(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022157952
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】ドラムユニット
(51)【国際特許分類】
G03G 21/18 20060101AFI20221006BHJP
G03G 21/16 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
G03G21/18 146
G03G21/18 132
G03G21/16 171
G03G21/16 120
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021062504
(22)【出願日】2021-04-01
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116034
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 啓輔
(74)【代理人】
【識別番号】100144624
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 達也
(72)【発明者】
【氏名】王 裕ブン
(72)【発明者】
【氏名】橋本 淳一
【テーマコード(参考)】
2H171
【Fターム(参考)】
2H171FA02
2H171FA03
2H171FA11
2H171FA13
2H171FA14
2H171GA06
2H171GA12
2H171HA22
2H171HA33
2H171JA23
2H171JA27
2H171JA29
2H171JA31
2H171KA05
2H171KA06
2H171KA17
2H171QA03
2H171QA08
2H171QB02
2H171QB32
(57)【要約】
【課題】トナーカートリッジが着脱可能なドラムユニットにおいて、ワイヤクリーナの操作時に、ユーザの手が、シャッタと接触することを抑制すること。
【解決手段】ドラムユニット50は、第1トナーカートリッジTYが着脱可能なドラムフレーム501と、第1方向に延びる第1ドラム軸X2Yについて回転可能な第1感光ドラム51Yと、第1感光ドラム51Yを帯電する第1帯電ワイヤWYと、第1帯電ワイヤWYをクリーニングする第1ワイヤクリーナ70Yと、第1トナーカートリッジTY内のトナーの通過を許容する第1開口621Yを有する第1筐体62Yと、第1開口621Yを開閉する第1シャッタ65Yを備える。第1ワイヤクリーナ70Yは、第1方向に移動可能であり、第1ワイヤクリーナ70Yを操作するための第1ハンドル71Yを有する。第1ハンドル71Yの一部は、第1シャッタ65Yよりも、第1感光ドラム51Yから離れている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドラムユニットであって、
第1トナーカートリッジが着脱可能なドラムフレームと、
第1方向に延びる第1ドラム軸について回転可能な第1感光ドラムと、
前記第1感光ドラムを帯電する第1帯電ワイヤであって、前記第1方向に延びる第1帯電ワイヤと、
前記第1帯電ワイヤをクリーニングするための第1ワイヤクリーナであって、前記第1方向において前記第1帯電ワイヤに対して移動可能な第1ワイヤクリーナであり、前記第1ワイヤクリーナを操作するための第1ハンドルを有する第1ワイヤクリーナと、
前記第1トナーカートリッジ内のトナーが通過することを許容する第1開口を有する第1筐体と、
前記第1開口を開閉可能な第1シャッタと、を備え、
前記第1ハンドルの一部は、前記第1シャッタよりも、前記第1感光ドラムから離れていることを特徴とするドラムユニット。
【請求項2】
前記第1ハンドルの前記一部は、前記第1方向と交差する第2方向において、前記第1シャッタよりも、前記第1感光ドラムから離れていることを特徴とする請求項1に記載のドラムユニット。
【請求項3】
前記ドラムフレームは、
第1端部と、
前記第2方向において、前記第1端部と離れて位置する第2端部と、を有し、
前記第1トナーカートリッジが前記ドラムフレームに装着された状態において、
前記第1感光ドラムは、前記第1端部に位置し、
前記第1トナーカートリッジは、前記第2端部に位置することを特徴とする請求項2に記載のドラムユニット。
【請求項4】
前記第1シャッタは、前記第2方向において、前記第1端部と前記第2端部の間に位置することを特徴とする請求項3に記載のドラムユニット。
【請求項5】
前記第1筐体内のトナーを前記第1感光ドラムに供給する第1現像ローラを備えることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のドラムユニット。
【請求項6】
前記ドラムフレームは、第2トナーカートリッジを着脱可能であり、
前記ドラムユニットは、
前記第1方向に延びる第2ドラム軸について回転可能な第2感光ドラムと、
前記第2感光ドラムを帯電する第2帯電ワイヤであって、前記第1方向に延びる第2帯電ワイヤと、
前記第2帯電ワイヤをクリーニングするための第2ワイヤクリーナであって、前記第1方向において前記第2帯電ワイヤに対して移動可能な第2ワイヤクリーナであり、前記第2ワイヤクリーナを操作するための第2ハンドルを有する第2ワイヤクリーナと、
前記第2トナーカートリッジ内のトナーが通過することを許容する第2開口を有する第2筐体と、
前記第2開口を開閉可能な第2シャッタと、を備え、
前記第2ハンドルの一部は、前記第2シャッタよりも、前記第2感光ドラムから離れていることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1項に記載のドラムユニット。
【請求項7】
前記第2筐体内のトナーを前記第2感光ドラムに供給する第2現像ローラを備えることを特徴とする請求項6に記載のドラムユニット。
【請求項8】
前記第2感光ドラムは、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向において、前記第1感光ドラムと並ぶことを特徴とする請求項6または請求項7に記載のドラムユニット。
【請求項9】
前記ドラムユニットは、前記第3方向において、画像形成装置の装置本体に対して着脱可能であることを特徴とする請求項8に記載のドラムユニット。
【請求項10】
前記第2ハンドルの一部は、前記第2方向において、前記第2シャッタよりも、前記第2感光ドラムから離れていることを特徴とする請求項8または請求項9に記載のドラムユニット。
【請求項11】
前記ドラムフレームに前記第1トナーカートリッジおよび前記第2トナーカートリッジが装着された状態において、前記第1ハンドルは、前記第3方向において、前記第1トナーカートリッジと前記第2トナーカートリッジの間に位置することを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか1項に記載のドラムユニット。
【請求項12】
前記第1トナーカートリッジは、円筒状の外周面を有する第1トナー筐体を有し、
前記第2トナーカートリッジは、円筒状の外周面を有する第2トナー筐体を有し、
前記第1ハンドルは、前記第2トナー筐体の外周面に沿った円弧面を有することを特徴とする請求項11に記載のドラムユニット。
【請求項13】
前記ドラムフレームに前記第1トナーカートリッジが装着された状態において、前記第1ハンドルの一部は、前記第2方向において、前記第1トナーカートリッジに対して、前記第1感光ドラムの反対側に位置することを特徴とする請求項8から請求項12のいずれか1項に記載のドラムユニット。
【請求項14】
前記ドラムフレームに前記第2トナーカートリッジが装着された状態において、前記第2ハンドルの一部は、前記第2方向において、前記第2トナーカートリッジに対して、前記第2感光ドラムの反対側に位置することを特徴とする請求項8から請求項13のいずれか1項に記載のドラムユニット。
【請求項15】
前記第1ワイヤクリーナは、前記第1帯電ワイヤに接触する第1接触部を有し、
前記第1接触部は、前記第2方向において、前記第1シャッタと前記第1ドラム軸の間に位置することを特徴とする請求項8から請求項14のいずれか1項に記載のドラムユニット。
【請求項16】
前記第1接触部は、前記第3方向において、前記第1ハンドルとは異なる位置に位置することを特徴とする請求項15に記載のドラムユニット。
【請求項17】
前記第1接触部は、前記第2筐体と前記第1感光ドラムの間に位置することを特徴とする請求項15または請求項16に記載のドラムユニット。
【請求項18】
前記第2ワイヤクリーナは、前記第2帯電ワイヤに接触する第2接触部を有し、
前記第2接触部は、前記第2方向において、前記第2シャッタと前記第2ドラム軸の間に位置することを特徴とする請求項8から請求項17のいずれか1項に記載のドラムユニット。
【請求項19】
前記第2接触部は、前記第3方向において、前記第2ハンドルとは異なる位置に位置することを特徴とする請求項18に記載のドラムユニット。
【請求項20】
前記第1感光ドラム、前記第2感光ドラム、前記第1筐体および前記第2筐体は、前記ドラムフレームに着脱不能であることを特徴とする請求項6から請求項19のいずれか1項に記載のドラムユニット。
【請求項21】
前記ドラムユニットは、ドラムカートリッジであることを特徴とする請求項1から請求項20のいずれか1項に記載のドラムユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、トナーカートリッジが着脱可能なドラムユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トナーカートリッジが着脱可能なドラムユニットとして、感光ドラムと、感光ドラムを帯電する帯電ワイヤと、トナーカートリッジ内のトナーが通過することを許容する開口を有する筐体と、開口を開閉するシャッタと、を備えたものが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、トナーカートリッジが着脱可能なドラムユニットにおいて、帯電ワイヤをクリーニングするためのワイヤクリーナのハンドルを、シャッタよりも感光ドラムの近くに配置することが考えられる。しかしながら、ワイヤクリーナのハンドルを、シャッタよりも感光ドラムの近くに配置した場合には、ユーザのワイヤクリーナの操作時に、ユーザの手が、シャッタと接触してしまうおそれがある。その結果、シャッタの近くのトナーが、ユーザの手に付着するおそれがある。
【0005】
そこで、本開示は、トナーカートリッジが着脱可能なドラムユニットにおいて、ワイヤクリーナの操作時に、ユーザの手が、シャッタと接触することを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本開示に係るドラムユニットは、ドラムフレームと、第1感光ドラムと、第1帯電ワイヤと、第1ワイヤクリーナと、第1筐体と、第1シャッタと、を備える。
前記ドラムフレームは、第1トナーカートリッジが着脱可能である。
前記第1感光ドラムは、第1方向に延びる第1ドラム軸について回転可能である。
前記第1帯電ワイヤは、前記第1感光ドラムを帯電する。前記第1帯電ワイヤは、前記第1方向に延びる。
前記第1ワイヤクリーナは、前記第1帯電ワイヤをクリーニングするための部材である。前記第1ワイヤクリーナは、前記第1方向において前記第1帯電ワイヤに対して移動可能である。前記第1ワイヤクリーナは、前記第1ワイヤクリーナを操作するための第1ハンドルを有する。
前記第1筐体は、前記第1トナーカートリッジ内のトナーが通過することを許容する第1開口を有する。
前記第1シャッタは、前記第1開口を開閉可能である。
前記第1ハンドルの一部は、前記第1シャッタよりも、前記第1感光ドラムから離れている。
【0007】
この構成によれば、第1ハンドルの一部が第1シャッタよりも第1感光ドラムから離れているので、第1ワイヤクリーナの操作時に、ユーザの手が、第1シャッタと接触することを抑制することができる。
【0008】
また、前記第1ハンドルの前記一部は、前記第1方向と交差する第2方向において、前記第1シャッタよりも、前記第1感光ドラムから離れていてもよい。
【0009】
また、前記ドラムフレームは、第1端部と、前記第2方向において、前記第1端部と離れて位置する第2端部と、を有し、前記第1トナーカートリッジが前記ドラムフレームに装着された状態において、前記第1感光ドラムは、前記第1端部に位置し、前記第1トナーカートリッジは、前記第2端部に位置していてもよい。
【0010】
また、前記第1シャッタは、前記第2方向において、前記第1端部と前記第2端部の間に位置していてもよい。
【0011】
また、前記ドラムユニットは、前記第1筐体内のトナーを前記第1感光ドラムに供給する第1現像ローラを備えていてもよい。
【0012】
また、前記ドラムフレームは、第2トナーカートリッジを着脱可能であってもよい。この場合、前記ドラムユニットは、第2感光ドラムと、第2帯電ワイヤと、第2ワイヤクリーナと、第2筐体と、第2シャッタと、を備える。
前記第2感光ドラムは、前記第1方向に延びる第2ドラム軸について回転可能である。
前記第2帯電ワイヤは、前記第2感光ドラムを帯電する。前記第2帯電ワイヤは、前記第1方向に延びる。
前記第2ワイヤクリーナは、前記第2帯電ワイヤをクリーニングするための部材である。前記第2ワイヤクリーナは、前記第1方向において前記第2帯電ワイヤに対して移動可能である。前記第2ワイヤクリーナは、前記第2ワイヤクリーナを操作するための第2ハンドルを有する。
前記第2筐体は、前記第2トナーカートリッジ内のトナーが通過することを許容する第2開口を有する。
前記第2シャッタは、前記第2開口を開閉可能である。
前記第2ハンドルの一部は、前記第2シャッタよりも、前記第2感光ドラムから離れている。
【0013】
この構成によれば、第2ハンドルの一部が第2シャッタよりも第2感光ドラムから離れているので、第2ワイヤクリーナの操作時に、ユーザの手が、第2シャッタと接触することを抑制することができる。
【0014】
また、前記ドラムユニットは、前記第2筐体内のトナーを前記第2感光ドラムに供給する第2現像ローラを備えていてもよい。
【0015】
また、前記第2感光ドラムは、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向において、前記第1感光ドラムと並んでいてもよい。
【0016】
また、前記ドラムユニットは、前記第3方向において、画像形成装置の装置本体に対して着脱可能であってもよい。
【0017】
また、前記第2ハンドルの一部は、前記第2方向において、前記第2シャッタよりも、前記第2感光ドラムから離れていてもよい。
【0018】
また、前記ドラムフレームに前記第1トナーカートリッジおよび前記第2トナーカートリッジが装着された状態において、前記第1ハンドルは、前記第3方向において、前記第1トナーカートリッジと前記第2トナーカートリッジの間に位置していてもよい。
【0019】
また、前記第1トナーカートリッジは、円筒状の外周面を有する第1トナー筐体を有し、前記第2トナーカートリッジは、円筒状の外周面を有する第2トナー筐体を有し、前記第1ハンドルは、前記第2トナー筐体の外周面に沿った円弧面を有していてもよい。
【0020】
また、前記ドラムフレームに前記第1トナーカートリッジが装着された状態において、前記第1ハンドルの一部は、前記第2方向において、前記第1トナーカートリッジに対して、前記第1感光ドラムの反対側に位置していてもよい。
【0021】
この構成によれば、第1ハンドルの一部が第2方向において第1トナーカートリッジに対して第1感光ドラムの反対側に位置するので、第1ワイヤクリーナの操作時に、ユーザの手が、第1シャッタと接触することをより抑制することができる。
【0022】
また、前記ドラムフレームに前記第2トナーカートリッジが装着された状態において、前記第2ハンドルの一部は、前記第2方向において、前記第2トナーカートリッジに対して、前記第2感光ドラムの反対側に位置していてもよい。
【0023】
この構成によれば、第2ハンドルの一部が第2方向において第2トナーカートリッジに対して第2感光ドラムの反対側に位置するので、第2ワイヤクリーナの操作時に、ユーザの手が、第2シャッタと接触することをより抑制することができる。
【0024】
また、前記第1ワイヤクリーナは、前記第1帯電ワイヤに接触する第1接触部を有し、前記第1接触部は、前記第2方向において、前記第1シャッタと前記第1ドラム軸の間に位置していてもよい。
【0025】
また、前記第1接触部は、前記第3方向において、前記第1ハンドルとは異なる位置に位置していてもよい。
【0026】
また、前記第1接触部は、前記第2筐体と前記第1感光ドラムの間に位置していてもよい。
【0027】
また、前記第2ワイヤクリーナは、前記第2帯電ワイヤに接触する第2接触部を有し、前記第2接触部は、前記第2方向において、前記第2シャッタと前記第2ドラム軸の間に位置していてもよい。
【0028】
また、前記第2接触部は、前記第3方向において、前記第2ハンドルとは異なる位置に位置していてもよい。
【0029】
また、前記第1感光ドラム、前記第2感光ドラム、前記第1筐体および前記第2筐体は、前記ドラムフレームに着脱不能であってもよい。
【0030】
また、前記ドラムユニットは、ドラムカートリッジであってもよい。
【発明の効果】
【0031】
本開示によれば、トナーカートリッジが着脱可能なドラムユニットにおいて、ワイヤクリーナの操作時に、ユーザの手が、シャッタと接触することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図2】プロセスユニットの一部を拡大して示す図である。
【
図3】シャッタが閉位置に位置するときの現像器を示す斜視図である。
【
図4】シャッタが開位置に位置するときの現像器を示す斜視図である。
【
図6】プレート等の動作を示す簡略図(a),(b)である。
【
図7】トナーカートリッジが装着されていない状態のドラムユニットを示す斜視図である。
【
図8】トナーカートリッジが装着された状態のドラムユニットを示す斜視図である。
【
図9】ワイヤクリーナを示す斜視図(a),(b)である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
次に、本開示の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、画像形成装置1は、装置本体10と、プロセスユニットUとを備える。なお、
図1では、便宜上、装置本体10の大きさを小さく図示している。
【0034】
プロセスユニットUは、4つのトナーカートリッジTと、ドラムユニット50とを備えている。
【0035】
トナーカートリッジTは、非磁性体であるトナーを収容している。4つのトナーカートリッジTには、それぞれ異なる色のトナーが収容されている。
【0036】
なお、本明細書および図面において、トナーの色に対応したトナーカートリッジTなどの部材を特定する場合には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのそれぞれに対応させて、Y,M,C,Kの記号を付することとする。また、イエローに対応する部材の名称の頭に「第1」を付し、マゼンタに対応する部材の名称の頭に「第2」を付し、シアンに対応する部材の名称の頭に「第3」を付し、ブラックに対応する部材の名称の頭に「第4」を付すこととする。つまり、例えばトナーカートリッジTの場合は、イエローに対応するトナーカートリッジTを、第1トナーカートリッジTYとも称する。また、マゼンタに対応するトナーカートリッジTを、第2トナーカートリッジTMとも称する。また、シアンに対応するトナーカートリッジTを、第3トナーカートリッジTCとも称する。また、ブラックに対応するトナーカートリッジTを、第4トナーカートリッジTKとも称する。
【0037】
図に示す矢印は、後述する感光ドラム51を通過するシートの搬送方向Dsを示す。4つのトナーカートリッジTは、搬送方向Dsの上流側から順に、第1トナーカートリッジTY、第2トナーカートリッジTM、第3トナーカートリッジTC、第4トナーカートリッジTKの順で並んでいる。
【0038】
トナーカートリッジTは、ドラムユニット50の後述するドラムフレーム501に着脱可能となっている。具体的には、第1トナーカートリッジTYは、ドラムフレーム501に着脱可能である。第2トナーカートリッジTMは、ドラムフレーム501に着脱可能である。なお、シアンに対応した第3トナーカートリッジTCと、ブラックに対応した第4トナーカートリッジTKについては、同様であるため、記載を省略する。以下の説明でも、同様に、具体例としてイエロー、マゼンタに対応した部材について代表して説明し、シアン、ブラックに対応した部材の説明は省略する。
【0039】
トナーカートリッジTは、アジテータAGを有する。アジテータAGは、トナーカートリッジT内のトナーを撹拌させる部材である。アジテータAGは、第1方向に延びるアジテータ軸XDについて回転可能である。具体的には、イエローに対応した第1アジテータAGYは、第1方向に延びる第1アジテータ軸XDYについて回転可能である。また、マゼンタに対応した第2アジテータAGMは、第1方向に延びる第2アジテータ軸XDMについて回転可能である。
【0040】
トナーカートリッジTは、第1方向と交差する第2方向において、ドラムフレーム501に対して着脱可能となっている。詳しくは、トナーカートリッジTは、図示上側から、ドラムフレーム501に着脱可能となっている。本実施形態では、第2方向は、第1方向と直交する方向である。
【0041】
ドラムユニット50は、第1方向および第2方向と交差する第3方向において、装置本体10に対して着脱可能となっている。本実施形態では、第3方向は、第1方向および第2方向と直交する方向である。また、第3方向は、搬送方向Dsと平行な方向である。
【0042】
ドラムユニット50は、ドラムフレーム501と、4つの感光ドラム51と、4つのスコロトロン帯電器52と、4つのクリーニングローラ53と、4つの現像器60と、4つのワイヤクリーナ70とを有する。4つの感光ドラム51、4つのスコロトロン帯電器52、4つのクリーニングローラ53および4つの現像器60は、ドラムフレーム501に着脱不能に固定されている。4つのワイヤクリーナ70は、ドラムフレーム501に対して第1方向に移動可能であり、ドラムフレーム501に対して着脱不能となっている。
【0043】
ドラムフレーム501は、装置本体10に対して第3方向に移動可能となっている。ドラムフレーム501は、装置本体10から取り外し可能となっている。ドラムフレーム501は、第1端部501Aと、第2端部501Bとを有する。第2端部501Bは、第2方向において、第1端部501Aから離れて位置する。トナーカートリッジTがドラムフレーム501に装着された状態において、感光ドラム51は、第1端部501Aに位置し、トナーカートリッジTは、第2端部501Bに位置する。
【0044】
感光ドラム51は、第1方向に延びるドラム軸X2について回転可能である。具体的には、イエローに対応した第1感光ドラム51Yは、第1方向に延びる第1ドラム軸X2Yについて回転可能である。また、マゼンタに対応した第2感光ドラム51Mは、第1方向に延びる第2ドラム軸X2Mについて回転可能である。4つの感光ドラム51は、第3方向に並んでいる。
【0045】
スコロトロン帯電器52は、感光ドラム51を帯電させる帯電器である。
図2に示すように、スコロトロン帯電器52は、感光ドラム51を帯電させるための帯電ワイヤWおよびグリッド電極Gとを有する。帯電ワイヤWは、第1方向に延びる。具体的に、イエローに対応した第1スコロトロン帯電器52Yは、第1感光ドラム51Yを帯電させるための第1帯電ワイヤWYおよび第1グリッド電極GYとを有する。また、マゼンタに対応した第2スコロトロン帯電器52Mは、第2感光ドラム51Mを帯電させるための第2帯電ワイヤWMおよび第2グリッド電極GMとを有する。第1帯電ワイヤWYおよび第2帯電ワイヤWMは、第1方向に延びる。なお、帯電器は、帯電ワイヤを有し、グリッド電極を有さないコロトロン帯電器であってもよい。
【0046】
クリーニングローラ53は、感光ドラム51をクリーニングするローラである。なお、クリーニングローラ53の代わりに、クリーニングブレードが用いられてもよい。
【0047】
4つの現像器60は、第1方向に並んでいる(
図1参照)。現像器60には、対応するトナーカートリッジTからトナーが供給される。具体的には、イエローに対応した第1現像器60Yには、第1トナーカートリッジTYからトナーが供給される。また、マゼンタに対応した第2現像器60Mには、第2トナーカートリッジTMからトナーが供給される。
【0048】
現像器60は、現像ローラ61と、筐体62と、上流オーガ63と、下流オーガ64と、シャッタ65とを備えている。筐体62、上流オーガ63、下流オーガ64およびシャッタ65は、トナー受け入れ装置600を構成している。現像器60は、現像ローラ61と、トナー受け入れ装置600とを備えている。トナーカートリッジTは、トナー受け入れ装置600に着脱可能である。
【0049】
現像ローラ61は、筐体62内のトナーを感光ドラム51に供給する磁気ローラである。現像ローラ61は、磁気シャフトと、磁気スリーブとを有する。磁気シャフトは、周方向に異なる磁極が所定パターンで配置されている。磁気シャフトは、例えば、複数の永久磁石を有する円柱状の部材である。磁気シャフトは、筐体62に固定される。
【0050】
磁気スリーブは、例えば、非磁性金属材料を主体とする円筒状部材からなる。磁気スリーブは、磁気シャフトを中心として回転可能である。磁気スリーブは、磁気シャフトの磁力によりトナーを保持する。
【0051】
現像ローラ61は、第1方向に延びる現像軸X1について回転可能となっている。詳しくは、磁気スリーブは、現像軸X1について回転可能となっている。現像ローラ61は、感光ドラム51の表面と向かい合っている。現像ローラ61は、感光ドラム51の表面から離れている。
【0052】
具体的には、イエローに対応した第1現像ローラ61Yは、第1方向に延びる第1現像軸X1Yについて回転可能となっている。第1現像ローラ61Yは、第1筐体62Y内のトナーを第1感光ドラム51Yに供給する。また、マゼンタに対応した第2現像ローラ61Mは、第1方向に延びる第2現像軸X1Mについて回転可能となっている。第2現像ローラ61Mは、第2筐体62M内のトナーを第2感光ドラム51Mに供給する。
【0053】
筐体62は、磁性体であるキャリアを収容する容器である。キャリアは、例えば鉄粉である。筐体62は、トナーカートリッジT内のトナーが通過することを許容する開口621を有する。具体的には、イエローに対応した第1筐体62Yは、第1トナーカートリッジTY内のトナーが通過することを許容する第1開口621Yを有する。マゼンタに対応した第2筐体62Mは、第2トナーカートリッジTM内のトナーが通過することを許容する第2開口621Mを有する。
【0054】
開口621は、上流オーガ63および下流オーガ64より上に位置する。詳しくは、開口621は、上流オーガ63の上に位置する。現像軸X1は、下流オーガ64の下に位置する。
【0055】
上流オーガ63は、第3方向において、下流オーガ64と並んでいる。上流オーガ63は、開口621からの距離が下流オーガ64よりも近い。
【0056】
上流オーガ63は、筐体62内のキャリアとトナーとを循環する。上流オーガ63は、開口621から補給されたトナーを下流オーガ64に搬送する。
【0057】
下流オーガ64は、筐体62内のキャリアとトナーとを現像ローラ61へ向けて搬送可能である。下流オーガ64は、トナーを現像ローラ61に供給する。下流オーガ64は、筐体62内のキャリアとトナーとを循環させる。
【0058】
シャッタ65は、開口621を開閉可能である。具体的には、イエローに対応した第1シャッタ65Yは、第1開口621Yを開閉可能である。マゼンタに対応した第2シャッタ65Mは、第2開口621Mを開閉可能である。シャッタ65は、第2方向において、ドラムフレーム501の第1端部501Aと第2端部501Bの間に位置している。
【0059】
シャッタ65は、
図3に示す閉位置と、
図4に示す開位置との間で、第1方向に移動可能となっている。シャッタ65は、閉位置に位置するときに、開口621を閉じる。シャッタ65は、開位置に位置するときに、開口621を開ける。
【0060】
図3に示すように、シャッタ65は、第1方向に延びる板状の部材である。シャッタ65は、第2方向に貫通する孔651を有する。シャッタ65が閉位置に位置するときに、孔651は、第1方向において開口621とは異なる位置に位置する。
図4に示すように、シャッタ65が開位置に位置するときに、孔651は、開口621に重なる。
【0061】
シャッタ65は、2つの突起652を有する。突起652は、筐体62とは反対側に向けて突出する。シャッタ65は、一端部と、第1方向において一端部から離れて位置する他端部とを有する。シャッタ65の他端部は、第1方向において、シャッタ65の一端部よりもプレートPの近くに位置する。突起652は、シャッタ65の他端部に位置する。
【0062】
図5に示すように、トナーカートリッジTは、トナー筐体80を有している。トナー筐体80は、円筒状の外周面F1を有する。具体的には、イエローに対応した第1トナーカートリッジTYは、円筒状の外周面F1を有する第1トナー筐体80Yを有する。また、マゼンタに対応した第2トナーカートリッジTMは、円筒状の外周面F1を有する第2トナー筐体80Mを有する。
【0063】
トナー筐体80は、筐体本体81と、トナーシャッタ82とを有する。筐体本体81は、トナーが通過することを許容する孔H1を有する。トナーシャッタ82は、前述したアジテータ軸XDについて、筐体本体81に対して回動可能となっている。トナーシャッタ82は、孔H1を開ける第2開位置と、孔H1を閉じる第2閉位置との間で回動可能となっている。本実施形態では、トナーカートリッジTがドラムフレーム501に装着された状態において、筐体本体81に対してトナーシャッタ82が回動する。なお、トナーシャッタ82は、図示せぬモータ等の駆動源からの力によって、回動するようになっている。
【0064】
トナーシャッタ82は、トナーカートリッジTがドラムフレーム501に装着された状態において、シャッタ65の突起652(
図3参照)が入る孔H2を2つ有している。2つの孔H2は、外周面F1の周方向において、間隔を空けて並んでいる。
図3に示すように、シャッタ65は、トナーシャッタ82の外周面F1に向かい合う曲面F2を有する。曲面F2は、外周面F1に沿った曲面となっている。2つの突起652は、曲面F2から突出する。2つの突起652は、曲面F2の周方向において、間隔を空けて並んでいる。
【0065】
トナー受け入れ装置600は、プレートPと、押圧部材SPと、をさらに備えている。プレートPは、シャッタ65と共に第1方向に移動可能となっている。詳しくは、プレートPの後述する第1端部E1は、シャッタ65と共に第1方向に移動可能となっている。プレートPは、
図3に示す第1位置と、
図4に示す第2位置との間を移動可能となっている。詳しくは、プレートPの第1端部E1は、
図3に示す第1位置と、
図4に示す第2位置との間を移動可能となっている。
【0066】
第1位置は、トナーカートリッジTがトナー受け入れ装置600に装着されていない状態であるときのプレートPの第1端部E1の位置である。第2位置は、トナーカートリッジTがトナー受け入れ装置600に装着された状態であるときのプレートPの第1端部E1の位置である。第2位置に位置する場合の第1端部E1は、第1位置に位置する場合の第1端部E1よりも第1方向において後述する第2端部E2から離れている。プレートPは、第1プレートP1と、第2プレートP2と、連結部P3とを有している。
【0067】
第1プレートP1は、第1方向における第1端部E1を有する。第1端部E1は、シャッタ65の第1方向における中央部と回動可能に連結されている。第1プレートP1は、第1端部E1を通る第1軸X11であって、第3方向に延びる第1軸X11について、筐体62に対して回動可能となっている。
【0068】
第1プレートP1は、凹部P11を有している。凹部P11は、第1端部E1から連結部P3に向けて第1方向に凹んでいる。トナーカートリッジTがトナー受け入れ装置600に装着された状態において、シャッタ65の一部は、凹部P11に入る(
図4参照)。
【0069】
第1プレートP1は、トナー筐体80の外周面F1(
図5参照)に沿った円弧状の円弧面P12を有している。トナーカートリッジTがトナー受け入れ装置600に装着された状態において、円弧面P12は、トナー筐体80の外周面F1に接触する。
【0070】
第2プレートP2は、第1方向において第1端部E1から離れて位置する第2端部E2を有する。第2端部E2は、第1方向において、第1端部E1よりも、シャッタ65から離れて位置する。第2プレートP2は、第1方向における一端部と、第1方向において一端部から離れた他端部と、を有する。他端部は、第1方向において、一端部よりも第1プレートP1から離れて位置する。第2端部E2は、第2プレートP2の他端部である。第2端部E2は、筐体62に回動可能となっている。詳しくは、第2端部E2は、筐体62に回動可能に固定されている。第2プレートP2は、第2端部E2を通る第2軸X12であって、第3方向に延びる第2軸X12について、筐体62に対して回動可能となっている。
【0071】
第2プレートP2は、第1プレートP1と異なる方向に回動可能となっている。詳しくは、第1端部E1が第1位置から第2位置に移動すると、第1プレートP1は、図示反時計回りに回動する。これに対し、第2プレートP2は、第1端部E1が第1位置から第2位置に移動すると、図示時計回りに回動する。
【0072】
第2プレートP2は、トナー筐体80の外周面F1(
図5参照)に沿った円弧状の円弧面P21を有している。トナーカートリッジTがトナー受け入れ装置600に装着された状態において、円弧面P21は、トナー筐体80の外周面F1に接触する。
【0073】
第1プレートP1は、第1方向において第1端部E1の反対側に位置する第3端部E3を有する。第2プレートP2は、第1方向において第2端部E2の反対側に位置する第4端部E4を有する。言い換えると、第4端部E4は、第2プレートP2の一端部である。
【0074】
連結部P3は、第1プレートP1の第3端部E3と第2プレートP2の第4端部E4を回動可能に連結する部位である。連結部P3は、第1端部E1と第2端部E2の間に位置する。連結部P3は、第1連結部P31と、第2連結部P32とを有する。第1連結部P31は、第3端部E3から第1方向に突出する。第2連結部P32は、第4端部E4から第1方向に突出する。第1連結部P31は、第3方向に延びる第3軸X13について、第2連結部P32に対して相対的に回動可能である。
【0075】
連結部P3は、第2方向において移動可能となっている。詳しくは、
図3に示す、プレートPが第1位置に位置する場合の連結部P3は、
図4に示す、プレートPが第2位置に位置する場合の連結部P3よりも、第2方向において、筐体62から離れている。
【0076】
押圧部材SPは、トナーカートリッジTがトナー受け入れ装置600に装着されていない状態で、プレートPの第1端部E1をプレートPの第2端部E2に向けて第1方向に押圧するバネである。本実施形態では、押圧部材SPは、圧縮コイルバネである。
【0077】
押圧部材SPは、第1方向において、シャッタ65と筐体62の間に位置する。押圧部材SPは、シャッタ65を開位置から閉位置に向けて押圧することで、シャッタ65を介してプレートPを押圧する。
【0078】
押圧部材SPは、第1方向に伸縮可能である。プレートPが第1位置に位置する状態において、第1方向における押圧部材SPの長さは、第1長さL1である。プレートPが第2位置に位置する状態において、第1方向における押圧部材SPの長さは、第2長さL2である。第2長さL2は、第1長さL1よりも短い。
【0079】
次に、トナーカートリッジTをトナー受け入れ装置600に着脱する際における、プレートPなどの動作について
図6を参照して説明する。なお、
図6は、便宜上、プレートPなどの構造を簡略化して図示している。
【0080】
図6(a)および
図7に示すように、トナーカートリッジTをトナー受け入れ装置600に装着する際、トナーカートリッジTは、プレートPの連結部P3と接触する。これにより、
図6(b)および
図8に示すように、連結部P3がトナーカートリッジTに押されて、第2方向において、筐体62に近づく方向に移動する。
【0081】
このように連結部P3が移動すると、第1端部E1は、押圧部材SPの押圧力に逆らって、第1位置から第2位置に移動する。また、このように第1端部E1が移動すると、第1端部E1に連結されたシャッタ65は、閉位置から開位置に移動する。
【0082】
トナーカートリッジTがトナー受け入れ装置600に装着された状態においては、シャッタ65の突起652が、トナーカートリッジTの孔H2に入る。これにより、トナーカートリッジTがトナー受け入れ装置600に装着された状態においては、突起652がトナーカートリッジTの孔H2に接触することで、シャッタ65の開位置から閉位置への移動が規制されるようになっている。
【0083】
トナーカートリッジTをトナー受け入れ装置600から外すと、
図6(b),(a)の順で示すように、押圧部材SPによってシャッタ65が押されることで、シャッタ65が開位置から閉位置に移動する。このようにシャッタ65が移動すると、シャッタ65に連結された第1端部E1が第2位置から第1位置に移動して、連結部P3が筐体62から離れる方向に第2方向に移動する。
【0084】
図2に示すように、ワイヤクリーナ70は、帯電ワイヤWをクリーニングするための部材である。具体的に、イエローに対応した第1ワイヤクリーナ70Yは、第1帯電ワイヤWYをクリーニングするための部材である。また、マゼンタに対応した第2ワイヤクリーナ70Mは、第2帯電ワイヤWMをクリーニングするための部材である。
【0085】
ワイヤクリーナ70は、第1方向において帯電ワイヤWに対して移動可能である。具体的には、イエローに対応した第1ワイヤクリーナ70Yは、第1方向において第1帯電ワイヤWYに対して移動可能である。また、マゼンタに対応した第2ワイヤクリーナ70Mは、第1方向において第2帯電ワイヤWMに対して移動可能である。
【0086】
ワイヤクリーナ70は、ワイヤクリーナ70を操作するためのハンドル71と、帯電ワイヤWに接触する接触部72とを有する。接触部72は、スポンジからなる。具体的には、イエローに対応した第1ワイヤクリーナ70Yは、第1ワイヤクリーナ70Yを操作するための第1ハンドル71Yと、第1帯電ワイヤWYに接触する第1接触部72Yとを有する。また、マゼンタに対応した第2ワイヤクリーナ70Mは、第2ワイヤクリーナ70Mを操作するための第2ハンドル71Mと、第2帯電ワイヤWMに接触する第2接触部72Mとを有する。
【0087】
第1ハンドル71Yの一部は、第1シャッタ65Yよりも、第1感光ドラム51Yから離れている。言い換えると、第1ハンドル71Yのうち第1感光ドラム51Yから最も離れた部分から第1ドラム軸X2Yまでの距離L3は、第1シャッタ65Yのうち第1感光ドラム51Yに最も近い部分から第1ドラム軸X2Yまでの距離L4よりも大きい。また、第1ハンドル71Yの一部は、第2方向において、第1シャッタ65Yよりも、第1感光ドラム51Yから離れている。
【0088】
第2ハンドル71Mの一部は、第2シャッタ65Mよりも、第2感光ドラム51Mから離れている。また、第2ハンドル71Mの一部は、第2方向において、第2シャッタ65Mよりも、第2感光ドラム51Mから離れている。
【0089】
ドラムフレーム501に第1トナーカートリッジTYおよび第2トナーカートリッジTMが装着された状態において、第1ハンドル71Yは、第3方向において、第1トナーカートリッジTYと第2トナーカートリッジTMの間に位置する。第1ハンドル71Yは、第2トナー筐体80Mの外周面F1に沿った円弧面F3を有している。
【0090】
ドラムフレーム501に第2トナーカートリッジTMおよび第3トナーカートリッジTCが装着された状態において、第2ハンドル71Mは、第3方向において、第2トナーカートリッジTMと第3トナーカートリッジTCの間に位置する。第2ハンドル71Mは、第3トナー筐体80Cの外周面F1に沿った円弧面F3を有している。
【0091】
第1接触部72Yは、第2方向において、第1シャッタ65Yと第1ドラム軸X2Yの間に位置する。第1接触部72Yは、第3方向において、第1ハンドル71Yとは異なる位置に位置する。詳しくは、第1接触部72Yの一部は、第3方向において、第1ハンドル71Yとは異なる位置に位置する。第1接触部72Yは、第2筐体62Mと第1感光ドラム51Yの間に位置する。
【0092】
第2接触部72Mは、第2方向において、第2シャッタ65Mと第2ドラム軸X2Mの間に位置する。第2接触部72Mは、第3方向において、第2ハンドル71Mとは異なる位置に位置する。詳しくは、第2接触部72Mの一部は、第3方向において、第2ハンドル71Mとは異なる位置に位置する。第2接触部72Mは、第3筐体62Cと第2感光ドラム51Mの間に位置する。
【0093】
図2および
図9に示すように、ワイヤクリーナ70は、ハンドル71を保持する第1保持部73と、接触部72を保持するための第2保持部74と、第1保持部73と第2保持部74とを連結する連結部75とをさらに有する。連結部75は、第2方向に延びている。連結部75は、第2方向において、ハンドル71と接触部72の間に位置する。
【0094】
連結部75は、第2保持部74と連結する一端部と、第1保持部73と連結する他端部と、を有する。他端部は、第2方向において一端部から離れて位置する。第1保持部73は、連結部75の他端部から、第3方向に延びている。第2保持部74は、連結部75の一端部から、第3方向に延びている。
【0095】
ハンドル71は、第1保持部73から、第2方向において、第2保持部74とは反対側に突出する。ハンドル71は、第1保持部73の第1方向における一端と第1保持部73の第1方向における他端に1つずつ配置されている。
【0096】
第2保持部74は、板状部74Aと、2つの突起74Bとを有する。板状部74Aは、連結部75に接続されている。2つの突起74Bは、板状部74Aから、帯電ワイヤWに向けて突出する。接触部72は、2つの突起74Bの間で挟まれている。
【0097】
図7に示すように、ワイヤクリーナ70は、トナー受け入れ装置600の第1方向における一端部とトナー受け入れ装置600の第1方向における他端部の間を、第1方向に移動可能となっている。トナー受け入れ装置600の一端部は、第1方向において、トナー受け入れ装置600の他端部よりもシャッタ65の近くに位置する。
図8に示すように、ワイヤクリーナ70がトナー受け入れ装置600の一端部に位置し、かつ、トナーカートリッジTがトナー受け入れ装置600に装着された状態では、ワイヤクリーナ70は、第1方向において、第1方向におけるシャッタ65の一端と第1方向におけるシャッタ65の他端の間に位置する。言い換えると、ワイヤクリーナ70がトナー受け入れ装置600の一端部に位置し、かつ、トナーカートリッジTがトナー受け入れ装置600に装着された状態では、ワイヤクリーナ70は、第3方向において、シャッタ65と重なる。
【0098】
次に、ワイヤクリーナ70による帯電ワイヤWのクリーニング方法について説明する。
図2に示すように、イエローに対応した第1帯電ワイヤWYをクリーニングする場合には、ユーザは、まず、第1トナーカートリッジTYをドラムフレーム501から外す。その後、ユーザは、第1トナーカートリッジTYが装着されていた空間に手を入れて、第1ワイヤクリーナ70Yの第1ハンドル71Yに指をかける。その後、ユーザが第1ワイヤクリーナ70Yを第1方向に移動させることで、第1帯電ワイヤWYがクリーニングされる。つまり、所定の色に対応した帯電ワイヤWをクリーニングする場合には、所定の色に対応したトナーカートリッジTを外した後、所定の色に対応したワイヤクリーナ70を操作すればよい。
【0099】
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
第1ハンドル71Yの一部が、第1シャッタ65Yよりも第1感光ドラム51Yから離れている。そのため、第1ワイヤクリーナ70Yの操作時に、ユーザの手が、第1シャッタ65Yと接触することを抑制することができる。
【0100】
第2ハンドル71Mの一部が第2シャッタ65Mよりも第2感光ドラム51Mから離れている。そのため、第2ワイヤクリーナ70Mの操作時に、ユーザの手が、第2シャッタ65Mと接触することを抑制することができる。
【0101】
図7および
図8に示すように、トナーカートリッジTがトナー受け入れ装置600に装着されると、シャッタ65が閉位置から開位置に移動する。そのため、トナーカートリッジTのトナー受け入れ装置600への装着の1つの動作によって、トナー受け入れ装置600のシャッタ65を閉位置から開位置へ移動させることができる。
【0102】
図6に示すように、シャッタ65の突起652がトナーカートリッジTの孔H2に入ることで、シャッタ65の開位置から閉位置への移動がトナーカートリッジTで規制される。そのため、押圧部材SPからプレートPを介してトナーカートリッジTに伝わる力によってトナーカートリッジTが装着位置からずれるのを抑制することができる。
【0103】
プレートPが円弧面P12,P21を有する。そのため、円筒状の外周面F1を有するトナー筐体80を、プレートPの円弧面P12,P21で良好に保持することができる。
【0104】
なお、本開示は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。以下の説明においては、前記実施形態と略同様の構造となる部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0105】
図10に示すように、ドラムフレーム501に第1トナーカートリッジTYが装着された状態において、第1ハンドル171Yの一部は、第2方向において、第1トナーカートリッジTYに対して、第1感光ドラム51Yの反対側に位置していてもよい。また、ドラムフレーム501に第2トナーカートリッジTMが装着された状態において、第2ハンドル171Mの一部は、第2方向において、第2トナーカートリッジTMに対して、第2感光ドラム51Mの反対側に位置していてもよい。具体的に、第1ハンドル171Yの第2方向における先端は、第2方向において、第1トナーカートリッジTYよりも第1感光ドラム51Yから離れて位置する。第2ハンドル171Mの第2方向における先端は、第2方向において、第2トナーカートリッジTMよりも第2感光ドラム51Mから離れて位置する。
【0106】
この形態によれば、第1ハンドル171Yの一部が、第2方向において第1トナーカートリッジTYに対して第1感光ドラム51Yの反対側に位置する。そのため、第1ワイヤクリーナの70Y操作時に、ユーザの手が、第1シャッタ65Yと接触することをより抑制することができる。また、第2ハンドル171Mの一部が第2方向において第2トナーカートリッジTMに対して第2感光ドラム51Mの反対側に位置する。そのため、第2ワイヤクリーナ70Mの操作時に、ユーザの手が、第2シャッタ65Mと接触することをより抑制することができる。
【0107】
また、この形態では、すべてのトナーカートリッジTをドラムフレーム501に装着したままの状態で、帯電ワイヤWをクリーニングすることができる。なお、ハンドル171の一部は、第2方向において、前述したアジテータ軸XDに対して第1感光ドラム51Yの反対側に位置していてもよい。
【0108】
プレートは、弾性変形可能な1枚の板であってもよい。この場合、プレートは、第1端部と第2端部の間に位置する中間部であって、第2方向において移動可能な中間部を有する構成とすることができる。つまり、1枚のプレートが撓むことにより、中間部が第2方向に移動可能となる構成とすることができる。そして、プレートが第1位置に位置する場合の中間部は、プレートが第2位置に位置する場合の中間部よりも、第2方向において、筐体から離れるような構成とすることができる。
【0109】
ドラムユニットは、引き出しタイプではないドラムカートリッジあってもよい。例えば、ドラムユニットは、ドラムフレームに対して、感光ドラム、帯電ワイヤ、ワイヤクリーナ、筐体およびシャッタがそれぞれ1つずつ設置されるドラムカートリッジであってもよい。
【0110】
押圧部材は、圧縮コイルバネに限らず、引張コイルバネ、トーションバネ、板バネなどのその他のバネや、ゴムなどのバネ以外の押圧部材であってもよい。
【0111】
前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。
【符号の説明】
【0112】
50 ドラムユニット
51Y 第1感光ドラム
62Y 第1筐体
65Y 第1シャッタ
70Y 第1ワイヤクリーナ
71Y 第1ハンドル
501 ドラムフレーム
621Y 第1開口
TY 第1トナーカートリッジ
WY 第1帯電ワイヤ
X2Y 第1ドラム軸