた後、大気中に排出される。
【0021】
一方、エアクリーナ63を通じて吸気管64内に導入された吸入空気は、ターボチャージャ61及びインタークーラ65等を通過してディーゼルエンジン8に供給される。排気管9には、排気ガス中の粒子状物質を捕集する第1の排ガス浄化装置66(例えば、ディーゼルパティキュレートフィルタ)と、排気ガス中のNOxを還元除去する第2の排ガス浄化装置67(例えば、選択還元触媒)とが直列に設けられている。
【0022】
例えば、第2の排ガス浄化装置67は、液体還元剤の供給を受けて排気ガス中のNOxを連続的に還元除去する。本実施形態では取扱いの容易さから液体還元剤として尿素水(尿素水溶液)が用いられる。
【0023】
排気管9における第2の排ガス浄化装置67の上流側には、第2の排ガス浄化装置67に尿素水を供給するための尿素水噴射弁68が設けられている。尿素水噴射弁68は、尿素水供給ライン69を介して尿素水タンク20(液体還元剤用タンク)に接続されている。
【0024】
また、尿素水供給ライン69には尿素水供給ポンプ70が設けられている。尿素水供給ポンプ70は、内部にフィルタを備えていてもよい。尿素水タンク20内に貯留された尿素水は、尿素水供給ポンプ70により尿素水噴射弁68に供給され、尿素水噴射弁68から排気管9における第2の排ガス浄化装置67の上流位置に噴射される。
【0025】
尿素水噴射弁68から噴射された尿素水は、第2の排ガス浄化装置67に供給される。供給された尿素水は、第2の排ガス浄化装置67内において加水分解されてアンモニアを生成する。このアンモニアが第2の排ガス浄化装置67内で排気ガスに含まれるNOxを還元し、これにより排気ガスの浄化が行われる。
【0026】
第1のNOxセンサ72は、尿素水噴射弁68の上流側に配設されている。また、第2のNOxセンサ73は、第2の排ガス浄化装置67の下流側に配設されている。NOxセンサ72、73は、各々の配設位置における排気ガス内のNOx濃度を検出する。
【0027】
尿素水タンク20には尿素水残量センサ74が配設されている。この尿素水残量センサ74は、尿素水タンク20内の尿素水残量を検出する。
【0028】
上記したNOxセンサ72、73、尿素水残量センサ74、尿素水噴射弁68、及び尿素水供給ポンプ70は、コントローラ60に接続されているコントローラ60は、NOxセンサ72、73で検出されるNOx濃度に基づき、尿素水噴射弁68及び尿素水供給ポンプ70により適正量の尿素水が噴射されるよう噴射量制御を行う。
【0029】
また、コントローラ60は、尿素水残量センサ74から出力される尿素水残量に基づき、尿素水タンク20の全容積に対する尿素水残量の割合を算出する。本実施形態では、尿素水タンク20の全容積に対する尿素水残量の割合を尿素水残量比とする。例えば、尿素水残量比50%は、尿素水タンク20の容量の半分の尿素水が尿素水タンク20内に残存していることを示す。
【0030】
コントローラ60は、CPU、RAM、ROM、入出力ポート、記憶装置等を含む。また、コントローラ60にはモニター77(表示装置)が接続されている。モニター77には、警告、運転条件表示等が表示される。
【0031】
また、排気ガス処理装置10は、尿素水タンク20及び尿素水供給ライン69の凍結を防止する凍結防止機構を有する。本実施例では、凍結防止機構は、配管80を通過するディーゼルエンジン8のエンジン冷却水を利用する。具体的には、ディーゼルエンジン8を冷却した直後のエンジン冷却水は比較的高い温度を維持しながら配管80の第1部分80aを通って第2部分80bに至る。第2部分80bは尿素水タンク20の外面に接する配管80の一部である。エンジン冷却水は第2部分80bを流れるときに尿素水タンク20及びその内部にある尿素水に熱を供給する。その後、エンジン冷却水は、尿素水供給ライン69に沿うように設置される配管80の第3部分80cを流れるときに尿素水供給ライン69及びその内部にある尿素水に熱を供給する。その後、熱の供給を終えて比較的低い温度となったエンジン冷却水は配管80の第4部分80dを通って熱交換機ユニット13(
図2参照。)に至る。このようにして、凍結防止機構は、エンジン冷却水を利用して尿素水タンク20及び尿素水供給ライン69に熱を供給し、尿素水タンク20及び尿素水供給ライン69の凍結を防止する。
【0032】
図4は、第1の実施形態に係る上部旋回体2の上面を例示した図である。
図4に示される例では、X軸、Y軸及びZ軸は互いに垂直であり、典型的には、X軸及びY軸は水平方向に延び、Z軸は鉛直方向に延びる。X軸は、ショベル100の前後方向に延び、前側が+X側であり、後側が-X側である。Y軸は、ショベルの左右幅方向に延び、左側が+Y側であり、右側が-Y側である。Z軸は、ショベルの高さ方向に延び、上側が+Z側であり、下側が-Z側である。
【0033】
上部旋回体2は、例えば、底面プレートPL、旋回フレーム30及び(図示しない)ハウスフレームを含んでいる。ハウスフレームは、旋回フレーム30の上に配置される建屋を構成するフレームである。
図4に示される図では、ブーム4が省略されている。
【0034】
旋回フレーム30は、中央右縦部材30A(フレーム部材の一例)、及び中央左縦部材30Bを含んでいる。旋回フレーム30は、中央左縦部材30Bから左方向(+Y側)に延伸している。また、旋回フレーム30は、中央右縦部材30Aから右方向(-Y側)に延伸している。右方向(-Y側)に延伸している旋回フレーム30の上に、尿素水タンク20、燃料タンク19、および作動油タンク18が設けられている。中央右縦部材30A(フレーム部材の一例)、及び中央左縦部材30Bは、ブーム4を挟んで両側に設けられている。
【0035】
さらに、旋回フレーム30は、クレーン等を利用して作動油タンク18及び燃料タンク19を旋回フレーム30に取り付ける。本実施形態では、燃料タンク19、および作動油タンク18を、クレーン等で配置することで、所定位置に配置できる。
【0036】
作動油タンク18は、排気ガス処理装置10近傍の所定位置に旋回フレーム30に対して強固に固定して配置される。例えば、作動油タンク18の下には(図示しない)作動油タンク用アンダーカバーが取り付けられる。作動油タンク用アンダーカバーは外側(底側)からアクセス可能なボルト等の締結部材によって旋回フレーム30に締結固定される。
【0037】
燃料タンク19は、ディーゼルエンジン8に供給される燃料を入れる(貯留するための)タンクであって、作動油タンク18を基準に排気ガス処理装置10と反対側の所定位置で旋回フレーム30に対して強固に固定して配置される。例えば、燃料タンク19の下には(図示しない)燃料タンク用アンダーカバーが取り付けられる。燃料タンク用アンダーカバーは外側(底側)からアクセス可能なボルト等の締結部材によって旋回フレーム30に締結固定される。
【0038】
尿素水タンク20も同様に、燃料タンク19を基準に作動油タンク18と反対側の所定位置で旋回フレーム30に強固に固定される。尿素水タンク20の下には(図示しない)尿素水タンク用アンダーカバーが取り付けられる。尿素水タンク用アンダーカバーは、燃料タンク用アンダーカバーと同様、外側(底側)からアクセス可能なボルト等の締結部材によって旋回フレーム30に締結固定される。
【0039】
上部旋回体2の旋回フレーム30に搭載された物体のうち、熱の影響を受け易い物体としては、例えば、後述する尿素水供給ポンプ70(供給モジュールの一例)が存在する。このような熱の影響を受け易い物体は、ディーゼルエンジン8から離して配置するのが望ましい。また、ディーゼルエンジン8の他に、ラジエータ等を含む熱交換機ユニット13から放出される風も熱くなっているため、熱源と考えられる。このため、本実施形態においては、上部旋回体2の旋回フレーム30のうち、右前側(+X側及び-Y側)の領域に、尿素水供給ポンプ70等の熱の影響を受けやすい物体を配置した。これにより、ディーゼルエンジン8及び熱交換機ユニット13等の熱源の影響を抑止できる。また、熱源から離れて配置した場合でも、熱源から排出される熱が、隙間等を介して、尿素水供給ポンプ70等に影響を与える可能性がある。そこで、本実施形態では、以下に示す構成を備えた。
【0040】
図4に示される底面プレートPLは、中央右縦部材30Aと中央左縦部材30Bとの間に取り付けられている。本実施形態は、底面プレートPLの形状を制限するものではなく、例えば、中央右縦部材30Aと右側外カバー31Aとの間、中央左縦部材30Bと左側外カバー31Bとの間にも設けられてもよい。
【0041】
図4に示されるように、燃料タンク19及び作動油タンク18と、中央右縦部材30Aと、の間に隙間が生じている。このため、ディーゼルエンジン8からの熱風が、矢印150の方向に流れる。
【0042】
一方、尿素水供給ポンプ70は、尿素水タンク20の上方であり、且つ燃料タンク19の前方向(X軸正方向)の側面(近傍の一例)に取り付けられている。尿素水供給ポンプ70は電動であると共に、樹脂部品を含んで形成されている。このため、ディーゼルエンジン8からの熱が到達した場合には筐体等が劣化する可能性がある。このため、ディーゼルエンジン8からの熱が尿素水供給ポンプ70にまで到達することを抑制することが望ましい。
【0043】
そこで、本実施形態に係るショベル100は、燃料タンク19と、旋回フレーム30の中央右縦部材30Aと、の間の隙間を遮断する遮断部材35を設ける。このように、尿素水供給ポンプ70近傍の燃料タンク19と中央右縦部材30Aとの間に遮断部材35を設けることで、ディーゼルエンジン8から隙間を介して流れてきた熱を、遮断部材35で遮断できる。これにより、尿素水供給ポンプ70の劣化が生じるのを抑制できる。
【0044】
図5は、本実施形態の尿素水供給ポンプ70、燃料タンク19、中央右縦部材30A、及び遮断部材35の位置関係を示した斜視図である。
図5に示される例では、説明のために、尿素水タンク20を省略している。
【0045】
図5に示されるように、中央右縦部材30A(フレーム部材の一例)は、ディーゼルエンジン8と尿素水供給ポンプ70(供給モジュール)とを結ぶ方向成分を含んだ、X軸正方向に延伸する部材である。また、中央右縦部材30Aは、X軸正方向(延在方向)に向かうに従ってZ軸正方向(鉛直正方向)に長くなる(高くなる)よう傾斜を有する部材である。つまり、中央右縦部材30A(フレーム部材の一例)は、X軸正方向(延在方向)の位置に応じて鉛直上方向の長さ(高さ)が異なっている。そこで、適切な位置に遮断部材35を設ける必要がある。
【0046】
本実施形態では、中央右縦部材30Aにおいて、燃料タンク19に直面している側面領域のうち、鉛直正方向に最も長い部位である、X軸正方向側の端部に、遮断部材35を設ける。本実施形態では、燃料タンク19及び作動油タンク18(物体が複数存在する一例)が、ディーゼルエンジン8と尿素水供給ポンプ70との間に存在している。そして、本実施形態では、燃料タンク19及び作動油タンク18のうち、燃料タンク19と中央右縦部材30Aと、の間に遮断部材35を設けている。これは、遮断部材35が設けられた燃料タンク19が中央右縦部材30Aに対向する部分の高さは、作動油タンク18が中央右縦部材30Aに対向する部分の高さよりも高いためである。本実施形態のように、遮断部材35が高くなるように配置したことで、ディーゼルエンジン8からの熱の遮断性を向上できる。これにより、尿素水供給ポンプ70の劣化を抑制できる。なお、本実施形態は、ディーゼルエンジン8と尿素水供給ポンプ70との間に存在する複数の物体の一例として、燃料タンク19及び作動油タンク18が存在する場合について説明したが、このような場合に制限するものではなく、他の物体が存在する場合に、当該物体と、当該物体に対向するフレーム部材(例えば、中央右縦部材30A)との間に遮断部材を設けてもよい。
【0047】
遮断部材35は、燃料タンク19側に設けられた第1遮断部材35A(第1部材の一例)と、旋回フレーム30の中央右縦部材30A側に設けられた第2遮断部材(第2部材の一例)とで構成されている。そして、第1遮断部材35Aの中央右縦部材30A側(フレーム部材側の一例)の面と、第2遮断部材35Bの燃料タンク19側(物体側の一例)の面とが接している。これにより、燃料タンク19と中央右縦部材30Aとの間の隙間501を遮断し、ディーゼルエンジン8からの熱風の向きを変更している。
【0048】
つまり、尿素水供給ポンプ70は、遮断部材35より高い位置に設けられているが、遮断部材35がディーゼルエンジン8からの熱風の向きを、尿素水供給ポンプ70側に来ないように切り替えているので、ディーゼルエンジン8の熱が尿素水供給ポンプ70に到達することを抑制できる。
【0049】
なお、本実施形態は、燃料タンク19の中央右縦部材30Aに直面する側面のうち、X軸正方向側の端部に遮断部材35を設けた例について説明しているが、燃料タンク19の中央右縦部材30Aに直面する側面のうち、X軸正方向側の端部に遮断部材35を設ける例に制限するものではなく、ディーゼルエンジン8からの熱を遮断できる程度に鉛直方向の高さを有する部位に設ければよい。
【0050】
図6は、本実施形態の尿素水供給ポンプ70、燃料タンク19、尿素水タンク20、中央右縦部材30A、及び遮断部材35の位置関係を示した正面図である。
図6に示されるように、遮断部材35として、燃料タンク19側に第1遮断部材35Aが設けられ、中央右縦部材30A側に第2遮断部材35Bが設けられている。
【0051】
ところでディーゼルエンジン8と尿素水供給ポンプ70とを空間的に繋ぐ隙間は、燃料タンク19と中央右縦部材30Aとの間だけでなく、燃料タンク19と右側外カバー31Aとの間にも生じている。そこで、本実施形態では、燃料タンク19と右側外カバー31Aとの間の隙間も遮断するような遮断部材131を設けている。
【0052】
図6に示される例では、右側外カバー31Aと燃料タンク19との間にも、遮断部材131が設けられている。遮断部材131は、右側外カバー31A側に設けられた第3遮断部材131Aと、燃料タンク19側に設けられた第4遮断部材131Bと、で構成されている。そして、第3遮断部材131Aの燃料タンク19側の面と、第4遮断部材131Bの右側外カバー31A側の面とが接している。これにより、燃料タンク19と右側外カバー31Aとの間の隙間を遮断している。
【0053】
第2遮断部材35Bは、ショベル100の前側(X軸正方向側)から見た形状が、鉛直上(Z軸正方向)側の辺が短く、鉛直下(Z軸負方向)側の辺が長い、いわゆる台形形状となっている。なお、第2遮断部材35Bのショベル100の前側から見た形状は、台形形状に制限するものではなく、鉛直下方向(Z軸負方向)に向かうにつれてY軸方向に厚くなる(太くなる、又は幅広となる)ように傾斜した形状であればよく、例えば、鉛直下(Z軸負方向)側に底辺を有する三角形状でもよい。また、第2遮断部材35Bは、鉛直下方向(Z軸負方向)に向かうにつれて厚くなるように全ての領域が傾斜しているものに限らず、厚みが変化しない領域が存在してもよい。
【0054】
第1遮断部材35Aは、ショベル100の前側から見た形状が、鉛直上(Z軸正方向)側の辺が長く、鉛直下(Z軸負方向)側の辺が短い、いわゆる逆台形形状となっている。なお、第1遮断部材35Aのショベル100の前側から見た形状は、逆台形形状に制限するものではなく、Z軸負方向(鉛直下方向)に向かうにつれてY軸方向に薄くなる(細くなる、又は幅狭となる)ように傾斜した形状であればよく、例えば、鉛直上(Z軸正方向)側に底辺を有する逆三角形状でもよい。また、第1遮断部材35Aは、Z軸負方向(鉛直下方向)に向かうにつれて薄くなるように全ての領域が傾斜しているものに限らず、厚みが変化しない領域が存在してもよい。
【0055】
本実施形態の第1遮断部材35A及び第2遮断部材35Bを組み合わせることで、燃料タンク19と中央右縦部材30Aとの間の隙間を遮断することができる。
【0056】
また、本実施形態の第1遮断部材35A及び第2遮断部材35Bは、弾性(クッション性)を有する部材である。第1遮断部材35A及び第2遮断部材35Bが互いに押し付けられたときには、第1遮断部材35A及び第2遮断部材35Bの少なくとも一方が押し込まれることで、隙間が生じることを抑制している。
【0057】
本実施形態の第1遮断部材35A及び第2遮断部材35Bは異なる硬さを有している。例えば、第1遮断部材35Aは、EPDM(エチレンプロピレンゴム)系の弾性部材で形成され、第2遮断部材35Bは、ウレタン系の弾性部材で形成されている。これにより、第2遮断部材35Bは、第1遮断部材35Aと比べて柔らかく構成されている。なお、弾性部材の種類は一例として示したもので、上記の弾性部材に制限するものではない。例えば、第1遮断部材35A、及び第2遮断部材35Bは、EPDM系又はウレタン系の弾性部材を用いたうえで、密度を異ならせて、硬さを変えてもよい。
【0058】
本実施形態は、硬い第1遮断部材35Aが柔らかい第2遮断部材35Bを押し込むように構成している。これにより、同じ硬さの部材が互いに押し込みあうことで生じる劣化を抑止できる。
【0059】
次に、本実施形態のショベル100の製造方法における、燃料タンク19の配置工程について説明する。燃料タンク19を上述した位置に配置する場合には、燃料タンク19と中央右縦部材30Aとの間が狭いため、すでに燃料タンク19の配置が完了した後に遮断部材を、燃料タンク19と中央右縦部材30Aとの間に設けるのは難しい。また、燃料タンク19と中央右縦部材30Aのうち、一方にのみ弾性を有する遮断部材を設けた場合、燃料タンク19を設置する際に、燃料タンク19又は中央右縦部材30Aの表面が、遮断部材に接触し、遮断部材が剥がれたり、破れたりする可能性がある。一方、遮断部材に弾性を有していない素材を用いた場合に、組み立て誤差を考慮すると、隙間が生じたり、弾性部材が押しつぶせないため、燃料タンク19の搭載性が悪くなる可能性がある。そこで、本実施形態では、燃料タンク19と中央右縦部材30Aとの各々に、遮断部材(第1遮断部材35A、及び第2遮断部材35B)を備えた。
【0060】
図7は、ショベル100の製造方法の一工程である燃料タンク19の搭載工程を例示した図である。
図7に示される燃料タンク19は、尿素水供給ポンプ70を設置するための支持部材701が設けられている。
図7(A)及び
図7(B)に示される例では、ショベル100は、右側外カバー31Aを外した状態とする。
【0061】
(図示しない)クレーンが、燃料タンク19を持ち上げる。当該クレーンは、燃料タンク19を、作動油タンク18の設置位置と尿素水タンク20の設置位置との間の、旋回フレーム30の所定位置の上方まで移動させる。
図7(A)は、クレーンが、燃料タンク19を、旋回フレーム30の所定位置の上方まで移動させた後の状態を示している。
【0062】
そして、クレーンが、第1遮断部材35Aを側面に設けた燃料タンク19を、ディーゼルエンジン8の設置位置と尿素水供給ポンプ70の設置位置との間の所定位置であって、鉛直下方向に向かうにつれて太くなるよう傾斜した傾斜面を備えた第2遮断部材35Bを側面に有する中央右縦部材30Aに対向する位置に、第1遮断部材35Aと第2遮断部材35Bとが接するように配置する(配置工程の一例)。ところで、第1遮断部材35Aが鉛直下方向に太くなり、第2遮断部材35Bが鉛直下方向に細くなっている。このため、燃料タンク19を上方から降下させて、旋回フレーム30に搭載する際に、燃料タンク19が降下している間、第1遮断部材35Aの表面と第2遮断部材35Bの表面とは接触せず、仮に接触したとしても過度に押し合うことはない。
【0063】
図7(B)は、クレーンが、燃料タンク19の配置を完了した状態を示している。
図7(B)に示されるように、燃料タンク19の配置を完了した段階で、第1遮断部材35Aと第2遮断部材35Bとが接触し、互いに押し合うように形成されている。このように、燃料タンク19の配置が完了するまで、第1遮断部材35Aと第2遮断部材35Bとが接触することを抑制するよう構成しているため、第1遮断部材35Aと第2遮断部材35Bとが擦れ合うことによる、剥がれ等の劣化を抑制できる。
【0064】
本実施形態は、燃料タンク19をクレーンで下方向に降ろす場合について説明した。しかしながら、本実施形態は、燃料タンク19の設置手法を制限するものではなく、燃料タンク19を左右方向(例えばY軸方向)に移動させて、所定位置に配置させてもよい。
【0065】
本実施形態は、第1遮断部材35A、及び第2遮断部材35Bの硬さを異ならせる例について説明したが、硬さを異ならせる手法に制限するものではなく、第1遮断部材35A、及び第2遮断部材35Bの硬さを同じにしてもよい。
【0066】
本実施形態では、第1遮断部材35Aと、第2遮断部材35Bと、に分けて配置した。これにより、燃料タンク19を配置する際に、燃料タンク19又は中央右縦部材30Aに、遮断部材が接触するのを抑制できる。
【0067】
なお、本実施形態では、第1遮断部材35Aと、第2遮断部材35Bと、に分けて配置する例について説明した。しかしながら、本実施形態のように、第1遮断部材35Aと、第2遮断部材35Bと、に分けて遮断部材を設ける手法に制限するものではなく、1個の遮断部材を、燃料タンク19又は中央右縦部材30Aに設けるようにしてもよい。
【0068】
本実施形態に係る第1遮断部材35A及び第2遮断部材35Bは、燃料タンク19を配置する途中で互いが接触するのを抑制できる。これにより、第1遮断部材35A及び第2遮断部材35Bが剥がれたり、破れたりすることを抑制できる。
【0069】
さらには、本実施形態に係る第1遮断部材35A及び第2遮断部材35Bは、弾性部材を用いて接するように配置したため、ディーゼルエンジン8の熱が尿素水供給ポンプ70の周囲の空間に流れ込むことの抑制と、燃料タンク19の搭載性と、の両立を図ることができる。
【0070】
(変形例1)
上述した実施形態においては、旋回フレーム30の中央右縦部材30Aにおいて、燃料タンク19に直面している部位のうち、最も高い部位に遮断部材を設ける例について説明した。しかしながら、上述した実施形態は、遮断部材の配置位置の一例を示したものであって、他の部位に設けてもよい。例えば、燃料タンク19と直面する位置に設けるのではなく、作動油タンク18に遮断部材を設けてもよい。本変形例では、作動油タンク18に遮断部材を設けた例とする。
【0071】
図8は、本変形例に係る遮断部材801の配置例を示した図である。
図8に示される例では、旋回フレーム30の中央右縦部材30A側に第1遮断部材801Aを設け、作動油タンク18側に第2遮断部材801Bを設けている。第1遮断部材801A及び第2遮断部材801Bの形状は、第1の実施形態の第1遮断部材35A及び第2遮断部材35Bと同様として説明を省略する。
【0072】
また、
図8に示されるように、第1遮断部材801Aは、中央右縦部材30Aと、中央右縦部材30Aから鉛直上方向(Z軸正方向)に延びる支持部材810と、の組み合わせに対して設けてもよい。支持部材810を中央右縦部材30Aに固定する手法は、どのようなものを用いてもよく、例えば(図示しない)締結部材で締結してもよい。本変形例では、中央右縦部材30Aと支持部材810との組み合わせに、第1遮断部材801Aを設けたことで、鉛直上方向(Z軸正方向)に長い領域で、ディーゼルエンジン8からの熱を遮断することを可能としている。これにより、尿素水供給ポンプ70に、ディーゼルエンジン8の熱で影響を与えることを抑止できる。
【0073】
また、作動油タンク18の配置手法も、第1の実施形態の燃料タンク19と同様とする。これにより、第1遮断部材35A及び第2遮断部材35Bの接触による劣化を抑止できる。
【0074】
本変形例は、遮断部材の配置の一例を示したものであって、燃料タンク19及び作動油タンク18に遮断部材を設ける手法に制限するものではなく、ディーゼルエンジン8と尿素水供給ポンプ70との間に存在する物体に遮断部材を設けて、ディーゼルエンジン8からの熱が尿素水供給ポンプ70に来ないように遮断できればよい。
【0075】
(変形例2)
上述した実施形態及び変形例では、第1遮断部材及び第2遮断部材が共に弾性を有する部材である場合について説明した。しかしながら、上述した実施形態及び変形例は、遮断部材の材質を制限するものではない。そこで変形例2では、第1遮断部材及び第2遮断部材のうちいずれか一方を弾性部材とし、他方を金属部材(例えば鉄)とした例とする。なお、本変形例においては、第1遮断部材及び第2遮断部材について、互いに接する面が鉛直方向に対して傾斜していなくともよい。
【0076】
本変形例では、中央右縦部材30A側に設けられた第2遮断部材を金属部材にして、燃料タンク19側に設けられた第1遮断部材35Aを弾性部材にした例について説明するが、逆であってもよい。金属部材である第2遮断部材は、滑りやすくなるように表面加工をしている。また、第2遮断部材の表面に潤滑性を促す液体等を塗布してもよい。
【0077】
本変形例では、上述した構成によって、第1遮断部材35Aの弾性部材の面が、第2遮断部材の金属部材の面に対して滑りが生じる。また、遮断部材のうち一方を弾性部材としているので、金属部材が弾性部材を押し込むことで隙間が生じるのを抑止できる。さらには、燃料タンクを配置する際に、第1遮断部材及び第2遮断部材との間で滑りが生じるので、第1遮断部材及び第2遮断部材が剥がれ等の劣化が生じるのを抑止できる。
【0078】
なお、本変形例は、第1遮断部材及び第2遮断部材のうちいずれか一方を弾性部材とし、他方を金属部材とした例について説明したが、このような組み合わせに制限するものではなく、第1遮断部材及び第2遮断部材のうち一方が他方に対して滑りを生じさせるような部材であればよい。また、第1遮断部材及び第2遮断部材の両方とも弾性部材であって、いずれか一方に滑りを促すシール等を張り付けてもよい。
【0079】
上述した実施形態、及び変形例においては、遮断部材を備えたことで、ディーゼルエンジン8からの熱が、尿素水供給ポンプ70に影響を及ぼすのを抑止できる。また、遮断部材を、燃料タンク19及び中央右縦部材30Aの各々に設けたことで、燃料タンク19を搭載する際に、燃料タンク19又は中央右縦部材30Aの表面に引っ掛けて破れるなどの劣化を抑止できる。
【0080】
以上、本発明に係る射出成形機の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態などに限定されない。特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更、修正、置換、付加、削除、及び組み合わせが可能である。それらについても当然に本発明の技術的範囲に属する。
【符号の説明】
【0081】
100 ショベル
1 下部走行体
2 上部旋回体
3 キャビン
4 ブーム
5 アーム
6 バケット
8 ディーゼルエンジン
9 排気管
10 排気ガス処理装置
12 冷却ファン
13 熱交換機ユニット
18 作動油タンク
19 燃料タンク
20 尿素水タンク
30 旋回フレーム
30A 中央右縦部材
30B 中央左縦部材
31A 右側外カバー
31B 左側外カバー
35A、801A 第1遮断部材
35B、801B 第2遮断部材
69 尿素水供給ライン
70 尿素水供給ポンプ
131A 第3遮断部材
131B 第4遮断部材