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特開2022-158394配線・配管保護機構および竪型射出成形機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022158394
(43)【公開日】2022-10-17
(54)【発明の名称】配線・配管保護機構および竪型射出成形機
(51)【国際特許分類】
   B29C 45/17 20060101AFI20221006BHJP
   B29C 45/06 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
B29C45/17
B29C45/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021063259
(22)【出願日】2021-04-02
(71)【出願人】
【識別番号】000004215
【氏名又は名称】株式会社日本製鋼所
(74)【代理人】
【識別番号】100097696
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 嘉昭
(74)【代理人】
【識別番号】100147072
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 裕通
(72)【発明者】
【氏名】中山 清貴
(72)【発明者】
【氏名】藤田 賢治
【テーマコード(参考)】
4F206
【Fターム(参考)】
4F206JA07
4F206JC08
4F206JL02
4F206JL03
4F206JL07
4F206JQ06
4F206JQ83
4F206JQ90
(57)【要約】
【課題】径の異なる保護パイプを容易に交換・取り付けすることができる竪型射出成形機の配線・配管保護機構を提供する。
【解決手段】竪型射出成形機(1)のターンテーブル(14)上に支柱(20)を固定し、配線や配管が入れられる保護パイプ(21)をパイプサポート(24)によって支柱(20)に固定するようにする。パイプサポート(24)は、支柱(20)に固定される受側部材(26)と、固定部材(27)とから構成する。受側部材(26)と固定部材(27)の少なくとも一方に、保護パイプ(21)を挟持する挟持構造(29、32)を形成する。挟持構造29、32)は、保護パイプ(21)の中心軸から見て互いに離間した少なくとも2箇所の接触部(41、42)で保護パイプ(21)に接触するようにする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
竪型射出成形機の配線・配管保護機構であって、
竪型射出成形機のターンテーブルに固定されて前記ターンテーブルと一体的に回転する支柱と、
前記ターンテーブルに接続される配線や配管が入れられる保護パイプと、
前記保護パイプを前記支柱に固定するパイプサポートと、を備え、
前記パイプサポートは、前記支柱に固定されて前記保護パイプを受けるようになっている受側部材と、
前記保護パイプを押さえて前記受側部材と共に前記保護パイプを固定するようになっている固定部材と、を含み、
前記受側部材と前記固定部材の少なくとも一方は前記保護パイプに接する部分に挟持構造が形成され、
前記挟持構造は、前記保護パイプの中心軸から見て互いに離間した少なくとも2箇所の接触部で前記保護パイプに対して接触するようになっている、竪型射出成形機の配線・配管保護機構。
【請求項2】
前記挟持構造は、前記保護パイプと接する一対のテーパ面である、請求項1に記載の竪型射出成形機の配線・配管保護機構。
【請求項3】
前記一対のテーパ面は、互いになす角度が鈍角である、請求項2に記載の竪型射出成形機の配線・配管保護機構。
【請求項4】
前記受側部材にはガイド部が設けられ、前記固定部材は前記ガイド部にガイドされるようになっている、請求項1~3のいずれかの項に記載の竪型射出成形機の配線・配管保護機構。
【請求項5】
前記受側部材には、前記保護パイプの固定位置をガイドする位置決め機構が設けられている、請求項1~4のいずれかの項に記載の竪型射出成形機の配線・配管保護機構。
【請求項6】
前記挟持構造には前記保護パイプと接する部分に滑り止めが施されている、請求項1~5のいずれかの項に記載の竪型射出成形機の配線・配管保護機構。
【請求項7】
水平に設けられている固定盤と、
該固定盤に対して垂直方向に型開閉する上可動盤と、
前記固定盤上で回転するターンテーブルと、を備えた型締装置と、
射出材料を射出する射出装置と、を備え、
前記ターンテーブルには、前記ターンテーブルに接続される配線や配管を保護する配線・配管保護機構が設けられ、
前記配線・配管保護機構は、
前記ターンテーブルに固定されて前記ターンテーブルと一体的に回転する支柱と、
前記配線や配管が入れられる保護パイプと、
前記保護パイプを前記支柱に固定するパイプサポートと、を備え、
前記パイプサポートは、前記支柱に固定されて前記保護パイプを受けるようになっている受側部材と、
前記保護パイプを押さえて前記受側部材と共に前記保護パイプを固定するようになっている固定部材と、を含み、
前記受側部材と前記固定部材の少なくとも一方は前記保護パイプに接する部分に挟持構造が形成され、
前記挟持構造は、前記保護パイプの中心軸から見て互いに離間した少なくとも2箇所の接触部で前記保護パイプに対して接触するようになっている、竪型射出成形機。
【請求項8】
前記挟持構造は、前記保護パイプと接する一対のテーパ面である、請求項7に記載の竪型射出成形機。
【請求項9】
前記一対のテーパ面は、互いになす角度が鈍角である、請求項8に記載の竪型射出成形機。
【請求項10】
前記受側部材にはガイド部が設けられ、前記固定部材は前記ガイド部にガイドされるようになっている、請求項7~9のいずれかの項に記載の竪型射出成形機。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ターンテーブルを備えた型締装置と射出装置とからなる竪型射出成形機において、ターンテーブル上に電力や流体を供給する配線や配管を保護する保護機構、およびそのような配線・配管保護機構を備えた竪型射出成形機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
竪型射出成形機において型締装置は、例えば特許文献1に記載されているように構成されている。すなわち型締装置は、フレームに固定されている固定盤と、この固定盤の上方に設けられている上可動盤と、下方に設けられている下可動盤とを備えている。上可動盤と下可動盤は複数本のタイバーで連結され、下可動盤と固定盤の間にトグル機構等の型締機構が設けられている。固定盤の上には反転自在にターンテーブルが設けられ、ターンテーブル上に金型が載せられている。一方、上可動盤にも金型が設けられている。従って型締機構を駆動するとこれらの金型が型開閉される。
【0003】
ターンテーブル上に設けられている金型には、例えば駆動可能な中子を備えた金型のように外部からの電力供給が必要なものがある。さらに金型に装置が併設され、これに電力の供給が必要な場合もある。さらに、金型には温調流体の供給が必要な場合もある。電力は配線によって、温調流体は配管によって外部からターンテーブル上に接続するが、ターンテーブルは例えば1秒程度で高速に反転される。そうすると配線・配管も必然的に反転し、遠心力により大きな負荷が作用する。そこでターンテーブルを備えた竪型射出成形機では、ターンテーブル上に接続されている配線・配管を保護する配線・配管保護機構が設けられている。
【0004】
配線・配管保護機構は、ターンテーブル上に固定された支柱と、この支柱に固定された保護パイプとから概略構成されている。ターンテーブル上に接続されている配線や配管は、上可動盤から引き出され、保護パイプを通されている。ターンテーブルが反転するとき、配線・配管は保護パイプと共に反転する。従って、配線・配管は保護されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-205877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ターンテーブル上に電力を供給する配線や、流体を供給する配管の本数は、使用する金型によって、あるいはターンテーブル上に設けられる装置によって増減する。そうすると保護パイプの径を適宜変える必要がある。しかしながら、径の異なる保護パイプを支柱に固定する場合、固定手段も保護パイプのサイズに応じて取り替える必要があり、コストが嵩む。
【0007】
本開示において、径の異なる保護パイプを容易に交換・取り付けすることができる竪型射出成形機の配線・配管保護機構、および竪型射出成形機を提供する。
【0008】
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、竪型射出成形機のターンテーブルに設けられている配線・配管保護機構を、ターンテーブル上に固定されている支柱と、配線や配管が入れられる保護パイプと、保護パイプを支柱に固定するパイプサポートとから構成する。パイプサポートは、支柱に固定されて保護パイプを受けるようになっている受側部材と、保護パイプを押さえて受側部材と共に保護パイプを固定するようになっている固定部材とを備える。受側部材と固定部材の少なくとも一方は保護パイプに接する部分に挟持構造を形成する。挟持構造は、保護パイプの中心軸から見て互いに離間した少なくとも2箇所の接触部で保護パイプに対して接触するようにする。
【発明の効果】
【0010】
本開示は、竪型射出成形機の配線・配管保護機構において径の異なる保護パイプを容易に交換・取り付けすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施の形態に係る配線・配管保護機構を備えた本実施の形態に係る竪型射出成形機を示す正面図である。
図2】本実施の形態に係る配線・配管保護機構を構成するパイプサポートを示す斜視図である。
図3】本実施の形態に係る配線・配管保護機構を構成するパイプサポートと、保護パイプとを示す上面断面図である。
図4】本実施の形態に係る配線・配管保護機構を構成するパイプサポートと、保護パイプとを示す上面断面図である。
図5】本実施の第2の形態に係る配線・配管保護機構を構成するパイプサポートの一部を示す正面断面図である。
図6】本実施の第2の形態に係る配線・配管保護機構を構成するパイプサポートの一部と保護パイプとを示す上面断面図である。
図7】本実施の第3形態に係る配線・配管保護機構を構成するパイプサポートの一部と保護パイプとを示す上面断面図である。
図8】本実施の第4形態に係る配線・配管保護機構を構成するパイプサポートの一部と保護パイプとを示す上面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、以下の実施の形態に限定される訳ではない。説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜簡略化されている。各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。また、図面が煩雑にならないように、ハッチングが省略されている部分がある。
【0013】
本実施の形態を説明する。
<竪型射出成形機>
本実施の形態に係る竪型射出成形機1は、図1に示されているように、型締装置2と、この型締装置2の上部に設けられている射出装置3と、これらを制御するコントローラ4と、を備えている。本実施の形態に係る竪型射出成形機1には、型締装置2に本実施の形態に係る配線・配管保護機構5が設けられているが、詳しくは後で説明する。
【0014】
<型締装置>
型締装置2は、筐体7に固定されている固定盤9と、この固定盤9の上方に設けられている上可動盤10と、図示されていないが筐体7内に設けられている下可動盤とを備えている。上可動盤10と下可動盤は3本のタイバー12、12、…で連結されており、下可動盤と固定盤9の間に設けられている図示されない型締機構を駆動すると上可動盤10が上下に駆動されるようになっている。このような型締装置2の固定盤9の上にはターンテーブル14が設けられている。ターンテーブル14は中央の1本のタイバー12を中心に180度回転、つまり反転するようになっている。
【0015】
<射出装置>
射出装置3は、型締装置2の上可動盤10の上に設けられている。射出装置3は、加熱シリンダ16と、加熱シリンダ16内に設けられている図示されていないスクリュと、スクリュを駆動する駆動機構17と、射出装置3全体を昇降する昇降装置18と、を備えている。射出装置3は、スクリュを回転して射出材料を溶融し、スクリュを軸方向に駆動して射出材料を射出するようになっている。
【0016】
<配線・配管保護機構>
本実施の形態に係る配線・配管保護機構5は、型締装置2のターンテーブル14に設けられている。配線・配管保護機構5は、ターンテーブル14上に垂直に固定されている支柱20と、この支柱20に固定されている保護パイプ21と、を備えている。保護パイプ21は、ターンテーブル14上に設けられる金型や装置に電力を供給する配線22、22や、金型に温調用の流体を供給する配管を保護するためのパイプである。本実施の形態においては、上可動盤10から引き出されている2本の配線22、22が、保護パイプ21に通されてターンテーブル14上に接続されている。配線22、22には、ターンテーブル14の反転時に遠心力が作用して負荷がかかるが、本実施の形態においては保護パイプ21によって保護されて負荷が緩和されている。
【0017】
<パイプサポート>
本実施の形態に係る配線・配管保護機構5は、保護パイプ21を支柱20に固定するための固定手段として設けられているパイプサポート24、24に特徴がある。図2に本実施の第1の形態に係るパイプサポート24が示されている。パイプサポート24は、支柱20に固着されている受側部材26と、固定部材27とを備えている。図2において保護パイプ21は点線で示されているが、受側部材26は保護パイプ21を受ける部材になっており、固定部材27は保護パイプ21を押さえて固定する部材になっている。
【0018】
受側部材26は略直方体状を呈しており、一方の側面において支柱20に固着されており、その反対の側面において、保護パイプ21を挟持する挟持構造29が形成されている。挟持構造29は本実施の形態において特徴的な構造であり、この第1の実施の形態においてはV字型に形成された一対のテーパ面からなる。挟持構造29の作用は後で詳しく説明するが、径が異なる色々な保護パイプ21をしっかりと挟持することができるようになっている。
【0019】
受側部材26には、本実施の形態において特徴的なガイド部30、30、…が設けられている。ガイド部30、30、…は板状に形成されており、両端部の上下に設けられている。これら上下のガイド部30、30の間隔は、次に説明する固定部材27の高さに略等しいか、わずかに広くなっている。固定部材27は、これら上下のガイド部30、30にガイドされて受側部材26の方にスライドされることになり、傾きが防止されるようになっている。受側部材26には、その両端部にボルトが挿入されるボルト穴31、31が空けられている。
【0020】
固定部材27は直方体状を呈しており、一方の側面に受側部材26と同様の構造である挟持構造32が形成されている。この挟持構造32も、V字型に形成された一対のテーパ面からなる。固定部材27にも、受側部材26と同様に、その両端部にボルト穴34、34が空けられている。
【0021】
本実施の形態に係るパイプサポート24によって保護パイプ21を固定している様子が図3に示されている。すなわち受側部材26の挟持構造29と、固定部材27の挟持構造32との間に保護パイプ21が挟み込まれ、そして2本のボルト35、35とナット36、36とによって固定されている。このとき、受側部材26の挟持構造29においても、固定部材27の挟持構造32においても、保護パイプ21の中心軸から見て互いに離間した2箇所の接触部41、41、42、42で保護パイプ21に接している。離間した2箇所の接触部41、41、42、42で挟持されるので保護パイプ21はしっかりと固定される。なお、挟持構造29、32のそれぞれの一対のテーパ面のなす角度44、45は、鈍角が好ましく、より好ましくは90~120度である。
【0022】
本実施の形態に係るパイプサポート24は、径の異なる保護パイプ21‘であっても固定できる点に特徴がある。図4には小径の保護パイプ21’がパイプサポート24によって固定されている様子が示されている。挟持構造29、32のそれぞれの一対のテーパ面のなす角度44、45が鈍角になっていると、このように小径の保護パイプ21‘であっても容易に挟持することができる。
【0023】
<第2の実施の形態に係るパイプサポート>
本実施の形態に係るパイプサポート24は色々な変形が可能であり、図5図6には変形した第2の実施の形態に係るパイプサポート24bの受側部材26bが示されている。この実施の形態においては、受側部材26b内に保護パイプ21を固定する前に位置決め
する位置決め機構47が設けられている。位置決め機構47は、受側部材26b内に形成されている内部部屋62に設けられている内側部分と、受側部材26bの外側に設けられている外側部分とから構成されている。
【0024】
位置決め機構47の内側部分は、一対のラック49、49と、ピニオン51と、一対のラック49、49に設けられているバネ体52、52と、一対のラック49、49に固定されている一対のガイドピン54、54とからなる。受側部材26bの挟持構造29側にはスリット55、55が空けられており、内部部屋62に設けられているガイドピン54、54はこれらスリット55、55から外部に突き出している。図6に示されているように、これら外側に突き出た一対のガイドピン54、54のそれぞれに、位置決め機構47の外側部分である一対の支持板63、63が設けられている。支持板63、63の端面は、テーパ面64、64に形成されている。一対のラック49、49はピニオン51と噛み合っているので、一方がスライドすると他方は反対方向にスライドする。従って、一対のガイドピン54、54、一対の支持板63、63も、互いに反対方向にスライドする。
【0025】
保護パイプ21を支持板63、63の間に入れる。保護パイプ21はテーパ面64、64に沿って支持板63、63の間に挿入される。保護パイプ21が入れられるとき支持板63、63はバネ体52、52の弾性に抗して広がる。保護パイプ21を完全に支持板63、63の間に挿入すると、バネ体52、52によって一対の支持板63、63が保護パイプ21に密着し、保護パイプ21は中心にガイドされる。つまり、位置決めされる。固定部材27(図2参照)によって保護パイプ21を固定する。なお、この実施の形態においてはガイドピン54、54には支持板63、63が設けられているが、支持板63、63は省略してもよい。この場合には保護パイプ21はガイドピン54、54によって直接位置決めされることになる。
【0026】
<第3の実施の形態に係るパイプサポート>
図7には第3の実施の形態に係るパイプサポート24cが示されている。この実施の形態においては、受側部材26cの挟持構造29cも、固定部材27cの挟持構造32cも第1の実施の形態と相違している。まず、受側部材26cの挟持構造29cは比較的浅い凹部に形成されている。浅い凹部に形成されているので、保護パイプ21の径が小さくても挟持構造29c内に入り込むことがなく、確実に固定することができる。
【0027】
一方、固定部材27cの挟持構造32cは、一対のテーパ面に複数の突起部57、57、…が設けられている。これらの突起部57、57、…は保護パイプ21との摩擦力を高めるためのもので滑り止めになっている。なお、この実施の形態においては挟持構造32cにおいて保護パイプ21を固定するとき、接触部42‘、42’、…は、保護パイプ21の中心軸から見て互いに離間した4箇所になる。4箇所であっても、保護パイプ21の径にかかわらずしっかりと固定できる。なお、この実施の形態においては、図2図3に示されているようなガイド部30は設けられていない。
【0028】
<第4の実施の形態に係るパイプサポート>
図8には第4の実施の形態に係るパイプサポート24dが示されている。この実施の形態において、受側部材26dの挟持構造29dは円柱を軸方向に二つ割りしたような形状の2個の凸部62、62からなる。このような挟持構造29dによっても保護パイプ21を挟持することができる。
【0029】
第4の実施の形態においては、固定部材27dの挟持構造32dも変形されている。この挟持構造32dにおいては一対のテーパ面に滑り止めのラバー59、59が貼付されている。また一対のテーパ面は中間の接続面60によって互いに接続されている。この実施の形態においては固定部材27dを固定するボルト35‘、35’も変形されている。つまりボルト35‘、35’は、受側部材26dに開けられた雌ねじ61、61に螺合して締め付けられている。
【0030】
<他の変形例>
本実施の形態に係るパイプサポート24は更に変形が可能である。例えば、挟持構造29、32は、受側部材26にも固定部材27にも設けられているように説明した(図2参照)。しかしながら、挟持構造29、32は、受側部材26と固定部材27のいずれか一方にのみ設けられるようにしてもよい。この場合、他方は例えば平板状に形成することができる。平板状に形成されていると保護パイプ21はその中心軸から見て接触箇所は1箇所にしかならないが、一方に設けられている挟持構造29、32によって少なくとも2箇所の接触箇所によって挟持される。3点で挟持されるのでしっかりと固定できるからである。
【0031】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は既に述べた実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。以上で説明した複数の例は、適宜組み合わせて実施されることもできる。
【符号の説明】
【0032】
1 竪型射出成形機 2 型締装置
3 射出装置 4 コントローラ
5 配線・配管保護機構 7 筐体
9 固定盤 10 上可動盤
12 タイバー 14 ターンテーブル
16 加熱シリンダ 17 駆動機構
18 昇降装置 20 支柱
21 保護パイプ 22 配線
24 パイプサポート 26 受側部材
27 固定部材 29 挟持構造
31 ボルト穴 32 挟持構造
34 ボルト穴 35 ボルト
36 ナット 41 接触部
42 接触部 44 角度
45 角度 47 位置決め機構
49 ラック 51 ピニオン
52 バネ体 54 ガイドピン
55 スリット 57 突起部
59 ラバー 60 接続面
61 雌ねじ 62 内部部屋
63 支持板 64 テーパ面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8