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特開2022-158732情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022158732
(43)【公開日】2022-10-17
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20221007BHJP
   G06F 16/54 20190101ALI20221007BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06F16/54
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021063836
(22)【出願日】2021-04-04
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り [ウェブサイトの掲載日] 令和2年4月25日 [ウェブサイトのアドレス] https://apps.apple.com/jp/app/%E3%83%95%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%B3/id1502015259?ign-mpt=uo%3D2 [刊行物等] [ウェブサイトの掲載日] 令和2年5月11日 [ウェブサイトのアドレス] https://www.facebook.com/100003784698878/posts/1819139841555488/?d=n
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.THUNDERBOLT
(71)【出願人】
【識別番号】521150352
【氏名又は名称】三浦 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100132702
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 賢
(72)【発明者】
【氏名】三浦 康司
(72)【発明者】
【氏名】三浦 玄誠
【テーマコード(参考)】
5B175
5L049
【Fターム(参考)】
5B175DA02
5B175GA03
5B175JB02
5L049CC11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】飲食物にアレルゲンや添加物等の所定の物質が含まれているか否かを容易に確認し、確認結果をデータとして簡便に管理することができる情報処理システム、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システムは、次の各ステップを実行する。第1の受付ステップでは、飲食物の原材料表示を含む第1の画像をユーザから受け付ける。検出ステップでは、第1の画像から第1の文字情報と、第2の文字情報との検出を実行する。第1の文字情報は、所定の物質を表す情報であり、第2の文字情報は、飲食物の名称を表す情報である。第1の生成ステップでは、検出の結果をユーザに示すための第1の表示情報を生成する。保存ステップでは、検出の結果を履歴情報として保存する。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
次の各ステップを実行するように構成され、
第1の受付ステップでは、飲食物の原材料表示を含む第1の画像をユーザから受け付け、
検出ステップでは、前記第1の画像から第1の文字情報と、第2の文字情報との検出を実行し、ここで、前記第1の文字情報は、所定の物質を表す情報であり、前記第2の文字情報は、前記飲食物の名称を表す情報であり、
第1の生成ステップでは、前記検出の結果を前記ユーザに示すための第1の表示情報を生成し、
保存ステップでは、前記検出の結果を履歴情報として保存する、
もの。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記第1の受付ステップでは、前記ユーザから前記所定の物質の指定をさらに受け付ける、
もの。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記所定の物質は、アレルギー物質である、
もの。
【請求項4】
請求項1~請求項3の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
前記第1の表示情報は、前記第1の文字情報を含む部分が強調表示された前記第1の画像を含む、
もの。
【請求項5】
請求項1~請求項4の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
判定ステップおよび第2の生成ステップをさらに実行するように構成され、
前記第1の受付ステップでは、前記飲食物の栄養成分表示を含む第2の画像を前記ユーザから受け付け、
前記検出ステップでは、前記第2の画像から第3の文字情報の検出をさらに実行し、ここで、前記第3の文字情報は、所定の栄養成分の含有量または熱量を表す情報であり、
前記判定ステップでは、前記第3の文字情報と、予め設定された参照情報とに基づいて、前記含有量または前記熱量が、所定の基準を満たしているかの判定を実行し、
前記第2の生成ステップでは、前記判定の結果を前記ユーザに示すための第2の表示情報を生成する、
もの。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理装置において、
前記第2の画像は、前記第1の画像と異なる画像である、
もの。
【請求項7】
請求項5または請求項6に記載の情報処理装置において、
前記保存ステップでは、前記判定の結果をさらに前記履歴情報として保存する、
もの。
【請求項8】
請求項1~請求項7の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
送信ステップをさらに実行するように構成され、
前記送信ステップでは、前記第1の表示情報、前記第2の表示情報または前記履歴情報を、前記ユーザが指定した送信先に送信する、
もの。
【請求項9】
請求項8に記載の情報処理システムにおいて、
第2の受付ステップをさらに実行するように構成され、
前記第2の受付ステップでは、前記送信先から、前記第1の表示情報、前記第2の表示情報または前記履歴情報に対する応答を受け付け、
前記保存ステップでは、前記応答の内容をさらに前記履歴情報として保存する、
もの。
【請求項10】
情報処理方法であって、
請求項1~請求項9の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを備える、
方法。
【請求項11】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1~請求項9の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを実行させる、
もの。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、購入しようとしている商品の中にアレルギー物質を含む商品があるかを清算途中に顧客が知ることができる商品販売データ登録処理装置が開発されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開第2014-170302号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、顧客は、清算途中にアレルギー物質を含む商品を知ることができても、店舗から出たあとに、どの商品にアレルギー物質が含まれているのかを記録し、管理するのは、自らの記憶に頼るほかなく、容易ではなかった。
【0005】
本発明では上記事情を鑑み、飲食物にアレルゲンや添加物等の所定の物質が含まれているか否かを容易に確認し、確認結果をデータとして簡便に管理することができる技術を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、次の各ステップを実行するように構成される。第1の受付ステップでは、飲食物の原材料表示を含む第1の画像をユーザから受け付ける。検出ステップでは、第1の画像から第1の文字情報と、第2の文字情報との検出を実行する。第1の文字情報は、所定の物質を表す情報であり、第2の文字情報は、飲食物の名称を表す情報である。第1の生成ステップでは、検出の結果をユーザに示すための第1の表示情報を生成する。保存ステップでは、検出の結果を履歴情報として保存する。
【0007】
本開示によれば、飲食物にアレルゲンや添加物等の所定の物質が含まれているか否かを容易に確認し、確認結果をデータとして簡便に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る情報処理システム1を表す構成図である。
図2】情報処理装置3のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】情報処理装置3における制御部33等によって実現される機能を示すブロック図である。
図4】ユーザ端末2に表示される画面であって、メニュー画面4の一例である。
図5】ユーザ端末2に表示される画面であって、所定の物質Mを指定するための設定画面5の一例である。
図6】ユーザ端末2に表示される画面であって、所定の物質Mを指定するための対象物質追加画面6の一例である。
図7】ユーザ端末2に表示される画面であって、所定の物質Mに関する詳細情報を表示する詳細表示画面7の一例である。
図8】ユーザ端末2に表示される画面であって、撮像画像を表示する撮像画面8の一例である。
図9】ユーザ端末2に表示される画面であって、検出の結果をユーザに示すための第1の表示情報9の一例である。
図10】ユーザ端末2に表示される画面であって、判定の結果をユーザに示すための第2の表示情報10の一例である。
図11】ユーザ端末2に表示される画面であって、履歴情報表示画面11の一例である。
図12】情報処理システム1によって実行される情報処理の流れの一例を示すタイミングチャートである。
図13】情報処理システム1によって実行される情報処理の流れの一例を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現され得るソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含み得る。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0または1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、または量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行され得る。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、およびメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ハードウェア構成
本節では、第1の実施形態(以下、本実施形態と称する)のハードウェア構成について説明する。
【0014】
1.1 情報処理システム1
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1を表す構成図である。情報処理システム1は、ユーザ端末2と、情報処理装置3とを備え、これらがネットワークを通じて接続されている。これらの構成要素について、さらに説明する。ここで、情報処理システム1に例示されるシステムとは、1つまたはそれ以上の装置または構成要素からなるものである。したがって、情報処理装置3単体であっても、システムの一例となる。
【0015】
1.2 ユーザ端末2
ユーザ端末2は、通信部と、記憶部と、制御部と、表示部と、入力部、撮像部とを有し、これらの構成要素がユーザ端末2の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。通信部、記憶部および制御部の説明は、情報処理装置3における通信部31、記憶部32および制御部33と略同様のため、省略する。なお、図1において、個々のユーザのユーザ端末2を、nを1以上の整数として「2-n」で表している。
【0016】
表示部は、例えば、ユーザ端末2の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。表示部は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。このような表示部は、例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイおよびプラズマディスプレイ等の表示デバイスを、ユーザ端末2の種類に応じて使い分けて実施されることが好ましい。ここでは、表示部は、ユーザ端末2の筐体に含まれるものとして説明する。
【0017】
入力部は、ユーザ端末2の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部は、表示部と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。タッチパネルであれば、ユーザは、タップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。もちろん、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、QWERTYキーボード等を採用してもよい。すなわち、入力部が、ユーザによってなされた操作入力を受け付ける。当該入力が、命令信号として、通信バスを介して制御部に転送され、制御部が、必要に応じて、所定の制御や演算を実行し得る。
【0018】
撮像部は、外界の情報を撮像可能に構成される、いわゆるビジョンセンサ(カメラ)である。撮像部は、撮影対象を撮影することで画像データを生成するように構成される。撮像部は、後述の情報処理装置3における通信部31とネットワークを介して接続され、撮像した画像データを情報処理装置3に転送可能に構成される。
【0019】
1.3 情報処理装置3
図2は、情報処理装置3のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置3は、通信部31と、記憶部32と、制御部33とを備え、これらの構成要素が、情報処理装置3の内部において、通信バス30を介して電気的に接続されている。各構成要素について、さらに説明する。
【0020】
通信部31は、USB、IEEE1394、Thunderbolt、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、3G/LTE/5G等のモバイル通信、Bluetooth(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、通信部31は、これら複数の通信手段の集合として実施されることがより好ましい。すなわち、情報処理装置3は、通信部31を介して、ユーザ端末2とネットワークを介して、種々の情報を通信する。
【0021】
記憶部32は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。記憶部32は、例えば、制御部33によって実行される情報処理装置3に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施され得る。また、記憶部32は、これらの組み合わせであってもよい。記憶部32は、制御部33によって実行される情報処理装置3に係る種々のプログラム等を記憶している。
【0022】
制御部33は、情報処理装置3に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部33は、例えば、不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部33は、記憶部32に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、情報処理装置3に係る種々の機能を実現する。すなわち、情報処理装置3に係る種々の機能は、記憶部32に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部33によって具体的に実現されることで、制御部33に含まれる各機能部として実行され得る。各機能部については、次節において、更に詳述する。なお、制御部33は、単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部33を有するように実施されてもよい。また、制御部33は、複数の制御部の組み合わせであってもよい。
【0023】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。前述の通り、情報処理装置3に係る種々の機能は、記憶部32に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部33によって具体的に実現されることで、制御部33に含まれる各機能部として実行され得る。
【0024】
図3は、情報処理装置3における制御部33等によって実現される機能を示すブロック図である。具体的には、情報処理システム1の一例である情報処理装置3は、第1の受付部331と、第2の受付部332と、検出部333と、判定部334と、第1の生成部335と、第2の生成部336と、保存部337と、送信部338とを備える。
【0025】
第1の受付部331は、種々の情報を受け付けるように構成される。例えば、第1の受付部331は、ユーザ端末2から第1の画像FIおよび第2の画像SIを受け付けるように構成される。詳細については、後述する。
【0026】
第2の受付部332は、種々の情報を受け付けるように構成される。例えば、第2の受付部332は、第1の表示情報9、第2の表示情報10または履歴情報RIに対する応答を受け付けるように構成される。詳細については、後述する。
【0027】
検出部333は、種々の情報を検出するように構成される。例えば、検出部333は、第1の文字情報、第2の文字情報および第3の文字情報の検出を実行するように構成される。詳細については、後述する。
【0028】
判定部334は、種々の情報について、所定の基準に基づいた判定を実行するように構成される。例えば、判定部334は、第3の文字情報と、予め設定された参照情報とに基づいて、所定の栄養成分NCの含有量NAまたは熱量が、所定の基準を満たしているかの判定を実行するように構成される。詳細については、後述する。
【0029】
第1の生成部335は、種々の情報を生成するように構成される。例えば、第1の生成部335は、検出の結果をユーザに示すための第1の表示情報9(図9参照)を生成するように構成される。詳細については、後述する。
【0030】
第2の生成部336は、種々の情報を生成するように構成される。例えば、第2の生成部336は、判定の結果をユーザに示すための第2の表示情報10(図10参照)を生成するように構成される。詳細については、後述する。
【0031】
なお、表示情報とは、画面、画像、アイコン、メッセージ等といった、ユーザが視認可能な態様で生成された情報そのものでもよいし、例えば、ユーザ端末2の表示部に画面、画像、アイコン、メッセージ等を表示させるためのレンダリング情報であってもよい。
【0032】
保存部337は、種々の情報を保存するように構成される。例えば、保存部337は、検出の結果および判定の結果を履歴情報RIとして保存するように構成される。詳細については、後述する。
【0033】
送信部338は、種々の情報を送信するように構成される。例えば、送信部338は、第1の表示情報9、第2の表示情報10または履歴情報RIを、ユーザが指定した送信先に送信するように構成される。詳細については、後述する。
【0034】
3.情報処理方法
本節では、前述した情報処理システム1の情報処理方法について説明する。
【0035】
また、本節で参照する各図は、以下の通りである。図4は、ユーザ端末2に表示される画面であって、メニュー画面4の一例である。図5は、ユーザ端末2に表示される画面であって、所定の物質Mを指定するための設定画面5の一例である。図6は、ユーザ端末2に表示される画面であって、所定の物質Mを指定するための対象物質追加画面6の一例である。図7は、ユーザ端末2に表示される画面であって、所定の物質Mに関する詳細情報を表示する詳細表示画面7の一例である。図8は、ユーザ端末2に表示される画面であって、撮像画像を表示する撮像画面8の一例である。図9は、ユーザ端末2に表示される画面であって、検出の結果をユーザに示すための第1の表示情報9の一例である。図11は、ユーザ端末2に表示される画面であって、履歴情報表示画面11の一例である。図12は、情報処理システム1によって実行される情報処理の流れの一例を示すタイミングチャートである。
【0036】
以下では、図12のタイミングチャートに沿って、情報処理システム1によって実行される情報処理の流れを説明するものとする。ここで、説明の都合上、ユーザは、包装された飲食物を所持しているものとする。
【0037】
ユーザは、ユーザ端末2を用いて、情報処理システム1によって提供されるサービスのURLにブラウザを用いてアクセスする。なお、情報処理システム1によって提案されるサービスは、専用のモバイルアプリケーションにより提供されてもよく、この場合、ユーザは、当該アプリケーションを起動する。その後、情報処理装置3における制御部33は、図4に示されるメニュー画面4を、通信部31およびネットワークを介してユーザ端末2に送信する(ステップS101)。
【0038】
図4に示されるメニュー画面4は、設定画面5(図5参照)の表示を可能とするボタン41と、ユーザ端末2の撮像部の起動を可能とするボタン42と、ユーザ端末2の内部ストレージにある画像が保存されているフォルダへのアクセスを可能とするボタン43と、履歴情報表示画面11(図11参照)への遷移を可能とするボタン44とを含む(ステップS101)。
【0039】
ユーザは、図4のメニュー画面4において、飲食物中の含有の有無を確認する対象となる所定の物質Mを指定するために、ボタン41を押下する。ユーザにより図4のボタン41が押下されると、情報処理装置3における制御部33は、図5に示される設定画面5を、通信部31およびネットワークを介してユーザ端末2に送信する(ステップS101)。
【0040】
図5に示される設定画面5は、平成27年4月1日に施行された食品表示法に定められているアレルギー物質MAである特定原材料7品目を列挙している領域51と、同法に定められているアレルギー物質MAである特定原材料に準ずるもの21品目を列挙している領域52と、その他のアレルギー物質MAを表示する領域53と、栄養成分NCを表示する領域54とを含む(ステップS101)。
【0041】
領域51では、特定原材料7品目それぞれについて、その名称とともに、所定の物質Mとしての指定を可能にするチェックボックス511と、詳細表示画面7(図7参照)への遷移を可能とするテキストリンク512とが設けられている。同様に、領域52では、特定原材料に準ずるもの21品目それぞれについて、所定の物質Mとしての指定を可能にするチェックボックス521と、詳細表示画面7(図7参照)への遷移を可能とするテキストリンク522とが設けられている(ステップS101)。
【0042】
なお、領域51および領域52において、デフォルトでは、すべてのチェックボックス511およびチェックボックス521にチェックが入っていることにより、アレルギー物質MAである特定原材料7品目および特定原材料に準ずるもの21品目が、所定の物質Mとして指定されていることが好ましい。すなわち、所定の物質Mは、アレルギー物質MAであることが好ましい。このような態様によれば、食物アレルギーを有するユーザが、飲食物に含まれるアレルゲンを容易に確認し、確認結果をデータとして簡便に管理することができる(ステップS101)。
【0043】
なお、この場合、ユーザは、自分にとってはアレルゲンではないことが分かっているアレルギー物質MAについては、対応するチェックボックスのチェックを外すことにより、所定の物質Mとしての指定を解除することができる(ステップS101)。
【0044】
さらに、ユーザは、特定原材料7品目および特定原材料に準ずるもの21品目について、対応するテキストリンク512またはテキストリンク522を押下することにより、図7に示される詳細表示画面7において、詳細情報を確認することができる(ステップS101)。
【0045】
図7に示される詳細表示画面7は、アレルギー物質MAの名称の記載を含むタイトル71と、アレルギー物質MAを表す表記が列挙されている領域72と、表記を追加するための画面の表示を可能とするボタン73とを含む。図7の詳細表示画面7では、アレルギー物質MAが特定原材料の小麦である場合が表されており、領域72には、小麦を表す表記が列挙されている。なお、領域72に「うどん」および「パン」が挙げられているように、アレルギー物質MAそのものではなくとも、アレルギー物質MAが含まれていることが明らかなものは、アレルギー物質MAを表す表記とすることができる(ステップS101)。
【0046】
ユーザは、アレルギー物質MAを表す表記を追加したい場合には、図7のボタン73を押下し、表示された画面にて、表記を追加することができる。また、ユーザは、図7に示される詳細表示画面7の確認を終えた場合には、クローズボタンCBを押下すればよい。ユーザによりクローズボタンCBが押下されると、ユーザ端末2に再度図5の設定画面5が表示される(ステップS101)。
【0047】
また、ユーザは、特定原材料および特定原材料に準ずるもの以外のアレルギー物質MAを、所定の物質Mとして指定したい場合には、図5の領域53中のボタン531を押下する。ユーザにより図5のボタン531が押下されると、情報処理装置3における制御部33は、図6に示される対象物質追加画面6を、通信部31およびネットワークを介してユーザ端末2に送信する(ステップS101)。
【0048】
図6に示される対象物質追加画面6は、所定の物質Mとして指定するアレルギー物質MAの表示名を入力するためのテキストフィールド61と、アレルギー物質MAを表す表示名以外の表記を入力するためのテキストフィールド62、テキストフィールド63、テキストフィールド64、テキストフィールド65およびテキストフィールド66を含む。なお、表示名とは、情報処理システム1によって提供されるサービスにおいて物質Mを表すために主に使用される名称を指す(ステップS101)。
【0049】
また、図6の対象物質追加画面6では、ユーザが、「たまねぎ」を所定の物質Mとして指定する場合が表されている。詳細には、ユーザにより、テキストフィールド61に表示名として「たまねぎ」が入力され、「たまねぎ」の他の表記として、「タマネギ」、「玉ねぎ」および「玉ネギ」が、テキストフィールド62、テキストフィールド63およびテキストフィールド64にそれぞれ入力されている。ユーザは、入力が完了した場合には、クローズボタンCBを押下すればよい。ユーザによりクローズボタンCBが押下されると、ユーザ端末2に再度図5の設定画面5が表示される(ステップS101)。
【0050】
ユーザは、図5に示される設定画面5を確認し、所定の物質Mの指定を完了する場合には、クローズボタンCBを押下すればよい。ユーザによりクローズボタンCBが押下されると、所定の物質Mの指定に関する情報が、ネットワークを介して情報処理装置3に送信される(ステップS101)。
【0051】
その後、情報処理装置3において、通信部31が、ユーザ端末2から送信された当該情報を受信し、第1の受付部331が、当該情報を受け付ける。続いて、当該情報は、情報処理装置3における記憶部32に少なくとも一時的に記憶される(ステップS102)。
【0052】
すなわち、第1の受付部331は、ユーザから所定の物質Mの指定を受け付ける。このような態様によれば、飲食物に含まれ得る物質Mのうち、どの物質Mが問題であるのかはユーザによって異なるため、ユーザ自身に検出対象となる物質Mを指定させることにより、ユーザの必要性に応じた過不足のない情報をユーザに提供することができる(ステップS102)。
【0053】
その後、情報処理装置3における制御部33は、図4に示されるメニュー画面4を、通信部31およびネットワークを介してユーザ端末2に再度送信する。ユーザは、図4のメニュー画面4において、所持している飲食物を撮影するために、ボタン43を押下し、ユーザ端末2の撮像部を起動させる。撮像部の起動後、ユーザは、飲食物の包装に付されている原材料表示RL部分を撮像する(ステップS103)。
【0054】
その後、ユーザ端末2の通信部が、ネットワークを介して情報処理装置3に撮像画像を送信し、通信部31が受信する。次いで、情報処理装置3の制御部33が、図8に示される撮像画面8を、通信部31およびネットワークを介してユーザ端末2に送信する(ステップS103)。
【0055】
図8に示される撮像画面8は、撮像画像が表示される領域81と、再度の撮像を可能とするボタン82と、撮像された画像を情報処理装置3へ送信することを可能とするボタン83とを含む(ステップS103)。
【0056】
ユーザは、図8の撮像画面8において、領域81に原材料表示RLが含まれていることを確認し、所定の物質Mの検出を実行させてもよいと判断した場合には、ボタン83を押下すればよい。ユーザによりボタン83が押下されると、飲食物の原材料表示RLを含む撮像画像が、第1の画像FIとして、ネットワークを介して情報処理装置3に送信される(ステップS104)。
【0057】
その後、情報処理装置3において、通信部31が、第1の画像FIを受信し、第1の受付部331が第1の画像FIを受け付ける。すなわち、第1の受付部331は、飲食物の原材料表示RLを含む第1の画像FIをユーザから受け付ける。次いで、検出部333は、機械学習による文字認識処理等により、第1の画像FIから第1の文字情報と、第2の文字情報との検出を実行する。なお、第1の文字情報とは、所定の物質Mを表す情報であり、第2の文字情報とは、飲食物の名称Nを表す情報である(ステップS105)。
【0058】
ここで、第1の文字情報および第2の文字情報について、より詳細に説明することとする。第1の文字情報は、所定の物質Mを表す表示名および表示名以外の表記を含む。例えば、上記のステップS101で例示したように、ユーザが「たまねぎ」を所定の物質Mとして指定した場合、第1の文字情報は、「たまねぎ」、「タマネギ」、「玉ねぎ」および「玉ネギ」を含む(ステップS105)。
【0059】
第2の文字情報は、上記で定義したように、飲食物の名称Nを表す情報であり、飲食物の名称Nには、商品名NP、食品の名称ND等が含まれる。例えば、図8の領域81中の原材料表示RLの場合、商品名NP「知財食パン」および食品の名称ND「食パン」が第2の情報に該当する(ステップS105)。
【0060】
検出部333により検出が実行されたあと、第1の生成部335は、検出の結果をユーザに示すための第1の表示情報9を生成する。その後、第1の表示情報9は、通信部31およびネットワークを介して、ユーザ端末2に送信され、ユーザ端末2に表示される(ステップS106)。
【0061】
図9に示される第1の表示情報9は、設定画面5(図5参照)の表示を可能とするボタン91と、メニュー画面4(図4参照)への遷移を可能とするボタン92と、原材料表示RLを含む第1の画像FIの表示と、検出された第1の文字情報および第2の文字情報の表示と、履歴情報表示画面11(図11参照)への遷移を可能とするボタン93とを含む(ステップS106)。
【0062】
ここで、図9の第1の表示情報9について、より具体的に説明することとする。図9の第1の表示情報9では、検出の結果が主に画面下部に表示されている。詳細には、検出された第1の文字情報として、「こむぎ」および「Wheat」の表記とともに、小麦を示すアイコンが表示されており、検出された第2の文字情報として、商品名NP「知財食パン」および食品の名称ND「食パン」が記載されている。このように、特に第1の文字情報に関しては、ユーザの年齢層や国籍等の多様性を考慮し、英語での併記や、アイコン表示等を採用することにより、より多くのユーザにとって分かりやすい表示にすることが好ましい(ステップS106)。
【0063】
さらに、図9の第1の表示情報9では、画面上部の原材料表示RLを含む第1の画像FIの表示において、第1の文字情報である「小麦」が強調表示HLされている。このように、第1の表示情報9は、第1の文字情報を含む部分が強調表示HLされた第1の画像FIを含むことが好ましい。このような態様によれば、検出の結果の根拠となる部分を明示することにより、検出の結果に対する信頼性を高め、ユーザエクスペリエンスを向上させることができる(ステップS106)。
【0064】
なお、第1の画像FIから第1の文字情報が何ら検出されなかった場合、第1の表示情報9において、その旨が表示される(ステップS106)。
【0065】
ユーザは、このように図9の第1の表示情報9に示された検出の結果を確認したうえで、履歴情報RIとして保存したい場合には、ボタン93を押下すればよい。ユーザによりボタン93が押下されると、検出の結果の保存を要求する信号が、ネットワークを介して情報処理装置3に送信される(ステップS107)。
【0066】
検出の結果の保存を要求する信号は、情報処理装置3の通信部31が受信し、次いで、保存部337が、検出の結果を履歴情報RIとして保存する(ステップS108)。
【0067】
その後、情報処理装置3における制御部33は、図11に示される履歴情報表示画面11を、通信部31およびネットワークを介してユーザ端末2に送信する(ステップS109)。
【0068】
図11に示される履歴情報表示画面11は、履歴情報RIの送信先を指定する画面(不図示)への遷移を可能とするボタン111と、メニュー画面4(図4参照)への遷移を可能とするボタン112と、履歴情報RIの表示と、所定の送信先への履歴情報RIの送信を可能とするボタン113とを含む。なお、所定の送信先への履歴情報RIの送信に関する詳細は、後述することとする。(ステップS109)。
【0069】
ここで、履歴情報RIは、図11の履歴情報表示画面11に示されているように、日付DIと、飲食物の名称Nと、検出されたアレルギー物質MAの情報と、判定された所定の栄養成分NCの含有量NAまたは熱量に関する情報と、画像ファイル形式の第1の表示情報9または第2の表示情報10へのアクセスを可能とするテキストリンクILとが対応づけられた情報であることが好ましい。なお、判定された所定の栄養成分NCの含有量NAまたは熱量に関する情報と、第2の表示情報10とについては、詳細は後述することとする(ステップS109)。
【0070】
ここで、図11の履歴情報表示画面11について、より具体的に説明することとする。図11の履歴情報表示画面11では、履歴情報RIの第2行目において、日付DIとして「2021/4/1」と、飲食物の名称Nとして商品名NP「知財食パン」および食品の名称ND「食パン」と、検出されたアレルギー物質MAの情報として「小麦」と、画像ファイル形式の第1の表示情報9へのアクセスを可能とするテキストリンクILとが対応づけられて、検出の結果として表示されている。(ステップS109)。
【0071】
このように、履歴情報RIは、飲食物の名称Nと検出された所定の物質Mとを文字で表した情報と、第1の表示情報9とを含むことが好ましい。すなわち、履歴情報RIは、第1の画像FI、または第1の文字情報を含む部分が強調表示された第1の画像FIを含んでもよい。また、履歴情報RIは、第1の表示情報9そのものとしてもよい(ステップS109)。
【0072】
以上をまとめると、本実施形態の情報処理方法は、第1の受付ステップと、検出ステップと、第1の生成ステップと、保存ステップとを備える。第1の受付ステップでは、飲食物の原材料表示RLを含む第1の画像FIをユーザから受け付ける。検出ステップでは、第1の画像FIから第1の文字情報と、第2の文字情報との検出を実行する。ここで、第1の文字情報は、所定の物質Mを表す情報であり、第2の文字情報は、飲食物の名称Nを表す情報である。第1の生成ステップでは、検出の結果をユーザに示すための第1の表示情報9を生成する。保存ステップでは、検出の結果を履歴情報RIとして保存する。
【0073】
本実施形態によれば、飲食物にアレルゲン等の所定の物質が含まれているか否かを容易に確認し、確認結果をデータとして簡便に管理することができる。また、飲食物の原材料表示RLを含む画像からアレルゲン等を検出するため、バーコードの読み取りを介して取得した商品情報に基づく検出に比べて、バーコードが付されていない飲食物についても検出を行うことができ、バーコード情報に関連づけられた原材料データベースへ原材料変更の情報が反映されるのに時間がかかり、正しい情報に基づいた検出を行うことができない場合があるという問題を回避することができる。
【0074】
4.第2の実施形態
本節では、第2の実施形態(以下、本実施形態と称する)に係る情報処理システム1について説明する。ただし、第1の実施形態に係る情報処理システム1と略同様の構成や機能については、その説明を省略する。本節で新たに参照する各図は、以下の通りである。図10は、ユーザ端末2に表示される画面であって、判定の結果をユーザに示すための第2の表示情報10の一例である。図13は、情報処理システム1によって実行される情報処理の流れの一例を示すタイミングチャートである。
【0075】
以下では、図13のタイミングチャートに沿って、本実施形態を説明するものとする。
【0076】
ユーザは、図4のメニュー画面4において、情報処理システム1によって提供されるサービスによる判定の対象として、所定の栄養成分NC等を指定するために、ボタン41を押下する。ユーザにより図4のボタン41が押下されると、情報処理装置3における制御部33は、図5に示される設定画面5を、通信部31およびネットワークを介してユーザ端末2に送信する(ステップS201)。
【0077】
ユーザは、食塩を所定の栄養成分NCとし、その含有量NAについて判定を望む場合には、図5の設定画面5において、領域54中のテキストボックスに、判定の基準とする数値を入力すればよい。図5の設定画面5では、ユーザが、食塩相当量が2g以上である場合を判定結果として出力するように指定した場合が表されている。なお、図5の設定画面5では、所定の栄養成分NCとして食塩がデフォルトで設定されているが、当然ながら、他の栄養成分NCがデフォルトで設定されていてもよい。あるいは、領域53のように、デフォルトでは具体的な設定がされておらず、ボタン541を押下すると表示される画面(不図示)にてユーザが栄養成分NCとその含有量NAの基準とを設定するようにしてもよい(ステップS201)。
【0078】
また、図5の設定画面5には示されていないが、飲食物の熱量を、情報処理システム1によって提供されるサービスによる判定の対象とすることもできる。この場合、ユーザは、熱量の基準値を指定すればよい(ステップS201)。
【0079】
ユーザは、図5に示される設定画面5を確認し、所定の栄養成分NC等の指定を完了する場合には、クローズボタンCBを押下すればよい。ユーザによりクローズボタンCBが押下されると、所定の栄養成分NC等の指定に関する情報が、ネットワークを介して情報処理装置3に送信される。その後、情報処理装置3において、通信部31が、ユーザ端末2から送信された当該情報を受信し、第1の受付部331が、当該情報を受け付ける。続いて、当該情報は、情報処理装置3における記憶部32に少なくとも一時的に記憶される(ステップS202)。
【0080】
すなわち、第1の受付部331は、ユーザから所定の栄養成分NC等の指定をさらに受け付けることが好ましい。このような態様によれば、飲食物に含まれ得る栄養成分NCのうち、どの栄養成分NCが問題であるのかはユーザによって異なるため、ユーザ自身に判定対象となる栄養成分NCを指定させることにより、ユーザの必要性に応じた過不足のない情報をユーザに提供することができる(ステップS202)。
【0081】
その後、情報処理装置3における制御部33は、図4に示されるメニュー画面4を、通信部31およびネットワークを介してユーザ端末2に再度送信する。ユーザは、図4のメニュー画面4において、所持している飲食物を撮影するために、ボタン43を押下し、ユーザ端末2の撮像部を起動させる。撮像部の起動後、ユーザは、飲食物の包装に付されている栄養成分表示NL部分を撮像する(ステップS203)。
【0082】
その後、ユーザ端末2の通信部が、ネットワークを介して情報処理装置3に撮像画像を送信し、通信部31が受信する。次いで、情報処理装置3の制御部33が、図8の撮像画面8を、通信部31およびネットワークを介してユーザ端末2に送信する(ステップS203)。
【0083】
ユーザは、図8の撮像画面8において、撮像画像が表示される領域81に栄養成分表示NLが含まれていることを確認し、所定の栄養成分NCの含有量NA等の判定を実行させてもよいと判断した場合には、ボタン83を押下すればよい。ユーザによりボタン83が押下されると、飲食物の栄養成分表示NLを含む撮像画像が、第2の画像として、ネットワークを介して情報処理装置3に送信される。なお、図8では、領域81に原材料表示RLのみが含まれているが、これは例示にすぎず、本実施形態では、領域81に栄養成分表示NLが含まれている状態で、ユーザは、ボタン83を押下することとなる(ステップS204)。
【0084】
その後、情報処理装置3において、通信部31が、第2の画像を受信し、第1の受付部331が第2の画像を受け付ける。すなわち、第1の受付部331は、飲食物の栄養成分表示NLを含む第2の画像SIをユーザから受け付ける。次いで、検出部333は、機械学習による文字認識処理等により、第2の画像SIから第3の文字情報の検出をさらに実行する。なお、第3の文字情報は、所定の栄養成分NCの含有量NAまたは熱量を表す情報である。その後、判定部334は、第3の文字情報と、予め設定された参照情報とに基づいて、含有量NAまたは熱量が、所定の基準を満たしているかの判定を実行する(ステップS205)。
【0085】
ここで、参照情報は、ステップS201およびステップS202において、ユーザにより指定され、情報処理装置3における記憶部32に少なくとも一時的に記憶された、所定の栄養成分NCの含有量NAの基準または熱量の基準に関する情報である。なお、参照情報は、情報処理システム1によって提供されるサービスの運営者によって予め設定された情報であってもよい(ステップS205)。
【0086】
判定部334により判定が実行されたあと、第2の生成部336は、判定の結果をユーザに示すための第2の表示情報10を生成する。その後、第2の表示情報10は、通信部31およびネットワークを介して、ユーザ端末2に送信され、ユーザ端末2に表示される(ステップS206)。
【0087】
図10に示される第2の表示情報10は、設定画面5(図5参照)の表示を可能とするボタン101と、メニュー画面4(図4参照)への遷移を可能とするボタン102と、栄養成分表示NLを含む第2の画像SIの表示と、判定の結果の表示と、履歴情報表示画面11(図11参照)への遷移を可能とするボタン103とを含む(ステップS206)。
【0088】
ここで、図10の第2の表示情報10について、より具体的に説明することとする。図10において、第2の画像SI中の栄養成分表示NLでは、「食塩相当量 3.0g」となっており、これが第3の文字情報に該当する。ここで、上述のステップS201で説明したように、ユーザは、食塩相当量が2g以上である場合を判定結果として出力するように指定しているため、判定部334により、食塩が基準を満たしていないと判定されることになる。この判定の結果が、第2の表示情報10の画面下部において、「塩分」および「Salt」の表記とともに、容器に入った塩を示すアイコンで表示されている(ステップS206)。
【0089】
また、図10の第2の表示情報10では、画面上部の栄養成分表示NLを含む第2の画像SIの表示において、第3の文字情報である「食塩相当量 3.0g」が強調表示HLされている。このように、第2の表示情報10は、第3の文字情報を含む部分が強調表示HLされた第2の画像SIを含むことが好ましい。このような態様によれば、判定の結果の根拠となる部分を明示することにより、判定の結果に対する信頼性を高め、ユーザエクスペリエンスを向上させることができる(ステップS206)。
【0090】
さらに、図10の第2の表示情報10では、検出部333により検出された第2の情報として、商品名NP「知財めん」が表示されている(ステップS206)。
【0091】
ユーザは、このように図10の第2の表示情報10に示された判定の結果を確認したうえで、履歴情報RIとして保存したい場合には、ボタン103を押下すればよい。ユーザによりボタン103が押下されると、判定の結果の保存を要求する信号が、ネットワークを介して情報処理装置3に送信される(ステップS207)。
【0092】
判定の結果の保存を要求する信号は、情報処理装置3の通信部31が受信し、次いで、保存部337は、判定の結果をさらに履歴情報RIとして保存する(ステップS208)。
【0093】
その後、情報処理装置3における制御部33は、図11に示される履歴情報表示画面11を、通信部31およびネットワークを介してユーザ端末2に送信する(ステップS209)。
【0094】
ここで、図11の履歴情報表示画面11について、より具体的に説明することとする。図11の履歴情報表示画面11では、履歴情報RIの第3行目において、日付DIとして「2021/4/2」と、飲食物の名称Nとして商品名NP「知財めん」と、判定された所定の栄養成分NCの含有量NAまたは熱量に関する情報として「塩分過多」と、画像ファイル形式の第2の表示情報10へのアクセスを可能とするテキストリンクILとが対応づけられて、判定の結果として表示されている。(ステップS209)。
【0095】
このように、履歴情報RIは、飲食物の名称Nと、判定された所定の栄養成分NCの含有量NAまたは熱量に関する情報とを文字で表した情報と、第2の表示情報10とを含むことが好ましい。すなわち、履歴情報RIは、第2の画像SI、または第3の文字情報を含む部分が強調表示された第2の画像SIを含んでもよい。また、履歴情報RIは、第2の表示情報10そのものとしてもよい(ステップS209)。
【0096】
なお、図11の履歴情報表示画面11では、履歴情報RIの第3行目において、検出されたアレルギー物質MAの情報が空欄となっているが、これは、第2の画像SIが原材料表示RLを含まず、第1の画像FIには該当しなかったことに起因する。すなわち、第2の画像SIは、第1の画像FIと異なる画像であることができる。このような態様によれば、飲食物の包装等において、原材料表示RLと栄養成分表示NLとが離れており、1枚の画像に収めることが困難な場合であっても、栄養成分表示NLを撮像し、所定の判定を実行させることができる。
【0097】
以上で説明した第2の実施形態によれば、栄養成分NCの含有量NAまたは摂取カロリーに問題はないかを容易に確認することができ、さらに、判定の結果を履歴情報RIとして保存することにより、飲食物に関するデータを簡便に管理することができる。
【0098】
5.その他
情報処理システム1に関して、以下のような態様を採用してもよい。
【0099】
本実施形態の態様は、プログラムであってもよい。このプログラムは、コンピュータに、情報処理システム1の各ステップを実行させる。
【0100】
上記では、飲食物の原材料表示RLは、飲食物の包装に付されているものとして説明したが、飲食物の原材料表示RLは、これに限られず、原材料が列挙されているものであれば、あらゆるものが含まれる。例えば、飲食物の原材料表示RLは、料理のレシピの材料欄であってもよい。なお、レシピは、紙面上に印刷されたものであってもよく、Webページに記載されたものであってもよく、テレビ画面に映し出されたものであってもよい。
【0101】
第1の文字情報として検出される所定の物質Mには、飲食物に含まれ得る物質であって、ユーザがその含有を確認したいものであれば、あらゆる物質が含まれる。所定の物質Mはアレルギー物質MAであるとして上記で説明をしてきたが、所定の物質Mは、例えば、食品添加物であってもよい。
【0102】
上述のステップS101およびステップS102、ならびにステップS201およびステップS202において、例えば、ユーザが図4のボタン41を押下しない場合や、ユーザが図5の設定画面5上で何ら設定の変更を行わない場合、情報処理装置3の記憶部32に記憶されている、所定の物質Mもしくは所定の栄養成分NC等に関するデフォルトの設定、または前回ユーザが指定した所定の物質Mもしくは所定の栄養成分NC等に基づき、第1の文字情報の検出、または第3の文字情報の検出および判定が実行されてもよい。
【0103】
第2の画像SIは、第1の画像FIと同一の画像であってもよい。すなわち、第2の画像は、原材料表示RLと栄養成分表示NLとの両方を含み、第2の画像において、アレルギー物質MA等の所定の物質Mの検出と、所定の栄養成分NCの含有量NAまたは熱量の判定との両方が行われてもよい。
【0104】
情報処理システム1は、送信部338をさらに備えてもよい。送信部338は、第1の表示情報9、第2の表示情報10または履歴情報RIを、ユーザが指定した送信先に送信するように構成される。例えば、ユーザは、図11の履歴情報表示画面11のボタン113を押下することにより、第1の表示情報9および第2の表示情報10を含む履歴情報RIを所定の送信先に送信できてもよい。また、図9に示される第1の表示情報9が、所定の送信先への送信を可能とするボタンをさらに備えていてもよい。同様に、図10に示される第2の表示情報10が、所定の送信先への送信を可能とするボタンをさらに備えていてもよい。
【0105】
本態様において、送信先は、図11の履歴情報表示画面11のボタン111を押下したあとにユーザ端末2に表示される画面(不図示)にて、ユーザが指定できることが好ましい。また、送信先として、複数を指定できることが好ましい。さらに、送信先の人物の属性、例えば、所定のコミュニティへの所属の有無に基づいて、複数の送信先への一斉送信が可能であることが好ましい。本態様によれば、ユーザの保護者、学校関係者、介護者等が、検出結果や判定結果を容易に確認することができる。
【0106】
情報処理システム1は、第2の受付部332をさらに備えてもよい。第2の受付部332は、送信先から、第1の表示情報9、第2の表示情報10または履歴情報RIに対する応答を受け付けるように構成される。本態様において、保存部337は、応答の内容をさらに履歴情報RIとして保存するように構成される。このような態様によれば、ユーザの保護者、学校関係者、介護者等が検出結果や判定結果を見て下した判断をユーザが確認し、検出結果や判定結果とともにデータとして簡便に管理することができる。
【0107】
本実施形態では、第1の受付部331、第2の受付部332、検出部333、判定部334、第1の生成部335、第2の生成部336、保存部337および送信部338を、情報処理装置3の制御部33によって実現される機能部として説明しているが、この少なくとも一部を、ユーザ端末2の制御部によって実現される機能部として実施してもよい。同様に、情報処理装置3における記憶部33が記憶している種々の情報の少なくとも一部を、ユーザ端末2における不図示の記憶部に記憶させてもよい。
【0108】
次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記情報処理システムにおいて、前記第1の受付ステップでは、前記ユーザから前記所定の物質の指定をさらに受け付ける、もの。
前記情報処理システムにおいて、前記所定の物質は、アレルギー物質である、もの。
前記情報処理システムにおいて、前記第1の表示情報は、前記第1の文字情報を含む部分が強調表示された前記第1の画像を含む、もの。
前記情報処理システムにおいて、判定ステップおよび第2の生成ステップをさらに実行するように構成され、前記第1の受付ステップでは、前記飲食物の栄養成分表示を含む第2の画像を前記ユーザから受け付け、前記検出ステップでは、前記第2の画像から第3の文字情報の検出をさらに実行し、ここで、前記第3の文字情報は、所定の栄養成分の含有量または熱量を表す情報であり、前記判定ステップでは、前記第3の文字情報と、予め設定された参照情報とに基づいて、前記含有量または前記熱量が、所定の基準を満たしているかの判定を実行し、前記第2の生成ステップでは、前記判定の結果を前記ユーザに示すための第2の表示情報を生成する、もの。
前記情報処理装置において、前記第2の画像は、前記第1の画像と異なる画像である、もの。
前記情報処理装置において、前記保存ステップでは、前記判定の結果をさらに前記履歴情報として保存する、もの。
前記情報処理システムにおいて、送信ステップをさらに実行するように構成され、前記送信ステップでは、前記第1の表示情報、前記第2の表示情報または前記履歴情報を、前記ユーザが指定した送信先に送信する、もの。
前記情報処理システムにおいて、第2の受付ステップをさらに実行するように構成され、前記第2の受付ステップでは、前記送信先から、前記第1の表示情報、前記第2の表示情報または前記履歴情報に対する応答を受け付け、前記保存ステップでは、前記応答の内容をさらに前記履歴情報として保存する、もの。
情報処理方法であって、前記情報処理システムの各ステップを備える、方法。
プログラムであって、コンピュータに、前記情報処理システムの各ステップを実行させる、もの。
もちろん、この限りではない。
【0109】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0110】
1 :情報処理システム
2 :ユーザ端末
3 :情報処理装置
30 :通信バス
31 :通信部
32 :記憶部
33 :制御部
331 :第1の受付部
332 :第2の受付部
333 :検出部
334 :判定部
335 :第1の生成部
336 :第2の生成部
337 :保存部
338 :送信部
4 :メニュー画面
41 :ボタン
42 :ボタン
43 :ボタン
44 :ボタン
5 :設定画面
51 :領域
511 :チェックボックス
512 :テキストリンク
52 :領域
521 :チェックボックス
522 :テキストリンク
53 :領域
531 :ボタン
54 :領域
541 :ボタン
6 :対象物質追加画面
61 :テキストフィールド
62 :テキストフィールド
63 :テキストフィールド
64 :テキストフィールド
65 :テキストフィールド
66 :テキストフィールド
7 :詳細表示画面
71 :タイトル
72 :領域
73 :ボタン
8 :撮像画面
81 :領域
82 :ボタン
83 :ボタン
9 :第1の表示情報
91 :ボタン
92 :ボタン
93 :ボタン
10 :第2の表示情報
101 :ボタン
102 :ボタン
103 :ボタン
11 :履歴情報表示画面
111 :ボタン
112 :ボタン
113 :ボタン
CB :クローズボタン
DI :日付
FI :第1の画像
HL :強調表示
IL :テキストリンク
M :物質
MA :アレルギー物質
N :名称
ND :食品の名称
NP :商品名
NA :含有量
NC :栄養成分
ND :名称
NL :栄養成分表示
RI :履歴情報
RL :原材料表示
SI :第2の画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13