(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022015841
(43)【公開日】2022-01-21
(54)【発明の名称】歯科診療用の空気浄化装置付き照明装置
(51)【国際特許分類】
A61C 19/00 20060101AFI20220114BHJP
A61B 90/30 20160101ALI20220114BHJP
F24F 7/003 20210101ALI20220114BHJP
F24F 13/078 20060101ALI20220114BHJP
A61L 9/20 20060101ALI20220114BHJP
【FI】
A61C19/00 Z
A61C19/00 E
A61B90/30
F24F7/00 A
F24F13/078
A61L9/20
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020118956
(22)【出願日】2020-07-10
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】520255218
【氏名又は名称】大熊 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】大熊 秀明
【テーマコード(参考)】
3L080
4C052
4C180
【Fターム(参考)】
3L080BA12
4C052AA06
4C052LL04
4C180AA07
4C180CA01
4C180DD03
4C180EA17X
4C180EB06X
4C180HH05
4C180HH20
(57)【要約】 (修正有)
【課題】診療の邪魔になりにくく、且つエアタービン等の歯科用治療器具の使用によって主に患者の頭上に巻き散るエアロゾル(患者の口腔内細菌やウイルスを含む汚染物)を効率的に浄化する空気浄化装置を提供する。
【解決手段】歯科診療用の空気浄化装置30付き照明装置20は、歯科診療用の椅子に仰臥する患者の口腔部を上方から照明する照明部26を有するヘッド部24と、ヘッド部24の基端に連結される長尺状のアーム部23と、空気浄化装置30とを備える。空気浄化装置30は、アーム部23に設けられ、吸込口32及び吸込口32よりもアーム部23の基端側において開口する排出口33を有し、アーム部23の長手方向に沿って延在するダクト部31と、ダクト部31の内部に設けられ、吸込口32を通じて外部の空気をダクト部31の内部に吸い込むファンと、ダクト部31の内部に設けられ、吸込口32を通じて吸い込んだ空気を浄化する浄化部とを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯科診療用の椅子に仰臥する患者の口腔部を上方から照明する照明部を有するヘッド部と、
前記ヘッド部の基端に連結される長尺状のアーム部と、
空気浄化装置と、を備え、
前記空気浄化装置は、
前記アーム部に設けられ、吸込口及び前記吸込口よりも前記アーム部の基端側において開口する排出口を有し、前記アーム部の長手方向に沿って延在するダクト部と、
前記ダクト部の内部に設けられ、前記吸込口を通じて外部の空気を前記ダクト部の内部に吸い込むファンと、
前記ダクト部の内部に設けられ、前記吸込口を通じて吸い込んだ空気を浄化する浄化部と、を備える、
歯科診療用の空気浄化装置付き照明装置。
【請求項2】
前記浄化部は、前記吸込口を通じて吸い込んだ空気に対して紫外線を照射する照射部を含む、
請求項1に記載の歯科診療用の空気浄化装置付き照明装置。
【請求項3】
前記照射部は、長尺状であり、前記アーム部の長手方向に沿って延在している、
請求項2に記載の歯科診療用の空気浄化装置付き照明装置。
【請求項4】
歯科診療用の椅子に仰臥する患者の口腔部を上方から照明する照明部を有するヘッド部の基端に連結される長尺状のアーム部に設けられ、吸込口及び前記吸込口よりも前記アーム部の基端側において開口する排出口を有し、前記アーム部の長手方向に沿って延在するダクト部と、
前記ダクト部の内部に設けられ、前記吸込口を通じて外部の空気を前記ダクト部の内部に吸い込むファンと、
前記ダクト部の内部に設けられ、前記吸込口を通じて吸い込んだ空気を浄化する浄化部と、を備える、
歯科診療用の空気浄化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科診療用の空気浄化装置付き照明装置及び歯科診療用の空気浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、歯科診療用の汚染防止装置が開示されている。
特許文献1の
図2に示すように、この汚染防止装置は、治療用の椅子のヘッドレストの外周部位に設けられ、上方に向けて開口する送気口を有する送気管と、送気管の上方において送気口と対応する位置に設けられ、下方に向けて開口する吸気口を有する吸気管とを備えている。送気管の一部の管体は、患者の顎部乃至肩部周辺の上方に設けられている。また、吸気管は、患者の口腔部を含む頭部顔面全体を取り囲んで環状に形成されている。吸気管には、ポンプ装置及びヘパフィルタなどの清浄化装置が接続されている。
【0003】
こうした装置によれば、吸気管と送気管との間に、上下方向に延びる筒状のエア流が形成される。このため、患者の口腔部と患者の周辺の環境とが上記エア流で遮断される。これにより、患者を治療する際に発生する粉塵、唾液、血液、細菌等の汚染物の飛散が抑制される。
【0004】
また、吸気管により吸い込まれた空気がヘパフィルタを通過する際に、当該空気に含まれるウイルスなどが捕捉される。そして、ヘパフィルタを通過した後の空気は、診療室外へ排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1に記載の装置においては、吸気管と送気管との間において患者の口腔部と患者の周辺の環境とを遮断する筒状のエア流が形成される。そのため、患者の頭髪が吸い込まれないように患者にヘッドキャップを被せるなどの対策が別途必要となる。また、診療に際して上記エア流が邪魔になりやすいという問題がある。さらに、上記装置においては、吸気管により吸い込んだ空気を診療室外へ排出する構成であるため、装置全体が大型化しやすいという問題もある。
【0007】
本発明の目的は、診療の邪魔になりにくく、且つエアタービン等の歯科用治療器具の使用によって主に患者の頭上に巻き散るエアロゾル(患者の口腔内細菌やウイルスを含む汚染物)を効率的に浄化することのできる歯科診療用の空気浄化装置付き照明装置及び歯科診療用の空気浄化装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための歯科診療用の空気浄化装置付き照明装置は、歯科診療用の椅子に仰臥する患者の口腔部を上方から照明する照明部を有するヘッド部と、前記ヘッド部の基端に連結される長尺状のアーム部と、空気浄化装置と、を備え、前記空気浄化装置は、前記アーム部に設けられ、吸込口及び前記吸込口よりも前記アーム部の基端側において開口する排出口を有し、前記アーム部の長手方向に沿って延在するダクト部と、前記ダクト部の内部に設けられ、前記吸込口を通じて外部の空気を前記ダクト部の内部に吸い込むファンと、前記ダクト部の内部に設けられ、前記吸込口を通じて吸い込んだ空気を浄化する浄化部と、を備える。
【0009】
また、上記目的を達成するための歯科診療用の空気浄化装置は、歯科診療用の椅子に仰臥する患者の口腔部を上方から照明する照明部を有するヘッド部の基端に連結される長尺状のアーム部に設けられ、吸込口及び前記吸込口よりも前記アーム部の基端側において開口する排出口を有し、前記アーム部の長手方向に沿って延在するダクト部と、前記ダクト部の内部に設けられ、前記吸込口を通じて外部の空気を前記ダクト部の内部に吸い込むファンと、前記ダクト部の内部に設けられ、前記吸込口を通じて吸い込んだ空気を浄化する浄化部と、を備える。
【0010】
同構成によれば、歯科診療に際して、診療用の椅子に仰臥した患者の口腔部を照明すべく、当該口腔部の上方にヘッド部を位置させたとき、アーム部に設けられたダクト部の吸込口が当該口腔部の近くに位置する。そして、ファンを駆動することにより、エアタービン等の歯科用治療器具の使用によって主に患者の頭上に巻き散るエアロゾル(患者の口腔内細菌やウイルスを含む汚染物)を多く含む空気が、吸込口を通じてダクト部の内部に吸い込まれる。こうして吸い込まれた空気が吸込口から排出口まで移動する間に浄化部によって浄化される。また、浄化された後の空気は、排出口を通じてダクト部の外部に排出される。このように、上記構成によれば、上記エアロゾルを効率的に浄化することができる。
【0011】
特に、ダクト部の吸込口及び排出口がアーム部の先端から基端までの間に位置するため、ダクト部、ひいては空気浄化装置がコンパクトになる。また、ダクト部がヘッド部よりも患者の口腔部から離れて位置するため、ダクト部が診療の邪魔になりにくい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、診療の邪魔になりにくく、且つエアタービン等の歯科用治療器具の使用によって主に患者の頭上に巻き散るエアロゾル(患者の口腔内細菌やウイルスを含む汚染物)を効率的に浄化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】一実施形態における歯科診療用の椅子、及び空気浄化装置付き照明装置を示す側面図。
【
図2】同実施形態の空気浄化装置を中心に示す斜視図。
【
図3】同実施形態の空気浄化装置及びアーム部を一部破断して示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、
図1~
図6を参照して、歯科診療用の空気浄化装置付き照明装置を具体化した一実施形態について説明する。
図1に示すように、歯科診療用の椅子10は、図示しない支持台に支持された座部11と、座部11に対してリクライニング可能に連結された背もたれ部12とを備えている。背もたれ部12には、ヘッドレスト13が連結されている。座部11には、オットマン14と、肘掛け部15とが連結されている。
【0015】
座部11の側方には、洗口台16及び給水ボックス17が配置されている。
椅子10の側方には、照明装置20が配置されている。
図1及び
図2に示すように、照明装置20は、給水ボックス17から上方に向かって延びるポール21を備えている。
【0016】
ポール21は、上下方向に沿って延在する垂直部21a、垂直部21aの上端において屈曲して延在する延在部21bを有している。
延在部21bの先端には、ジョイント部22の基端が、上下方向に延びる軸線X1を中心に回動可能に連結されている。
【0017】
ジョイント部22の先端には、長尺状のアーム部23の基端が、軸線X1に直交する軸線X2を中心に回動可能に連結されている。
アーム部23の先端には、ヘッド部24の基端が、軸線X2と平行な軸線X3を中心に回動可能に連結されている。
【0018】
ヘッド部24は、フォーク部25、照明部26、及び一対のハンドル27によって構成されている。
フォーク部25の基端は、アーム部23の先端に回動可能に連結されている。
【0019】
フォーク部25は、先端側において二股に分岐した形状を有している。フォーク部25の一対の先端には、椅子10に仰臥する患者Cの口腔部を上方から照明する環状の照明部26が、軸線X2と平行な軸線X4を中心に回動可能に連結されている。
【0020】
照明部26には、照明部26の照明方向を調節するための一対のハンドル27が連結されている。
なお、フォーク部25、アーム部23、ジョイント部22、及びポール21の内部には、照明部26に対して給電を行うための電線(図示略)が収容されている。
【0021】
照明装置20は、空気浄化装置30を備えている。
図2~
図6に示すように、空気浄化装置30は、アーム部23に設けられ、アーム部23の長手方向(
図3の左右方向)に沿って延在するダクト部31を有している。
【0022】
ダクト部31は、アーム部23の下部に連なって形成されている。本実施形態では、ダクト部31及びアーム部23が、互いに連通する内部空間を有しており、一体に形成されている。
【0023】
ダクト部31は、吸込口32と、吸込口32よりもアーム部23の基端側において開口する排出口33とを有している。
吸込口32は、アーム部23の先端側(
図3の左側)に向かって開口している。
【0024】
排出口33は、アーム部23の基端側(
図3の右側)に向かって開口している。
吸込口32及び排出口33は共に、正面視横長の略四角形状である。ただし、吸込口32の幅寸法及び上下寸法は、排出口33の幅寸法及び上下寸法よりもそれぞれ大きい。すなわち、ダクト部31の一対の側壁31a同士の間隔は、吸込口32から排出口33に向かって徐々に小さくなる。また、一対の側壁31aの上下寸法は、吸込口32から排出口33に向かって徐々に小さくなる。
【0025】
ダクト部31の内部には、吸込口32を通じて外部の空気をダクト部31の内部に吸い込む電動式の一対のファン40が設けられている。
一対のファン40は、ダクト部31の幅方向(
図4の上下方向)において隣り合って配置されている。
【0026】
ダクト部31の内部において、上記一対のファン40の下流側には、吸込口32を通じて吸い込んだ空気を浄化する浄化部が設けられている。
浄化部は、吸込口32を通じて吸い込んだ空気に対して紫外線を照射する照射部としての3本の紫外線ランプ50a~50cにより構成されている。
【0027】
紫外線ランプ50a~50cは、いずれも長尺状であり、アーム部23の長手方向に沿って延在している。
紫外線ランプ50aは、ダクト部31の幅方向の中央に設けられている。
【0028】
紫外線ランプ50b,50cは、幅方向の一端側及び他端側にそれぞれ設けられている。
紫外線ランプ50a~50cは、殺菌力の高い253.7nm付近の領域、所謂UV-C領域の波長の紫外線を照射する。
【0029】
図2~
図4に示すように、ダクト部31の内部において、紫外線ランプ50a~50cと吸込口32との間には、紫外線ランプ50a~50cから照射される紫外線が吸込口32から外部に漏出することを遮るための複数枚の上流側遮光板34が設けられている。
【0030】
複数の上流側遮光板34は、ダクト部31の幅方向に沿って延在するとともに、ダクト部31の厚さ方向において互いに間隔をおいて設けられている。各上流側遮光板34は、アーム部23の長手方向において吸込口32に近づくほど、アーム部23に近づくように傾斜している(
図2及び
図3参照)。なお、各上流側遮光板34は、例えば紫外線を吸収するガラスまたは樹脂により形成されていることが好ましい。具体的には、こうしたガラスまたは樹脂としては、紫外線を吸収する吸収剤がガラス本体または樹脂本体に練り込まれているものであってもよいし、吸収剤を含有する塗膜がガラス本体または樹脂本体の表面に形成されているものであってもよい。
【0031】
図3及び
図4に示すように、ダクト部31の内部において、紫外線ランプ50a~50cと排出口33との間には、紫外線ランプ50a~50cから照射される紫外線が排出口33から外部に漏出することを遮るための複数枚の下流側遮光板35が設けられている。
【0032】
複数の下流側遮光板35は、ダクト部31の幅方向に沿って延在するとともに、ダクト部31の厚さ方向において互いに間隔をおいて設けられている。各下流側遮光板35は、アーム部23の長手方向において排出口33に近づくほど、アーム部23に近づくように傾斜している(
図3参照)。なお、各下流側遮光板35は、上流側遮光板34と同様にして、例えば紫外線を吸収するガラスまたは樹脂により形成されていることが好ましい。
【0033】
なお、アーム部23、ジョイント部22、及びポール21の内部には、ファン40及び紫外線ランプ50a~50cに対して給電を行うための電線(図示略)が収容されている。
【0034】
次に、本実施形態の作用について説明する。
歯科診療に際して、診療用の椅子10に仰臥した患者Cの口腔部を照明すべく、当該口腔部の上方にヘッド部24を位置させたとき、アーム部23に設けられたダクト部31の吸込口32が当該口腔部の近くに位置する。そして、図示しないスイッチをオン操作してファン40を駆動することにより、エアタービン等の歯科用治療器具の使用によって主に患者Cの頭上に巻き散るエアロゾル(患者Cの口腔内細菌やウイルスを含む汚染物)を多く含む空気が、吸込口32を通じてダクト部31の内部に吸い込まれる。こうして吸い込まれた空気が吸込口32から排出口33まで移動する間に浄化部を構成する紫外線ランプ50a~50cから照射される紫外線によって浄化される。すなわち、上記空気に含まれるウイルスなどが紫外線によって殺菌されることで当該空気が浄化される。また、浄化された後の空気は、排出口33を通じてダクト部31の外部に排出される(以上、作用1)。
【0035】
特に、ダクト部31の吸込口32及び排出口33がアーム部23の先端から基端までの間に位置するため、ダクト部31、ひいては空気浄化装置30がコンパクトになる。また、ダクト部31がヘッド部24よりも患者Cの口腔部から離れて位置するため、ダクト部31が診療の邪魔になりにくい(以上、作用2)。
【0036】
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)空気浄化装置30は、アーム部23に設けられたダクト部31と、ファン40と、浄化部とを備えている。
【0037】
こうした構成によれば、上記作用1を奏することから、上記エアロゾルを効率的に浄化することができる。また、上記作用2を奏することができる。したがって、診療の邪魔になりにくく、且つ上記エアロゾルを効率的に浄化することができる。
【0038】
(2)吸込口32は、アーム部23の先端側に向かって開口している。
こうした構成によれば、ヘッド部24を患者Cに近づけた状態において、吸込口32が患者Cの口腔部により近づくことから、上記エアロゾルを多く含む空気を、吸込口32を通じてダクト部31内に効果的に吸い込むことができる。
【0039】
(3)排出口33は、アーム部23の基端側に向かって開口している。
こうした構成によれば、排出口33を通じて排出される空気を患者Cや診療従事者から遠ざけることができる。
【0040】
(4)浄化部は、吸込口32を通じて吸い込んだ空気に対して紫外線を照射する照射部としての紫外線ランプ50a~50cを含む。
こうした構成によれば、紫外線ランプ50a~50cから照射される紫外線によってダクト部31の内部を流れる空気に含まれるウイルスなどを効果的に殺菌することができる。
【0041】
また、上記構成によれば、浄化部としてアルコールやヘパフィルタを採用する場合と比べて、浄化部を交換する頻度を減らすことができる。
(5)紫外線ランプ50a~50cは、長尺状であり、アーム部23の長手方向に沿って延在している。
【0042】
こうした構成によれば、紫外線ランプ50a~50cを収容するためにダクト部31を大型化しなくて済む。このため、診療室のスペースが犠牲になることを抑制できる。
<変更例>
上記実施形態は、例えば以下のように変更して実施することもできる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0043】
・上流側遮光板34をファン40と紫外線ランプ50a~50cとの間に配置することもできる。
・紫外線ランプ50a~50cよりも下流側にファン40を配置してもよい。
【0044】
・照射部を構成する紫外線ランプの本数を適宜変更することができる。
・照射部は、長尺状の紫外線ランプにより構成されるものに限定されない。他に例えば、複数の照射部を、アーム部23の長手方向において並設するようにしてもよい。
【0045】
・浄化部は、紫外線を照射する照射部に限定されない。他に例えば、アルコールやオゾンガスなどを利用するものであってもよい。この場合であっても、ウイルスを殺菌することができる。
【0046】
・吸込口32がダクト部31の側面に開口するものであってもよい。
・排出口33がダクト部31の側面に開口するものであってもよい。
・ダクト部31をアーム部23とは別体にて構成することもできる。この場合、アーム部23の下面に対してダクト部31を取り付ければよい。
【0047】
・ポール21は、給水ボックス17に連結されているものに限定されない。他に例えば、給水ボックス17とは別体の移動式架台に連結されているものであってもよい。また、天井に連結され、下方に向かって延在するものであってもよい。
【符号の説明】
【0048】
10…椅子
11…座部
12…背もたれ部
13…ヘッドレスト
14…オットマン
15…肘掛け部
16…洗口台
17…給水ボックス
20…照明装置
21…ポール
21a…垂直部
21b…水平部
22…ジョイント部
23…アーム部
24…ヘッド部
25…フォーク部
26…照明部
27…ハンドル
30…空気浄化装置
31…ダクト部
31a…側壁
32…吸込口
33…排出口
34…上流側遮光板
35…下流側遮光板
40…ファン
50a~50c…紫外線ランプ(浄化部、照射部)
X1,X2,X3,X4…軸線
【手続補正書】
【提出日】2020-12-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯科診療用の椅子に仰臥する患者の口腔部を上方から照明する照明部を有するヘッド部と、
ポールと、
前記ポールに対して回動可能に連結されるとともに前記ヘッド部の基端に連結される長尺状のアーム部と、
空気浄化装置と、を備え、
前記空気浄化装置は、
前記アーム部に設けられ、吸込口及び前記吸込口よりも前記アーム部の基端側において開口する排出口を有し、前記アーム部の長手方向に沿って延在するダクト部と、
前記ダクト部の内部に設けられ、前記吸込口を通じて外部の空気を前記ダクト部の内部に吸い込むファンと、
前記ダクト部の内部に設けられ、前記吸込口を通じて吸い込んだ空気を浄化する浄化部と、を備え、
前記ダクト部の前記吸込口及び前記排出口が、前記アーム部の先端から基端までの間に位置している、
歯科診療用の空気浄化装置付き照明装置。
【請求項2】
前記浄化部は、前記吸込口を通じて吸い込んだ空気に対して紫外線を照射する照射部を含む、
請求項1に記載の歯科診療用の空気浄化装置付き照明装置。
【請求項3】
前記照射部は、長尺状であり、前記アーム部の長手方向に沿って延在している、
請求項2に記載の歯科診療用の空気浄化装置付き照明装置。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、歯科診療用の空気浄化装置付き照明装置に関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の目的は、診療の邪魔になりにくく、且つエアタービン等の歯科用治療器具の使用によって主に患者の頭上に巻き散るエアロゾル(患者の口腔内細菌やウイルスを含む汚染物)を効率的に浄化することのできる歯科診療用の空気浄化装置付き照明装置を提供することにある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
上記目的を達成するための歯科診療用の空気浄化装置付き照明装置は、歯科診療用の椅子に仰臥する患者の口腔部を上方から照明する照明部を有するヘッド部と、ポールと、前記ポールに対して回動可能に連結されるとともに前記ヘッド部の基端に連結される長尺状のアーム部と、空気浄化装置と、を備え、前記空気浄化装置は、前記アーム部に設けられ、吸込口及び前記吸込口よりも前記アーム部の基端側において開口する排出口を有し、前記アーム部の長手方向に沿って延在するダクト部と、前記ダクト部の内部に設けられ、前記吸込口を通じて外部の空気を前記ダクト部の内部に吸い込むファンと、前記ダクト部の内部に設けられ、前記吸込口を通じて吸い込んだ空気を浄化する浄化部と、を備え、前記ダクト部の前記吸込口及び前記排出口が、前記アーム部の先端から基端までの間に位置している。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】削除
【補正の内容】