(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022158081
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】折り畳みが容易なドラムペダル
(51)【国際特許分類】
G10D 13/11 20200101AFI20221006BHJP
【FI】
G10D13/11
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021062727
(22)【出願日】2021-04-01
(71)【出願人】
【識別番号】000111856
【氏名又は名称】パール楽器製造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 雄一
(57)【要約】
【課題】折り畳みが容易なドラムペダルを提供することである。
【解決手段】ドラムペダルは、フットボードと、ビーターが取り付けられる回転軸と、回転軸を回転可能に支持する支柱フレームと、フットボードの踏み込み操作に応じて回転軸を順回転させてビーターを移動させ、また、フットボードの踏み込み解除操作に応じて回転軸を逆回転させてビーターを元の位置に戻す駆動機構とを有する。駆動機構は、フットボードの踏み込み操作を回転軸の順回転に変換する変換機構と、回転軸を逆回転させる張力を生成するペダルスプリングと、ペダルスプリングにより生成される張力の回転軸への伝達を制御するクラッチ機構とを有する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バスドラムの演奏に使用される折り畳みが容易なドラムペダルであって、
フットボードと、
ビーターが取り付けられる回転軸と、
前記回転軸を回転可能に支持する支柱フレームと、
前記フットボードの踏み込み操作に応じて前記回転軸を順回転させて前記ビーターを移動させ、また、前記フットボードの踏み込み解除操作に応じて前記回転軸を逆回転させて前記ビーターを元の位置に戻す駆動機構とを有し、
前記駆動機構は、
前記フットボードの踏み込み操作を前記回転軸の順回転に変換する変換機構と、
前記回転軸を逆回転させる張力を生成するペダルスプリングと、
前記ペダルスプリングにより生成される張力の前記回転軸への伝達を制御するクラッチ機構とを有する、
折り畳みが容易なドラムペダル。
【請求項2】
前記クラッチ機構は、
前記回転軸に固定された第1のクラッチ部材と、
前記回転軸に沿って移動可能かつ前記回転軸の周りに回転可能に前記回転軸に嵌合された第2のクラッチ部材と、
前記第2のクラッチ部材の移動を制御する、前記回転軸に螺合された調整ねじとを有し、
前記ペダルスプリングは、一端が前記第2のクラッチ部材に連結され、他端が前記支柱フレームに連結されている、
請求項1に記載の折り畳みが容易なドラムペダル。
【請求項3】
前記第1のクラッチ部材と前記第2のクラッチ部材は、互いにかみ合い可能である、
請求項2に記載の折り畳みが容易なドラムペダル。
【請求項4】
前記クラッチ機構は、前記第2のクラッチ部材を前記第1のクラッチ部材の方へ付勢するばねをさらに有する、
請求項3に記載の折り畳みが容易なドラムペダル。
【請求項5】
前記第1のクラッチ部材と前記第2のクラッチ部材の一方は、少なくとも1つの突起を有し、
前記第1のクラッチ部材と前記第2のクラッチ部材の他方は、前記突起が嵌合可能な少なくとも1つの溝を有する、
請求項3または4に記載の折り畳みが容易なドラムペダル。
【請求項6】
前記第1のクラッチ部材と前記第2のクラッチ部材の前記突起と前記溝は、前記支柱フレームから露出しており、目視可能である、
請求項5に記載の折り畳みが容易なドラムペダル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳みが容易なドラムペダルに関する。
【背景技術】
【0002】
ドラムセットのバスドラムは、ドラムペダルによって演奏される。つまり、ドラムペダルは、演奏者の足の踏み込み操作によって、バスドラムを鳴らす道具である。
【0003】
ドラムペダルは、回動可能に支持されたフットボードと、バスドラムのヘッドを叩くビーターが取り付けられるビーターホルダーが固定された回転可能な回転軸と、フットボードの踏み込み操作に応じて回転軸を順回転させてビーターを前方へ振り出し、また、フットボードの踏み込み解除操作に応じて回転軸を逆回転させてビーターを元の位置に戻す駆動機構とを有する。駆動機構は、回転軸を逆回転させる張力を生成するペダルスプリングを有する。
【0004】
ドラムペダルの一種に、持ち運びに便利なように、折り畳み可能なものがある。ドラムペダルを折り畳む際は、まず、ペダルスプリングの連結を外す。これにより、ペダルスプリングによる張力がなくなるため、回転軸は自由に回転できるようになる。その結果、支柱フレームが自由に回動できるようになり、また、ビーターが自由に回動できるようになる。次いで、支柱フレームがフットボードに重なるように支柱フレームが回動される。また、ビーターがフットボードに重なるようにビーターが回動される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような折り畳み可能なドラムペダルでは、折り畳みの際にペダルスプリングの連結を外す作業が必要であり、折り畳み作業に手間を要する。
【0007】
本発明は、このような実状を考慮して成されたものであり、その目的は、折り畳みが容易なドラムペダルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態に係るドラムペダルは、フットボードと、ビーターが取り付けられる回転軸と、回転軸を回転可能に支持する支柱フレームと、フットボードの踏み込み操作に応じて回転軸を順回転させてビーターを移動させ、また、フットボードの踏み込み解除操作に応じて回転軸を逆回転させてビーターを元の位置に戻す駆動機構とを有する。駆動機構は、フットボードの踏み込み操作を回転軸の順回転に変換する変換機構と、回転軸を逆回転させる張力を生成するペダルスプリングと、ペダルスプリングにより生成される張力の回転軸への伝達を制御するクラッチ機構とを有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、折り畳みが容易なドラムペダルが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、設置状態におけるドラムペダルを右後方から見た斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1に示されたドラムペダルを右前方から見た斜視図である。
【
図3】
図3は、
図1に示されたドラムペダルの一部を分解して示す斜視図である。
【
図4】
図4は、回転軸の支持構造とクラッチ機構と角度調整機構を示す前方から見た部分断面図である。
【
図5】
図5は、折り畳み状態におけるドラムペダルの斜視図である。
【
図6】
図6は、かみ合い状態におけるクラッチ機構を拡大して示す斜視図である。
【
図7】
図7は、分離状態におけるクラッチ機構を拡大して示す斜視図である。
【
図8】
図8は、変形例に係るクラッチ機構を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る折り畳みが容易なドラムペダルについて説明する。
図1は、設置状態におけるドラムペダルを右後方から見た斜視図である。ここで、便宜上、前後左右上下は、
図1に示すように定義している。他の図においても、前後左右上下は、
図1に示した定義に従う。このため、ドラムペダルの左右は、図面の左右と必ずしも一致するとは限らない。また、設置状態は、使用のためにバスドラムに取り付けられた状態であって、踏み込み操作がおこなわれていない状態をいう。
【0012】
図2は、
図1に示されたドラムペダルを右前方から見た斜視図である。
図3は、
図1に示されたドラムペダルの一部を分解して示す斜視図である。
図3では、ビーターの図示は省略している。
図4は、回転軸の支持構造とクラッチ機構と角度調整機構を示す前方から見た部分断面図である。
図5は、折り畳み状態におけるドラムペダルの斜視図である。
図5では、ストラップの図示は省略している。
図6は、かみ合い状態におけるクラッチ機構を拡大して示す斜視図である。
図7は、分離状態におけるクラッチ機構を拡大して示す斜視図である。
図8は、変形例に係るクラッチ機構を示す斜視図である。
【0013】
実施形態に係るドラムペダル10は、演奏者の足の踏み込み操作によって、床に設置されるバスドラムを演奏するための装置である。
図1~
図3に示されるように、ドラムペダル10は、演奏者によって踏み込み操作されるフットボード11と、フットボード11を上下に回動可能に支持するヒールプレート12とを有する。たとえば、フットボード11とヒールプレート12はヒンジ13によって連結されている。
【0014】
ドラムペダル10はまた、バスドラムのヘッドを叩くビーター20が取り付けられるビーターホルダー30と、ビーターホルダー30が固定された回転軸40と、回転軸40を回転可能に支持する支柱フレーム50と、ヒールプレート12を回動可能に支柱フレーム50に連結する一対の連結部材60とを有する。
【0015】
支柱フレーム50は、左右に延在するベース部51と、ベース部51の左側の端部に立設された左側支柱部52と、ベース部51の右側の端部に立設された右側支柱部53を有する。左側支柱部52と右側支柱部53は共に、上下中央よりも下方の位置に、後方に延出する後方延出部56を有する。各後方延出部56には、左右に貫通した貫通孔が形成されている。
【0016】
一対の連結部材60は、ヒールプレート12に固定されている。各連結部材60は、ヒールプレート12から前方にほぼ水平に延びる水平部61と、水平部61の前端から前上方に延びる上昇部62と、上昇部62の前端から外側へ延びる前端部63を有する。一対の連結部材60の前端部63は、それぞれ、軸受け64を介して、左側支柱部52と右側支柱部53の後方延出部56に連結されている。また、後方延出部56から突出した連結部材60の前端部63の先端部には、抜け止め65が取り付けられている。これにより、ヒールプレート12と連結部材60は、支柱フレーム50に対して、ガタつくことなく、回動可能に連結されている。
【0017】
図4に示されるように、回転軸40は、多角柱状に形成された中間部41と、円柱状に形成された左側端部42と、円柱状に形成された右側端部43を有する。例えば、中間部41は、正六角柱状に形成されている。
図4は前方から見た図であるため、回転軸40の左側端部42は、
図4の右側に描かれ、回転軸40の右側端部43は、
図4の左側に描かれている。
【0018】
回転軸40の左側端部42は、左側支柱部52の上端部54内に埋め込まれたベアリング55によって回転可能に支持されている。回転軸40の右側端部43は、右側支柱部53の上端部54内に埋め込まれたベアリング55によって回転可能に支持されている。例えば、ベアリング55は、ボールベアリングで構成される。これにより、回転軸40は、支柱フレーム50の左側支柱部52と右側支柱部53によって、ほぼ水平に左右に延び、回転可能に支持される。回転軸40の左側端部42は、ねじ58によってベアリング55に取り付けられている。
【0019】
回転軸40の右側端部43は、左側端部42よりも長い。左側端部42は、左側支柱部52の上端部54内に収まっている。一方、右側端部43は、右側支柱部53から右方に突出している。右側支柱部53から突出した回転軸40の右側端部43には、クラッチ機構130と角度調整機構160が取り付けられている。クラッチ機構130と角度調整機構160については後述する。
【0020】
図1と
図2に示されるように、ビーター20は、金属製のビーターシャフト21と、ビーターシャフト21の先端に固定されたビーターヘッド22を有する。ビーターヘッド22は、バスドラムのヘッドを叩くための部材であり、例えば、フェルトの圧縮成型品で構成される。ビーター20はまた、ビーターホルダー30に対する固定位置をきめるためのストッパ23を有する。ストッパ23は、ビーターシャフト21がちょうど通る大きさの貫通孔を有し、その貫通孔の中にビーターシャフト21が通されている。したがって、ストッパ23は、ビーターシャフト21に沿って移動可能である。ストッパ23は、側面を貫通するねじ孔を有し、このねじ孔に固定ボルト24を締め付けることによって、ビーターシャフト21にストッパ23が固定される。ストッパ23の固定位置を変更することによって、ビーターホルダー30からビーターヘッド22までの長さを調整することができる。
【0021】
図1~
図3に示されるように、ビーターホルダー30は、回転軸40の左右中央付近において中間部41に固定されている。すなわち、ビーターホルダー30は、回転軸40の中間部41の断面形状と同じ多角形の貫通孔を有し、この貫通孔に回転軸40の中間部41が通されている。
図5に示されるように、ビーターホルダー30は、固定ビス34によって回転軸40の中間部41に固定されている。したがって、ビーターホルダー30は、回転軸40と一緒に回転する。ここで、ビーターホルダー30が回転軸40に固定されているとは、ビーターホルダー30が回転軸40と一緒に回転する限りにおいて、直接または間接を問わず、ビーターホルダー30が回転軸40に固定されていることを称する。
図3に示されるように、ビーターホルダー30は、ビーターシャフト21が挿入される貫通孔31と、貫通孔31に挿入されたビーターシャフト21を固定する固定ボルト32を有する。
【0022】
図1と
図2に示される設置状態において、ドラムペダル10は、フットボード11の踏み込み操作に応じて回転軸40を順回転させてビーターホルダー30に取り付けられたビーター20を前方へ振り出すとともに、フットボード11の踏み込み解除操作に応じて回転軸40を逆回転させてビーターホルダー30に取り付けられたビーター20を元の位置に戻す駆動機構を有する。ここで、順回転は、ビーターホルダー30に取り付けられたビーター20のビーターヘッド22を後方から上方を通して前方へ振り出させる回転軸40の回転を言う。また、逆回転は、順回転の逆の回転軸40の回転を言う。
【0023】
駆動機構は、フットボード11の踏み込み操作を回転軸40の順回転に変換する変換機構110と、回転軸40を逆回転させる張力を生成するペダルスプリング120を有する。
【0024】
変換機構110は、回転軸40の中間部41に固定されたホイール111と、ホイール111とフットボード11を接続しているストラップ115を有する。例えば、ストラップ115は、チェーンドライブで構成され、2本のチェーンを有する。これに限らず、ストラップ115は、ベルトドライブやダイレクトドライブで構成されてもよい。
【0025】
ホイール111は、ほぼ半円柱状の外観形状を有する。例えば、ホイール111は、ビーターホルダー30の近くにおいて、中間部41に固定されている。ホイール111は、ビーターホルダー30と同様に、回転軸40の中間部41の断面形状と同じ多角形の貫通孔を有し、この貫通孔に回転軸40の中間部41が通されている。
図5に示されるように、ホイール111は、固定ビス113によって回転軸40の中間部41に固定されている。したがって、ホイール111は、回転軸40と一緒に回転する。ここで、ホイール111が回転軸40に固定されているとは、ホイール111が回転軸40と一緒に回転する限りにおいて、直接または間接を問わず、ホイール111が回転軸40に固定されていることを称する。
【0026】
ホイール111は、半円柱状の外周面に、ストラップ115を受ける溝を有する。ホイール111は、ドラムペダル10の設置状態において、ホイール111の外周面が上方に位置するように、回転軸40の中間部41に固定されている。
【0027】
ストラップ115は、帯状の部材であり、ホイール111の外周面に形成された溝に巻回されている。
図2に示されるように、ストラップ115の下端部は、フットボード連結部116によって、フットボード11の先端部に取り付けられている。
図1に示されるように、ストラップ115の上端部は、ホイール連結部117によって、ホイール111の後端部に取り付けられている。
【0028】
図3に示されるように、ペダルスプリング120は、上端部121が、回転軸40の右側端部43に取り付けられた角度調整機構160に連結されており、下端部122が、右側支柱部53に設けられた張力調整機構170に連結されている。角度調整機構160は、ビーターホルダー30に取り付けられたビーター20の角度を調整する機構である。張力調整機構170は、ペダルスプリング120の張力を調整する機構である。
【0029】
角度調整機構160は、クラッチ機構130を介して、回転軸40の右側端部43に取り付けられている。クラッチ機構130は、ペダルスプリング120により生成される張力の回転軸40への伝達を制御する機構である。ここで、回転軸40への張力の伝達を制御するとは、回転軸40への張力の伝達を可能にすることと、回転軸40への張力の伝達を不可にすることを含む。
【0030】
クラッチ機構130は、例えば、かみ合いクラッチ機構で構成される。しかし、クラッチ機構130は、かみ合いクラッチ機構に限定されるものではなく、他のクラッチ機構、例えば摩擦クラッチ機構で構成されてもよい。以下では、クラッチ機構130はかみ合いクラッチ機構であるとして説明する。
【0031】
クラッチ機構130は、回転軸40の右側端部43に固定された第1のクラッチ部材140と、回転軸40の右側端部43に嵌合された第2のクラッチ部材150と、第2のクラッチ部材150を第1のクラッチ部材140の方へ付勢するばね153と、第2のクラッチ部材150の移動を制御する調整ねじ152と、調整ねじ152の抜け止めのための抜け止めねじ154を有する。
【0032】
第1のクラッチ部材140と第2のクラッチ部材150は、ほぼ円筒状の構造体であり、回転軸40の右側端部43がほぼ隙間なく通る貫通孔を有している。第1のクラッチ部材140と第2のクラッチ部材150は、互いにかみ合い可能である。例えば、第1のクラッチ部材140と第2のクラッチ部材150は、互いに近い端部にフランジ部を有し、それらフランジ部の対向面に、第1のクラッチ部材140は一対の突起141を有し、第2のクラッチ部材150は一対の溝151を有する。一対の突起141と一対の溝151は互いに嵌合可能に形成されている。
【0033】
ここでは、第1のクラッチ部材140と第2のクラッチ部材150が、それぞれ、一対の突起141と一対の溝151を有する例を示したが、第1のクラッチ部材140と第2のクラッチ部材150は、それぞれ、少なくとも1つの突起141と少なくとも1つの溝151を有していればよい。また、第1のクラッチ部材140が溝を有し、第2のクラッチ部材150が突起を有する構成であってもよい。
【0034】
回転軸40の右側端部43は一対の平坦面44を有し、第1のクラッチ部材140は一対のねじ孔142を有する。一対の平坦面44と一対のねじ孔142は互いに整列するように形成されている。一対の平坦面44と一対のねじ孔142を整列させた状態で、一対のねじ孔142に固定ビス143を締め付けることによって、第1のクラッチ部材140は回転軸40の右側端部43に固定される。すなわち、第1のクラッチ部材140は回転軸40と一緒に回転する。
【0035】
第2のクラッチ部材150は、回転軸40の右側端部43に嵌合されており、回転軸40の右側端部43に沿って移動可能であり、また、回転軸40の右側端部43の周りに回転可能である。回転軸40の右側端部43の先端部分45は、円筒状に形成されており、その外側面と内側面にねじ部が形成されている。第2のクラッチ部材150と調整ねじ152は、互いに向かい合う部分に、ばね153を収容する凹部を有している。ばね153は、先端部分45の周囲に配置され、調整ねじ152は、先端部分45の外側面のねじ部に螺合される。調整ねじ152の抜け止めのために、先端部分45の内側面のねじ部に抜け止めねじ154が螺合される。
【0036】
図6と
図7に示されるように、クラッチ機構130の状態の確認の容易さのため、第1のクラッチ部材140の突起141と第2のクラッチ部材150の溝151は、右側支柱部53から露出しており、目視可能に配置されている。すなわち、第1のクラッチ部材140の突起141と第2のクラッチ部材150の溝151は、右側支柱部53と調整機構160の間に位置している。第1のクラッチ部材140の突起141は、右側支柱部53の右方に位置しており、第2のクラッチ部材150の溝151は、調整機構160の左方に位置している。
【0037】
調整ねじ152は、締め込み具合に応じて、右側端部43の先端部分45に沿った位置が変化する。これにより、調整ねじ152は、回転軸40の右側端部43に沿った第2のクラッチ部材150の移動範囲を制限する。
【0038】
調整ねじ152の締め込みが小さく、右側端部43に沿った第2のクラッチ部材150の移動範囲が突起141の高さ寸法(または溝151の深さ寸法)よりも大きい状態では、第2のクラッチ部材150は、突起141の高さ寸法(または溝151の深さ寸法)よりも大きく第1のクラッチ部材140から分離することが可能である。このような分離状態においては、
図7に示されるように、第2のクラッチ部材150は、回転軸40の右側端部43の周りに回転可能である。
【0039】
第2のクラッチ部材150はばね153によって第1のクラッチ部材140の方へ付勢されているため、
図6に示されるように、第1のクラッチ部材140の突起141と第2のクラッチ部材150の溝151が整列したとき、突起141と溝151がかみ合う。このようなかみ合い状態において、これ以上回転しない程度に調整ねじ152の締め込みを大きくすると、第2のクラッチ部材150は、回転軸40の右側端部43に沿って移動不能となり、また、回転軸40の右側端部43の周りに回転不能になる。
【0040】
角度調整機構160は、クラッチ機構130の第2のクラッチ部材150に取り付けられている。角度調整機構160は、第2のクラッチ部材150に固定可能なカム161と、カム161から延出した一対の延出部165と、連結軸166によって延出部165に対して揺動可能に連結された連結部材167を有する。カム161は、第2のクラッチ部材150が嵌合可能な貫通孔162を有する。カム161は、カム161の上端部を分離するスリット163を有する。角度調整機構160は、スリット163の間隔を調整する固定ボルト164を有する。固定ボルト164が緩められた状態では、カム161は、第2のクラッチ部材150に対して回転可能である。固定ボルト164が締め付けられた状態では、カム161は、第2のクラッチ部材150に対して回転不能に固定される。連結部材167は貫通孔168を有し、貫通孔168には、ループ状に成形されたペダルスプリング120の上端部121が通されている。このため、ペダルスプリング120の上端部121は、連結部材167から取り外し不能になっている。すなわち、角度調整機構160に対するペダルスプリングの連結を外すことができない。
【0041】
前述したように、ペダルスプリング120の下端部122は張力調整機構170に連結されている。張力調整機構170は、スリットを有する連結部材171と、連結部材171のスリット間に架けられた連結軸172を有する。連結軸172は、ループ状に成形されたペダルスプリング120の下端部122に通されている。このため、ペダルスプリング120の下端部122は、連結部材171から取り外し不能になっている。すなわち、張力調整機構170に対するペダルスプリングの連結を外すことができない。
【0042】
張力調整機構170は、連結部材171から下方に延びる調整ボルト173と、調整ボルト173に螺合された固定ナット174と調整ナット175と、調整ボルト173に通されたスペーサ179とを有する。調整ボルト173は、固定ナット174よりも下方の部分が、右側支柱部53に設けられた右方延出部176の貫通孔177に通されている。右方延出部176よりも下方に突出した調整ボルト173の部分に、スペーサ179が通され、調整ナット175が螺合される。また、右方延出部176には、回転止めのために調整ナット175に係合する回転止め178が回動可能に設けられている。
【0043】
ペダルスプリング120の張力は、フットボード11の踏み込み感や、回転軸40すなわちビーター20の回転速度を決定する。このため、ペダルスプリング120の張力の調整は、ドラムペダル10における重要なセッティングのひとつである。
【0044】
張力調整機構170によるペダルスプリング120の張力の調整は、次のように行われる。まず、固定ナット174を緩めて、固定ナット174を上方へ移動させる。これにより、固定ナット174と右方延出部176の間に隙間ができる。次に、調整ナット175を回転させることにより、調整ナット175の高さ位置を調整する。調整ナット175の高さ位置の調整に伴って、ペダルスプリング120の伸び量が変化する。すなわち、ペダルスプリング120の張力が変化する。続いて、ペダルスプリング120の張力を所望値に調整した後、固定ナット174を締め付けて、調整ナット175の高さ位置を固定する。なお、ここでは、回転止め178の操作説明は省略している。
【0045】
角度調整機構160の連結部材167は、ペダルスプリング120の張力によって常に下方に引っ張られている。このため、カム161は、延出部165が下方に延びる姿勢に維持される。クラッチ機構130がかみ合い状態にあり、角度調整機構160の固定ボルト164が緩められた状態においては、前述したように、カム161は、第2のクラッチ部材150に対して回転可能である。言い換えれば、カム161に対して回転軸40が可能である。これにより、回転軸40を回転させることにより、回転軸40に固定されたビーターホルダー30に取り付けられたビーター20の角度を調整することができる。調整後、角度調整機構160の固定ボルト164を締め付けることにより、ビーター20の角度が固定される。
【0046】
ドラムペダル10は、バスドラムのフープに取り付けられて使用される。このため、ドラムペダル10は、
図2に示されるように、バスドラムのフープをクランプするフープクランプ機構180を有する。フープクランプ機構180は、支柱フレーム50のベース部51から前方に延出した一対のフープ受け181と、ベース部51に取り付けられるフープクランプ体182と、フープ受け181とフープクランプ体182の間隔を調整するハンドル付きボルト183を有する。
【0047】
バスドラムに対するドラムペダル10の取り付けは、次のようにおこなわれる。ハンドル付きボルト183を緩め、フープ受け181とフープクランプ体182の間に十分な間隔を確保する。次に、バスドラムのフープを、フープ受け181とフープクランプ体182の間に配置し、ハンドル付きボルト183を締め付ける。これにより、フープ受け181とフープクランプ体182の間隔が狭まり、バスドラムのフープがフープ受け181とフープクランプ体182によってクランプされる。その結果、ドラムペダル10がバスドラムに取り付けられる。
【0048】
バスドラムに取り付けられたドラムペダル10の演奏動作は、次のようにおこなわれる。フットボード11が踏み込み操作されると、フットボード11の先端部が下方に移動される。これに伴い、ホイール111に巻回されたストラップ115が下方に引っ張られてるため、ホイール111が回転軸40の周りに順回転される。これにより、回転軸40に固定されたビーターホルダー30も順回転されて、ビーターホルダー30に取り付けられたビーター20のビーターヘッド22が、後方から上方を通して前方へ振り出されて、ドラムヘッドを叩く。このとき、ペダルスプリング120は、角度調整機構160のカム161が回転軸40と一緒に回転されることによって伸長される。
【0049】
また、フットボード11が踏み込み解除操作されると、ペダルスプリング120の張力によって、カム161は、延出部165が下方に延びる姿勢に戻される。これに伴い、回転軸40の周りに逆回転され、回転軸40に固定されたビーターホルダー30に取り付けられたビーター20が元の位置に戻る。また、これに伴い、回転軸40に固定されたホイール111も逆回転され、ストラップ115がホイール111に巻回されるため、フットボード11が元の姿勢に戻される。
【0050】
ドラムペダル10の設置状態においては、クラッチ機構130は、
図6に示されるように、かみ合い状態にある。すなわち、第1のクラッチ部材140の突起141と第2のクラッチ部材150の溝151は、互いに嵌合している。加えて、第2のクラッチ部材150は、調整ねじ152の締め付けによって、第1のクラッチ部材140に押圧されている。この状態においては、第2のクラッチ部材150は、回転軸40の右側端部43に沿って移動不能であり、また、回転軸40の右側端部43の周りに回転不能である。その結果、ペダルスプリング120により生成される張力の回転軸40への伝達が可能である。これにより、前述した演奏動作をおこなうことができる。
【0051】
ドラムペダル10の折り畳みは、次のようにおこなわれる。まず、調整ねじ152を緩めて、第2のクラッチ部材150が、右側端部43に沿って、突起141の高さ寸法(または溝151の深さ寸法)よりも大きく移動できるようにする。
【0052】
次に、第2のクラッチ部材150を第1のクラッチ部材140から分離させる。すなわち、第2のクラッチ部材150を第1のクラッチ部材140から突起141の高さ寸法よりも大きく右方に引き離す。この分離の操作は、例えば、角度調整機構160を右方に移動させることによっておこなってよい。
【0053】
この状態においては、第2のクラッチ部材150は、回転軸40の右側端部43の周りに回転可能である。このため、ペダルスプリング120により生成される張力の回転軸40への伝達は不可となる。その結果、回転軸40は自由に回転できるようになり、また、フットボード11も自由に回動できるようになり、さらに、支柱フレーム50も自由に回動できるようになる。
【0054】
続いて、
図5に示されるように、支柱フレーム50がフットボード11に重なるように、連結部材60に対して支柱フレーム50を後方に回動させる。また、ビーター20がフットボード11に重なるように、回転軸40を中心にビーター20を前方に回動させる。
図5では、便宜上、ストラップ115の図示は省略している。ここで、支柱フレーム50の回動とビーター20の回動は、どちらが先におこなわれてもよいし、同時におこなわれてもよい。
【0055】
ドラムペダル10においては、互いに嵌合する突起141と溝151は、側方から見て台形状に形成されているため、第2のクラッチ部材150の分離と回転の操作は、角度調整機構160を回転させることによって同時におこなうことも可能である。
【0056】
ドラムペダル10を設置状態に戻す際は、折り畳みの作業を逆におこなえばよい。すなわち、連結部材60に対して支柱フレーム50を前方に回動させるとともに、回転軸40を中心にビーター20を後方に回動させる。その際に、第1のクラッチ部材140の突起141と第2のクラッチ部材150の溝151が整列すると、ばね153の付勢力によって第2のクラッチ部材150が第1のクラッチ部材140の方へ移動され、突起141と溝151がかみ合う。続いて、調整ねじ152を締め付けて、第2のクラッチ部材150の移動を不能にする。
【0057】
このように、実施形態に係るドラムペダル10では、折り畳みの際に、ドラムペダル10の構成部品のいずれも取り外されることがない。このため、折り畳んだドラムペダル10の持ち運びの間に、何らかの構成部品が紛失することがない。
【0058】
また、ドラムペダル10の折り畳みに必要な作業は、調整ねじ152を緩めること、支柱フレーム50とビーター20を回動させることだけであるので、容易におこなえる。
【0059】
さらに、ドラムペダル10は、張力調整機構170と角度調整機構160の調整状態を変えることなく、折り畳まれる。また、クラッチ機構130がかみ合いクラッチ機構であるため、ドラムペダル10を設置状態に戻したとき、ドラムペダル10を折り畳む前に実施されたセッティングが再現される。これにより、持ち運び後の演奏の際のドラムペダル10のセッティングを省くことも可能になる。
【0060】
上述したクラッチ機構130に代替可能な変形例に係るクラッチ機構130Aを
図8に示す。クラッチ機構130Aは、第2のクラッチ部材150の構成だけが異なっており、それ以外はクラッチ機構130と同様である。
【0061】
図8に示されるように、クラッチ機構130Aでは、第2のクラッチ部材150は、第1のクラッチ部材140の1つ突起141に対して、嵌合可能な複数の溝151を有している。例えば、複数の溝151は、第2のクラッチ部材150の中心軸に対して等しい角度間隔を置いて形成されている。
【0062】
この変形例に係るクラッチ機構130Aでは、折り畳み状態から設置状態に戻す際に、第2のクラッチ部材150の複数の溝151によって暫定的に決まる複数のセッティングのひとつを選択することになる。
【0063】
これは、ひとつの視点によれば、ドラムペダル10を折り畳む前に実施されたセッティングを再現することが可能である。また、別の視点によれば、身長や感覚や脚力などが異なる複数の演奏者がドラムペダル10を交代で使用する状況において、演奏者に好ましいセッティングを容易に提供することが可能である。
【0064】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0065】
10…ドラムペダル、11…フットボード、12…ヒールプレート、13…ヒンジ、20…ビーター、21…ビーターシャフト、22…ビーターヘッド、23…ストッパ、24…固定ボルト、30…ビーターホルダー、31…貫通孔、32…固定ボルト、34…固定ビス、40…回転軸、41…中間部、42…左側端部、43…右側端部、44…平坦面、45…先端部分、50…支柱フレーム、51…ベース部、52…左側支柱部、53…右側支柱部、54…上端部、55…ベアリング、56…後方延出部、60…連結部材、61…水平部、62…上昇部、63…前端部、64…軸受け、65…抜け止め、110…変換機構、111…ホイール、113…固定ビス、115…ストラップ、116…フットボード連結部、117…ホイール連結部、120…ペダルスプリング、121…上端部、122…下端部、130,130A…クラッチ機構、140…第1のクラッチ部材、141…突起、142…ねじ孔、143…固定ビス、150…第2のクラッチ部材、151…溝、152…調整ねじ、153…ばね、154…抜け止めねじ、160…角度調整機構、161…カム、162…貫通孔、163…スリット、164…固定ボルト、165…延出部、166…連結軸、167…連結部材、168…貫通孔、170…張力調整機構、171…連結部材、172…連結軸、173…調整ボルト、174…固定ナット、175…調整ナット、176…右方延出部、177…貫通孔、178…回転止め、179…スペーサ、180…フープクランプ機構、181…フープ受け、182…フープクランプ体、183…ハンドル付きボルト。
【手続補正書】
【提出日】2022-06-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バスドラムの演奏に使用される折り畳みが容易なドラムペダルであって、
フットボードと、
ビーターが取り付けられる回転軸と、
前記回転軸を回転可能に支持する支柱フレームと、
前記フットボードの踏み込み操作に応じて前記回転軸を順回転させて前記ビーターを移動させ、また、前記フットボードの踏み込み解除操作に応じて前記回転軸を逆回転させて前記ビーターを元の位置に戻す駆動機構とを有し、
前記駆動機構は、
前記フットボードの踏み込み操作を前記回転軸の順回転に変換する変換機構と、
前記回転軸を逆回転させる張力を生成するペダルスプリングと、
前記ペダルスプリングにより生成される張力の前記回転軸への伝達を制御するクラッチ機構とを有し、
前記クラッチ機構は、
前記回転軸に固定された第1のクラッチ部材と、
前記回転軸に沿って移動可能に前記回転軸に嵌合されており、前記第1のクラッチ部材から分離可能であり、前記第1のクラッチ部材から分離した状態においては前記回転軸の周りに回転可能である第2のクラッチ部材と、
前記第2のクラッチ部材の移動を制御する、前記回転軸に螺合された調整ねじとを有し、
前記ペダルスプリングは、一端が前記第2のクラッチ部材に取り付けられた角度調整機構に連結され、他端が前記支柱フレームに連結されている、
折り畳みが容易なドラムペダル。
【請求項2】
前記第1のクラッチ部材と前記第2のクラッチ部材は、互いにかみ合い可能である、
請求項1に記載の折り畳みが容易なドラムペダル。
【請求項3】
前記クラッチ機構は、前記第2のクラッチ部材を前記第1のクラッチ部材の方へ付勢するばねをさらに有する、
請求項2に記載の折り畳みが容易なドラムペダル。
【請求項4】
前記第1のクラッチ部材と前記第2のクラッチ部材の一方は、少なくとも1つの突起を有し、
前記第1のクラッチ部材と前記第2のクラッチ部材の他方は、前記突起が嵌合可能な少なくとも1つの溝を有する、
請求項2または3に記載の折り畳みが容易なドラムペダル。
【請求項5】
前記第1のクラッチ部材と前記第2のクラッチ部材の前記突起と前記溝は、前記支柱フレームから露出しており、目視可能である、
請求項4に記載の折り畳みが容易なドラムペダル。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
実施形態に係るドラムペダルは、フットボードと、ビーターが取り付けられる回転軸と、回転軸を回転可能に支持する支柱フレームと、フットボードの踏み込み操作に応じて回転軸を順回転させてビーターを移動させ、また、フットボードの踏み込み解除操作に応じて回転軸を逆回転させてビーターを元の位置に戻す駆動機構とを有する。駆動機構は、フットボードの踏み込み操作を回転軸の順回転に変換する変換機構と、回転軸を逆回転させる張力を生成するペダルスプリングと、ペダルスプリングにより生成される張力の回転軸への伝達を制御するクラッチ機構とを有する。クラッチ機構は、回転軸に固定された第1のクラッチ部材と、回転軸に沿って移動可能に回転軸に嵌合された第2のクラッチ部材と、第2のクラッチ部材の移動を制御する、回転軸に螺合された調整ねじとを有する。第2のクラッチ部材は、第1のクラッチ部材から分離可能であり、第1のクラッチ部材から分離した状態においては回転軸の周りに回転可能である。ペダルスプリングは、一端が第2のクラッチ部材に取り付けられた角度調整機構に連結され、他端が支柱フレームに連結されている。