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特開2022-158582情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022158582
(43)【公開日】2022-10-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20221006BHJP
【FI】
G06Q30/02 380
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021063586
(22)【出願日】2021-04-02
(71)【出願人】
【識別番号】593022629
【氏名又は名称】株式会社ジェーシービー
(71)【出願人】
【識別番号】518081429
【氏名又は名称】株式会社TECHFUND
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】間下 公照
(72)【発明者】
【氏名】南井 享
(72)【発明者】
【氏名】早川 裕太
(72)【発明者】
【氏名】大西 貴士
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】マーケティング主体と、消費者又は小売店とをより近づける情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】サーバ装置10と端末装置20~40とがネットワークを介した相互に通信可能なマーケティング支援システムにおいて、サーバ装置は、マーケティング主体が商品について広告を出すことと顧客接点が当該広告に関する活動へ参加することを支援する広告機能、マーケティング主体が商品について広告以外のマーケティング活動を行うことと顧客接点が当該活動へ参加することを支援するマーケティング機能及び広告又は広告以外のマーケティング活動の効果を検証する効果検証機能を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マーケティング主体によるマーケティング活動への参加を募集する募集情報を、前記マーケティング主体の端末装置から受け付ける募集受付部と、
顧客との接点を有する顧客接点から前記募集情報に対する応募情報を、前記顧客接点の端末装置から受け付ける応募受付部と、
前記顧客接点の端末装置から前記マーケティング活動の状況を示す活動情報を受け付ける活動受付部と、
前記活動情報について、前記応募情報に対応する前記マーケティング活動の条件の順守に関する判定を行う判定部と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記判定部による前記判定に基づいて、前記マーケティング活動に対する報酬の精算に関する処理を実行する精算部を備える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記マーケティング活動は、前記顧客接点の店頭に商品を陳列することを含む、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記マーケティング活動は、販売促進メッセージの送信、販促品を使用した販売促進活動、又は商品情報の掲示を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記マーケティング活動に使用される販促品又はツールの情報を示す施策素材情報を登録する登録部と、
ユーザ入力に基づいて、前記登録部に登録された前記施策素材情報を検索する検索部と
を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
顧客への特典の付与に関する処理を実行する情報配信部を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記マーケティング活動に対する顧客による評価を含むフィードバック情報を受け付ける情報受付部を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記フィードバック情報に基づくレポートを前記マーケティング主体又は前記顧客接点の端末装置に送信するフィードバック報告部を備える、請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記顧客接点に到達後の顧客による商品に関する活動を示す活動情報を取得する顧客活動情報取得部を備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記活動情報は、顧客による商品の購買、商品情報の検索、特典申込、又は販売促進メッセージの受信可否の状況を示す情報を含む、請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記活動情報に基づくレポートをマーケティング主体又は前記顧客接点の端末装置に送信する活動情報報告部を備える、請求項9又は10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
マーケティング主体によるマーケティング活動への参加を募集する募集情報を、前記マーケティング主体の端末装置から受け付けることと、
顧客との接点を有する顧客接点から前記募集情報に対する応募情報を、前記顧客接点の端末装置から受け付けることと、
前記顧客接点の端末装置から前記マーケティング活動の状況を示す活動情報を受け付けることと、
前記活動情報について、前記応募情報に対応する前記マーケティング活動の条件の順守に関する判定を行うことと
を含む情報処理方法。
【請求項13】
コンピュータに、
マーケティング主体によるマーケティング活動への参加を募集する募集情報を、前記マーケティング主体の端末装置から受け付けることと、
顧客との接点を有する顧客接点から前記募集情報に対する応募情報を、前記顧客接点の端末装置から受け付けることと、
前記顧客接点の端末装置から前記マーケティング活動の状況を示す活動情報を受け付けることと、
前記活動情報について、前記応募情報に対応する前記マーケティング活動の条件の順守に関する判定を行うことと
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
広告として、マスメディアを通じて出される広告、街頭に設置された看板やサイネージに掲示される広告、インターネットを通じたターゲティング広告などが知られている。また、広告以外のマーケティング手法として、買う側(消費者)、売る側(小売店等)、又は流通業者(卸売等)などにインセンティブを与えることが知られている。特許文献1には、サイネージに広告等を表示する広告システムに関する技術が開示されている。
【0003】
広告では、ターゲットとなる消費者像になるべく近いグループに対して、商品の購買等を促すメッセージを伝達することが好ましい。また、広告以外のマーケティングにおいても、より消費者に近いと思われる対象(例えば、小売店)に対して、又は消費者に対して直接、購買等を促すための活動を行い、また、当該活動の効果を測ることが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-097749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、インターネットやモバイル端末を利用したオンラインにおける広告及びその他のマーケティングが普及し、従来と比較してマーケティング主体は、消費者又は小売店などの消費者との接点に対して、より容易にマーケティング活動におけるターゲティングを行うことができるようになった。その結果、マーケティング主体と、消費者又は小売店との間の距離は縮まりつつあるとも言えるが、当該距離をより縮めた効果的なマーケティングが求められている。また、リアル環境(オフライン環境)における広告などのマーケティングでは、マスメディア等を利用した方法に象徴されるように、マーケティング主体と、消費者又は小売店との間の距離は、従来からの距離が保たれたままであることが多い。
【0006】
本発明の目的は、マーケティング活動において、マーケティング主体と、消費者又は小売店とをより近づけることに関する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、マーケティング主体によるマーケティング活動への参加を募集する募集情報を、前記マーケティング主体の端末装置から受け付ける募集受付部と、顧客との接点を有する顧客接点から前記募集情報に対する応募情報を、前記顧客接点の端末装置から受け付ける応募受付部と、前記顧客接点の端末装置から前記マーケティング活動の状況を示す活動情報を受け付ける活動受付部と、前記活動情報について、前記応募情報に対応する前記マーケティング活動の条件の順守に関する判定を行う判定部とを備える。
【0008】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、マーケティング主体によるマーケティング活動への参加を募集する募集情報を、前記マーケティング主体の端末装置から受け付けることと、顧客との接点を有する顧客接点から前記募集情報に対する応募情報を、前記顧客接点の端末装置から受け付けることと、前記顧客接点の端末装置から前記マーケティング活動の状況を示す活動情報を受け付けることと、前記活動情報について、前記応募情報に対応する前記マーケティング活動の条件の順守に関する判定を行うこととを含む。
【0009】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、マーケティング主体によるマーケティング活動への参加を募集する募集情報を、前記マーケティング主体の端末装置から受け付けることと、顧客との接点を有する顧客接点から前記募集情報に対する応募情報を、前記顧客接点の端末装置から受け付けることと、前記顧客接点の端末装置から前記マーケティング活動の状況を示す活動情報を受け付けることと、前記活動情報について、前記応募情報に対応する前記マーケティング活動の条件の順守に関する判定を行うこととを実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、マーケティング活動において、マーケティング主体と、消費者又は小売店とをより近づけることに関する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施形態におけるマーケティング支援システムの構成の一例を示す概念図である。
図2】一実施形態におけるサーバ装置の機能構成の一例を説明するための概念図である。
図3】一実施形態におけるマーケティング支援システムによる例示的な処理の概要を説明するための概念図である。
図4】一実施形態におけるマーケティング支援システムによる例示的な処理の概要を説明するための概念図である。
図5】一実施形態におけるマーケティング支援システムによる例示的な処理の概要を説明するための概念図である。
図6】一実施形態におけるマーケティング支援システムによる例示的な処理の概要を説明するための概念図である。
図7】一実施形態におけるコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明において、「部」や「手段」、「装置」、「システム」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」や「手段」、「装置」、「システム」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」や「手段」、「装置」、「システム」が有する機能が2つ以上の物理的手段や装置により実現されても、2つ以上の「部」や「手段」、「装置」、「システム」の機能が1つの物理的手段や装置により実現されても良い。
【0013】
以下に、本発明の一実施形態におけるマーケティング支援システムについて、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形し、又は各実施例を組み合わせる等して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付して表している。
【0014】
[システム構成]
図1を参照して、本実施形態におけるマーケティング支援システムのシステム構成の一例を説明する。マーケティング支援システム1は、商品等を販売する者が行う広告などのマーケティングを支援するためのシステムである。マーケティング支援システム1は、サーバ装置10、端末装置20、端末装置30、及び端末装置40を備える。各装置は、ネットワークNを介して相互に通信可能に構成されている。
【0015】
サーバ装置10は、サーバコンピュータなどの情報処理装置である。サーバ装置10は、1つの情報処理装置(又はコンピュータ。以下同様。)によって構成されてもよいし、複数の情報処理装置によって構成されてもよい。サーバ装置10は特に、広告などのマーケティングを行う者(以下、マーケティング主体とも称する。)によるマーケティング活動の支援のための処理を実行する。当該処理の詳細は後述する。
【0016】
端末装置20,30,40は、パーソナルコンピュータ、又はモバイル端末(例えば、スマートフォン)などの情報処理装置である。端末装置20は、マーケティング主体により使用される。端末装置30は、商品等を販売することにより商品の消費者である顧客との接点を有する小売店などの事業者(以下、顧客接点とも称する。)により使用される。端末装置30は、商品の消費者又は潜在的な消費者(以下、顧客とも称する。)により使用される。
【0017】
ネットワークNは、無線ネットワークや有線ネットワークにより構成される。ネットワークNには、例えば、インターネット、移動体通信網、LAN(Local Area Network)など、任意のネットワークが含まれる。
【0018】
図1に示す例において、マーケティング支援システム1は、サーバ装置を1つ、端末装置を3つ含んで構成されているが、マーケティング支援システム1に含まれる装置の数はこれに限定されない。マーケティング支援システム1は、4つ以上の端末装置を含んでもよいし、2つ以上のサーバ装置を含んでもよいし、他の装置を含んでもよい。
【0019】
[機能構成]
図2を参照して、マーケティング支援システム1が有する機能の概要を説明する。サーバ装置10は、主な機能として、広告機能、マーケティング機能、及び効果検証機能を有する。以下に説明する各処理及び機能は、例えば、サーバ装置10又は端末装置20,30,40が有する制御部が、記憶部に記憶されたコンピュータプログラムを読み込み、実行することにより実現される。
【0020】
広告機能は、マーケティング主体が商品(サービスを含む。以下同様)について広告を出すこと、及び顧客接点が当該広告に関する活動へ参加することを支援する機能である。本実施形態における「広告」は、マーケティングとして、例えば、商品を消費者又は潜在的な消費者に対して露出するために、顧客接点(顧客接点の店頭)に商品を陳列することを含む。広告機能は、例えば、商品について広告を行うマーケティング主体による広告活動への参加を募集する募集情報を端末装置20から受け付け、募集情報に対する応募情報を顧客接点(端末装置30)から受け付ける機能を含む。
【0021】
マーケティング機能は、マーケティング主体が商品について、広告以外のマーケティング活動を行うこと、及び顧客接点が当該活動へ参加することを支援する機能である。マーケティング機能は、例えば、商品について、広告以外のマーケティング主体によるマーケティングの活動であるマーケティング活動への参加を募集する募集情報を端末装置20から受け付け、募集情報に対する応募情報を顧客接点(端末装置30)から受け付ける機能を含む。なお、本実施形態における以下の記載において、広告以外のマーケティングのことを広告と区別して示すために「マーケティング」と称する場合がある。
【0022】
効果検証機能は、広告、又は広告以外のマーケティング活動の効果を検証するための機能である。例えば、効果検証機能は、マーケティング活動の状況を示す活動情報を顧客接点又は顧客(端末装置30又は端末装置40)から受け付け、当該活動情報について、応募情報に対応するマーケティング活動の順守に関する判定を行う機能を含む。
【0023】
すなわち、サーバ装置10は、マーケティング主体によるマーケティング活動への参加を募集する募集情報を受け付ける機能と、顧客接点から上記募集情報に対する応募情報を受け付ける機能と、顧客接点から顧客接点による上記マーケティング活動の状況を示す活動情報を受け付ける機能と、上記活動情報について、上記応募情報に対応する上記マーケティング活動の順守に関する判定を行う機能とを有する。
【0024】
以上のように本実施形態によれば、サーバ装置10は、マーケティング主体によるマーケティング活動への参加を募集する募集情報を受け付け、顧客接点から当該募集情報に対する応募情報(すなわち、マーケティング活動への顧客接点による参加表明)を受け付けることができる。その結果、マーケティング主体と、消費者又は小売店とをより近づけることが可能である。
【0025】
また、サーバ装置10は、顧客接点が関与するマーケティング活動の状況を示す活動情報について、マーケティング活動の順守に関する判定を行うため、マーケティング活動がより効果的に行われているか否かの判断を行うことができる。
【0026】
以下に、サーバ装置10が有する広告機能、マーケティング機能、及び効果検証機能についてさらに詳しく説明する。
【0027】
(1)広告機能
図3を参照して、広告機能に含まれる主な機能について以下に説明する。
(1A)顧客接点広告出稿機能
顧客接点広告出稿機能は、マーケティング主体がマーケティングとしての広告活動への参加者を募集するためのインタフェースを提供する。マーケティング主体が商品の広告活動への参加者を募集するために、端末装置20に対する操作入力を行ったことに応じて、顧客接点広告出稿機能は、端末装置20から送信された当該募集の情報(募集情報)を受け付け、サーバ装置10の記憶部に記憶し登録する。広告活動への参加の募集情報は、例えば、広告を行う商品に関する情報である商品情報(S1A1)と、広告に関する各種の条件を示す広告条件(S1A2)とを含む。
【0028】
商品情報は、例えば、商品のメーカー名、商品分類、商品名、商品画像、及び商品コード(例えば、JANコード)などを含む。広告条件は、例えば、広告を行う期間(広告期間)、店頭露出条件、広告の対価(報酬)、露出確認方法などの条件を含む。
【0029】
店頭露出条件は、広告として商品そのもの、又は商品の情報を店頭に露出するための条件である。店頭露出条件は、例えば、店頭の陳列棚への商品の陳列、又は店頭における商品情報の掲示などの条件を含んでもよい。また、店頭の陳列棚への商品の陳列の条件は、陳列棚における陳列場所(例えば、レジ横、入口正面、ガラス面外向き、特定商品との組み合わせ販売)、陳列位置(例えば、上段、中段、又は下段)、陳列方法(例えば、平台陳列、エンド陳列、ゴンドラ陳列、又はフック陳列)、又は商品の陳列量(10個、50個、又は100個)、あるいは、同じ商品を縦横に陳列する幅)、陳列態様(例えば、陳列時の商品の向き)の条件を含む。店頭における商品情報の掲示の条件は、商品の広告のためのポスター・パネル等(以下、ポスター)の掲示位置、又はポスターの大きさの条件を含む。
【0030】
露出確認方法は、広告期間及び店頭露出条件などに従った露出が行われているか否かを確認する方法の条件である。露出確認方法は、例えば、顧客接点により撮影された商品又は商品情報の露出状況の画像のアップロード、顧客接点に設置されたカメラによる監視、又は担当者が顧客接点へ訪問し目視確認などを含む。
【0031】
(1B)顧客接点(メディア)参加表明機能
顧客接点(メディア)参加表明機能は、顧客接点がマーケティング主体による広告活動への参加を表明するためのインタフェースを提供する。顧客接点(メディア)参加表明機能は、顧客接点が広告活動への参加の募集に対して応募するために、顧客接点による端末装置30に対する操作入力に応じて、端末装置30から募集情報に対する応募情報を受け付け、サーバ装置10の記憶部に記憶し登録する。
【0032】
顧客接点は、広告活動への参加表明のために、例えば、端末装置30を介して、顧客接点広告出稿機能により登録済みの商品情報及び広告条件を含む募集情報を参照し(S1B1)、所望の広告活動を選択して参加申込及び広告条件への同意を表明する(S1B2)。さらに、顧客接点は、例えば、端末装置30を介して、当該顧客接点に関する情報(例えば、店舗名、店舗住所、報酬受取情報)を入力して登録する(S1B3)。
【0033】
(1C)顧客接点(メディア)露出測定機能
顧客接点(メディア)露出測定機能は、顧客接点による商品又は商品情報の露出(広告活動)をサポートし、当該露出の状況(広告活動の状況)を測定する。顧客接点(メディア)露出測定機能は、例えば、露出測定手段選択機能(S1C1)、ツール作成機能(S1C2)、商品露出機能(S1C3)、及び商品露出確認機能(S1C4)を有する。
【0034】
露出測定手段選択機能(S1C1)は、顧客接点による端末装置30に対する操作入力に応じて、商品又は商品情報の露出の状況を測定する手段を選択する。露出の状況を測定する手段は、例えば、顧客接点により撮影された商品又は商品情報の露出状況の画像のアップロード、顧客接点に設置されたカメラによる監視、又は担当者が顧客接点へ訪問し目視確認などを含む。顧客接点に設置して監視するためのカメラなど、露出測定のための必要な設備は、測定する手段が選択されたことに応じて、事前に設置が行われる。
【0035】
ツール作成機能(S1C2)は、広告の対象となる商品情報が表示された掲示物の印刷、当該掲示物の顧客接点への送付依頼の受領及び送付のための処理の実行など、商品等の露出のために必要なツールの準備を行う。
【0036】
商品露出機能(S1C3)は、顧客接点の店頭への商品の陳列などにより露出された個々の商品の商品コード(例えば、JANコード)を端末装置30から受信し、サーバ装置10の記憶部に記憶して登録する。商品の商品コードは、例えば、顧客接点において、バーコードリーダー又は端末装置30が有するカメラなどにより読み取られ、サーバ装置10に送信される。また、陳列などにより露出された個々の商品の商品コードの登録のために、上記で商品情報(S1A1)として登録された商品画像参照されてもよい。詳細には、例えば、陳列する商品を撮影した画像が端末装置30からサーバ装置10にアップロード(送信)され、サーバ装置10は、端末装置30から受信した画像と、上記で商品情報(S1A1)として登録された商品画像とを参照することにより、陳列されている商品を確認する。サーバ装置10は、陳列されていることが確認された商品の情報をサーバ装置10の記憶部に露出(陳列)された商品の情報として記憶して登録してもよい。
【0037】
商品露出確認機能(S1C4)は、商品の陳列又は掲示物の掲示などによる顧客接点での商品又は商品情報の露出の状況を確認する。例えば、顧客接点で撮影された陳列商品若しくは掲示物の画像、又は顧客接点へ訪問した担当者による露出状況の目視確認の結果が端末装置30などの端末装置からサーバ装置10に送信され、サーバ装置10は、受信した当該画像又は目視確認の結果の情報に基づいて、露出の状況(例えば、露出の有無)を判断する。
【0038】
(1D)広告料精算機能
広告料精算機能は、広告条件順守確認機能(S1D1)、対顧客接点精算機能(S1D2)、及び対マーケティング主体精算機能(S1D3)を有する。
【0039】
広告条件順守確認機能(S1D1)は、顧客接点による広告活動の状況が、広告条件に順守しているか否かを確認する。例えば、前述の広告に関する各種の条件を示す広告条件(S1A2)と、顧客接点により選択された広告活動及び同意表明(S1B2)と、商品露出確認機能(S1C4)により確認された顧客接点での商品又は商品情報の露出の状況(活動情報)とに基づいて、顧客接点による広告活動の状況が、広告条件に順守しているか否かが確認される。すなわち、広告条件順守確認機能(S1D1)は、顧客接点での商品又は商品情報の露出の状況(活動情報)について、広告活動に対する応募情報に対応する広告活動の広告条件の順守に関する判定を行う。例えば、活動情報が広告条件(例えば、例えば、店頭の陳列棚への商品の陳列、又は店頭における商品情報の掲示などの条件)に反していなければ、広告条件を順守していると判定され、広告条件に反していれば、広告条件を順守していないと判定される。
【0040】
対顧客接点精算機能(S1D2)は、広告条件順守確認機能(S1D1)による判定に基づいて、顧客接点が広告活動を行ったことに対する広告料(報酬)を精算する。すなわち、対顧客接点精算機能(S1D2)は、広告条件順守確認機能(S1D1)により広告条件が順守されていると判定された場合に、顧客接点の広告活動に対する報酬の精算に関する処理を実行する。例えば、商品露出機能(S1C3)で登録された商品の商品コード又は画像と、商品露出確認機能(S1C4)で確認された商品又は商品情報の露出の状況とに基づいて、報酬が算出され、報酬の支払のための処理が実行される。また、前回以前の広告活動・商品又は商品情報の露出状況を記録し、報酬の割増しまたは減額を決定する機能を設けてもよい。報酬の支払は、例えば、口座振込に加え、又はポイント、電子マネー、仮想通貨、デジタルバリュー、クレジットカード等での精算(赤伝票等による返金精算)などの何らかのバリューの提供であってもよい。
【0041】
マーケティング主体精算機能(S1D3)は、マーケティング主体に対する請求を精算する。例えば、対顧客接点精算機能(S1D2)により算出された報酬に、顧客接点の取次手数料を加えた金額が請求額として算出され、マーケティング主体に対して当該金額を請求するための処理が実行されてもよい。
【0042】
(2)マーケティング機能(対顧客接点)
図4を参照して、マーケティング機能(対顧客接点)に含まれる主な機能について以下に説明する。マーケティング機能(対顧客接点)は、広告活動以外のマーケティング活動に関する機能のうち、顧客接点によるマーケティング活動の実施に関係する機能である。広告活動以外のマーケティング活動は、販売促進メッセージ(例えば、ダイレクトメール、電子メール、又はプッシュ通知)の送信、販売促進品を使用した販売促進活動、又は商品情報の掲示を含む。
【0043】
(2A)顧客接点マーケティング出稿機能
顧客接点マーケティング出稿機能は、マーケティング主体がマーケティングとしての広告以外の活動への参加者を募集するためのインタフェースを提供する。マーケティング主体が商品のマーケティング活動への参加者を募集するために、端末装置20に対する操作入力を行ったことに応じて、顧客接点マーケティング出稿機能は、端末装置20から送信された当該募集の情報(募集情報)を受け付け、サーバ装置10の記憶部に記憶し登録する。マーケティング活動への参加の募集情報は、例えば、マーケティングを行う商品に関する情報である商品情報(S2A1)と、マーケティングに関する各種の条件を示すマーケティング条件(S2A2)と、マーケティング活動に使用される施策素材を示す施策素材情報(S2A3)とを含む。
【0044】
商品情報(S2A1)は、例えば、商品のメーカー名、商品分類、商品名、商品画像、及び商品コードなどを含む。マーケティング条件(S2A2)は、例えば、マーケティングを行う期間(マーケティング期間)、顧客アプローチ方法(例えば、メール又はプッシュ通知の配信など)、マーケティング活動の対価(報酬)、マーケティング活動の実施状況の確認方法(例えば、ダイレクトメールの内容又は頻度の確認)などの条件を含む。施策素材情報(S2A3)は、例えば、マーケティング活動に使用される販促品又はツール(例えば、掲示物、ダイレクトメール、ダイレクト電子メール、又はプッシュ通知)などの情報を含む。
【0045】
(2B)顧客接点(実施者)参加表明機能
顧客接点(実施者)参加表明機能は、顧客接点がマーケティング主体によるマーケティング活動への参加を表明するためのインタフェースを提供する。顧客接点参加表明機能は、顧客接点がマーケティング活動への参加の募集に対して応募するために、顧客接点による端末装置30に対する操作入力に応じて、端末装置30から募集情報に対する応募情報を受け付け、サーバ装置10の記憶部に記憶し登録する。
【0046】
顧客接点は、マーケティング活動への参加表明のために、例えば、端末装置30を介して、顧客接点マーケティング出稿機能により登録済みの商品情報及びマーケティング条件を含む募集情報を参照し(S2B1)、所望のマーケティング活動を選択して参加申込及びマーケティング条件への同意を表明する(S2B2)。さらに、顧客接点は、例えば、端末装置30を介して、当該顧客接点に関する情報(例えば、店舗名、店舗住所、販促品受取情報、報酬受取情報)を入力して登録する(S1B3)。
【0047】
(2C)顧客接点(実施者)サポート機能
顧客接点(実施者)サポート機能は、顧客接点によるマーケティング活動の実施のための各種のサポート機能である。顧客接点(実施者)サポート機能は、例えば、施策素材検索機能(S2C1)、施策生成機能(S2C2)、及び顧客配信機能(S2C3)を有する。
【0048】
施策素材検索機能(S2C1)は、サーバ装置10に登録された施策素材情報(S2A3)を検索する機能である。上述のとおり、施策素材情報は、マーケティング活動に使用される販促品又はツールの情報を示す。例えば、サーバ装置10は、顧客接点により端末装置30に対して入力された検索条件を受信し、当該検索条件に応じた施策素材情報を検索し、当該検索の結果を端末装置30に送信する。顧客接点は、端末装置30が受信した施策素材情報の検索結果を端末装置30の表示部を介して参照することができる。
【0049】
施策生成機能(S2C2)は、顧客接点が、マーケティング活動のために使用する販促品提供を申し込む、ツール(例えば、掲示物、ダイレクトメール、ダイレクト電子メール、又はプッシュ通知の配信)の作成サポートを受ける、又はツール提供の申し込むための機能である。例えば、サーバ装置10は、顧客接点により端末装置30に対して入力された販促品提供又はツール提供の申込の情報を受信すると、当該販促品提供又はツール提供のための処理を実行する。また、サーバ装置10は、顧客接点により端末装置30に対して入力されたツールの作成サポートの要求に応じて、印刷可能な掲示物の電子データや、ダイレクトメールの作成又は申込のための機能を提供してもよい。
【0050】
顧客配信機能(S2C3)は、顧客へのダイレクトメール送信機能、ダイレクト電子メール、又はプッシュ通知の配信又は配信申込のための機能を含む。ダイレクト電子メール、又はプッシュ通知の配信は、顧客の端末装置の位置情報に基づいた配信を含んでもよい。配信のための宛先情報として、例えば、顧客接点が有する顧客データベース、マーケティング支援システム1で管理している顧客データベース、又はIdP(Identity Provider、会員を有する組織)が有するデータベースが利用されてもよい。
【0051】
(2D)顧客表示情報読取機能
顧客表示情報読取機能は、顧客が提示した情報(例えば、クーポン情報)を取得する機能(S2D)を有する。例えば、顧客配信機能(2C3)によりクーポン(又はその他の特典。以下同様。)が顧客に配布された場合、顧客表示情報読取機能において、顧客接点におけるPOSレジ、タブレット端末、又はスマートフォンなどの端末装置により、顧客が提示したクーポン情報が読み込まれ、サーバ装置10は、当該クーポン情報を受信する。サーバ装置10は、受信したクーポン情報に応じて、顧客に付与する特典を判断する。
【0052】
(2E)システム連携機能
システム連携機能は、顧客接点が有するシステムと連携する機能(S2E)を有する。システム連携機能は、例えば、上述の(2B)顧客接点(実施者)参加表明機能、(2C)顧客接点(実施者)サポート機能、又は(2D)顧客表示情報読取機能に関係する顧客接点による操作入力又は処理結果表示を顧客接点のシステムで行うことを可能とするためのインタフェース(例えば、API(Application Programming Interface))を提供する。
【0053】
(2F)マーケティングインセンティブ精算機能
マーケティングインセンティブ精算機能は、マーケティング条件順守確認機能(S2F1)、対顧客接点精算機能(S2F2)、及び対マーケティング主体精算機能(S2F3)を有する。
【0054】
マーケティング条件順守確認機能(S2F1)は、顧客接点によるマーケティング活動の状況が、マーケティング条件に順守しているか否かを確認する。例えば、マーケティング条件順守確認対象のマーケティング活動が、(2C)顧客接点(実施者)サポート機能によりダイレクト電子メールを配信するものであり、(2D)顧客表示情報読取機能によりクーポン情報が読み取られるものであるとする。この場合において、配信されたダイレクト電子メール、読み取られたクーポン情報、マーケティング条件(S2A2)、及び同意されたマーケティング条件(S2B2)に基づいて、マーケティング条件が順守されているか否かが判断される。すなわち、マーケティング条件順守確認機能(S2F1)は、顧客接点によるマーケティング活動の状況(活動情報)について、マーケティング活動に対する応募情報に対応するマーケティング活動のマーケティング条件の順守に関する判定を行う。例えば、活動情報がマーケティング条件に反していなければ、マーケティング条件を順守していると判定され、マーケティング条件に反していれば、マーケティング条件を順守していないと判定される。
【0055】
対顧客接点精算機能(S2F2)は、マーケティング条件順守確認機能(S2F1)に基づいて、顧客接点がマーケティング活動を行ったことに対する報酬の精算を行う。すなわち、対顧客接点精算機能(S2F2)は、マーケティング条件順守確認機能(S2F1)によりマーケティング条件が順守されていると判定された場合に、顧客接点のマーケティング活動に対する報酬の精算に関する処理を実行する。例えば、顧客配信機能(S2C3)で配信されたダイレクトメール等の回数と、(2D)顧客表示情報読取機能で読み取られたクーポン情報の回数とに基づいて、報酬が算出され、報酬の支払のための処理が実行されてもよい。また、前回以前の広告活動・商品又は商品情報の露出状況を記録し、報酬の割増しまたは減額を決定する機能を設けてもよい。報酬の支払は、例えば、口座振込に加え、又はポイント、電子マネー、仮想通貨、デジタルバリュー、クレジットカード等での精算(赤伝票等による返金精算)などの何らかのバリューの提供であってもよい。
【0056】
マーケティング主体精算機能(S2F3)は、マーケティング主体に対する請求を精算する。例えば、対顧客接点精算機能(S2F2)により算出された報酬に、顧客接点の取次手数料を加えた金額が請求額として算出され、マーケティング主体に対して当該金額を請求するための処理が実行されてもよい。
【0057】
(3)マーケティング機能(対顧客)
図5を参照して、マーケティング機能(対顧客)に含まれる主な機能について以下に説明する。マーケティング機能(対顧客)は、広告活動以外のマーケティング活動に関する機能のうち、顧客に対して直接、マーケティング支援システム1からマーケティング活動を行うための機能である。
【0058】
(3A)情報配信機能
情報配信機能は、広告を含むマーケティングのために顧客(エンドユーザ)の端末装置40に情報配信を行う機能である。配信される情報は、クーポンなどの特典の情報を含む。すなわち、情報配信機能により、顧客への特典の付与に関する処理が実行される。情報配信機能は、特典の情報を含む情報配信を行うために、ワレット機能を顧客に提供する。ワレット機能は、ワレットサービスを提供する事業者向けAPI及びSDK(Software Development Kit)を提供する。事業者は、API及びSDKを利用することにより、ワレットサービスを提供するためのアプリケーション等を開発することができる。エンドユーザは、例えば、端末装置40に当該アプリケーションをインストールすることにより、サーバ装置10から配信情報を端末装置40で受信し、また、端末装置40を介してクーポンなどの特典を利用することができる。
【0059】
(3B)顧客属性取得機能
顧客属性取得機能は、クーポン提供、及びその他の情報配信を行うための利用される顧客の属性情報を端末装置40から取得する。属性情報は、例えば、非個人情報レベルの情報であり、趣味、嗜好、お気に入り(例えば、お気に入り登録している情報)、又は拒否情報などを含む。端末装置40は、操作入力に応じて、属性情報をサーバ装置10に送信する。非個人情報レベルの属性情報は、顧客の年代、性別、居住地、勤務地、通勤経路、家族構成、又は好みの決済手段(例えば、現金、特定のクレジットカード、電子マネー、モバイル決済などの支払手段)を含んでもよい。また、非個人情報レベルの属性情報は、顧客の過去の購買傾向、又は広告・マーケティングへの反応傾向(例えば、顧客自らの評価、又はマーケティング支援システム1若しくはその他のシステムにより自動解析された傾向)を含んでもよい。
【0060】
(3C)位置・時間情報取得機能
位置・時間情報取得機能は、顧客(端末装置40)の位置情報及び時間情報(タイムスタンプ)を取得する。時間情報は、例えば、位置情報に対応付けられており、位置情報が示す場所に顧客が滞在した時間を示してもよい。位置情報及び時間情報は、任意の方法により取得されるが、端末装置40を介した顧客からの後述するフィードバック情報の取得時に、付随情報として位置情報及び時間情報が取得されてもよい。取得された位置情報又は時間情報は、顧客へのクーポンを含む情報配信に使用される。例えば、顧客の現在位置に応じた適切な情報が選択され、配信されてもよい。また、ある顧客について取得された過去の位置情報及び時間情報に基づいて、顧客の行動パターンを特定し、当該行動パターンに応じた適切な情報及び配信時間を選択し、情報配信が行われてもよい。
【0061】
(3D)フィードバック取得機能
フィードバック取得機能は、端末装置40を介してマーケティング活動に対する顧客による評価を含むフィードバック情報をアップロードにより受け付ける機能である。フィードバック情報は、例えば、端末装置40を介したサーバ装置10へのアップロードにより受け付ける。フィードバック情報は、顧客による広告評価、又はマーケティング評価(例えば、ダイレクトメールに対する評価)を含む。また、フィードバック情報は、顧客による広告又はマーケティングの確認情報(例えば、店頭に掲示されている広告、店頭に陳列されている商品、又は顧客が受信したダイレクトメールに関する情報)を含んでもよい。また、フィードバック情報をアップロードした顧客に対しては、インセンティブ(例えば、クーポン)が提供されてもよい。サーバ装置10は、フィードバック取得機能によりアップロードされたフィードバック情報を記憶部に記憶する。
【0062】
(3E)インセンティブ取得機能
インセンティブ取得機能は、顧客がマーケティングインセンティブとして提供されるベネフィットを取得するための機能である。例えば、顧客が商品購入後に、商品又はパッケージ等に付された商品コード、バーコード、QRコード(登録商標)などを端末装置40のカメラにより読み取り、読み取られた情報をサーバ装置10にアップロードすることができる。サーバ装置10は、当該アップロードされた情報に基づいて、インセンティブを選択し、顧客に付与してもよい。
【0063】
インセンティブ取得のために顧客によりサーバ装置10にアップロードされる情報は、顧客による広告又はマーケティングの確認情報(例えば、店頭に掲示されている広告、店頭に陳列されている商品、又は顧客が受信したダイレクトメールに関する情報)又は評価情報であってもよい。インセンティブは顧客接点(店頭)で提供されるものであってもよいし、ポイント、キャッシュバック、又は決済手段(例えば、ギフトカード、次回以降の決済等に利用可能な割引、クーポン)としてワレット上で提供されてもよい。
【0064】
(3F)インセンティブ精算機能
インセンティブ精算機能は、ワレットサービスを運営する事業者、又はインセンティブサービスを運営する事業者などに対して、インセンティブ情報又はインセンティブ精算など、インセンティブに関する処理の連携を行うために必要なインタフェース(例えば、AIP)を提供する。
【0065】
(3G)顧客接点宛表示機能
顧客接点宛表示機能は、小売店などの顧客接点で利用可能なバーコード、QRコード、又はクーポンを顧客の端末装置40に表示させる。具体的には、顧客接点宛表示機能は、端末装置40から受信した要求に応じて、サーバ装置10の記憶部に顧客情報に対応付けて記憶されたバーコード、QRコード、又はクーポンの情報を端末装置40に送信することができる。端末装置40は、サーバ装置10から受信した情報及び顧客による操作に基づいて、バーコード、QRコード、又はクーポンを端末装置40の表示部に表示することができる。端末装置40の表示部に表示されたバーコード、QRコード、又はクーポンは、顧客接点におけるPOSレジ、タブレット端末、又はスマートフォンなどの端末装置により読み取られる。
【0066】
(4)効果検証機能
図6を参照して、効果検証機能に含まれる主な機能について以下に説明する。効果検証機能は、マーケティング活動の効果を検証するための機能である。
【0067】
(4A)フィードバック取得機能
フィードバック取得機能は、端末装置40を介してマーケティング活動に対する顧客による評価を含むフィードバック情報を受け付ける機能である。例えば、サーバ装置10は、端末装置40を介してメッセージ又はフォームへの入力により送信されたフィードバック情報を取得する。フィードバック情報は、顧客による広告評価、又はマーケティング評価(例えば、ダイレクトメールに対する評価)を含む。また、フィードバック情報は、顧客による広告又はマーケティングの確認情報(例えば、店頭に掲示されている広告、店頭に陳列されている商品、又は顧客が受信したダイレクトメールに関する情報)を含んでもよい。また、フィードバック情報を送信した顧客に対しては、インセンティブ(例えば、クーポン)が提供されてもよい。サーバ装置10は、フィードバック取得機能により受信したフィードバック情報を記憶部に記憶する。
【0068】
(4B)行動結果取得機能
行動結果取得機能は、顧客接点に到達後の顧客による商品に関する活動を示す活動情報を顧客から受け付ける。顧客接点に到達後の顧客による商品に関する活動は、例えば、顧客による商品の購買、商品情報の検索、特典申込(特典の利用の申込)、又は販売促進メッセージの受信可否の状況を示す情報を含む。
【0069】
顧客による商品の購買の状況を示す情報は、例えば、顧客による顧客接点での商品の購買に応じて、顧客接点の端末装置30からサーバ装置10に送信されることにより取得されてもよい。商品情報の検索の状況を示す情報は、例えば、検索サイトにおける商品情報の検索に関する情報を検索サイトの運営事業者の端末装置又はサーバ装置から受信することにより取得されてもよい。特典申込の状況を示す情報は、例えば、顧客接点での顧客による特典の利用の申込に応じて、顧客接点の端末装置30からサーバ装置10に送信されることにより取得されてもよい。販売促進メッセージの受信可否の状況を示す情報は、例えば、顧客により端末装置20を介して設定された販売促進メッセージの受信可否の設定情報が端末装置20からサーバ装置10に送信されることにより取得されてもよい。
【0070】
(4C)マーケティング主体へのフィードバックレポート機能
マーケティング主体へのフィードバックレポート機能は、マーケティング活動に関するマーケティング主体へのフィードバックレポートを作成及び送信する。例えば、上述の(4A)フィードバック取得機能で取得されたフィードバック情報、又は(4B)行動結果取得機能で取得された活動情報の少なくとも一方が、マーケティング活動の施策効果情報として取得され、取得された当該施策効果情報に基づいて、マーケティング主体へのフィードバックレポートが作成されてもよい。
【0071】
フィードバックレポートは、任意の形式で作成される。例えば、フィードバック情報及び活動情報に含まれる日付情報に基づいて、マーケティング活動の施策効果の時系列の変化を示すレポートが作成されてもよい。また、上述の(3B)顧客属性取得機能で取得された顧客の属性情報、又は(3C)位置・時間情報取得機能で取得された顧客の位置情報若しくは時間情報を組み合わせることにより、顧客の属性別、位置別、又は時間別の施策効果を示すレポートが作成されてもよい。また、実施された広告、ダイレクトメール、電子メール、又はプッシュ通知などのマーケティング活動の施策別に、施策効果を示すレポートが作成されてもよい。また、マーケティング活動の費用に対する施策効果を示すレポートが作成されてもよい。作成されたフィードバックレポートは、例えば、サーバ装置10からマーケティング主体の端末装置20に送信される。
【0072】
(4D)顧客接点へのフィードバックレポート機能
顧客接点へのフィードバックレポート機能は、マーケティング活動に関する顧客接点へのフィードバックレポートを作成及び送信する。例えば、上述の(4A)フィードバック取得機能で取得されたフィードバック情報、又は(4B)行動結果取得機能で取得された活動情報の少なくとも一方が、マーケティング活動の施策効果情報として取得され、取得された当該施策効果情報に基づいて、顧客接点へのフィードバックレポートが作成されてもよい。フィードバックレポートの作成方法の例は、(4C)マーケティング主体へのフィードバックレポート機能で説明した例と同様である。作成されたフィードバックレポートは、例えば、サーバ装置10から顧客接点の端末装置30に送信される。
【0073】
[ハードウェア構成]
図7を参照して、サーバ装置10又は端末装置20,30,40をコンピュータ800により実現する場合のハードウェア構成の一例を説明する。なお、それぞれの装置の機能は、複数台の装置に分けて実現することもできる。
【0074】
図7に示すように、コンピュータ800は、プロセッサ801と、メモリ803と、記憶装置805と、入力I/F部807と、データI/F部809と、通信I/F部811、及び表示装置813を含む。
【0075】
プロセッサ801は、メモリ803に記憶されているプログラムを実行することによりコンピュータ800における各種の処理を制御し、各種の機能を実現する制御部である。
【0076】
メモリ803は、例えばRAM(Random Access Memory)等の記憶媒体である。メモリ803は、プロセッサ801によって実行されるプログラムのプログラムコードや、プログラムの実行時に必要となるデータを一時的に記憶する。
【0077】
記憶装置805は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体である。記憶装置805は、オペレーティングシステムや、上記各構成を実現するための各種プログラムを記憶する。
【0078】
入力I/F部807は、ユーザからの入力を受け付けるためのデバイスである。入力I/F部807の具体例としては、キーボードやマウス、タッチパネル、各種センサ、ウェアラブル・デバイス等が挙げられる。入力I/F部807は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等のインタフェースを介してコンピュータ800に接続されても良い。
【0079】
データI/F部809は、コンピュータ800の外部からデータを入力するためのデバイスである。データI/F部809の具体例としては、各種記憶媒体に記憶されているデータを読み取るためのドライブ装置等がある。データI/F部809は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、データI/F部809は、例えばUSB等のインタフェースを介してコンピュータ800へと接続される。
【0080】
通信I/F部811は、コンピュータ800の外部の装置と有線又は無線により、インターネットNを介したデータ通信を行うためのデバイスである。通信I/F部811は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、通信I/F部811は、例えばUSB等のインタフェースを介してコンピュータ800に接続される。
【0081】
表示装置813は、各種情報を表示するためのデバイスである。表示装置813の具体例としては、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、ウェアラブル・デバイスのディスプレイ等が挙げられる。表示装置813は、コンピュータ800の外部に設けられても良い。その場合、表示装置813は、例えばディスプレイケーブル等を介してコンピュータ800に接続される。また、入力I/F部807としてタッチパネルが採用される場合には、表示装置813は、入力I/F部807と一体化して構成することが可能である。
【0082】
[変形例]
本実施形態におけるマーケティング支援システム1(または、サーバ装置10及び端末装置20,30,40)を実装するためのプログラムは、CD-ROM等の光学ディスク、磁気ディスク、半導体メモリなどの各種の記録媒体を通じて、又は通信ネットワークなどを介してダウンロードすることにより、コンピュータにインストール又はロードすることができる。
【0083】
本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。
【符号の説明】
【0084】
1 マーケティング支援システム
10 サーバ装置
20,30,40 端末装置
N ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7