(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022158273
(43)【公開日】2022-10-17
(54)【発明の名称】キャスター構造体
(51)【国際特許分類】
B60B 33/00 20060101AFI20221006BHJP
【FI】
B60B33/00 T
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021063040
(22)【出願日】2021-04-01
(71)【出願人】
【識別番号】390003816
【氏名又は名称】株式会社ユーエイ
(74)【代理人】
【識別番号】100080746
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 武嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100217881
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 由美
(72)【発明者】
【氏名】雄島 耕太
(72)【発明者】
【氏名】飯山 範之
(57)【要約】
【課題】移動体の停止状態を確実に保持することができるキャスター構造体を提供する。
【解決手段】移動体の底面板Aの孔Yに下方から嵌着される下方開口状ハウジング1と、ハウジング1の内側に上下スライド自在に設けられるとともにコイルバネ2によって常時上方へ弾発付勢された昇降スライド体3と、昇降スライド体3の内部に鉛直軸心L
0 廻りに回転自在に保持された車輪保持体4と、車輪保持体4に第1水平軸心L
1 廻りに回転自在に保持された車輪5とを、備える。ハウジング1の上壁6に孔7が貫設され、平面視で孔7を横切る第2水平軸心L
2 の廻りに揺動自在として切替レバー8をハウジング1に枢着し、切替レバー8を揺動させることにより、切替レバー8の基端ボス部9が昇降スライド体3をコイルバネ2の弾発付勢力に抗して押下げ自在である。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の底面板(A)の孔(Y)に下方から嵌着される下方開口状ハウジング(1)と、該ハウジング(1)の内側に上下スライド自在に設けられた昇降スライド体(3)と、該昇降スライド体(3)の内部に鉛直軸心(L0 )廻りに回転自在に保持された車輪保持体(4)と、該車輪保持体(4)に第1水平軸心(L1 )廻りに回転自在に保持された車輪(5)とを、備え、
上記ハウジング(1)の上壁(6)に孔(7)が貫設され、平面視で該孔(7)を横切る第2水平軸心(L2 )の廻りに揺動自在として切替レバー(8)を上記ハウジング(1)に枢着し、
上記切替レバー(8)を一方へ揺動させると、上記切替レバー(8)の基端ボス部(9)が上記昇降スライド体(3)を押下げて、上記車輪(5)が上記ハウジング(1)の底面(10)よりも下方へ突出した車輪走行可能状態を保ち、上記切替レバー(8)を他方へ揺動させると、上記車輪(5)が上記ハウジング(1)の底面(10)よりも上方位置に収納可能な車輪収納可能状態となるように、切替自在に構成したことを特徴とするキャスター構造体。
【請求項2】
移動体の底面板(A)の孔(Y)に下方から嵌着される下方開口状ハウジング(1)と、該ハウジング(1)の内側に上下スライド自在に設けられるとともにコイルバネ(2)によって常時上方へ弾発付勢された昇降スライド体(3)と、該昇降スライド体(3)の内部に鉛直軸心(L0 )廻りに回転自在に保持された車輪保持体(4)と、該車輪保持体(4)に第1水平軸心(L1 )廻りに回転自在に保持された車輪(5)とを、備え、
上記ハウジング(1)の上壁(6)に孔(7)が貫設され、平面視で該孔(7)を横切る第2水平軸心(L2 )の廻りに揺動自在として切替レバー(8)を上記ハウジング(1)に枢着し、
上記切替レバー(8)を一方へ揺動させると、上記切替レバー(8)の基端ボス部(9)が上記昇降スライド体(3)を上記コイルバネ(2)の弾発付勢力(F)に抗して押下げて、上記車輪(5)が上記ハウジング(1)の底面(10)よりも下方へ突出した車輪走行可能状態となり、上記切替レバー(8)を他方へ揺動させると、上記車輪(5)が上記ハウジング(1)の底面(10)よりも上方位置に収納された車輪収納状態となるように、切替自在に構成したことを特徴とするキャスター構造体。
【請求項3】
移動体の底面板(A)の孔(Y)に下方から嵌着される下方開口状ハウジング(1)と、該ハウジング(1)の内側に上下スライド自在に設けられた昇降スライド体(3)と、該昇降スライド体(3)の内部に鉛直軸心(L0 )廻りに回転自在に保持された車輪保持体(4)と、該車輪保持体(4)に第1水平軸心(L1 )廻りに回転自在に保持された車輪(5)とを、備え、
上記ハウジング(1)の上壁(6)に孔(7)が貫設され、平面視で該孔(7)を横切る第2水平軸心(L2 )の廻りに揺動自在として切替レバー(8)を上記ハウジング(1)に枢着し、
上記切替レバー(8)を一方へ揺動させると、上記切替レバー(8)の基端ボス部(9)が上記昇降スライド体(3)を押下げて、上記車輪(5)が上記移動体の最下部(E)よりも下方へ突出した車輪走行可能状態を保ち、上記切替レバー(8)を他方へ揺動させると、上記車輪(5)が上記移動体の最下部(E)よりも上方位置に収納可能な車輪収納可能状態となるように、切替自在に構成したことを特徴とするキャスター構造体。
【請求項4】
移動体の底面板(A)の孔(Y)に下方から嵌着される下方開口状ハウジング(1)と、該ハウジング(1)の内側に上下スライド自在に設けられるとともにコイルバネ(2)によって常時上方へ弾発付勢された昇降スライド体(3)と、該昇降スライド体(3)の内部に鉛直軸心(L0 )廻りに回転自在に保持された車輪保持体(4)と、該車輪保持体(4)に第1水平軸心(L1 )廻りに回転自在に保持された車輪(5)とを、備え、
上記ハウジング(1)の上壁(6)に孔(7)が貫設され、平面視で該孔(7)を横切る第2水平軸心(L2 )の廻りに揺動自在として切替レバー(8)を上記ハウジング(1)に枢着し、
上記切替レバー(8)を一方へ揺動させると、上記切替レバー(8)の基端ボス部(9)が上記昇降スライド体(3)を上記コイルバネ(2)の弾発付勢力(F)に抗して押下げて、上記車輪(5)が上記移動体の最下部(E)よりも下方へ突出した車輪走行可能状態となり、上記切替レバー(8)を他方へ揺動させると、上記車輪(5)が上記移動体の最下部(E)よりも上方位置に収納された車輪収納状態となるように、切替自在に構成したことを特徴とするキャスター構造体。
【請求項5】
上記基端ボス部(9)が、該基端ボス部(9)の外周面(25)に対向する平行な2平面(23A)(23B)を有し、上記第2水平軸心(L2 )と、一平面(23A)との距離寸法(H1 )を、上記第2水平軸心(L2 )と、他平面(23B)との距離寸法(H2 )よりも小さく設定した請求項1,2,3又は4記載のキャスター構造体。
【請求項6】
上記ハウジング(1)が、上記孔(Y)から該ハウジング(1)を抜止めするための係止爪(11)を有する請求項1,2,3,4又は5記載のキャスター構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャスター構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、キャスターは、移動体の下部に取着して、移動体を移動自在とするものである(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1記載のキャスター構造体は、車輪の回転を停止させて車輪の一部が接地した状態のままで移動体を停止させる構造であって、停止状態に於て、全体ががたつくという問題がある。そこで、本発明は、移動体の停止状態を確実に保持することができるキャスター構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るキャスター構造体は、移動体の底面板の孔に下方から嵌着される下方開口状ハウジングと、該ハウジングの内側に上下スライド自在に設けられた昇降スライド体と、該昇降スライド体の内部に鉛直軸心廻りに回転自在に保持された車輪保持体と、該車輪保持体に第1水平軸心廻りに回転自在に保持された車輪とを、備え、上記ハウジングの上壁に孔が貫設され、平面視で該孔を横切る第2水平軸心の廻りに揺動自在として切替レバーを上記ハウジングに枢着し、上記切替レバーを一方へ揺動させると、上記切替レバーの基端ボス部が上記昇降スライド体を押下げて、上記車輪が上記ハウジングの底面よりも下方へ突出した車輪走行可能状態を保ち、上記切替レバーを他方へ揺動させると、上記車輪が上記ハウジングの底面よりも上方位置に収納可能な車輪収納可能状態となるように、切替自在に構成したものである。
【0006】
また、移動体の底面板の孔に下方から嵌着される下方開口状ハウジングと、該ハウジングの内側に上下スライド自在に設けられるとともにコイルバネによって常時上方へ弾発付勢された昇降スライド体と、該昇降スライド体の内部に鉛直軸心廻りに回転自在に保持された車輪保持体と、該車輪保持体に第1水平軸心廻りに回転自在に保持された車輪とを、備え、上記ハウジングの上壁に孔が貫設され、平面視で該孔を横切る第2水平軸心の廻りに揺動自在として切替レバーを上記ハウジングに枢着し、上記切替レバーを一方へ揺動させると、上記切替レバーの基端ボス部が上記昇降スライド体を上記コイルバネの弾発付勢力に抗して押下げて、上記車輪が上記ハウジングの底面よりも下方へ突出した車輪走行可能状態となり、上記切替レバーを他方へ揺動させると、上記車輪が上記ハウジングの底面よりも上方位置に収納された車輪収納状態となるように、切替自在に構成したものである。
【0007】
また、移動体の底面板の孔に下方から嵌着される下方開口状ハウジングと、該ハウジングの内側に上下スライド自在に設けられた昇降スライド体と、該昇降スライド体の内部に鉛直軸心廻りに回転自在に保持された車輪保持体と、該車輪保持体に第1水平軸心廻りに回転自在に保持された車輪とを、備え、上記ハウジングの上壁に孔が貫設され、平面視で該孔を横切る第2水平軸心の廻りに揺動自在として切替レバーを上記ハウジングに枢着し、上記切替レバーを一方へ揺動させると、上記切替レバーの基端ボス部が上記昇降スライド体を押下げて、上記車輪が上記移動体の最下部よりも下方へ突出した車輪走行可能状態を保ち、上記切替レバーを他方へ揺動させると、上記車輪が上記移動体の最下部よりも上方位置に収納可能な車輪収納可能状態となるように、切替自在に構成したものである。
【0008】
また、移動体の底面板の孔に下方から嵌着される下方開口状ハウジングと、該ハウジングの内側に上下スライド自在に設けられるとともにコイルバネによって常時上方へ弾発付勢された昇降スライド体と、該昇降スライド体の内部に鉛直軸心廻りに回転自在に保持された車輪保持体と、該車輪保持体に第1水平軸心廻りに回転自在に保持された車輪とを、備え、上記ハウジングの上壁に孔が貫設され、平面視で該孔を横切る第2水平軸心の廻りに揺動自在として切替レバーを上記ハウジングに枢着し、上記切替レバーを一方へ揺動させると、上記切替レバーの基端ボス部が上記昇降スライド体を上記コイルバネの弾発付勢力に抗して押下げて、上記車輪が上記移動体の最下部よりも下方へ突出した車輪走行可能状態となり、上記切替レバーを他方へ揺動させると、上記車輪が上記移動体の最下部よりも上方位置に収納された車輪収納状態となるように、切替自在に構成したものである。
【0009】
また、上記基端ボス部が、該基端ボス部の外周面に対向する平行な2平面を有し、上記第2水平軸心と、一平面との距離寸法を、上記第2水平軸心と、他平面との距離寸法よりも小さく設定したものである。
また、上記ハウジングが、上記孔から該ハウジングを抜止めするための係止爪を有するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明のキャスター構造体によれば、移動体の停止状態を確実に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の第1の実施の形態の使用状態を示す斜視図である。
【
図2】本発明の第1の実施の形態を示す斜視図である。
【
図3】切替レバーを一方へ揺動させた状態を示す断面側面図である。
【
図4】切替レバーを他方へ揺動させた状態を示す断面側面図である。
【
図9】第3の実施の形態の切替レバーを一方へ揺動させた状態を示す断面側面図である。
【
図10】切替レバーを他方へ揺動させた状態を示す断面側面図である。
【
図11】移動体の他例の要部を示す断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図示の実施の形態に基づいて本発明を詳説する。
図1は、本発明の第1の実施の形態の使用状態を示す。キャスター構造体Cは、移動体の底面板Aの孔Yに、
図1の矢印Nに示すように、下方から嵌着される。例えば、移動体の底面板Aの4隅に取着される。
【0013】
図1~
図5に示すように、移動状態又は静止保持状態とすべき移動体(例えば、病人ベッド用の脚付サイドテーブル、各種台車等)の底面板Aに取着される下方開口状ハウジング1を、備える。ハウジング1は、下方開口状ハウジング本体1Aと、ハウジング本体1Aの下部に取着される底壁リング体1Bと、から成る。
【0014】
ハウジング1の内側に上下スライド自在に設けられるとともにコイルバネ2によって常時上方へ弾発付勢された昇降スライド体3を、備える。昇降スライド体3が、ラジアル外方へ突出した一対の凸部17(
図8参照)を有するとともに、ハウジング1の内面18に、縦凹溝19が形成されて、凸部17が、縦凹溝19内を上下スライド自在に構成される。
【0015】
昇降スライド体3の内部に鉛直軸心L0 廻りに回転自在に保持された車輪保持体4を、備える。車輪保持体4は、昇降スライド体3に吊持状に保持される。すなわち、昇降スライド体3は、下方突出状円筒部20を有し、円筒部20の外周面21にラジアル外方突出状の円環突条部22が形成される。そして、円環突条部22に、車輪保持体4の一部(中央孔部24周辺)が載置状に係止する。車輪保持体4の上面12に下環状凹溝13が形成されるとともに、昇降スライド体3の下面14に上環状凹溝15が形成される。下環状凹溝13と上環状凹溝15との間に、多数の球体16が保持される。車輪保持体4に第1水平軸心L1 廻りに回転自在に、車輪5が保持される。
【0016】
ハウジング1の上壁6に孔7が貫設され、平面視で孔7を横切る第2水平軸心L
2 の廻りに揺動自在として切替レバー8がハウジング1に枢着される。第2水平軸心L
2 は、切替レバー8の基端ボス部9に対して、偏心している。すなわち、
図6に示すように、基端ボス部9は、(基端ボス部9の)外周面25に対向する平行な2平面23(23A),23(23B)を有する。そして、第2水平軸心L
2 と、上記2平面23のうち一平面23Aとの距離寸法H
1 を、第2水平軸心L
2 と、上記2平面23(23A),23(23B)のうち他平面23Bとの距離寸法H
2 よりも小さく設定する。
【0017】
図3に示すように、切替レバー8を一方へ揺動させると、切替レバー8の基端ボス部9が昇降スライド体3をコイルバネ2の弾発付勢力Fに抗して押下げて、車輪5がハウジング1の底面10よりも下方へ突出した車輪走行可能状態となり、
図4に示すように、切替レバー8を他方へ揺動させると、車輪5がハウジング1の底面10よりも上方位置に収納された車輪収納状態となるように、切替自在に構成する。車輪収納状態に於て、ハウジング1の底面10が接地する。
【0018】
切替レバー8を他方へ揺動させると、基端ボス部9の上記一平面23Aが昇降スライド体3と接触して、車輪収納状態を保持し、切替レバー8を一方へ揺動させると、基端ボス部9の上記他平面23Bが昇降スライド体3と接触して、車輪走行状態を保持するように構成する。
【0019】
ハウジング1が、底面板Aに貫設された孔Yに嵌合状に下方から挿入かつ嵌合させて取着されるものであって、かつ、孔Yからハウジング1を抜止めするための係止爪11(
図2・
図5・
図7参照)を有する。孔Yの形状が、非円形(例えば長円形)であって、ハウジング1の孔Yへの挿入部の外形輪郭形状を、孔Yの形状と対応させた非円形(例えば長円形)に形成する。ハウジング1が回転することを防止することができる。
【0020】
第2の実施の形態について説明する。コイルバネ2を具備しない。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。そして、切替レバー8を一方へ揺動させると、切替レバー8の基端ボス部9が昇降スライド体3を押下げて、車輪5がハウジング1の底面10よりも下方へ突出した車輪走行可能状態を保ち、切替レバー8を他方へ揺動させると、車輪5がハウジング1の底面10よりも上方位置に収納可能な車輪収納可能状態となるように、切替自在に構成する。
【0021】
第3の実施の形態について説明する。
図9に示すように、切替レバー8を一方へ揺動させると、切替レバー8の基端ボス部9が昇降スライド体3をコイルバネ2の弾発付勢力Fに抗して押下げて、車輪5が移動体の最下部Eよりも下方へ突出した車輪走行可能状態となり、
図10に示すように、上記切替レバー8を他方へ揺動させると、車輪5が移動体の最下部Eよりも上方位置に収納された車輪収納状態となるように、切替自在に構成する。車輪収納状態に於て、移動体の最下部E(例えば、移動体の全周端縁や4隅等)が接地する。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
図11は、移動体が、例えば、全周端縁に、ゴムなどの弾性部材から成る保護部材26を有する場合を示す。保護部材26の一部が、移動体の最下部Eとなる。
【0022】
第4の実施の形態について説明する。コイルバネ2を具備しない。その他の構成は、第3の実施の形態と同様である。そして、切替レバー8を一方へ揺動させると、切替レバー8の基端ボス部9が昇降スライド体3を押下げて、車輪5が移動体の最下部Eよりも下方へ突出した車輪走行可能状態を保ち、切替レバー8を他方へ揺動させると、車輪5が移動体の最下部Eよりも上方位置に収納可能な車輪収納可能状態となるように、切替自在に構成する。
【0023】
なお、本発明は、設計変更可能であって、例えば、孔Y、及び、ハウジング1の孔Yへの挿入部の外形輪郭形状を、円形とするも良い。
【0024】
以上のように、本発明は、移動体の底面板Aの孔Yに下方から嵌着される下方開口状ハウジング1と、該ハウジング1の内側に上下スライド自在に設けられた昇降スライド体3と、該昇降スライド体3の内部に鉛直軸心L0 廻りに回転自在に保持された車輪保持体4と、該車輪保持体4に第1水平軸心L1 廻りに回転自在に保持された車輪5とを、備え、上記ハウジング1の上壁6に孔7が貫設され、平面視で該孔7を横切る第2水平軸心L2 の廻りに揺動自在として切替レバー8を上記ハウジング1に枢着し、上記切替レバー8を一方へ揺動させると、上記切替レバー8の基端ボス部9が上記昇降スライド体3を押下げて、上記車輪5が上記ハウジング1の底面10よりも下方へ突出した車輪走行可能状態を保ち、上記切替レバー8を他方へ揺動させると、上記車輪5が上記ハウジング1の底面10よりも上方位置に収納可能な車輪収納可能状態となるように、切替自在に構成したので、移動体の停止状態を確実に保持することができる。
【0025】
また、底面板Aに貫設された孔Yから外れにくく、強度的に優れる。また、車輪収納可能状態に於て、ハウジング1の底面10を接地させるのに好適であって、移動体が、がたつかず、安定して停まり、床を傷付けにくいという効果がある。
【0026】
また、移動体の底面板Aの孔Yに下方から嵌着される下方開口状ハウジング1と、該ハウジング1の内側に上下スライド自在に設けられるとともにコイルバネ2によって常時上方へ弾発付勢された昇降スライド体3と、該昇降スライド体3の内部に鉛直軸心L0 廻りに回転自在に保持された車輪保持体4と、該車輪保持体4に第1水平軸心L1 廻りに回転自在に保持された車輪5とを、備え、上記ハウジング1の上壁6に孔7が貫設され、平面視で該孔7を横切る第2水平軸心L2 の廻りに揺動自在として切替レバー8を上記ハウジング1に枢着し、上記切替レバー8を一方へ揺動させると、上記切替レバー8の基端ボス部9が上記昇降スライド体3を上記コイルバネ2の弾発付勢力Fに抗して押下げて、上記車輪5が上記ハウジング1の底面10よりも下方へ突出した車輪走行可能状態となり、上記切替レバー8を他方へ揺動させると、上記車輪5が上記ハウジング1の底面10よりも上方位置に収納された車輪収納状態となるように、切替自在に構成したので、移動体の停止状態を確実に保持することができる。
【0027】
また、底面板Aに貫設された孔Yから外れにくく、強度的に優れる。また、車輪収納状態に於て、ハウジング1の底面10を接地させるのに好適であって、移動体が、がたつかず、安定して停まり、床を傷付けにくいという効果がある。さらに、車輪走行可能状態に於て、(コイルバネ2により)車輪5ががたつくことが防止される。
【0028】
また、移動体の底面板Aの孔Yに下方から嵌着される下方開口状ハウジング1と、該ハウジング1の内側に上下スライド自在に設けられた昇降スライド体3と、該昇降スライド体3の内部に鉛直軸心L0 廻りに回転自在に保持された車輪保持体4と、該車輪保持体4に第1水平軸心L1 廻りに回転自在に保持された車輪5とを、備え、上記ハウジング1の上壁6に孔7が貫設され、平面視で該孔7を横切る第2水平軸心L2 の廻りに揺動自在として切替レバー8を上記ハウジング1に枢着し、上記切替レバー8を一方へ揺動させると、上記切替レバー8の基端ボス部9が上記昇降スライド体3を押下げて、上記車輪5が上記移動体の最下部Eよりも下方へ突出した車輪走行可能状態を保ち、上記切替レバー8を他方へ揺動させると、上記車輪5が上記移動体の最下部Eよりも上方位置に収納可能な車輪収納可能状態となるように、切替自在に構成したので、移動体の停止状態を確実に保持することができる。
【0029】
また、底面板Aに貫設された孔Yから外れにくく、強度的に優れる。また、移動体の最下部Eが、移動体の底面板Aの外周部等に(線状又は面状に)配設されており、車輪収納可能状態に於て、移動体が安定姿勢となって、ひっくり返ることを防止できる。
【0030】
また、移動体の底面板Aの孔Yに下方から嵌着される下方開口状ハウジング1と、該ハウジング1の内側に上下スライド自在に設けられるとともにコイルバネ2によって常時上方へ弾発付勢された昇降スライド体3と、該昇降スライド体3の内部に鉛直軸心L0 廻りに回転自在に保持された車輪保持体4と、該車輪保持体4に第1水平軸心L1 廻りに回転自在に保持された車輪5とを、備え、上記ハウジング1の上壁6に孔7が貫設され、平面視で該孔7を横切る第2水平軸心L2 の廻りに揺動自在として切替レバー8を上記ハウジング1に枢着し、上記切替レバー8を一方へ揺動させると、上記切替レバー8の基端ボス部9が上記昇降スライド体3を上記コイルバネ2の弾発付勢力Fに抗して押下げて、上記車輪5が上記移動体の最下部Eよりも下方へ突出した車輪走行可能状態となり、上記切替レバー8を他方へ揺動させると、上記車輪5が上記移動体の最下部Eよりも上方位置に収納された車輪収納状態となるように、切替自在に構成したので、移動体の停止状態を確実に保持することができる。
【0031】
また、底面板Aに貫設された孔Yから外れにくく、強度的に優れる。また、移動体の最下部Eが、移動体の底面板Aの外周部等に(線状又は面状に)配設されており、車輪収納状態に於て、移動体が安定姿勢となって、ひっくり返ることを防止できる。さらに、車輪走行可能状態に於て、(コイルバネ2により)車輪5ががたつくことが防止される。
【0032】
また、基端ボス部9が、基端ボス部9の外周面25に対向する平行な2平面23A,23Bを有し、第2水平軸心L2 と、一平面23Aとの距離寸法H1 を、第2水平軸心L2 と、他平面23Bとの距離寸法H2 よりも小さく設定したので、切替レバー8を他方へ揺動させると、(床Gへ載置した際、)基端ボス部9の一平面23Aが昇降スライド体3と接触して、車輪収納状態を保持し、切替レバー8を一方へ揺動させると、基端ボス部9の他平面23Bが昇降スライド体3と接触して、車輪走行状態を保持することができる。
【0033】
また、上記ハウジング1が、上記孔Yから該ハウジング1を抜止めするための係止爪11を有するので、確実に底面板Aに取着(固着)することができる。ねじやボルトを用いることなく底面板Aに取着するので、着脱を迅速かつ容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0034】
1 ハウジング
2 コイルバネ
3 昇降スライド体
4 車輪保持体
5 車輪
6 上壁
7 孔
8 切替レバー
9 基端ボス部
10 底面
11 係止爪
A (移動体の)底面板
E (移動体の)最下部
F 弾発付勢力
G 床
H1 距離寸法
H2 距離寸法
L0 鉛直軸心
L1 第1水平軸心
L2 第2水平軸心
Y 孔