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特開2022-158743家畜の反芻胃内でのメタンガスを測定するための生体情報カプセル及び測定方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022158743
(43)【公開日】2022-10-17
(54)【発明の名称】家畜の反芻胃内でのメタンガスを測定するための生体情報カプセル及び測定方法
(51)【国際特許分類】
   A01K 29/00 20060101AFI20221006BHJP
【FI】
A01K29/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021078165
(22)【出願日】2021-04-30
(31)【優先権主張番号】PCT/KR2021/004103
(32)【優先日】2021-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】WO
(71)【出願人】
【識別番号】521107471
【氏名又は名称】ユーライクコリア カンパニー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】キム ヒ ジン
(57)【要約】
【課題】牛の反芻胃の実際の形/構造と動作を反映して、反芻胃内のメタンガスを効果的に測定することができる反芻動物の体内メタンガス測定装置及び方法を提供する。
【解決手段】
本発明は、家畜の生体情報カプセル及び測定方法に関し、より具体的には、牛の反芻胃内に挿入される生体情報カプセルが反芻胃内で固定されずに流動している状況下でメタンガスを測定できるように構成される生体情報カプセル及び測定方法に関する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
家畜の反芻胃に投入され、反芻胃内のメタンガスを測定する生体情報カプセルであって、
メタンガスを測定するメタンセンサーモジュールと、
メタンセンサーモジュールを収容する生体情報カプセルのハウジングと、を含み、
ハウジングの上部には、メタンセンサーモジュールのセンサーが露出するセンサー露出部が形成され、
ハウジングの下部には、センサー露出部が上部に位置し、生体情報カプセルが反芻胃に据え付けられるようにするおもりが形成される、生体情報カプセル。
【請求項2】
家畜の反芻胃に投入され、反芻胃内のメタンガスを測定する生体情報カプセルであって、
メタンガスを測定するメタンセンサーモジュールと、
反芻胃の気相層のガス層の範囲を測定する範囲測定センサーを含む範囲測定センシング部と、
メタンセンサーモジュール及び範囲測定センシング部を収容する生体情報カプセルのハウジングと、を含み、
生体情報カプセルの下部には、生体情報カプセルが反芻胃に据え付けられるようにするおもりが形成される、生体情報カプセル。
【請求項3】
生体情報カプセルは、反芻胃の収縮作用に伴う浮力の変化に対応する浮力部を含む、請求項1または2に記載の生体情報カプセル。
【請求項4】
浮力部は、生体情報カプセルのハウジングの下部に中央部の深さが周辺部の深さよりも深くなるように形成される、請求項3に記載の生体情報カプセル。
【請求項5】
センサー露出部は、生体情報カプセルのハウジングの上部に形成され、
生体情報カプセルのハウジングの上部はセンサー露出部に向かって徐々に高くなる構造を有するように形成される、請求項1に記載の生体情報カプセル。
【請求項6】
生体情報カプセルは浮力袋をさらに含み、
浮力袋は反芻胃の収縮に応じて収縮して生体情報カプセルの全比重を小さくする、請求項1または2に記載の生体情報カプセル。
【請求項7】
浮力袋は、
反芻胃の収縮段階で圧力を受けて収縮することにより、浮力袋の体積を小さくする弾性体と、
弾性体の収縮に応じて浮力袋の内部の液体を浮力袋の外部に排出する弁と、をさらに含む、請求項6に記載の生体情報カプセル。
【請求項8】
メタンセンサーモジュールは、反芻胃の収縮サイクルに応じて生体情報カプセルが液相層、固相層、気相層の間を浮遊する間に生体情報カプセルの位置に関係なく、所定の周期間隔でメタンガスを測定する、請求項1または2に記載の生体情報カプセル。
【請求項9】
生体情報カプセルのハウジングの一部は弾性材料で構成される、請求項1または2に記載の生体情報カプセル。
【請求項10】
生体情報カプセルのハウジングはフレキシブル材料で構成される、請求項1または2に記載の生体情報カプセル。
【請求項11】
おもりは弾性材料で構成される、請求項1または2に記載の生体情報カプセル。
【請求項12】
生体情報カプセルのハウジングの上部はドーム状の構造で形成される、請求項1または2に記載の生体情報カプセル。
【請求項13】
範囲測定センサーはライダーまたはレーダーを含む、請求項2に記載の生体情報カプセル。
【請求項14】
範囲測定センシング部は複数個のレンズを有するカメラ部を含む、請求項13に記載の生体情報カプセル。
【請求項15】
メタンセンサーモジュールを含み、家畜の反芻胃内に投入される生体情報カプセルを利用して反芻胃内のメタンガスを測定する方法であって、
生体情報カプセルを家畜の反芻胃の液相層に据え付けた状態でメタンガスを測定する液相層メタンガス測定段階と、
反芻胃の収縮作用に応じて生体情報カプセルの上部に形成されるセンサー露出部が反芻胃の気相層に露出した状態でメタンガスを測定する気相層メタンガス測定段階と、を含む、家畜の反芻胃でのメタンガス測定方法。
【請求項16】
メタンセンサーモジュールを含み、家畜の反芻胃内に投入される生体情報カプセルを利用して反芻胃内のメタンガスを測定する方法であって、
生体情報カプセルを家畜の反芻胃の液相層に据え付けた状態でメタンガスを測定する液相層メタンガス測定段階と、
反芻胃の収縮作用に応じて生体情報カプセルの上部の少なくとも一部が反芻胃の気相層に露出した状態で生体情報カプセルに含まれる範囲測定センシング部が気相層のガス層の範囲を測定するメタンガス測定段階と、
反芻胃の収縮作用に応じて生体情報カプセルが固相層を通過する間にメタンガスを測定する固相層メタンガス測定段階と、を含む、家畜の反芻胃でのメタンガス測定方法。
【請求項17】
生体情報カプセルが液相層メタンガス測定段階及び気相層メタンガス測定段階で測定した測定データをサーバーに転送する測定データ転送段階と、
サーバーからの転送を受けた測定データから所定のしきい値以上の測定データを抽出する測定データ分析段階と、をさらに含む、請求項15または16に記載の家畜の反芻胃でのメタンガス測定方法。
【請求項18】
範囲測定センサーはライダーまたはレーダーを含む、請求項16に記載の生体情報カプセル。
【請求項19】
範囲測定センシング部は複数個のレンズを有するカメラ部を含む、請求項16に記載の生体情報カプセル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家畜の生体情報カプセル及び測定方法に関し、より具体的には、牛の反芻胃内でのメタンガスを測定することができる生体情報カプセル及び測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、家畜の体内で生成されるメタンガスを測定し、家畜の健康状態を検診する方法が使用されてきた。
【0003】
ところが、従来の技術では、家畜の体内構造、特に牛の反芻胃構造を考慮することなく単にメタンガス測定用センサーを使用することだけを追求していたため、牛の反芻胃内での正確なメタンガスの測定が不可能であった。
【0004】
以下、従来の技術について説明する。
特許文献1(韓国公開特許第10-2000-0009697号公報)には、温度及び湿度の変化によって受ける影響が少ないメタンセンサーが開示されている。かかるメタンセンサーは、半導体式と接触燃焼式の種類に分けられる。これに対し、本発明は、センサーの種類の制限を受けない。
【0005】
特許文献2(韓国公開特許第10-2015-0135537号公報)には、牛の反芻胃で生成されるメタンガスをリアルタイムに測定する装置であって、牛の反芻胃に挿入する軟性チューブを介して測定するシステムが開示されている。このようなシステムには、牛の反芻胃にチューブを挿入することに伴う問題が発生する。
【0006】
特許文献3(韓国公開特許第10-2009-0104099号公報)には、反芻動物の口の部分にかぶせられるマスクに結合されたメタンガス検出モジュールから反芻動物の呼吸時に吐き出されるメタンガスの量を測定する装置が開示されている。かかる先行特許3も、反芻動物の外部から呼吸空気に混ざっているメタンガスを測定するものであるため、精度が低下し、常時測定が難しい。
【0007】
特許文献4(韓国公開特許第10-2012-0134089号公報)には、家畜の経口投与用の生体情報測定装置を用いて家畜の体内でのメタンガスを測定する装置が開示されている。特許文献4は、家畜の生体内でメタンガスを測定することにより、特許文献2、3の問題を解決しているように見える。
【0008】
しかし、図1に示すように、実際の家畜、特に牛のような反芻動物の第1胃は、飼料がある程度消化された層である液相層、消化されていない飼料が上記液相層の上層部を形成する固相層、及び固相層の上部に形成されるガス層に分けられる。従来の技術は、センサーが固相層または液相層の内部に存在する場合、メタンガス測定センサーが正確なデータを測定できないという問題などを全く考慮しないまま、単に家畜の体内情報測定装置がメタン測定センサーを含むことでメタンガスを測定するという概念だけを記述したものであり、実際の反芻動物に適用して、メタンガスをリアルタイムに正確に測定するという効果を奏することは難しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明では、牛の反芻胃の実際の形/構造及び動作を反映して、反芻胃内のメタンガスを効果的に測定することができる反芻動物の体内メタンガス測定装置及び方法を提供することを目的とする。
【0010】
特に、従来技術のような「体内でメタンガスを測定」という単純な概念及びアイデアを超え、実際に反芻胃の内部でメタンガスを効率的に測定することができるシステム及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一実施形態による生体情報カプセルは、家畜の反芻胃に投入され、反芻胃内のメタンガスを測定する生体情報カプセルであって、メタンガスを測定するメタンセンサーモジュールと、メタンセンサーモジュールを収容する生体情報カプセルのハウジングと、を含み、ハウジングの上部には、メタンセンサーモジュールのセンサーが露出するセンサー露出部が形成され、ハウジングの下部には、センサー露出部が上部に位置し、生体情報カプセルが反芻胃に据え付けられるようにするおもりが形成される。
【0012】
本発明の他の実施形態による生体情報カプセルは、家畜の反芻胃に投入され、反芻胃内のメタンガスを測定する生体情報カプセルであって、メタンガスを測定するメタンセンサーモジュールと、反芻胃の気相層のガス層の範囲を測定する範囲測定センサーを含む範囲測定センシング部と、メタンセンサーモジュール及び範囲測定センシング部を収容する生体情報カプセルのハウジングと、を含み、生体情報カプセルの下部には、生体情報カプセルが反芻胃に据え付けられるようにするおもりが形成される。
【0013】
生体情報カプセルは、反芻胃の収縮作用に伴う浮力の変化に対応する浮力部を含むものであってもよい。
【0014】
このとき、浮力部は、生体情報カプセルのハウジングの下部に中央部の深さが周辺部の深さよりも深くなるように形成されるものであってもよい。
【0015】
また、センサー露出部は、生体情報カプセルのハウジングの上部に形成され、生体情報カプセルのハウジングの上部はセンサー露出部に向かって徐々に高くなる構造を有するように形成されるものであってもよい。
【0016】
一方、生体情報カプセルは浮力袋をさらに含み、浮力袋は反芻胃の収縮に応じて収縮して前記生体情報カプセルの全比重を小さくするものであってもよい。
【0017】
また、浮力袋は、反芻胃の収縮段階で圧力を受けて収縮することにより、浮力袋の体積を小さくする弾性体と、弾性体の収縮に応じて浮力袋の内部の液体を浮力袋の外部に排出する弁と、をさらに含むものであってもよい。
【0018】
一方、メタンセンサーモジュールは、反芻胃の収縮サイクルに応じて生体情報カプセルが液相層、固相層、気相層の間を浮遊する間に生体情報カプセルの位置に関係なく、所定の周期間隔でメタンガスを測定するものであってもよい。
【0019】
生体情報カプセルのハウジングの一部は弾性材料で構成されるものであってもよい。
【0020】
生体情報カプセルのハウジングはフレキシブル材料で構成されるものであってもよい。
【0021】
おもりは弾性材料で構成されるものであってもよい。
【0022】
生体情報カプセルのハウジングの上部はドーム状の構造で形成されるものであってもよい。
【0023】
生体情報カプセルは気相層のガス層の範囲を測定することができる範囲測定センサーを含む範囲測定センシング部をさらに含むものであってもよい。
【0024】
本発明のさらに他の実施形態による家畜の反芻胃でのメタンガス測定方法は、メタンセンサーモジュールを含み、家畜の反芻胃内に投入される生体情報カプセルを利用して反芻胃内のメタンガスを測定する方法であって、生体情報カプセルを家畜の反芻胃の液相層に据え付けた状態でメタンガスを測定する液相層メタンガス測定段階と、反芻胃の収縮作用に応じて生体情報カプセルの上部に形成されるセンサー露出部が反芻胃の気相層に露出した状態でメタンガスを測定する気相層メタンガス測定段階と、を含む。
【0025】
本発明のさらに他の実施形態による家畜の反芻胃でのメタンガス測定方法は、メタンセンサーモジュールを含み、家畜の反芻胃内に投入される生体情報カプセルを利用して反芻胃内のメタンガスを測定する方法であって、生体情報カプセルを家畜の反芻胃の液相層に据え付けた状態でメタンガスを測定する液相層メタンガス測定段階と、反芻胃の収縮作用に応じて生体情報カプセルの上部の少なくとも一部が反芻胃の気相層に露出した状態で生体情報カプセルに含まれる範囲測定センシング部が気相層のガス層の範囲を測定するメタンガス測定段階と、反芻胃の収縮作用に応じて生体情報カプセルが固相層を通過する間にメタンガスを測定する固相層メタンガス測定段階と、を含む。
【0026】
一方、生体情報カプセルが液相層メタンガス測定段階及び気相層メタンガス測定段階で測定した測定データをサーバーに転送する測定データ転送段階と、サーバーからの転送を受けた測定データから所定のしきい値以上の測定データを抽出する測定データ分析段階と、をさらに含む。
【発明の効果】
【0027】
本発明は、家畜の反芻胃内に挿入される生体情報カプセルが反芻胃内で固定されずに反芻胃の収縮変化に応じて流動している状況下でメタンガスを測定できるように構成することにより、家畜のメタンガス測定の精度を効果的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1a】反芻動物(牛)の胃の構造を示す図である。
図1b】反芻動物(牛)の胃の構造を示す図である。
図2】牛の反芻胃内での内容物の分布を示す図である。
図3a】反芻胃の反芻過程での収縮/拡張運動を順に示す図である。
図3b】反芻胃の反芻過程での収縮/拡張運動を順に示す図である。
図3c】反芻胃の反芻過程での収縮/拡張運動を順に示す図である。
図3d】反芻胃の反芻過程での収縮/拡張運動を順に示す図である。
図3e】反芻胃の反芻過程での収縮/拡張運動を順に示す図である。
図3f】反芻胃の反芻過程での収縮/拡張運動を順に示す図である。
図3g】反芻胃の反芻過程での収縮/拡張運動を順に示す図である。
図3h】反芻胃の反芻過程での収縮/拡張運動を順に示す図である。
図3i】反芻胃の反芻過程での収縮/拡張運動を順に示す図である。
図3j】反芻胃の反芻過程での収縮/拡張運動を順に示す図である。
図4a】本発明による生体情報カプセルの全体的な構成を示す横断面図である。
図4b】本発明による生体情報カプセルの全体的な構成を示す横断面図である。
図4c】本発明による生体情報カプセルの全体的な構成を示す横断面図である。
図4d】本発明による生体情報カプセルの全体的な構成を示す横断面図である。
図4e】本発明による生体情報カプセルの全体的な構成を示す横断面図である。
図5a】本発明による生体情報カプセルの上端面を示す断面図である。
図5b】本発明による生体情報カプセルの上端面を示す断面図である。
図6】反芻胃の収縮作用による浮力部の機能を示す図である。
図7a】本発明による生体情報カプセルの全体的な構成を示す横断面図である。
図7b】本発明による生体情報カプセルの全体的な構成を示す横断面図である。
図8】本発明による生体情報カプセルが反芻胃内での気相層のガス層の範囲を測定する形状を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下では、添付した図面を参照して、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように、本発明の実施形態を詳細に説明する。しかし、本発明は、いくつかの異なる形態で具現されることができ、ここで説明する実施形態に限定されない。そして、図面で本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体にわたって類似した部分に対しては同様の符号を付した。
【0030】
以下、図面を参照して、本発明について詳細に説明する。
【0031】
1.反芻胃の構造及び動作
本発明において、牛のメタンガスを測定するための構成(メタンセンサーモジュール)は、基本的に牛の反芻胃内に経口投与などを介して挿入される生体情報カプセルに含まれるように構成される。
【0032】
本発明の発明者らは、牛の反芻胃の構造及び動作を研究して、反芻胃内に挿入される生体情報カプセルが反芻胃内で固定されずに流動している状況下でメタンガスを測定できるようにする装置及び方法を開発した。
【0033】
先ず、牛の反芻胃の構造及び動作について説明する。
【0034】
1-1.反芻胃の構造
牛の胃は、第1胃~第4胃で構成され、第1胃及び第2胃を反芻胃とする。反芻胃は食べ物を 1次的に細かく割り、一部消化/吸収する機関である。
【0035】
牛の反芻胃は、図1に示すように、第1胃と第2胃の間に隔膜があり、内部の食べ物がある程度移動できる構造となっている。
【0036】
一方、図1(b)に示すように、食道に投入される食べ物は第1胃に保存され、後に第2胃の間を移動しながら反芻をし、より細かく消化されて、第3胃及び第4胃を通過して小腸に進入するようになる。
【0037】
本発明のメタンガスを測定するメタンセンサーモジュールを含む生体情報カプセルは、反芻胃を構成する第1胃または第2胃に据え付けられるか、反芻胃内の食べ物とともに第1胃と第2胃の間を流動する。
【0038】
1-2.反芻胃での内容物の分布及び生体情報カプセルの位置
牛反芻胃での内容物は、図2に示すように、液相層、固相層、気相層に分かれて分布している。液相層は、ある程度消化が行われた内容物が分布する層であり、固相層は、より比重が低い最近摂取した食べ物/飼料が分布する層である。最上層である気相層はメタンガスを含むガス層で構成される。
【0039】
本発明の生体情報カプセルは、所定の比重を有するように設計されて、液相層に沈み、後述する反芻胃の収縮活動に応じて固相層の上部に浮かんで少なくともカプセルの上部の一部が気相層に露出し、再び液相層に沈む過程を繰り返すようになる。
【0040】
1-3.反芻胃の収縮運動
このような牛の反芻胃は周期的に収縮/拡張運動をしながら食べ物を移動させる。
【0041】
図3a~図3jはこのような反芻胃の反芻過程での収縮/拡張運動を順に示す図である。
【0042】
先ず、図3aには、初期状態の反芻胃(第1胃、第2胃)の形が示されている。
【0043】
飼料が投入されると、反芻サイクルは、図3bに示すように、第2胃が収縮することで始まる。かかる収縮の波は、第1胃に伝播されて、図3c、図3d、図3eの順に反芻胃内の全体にわたって行われ、その後、図3a~図3eの順に繰り返される。具体的には、図3a~図3jのサイクルを繰り返しながら、食道を介して反芻のために保存された食べ物を吐き出す過程と反芻した食べ物を再び飲み込むことでガスを排出する過程とが追加される。但し、基本的な反芻胃の収縮波動の伝播は類似するため、より詳細な説明は省略する。
【0044】
かかる反芻胃の反芻サイクルは、複数の研究者らの先行研究によって知られている。本発明では、かかる反芻胃の反芻サイクルでの反芻胃の収縮に伴う周期的な形態変化及び内部の消化物の移動状態を利用して効率的なメタンガス測定装置及び方法を提供する。
【0045】
2.本発明の生体情報カプセルの浮遊移動及びメタンガスの測定
本発明の生体情報カプセルは、上述のように、反芻胃の収縮運動サイクルに応じて、液相層、固相層、気相層に位置付ける過程を繰り返す。
【0046】
例を挙げて説明すると、図3aの段階において、生体情報カプセルは、第1胃または第2胃の底、すなわち、液相層(以下、「第1層」とする)に位置するようになる。
【0047】
第2胃が収縮を開始すると、図3bに示すように、生体情報カプセルは、固相層(以下、「第2層」とする)に進入するようになる。図3bの過程または図3cの過程を経て生体情報カプセルの少なくとも一部が気相層(以下、「第3層」とする)に露出するようになる。これにより、メタンセンサーモジュールが気相層に露出してメタンガスの測定を行うことができる状態になる。
【0048】
その後、図3dの状態で生体情報カプセルは再び第1層に沈み、後に繰り返される反芻胃の収縮運動サイクルに応じて生体情報カプセルも第1層~第3層の間を繰り返し移動し、周期的に生体情報カプセルの少なくとも一部が気相層に露出するようになって、少なくとも所定の周期間隔でメタンガスを測定するようになる。
【0049】
2-1.メタンガスの常時測定
このとき、メタンセンサーモジュールでのメタンガス測定は、メタンセンサーモジュールが気相層に露出しているか否かを検出することで行われる。但し、気相層に露出している場合にのみ開始するように構成する必要はない。
【0050】
所定の時間間隔でメタンセンサーの測定周期を決め、継続的にメタンガスを測定すると、メタンセンサーモジュールが第1層に位置する場合には測定される測定データ値が非常に小さくなり、第3層に露出している場合には測定される測定データ値が大きくなる。このように、メタンセンサーモジュールにおいて所定の時間間隔で周期的に測定した後、測定データを外部に転送して外部サーバーなどでのデータ分析時に所定のしきい値以上の測定値のみを取得することにより、最適のメタンガス測定値のデータを取得することができる。
【0051】
このとき、所定の測定周期は、反芻胃の収縮運動周期よりも小さく設定することが好ましいが、通常の技術者であれば、反芻胃の収縮運動周期との相関関係を考慮して最適の周期を決定することができる。
【0052】
2-2.メタンガスの非常時測定
メタンガスを必要時にのみ測定するように制御することもできる。サーバーでの制御信号を介してメタンセンサーモジュールをオン/オフ制御し、反芻胃の収縮運動周期の1サイクルまたは2~3サイクルの間だけセンサーモジュールをオンさせることで、生体情報カプセルの電力使用量を最小限に抑えるとともに、メタンガスを効率的に測定することができる。
【0053】
測定されたデータを外部に転送し、かつ分析する過程は、上記測定過程と同様に行われることができる。
【0054】
3.生体情報カプセルの構成
本発明の生体情報カプセルはメタンセンサーモジュールを含む。図4a~図4eまたは図7a及び図7bにその基本的な構成が示されている。生体情報カプセル100、700は、制御部128、728及びメタンセンサーモジュール122、722を含み、電源部(バッテリー)124、724、外部リピータ/サーバー(図示せず)との測定データ/制御信号通信のための通信部126、726を含み、これらを収容するハウジング110、710を有する。ハウジングの上部にはセンサー露出部140、740が設けられ、下部にはおもり130、730及び浮力部150、750、側面には浮力袋160、760が形成されることができる。
【0055】
本発明の生体情報カプセルは、反芻胃の液相層-固相層-気相層の間を浮遊するようにするために、以下説明する所定の構造を有することができる。制御部128、728、メタンセンサーモジュール122、722、電源部124、724、通信部126、726などの電子回路120、720は、生体情報カプセル100、700の内部に構成され、センサー露出部140、740を介してメタンセンサーモジュール122、722のセンサー測定部(図示せず)がカプセルの外部に露出するようになってメタンガスを測定することができる。図4a~図4eまたは図7a及び図7bには、センサー露出部140、740がカプセルの上部に位置し、外部に露出しているように示されているが、これに限定されない。図4eまたは図7bに示すように、センサー露出部140、740は、生体情報カプセル700の上端部に形成せず、生体情報カプセルの側部173、773、またはその他の部分に含まれるように構成することもできる(図示せず)。
【0056】
図4a~図4eまたは図7a及び図7bに示す生体情報カプセル100、700は、反芻胃内での気相層のガス層があるスペースを測定するための範囲測定センシング部174、774をハウジング内部に含ませることができる。範囲測定センシング部174、774は、ガス層がある内部スペースの範囲を測定することができる範囲測定センサー170、770を含むことができる。範囲測定センサー170、770は、例えば、ライダー(LiDAR)またはレーダー(Radar)であってもよい。ライダーやレーダーは、必要に応じて、複数個備えられることができる。ライダーは、レーザーを利用して周辺を360度スキャンし、3D構造を描くことで立体的な地図を構成することができる。また、レーダー(Radar)は、電磁波を送信して物体を感知し、物体に反射された電波を分析して距離などを測定することができる。
【0057】
例えば、図8に示すように、範囲測定センサー170、770は、胃壁に向かってレーザーを照射し、胃壁から反射して戻ってくる時間を測定することで胃壁までの距離を計算することができる。範囲測定センサー170、770は、図示のように、範囲測定センシング部174、774に形成されることができるが、これに限定されない。また、生体情報カプセルには1個または複数個の範囲測定センサーが含まれるように構成することができる。かかる範囲測定センサーは、生体情報カプセルのハウジング110、710の側部方向またはその他の必要な部分に位置するように付着することで、ガス層のスペースを容易に測定することができる。範囲測定センサーは、1個または複数個のレーザーを胃壁に向かって照射し、胃壁までの距離の平均値または補正値を考慮して計算することで、ガス層のスペースを計算することができる。
【0058】
例えば、ガス層のスペースを半球状に予め設計すると、範囲測定センサーを介して測定し、かつ補正された胃壁までの距離を利用して、半球形のスペースを計算することができる。
【0059】
範囲測定センシング部174、774は、光源部172、772及びカメラ部171、771をさらに含んで構成されることができる。光源部としては、LEDのような発光ダイオードを用いて構成することができる。
【0060】
生体情報カプセル100、700は、光源部172、772を介して暗い反芻胃の内部を照らし、カメラ部171、771を介して胃の内部を撮影して胃壁の状態や生体情報カプセルの位置を確認できる画像を提供することができる。また、カメラ部171、771は、気相層に生体情報カプセルが位置しているか否かを目視で確認するために補助用として使用されることができる。
【0061】
一般的なカメラ部は、暗い環境での撮影ができない、または遠近感を測定することが難しい。そのため、範囲測定センシング部174、774は、遠近感と形を認識するライダー(LiDAR)または距離測定用のレーダー(Radar)を 範囲測定センサー170、770として含むことができる。
【0062】
実施例に基づいて、図4eまたは図7bのカメラ部171、771は、例えば、それぞれのレンズを複数個含み、かつ解像度の高いカメラを含むことができる。一例として、カメラ部171、771は、レンズ2個を並べるステレオ方式で構成することができ、暗い環境でも物体の識別や遠近感を把握することができる。
【0063】
生体情報カプセル100、700は、図4cに示すように、メタンガスを測定するセンサー露出部140、740を介して生体情報カプセルが気相層に到達しているか否かを測定することができ、範囲測定センサー170、770を介しては、該気相層に含まれているガス層の量をガス層があるスペースのサイズを測定することにより測定することができる。
【0064】
生体情報カプセル100、700の上部の構造は、図7bのように、丸いドーム状773に形成することで、胃壁との衝突時の衝撃を緩和することができる構造を含むことができる。
【0065】
生体情報カプセル100のハウジング110は様々な材料からなることができる。例えば、ハウジング110は、生体に無害な弾性材料からなることができる。これにより、ハウジング110が牛の胃の内部に長期間存在しても牛に無害であり、ハウジング110が牛の胃の内部に移動して胃の内側面に衝突しても牛の胃壁に傷が生じることを最小限に抑えるようになる。
【0066】
ハウジング110は、フレキシブル(flexible)な材料で構成され、そのハウジングの形状が変化することができるように構成されることができる。例えば、ハウジングの内部に空スペースを含むように構成されることができる。この場合、ハウジング110が牛の胃の内部に移動して牛の胃壁に衝突しても、ハウジング110の外側面が内部の空きスペースに後退することで、牛の胃壁に傷が生じることを防止できるようになる。
【0067】
ハウジングの下部に形成されるおもり130も、ハウジング110と同様に、シリコンのような生体に無害であり、かつ形状が変化することができる弾性材料で形成することにより、おもりの部分が牛の胃の内側面に衝突した時に傷が生じることを最小限に抑えることができる。
【0068】
おもり130の場合、その重量を維持しながらも、牛の胃の内側面に傷が生じないように構成することができる。このために、おもり130は、重量がある材料で構成してもよく、おもりの内部に重量がある物質を充填して形成してもよい。おもりの外部または一部を、シリコンのような生体に無害であり、かつ形状が変化することができる弾性材料を含むようにするか、または弾性材料で包み込むように構成することができる。
【0069】
一方、ハウジング110またはおもり130のように生体情報カプセル100の外部に突出した部分が直接に牛の胃の内側面に接することを防止すべく、生体情報カプセル100を包み込む外部ハウジング(図示せず)をさらに含むことができる。外部ハウジングは、生体情報カプセル100の外部に突出した部分が家畜に与える影響を最小限に抑えるために、様々な形状及び材料からなることができる。例えば、外部ハウジングは、外側面がラウンド状であってもよく、形状が変形することができるフレキシブル材料で構成してもよい。
【0070】
3-1.おもり130
図4a~図4eまたは図5a及び図5bに示すように、反芻胃の収縮運動が安定している状態(図3a、図3d、図3e、図3hなど)で液相層内に据え付けられるように所定のおもりを有する。
【0071】
おもり130は、生体情報カプセル100の下部に位置し、後述する浮力部150の形成のために、生体情報カプセル100の下部外側に形成されることができる。
【0072】
おもり130は、ハウジング110の下部に位置し、センサー露出部140が上部に位置するようにバランスを取る役割を果たす。
【0073】
3-2.センサー露出部140
生体情報カプセル100の上部には、メタンセンサーモジュール部122の測定部が露出するセンサー露出部140が形成される。センサー露出部140が反芻胃の気相層に露出するときに測定されるメタンガス測定値は、有効な測定データとして分類される。
【0074】
センサー露出部140は、図4a~図4eまたは図5a及び図5bに示すように、生体情報カプセルのハウジングの上部に形成されることができる。また、センサー露出部140の気相層での露出を容易にするために、生体情報カプセル100の上部をセンサー露出部140に向かって徐々に高くなる構造に形成することができる。
【0075】
3-3.浮力部150
生体情報カプセル100の下部は、反芻胃の収縮作用に伴う浮力の変化に対応する浮力部150を有するように形成することができる。浮力部150は、生体情報カプセル100の下端部の横断面が逆U字状または逆V字状、すなわち、下部から見たときの中央部の深さが周辺部の深さよりも深くなるように設定される。
【0076】
図4a~図4eに示すような形の浮力部150を形成することにより、図6に示すように、反芻胃の収縮作用によってカプセルが浮かぶとき、下部の浮力部150で多くの浮力を受けて容易に浮かぶようにし、沈んだときにも同様に下部から浮力を受けて徐々に沈むようにすることで、センサー露出部140が気相層に露出する時間が長くなるように機能する。
【0077】
3-4.浮力袋160
本発明の生体情報カプセル100は、図4cに示すように、浮力調整の弾性体162及び浮力調整の弁164を含む浮力袋160を有することができる。浮力袋160は、反芻胃の収縮による圧力を十分に受けるように生体情報カプセル100の側面に形成されてもよいが、その形成位置に制限されるものではない。
【0078】
浮力袋160は、カプセル100が反芻胃の液相層に位置するとき、反芻胃の収縮作用により外部からの圧力が加わると、弾性体162が簡単に収縮することにより、弁164を介して袋内の液相を外部に排出する。浮力袋160内の液相を排出するとき、生体情報カプセル100の全比重は低くなり、反芻胃の気相層に容易に浮かぶようにする。
【0079】
一方、反芻胃の収縮段階が終了すると、弾性体162は、弾性体の復元力により元に復元されて、弁164を介して液相を吸い込んでカプセルの全比重を高くし、液相層に安着した状態を維持するようになる。
【0080】
浮力袋160は、外部からの圧力が加わらないときには最大体積を有するようにし、外部からの圧力が加わるときには最小体積を有するように弾性体162が形成される。
【0081】
弁164は、弾性体162が収縮して外部から(反芻胃から)力が加わるときには浮力袋の内部の液相を排出するように開放し、弾性体162が復元されて弾性体が元の状態に拡張するときには外部の液相を弾性袋の内部に引き込むように開放する。また、弁164は、弾性袋にこれ以上力が加わらない平衡状態になったときには閉状態を維持する。
【0082】
かかる構成により、浮力袋の弾性体162が収縮した場合、弁164が開いて液相が外部に排出され、生体情報カプセル100が浮かび上がるようになる。
【0083】
しかし、カプセルが十分に浮かび上がらない状態で反芻胃の収縮段階が終了すると、弾性体162が元の状態に回復し、液相が再び弁164を介して浮力袋の内部に流入されて沈むようになり、結果として、カプセルのセンサー露出部140が気相層まで到達しなくなる場合が発生することがある。
【0084】
このような問題を防止するために、弁164を排出弁と流入弁の2つに分け、流入弁に固相流入フィルターと液相流入フィルターとを備えるように形成することができる。このとき、流入弁は、カプセルの上端部に小さく形成されることでカプセルが完全に浮かび上がるまで固相/液相が容易に流入しないようにすることができる。これに対し、排出弁は、カプセルの下端部に大きく形成されることで固相/液相が急速に排出するようにするとともに、固相/液相の排出時の浮力を大きくするという効果を奏するようにすることができる。
【0085】
排出弁は、上記浮力部150の一部分から固相/液相を排出するように排出管(図示せず)を浮力部150の所定の位置に形成することができる。また、流入弁は、カプセルの上部から固相/液相を流入する流入管(図示せず)をカプセルの上部に形成することができる。
【0086】
4.メタンガス測定方法
本発明のメタンガス測定システムは、上述のように、個体(家畜)の反芻胃に投入され、メタンガスを測定する生体情報カプセルと、生体情報カプセルからメタンガス測定データの転送を受ける通信ネットワークと、通信ネットワークを介してメタンガス測定データの転送を受けてデータを分析するサーバーと、を含んで構成される。
【0087】
上述のように、本発明の反芻胃内でのメタンガス測定は、メタンセンサーモジュール122を含む生体情報カプセル100を牛の反芻胃内に投入して測定することで行われる。
【0088】
また、上述のように、反芻胃に投入され、液相層に据え付けられた生体情報カプセルは、反芻胃の収縮作用により液相層、固相層、気相層の間を浮遊するようになる。
【0089】
本発明でのメタンガス測定は、生体情報カプセルの上記浮遊している気相層のうちメタンガスを少なくとも1回測定すれば十分である。ここで、生体情報カプセルが気相層に位置する時期を正確に予測し、かつ気相層への進入時に測定するためには気相層進入認知センサーを追加する必要があることから、コストの側面において適さない。但し、本発明では、気相層への進入を認知した後、センサーモジュールを動作させて測定する場合を技術的に排除しない。
【0090】
実用的な面においてより好ましいい測定方法として、本発明は、生体情報カプセルの位置に関係なく、所定の周期間隔でメタンガスを測定する。これは、生体情報カプセルを家畜の反芻胃の液相層に据え付けた状態でメタンガスを測定する液相層メタンガス測定段階と、反芻胃の収縮作用により、上記生体情報カプセルの上部に形成されるメタンセンサーモジュールの少なくとも一部が反芻胃の気相層に露出した状態でメタンガスを測定する気相層メタンガス測定段階と、を含むことになる。
【0091】
さらに、本発明は、反芻胃の収縮作用により、上記生体情報カプセルが固相層を通過する間にメタンガスを測定する固相層メタンガス測定段階を含むこともできる。測定したメタンガス測定データはすべてサーバー(図示せず)に転送され、サーバーでは所定のしきい値以上の大きさを有する測定データを通常のアルゴリズムを使用して抽出することにより、該データを気相層から測定されたメタンガスとして認知することができる。これにより、適切な反芻胃内でのメタンガス測定データを得ることになる。
【0092】
一方、本発明の技術的思想は、上記実施形態に基づいて具体的に記述されているが、上記実施形態は、説明のためのものであり、それを制限するためのものではないことを周知すべきである。また、本発明の技術分野における当業者は、該当技術思想の範囲内で多様な実施形態が可能であることを理解できる。
【符号の説明】
【0093】
100、700 生体情報カプセル
110、710 ハウジング
120、720 電子回路
122、722 メタンセンサーモジュール
124、724 電源部
126、726 通信部
128、728 制御部
130、730 おもり
140、740 センサー露出部
174、774 範囲測定センシング部
170、770 範囲測定センサー
171、771 カメラ部
172、772 光源部
150、750 浮力部
160、760 浮力袋
162、762 弾性体
164、764 弁
図1a
図1b
図2
図3a
図3b
図3c
図3d
図3e
図3f
図3g
図3h
図3i
図3j
図4a
図4b
図4c
図4d
図4e
図5a
図5b
図6
図7a
図7b
図8
【外国語明細書】