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特開2022-158727スキューバダイビング用情報管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022158727
(43)【公開日】2022-10-17
(54)【発明の名称】スキューバダイビング用情報管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20221006BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021063828
(22)【出願日】2021-04-03
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVASCRIPT
2.JAVA
(71)【出願人】
【識別番号】721003067
【氏名又は名称】鈴木 基臣
(71)【出願人】
【識別番号】721002200
【氏名又は名称】西村 活人
(71)【出願人】
【識別番号】721003078
【氏名又は名称】山本 涼菜
(71)【出願人】
【識別番号】521142896
【氏名又は名称】黒田 青愛
(71)【出願人】
【識別番号】721003089
【氏名又は名称】佐藤 香
(72)【発明者】
【氏名】西村 活人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 基臣
(72)【発明者】
【氏名】山本 涼菜
(72)【発明者】
【氏名】黒田 青愛
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 香
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ダイビングサービスの提供にあたって必要または有用となる各種の情報を管理して、ダイビングサービスを提供する事業者やダイバーに適切に提供する。
【解決手段】ダイビングサービス管理システムは、ダイビングサービスの提供にあたって必要または有用となる各種の情報を管理するための情報処理装置を備える。ダイビングサービス管理方法は、情報処理装置のプロセッサにコンピュータプログラムが指示を与えることによって、ダイビングサービスの提供にあたって必要または有用となる各種の情報の入力を受け付け、受け付けた情報を情報記憶装置に記憶し、ダイビングサービスの提供に関わる事業者やダイバーなどが用いる端末に出力する。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理装置と記憶装置とを備え、
前記処理装置は、コンピュータプログラムがプロセッサに指示を与えることによって、ダイバーの属性に関する情報及びダイビング経験に関する情報を取得する処理と、
前記ダイバーの属性に関する情報及びダイビング経験に関する情報を前記記憶装置に格納する処理と、
前記ダイバーの属性に関する情報及びダイビング経験に関する情報を、ダイビング事業者の求めに応じて出力する処理と、
を行うように構成されている、ダイビングサービス管理システム
【請求項2】
前記処理装置は、前記ダイバーが前記ダイビング事業者にダイビングサービスの提供を申し込む申込操作を受け付けた後に、コンピュータプログラムがプロセッサに指示を与えることによって、前記ダイバーのダイビング経験に関する情報を、前記ダイビング事業者に提供可能にする処理を更に行うように構成されている、
請求項1記載のダイビングサービス提供システム
【請求項3】
前記処理装置は、前記ダイビング事業者の前記ダイバーに対するダイビングサービスの提供を行った旨の入力を受け付けた後に、コンピュータプログラムがプロセッサに指示を与えることによって、前記ダイバーのダイビング経験に関する情報を更新する処理を更に行うように構成されている、
請求項1または請求項2に記載のダイビングサービス提供システム
【請求項4】
前記ダイバーの使用に供する第1の端末と、
前記ダイビング事業者の使用に供する第2の端末をさらに備え、
前記処理装置は、
前記ダイバーの属性に関する情報及び前記ダイビング経験に関する情報を、前記第1の端末を介して取得し、
前記ダイバーの属性に関する情報及びダイビング経験に関する情報を、前記第2の端末を介してダイビング事業者に提供するように構成されている、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のダイビングサービス提供システム
【請求項5】
前記ダイバーの属性に関する情報及びダイビング経験に関する情報と、ダイビング事業者のサービス提供に関する情報とに基づき、機械学習をする機能を更に備える、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のダイビングサービス提供システム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、スキューバダイビング(以下、ダイビングと称する)のサービス提供に関わるダイビング事業者やダイバーの間において、ダイビングサービスの管理、申込み等に有用な情報のやり取りを、ネットワーク通信を介して行うためのダイビングサービス管理装置、システム及びダイビングサービス管理方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
個人のダイバーがダイビングを行うにあたっては、各種ダイビング指導団体が定める所定の経験本数を有し、定められた内容の講習を受講して認定を受けたインストラクターに、水中の案内を求めることが一般的である。また、ダイビングを行うにあたっては専用の器材が必要であるため、これらを所持していないダイバーは、事前に器材の貸出を受ける必要がある。
個人ダイバーが、インストラクターの案内を受けたり、器材の貸出を受けたりといったダイビングサービスの提供を受けるにあたっては、例えばこのようなサービス提供を事業として行っているダイビングショップに、ダイビングサービス提供の申し込みを行う。
これらダイビングサービスに関する情報を、いわゆるインターネットなどのネットワーク回線を通じて、ウェブサーバー上でオンライン管理する技術として、ダイビングインストラクターの評価情報を管理する技術が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-236843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に示す技術は、インストラクターのダイビングスキルや指導技術のレベルの情報が管理されているに過ぎず、それ以外のダイビングサービスの提供に関する情報を扱うことができない。
【0005】
本技術は、上記の課題に鑑みて開発されたものであり、ダイビングサービスの提供にあたって必要または有用となる各種の情報を管理して、ダイビングサービスを提供する事業者やダイバーに適切に提供できるようにすることで、ダイビングサービスの質の向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術の一の側面に係るダイビングサービス管理システムは、ダイビングサービスの提供にあたって必要または有用となる各種の情報を管理するための情報処理装置を備える。
本技術の一つの側面に係るダイビングサービス管理システムは、処理装置と記憶装置とを備え、処理装置は、コンピュータプログラムがプロセッサに指示を与えることによって、ダイバーの属性及び経験に関する情報を取得する処理と、記憶装置に格納する処理と、ダイビング事業者の求めに応じて出力する処理とを行うように構成されている。
【0007】
本技術の一の側面に係るダイビングサービス管理方法は、情報処理装置が備えるプロセッサにコンピュータプログラムが指示を与えることによって、ダイビングサービスの提供にあたって必要または有用となる各種の情報の入力を受け付け、情報記憶装置に記憶し、ダイビングサービスの提供に関わる事業者やダイバーなどに提供することを備える。
【発明の効果】
【0008】
本技術の効果の一つの例として、ダイビングサービスの提供にあたって必要または有用となる各種の情報を管理して、ダイビングサービスを提供する事業者やダイバーに適切に提供できるようにすることで、ダイビングサービスの質の向上を図ることが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施形態に係るダイビングサービス管理システムの構成の例を示す概念図である。
図2】第1の実施形態に係るダイビングサービス管理システムの動作の例を示すフローチャートである。
図3】第2の実施形態に係るダイビングサービス管理システムの動作の例を示すフローチャートである。
図4】第3の実施形態に係るダイビングサービス管理システムの動作の例を示すフローチャートである。
図5】第4の実施形態に係るダイビングサービス管理システムの構成の例を示す概念図である。
図6】第4の実施形態に係るダイビングサービス管理システムの動作の例を示すフローチャートである。
図7】第5の実施形態に係るダイビングサービス管理システムの動作の例を示すフローチャートである。
図8】第6の実施形態に係るダイビングサービス管理システムのユーザーインターフェースの例を示す図である。
図9】第7の実施形態に係るダイビングサービス管理システムの構成と動作フローの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1の実施形態>
図1に、本技術に係る第1の実施形態(実施形態1)を示す。
本実施形態のダイビングサービス管理システムは、情報処理装置であるダイビング管理装置1と、ダイビングに関する各種の情報を記憶する記憶装置2とを備える。ダイビング管理装置1は、記憶装置2にアクセスしてダイビングに関する各種の情報の記憶、管理、読み出しなどを行う。ダイビング管理装置1は、例えば周知のサーバー向けのコンピュータ、またはパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレットなどに、記憶装置2にアクセスして情報を管理するためのソフトウェアや、そのソフトウェアを実行するために必要なスクリプト等をインストールした装置である。
【0011】
ダイビング管理装置1は、例えば、当該ソフトウェアに含まれるコンピュータプログラムの指示により所定の処理を実行するプロセッサ、当該処理の実行に必要なデータを一時的に記憶する主記憶メモリ、通信ネットワーク3にアクセスするための通信インターフェース、ユーザーが操作するために必要なキーボード、マウス、モニタなどの周知の入出力デバイスを備えている。
記憶装置2は、ハードディスク、光ディスク、磁気テープ、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを有する記憶媒体を備える。記憶装置2は、ダイビングサービスの管理に必要な情報を記憶する。ダイビング管理装置1は、記憶装置2にアクセスできるように構成されており、当該情報の読み出しや書き込みを、記憶装置2に対して行う。
ショップ端末4は、例えばダイビング事業者であるダイビングショップが使用する端末である
ダイバー端末5は、ダイバーが使用する端末である。ショップ端末4及びダイバー端末5は、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレットなどであり、ダイビング管理装置1と同様のハードウェア構成でもよい。
【0012】
ショップ端末4及びダイバー端末5には、ダイビング管理装置1に接続して通信を行うために予め所定のソフトウェアがインストールされていてもよいし、周知のWebブラウザなどを操作することでダイビング管理装置1にアクセスして、所定の処理や操作を実行できるように構成されていてもよい。いずれの端末も、コンピュータプログラムの指示により所定の処理を実行するプロセッサの他、例えば当該処理の実行に必要なデータを一時的に記憶する主記憶メモリ、補助記憶メモリ、通信ネットワーク3にアクセスするための通信インターフェース、ユーザーが操作するために必要なキーボードやタッチパネル、ディスプレイなどの周知の入出力デバイスを備えている。
ショップ端末4及びダイバー端末5は、通信ネットワーク3を経由してダイビング管理装置1にアクセスできるように構成されている。通信ネットワーク3は、例えばインターネットなどの公衆通信ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、これらを組み合わせたネットワークなど、いずれであってもよい。記憶装置2は、通信ネットワーク3を経由してダイビング管理装置1に接続されていてもよい。
【0013】
図2に、本実施形態に係るダイビングサービス管理システムの動作に関するフローチャートの一例を示す。本実施形態におけるダイビングサービス管理システムは、これらのステップを実行するため、あるいは利用者に後述の機能を提供したり、情報入力などの操作を促したりするために、所定のコンピュータプログラム等がインストールされている。
これらのコンピュータプログラムは、例えばHTML、XML、Javascript、PHPなどのスクリプトや、CやJavaなどのプログラム言語、またはその組み合わせにより作成されている。ダイビングサービス管理システム全体として後述する所定の機能を利用者に提供するために、これらのコンピュータプログラム等は、記憶装置2の不揮発性記憶媒体に予め記憶されていてもよいし、ダイビング管理装置1、ショップ端末4、ダイバー端末5を含めてその他のいずれの装置の不揮発性記憶媒体に記憶されていてもよい。また、これらのコンピュータプログラム等は、いずれの装置のプロセッサによって実行されてもよい。
ダイビングサービス管理システムは、後述する一連のステップの処理を、複数の装置のプロセッサが協同してコンピュータプログラムを実行することにより行うように構成されていてもよい。例えば、一連のステップのうち一部の処理をダイビング管理装置1のプロセッサが実行して、その他の処理をショップ端末4やダイバー端末5のプロセッサが実行するように構成されていてもよい。これらのコンピュータプログラムの一部または全部を実行や記憶するために、図示しない他の装置を備えていてもよい。
【0014】
ダイビングサービス管理システムの構成の一例として、ダイビング管理装置1には所定のコンピュータプログラムを含むソフトウェアが予めインストールされているとともに、記憶装置2に、ショップ端末4及びダイバー端末5に用いるコンピュータプログラムが予め保存されていてもよい。ダイビング管理装置1は、ショップ端末4及びダイバー端末5からの要求に応じて、記憶装置2に記憶されたコンピュータプログラムを取得してショップ端末4及びダイバー端末5に提供することで、これらのコンピュータプログラムはショップ端末4及びダイバー端末5にデプロイされる。これにより、ダイビング管理装置1、ショップ端末4、ダイバー端末5の各々のプロセッサが協同しながら、通信ネットワーク3を経由してデータの送受信を行い、後述の一連の処理が実行されてもよい。
あるいは、ダイビング管理装置1にはPHPなどのスクリプトで作成されたコンピュータプログラムが用意されているとともに、ショップ端末4及びダイバー端末5には周知のWebブラウザがインストールされていてもよい。Webブラウザは、例えばURL(Uniform Resource Locator)情報を用いて、通信ネットワーク3経由でダイビング管理装置1にアクセスするようにに構成されている。この場合、ショップ端末4及びダイバー端末5は、記憶装置2に予め記憶されたHTML、XML、Javascriptなどのスクリプトを、ダイビング管理装置1経由で受け取り、その端末上のプロセッサで実行し、処理結果をダイビング管理装置1に送信する。当該処理結果を受け取ったダイビング管理装置1は、残りの処理を実行する。これにより、ダイビング管理装置1、ショップ端末4、ダイバー端末5の各々のプロセッサが協同して、後述の一連の処理が実行されていてもよい。
【0015】
次に、図2各ステップについて説明する。
まず、ステップS201において、ダイビングショップのスタッフはショップ端末4を操作することでダイビング管理装置1にアクセスし、例えば、ダイビングショップの名称、経営者の氏名、それらの住所、電話番号、営業日、営業時間、顧客に向けた紹介文などのダイビングショップの属性情報や、これまでのダイビングサービスを提供したことのあるダイビングスポット、ダイビング提供サービス回数等のサービス提供に関する実績といった実績情報などの、ダイビングショップとしての利用者情報を登録することができる。ダイビングショップのスタッフは更に、ダイバーに対してダイビングサービスを提供することができる日時、人数の上限、コースの内容などのサービス利用可能情報を登録する。
ダイビング管理装置1は、ダイビングショップのスタッフにこれらの情報入力を促すために、通信ネットワーク3を介して、所定の入力フォームなどをショップ端末4に表示させるように構成されている。あるいは、ショップ端末4に、これらの入力フォームを表示させるためのソフトウェアが予めインストールされており、スタッフがこれらの情報の入力を完了したのちに、通信ネットワーク3を介して、ダイビング管理装置1に送信するように構成されていてもよい。これは、以後説明する本実施形態の他の処理や、その他の実施形態の処理において同様である。
ダイビング管理装置1は、ダイビングショップが登録した利用可能情報を記憶装置2に保存する。
【0016】
次に、ステップS202で、ダイバーが自己のダイバー端末5を操作してダイビング管理装置1にアクセスすることで、例えば自己の氏名、性別、年齢、保有するダイビングのライセンスの情報などの属性情報や、自己のダイビング経験に関する情報などの、ダイバーとしての利用者情報を入力する。ダイビング経験がある場合は、ダイビング経験に関する情報として、以前に潜った日付、地名、ダイビングスポット名、その時に装着した空気タンクの種類やウェイトの重さ、これまでのダイビングに関するトラブル遭遇経験(エアー切れ、急浮上、耳抜きの得手不得手等)の有無、所有器材情報などの利用者情報も登録することができる。ダイビング経験がない場合は、経験がない旨を入力できる。
ダイビング管理装置1は、ダイバーにこれらの情報入力を促すために、通信ネットワーク3を介して、所定の入力フォームなどをダイバー端末5に表示させる。あるいは、ダイバー端末5にこれらの入力フォームを表示させるためのソフトウェアがインストールされており、ダイバーがこれらの情報の入力を完了したのちに、通信ネットワーク3を介して、ダイビング管理装置1に送信するように構成されていてもよい。
ダイビング管理装置1は、これらの入力された利用者情報を通信ネットワーク3経由で受け取り、記憶装置2に保存する。
【0017】
次に、ステップS203において、ダイバーがダイバー端末5を操作することで、ダイビングショップに対してダイビングサービスの提供を申し込むことができる。このとき、ステップS201で登録されたサービス利用可能情報を参照することで、サービスを受けることができる日時やコース内容を選択して、予約の申し込みを実行することができる。
ダイバーが予約処理を実行すると、ダイビング管理装置1は、この予約情報を記憶装置2に記憶するとともに、ショップ端末4に対して予約の申し込みがあった旨の通知を送信する。これにより、ダイビングショップのスタッフは、ショップ端末4を介して申し込みがあった旨を知ることができる。その際に、ダイビングショップのスタッフはショップ端末4を操作することで、申し込みをしたダイバーの属性情報及びダイビング経験に関する情報など、ダイバーの利用者情報を閲覧することができる。
【0018】
ダイビングショップのスタッフは、これらの情報に基づいて、当該ダイバーに提供するために最適なダイビングのコースを選定したり、貸出器材を提供する場合には最適な器材を準備したりすることができる。
例えば、ダイバーが水中で中性浮力を確保して、急浮上などを防ぎ安全にダイビングを行うためには、装着するウェットスーツやタンクの種類と、ウェイトの重量のバランス等が重要であり、これらはダイバーの体重など個人の特性にも左右される。ダイビングショップが過去のダイビング経験に関する情報からこれらを把握することができれば、適切な器材を前もって準備することができる。これによって、ダイバーの属性や経験に応じた適切なダイビングサービスを提供することができ、ダイバーの満足度及び安全性を向上させることができる。
【0019】
本実施形態に係るダイビングサービス管理システムは、ダイビングサービスの提供及び受領に向けて、ダイビングショップとダイバーの間で詳細なコミュニケーションをとる必要がある場合や、ダイバーが予め登録した利用者情報以外の情報についてダイビングショップがダイバーに問い合わせを行う場合などに備えて、メッセージ交換機能(例えばチャット機能)を備えていてもよい。これにより、ダイビングショップとダイバーは、それぞれショップ端末4及びタイバー端末5を用いて、相互に直接コミュニケーションを取ることができる。
【0020】
ダイバーがダイビングサービスの提供を受けてダイビングが終わった後、ダイバーまたはダイビングショップのスタッフは、ステップS204においてショップ端末4またはユーザー端末5を操作して、ダイビングが完了した旨の情報をダイビング管理装置1に送信する。この際に、今回のダイビングに関する地名、ダイビングスポット名、空気タンクの種類、装着したウェイトの重さなどのダイビングログに関する情報を、ショップ端末4またはダイバー端末5に表示される所定のフォームに入力する。入力が完了した後、ショップ端末4またはダイバー端末5は、ダイビングログに関する情報をダイビング管理装置1に送信する。このときに送信される情報としては、ダイビングログに関する情報に限らず、ダイビング時の写真や動画など、その時のダイビングに関するその他の情報であってもよい。
【0021】
これらの情報を受信したダイビング管理装置1は、ステップS205において、それらの情報に基づき、記憶装置2に記憶されている当該ダイバーのダイビング経験に関する情報を更新する。ダイビングショップが、自己の利用者情報としてダイビングサービスの提供に関する実績を登録している場合は、ダイビング管理装置1はこれらの情報も併せて更新できるように構成されていてもよい。これらの情報の更新は、自動的に実行されてもよいし、ダイバーやダイビングショップのスタッフの承諾を経たうえで更新されるように構成されていてもよい。
この時に、複数のダイバーがグループとなってダイビングを行っていた場合は、一人のインストラクターまたはダイバーが入力した情報が、そのグループの複数のダイバーに共有されるように構成されていてもよい。その場合、その複数のダイバーに紐づけられた利用者情報のダイビング経験に関する情報が、一括して更新されるように構成されていてもよい。
【0022】
ダイバーまたはインストラクターがダイビングを行う際には、図示しないダイビング記録装置を身に着けていてもよい。ダイビング記録装置は、ダイビング中の動画や、ダイビングを行った位置のGPS情報、水深、気温、温度といった外部情報、ダイバーの体温や脈拍といった内部情報を記録する機能を備えている。ダイビング記録装置の一例として、例えばダイブコンピュータや、ダイバーが装着してダイビング時の動画を記録するための撮像装置を備えるウェアラブル端末等が挙げられる。
ダイビング記録装置は、例えばWiFiや近距離無線通信などの無線通信、またはUSB接続などの有線通信によって、ショップ端末4またはダイバー端末5に接続することができるように構成されており、これらの外部情報や内部情報を、ショップ端末4またはダイバー端末5経由で、ダイビング管理装置1に転送することができる。また、ダイビング記録装置は直接通信ネットワーク3経由でダイビング管理装置1にアクセスして、これらの情報を転送できるように構成されていてもよい。これにより、ダイバーまたはダイビングショップのスタッフが、ダイビングログに関する情報などを所定のフォームに手動で入力する手間の一部または全部を省略することができる。
【0023】
本実施形態1においては、このような構成により、当該ダイバーがダイビングサービスの提供を申し込むときに、ダイビング経験に関する情報などをダイビングショップに容易に提供することができる。更に、自己のダイビング経験に関する情報を常に最新の情報に保つことで、正確を期した情報をダイビングショップに共有することができるため、ダイビングの安全性を担保することができる。
【0024】
<第2の実施形態>
次に、本技術に係る第2の実施形態(実施形態2)について説明する。基本的な構成は実施形態1の図1と同様であるが、本実施形態に係るダイビングサービス管理システムは、ダイバーがダイビングサービスの提供を受けてダイビングが終わった後に、ダイビングショップや、ダイビングショップのスタッフ個人に関する評価情報を入力して、他のダイバーと共有できる機能を備えている。
【0025】
図3に、本実施形態に係るダイビングサービス管理システムの動作に関するフローチャートを示す。本実施形態におけるダイビングサービス管理システムは、後述するステップを実行するため、あるいは利用者に後述の機能を提供したり、情報入力などの操作を促したりするために、実施形態1と同様の方法により、コンピュータプログラムなどが予めインストールされている。
【0026】
ステップS201からS204は、実施形態1のステップと同様である。また、本実施形態に係るダイビングサービス管理システムにおいては、ステップS201からS204までを実行するための機能は実装されておらず、ステップSA01以降の機能のみが実装されていてもよい。
本実施形態においては、ダイバーがダイビングサービスの提供を受けてダイビングが終わった後に、ステップSA01において、ダイバーがダイバー端末5を用いて、ダイビングショップやダイビングショップのスタッフに関する評価情報を入力できる。
【0027】
ダイバーが評価する際の評価情報としては、ダイビングショップに対しては施設、立地、提供器材、料金などが挙げられる。また、ダイビングショップのインストラクターを含むスタッフに対する評価情報としては、接客内容、ダイビングの指導技術、海洋生物などに関する解説内容への満足度が挙げられる。本実施形態に係るダイビングサービス管理システムは、ダイバーがダイバー端末5を用いて、これらの評価を点数や文章の形式で入力できるように、ダイバー端末5に所定のフォームを表示するように構成されている。
【0028】
入力された評価情報は、ステップSA02において通信ネットワーク3を介してダイビング管理装置1に送信され、記憶装置2に保存される。
【0029】
次に、ステップSA03において、ダイビングサービス管理システムは各評価の点数の集計を行う。例えば、ダイビングショップ単位、ダイビングショップのスタッフ単位での平均点を、総合評価点として算出するなどの統計処理を行い、その総合評価点を記憶装置2に保存する。
これらのダイバーが入力した個別の情報の全部または一部や、総合評価点に関する情報は、他のダイバーが、自己の保有するダイバー端末等から閲覧することができる。
他のダイバーは、ダイビングショップを選択する際、保有するダイバー端末5からダイビング管理装置1にアクセスする事で、複数ダイビングショップそれぞれの総合評価点や、各ダイバーの入力した評価を閲覧、比較することができ、満足度の高いダイビングショップを的確に選択することができる。
【0030】
本実施形態に係るダイビングサービス管理システムは、ダイビングショップがダイバーの評価情報を入力する機能も備えていてもよい。その場合、ステップSA11において、ダイビングショップがショップ端末4を用いてダイバーに関する評価情報を入力できるように構成されている。入力された評価情報は、ステップSA12においてダイビング管理装置1に送信され、記憶装置2に保存される。さらに、ステップSB13において総合評価点を算出し、その総合評価点を記憶装置2に保存する。
ダイビングショップがダイバーの評価を入力する際の評価情報としては、ダイバーの安全意識や、ダイビングスキルのレベルなどが挙げられる。これらの情報も、点数や文章の形式で入力することができるように構成されている。これらのダイバーの評価情報は、事前にダイバー本人の同意を得たうえで、他のダイビングショップに共有できるように構成されていてもよい。ダイバーが同意の有無を選択する際には、共有範囲として、ダイビングサービス管理システムに登録している全てのダイビングショップ、一度ダイビングサービスの提供を受けたことがあるダイビングショップ、その他任意で選択したダイビングショップなど、所望の範囲を選択できるように構成されていてもよい。
【0031】
他のダイビングショップは、ショップ端末4からダイビング管理装置1にアクセスする事で、事前に同意を得たダイバーの評価を閲覧する事ができる。これにより、他のダイビングショップが当該ダイバーに対してダイビングサービスの提供をした実績がなくても、当該ダイバーの技能や特性を閲覧、把握できるため、その情報に応じて最適なダイビングのグループ(一人のインストラクターが担当するダイバーのグループ分け)を形成したり、ダイビングのコースを設定したりすることができる。これにより、個々のダイバーの適正や技能水準に適合した、適切で安全なダイビングサービスの提供をすることができる。これにより、ダイビングの安全性担保に加えて、ダイバーにとって満足度の高いダイビングサービスを提供することができる。
また、ダイビングショップが、一定以上の高い技能が要求されるダイビングスポットにおいてダイビングを行うツアーを企画する際などに、ダイバーの評価を閲覧する事で、そのツアーを安全に催行するために必要な基準を満たすダイバーに対して、ツアー参加の勧誘を行うことが可能になる。
さらに、ダイビングショップが個々のダイバーの評価情報を参照して、ダイビングのスキルや評価が高い人のみのグループを形成することで、水中におけるインストラクター一人あたりの引率人数を最適化して、安全性を向上させるとともに、高いスキルを有するダイバーにはダイビングサービス提供の価格を割引するロイヤリティサービスを提供するといった活用も可能となる。
【0032】
本実施形態におけるダイビングサービス管理システムは、いずれの例においても個々のダイバーが事前に同意した場合のみ、ダイビングショップが上述した方法でダイバーの評価情報を活用できるように構成されていてもよい。
【0033】
<第3の実施形態>
次に、本技術に係る第3の実施形態(実施形態3)について説明する。基本的な構成は実施形態1の図1と同様であるが、本実施形態では、ダイバーがダイビングサービスの提供を受けるにあたってダイビングショップに支払う料金について、予めダイビングサービス管理システム上で料金体系を選択できる機能を備えている。
【0034】
ダイバーがダイビングショップにサービス料を支払う際の料金体系としては、1ダイブごとの課金でもよいし、複数ダイブが含まれるパッケージ単位での課金でもよい。また、一定の金額を払えば、所定の期間内に無制限にダイビングサービスを受けられる、いわゆるサブスクリプションモデルに基づく料金体系を採用することもできる。サブスクリプションサービスに基づく料金体系は、一月単位、三月単位など、複数の選択肢から選択ができるようにしてもよい。
【0035】
サブスクリプション契約は、ダイバーと1つのダイビングショップの間のみで契約してもよいし、複数のダイビングショップが提携してダイバーと契約することで、当該ダイバーが、契約期間内であれば、別途料金を支払うことなく、当該いずれのダイビングショップからもダイビングサービスを受けられるようにしてもよい。
また、繁忙期などの時期によっては、サブスクリプション契約ダイバーであっても、所定の追加料金を支払わなくてはならないような料金体系を採用していてもよい。複数のダイビングショップが提携してダイバーと契約する場合も、特定のダイビングショップのサービスを受けるためには追加料金を支払わなくてはならない料金体系を採用していてもよい。
【0036】
本実施形態におけるダイビングサービス管理システムは、ダイビングショップが、例えば上述した料金体系を任意で選択してダイバーに提供できるように、ダイビングショップとダイバー間の契約の管理または決済の少なくとも一方を行う機能を備えている。これらの料金体系は、予めダイビングサービス管理システムに設定された所定のパターンからダイビングショップが選択できるように構成されていてもよいし、個々のダイビングショップが独自に料金体系をカスタマイズして実装できる機能を備えていてもよい。
【0037】
ダイビングショップは、自己が提供するダイビングサービスの料金体系として、1ダイブごとの課金、複数ダイブが含まれるパッケージ単位での課金、サブスクリプションモデルでの課金など、ダイバーに提供できる料金体系の選択肢を、予めダイビングサービス管理装置1に登録しておくことができる。複数のダイビングショップが提携してダイバーと契約できるような料金体系を採用する場合は、例えばそのうち一のダイビングショップが、他のダイビングショップの承諾を得たうえで、その料金体系をダイビングサービス管理装置1に登録することができるように構成されている。
【0038】
ダイバーが、契約対象のダイビングショップと料金体系を選択して決済を行ったのち、ダイビング管理装置1は、当該ダイバーがどのような料金体系に基づき、どのショップと締結しているかなどの契約情報を、記憶装置2に記憶する。
【0039】
図4に、タイバーがサブスクリプション契約の申し込みをする場合を例として、本実施形態に係るダイビング管理装置1の動作に関するフローチャートで示す。本実施形態におけるダイビングサービス管理システムは、後述するステップを実行するため、あるいは利用者に後述の機能を提供したり、情報入力などの操作を促したりするために、実施形態1と同様の方法により、コンピュータプログラムなどが予めインストールされている。
【0040】
ステップSB01で、ダイビングショップは、ショップ端末4を操作してダイビングサービス管理システム1にアクセスし、自己が提供するダイビングサービスの料金体系を一つまたは複数選択またはカスタマイズして、登録できるように構成されている。このとき、ダイビングサービス管理装置1は、その情報を記憶装置2に記憶する。
【0041】
ステップSB02で、ダイバーがダイバー端末5を操作してダイビング管理装置1にアクセスすることで、ダイビングサービスの提供を受けることを希望するダイビングショップに契約の申し込みができるように構成されている。このとき、料金体系の選択肢が複数ある場合は、好みの料金体系を選択できる。ダイビングサービス管理システム1は、このときにダイバーが料金を支払うための決済機能を備えていてもよい。
当該申し込みを受け付けたダイビング管理装置1は、当該ダイバーの情報と紐づけて、契約の申し込みがあった旨と、サービスの対象となるダイビングショップ、料金体系の種類などの情報を記憶装置2に保存する。
【0042】
ステップSB02では、ダイビングショップのスタッフは、ショップ端末4を操作してダイビングサービス管理装置1にアクセスし、ダイバーからの申し込みを受け付けるか否かを登録できる。その申し込みがサブスクリプションモデルの料金体系である場合は、ダイビングサービスの提供が可能な日時などを選択して登録できる。ダイビングサービス管理システム1は、サブスクリプションモデルに基づく契約を希望する全てのダイバーからの申し込みを、一律に受け入れるように設定する機能や、個々のダイバーごとに受け付けの可否を選択できる機能を備えていてもよい。
ダイビングサービス管理装置1は、契約申し込みの受け付け可否の結果を、ダイバー端末5に通知する。
【0043】
サブスクリプションサービスの契約が成立した場合、ステップSB03では、ダイバーはダイバー端末5を操作して、その契約に基づきダイビングショップにダイビングサービスの提供を申し込むことができる。このとき、ダイビング管理装置1は、当サブスクリプション契約を締結しているダイビングショップがサービスを提供することができる日時などがダイバー端末5に表示されるように、必要なデータをダイバー端末5に送信する。
【0044】
当該ダイバーが、複数のダイビングショップを利用できるサブスクリプションサービスに加入している場合、ダイビング管理装置1はダイバー端末5に対して、サブスクリプションサービスに対応しているダイビングショップの一覧情報を送信する。これにより、ダイバー端末5は当該ダイビングショップの一覧を、そのサブスクリプション契約で利用可能なショップとして表示する。
これにより、ダイバーはサブスクリプション契約をしているダイビングショップを予約することで、サービス対象期間中は定額で何度でも追加の課金をされることなく、ダイビングサービスを利用することができる。
【0045】
ステップSB04では、ダイビングショップのスタッフはショップ端末4を操作することで、申し込みをしたダイバーの属性情報及びダイビング経験に関する情報を閲覧することができる。これ以降の手順は実施形態1のステップS201以降と同様である。
【0046】
本実施形態におけるダイビングサービス管理システムによれば、ダイビングショップがサブスクリプションサービス等の料金体系を柔軟に導入することができるようになるため、閑散期と繁忙期の収益を平準化して、安定した収益を確保する可能性が高めたり、また顧客ロイヤルティの向上につなげる可能性を高めたりすることができる。
また、ダイバーにとっては、料金が定額であるため、1回あたりのダイビングサービスにかかる費用を抑えるとともに、天候などが悪い時には別日に予約変更をするハードルが下がったり、様々なダイビングスポットで気軽にダイビングを試せるようになったりするため、地域活性化やダイビング市場の拡大を期待することもできる。
【0047】
<第4の実施形態>
次に、図5に基づいて本技術に係る第4の実施形態(実施形態4)について説明する。基本的な構成は実施形態1の図1と同様であるが、本実施形態では、例えばダイビング事業者である第1のダイビングショップと、それとは異なる第2のダイビングショップがそれぞれ使用するショップ端末41及びショップ端末42を備え、さらにダイビング器材提供者が使用する器材提供者端末6が接続されている。
【0048】
ショップ端末41、ショップ端末42及び器材提供者端末6は、例えば実施形態1で説明したショップ端末4と同様のハードウェア構成であり、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット等である。ショップ端末41、ショップ端末42及び器材提供者端末6は、いずれも通信ネットワーク3を経由してダイビング管理装置1に接続することができる。ショップ端末4及びダイバー端末5には、例えば実施形態1で説明したショップ端末4と同様に、ダイビング管理装置2に接続して通信を行うために予め所定のソフトウェアがインストールされていてもよいし、周知のWebブラウザなどを操作することでダイビング管理装置1にアクセスして、所定の処理や操作を実行できるように構成されていてもよい。
【0049】
ダイビング器材提供者は、例えばダイバーがダイビングを行う際に装着するタンク、浮力調整具(Buoyancy Control Device)、レギュレーターなどの重器材や、マスク、フィンなどの軽器材を取りそろえ、保管や保守点検を行い、ダイビングショップやダイバーの求めに応じて貸出するサービスを行う事業者である。
【0050】
本実施形態に係るダイビングサービス管理システムにおいては、ダイビング器材提供者が器材提供者端末6を用いることで、自己の管理する貸出可能な器材などのリソースに関する情報を、ダイビング管理装置1に登録できるように構成されている。また、これらのリソース情報は、第一のダイビングショップまたは第二のダイビングショップが閲覧、予約できるように構成されている。
【0051】
ダイビング器材提供者は、ダイビング管理装置1に登録したリソースに対して、第一のダイビングショップまたは第二のダイビングショップから使用したい旨の予約があった場合は、第一のダイビングショップまたは第二のダイビングショップに対して、当該器材の貸し出し等の提供を行う。
第一のダイビングショップや第二のダイビングショップも、空いている器材があればダイビング管理装置1に登録することで、本実施形態に係るダイビングサービス管理システムを介して、他のダイビングショップに相互に貸し出しの申し出ができるように構成されていてもよい。これにより、ダイビングショップもダイビング器材提供者を兼ねることもできる。この場合は、ショップ端末41、42が器材提供者端末6を兼ねていてもよい。
【0052】
本実施形態に係るダイビングサービス管理システムにおいては、第一のダイビングショップや第二のダイビングショップが、貸出可能な器材に限らず、自己のダイビングショップに所属するインストラクターを登録できるように構成されていてもよい。
これにより、第一のダイビングショップや第二のダイビングショップは、自己のダイビングショップに所属するインストラクターが、特定の日付や時間帯においてダイビングサービスの提供の予定が入っていない場合に、その情報をダイビングサービス管理システムに登録することで、他のダイビングショップに派遣を申し出ることができる。
【0053】
このように、実施形態4に係るダイビングサービス管理システムによれば、ダイビング器材やインストラクターなどのダイビングサービスの提供に必要なリソースを、ダイビング器材提供者とダイビングショップ、またはダイビングショップ間でシェアすることの仲介ができる。
【0054】
図6に、本実施形態に係るダイビングサービス管理システムの動作に関するフローチャートを示す。本実施形態におけるダイビングサービス管理システムは、後述するステップを実行するため、あるいは利用者に後述の機能を提供したり、情報入力などの操作を促したりするために、実施形態1と同様の方法により、コンピュータプログラムなどが予めインストールされている。
【0055】
ステップSC01において、ダイビングサービス管理システムは、ダイビング器材提供者が貸出可能な器材の情報と、貸出可能な日付、時間帯などを登録できるように、器材提供者端末6に所定の登録フォームを表示する。ダイビング器材提供者がこれらの情報を入力すると、ステップSC02においてその入力情報はダイビング管理装置1に送信され、記憶装置2にこれらの情報が記憶される。また、先述したように、第一のダイビングショップや第二のダイビングショップも、自己の管理する器材で貸出可能なものや、他のダイビングショップに派遣が可能なインストラクターの情報を、ショップ端末41、42を用いて、ダイビング管理装置1に登録することができる。これらの情報も記憶装置2に記憶される。
【0056】
次に、例えば第一のダイビングショップが、特定の日付、時間帯においてダイビング器材の提供やインストラクターの派遣を受けることを希望する場合、ステップSC03において、ショップ端末41を介してダイビング管理装置1にアクセスことで、当該日付、時間帯における器材やインストラクターの空き状況を参照することができる。このとき、ダイビング管理装置1は記憶装置2の登録情報を参照することで、ショップ端末41に各々の空き情報を返信する。これらの空き情報は、ショップ端末41に表示される。
ステップSC04において、第一のダイビングショップは、当該空き情報を参照して、希望の日時に所望の器材やインストラクター派遣の予約をすることができる。第一のダイビングショップがショップ端末41を用いて予約をすると、その予約情報はダイビング管理装置1に送信され、記憶装置2に保存される。
【0057】
ダイビング器材提供者が提供するリソースとしては、必ずしも重器材や軽器材などのダイビング時に直接使用する器材には限られず、例えばボートなどの移動手段やダイバーが宿泊する宿泊施設、ダイバーが使用する水中カメラなどのアクセサリーであってもよく、本実施形態のダイビングサービス管理システムは、これらのリソースの提供を仲介する機能を備えていてもよい。
【0058】
また、ダイビング器材提供者は専用の事業者やダイビングショップに限らず、個人のダイバーも通信ネットワーク3を経由してダイビング管理装置1にアクセスして、自己の管理する器材等を提供するように登録することで、ダイビング器材提供者となることができる。このような場合には、ダイバー端末5が、器材提供者端末6を兼ねていてもよい。
【0059】
本実施形態4においては、このような構成により、ダイビングに必要なリソースを提供可能な側と、リソースを必要とする側のマッチングを可能にして、ダイビングに関するリソースの有効利用を図ることができる。
【0060】
<第5の実施形態>
次に、本技術に係る第5の実施形態(実施形態5)について説明する。基本的な構成は実施形態1の図1と同様である。ただし、実施形態1においてはダイビング事業者としてダイビングショップを例に挙げて説明したが、本実施形態におけるダイビング事業者は、個人のインストラクターを想定している。すなわち、本実施形態のダイビング管理システムは、個人でダイビングサービスを提供するインストラクターが、ダイバーからの依頼を受けてサービスを提供するために、個人インストラクターとダイバー間の仲介を行うことができるように構成されている。
【0061】
図7に、本実施形態に係るダイビング管理システムの動作に関するフローチャートを示す。本実施形態におけるダイビングサービス管理システムは、後述するステップを実行するため、あるいは利用者に後述の機能を提供したり、情報入力などの操作を促したりするために、実施形態1と同様の方法により、コンピュータプログラムなどが予めインストールされている。
【0062】
ステップSD01において、個人インストラクターはショップ端末4を操作してダイビング管理装置1にアクセスし、プロフィール画像、氏名、ニックネーム、居住地、所持資格といった属性情報や、これまでダイビングを行ってきた活動エリア、自己のダイビングの経験本数、ダイビングを経験したスポットといったダイビング経験に関する情報を、利用者情報として登録する。さらに、ダイビングサービスを提供することができる日時、ダイビングスポットなどのエリア、ダイビングサービスの提供にあたって希望する料金などの希望条件に関する情報を登録する。本実施形態に係るダイビング管理システムは、個人インストラクターがショップ端末4を操作することで、例えばこれらの情報の全部または一部を事前に登録できるように、ショップ端末4に所定のフォームを表示するように構成されている。これらの登録された情報は、当該個人インストラクターの利用者情として、記憶装置2に記憶される。
【0063】
個人インストラクターからダイビングサービスの提供を受けることを希望するダイバーは、ステップSD02において、ダイバー端末5を操作してダイビング管理装置1にアクセスすることで、登録されている個人インストラクターの一覧を閲覧したり、自己の希望するダイビングサービスを提供可能な個人インストラクターが存在するかを検索したりすることができる。
【0064】
ダイバーは、自己が希望するダイビングスポットや日時においてサービスが受けられるか否かや、個人インストラクターの利用者情報、料金などを検索条件とすることができる。
このとき、ダイバーが指定した条件に該当する個人インストラクターが多数該当する場合に備えて、ダイビング管理装置1は、ダイバーの希望条件、利用者情報、個人インストラクターの希望条件、プロフィール情報などの一部または全部に基づいて、最適な個人インストラクターの候補を、一人または複数名、ダイバーに推薦する機能を有していてもよい。
【0065】
ダイバーの希望する個人インストラクターが見つかった場合は、その個人インストラクターに対して、ダイビング管理装置1を用いてダイビングサービスの提供を受けたい旨の依頼を、自己が希望する条件とともに通知することができる。
また、実施形態1のステップS202と同様に、ダイバーが自己の利用者情報を予め登録できるように構成されていてもよい。これにより、ダイバーのダイビング経験に関する情報などを個人インストラクターに円滑に共有できるようになり、個人インストラクターが、ダイバーの適正に応じて安全かつ満足度の高いダイビングサービスを提供することができる。
【0066】
ステップSD03において、依頼を受けた個人インストラクターは、その依頼に対して、ダイビングサービスの提供を承諾、拒否、条件の再提示などを、ダイビング管理装置1を通じて行うことができる。
個人インストラクターとダイバーの双方が、ダイビングサービスの提供に係る条件に合意すると、予約が成立する。個人インストラクターがダイバーにダイビングサービスの提供を行った後の流れは、実施形態1のステップS203以降と同様である。
【0067】
本実施例に係るダイビングサービス管理システムは、実施形態4と同様に、器材提供者端末6を備えていてもよい。これにより、ダイビング器材提供者も、器材提供者端末6を利用してダイビングサービス管理システムを利用することで、自己の管理する器材や、その他の提供可能なリソースを個人インストラクターやダイバーに提供することで、収益を図ることができる。
個人インストラクターやダイバーが、ダイビングに用いる重器材や軽器材、ボートなどのリソースを必要とする場合は、実施形態5と同様に、ダイビングサービス管理システムを介してダイビング器材提供者に申し込むことができる。
【0068】
ダイビングサービス管理システムは、個人インストラクターがダイバーから直接ダイビングサービス提供の依頼を受理するだけでなく、またはそれに代えて、実施形態4と同様に、インストラクターの派遣を希望するダイビングショップからの依頼を受理することができるように構成されていてもよい。その場合は、ダイバーがダイバー端末5を用いて上記のステップを実行する代わりに、ダイビングショップがショップ端末4を用いることで、ダイビングショップと個人インストラクターのマッチングを行うことができる。
【0069】
本実施形態に係るダイビング管理システムは、機械学習機能を有していてもよい。例えば、当該機械学習機能は、ダイバーが登録した自己の利用者情報やダイバー端末5を通じて検索した条件、ダイビング後にダイバー端末5を通じてダイバーが登録する情報、ショップ端末4を通じてダイビングショップによって登録される情報、図示されないダイブコンピュータやウェアラブル端末等のダイビング記録装置を通じて入力されるダイビング情報を、ダイビング管理装置1に組み込まれたコンピュータプログラムを通じて機械的に解析し、よりダイバーの嗜好に合うダイビングショップやインストラクター、ダイビングスポット等の情報を提案することができるように構成されている。本機械学習は、ダイビングショップなどのダイビング事業者側へ、顧客候補となるダイバーの提案をする機能を有していてもよい。また、類似する特性を持つダイバーとダイビング事業者の情報を通じて、他のダイビング管理システム利用者に機械学習結果を提案してもよい。これにより、ダイバーとダイビング事業者とのミスマッチを防ぎ、安全なダイビングに資することができる。
例えば、ステップSD02において機械学習機能を用いることにより、ダイバーの希望に合致するインストラクターを紹介する機能を備えていてもよい。
機械学習の機能は、例えば周知の深層学習のモデルを用いて実現することができる。
【0070】
このように、本実施形態に係るダイビングサービス管理システムは、特定のダイビングショップに所属しない個人インストラクターであっても、ダイバーに対してダイビングサービスを提供できるように、その仲介をすることができる。その際に、個人インストラクターとダイバーの間で、サービス提供の日時や時刻、場所、料金などの希望条件を事前に交換できるので、相互に納得する条件でのサービス提供、受領を行うことができる。
ダイバーは、自己の利用者情報やダイビング内容に関する希望を、事前にダイビングサービス管理システム上で個人インストラクターに共有することができるため、個人インストラクターは、その情報に基づいて柔軟性が高く、かつダイバーの特性に応じて安全なダイビング計画を策定することができる。
【0071】
すなわち、本実施形態に係るダイビングサービス管理システムによれば、特定のダイビングショップを持たない個人インストラクターとダイバーとのマッチングを可能になり、個人インストラクターとダイバーの双方に対して、制約の少ないダイビングサービスの提供及び受領の機会を提供することができる。特に、ダイビングショップに所属しないインストラクターであっても、ダイビングサービスを提供して収入を得る機会を得ることができる。一般的にインストラクターがその資格を維持するためには、所定の年会費をダイビング指導団体に支払い続ける必要があるため、このような形で個人インストラクターが収入を得ることができれば資格維持のモチベーションにもつながり、ダイビング市場の活性化につなげることができる。
また、ダイビングの繁忙期などでダイビングショップのインストラクターが不足する場合は、ダイビングショップから個人インストラクターに対して、例えば期間限定の応援要請を行うことも可能となる。
さらに、個人インストラクターとダイバーのお互いの利用者情報を事前に交換することが可能になり、ダイビングショップを介さない場合であっても、安全性や信頼性の高いダイビングサービスに提供につなげることができる。また、ダイビング器材会社も、ダイビングに用いる重器材や軽器材、ボートなどのリソースを提供する機会を得ることができ、ダイバーはダイビングショップを介さなくとも、これらのリソースに容易にアクセスできるようになる。
【0072】
<第6の実施形態>
次に、本技術に係る第6の実施形態(実施形態6)について説明する。基本的な構成は実施形態1の図1と同様であるが、本実施形態では、ダイビング管理装置1が、ダイバーがダイビングサービスの提供を受けてダイビングが終わった後に、自らダイビング体験に関する情報を他のダイバー含め広く共有するための、いわゆるソーシャルネットワークサービス(SNS)を提供する機能を備えている。さらに、実施形態2、実施形態3、実施形態4、実施形態5に記載した各機能の全部、または一部を選択的に備えていてもよい。
【0073】
本実施形態におけるダイビングサービス管理システムは、利用者に後述の機能を提供したり、情報入力などの操作を促したりするために、実施形態1と同様の方法により、コンピュータプログラムなどが予めインストールされている。
【0074】
ダイビング体験に関する情報としては、ダイビングスポットに関する情報や、鑑賞できた海洋生物の種類などが挙げられる。ダイビングサービスの提供に関連する事業者または個人も、自らの事業やダイビングに関する情報発信のために、当該SNS機能を使うこともできるように構成されていてもよい。
【0075】
ダイビングに関するSNS(以下、ダイビングSNS)の機能を利用することを希望するダイバーやダイビングショップ、その他ダイビングに関連する事業者または個人は、予め自己のアカウントを作成することができる。利用者が自己のアカウントを作成する際には、自身がダイバー、ダイビングショップ、その他のダイビング関連事業者などのいずれに属するかの属性情報、自己の氏名、ニックネーム、年齢、性別、電話番号、メールアドレス、住所などの利用者情報を、ダイビング管理装置1に登録できるように構成されている。この時、登録を希望する主体が既存の他のSNSのアカウントを保有している場合は、そのアカウントの登録情報を紐づけて登録できるように構成されていてもよい。これらの登録された情報は、記憶装置2に記憶される。
【0076】
ダイバーの属性で登録を希望する個人は、自己の身長、体重、足のサイズ、取得済のダイビングライセンスの種類、ダイビングの経験本数、ダイビングの経験年数、自己紹介文などの利用者情報を登録することもできる。これらの情報を登録済みのダイバーが、実施形態1のステップS201においてダイビングサービスの申し込みをする際は、ダイビング管理装置1は記憶装置2に保存された登録済み情報を参照することができる。これにより、ダイバーは改めて重複する利用者情報を入力する手間を省略することができる。また、ダイビングショップからダイビングサービスの提供を受けたのち、ダイビング管理装置1がステップS204を実行することにより、利用者情報が自動的に更新されるように構成されていてもよい。
ダイビングショップやその他のダイビング関連事業者の属性で登録を希望する利用者は、当該事業者の名称、運営するダイビングショップ名称、経営者の氏名、それらの住所、電話番号、営業日、営業時間、顧客などに向けた紹介文などを利用者情報として登録することができる。
【0077】
これらの登録された利用者情報は、利用者自身が公開範囲を各々の情報ごとに指定することができる。例えば公開範囲として、通信ネットワーク3上でダイビング管理装置1にアクセスできる全ての利用者、当該SNSに登録している利用者、ダイバーとして登録している利用者、ダイビング関連事業者として登録している利用者、現在サービスの提供の申し込みをしているダイビング関連事業者、友人登録をした利用者、これらを組み合わせた条件に合致する利用者など、情報ごとに設定することができる。
例えば、ニックネーム、年齢、性別、ライセンスの種類、ダイビング経験本数、ダイビング経験年数、自己紹介文などは全ての利用者に公開する設定にするが、ダイバーの基本情報である氏名、電話番号、メールアドレス、住所、身長、体重、足のサイズなどの情報は、ダイバーがダイビングの申し込みを行ったダイビングショップにのみに公開する設定にすることなどが可能である。
ダイビング管理装置1は、これらの登録された利用者情報及び指定された公開範囲を、利用者のアカウントと紐づけて、記憶装置2に記憶する。
【0078】
ダイビング管理装置1は、当該SNSに登録した利用者が、ダイビングに関する情報を自由に投稿することができる機能を備える。当該情報は、テキストや写真、動画といった、周知のSNSと同様のフォーマットで投稿することができるように構成されている。ダイビングに関する情報としては、例えば利用したダイビングショップの情報(価格、サービス内容、スタッフの対応、貸出器材など)、ダイビングスポットの情報、撮影した写真や動画、鑑賞できた海洋生物や地形の情報などである。
【0079】
あるダイビングショップからダイビングサービスを受けたダイバーは、そこで体験した体験情報を記載し、自身の記録として、または他の利用者への情報の提供の場として活用することができる。
【0080】
利用者がダイビングショップである場合は、ダイバーに提供したダイビングサービスに関する情報や、ダイビングスポットの情報を記載することができる。ダイビングスポットの情報については、海洋生物や地形などの情報でもよいし、個々のダイビングスポット特有の安全上の注意事項、天候、海面や海底の状態、トラブルの報告などを含めることができる。
ダイビングショップは、これらの情報を自身の記録、他のダイバーへの広告、あるいは他のダイビング事業者への情報共有などの目的で、当該SNS上で公開することができる。さらに、当該SNSは、本実施形態のダイビングサービス管理システム以外が提供する他のSNSと連携して、ダイバーやダイビング関連事業者以外を含む他のSNSの利用者に対して、ダイビングに関する情報を発信する機能を備えていてもよい。
【0081】
また、実施形態1で説明したように、ダイビング終了後にダイビングショップまたはダイバーが、ダイビングログに関する情報を入力した際に、記憶装置2に記憶されたダイバーのダイビング経験に関する情報や、ダイビングショップのサービス提供の実績に関する情報が、自動的に更新されるように構成されていてもよい。これにより、SNS上の利用者情報をその都度手動で更新をする手間が省ける。
【0082】
利用者が投稿した情報についても、各々の利用者情報と同様に、投稿者が自ら公開範囲を指定することができるように構成されていてもよい。投稿された情報は、公開範囲として指定された条件に合致する他の利用者が閲覧できる、このとき、投稿者の利用者情報についても、投稿者が公開範囲として指定した条件に合致する範囲で、他の利用者が閲覧することができる。
【0083】
図8に、当該SNSを利用するためのユーザーインターフェースの一例として、ダイバーのアカウントで登録した利用者用の操作画面を示す。
本実施形態におけるダイビング管理システムにおいては、例えばショップ端末4、ダイバー端末5、その他の一般的なパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレットなどの幅広い端末から、周知のwebブラウザを用いることで、通信ネットワーク3を介してダイビング管理装置1にアクセスできるように構成されている。
ダイビング管理装置1は、例えば当該SNSを利用するためにアクセスしているダイバーのダイバー端末5のディスプレイに、このようなユーザーインターフェースを表示するためのプログラム等を提供する機能を備えている。
【0084】
閲覧メニュー510のサブカテゴリーとして、ダイビングショップ情報511、ダイビングスポット情報512、ダイバーブログ513が含まれている。
【0085】
ダイビングショップ情報511を選択すると、ダイビング管理装置1にアカウントの登録をしているダイビングショップの情報を閲覧、検索することができる。このとき、各々のダイビングショップが登録した利用者情報に加えて、各ダイビングショップからダイビングサービスの提供を受けたことがあるダイバーが記載した体験情報や、ダイビングショップのブログなどを閲覧することもできる。また、ダイビングショップの情報を表示するページに予約機能を付加することで、図2のステップS201に直接進むことができる機能も備えている。
【0086】
ダイビングスポット情報512を選択すると、地域ごとのダイビングスポットについて、その地域でダイビングサービスを提供しているダイビングショップや、各スポットでダイビングをしたことがあるダイバーなど他の利用者が記載した情報を閲覧することができる。また、自己の興味がある海洋生物や海底地形などを鑑賞できるダイビングスポットを検索することや、各ダイビングスポットにおいてダイビングサービスを提供するダイビングショップの一覧を表示させて、ダイビングショップ情報511を選択した場合と同様に、ダイビングショップの情報を閲覧、予約をすることもできる。
【0087】
ダイバーブログ513を選択すると、他のダイバーのブログ記事を閲覧したり、そのブログ記事にコメントを投稿したりすることができる。
【0088】
個人管理メニュー510のサブカテゴリーとしては、ダイビング予約管理521、投稿管理522、アカウント管理523のメニューが含まれている。
【0089】
ダイビング予約管理521を選択すると、ダイビングショップの新規予約や、予約済の内容の確認、決済、変更、キャンセルなどの操作を行うことができる。また、例えば実施形態3のサブスクリプションサービスを契約している場合は、その契約内容の確認、変更や、その契約内容に基づいて利用可能なダイビングサービスの予約に進むこともできる。
【0090】
投稿管理522を選択すると、自己が過去に投稿したダイビングショップやダイビングスポットに関する体験情報などの確認、修正、削除などを行うことができる。
【0091】
アカウント管理523を選択すると、自己のアカウントに登録されている利用者情報の追加、修正、公開範囲の変更などができる。
【0092】
自己がお気に入り登録しているダイビングショップやダイビングスポットについて、他の利用者が新規の投稿を行ったときは、タイムライン530にその旨が表示される。
【0093】
このように、実施形態5に係るダイビングサービス管理システムにおいては、ダイバーとダイビングショップなどのダイビング事業者が、それぞれ自己のアカウントを作成して利用者情報を登録し、体験情報などを投稿することで、ダイバー間、ダイビング事業者間、ダイバーとダイビング事業者間相互にそれぞれ情報共有を行い、コミュニケーションをとることができる。これにより、以下のような利点がある。
【0094】
まず、ダイバーが自己のダイビング経験を含む利用者情報を登録、更新したり、体験に関する情報を投稿したりできる機能を備えていることで、自身のダイビング経験の記録として活用することができる。これにより、ダイバーがログブック等に手書きで記録を残す手間を省略できる。
これらの情報を公開する機能を備えていることで、他のダイバーに向けて、ダイビングショップやダイビングスポットに関する情報や、自己の興味、関心のあるダイビングのスタイル、海洋生物、地形などの情報を発信することができる。これらの情報は他のダイバーが参考にすることができるため、自己と同じ興味関心をもつダイバーとコミュニケーションをとるきっかけとすることもできる。さらに、同じような興味関心を持つダイバー同士で、共にダイビングを楽しむコミュニティーを作るきっかけとすることもできる。
【0095】
次に、ダイビング事業者が自己の提供したダイビングサービスに関する情報を登録、更新する機能を備えていることで、自己のダイビングサービス提供の実績の記録として活用することができる。これらの記録は、ダイバーに対する自己のサービス実績のアピールとして、例えばダイバーの個人情報を含まない形の統計情報等として公開することもできる。
また、ダイビング事業者が各々の専門的な見地から情報発信をできるため、円滑かつ安全なダイビングを促進することもできる。例えば、ダイビングショップが、ある地域やダイビングスポットに関する季節特有の海面状況などの注意事項、トラブル経験などの情報を発信することで、他のダイビングショップがダイビングサービスを提供する際の参考とすることができる。これにより、事故やトラブルの危険性や、ダイバーの不安などを軽減することができる。
【0096】
ダイビング事業者は、自己に所属するインストラクターや求人情報、貸出可能な器材の情報を他のダイビング事業者に向けて公開する機能を備えていることにより、実施形態3及び実施形態4で説明したように、ダイビングに必要なリソースを複数のダイビング事業者間で共有することで、これらのリソースを有効活用することができる。
さらに、ダイバーとダイビング事業者の間のコミュニケーションを円滑化できることで、例えばダイビングショップがダイバーに対して、これまでのダイビングサービス提供の実績などのダイビングショップの情報や、ダイビングサービスを提供することができるダイビングスポットの情報、ダイビングサービスの料金ディスカウントのキャンペーン情報などを発信することができる。
【0097】
ダイバーはダイビングショップを選択するにあたって、自己の希望の条件に合致するダイビングショップを検索したり、複数のダイビングショップの情報を比較、検討したりすることができる。これにより、ダイバーはダイビングショップやダイビングスポットの特性を理解したうえでダイビングサービスの申し込みをできるため、サービス提供内容とダイバーの希望がミスマッチする可能性が減り、ダイバーの満足度を高めることができる。
【0098】
ダイビングショップ側も、ダイビング前にダイバーの経験本数や興味関心を把握することができるため、ダイバーの特性を事前に把握して事故やトラブル防止につなげたり、ダイバーの嗜好にあったサービスを提供したりすることができる。ダイバーも、従来はダイビングサービスを申し込む際には、ダイビングショップが必要とする利用者情報を電話や電子メールなどを介して手動で提供していたが、本技術のダイビングサービス管理システムを利用することで、手軽に正確性の高い情報をダイビングショップと共有することができる。
【0099】
ダイバーとダイビングショップなどのダイビング事業者は、ダイビングサービスの提供終了後も相互にコミュニケーションが取ることができるため、ダイバーがダイビングショップにサービス提供内容に関してフィードバックを提供したり、ダイビングショップがダイバーに対して、事前にダイバーの同意を得たうえでキャンペンーン情報を提供したりすることができる。
【0100】
ダイバーがダイビング終了後にダイバーアカウントに記事を投稿する事によって、ショップはダイビングやサービスに対する評価を得ることができるため、サービス向上に繋げることが出来る。
【0101】
ダイビングショップは、当該ダイバーのダイビング経験に関する情報や、興味関心内容を把握できているため、事前にダイバーの同意を得たうえで、ダイバーごとの特性に応じたダイビングサービスの提供を、個別に申し出ることができる。
例えば、ある将来の日付において、同程度のダイビング経験を有しており、特定の海洋生物を鑑賞することを目的とする複数ダイバーのグループにサービス提供を予定しているが、一度にサービスを提供できる上限の人数に満たない場合を想定する。この場合、ダイビングショップは、同様の経験、興味関心を有するダイバーに対して、安価でダイビングサービスの提供ができる旨の申し出をすることができる。これにより、ダイバーは安価でダイビングサービスの提供を受ける機会を得ることができ、ダイビングショップはインストラクターのリソース等の有効利用により、収益を向上させる機会を得ることができる。
このような個別のサービス提供の申し出は、ダイバー個人単位に対して行われてもよいし、先述したダイバーのコミュニティー単位に対して行われてもよい。
【0102】
<第7の実施形態>
本技術におけるダイビングサービス管理システムの例として、実施形態1乃至実施形態6を説明したが、それぞれの実施形態におけるダイビングサービス管理システムの各機能の全てまたは一部を、それぞれ任意に組み合わせて構成できることは言うまでもない。
【0103】
ここでは実施形態7として、実施形態1乃至実施形態6で説明した各機能を組み合わせたダイビングサービス管理システムの一例を説明する。
【0104】
本実施形態のダイビングサービス管理システムは、実施形態1で説明したものと同じダイビング管理装置1と記憶装置2を備えており、ダイビング管理装置1には、図示しない通信ネットワーク3を介して、複数のダイビングショップD1、D2、・・・、が各々使用するショップ端末401、402、・・・、複数のダイビング器材提供者E1、E2、・・・、が各々使用する端末601、402、・・・、その他の旅行会社などが各々使用する端末421、422、・・・、複数のダイバーW1、W2、・・・、が各々使用するダイバー端末501、502、・・・、がアクセスできるように構成されている。
これらの端末は、いずれも実施形態1乃至実施形態6で説明した各端末と同じものであり、これらの端末を含むダイビングサービス管理システムは、以下の手順を実行できるようにプログラム等によって構成されている。
【0105】
各々のダイバー、ダイビングショップ、個人インストラクター、器材提供者、その他の旅行会社等は、それぞれ各自のショップ端末またはダイバー端末を用いて、実施形態1乃至実施形態5に説明した要領で各自の利用者情報を登録することができる。
【0106】
ダイビングショップの各々は、実施形態1で説明した手順と同様に、ステップR-S01において各自のショップ端末を操作することで、ダイビングサービスを提供することができる日時などの、利用可能情報を登録する。ダイビングショップは、実施形態2で説明したように、自己が提供するダイビングサービスの料金体系の選択肢を、各々がショップ端末401、402、・・・を操作してダイビングサービス管理システムに登録することもできる。
【0107】
ダイビング器材提供者の各々は、実施形態4で説明した手順と同様に、ステップE-S01において、各自の端末を操作することで、貸出可能な器材などのリソースをダイビング管理装置1登録する。
【0108】
個人インストラクターの各々は、実施形態5で説明した手順と同様に、ステップP-S01において、各自の端末を操作することで、希望条件に関する情報をダイビング管理装置1に登録する。
【0109】
ダイバーは、実施形態2で説明したように、ダイビングショップやダイビングショップのスタッフ個人に関する評価情報を参照したり、実施形態5で説明したSNS機能を用いたりすることで、自己の希望に合致するダイビングスポットやダイビングショップを検索して、ダイビングショップを選択することができる。
【0110】
ダイバーがダイビングショップを決定した後は、実施形態1で説明した手順と同様に、ステップR-D01において予約を行うことができる。この予約処理が実行されると、ステップR-S02において予約情報が、ダイバーの利用者情報ともに、予約の対象となったダイビングショップのショップ端末(D1、D2、・・・、のいずれか)に通知される。
【0111】
ダイビングショップは、当該ダイビングサービスを提供するにあたって、ダイバーに貸し出すダイビング器材などのリソースが不足する場合は、実施形態4で説明した手順と同様に、ステップP-S02、P-S03において、ダイビング管理装置1を介してダイビング器材提供者の管理するリソースの予約をすることができる。
ダイビングショップは、当該ダイビングサービスを提供するにあたって、個人インストラクターの人手を借りることを希望する場合は、実施形態5で説明した手順と同様に、ステップP-S02、P-S03において、ダイビング管理装置1を介して個人インストラクターに応援の要請を行うことができる。また、実施形態4で説明したように、他のダイビングショップにインストラクターの派遣を要請することもできる。
【0112】
ダイビングショップは、ステップR-D03において、当該ダイビングサービスをダイバーに提供する。このとき、ダイビング器材提供者は、ステップE-S04において、予約されたリソースの提供を行う。また、個人インストラクターは、ステップP-S04において、ダイビングショップの要請に応じてダイバー対してダイビングサービスの提供の応援を行う。
これらのステップR-D03、E-S04、P-S04は、ダイバー、ダイビングショップ、ダイビング器材提供者、個人インストラクターの間で相互に直接行われるため、本実施形態のダイビングサービス管理システムには、これらのステップを実行するための特別の機能は有していなくてもよい。本実施形態のダイビングサービス管理システムは、あるいは、例えば各関係者がサービス提供にあたって必要な情報を交換したり、サービス提供の進捗状況を確認したりするためのチャット機能等を備えていてもよい。
【0113】
ダイバーがダイビングサービスの提供を受けたのち、ダイバーからダイビングショップに対してはステップR-D04、R-D05において、また、ダイビングショップから個人インストラクター及び器材提供者の各々に対してはステップE-S05、E-S06、P-S05、P-S06において、ダイビング管理装置1を介して決済が行われ、代金が支払われる。このとき、本実施形態のダイビングサービス管理システムは、所定の手数料を差し引くように構成されていてもよい。また、決済のタイミングは任意であり、例えば各々の予約が成立した後、サービスの提供が行われる前でもよい。
【0114】
ダイビングショップは、ステップR-D06において、ダイビングが完了した旨の情報をダイビング管理装置1に送信する。この際に、実施形態1と同じ要領で、ダイビングに関する地名、ダイビングスポット名、空気タンクの種類、装着したウェイトの重さなどの情報を、所定のフォームに入力したり、ダイブコンピュータなどのダイビング記録装置から取得したりして、ダイビング管理装置1に送信する。
これらの情報はステップR-D07においてダイバーに通知されるとともに、記憶装置2に記憶されているダイバーのダイビング経験などの利用者情報も更新される。また、ダイビングショップのダイビングサービス提供の実績情報なども更新される。
【0115】
ダイビングサービスの提供を受けたダイバーは、ステップR-D08において、実施形態2で説明したようにダイビングショップの評価情報を入力したり、実施形態6で説明したSNS機能を用いて、自己のダイビング体験など、ダイビングに関する情報を公開したりすることができる。
ダイビングサービスの提供を行ったダイビング事業者も、自己の提供したダイビングサービスに関する情報などを、実施形態6で説明したSNS機能を用いて公開したりすることができる。
【0116】
本実施形態のダイビングサービス管理システムは、旅行会社などが利用可能なように構成されていてもよい。旅行会社などは、ダイビングショップが用いる端末401などと同じ構成の端末431、432・・・を用いてダイビングサービス管理システムにアクセスすることで、実施形態4で説明したリソースの一種として、ダイバーがダイビングを行うために付随して予約が必要になる、宿泊施設や交通手段などの提供を申し出ることができるように構成されている。また、旅行会社などが、実施形態6で説明したSNS上に、自己の広告を掲載できるように構成されていてもよい。
【0117】
以上、実施形態1乃至実施形態7として、本技術におけるダイビングサービス管理システムの例を説明したが、これらの実施形態は一例に過ぎず、本技術の内容を限定するものではない。本技術におけるダイビングサービス管理システムは、実施形態1乃至実施形態7で説明した各機能を、相互に矛盾しない範囲で任意に取捨選択、組み合わせをすることで構成することもできるし、各機能についても、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得る。
【0118】
本技術は、例えば以下のような内容も含まれる。
(1)処理装置と記憶装置とを備え、
前記処理装置は、コンピュータプログラムがプロセッサに指示を与えることによって、ダイバーの属性に関する情報及びダイビング経験に関する情報を取得する処理と、
前記ダイバーの属性に関する情報及びダイビング経験に関する情報を前記記憶装置に格納する処理と、
前記ダイバーの属性に関する情報及びダイビング経験に関する情報を、ダイビング事業者の求めに応じて出力する処理と、
を行うように構成されている、ダイビングサービス管理システム
【0119】
(2)前記処理装置は、前記ダイバーが前記ダイビング事業者にダイビングサービスの提供を申し込む申込操作を受け付けた後に、コンピュータプログラムがプロセッサに指示を与えることによって、前記ダイバーのダイビング経験に関する情報を、前記ダイビング事業者に提供可能にする処理を更に行うように構成されている、
(1)記載のダイビングサービス管理システム
【0120】
(3)前記処理装置は、前記ダイビング事業者の前記ダイバーに対するダイビングサービスの提供を行った旨の入力を受け付けた後に、コンピュータプログラムがプロセッサに指示を与えることによって、前記ダイバーのダイビング経験に関する情報を更新する処理を更に行うように構成されている、
(1)または(2)に記載のダイビングサービス管理システム
【0121】
(4)前記ダイバーの使用に供する第1の端末と、
前記ダイビング事業者の使用に供する第2の端末をさらに備え、
前記処理装置は、
前記ダイバーの属性に関する情報及び前記ダイビング経験に関する情報を、前記第1の端末を介して取得し、
前記ダイバーの属性に関する情報及びダイビング経験に関する情報を、前記第2の端末を介してダイビング事業者に提供するように構成されている、
(1)から(3)のいずれかに記載のダイビングサービス管理システム
【0122】
(5)前記ダイバーの属性に関する情報及びダイビング経験に関する情報と、ダイビング事業者のサービス提供に関する情報とに基づき、機械学習をする機能を更に備える、
(1)から(3)のいずれかに記載のダイビングサービス管理システム
【0123】
(6)処理装置と記憶装置とを備え、
前記処理装置は、コンピュータプログラムがプロセッサに指示を与えることによって、(A)ダイバーが入力したダイビング事業者に関する評価情報、または(B)ダイビング事業者が入力したダイバーに関する評価情報、の少なくとも一方を取得する処理と、
前記評価情報に対して統計的な処理を行うことで評価結果を取得し、記憶装置に格納する処理と、
を行うように構成されている、ダイビングサービス管理システム
【0124】
(7)処理装置と記憶装置とを備え、
前記処理装置は、コンピュータプログラムがプロセッサに指示を与えることによって、ダイビング事業者がダイビングサービス提供に関して設定した複数の料金体系を取得して、記憶装置に格納する処理と、
前記複数の料金体系に関する情報を、ダイバーの求めに応じて出力する処理と、
ダイバーから前記複数の料金体系のうち少なくとも1つに基づく契約申し込みを受け付ける処理と、
を行うように構成されている、ダイビングサービス管理システム
【0125】
(8)情報処理装置が備えるプロセッサにコンピュータプログラムが指示を与えることによって、ダイバーの属性に関する情報及びダイビング経験に関する情報を取得し、
前記情報を情報記憶装置に記憶し、
ダイビング事業者の求めに応じて前記情報を出力することを備える、
ダイビングサービス管理方法
【0126】
(9)情報処理装置が備えるプロセッサに指示を与えることによって、
ダイバーの属性に関する情報及びダイビング経験に関する情報を取得する処理と、
前記ダイバーの属性に関する情報及びダイビング経験に関する情報を前記記憶装置に格納する処理と、
前記ダイバーの属性に関する情報及びダイビング経験に関する情報を、ダイビング事業者の求めに応じて出力する処理と、
を実行するように構成されたコンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0127】
1 ダイビング管理装置
2 記憶装置
3 通信ネットワーク
4、41、42、401、402、421、422、431 ショップ端末
5、501、502 ダイバー端末
6、601、602 器材提供者端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9